JPH1134068A - 入れ子、金型組立体及び成形品の製造方法 - Google Patents
入れ子、金型組立体及び成形品の製造方法Info
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- JPH1134068A JPH1134068A JP19732997A JP19732997A JPH1134068A JP H1134068 A JPH1134068 A JP H1134068A JP 19732997 A JP19732997 A JP 19732997A JP 19732997 A JP19732997 A JP 19732997A JP H1134068 A JPH1134068 A JP H1134068A
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Abstract
成形品の製造方法を提供する。 【解決手段】成形品の製造方法は、(イ)第1の金型部
10及び第2の金型部11、(ロ)キャビティ14内に
溶融樹脂を導入するための溶融樹脂導入部13、並び
に、(ハ)該金型部に配設され、表面に薄膜16が形成
された入れ子15を備え、入れ子15は、厚さ0.1m
m乃至10mm、弾性率0.8×106kg/cm2以
上、熱伝導率0.2×10-2cal/cm・sec・d
eg乃至2×10-2cal/cm・sec・degの無
機材料から作製され、薄膜16は、0.01μm乃至2
0μmの厚さを有し、ビッカース硬度が600Hv以
上、動摩擦係数が0.5以下であって、熱可塑性樹脂と
の剥離強度が1kgf/cm以下のセラミック化合物等
から選択された材料から成る金型組立体を用い、溶融樹
脂導入部13からキャビティ14内に溶融樹脂を導入す
る工程から成る。
Description
づき成形品を成形する成形品の製造方法、かかる成形品
の製造方法の実施に適した金型組立体、並びに、かかる
金型組立体での使用に適した入れ子に関し、更に詳しく
は、射出成形法、射出圧縮成形法、ガスアシスト成形
法、ブロー成形法等によって成形される成形品の表面特
性の向上及び成形品の金型組立体からの離型性を向上し
得る成形品の製造方法、かかる成形品の製造方法の実施
に適した金型組立体、並びに、かかる金型組立体での使
用に適した入れ子に関する。
ための金型(以下、単に金型と呼ぶ)は、通常、金型に
設けられた中空部分であるキャビティ内に溶融熱可塑性
樹脂(以下、単に溶融樹脂と呼ぶ場合がある)を射出、
注入あるいは充填する際の高い圧力によっても変形しな
い金属材料、例えば、炭素鋼、ステンレス鋼、アルミニ
ウム合金、銅合金から作製されている。そして、金型に
設けられたキャビティ内に溶融樹脂を射出、注入あるい
は充填することで、所望の形状を有し、しかも金型のキ
ャビティを構成する面(以下、便宜上、金型のキャビテ
ィ面と呼ぶ)が転写された成形品を得ている。尚、金型
に設けられたキャビティ内に溶融樹脂を射出、注入ある
いは充填することを、以下、総称して、金型に設けられ
たキャビティ内に溶融樹脂を導入するという。
用いて成形を行なう場合、成形品の表面状態を金型のキ
ャビティ面の状態に近づけることは容易でない。通常、
金型は、導入された樹脂に起因した圧力等の高い応力に
よっても変形しない上述の金属材料から作製されている
が、これらの金属材料は、また、熱伝導性に優れてい
る。それ故、キャビティ内に導入された溶融樹脂は金型
のキャビティ面と接触したとき、瞬時に冷却され始め
る。その結果、金型のキャビティ面と接触した溶融樹脂
の部分に固化層が形成され、ウエルドマークやフローマ
ーク等の外観不良が成形品に生じ易いし、金型のキャビ
ティ面の成形品表面への転写不良といった問題も生じ易
い。
は、キャビティ内に溶融樹脂を高圧導入することで金型
のキャビティ面を無理矢理、成形品の表面に転写させる
方法、あるいは又、金型温度を高温にして溶融樹脂の固
化層の発達を遅らせてウエルドマークやフローマークの
発生を防止し、且つ、金型のキャビティ面の成形品表面
への転写不良の発生を防止する方法がある。しかし前者
の方法においては、成形装置の大型化、金型自体の大型
化・肉厚化によるコストアップにつながると共に、溶融
樹脂の高圧導入により成形品内部に応力が残留し、その
結果、成形品の品質が低下するといった問題が発生す
る。後者の方法においては、金型温度を成形に用いる樹
脂の荷重撓み温度よりもやや低めに設定して固化層の発
達を遅らせるために、キャビティ内の樹脂の冷却時間が
長くなる結果、成形サイクルが長くなり、生産性が低下
するといった問題があるし、金型のキャビティ面の成形
品表面への転写不良や成形不良を完全には改善できない
といった問題もある。
るために、例えば、特開昭55−55839号公報、特
開昭61−100425号公報、特開昭62−2089
19号公報、特開平5−111937号公報、特開平5
−200789号公報、特公平6−35134号公報、
特開平6−218769号公報には、低熱伝導材を金型
のキャビティ面に設け若しくは取り付けることで、キャ
ビティ内に導入された溶融樹脂の固化層の発達を遅延さ
せ、ウエルドマークやフローマーク等の成形不良を防止
する方法が提案されている。このように低熱伝導材を金
型のキャビティ面に設け若しくは取り付けることで、固
化層の発達が抑制されるために成形品の外観は向上す
る。また、溶融樹脂の低熱伝導材に対する濡れ性が向上
する結果、成形品表面の転写性も向上する。
濡れ性が向上する結果、成形品と低熱伝導材との密着性
が向上し、金型からの成形品の離型が困難となり、成形
品表面に剥離マークが残り、最悪の場合、成形品に低熱
伝導材が貼り付いたまま取れなくなるといった問題が発
生する。
3−194913号公報には、金型のキャビティ面をジ
ルコニア(ZrO2)から構成し、成形品の離型性を改
良する方法が提案されている。しかしながら、この特許
公開公報に開示された技術は、その実施例であげられて
いる塩化ビニルには有効であるものの、他の樹脂に対し
ては余り効果が無いのが実情である。例えば、ポリアミ
ド系樹脂等の非常に粘着性の高い熱可塑性樹脂を用いて
成形を行った場合、金型からの成形品の離型時、剥離マ
ークが成形品に発生しており、外観の優れた成形品を安
定して得ることは困難である。
を塗布してから成形を行うことも考えられる。しかしな
がら、成形品の表面に離型剤の跡が残るため外観不良が
発生し易く、また、離型剤の均一塗布が難しいため、離
型剤が塗布されなかった金型のキャビティ面の部分に接
触していた成形品にはやはり剥離マークが発生する。
ンドして成形することも考えられる。金属や金属合金か
ら作製された金型を用いる場合には、溶融熱可塑性樹脂
の金型キャビティ面への密着性がそれほど高くないため
効果がある。しかしながら、低熱伝導材は熱可塑性樹脂
との密着性が高く、このような成形用材料を用いても離
型性向上に対する効果が余りなく、剥離マークが発生す
る。
する場合もあるが、かかる低熱伝導材の剛性は低く、更
には、表面硬度が劣るために、長期間使用すると低熱伝
導材が歪んだり、低熱伝導材に傷が付き易い等の問題が
ある。また、このような低熱伝導材においても、金型か
らの成形品の離型性は非常に悪い。あるいは又、耐熱性
プラスチックの表面に金属やセラミックスから成る薄膜
を化学的気相成長法(CVD法)や物理的気相成長法
(PVD法)にて形成した低熱伝導材もあるが、耐熱性
プラスチックへの薄膜の密着性が悪く、耐熱性プラスチ
ックの表面から薄膜が剥離したり、薄膜にクラックが発
生する。また、表面硬度の低い薄膜では、繊維強化成形
用材料を用いて成形を行うと、薄膜に傷が付くといった
問題もある。それ故、一般に、試験用金型若しくは簡易
金型として用いられるだけであり、長期使用には耐えら
れない。
良が発生せず、長期間の使用に耐え、キャビティ面を構
成する入れ子の面の状態を確実に成形品の表面に転写す
ることができ、しかも、無機質材料から成る入れ子に破
損が発生しない、熱可塑性樹脂に基づき成形品を成形す
るための成形品の製造方法、かかる成形品の製造方法の
実施に適した金型組立体、並びに、かかる金型組立体で
の使用に適した入れ子を提供することにある。
樹脂に基づき成形品を成形するための金型部の内部に配
設され、そして、キャビティの一部を構成する入れ子で
あって、該入れ子の表面には薄膜が形成されており、該
入れ子は、厚さ0.1mm乃至10mm、弾性率0.8
×106kg/cm2以上、熱伝導率0.2×10-2ca
l/cm・sec・deg乃至2×10-2cal/cm
・sec・degの無機材料から作製され、該薄膜は、
0.01μm乃至20μmの厚さを有し、ビッカース硬
度が600Hv以上、動摩擦係数(μ)が0.5以下で
あって、熱可塑性樹脂との剥離強度が1kgf/cm以
下のセラミックス化合物、金属、金属化合物及び炭素化
合物から成る群から選択された少なくとも1種類の材料
から成ることを特徴とする本発明の入れ子によって達成
することができる。
れ子による断熱効果が少なくなり、キャビティ内に導入
された溶融樹脂の急冷を招き、ウエルドマークやフロー
マーク等の外観不良が成形品に発生し易くなる。また、
金型組立体を構成する金属若しくは合金製の金型部に入
れ子を固定する際には、例えば熱硬化性接着剤を用いて
入れ子を金型部に接着すればよいが、入れ子の厚さが
0.1mm未満の場合、接着剤の膜厚が不均一になると
入れ子に不均一な応力が残るために、成形品表面がうね
る現象が生じたり、キャビティ内に導入された溶融樹脂
の圧力によって入れ子が破損することがある。一方、入
れ子の厚さが10mmを越える場合、入れ子による断熱
効果が大きくなり過ぎ、キャビティ内の樹脂の冷却時間
を延長しないと、成形品取り出し後に成形品が変形する
ことがある。それ故、成形サイクルの延長といった問題
が発生することがある。尚、入れ子の厚さは、0.1m
m乃至10mm、好ましくは、0.5mm乃至10m
m、より好ましくは1mm乃至7mm、一層好ましくは
2mm乃至5mmである。
0.8×106kg/cm2以上、好ましくは1.5×1
06kg/cm2以上、更に好ましくは2.0×106k
g/cm2以上であることが必要とされる。入れ子を構
成する無機材料の弾性率が0.8×106kg/cm2未
満の場合、キャビティ内に導入された溶融樹脂の圧力に
よって入れ子が変形を起こす虞がある。弾性率として
は、一般に用いられるヤング率の値を用いることができ
る。例えば、高弾性率のフィラーが添加された熱硬化性
プラスチックを用いることによって上記の弾性率を上回
る弾性率を有する入れ子を作製することも可能である。
しかしながら、フィラーを取り巻く材料が樹脂であるが
故に、キャビティ内に導入された溶融樹脂の圧力によっ
て入れ子に部分的に凹凸が発生する。従って、無機材料
から作製された入れ子とする必要がある。
キャビティ内の溶融樹脂の急冷を防止する目的で、0.
2×10-2cal/cm・sec・deg乃至2×10
-2cal/cm・sec・degであることが必要とさ
れる。この範囲を越える熱伝導率を有する無機材料を用
いて入れ子を作製した場合、キャビティ内の溶融樹脂が
入れ子によって急冷されるために、入れ子を備えていな
い通常の炭素鋼等から作製された金型組立体を用いて成
形された成形品と同程度の外観しか得られない。また、
この範囲未満の場合、固化層の発達は防止できるもの
の、キャビティ内の樹脂の冷却が遅くなり、成形サイク
ルの延長といった問題が発生する虞がある。
0.01μm乃至20μm、好ましくは0.1μm乃至
15μm、更に好ましくは0.3μm乃至10μmとす
る必要がある。薄膜の厚さが0.01μm未満では、薄
膜の耐久性が乏しくなるし、成形を連続して行うと離型
性が悪くなるといった問題が発生する虞がある。一方、
薄膜の厚さが20μmを越えると、入れ子の断熱効果が
小さくなり、溶融樹脂の固化層の発達を招くため、成形
品に外観不良が発生し、あるいは又、薄膜にクラックが
発生し易くなるといった問題が生じる。
ス硬度は600Hv以上、好ましくは800Hv以上、
更に好ましくは1000Hv以上であることが要求され
る。ビッカース硬度が600Hv未満では、使用する熱
可塑性樹脂が繊維を含有していない場合には特に摩耗の
虞も無く入れ子を使用することができるが、繊維強化の
熱可塑性樹脂を用いる場合、薄膜が摩耗する虞がある。
ビッカース硬度の測定は、JIS B7725に基づ
く。
数(μ)は0.5以下、好ましくは0.3以下、更に好
ましくは0.1以下であることが必要とされる。動摩擦
係数(μ)が0.5以下の場合、摺動抵抗が小さくなる
し、溶融樹脂との密着性も低くすることができる。尚、
動摩擦係数(μ)の測定法及び算出法は後述する。
樹脂との剥離強度は、1kgf/cm以下、好ましくは
0.5kgf/cm以下、更に好ましくは0.3kgf
/cm以下であることが必要とされる。剥離強度は、J
IS K 6854に準拠して測定する。非晶性の熱可
塑性樹脂を使用する場合には熱可塑性樹脂のTg(ガラ
ス転移温度)より10゜C低く雰囲気温度を保持した高
温炉内で、また、結晶性の熱可塑性樹脂を使用する場合
には熱可塑性樹脂のTc(結晶化開始温度)より10゜
C低く雰囲気温度を保持した高温炉内で、表面に薄膜が
形成された入れ子を熱可塑性樹脂で挟み、1分間、その
状態を保持した後に、剥離強度を測定する。入れ子の表
面に形成された薄膜と熱可塑性樹脂との剥離強度が1k
gf/cm以下の場合、成形の際に剥離マークの発生を
回避することができるが、剥離強度が1kgf/cmを
越える場合、入れ子に起因した成形品の離型不良による
剥離マークの発生が回避できなくなる虞がある。尚、T
gあるいはTcより10゜C低い温度で剥離強度の測定を
行う理由は、高温の場合、より一層、熱可塑性樹脂と薄
膜との間の密着性が高くなるためである。
ビティ内の溶融樹脂の急冷を防ぐことができる結果、金
型部のキャビティ面と接触した溶融樹脂に固化層が形成
されることを回避でき、ウエルドマークやフローマーク
等の外観不良が成形品に発生することを防止することが
できる。また、例えば無機繊維を含有した熱可塑性樹脂
を使用した場合であっても、成形品の表面に無機繊維が
析出することを防止することができる。しかも、薄膜を
入れ子の表面に形成することによって、入れ子からの成
形品の離型性を飛躍的に向上させることができる。即
ち、このような薄膜を入れ子表面に形成することによっ
て、金型組立体からの成形品の離型時に剥離マークが消
失し、離型剤の混合された成形用材料や離型剤を塗布し
た金型組立体を使用しなくとも、容易に成形品を金型組
立体から離型することが可能となり、離型剤による外観
不良も無くなる。
に、溶融樹脂のキャビティ内への導入圧力を低く設定で
き、成形品に残留する応力を緩和できる。その結果、成
形品の品質が向上する。また、導入圧力を低減できるた
めに、金型部の薄肉化、成形装置の小型化が可能とな
り、成形品のコストダウンも可能になる。
性の無機材料から作製されており、しかも、金型部とは
独立して作製され、金型部の内部に配設されるので、入
れ子による断熱効果が大きいばかりか、入れ子の保守が
容易である。また、熱衝撃に対しても強く、破損やクラ
ックが発生し難い入れ子を作製することができる。更に
は、その表面に薄膜を形成するので、入れ子の耐久性の
向上を図ることができる。その結果、長期間の使用に耐
え、しかも、成形品にウエルドライン等が発生し難い。
料、アルミナ系材料、K2O−TiO2から成る群から選
択されたセラミックス、若しくは、ソーダガラス、石英
ガラス、耐熱ガラス及び結晶化ガラスから成る群から選
択されたガラスから作製することが望ましい。より具体
的には、入れ子は、ZrO2、ZrO2−CaO、ZrO
2−Y2O3、ZrO2−MgO、ZrO2−SiO2、K2
O−TiO2、Al2O3、Al2O3−TiC、Ti
3N2、3Al2O3−2SiO2、MgO−SiO2、2M
gO−SiO2、MgO−Al2O3−SiO2及びチタニ
アから成る群から選択されたセラミックスから作製され
ていることが好ましく、中でも、ZrO2又はZrO2−
Y2O3から成るセラミックスから作製されていることが
一層好ましい。あるいは又、ソーダガラス、石英ガラ
ス、耐熱ガラス及び結晶化ガラスから成る群から選択さ
れたガラスから作製されていることが好ましく、中で
も、石英ガラス及び結晶化ガラスから成る群から選択さ
れたガラスから作製されていることが一層好ましい。
入れ子を、結晶化度が10%以上、更に望ましくは結晶
化度が60%以上、一層望ましくは結晶化度が70〜1
00%の結晶化ガラスから作製することが好ましい。1
0%以上の結晶化度になると結晶がガラス全体に均一に
分散するので、熱衝撃強度及び界面剥離性が飛躍的に向
上するため、成形品の成形時における入れ子の破損発生
を著しく低下させることができる。結晶化度が10%未
満では、成形時にその表面から界面剥離を起こし易いと
いった欠点がある。尚、入れ子を構成する結晶化ガラス
の線膨張係数が1×10-6/deg以下、熱衝撃強度が
400゜C以上であることが好ましい。
00mm×100mm×3mmのガラスを25゜Cの水
中に投げ込んだとき、ガラスに割れが発生するか否かの
温度を強度として規定したものである。熱衝撃強度が4
00゜Cであるとは、400゜Cに熱した100mm×
100mm×3mmのガラスを25゜Cの水中に投げ込
んだとき、ガラスに割れが発生しないことを意味する。
この熱衝撃強度は、耐熱ガラスにおいても180゜C前
後の値しか得られない。従って、それ以上の温度(例え
ば、約300゜C)で溶融された樹脂が入れ子と接触し
たとき、入れ子に歪みが生じ、入れ子が破損する場合が
ある。熱衝撃強度は、ガラスの結晶化度とも関係し、1
0%以上の結晶化度を有する結晶化ガラスから入れ子を
作製すれば、成形時に入れ子が割れることを確実に防止
し得る。
量のTiO2及びZrO2の核剤を添加し、1600゜C
以上の高温下で溶融した後、プレス、ブロー、ロール、
キャスト法等によって成形され、更に結晶化のために熱
処理を行い、ガラス中にLi2O−Al2O3−SiO2系
結晶を成長させ、主結晶相がβ−ユークリプタイト系結
晶及びβ−スポジュメン結晶が生成したものを例示する
ことができる。あるいは又、CaO−Al2O3−SiO
2系ガラスを1400〜1500゜Cで溶融後、水中へ
移して砕いて小粒化を行った後、集積し、耐火物セッタ
ー上で板状に成形後、更に加熱処理を行い、β−ウォラ
ストナイト結晶相が生成したものを例示することができ
る。更には、SiO2−B2O3−Al2O3−MgO−K2
O−F系ガラスを熱処理して雲母結晶を生成させたもの
や、核剤を含むMgO−Al2O3−SiO2系ガラスを
熱処理してコーディエライト結晶が生成されたものを例
示することができる。
材中に存在する結晶粒子の割合を結晶化度という指標で
表すことができる。そして、X線回折装置等の分析機器
を用いて非晶相と結晶相の割合を測定することで結晶化
度を測定することができる。
の研削加工で凹凸、曲面等の加工を容易にでき、かなり
複雑な形状以外は任意の形状の入れ子を製作できる。セ
ラミックス粉末若しくは溶融ガラスを成形用金型に入れ
てプレス成形した後に熱処理することで、入れ子を作製
することができる。また、ガラスから成る板状物を治具
上に置いたまま炉内で自然に賦形させることによって、
入れ子を作製することもできる。曲面を有する成形品を
成形する場合、入れ子の裏面(入れ子のキャビティを構
成する面と反対側の面であり金型部と対向する面)の曲
率に合わせて、金型部の入れ子装着部を加工すればよ
い。
のキャビティを構成する面(入れ子のキャビティ面と呼
ぶ)の表面粗さRmaxを0.03μm以下とすることが
望ましい。表面粗さRmaxが0.03μmを越えると、
鏡面性が不足し、成形品に要求される特性、例えば表面
平滑性(写像性)を満足しない場合がある。そのために
は、作製された入れ子のキャビティ面に対して、表面粗
さRmaxが0.03μm以下になるまで、例えばダイヤ
モンドラッピングを行い、更に、必要に応じて、ポリッ
シングを行えばよい。ラッピングは、ラッピングマシン
等を用いて行うことができる。尚、ラッピングは入れ子
加工の最終工程で行うことが望ましい。通常の炭素鋼等
の磨きと比較すると、例えば結晶化ガラスの場合、約1
/2のコストで鏡面が得られるために、金型組立体の製
作費を低減させることが可能である。尚、表面粗さR
maxの測定は、JIS B0601に準じた。つや消し
若しくはヘラーラインの状態の表面を有する成形品を成
形する場合には、入れ子のキャビティ面をサンドブラス
ト処理やエッチングを行うことによって、入れ子のキャ
ビティ面に細かい凹凸やラインを形成すればよい。
は、凹凸部のエッジに発生した微細なクラックが溶融樹
脂と接触して破損することを防止するために、ダイヤモ
ンド砥石で凹凸部の縁部を研磨して応力が集中しないよ
うにすべきである。あるいは又、場合によっては、半径
0.3mm以下の曲率面やC面カットを設け、応力集中
を避けることが好ましい。
構成する材料は、TiN、TiAlN、TiC、CB
N、BN、アモルファスダイヤモンド、CrN、Cr及
びNiから成る群から選択された材料であることが好ま
しく、特に、アモルファスダイヤモンド又はTiN、C
rNが成形品の離型性の一層の改善のために好ましい。
また、薄膜は、少なくとも一層形成されていればよく、
多層であってもよい、例えば、TiNから成る薄膜を入
れ子の表面に形成し、その上にアモルファスダイヤモン
ドやCrN等の薄膜を形成してもよい。あるいは又、下
地層としてSiO2層を入れ子の表面に形成し、その上
にアモルファスダイヤモンドやTiN、CrN等の薄膜
を形成してもよい。
は、常圧CVD法や減圧CVD、熱CVD法、プラズマ
CVD法、光CVD法、レーザーCVD法等の化学的気
相成長法(CVD法)、真空蒸着法やスパッタ法、イオ
ンプレーティング法、イオンビーム蒸着法、IVD法
(イオン・ベーパー・デポジション法)等の物理的気相
成長法(PVD法)を挙げることができる。
組立体は、(イ)キャビティが設けられ、熱可塑性樹脂
に基づき成形品を成形するための第1の金型部及び第2
の金型部、(ロ)該第1若しくは第2の金型部に配置さ
れ、該第1の金型部と該第2の金型部とを型締めした状
態において形成される該キャビティ内に溶融熱可塑性樹
脂を導入するための溶融樹脂導入部、並びに、(ハ)該
金型部の少なくとも一方に配設され、キャビティの一部
を構成する、表面に薄膜が形成された入れ子、を備え、
該入れ子は、厚さ0.1mm乃至10mm、弾性率0.
8×106kg/cm2以上、熱伝導率0.2×10-2c
al/cm・sec・deg乃至2×10-2cal/c
m・sec・degの無機材料から作製され、該薄膜
は、0.01μm乃至20μmの厚さを有し、ビッカー
ス硬度が600Hv以上、動摩擦係数(μ)が0.5以
下であって、熱可塑性樹脂との剥離強度が1kgf/c
m以下のセラミックス化合物、金属、金属化合物及び炭
素化合物から成る群から選択された少なくとも1種類の
材料から成ることを特徴とする。尚、入れ子は、第1の
金型部に配置されていてもよく、第2の金型部に配置さ
れていてもよく、更には、第1及び第2の金型部の両方
に配置されていてもよい。
2の金型部に配置され、キャビティ内に導入された溶融
熱可塑性樹脂の内部に加圧流体を注入するための加圧流
体注入装置が更に備えられていてもよい。あるいは又、
キャビティの容積を可変とし得る構造としてもよい。か
かる構造として、第1の金型部と第2の金型部とによっ
て印篭構造が形成される構造や、キャビティの容積を可
変とし得る、キャビティ内で可動の中子を金型組立体が
更に備えている構造を挙げることができる。更には、第
1若しくは第2の金型部に配置され、そしてキャビティ
内に導入された溶融熱可塑性樹脂の内部に加圧流体を注
入するための加圧流体注入装置が更に備えられ、且つ、
キャビティの容積を可変とし得る構造を有する金型組立
体としてもよい。
品の製造方法は、(イ)キャビティが設けられ、熱可塑
性樹脂に基づき成形品を成形するための第1の金型部及
び第2の金型部、(ロ)該第1若しくは第2の金型部に
配置され、該第1の金型部と該第2の金型部とを型締め
した状態において形成される該キャビティ内に溶融熱可
塑性樹脂を導入するための溶融樹脂導入部、並びに、
(ハ)該金型部の少なくとも一方に配設され、キャビテ
ィの一部を構成する、表面に薄膜が形成された入れ子、
を備え、該入れ子は、厚さ0.1mm乃至10mm、弾
性率0.8×106kg/cm2以上、熱伝導率0.2×
10-2cal/cm・sec・deg乃至2×10-2c
al/cm・sec・degの無機材料から作製され、
該薄膜は、0.01μm乃至20μmの厚さを有し、ビ
ッカース硬度が600Hv以上、動摩擦係数(μ)が
0.5以下であって、熱可塑性樹脂との剥離強度が1k
gf/cm以下のセラミックス化合物、金属、金属化合
物及び炭素化合物から成る群から選択された少なくとも
1種類の材料から成る金型組立体を用い、溶融樹脂導入
部からキャビティ内に溶融熱可塑性樹脂を導入すること
を特徴とする。
方法においては、溶融樹脂導入部として、例えば、ダイ
レクトゲート構造、サイドゲート構造やオーバーラップ
ゲート構造を挙げることができる。
方法としては、熱可塑性樹脂を成形するために一般的に
用いられる射出成形法、射出圧縮成形法、多色成形法、
ガスアシスト成形法、ブロー成形法を例示することがで
きる。
1若しくは第2の金型部に配置され、キャビティ内に導
入された溶融熱可塑性樹脂の内部に加圧流体を注入する
ための加圧流体注入装置が、金型組立体には更に備えら
れ、溶融樹脂導入部からのキャビティ内への溶融熱可塑
性樹脂の導入開始後、キャビティ内の溶融熱可塑性樹脂
内部に加圧流体注入装置から加圧流体を注入し、以て、
キャビティ内の樹脂内部に中空部を形成する態様(ガス
アシスト成形法)とすることもできる。
すべき成形品の形状等に依存して、射出成形装置の溶融
樹脂射出ノズル内、金型部に配設された溶融樹脂導入部
内(例えばゲート部内)、あるいは、金型部に配設され
そしてキャビティに開口する加圧流体注入装置取付部か
ら適宜選択すればよい。キャビティ内に導入された溶融
熱可塑性樹脂内への加圧流体の注入開始の時点は、キャ
ビティ内への溶融熱可塑性樹脂の導入中、導入完了と同
時、あるいは導入完了後とすることができる。キャビテ
ィ内の樹脂内への加圧流体の注入は、キャビティ内の樹
脂が冷却、固化した後も続けることが好ましい。キャビ
ティ内へ導入する溶融熱可塑性樹脂の量は、キャビティ
内を溶融熱可塑性樹脂で完全に充填するために必要な量
であってもよいし、成形品に依っては、キャビティ内を
溶融熱可塑性樹脂で完全に充填するには不十分な量であ
ってもよい。
は、常温・常圧下でガス状あるいは液状の流体であっ
て、溶融熱可塑性樹脂内への注入時、溶融熱可塑性樹脂
と反応したり混合しないものが望ましい。具体的には、
窒素ガス、炭酸ガス、空気、ヘリウムガス等、常温でガ
ス状の物質、水等の液体、高圧下で液化したガスを使用
することができるが、中でも、窒素ガスやヘリウムガス
等の不活性ガスが好ましい。尚、注入する加圧流体は、
成形品の中空部に断熱圧縮による焼けが生じないような
不活性な加圧流体であることが、一層好ましく、窒素ガ
スを用いる場合、純度90%以上のものを使用すること
が望ましい。更には、加圧流体として、発泡性樹脂、繊
維強化樹脂材料等を使用することもできる。尚、この場
合には、中空部に発泡性樹脂、繊維強化樹脂材料等が充
填されるが、このような構造も、本発明においては中空
部という概念に含める。
積を可変とし得る構造とし、成形すべき成形品の容積
(VM)よりもキャビティの容積(VC)が大きくなるよ
うに、第1の金型部と第2の金型部とを型締めし、該キ
ャビティ(容積:VC)内に溶融熱可塑性樹脂を導入
し、熱可塑性樹脂の導入開始前、開始と同時に、導入中
に、あるいは導入完了後、キャビティの容積を成形すべ
き成形品の容積(容積:VM)まで減少させる態様(射
出圧縮成形法)とすることもできる。尚、キャビティの
容積が成形すべき成形品の容積(VM)となる時点を、
熱可塑性樹脂の導入中、あるいは導入完了後(導入完了
と同時を含む)とすることができる。かかる金型組立体
の構造として、第1の金型部と第2の金型部とによって
印篭構造が形成される構造や、キャビティの容積を可変
とし得る、キャビティ内で可動の中子を金型組立体が更
に備えている構造を挙げることができる。尚、中子の移
動の制御は、例えば油圧シリンダーで行うことができ
る。
(VM)とキャビティの容積(VC)の関係は、成形すべ
き成形品の厚さをt0とし、型締め時における成形品の
厚さ方向のキャビティの距離をt1とし、Δt=t1−t
0としたとき、0.1mm≦Δt≦6mmとなるような
関係であることが好ましい。Δt<0.1mmでは、流
動性の悪い溶融熱可塑性樹脂を用いて成形品を成形する
ことが困難となる場合があり、成形品に残留する応力を
小さくすることができない。一方、Δt>6mmでは、
成形品中に空気が巻き込まれ、成形品の品質が劣化する
虞がある。
とを組み合わせることもできる。
方法においては、入れ子が第1の金型部に配設され、第
1の金型部と第2の金型部とを型締めした状態におい
て、入れ子の表面と、該入れ子の表面と対向する第2の
金型部の面との間のクリアランスC11が0.03mm以
下(C11≦0.03mm)である構造(本発明の金型組
立体の第1の態様と呼ぶ場合がある)とすることができ
る。
成形品の製造方法においては、入れ子が第1の金型部に
配設され、第2の金型部には入れ子被覆部が設けられて
おり、第1の金型部と第2の金型部とを型締めした状態
において、入れ子と入れ子被覆部との間のクリアランス
C21は0.03mm以下(C21≦0.03mm)であ
り、且つ、入れ子に対する入れ子被覆部の重なり量ΔS
21は0.5mm以上(ΔS21≧0.5mm)である構造
(本発明の金型組立体の第2の態様と呼ぶ場合がある)
とすることができる。尚、このような構造の金型部にお
ける入れ子被覆部の構造は、入れ子と対向する第2の金
型部の面に設けられた一種の切り込み(切り欠き)や、
第2の金型部のパーティング面の延在部等、成形すべき
成形品の形状や金型組立体の構造に依存して適宜設計す
ればよい、ここで、このような構造の金型組立体におけ
る溶融樹脂導入部としては、例えば、ダイレクトゲート
構造を挙げることができる。
成形品の製造方法においては、第1若しくは第2の金型
部に取り付けられ、キャビティの一部を構成し、入れ子
の端部を被覆する被覆プレートを更に備え、入れ子は第
1の金型部に配設され、第1の金型部と第2の金型部と
を型締めした状態において、入れ子と被覆プレートとの
間のクリアランスC31は0.03mm以下(C31≦0.
03mm)であり、且つ、入れ子に対する被覆プレート
の重なり量ΔS31は0.5mm以上(ΔS31≧0.5m
m)である構造(本発明の金型組立体の第3の態様と呼
ぶ場合がある)とすることができる。ここで、このよう
な構造の金型組立体における溶融樹脂導入部としては、
例えば、ダイレクトゲート構造、サイドゲート構造やオ
ーバーラップゲート構造を挙げることができる。尚、被
覆プレートは、入れ子の一部分とのみ重なり合っていて
もよいし、入れ子の全周囲と重なり合っていてもよい。
また、被覆プレートは、作製すべき成形品の形状に依存
して、第1の金型部に配設されていてもよいし、第2の
金型部に配設されていてもよい。
品の製造方法においては、入れ子と第2の金型部との間
に配設され、第1の金型部に取り付けられ、溶融樹脂導
入部が設けられた被覆プレートを更に備え、第2の金型
部には入れ子被覆部が設けられており、第1の金型部と
第2の金型部とを型締めした状態において、入れ子と入
れ子被覆部との間のクリアランスC41は0.03mm以
下(C41≦0.03mm)であり、入れ子に対する入れ
子被覆部の重なり量ΔS41は0.5mm以上(ΔS41≧
0.5mm)であり、入れ子と被覆プレートとの間のク
リアランスC42は0.03mm以下(C42≦0.03m
m)であり、入れ子に対する被覆プレートの重なり量Δ
S42は0.5mm以上(ΔS42≧0.5mm)であり、
被覆プレートは入れ子の一部分とのみ重なり合っている
構造(本発明の金型組立体の第4の態様と呼ぶ場合があ
る)とすることができる。ここで、このような構造の金
型組立体における溶融樹脂導入部としては、例えば、サ
イドゲート構造やオーバーラップゲート構造を挙げるこ
とができる。
を第1及び第2の金型部の両方に配置する場合には、第
1の金型部に配置された入れ子を第1の入れ子とし、第
2の金型部に配置された入れ子を第2の入れ子とした場
合、第1の入れ子と第2の入れ子との間に配設され、第
1の金型部、第2の金型部、あるいは、第1及び第2の
金型部に取り付けられ、溶融樹脂導入部が設けられた被
覆プレートを金型組立体は更に備え、第1の金型部と第
2の金型部とを型締めした状態において、第1の入れ子
の第2の入れ子と対向する面と、第2の入れ子の第1の
入れ子と対向する面との間のクリアランスC51は0.0
3mm(C51≦0.03mm)以下であり、第1の入れ
子の第2の入れ子と対向する面と、第2の入れ子の第1
の入れ子と対向する面との重なり量ΔS51は0.5mm
以上(ΔS51≧0.5mm)であり、第1の入れ子と被
覆プレートとの間のクリアランスC52、及び第2の入れ
子と被覆プレートとの間のクリアランスC53は0.03
mm以下(C52,C53≦0.03mm)であり、第1の
入れ子に対する被覆プレートの重なり量ΔS52、及び第
2の入れ子に対する被覆プレートの重なり量ΔS53は
0.5mm以上(ΔS52,ΔS53≧0.5mm)であ
り、被覆プレートは第1及び第2の入れ子の一部分との
み重なり合っている金型組立体(本発明の金型組立体の
第5の態様と呼ぶ場合がある)とすることができる。
態様においては、圧力の高い溶融樹脂導入部近傍におけ
る入れ子の部分に破損が生じ易いため、この部分を上述
したクリアランスや重なり量にて被覆プレートによって
入れ子を被覆することで、破損し易い無機材料から作製
された入れ子の破損を確実に防止することができる。し
かも、成形品端部の外観を損なうことがなくなり、成形
品端部にバリが発生しなくなり、更には、入れ子外周部
に発生した微細なクラックと溶融樹脂が接触しなくなる
ために入れ子が破損しない。
方法における入れ子あるいは薄膜を構成する好ましい材
料は、本発明の入れ子にて説明したと同様である。
て、入れ子の金型組立体への配置は、特に破損及びバリ
等が発生し難い場合には、接着剤で単に金型部のキャビ
ティを構成する面(金型部のキャビティ面)に接着する
ことによって行うことができる。この場合、入れ子が型
締めによる応力によって金型部のキャビティ面に接触し
ないように金型部内に配置する。あるいは又、入れ子を
ボルトを用いて固定できる場合には、ボルトを用いて固
定してもよい。
ては、研削加工等によって所定形状に加工した後、入れ
子の装着時に入れ子が金型部に設けられた入れ子装着部
から落下して破損する虞がない場合、あるいは又、接着
剤を用いることなく入れ子を入れ子装着部に装着可能な
場合には、接着剤を用いずに入れ子を金型部に設けられ
た入れ子装着部に直接装着することが好ましい。更に
は、エポキシ系、シリコン系、ウレタン系、アクリル系
等の中から選択された熱硬化性接着剤を用いて、入れ子
を入れ子装着部に接着してもよい。尚、入れ子装着部が
設けられた入れ子装着用中子を金型部に取り付け、かか
る入れ子装着用中子の入れ子装着部に入れ子を装着して
もよい。あるいは又、場合によっては、入れ子をボルト
を用いて固定できる場合には、ボルトを用いて固定して
もよい。金型部の入れ子装着部と入れ子のクリアランス
(D)は、限りなく0に近い値であってよいが、実用的
には、0.005mm以上であることが好ましい。入れ
子を構成する無機材料の線膨張係数に依存するが、クリ
アランス(D)が余りに小さい場合、金型部を構成する
金属若しくは合金材料と入れ子を構成する無機材料の線
膨張係数の差による入れ子の破損を防止することができ
なくなる場合があるので、入れ子のクリアランス(D)
は、このような問題が生じないような値とすればよい。
尚、クリアランス(D)を大きくし過ぎると、入れ子の
位置ズレ及び位置安定性が不足するために、入れ子が破
損する虞がある。従って、クリアランス(D)は、2m
m程度以下であることが好ましい。
形成する必要がある場合がある。このような場合には、
本発明の金型組立体若しくは成形品の製造方法において
は、第1若しくは第2の金型部に配置され、成形品に穴
を形成するためのスライドコアが金型組立体に更に備え
られた態様とすればよい。
ライドコアは、一対の対向するスライドコア部材と、キ
ャビティの一部を構成するそれぞれのスライドコア部材
の部分に取り付けられた環状部材とから構成され、該環
状部材は、一端が閉塞しそして他端が開口した形状、若
しくは両端が開口した形状を有し、該環状部材の表面に
は薄膜が形成され、該環状部材は、厚さ0.1mm乃至
5mm、弾性率0.8×106kg/cm2以上、熱伝導
率0.2×10-2cal/cm・sec・deg乃至2
×10-2cal/cm・sec・degの無機材料から
作製され、該薄膜は、0.01μm乃至20μmの厚さ
を有し、ビッカース硬度が600Hv以上、動摩擦係数
(μ)が0.5以下であって、熱可塑性樹脂との剥離強
度が1kgf/cm以下のセラミックス化合物、金属、
金属化合物及び炭素化合物から成る群から選択された少
なくとも1種類の材料から成る態様とすることができ
る。
環状部材による断熱効果が少なくなり、キャビティ内に
導入された溶融樹脂の急冷を招き、外観不良が成形品に
発生し易くなる。一方、環状部材の厚さが5mmを越え
る場合、環状部材による断熱効果が大きくなり過ぎ、キ
ャビティ内の樹脂の冷却時間を延長しないと、成形品取
り出し後に成形品が変形することがある。それ故、成形
サイクルの延長といった問題が発生することがある。
尚、環状部材の厚さは、0.1mm乃至5mm、好まし
くは、0.5mm乃至5mm、より好ましくは1mm乃
至5mm、一層好ましくは2mm乃至5mmである。
8×106kg/cm2以上、好ましくは1.5×106
kg/cm2以上、更に好ましくは2.0×106kg/
cm2以上であることが必要とされる。環状部材を構成
する材料の弾性率が0.8×106kg/cm2未満の場
合、キャビティ内に導入された溶融樹脂の圧力によって
環状部材が変形を起こす虞がある。弾性率として、一般
に用いられるヤング率の値を用いることができる。環状
部材を構成する無機材料の熱伝導率は、キャビティ内の
溶融樹脂の急冷を防止する目的で、0.2×10-2ca
l/cm・sec・deg乃至2×10-2cal/cm
・sec・degであることが必要とされる。この範囲
を越える熱伝導率を有する材料を用いて環状部材を作製
した場合、キャビティ内の溶融樹脂が環状部材によって
急冷され、成形品の外観不良が発生し易い。また、この
範囲未満の場合、固化層の発達は防止できるものの、キ
ャビティ内の樹脂の冷却が遅くなり、成形サイクルの延
長といった問題が発生する虞がある。
は、0.01μm乃至20μm、好ましくは0.1μm
乃至15μm、更に好ましくは0.3μm乃至10μm
とする必要がある。薄膜の厚さが0.01μm未満で
は、薄膜の耐久性が乏しくなるし、成形を連続して行う
と離型性が悪くなるといった問題が発生する虞がある。
一方、薄膜の厚さが20μmを越えると、溶融樹脂の固
化層の発達を招くため、成形品に外観不良が発生し、あ
るいは又、薄膜にクラックが発生し易くなるといった問
題が生じる。
ース硬度は600Hv以上、好ましくは800Hv以
上、更に好ましくは1000Hv以上であることが要求
される。ビッカース硬度が600Hv未満では、使用す
る熱可塑性樹脂が繊維を含有していない場合には特に摩
耗の虞もなく環状部材を使用することができるが、繊維
強化の熱可塑性樹脂を用いる場合、薄膜が摩耗する虞が
ある。環状部材の表面に形成された薄膜の動摩擦係数
(μ)は0.5以下、好ましくは0.3以下、更に好ま
しくは0.1以下であることが必要とされる。動摩擦係
数(μ)が0.5以下の場合、摺動抵抗が小さくなる
し、溶融樹脂との密着性も低くすることができる。環状
部材の表面に形成された薄膜と熱可塑性樹脂との剥離強
度は、1kgf/cm以下、好ましくは0.5kgf/
cm以下、更に好ましくは0.3kgf/cm以下であ
ることが必要とされる。剥離強度の測定は前述のとおり
である。環状部材の表面に形成された薄膜と熱可塑性樹
脂との剥離強度が1kgf/cm以下の場合、成形の際
に剥離マークの発生を回避することができるが、剥離強
度が1kgf/cmを越える場合、成形品の離型不良に
よる剥離マークの発生が回避できなくなる虞がある。
材に関する事項や規定は、後述するコアピンを構成する
環状部材、あるいは又コアピンにも当てはまる事項、規
定である。
合、一対のスライドコア部材が対向した状態において、
一方のスライドコア部材に取り付けられた環状部材の端
部と他方のスライドコア部材に取り付けられた環状部材
の端部との間のクリアランスC61は0.03mm以下
(C61≦0.03mm)であることが好ましい。また、
スライドコア部材に取り付けられた環状部材と入れ子と
の間のクリアランスC62も0.03mm以下(C62≦
0.03mm)であることが好ましい。
る材料群の中から選択すればよく、環状部材を構成する
材料は、入れ子を構成する無機材料と同じであっても異
なっていてもよい。具体的には、環状部材を構成する材
料は、ZrO2、ZrO2−CaO、ZrO2−Y2O3、
ZrO2−MgO、ZrO2−SiO2、K2O−Ti
O2、Al2O3、Al2O3−TiC、Ti3N2、3Al2
O3−2SiO2、MgO−SiO2、2MgO−Si
O2、MgO−Al2O3−SiO2及びチタニアから成る
群から選択されたセラミックスから作製されていること
が好ましく、中でも、ZrO2又はZrO2−Y2O3から
成るセラミックスから作製されていることが一層好まし
い。あるいは又、ソーダガラス、石英ガラス、耐熱ガラ
ス及び結晶化ガラスから成る群から選択されたガラスか
ら作製されていることが好ましく、中でも、石英ガラス
及び結晶化ガラスから成る群から選択されたガラスから
作製されていることが一層好ましい。また、環状部材の
表面に形成された薄膜を構成する材料は、TiN、Ti
AlN、TiC、CBN、BN、アモルファスダイヤモ
ンド、CrN、Cr及びNiから成る群から選択された
材料であることが好ましい。薄膜は、少なくとも一層形
成されていればよく、多層であってもよい、更には、例
えばTiN層を環状部材の表面に形成し、その上にアモ
ルファスダイヤモンドやCrN等の薄膜を形成してもよ
い。あるいは又、下地層としてSiO2層を環状部材の
表面に形成し、その上にアモルファスダイヤモンドやT
iN、CrN等の薄膜を形成してもよい。環状部材の表
面に薄膜を形成する方法としては、常圧CVD法や減圧
CVD、熱CVD法、プラズマCVD法、光CVD法、
レーザーCVD法等のCVD法、真空蒸着法やスパッタ
法、イオンプレーティング法、イオンビーム蒸着法、I
VD法等のPVD法を挙げることができる。
成形品の製造方法において、成形品に穴(貫通穴あるい
は非貫通穴や凹部)を形成する場合には、入れ子に突起
部(凸部)を設けてもよい。あるいは又、第1の金型部
及び/又は第2の金型部に取り付けられ、キャビティ内
を占める部分がキャビティの一部を構成するコアピン
(ピン、あるいはモールドピンとも呼ばれる)が金型組
立体に更に備えられていることが好ましい。尚、コアピ
ンの断面形状は、所望の穴の断面形状に合わせて設計す
ればよい。また、コアピンは先端に向かって先細りとし
てもよいし、コアピンの側面に段差を付けてもよい。
内に導入された溶融樹脂の流れは、コアピンで分岐さ
れ、再び合流する。この過程で溶融樹脂は冷却され、固
化しかけた樹脂が合流するために、ウエルドラインが発
生し易い。ウエルドラインが発生した成形品において
は、強度の低下が著しい。従って、応力の加わる成形品
の部分にウエルドラインが発生しないような金型設計を
行う必要があり、成形品の設計自由度が低くなるという
問題がある。また、ウエルドラインが発生した成形品の
外観は醜いものとなる。
から作製すればよいが、金属製のコアピンの場合、コア
ピンで分岐されそしてキャビティ内で冷却しかけた溶融
樹脂が合流する結果、ウエルドマークが発生し、成形品
の強度が低下する虞がある。このような場合には、コア
ピンをセラミックス若しくはガラスから構成すればよ
い。これによって、キャビティ内の溶融樹脂が合流する
際の樹脂の冷却を抑制できるために、成形品内部にウエ
ルドマークが発生することを効果的に防止することがで
き、成形品の強度低下を防ぐことができる。尚、この場
合、コアピンの径(コアピンが円筒径の場合には直径、
多角柱の場合には外接円の直径)が10mmを越えない
ことが好ましい。コアピンの径が10mmを越えると、
コアピンによる断熱効果が大きくなり過ぎ、キャビティ
内の樹脂の冷却時間を延長しないと、金型からの成形品
取り出し後に成形品が変形することがある。それ故、成
形サイクルの延長といった問題が生じる虞がある。但
し、断熱性の良好な入れ子を第1及び第2の金型部に配
設する場合には、コアピンで分岐されそして合流する溶
融樹脂が冷却され難いので、コアピンを金属製としても
問題はない。
以下の場合には、コアピンは、弾性率0.8×106k
g/cm2以上、熱伝導率0.2×10-2cal/cm
・sec・deg乃至2×10-2cal/cm・sec
・degの無機材料から作製され、該コアピンの表面に
は薄膜が形成され、該薄膜は、0.01μm乃至20μ
mの厚さを有し、ビッカース硬度が600Hv以上、動
摩擦係数(μ)が0.5以下であって、熱可塑性樹脂と
の剥離強度が1kgf/cm以下のセラミックス化合
物、金属、金属化合物及び炭素化合物から成る群から選
択された少なくとも1種類の材料から成ることが望まし
い。尚、コアピンと入れ子のキャビティ面との間のクリ
アランスCc1は0.03mm以下(Cc1≦0.03m
m)であることが好ましい。そして、コアピンを構成す
る材料は入れ子を構成する材料群の中から選択すればよ
く、コアピンを構成する材料は、入れ子を構成する無機
材料と同じであっても異なっていてもよい。具体的に
は、コアピンを構成する材料は、ZrO2、ZrO2−C
aO、ZrO2−Y2O3、ZrO2−MgO、ZrO2−
SiO2、K2O−TiO2、Al2O3、Al2O3−Ti
C、Ti3N2、3Al2O3−2SiO2、MgO−Si
O2、2MgO−SiO2、MgO−Al2O3−SiO2
及びチタニアから成る群から選択されたセラミックスか
ら作製されていることが好ましく、中でも、ZrO2又
はZrO2−Y2O3から成るセラミックスから作製され
ていることが一層好ましい。あるいは又、ソーダガラ
ス、石英ガラス、耐熱ガラス及び結晶化ガラスから成る
群から選択されたガラスから作製されていることが好ま
しく、中でも、石英ガラス及び結晶化ガラスから成る群
から選択されたガラスから作製されていることが一層好
ましい。また、コアピンの表面に形成された薄膜を構成
する材料は、TiN、TiAlN、TiC、CBN、B
N、アモルファスダイヤモンド、CrN、Cr及びNi
から成る群から選択された材料であることが好ましい。
薄膜は、少なくとも一層形成されていればよく、多層で
あってもよい、更には、例えばTiN層をコアピンの表
面に形成し、その上にアモルファスダイヤモンドやCr
N等の薄膜を形成してもよい。あるいは又、下地層とし
てSiO2層をコアピンの表面に形成し、その上にアモ
ルファスダイヤモンドやTiN、CrN等の薄膜を形成
してもよい。コアピンの表面に薄膜を形成する方法とし
ては、常圧CVD法や減圧CVD、熱CVD法、プラズ
マCVD法、光CVD法、レーザーCVD法等のCVD
法、真空蒸着法やスパッタ法、イオンプレーティング
法、イオンビーム蒸着法、IVD法等のPVD法を挙げ
ることができる。
なる金型部にコアピンが取り付けられている形態として
もよいし、入れ子に貫通孔を設け、コアピンをこの貫通
孔を通して金型部に取り付る形態としてもよい。
を越える場合には、コアピンは、(a)第1の金型部及
び/又は第2の金型部に取り付けられたコアピン取付部
と、(b)コアピン取付部に取り付けられ、一端が閉塞
しそして他端が開口した形状、若しくは、両端が開口し
た形状を有する環状部材、とから成り、該環状部材は、
キャビティ内を占めるコアピンの部分の表面を構成し、
該コアピン取付部は、該環状部材の他端から環状部材の
内部に延在しており、該環状部材の表面には薄膜が形成
され、該環状部材は、弾性率0.8×106kg/cm2
以上、熱伝導率0.2×10-2cal/cm・sec・
deg乃至2×10-2cal/cm・sec・degの
無機材料から作製され、該薄膜は、0.01μm乃至2
0μmの厚さを有し、ビッカース硬度が600Hv以
上、動摩擦係数(μ)が0.5以下であって、熱可塑性
樹脂との剥離強度が1kgf/cm以下のセラミックス
化合物、金属、金属化合物及び炭素化合物から成る群か
ら選択された少なくとも1種類の材料から成ることが好
ましい。
子を構成する材料群の中から選択すればよく、環状部材
を構成する材料は、入れ子を構成する無機材料と同じで
あっても異なっていてもよい。具体的には、環状部材を
構成する材料は、ZrO2、ZrO2−CaO、ZrO2
−Y2O3、ZrO2−MgO、ZrO2−SiO2、K2O
−TiO2、Al2O3、Al2O3−TiC、Ti3N2、
3Al2O3−2SiO2、MgO−SiO2、2MgO−
SiO2、MgO−Al2O3−SiO2及びチタニアから
成る群から選択されたセラミックスから作製されている
ことが好ましく、中でも、ZrO2又はZrO2−Y2O3
から成るセラミックスから作製されていることが一層好
ましい。あるいは又、ソーダガラス、石英ガラス、耐熱
ガラス及び結晶化ガラスから成る群から選択されたガラ
スから作製されていることが好ましく、中でも、石英ガ
ラス及び結晶化ガラスから成る群から選択されたガラス
から作製されていることが一層好ましい。また、環状部
材の表面に形成された薄膜を構成する材料は、TiN、
TiAlN、TiC、CBN、BN、アモルファスダイ
ヤモンド、CrN、Cr及びNiから成る群から選択さ
れた材料であることが望ましい。薄膜は、少なくとも一
層形成されていればよく、多層であってもよい、更に
は、例えばTiN層を環状部材の表面に形成し、その上
にアモルファスダイヤモンドやCrN等の薄膜を形成し
てもよい。あるいは又、下地層としてSiO2層を環状
部材の表面に形成し、その上にアモルファスダイヤモン
ドやTiN、CrN等の薄膜を形成してもよい。環状部
材の表面に薄膜を形成する方法としては、常圧CVD法
や減圧CVD、熱CVD法、プラズマCVD法、光CV
D法、レーザーCVD法等のCVD法、真空蒸着法やス
パッタ法、イオンプレーティング法、イオンビーム蒸着
法、IVD法等のPVD法を挙げることができる。尚、
コアピン取付部に取り付けられた環状部材と入れ子のキ
ャビティ面との間のクリアランスCc1は0.03mm以
下(Cc1≦0.03mm)であることが好ましい。尚、
コアピン取付部は金属から作製すればよく、環状部材の
コアピン取付部への取り付けは、例えば接着剤を用いて
行うことができる。
を越える場合、コアピンを上述のセラミックス若しくは
ガラスから作製する代わりに、少なくともキャビティ内
を占めるコアピンの部分の表面に、セラミックス若しく
はガラスを溶射して成る溶射層が形成されている形態と
することもできる。この場合、溶射層は、弾性率0.8
×106kg/cm2以上、熱伝導率0.2×10-2ca
l/cm・sec・deg乃至2×10-2cal/cm
・sec・degの無機材料から構成されていることが
好ましく、溶射層の表面には薄膜が形成され、この薄膜
は、0.01μm乃至20μmの厚さを有し、ビッカー
ス硬度が600Hv以上、動摩擦係数(μ)が0.5以
下であって、熱可塑性樹脂との剥離強度が1kgf/c
m以下のセラミックス化合物、金属、金属化合物及び炭
素化合物から成る群から選択された少なくとも1種類の
材料から成ることが好ましい。溶射層を構成する材料及
び薄膜を構成する材料は、上述の環状部材及びその表面
に形成された薄膜を構成する材料から適宜選択すればよ
い。尚、スライドコアを環状部材から構成する代わり
に、スライドコアの表面に上記と同様の溶射層を形成
し、更に、この溶射層の表面に上記と同様の薄膜を形成
してもよい。溶射層、及びその表面に形成された薄膜を
構成する材料は、入れ子、及び入れ子の表面に形成され
た薄膜にて説明した材料から適宜選択すればよい。
製造方法にあっては、キャビティ内を占めるコアピンと
入れ子のキャビティ面との間のクリアランス(Cc1)、
あるいは、環状部材と入れ子のキャビティ面との間のク
リアランス(Cc1)は0.03mm以下(Cc1≦0.0
3mm)とする必要がある。クリアランス(Cc1)の下
限は、金型組立体の昇温時に入れ子の熱膨張に起因し
て、入れ子のキャビティ面とコアピンや環状部材とが接
触して入れ子が破損することがないような値とすればよ
い。尚、クリアランス(Cc1)が0.03mmを超える
と、溶融樹脂がコアピンや環状部材と入れ子のキャビテ
ィ面との間に侵入するために、入れ子にクラックが生じ
たり、成形品にバリが発生する虞がある。クリアランス
(Cc1)を0.03mm以下とすることで、コアピンや
環状部材と入れ子のキャビティ面との間に溶融樹脂が侵
入することを確実に防止することができ、しかも、成形
品に穴を確実に形成することができる。
るコアピンとしては、広くは、少なくともキャビティ内
を占めるコアピンの部分の少なくとも表面は、セラミッ
クス若しくはガラスから成ると言い換えることができ
る。即ち、コアピン全体の表面をセラミックス若しくは
ガラスから構成してもよいし、キャビティ内を占めるコ
アピンの部分の表面を、セラミックス若しくはガラスか
ら構成してもよいし、コアピン全体の表面から一定の深
さまでをセラミックス若しくはガラスから構成してもよ
いし、キャビティ内を占めるコアピンの部分の表面から
一定の深さまでを、セラミックス若しくはガラスから構
成してもよいし、コアピン全体をセラミックス若しくは
ガラスから構成してもよい。尚、この場合、キャビティ
内を占めるコアピンの部分は、入れ子のキャビティ面と
対向する対向面を有し、この対向面と入れ子のキャビテ
ィ面との間のクリアランス(Cc1)は0.03mm以下
(Cc1≦0.03mm)であることが好ましい。
し、あるいは又、少なくともキャビティ内を占めるコア
ピンの部分の少なくとも表面をセラミックス若しくはガ
ラスから構成することによって、コアピンで分岐され再
び合流する溶融樹脂は余り冷却されることがないので、
成形品にウエルドライン等が発生し難い。更には、キャ
ビティ内を占めるコアピンの部分における対向面と入れ
子のキャビティ面との間のクリアランスを規定すること
で、コアピンと入れ子が接触することが無くなり、コア
ピンや入れ子を長期間に亙って使用することが可能とな
る。しかも、コアピンや環状部材の表面に薄膜を形成す
ることによって、成形品の離型性の向上を図れるだけで
なく、コアピンや環状部材の耐久性を向上させることが
できる。
C42,C51,C52,C53,C61,C62,Cc1)は0.0
3mm以下、実用的には、0.001mm以上0.03
mm以下(0.001mm≦C11,C21,C31,C41,
C42,C51,C52,C53,C61,C62,Cc1≦0.03
mm)、好ましくは0.003mm以上0.03mm以
下(0.003mm≦C11,C21,C31,C41,C42,
C51,C52,C53,C 61,C62,Cc1≦0.03mm)
とする。クリアランスの下限は、入れ子の外周部に微細
なクラックが発生したり、金型温度上昇時に入れ子が熱
膨張することによって、入れ子が金型部の入れ子被覆部
や被覆プレート、スライドコア、コアピンと接触し、入
れ子の外周部の微細クラックに応力がかかる結果、入れ
子等が破損するといった問題が生じないような値とすれ
ばよい。クリアランス(C11,C21,C31,C41,
C42,C51,C52,C53,C61,C62,Cc1)が0.0
3mmを越えると、溶融樹脂が、入れ子と金型部の入れ
子被覆部や被覆プレート、スライドコア、コアピンとの
間に侵入し、入れ子等にクラックが生じる場合がある
し、成形品にバリが発生したり、金型部から成形品を取
り出す際に入れ子等が損傷するといった問題も生じる。
尚、本発明においては、入れ子や環状部材等の端部に発
生し易い微細なクラックが薄膜によって被覆されるた
め、入れ子や環状部材が破損することを格段に低下させ
ることができる。
42,ΔS51,ΔS52,ΔS53)の値が0.5mm未満の
場合、入れ子の外周部に発生した微細なクラックと溶融
樹脂とが接触する結果、入れ子に生成したクラックが成
長し、入れ子が破損する場合がある。
めに突き出しピンを金型部に配設する。ところが、成形
品の形状に依っては突き出しピンの先端の跡が成形品の
表面に残るために、突き出しピンを金型部に配設するこ
とが困難となる場合がある。このような場合、本発明の
金型組立体の第3〜第5の態様においては、成形品を金
型組立体から取り出すために、被覆プレートにはキャビ
ティに連通したタブ形成部が設けられている構造とする
こともできる。これによって、成形品にはタブ部が形成
される。かかるタブ部に突き出しピンを当てて、成形品
を金型組立体から取り出せばよい。尚、成形品に形成さ
れたタブ部は、後の工程で削除すればよい。
は、成形品の外形を規定するキャビティ面を構成するこ
とを意味する。より具体的には、キャビティは、例え
ば、金型部、第1の金型部あるいは第2の金型部に形成
されたキャビティを構成する面(金型部のキャビティ
面)と、入れ子に形成されたキャビティを構成する面
(入れ子のキャビティ面)と、場合によっては、被覆プ
レートに形成されたキャビティを構成する面(被覆プレ
ートのキャビティ面)とから構成されている。
常使用されている熱可塑性樹脂の全てを用いることがで
きる。具体的には、非晶性の熱可塑性樹脂として、ポリ
スチレン樹脂、ABS樹脂、AES樹脂、AS樹脂とい
ったスチレン系樹脂;メタクリル樹脂;ポリカーボネー
ト樹脂;変性PPE樹脂;ポリアリレート樹脂を挙げる
ことができる。また、結晶性の熱可塑性樹脂として、ポ
リエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂等のポリオレフィ
ン系樹脂;ポリアミド6、ポリアミド66、ポリアミド
MXD6等のポリアミド系樹脂;ポリオキシメチレン
(ポリアセタール)樹脂;ポリエチレンテレフタレート
(PET)樹脂、ポリブチレンエチレンテレフタレート
(PBT)樹脂等のポリエステル系樹脂;ポリフェニレ
ンサルファイド樹脂;ポリスルホン樹脂;ポリエーテル
スルホン樹脂;ポリエーテルイミド樹脂;ポリアミドイ
ミド樹脂を挙げることができる。
密度及び融点が高くなり、成形品の硬度や弾性率が向上
する。また、結晶性の熱可塑性樹脂は、水分や染料、可
塑剤等が結晶組織へ入り込み難いといった特徴を有して
いるため、耐薬品性に優れている。通常、結晶性の熱可
塑性樹脂を用いた成形品の成形においては、金型温度を
結晶性の熱可塑性樹脂の荷重撓み温度よりもかなり低く
設定しておき、キャビティ内に導入された溶融した結晶
性の熱可塑性樹脂の冷却、固化を促進させる方法が採ら
れている。従来の技術においては、金型部は金属材料か
ら作製されているので、熱伝導性が良く、しかも、金型
温度を結晶性の熱可塑性樹脂の荷重撓み温度よりもかな
り低く設定した場合、キャビティ内に導入された溶融し
た結晶性の熱可塑性樹脂は、金型部のキャビティ面と接
触したとき、瞬時に冷却され始める。その結果、成形品
の表面には、非晶質層あるいは結晶化度の低い微細な結
晶層(スキン層)が形成される。このようなスキン層が
形成された成形品においては、成形品の表面に関連する
物性が著しく低下するという問題が生じる。例えば結晶
性の熱可塑性樹脂としてポリオキシメチレン(ポリアセ
タール)樹脂から成形された成形品の耐摩擦摩耗性や耐
候性が著しく低下する。また、金型部のキャビティ面の
成形品表面への転写性も劣化する。
れた溶融した結晶性の熱可塑性樹脂が急冷されることが
ないために、結晶性の熱可塑性樹脂を用いた場合にも、
樹脂の結晶化度の低下を招くことがなく、成形品の樹脂
表面の結晶化度が高く、樹脂の劣化による割れ等、樹脂
表面に関連する物性の低下を防止することができる。
塑性樹脂を用いることもできる。ここで、ポリマーアロ
イ材料は、少なくとも2種類の熱可塑性樹脂をブレンド
したもの、又は、少なくとも2種類の熱可塑性樹脂を化
学的に結合させたブロック共重合体若しくはグラフト共
重合体から成る。ここで、少なくとも2種類の熱可塑性
樹脂をブレンドしたポリマーアロイ材料を構成する熱可
塑性樹脂として、ポリスチレン樹脂、ABS樹脂、AE
S樹脂、AS樹脂といったスチレン系樹脂、ポリエチレ
ン樹脂、ポリプロピレン樹脂等のポリオレフィン系樹
脂、メタクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアミ
ド6、ポリアミド66、ポリアミドMXD6等のポリア
ミド系樹脂、変性PPE樹脂、ポリブチレンテレフタレ
ート樹脂やポリエチレンテレフタレート樹脂等のポリエ
ステル樹脂、ポリオキシメチレン樹脂、ポリスルホン樹
脂、ポリイミド樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹
脂、ポリアリレート樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、
ポリエーテルケトン樹脂、ポリエーテルエーテルケトン
樹脂、ポリエステルカーボネート樹脂、液晶ポリマー、
エラストマーを挙げることができる。2種類の熱可塑性
樹脂をブレンドしたポリマーアロイ材料として、ポリカ
ーボネート樹脂とABS樹脂とのポリマーアロイ材料を
例示することができる。尚、このような樹脂の組合せ
を、ポリカーボネート樹脂/ABS樹脂と表記する。以
下においても同様である。更に、少なくとも2種類の熱
可塑性樹脂をブレンドしたポリマーアロイ材料として、
ポリカーボネート樹脂/PET樹脂、ポリカーボネート
樹脂/PBT樹脂、ポリカーボネート樹脂/ポリアミド
系樹脂、ポリカーボネート樹脂/PBT樹脂/PET樹
脂、変性PPE樹脂/HIPS樹脂、変性PPE樹脂/
ポリアミド系樹脂、変性PPE樹脂/PBT樹脂/PE
T樹脂、変性PPE樹脂/ポリアミドMXD6樹脂、ポ
リオキシメチレン樹脂/ポリウレタン樹脂、PBT樹脂
/PET樹脂、ポリカーボネート樹脂/液晶ポリマーを
例示することができる。また、少なくとも2種類の熱可
塑性樹脂を化学的に結合させたブロック共重合体若しく
はグラフト共重合体から成るポリマーアロイ材料とし
て、HIPS樹脂、ABS樹脂、AES樹脂、AAS樹
脂を例示することができる。
形品においては、一般に、成形品の外観(特に、光沢
性)が悪くなり、特に、成形品の厚さが変わる部分やウ
ェルド部分において外観不良が生じ易いという問題があ
る。この原因は、通常、金型部は熱伝導性が良い金属材
料から作製されているので、キャビティ内に導入された
溶融したポリマーアロイ材料は、金型部のキャビティ面
と接触したとき、瞬時に冷却され始める。その結果、溶
融したポリマーアロイ材料に固化層が形成され、転写性
不良や光沢不良が生じる。本発明においては、キャビテ
ィ内に導入された溶融したポリマーアロイ材料が急冷さ
れることがないために、成形品の光沢性が極めて向上
し、鏡面性に優れた成形品を容易に得ることができる。
に、安定剤、紫外線吸収剤、離型剤、染顔料等を添加す
ることができるし、ガラスビーズ、マイカ、カオリン、
炭酸カルシウム等の無機充填材、あるいは有機充填材を
添加することもできる。
機繊維を5重量%乃至80重量%含有する熱可塑性樹脂
を用いることもできる。尚、成形品の強度を重視する場
合には、無機繊維の平均長さを、5μm乃至5mm、好
ましくは10μm乃至0.4mmとし、成形品の写像性
(鏡面性)を重視する場合には、5μm乃至0.4m
m、より好ましくは5μm乃至0.2mm、一層好まし
くは5μm乃至0.1mmとすることが望ましい。ま
た、これらの場合、無機繊維の平均直径を、0.01μ
m乃至15μm、より好ましくは0.1μm乃至13μ
m、一層好ましくは0.1μm乃至10μmとすること
が望ましい。
熱可塑性樹脂を用いて成形品を成形した場合、成形品の
表面に無機繊維が析出する結果、成形品の外観が悪くな
り、あるいは又、写像性(鏡面性)が劣化するという問
題が生じ易い。それ故、優れた外観特性や写像性が要求
される成形品に対しては、無機繊維を含有する熱可塑性
樹脂を使用することは困難であった。尚、成形品の表面
への無機繊維の析出という現象は、成形品の表面に無機
繊維が浮き出ることなどで認識することができる。それ
故、成形品の表面への無機繊維の析出といった問題を解
決するために、従来の技術においては、熱可塑性樹脂の
粘度を低下させ、溶融樹脂の流動性を良くすることで対
応していた。しかしながら、無機繊維の含有率を増加さ
せた場合、無機繊維が成形品の表面から析出することを
防止することは難しくなる。そのため、優れた外観特性
が必要とされる成形品には、優れた性能を有しているに
も拘らず、無機繊維を含有した熱可塑性樹脂を使用する
ことは困難であった。無機繊維の含有率が増えると無機
繊維が成形品の表面から析出する原因も、金型部の材質
と関係している。通常、金型部は熱伝導性が良い金属材
料から作製されているので、キャビティ内に導入された
無機繊維を含有する溶融樹脂は、金型部のキャビティ面
と接触したとき、瞬時に冷却され始める。その結果、金
型部のキャビティ面と接触した溶融樹脂に固化層が形成
され、無機繊維が析出する。加えて、金型部のキャビテ
ィ面の成形品表面への転写性が不足するという問題を生
じる。本発明においては、キャビティ内に導入された溶
融した熱可塑性樹脂が急冷されることがないために、金
型部のキャビティ面と接触した溶融樹脂に固化層が形成
されることが無く、無機繊維が析出することを確実に防
止することができる。
維の割合(言い換えれば、熱可塑性樹脂に添加された無
機繊維の割合)は、要求される曲げ弾性率(例えば、A
STM D790に準拠して測定したときの値が3.0
GPa以上)を満足し得る成形品を成形できる範囲であ
ればよく、その上限は、キャビティ内の溶融熱可塑性樹
脂の流動性が低下するため成形が困難となり、あるいは
又、優れた鏡面性を有する成形品を成形できなくなると
きの値とすればよい。具体的には、結晶性の熱可塑性樹
脂を用いる場合には上限は概ね80重量%である。非晶
性の熱可塑性樹脂を用いる場合には、結晶性の熱可塑性
樹脂よりも流動性が劣るために、場合によっては上限は
概ね50重量%となる。含有率が5重量%未満では成形
品に要求される曲げ弾性率、弾性率や線膨張係数が得ら
れず、また、80重量%を越えると溶融熱可塑性樹脂の
流動性が低下するため成形品の成形が困難となり、ある
いは又、優れた鏡面性を有する成形品を成形できなくな
る虞がある。
あったり、平均直径が0.01μm未満では、成形品に
要求される曲げ弾性率が得られない。一方、無機繊維の
平均長さが5mmを越えたり、平均直径が15μmを越
えると、成形品の表面が鏡面にならないといった問題が
生じる。
る無機繊維を、好ましくはシランカップリング剤等を用
いて表面処理した後、熱可塑性樹脂とコンパウンドし
て、ペレット化して成形用材料とする。このような成形
用材料、及び表面に薄膜が形成された入れ子が組み込ま
れた金型組立体を用いて成形品の成形を行うことで、高
剛性、高弾性率、低線膨張係数、高荷重撓み温度(耐熱
性)を有し且つ鏡面性(写像性)に優れた成形品を得る
ことができるし、金型組立体からの成形品の離型性が飛
躍的に向上する。
ウォラストナイト、ホウ酸アルミニウムウィスカー繊
維、チタン酸カリウムウィスカー繊維、塩基性硫酸マグ
ネシウムウィスカー繊維、珪酸カルシウムウィスカー繊
維及び硫酸カルシウムウィスカー繊維から成る群から選
択された少なくとも1種の材料から構成することが好ま
しい。尚、熱可塑性樹脂に含有される無機繊維は1種類
に限定されず、2種類以上の無機繊維を熱可塑性樹脂に
含有させてもよい。
味する。無機繊維の長さの測定は、熱可塑性樹脂の樹脂
成分を溶解する液体に無機繊維を含有する成形用ペレッ
ト若しくは成形品を浸漬して樹脂成分を溶解するか、ガ
ラス繊維の場合、600゜C以上の高温で樹脂成分を燃
焼させて、残留する無機繊維を顕微鏡等で観察して測定
することができる。通常、無機繊維を写真撮影して人が
測長するか、専用の繊維長測定装置を使用して無機繊維
の長さを求める。数平均長さでは微小に破壊された繊維
の影響が大き過ぎるので、重量平均長さを採用すること
が好ましい。重量平均長さの測定に際しては、あまりに
小さく破砕された無機繊維の破片を除いて測定する。無
機繊維の公称直径の2倍よりも長さが短くなると測定が
難しくなるので、例えば公称直径の2倍以上の長さを有
する無機繊維を測定の対象とする。
本発明の成形品の製造方法において得られる成形品とし
て、自動車用ドアハンドルを挙げることもできる。自動
車用ドアハンドルから成る成形品に要求される物性値を
例示すると、以下の表1のとおりである。これらの特性
を満足するためには、以下の表2に示す諸元を満足する
無機繊維を含有する熱可塑性樹脂を用いることが好まし
い。尚、自動車用ドアハンドルは、ドアに固定される本
体部品、及び、バネあるいは固定部品によって本体部品
と連結される取っ手部品から構成されており、外ヒンジ
タイプ又は内ヒンジタイプの引手式(プルアップ式)あ
るいはプッシュボタン式のアウトサイド・ドアハンド
ル、ドアトリムに埋め込まれた引手式のインサイド・ド
アハンドルを例示することができる。
用いた本発明の成形品の製造方法においては、成形品の
表面の少なくとも一部分に光反射薄膜を成膜する工程を
更に含むことができる。この場合、光反射薄膜の厚さ
は、光を効果的に反射できる厚さであればよく、例え
ば、少なくとも50nm、好ましくは50nm乃至50
0nm、一層好ましくは100nm乃至300nmとす
ることが望ましい。尚、50nm未満では、反射率が十
分でなくなる場合があり、一方、500nmを越えると
成形品の表面平滑性が低下し反射率に問題を生じる場合
がある。光反射薄膜を構成する材料として、例えば、
金、白金、銀、クロム、ニッケル、リンニッケル、アル
ミニウム、銅、ベリリウム、ベリリウム銅、亜鉛等の金
属又はこれらの金属化合物、合金を挙げることができ
る。成膜方法として、 (a)電子ビーム加熱法、抵抗加熱法、フラッシュ蒸着
法等の各種真空蒸着法 (b)プラズマ蒸着法 (c)2極スパッタ法、直流スパッタ法、直流マグネト
ロンスパッタ法、高周波スパッタ法、マグネトロンスパ
ッタ法、イオンビームスパッタ法、バイアススパッタ法
等の各種スパッタ法 (d)DC(Direct Current)法、RF法、多陰極法、
活性化反応法、HCD(Hollow Cathode Discharge)
法、電界蒸着法、高周波イオンプレーティング法、反応
性イオンプレーティング法等の各種イオンプレーティン
グ法 等のPVD(Physical Vapor Deposition)法を挙げる
ことができる。反射率とコストの観点からは、アルミニ
ウムを真空蒸着することによって光反射薄膜を成膜する
ことが最も好ましい。
ラーを挙げることができる。より具体的には、ルームミ
ラー、ドアミラー、フェンダーミラー、スピードメータ
ーに内蔵されるミラー等の車両車載ミラー、カメラ用ダ
ハミラー、複写機用光学系ミラー、レーザビームプリン
ター用ポリゴンミラー等の光学系ミラーを例示すること
ができる。ミラー部材(光反射薄膜を成膜する前の成形
品)あるいはミラーから成る成形品に要求される物性値
は、以下の表3のとおりである。尚、表3中、写像性
は、光反射薄膜形成前の成形品に対する値である。これ
らの特性を満足するためには、以下の表4に示す諸元を
満足する無機繊維を含有する熱可塑性樹脂を用いること
が好ましい。本発明の成形品の製造方法によってミラー
から成る成形品を製造すれば、ガラスから製造する従来
のミラー作製方法よりも量産性に優れ、且つ、アセンブ
リー部分までも成形によって一体化できることから、部
品の低減及びミラーの製造コストダウンが期待できる。
の形態としてリフレクターを挙げることができる。より
具体的には、ヘッドランプ、ターンランプ、サーチライ
ト、回転灯、非常灯等に組み込まれたリフレクターを例
示することができる。リフレクター部材(光反射薄膜を
成膜する前の成形品)に要求される物性値を、以下の表
5に例示する。これらの特性を満足するためには、以下
の表6に示す諸元を満足する無機繊維を含有する熱可塑
性樹脂を用いることが好ましい。本発明の成形品の製造
方法によってリフレクターから成る成形品を製造すれ
ば、ガラス又は熱硬化性樹脂から製造する従来のリフレ
クター作製方法よりも量産性に優れ、且つ、アセンブリ
ー部分までも成形によって一体化できることから、部品
の低減及びミラーの製造コストダウンが期待できるし、
光源からの熱によってもリフレクターは変形せず、しか
も熱による膨張量も極めて少ない。
樹脂を用いた本発明の成形品の製造方法においては、成
形品の表面の少なくとも一部分に塗膜を形成する工程を
更に含むことができる。この場合、塗膜は、アクリル系
塗料皮膜、ウレタン系塗料皮膜及びエポキシ系塗料皮膜
から成る群から選択された少なくとも1種の塗料皮膜で
あることが好ましい。即ち、成形された成形品の表面か
ら埃等を除去した後、成形品の表面に塗料を刷毛塗り、
スプレー、静電塗装、浸漬法等の方法により塗布し、そ
の後、乾燥することによって、成形品(例えば、自動車
用外装部材)の表面の少なくとも一部分に塗膜を形成す
ることができる。本発明によって得られた成形品に残留
する歪みが小さいために、塗料溶液による成形品へのク
ラックが発生し難い。また、本発明によって得られた成
形品の表面は写像性に優れており、塗装後も写像性に優
れた外観を有する成形品を得ることができる。尚、原料
樹脂の荷重撓み温度以下の硬化温度を有する塗料を使用
することが好ましい。こうして得られた成形品の一形態
である自動車用外装部材として、フロントフェンダー、
リアフェンダー、ドア、ボンネット、ルーフ又はトラン
クフェードを例示することができる。このような自動車
用外装部材としての成形品に要求される物性値を例示す
ると、以下の表7のとおりである。これらの特性を満足
するためには、以下の表8の諸元を満足する無機繊維を
含有する熱可塑性樹脂を用いることが好ましい。尚、先
に説明した自動車用ドアハンドルの少なくとも一部分に
塗膜を形成することもできる。
樹脂を用いた本発明の成形品の製造方法においては、成
形品の表面の少なくとも一部分にハードコート層を形成
する工程を更に含むことができる。この場合、ハードコ
ート層は、アクリル系ハードコート層、ウレタン系ハー
ドコート層及びシリコーン系ハードコート層から構成さ
れた群から選択された少なくとも1種のハードコート層
から成ることが好ましい。即ち、成形された成形品の表
面から埃等を除去した後、アクリル系、ウレタン系又は
シリコーン系のハードコート溶液から選択された溶液
を、成形品の表面にディップ法、フローコート法、スプ
レー法等の方法により塗布し、その後、乾燥、硬化させ
ることによって、成形品の表面の少なくとも一部分にハ
ードコート層を形成することができる。成形品の表面の
ハードコート層の厚さは1μm乃至30μm、好ましく
は3μm乃至15μmであることが望ましい。1μm未
満ではハードコート層の耐久性が不足し、30μmを越
えるとハードコート層にクラックが発生し易くなる。ハ
ードコート層と成形品との間の密着性が十分でない場合
には、プライマーコートを成形品に塗布した後にトップ
コートを塗布することで、密着力を向上させることがで
きる。成形品に残留する歪みが小さいために、ハードコ
ート層の形成に起因した成形品へのクラックの発生は生
じ難い。また、本発明によって得られた成形品の表面は
写像性に優れており、ハードコート層形成後も写像性に
優れた外観を有する成形品を得ることができる。こうし
て得られた成形品の一形態として、フロント・ピラー、
センター・ピラーあるいはリア・ピラーといった自動車
用ピラーを挙げることができる。ハードコート層を形成
する前の成形品に要求される物性値を例示すると、以下
の表9のとおりである。これらの特性を満足するために
は、以下の表10に示す諸元を満足する無機繊維を含有
する熱可塑性樹脂を用いることが好ましい。
おいて、平均粒子径0.1μm乃至1mm、好ましくは
0.2μm乃至0.5mmの金属粉末、又は、平均厚さ
0.1μm乃至200μm、好ましくは1乃至150μ
mで平均外径が平均厚さより大きい金属フレークを、
0.01重量%乃至80重量%、好ましくは0.1重量
%乃至60重量%、より好ましくは1重量%乃至50重
量%含有する熱可塑性樹脂を用いることもできる。
成形品は、金属部品に比べ軽量であり、しかも、金属感
を有しており、各種の自動車部品や工業製品の部品等に
使用されている。通常、成形品にメタリック色調を付与
するためには、メタリック色調を与える金属粒子を含ん
だ塗料を成形品に塗装したり、メタリック色調を与える
金属粒子を成形品の原料樹脂に練り込む。成形品を塗装
することによって、塗料に含有された金属粒子の大きさ
に関係なく、比較的容易に金属感を成形品の表面に付与
することができる。しかしながら、成形品に深み感を与
えようとした場合、クリヤーコートを重ね塗りしなけれ
ばならず、成形品の製造工数が増加するという問題があ
る。一方、原料樹脂に金属粒子を練り込む方法において
は、例えば、粒子径の小さい金属粒子を用いると成形品
が濁った灰色になり易く、成形品に金属感を付与するこ
とが困難となる。また、粒子径の大きい金属粒子を用い
ると、金属粒子が成形品表面に析出するために、ギラギ
ラした金属感が成形品表面に強く現れるという問題があ
る。それ故、金属粒子の粒子径を規定する必要がある
が、そうした場合でも、クリヤーコートを施した場合の
深み感のある色調を成形品の表面に付与することができ
ない。そのため、現状では、成形品の原料樹脂に金属粒
子を練り込む場合であっても、成形品の表面にクリアー
コートを施し、成形品の表面に深み感のある色調を付与
している。従来の技術において、成形品の表面に深み感
が得られない理由は、成形品の表面に金属粒子が析出
し、成形品の表面に凹凸が生じることにある。この現象
は、金型部の材質と関係している。従来の技術において
は、金型部は熱伝導性が良い金属材料から作製されてい
るので、キャビティ内に導入された溶融樹脂は、金型部
のキャビティ面と接触したとき、瞬時に冷却され始め
る。その結果、金属粒子を含む溶融樹脂に固化層が形成
され、成形品の表面に金属粒子が析出し、光沢不良を生
じる。本発明においては、キャビティ内に導入された溶
融した熱可塑性樹脂が急冷されることがないために、金
型部のキャビティ面と接触した溶融樹脂に固化層が形成
されることが無く、成形品の表面に金属粒子が析出する
ことが無く、光沢不良を生じることを確実に防止するこ
とができる。
01重量%未満では、成形品にはメタリック色調が不足
する。一方、80重量%を越えると、成形品の外観にぎ
らついた感じしか得られず、あるいは又、金属粉末若し
くは金属フレークが成形品の表面に析出する結果、成形
品の表面に深み感を付与することが困難となる。金属粉
末の平均粒子径が0.1μm未満では、深みのある金属
感を得られない。一方、1mmを越えると、金属粉末が
成形品表面に析出し易くなるために深み感が得られなく
なる。また、金属フレークを用いる場合、平均厚さが
0.1μm未満では、樹脂と混練する際、金属フレーク
に亀裂が生じるため、成形品のメタリック色調が低減す
る。一方、平均厚さが200μmを越えると、金属フレ
ークが成形品の表面に析出し易くなり、成形品の表面に
深み感を付与することが困難となる。また、平均外径が
平均厚さより小さいと、成形品の表面に深み感を付与す
ることが困難となる。
均厚さや平均外径は、画像解析装置を用いて測定するこ
とができる。金属粉末、金属フレークが樹脂に含有され
ている場合、樹脂を炭化するか、溶剤で樹脂を溶解した
後、金属粉末の平均粒子径、金属フレークの平均厚さや
平均外径を測定すればよい。
金属としては、金、銀、白金、銅、アルミニウム、クロ
ム、鉄、ニッケル、又はこれらの化合物、合金を挙げる
ことができる。中でも、金属粉末を酸化クロム粉末又は
アルミニウム粉末から構成し、あるいは又、金属フレー
クをアルミニウムフレークから構成することが、深み感
のあるメタリック色調を得るために、コストあるいは外
観的な観点から好ましい。
維を1乃至50重量%、好ましくは5乃至40重量%含
有させることができる。尚、この場合、金属粉末若しく
は金属フィラーと無機繊維の合計重量%を50重量%以
下とすることが好ましい。無機繊維として、ガラス繊
維、ガラスビーズ、カーボン繊維、ウォラストナイト、
ほう酸アルミニウムウィスカー繊維、チタン酸カリウム
ウィスカー繊維、塩基性硫酸マグネシウムウィスカー繊
維、珪酸カルシウムウィスカー繊維、硫酸カルシウムウ
ィスカー繊維を挙げることができる。無機繊維の含有率
が少なすぎると成形品の強度が不十分となる場合があ
る。一方、無機繊維の含有率が50重量%を越えると、
成形品表面に無機繊維が析出する虞がある。
明を具体的に説明する。
発明の金型組立体の第1の態様に関する。図1に模式的
な端面図を示す実施例1の金型組立体は、(イ)キャビ
ティ14が設けられ、熱可塑性樹脂に基づき成形品を成
形するための第1の金型部(可動金型部)10及び第2
の金型部(固定金型部)11、(ロ)第2の金型部11
に配置され、第1の金型部10と第2の金型部11とを
型締めした状態において形成されるキャビティ14内に
溶融熱可塑性樹脂を導入するための溶融樹脂導入部1
3、並びに、(ハ)第1の金型部10に配設され、キャ
ビティ14の一部を構成する、表面に薄膜16が形成さ
れた入れ子15を備えている。第1の金型部10と第2
の金型部11とを型締めした状態において、入れ子15
の表面15Aと、入れ子15の表面15Aと対向する第
2の金型部11の面(実施例1においてはパーティング
面PL2)との間のクリアランスC11は0.03mm以
下(C11≦0.03mm)である。尚、図1の(A)は
金型組立体を型締めした状態を示し、図1の(B)は金
型組立体を型開きした状態を示す。
を、外形100mm×100mmとし、肉厚が4mm、
深さ15mmの箱形とした。実施例1の金型組立体にお
けるキャビティ14の寸法を、かかる形状の成形品が成
形できるような寸法とした。
ニア(ZrO2)から作製した。入れ子15の厚さを
3.0mmとした。尚、ジルコニアの弾性率は2×10
6kgf/cm2であり、熱伝導率は0.8×10-2ca
l/cm・sec・degである。入れ子15は、厚さ
3.0mmとなるように、ジルコニアをプレス成形した
後、焼成して作製した。そして、入れ子15のキャビテ
ィ面15Aに対してダイヤモンド砥石を用いた研磨及び
仕上げを行ない、入れ子15のキャビティ面15Aの表
面粗さRmaxを0.02μmとした。
構成する材料をアモルファスダイヤモンドとした。この
薄膜16のビッカース硬度は1500Hvであり、動摩
擦係数(μ)は0.2であった。入れ子15の表面にお
ける薄膜16の形成は、以下表11の条件に基づくプラ
ズマCVD法にて行った。
動試験を用いて行った。この試験においては、鈴木式試
験機及び試験方法を採用した。鈴木式試験機の概要を図
50に示す。リング状の入れ子を作製し、その表面に薄
膜を形成して、入れ子試料を得る。一方、内径20m
m、外径25.6mm、高さ15mmのリングをSUJ
2(ステンレス鋼)から作製した。試験においては、リ
ング状の入れ子試料を下方の試料ホルダーに取り付け
る。一方、SUJ2製のリングを上方の試料ホルダーに
取り付ける。尚、入れ子試料の表面に形成された薄膜と
SUJ2製のリングとを接触させる。そして、試料ホル
ダーに取り付けられたリング状の入れ子試料に所定の面
圧(5N/cm2)の荷重を加え、リング状の入れ子試
料を所定の線速度でモータ(図示せず)によって回転さ
せる。そして、所定の測定時間(20時間)が経過した
後の平衡状態になった動摩擦係数(μ)を、以下の式か
ら求める。 μ=(f・r)/(N・R) ここで、fは、リング状の入れ子に取り付けられたロー
ドセルにて測定された摩擦力であり、rは回転軸の中心
からロードセルまでの距離であり、Nは荷重であり、R
はSUJ2製のリングの平均半径である。尚、荷重は、
(面圧)×(摺動面積)から求めることができる。
炭素鋼S55Cから作製し、切削加工を行い、第1の金
型部10に入れ子装着部10Aを設けた(図2の(A)
参照)。そして、入れ子装着部10Aに入れ子15をボ
ルト17を用いて固定した(図2の(B)参照)。尚、
ボルト17は図2の(B)に2カ所のみ図示したが、必
要とされる本数のボルト17を用いて、入れ子15を固
定すればよい。また、第2の金型部(固定金型部)11
を炭素鋼S55Cから作製した。第2の金型部11の中
央に直径5mmのダイレクトゲート構造を有する溶融樹
脂導入部13を設けた(図2の(C)参照)。
型部)10と第2の金型部(固定金型部)11とを組み
付けて本発明の金型組立体を得た。第1の金型部10と
第2の金型部11とを型締めした状態において、入れ子
15の表面15Aと、入れ子15の表面15Aと対向す
る第2の金型部11の面(実施例1においてはパーティ
ング面PL2)との間のクリアランスC11は0.02m
m(C11=0.02mm)であった。このような構造に
することで、入れ子15の外周部は、第2の金型部1
1、及びキャビティ14内に導入された溶融樹脂と接触
しなくなる。
た後、金型組立体を金型温調機を用いて130゜Cまで
加熱後、40゜Cまで急冷しても、ジルコニアから作製
された入れ子15に割れ等の損傷は発生しなかった。ま
た、薄膜16にも損傷は生じなかった。
H−100射出成形機を用い、金型組立体を80゜Cに
加熱した。熱可塑性樹脂として、平均長さ200μm、
平均直径13μmのガラス繊維を30重量%添加したポ
リカーボネート樹脂とポリエステル樹脂から成るポリマ
ーアロイ材料(三菱エンジニアリングプラスチックス株
式会社製、GMB4030、ポリカーボネート樹脂とポ
リエステル樹脂の重量割合=7/3)を用いて、射出成
形を行なった。成形条件を表12のとおりとした。尚、
このような熱可塑性樹脂を用いた場合、薄膜16と熱可
塑性樹脂との剥離強度(Tg−10゜Cにて測定)は
0.02kgf/cmであった。溶融樹脂導入部(ダイ
レクトゲート部)13を介してキャビティ14へ溶融樹
脂を導入(射出)した状態を図3に模式的な端面図にて
示す。そして、所定量の溶融樹脂を溶融樹脂導入部13
を介してキャビティ14内に導入(射出)した後、20
秒後に金型組立体の型開きを行い、成形品を金型組立体
から取り出した。
ガラス繊維の析出(浮き)もなく、成形品は非常に高い
鏡面性を有していた。また、フローマーク及びジェッテ
ィング等の成形不良も全く認められなかった。更には、
アモルファスダイヤモンドから成る薄膜16と使用した
熱可塑性樹脂との剥離強度が0.02kgf/cmであ
るため、金型部からの成形品の離型もスムーズであり、
成形品に剥離マークは認められなかった。連続して成形
を10000回行ったが、入れ子15や薄膜16に損傷
は発生しなかった。
発明の金型組立体の第1の態様に関する。実施例2の金
型組立体が実施例1の金型組立体と相違する点は、金型
組立体がキャビティの容積を可変とし得る構造(実施例
2においては印篭構造)を有する点にある。
型組立体を構成する要素は、基本的には、実施例1の金
型組立体を構成する要素と同じであるので詳細な説明は
省略する。実施例2においては、成形される成形品の寸
法を、外形100mm×100mmとし、肉厚が4m
m、深さ10mmの箱形とした。実施例2の金型組立体
におけるキャビティ14の寸法を、かかる形状の成形品
が成形できるような寸法とした。
ニア(ZrO2)から作製した。入れ子15の厚さを
3.0mmとした。入れ子15は、厚さ3.0mmとな
るようにジルコニアをプレス成形した後、焼成して作製
した。そして、入れ子15のキャビティ面15Aに対し
て、ダイヤモンド砥石を用いた研磨及び仕上げを行な
い、入れ子15のキャビティ面15Aの表面粗さRmax
を0.02μmとした。実施例2の金型組立体において
は、第1の金型部10に配設された入れ子15の表面の
一部分15Bと第2の金型部11のパーティング面PL
2とが対向しており、金型組立体が完全に型締めされて
いなくともキャビティ14が形成されるように、僅かな
クリアランスC11(実施例2においては0.01mm)
をもって第1の金型部10に配設された入れ子15の表
面の一部分15Bと第2の金型部11のパーティング面
PL2が嵌合する構造とした(図4の(A)参照)。
する材料をTiNとした。この薄膜16のビッカース硬
度は2000Hvであり、動摩擦係数(μ)は0.3で
あった。入れ子15の表面における薄膜16の形成は、
以下の表13の条件に基づくプラズマCVD法にて行っ
た。
炭素鋼HPM1から作製し、切削加工を行い、第1の金
型部10に入れ子装着部を設けた。そして、入れ子装着
部に入れ子15をボルト17を用いて固定した。また、
第2の金型部(固定金型部)11を炭素鋼HPM1から
作製した。第2の金型部の中央に直径5mmのダイレク
トゲート構造を有する溶融樹脂導入部13を設けた。
型部)10と第2の金型部(固定金型部)11とを組み
付けて本発明の金型組立体を得た。第1の金型部10と
第2の金型部11とを型締めした状態において、入れ子
15の表面の一部分15Bと、入れ子15の表面の一部
分15Bと対向する第2の金型部11の面(実施例2に
おいてはパーティング面PL2)との間のクリアランス
C11は0.01mm(C1 1=0.01mm)であった。
このような構造にすることで、入れ子15の外周部は、
第2の金型部11、及びキャビティ14内に導入された
溶融樹脂と接触しなくなる。
た後、金型組立体を金型温調機を用いて130゜Cまで
加熱後、40゜Cまで急冷しても、ジルコニアから作製
された入れ子15に割れ等の損傷は発生しなかった。ま
た、薄膜16にも損傷は生じなかった。
械株式会社製、IS100プレストロール射出成形機を
用い、金型組立体を80゜Cに加熱した。そして、成形
すべき成形品の容積(VM)よりもキャビティ14の容
積(VC)が大きくなるように、第1の金型部10と第
2の金型部11とを型締めした(図4の(A)参照)。
尚、型締め時、成形すべき成形品の容積(VM)とキャ
ビティの容積(VC)の関係は、成形すべき成形品の厚
さは4mm(=t0)であり、型締め時における成形品
の厚さ方向のキャビティの距離をt1としたとき、t1=
6mmとした。即ち、Δt=t1−t0としたとき、Δt
は2mmであり、0.1mm≦Δt≦6mmを満足して
いる。
て、平均長さ200μm、平均直径13μmのガラス繊
維を30重量%添加したポリアミド系樹脂(三菱エンジ
ニアリングプラスチックス株式会社製、ポリアミド6、
製品名1015G30)を用いて、射出成形を行なっ
た。成形条件を表14のとおりとした。尚、TiNから
成る薄膜16と上記熱可塑性樹脂との剥離強度は0.0
5kgf/cmであった。
部13を介してキャビティ14内に導入(射出)した後
(図5の(A)参照)、キャビティ14の容積を成形す
べき成形品の容積(容積:VM)まで減少させながら、
所定量の用湯樹脂の導入を完了させた(図4の(B)及
び図5の(B)参照。但し、図4の(B)と図5の
(B)は同じ図であり、図4の(B)においては溶融樹
脂の図示を省略した)。次いで、20秒後に金型組立体
の型開きを行い、成形品を金型組立体から取り出した。
く、成形品は非常に高い鏡面性を有していた。また、成
形品には、フローマーク及びジェッティング等の成形不
良も認められなかった。TiNから成る薄膜16と上記
熱可塑性樹脂との剥離強度は0.05kgf/cmであ
るため、成形品の離型もスムースであり、剥離マークの
発生もなかった。連続して成形を10000回行った
が、入れ子15に割れ等の損傷は発生せず、薄膜16に
も損傷は発生しなかった。
の容積を可変とし得る構造を有する金型組立体を用いれ
ば、成形品の表面を均一に圧縮することが可能となるこ
とから、成形品の表面にヒケが発生することを抑制する
ことができる。
ティング面と第2の金型部とのパーティング面とで印篭
構造が形成されていてもよい。
体において、入れ子15をRmax0.02μmまで鏡面
仕上げをした炭素鋼(熱伝導率11×10-2cal/c
m・sec・deg)から作製した入れ子に取り替えて
成形を行った。尚、実施例1と同様の熱可塑性樹脂を使
用し、実施例1と同様の成形条件にて成形を行った。
の流動性が悪く、キャビティ14内を完全に溶融樹脂で
充填することができなかった。そこで、射出圧力を20
0kgf/cm2−G増加させ、1000kgf/cm2
−Gとして成形を行なった。得られた成形品には、フロ
ーマーク及びジェッテイング等の成形不良が生じてい
た。また、成形品表面にはガラス繊維が析出しており、
実施例1にて得られた成形品と比較すると、比較例1に
て得られた成形品の鏡面性は著しく劣っていた。
1の金型組立体を用いた。但し、入れ子15の表面に薄
膜を形成しなかった。そして、実施例1と同様の熱可塑
性樹脂を使用し、実施例1と同様の成形条件にて成形を
行った。
を取り出す際、離型することができず、圧縮空気を用い
て成形品と金型部のキャビティ面との間に強制的に空隙
を設けることによって、ようやく成形品を金型組立体か
ら離型することができた。また、ジルコニアから作製さ
れた入れ子15と熱可塑性樹脂との剥離強度は2.8k
gf/cmであったため、成形品の表面には剥離マーク
が発生しており、また、ガラス繊維の析出は無いもの
の、醜い外観であった。
2の金型組立体を用いた。比較例3が実施例2と相違す
る点は、入れ子15の表面に形成した薄膜を、ビッカー
ス硬度500HvのSiO2から成る厚さ10μmの薄
膜とした点にある。そして、実施例2と同様の熱可塑性
樹脂を使用し、実施例2と同様の成形条件にて成形を行
った。
剥離強度は3.3kgf/cmであったため、成形後、
成形品の金型組立体からの離型性が悪く、圧縮空気を用
いて成形品と金型部のキャビティ面との間に強制的に空
隙を設けることによって、ようやく成形品を金型組立体
から離型することができた。成形品の表面には剥離マー
クが発生していた。連続して10000回の成形を行っ
たが、薄膜のビッカース硬度が500Hvしかなかった
ため、成形を繰り返すうちに薄膜に微細な傷が発生し、
成形品の表面状態が悪くなった。
1にて説明した金型組立体を用いた。比較例4が実施例
1と相違する点は、入れ子を、弾性率0.2×102k
gf/cm2のガラス繊維添加エポキシ樹脂から作製し
た点にある。尚、入れ子の表面には、実施例1と同様に
アモルファスダイヤモンドから成る厚さ0.5μmの薄
膜を形成した。そして、実施例1と同様の熱可塑性樹脂
を使用し、実施例1と同様の成形条件にて成形を行っ
た。
品の離型性及び外観は実施例1とほぼ同等であった。し
かしながら、成形回数が100回を越えると、入れ子の
弾性率が低いために、特に溶融樹脂導入部13近傍に位
置する入れ子の部分が樹脂圧力や熱によって変形して、
成形品の表面がうねる現象が発生してきた。
1にて説明した金型組立体を用いた。比較例5が実施例
1と相違する点は、入れ子15の表面に形成したアモル
ファスダイヤモンドから成る薄膜の膜厚を0.008μ
m及び75μmとした点にある。そして、実施例1と同
様の熱可塑性樹脂を使用し、実施例1と同様の成形条件
にて成形を行った。
場合、成形回数15回までは、成形品の離型性及び外観
は実施例1と同等であった。しかしながら、それ以降の
成形においては、薄膜が入れ子から部分的に剥離したた
め、成形品の離型不良が発生し、また、成形品の表面に
剥離マークが発生するようになった。一方、薄膜の厚さ
が75μmの場合、金型温度昇温時から薄膜にクラック
が入り、更には、成形を行っても成形品表面にガラス繊
維の析出が生じるなど、良好なる成形品を得ることがで
きなかった。
図を示す実施例3の金型組立体も、本発明の金型組立体
の第1の態様に関する。実施例3の金型組立体が実施例
1の金型組立体と相違する点は、金型組立体に加圧流体
注入装置18を備えた点にある。この加圧流体注入装置
18は周知の加圧流体注入ノズルから成り、キャビティ
14に開口するように第2の金型部11に配設されてい
る。加圧流体注入装置18は、図示しない配管を介して
加圧流体源に接続されている。
基本的には、実施例1の金型組立体を構成する要素と同
じであるので詳細な説明は省略する。そして、実施例1
と同じ熱可塑性樹脂を用い、実施例1と同様の成形条件
で成形を行った。尚、実施例3においては、キャビティ
14内を完全に満たすだけの溶融樹脂を溶融樹脂導入部
13からキャビティ14内に導入(射出)した後、直ち
に、加圧流体注入装置18から加圧流体である窒素ガス
(圧力:70kgf/cm2−G)をキャビティ14内
の溶融樹脂の内部に注入し、キャビティ14内の樹脂内
部に中空部を形成した。この状態を図6の(B)に模式
的に示す。キャビティ14内の樹脂が冷却するまで、中
空部を加圧流体で加圧した。キャビティ14内の樹脂が
冷却した後、中空部内の加圧流体を加圧流体注入装置1
8を介して大気に解放した。そして、金型組立体の型開
きを行い、成形品を金型組立体から取り出した。
く、成形品は非常に高い鏡面性を有していた。また、成
形品には、フローマーク及びジェッティング等の成形不
良も認められず、成形品の内部には所望の中空部が形成
されていた。しかも、成形品にヒケが発生することを確
実に防止でき、更には、入れ子と接触する溶融樹脂の冷
却・固化が遅延されるので、入れ子のキャビティ面近傍
の固化し始めた樹脂の部分と内部の樹脂とが相互に混じ
り合うといった現象の発生を回避することができ、肉厚
部近傍の成形品表面に色ムラや外観不良が発生すること
を防止できた。また、成形品の離型もスムースであり、
剥離マークの発生もなかった。
れ子15に割れ等の損傷は発生せず、薄膜16にも損傷
は発生しなかった。
図を示す実施例4の金型組立体は、本発明の金型組立体
の第2の態様に関する。実施例4の金型組立体において
は、入れ子15は第1の金型部(可動金型部)10に配
設され、第2の金型部(固定金型部)11には入れ子被
覆部12が設けられている。そして、第1の金型部10
と第2の金型部11とを型締めした状態において、入れ
子15と入れ子被覆部12との間のクリアランスC21は
0.03mm以下(C21≦0.03mm)であり、且
つ、入れ子15に対する入れ子被覆部12の重なり量Δ
S21は0.5mm以上(ΔS21≧0.5mm)である。
尚、実施例4においては、入れ子被覆部12の構造は、
入れ子と15のキャビティ面15Aと対向する第2の金
型部11の面に設けられた一種の切り込み(切り欠き)
11Aとした。溶融樹脂導入部13の構造をダイレクト
ゲート構造とした。実施例4の金型組立体を型締めした
ときの模式的な端面図を図7の(A)に示し、型開きし
たときの模式的な端面図を図8の(A)に示す。また、
組み立て中の金型組立体の模式的な端面図を、図7の
(B)及び(C)に示す。
ニアから成る入れ子15の厚さを3.00mmとした。
14の大きさは、100mm×100mm×4mmであ
り、形状は直方体である。入れ子15の大きさは、10
2.00mm×102.00mm×3.00mmであ
る。尚、入れ子15を研削加工にて作製し、入れ子15
のキャビティ面15Aに対して、ダイヤモンド砥石を用
いた研磨及び仕上げを行ない、入れ子15のキャビティ
面15Aの表面粗さRmaxを0.02μmとした。次い
で、実施例1と同様の方法で、入れ子15の表面にアモ
ルファスダイヤモンドから成る薄膜16を形成した。
S55Cから作製した。入れ子15のための入れ子装着
部10Aの内寸法が102.20mm×102.20m
m、深さが3.02mmとなるように切削加工して、入
れ子装着部10Aを設け(図7の(B)参照)、次い
で、入れ子15をシリコン系接着剤(図示せず)を用い
て入れ子装着部10A内に接着した(図7の(C)参
照)。隙間ゲージを用いて入れ子15と入れ子装着部1
0Aとの間のクリアランス(D)を測定したところ、最
低クリアランスは0.05mmであった。
炭素鋼S55Cから作製した。第2の金型部(固定金型
部)11の中央に直径5mmのダイレクトゲート構造を
有する溶融樹脂導入部13を設けた。
型部)10及び第2の金型部(固定金型部)11を組み
付けて実施例4の金型組立体を得た。この金型組立体に
おいて、入れ子15と入れ子被覆部12との間のクリア
ランス(C21)は0.02mm(C21=0.02mm)
であった。また、入れ子15に対する入れ子被覆部12
の重なり量(ΔS21)は1.0mm(ΔS21=1.0m
m)であった。以上のとおり、入れ子15の端部とキャ
ビティ14に導入された溶融樹脂との間には接触がない
構造とした。
た後、金型組立体を金型温調機を用いて130゜Cまで
加熱後、40゜Cまで急冷しても、ジルコニアから作製
された入れ子15に割れ等の損傷は発生しなかった。ま
た、薄膜16に損傷が発生することも無かった。
用い、実施例1と同じ成形条件にて成形を行った。キャ
ビティ14内へ溶融樹脂を導入(射出)した状態を図8
の(B)に模式的な端面図にて示す。入れ子15と接し
ていた成形品の表面にはガラス繊維の析出(浮き)もな
く、非常に高い鏡面性を有していた。また、フローマー
ク及びジェッティング等の成形不良もなかった。更に
は、金型部からの成形品の離型もスムーズであり、成形
品に剥離マークは認められなかった。連続して成形を1
0000回行ったが、入れ子15や薄膜16に損傷は発
生しなかった。
端面図を示す実施例5の金型組立体は、本発明の金型組
立体の第3の態様に関する。実施例5の金型組立体にお
いては、入れ子15は第1の金型部(固定金型部)10
に配設されており、キャビティ14の一部を構成し、入
れ子15の端部を被覆する被覆プレート19を更に備え
ている。入れ子15は第1の金型部10に配設され、第
1の金型部(固定金型部)10と第2の金型部(可動金
型部)11とを型締めした状態において、入れ子15と
被覆プレート19との間のクリアランスC31は0.03
mm以下(C31≦0.03mm)であり、且つ、入れ子
15に対する被覆プレート19の重なり量ΔS31は0.
5mm以上(ΔS31≧0.5mm)である。尚、図9の
(A)に示した金型組立体の組み立て中の模式的な端面
図を、図9の(B)及び(C)に示す。
ら研削加工にて作製した。そして、入れ子15のキャビ
ティ面15Aに対してダイヤモンド砥石及び酸化セリウ
ム砥石を用いた研磨及び仕上げを行ない、入れ子15の
キャビティ面15Aの表面粗さRmaxを0.02μmと
した。次いで、実施例1と同様の方法で、入れ子15の
表面にアモルファスダイヤモンドから成る薄膜16を形
成した。
S55Cから作製した。炭素鋼S55Cを切削加工し
て、入れ子装着部10Aを設けた。次いで、入れ子15
を、2液硬化型エポキシ系接着剤(図示せず)を用い
て、入れ子装着部10A内に仮り止めした(図9の
(B)参照)。尚、仮り止め後、隙間ゲージを用いて入
れ子15と入れ子装着部10Aのクリアランス(D)を
測定し、最低クリアランスが0.005mm以上となる
ように、入れ子装着部10Aの切削加工を行った。一
方、第2の金型部(可動金型部)11を炭素鋼S55C
から作製した。
製した。被覆プレート19を切削加工した後、第1の金
型部10にビス(図示せず)を用いて固定した(図9の
(C)参照)。被覆プレート19はキャビティ14の一
部を構成し、しかも、被覆プレート19は入れ子15の
全周囲を覆っている。被覆プレート19には、サイドゲ
ート構造の溶融樹脂導入部13が設けられている。尚、
図9の(C)には溶融樹脂導入部13の図示を省略し
た。入れ子15と被覆プレート19との間のクリアラン
ス(C31)が0.03mm以下となるように、また、入
れ子15に対する被覆プレート19の重なり量(Δ
S31)が0.5mm以上となるように、被覆プレート1
9を切削加工した。
面図を図10の(A)に示すように、成形すべき成形品
の形状に依り、曲面を有する入れ子15を用いることも
できる。この場合には、第1の金型部10を炭素鋼S5
5Cから作製し、入れ子装着部10Aの切削加工を行
い、第1の金型部10に設けられた入れ子装着部10A
の底部の曲率半径を、入れ子装着部と対向する入れ子1
5の裏面(キャビティ面と反対の面)の曲率半径に合わ
せることが好ましい。被覆プレート19は炭素鋼S55
Cから作製することができる。被覆プレート19の入れ
子15に対向する面の曲率半径を入れ子15のキャビテ
ィ面15Aの曲率半径と一致させることが好ましい。被
覆プレート19を切削加工した後、第1の金型部10に
ビス(図示せず)を用いて固定することができる。ま
た、第2の金型部11は炭素鋼S55Cから作製すれば
よい。あるいは又、図10の(B)に模式的な一部端面
図を示すように、入れ子15を装着する第1の金型部1
0の部分を、第1の金型部10に装着された入れ子装着
用中子10Bから構成することもできる。この場合、入
れ子装着用中子10Bに入れ子装着部を設ける。
構造の溶融樹脂導入部13を設ける代わりに、図11に
示すように、被覆プレート19には溶融樹脂導入部を設
けずに、第2の金型部11の中央にダイレクトゲート構
造を有する溶融樹脂導入部13を設けてもよい。尚、こ
の場合には、第1の金型部10は可動金型部に相当し、
第2の金型部11は固定金型部に相当する。
造方法は、実質的には実施例1にて説明した成形品の製
造方法と同様とすることができるので、詳細な説明は省
略する。
発明の金型組立体の第4の態様に関する。実施例6の金
型組立体を型締めしたときの模式的な端面図を図12の
(A)及び(B)に示し、型開きしたときの模式的な端
面図を図14に示す。また、組み立て中の金型組立体の
模式的な端面図を、図13の(A)、(B)及び(C)
に示す。尚、図12の(A)、図13の(A)〜(C)
及び図14は、垂直面で被覆プレートを含む金型組立体
の領域を切断したときの図であり、図12の(B)はか
かる垂直面と平行な垂直面で被覆プレートを含まない金
型組立体の領域を切断したときの図である。
25と第2の金型部(可動金型部)21との間に配設さ
れ、第1の金型部(固定金型部)20に取り付けられ、
溶融樹脂導入部23が設けられた被覆プレート29を更
に備え、第2の金型部21には、入れ子被覆部22が設
けられており、第1の金型部20と第2の金型部21と
を型締めした状態において、入れ子25と入れ子被覆部
22との間のクリアランスC41は0.03mm以下(C
41≦0.03mm)であり、入れ子25に対する入れ子
被覆部22の重なり量ΔS41は0.5mm以上(ΔS41
≧0.5mm)であり、入れ子25と被覆プレート29
との間のクリアランスC42は0.03mm以下(C42≦
0.03mm)であり、入れ子25に対する被覆プレー
ト29の重なり量ΔS42は0.5mm以上(ΔS42≧
0.5mm)である。図12の(A)及び(B)に示す
ように、被覆プレート29は入れ子25の一部分と一部
分とのみ重なり合っている。実施例6の金型組立体にお
ける溶融樹脂導入部23はサイドゲート構造である。
尚、入れ子被覆部22は、入れ子25のキャビティ面2
5Aと対向する第2の金型部21の面に設けられた一種
の切り込み(切り欠き)21Aである。
24の大きさは、100mm×100mm×4mmであ
り、形状は直方体である。入れ子25の大きさは、10
2.00mm×102.00mm×3.00mmであ
る。尚、入れ子25を研削加工にて作製し、入れ子25
のキャビティ面25Aに対して、ダイヤモンド砥石を用
いた研磨及び仕上げを行ない、入れ子25のキャビティ
面25Aの表面粗さRma xを0.02μmとした。次い
で、実施例1と同様の方法で、入れ子25の表面にアモ
ルファスダイヤモンドから成る薄膜26を形成した。
S55Cから作製した。入れ子25のための入れ子装着
部20Aの内寸法が102.20mm×102.20m
m、深さが3.02mmとなるように切削加工して、入
れ子装着部20Aを設け(図13の(A)参照)、次い
で、入れ子25をシリコン系接着剤(図示せず)を用い
て入れ子装着部20A内に接着した(図13の(B)参
照)。隙間ゲージを用いて入れ子25と入れ子装着部2
0Aとの間のクリアランス(D)を測定したところ、最
低クリアランスは0.05mmであった。
定位置にボルト(図示せず)にて第1の金型部20に取
り付けた(図13の(C)参照)。尚、被覆プレート2
9には溶融熱可塑性樹脂導入部(ゲート部)23が設け
られている。被覆プレート29の入れ子と対向する面2
9Aと、入れ子25との間のクリアランス(C42)は
0.02mm(C42=0.02mm)であり、入れ子2
5に対する被覆プレート29の重なり量(ΔS42)は
1.0mm(ΔS42=1.0mm)であった。
炭素鋼S55Cから作製した。
型部)20及び第2の金型部(可動金型部)21を組み
付けて実施例6の金型組立体を得た。この金型組立体に
おいて、入れ子25と入れ子被覆部22との間のクリア
ランス(C41)は0.02mm(C41=0.02mm)
であった。また、入れ子25に対する入れ子被覆部22
の重なり量(ΔS41)は1.0mm(ΔS41=1.0m
m)であった。以上のとおり、入れ子25の端部とキャ
ビティ24に導入された溶融樹脂との間には接触がない
構造とした。
た後、金型組立体を金型温調機を用いて130゜Cまで
加熱後、40゜Cまで急冷しても、ジルコニアから作製
された入れ子25に割れ等の損傷は発生しなかった。
用い、実施例1と同じ成形条件にて成形を行った。入れ
子25と接していた成形品の表面にはガラス繊維の析出
(浮き)もなく、成形品は非常に高い鏡面性を有してい
た。また、フローマーク及びジェッティング等の成形不
良もなかった。更には、金型部からの成形品の離型もス
ムーズであり、成形品に剥離マークは認められなかっ
た。連続して成形を10000回行ったが、入れ子25
や薄膜26に損傷は発生しなかった。
立体の第5の態様に関する。実施例7の金型組立体の模
式的な端面図を、図15に示す。また、組み立て中の金
型組立体の模式的な端面図を、図16〜図18に示す。
尚、図15の(A)、図16の(A),(C)、図17
の(A),(C)及び図18の(A)は、垂直面で被覆
プレートを含む金型組立体の領域を切断したときの図で
あり、図15の(B)、図16の(B),(D)、図1
7の(B),(D)及び図18の(B)は、かかる垂直
面と平行な垂直面で被覆プレートを含まない金型組立体
の領域を切断したときの図である。
が第1及び第2の金型部の両方に配置されている。第1
の金型部(固定金型部)30に配置された入れ子を第1
の入れ子35とし、第2の金型部(可動金型部)40に
配置された入れ子を第2の入れ子45とした場合、第1
の入れ子35と第2の入れ子45との間に配設され、第
1の金型部30及び第2の金型部40に取り付けられ、
溶融樹脂導入部(ゲート部)37が設けられた被覆プレ
ート33,43が金型組立体には更に備えられている。
そして、第1の金型部30と第2の金型部40とを型締
めした状態において、第1の入れ子35の第2の入れ子
45と対向する面と、第2の入れ子45の第1の入れ子
35と対向する面との間のクリアランスC51は0.03
mm(C51≦0.03mm)以下であり、第1の入れ子
35の第2の入れ子45と対向する面と、第2の入れ子
45の第1の入れ子35と対向する面との重なり量ΔS
51は0.5mm以上(ΔS51≧0.5mm)であり、第
1の入れ子35と被覆プレート33との間のクリアラン
スC52、及び第2の入れ子45と被覆プレート43との
間のクリアランスC53は0.03mm以下(C52,C53
≦0.03mm)であり、第1の入れ子35に対する被
覆プレート33の重なり量ΔS52、及び第2の入れ子4
5に対する被覆プレート43の重なり量ΔS53は0.5
mm以上(ΔS52,ΔS53≧0.5mm)であり、被覆
プレート33,43は第1及び第2の入れ子35,45
の一部分とのみ重なり合っている。
38の大きさは100mm×100mm×3mmであ
り、形状は直方体である。実施例7においては、第1の
入れ子35の厚さを3.00mmとし、第2の入れ子4
5の厚さを2.00mmとし、これらの入れ子をジルコ
ニアから研削加工にて作製した。第1の入れ子35の大
きさは、102.00mm×102.00mm×3.0
0mmである。第1の入れ子35のキャビティ面35A
に対して、ダイヤモンド砥石を用いた研磨及び仕上げを
行ない、第1の入れ子35のキャビティ面35Aの表面
粗さRmaxを0.02μmとした。次いで、実施例1と
同様の方法で、入れ子35の表面にアモルファスダイヤ
モンドから成る薄膜36を形成した。
S55Cから作製した。第1の入れ子35のための入れ
子装着部31の内寸法が、102.20mm×102.
20mm、深さが3.02mmとなるように切削加工を
行い、第1の金型部30に入れ子装着部31を設けた
(図16の(C)及び(D)参照)。尚、参照番号32
は、第1の被覆プレート取付部である。次いで、第1の
入れ子35を、シリコン系接着剤(図示せず)を用い
て、入れ子装着部31内に接着した(図17の(C)及
び(D)参照)。隙間ゲージを用いて第1の入れ子35
と入れ子装着部31との間のクリアランス(D)を測定
したところ、最低クリアランスは0.05mmであっ
た。
ようにプレス成形後、焼成することによって、第2の入
れ子45を作製した。第2の入れ子45には凹部が設け
られている。第2の入れ子45の外形寸法は106.0
0mm×106.00mmである。また、凹部の寸法は
100.00mm×100.00mmであり、凹部の底
面45Bの厚さは2.00mmであり、底面からの立ち
上がり部45Cの厚さ(高さ)は5.00mmである。
従って、キャビティ38を形成する部分の高さ(厚さ)
は3.00mmである。第2の入れ子45の凹部の底面
45B及び立ち上がり部45Cの内側面45A(これら
の面はキャビティ面である)に対して、ダイヤモンド砥
石を用いた研磨及び仕上げを行ない、これらの面の表面
粗さRma xを0.02μmとした。更には、第2の入れ
子45の凹部の底面45Bと立ち上がり部45Cの境界
部を、半径0.1mmの曲面とした。尚、第2の金型部
40に第2の被覆プレート43を取り付けるために、第
2の入れ子45の立ち上がり部45Cの一部は除去され
た形状となっている(図17の(A)及び(B)参
照)。次いで、実施例1と同様の方法で、入れ子45の
表面にアモルファスダイヤモンドから成る薄膜46を形
成した。
S55Cから作製した。そして、第2の入れ子45のた
めの入れ子装着部41の内寸法が、106.20mm×
106.20mm、深さが5.02mmとなるように切
削加工を行い、第2の金型部40に入れ子装着部41を
設けた(図16の(A)及び(B)参照)。尚、参照番
号42は、第2の被覆プレート取付部である。次いで、
第2の入れ子45を、シリコン系接着剤(図示せず)を
用いて、入れ子装着部41内に接着した(図17の
(A)及び(B)参照)。隙間ゲージを用いて第2の入
れ子45と入れ子装着部41との間のクリアランス
(D)を測定したところ、最低クリアランスは0.05
mmであった。
し、所定位置にボルト(図示せず)にて第1の金型部3
0に固定した(図18の(B)参照)。尚、第1の被覆
プレート33には、溶融熱可塑性樹脂導入部の一部37
Aが形成されている。また、炭素鋼にて第2の被覆プレ
ート43を作製し、所定位置にボルト(図示せず)にて
第2の金型部40に固定した(図18の(A)参照)。
尚、第2の被覆プレート43には、溶融熱可塑性樹脂導
入部の一部37Bが形成されている。第1の金型部と第
2の金型部とを型締めした状態において、第1の被覆プ
レート33及び第2の被覆プレート43によって、溶融
熱可塑性樹脂導入部37が構成される。
型部)30と第2の金型部(可動金型部)40を組み付
けて実施例7の金型組立体を得た。この金型組立体にお
いて、第1の金型部30と第2の金型部40とを型締め
した状態で、第1の入れ子35の第2の入れ子と対向す
る面35Aと、第2の入れ子45の第1の入れ子と対向
する面45Dとの間のクリアランス(C51)は0.01
mmであった。また、第1の被覆プレート33の第1の
入れ子と対向する面34と、第1の入れ子35との間の
クリアランス(C52)、第2の被覆プレート43の第2
の入れ子と対向する面44と、第2の入れ子45との間
のクリアランス(C53)は、それぞれ0.01mmであ
った。更には、第1の入れ子35の第2の入れ子と対向
する面35Aと、第2の入れ子45の第1の入れ子と対
向する面45Dとの重なり量(ΔS51)は1.0mmで
あり、第1の入れ子35に対する第1の被覆プレート3
3の重なり量(ΔS52)は1.0mmであった。一方、
第2の入れ子45に対する第2の被覆プレート43の重
なり量(ΔS53)は3.0mmであった。尚、第1及び
第2の被覆プレート33,43は第1及び第2の入れ子
35,45の一部分とのみ重なり合っている。
た後、金型組立体を金型温調機を用いて130゜Cまで
加熱後、40゜Cまで急冷しても、ジルコニアから作製
された第1及び第2の入れ子35,45に割れ等の損傷
は発生しなかった。
用い、実施例1と同じ成形条件にて成形を行った。入れ
子35,45と接していた成形品の表面にはガラス繊維
の析出(浮き)もなく、成形品は非常に高い鏡面性を有
していた。また、フローマーク及びジェッティング等の
成形不良もなかった。更には、金型部からの成形品の離
型もスムーズであり、成形品に剥離マークは認められな
かった。連続して成形を10000回行ったが、入れ子
35,45や薄膜36,46に損傷は発生しなかった。
脂導入部(ゲート部)37が設けられた被覆プレート3
3,43を、第1及び第2の金型部30,40に取り付
けた構造としたが、被覆プレートを第1の金型部30若
しくは第2の金型部40のいずれか一方に取り付ける構
造とすることもできる。
は、実施例6の金型組立体の変形である。図19の
(A)に模式的な端面図を示すように、実施例8の金型
組立体においては、成形品の成形時、キャビティの容積
を可変とし得る構造を有する。実施例8においては、例
えば油圧シリンダー(図示せず)で可動させることがで
きる中子27を金型組立体のキャビティ24内に配設す
る。そして、成形品の成形においては、型締め時、成形
すべき成形品の容積(VM)よりもキャビティ24の容
積(VC)が大きくなるように、第1の金型部20と第
2の金型部21とを型締めし、且つ、キャビティ内にお
ける中子27の配置位置を制御する。そして、キャビテ
ィ(容積:VC)24内に溶融した熱可塑性樹脂を導入
し、熱可塑性樹脂の導入開始前、開始と同時に、導入中
に、あるいは導入完了後(導入完了と同時を含む)、図
示しない油圧シリンダーの作動によって中子27を移動
させて、キャビティ24の容積を成形すべき成形品の容
積(VM)まで減少させる。この状態を図19の(B)
に模式的に示す。このように、成形品の成形時、キャビ
ティの容積を可変とし得る構造を有する金型組立体を用
いれば、成形品の表面を均一に圧縮することが可能とな
ることから、成形品の表面にヒケが発生することを抑制
することができる。
用い、実施例1と同じ成形条件にて成形を行った。入れ
子25と接していた成形品の表面にはガラス繊維の析出
(浮き)もなく、成形品は非常に高い鏡面性を有してい
た。また、フローマーク及びジェッティング等の成形不
良もなかった。更には、金型部からの成形品の離型もス
ムーズであり、成形品に剥離マークは認められなかっ
た。連続して成形を10000回行ったが、入れ子25
や薄膜26に損傷は発生しなかった。
も、実施例6の金型組立体の変形である。図20の
(A)に模式的な端面図を示すように、実施例9の金型
組立体においては、加圧流体注入装置28が更に備えら
れている。尚、図20の(A)に示す例においては、加
圧流体注入装置28の取り付け位置は、金型部に配設さ
れそしてキャビティに開口する加圧流体注入装置取付部
とした。そして、キャビティ24内に導入された溶融樹
脂内に、加圧流体注入装置28から加圧流体を注入し、
以て、キャビティ24内の熱可塑性樹脂の内部に中空部
を形成する。尚、キャビティ24内への溶融樹脂の導入
完了時の状態を図20の(B)に模式的に示し、溶融樹
脂内への加圧流体の注入完了の状態を図21に模式的に
示す。このように、キャビティ24内の溶融樹脂中に加
圧流体を注入すれば、キャビティ24内の樹脂は金型部
のキャビティ面に向かって加圧される結果、成形品にヒ
ケが発生することを確実に防止し得る。しかも、入れ子
25と接触する溶融樹脂の冷却・固化が遅延されるの
で、入れ子のキャビティ面近傍の固化し始めた樹脂の部
分と内部の樹脂とが相互に混じり合うといった現象の発
生を回避することができ、肉厚部近傍の成形品表面に色
ムラや外観不良が発生することを防止し得る。
用い、実施例1と同じ成形条件にて成形を行った。入れ
子25と接していた成形品の表面にはガラス繊維の析出
(浮き)もなく、成形品は非常に高い鏡面性を有してい
た。また、フローマーク及びジェッティング等の成形不
良もなかった。更には、金型部からの成形品の離型もス
ムーズであり、成形品に剥離マークは認められなかっ
た。また、成形品の内部には所望の中空部が確実に形成
されていた。連続して成形を10000回行ったが、入
れ子25や薄膜26に損傷は発生しなかった。
型組立体の第2の態様に関し、且つ、金型組立体の第1
の金型部にスライドコアが更に備えられた構造であっ
て、キャビティ内に導入された溶融熱可塑性樹脂の内部
に加圧流体を注入するための加圧流体注入装置を更に備
えている金型組立体に関する。実施例10の金型組立体
においては、成形品として車両用ルーフレールを製造す
る。実施例10にて作製された車両用ルーフレール50
の模式的な斜視図を図22の(A)に、模式的な正面図
を図22の(B)に、長手方向に沿った模式的な断面図
を図22の(C)に示す。この車両用ルーフレール50
は、レグ52と、荷物等を載置し固定するレール51と
が一体化された部品であるルーフレールラックから成
る。レール51及びレグ52には中空部54が形成され
ている。尚、参照番号53は溶融樹脂導入部の跡であ
り、後に除去される。車両用ルーフレール50の中央部
には2カ所の貫通穴55が設けられている。
ークル系車両の増加と共に急増している車両用部品の1
つであり、車両ルーフの外面にビス等を用いて取り付け
られる。車両用ルーフレールは、通常、レグと呼ばれる
車両ルーフに取り付けられる部品、荷物等を載置し固定
するレールと呼ばれる部品、あるいは、かかるレグとレ
ールとが一体化された部品の総称である。尚、この一体
化された部品はルーフレールラックと呼ばれる場合もあ
る。荷物等をアタッチメント等を用いて車両用ルーフレ
ールに固定することによって、車内に積載できない大き
い荷物等を車両に積載することが可能となる。また、車
両ルーフに傷が付くことを防止することができる。
的な端面図を図23の(A)に示し、図23の(A)の
円「ア」で囲まれた部分の拡大図を図24に示し、図2
3の(A)の円「イ」で囲まれた部分の拡大図を図25
に示し、図23の(A)の線B−Bに沿った模式的な端
面図を図23の(B)に示す。
レール50を成形するためのキャビティ67が設けられ
た第1の金型部(可動金型部)60及び第2の金型部
(固定金型部)61と、溶融樹脂導入部(ゲート部)6
5と、加圧流体注入装置66と、厚さが3.0mmのセ
ラミックス製の入れ子70から構成されている。溶融樹
脂導入部(ゲート部)65は、第2の金型部61に配置
され、第1の金型部60と第2の金型部61とを型締め
した状態において形成されるキャビティ67内に溶融熱
可塑性樹脂を導入するために設けられている。また、加
圧流体注入装置66は、第2の金型部61に配置され、
キャビティ67内に導入された溶融熱可塑性樹脂の内部
に加圧流体を注入するために設けられている。入れ子7
0は、第1の金型部60に配置され、キャビティ67の
一部を構成する。更には、第2の金型部61には、入れ
子被覆部62が設けられている。
ビティ面73が車両用ルーフレール50の外側形状と一
致するように、入れ子70をジルコニア(ZrO2)か
ら厚みが3.0mmとなるようにプレス加工にて作製し
た。また、入れ子70の側面のほぼ中央部に、車両用ル
ーフレール50の中央部に2カ所の貫通穴55を設ける
ための穴72を計4カ所設けた。また、実施例1と同様
の方法で、入れ子70の表面(入れ子70のキャビティ
面73)にアモルファスダイヤモンドから成る薄膜(図
示せず)を形成した。
炭素鋼S55Cから作製した。この第1の金型部60に
は、入れ子70を装着するための入れ子装着部を設け
た。そして、入れ子装着部にシリコン系接着剤を用いて
入れ子70を接着した。また、第2の金型部(固定金型
部)61も炭素鋼S55Cから作製した。加圧流体注入
装置66を第2の金型部61に配設した。加圧流体注入
装置66は、加圧流体注入ノズル66Aと、この加圧流
体注入ノズル66Aの先端部近傍に内蔵された逆止弁6
6Bと、加圧流体注入ノズルを移動させるための移動手
段(図示せず)から構成されている(図24参照)。ま
た、加圧流体注入ノズルの後端は、配管を介して加圧流
体源に接続されているが、これらの配管、加圧流体源の
図示は省略した。
0のパーティング面PL1との段差を0.01mmとし
た。従って、第1の金型部60と第2の金型部61とを
型締めした状態において、入れ子70と入れ子被覆部6
2との間のクリアランス(より具体的には、入れ子70
の端面71と入れ子被覆部62との間のクリアランス、
C21)は0.03mm以下(具体的には0.01mm)
となった。実施例10においては、入れ子被覆部62
は、第2の金型部61のパーティング面PL2の延在部
から構成されている。入れ子70に対する入れ子被覆部
62の重なり量(ΔS21)は0.5mm以上(具体的に
は0.5mm)であった。
5を形成するため、第1の金型部(可動金型部)60内
に、油圧シリンダーで摺動する2つのスライドコアを設
けた。2つのスライドコアのそれぞれは、一対の対向す
るスライドコア部材68A,68Bと、それぞれのスラ
イドコア部材68A,68Bのキャビティの一部を構成
する部分に取り付けられたセラミックス製(ジルコニア
製)の環状部材80A,80Bとから構成されている。
また、環状部材80A,80Bは、両端が開口した形状
を有する。環状部材80A,80Bの厚さを2.0mm
とした。環状部材80A,80Bは、炭素鋼S55Cか
ら作製されたスライドコア部材68A,68Bに接着剤
にて取り付けられている。尚、実施例1と同様の方法
で、環状部材80A,80Bの表面にアモルファスダイ
ヤモンドから成る薄膜(図示せず)を形成した。スライ
ドコア部材68A,68Bが対向した状態においては、
スライドコア部材68A,68B同士のクリアランスを
0mmとした。一方、一対のスライドコア部材68A,
68Bが対向した状態において(図23の(B)参
照)、一方のスライドコア部材68Aに取り付けられた
環状部材80Aの端部と他方のスライドコア部材68B
に取り付けられた環状部材80Bの端部との間のクリア
ランス(C61)は0.03mmであった。また、入れ子
70に設けた穴72と環状部材80A,80Bとの間の
クリアランス(C62)は0.02mmであった。
型組立体を金型温調機を用いて130゜Cまで加熱後、
40゜Cまで急冷しても、ジルコニアから作製された入
れ子70及び環状部材80A,80Bに割れ等の損傷は
発生しなかった。また、入れ子70の表面及び環状部材
80A,80Bの表面に形成された薄膜にも損傷は生じ
なかった。
用いた。そして、先ず、第1の金型部60と第2の金型
部61の型締めを行った後、2つのスライドコアを油圧
シリンダーで前進させ、キャビティ67の一部を閉塞し
た(図23〜図25参照)。また、移動手段によって加
圧流体注入ノズルを前進させて、加圧流体注入ノズル6
6Aの先端部を第2の金型部61と係合させ、加圧流体
注入ノズル66Aの先端部をキャビティ67と連通させ
た。そして、溶融樹脂導入部(ゲート部)65から溶融
熱可塑性樹脂をキャビティ67内に導入(射出)した。
尚、実施例1と同じ成形条件にて成形を行った。キャビ
ティ67内に射出した溶融樹脂量は、キャビティ内を完
全に充填するのに十分な量の7割の溶融樹脂量とした。
溶融樹脂の導入完了後、直ちに加圧流体注入装置66か
ら窒素ガスから成る加圧流体を溶融樹脂の内部に注入し
て、キャビティ67内の溶融樹脂を再流動させ、キャビ
ティ67内を溶融樹脂で満たし、且つ、中空部を溶融樹
脂の内部に形成した。そして、キャビティ67内の樹脂
の冷却後、移動手段によって加圧流体注入ノズルを後退
させて、加圧流体注入ノズル66Aの先端部と第2の金
型部61との係合を解き、キャビティ内の樹脂の内部に
形成された中空部内の加圧流体を、加圧流体注入ノズル
66Aの先端部と第2の金型部61との隙間から大気に
解放した。その後、油圧シリンダーでスライドコアを後
退させ、第1の金型部60と第2の金型部61を型開き
し、車両用ルーフレールを金型組立体から取り出した。
こうして、図22に模式的に示す車両用ルーフレールを
得た。
0と接触していた部分)は、金型温度が低いにも拘わら
ず、車両用ルーフレール50の端部に至るまで光沢のあ
る外観を有し、且つ、車両用ルーフレール50の内部に
は所望の中空部54が形成されていた。また、ヘジテー
ションマークやウェルドライン、色ムラ等の成形不良も
発生していなかった。更には、金型部からの成形品の離
型もスムーズであり、成形品に剥離マークは認められな
かった。連続して成形を10000回行ったが、入れ子
70、環状部材80A,80Bや薄膜に損傷は発生しな
かった。
型組立体の第3の態様に関し、且つ、金型組立体の第1
の金型部にはスライドコアが更に備えられた構造であっ
て、キャビティ内に導入された溶融熱可塑性樹脂の内部
に加圧流体を注入するための加圧流体注入装置を更に備
えている金型組立体に関する。実施例11にて作製され
る車両用ルーフレールは、図22に示した車両用ルーフ
レールと略同形である。
的な端面図を図26、図27及び図28に示す。尚、図
26は、図24に示したと同様の金型組立体の部分の模
式的な端面図であり、溶融樹脂導入部を含む部分を拡大
した図である。また、図27は、図25に示したと同様
の金型組立体の部分の模式的な拡大端面図であり、図2
8は、図23の(A)の線B−Bと同様の線に沿った金
型組立体の部分の模式的な拡大された端面図である。
レール50を成形するためのキャビティ67が設けられ
た第1の金型部(可動金型部)60及び第2の金型部
(固定金型部)61と、溶融樹脂導入部65と、加圧流
体注入装置66と、厚さが3.0mmのセラミックス製
の入れ子70から構成されている。溶融樹脂導入部65
は、第2の金型部61に配置され、第1の金型部60と
第2の金型部61とを型締めした状態において形成され
るキャビティ67内に溶融熱可塑性樹脂を導入するため
に設けられている。また、加圧流体注入装置66は、第
2の金型部61に配置され、キャビティ67内に導入さ
れた溶融熱可塑性樹脂の内部に加圧流体を注入するため
に設けられている。入れ子70は、第1の金型部60に
配置され、キャビティ67の一部を構成する。更には、
第2の金型部61には、キャビティ67の一部を構成
し、入れ子70の端部を被覆する被覆プレート63が配
設されている。この被覆プレート63は、入れ子70の
全周囲の端部を被覆している。
ビティ面73が車両用ルーフレール50の外側形状と一
致するように、入れ子70をジルコニア(ZrO2)か
ら厚みが3.0mmとなるようにプレス加工にて作製し
た。また、入れ子70の側面のほぼ中央部に、車両用ル
ーフレール50の中央部に2カ所の貫通穴55を設ける
ための穴72を計4カ所設けた。また、実施例1と同様
の方法で、入れ子70の表面(入れ子70のキャビティ
面73)にアモルファスダイヤモンドから成る薄膜(図
示せず)を形成した。
炭素鋼S55Cから作製した。この第1の金型部60に
は、入れ子70を装着するための入れ子装着部を設け
た。そして、入れ子装着部にシリコン系接着剤を用いて
入れ子70を接着した。また、第2の金型部(固定金型
部)61も炭素鋼S55Cから作製した。
型締めした状態において、入れ子70と被覆プレート6
3との間のクリアランス(より具体的には、入れ子70
のキャビティ面73と被覆プレート63のキャビティ側
の内側側面との間のクリアランスC31)が0.03mm
以下となるように、更には、入れ子70に対する被覆プ
レート63の重なり量(ΔS31)が0.5mm以上とな
るように、被覆プレート63を炭素鋼S55Cから切削
加工にて作製し、ボルト(図示せず)によって第2の金
型部61に取り付けた。
に、車両用ルーフレール50に貫通穴55を形成するた
め、油圧シリンダーで摺動する2つのスライドコアを設
けた。2つのスライドコアのそれぞれは、一対の対向す
るスライドコア部材68A,68Bと、それぞれのスラ
イドコア部材68A,68Bのキャビティの一部を構成
する部分に取り付けられたセラミックス製(ジルコニ
ア)の環状部材81A,81Bとから構成されている。
環状部材81A,81Bは、一端が閉塞しそして他端が
開口した形状を有する。環状部材81A,81Bの厚さ
を2.0mmとした。環状部材81A,81Bは、炭素
鋼S55Cから作製されたスライドコア部材68A,6
8Bに接着剤にて取り付けられている。実施例1と同様
の方法で、環状部材81A,81Bの表面にアモルファ
スダイヤモンドから成る薄膜(図示せず)を形成した。
一対のスライドコア部材68A,68Bが対向した状態
において(図28参照)、一方のスライドコア部材68
Aに取り付けられた環状部材81Aと他方のスライドコ
ア部材68Bに取り付けられた環状部材81Bとの間の
クリアランス(C61)は0.03mmであった。また、
入れ子70に設けた穴72と環状部材81A,81Bと
の間のクリアランス(C62)は0.02mmであった。
金型組立体と同様とした。
型組立体を金型温調機を用いて130゜Cまで加熱後、
40゜Cまで急冷しても、ジルコニアから作製された入
れ子70及び環状部材81A,81Bに割れ等の損傷は
発生しなかった。
脂を使用し、実施例10と同様の成形条件、成形方法に
て車両用ルーフレールを作製した。車両用ルーフレール
50の表面(入れ子70と接触していた部分)は、金型
温度が低いにも拘わらず、車両用ルーフレール50の端
部に至るまで光沢のある外観を有し、且つ、車両用ルー
フレール50の内部には所望の中空部54が形成されて
いた。また、ヘジテーションマークやウェルドライン、
色ムラ等の成形不良も発生していなかった。更には、金
型部からの成形品の離型もスムーズであり、成形品に剥
離マークは認められなかった。尚、連続して成形を10
000回行ったが、入れ子70及び環状部材81A,8
1Bや薄膜に損傷は発生しなかった。
型組立体の第4の態様に関し、且つ、金型組立体の第1
の金型部にはスライドコアが更に備えられた構造であっ
て、キャビティ内に導入された溶融熱可塑性樹脂の内部
に加圧流体を注入するための加圧流体注入装置を更に備
えている金型組立体に関する。実施例11にて作製され
る車両用ルーフレールは、図22に示した車両用ルーフ
レールと略同形である。
的な端面図を図29及び図30に示す。尚、図29及び
図30は、図24に示したと同様の金型組立体の部分の
模式的な端面図であり、図29は溶融樹脂導入部を含む
部分を拡大した図である。また、図30は、溶融樹脂導
入部を含む部分の近傍であって溶融樹脂導入部を含まな
い部分を拡大した図である。尚、図29における金型組
立体の切断面と図30における金型組立体の切断面とは
平行である。実施例12の金型組立体においては、図2
2の(A)の左手側のレグを形成する部分の金型組立体
の模式的な端面図は図25と同様であり、また、図23
の(A)の線B−Bと同様の線に沿った金型組立体の部
分の模式的な端面図は図23の(B)と同様である。
レール50を成形するためのキャビティ67が設けられ
た第1の金型部(可動金型部)60及び第2の金型部
(固定金型部)61と、加圧流体注入装置66と、厚さ
が3.0mmのセラミックス製の入れ子70と、被覆プ
レート64から構成されている。加圧流体注入装置66
は、第2の金型部61に配置され、第1の金型部60と
第2の金型部61とを型締めした状態において形成され
るキャビティ67内に導入された溶融熱可塑性樹脂の内
部に加圧流体を注入するために設けられている。入れ子
70は、第1の金型部60に配設され、キャビティ67
の一部を構成する。被覆プレート64は、入れ子70と
第2の金型部61との間に配設され、第1の金型部60
に取り付けられ、溶融樹脂導入部65Aが設けられてい
る。被覆プレート64は入れ子70の一部分とのみ重な
り合っている(図29及び図30参照)。更には、第2
の金型部61には、入れ子被覆部62が設けられてい
る。
ビティ面73が車両用ルーフレール50の外側形状と一
致するように、入れ子70をジルコニア(ZrO2)か
ら厚みが3.0mmとなるようにプレス加工にて作製し
た。更に、実施例1と同様の方法で、入れ子70の表面
(入れ子70のキャビティ面73)にアモルファスダイ
ヤモンドから成る薄膜(図示せず)を形成した。また、
入れ子70の側面のほぼ中央部に、車両用ルーフレール
50の中央部に2カ所の貫通穴55を設けるための穴7
2を計4カ所設けた。また、実施例12においても、入
れ子70の端面71(図23の(B)、図25及び図3
0参照)と、第1の金型部60のパーティング面PL1
との段差を0.01mmとした。従って、第1の金型部
60と第2の金型部61とを型締めした状態において、
入れ子70と入れ子被覆部62との間のクリアランス
(より具体的には、入れ子70の端面71と入れ子被覆
部62との間のクリアランスC41であり、図23の
(B)及び図25におけるC21に相当する)は0.03
mm以下(具体的には0.01mm)となった。また、
入れ子70に対する入れ子被覆部62の重なり量(ΔS
41であり、図23の(B)及び図4におけるΔS21に相
当する)は0.5mm以上(具体的には0.5mm)で
あった。
S55Cから作製した。この第1の金型部60には、入
れ子70を装着するための入れ子装着部を設けた。そし
て、入れ子装着部にシリコン系接着剤を用いて入れ子7
0を接着した。また、第2の金型部(固定金型部)61
も炭素鋼S55Cから作製した。
型締めした状態において、入れ子70と被覆プレート6
4との間のクリアランス(より具体的には、入れ子70
のキャビティ面73と被覆プレート64のキャビティ側
の内側側面との間のクリアランスC42)が0.03mm
以下となるように、更には、入れ子70に対する被覆プ
レート64の重なり量(ΔS42)が0.5mm以上とな
るように、被覆プレート64を炭素鋼S55Cから切削
加工にて作製した。また、被覆プレート64の外側底面
には、切削加工にて溶融樹脂導入部65Aを設けた。そ
して、被覆プレート64をボルト(図示せず)を用いて
第1の金型部60に取り付けた。
に、車両用ルーフレール50に貫通穴55を形成するた
め、油圧シリンダーで摺動する2つのスライドコアを設
けた。かかるスライドコアの構造は、実施例10と同様
とした。
金型組立体と同様とした。
型組立体を金型温調機を用いて130゜Cまで加熱後、
40゜Cまで急冷しても、ジルコニアから作製された入
れ子70及び環状部材80A,80Bに割れ等の損傷は
発生しなかった。また、薄膜にも損傷は生じなかった。
脂を使用し、実施例10と同様の成形条件、成形方法に
て車両用ルーフレールを作製した。車両用ルーフレール
50の表面(入れ子70と接触していた部分)は、金型
温度が低いにも拘わらず、車両用ルーフレール50の端
部に至るまで光沢のある外観を有し、且つ、車両用ルー
フレール50の内部には所望の中空部54が形成されて
いた。また、ヘジテーションマークやウェルドライン、
色ムラ等の成形不良も発生していなかった。更には、金
型部からの成形品の離型もスムーズであり、成形品に剥
離マークは認められなかった。尚、連続して成形を10
000回行ったが、入れ子70及び環状部材80A,8
0Bや薄膜に損傷は発生しなかった。
を形成するために、第1の金型部及び/又は第2の金型
部に取り付けられ、キャビティ内を占める部分がキャビ
ティの一部を構成するコアピンを更に備えている金型組
立体に関する。以下、種々のコアピンの形態を図面を参
照して説明する。
断面図を示す金型組立体においては、コアピン101は
例えばジルコニアから作製されており、第2の金型部1
1に公知の方法で取り付けられている。コアピン101
の表面には、例えばアモルファスダイヤモンドから成る
薄膜16Aが形成されている。図31の(A)に示す構
造においては、コアピン101の先端面103と入れ子
15のキャビティ面15Aとの間のクリアランスは十分
大きい。これによって、成形品に非貫通穴を形成するこ
とができる。一方、図31の(B)におけるコアピン1
01の先端面は対向面102に相当し、先端面(対向面
102)と入れ子15のキャビティ面15Aとの間のク
リアランス(Cc1)は0.03mm以下(Cc1≦0.0
3mm)、好ましくは0.001mm乃至0.03mm
(0.001mm≦Cc1≦0.03mm)、より好まし
くは0.003mm乃至0.03mm(0.003mm
≦Cc1≦0.03mm)であることが望ましい。これに
よって、対向面102と入れ子15のキャビティ面15
Aとの間に溶融樹脂が侵入することなく、成形品に貫通
穴を形成することができる。尚、図31の(A)及び
(B)に示した構造においては、集中応力によるコアピ
ンの対向面102あるいは先端面103の破損を防止す
るために、ダイヤモンド砥石で、又は、コアピンの対向
面102あるいは先端面103の外側コーナー部に0.
2mmR以上の曲率を付与するか、又はC面処理(コー
ナー部を45度の角度に面取りする処理)を行うことが
好ましい。
部断面図を示すように、入れ子15には貫通孔が設けら
れており、金型組立体の型締め時、コアピン101の先
端部104は貫通孔内へ延びる。この場合、コアピンの
先端部104と入れ子15に設けられた貫通孔との間の
クリアランス(Cc2)は0.1mm以上であることが好
ましい。クリアランス(Cc2)が0.1mm未満の場
合、熱による膨張・収縮でコアピンと入れ子が接触し
て、入れ子やコアピンが破損する虞がある。また、コア
ピン101のキャビティ14内を占める部分には段差が
付けられ、入れ子15のキャビティ面15Aと対向する
対向面102が設けられている。入れ子15のキャビテ
ィ面15Aと対向する対向面102との間のクリアラン
ス(Cc1)は前述したとおりとすることが望ましい。こ
のような構造にすることで、対向面102と入れ子のキ
ャビティ面15Aとの間に溶融樹脂が侵入することな
く、成形品に貫通穴を正確な位置へ確実に形成すること
ができ、しかも、コアピンの先端部104や入れ子15
の損傷発生を防止することができる。
(A)に模式的な一部断面図を示すように、コアピン1
11は例えばジルコニアから作製されており、入れ子1
5には貫通孔が設けられており、コアピン111は、こ
の貫通孔を通して公知の方法で第1の金型部10に取り
付けられている。コアピン111の表面には、例えばア
モルファスダイヤモンドから成る薄膜16Aが形成され
ている。これらの場合、キャビティ14内を占めるコア
ピン111の部分は、入れ子15のキャビティ面15A
と対向する対向面112を有し、対向面112と入れ子
15のキャビティ面15Aとの間のクリアランス
(Cc1)は前述したとおりとすることが望ましい。ま
た、コアピン111と入れ子15に設けられた貫通孔と
の間のクリアランス(Cc2)は0.1mm以上であるこ
とが好ましい。
アピン111の先端面113と第2の金型部11のキャ
ビティ面11Bとの間のクリアランスは十分大きい。こ
れによって、成形品に非貫通穴を形成することができ
る。一方、図33の(A)におけるコアピン111の先
端面113と第2の金型部11のキャビティ面11Bと
の間のクリアランス(Cc3)は、キャビティ面11Bが
金属から構成されている場合、0mmとすることができ
る。第2の金型部11に入れ子(図示せず)を配設する
場合には、かかる入れ子のキャビティ面とコアピン11
1の先端面113との間のクリアランス(Cc3)は0.
03mm以下(Cc3≦0.03mm)、好ましくは0.
001mm乃至0.03mm(0.001mm≦Cc3≦
0.03mm)、より好ましくは0.003mm乃至
0.03mm(0.003mm≦Cc3≦0.03mm)
であることが望ましい。これによって、コアピン111
の先端面113と第2の金型部11のキャビティ面(入
れ子のキャビティ面)との間に溶融樹脂が侵入すること
なく、成形品に貫通穴を形成することができる。尚、図
32の(B)及び図33の(A)に示した構造において
は、集中応力によるコアピンの破損を防止するために、
ダイヤモンド砥石で、コアピンの先端面113の外側コ
ーナー部に0.2mmR以上の曲率を付与するか、又は
C面処理を行うことが好ましい。
す例においては、入れ子15には貫通孔が設けられてお
り、コアピン111は貫通孔を通して第1の金型部10
に公知の方法で取り付けられている。第2の金型部11
には孔部11Cが設けられており、金型組立体の型締め
時、コアピン111の先端部114は孔部11C内へ延
びる。コアピン111の先端部114と孔部11Cとの
間のクリアランス(Cc4)は0.01乃至0.03mm
であることが好ましい。このような構造にすることで、
成形品に貫通穴を確実に形成することができる。尚、図
32の(B)、図33の(A)及び(B)に示した構造
においては、集中応力によるコアピンの破損を防止する
ために、ダイヤモンド砥石で、コアピンの対向面112
の外側コーナー部に0.2mmR以上の曲率を付与する
か、又はC面処理を行うことが好ましい。
す例においては、コアピンは、第2の金型部11に公知
の方法で取り付けられたコアピン取付部120と、コア
ピン取付部120に取り付けられ、一端が閉塞しそして
他端が開口した環状部材121とから成る。環状部材1
21はキャップ状である。環状部材121は例えばジル
コニアから作製されており、その表面には、例えばアモ
ルファスダイヤモンドから成る薄膜16Aが形成されて
いる。環状部材121は、キャビティ14内を占めるコ
アピンの部分の表面を構成する。コアピン取付部120
は、環状部材121の他端から環状部材の内部に延在し
ている。環状部材121の肉厚(断面形状が環状の場
合、外径と内径の差の1/2)は、0.5乃至4mmと
することが好ましい。コアピン取付部120は金属から
作製すればよい。図34の(A)に示す構造において
は、環状部材121の先端面123と入れ子のキャビテ
ィ面15Aとの間のクリアランスは十分大きい。これに
よって、成形品に非貫通穴を形成することができる。図
34の(B)に模式的な一部断面図を示す例において
は、環状部材121の対向面122に相当する先端面と
入れ子15のキャビティ面15Aとの間のクリアランス
(Cc1)は前述したとおりとすることが望ましい。これ
によって、環状部材121の対向面122に相当する先
端面と入れ子のキャビティ面15Aとの間に溶融樹脂が
侵入することなく、成形品に貫通穴を形成することがで
きる。尚、図34の(A)及び(B)に示した構造にお
いては、集中応力による環状部材の破損を防止するため
に、ダイヤモンド砥石で、環状部材121の外側コーナ
ー部に0.2mmR以上の曲率を付与するか、又はC面
処理を行うことが好ましい。
断面図を示す例においては、コアピンは、第1の金型部
10に公知の方法で取り付けられたコアピン取付部13
0と、コアピン取付部130に取り付けられ、一端が開
口しそして他端が閉塞した環状部材131とから成る。
環状部材131はキャップ状である。環状部材131は
例えばジルコニアから作製されており、その表面には、
例えばアモルファスダイヤモンドから成る薄膜16Aが
形成されている。環状部材131は、キャビティ14内
を占めるコアピンの部分の表面を構成する。環状部材1
31の一端を構成する面は対向面132に相当し、コア
ピン取付部130は、入れ子15に設けられた貫通孔を
貫通し、そして環状部材131の一端から環状部材の内
部に延在している。環状部材131の肉厚(断面形状が
環状の場合、外径と内径の差の1/2)は、0.5乃至
4mmとすることが好ましい。コアピン取付部130は
金属から作製すればよい。尚、コアピン取付部130
と、入れ子15に設けられた貫通孔との間のクリアラン
ス(Cc2)は0.1mm以上であることが好ましい。ク
リアランス(Cc2)が0.1mm未満の場合、熱による
膨張・収縮でコアピンと入れ子が接触して、入れ子やコ
アピンが破損する虞がある。
状部材131の先端面133と第2の金型部11のキャ
ビティ面11Bとの間のクリアランスは十分大きい。こ
れによって、成形品に非貫通穴を形成することができ
る。一方、図35の(B)における環状部材の他端の面
(先端面)133と第2の金型部11のキャビティ面1
1Bとの間のクリアランス(Cc3)は、キャビティ面1
1Bが金属から構成されている場合、0mmとすること
ができる。第2の金型部11に入れ子(図示せず)を配
設する場合には、かかる入れ子のキャビティ面と環状部
材の他端の面(先端面)133との間のクリアランス
(Cc3)は前述したとおりとすることが望ましい。これ
によって、環状部材の他端の面(先端面)133と第2
の金型部11のキャビティ面11Bとの間に溶融樹脂が
侵入することなく、成形品に貫通穴を形成することがで
きる。尚、環状部材131の対向面132と入れ子のキ
ャビティ面15Aとの間のクリアランス(Cc1)は前述
したとおりとすることが望ましい。図35の(A)及び
(B)に示した構造においては、集中応力による環状部
材の破損を防止するために、ダイヤモンド砥石で、環状
部材131の外側コーナー部に0.2mmR以上の曲率
を付与するか、又はC面処理を行うことが好ましい。
す例においては、コアピンは、第2の金型部11に公知
の方法で取り付けられたコアピン取付部120Aと、コ
アピン取付部120Aに取り付けられ、両端が開口した
環状部材121Aとから成る。環状部材121Aはリン
グ状である。環状部材121Aは例えばジルコニアから
作製されており、その表面には、例えばアモルファスダ
イヤモンドから成る薄膜16Aが形成されている。環状
部材121Aは、キャビティ14内を占めるコアピンの
部分の表面を構成する。環状部材121Aの一端を構成
する面は対向面122Aに相当し、コアピン取付部12
0Aは、環状部材121Aの他端から環状部材121A
の内部に延在している。この例においては、コアピン取
付部120Aの先端面123Aは、対向面122Aの占
める平面内に位置する。環状部材121Aの肉厚(断面
形状が環状の場合、外径と内径の差の1/2)は、0.
5乃至4mmとすることが好ましい。コアピン取付部1
20Aは金属から作製すればよい。尚、図36の(A)
における環状部材121Aの一端の面(対向面)122
Aと入れ子のキャビティ面15Aとの間のクリアランス
(Cc1)は前述したとおりとすることが望ましい。これ
によって、環状部材121Aの一端の面(対向面)12
2Aと入れ子のキャビティ面15Aとの間に溶融樹脂が
侵入することなく、成形品に貫通穴を形成することがで
きる。
す例においては、入れ子15には貫通孔が設けられてお
り、金型組立体の型締め時、コアピン取付部120Aの
先端部124Aは環状部材121Aの一端から貫通孔内
へと延びる。コアピン取付部120Aの先端部124A
と貫通孔との間のクリアランス(Cc2)は0.1mm以
上である。このような構造とすることで、成形品に確実
に貫通穴を形成することができる。
す例においては、コアピン取付部120Aの先端部12
5Aは環状部材121の内部に止まる。入れ子15には
貫通孔が設けられており、第1の金型部10には貫通孔
から突出した突出部10Cが設けられている。そして、
突出部10Cと貫通孔との間のクリアランス(Cc2)は
0.1mm以上である。金型組立体の型締め時、突出部
10Cは環状部材121Aの内部に嵌合する。より具体
的には、金型組立体の型締め時、突出部10Cはコアピ
ン取付部120Aの先端部125Aと嵌合する。このよ
うな構造とすることでも、成形品に確実に貫通穴を形成
することができる。また、嵌合精度を高めることができ
る。尚、コアピン取付部120Aの先端部125A及び
突出部10Cの先端面は平滑であってもよい。金型組立
体の型締め時、突出部10Cの先端部側壁と環状部材1
21Aの内側表面とが接触しないように、突出部10C
の先端部側壁と環状部材121Aの内側表面との間のク
リアランスは0.1mm以上あることが好ましい。
(A)に示した構造においては、集中応力による環状部
材の破損を防止するために、ダイヤモンド砥石で、環状
部材121Aの外側コーナー部に0.2mmR以上の曲
率を付与するか、又はC面処理を行うことが好ましい。
す例においては、コアピンは、第1の金型部10に公知
の方法で取り付けられたコアピン取付部130Aと、コ
アピン取付部130Aに取り付けられ、両端が開口した
環状部材131Aとから成る。環状部材131Aはリン
グ状である。環状部材131Aは例えばジルコニアから
作製されており、その表面には、例えばアモルファスダ
イヤモンドから成る薄膜16Aが形成されている。環状
部材131Aは、キャビティ14内を占めるコアピンの
部分の表面を構成する。環状部材131Aの一端を構成
する面は対向面132Aに相当し、入れ子15には貫通
孔が設けられており、コアピン取付部130Aは、貫通
孔を貫通し、そして環状部材131Aの一端から環状部
材の内部に延在している。この場合、コアピン取付部1
30Aと貫通孔との間のクリアランス(Cc2)は0.1
mm以上であることが好ましい。尚、環状部材131A
の対向面132Aに相当する面と入れ子のキャビティ面
15Aとの間のクリアランス(Cc1)は前述したとおり
とすることが望ましい。更には、環状部材131Aの他
端を構成する面136Aと第2の金型部11のキャビテ
ィ面11Bとの間のクリアランス(Cc3)は、キャビテ
ィ面11Bが金属から構成されている場合、0mmとす
ることができる。第2の金型部11に入れ子(図示せ
ず)を配設する場合には、かかる入れ子のキャビティ面
と環状部材131Aの他端を構成する面136Aとの間
のクリアランス(Cc3)は前述したとおりとすることが
望ましい。この例においては、コアピン取付部130A
の先端面133Aは、面136Aの占める平面内に位置
するが、キャビティ面11Bが金属から構成されている
場合には、コアピン取付部130Aの先端面133A
は、面136Aの占める平面から突出していてもよい。
す例においては、第2の金型部11には孔部11Cが設
けられており、金型組立体の型締め時、コアピン取付部
130Aの先端部134Aは孔部11C内へ延びる。コ
アピン取付部130Aの先端部134Aにおける環状部
材131Aと孔部11Cとの間のクリアランス
(Cc4)は0.01乃至0.03mmであることが好
ましい。
す例においては、コアピン取付部130Aの先端部13
5Aは環状部材131Aの内部に止まり、第2の金型部
11には突出部11Dが設けられており、金型組立体の
型締め時、突出部11Dは環状部材131Aの内部に嵌
合する形態とすることができる。より具体的には、金型
組立体の型締め時、突出部11Dはコアピン取付部13
0Aの先端部135Aと嵌合する。このような構造とす
ることでも、成形品に確実に貫通穴を形成することがで
きる。また、嵌合精度を高めることができる。尚、コア
ピン取付部130Aの先端部135A及び突出部11D
の先端面は平滑であってもよい。金型組立体の型締め
時、突出部11Dの先端部側壁と環状部材131Aの内
側表面とが接触しないように、突出部11Dの先端部側
壁と環状部材131Aの内側表面との間のクリアランス
は0.1mm以上あることが好ましい。
(B)に示した構造においては、集中応力による環状部
材の破損を防止するために、ダイヤモンド砥石で環状部
材131Aの外側コーナー部に0.2mmR以上の曲率
を付与するか、又はC面処理を行うことが好ましい。
的な一部断面図を示す例においては、コアピンを例えば
ジルコニアから作製する代わりに、少なくともキャビテ
ィ14内を占めるコアピン140,150の部分の表面
に、例えばジルコニアを溶射して成る溶射層141,1
51が形成されている。溶射層141,151の表面に
は、例えばアモルファスダイヤモンドから成る薄膜16
Bが形成されている。尚、コアピン140,150は金
属から作製すればよい。
コアピン140は第2の金型部11に取り付けられてお
り、コアピン140の先端面143と入れ子15のキャ
ビティ面15Aとの間のクリアランスは十分大きい。図
40の(A)に示した構造においては、入れ子15には
貫通孔が設けられており、コアピン150はこの貫通孔
を通して第1の金型部10に取り付けられており、コア
ピン150の先端面153と第2の金型部11のキャビ
ティ面11Bとの間のクリアランスは十分大きい。これ
によって、成形品に非貫通穴を形成することができる。
尚、図40の(A)に示した例においては、キャビティ
14内を占めるコアピン150の部分は、入れ子15の
キャビティ面15Aと対向する対向面152を有し、対
向面152と入れ子15のキャビティ面15Aとの間の
クリアランス(Cc1)は前述したとおりとすることが
望ましい。対向面152には、溶射層が形成されていて
も、形成されていなくともよい。
部断面図を示す例においては、コアピン140は第2の
金型部11に取り付けられており、キャビティ14内を
占めるコアピン140の部分は、入れ子15のキャビテ
ィ面15Aと対向する対向面142を有する。対向面1
42と入れ子15のキャビティ面15Aとの間のクリア
ランス(Cc1)は前述したとおりとすることが望まし
い。対向面142には、溶射層が形成されていても、形
成されていなくともよい。図39の(B)に示す構造に
おいては、成形品に貫通穴を形成することができる。
面図を示す例においては、入れ子15には貫通孔が設け
られており、コアピン150はこの貫通孔を通して第1
の金型部10に取り付けられており、キャビティ14内
を占めるコアピン150の部分は、入れ子15のキャビ
ティ面15Aと対向する対向面152を有し、対向面1
52と入れ子15のキャビティ面15Aとの間のクリア
ランス(Cc1)は前述したとおりとすることが望まし
い。尚、対向面152には、溶射層が形成されていて
も、形成されていなくともよい。しかも、コアピン15
0の先端面153と第2の金型部11のキャビティ面1
1Bとの間のクリアランス(Cc3)は、キャビティ面1
1Bが金属から構成されている場合、0mmとすること
ができる。第2の金型部11に入れ子(図示せず)を配
設する場合には、かかる入れ子のキャビティ面とコアピ
ン150の先端面153との間のクリアランス(Cc3)
は前述したとおりとすることが望ましい。先端面153
には、溶射層が形成されていても、形成されていなくと
もよい。これによって、成形品に貫通穴を形成すること
ができる。尚、図40の(A)及び(B)において、コ
アピン150と入れ子15に設けられた貫通孔との間の
クリアランス(Cc2)は0.1mm以上であることが好
ましい。
部断面図を示す例においては、コアピン140は第2の
金型部11に取り付けられており、入れ子15には貫通
孔が設けられており、金型組立体の型締め時、コアピン
140の先端部144は貫通孔内へと延びる。コアピン
140の先端部144と貫通孔との間のクリアランス
(Cc2)は0.1mm以上である形態を挙げることがで
きる。尚、図41の(A)においては、溶射層141
は、対向面142上及び先端部144の表面にも形成さ
れているが、これらの部分に溶射層を形成しなくともよ
い。
図を示すように、入れ子15には貫通孔が設けられてお
り、コアピン150は貫通孔を通して第1の金型部10
に取り付けられている態様を挙げることができる。この
場合、第2の金型部11には孔部11Cが設けられてお
り、金型組立体の型締め時、コアピン150の先端部1
54は孔部11C内へ延びる。コアピン150の先端部
154における溶射層151と孔部11Cとの間のクリ
アランス(Cc4)は0.01乃至0.03mmであるこ
とが好ましい。
(B)及び図32の(B)に示したコアピンの例を実質
的に組み合わせた構造である。即ち、第1のコアピン1
10はジルコニア製であり、入れ子15には貫通孔が設
けられており、第1のコアピン110は、この貫通孔を
通して公知の方法で第1の金型部10に取り付けられて
いる。また、第2のコアピン100もジルコニア製であ
り、第2の金型部11に公知の方法で取り付けられてい
る。第1のコアピン110と第2のコアピン100の先
端面は相互に嵌合し得る構造となっている。第1のコア
ピン110は対向面112を有する。
(A)及び図37の(B)に示したコアピンの例を組み
合わせた構造である。即ち、第1のコアピンは、第1の
金型部10に公知の方法で取り付けられたコアピン取付
部130Bと、コアピン取付部130Bに取り付けら
れ、両端が開口した環状部材131Bとから成る。環状
部材131Bはリング状であり、その構成は、環状部材
131と同様とすることができる。コアピン取付部13
0Bは、環状部材131Bの他端から環状部材131B
の内部に延在している。一方、第2のコアピンは、第2
の金型部11に公知の方法で取り付けられたコアピン取
付部120Bと、コアピン取付部120Bに取り付けら
れ、両端が開口した環状部材121Bとから成る。環状
部材121Bはリング状であり、その構成は、環状部材
121と同様とすることができる。コアピン取付部12
0Bは、環状部材121Bの他端から環状部材121B
の内部に延在している。これらの環状部材121B,1
31Bは、キャビティ14内を占めるコアピンの部分の
表面を構成する。環状部材131Bの一端を構成する面
は対向面132Bに相当し、入れ子15には貫通孔が設
けられており、コアピン取付部130Bは、貫通孔を貫
通し、そして環状部材131Bの一端から環状部材の内
部に延在している。この場合、コアピン取付部130B
と貫通孔との間のクリアランス(Cc2)は0.1mm以
上であることが好ましい。コアピン取付部120B,1
30Bは相互に嵌合し得る構造となっている。環状部材
121Bの一端面(先端面)と環状部材131Bの他端
面(先端面)との間には、0.003乃至0.03mm
のクリアランスがあることが、環状部材121Bや環状
部材131Bの破損を防止する上で好ましい。
(B)及び図40の(B)に示したコアピンの例を組み
合わせた構造である。即ち、入れ子15には貫通孔が設
けられており、コアピンは、入れ子15に設けられた貫
通孔を通して第1の金型部10に取り付けられた第1の
コアピン150と、第2の金型部11に取り付けられた
第2のコアピン140とから成り、金型組立体の型締め
時、第1のコアピン150の先端部154と第2のコア
ピン140の先端部144とが嵌合する。第1のコアピ
ン150に形成された溶射層151の先端面と第2のコ
アピン140に形成された溶射層141の先端面との間
には、0.003乃至0.03mmのクリアランスがあ
ることが、溶射層141,151の破損を防止する上で
好ましい。
(A)に示した構造の変形であり、第1の金型部10に
入れ子151が取り付けられ、第2の金型部11に入れ
子152が取り付けられている。入れ子151には貫通孔
が設けられており、ジルコニア製の第1のコアピン11
0は、この貫通孔を通して公知の方法で第1の金型部1
0に取り付けられている。第1のコアピン110は対向
面112を有する。第2のコアピン100もジルコニア
製であり、入れ子152には貫通孔が設けられており、
第2のコアピン100は、この貫通孔を通して公知の方
法で第2の金型部11に取り付けられている。第2のコ
アピン100は対向面102を有する。第1のコアピン
110と第2のコアピン100の先端面は相互に嵌合し
得る構造となっている。第1のコアピン110における
対向面112と入れ子151のキャビティ面15A1との
間のクリアランス(Cc1)、及び第2のコアピン100
における対向面102と入れ子152のキャビティ面1
5A2との間のクリアランス(Cc1)は、前述したとお
りとすることが望ましい。また、第1のコアピン110
と入れ子151の貫通孔との間のクリアランス
(Cc2)、及び第2のコアピン100と入れ子152の
貫通孔との間のクリアランス(Cc2)は、0.1mm以
上であることが好ましい。
成形品製造用の金型組立体として、図36の(B)に示
したコアピンを備えた金型組立体を使用した。図44及
び図45を参照して、以下、実施例14における穴空き
成形品製造用の金型組立体の組み立てを説明する。尚、
金型組立体の基本的な構造は、実施例5にて説明した金
型組立体と同様とした。
て、中心部に直径27.00mmの貫通孔15Cが設け
られた厚さ3.00mm、直径100.00mmの円盤
状のZrO2から成る入れ子を用いた。入れ子15のキ
ャビティ面15Aには薄膜16が形成されている。薄膜
16の厚さを0.5μmとし、薄膜を構成する材料をア
モルファスダイヤモンドとした。この薄膜16のビッカ
ース硬度は1500Hvであり、動摩擦係数(μ)は
0.2であった。尚、薄膜16の形成は、実施例1と同
様とすることができる。第1の金型部(固定金型部)1
0の入れ子装着部10Aの内法寸法を外径100.2m
m、深さを3.02mmとし、炭素鋼S55Cを切削加
工して入れ子装着部10Aを第1の金型部(固定金型
部)10に形成した。そして、エポキシ系接着剤(図示
せず)を用いて、第1の金型部(固定金型部)10内の
入れ子装着部10Aに入れ子15を固定した(図45の
(A)参照)。
レート19を炭素鋼S55Cから作製した。尚、内法寸
法を99.00mmとした。この被覆プレート19を第
1の金型部(固定金型部)10にビス(図示せず)を用
いて固定した(図45の(B)参照)。入れ子15と被
覆プレート19との間のクリアランス(C31)は、平均
で0.01mmであった。また、入れ子15に対する被
覆プレート19の重なり量(ΔS31)は0.5mmであ
った。
立体の組み立て後の金型の型締め時の状態及び型開き時
の状態を、図44の(A)及び(B)にそれぞれ示す。
成形品に穴を形成するためのコアピンは、第2の金型部
(可動金型部)11に公知の方法で取り付けられた金属
製のコアピン取付部120Aと、コアピン取付部120
Aに接着剤(図示せず)を用いて取り付けられた環状部
材121Aから成る。環状部材121Aの両端は開口し
ている。環状部材121Aは切削加工にて作製されたZ
rO2から成り、内径を26.00mm、外径を32.
00mmとした。環状部材121Aの外側コーナー部は
0.5mmRに研磨してある。環状部材121Aの表面
には薄膜16Aが形成されている。薄膜16Aの厚さを
0.5μmとし、薄膜を構成する材料をアモルファスダ
イヤモンドとした。この薄膜16Aのビッカース硬度は
1500Hvであり、動摩擦係数(μ)は0.2であっ
た。尚、薄膜16Aの形成は、実施例1と同様とするこ
とができる。炭素鋼S55Cから作製したコアピン取付
部120Aの環状部材121Aを取り付ける部分の直径
を25.90mmとした。環状部材121Aの一端を構
成する面は対向面122Aに相当し、コアピン取付部1
20Aは、環状部材121Aの他端から環状部材の内部
に延在している。入れ子15のキャビティ面15Aと、
環状部材121Aの対向面122Aとは面接触していな
い。金型の型締め時、入れ子15のキャビティ面15A
と、環状部材121Aの対向面122Aとの間のクリア
ランス(Cc1)は、0.01mmであった。金型の型締
め時、コアピン取付部120Aの先端部124Aは環状
部材121Aの一端から貫通孔15C内へと延びる。コ
アピン取付部120Aの先端部124Aと貫通孔15C
との間のクリアランス(Cc2)は0.55mmであっ
た。このような構造とすることで、入れ子15及びコア
ピンの破損、あるいは、成形品のバリ発生を防止するこ
とができる。
い、実施例1と同様の成形条件で成形を行った。成形品
の表面にはガラス繊維の析出もなく、成形品は非常に高
い鏡面性を有していた。また、成形品には、フローマー
ク及びジェッティング等の成形不良も認められず、成形
品には貫通孔が形成されていた。また、成形品の離型も
スムースであり、剥離マークの発生もなかった。連続し
て成形を10000回行ったが、入れ子15に割れ等の
損傷は発生せず、薄膜16にも損傷は発生しなかった。
また、環状部材121Aや薄膜16Aにも損傷は発生し
なかった。
成形品製造用の金型組立体として、図37の(A)に示
したコアピンを備えた金型組立体を使用した。また、金
型組立体の基本的な構造は、実施例5にて説明した金型
組立体と同様とした。
スから作製した。尚、この結晶化ガラスの弾性率は0.
9×106kg/cm2であり、熱伝導率は0.4×10
-2cal/cm・sec・degである。そして、入れ
子15のキャビティ面15Aに対して、ダイヤモンド砥
石及び酸化セリウム砥石を用いた研磨及び仕上げを行
い、表面粗さRmaxを0.02μmとした。入れ子15
の寸法を、厚さ4.00mm、外径100.00mm、
内径30.00mmとした。入れ子15のキャビティ面
15Aには薄膜16が形成されている。薄膜16の厚さ
を0.5μmとし、薄膜を構成する材料をアモルファス
ダイヤモンドとした。この薄膜16のビッカース硬度は
1500Hvであり、動摩擦係数(μ)は0.2であっ
た。尚、薄膜16の形成は、実施例1と同様とすること
ができる。第1の金型部(固定金型部)10の入れ子装
着部10Aの内法寸法を外径100.2mm、深さを
4.02mmとし、炭素鋼S55Cから切削加工によっ
て入れ子装着部10Aを作製した。また、入れ子装着部
10Aには、コアピン取付部120Aと嵌合する円柱状
の突出部10Cを設けた。次いで、入れ子15を入れ子
装着部10A内にエポキシ系接着剤で固定した。
ート19を炭素鋼S55Cから作製し、内法寸法を9
9.00mmとした。この被覆プレート19を第1の金
型部(固定金型部)10にビス(図示せず)を用いて固
定した。
リアランス(C31)は、平均で0.01mmであった。
また、入れ子15に対する被覆プレート19の重なり量
(ΔS31)は0.5mmであった。
ピン取付部120Aを取り付けた。炭素鋼S55Cから
作製したコアピン取付部120Aの環状部材121Aを
取り付ける部分の直径を25.9mmとした。環状部材
121AをZrO2から切削加工にて作製した。環状部
材121Aの外径を32.00mm、内径を26.00
mmとした。尚、環状部材の外側コーナー部をダイヤモ
ンド砥石にて0.5mmRに仕上げた。そして、コアピ
ン取付部120Aの環状部材を取り付ける部分に環状部
材121Aを接着剤を用いて固定した。尚、環状部材1
21Aの表面には薄膜16Aが形成されている。薄膜1
6Aの厚さを0.5μmとし、薄膜を構成する材料をア
モルファスダイヤモンドとした。この薄膜16Aのビッ
カース硬度は1500Hvであり、動摩擦係数(μ)は
0.2であった。尚、薄膜16Aの形成は、実施例1と
同様とすることができる。金型組立体の型締め時、入れ
子15のキャビティ面15Aと、環状部材121Aの対
向面122Aとの間のクリアランス(Cc1)は、0.0
1mmであった。突出部10Cと入れ子15に設けられ
た貫通孔との間のクリアランス(Cc2)は2.1mmで
あった。また、突出部10Cの先端部側壁と環状部材1
21Aの内側表面との間のクリアランスは0.1mmで
あった。尚、成形品は、外径99mm、内径32mm、
厚さ2mmのドーナツ型である。実施例15の穴空き成
形品製造用の金型組立体の組み立て後の金型の型締め時
の状態及び型開き時の状態を、図46の(A)及び
(B)にそれぞれ示す。
た後、金型温調機を用いて130゜Cまで加熱した後、
40゜Cまで急冷しても、結晶化度70%の結晶化ガラ
スから作製された入れ子15に割れ等の問題は発生しな
かった。また、環状部材121Aや薄膜16,16Aに
も損傷は発生しなかった。
0MST射出成形機を用い、金型組立体を80゜C加熱
した。成形用材料として黒色のポリカーボネート樹脂
(三菱エンジニアリングプラスチックス(株)製:S3
000)を用い、樹脂温度280゜C、射出圧力700
kgf/cm2−Gの条件でキャビティ14内に溶融樹
脂を溶融樹脂導入部13から射出した後(図47参
照)、20秒後に成形品を金型組立体から取り出した。
品の端部に至るまで優れた光沢を有しており、ウエルド
ラインは発生していなかった。成形品には、フローマー
ク及びジェッティング等の成形不良も認められず、成形
品には貫通孔が形成されていた。また、成形品の離型も
スムースであり、剥離マークの発生もなかった。また、
10000回の成形を行っても、入れ子15や環状部材
121A、薄膜16,16Aに破損は認められなかっ
た。
明したが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例にて説明した金型組立体の構造、成形品の製造方
法における各種条件は例示であり、適宜変更することが
できる。
出すために、キャビティ24に連通したタブ形成部24
Aが被覆プレート29Aに設けられている構造を例示す
る。尚、被覆プレート29Aは第1の金型部20に取り
付けられている。尚、この場合にも、入れ子25と被覆
プレート29Aとの間のクリアランスC43は0.03m
m以下を満足する必要がある。この金型組立体は実施例
6にて説明した金型組立体と実質的には同様の構造を有
する。被覆プレート29Aは、図48の(A)の紙面垂
直方向にも2カ所設けられている。尚、図48の(A)
及び図49の(A)は、垂直面で被覆プレート29,2
9Aを含む金型組立体の領域を切断したときの図であ
り、図48の(B)及び図49の(B)は、かかる垂直
面と平行な垂直面で被覆プレート29,29Aを含まな
い金型組立体の領域を切断したときの図である。金型組
立体をこのような構造にすることによって、成形品には
タブ部が形成される。金型組立体の型開き後(図49の
(A)及び(B)参照)、第2の金型部21に配設され
た突き出しピン(図示せず)をかかるタブ部に当てて成
形品を押し出し、成形品を金型組立体から取り出せばよ
い。尚、成形品に形成されたタブ部は、後の工程で削除
すればよい。
された溶融樹脂の急冷を抑制することができる結果、ジ
ェッテイングやフローマーク等の外観不良が発生するこ
とを効果的に防止することができるし、無機繊維を含有
する熱可塑性樹脂を使用した場合にあっても無機繊維が
成形品の表面に析出(浮き)することを確実に防止する
ことができる。しかも、金型組立体からの成形品の離型
不良も併せて防止できるので、連続成形も容易であり、
成形品の品質も安定しており、長期に亙り成形が可能と
なる。また、成形品の外観を損なうことがなくなり、成
形品端部のバリ発生を防止でき、成形品の不良率低減及
び成形品の均質化、高品質化を達成することができ、成
形品の製造コストの低下を図ることができる。
熱効果が大きいばかりか、入れ子の保守が容易である。
しかも、本発明の金型組立体においては、入れ子を、所
定のクリアランス(C)や重なり量(ΔS)の範囲内で
金型部内に組み込むことによって、長期的な成形を実施
しても、入れ子に破損が生じることがなく、容易且つ安
価に外観及び離型性に優れた成形品を成形することが可
能となる。
性が向上するが故に、キャビティ内への溶融樹脂の導入
圧力を低く設定できるので、成形品に残留する応力を緩
和でき、成形品の品質が向上する。また、導入圧力を低
減できるために、金型部の薄肉化、成形装置の小型化が
可能となり、成形品のコストダウンも可能になる。
アピンを備えた金型組立体を用いることによって、溶融
樹脂の急速なる冷却に起因した転写性の劣化、光沢性の
劣化を防止することができ、更にはウエルドラインの発
生を抑制することができる。また、容易に且つ確実に穴
空き成形品を成形することができる。
状態を示す模式的な端面図である。
端面図である。
可塑性樹脂を導入した状態を示す模式的な端面図であ
る。
キャビティ容積を減少させた状態を示す模式的な端面図
である。
熱可塑性樹脂の導入状態及びキャビティ容積を減少させ
た状態を示す模式的な端面図である。
キャビティ内に導入された溶融熱可塑性樹脂内部に加圧
流体を注入している状態を示す模式的な端面図である。
的な端面図、及び、実施例4の金型組立体の組み立て中
の模式的な端面図である。
的な端面図、及び、キャビティ内へ溶融熱可塑性樹脂を
導入した状態を示す模式的な端面図である。
的な端面図、及び、実施例5の金型組立体の組み立て中
の模式的な端面図である。
端面図である。
端面図である。
式的な端面図である。
な端面図である。
式的な端面図である。
式的な端面図である。
な端面図である。
な端面図である。
式的な端面図である。
し得る構造を有する実施例8の金型組立体の模式的な端
面図である。
立体の模式的な端面図、及び成形品の成形中の状態を示
す模式的な端面図である。
示す模式的な端面図である。
ルの模式図である。
な端面図である。
拡大された端面図である。
拡大された端面拡大図である。
な端面図であり、図24に示したと同様の金型組立体の
部分の模式的な拡大された端面図であり、溶融樹脂導入
部を含む部分を拡大した図である。
な端面図であり、図25に示したと同様の金型組立体の
部分の模式的な拡大された端面図である。
模式的な拡大された端面図であり、図23の(A)の線
B−Bと同様の線に沿った図である。
模式的な拡大された端面図であり、溶融樹脂導入部を含
む部分を拡大した図である。
模式的な拡大された端面図であり、溶融樹脂導入部を含
まない部分を拡大した図である。
的な一部断面図である。
的な一部断面図である。
的な一部断面図である。
的な一部断面図である。
的な一部断面図である。
的な一部断面図である。
的な一部断面図である。
的な一部断面図である。
的な一部断面図である。
的な一部断面図である。
的な一部断面図である。
的な一部断面図である。
的な一部断面図である。
型組立体の模式的な一部端面図である。
型組立体の組み立て中の模式的な一部端面図である。
型組立体の模式的な一部端面図である。
型組立体のキャビティ内に溶融熱可塑性樹脂を導入した
状態を示す模式的な一部端面図である。
ャビティに連通したタブ形成部が被覆プレートに設けら
れている構造を有する金型組立体の模式的な端面図であ
る。
形品を模式的に示す図である。
の鈴木式試験機の概念図である。
込み(切り欠き) 11B・・・第2の金型部のキャビティ面 11C・・・孔部 11D・・・突出部 12・・・入れ子被覆部 13・・・溶融樹脂導入部 14・・・キャビティ 15・・・入れ子 15A・・・入れ子の表面 15B・・・入れ子の表面の一部分 16,16A,16B・・・薄膜 17・・・ボルト 18・・・加圧流体注入装置 19・・・被覆プレート 20・・・第1の金型部 20A・・・入れ子装着部 21・・・第2の金型部 21A・・・第2の金型部の面に設けられた一種の切り
込み(切り欠き) 22・・・入れ子被覆部 23・・・溶融樹脂導入部 24・・・キャビティ 24A・・・タブ形成部 25・・・入れ子 25A・・・入れ子のキャビティ面 26・・・薄膜 27・・・中子 28・・・加圧流体注入装置 29・・・被覆プレート 29A・・・被覆プレート 30・・・第1の金型部 31・・・入れ子装着部 32・・・第1の被覆プレート取付部 33,43・・・被覆プレート 35・・・第1の入れ子 35A・・・第1の入れ子のキャビティ面 36,46・・・薄膜 37・・・溶融樹脂導入部 40・・・第2の金型部 41・・・入れ子装着部 42・・・第2の被覆プレート取付部 45・・・第2の入れ子 45A・・・第2の入れ子のキャビティ面 50・・・車両用ルーフレール 51・・・レール 52・・・レグ 53・・・溶融樹脂導入部の跡 54・・・中空部 55・・・貫通穴 60・・・第1の金型部 61・・・第2の金型部 62・・・入れ子被覆部 63・・・被覆プレート 64・・・被覆プレート 65・・・溶融樹脂導入部 66・・・加圧流体注入装置 66A・・・加圧流体注入ノズル 66B・・・逆止弁 67・・・キャビティ 68A,68B・・・スライドコア部材 70・・・入れ子 71・・・入れ子の端面 72・・・穴 73・・・入れ子のキャビティ面 80A,80B,81A,81B・・・環状部材 101,111,140,150・・・コアピン 102,112,122,122A,132,132
A,142,152・・・対向面 103,113,123,123A,133,133
A,143,153・・・先端面 104,114,124A,125A,134A,13
5A,144,154・・・コアピンの先端部 120,120A,130,130A・・・コアピン取
付部 121,121A,131,131A・・・環状部材 141,151・・・溶射層
Claims (43)
- 【請求項1】熱可塑性樹脂に基づき成形品を成形するた
めの金型部の内部に配設され、そして、キャビティの一
部を構成する入れ子であって、 該入れ子の表面には薄膜が形成されており、 該入れ子は、厚さ0.1mm乃至10mm、弾性率0.
8×106kg/cm2以上、熱伝導率0.2×10-2c
al/cm・sec・deg乃至2×10-2cal/c
m・sec・degの無機材料から作製され、 該薄膜は、0.01μm乃至20μmの厚さを有し、ビ
ッカース硬度が600Hv以上、動摩擦係数が0.5以
下であって、熱可塑性樹脂との剥離強度が1kgf/c
m以下のセラミックス化合物、金属、金属化合物及び炭
素化合物から成る群から選択された少なくとも1種類の
材料から成ることを特徴とする入れ子。 - 【請求項2】入れ子は、ZrO2、ZrO2−CaO、Z
rO2−Y2O3、ZrO2−MgO、ZrO2−SiO2、
K2O−TiO2、Al2O3、Al2O3−TiC、Ti3
N2、3Al2O3−2SiO2、MgO−SiO2、2M
gO−SiO2、MgO−Al2O3−SiO2及びチタニ
アから成る群から選択されたセラミックス、若しくは、
石英ガラス及び結晶化ガラスから成る群から選択された
ガラスから作製されていることを特徴とする請求項1に
記載の入れ子。 - 【請求項3】薄膜を構成する材料は、TiN、TiAl
N、TiC、CBN、BN、アモルファスダイヤモン
ド、CrN、Cr及びNiから成る群から選択された材
料であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載
の入れ子。 - 【請求項4】(イ)キャビティが設けられ、熱可塑性樹
脂に基づき成形品を成形するための第1の金型部及び第
2の金型部、 (ロ)該第1若しくは第2の金型部に配置され、該第1
の金型部と該第2の金型部とを型締めした状態において
形成される該キャビティ内に溶融熱可塑性樹脂を導入す
るための溶融樹脂導入部、並びに、 (ハ)該金型部の少なくとも一方に配設され、キャビテ
ィの一部を構成する、表面に薄膜が形成された入れ子、 を備え、 該入れ子は、厚さ0.1mm乃至10mm、弾性率0.
8×106kg/cm2以上、熱伝導率0.2×10-2c
al/cm・sec・deg乃至2×10-2cal/c
m・sec・degの無機材料から作製され、 該薄膜は、0.01μm乃至20μmの厚さを有し、ビ
ッカース硬度が600Hv以上、動摩擦係数が0.5以
下であって、熱可塑性樹脂との剥離強度が1kgf/c
m以下のセラミックス化合物、金属、金属化合物及び炭
素化合物から成る群から選択された少なくとも1種類の
材料から成ることを特徴とする金型組立体。 - 【請求項5】第1若しくは第2の金型部に配置され、キ
ャビティ内に導入された溶融熱可塑性樹脂の内部に加圧
流体を注入するための加圧流体注入装置を更に備えてい
ることを特徴とする請求項4に記載の金型組立体。 - 【請求項6】キャビティの容積を可変とし得る構造であ
ることを特徴とする請求項4に記載の金型組立体。 - 【請求項7】第1の金型部と第2の金型部とによって印
篭構造が形成されることを特徴とする請求項6に記載の
金型組立体。 - 【請求項8】キャビティの容積を可変とし得る中子が備
えられていることを特徴とする請求項4に記載の金型組
立体。 - 【請求項9】入れ子は第1の金型部に配設され、 第1の金型部と第2の金型部とを型締めした状態におい
て、入れ子の表面と、該入れ子の表面と対向する第2の
金型部の面との間のクリアランスは0.03mm以下で
あることを特徴とする請求項4乃至請求項8のいずれか
1項に記載の金型組立体。 - 【請求項10】入れ子は第1の金型部に配設され、 第2の金型部には、入れ子被覆部が設けられており、 第1の金型部と第2の金型部とを型締めした状態におい
て、入れ子と入れ子被覆部との間のクリアランスは0.
03mm以下であり、且つ、入れ子に対する入れ子被覆
部の重なり量は0.5mm以上であることを特徴とする
請求項4乃至請求項8のいずれか1項に記載の金型組立
体。 - 【請求項11】第1若しくは第2の金型部に取り付けら
れ、キャビティの一部を構成し、入れ子の端部を被覆す
る被覆プレートを更に備え、 入れ子は第1の金型部に配設され、 第1の金型部と第2の金型部とを型締めした状態におい
て、入れ子と被覆プレートとの間のクリアランスは0.
03mm以下であり、且つ、入れ子に対する被覆プレー
トの重なり量は0.5mm以上であることを特徴とする
請求項4乃至請求項8のいずれか1項に記載の金型組立
体。 - 【請求項12】入れ子と第2の金型部との間に配設さ
れ、第1の金型部に取り付けられ、溶融樹脂導入部が設
けられた被覆プレートを更に備え、 第2の金型部には、入れ子被覆部が設けられており、 第1の金型部と第2の金型部とを型締めした状態におい
て、入れ子と入れ子被覆部との間のクリアランスは0.
03mm以下であり、入れ子に対する入れ子被覆部の重
なり量は0.5mm以上であり、入れ子と被覆プレート
との間のクリアランスは0.03mm以下であり、入れ
子に対する被覆プレートの重なり量は0.5mm以上で
あり、被覆プレートは入れ子の一部分とのみ重なり合っ
ていることを特徴とする請求項4乃至請求項8のいずれ
か1項に記載の金型組立体。 - 【請求項13】入れ子は、ZrO2、ZrO2−CaO、
ZrO2−Y2O3、ZrO2−MgO、ZrO2−Si
O2、K2O−TiO2、Al2O3、Al2O3−TiC、
Ti3N2、3Al2O3−2SiO2、MgO−SiO2、
2MgO−SiO2、MgO−Al2O3−SiO2及びチ
タニアから成る群から選択されたセラミックス、若しく
は、石英ガラス及び結晶化ガラスから成る群から選択さ
れたガラスから作製されていることを特徴とする請求項
4乃至請求項12のいずれか1項に記載の金型組立体。 - 【請求項14】薄膜を構成する材料は、TiN、TiA
lN、TiC、CBN、BN、アモルファスダイヤモン
ド、CrN、Cr及びNiから成る群から選択された材
料であることを特徴とする請求項4乃至請求項13のい
ずれか1項に記載の金型組立体。 - 【請求項15】第1若しくは第2の金型部に配置され、
成形品に穴を形成するためのスライドコアを更に備えて
いることを特徴とする請求項4乃至請求項14のいずれ
か1項に記載の金型組立体。 - 【請求項16】成形品に穴を形成するためのスライドコ
アは、一対の対向するスライドコア部材と、キャビティ
の一部を構成するそれぞれのスライドコア部材の部分に
取り付けられた環状部材とから構成され、 該環状部材は、一端が閉塞しそして他端が開口した形
状、若しくは両端が開口した形状を有し、 該環状部材の表面には薄膜が形成され、 該環状部材は、厚さ0.1mm乃至5mm、弾性率0.
8×106kg/cm2以上、熱伝導率0.2×10-2c
al/cm・sec・deg乃至2×10-2cal/c
m・sec・degの無機材料から作製され、 該薄膜は、0.01μm乃至20μmの厚さを有し、ビ
ッカース硬度が600Hv以上、動摩擦係数が0.5以
下であって、熱可塑性樹脂との剥離強度が1kgf/c
m以下のセラミックス化合物、金属、金属化合物及び炭
素化合物から成る群から選択された少なくとも1種類の
材料から成ることを特徴とする請求項15に記載の金型
組立体。 - 【請求項17】成形品に形成すべき穴は貫通穴であり、
一対のスライドコア部材が対向した状態において、一方
のスライドコア部材に取り付けられた環状部材の端部と
他方のスライドコア部材に取り付けられた環状部材の端
部との間のクリアランスは0.03mm以下であること
を特徴とする請求項16に記載の金型組立体。 - 【請求項18】環状部材は、ZrO2、ZrO2−Ca
O、ZrO2−Y2O3、ZrO2−MgO、ZrO2−S
iO2、K2O−TiO2、Al2O3、Al2O3−Ti
C、Ti3N2、3Al2O3−2SiO2、MgO−Si
O2、2MgO−SiO2、MgO−Al2O3−SiO2
及びチタニアから成る群から選択されたセラミックス、
若しくは、石英ガラス及び結晶化ガラスから成る群から
選択されたガラスから作製され、 環状部材の表面に形成された薄膜を構成する材料は、T
iN、TiAlN、TiC、CBN、BN、アモルファ
スダイヤモンド、CrN、Cr及びNiから成る群から
選択された材料であることを特徴とする請求項16又は
請求項17に記載の金型組立体。 - 【請求項19】成形品に穴を形成するために、第1の金
型部及び/又は第2の金型部に取り付けられ、キャビテ
ィ内を占める部分がキャビティの一部を構成するコアピ
ンを更に備えていることを特徴とする請求項4乃至請求
項14のいずれか1項に記載の金型組立体。 - 【請求項20】コアピンは、弾性率0.8×106kg
/cm2以上、熱伝導率0.2×10-2cal/cm・
sec・deg乃至2×10-2cal/cm・sec・
degの無機材料から作製され、 該コアピンの表面には薄膜が形成され、 該薄膜は、0.01μm乃至20μmの厚さを有し、ビ
ッカース硬度が600Hv以上、動摩擦係数が0.5以
下であって、熱可塑性樹脂との剥離強度が1kgf/c
m以下のセラミックス化合物、金属、金属化合物及び炭
素化合物から成る群から選択された少なくとも1種類の
材料から成ることを特徴とする請求項19に記載の金型
組立体。 - 【請求項21】コアピンは、ZrO2、ZrO2−Ca
O、ZrO2−Y2O3、ZrO2−MgO、ZrO2−S
iO2、K2O−TiO2、Al2O3、Al2O3−Ti
C、Ti3N2、3Al2O3−2SiO2、MgO−Si
O2、2MgO−SiO2、MgO−Al2O3−SiO2
及びチタニアから成る群から選択されたセラミックス、
若しくは、石英ガラス及び結晶化ガラスから成る群から
選択されたガラスから作製されており、 該コアピンの表面に形成された薄膜を構成する材料は、
TiN、TiAlN、TiC、CBN、BN、アモルフ
ァスダイヤモンド、CrN、Cr及びNiから成る群か
ら選択された材料であることを特徴とする請求項20に
記載の金型組立体。 - 【請求項22】コアピンは、 (a)第1の金型部及び/又は第2の金型部に取り付け
られたコアピン取付部と、 (b)コアピン取付部に取り付けられ、一端が閉塞しそ
して他端が開口した形状、若しくは、両端が開口した形
状を有する環状部材、 とから成り、 該環状部材は、キャビティ内を占めるコアピンの部分の
表面を構成し、 該コアピン取付部は、該環状部材の他端から環状部材の
内部に延在しており、 該環状部材の表面には薄膜が形成され、 該環状部材は、弾性率0.8×106kg/cm2以上、
熱伝導率0.2×10-2cal/cm・sec・deg
乃至2×10-2cal/cm・sec・degの無機材
料から作製され、 該薄膜は、0.01μm乃至20μmの厚さを有し、ビ
ッカース硬度が600Hv以上、動摩擦係数が0.5以
下であって、熱可塑性樹脂との剥離強度が1kgf/c
m以下のセラミックス化合物、金属、金属化合物及び炭
素化合物から成る群から選択された少なくとも1種類の
材料から成ることを特徴とする請求項19に記載の金型
組立体。 - 【請求項23】環状部材は、ZrO2、ZrO2−Ca
O、ZrO2−Y2O3、ZrO2−MgO、ZrO2−S
iO2、K2O−TiO2、Al2O3、Al2O3−Ti
C、Ti3N2、3Al2O3−2SiO2、MgO−Si
O2、2MgO−SiO2、MgO−Al2O3−SiO2
及びチタニアから成る群から選択されたセラミックス、
若しくは、石英ガラス及び結晶化ガラスから成る群から
選択されたガラスから作製されており、 該環状部材の表面に形成された薄膜を構成する材料は、
TiN、TiAlN、TiC、CBN、BN、アモルフ
ァスダイヤモンド、CrN、Cr及びNiから成る群か
ら選択された材料であることを特徴とする請求項22に
記載の金型組立体。 - 【請求項24】(イ)キャビティが設けられ、熱可塑性
樹脂に基づき成形品を成形するための第1の金型部及び
第2の金型部、 (ロ)該第1若しくは第2の金型部に配置され、該第1
の金型部と該第2の金型部とを型締めした状態において
形成される該キャビティ内に溶融熱可塑性樹脂を導入す
るための溶融樹脂導入部、並びに、 (ハ)該金型部の少なくとも一方に配設され、キャビテ
ィの一部を構成する、表面に薄膜が形成された入れ子、 を備え、 該入れ子は、厚さ0.1mm乃至10mm、弾性率0.
8×106kg/cm2以上、熱伝導率0.2×10-2c
al/cm・sec・deg乃至2×10-2cal/c
m・sec・degの無機材料から作製され、 該薄膜は、0.01μm乃至20μmの厚さを有し、ビ
ッカース硬度が600Hv以上、動摩擦係数が0.5以
下であって、熱可塑性樹脂との剥離強度が1kgf/c
m以下のセラミックス化合物、金属、金属化合物及び炭
素化合物から成る群から選択された少なくとも1種類の
材料から成る金型組立体を用い、 溶融樹脂導入部からキャビティ内に溶融熱可塑性樹脂を
導入することを特徴とする成形品の製造方法。 - 【請求項25】第1若しくは第2の金型部に配置され、
キャビティ内に導入された溶融熱可塑性樹脂の内部に加
圧流体を注入するための加圧流体注入装置が、金型組立
体には更に備えられ、 溶融樹脂導入部からのキャビティ内への溶融熱可塑性樹
脂の導入開始後、キャビティ内の溶融熱可塑性樹脂内部
に加圧流体注入装置から加圧流体を注入し、以て、キャ
ビティ内の樹脂内部に中空部を形成することを特徴とす
る請求項24に記載の成形品の製造方法。 - 【請求項26】金型組立体はキャビティの容積を可変と
し得る構造であり、 成形すべき成形品の容積よりもキャビティの容積が大き
くなるように、第1の金型部と第2の金型部とを型締め
し、 該キャビティ内に溶融熱可塑性樹脂を導入し、 熱可塑性樹脂の導入開始前、開始と同時に、導入中に、
あるいは導入完了後、キャビティの容積を成形すべき成
形品の容積まで減少させることを特徴とする請求項24
に記載の成形品の製造方法。 - 【請求項27】第1の金型部と第2の金型部とによって
印篭構造が形成されることを特徴とする請求項26に記
載の成形品の製造方法。 - 【請求項28】キャビティの容積を可変とし得る中子が
金型組立体には更に備えられていることを特徴とする請
求項26に記載の成形品の製造方法。 - 【請求項29】入れ子は第1の金型部に配設され、 第1の金型部と第2の金型部とを型締めした状態におい
て、入れ子の表面と、該入れ子の表面と対向する第2の
金型部の面との間のクリアランスは0.03mm以下で
あることを特徴とする請求項24乃至請求項28のいず
れか1項に記載の成形品の製造方法。 - 【請求項30】入れ子は第1の金型部に配設され、 第2の金型部には、入れ子被覆部が設けられており、 第1の金型部と第2の金型部とを型締めした状態におい
て、入れ子と入れ子被覆部との間のクリアランスは0.
03mm以下であり、且つ、入れ子に対する入れ子被覆
部の重なり量は0.5mm以上であることを特徴とする
請求項24乃至請求項28のいずれか1項に記載の成形
品の製造方法。 - 【請求項31】第1若しくは第2の金型部に取り付けら
れ、キャビティの一部を構成し、入れ子の端部を被覆す
る被覆プレートが金型組立体には更に備えられており、 入れ子は第1の金型部に配設され、 第1の金型部と第2の金型部とを型締めした状態におい
て、入れ子と被覆プレートとの間のクリアランスは0.
03mm以下であり、且つ、入れ子に対する被覆プレー
トの重なり量は0.5mm以上であることを特徴とする
請求項24乃至請求項28のいずれか1項に記載の成形
品の製造方法。 - 【請求項32】入れ子と第2の金型部との間に配設さ
れ、第1の金型部に取り付けられ、溶融樹脂導入部が設
けられた被覆プレートが金型組立体には更に備えられて
おり、 第2の金型部には、入れ子被覆部が設けられており、 第1の金型部と第2の金型部とを型締めした状態におい
て、入れ子と入れ子被覆部との間のクリアランスは0.
03mm以下であり、入れ子に対する入れ子被覆部の重
なり量は0.5mm以上であり、入れ子と被覆プレート
との間のクリアランスは0.03mm以下であり、入れ
子に対する被覆プレートの重なり量は0.5mm以上で
あり、被覆プレートは入れ子の一部分とのみ重なり合っ
ていることを特徴とする請求項24乃至請求項28のい
ずれか1項に記載の成形品の製造方法。 - 【請求項33】入れ子は、ZrO2、ZrO2−CaO、
ZrO2−Y2O3、ZrO2−MgO、ZrO2−Si
O2、K2O−TiO2、Al2O3、Al2O3−TiC、
Ti3N2、3Al2O3−2SiO2、MgO−SiO2、
2MgO−SiO2、MgO−Al2O3−SiO2及びチ
タニアから成る群から選択されたセラミックス、若しく
は、石英ガラス及び結晶化ガラスから成る群から選択さ
れたガラスから作製されていることを特徴とする請求項
24乃至請求項32のいずれか1項に記載の成形品の製
造方法。 - 【請求項34】薄膜を構成する材料は、TiN、TiA
lN、TiC、CBN、BN、アモルファスダイヤモン
ド、CrN、Cr及びNiから成る群から選択された材
料であることを特徴とする請求項24乃至請求項33の
いずれか1項に記載の成形品の製造方法。 - 【請求項35】第1若しくは第2の金型部に配置され、
成形品に穴を形成するためのスライドコアが金型組立体
には更に備えられていることを特徴とする請求項24乃
至請求項34のいずれか1項に記載の成形品の製造方
法。 - 【請求項36】成形品に穴を形成するためのスライドコ
アは、一対の対向するスライドコア部材と、キャビティ
の一部を構成するそれぞれのスライドコア部材の部分に
取り付けられた環状部材とから構成され、 該環状部材は、一端が閉塞しそして他端が開口した形
状、若しくは両端が開口した形状を有し、 該環状部材の表面には薄膜が形成され、 該環状部材は、厚さ0.1mm乃至5mm、弾性率0.
8×106kg/cm2以上、熱伝導率0.2×10-2c
al/cm・sec・deg乃至2×10-2cal/c
m・sec・degの無機材料から作製され、 該薄膜は、0.01μm乃至20μmの厚さを有し、ビ
ッカース硬度が600Hv以上、動摩擦係数が0.5以
下であって、熱可塑性樹脂との剥離強度が1kgf/c
m以下のセラミックス化合物、金属、金属化合物及び炭
素化合物から成る群から選択された少なくとも1種類の
材料から成ることを特徴とする請求項35に記載の成形
品の製造方法。 - 【請求項37】成形品に形成すべき穴は貫通穴であり、
一対のスライドコア部材が対向した状態において、一方
のスライドコア部材に取り付けられた環状部材の端部と
他方のスライドコア部材に取り付けられた環状部材の端
部との間のクリアランスは0.03mm以下であること
を特徴とする請求項36に記載の成形品の製造方法。 - 【請求項38】環状部材は、ZrO2、ZrO2−Ca
O、ZrO2−Y2O3、ZrO2−MgO、ZrO2−S
iO2、K2O−TiO2、Al2O3、Al2O3−Ti
C、Ti3N2、3Al2O3−2SiO2、MgO−Si
O2、2MgO−SiO2、MgO−Al2O3−SiO2
及びチタニアから成る群から選択されたセラミックス、
若しくは、石英ガラス及び結晶化ガラスから成る群から
選択されたガラスから作製され、 環状部材の表面に形成された薄膜を構成する材料は、T
iN、TiAlN、TiC、CBN、BN、アモルファ
スダイヤモンド、CrN、Cr及びNiから成る群から
選択された材料であることを特徴とする請求項36又は
請求項37に記載の成形品の製造方法。 - 【請求項39】成形品に穴を形成するために、第1の金
型部及び/又は第2の金型部に取り付けられ、キャビテ
ィ内を占める部分がキャビティの一部を構成するコアピ
ンが金型組立体には更に備えられていることを特徴とす
る請求項24乃至請求項34のいずれか1項に記載の成
形品の製造方法。 - 【請求項40】コアピンは、弾性率0.8×106kg
/cm2以上、熱伝導率0.2×10-2cal/cm・
sec・deg乃至2×10-2cal/cm・sec・
degの無機材料から作製され、 該コアピンの表面には薄膜が形成され、 該薄膜は、0.01μm乃至20μmの厚さを有し、ビ
ッカース硬度が600Hv以上、動摩擦係数が0.5以
下であって、熱可塑性樹脂との剥離強度が1kgf/c
m以下のセラミックス化合物、金属、金属化合物及び炭
素化合物から成る群から選択された少なくとも1種類の
材料から成ることを特徴とする請求項39に記載の成形
品の製造方法。 - 【請求項41】コアピンは、ZrO2、ZrO2−Ca
O、ZrO2−Y2O3、ZrO2−MgO、ZrO2−S
iO2、K2O−TiO2、Al2O3、Al2O3−Ti
C、Ti3N2、3Al2O3−2SiO2、MgO−Si
O2、2MgO−SiO2、MgO−Al2O3−SiO2
及びチタニアから成る群から選択されたセラミックス、
若しくは、石英ガラス及び結晶化ガラスから成る群から
選択されたガラスから作製されており、 該コアピンの表面に形成された薄膜を構成する材料は、
TiN、TiAlN、TiC、CBN、BN、アモルフ
ァスダイヤモンド、CrN、Cr及びNiから成る群か
ら選択された材料であることを特徴とする請求項40に
記載の成形品の製造方法。 - 【請求項42】コアピンは、 (a)第1の金型部及び/又は第2の金型部に取り付け
られたコアピン取付部と、 (b)コアピン取付部に取り付けられ、一端が閉塞しそ
して他端が開口した形状、若しくは、両端が開口した形
状を有する環状部材、 とから成り、 該環状部材は、キャビティ内を占めるコアピンの部分の
表面を構成し、 該コアピン取付部は、該環状部材の他端から環状部材の
内部に延在しており、 該環状部材の表面には薄膜が形成され、 該環状部材は、弾性率0.8×106kg/cm2以上、
熱伝導率0.2×10-2cal/cm・sec・deg
乃至2×10-2cal/cm・sec・degの無機材
料から作製され、 該薄膜は、0.01μm乃至20μmの厚さを有し、ビ
ッカース硬度が600Hv以上、動摩擦係数が0.5以
下であって、熱可塑性樹脂との剥離強度が1kgf/c
m以下のセラミックス化合物、金属、金属化合物及び炭
素化合物から成る群から選択された少なくとも1種類の
材料から成ることを特徴とする請求項39に記載の成形
品の製造方法。 - 【請求項43】環状部材は、ZrO2、ZrO2−Ca
O、ZrO2−Y2O3、ZrO2−MgO、ZrO2−S
iO2、K2O−TiO2、Al2O3、Al2O3-TiC、Ti3
N2、3Al2O3−2SiO2、MgO−SiO2、2M
gO−SiO2、MgO−Al2O3−SiO2及びチタニ
アから成る群から選択されたセラミックス、若しくは、
石英ガラス及び結晶化ガラスから成る群から選択された
ガラスから作製されており、 該環状部材の表面に形成された薄膜を構成する材料は、
TiN、TiAlN、TiC、CBN、BN、アモルフ
ァスダイヤモンド、CrN、Cr及びNiから成る群か
ら選択された材料であることを特徴とする請求項42に
記載の成形品の製造方法。
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