JPH11330438A - Soiウエーハの製造方法ならびにこの方法で製造されるsoiウエーハ - Google Patents

Soiウエーハの製造方法ならびにこの方法で製造されるsoiウエーハ

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JPH11330438A
JPH11330438A JP14234598A JP14234598A JPH11330438A JP H11330438 A JPH11330438 A JP H11330438A JP 14234598 A JP14234598 A JP 14234598A JP 14234598 A JP14234598 A JP 14234598A JP H11330438 A JPH11330438 A JP H11330438A
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Takao Abe
孝夫 阿部
Koji Aga
浩司 阿賀
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Shin Etsu Handotai Co Ltd
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Shin Etsu Handotai Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 シリコンウエーハと絶縁基板間の熱膨張係数
の差に基づく剥離や破損を簡単な工程処理で防止し、ウ
エットエッチングを無くしてSOI層の有効面積の減少
を防ぎ、研削・研磨を無くして剥離後のシリコンウエー
ハの再利用を可能なものとするSOIウエーハの製造方
法を提供すると共に、各種集積回路やTFT−LCD等
を形成し得るだけの、薄くて良好な膜厚均一性を有し、
結晶性に優れ、キャリア移動度の高いSOI層を持つS
OIウエーハを提供する。 【解決手段】 単結晶シリコンウエーハの一主面に重水
素イオンを注入してイオン注入層を形成し、該イオンを
注入した面と絶縁基板の一主面とを密着させ、次いでこ
の密着させた状態で200℃〜300℃の熱処理を行
い、該イオン注入層を劈開面として該単結晶シリコンウ
エーハを該絶縁基板から分離して厚さ0.5μm以下の
SOI層を有するSOIウエーハを作製した後、該SO
Iウエーハに前記熱処理温度よりも高温の熱処理を加え
て結合強度を高める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、SOI(Silicon
On Insulator)ウエーハの製造方法に係り、特に絶縁基
板とシリコン基板を結合して作製するSOIウエーハの
製造方法並びにこの方法で作製されるSOIウエーハに
関する。
【0002】
【従来の技術】SOIウエーハを作製する方法の代表的
な一手法として、2枚の鏡面研磨したシリコンウエーハ
を酸化膜を介して接着剤を用いることなく結合し、熱処
理(通常1000℃〜1200℃)を行って結合強度を
高めた後、片方のウエーハを薄膜化する、いわゆるウエ
ーハ結合法がある。このウエーハ結合法では、結合され
た2枚のウエーハのうち片方のウエーハを研削やエッチ
ングによりある程度薄膜化した後、更にその表面をメカ
ノケミカル研磨することにより、目的とするSOI層厚
に仕上げることが行なわれている。
【0003】この方法で作製されたSOIウエーハは、
SOI層の結晶性や埋め込み酸化膜の信頼性が通常のシ
リコンウエーハ並みに高いという利点があるが、この製
造方法ではSOI層膜厚の均一性に限界があり、目標膜
厚に対して高々±0.3μm程度の面内均一性しか得ら
れない。しかも、2枚のシリコンウエーハから1枚のS
OIウエーハを得るので、コスト的にも不利である。
【0004】最近、新たなSOIウエーハの製造方法と
して、イオン注入したウエーハを他のウエーハと結合し
た後に熱処理することにより、イオン注入層で剥離する
方法(水素イオン剥離法、スマートカット法と呼ばれる
技術)が特開平5−211128号に提案されている。
この方法は、2枚のシリコンウエーハのうち、少なくと
も一方に酸化膜を形成し、一方のウエーハの一主面に水
素イオンまたは希ガスイオンを注入し、ウエーハ内部に
微小気泡層(封入層)を形成させた後、該イオンを注入
した方の面と他方のシリコンウエーハの一主面とを酸化
膜を介して密着させ、その後500℃以上の熱処理を加
えて微小気泡層を劈開面として一方のウエーハを薄膜状
に分離し、さらに高温の熱処理を加えて強固に結合して
SOIウエーハを作製する技術である。
【0005】この方法では膜厚均一性が±0.01μm
以下のSOIウエーハが比較的容易に得られるし、剥離
された方のウエーハを再利用することも可能で、コスト
的にも利点がある。
【0006】ところで、SOIウエーハは、より高密度
化した集積回路を形成する上で有利であり、近年、HD
テレビ対応のTFT−LCD(Thin Film Transistor-L
iquid Crystal Display 、薄層トランジスタ液晶ディス
プレイ)に使用され、また、超高周波移動電話用デバイ
スにも使われ始めている。この種のSOIウエーハの支
持基板は透明であることが不可欠であるため、ガラス基
板や石英基板等の絶縁基板が用いられており、従来はそ
の支持基板上にアモルファスシリコン膜または多結晶シ
リコン膜をCVD(Chemical Vapor Deposition )法や
蒸着等により形成してSOIウエーハを作製していた。
従って、デバイス動作の高速化や高精彩化の指標となる
キャリアの移動度等のSOI層の特性は単結晶シリコン
に比べて劣るものであり、必ずしも十分な特性が得られ
ていなかった。そのため、TFTと同一画面上に駆動回
路が形成できず、配線に限界があり、高密度化が困難で
あった。
【0007】そこで、透明性の絶縁基板上に形成される
SOI層が前記アモルファスシリコン膜や多結晶シリコ
ン膜ではなく単結晶シリコンとすることができれば、単
結晶シリコンとしての特性が得られるとともに、基板が
完全な絶縁体であるからキャリアの移動度が基板に影響
されず、極めて高くなり、特に高周波で駆動した場合の
効果が著しくなる。しかもこの場合、TFT領域の周辺
に駆動回路を一体に形成することもでき、前記実装問題
も解決することになる。
【0008】しかし、TFT−LCD用の基板として
は、SOI層の厚さを例えば0.5μm程度以下に薄く
しなければならないため、前述のウエーハ結合法を適用
するためには、このような厚さまでの薄膜化のための研
削、研磨処理に耐える程度の高温熱処理を施し、単結晶
シリコンと熱膨張係数の異なる絶縁基板を強力に結合し
なければならない。
【0009】本発明者らが調査したところ、通常のウエ
ーハ厚さ(400〜800μm程度)のシリコンウエー
ハと同一厚さの熱膨張係数の異なる絶縁基板(例えば、
石英基板やサファイア基板など)を室温で密着させた場
合、300℃程度の熱処理を加えただけで、加熱処理中
あるいは冷却中に一方のウエーハが破損したり、剥離が
生じてしまうことがわかった。従って、前述した水素イ
オン剥離法を用いても、イオンが注入された微小気泡層
で剥離するための熱処理が500℃以上であるために、
微小気泡層での剥離前にウエーハが破損してしまうとい
う問題があった。
【0010】そこで、本発明者らは先の出願(特願平9
−329507号)において、水素イオン剥離法を利用
し、熱処理と薄膜化とを繰り返すことにより、前記問題
点を解決する方法を提案した。この方法は、まず水素イ
オンを注入したシリコンウエーハを絶縁基板と室温で密
着させ、100〜300℃で熱処理して仮接合した後、
アルカリエッチングでシリコンウエーハを100〜25
0μmまでエッチングし、次に350〜450℃で熱処
理して本接合し、SOI層を50μm以下まで研削、研
磨する。更に、500℃以上で熱処理することにより、
イオン注入層を劈開面として剥離し、SOI層を0.5
μm以下にした後、800℃以上で熱処理して結合強度
を高める方法である。
【0011】この方法によれば、絶縁基板上に結晶性の
良好な単結晶シリコンのSOI層を有するSOIウエー
ハを得ることができ、TFT−LCD等のデバイスに好
適な優れたSOIウエーハを提供することができるとい
うものである。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】上記特願平9−329
507号に提案した方法は、従来は得られなかった非常
に優れた特性を持つSOIウエーハの製造が可能となり
非常に有効であるが、前記したようにその製造工程が非
常に複雑であるという問題点があった。
【0013】また、SOI層となるシリコンウエーハの
大部分は従来のウエーハ結合法と同様に、エッチングや
研削・研磨で除去されてしまうため、水素イオン剥離法
を用いているにも関わらず、イオン注入層を劈開面とし
て剥離したシリコンウエーハを再利用できるという水素
イオン剥離法独特の利点を生かすこともできなかった。
【0014】さらに、100〜300℃で熱処理して仮
接合した後、アルカリエッチングでシリコンウエーハを
100〜250μmまでエッチングするため、結合され
たウエーハ外周部の結合界面から若干アルカリエッチン
グ液がしみ込んでしまい、デバイスを作製するためのS
OI層の有効面積が小さくなるという問題が派生した。
【0015】そこで、本発明はこのような問題点に鑑み
なされたもので、シリコンウエーハと絶縁基板間の熱膨
張係数の差に基づく剥離や破損ひび割れを簡単な工程処
理で防止し、ウエットエッチングを無くしてSOI層の
有効面積の減少を防ぎ、研削・研磨を無くして剥離後の
シリコンウエーハの再利用を可能なものとするSOIウ
エーハの製造方法を提供すると共に、この方法で作製し
たSOI層に各種集積回路やTFT−LCD等が形成し
得るだけの、薄くて良好な膜厚均一性を有し、結晶性に
優れ、キャリア移動度の高いSOI層を持つSOIウエ
ーハを提供することを主たる目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
本発明の請求項1に記載した発明は、単結晶シリコンウ
エーハの一主面に重水素イオンを注入してイオン注入層
を形成し、該イオンを注入した面と絶縁基板の一主面と
を密着させ、次いでこの密着させた状態で200℃〜3
00℃の熱処理を行い、該イオン注入層で該単結晶シリ
コンウエーハを該絶縁基板から分離して厚さ0.5μm
以下のSOI層を有するSOIウエーハを作製した後、
該SOIウエーハに前記熱処理温度よりも高温の熱処理
を行なうことを特徴とするSOIウエーハの製造方法で
ある。
【0017】このように、シリコンウエーハに注入する
イオンを重水素イオンにすれば、水素イオンを注入した
場合に比べて低温(300℃以下)の熱処理で微小気泡
層を劈開面とする剥離が発生する。このような低温の剥
離熱処理であれば、たとえシリコンウエーハおよび絶縁
基板の厚さが数百μmあったとしても、熱膨張係数の差
による剥離や破損、ひび割れが発生せず、確実に0.5
μm以下のSOI層を有するSOIウエーハを作製する
ことができる。そして、SOI層の厚さが0.5μm以
下であれば、その後に結合強度を高めるための、より高
温の熱処理を加えても、破損やひび割れ、剥離が発生す
ることは殆どない。
【0018】そしてこの場合、請求項2に記載したよう
に、単結晶シリコンウエーハの少なくとも一主面に予め
酸化膜を形成しておき、該酸化膜を通して重水素イオン
を注入するようにすれば、予め形成された酸化膜によ
り、結合界面にトラップされるボロン等の汚染元素がS
OI層中へ拡散するのを防ぐことができる。
【0019】さらに請求項3では、前記絶縁基板を、石
英基板、サファイア(アルミナ)基板、ガラス基板、窒
化けい素基板、窒化アルミニウム基板または炭化けい素
基板とした。これらの基板は、単結晶シリコンウエーハ
とは熱膨張係数を異にしているが、膜厚0.5μm以下
のSOI層を形成した後は、より高温の熱処理により結
合強度は実用強度以上にすることができ、極めて絶縁耐
力に優れたSOIウエーハを得ることができる。
【0020】そして、本発明の請求項4に記載した発明
は、前記請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載
した製造方法により作製されたSOIウエーハである。
このものは極めて絶縁性の高いバルク状絶縁基板上に、
極低欠陥で膜厚均一性の良好な薄膜SOI層を形成した
SOIウエーハであり、キャリアの移動度にも優れてい
る。中でも合成石英基板上に形成された厚さが0.1μ
mで、キャリアの移動度がN型で550cm2 /V・s
ec以上のSOI層を有するSOIウエーハを作製する
ことが可能で、優れた性能を有する薄膜トランジスタ
(TFT)が作製できる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照しながら説明するが、本発明はこれらに限定され
るものではない。ここで、図1は単結晶シリコンウエー
ハと絶縁基板を結合してSOIウエーハを製造する方法
の製造工程の一例を示すフロー図である。以下、本発明
を1枚のシリコンウエーハと1枚の絶縁基板として合成
石英基板を結合する場合を中心に説明する。
【0022】先ず、工程(1)では、1枚の単結晶シリ
コンウエーハのSOI層となる側の面から、所定の厚さ
のSOI層を得るような加速電圧で重水素イオンを注入
し、イオンの飛程(平均侵入深さ)付近において注入表
面に平行な微小気泡層(封入層)を形成させる。本発明
では、平均侵入深さを0.5μm以下としている。この
場合、シリコンウエーハには予め熱酸化処理により、そ
の表面に0.1〜2.0μmの酸化膜を形成するのが望
ましい。
【0023】工程(2)は、単結晶シリコンウエーハの
イオン注入面と絶縁基板である合成石英基板とを室温で
密着させる工程であり、常温の清浄な雰囲気下で2枚の
ウエーハの表面同士を接触させることにより、接着剤を
用いることなくウエーハ同士が結合する。
【0024】工程(3)は、イオン注入層を境界として
上部シリコンと下部SOIウエーハ(SOI層+絶縁基
板)に分離する剥離熱処理工程であり、密着している基
板を、例えば不活性ガス雰囲気下で200〜300℃で
熱処理を加えれば、上部シリコンと下部SOIウエーハ
に分離される。
【0025】この場合、合成石英の熱膨張係数はシリコ
ンのそれに比べて小さいので(Si:2.33×1
-6、石英:0.6×10-6)、両ウエーハ共に通常の
厚さ(400〜800μm程度)であると、300℃以
上の熱処理により、熱処理中にどちらかのウエーハが破
損してしまうが、本実施形態のように、200〜300
℃であればそのような破損は生じることはない。しかも
単結晶シリコンウエーハには重水素イオンを注入した微
小気泡層(封入層)があるため、200〜300℃程度
の温度であっても、この部分で剥離が生じ、上部シリコ
ンと下部SOIウエーハにきれいに分離される。また、
剥離後の上部シリコンは、適切な表面処理を行なえば、
別の絶縁基板に対するSOI層用のシリコンウエーハと
して再利用することができる。
【0026】尚、従来の水素イオン注入による微小気泡
層(封入層)での剥離温度(500℃以上)に比べて、
重水素イオン注入の方がより低温で剥離が発生する理由
は今のところ明確ではないが、重水素イオン注入層の場
合、剥離に関係すると考えられる水素誘起板状欠陥(Hy
drogen Induced Platelet :HIP)が、200〜30
0℃程度の熱処理でも充分に発生することに起因するた
めと推測される。
【0027】工程(4)では、工程(3)により得られ
た0.5μm以下の薄膜SOI層を有するSOIウエー
ハを、工程(3) で実施した熱処理温度よりも高温で熱
処理する。これによりSOI層と絶縁基板の結合強度を
高めることができ、デバイス工程でも使用可能な強度を
得ることができる。この高温熱処理は、工程(3)でS
OI層の厚さが0.5μm以下に薄膜化したことにより
処理が可能となったもので、SOI層は合成石英の収縮
に合わせて弾性変形して追随していると考えられ、割
れ、ひび、剥離等の発生は殆どなくなった。
【0028】また、工程(4)の熱処理温度としては、
結合強度を考慮すると800℃以上が好ましく、特に1
000℃以上であれば、例えばデバイス作製工程でのウ
ェットエッチングにおいて、エッチング液の結合界面へ
の滲み込みが発生せず一層好適である。更には、このよ
うな高温熱処理を加えることによって、用いた単結晶シ
リコンウエーハ起因の結晶欠陥やイオン注入時のダメー
ジを除去することができ、SOI層の品質を一層向上せ
しめることも可能となった。また、例えば熱放射による
ランプ加熱器のような、急速加熱・急速冷却できる装置
を用いてこの熱処理を行えば、通常のヒータ加熱式の装
置に比べ、低温、短時間の熱処理で充分な結合強度を得
ることができる。
【0029】尚、工程(4)の前に、SOI層表面の面
粗さの改善やダメージの除去を目的として、研磨代が極
めて少ない鏡面研磨(例えば5〜15nm程度の研磨
代)を行なうこともできる。以上の工程を経て、結晶欠
陥がなく、薄膜で膜厚均一性に優れ、キャリア移動度の
高いSOI層を有する高品質のSOIウエーハを製造す
ることができる。
【0030】本発明で使用する絶縁基板は、SOI層と
なる単結晶シリコンウエーハとは熱膨張係数が異なる
が、絶縁性の高い、石英基板、サファイヤ(アルミナ)
基板、ガラス基板、窒化けい素基板、窒化アルミニウム
基板または炭化けい素基板等から半導体デバイスの目的
に応じて選択することができる。特にTFT−LCDの
場合は、透明性を要するので石英基板が用いられるが、
これらに限定されるものではない。
【0031】上記製造方法で作製されたSOIウエーハ
の内、石英絶縁基板上に形成された厚さが0.5μm以
下の単結晶SOI層を有するSOIウエーハを使用して
薄膜トランジスタ(TFT)を形成した場合、例えば
0.1μmのSOI層でキャリアの移動度がN型で55
0cm2 /V・sec以上のものが得られた。これによ
り今後のTFT−LCDの高速化と高精彩化に対応する
ことが可能となる。さらに、高速のパソコンとも互換性
があり、駆動回路も一体となり、インテリジェントな性
能が得られる。また、絶縁基板上に形成されたSOI構
造であるため、通常より高周波で使用されても、信号伝
播速度の遅れ等の問題が発生せず、超高周波デバイス、
例えば、5GHzを満足するので超高周波移動電話デバ
イスとしての用途が開けることになる。さらに、ULS
Iのデバイスプロセスがそのまま利用できる利点もあ
る。
【0032】
【実施例】以下、本発明の実施例を挙げて具体的に説明
するが、本発明はこれらに限定されるものではない。 (実施例)導電型がN型で抵抗率が10Ω・cm、直径
150mm、厚さ625μmで、表面に200nmの熱
酸化膜を形成したシリコン鏡面ウエーハと、直径および
厚さが同一の合成石英基板を用い、図1に示した工程に
従ってSOI層の厚さが0.1μmで、厚さのバラツキ
が±0.01μm以下のSOIウエーハを作製した。重
水素イオン注入処理、剥離熱処理、高温熱処理してSO
Iウエーハを製造する処理条件は次の通りである。 a)工程(1)の水素注入条件:重水素イオン、注入エ
ネルギー:20keV ドーズ量:1×1016/cm2 b)工程(3)の剥離熱処理条件:250℃、120
分、窒素雰囲気下 c)SOIウエーハ表面の鏡面研磨:研磨代約10nm d)工程(4)の結合熱処理条件:1100℃、120
分、窒素雰囲気下
【0033】(TFT−LCDの作製と性能評価)この
ようにして得られたSOQ(Silicon On Quartz )ウエ
ーハを使用して、ゲート酸化膜の形成、ソース・ドレイ
ン領域の拡散等を行い、TFT−LCDを作製し、その
性能を評価した。その結果、キャリアの移動度として5
50cm2/V・secが得られ、 従来法による実用レ
ベルの最高値である200cm2 /V・sec程度に比
べ、格段に良好な特性を得ることができた。
【0034】尚、本発明は、上記実施形態に限定される
ものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の
特許請求の範囲に記載された技術思想と実質的に同一な
構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなる
ものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
【0035】例えば、本発明で結合される絶縁基板とし
ては、前記請求項3に列記されたものに限られるもので
はなく、絶縁基板であり、半導体工程で不純物の問題を
発生させないものであれば、原則としてどのような材質
であってもよい。例えば、他の材質の基板、あるいは基
板表面に酸化膜等の絶縁膜を被覆したものであってもよ
い。また、本発明の絶縁基板としては、表面に酸化膜
(自然酸化膜、熱酸化膜)を有するシリコンウエーハを
絶縁基板としてもよいのであり、このようなものを排除
するものではない。表面に絶縁膜を形成したシリコンウ
エーハを使用すると、SOI層との密着性が極めて良く
なるという利点がある。
【0036】また、本発明の工程としては、上記のよう
なものに限られず、例えば、水素熱処理あるいはエッチ
ング処理等の工程が必要に応じて加えられることのある
ことは言うまでもない。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
単結晶シリコンウエーハと熱膨張係数の異なる絶縁基板
とを、割れ、ひび、剥離等の欠陥なしに接合でき、極薄
膜で膜厚の均一性が良く、極低欠陥で結晶性とキャリア
移動度に優れたSOI層を有するSOIウエーハの製造
工程を大幅に簡略化することができた。しかも、最終的
に副生される、剥離されたシリコンウエーハが再利用可
能になるとともに、従来のウエットエッチング工程が不
要となり、デバイス作製時のSOI層の有効面積が小さ
くなるという問題がなくなるため、生産性と歩留りが向
上し、大幅なコストダウンが可能となる。
【0038】また、重水素イオンは、従来の水素イオン
に比べてイオン注入層における損傷が大きく、剥離し易
いため、イオン注入量を少なくすることができ、生産性
およびコストが向上する。このように本発明では、熱膨
張係数の異なる単結晶シリコンウエーハと絶縁基板を比
較的簡単に接合してSOIウエーハを製造することがで
き、特に、SOQウエーハのキャリア移動度は高く、今
後のTFT−LCDの高速化と高精彩化に寄与すること
大である。また、完全なSOI構造であるため超高周波
(5GHz)移動電話デバイス用等として用いることが
可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のSOIウエーハの製造工程の一例を示
すフロー図である。
【符号の説明】
1…単結晶シリコンウエーハに重水素イオンを注入する
工程、 2…単結晶シリコンウエーハを絶縁基板に密着させる工
程、 3…200〜300℃で剥離熱処理し、薄膜SOIウエ
ーハを形成する工程、 4…工程(3)の熱処理より高温で結合熱処理する工
程。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 単結晶シリコンウエーハの一主面に重水
    素イオンを注入してイオン注入層を形成し、該イオンを
    注入した面と絶縁基板の一主面とを密着させ、次いでこ
    の密着させた状態で200℃〜300℃の熱処理を行
    い、該イオン注入層を劈開面として該単結晶シリコンウ
    エーハを該絶縁基板から分離して厚さ0.5μm以下の
    SOI層を有するSOIウエーハを作製した後、該SO
    Iウエーハに前記熱処理温度よりも高温の熱処理を行な
    うことを特徴とするSOIウエーハの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記単結晶シリコンウエーハの少なくと
    も一主面に予め酸化膜を形成しておき、該酸化膜を通し
    て重水素イオンを注入することを特徴とする請求項1に
    記載したSOIウエーハの製造方法。
  3. 【請求項3】 前記絶縁基板が、石英基板、サファイア
    基板、ガラス基板、窒化けい素基板、窒化アルミニウム
    基板または炭化けい素基板であることを特徴とする請求
    項1または請求項2に記載したSOIウエーハの製造方
    法。
  4. 【請求項4】 前記請求項1ないし請求項3のいずれか
    1項に記載した製造方法により作製されたことを特徴と
    するSOIウエーハ。
JP14234598A 1998-05-08 1998-05-08 Soiウエーハの製造方法ならびにこの方法で製造されるsoiウエーハ Pending JPH11330438A (ja)

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