JPH11326316A - 尿分析機能付きトイレット装置 - Google Patents

尿分析機能付きトイレット装置

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JPH11326316A
JPH11326316A JP10164099A JP10164099A JPH11326316A JP H11326316 A JPH11326316 A JP H11326316A JP 10164099 A JP10164099 A JP 10164099A JP 10164099 A JP10164099 A JP 10164099A JP H11326316 A JPH11326316 A JP H11326316A
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toilet
analysis
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analyzing
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邦彰 篠原
Toshio Oguro
利雄 小黒
Hiroyuki Tsuboi
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 尿分析機能付きトイレットにおいて、排泄さ
れる尿量の変動に伴う誤差を抑制する。 【解決手段】 既存の洋式便器の便座を尿分析ユニット
14に置き換えてトイレットを構成する。尿分析ユニッ
ト14は尿分析装置や尿搬送ポンプが収納されたハウジ
ング22と、尿サンプリング装置26を組み込んだ弁算
アッセンブリ28から成る。排泄された尿は尿サンプリ
ング装置26で採取され、ハウジング22で尿糖その他
の成分量の分析が行われる。尿サンプリング装置26に
は、採取した尿量を検出するための電極が設けられてい
る。所定量以上の尿が採取された場合にのみ尿の搬送、
分析が実行されるため、排泄量の変動に依らず規定量の
尿に基づく分析を実行することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、家庭やオフィスそ
の他のトイレットにおいて個人が排泄した尿をその場で
サンプリングして尿分析を行うことの可能な尿分析機能
を備えたトイレット装置に関する。
【0002】
【従来の技術】人々の長寿高齢化に伴い、健康管理に関
する各人の関心が高まっている。尿は個人の健康状態に
関する重要な情報源であり、尿糖、尿蛋白、ウロビリノ
ーゲン、潜血、その他の尿成分を定量分析することによ
り、糖尿病のようなすい臓障害や肝臓障害や腎臓障害そ
の他の機能障害を非侵襲方式で検査することができる。
そこで、家庭や職場その他のトイレットを利用して尿の
サンプリングと分析を行い、個人の健康チェックを支援
することの可能な、尿分析機能を備えたトイレットが提
案されている。
【0003】例えば、特開昭59-217844号、特開昭63-18
4057号、特開昭63-290961号、特開平1-178866号、特開
平4-191660号には、洋式便器のボウル面に採尿部を形成
し、ボウル面に排泄された尿を採尿部に集めてサンプリ
ングすることが提案されている。採取された尿サンプル
は、液体クロマトグラフ法、試験紙法、或いはポーラロ
グラフ法(ボルタンメトリー法)により分析されるよう
になっている。
【0004】実開平5-30764号には、便座を改造するこ
とにより尿をサンプリングすることが提案されている。
このため、コップ状の採尿器を支持するアームが旋回可
能に既存の便座に取付けられる。採尿機構でサンプリン
グされた尿は手動シリンジ又は自動採取シリンジにより
測定部に送られ、尿分析に付される。反応液容器やポン
プや吸光光度計からなる測定部は便座の側方に配置して
ある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の尿分析
機能付きトイレットは、分析結果に対する精度が十分保
証されていないという課題があった。尿中の成分の分析
を精度良く行うためには、検出に要する規定量の尿を正
確に採取する必要がある。尿を分析する各手法で用いら
れる試薬等は、規定量の尿を対象に設定されている。従
って、分析に供される尿量が規定量から外れた場合に
は、試薬等が過剰または不足することになり、検出結果
に誤差が含まれることになる。
【0006】排泄される尿の量は、摂取した水分量や排
泄間隔など種々の要因によって大きく変動することが経
験的に知られている。従来の尿分析機能付きトイレット
では、かかる尿量の変動が十分考慮されていなかった。
従って、上述の原因による誤差が含まれる可能性があ
り、分析結果に対する精度が十分保証されてはいなかっ
た。
【0007】また、従来の尿分析機能付きトイレットで
は、次に示す通り、構造面での課題もあった。特開昭59
-217844号、特開昭63-184057号、特開昭63-290961号、
特開平1-178866号、特開平4-191660号に記載の装置で
は、ボウル面に採尿部が形成されている。斯る特殊便器
は、標準型の便器とは別個に特別に製造しなければなら
ず、従って大量生産によるコストダウンが難かしいの
で、一般家庭や職場やオフィスに普及させるには余りに
高価である。また、通常のボウル形状の標準型の便器を
備えた既設のトイレットを改造する場合には、先ず既存
の便器を撤去し、次に尿分析専用の特殊便器を設置しな
ければならないので、工事に多大な費用と手数を要する
と共に、既存設備の廃棄を招く。
【0008】本発明は、既存のトイレット設備を活かし
つつ、上述の尿分析機能を実現するトイレット装置を提
供することを目的とする。また、かかるトイレット装置
において、尿量の変動に伴う誤差を抑制し、分析精度を
向上する技術を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】上
記課題の少なくとも一部を解決するために、本発明は以
下の構成を採用した。本発明のトイレット装置は、標準
型洋式便器に設置可能に構成され、排泄された尿を採取
し、該尿の分析を行う尿分析機能付きトイレット装置で
あって、前記便器に取り付けられることによって、前記
排泄された尿を採取可能な採取手段と、該採取された尿
を分析して、尿中の所定の成分の量に関するデータを取
得する分析手段と、前記採取された尿を前記採取手段か
ら前記分析手段に搬送する搬送手段と、前記採取された
尿の量が、分析に要する尿量との関連で予め設定された
所定量に達したか否かを検出する尿量検出手段と、採取
された尿量が前記所定量に達したと検出された場合に、
前記搬送手段を制御して、尿の搬送を行う搬送制御手段
とを備えることを要旨とする。
【0010】かかるトイレット装置は、便器本体とは別
体のユニットとして構成されているため、既存の便器設
備を活かして尿分析装置を実現することができる。な
お、上記ユニットにおいては、全体を単一の部分からな
るユニットとして構成してもよいし、複数の部分からな
るユニットとして構成してもよい。本明細書では、トイ
レット装置とは、既存の標準便器に取り付けられること
により所定の機能を果たす装置を指すものとする。
【0011】本発明のトイレット装置によれば、採取さ
れた尿量が所定量に達した場合にのみ分析が実行され
る。従って、排泄される尿量に変動があっても、分析に
要する尿量、即ち規定量の尿を分析手段に確実に搬送す
ることができる。この結果、尿の分析を適切に実行する
ことができる。つまり、尿量の変動に起因する誤差を抑
制することができ、分析結果に対する精度が向上する。
なお、この場合において、前記搬送手段は採取された尿
のうち規定量に相当する量を搬送する手段としてもよい
し、搬送手段を規定量以上の尿を一旦搬送した後、規定
量を超える余剰の尿を排出する手段としてもよい。前記
所定量は、搬送手段をいずれの態様で構成するかに応じ
て、適切な値を任意に設定することが可能である。
【0012】本発明のトイレット装置において、前記尿
量検出手段は、種々の方法を適用可能であるが、前記尿
量検出手段は、前記採取手段に設けられた電極間の導通
により前記検出を行う手段であるものとすることが好ま
しい。
【0013】かかる手段によれば、比較的容易に、かつ
精度良く尿量の検出を行うことができる。電極は種々の
態様で設けることが可能である。一例としては、前記搬
送手段が前記採取手段から尿を抽出する抽出部近傍に第
1の電極を設け、採取手段内に所定量の尿がたまった場
合の液面に相当する位置に第2の電極を設ける態様が挙
げられる。こうすれば、第1の電極と第2の電極との間
の導通により、尿が所定量以上たまったか否かを検出す
ることができる。
【0014】本発明のトイレット装置においては、前記
分析手段により分析された後の尿を前記便器に排出する
排出手段を備えるものとすることが望ましい。こうすれ
ば、分析後の尿を別途処分する必要がなくなり、トイレ
ット装置の利便性を向上することができる。また、トイ
レット装置を清潔な状態に維持しやすくなる。
【0015】本発明のトイレット装置においては、前記
分析手段により取得されたデータを複数回に亘って記憶
する記憶手段を備えるものとすることが望ましい。
【0016】こうすれば、複数回に亘って記憶されたデ
ータに基づいて、使用者は分析されたデータのトレンド
を知ることができる。かかるトレンドは、自己の健康チ
ェックに役立てることができる。なお、データの記憶
は、種々の態様で行うことが可能である。例えば、分析
されたデータ自体を記憶する態様を採ることができる。
また、前回の分析結果からの偏差を記憶する態様を採る
ものとしてもよい。その他、健康チェックに有意義なト
レンドを得ることが可能な種々の態様でデータを記憶す
ることが可能である。
【0017】また、前記記憶手段も種々の構成を適用す
ることができる。当然、マイクロコンピュータに通常備
えられるRAM等のメモリを用いるものとしてもよい
が、該記憶手段は、不揮発性の記憶媒体であるものとす
ることが望ましい。不揮発性の記憶媒体とは、いわゆる
フラッシュメモリなど、通電していなくてもデータの記
憶が可能なメモリ一般を意味する。かかるメモリを適用
することにより、電源が遮断された場合でも分析データ
を保持しておくことができる。不揮発性の記憶媒体とし
て、フレキシブルディスクなどの携帯可能な記憶媒体を
適用するものとしてもよい。こうすれば、分析結果を別
に容易されたコンピュータで処理するなど、多彩に活用
することが可能となる。
【0018】本発明は、尿中の種々の成分を対象とする
ことができるが、前記所定の成分は、尿糖、尿蛋白、潜
血のうち少なくとも一つの成分であるものとすることが
好ましい。これらは糖尿病などに代表される生活習慣病
と密接に関連した成分である。これらの成分を分析の対
象とすることにより、自覚症状のないまま緩やかに進行
していく生活習慣病に関する健康チェックに、尿分析機
能付きトイレット装置を有意義に活用することが可能と
なる。
【0019】また、本発明のトイレット装置において
は、ビデ装置、温風乾燥装置、脱臭装置のうち少なくと
も一つを備えるものとすることも好ましい。これらの機
能は、トイレットを快適に使用することができる機能と
して、昨今、重宝されている機能である。従って、これ
らの機能を備えることにより、トイレットを快適に使用
することが可能となり、本発明のトイレット装置の利便
性が向上する。
【0020】
【発明の実施の形態】図1は既設のトイレットに本発明
の尿分析ユニットを取付けたところを示し、図2は尿分
析ユニットのハウジングを分解したところを示し、図3
は尿分析ユニットの便座と尿サンプリング装置との組立
体を分解したところを示す。
【0021】これらの図面を参照するに、トイレット1
0は水洗便器12を有し、この便器12は床に設置され
ている。この便器12には、既存の便座(図示せず)を
取り外した後に、本発明の尿分析ユニット14が後述す
るように取付けられる。本発明の尿分析ユニット14
は、ヴォルテックス型、サイフォン型、サイフォンジェ
ット型、ウォシュダウン型、その他の形式の市販の標準
型の便器に取付けることができる。標準型の便器12
は、通常のボウル(便鉢)部16と洗浄水供給部18を
有する。図示した実施例では、洗浄水供給部はシスター
ン取付け部18からなり、この取付け部18には従来型
のシスターン20が周知の態様で取付けてある。シスタ
ーンに代えて洗浄弁を備えた洗浄管から洗浄水を供給す
る形式の標準型の便器にも本発明は適用することができ
る。
【0022】尿分析ユニット14は、後述するように便
器12に固定されるハウジング22と、専用の特製の便
座24に尿サンプリング装置26を組み込むことにより
予め製作された組立体28(以下、便座アッセンブリと
言う)とを有する。便座アッセンブリ28は後述するよ
うにハウジング22に回動可能に装着される。ハウジン
グ22には、また、従来型の便蓋30を開閉可能に装着
することができる。尿分析ユニット14を制御し分析結
果を出力するための制御ユニット32はトイレット側方
の壁に設置することができる。
【0023】尿分析ユニット14のハウジング22は、
例えば図2に示したように、フレーム34と、上部ケー
シング36と、左右の下部ケーシング38および40と
で構成することができる。ハウジング22のこれらの部
品は樹脂の射出成形により製造することができ、ビスな
どにより互いに一体に締結することによりハウジング2
2を形成する。図2に示したように、標準型の便器12
にはボウル部16と洗浄水供給部18との間において1
対の便座取付け穴42が設けてあり、これらの便座取付
け穴42を利用して既存の便座(図示せず)が周知の態
様で取付けてある。ハウジング22のフレーム34は、
既存の便座を取り外した後、実公昭63-6291号に開示さ
れたようにフレーム34の下面に2本のTボルト44を
T溝嵌合により取付け、便座取付け穴42にこれらのT
ボルト44を挿通し、対応するナット46を締結するこ
とにより、ボウル部16とシスターン取付け部18との
間において便器12の上面48に固定することができ
る。
【0024】図2からよく分かるように、フレーム34
は便器12に対して横断方向に延長する中央部分とこの
中央部分の両端から夫々前方へ延長する側方部分を有
し、上部ケーシング36もフレーム34に対応する形状
になっている。従って、フレーム34と上部ケーシング
36と左右の下部ケーシング38および40は互いに協
働してハウジングの中央部分22Cと左側方部分22L
と右側方部分22R(図1)を形成する。図2に示した
ように、ハウジングの左側方部分22Lには、便座アッ
センブリ28によってサンプリングされた尿サンプルを
分析する分析装置50と、尿サンプルを便座アッセンブ
リ28から分析装置50に搬送する電動シリンジポンプ
52と、緩衝液タンク54と、較正液タンク56を収容
することができる。ハウジング左側方部分22Lには、
また、指血圧計ユニット58を配置し、被験者の左第2
指に係合させることにより血圧を測定するようにしても
よい。図示した実施例では、ハウジング中央部分22C
には、洗浄ノズル60を備えた従来型のビデ装置62
と、従来型の温風乾燥装置64と、オゾナイザーからな
る従来型の脱臭装置66が配置してあり、尿分析ユニッ
ト14を備えたトイレット10を通常の目的で使用する
際に夫々の機能を提供するようになっている。しかし、
これらの追加的機能は不可欠ではなく、省略することが
できる。ハウジングの右側方部分22Rには、ユニット
14の電源装置68とビデ装置の操作盤70を収納する
ことができる。
【0025】主として図3から図8を参照しながら、便
座24とそれに組み込まれた尿サンプリング装置26と
からなる便座アッセンブリ28を説明する。便座24は
尿サンプリング装置26を組み込むことを目的として設
計されかつ製作されたものであり、尿サンプリング装置
26を組み込むのに適した構造になっている。図3に切
欠いて示したように、便座24は耐衝撃性樹脂などから
なる上部半体24Aと下部半体24Bとを例えば超音波
溶接によって接合することにより形成することができ、
便座を温めるための電気ヒーター線72を必要に応じて
配線することができる。便座24は任意のヒンジを用い
てハウジング22に回動可能に装着することができ、好
ましくは実願平5-19341号に開示されたリテーナブロッ
クを用いてそのヒンジ部74をハウジング22の軸受け
部76(図2)に係合させることにより装着する。
【0026】便器12を焼成する際に生じる焼成歪みに
適合させるため、従来の便座と同様に、便座24は便器
12のリム78の上面に対して4点で支持するのが好ま
しい。このため、図3に破線で示したように、便座24
の下面にはクッション付きの2つの脚部80を従来同様
に設けることができる。他の2点においては、便座24
は、後述する採尿部ケース82に設けた2つの脚部84
によって支持される。図8からよく分かるように、脚部
80又は84があるので、便器のリム78の上面86と
便座24の下面88との間には約1.5〜2cmの高さ
の環状隙間が確保される。この環状隙間の一部を利用す
ることにより、尿サンプリング装置26の一部が配置さ
れ、かつ、収納される。図3および図8からよく分かる
ように、便座24の下面には下方に開口する凹み90お
よび92が形成してあり、尿サンプリング装置26の一
部が、更に、後述の如くこれらの凹みに収納されるよう
になっている。
【0027】尿サンプリング装置26は、便器12のボ
ウル16に排泄された尿のサンプルを採尿容器によりボ
ウル空間内の空中で採取し、サンプリング後には採尿容
器を便座24下方の収納位置に収納すると共に、採尿容
器を自動的に洗浄するように構成することができる。図
3から図8を参照しながら、尿サンプリング装置26の
実施態様の一例を説明する。図示した実施例において
は、尿サンプリング装置26は、略クランク形状のスイ
ングアーム94と、このスイングアームの自由端に着脱
可能に装着された細長い採尿容器96と、スイングアー
ム94を駆動する駆動部98と、採尿部ケース82とを
備えている。スイングアーム94は、図5および図7に
示したように、中央エルボ100と、端部エルボ102
と、両者を連結するパイプ104と、スピンドル106
とで構成することができる。
【0028】図6および図7に示したように、採尿容器
96は、細長い上部開口108および樋状の凹み110
を有する本体112と大径の基部114とで構成するこ
とができ、Oリング116を用いて端部エルボ102に
液密かつ着脱自在に装着することができる。本体の凹み
110は基部114に向かって傾斜しており、凹み11
0内に降り注がれた尿が基部114とエルボ102によ
って形成された尿溜まり118に集積するようになって
いる。本体112の外周を金網120などで覆うことに
より、被験者から排泄された尿が採尿容器96に衝突し
て周囲に飛散するのを防止すると共に、尿サンプルを効
果的に採取できるようにするのが好ましい。尿溜まり1
18に集積した尿は、エルボ102の内部通路とスイン
グアーム94およびそのスピンドル106内を延長する
可撓性チューブ122を介して、シリンジポンプ52の
吸引と圧送作用によりハウジング22内の尿分析装置5
0に送られる。気泡を含まない尿のみを吸引して尿分析
装置へ送るため、エルボ102には、尿溜まり118の
底部に開口するL字管124を設けるのが好ましい。ま
た、尿溜まり118に十分な量の尿が溜まったことを検
出するため、上下方向に離間された一対の電極126と
128をエルボ102に設けることができる。これらの
電極はリード線130を介して側方ハウジング22L内
に配置した尿分析装置50の制御回路に接続することが
できる。
【0029】概略的に述べれば、図示した実施例では、
スイングアーム94を駆動する駆動部98は、図8から
よく分かるように、スイングアーム94に回動運動と並
進運動とを与えることにより、採尿容器96を便座前部
下方の収納位置からボウル空間内の異なる種々の採尿位
置へと(およびその逆に)移動させるようになってい
る。しかし、スイングアーム94の回転のみにより採尿
容器96を移動させるように構成してもよい。
【0030】より詳しくは、図3から図5を参照する
に、駆動部98は便座24の下面にビスなどにより適宜
固定された採尿部ケース82に収蔵してある。駆動部9
8はケース82に摺動自在に装着されたスライダー13
2を備え、このスライダー132は採尿部ケース82に
固定された1対のガイド134によって便器12の長軸
にほぼ平行に摺動するべく案内されている。スライダー
132にはラック136が固定してあり、このラック1
36にはケース82に固定された減速ギヤ付きステッピ
ングモータ138の出力軸のピニオン140が噛み合っ
ている。従って、モータ138をいづれかの方向に回転
させれば、スライダー132は前後に並進運動を行う。
モータ138は側方ハウジング22L内の制御回路(後
述)によって制御される。
【0031】スイングアーム94は回転可能に、かつ、
スライダー132と共に移動するようにスライダー13
2に軸支されている。このため、図5からよく分かるよ
うに、スライダー132には1対のトラニオン軸受14
2が設けてあり、スイングアーム94のスピンドル10
6を軸支している。スピンドル106には軸孔が形成し
てあり、可撓性チューブ122やリード線130が通し
てある。
【0032】駆動部98は、更に、スイングアーム94
の回転角位置を規制するレバー/カム機構144を備え
ており、モータ138によってスライダー132を前後
に変位させる際に採尿容器96の位置を制御するように
なっている。即ち、図5からよく分かるように、2つの
軸受142の間においてスイングアーム94のスピンド
ル106にはレバー146が一体回転するべく嵌合して
あり、このレバー146の先端にはローラーの形のカム
フォロワ148が支持してある。カムフォロワ148は
採尿部ケース82にビスなどにより適宜固定されたカム
プレート150と協働するもので、このカムプレート1
50には、2つの段違いの水平カム面152および15
4と、傾斜カム面156が形成してある。スイングアー
ム94のスピンドル106にはリターン・コイルスプリ
ング158の一端が固定してあり、このスプリングの他
端は軸受142に固定してある。リターン・スプリング
158の予荷重は、図8においてスイングアーム94を
時計方向に回転付勢するべく設定されている。
【0033】以上に述べた尿サンプリング装置26のス
イングアーム94とその駆動部98が装着された採尿部
ケース82はビスなどにより便座24に強固に固定さ
れ、尿サンプリング装置組み込み型の便座アッセンブリ
28が形成される。図3および図8に示したように、便
座24の下面には駆動部98に対応する形状の凹み90
が予め形成してあるので、駆動部98の構成要素、例え
ば、モーター138、ピニオン140、カムプレート1
50、レバー146、カムフォロワ148は部分的にこ
の凹み90に収蔵される。このように尿サンプリング装
置26を組み込むべく特別に設計された便座24を使用
し、便座24内のスペースを有効に利用して尿サンプリ
ング装置の構成要素を収容するので、尿サンプリング装
置の構成要素を堅牢な構造に設計することができる。こ
の特製の便座24は成形金型を用いて大量生産すること
ができ、尿サンプリング装置26を組み込むことにより
予め便座アッセンブリ28が組み立てられる。標準型便
器を備えた既設のトイレットを尿分析機能を有するトイ
レットに改造するにあたっては、便座アッセンブリ28
は、ハウジング22を便器12に固定する前または後の
いづれか好都合な時点で、ハウジング22に装着され
る。
【0034】次に、主として図8を参照しながらこの尿
サンプリング装置26の作動を説明するに、非使用時に
はスライダー132は前進位置にあり、カムフォロワ1
48はカムプレート150の第1水平カム面152に係
合している。従って、スイングアーム94はリターン・
スプリング158の作用により跳ね上げられており、採
尿容器96は便座24の下方において採尿部ケース82
内の収納位置(位置A)に格納されている。この状態で
便座アッセンブリ28を開閉させ、トイレットを通常の
用便の目的に使用することができる。
【0035】尿のサンプリングと分析にあたり、被験者
が便座24に着座し、制御ユニット32に設けられたス
イッチを押すと、モータ138が回転してラック・ピニ
オン機構140/136によりスライダー132を後退させ始
め、先ず、採尿容器96をその収納位置から水平に後方
に引き出す。カムフォロワ148がカムプレート150
の傾斜カム面156に係合すると、レバー146はスイ
ングアーム94の回動を開始する(位置B)。カムフォ
ロワ148が傾斜カム面156に更に乗り上げるにつれ
て、スイングアームは後退しながら回動し、採尿容器9
6を図8に示した湾曲した軌跡に沿って変位させる。モ
ータ138が更に回転すると、カムフォロワ148はカ
ムプレート150の第2水平カム面154に係合するに
至り(位置C)、それ以後はスイングアーム94の姿勢
を維持したまゝで後端位置Dまで並進移動させる。一般
に放尿方向には男女差があり、男性の場合には尿柱は比
較的前方に落下し、女性の場合には後方に落下すると共
に、個人差がある。従って、モータ138の制御スイッ
チと制御回路は、男性の場合には位置B〜C間で採尿容
器96を自動的に停止させ、女性の場合には位置C〜D
間で停止させるようにすると共に、被験者が位置を微調
整できるように構成するのが好ましい。被験者は適切な
位置に採尿容器96が持ち来された時に採尿容器96に
向かって放尿することができる。
【0036】採尿容器96に落下した尿は、樋状の凹み
110に沿って流下し、尿溜まり118に溜まる。この
ようにしてサンプリングされた尿は、ハウジング22内
に設けたシリンジポンプ52によりL字管124および
可撓性チューブ122を介して吸引し、尿分析装置50
に搬送して、定量分析に付される。尿サンプルの吸引
は、電極126および128からの信号により尿溜まり
118内に電極126のレベルまで尿が集積したことが
検出された時に自動的に行うことができる。
【0037】尿のサンプリングと分析装置への搬送が終
わると、スライダー132を前進させる方向にモータ1
38を回転させれば、スイングアーム94の前進と上方
への回動に伴い採尿容器96は位置Bへと戻り、次いで
スイングアームの並進運動により採尿容器96は収納位
置Aへと復帰し、この位置で待機する。採尿容器96は
細長に形成されているので、図8に示したように便座2
4の下面88と便器リム部78の上面86との間の狭い
空間に容易に格納することができる。
【0038】尿サンプリング後には、尿で汚れた採尿容
器96を洗浄するのが好ましい。このため、図3および
図4に示したように、採尿部ケース82には洗浄室16
0を形成すると共に、この洗浄室160に臨んで洗浄ノ
ズル162を配置するのが好ましい。洗浄ノズル162
にはホース164と電磁弁(後述)を介してシスターン
20からの圧力洗浄水を供給することができる。或い
は、ホース164をビデ装置62の給水バルブに接続し
てもよい。図3に示したように、採尿部ケース82には
開閉式のカバー166を設け、洗浄中に洗浄室160を
閉鎖することにより洗浄水の飛散を防止することができ
る。この開閉カバー166は適当なリンク(図示せず)
を介してレバー/カム機構144に連動させ、採尿容器
96が洗浄室160内に出入りする際にはカバー166
を開け、採尿容器96が洗浄室内の収納位置に戻ったと
きにはカバー166を閉じるようにすることができる。
図8からよく分かるように、便座24には開閉カバー1
66に向かって開口する凹み92が形成してあり、この
凹み92内のスペースを利用して開閉カバー166に開
閉運動を行わせるようになっている。このような凹み9
2は、便座24を特別に設計することにより形成するこ
とが可能になる。
【0039】使用済みの洗浄水は確実にボウル16内に
排出させるのが好ましい。このため、図3および図4に
示したように、採尿部ケース82には、洗浄室160か
ら便器の左右のリム78に沿って後方に延長する1対の
排水樋168を形成することができる。これらの排水樋
168は図8からよく分かるように後方に向かって下向
きに傾斜させてあり、これらの排水樋168の後端はケ
ース82に取付けた傾斜した排水管170に連通させて
ある。従って、便座アッセンブリ28が水平姿勢にある
時には、洗浄ノズル162から噴射された洗浄水は排水
樋168の傾斜に沿って後方へ流れ、排水管170から
ボウル16内に排出される。排水管170は傾斜させて
あるので、便座アッセンブリ28を跳ね上げた時には、
排水樋168内に残留する洗浄水の滴は排水管170か
らボウル16内に落下する。
【0040】図3に示したように、採尿部ケース82の
後部には切欠き172が形成してあり、スイングアーム
94からの可撓性チューブ122やリード線や洗浄水供
給ホース164を挿通させたアダプタ174を係合させ
るようになっている。このアダプタ174があるので、
尿サンプリング装置26とハウジング22との間の配管
や配線の取り回しを簡素化することができると共に、便
座アッセンブリ28の回動時に配管や配線が受け得る破
損を防止することができる。
【0041】次に、図9から図11を参照しながら、電
動シリンジポンプ52の実施形態の一例を説明する。図
示した実施例においては、この電動シリンジポンプ52
は、尿サンプリング装置26によって採取された尿サン
プルを尿分析装置50に搬送する搬送系の主要部として
作用する共に、尿分析に必要な後述する種々の機能を実
行するようになっている。また、図示した実施例におい
ては、電動シリンジポンプ52には電動ロータリバルブ
202が組み込んであり、1つの一体のモジュール20
0を形成しているが、シリンジポンプ52とロータリバ
ルブ202は別体に形成してもよい。
【0042】シリンジポンプ52はシリンダ孔204が
形成された本体206を有し、このシリンダ孔にはシー
ルリング208を備えたピストン210が摺動可能に嵌
合してあって、容積可変のポンプ室212を形成してい
る。ピストン210はステッピングモータ214によっ
て往復駆動されるもので、モータ214の出力軸にはリ
ードスクリュー216が連結してあり、このリードスク
リューにはナット218が嵌合してある。ピストン21
0のスカートには直径方向に対向する1対の回り止めピ
ン220が貫通させてあり、これらのピン220の先端
はナット218にネジ込まれている。回り止めピン22
0は本体206に形成された1対の軸方向スロット22
2に係合している。従って、モータ214をいづれかの
方向に回転させれば、ナット218と共にピストン21
0が上下に駆動され、ポンプ室212内に液体を吸引
し、或いは液体を送出する。ポンプ室212は中央ポー
ト224に通じており、液体はこのポートを介してロー
タリバルブ202に出入りする。
【0043】ロータリバルブ202は減速ギヤ付きのス
テッピングモータ226によって回転駆動される円盤形
のロータ228を備え、このロータ228はモジュール
200の頭部に形成された円柱形の凹み230に回転可
能に精密嵌合されている。ロータ228の下面と凹み2
30の底面は平坦に精密加工してあると共に、ロータ2
28はコイルばね232によって凹み230の底面に付
勢されており、ロータ228の下面が凹み230の底面
に液密に接触するようになっている。ロータ228に
は、シリンジポンプ52の中央ポート224に整列対向
した中央ポート234が設けてあると共に、この中央ポ
ート234から半径方向外側にオフセットされた外側ポ
ート236が形成してあり、これらのポート234と2
36は水平な内部通路238によって互いに連通されて
いる。
【0044】凹み230の底面には、ロータ228の外
側ポート236と同じ半径方向オフセット距離におい
て、円周方向等間隔に離間された例えば6つのポート2
40A〜240Fが開口させてあり、これらのポート2
40A〜240Fはモジュール頭部に形成された内部通
路242A〜242Fによってニップル244A〜24
4Fに夫々連通している。これらのニップル244A〜
244Fには、図18を参照して後述するように、尿分
析ユニット14の構成要素から延長するホースや管路が
夫々接続される。
【0045】ロータリバルブ202はこのような構成で
あるから、モータ226を駆動することによりロータ2
28の外側ポート236がポート240A〜240Fの
いづれかに整列するまでロータ228を回転させれば、
シリンジポンプ52のポンプ室212はニップル244
A〜244Fのいづれかに接続される。この位置でシリ
ンジポンプ52を作動させれば、ポート240A〜24
0Fのいづれかから液体を吸引し、或いはいづれかのポ
ートに液体を送出することができる。
【0046】次に、図12から図17を参照しながら、
尿分析ユニット14の尿分析装置50の実施態様の一例
を説明する。図示した実施例においては、尿分析装置5
0はポーラログラフ分析法により尿サンプル中の尿糖
(グルコース)を定量分析するように構成されている。
しかし、本発明の尿分析ユニット14には、ポーラログ
ラフ分析装置に代えて、液体クロマトグラフ法、吸光光
度分析法、分光分析法、その他の方式による尿分析装置
を使用することができ、更に、分析は尿蛋白、潜血、そ
の他の尿成分についても行うことができる。
【0047】図12に示したように、尿分析装置50
は、例えば、ハウジング22のフレーム34に固定され
る取付け基板250と、ビスなどによりこの基板に適宜
固定されるソケット部材252と、このソケット252
に着脱自在かつ交換可能に嵌合されるポーラログラフ・
セル254とで構成することができ、取付け基板250
の裏側には尿分析ユニット14の制御回路256を搭載
した回路基板258を配置することができる。
【0048】図13の分解図からよく分かるように、ポ
ーラログラフ・セル254は、プラスチックなどからな
る基板260と、電極を担持したセラミック基板262
と、シリコーンゴムなどからなるスペーサ264と、プ
ラスチックなどからなる上板266とをビスなどにより
互いに一体的に液密に締結することにより構成すること
ができる。セラミック基板262は例えばアルミナセラ
ミックからなり、金属ペーストの印刷と焼成により白金
の作用極268と白金の対極270と銀/塩化銀の参照
極272とが形成されている。夫々の電極には端子27
4が形成してあり、これらの端子274には上板266
に設けたピン276が夫々電気接触させてある。スペー
サ264には電極の領域において開口278が切欠いて
あり、図14に示したように電解室280を形成するよ
うになっている。上板266にはこの電解室280に連
通する1対のニップル282が形成してあり、電解室に
尿サンプルと緩衝液を供給するようになっている。これ
らのニップル282の外周にはOリング284が嵌めて
あり、このポーラログラフ・セル254をソケット部材
252に装着した時に、ソケット部材252の接続孔2
86にニップル282が液密に嵌合し、搬送チューブ2
88および290を介して電解室280に尿サンプルと
緩衝液を通過させるようになっている。ソケット部材2
52には、また、ピン276に係合するピン穴292が
設けてあり、3種の電極268、270、272をリー
ド線294に夫々接続するようになっている。
【0049】図15に示したように、白金の作用極26
8は、アルブミンや酢酸セルローズのように過酸化水素
を選択的に透過させる物質からなる選択透過膜296
と、グルコース・オキシダーゼ(GOD)固定化膜29
8とで被覆されている。GOD固定化膜298は、GO
D(例えば、SIGMA社G7141)とアルブミンを4対1の割
合で水に溶解し、溶解液を選択透過膜296上に滴下し
た後、グルタルアルデヒド雰囲気中に約30分間暴露す
ることにより形成することができる。電解室280内の
尿サンプル中のグルコースがGOD固定化膜に接触する
と、GODはグルコース(C6126)を酸化して次の
ようにグルコノラクトン(C6106)と過酸化水素
(H22)を生成する。
【0050】 C6126 +O2 →C6106 +H22 ・・・(1) 生成したH22が選択透過膜296を透過して白金の作
用極268に達すると、白金の触媒作用によりH22
作用極268に電子を与えながら水と酸素に分解され
る。選択透過膜296があるので、H22より大きな分
子量の妨害物質が作用極268に到達するのが防止され
る。
【0051】図16に示したように、尿サンプル中のグ
ルコースの定量分析に際しては、ポテンショスタットに
より、参照極272に対する作用極268の電位が正の
一定値(例えば+0.6V)になるように作用極268
と対極270との間に印加される電圧が可変制御され
る。作用極268と対極270との間を流れる電流は過
酸化水素の発生量に応じて変化する。従って、作用極2
68と対極270との間を流れる電流を制御回路256
によって検出することにより、過酸化水素の発生量を検
出し、これに基づいて、尿サンプル中のグルコース濃度
を演算することができる。
【0052】図17には、制御ユニット32と制御回路
256の構成の一例を示す。トイレットの壁に設置され
た制御ユニット32は、プログラムされたマイクロコン
ピュータ300と、複数の操作スイッチ302と、ユー
ザーに対する指示や尿分析結果を表示する液晶表示パネ
ル304と、尿分析結果やデータ・トレンドを出力する
プリンタユニット306と、尿分析データを格納するフ
ラッシュメモリ308などで構成することができる。操
作スイッチ302としては、男性用尿分析開始スイッチ
302aと女性用開始スイッチ302bとを別々に設け
ることができ、男性用スイッチ302aが押された時に
は採尿容器96が予め設定された男性用採尿位置(例え
ば、図8の位置B〜C間の適切な位置)に自動的に持ち
来たされ、女性用スイッチ302bが押された時には採
尿容器が女性用採尿位置(C〜D間の適切な位置)に持
ち来たされるようにすることができる。更に、操作スイ
ッチ302には、予め設定された男性用又は女性用採尿
位置から採尿容器96を被験者の操作により個人差に応
じて前後に微動させるための微調整スイッチ302cお
よび302dを設けることができる。
【0053】制御回路256は尿分析ユニット14の構
成要素を後述のフローチャートの如く制御するべくプロ
グラムされたマイクロコンピュータ310を有する。ポ
ーラログラフ・セル254の作用極268と対極270
との間を流れる電流は増幅回路312により増幅された
後、マイクロコンピュータ310のA/D変換回路に入
力される。尿検知センサ314は採尿容器96の尿検出
電極126と128との間のギャップの電気抵抗を検出
することにより採尿容器96の尿溜まり118に尿が溜
まったかどうかを検知するもので、その出力はマイクロ
コンピュータ310のA/D変換回路に入力される。マ
イクロコンピュータ310は、夫々のドライバを介し
て、スイングアーム駆動用モータ138、ロータリバル
ブ駆動用モータ226、ピストン駆動用モータ214、
および、洗浄ノズル162に洗浄水を供給するための電
磁弁316を駆動する。マイクロコンピュータ300と
310とは通信ケーブル318によって接続されてお
り、トランシーバ320および322を介してシリアル
通信によりデータの伝送を行う。
【0054】次に、図18の模式図と図19のフローチ
ャートを併せて参照しながら、尿分析ユニット14の作
動の一態様を説明する。被験者が尿分析開始スイッチ3
02a又は302bを押すと、マイクロコンピュータ3
10はスイングアーム駆動モータ138を回転させ、採
尿容器96を予め設定された採尿位置に移動させると共
に、微調整スイッチ302c又は302dに応じて採尿
容器96を所望位置に位置決めする。採尿容器の位置決
めが終わると、被験者は採尿容器に向かって放尿し、尿
のサンプリングを開始させることができる。尿検知セン
サ314からの信号により採尿容器96の尿溜まり11
8に尿が溜まったことが検知されると、マイクロコンピ
ュータ310はロータリバルブ駆動モータ226を駆動
し、シリンジポンプ52の中央ポート224がロータリ
バルブの第2ポート240Bに整列するまでロータ22
8を回転させることにより、シリンジポンプ52のポン
プ室212を採尿容器96に接続する。この状態で、マ
イクロコンピュータ310はシリンジポンプ52のピス
トン駆動モータ214を駆動してピストン210を下降
させ、例えば約2mlの尿サンプルをシリンジポンプ5
2に吸引させる。
【0055】次に、ロータリバルブを再び駆動し、中央
ポート224をロータリバルブの第3ポート240Cに
整列させることにより、シリンジポンプ52を排出管路
324(図18)に接続する。この位置でピストン駆動
モータ214を駆動してシリンジポンプ52のピストン
を上昇させ、ポンプ室内の尿サンプルの一部を排出管路
324を介して便器12のボウルに放出させる。これに
より、ポンプ室のエア抜きが行われるので、尿サンプル
と共にポンプ室内に空気が吸引されていたとしても気泡
がポーラログラフ・セル254に送られるのが防止され
る。
【0056】次に、ロータリバルブを再び駆動し、中央
ポート224をロータリバルブの第1ポート240Aに
整列させ、ポンプ室212をポーラログラフ・セル25
4に接続する。この位置でシリンジポンプ52のピスト
ンを更に上昇させ、約10〜20μlの尿サンプルを搬
送チューブ288に打ち込む。再びロータリバルブを駆
動してポンプ室を排出管路324に接続し、ピストンを
上死点まで上昇させることによりポンプ室内の余剰の尿
をボウルに廃棄する。
【0057】尿サンプルの打ち込みが終わると、シリン
ジポンプ52のポンプ室を洗浄水によって洗浄する。こ
れは、ロータリバルブを回転させてシリンジポンプ52
のポンプ室をシスターン20に接続させた上で、ピスト
ンを下降させてシスターンの洗浄水をポンプ室に吸引さ
せ、次に、ロータリバルブを駆動してポンプ室を排出管
路324に接続し、ピストンを上昇させることにより行
われる。シリンジポンプの洗浄は1回以上行うことがで
きる。
【0058】次に、ロータリバルブを再び回転させ、シ
リンジポンプ52の中央ポート224をロータリバルブ
の第5ポート240Eに整列させることにより、シリン
ジポンプ52を管路326を介して緩衝液タンク54に
接続させる。タンク54内の緩衝液は、ポーラログラフ
・セルの安定な作動に必要な緩衝作用を行うもので、K
H2PO4やNa2HPO4のようなpH調節剤やKClの
ような塩素イオン強度調節剤が添加された水溶液からな
る。緩衝液は、更に、尿サンプルをポーラログラフ・セ
ル254に搬送するキャリヤ液として作用すると共に、
セルに送られる尿サンプルを希釈する役割も持ってい
る。前述のようにシリンジポンプ52を緩衝液タンク5
4に接続させたならば、シリンジポンプ52を作動さ
せ、緩衝液を緩衝液タンク54からポンプ室212内に
吸引させた後、再びロータリバルブを切り換え、ピスト
ン210を上昇させて緩衝液を第1ポート240Aに射
出させる。これにより、先に搬送チューブ288内に打
ち込まれた約10〜20μlの尿サンプルは、搬送チュ
ーブ288内で緩衝液と混合され希釈されながらポーラ
ログラフ・セル254に送られ、混合物はセルを通過し
ながら搬送チューブ290から便器ボウル内に排出され
る。緩衝液の射出速度は、尿サンプルが少なくとも約3
0倍に希釈された上でポーラログラフ・セルを通過する
ように選ぶことができる。また、緩衝液の射出量は例え
ば約2〜4mlにすることができる。この量にすれば、
尿サンプルと緩衝液との混合物がポーラログラフ・セル
を通過した後には、搬送チューブ288とポーラログラ
フ・セル254は再び新たな緩衝液で満たされる。
【0059】尿サンプルと緩衝液との混合物がポーラロ
グラフ・セル254を通過するに伴い、作用極268の
GOD固定化膜298のところでは上記式(1)に従い
混合物中の尿グルコース濃度に応じて過酸化水素が発生
し、前述したようにポーラログラフ・セルの作用極26
8と対極270との間には過酸化水素発生量に応じた電
流が流れる。この電流は増幅回路312により増幅さ
れ、マイクロコンピュータ310のA/D変換回路に入
力され、電流値に変換される。マイクロコンピュータ3
10は得られた電流値のデータをシリアル通信により制
御ユニット32のマイクロコンピュータ300に伝送す
る。マイクロコンピュータ300は電流値データに基づ
いて尿糖値を演算し、表示パネル304に表示する。尿
糖値のデータは、また、フラッシュメモリ308に格納
される。マイクロコンピュータ300には被験者の指示
に応じて尿糖値のトレンドを演算させ、プリンタユニッ
ト306から出力させることができる。
【0060】尿分析又は尿のサンプリングが終わると、
マイクロコンピュータ310はスイングアーム駆動モー
タ138を駆動して、採尿容器96を収納位置A(図
8)に復帰させる。次に、電磁弁316が開かれ、洗浄
ノズル162に圧力洗浄水を供給することにより採尿容
器96が洗浄される。
【0061】尿分析が反復されるに伴い、ポーラログラ
フ・セル254の酵素固定化膜298のグルコース・オ
キシダーゼの活性が次第に低下し、セルの出力が経時的
に低下することがある。そこで、定期的にセル出力を較
正するのが好ましい。このため、所与の既知の濃度のグ
ルコース標準液(較正液)を較正液タンク56内に貯蔵
しておき、尿サンプルに代えてこの較正液をセルに送っ
て、グルコース標準液に対するセル出力を定期的に測定
し、実際の尿分析に際しては、グルコース標準液に対す
るセル出力に基づいて尿分析時のセル出力を補正するこ
とにより尿糖値を演算することができる。ポーラログラ
フ・セル254が所定の寿命期間使用されたならば、古
いセル254をソケット252から外し、新たなセルと
簡単に交換することができる。
【0062】以上で説明した本実施例のトイレットは、
既存の洋式便器に別途用意された尿分析ユニット14等
を据え付けることによって、構成されている。このよう
に便器本体とは別体の尿分析ユニット14を用いること
により、既存の便器設備を活かして尿分析機能を実現す
ることができる。
【0063】本実施例のトイレットによれば、電極12
6、128間の導通により、採取された尿量の液面が電
極126の位置にまで達したか否かを判断することがで
きる。本実施例では、電極126の位置に相当する尿量
が確保された場合に尿サンプルの吸引を行う。従って、
排泄される尿量に変動があっても、分析に要する尿量、
即ち規定量の尿を分析手段に確実に搬送することがで
き、尿の分析を適切に実行することができる。
【0064】本実施例では、先に説明した通り、採取さ
れた約2mlの尿サンプルをシリンジポンプ52に吸引
させている。そのうち、実際の分析に要する規定量は、
約10〜20μlである。本実施例では、ポンプ室のエ
ア抜き等を実行した上で、確実に規定量の尿をポーラロ
グラフ・セル254に送ることができる量として、採取
する尿サンプルの所定量を約2mlに設定した。所定量
は、このように分析に必要な規定量を確保可能な値を任
意に設定することができる。もちろん、所定量と規定量
とを同一の値としてもよい。
【0065】本実施例のトイレットには、上述の利点の
他、以下に示す種々の利点がある。本実施例のトイレッ
トでは、搬送チューブ290により、分析後の尿を便器
12のボウルに排出することができる。従って、分析後
の尿を別途処分する必要がなく、装置の利便性が高い
他、装置を清潔な状態に維持しやすくなるという利点が
ある。
【0066】また、本実施例のトイレットでは、分析結
果として取得されたデータをフラッシュメモリ308に
記憶することができるため、使用者は分析されたデータ
のトレンドを知ることができる。かかるトレンドは、自
己の健康チェックに役立てることができる。フラッシュ
メモリ308には、トレンドを演算するため、複数回の
分析に亘ってデータが記憶されることはいうまでもな
い。こうした統計的データの記憶は周知の技術であるた
め、実施例で詳細な説明を省略したが、種々の態様でデ
ータの記憶を行うことが可能であることはいうまでもな
い。例えば、分析されたデータ自体を記憶する態様を採
るものとしてもよいし、前回の分析結果からの偏差を記
憶する態様を採るものとしてもよい。もちろん、演算し
たトレンドのみを記憶する態様を採ることも可能であ
る。
【0067】データの記憶先は、フラッシュメモリに限
られない。例えば、マイクロコンピュータ300に通常
備えられるRAM等のメモリを用いるものとしてもよ
い。もちろん、通電していなくてもデータの記憶の保持
が可能という利点に鑑みればフラッシュメモリ等の不揮
発性の記憶媒体を利用することが好ましい。不揮発性の
記憶媒体として、フレキシブルディスクなどの携帯可能
な記憶媒体を適用するものとしてもよい。こうすれば、
分析結果を別に容易されたコンピュータで処理するな
ど、多彩に活用することが可能となる。
【0068】以上には本発明の特定の実施例を記載した
が、本発明はこれに限定されるものではなく、種々の設
計変更を施すことができる。例えば、尿分析装置50は
ポーラログラフ・セル254を有するものとして説明し
たが、液体クロマトグラフ法、吸光光度分析法、分光分
析法、その他の方式による尿分析方式を採用することが
できる。更に、尿分析は尿グルコース以外の尿成分につ
いても行うことができる。また、尿サンプリング装置2
6はスイングアームを有するものとして記載したが、便
座24に組み込むことができる限り、異なる採尿構造に
してもよい。また、シリンジポンプ52に代えて、ロー
タリポンプその他の尿搬送装置を採用することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】尿分析ユニットの取り付け状態を示す斜視図で
ある。
【図2】図1に示した尿分析ユニットのハウジングの分
解斜視図である。
【図3】図1に示した尿分析ユニットの便座アッセンブ
リの1部切欠き分解斜視図である。
【図4】便座アッセンブリの尿サンプリング装置の平面
図である。
【図5】スイングアーム駆動部の1部の1部切欠き拡大
分解斜視図である。
【図6】スイングアームに装着した採尿容器を上から見
たところを示す説明図である。
【図7】図6のVII−VII線に沿った断面図である。
【図8】図4のVIII−VIII線に沿った模式的断面図であ
る。
【図9】ロータリバルブ付きシリンジポンプの分解斜視
図である。
【図10】図9のX−X線に沿った断面図である。
【図11】図10のXI−XI線に沿った平面図で、ロータ
を取り外したところを示す説明図である。
【図12】尿分析装置の1部切欠き分解斜視図である。
【図13】ポーラログラフ・セルの拡大分解斜視図であ
る。
【図14】図13のXIV−XIV線に沿ったポーラログラフ
・セルの断面図である。
【図15】図13のXV−XV線に沿った作用極の拡大断面
図である。
【図16】 ポーラログラフ・セルの電極にポテンショ
スタットと増幅回路を接続したところを示す配線図であ
る。
【図17】制御ユニットと制御回路のブロック図であ
る。
【図18】尿分析ユニットの搬送系統を示す模式図であ
る。
【図19】尿分析ユニットの動作を示すフローチャート
である。
【符号の説明】
10…トイレット 12…標準型便器 14…尿分析ユニット 16…便器のボウル 18…便器の洗浄水供給部 22…尿分析ユニットのハウジング 24…便座 26…尿サンプリング装置 28…便座アッセンブリ 50…尿分析装置 52…尿搬送ポンプ(シリンジポンプ) 96…採尿容器
フロントページの続き (72)発明者 小黒 利雄 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1 号 東陶機器株式会社内 (72)発明者 坪井 宏之 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1 号 東陶機器株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 標準型洋式便器に設置可能に構成され、
    排泄された尿を採取し、該尿の分析を行う尿分析機能付
    きトイレット装置であって、 前記便器に取り付けられることによって、前記排泄され
    た尿を採取可能な採取手段と、 該採取された尿を分析して、尿中の所定の成分の量に関
    するデータを取得する分析手段と、 前記採取された尿を前記採取手段から前記分析手段に搬
    送する搬送手段と、 前記採取された尿の量が、分析に要する尿量との関連で
    予め設定された所定量に達したか否かを検出する尿量検
    出手段と、 採取された尿量が前記所定量に達したと検出された場合
    に、前記搬送手段を制御して、尿の搬送を行う搬送制御
    手段とを備えるトイレット装置。
  2. 【請求項2】 前記尿量検出手段は、前記採取手段に設
    けられた電極間の導通により前記検出を行う手段である
    請求項1記載のトイレット装置。
  3. 【請求項3】 前記分析手段により分析された後の尿を
    前記便器に排出する排出手段を備える請求項1記載のト
    イレット装置。
  4. 【請求項4】 前記分析手段により取得されたデータを
    複数回に亘って記憶する記憶手段を備える請求項1記載
    のトイレット装置。
  5. 【請求項5】 該記憶手段は、不揮発性の記憶媒体であ
    る請求項4記載のトイレット装置。
  6. 【請求項6】 前記所定の成分は、尿糖、尿蛋白、潜血
    のうち少なくとも一つの成分である請求項1記載のトイ
    レット装置。
  7. 【請求項7】 ビデ装置、温風乾燥装置、脱臭装置のう
    ち少なくとも一つを備えた請求項1記載のトイレット装
    置。
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