JPH11342173A - 入浴装置 - Google Patents

入浴装置

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JPH11342173A
JPH11342173A JP15549698A JP15549698A JPH11342173A JP H11342173 A JPH11342173 A JP H11342173A JP 15549698 A JP15549698 A JP 15549698A JP 15549698 A JP15549698 A JP 15549698A JP H11342173 A JPH11342173 A JP H11342173A
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JP
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electrode
cathode
carbon dioxide
bath
water
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JP15549698A
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Koji Takamura
孝次 高村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電気分解により浴湯内に炭酸ガスを溶解させ
る。 【解決手段】 浴湯5内に位置するように浴槽4に設置
され、その内部には電気分解により炭酸ガスを発生する
ための陽極板11とSS電極12とAl電極13とを備
えた電極部1と、陽極板11とSS電極12とAl電極
13に所定の電解電流を印加するための制御2部とを備
える。また、前記SS電極12とAl電極13とを切り
替える切替スイッチを43を設け、炭酸温泉入浴に適し
た状態と、浴湯を浄化する状態とに任意に切り替えて使
用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、浴湯を電気分解し
て浴湯中に炭酸ガスを溶解させる入浴装置に関する。
【0002】
【従来の技術】浴槽の浴湯に薬効を有する成分や各地の
温泉に類似させた成分を配合した入浴剤は、浴湯内に入
浴剤を投入するだけの簡単な取り扱いでよいため、広く
普及している。これら入浴剤のうち、炭酸ガスを発生す
る入浴剤は、血行をよくし、美容と健康に優れた働きが
ある。このような入浴剤の多くは、炭酸水素ナトリウム
などの重炭酸塩を用いたものであり、概ね以下の式に示
す化学反応により浴湯の水質を弱いアルカリ性に変える
ものであり、いわゆる「アルカリ単純泉」と呼ばれる温
泉の水質に類似した水質にしている。
【0003】NaHCO3→Na++HCO3 HCO3 -→H++CO3 2- CO3 2-+H2O→HCO3 -+OH- NaHCO3+H2O→NaOH+CO2↑+H2
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のように炭酸ガス
を発生する入浴剤においては、弱アルカリ性に変える際
にNaOHを生成することが知られているが、生成量は
微量であり、健康な人や抵抗力のある人にとってはなん
ら害毒になるものではない。しかしながら、NaOHは
アトピー性疾患などの患者や化学物質に敏感な人、抵抗
力の少ない幼児やお年寄りには逆に有害となる場合もあ
り、必ずしも満足のゆくものではない。
【0005】本発明はこのような従来技術の実情に鑑み
てなされたもので、その第1の目的は、化学薬品により
炭酸ガスを生成するのではなく、浴湯を直接電気分解す
ることにより炭酸ガスを浴湯内に溶解させるようにした
入浴装置を提供することにある。
【0006】本発明の第2の目的は、汚れた浴湯を浄化
することができる入浴装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記第1の目的を達成す
るため、第1の手段は、電気分解により炭酸ガスを発生
するための陽極(11)と陰極(12,13)とを有
し、浴湯内に位置するように浴槽(4)に設置される電
極部(1)と、前記陽極と陰極に所定の電解電流を印加
するための制御部(2)とを備えたことを特徴としてい
る。
【0008】前記第2の目的を達成するため、第2の手
段は、第1の手段における陰極を水素ガスを発生する第
1の陰極(SS電極12)と、前記陽極を挟んで前記第
1の陰極と相対し、水酸化アルミニウムを発生する第2
の陰極(Al電極13)とから構成し、前記制御部に前
記第1の陰極または第2の陰極のいずれかを選択する切
替え手段(切替えスイッチ45,43)を設けたことを
特徴としている。
【0009】前記第1および第2の目的を達成するた
め、第3の手段は、第1および第2の手段における陰極
に複数の格子状の開口部(長孔16)を穿設したことを
特徴としている。
【0010】前記第1および第2目的を達成するため、
第4の手段は、第1または第2の手段における制御部に
前記陽極および陰極に対する電解電流を調節する調節手
段(可変抵抗器VR)を設けたことを特徴としている。
【0011】前記第1および第2の目的を達成するた
め、第5の手段は、第1、第2および第4の手段におけ
る制御部に、定電流を前記陽極および陰極に印加するた
めの定電流回路(51)を設けたことを特徴としてい
る。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照し、本発明の実
施の形態について説明する。図1は本発明の一実施の形
態における電極部の構造を示す縦断側面図、図2は全体
の構成配置を説明するための図、図3は電極部における
陽極板を示す正面図、図4は電極部における陰極板を示
す正面図、図5は図1の電極部の切り換えを説明するた
めの図、図6は電極部の外観を示す図で、(A)は正面
図、(B)は側面図、(C)は背面図、図7は制御部の
回路図、図8は電極部の回路図である。
【0013】図2において、本発明の入浴装置は、電極
部1と制御部2とから構成され、電極部1は浴室3の浴
槽4の内壁面の浴湯5の水面Lより低い位置に取り付け
られ、制御部2は浴室3外の例えば洗面室6の壁の高い
位置に取り付けられる。電極部1と制御部2は電極コー
ド7により接続され、制御部2はAC100Vのコンセ
ント8に電源コード9のプラグ10を差し込むことによ
り電源を得ている。
【0014】図1に示すように電極部1には、炭素電極
で構成された陽極板11と、この陽極板11の一面と間
隙をおいて相対するように配設されたステンレス鋼板で
構成された第1の陰極板(以下、「SS電極」と称す
る。)12と、陽極板11の他方の面と間隙をおいて相
対するように配設されたアルミニウム板で構成された第
2の陰極板(以下、「Al電極」と称する。)13とが
設けられている。陽極板11は、図3に示すように、縦
長の平板状をしており、その上部には接続端子14(図
1)接続用の一対の貫通孔15が穿設されている。SS
電極12は、図4に示すように、縦長の平板状をしてお
り、その長手方向に両端が閉鎖され、表面から裏面にわ
たって板面を貫通した複数条の長孔16が間隔をおいて
格子状に穿設されている。SS電極12の上部には、上
方に一体的に突出した一対の接続端子部17が、下部に
は下方に一体的に突出した一対の係止突起18がそれぞ
れ設けられている。また、各接続端子部17には電極コ
ード7を接続するための接続孔19が穿設されている。
Al電極13はSS電極12と全く同じ形状および構成
をしているので、詳細な構成の説明および図示は省略す
る。なお、以下の説明において、Al電極13のSS電
極12と同じ構成は同一の参照番号をつけて説明する。
【0015】これら陽極板11とSS電極12およびA
l電極13は、図1に示すように、上方が開口した筐体
21内に納められている。筐体21内の底部には、陽極
板11の下端部が挿入され、挟持される一対の挟持突起
22と、これら挟持突起22間に位置して陽極板11の
下端縁を支持する1つの支持突起23とが、一体的に形
成されている。筐体21の底部にはまた、陽極11と第
1および第2の陰極板12,13の各下端を弾性的に保
持する下部押え部材24が挿入されている。筐体21の
正面部25および背面部26にはそれぞれ、間隔をおい
て複数個の長孔27,28が穿設されている。
【0016】筐体21の開口部は、陽極板11とSS電
極12およびAl電極13の上部を支持固定する蓋体3
1が嵌合して閉蓋されている。蓋体31内には、電極コ
ード7の一方を接続端子14に接続し、電極コード7の
他方をSS電極12およびAl電極13の各接続端子部
17の接続孔19に接続した状態で保持する絶縁材で構
成された接続保持材32と、接続端子14を保持する端
子保持材33と、陽極板11とSS電極12およびAl
電極13の上部を弾性的に保持する上部押え部材34と
が挿入固定されている。蓋体31の正面部35には、炭
酸ガスの発生時に点灯する炭酸ガス発生表示ランプ36
と、浴湯を浄化する時に点灯する水質浄化表示ランプ3
7とが取り付けられている。38は電極コード7の部分
から水が進入するのを防止する防水キャップである。
【0017】また、図1および図6の(A)、(B)、
(C)に示すように、筐体21の背面部26の下部中央
に1つ、そして蓋体31の背面部39に2つの合計3つ
の吸盤41が取り付けられている。これらの吸盤41
は、浴槽4の内壁に電極部1を取り付けるためのもの
で、各吸盤41は電極部1を浴槽4に取り付けたときそ
の背面部12と浴槽4の内壁面との間に間隙ができるよ
うに、背面部26,39から所定量突出するように突出
部が設けられている。
【0018】これら3つの電極板11,12,13は基
本的には、図5に示すように、電源が選択的に印加され
るように接続される。すなわち、炭素電極である陽極1
1は電源42を介して切替えスイッチ43の可動接点4
3m側が接続され、SS電極12は切替えスイッチ43
の固定接点43a側に、Al電極13は切替えスイッチ
43の固定接点43b側に接続されている。そして通常
の入浴時には、切替えスイッチ43を固定接点43a側
に切り替えると、陽極板11の表面から炭酸ガスが発生
し、炭酸ガス入浴が可能になる。入浴を終えた場合に
は、切替えスイッチ43を固定接点43b側に切り替え
ると、陽極板11の表面から炭酸ガスが発生するととも
に、Al電極13の表面からは水酸化アルミニウムが発
生する。この水酸化アルミニウムは浴湯中の有機物を沈
殿させる働きがあり、陽極板11においては炭酸ガスが
発生すると同時に、陽極酸化が行われ、陽極板11近傍
の有機物や細菌などを酸化分解し、浴湯の殺菌浄化を行
う。
【0019】そこで、制御部2には、電源のオンオフ動
作および上述したような切替スイッチ43の動作を例え
ばプッシュ操作により行うように構成した運転切替えス
イッチ45と、後述する炭酸ガスの発生量を調節する調
節ノブ46が設けられている。運転切替えスイッチ45
は、電源をオンにしたときに点灯するパイロットランプ
も一体的に有し、最初にプッシュすると電源が入り、パ
イロットランプが点灯するとともに、陽極板11とSS
電極12とに電源が印加され、もう1回プッシュする
と、パイロットランプの点灯はそのままではあるが、陽
極板11とAl電極13とに電源が印加されるように切
り替わり、さらにもう1回プッシュすると電源が切れ、
パイロットランプも消灯する形式のスイッチである。4
7は吊り下げフック用の孔である。
【0020】図7により制御部2の電気的な構成を説明
すると、交流100V電源はサーマルスイッチTSおよ
びパイロットランプPLを介してパワートランスPTに
接続されている。サーマルスイッチTSは過電流などに
よりパワートランスPTが過熱したときに電源を遮断す
るものである。パワートランスPTは交流100V電源
を例えば15Vに降圧するものであり、パイロットラン
プPLは上述した運転切替えスイッチ45に組み込まれ
ているものである。パワートランスPTの出力側は電源
スイッチPSを介して交流を直流に変換する変換回路D
1に接続されている。変換回路D1の出力側には定電流
回路51が接続されている。この定電流回路51は、浴
用剤を使用した場合などにおいて電極板11,12,1
3に過度な電流が流れるのを防止するとともに、電気伝
導度の少ない湯質であっても炭酸ガスが安定して発生す
るように制御するためのものである。
【0021】定電流回路51は、コンデンサC1、抵抗
器R1,R2,R3,R4、ツエナーダイオードZD
1,ZD2、トランジスタQ1、コンパレータIC1、
シリコン整流素子SCR1、可変抵抗器VR、およびダ
イオードD2とから構成されている。ツエナーダイオー
ドZD1は、この定電流回路51の基準電圧を発生し、
コンパレータIC1は基準電圧と可変抵抗器VRによる
電圧とを比較してトランジスタQ1のオンオフを制御す
る。シリコン整流素子SCR1は過電流が流れて保護抵
抗器R3の電圧がターンオン電圧を超すとオンしてコン
パレータIC1の基準電圧を短絡し、トランジスタQ1
をカットオフする。なお、トランジスタQ1は、各電極
板11,12,13が水中に没しないときや断線などに
より電流が流れない場合に、各電極板11,12,13
の電圧が異常に高くならないようにするため、ツエナー
ダイオードZD2を介して高電圧信号によってもカット
オフする。
【0022】定電流回路51のプラス側の出力は端子C
に接続され、マイナス側は図5に示す運転切替えスイッ
チ43(SW)の可動接点43m側に接続されている。
切替えスイッチ43の固定接点43a側は抵抗器R5を
介して端子Sに、固定接点43b側は抵抗器R6を介し
て端子Aに接続されている。抵抗器R5,R6は、炭酸
ガス入浴モードと殺菌洗浄モードの2つの動作モードに
よって、電解電流領域を自動的に設定するための限流抵
抗器で、例えば、切替えスイッチ43を固定接点43a
側に切替えて炭酸ガス入浴モードにしたときには、最大
電解電流が15mA/cm2を超えないように抵抗器R
5の抵抗値が選択され、運転切替えスイッチ43を固定
接点43b側に切替えて殺菌洗浄モードにしたときに
は、最大電解電流が20mA/cm2を超えないように
抵抗器R6の抵抗値が選択される。
【0023】電極部1における各電極板11,12,1
3は、図8に示すように接続されている。すなわち、陽
極板11は端子Cに直接的に接続され、Al電極13は
端子Cに発光ダイオードLD1および抵抗器R7を介し
て接続されるとともに、端子Aにも直接的に接続されて
いる。そしてSS電極12は端子Cに発光ダイオードL
D2および抵抗器R8を介して接続されるとともに、端
子Sにも直接的に接続されている。端子C,S,Aは、
図7の制御回路の端子C,S,Aにそれぞれ接続され
る。発光ダイオードLD1は電極部2の水質浄化表示ラ
ンプ37となり、発光ダイオードLD2は電極部2の炭
酸ガス発生表示ランプ36となる。これら発光ダイオー
ドLD1,LD2は、その発光色を例えば発光ダイオー
ドLD1を赤色に、発光ダイオードLD2を緑色にとい
うように色を変えることにより、発光色により入浴装置
が殺菌洗浄モードで動作しているか、炭酸ガス入浴モー
ドで動作しているかを容易に識別することができる。
【0024】次に、上述のように構成された入浴装置の
設置、操作および動作について説明する。まず、電極部
1を裏面の吸盤41を浴槽4の内壁に押さえ付けるよう
にして吸着させる。このとき、電極部1は、浴湯5の水
面レベルLから10cm以上深い位置に取付ける。一
方、洗面室6に設置された制御部2においては、コンセ
ント8に電源コード9のプラグ10をコンセント8に差
し込んでおく。浴湯5がレベルLまで溜まったら、制御
部2の運転切替えスイッチ45をプッシュして、電源を
入れる。これにより、パイロットランプPLは点灯し、
陽極板11とSS電極12に電源が印加される。浴槽4
内の電極部1においては、発光ダイオードLD2が緑色
に点灯するので、入浴者は入浴装置が炭酸ガス入浴モー
ドで動作していることが判る。
【0025】これにより、陽極板11から炭酸ガスが、
そしてSS電極12からは水素が発生する。なお、SS
電極12から発生する水素が電極板を覆うと、電気導電
性を悪化させるので、SS電極12には上述したように
複数の長孔16が穿設されており、これら長孔16によ
り発生する水素が電極板の表面から離脱し易くしてい
る。また、これら長孔16により炭酸ガスの溶解した浴
湯を浴槽4に素早く拡散させる効果もある。このように
して炭酸ガスを浴湯中に溶解させることができ、炭酸ガ
ス入浴ができる。炭酸ガスは電気分解により発生させる
ものであり、従来の浴用剤による炭酸ガス発生とは異な
り、炭酸ガス以外は水素ガスが発生するだけであるの
で、肌の弱い人でも安心して炭酸温泉入浴を楽しむこと
ができる。
【0026】入浴を終えたら、運転切替えスイッチ45
を再度プッシュして、陽極板11とAl電極13に電源
を印加するように切り替える。運転切替えスイッチ45
による電極の切替えにより、電極部2の水質浄化表示ラ
ンプ37(LD1)が赤色に点灯し、利用者は入力装置
が殺菌洗浄モードで動作していることが判る。これによ
りAl電極13の表面から水素と水酸化アルミニウムA
2(OH)3が発生し、陽極板11からは炭酸ガスが発
生する。水素は上述したように電気導電性を悪化させる
が、Al電極13にも複数の長孔16が穿設されてお
り、これら長孔16により水素は電極板の表面から離脱
していく。Al電極13から発生する水酸化アルミニウ
ムは、浴湯中の有機物を凝集し、沈殿させる働きがあ
り、水道事業で飲料水の浄化にも使用されている安全性
の高い薬剤として広く認知されており、胃腸薬の原料と
しても知られている人体に安全な薬剤である。
【0027】一方、陽極板11の表面では炭酸ガスが発
生すると同時に陽極酸化が行われ、電極近傍の有機物や
細菌などを酸化分解し、浴湯の殺菌浄化の働きをする。
また、浴湯中に入浴者の身体から溶解する塩分を電気分
解して微量の次亜塩素酸を発生する。この次亜塩素酸も
殺菌浄化作用の高い物質で、浴槽にぬめりを発生させた
り、不快な臭気を発生する細菌類や大腸菌などを殺菌浄
化する働きがある。
【0028】浴槽水の浄化についてさらに詳しく説明す
ると、入浴後の浴槽水には身体から溶出した有機物や栄
養塩類などが溶け込んでおり、これがお風呂の汚れとな
る。有機物や栄養塩類が多くなると、水が濁り、細菌類
が繁殖して浴槽にぬめりが生じ、不快な臭気を発生す
る。しかしながら、陽極板11である炭素電極の近傍で
発生する次亜塩素酸による酸化作用と、Al電極13か
ら発生する水酸化アルミニウムの凝集作用により浴湯5
を浄化し、きれいな浴湯で入浴することができる。この
化学反応式は以下のようになる。
【0029】 2H2O+2e+C→CO2↑+2H2↑ (1) NaCl→Na++Cl- (2) 2H2O+2e+C+NaCl→HClO+NaOH+H2↑ (3) 6H2O+6e+2C+NaCl+Al →2HClO+NaOH+Al2(OH)3+3H2 (4) 式(1)は炭酸ガス発生モードできれいな水を電解する
ときの反応を示し、浴槽中に栄養塩類が増えてくると、
式(2)のように水中にナトリウムイオンや塩素イオン
が発生する。この状態では浴槽水は栄養塩類のイオン化
作用で電気伝導度が上がり、電解電流が急速に増加しよ
うとするが、図7の定電流回路51により過度な電流が
流れるのを防止するので、入浴中に次亜塩素類や苛性ソ
ーダ(水酸化ナトリウム)が発生することはない。
【0030】式(3)は浄化モードで汚れた浴湯5を電
解したときの反応を示し、この状態では炭酸ガスの発生
はほとんどなく、次亜塩素酸と苛性ソーダ、水酸化アル
ミニウムの発生が主となり、有機物や細菌類の酸化分
解、脱臭、有機物の凝集など浴槽水の浄化作用が行われ
る。浄化モードで生成する各種の物質は時間の経過に伴
い、以下のように化学変化する。すなわち、 HClO→HCl+O(殺菌や有機物の分解により消費
される) NaOH+HCl→H2O+NaCl Al2(OH)3(有機物や懸濁物質を凝集して沈殿す
る) この反応式からは食塩が残留するように見えるが、実際
には次亜塩素酸から塩素ガスが蒸散するため、HCl
(塩酸)の生成は少なく、食塩が生成することも少な
い。また、入浴時には水位の不足を補うために注水する
ので、食塩濃度は極めて薄くなる。なお、沈澱した水酸
化アルミニウムは、浴槽4の底部に溜まるので、排水栓
を静かに開けることにより、排水口から排出させること
ができる。
【0031】このように、浴湯を殺菌洗浄することもで
きるので、近来普及が著しい「24時間風呂」などと称
されている循環温浴装置の中には、レジオネラ属菌等が
洗浄できない機種が設置されていても、この入浴装置を
並設することで、これら菌の殺菌浄化を行うこともでき
る。
【0032】図9は炭酸ガスの発生量と電解電流の関係
を示すグラフであって、このデータは、本発明の入浴装
置を200リットルの標準浴槽に設置し、炭酸ガスの発
生量を調べたものである。使用した陽極板の面積は10
0cm2で、水道水を原水としこれを水温41℃に加熱
して浴湯とし、電解電流を20mA/cm2、10mA
/cm2および5mA/cm2としたときの、電解時間と
炭酸ガス発生量(ml)を調べたものである。これによ
ると、電解時間が長くなればなるほど、そして電解電流
が大きくなればなるほど、炭酸ガスの発生量が大きくな
ることが判る。
【0033】一方、浴槽中の炭酸ガス濃度は、次式で算
出することができる。
【0034】 溶解炭酸ガス量(g)÷浴槽水量(m3)=(g/m3) 例えば、200リットルの水中に1000mlの炭酸ガ
スが溶解している場合の重量濃度は、 1000×10−3×1.52÷(200×103)=
7.6(ppm) となる。但し、炭酸ガスの比重は1.52としている。
【0035】0℃1気圧下での炭酸ガスが水中に溶解す
る量は水量と同程度で、水温が41℃のときには水量の
およそ40%程度となり、200リットルの水量に対す
る飽和ガス量は80リットル程になる。したがって、炭
酸ガスが1000ミリリットル溶解しているということ
は、飽和ガス量の実に1.25%となり、市販の炭酸ガ
ス入浴剤の2.5〜3倍となる。
【0036】図8のグラフのように、炭酸ガスの発生量
は電解電流と電解時間とにより変化する。そこでこの実
施の形態においては、図7の制御部2の回路中に可変抵
抗器VRを設けており、制御部2の調節ノブ46を操作
することによりこの可変抵抗器VRの抵抗値を変化させ
るようになっている。すなわち、調節ノブ46の操作に
より電解電流を変化させるように構成されている。これ
により、任意の炭酸ガス濃度に調整することができる。
すなわち、天然温泉並の高濃度(8〜15ppm)で入
浴したいときに、電解電流を20mA/cm2に設定し
て、30〜40分間電解を施せばよく、また、入浴する
までに十分時間がある場合は、10mA/cm2で1〜
2時間ほど電解をすることにより同じ程度の炭酸ガス濃
度となる。この実施の形態においては、電解電流の調整
範囲を5〜15mA/cm2にし、標準電解電流を10
mA/cm2にし、電解時間あるいは電解電流値を変え
ることにより所望の炭酸ガス濃度を得るようにしてい
る。
【0037】上述した実施の形態においては、陽極板1
1とSS電極12およびAl電極13の駆動を定電流で
行っているので、浴用剤を使用した場合において、電極
に過度な電流が流れず、また電気伝導度の小さい湯質で
あっても、炭酸ガスを安定に発生させることができる。
【0038】
【発明の効果】これまでの説明から明らかなように、請
求項1記載の発明によれば、電極を用い、電気分解によ
り炭酸ガスを発生させているので、炭酸ガス以外には陰
極から水素ガスが発生するだけであり、肌の弱い人でも
安心して炭酸温泉入浴を楽しむことができる。
【0039】請求項2記載の発明によれば、陰極を水素
ガスを発生する第1の陰極と水酸化アルミニウムを発生
する第2の陰極とで構成しているので、第1の陰極に電
解電流を印加すれば炭酸ガス入浴のモードとなり、第2
の陰極に電解電流を印加すれば汚れた浴湯を殺菌浄化す
る洗浄モードにすることができる。
【0040】請求項3記載の発明によれば、陰極には複
数の格子状の開口部が穿設されているので、陰極に発生
した水素ガスを電極表面から離脱させることができ、電
気伝導性が悪化するのを防止することができる。
【0041】請求項4記載の発明によれば、陽極および
陰極に対する電解電流を調節できるので、浴湯中の炭酸
ガス濃度の調整を簡単に行うことができる。
【0042】請求項5記載の発明によれば、定電流回路
により陽極および陰極には定電流が印加されるので、浴
用剤の使用により電極に過度の電流が流れるのを防止す
るともに、洗浄モードにおいて電気伝導度が上昇するよ
うなイオンなどが発生しても過度の電解電流の印加を防
止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態における電極部の構造を
示す縦断側面図である。
【図2】本発明の一実施の形態における全体の構成配置
を説明するための図である。
【図3】図1の電極部における陽極板を示す正面図であ
る。
【図4】図1の電極部における陰極板を示す正面図であ
る。
【図5】図1の電極部の切り換えを説明するための図で
ある。
【図6】図1の電極部の外観を示す図で、(A)は正面
図、(B)は側面図、(C)は背面図である。
【図7】本発明の一実施の形態における制御部の回路図
である。
【図8】本発明の一実施の形態における電極部の回路図
である。
【図9】本発明の一実施の形態における炭酸ガスの発生
量と電解電流の関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 電極部 2 制御部 11 陽極板 12 第1の陰極板(SS電極) 13 第2の陰極板(Al電極) 16 長孔 21 筐体 31 蓋体 36 炭酸ガス発生表示ランプ(LD2) 37 水質浄化表示ランプ(LD1) 41 吸盤 45 運転替えスイッチ 46 調節ノブ 51 定電流回路 VR 可変抵抗器 R5,R6 抵抗器

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電気分解により炭酸ガスを発生するため
    の陽極と陰極とを有し、浴湯内に位置するように浴槽に
    設置される電極部と、 前記陽極と陰極に所定の電解電流を印加するための制御
    部と、を備えたことを特徴とする入浴装置。
  2. 【請求項2】 前記陰極は、水素ガスを発生する第1の
    陰極と、前記陽極を挟んで前記第1の陰極と相対し、水
    酸化アルミニウムを発生する第2の陰極とを有し、 前記制御部は、前記第1の陰極または第2の陰極のいず
    れかを選択する切替え手段を具備することを特徴とする
    請求項1に記載の入浴装置。
  3. 【請求項3】 前記陰極には複数の格子状の開口部が穿
    設されていることを特徴とする請求項1または2記載の
    入浴装置。
  4. 【請求項4】 前記制御部は、前記陽極および陰極に対
    する電解電流を調節する調節手段を具備することを特徴
    とする請求項1または2に記載の入浴装置。
  5. 【請求項5】 前記制御部には、定電流を前記陽極およ
    び陰極に印加するための定電流回路が設けられているこ
    とを特徴とする請求項1、2および4のいずれか1項に
    記載の入浴装置。
JP15549698A 1998-06-04 1998-06-04 入浴装置 Pending JPH11342173A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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