JPH11333034A - ゴルフクラブヘッド用アモルファス合金板の製造方法 - Google Patents

ゴルフクラブヘッド用アモルファス合金板の製造方法

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JPH11333034A
JPH11333034A JP10148071A JP14807198A JPH11333034A JP H11333034 A JPH11333034 A JP H11333034A JP 10148071 A JP10148071 A JP 10148071A JP 14807198 A JP14807198 A JP 14807198A JP H11333034 A JPH11333034 A JP H11333034A
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JP
Japan
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mold
alloy
melting
golf club
club head
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Akihisa Inoue
明久 井上
To Cho
涛 張
Katsumi Yamano
克己 山野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ゴルフクラブヘッド用材料として好適なアモル
ファス合金板を容易にかつ短時間に製造する方法を提供
する。 【解決手段】昇降可能な上型12と固定された下型16
とが設けられた水冷銅製金型10を用い、過冷却液体域
を有し、アモルファス相を生成する組成の合金26を下
型16のキャビテイ18内に配置する。アーク溶融装置
を用い、合金26を溶融した後、上型10を所定の降下
速度で降ろし、合金26の溶融完了時から所定時間内に
型締め状態として溶湯鍛造により急冷、凝固させてアモ
ルファス合金板を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アモルファス合金
としての特性に優れ、ゴルフクラブヘッド用材料として
好適なアモルファス合金板を、容易にかつ短時間に製造
することのできるゴルフクラブヘッド用アモルファス合
金板の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】最近、ゴルフクラブヘッド、特にゴルフ
クラブヘッドのフェースにアモルファス合金を使用する
試みがなされている。これは、アモルファス合金が、高
い比強度、低い比弾性率等の特性を備え、ゴルフクラブ
ヘッド用素材として優れると考えられることによる。こ
のアモルファス合金をゴルフクラブヘッドに使用する技
術については、特開平9−187534号公報、特開平
9−322953号公報等に開示されている。
【0003】上記のように、アモルファス合金を使用し
てゴルフクラブヘッドのフェースのような板状のものを
成形する方法としては、金型鋳造法が知られている。こ
の金型鋳造法では、例えば、図3に示すように、先ず、
上型1と下型2からなり、板材に対応するキャビテイ3
およびそのキャビテイ3に連通する注入口4の形成され
た水平割金型5を用い、石英等の耐火物管6内に合金7
を配置して加熱コイル8により該合金7を溶融して溶湯
とする。次いで、図4に示すように、前記耐火物管6に
アルゴンガスを吹き込みその加圧力によって該耐火物管
6の先端ノズル6aから前記水平割金型5のキャビテイ
3内に溶湯を注入し、冷却、凝固させる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た方法では、耐火物管内で合金の溶湯と該耐火物管とが
反応して溶湯が酸化し易く、また、アルゴンガスの加圧
力によって溶湯を金型に注入しているので、アルゴンガ
スが溶湯中に入り込み易い。このために、成形したアモ
ルファス合金板は、曲げ剛性、耐衝撃性等の特性が低く
なり、ゴルフクラブヘッドのフェースのような強度を必
要とする部位に使用することができないという不具合が
ある。
【0005】本発明は、溶湯鍛造(squeeze c
asting)によってアモルファス合金としての特性
に優れ、ゴルフクラブヘッド用材料として好適なアモル
ファス合金板を、容易にかつ短時間に製造することがで
きるゴルフクラブヘッド用アモルファス合金板の製造方
法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明のゴルフクラブヘ
ッド用アモルファス合金板の製造方法は、ゴルフクラブ
ヘッドに用いるアモルファス合金板を溶湯鍛造によって
製造する方法において、固定された下型のキャビテイ内
に、過冷却液体域を有し、アモルファス相を生成する組
成の合金を配置した後、溶融手段によって該合金を直接
加熱溶融し、次いで、上型を前記下型に向けて変位させ
ることで型締めし、溶融された前記合金を加圧しながら
急冷、凝固させることを特徴とする。これにより、アモ
ルファス合金としての特性に優れ、ゴルフクラブヘッド
用材料として好適なアモルファス合金板を、溶湯鍛造に
よって、容易にかつ短時間に製造することができる。
【0007】本発明においては、過冷却液体域を有し、
アモルファス相を生成する組成の合金を素材として用い
る。ここで、過冷却液体域は、合金の結晶化開始温度
(Tx)とガラス遷移温度(Tg)との温度差ΔTx
(ΔTx=Tx−Tg)で表され、この過冷却液体域を
もったアモルファス相を生成する組成の合金は、加熱溶
融した後、急冷して凝固させる際に、比較的低速度で冷
却してもアモルファス相を生成することができる。合金
の結晶化開始温度(Tx)とガラス遷移温度(Tg)と
は、示差走査熱量計(DSC)を用いて0.67K/s
の昇温速度で測定される。
【0008】このようなアモルファス相生成用の合金と
しては、Pd−Ni−Cu−P、Zr−Al−Ni−C
u、Zr−Al−Ni−Cu−Pd、La−Al−N
i、La−Al−Ni−Cu、Mg−Y−Cu、Zr−
Ti−Ni−Cu−Be、Pr−Fe−Al、Nd−F
e−Ga系等の合金が例示される。
【0009】本発明においては、アモルファス相生成用
の合金を加熱溶融して溶湯とした後、溶湯鍛造してアモ
ルファス合金板を成形する。金型は、好適には、上下一
対の水平割型を用い、下型のキャビテイ内で合金が溶融
されて得られる溶湯を、上型からの加圧力によって拡げ
て板状に成形するために、下型は固定され、一方、上型
は昇降自在に設けられている。下型のキャビテイ面に接
している溶湯部分は、結晶化し易いが、溶湯鍛造中、下
型が固定されているために移動することがなく、したが
って、溶湯が揺れることがないので、成形する合金板の
中心領域に含まれる結晶質相を少なくすることができ
る。なお、本発明によって製造されるアモルファス合金
板は、アモルファス単相である必要はなく、表面領域は
もちろんのこと、中心領域にも結晶質相を含んだもので
あってもよい。
【0010】本発明において、アモルファス相生成用の
合金を溶湯状態にする溶融手段としては、合金を直接加
熱して溶融する方法を用いることにより、効率的に溶湯
を得ることができる。このとき、合金を直接加熱するこ
とが可能であれば、どのような溶融手段を用いてもよい
が、特に、アーク溶融法や電子ビーム照射法を用いる
と、より効率的に合金を溶融することができる。この溶
融手段が、上型の昇降を妨げないように、合金を溶融す
る際には下型に近接し、合金を溶融する以外のときには
下型から離間するように、移動自在に設けられている
と、溶湯鍛造を円滑に行うことができる。例えば、アー
ク溶融法の場合には、アーク電極とアモルファス相生成
用の合金との間に距離がありすぎると、アーク溶融が不
安定になるので、溶融時にはアーク電極を下型の上方に
位置させる。この位置にアーク電極があると上型を降ろ
すことができないので、アーク溶融を停止した後、アー
ク電極を直ちにこの位置から金型外に移動可能なように
設ける。これに対し、電子ビーム照射法の場合には、照
射条件を選定することにより電子ビーム照射装置をある
程度金型から離間した位置に固定した状態のままで一連
の溶湯鍛造を行うことも可能である。
【0011】本発明では、合金を溶融状態とした後、上
型を、該上型と下型の至近距離に至るまでは80mm/
s以上、より好ましくは100mm/s以上の降下速度
で降ろし、上型と下型の至近距離内では80mm/s未
満、より好ましくは50mm/s以下の降下速度で降ろ
す。ここで、上型と下型の至近距離とは、5〜15mm
の範囲内をいう。溶湯の急冷、凝固を促進するために
は、基本的には、可能な限り上型の降下速度を大きくす
ることが好ましいが、下型に近い距離での降下速度が早
すぎると、アモルファス相生成用の合金の溶湯が低い粘
性であるので、溶湯が飛散することがあり、また、下型
のキャビテイ面に接している結晶化した部分を中心領域
に巻き込むことがあるため、上記した降下速度とする。
【0012】また、本発明では、アモルファス相を生成
するには、溶湯を急冷、凝固させる必要があるので、本
発明の金型として、好ましくは、水冷銅製型を用いる。
【0013】また、本発明では、溶融手段による溶融処
理を完了してから金型を型締めするまでの時間を10秒
以内、より好ましくは6秒以内にして溶湯鍛造すると、
溶湯の急冷、凝固をより促進することができ、アモルフ
ァス中に過度の結晶が析出することを防止できる。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明のゴルフクラブヘッド用ア
モルファス合金板の製造方法を、好適な実施の形態に基
づいて、以下に説明する。
【0015】図1に示す本発明の実施の形態の製造方法
に用いる溶湯鍛造装置では、水冷銅製金型10を用い、
該金型10には、図示しないエア圧や油圧等を用いたプ
レスにより昇降可能な上型12とベース14上に固定さ
れた下型16とが設けられている。前記下型16には板
材に対応する段差のある凹部形状のキャビテイ18が形
成され、前記上型12には型締めの際に該キャビテイ1
8内に一定深さだけ進入可能な凸部12aが形成されて
いる。溶融手段としては、アーク溶融装置を使用する。
このアーク溶融装置では、アーク電極棒20に備えた球
体22の回動によって、該アーク電極棒20の先端が、
前記下型16の上方と該下型16から離れた位置との間
を移動自在に構成される。ここで、アーク電極棒20
を、前記下型16に対して斜め上方に引き抜くように設
けてもよい。前記金型10およびアーク電極棒20はチ
ャンバ24内に設置されており、該チャンバ24内はア
ルゴンガスの不活性ガス雰囲気下に置かれている。
【0016】上記した溶湯鍛造装置を用いて本実施の形
態のアモルファス合金板を製造するために、先ず、過冷
却液体域を有し、アモルファス相を生成する組成の合金
26としてZr55Cu29Al10Ni5 Nb1 合金を用
い、厚さが約3mmのアモルファス合金板を製造するた
めに必要な量としてこの合金26を約120g準備し、
前記下型16のキャビテイ18内に配置した。次いで、
アーク溶融装置を構成する前記アーク電極棒20を、図
1に示すように、前記キャビテイ18上に移動させ、電
圧20V、電流300Aでアーク放電して前記合金26
を溶融し、アーク溶融停止と同時に、アーク電極棒20
を回動させて前記下型16から離れた位置に移動させる
とともに(図2参照)、前記上型12の降下を開始し
た。このとき、前記下型16の近く、例えば、該下型1
6から約10mmの距離に至るまでの前記上型12の降
下速度は約150mm/sにし、それ以降の降下速度は
約10mm/sにした。このようにして、前記合金26
の溶融処理完了時から約5秒後に前記金型10を図2に
示す型締め状態とし、型締め圧約5kgf/cm2 で急
冷、凝固させた。この後、型締め状態を解除し、前記下
型16を移動させて凸部が形成されたアモルファス合金
板を取り出すとともに、溶湯鍛造装置には合金が配置さ
れた別の下型を固定して次の合金板の製造を行い、以
後、これを繰り返した。
【0017】このようにして製造された本実施の形態に
係るアモルファス合金板は、その表面領域はもちろんの
こと、中心領域にも結晶質相が低い割合で析出したもの
であった。この本実施の形態のアモルファス合金板、お
よび、比較例として、本実施の形態で使用した組成の合
金から従来の鋳造法(図3および図4参照)によって製
造したアモルファス合金板の特性をそれぞれ測定し、そ
れらの値を表1に示した。
【0018】
【表1】
【0019】表1から明らかなとおり、本実施の形態の
溶湯鍛造法によって製造したアモルファス合金板は、従
来の鋳造法によって製造した比較例のアモルファス合金
板よりもシャルピー衝撃値、曲げ剛性が1.5倍以上も
高くなっている。このアモルファス合金板を、ゴルフク
ラブヘッドの、例えば、フェース部材として用いると、
ボールを打ったときのキャリーやディスタンスが大きく
なることが期待できる。
【0020】
【発明の効果】以上のように、本発明に係るゴルフクラ
ブヘッド用アモルファス合金板の製造方法によれば、ア
モルファス合金としての特性に優れ、ゴルフクラブヘッ
ド用材料として好適なゴルフクラブヘッド用アモルファ
ス合金板を、容易にかつ短時間に製造することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の製造方法により、合金を
溶融する工程を説明するための溶湯鍛造装置の概略断面
図である。
【図2】本発明の実施の形態の製造方法により、金型を
型締めし、合金の溶湯を急冷、凝固する工程を説明する
ための溶湯鍛造装置の概略断面図である。
【図3】従来の製造方法により、合金を溶融する工程を
説明するための鋳造装置の概略断面図である。
【図4】従来の製造方法により、合金の溶湯を急冷、凝
固する工程を説明するための鋳造装置の概略断面図であ
る。
【符号の説明】
10…金型 12…上型 12a…凸部 14…ベース 16…下型 20…アーク電極棒 24…チャンバ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C22C 1/00 C22C 1/00 A 16/00 16/00 45/10 45/10 (72)発明者 山野 克己 香川県大川郡志度町大字志度5412番地 キ ャスコ株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ゴルフクラブヘッドに用いるアモルファス
    合金板を溶湯鍛造によって製造する方法において、 固定された下型のキャビテイ内に、過冷却液体域を有
    し、アモルファス相を生成する組成の合金を配置した
    後、溶融手段によって該合金を直接加熱溶融し、 次いで、上型を前記下型に向けて変位させることで型締
    めし、 溶融された前記合金を加圧しながら急冷、凝固させるこ
    とを特徴とするゴルフクラブヘッド用アモルファス合金
    板の製造方法。
  2. 【請求項2】請求項1記載の製造方法において、 前記溶融手段は、前記合金を溶融する際には前記下型に
    近接し、該合金を溶融する以外のときには該下型から離
    間することを特徴とするゴルフクラブヘッド用アモルフ
    ァス合金板の製造方法。
  3. 【請求項3】請求項1または2記載の製造方法におい
    て、 前記溶融手段は、アーク溶融法または電子ビーム照射法
    により前記合金を溶融することを特徴とするゴルフクラ
    ブヘッド用アモルファス合金板の製造方法。
  4. 【請求項4】請求項1乃至3のいずれか1項に記載の製
    造方法において、 前記上型の降下速度は、上型と下型の至近距離に至るま
    では80mm/s以上であり、上型と下型の至近距離内
    では80mm/s未満であることを特徴とするゴルフク
    ラブヘッド用アモルファス合金板の製造方法。
  5. 【請求項5】請求項1乃至4のいずれか1項に記載の製
    造方法において、 前記溶融手段による溶融処理を完了してから金型を型締
    めするまでの時間は10秒以内であることを特徴とする
    ゴルフクラブヘッド用アモルファス合金板の製造方法。
JP10148071A 1998-05-28 1998-05-28 ゴルフクラブヘッド用アモルファス合金板の製造方法 Pending JPH11333034A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006175508A (ja) * 2004-12-24 2006-07-06 Tohoku Univ 非晶質合金の成形方法とその装置
CN106735078A (zh) * 2016-11-18 2017-05-31 中国科学院金属研究所 一种非晶合金或其复合材料的连续精密成形设备和工艺
CN107081417A (zh) * 2017-01-23 2017-08-22 中国科学院金属研究所 一种提高铝基非晶合金形成尺寸的制备装置和制备方法

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