JPH11326366A - 半導体電子部品装置及びその製造方法 - Google Patents

半導体電子部品装置及びその製造方法

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JPH11326366A
JPH11326366A JP10148329A JP14832998A JPH11326366A JP H11326366 A JPH11326366 A JP H11326366A JP 10148329 A JP10148329 A JP 10148329A JP 14832998 A JP14832998 A JP 14832998A JP H11326366 A JPH11326366 A JP H11326366A
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JP
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substrate
bonding
fusible
cover plate
concave groove
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JP10148329A
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Inventor
Masaya Tamura
昌弥 田村
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Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 基板と蓋板との接合時に一時的な隙間を設け
ることにより、接合時に生じる気体を外部に流出させ、
内部の真空度、装置の作動状態を向上させる。 【解決手段】 加速度センサ1の基板2と蓋板12との
間には、加速度検出素子4を収容する収容空間13を設
ける。また、基板2に対する蓋板12の接合面12Bに
は凹陥溝14と溶融性突起18とを設ける。そして、基
板2と蓋板12とを減圧雰囲気中で陽極接合するときに
は、溶融性突起18により凹陥溝14の近傍にのみ隙間
Sを形成し、収容空間13内に発生する気体を隙間Sか
ら外部に流出させる。続いて、溶融性突起18を溶融し
て凹陥溝14内に流入させた後に、基板2と蓋板12と
を隙間Sの位置で新たに接合し、収容空間13を密閉す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば検出部が密
閉構造となったセンサ等の検出装置に好適に用いられる
半導体電子部品装置及びその製造方法に関し、特に、マ
イクロマシニング技術を用いて基板上に形成した検出素
子を真空状態で密閉する構成とした半導体電子部品装置
及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、密閉構造を有する半導体電子部
品装置としては、例えばシリコン材料等により形成さ
れ、エッチング処理を用いて表面上に加速度検出素子が
変位可能に形成された基板と、ガラス材料等によって形
成され、該基板上に接合された蓋板等とからなる加速度
センサが知られている。そして、この種の従来技術によ
る加速度センサは、基板に加わる加速度を加速度検出素
子の変位量として検出するものである。
【0003】ここで、基板と蓋板とは、陽極接合等の手
段を用いて加速度検出素子の周辺部が減圧雰囲気中で接
合され、これによって加速度検出素子は基板と蓋板との
間に形成された真空度の高い収容凹部内に密閉状態で収
容されている。これにより、加速度検出素子は、前記収
容凹部内で変位するときに受ける空気抵抗等が小さくな
るから、基板に加わる加速度を高い精度で検出すること
ができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来技術では、基板と蓋板とを減圧雰囲気中で陽極接合す
ることにより、これらの間に形成される加速度検出素子
用の収容凹部を真空に近い減圧状態で密閉する構成とし
ている。
【0005】しかし、基板と蓋板とを陽極接合するとき
には、接合面から酸素等の気体が発生し、この気体は、
基板と蓋板とを減圧雰囲気中で接合しているにも拘ら
ず、少なくとも一部が加速度検出素子用の収容凹部内に
残留する傾向がある。このため、従来技術では、加速度
検出素子が収容凹部内の残留気体によって空気抵抗を受
け易くなり、その検出精度、信頼性を向上させるのが難
しいという問題がある。
【0006】また、例えばシリコンウエハ等の表面上に
複数の加速度センサを形成する場合には、各加速度セン
サの収容凹部内に残留する気体の量が一定とならないた
め、加速度検出素子毎に検出精度のばらつきが生じ易い
ばかりでなく、製造時の歩留まりが悪化するという問題
がある。
【0007】本発明は上述した従来技術の問題に鑑みな
されたもので、本発明は、機能部を収容するために基板
と蓋板との間に形成する空間の真空度を確実に高めるこ
とができ、機能部の信頼性を向上できると共に、作動状
態が安定した半導体電子部品装置を効率よく製造できる
ようにした半導体電子部品装置及びその製造方法を提供
することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために請求項1の発明は、表面に機能部が形成され該機
能部の周辺部が接合面となった基板と、該基板と対向す
る面に該基板上の機能部を収容する収容凹部が形成され
ると共に該収容凹部の周辺に接合面が形成され、基板上
に減圧雰囲気中で陽極接合して設けられた蓋板とからな
る半導体電子部品装置において、前記基板と蓋板とのう
ち少なくともいずれか一方の接合面には、前記基板と蓋
板との接合温度よりも高い温度で溶融する溶融性突起を
設け、前記接合面には該溶融性突起を囲んで溶融した突
起が流入するのを許す凹陥溝を設けたことを特徴とする
構成を採用している。
【0009】このように構成することにより、基板と蓋
板とを接合するときには、これらの接合面を溶融性突起
周辺の位置を除いて互いに接合でき、このとき基板と蓋
板との間で収容凹部内に発生する気体を溶融性突起の位
置から外部に流出させることができる。そして、溶融性
突起を加熱溶融して周囲の凹陥溝内に流入させた後に、
溶融性突起があった位置で基板と蓋板とを接合して前記
収容凹部を密閉することができる。
【0010】また、請求項2の発明では、前記基板はシ
リコン材料によって形成し、蓋板はガラス材料によって
形成し、溶融性突起は金、アルミニウム、半田、低融点
ガラスのいずれかを用いている。
【0011】これにより、基板と蓋板との接合時には、
シリコン材料とガラス材料との接合温度よりも高い溶融
温度をもった溶融性突起により基板と蓋板との間に隙間
を保持できる。また、例えば溶融性突起として金を用い
る場合には、溶融性突起の溶融時に金とシリコン材料と
を共晶化させることにより、溶融性突起を金単体の場合
よりも低い温度で溶融させることができる。
【0012】さらに、請求項3の発明では、前記機能部
は、前記基板上にエッチング処理を用いて変位可能に形
成され、外部から加わる力を変位量として検出する外力
検出素子として構成している。
【0013】これにより、例えば加速度、角速度等の外
力が基板に加わったときには、基板と蓋板との間に形成
した空間内で外力検出素子を変位させ、その変位量を外
力の大きさとして検出することができる。
【0014】一方、請求項4の発明は、表面に機能部が
形成され該機能部の周辺部が接合面となった基板と、該
基板と対向する面に該基板上の機能部を収容する収容凹
部が形成されると共に該収容凹部の周辺に接合面が形成
され、基板上に接合して設けられる蓋板とを備えた半導
体電子部品装置の製造方法であって、前記基板と蓋板と
のうち少なくともいずれか一方の接合面に凹陥溝を形成
する凹陥溝形成工程と、前記凹陥溝に囲まれる接合面の
位置に前記基板と蓋板との接合温度よりも高い温度で溶
融する溶融性突起を形成する溶融性突起形成工程と、前
記基板の接合面と前記蓋板の接合面とを減圧雰囲気中で
前記溶融性突起の溶融温度よりも低い接合温度をもって
接合する第1の接合工程と、前記溶融性突起を減圧雰囲
気中で加熱溶融させることによって溶融した突起を前記
凹陥溝内に流入させる溶融工程と、前記基板と蓋板との
接合面のうち前記凹陥溝の近傍に位置した接合面を減圧
雰囲気中で互いに接合する第2の接合工程とからなる製
造方法を採用している。
【0015】これにより、凹陥溝形成工程では基板また
は蓋板の接合面に凹陥溝を形成でき、溶融性突起形成工
程では凹陥溝に囲まれる位置に溶融性突起を形成でき
る。そして、第1の接合工程では基板と蓋板との接合面
を減圧雰囲気中で接合でき、このとき基板と蓋板との間
で収容凹部内の気体を溶融性突起の位置から外部に流出
させることができる。また、溶融工程では溶融性突起を
加熱溶融して凹陥溝内に流入させることができ、第2の
接合工程では溶融性突起があった位置で基板と蓋板とを
新たに接合して前記収容凹部を密閉することができる。
【0016】即ち、第1の接合工程によって溶融性突起
の周辺以外の大部分を接合しているので、第2の接合工
程では、溶融性突起の周辺に小さな面積で残された未接
合部を陽極接合するだけでよく、陽極接合時に発生する
ガスを少なくでき、半導体電子部品装置内の残留ガスを
少なくできる。
【0017】また、請求項5の発明では、前記基板と蓋
板とのうち少なくともいずれか一方の接合面には、前記
機能部、溶融性突起および凹陥溝を取囲む逃し溝を形成
し、前記第1の接合工程では、前記収容凹部内の気体を
前記逃し溝を通じて外部に流出させている。
【0018】これにより、例えばシリコンウエハ等の基
板上に複数の機能部を形成するときには、複数の機能
部、溶融性突起および凹陥溝と、これらの各機能部、溶
融性突起および凹陥溝をそれぞれ取囲む逃し溝とを基板
または蓋板に形成できる。そして、第1の接合工程で
は、各機能部を収容した収容凹部内の気体を溶融性突起
の位置から逃し溝を通じて外部に流出させることができ
る。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明による実施の形態
を、図1ないし図10を参照しつつ加速度センサを例に
挙げて詳細に説明する。
【0020】1は本実施の形態による加速度センサ、2
は該加速度センサ1の本体部分を構成する基板で、該基
板2は、単結晶のシリコン材料等によって形成された略
四角形状の底板3と、後述の隔壁10とから構成されて
いる。
【0021】4は基板2の底板3上に形成された機能部
としての加速度検出素子で、該加速度検出素子4は、図
1および図2に示す如く、低抵抗なシリコン材料からな
る後述の可動部5および固定電極部6によって構成され
ている。
【0022】5は基板2の底板3上に設けられた可動部
で、該可動部5は、後述する絶縁部7とほぼ同様の絶縁
部(図示せず)を介して底板3上に固着された4個の支
持部5Aと、該各支持部5Aから底板3に沿ってそれぞ
れ延びる梁5Bと、該各梁5Bの先端側に連結された質
量部5C等とを一体形成する構成となっている。そし
て、質量部5Cは各梁5Bと共に基板2から離間した状
態を保持し、基板2に対して図1中の矢示A方向に変位
可能となっている。
【0023】6,6は前記質量部5Cの左,右両側に設
けられた一対の固定電極部で、該各固定電極部6は、例
えば酸化シリコン、窒化シリコン等からなる絶縁部7を
介して基板2の底板3上に固着されている。
【0024】8,8,…は各固定電極部6に一体形成さ
れた平板状の固定側電極で、該各固定側電極8は各固定
電極部6から可動部5の質量部5Cに向けて延びてい
る。
【0025】9,9,…は可動部5の質量部5Cに一体
形成された平板状の可動側電極で、該各可動側電極9は
質量部5Cの左,右両側に配置され、矢示A方向と直交
する方向に延びている。そして、各可動側電極9は矢示
A方向の隙間を挟んで固定側電極8と対向している。
【0026】ここで、基板2に矢示A方向の加速度(外
力)が加わったときには、可動部5の質量部5Cが可動
側電極9と共に基板2に対して矢示A方向に変位し、可
動側電極9と固定側電極8との間の隙間寸法が加速度の
大きさに応じて変化する。これにより、加速度検出素子
4は、基板2に加わる加速度の大きさを可動側電極9と
固定側電極8との間の静電容量の変化として検出する構
成となっている。
【0027】10は基板2の一部を構成した隔壁で、該
隔壁10は、絶縁部7とほぼ同様の絶縁部11を介して
底板3上に固着された低抵抗なシリコン材料からなり、
加速度検出素子4を取囲む略四角形状の枠体として底板
3の外周側に配設されている。また、隔壁10は可動部
5、固定電極部6と等しい高さ位置まで底板3上に突出
し、その先端面は後述する蓋板12との接合面10Aと
なっている。
【0028】12はパイレックスガラス等のガラス材料
からなる略四角形状の蓋板で、該蓋板12には、加速度
検出素子4と対向する面側(下面側)の中央部に位置し
て加速度検出素子4を収容する四角形状の収容凹部12
Aが形成されている。また、蓋板12の下面側には、基
板2側に対する接合面12Bが収容凹部12Aを取囲む
位置に形成されている。
【0029】そして、隔壁10と蓋板12との接合面1
0A,12Bは、陽極接合を用いて互いに接合され、こ
れによって基板2と蓋板12との間には、蓋板12の収
容凹部12Aに対応する位置に加速度検出素子4を収容
した収容空間13が密閉状態で形成されている。さら
に、蓋板12には、例えば6個の電極取出孔12C,1
2C,…が板厚方向に形成され、該各電極取出孔12C
の底部側は加速度検出素子4の各支持部5A、各固定電
極部6によって閉塞されている。
【0030】14,14,…は後述の溶融性突起18
(図6参照)を取囲んで蓋板12の接合面12Bに形成
された例えば6個の凹陥溝で、該各凹陥溝14は、図3
および図4に示す如く、四角形状の開口部をもって接合
面12Bに開口している。そして、各凹陥溝14は接合
面12Bに取囲まれた状態で互いに間隔をもって配設さ
れ、その内部空間は基板2側の接合面10Aによって密
閉されている。
【0031】ここで、蓋板12には、各凹陥溝14の底
部中央から接合面12Bに向けて延びる柱状の凸部15
が形成され、該各凸部15は凹陥溝14によって取囲ま
れると共に、その先端面は蓋板12の接合面12Bと同
一平面上に配設されている。
【0032】16,16,…は蓋板12の各凹陥溝14
内に残された例えば6個の溶融体で、該各溶融体16
は、図3および図4に示す如く、後述する第1の接合工
程で基板2と蓋板12とを接合するときに溶融性突起1
8として蓋板12の各凸部15の先端側に予め配設され
ていたものであり、後述の溶融工程で加熱溶融されるこ
とによって各凹陥溝14内に流入した状態で固化してい
る。
【0033】そして、溶融体16(溶融性突起18)
は、基板2と蓋板12との接合温度(例えば350℃)
よりも高い温度で溶融または液状化する金属、低融点ガ
ラス等の材料からなり、例えば370℃程度の温度で基
板2側のシリコン(Si)と共晶化して溶融状態となる
金(Au)またはその合金等によって構成されている。
【0034】17,17,…は銀等を主成分として形成
された導電性ペーストで、該各導電性ペースト17は蓋
板12の各電極取出孔12C内に充填され、可動側電極
9、固定側電極8からの検出信号を可動部5、固定電極
部6を介して蓋板12の外部に導出するものである。
【0035】本実施の形態による加速度センサ1は上述
の如き構成を有するもので、次に図5ないし図10を参
照しつつその製造方法について説明する。
【0036】まず、図5に示す凹陥溝形成工程および溶
融性突起形成工程では、ガラス材料からなる蓋板12に
対してサンドブラスト、エッチング、レーザ等の加工手
段により凹陥溝14を形成する。続いて、蓋板12の接
合面12Bに金等の金属膜を形成し、この金属膜に対し
てエッチングを施す。これにより、図6に示す複数の溶
融性突起18,18,…を各凹陥溝14に囲まれた凸部
15の先端側に形成し、各溶融性突起18を蓋板12の
接合面12Bから例えば0.1〜1μm程度の突出寸法
をもって基板2側に突出させる。
【0037】次に、図7に示す第1の接合工程では、ま
ず真空陽極接合装置の減圧室等にセットした基板2側の
接合面10Aと蓋板12側の接合面12Bとを互いに衝
合させる。これにより、溶融性突起18は接合面10
A,12B間に挟持され、この位置の近傍では接合面1
0A,12B間に僅かな隙間Sが形成される。
【0038】そして、この接合工程では、陽極接合を用
いて接合面10A,12Bを真空に近い減圧雰囲気中で
互いに接合し、このときの接合温度を例えば350℃に
保持する。この結果、溶融性突起18は溶融(共晶化)
温度が約370℃であるため固体状態を保持し、接合面
10A,12Bは、収容空間13を取囲む全周部位のう
ち前記隙間Sの位置を除いた大部分が接合される。
【0039】また、蓋板12の接合面12Bは、各電極
取出孔12Cの周辺部が基板2側の各支持部5A、各固
定電極部6にそれぞれ接合され、これによって各電極取
出孔12Cの底部側は閉塞される。さらに、このとき隙
間Sの位置を除いた接合面10A,12Bから発生した
酸素等の気体は、溶融性突起18の位置から隙間Sを通
じて外部に流出する。
【0040】次に、図8に示す溶融工程では、基板2等
を減圧雰囲気中で例えば400℃程度の温度まで加熱
し、金からなる溶融性突起18をシリコンからなる隔壁
10と共晶化することによって溶融させる。これによ
り、各溶融性突起18は液状化して蓋板12の各凹陥溝
14内に流入し、接合面12Bの位置では潰れて平坦と
なるため、接合面10A,12B間の隙間Sは消失し、
接合面10A,12Bは各凹陥溝14の近傍で互いに接
触した状態となる。
【0041】そこで、次なる第2の接合工程では、陽極
接合を用いて接合面10A,12Bのうち各凹陥溝14
の近傍に残されていた僅かな未接合部位を減圧雰囲気中
で新たに接合し、これによって収容空間13を真空に近
い減圧状態で密閉する。ここで、第2の接合工程によっ
て基板2と蓋板12とを接合したときには、図3に示す
状態となる。
【0042】即ち、第1の接合工程によって各溶融性突
起18の周辺以外の大部分を接合しているので、第2の
接合工程では、各溶融性突起18(各凹陥溝14)の周
辺に小さな面積で残された未接合部を陽極接合するだけ
でよく、陽極接合時に発生するガスを少なくでき、収容
空間13内の残留ガスを少なくできる。
【0043】さらに、第2の接合工程によって完成した
加速度センサ1に信号端子等を設けるため、蓋板12の
各電極取出孔12C内に導電性ペースト17を充填す
る。
【0044】また、加速度センサ1を前記各工程によっ
て製造するときには、図9および図10に示す如く、予
め用意したシリコンウエハ19上に複数の加速度センサ
1を形成する。即ち、各加速度センサ1の基板2となる
シリコンウエハ19および蓋板12となるガラス板20
に対して前記凹陥溝形成工程、溶融性突起形成工程、第
1の接合工程、溶融工程および第2の接合工程を行う。
そして、このときガラス板20には、各加速度センサ1
用の収容凹部12A、凹陥溝14、溶融性突起18と、
後述の逃し溝21,21,…とを形成する。
【0045】ここで、各逃し溝21は、各加速度センサ
1の蓋板12の接合面12Bに設けられ、各加速度セン
サ1の加速度検出素子4、収容凹部12A、凹陥溝1
4、溶融性突起18等を取囲んで格子状に延びている。
また、第1の接合工程でシリコンウエハ19とガラス板
20とを接合した状態では、各加速度センサ1の収容空
間13が溶融性突起18の位置で各逃し溝21にそれぞ
れ連通し、各逃し溝21は端部側が外部に開口してい
る。
【0046】これにより、第1の接合工程では、シリコ
ンウエハ19とガラス板20との接合時に各収容空間1
3内に生じる気体が各逃し溝21を通じて外部に流出
し、第2の接合工程では、各収容空間13を高い真空状
態でそれぞれ密閉することができる。また、第2の接合
工程を行った後には、例えば図10中に二点鎖線で示す
ように各加速度センサ1を逃し溝21の位置で切離して
形成する。
【0047】かくして、本実施の形態では、蓋板12の
接合面12Bに位置して溶融性突起18と凹陥溝14と
を設ける構成としたから、第1の接合工程では、収容空
間13内に発生する気体を溶融性突起18の位置から外
部に流出させることができ、溶融工程では、溶融性突起
18の溶融物を周囲の凹陥溝14内に溶融体16として
流入させ、溶融性突起18による隙間Sを消失させるこ
とができる。
【0048】これにより、第2の接合工程では、基板2
と蓋板12との接合面10A,12Bのうち凹陥溝14
の近傍に残された僅かな未接合部位を接合するだけでよ
くなり、発生するガスが少ないので収容空間13を高い
真空状態で確実に密閉でき、その内部に残留する酸素等
の気体を大幅に低減させることができる。
【0049】そして、この場合には、各溶融性突起18
を取囲む位置に凹陥溝14を設けたから、溶融工程では
各溶融性突起18の溶融物を凹陥溝14内に安定して収
容することができる。これにより、各溶融性突起18の
溶融物が基板2と蓋板12との間で潰れて大きく拡が
り、互いに連なった状態で収容空間13と外部との間に
延在するのを凹陥溝14によって確実に防止することが
できる。
【0050】即ち、仮りに各溶融性突起18の溶融物が
図4中に仮想線で示すように接合面10A,12B間に
連なって延在する場合には、第2の接合工程を行ったと
しても、この溶融物の位置では接合面10A,12Bを
接合できないため、接合面10A,12B間には収容空
間13と外部とを連通させる未接合部分が残されること
がある。しかし、本実施の形態では、溶融工程で生じる
各溶融性突起18の溶融物を凹陥溝14内に確実に収容
できるから、収容空間13を安定した密閉状態に保持す
ることができる。
【0051】従って、本実施の形態によれば、外部から
の加速度に応じて加速度検出素子4を真空度の高い収容
空間13内で安定して変位させることができ、加速度の
検出精度、検出動作の信頼性を確実に向上させることが
できる。また、収容空間13内に残留した気体の量に応
じて加速度センサ1毎に検出精度のばらつきが生じるの
を抑制でき、検出精度の安定した加速度センサ1を効率
よく製造できると共に、製造時の歩留まりを向上させる
ことができる。
【0052】また、各加速度センサ1の蓋板12となる
ガラス板20に対して格子状に延びる複数の逃し溝21
を設けたから、第1の接合工程では、各収容空間13内
に生じる気体を溶融性突起18による隙間Sを通じて各
逃し溝21へと確実に流出させることができ、多数の加
速度センサ1をシリコンウエハ19上に形成する場合で
も、各収容空間13の減圧、密閉作業を効率よく行うこ
とができる。
【0053】なお、前記実施の形態では、溶融性突起1
8(溶融体16)、凹陥溝14、逃し溝21等を蓋板1
2側、即ちガラス板20側に設ける構成としたが、本発
明はこれに限らず、これらを基板2側、即ちシリコンウ
エハ19側に設ける構成としてもよく、または基板2と
蓋板12との両方に設ける構成としてもよい。
【0054】また、前記実施の形態では、逃がし溝21
を各加速度センサ1の周囲からシリコンウエハ19の外
周端に伸長させ、その端面側で外部に連通させる構成と
したが、本発明はこれに限らず、逃がし溝を各加速度セ
ンサ1の基板2を取囲む位置にのみ配設し、この逃がし
溝をシリコンウエハ19またはガラス板20に形成した
板厚方向の通気孔を用いて外部に連通させる構成として
もよい。
【0055】さらに、前記実施の形態では、溶融性突起
18として例えば金、またはその合金等を用いる場合を
例示したが、本発明はこれに限らず、溶融性突起の溶融
温度が基板2と蓋板12との接合温度よりも高く、かつ
蓋板12等の軟化温度よりも低い構成とすればよく、例
えばアルミニウム、半田合金、低融点ガラス等によって
溶融性突起を構成してもよい。
【0056】また、前記実施の形態では、半導体電子部
品装置として加速度センサ1を例に挙げて述べたが、本
発明はこれに限らず、機能部を基板と蓋板との間に減圧
状態で密閉する構成とした半導体電子部品装置であれば
適用してもよく、例えば角速度、速度、圧力等を検出す
る機能部を備えた半導体電子部品装置に適用してもよ
い。
【0057】
【発明の効果】以上詳述した通り、請求項1に記載の発
明によれば、基板または蓋板の接合面には溶融性突起と
凹陥溝とを設ける構成としたから、基板と蓋板とを陽極
接合するときには、これらの間に形成された空間内に発
生する気体を溶融性突起の位置から外部に流出させるこ
とができ、溶融性突起を加熱溶融した後に凹陥溝の近傍
に残された僅かな未接合部位を接合するだけで、機能部
を収容した空間を高い真空状態で確実に密閉することが
できる。
【0058】そして、溶融性突起を加熱溶融するときに
は、その溶融物を周囲の凹陥溝内に安定して流入させる
ことができ、溶融性突起の溶融物が基板と蓋板との接合
面に大きく拡がってこれらの接合状態が低下するのを凹
陥溝によって確実に防止できると共に、基板と蓋板との
間に形成された空間を安定した密閉状態に保持すること
ができる。従って、機能部を前記空間内で安定して作動
させることができ、その信頼性を確実に向上できると共
に、作動状態が安定した半導体電子部品装置を効率よく
製造することができる。
【0059】また、請求項2の発明によれば、溶融性突
起を金、アルミニウム、半田、低融点ガラスのいずれか
を用いて構成したから、基板と蓋板とを接合するときに
は、これらの接合温度よりも高い温度で溶融する溶融性
突起によって基板と蓋板との間に隙間を確実に形成で
き、この隙間から機能部を収容した空間内の気体を外部
へと安定して流出させることができる。また、例えば溶
融性突起として金を用いる場合には、溶融性突起をシリ
コン材料からなる基板と共晶化させることによって金単
体の場合よりも低い温度で容易に溶融できる。
【0060】さらに、請求項3の発明によれば、機能部
を基板上に変位可能に形成した外力検出素子によって構
成したから、外力検出素子を基板と蓋板との間に形成さ
れた真空度の高い空間内で外力に応じて安定的に変位さ
せることができ、外力の検出精度、検出動作の信頼性を
確実に向上させることができる。
【0061】一方、請求項4の発明によれば、凹陥溝形
成工程、溶融性突起形成工程、第1の接合工程、溶融工
程、第2の接合工程によって半導体電子部品装置を製造
するようにしたから、第1の接合工程では基板と蓋板と
の間に形成された空間内に発生する気体を溶融性突起の
位置から外部に流出させることができ、溶融工程では溶
融性突起の溶融物を周囲の凹陥溝内に安定して流入させ
ることができる。そして、第2の接合工程では凹陥溝の
近傍に残された僅かな未接合部位を接合するだけでよい
ので、発生するガスが少なくなり機能部を収容した空間
を高い真空状態で確実に密閉することができる。従っ
て、機能部を前記空間内で安定して作動させることがで
き、その信頼性を確実に向上できると共に、作動状態が
安定した半導体電子部品装置を効率よく製造することが
できる。
【0062】また、請求項5の発明によれば、基板また
は蓋板に逃し溝を形成することによって半導体電子部品
装置を製造するようにしたから、例えばシリコンウエハ
等の基板上に複数の機能部を形成するときには、基板と
蓋板との間で各機能部を収容した複数の空間内の気体を
溶融性突起の位置から逃し溝を通じて外部へと確実に流
出させることができ、多数の機能部を基板上に形成する
場合でも、前記各空間の減圧、密閉作業を効率よく行う
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態による加速度センサを一部
破断して示す正面図である。
【図2】図1中の矢示II−II方向からみた縦断面図であ
る。
【図3】基板と蓋板とを接合した状態を示す図2中の要
部拡大断面図である。
【図4】図3中の矢示IV−IV方向からみた断面図であ
る。
【図5】凹陥溝形成工程、溶融性突起形成工程により蓋
板の接合面に凹陥溝、溶融性突起を形成した状態を示す
縦断面図である。
【図6】蓋板に設けられた溶融性突起、凹陥溝を示す図
5中の要部拡大断面図である。
【図7】基板と蓋板とを接合する第1の接合工程を示す
縦断面図である。
【図8】溶融性突起を溶融させる溶融工程を示す要部拡
大断面図である。
【図9】多数の加速度センサが形成されたシリコンウエ
ハとガラス板とを示す正面図である。
【図10】図9中の各加速度センサのうち、隣合う3個
の加速度センサを拡大して示す縦断面図である。
【符号の説明】
1 加速度センサ 2 基板 4 加速度検出素子(機能部) 12 蓋板 12A 収容凹部 13 収容空間 14 凹陥溝 16 溶融体(溶融性突起) 18 溶融性突起 19 シリコンウエハ(基板) 20 ガラス板(蓋板) 21 逃し溝

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面に機能部が形成され該機能部の周辺
    部が接合面となった基板と、該基板と対向する面に該基
    板上の機能部を収容する収容凹部が形成されると共に該
    収容凹部の周辺に接合面が形成され、基板上に減圧雰囲
    気中で陽極接合して設けられた蓋板とからなる半導体電
    子部品装置において、 前記基板と蓋板とのうち少なくともいずれか一方の接合
    面には、前記基板と蓋板との接合温度よりも高い温度で
    溶融する溶融性突起を設け、前記接合面には該溶融性突
    起を囲んで溶融した突起が流入するのを許す凹陥溝を設
    ける構成としたことを特徴とする半導体電子部品装置。
  2. 【請求項2】 前記基板はシリコン材料によって形成
    し、前記蓋板はガラス材料によって形成し、前記溶融性
    突起は金、アルミニウム、半田、低融点ガラスのいずれ
    かを用いてなる請求項1に記載の半導体電子部品装置。
  3. 【請求項3】 前記機能部は、前記基板上にエッチング
    処理を用いて変位可能に形成され、外部から加わる力を
    変位量として検出する外力検出素子として構成してなる
    請求項1または2に記載の半導体電子部品装置。
  4. 【請求項4】 表面に機能部が形成され該機能部の周辺
    部が接合面となった基板と、該基板と対向する面に該基
    板上の機能部を収容する収容凹部が形成されると共に該
    収容凹部の周辺に接合面が形成され、基板上に接合して
    設けられる蓋板とを備えた半導体電子部品装置の製造方
    法であって、 前記基板と蓋板とのうち少なくともいずれか一方の接合
    面に凹陥溝を形成する凹陥溝形成工程と、 前記凹陥溝に囲まれる接合面の位置に前記基板と蓋板と
    の接合温度よりも高い温度で溶融する溶融性突起を形成
    する溶融性突起形成工程と、 前記基板の接合面と前記蓋板の接合面とを減圧雰囲気中
    で前記溶融性突起の溶融温度よりも低い接合温度をもっ
    て接合する第1の接合工程と、 前記溶融性突起を減圧雰囲気中で加熱溶融させることに
    よって溶融した突起を前記凹陥溝内に流入させる溶融工
    程と、 前記基板と蓋板との接合面のうち前記凹陥溝の近傍に位
    置した接合面を減圧雰囲気中で互いに接合する第2の接
    合工程とからなる半導体電子部品装置の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記基板と蓋板とのうち少なくともいず
    れか一方の接合面には、前記機能部、溶融性突起および
    凹陥溝を取囲む逃し溝を形成し、前記第1の接合工程で
    は、前記収容凹部内の気体を前記逃し溝を通じて外部に
    流出させてなる請求項4に記載の半導体電子部品装置の
    製造方法。
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