JPH11332525A - ポテトスープ用素材 - Google Patents

ポテトスープ用素材

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JPH11332525A
JPH11332525A JP10142827A JP14282798A JPH11332525A JP H11332525 A JPH11332525 A JP H11332525A JP 10142827 A JP10142827 A JP 10142827A JP 14282798 A JP14282798 A JP 14282798A JP H11332525 A JPH11332525 A JP H11332525A
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potatoes
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昌幸 久保田
Fusataka Kenmochi
房孝 剣持
Eri Hoshikawa
恵里 星川
Takashi Amagi
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Abstract

(57)【要約】 【課題】大量生産規模で、じゃがいもの細胞を過度に潰
さずに均一に分散させた、サラサラとした食感を有する
ポテトスープ用素材を提供すること。 【解決手段】じゃがいもをマッシュするに当たり、品温
60℃以上に加熱したじゃがいもを濃度60%以下、1
0%以上でタービン型ミキサーを使用して短時間攪拌す
ることにより、未損傷のじゃがいも細胞の比率が50%
以上でかつじゃがいも細胞が均一に分散せしめられてい
ることを特徴とするポテトスープ用素材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、「カッターミキサ
ー」などのタービン型ミキサーを巧みに使用して得られ
るポテトスープ、例えばビシソワーズスープあるいはポ
テトポタージュスープなどのポテトスープ用素材に関す
る。
【0002】
【従来の技術】ポテトを素材とするスープを商業的に生
産する場合、従来は鋭利な歯を有するミキサー等による
機械的砕断処理を行う、もしくは、大きめの孔を通して
粗挽きすることによりマッシュ・ポテトを得、それをス
ープ素材として使用している。
【0003】しかしながら、大量生産するために機械的
な砕断処理を行う場合、ポテトの細胞が破砕されてスー
プの食感が粘稠に過ぎ、また、粗挽きする場合、ポテト
の細胞は塊状となり、ザラつきのある好ましくない食感
になってしまうため、著名なレストランで供されている
ポテトスープのように、ポテトスープの特徴であるサラ
サラとした食感のポテトスープを取得することは困難で
ある。
【0004】また、この好ましい食感を引き出す調理方
法は、各々のレストランの秘伝とされ、通常の設備を使
用して何人も実施可能な程度までに、ポテトスープの調
理方法は公開されることはなかった。就中、大量かつ均
一な品質の製品の取得が必須の工業的生産において、こ
の様な好ましい食感を有するポテトスープの素材の処理
方法を確立することは、到底、困難なものと考えられて
いた。
【0005】そこで、本発明者は、ポテトスープの味覚
の特徴であるサラサラとした食感のポテトスープ用素材
を取得することを課題として、鋭意検討の結果、既にい
くつか考案した。すなわち、ポテトスープの味覚の特徴
であるサラサラとした食感のポテトスープ用素材であ
る、裏ごし時に、温度60℃以上で60メッシュの篩、
40℃以上で50メッシュの篩、または35℃以上で4
0メッシュの篩を通過した裏ごしポテトマッシュ(特開
平9−201,181号公報)、α化加熱処理後凍結し
た原料じゃがいもを解凍して裏ごししたポテトスープ素
材(特開平9−313,141号公報)、および加熱処
理したじゃがいもを細孔から押出し処理して得た未損傷
のじゃがいも細胞を50%以上有するポテトスープ用素
材(特開平10−57,021号公報)である。
【0006】しかして、これらの素材は、いずれも、本
発明者の知見、すなわち、ポテトスープの粘稠に過ぎ
ず、サラサラとした好ましい食感は、スープの中に保存
されたポテトの微細な組織および粒子の損傷の程度の如
何に依存し、特に未損傷のじゃがいも細胞が50%以上
存在する場合、好ましい食感を与えるものである、との
知見に基いている。前記各素材の異なるところは、この
ような好ましい食感を与える、スープ中のポテトの状態
を実現する方法の相違にある。
【0007】そして、前記の処理を行って得られた各種
のポテトスープ用素材を使用すれば、食品工場で大量に
ポテトスープを調理、製造する際に、失敗なく、品質が
均一で好ましい食感を有するポテトスープを調理、製造
することができ、またそのポテトスープに使用するポテ
トスープ用素材は、一応は大量生産規模においても生産
が可能であると言うことができる。
【0008】ここで、“一応は”という所以は、上記の
処理方法に適するポテトスープ用素材の調製用設備とし
て商業的生産規模での適当なものがなお現存しておら
ず、前記機能を有する製造設備を設計、製作する必要が
あるからである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】前記記載の従来技術の
背景下に、本発明の目的は、大量生産規模で、じゃがい
もの細胞を過度に潰さずに均一に分散させた、サラサラ
とした食感を有するポテトスープ用素材を提供すること
にある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前記記載の
目的を達成すべく鋭意研究の結果、ポテトスープ製造の
際、じゃがいもをマッシュするに当たり、品温60℃以
上、好ましくは80℃以上、100℃以下に加熱したじ
ゃがいもを60%以下、10%以上の濃度でタービン型
ミキサーを使用して短時間攪拌することで未損傷のじゃ
がいも細胞の比率が50%以上でしかもサラサラした食
感を与えるポテトスープ用素材を作成できることを見い
だし、このような知見に基づいて本発明を完成した。
【0011】すなわち、本発明は、じゃがいもをマッシ
ュするに当たり、品温60℃以上に加熱したじゃがいも
を濃度60%以下、10%以上でタービン型ミキサーを
使用して短時間攪拌することにより、未損傷のじゃがい
も細胞の比率が50%以上でかつじゃがいも細胞が均一
に分散せしめられていることを特徴とするポテトスープ
用素材に関する。
【0012】
【発明実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
【0013】先ず、本発明のポテトスープ用素材を作成
するのに使用するタービン型ミキサー(これには、高速
回転攪拌分散機なども含まれる)について説明する。タ
ービン型ミキサーは、通常のプロペラ型ミキサーの様な
回転力によるセン断力に加えて、キャビテーションによ
る衝撃効果および遠心力による叩きつけ効果があり、従
って分散効果が高い。このようなタービン型ミキサーの
例として梶原工業社製「カッターミキサー」を挙げるこ
とができる。これは、突起付円盤タービンに加えてかき
取り羽根付斜軸攪拌機を有し、かつ、タンクにジャケッ
トが配置されているため加熱、冷却が可能になってい
る。
【0014】本発明に係わるタービン型ミキサーを使用
してポテトスープ用素材ないしはポテトスープを作成す
るには、このミキサーを使用してじゃがいもを所定の条
件下でマッシュすることを除いては、材料の種類、使用
割合を含めて従来の方法に準ずることができる。ここ
に、じゃがいもは、蒸しじゃがいもやゆでじゃがいもを
言うことはもちろんである。また、所定の条件とは、じ
ゃがいもの品温60℃以上、好ましくは80℃以上、1
00℃以下であり、全仕込量に対するじゃがいもの割合
は60%以下、10%以上であり、そして攪拌の程度
(強度および時間)は、未損傷のじゃがいも細胞の比率
が50%以上でかつじゃがいも細胞が均一に分散せしめ
られる程度の短時間である。
【0015】すなわち、所望のポテトスープ、例えばビ
シソワーズスープ、の材料を前記の、例えば「カッター
ミキサー」に投入して前記の条件下でマッシュする。こ
のような材料としては、蒸しじゃがいも、ソテーオニオ
ン、チキンブイヨン、食塩、ホワイトペッパー、牛乳、
生クリームなどがあることは良く知られているところで
ある。
【0016】これらの材料は全てをタービン型ミキサー
に属する例えば「カッターミキサー」に投入してから
「カッターミキサー」を動かしても良く、また、差し支
えなければ「カッターミキサー」を動かしながら順次投
入していってもよい。
【0017】この際、重要なのは「カッターミキサー」
の回転速度と稼働時間および温度並びに斜軸攪拌羽根の
回転時間と稼働時間および温度である。これらを適切に
組合せることによって出来上がったポテトスープの製品
中におけるじゃがいもの微細な組織や粒子の損傷の程度
を好ましい食感のポテトスープを与えるに適切な範囲内
のものとすることができるのである。
【0018】因みに、じゃがいもの細胞の損傷の有無
は、例えば10倍拡大顕微鏡視野下での観察で検査する
ことができ、未損傷細胞比率は計数した全細胞数に対す
る未損傷細胞数の比率として算出される。
【0019】所与の場合における「カッターミキサー」
および斜軸回転羽根の適当な稼働条件は、当業者であれ
ば、後掲の実施例や実験例を参照し、また若干の事前ト
ライアルを行って容易に定めることができる。
【0020】このようにして得られたポテトスープ用素
材は、これを凍結処理またはレトルト処理に付して冷凍
またはレトルトポテトスープ用素材の形態として流通に
置くことができる。
【0021】
【実施例】以下、比較例、実施例および実験例により本
発明をさらに詳細に説明する。
【0022】比較例1 下記第1表に示す材料を使用して、先に説明した80L
容の「カッターミキサー」でビシソワーズスープを試作
した。
【0023】
【表1】
【0024】「カッターミキサー」および斜軸攪拌羽根
の稼働状況と(中間)製品の状態を下記第2表に示す。
【0025】
【表2】
【0026】この比較例から、次のことが考えられる。
すなわち、20℃以下の低温帯でも「カッターミキサ
ー」により、ある程度蒸しじゃがいもの細胞を分離、分
散できることは判明したが、目標とするビシソワーズの
品質まで分散させることは困難と考えられる。長時間カ
ッターミキサー処理することで徐々に粒は減少して行く
が、限界があり、また細胞壁の破壊が進むため、粘りの
発生につながると思われる。粒残りのないビシソワーズ
に仕上げるためには、細胞同士が分離しやすい高温帯で
短時間のうちに「カッターミキサー」を稼働させる方が
効果的である可能性が強い。また、蒸しじゃがいもをク
ラッシュ後真空冷却することで、細胞の分離がしにくく
なってしまった可能性も考えられる。
【0027】このようにして試作したビシソワーズスー
プは、1Kgの平パウチに充填し、102℃で50分の
殺菌条件(熱水静置式)で殺菌処理した。
【0028】なお、殺菌処理後冷却してこの平パウチを
開封してビシソワーズスープの製品を官能評価した。官
能評価の結果、20℃以下でカッターミキサー処理し、
殺菌したものは、荒い芋の粒が残り、ざらつきが大きい
と評価された。20℃以下での処理に加え、90℃昇温
後処理し、殺菌したものは、ざらつきがほとんどなくな
るが、粘りが強すぎると評価された。また、未損傷のじ
ゃがいも細胞の比率も50%以下であった。
【0029】実施例1 上記第1表に示す、実験例1におけると同じ材料を採用
して、しかしながら「カッターミキサー」および斜軸回
転羽根の稼働条件を下記第3表に示すような、同実験例
におけるとは異なる条件としてビシソワーズスープを試
作した。(中間)製品の状態も同表に示す。
【0030】
【表3】
【0031】上表に掲げるところから分かるように、9
0℃付近で累積15分程度の短時間「カッターミキサ
ー」を稼働させることにより、蒸しじゃがいもの細胞を
ほとんど分離、分散させることが可能である。また、こ
の状態で粘りの発生も見られないことから、細胞壁の破
壊も少ない、すなわち、損傷細胞が少ないことが分か
る。
【0032】このようにして試作したビシソワーズスー
プは、比較例1におけると同じく、1Kgの平パウチに
充填し、102℃で50分の殺菌条件(熱水静置式)で
殺菌処理した。
【0033】なお、殺菌処理後冷却してこの平パウチを
開封してビシソワーズスープの製品を官能評価した。官
能評価では、ざらつきがなく、良好な粒感及び粘りが少
なく、サラッとした喉越しを呈していると評価された。
また、未損傷のじゃがいも細胞の比率も60%以上であ
った。
【0034】実験例1(マッシュ時における温度の影
響) 蒸煮したじゃがいもの、モデル系の濃度50%溶液を調
製し、この200mlを用いて「カッターミキサー」の
機能を有するミキサー(バーミックス社製)で温度を変
えてミキサー処理を行った(処理時間15秒)。ミキサ
ー処理温度としては、(1)90℃、(2)60℃、
(3)30℃および(4)10℃とした。
【0035】ミキサー処理後の各溶液について、ヨウ素
染色後、光学顕微鏡「NikonOPTIHOT−2」
を使用して顕微鏡観察を行った(倍率×10)。また、
各溶液をレトルト処理に付した後にヨウ素染色し、同様
に顕微鏡観察を行った。
【0036】このようにして得られた顕微鏡写真を図1
〜4に示す。各図において(a)はレトルト処理前の状
態を、そして(b)はレトルト処理後の状態を示す。
【0037】これらの図から、処理温度が30℃および
10℃の場合は、レトルト処理の前後を問わず、30℃
では細胞の破損が大きく、また10℃では分散が不良
で、いずれの場合も大きな塊状物が残存していることが
分かる。これに対し、処理温度が90℃および60℃の
場合は、レトルト処理の前後を問わず、いずれの場合
も、じゃがいもがきれいに分散している。
【0038】この事実から、マッシュ処理温度は60℃
以上の高温とすることが好ましく、低温で処理するとじ
ゃがいもが均一には分散されないことが理解される。
【0039】
【発明の効果】本発明によれば、大量生産規模で、じゃ
がいもの細胞を過度に潰さずに均一に分散させた、サラ
サラとした食感を有するポテトスープ用素材を容易に提
供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】マッシュ時における温度の影響を示すための顕
微鏡写真(実験例1参照)。
【図2】マッシュ時における温度の影響を示すための顕
微鏡写真(実験例1参照)。
【図3】マッシュ時における温度の影響を示すための顕
微鏡写真(実験例1参照)。
【図4】マッシュ時における温度の影響を示すための顕
微鏡写真(実験例1参照)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 天城 隆 神奈川県川崎市川崎区鈴木町1−1 味の 素株式会社食品総合研究所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】じゃがいもをマッシュするに当たり、品温
    60℃以上に加熱したじゃがいもを濃度60%以下、1
    0%以上でタービン型ミキサーを使用して短時間攪拌す
    ることにより、未損傷のじゃがいも細胞の比率が50%
    以上でかつじゃがいも細胞が均一に分散せしめられてい
    ることを特徴とするポテトスープ用素材。
  2. 【請求項2】請求項1記載のポテトスープ用素材を凍結
    処理またはレトルト処理に付して得られたことを特徴と
    する冷凍またはレトルトポテトスープ用素材。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005009146A1 (ja) * 2003-07-28 2005-02-03 Ajinomoto Co., Inc. 液体状食品及び非液体状食品
US8709504B2 (en) 2002-07-09 2014-04-29 Hiroshige Hibasami Apoptosis inductor extracted from potato, potato foodstuff containing the inductor, and processed product thereof
CN111194169A (zh) * 2017-10-04 2020-05-22 隆德植物有限公司 马铃薯乳液

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