JPH11342557A - 易裂性ガスバリアフィルムおよび易裂性ガスバリアフィルムの製造方法 - Google Patents

易裂性ガスバリアフィルムおよび易裂性ガスバリアフィルムの製造方法

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JPH11342557A
JPH11342557A JP15243298A JP15243298A JPH11342557A JP H11342557 A JPH11342557 A JP H11342557A JP 15243298 A JP15243298 A JP 15243298A JP 15243298 A JP15243298 A JP 15243298A JP H11342557 A JPH11342557 A JP H11342557A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 屈曲させてもピンホールやクラックが発生せ
ず、かつ無機化合物や金属の膜状態と同等もしくはそれ
以上の優れたガスバリア性を有するガスバリア層を備
え、かつ容易に引裂くことが可能易裂性ガスバリアフィ
ルムを提供する。 【解決手段】 多数の微細な貫通孔を有する多孔質有機
高分子フィルム;前記多孔質有機高分子フィルムに被覆
され、有機高分子とこの有機高分子に分散された無機化
合物および金属から選ばれる少なくとも1つの材料から
なる多数の超微粉末とを含むガスバリア性目止め層;お
よび前記多孔質有機高分子フィルムの前記目止め層に積
層され、ガスバリア性有機高分子とこの有機高分子に分
散された無機化合物および金属から選ばれる少なくとも
1つの材料からなる多数の超微粉末とを含むガスバリア
層;を具備したことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、食品、医薬等の各
種の物品の包装材料に用いられる易裂性ガスバリアフィ
ルムおよび易裂性ガスバリアフィルムの製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】スナック菓子などの食品、医薬品、酸素
や水蒸気に曝されることを嫌う物品においては、酸素な
どのガスや水蒸気に対してバリア性を有するフィルムに
より包装して外界から長期間保護することがなされてい
る。
【0003】前記ガスバリア性フィルムとしては、従来
よりガスの拡散および浸透が少ないポリ塩化ビニリデン
(PVDC)、エチレン・ビニルアルコール共重合体
(EVOH樹脂)が知られている。しかしながら、PV
DCフィルムは廃棄処分する際の焼却時に有害な塩素ガ
スが発生するという問題があった。また、EVOH樹脂
フィルムは湿度の高い雰囲気(湿潤雰囲気)に曝される
と酸素遮断性が著しく低下する問題があった。
【0004】このようなことから、ガスバリア層を有す
る積層フィルムが開発、実用化されている。具体的に
は、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムに
アルミニウム(Al)からなるガスバリア層を蒸着した
ガスバリア性積層フィルム、PETフィルムに酸化ケイ
素のような無機化合物のガスバリア層を真空蒸着等によ
り被覆したガスバリア性積層フィルムがある。
【0005】しかしながら、前記ガスバリア層を有する
積層フィルムは真空チャンバ内でAlや無機化合物を蒸
発させて前記チャンバ内の上部に移動自在に配置された
長尺PETフィルムの下面にAlや無機化合物からなる
ガスバリア層を形成することにより製造されるため、大
掛かりな装置を必要とするばかりか、時間当たりの積層
フィルムの製造効率も自ずと限界がある。
【0006】また、酸化ケイ素のような絶縁性無機化合
物からなるガスバリア層を有する積層フィルムは、樹脂
フィルムのように電子レンジに使用可能である等の特徴
を有する。しかしながら、この積層フィルムはガスバリ
ア層が硬い酸化ケイ素のような無機化合物の蒸着により
形成されるため、屈曲させるとガスバリア層にピンホー
ルやクラックが発生して酸素や水蒸気に対するバリア性
が著しく劣化するという問題があった。
【0007】さらに、前記積層フィルムのガスバリア層
にトップコート剤を被覆してラップフィルムに適用した
り、また前記ガスバリア層にシーラントフィルムを積層
して菓子や薬品等の密封袋に適用したりする場合、引裂
きが困難であったり、開封し難いという問題があった。
【0008】そこで、アルミニウムをバリア層として積
層した積層フィルムでは従来より次のような易裂性を付
与した密封袋が開発されている。
【0009】(1)シール部をフィルムの外縁から離れ
た位置に形成し、その外側のに非接着のフィルム外辺部
を残し、その部分にVノッチを形成し、前記Vノッチを
起点して引き裂くことが可能な密封袋。
【0010】(2)両側のシール部をフィルムの外縁か
ら離れた位置に形成し、その外側のに非接着のフィルム
外辺部を残し、その部分に帯状の多数の傷痕を有する傷
痕群を形成し、前記フィイルム外辺部の任意の位置から
引裂きが可能な易開封密封袋(実開平5−178352
号公報)。
【0011】前述した(1)、(2)の密封袋は、ヒー
トシールにより袋状にするためのポリエチレンフィルム
のようなシーラントフィルムが縦横いずれにも裂け難い
性質を有するため、Vノッチを形成した前記(1)の密
封袋では前記Vノッチから横方向に引裂かれず、斜め方
向に引裂かれて内容物が飛び出すという問題が多々あっ
た。
【0012】また、非接着のフィルム外辺部に帯状の多
数の傷痕を有する傷痕群を形成した前記(2)の密封袋
は、任意の箇所から引き裂くことができるものの、前記
傷痕群がVノッチと同様、単に引裂きの起点になるだけ
であるため、斜め方向に引裂かれて内容物が飛び出すと
いう問題が多々あった。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、屈曲させて
もピンホールやクラックが発生せず、かつ無機化合物や
金属の膜状態と同等もしくはそれ以上の優れたガスバリ
ア性を有するガスバリア層を備え、かつ容易に引裂くこ
とが可能な易裂性ガスバリアフィルムを提供しようとす
るものである。
【0014】本発明は、屈曲させてもピンホールやクラ
ックが発生せず、優れたガスバリア性を有するガスバリ
ア層を備え、かつ基材である多孔質有機高分子フィルム
と同等の透明性を有し、さらに容易に引裂くことが可能
な易裂性ガスバリアフィルムを提供しようとするもので
ある。
【0015】本発明は、真空蒸着のような大掛かりな装
置を使用せずに塗布手段により前述した優れたガスバリ
ア性を有するガスバリア層を形成することができ、かつ
容易に引裂くことが可能な易裂性ガスバリアフィルムの
製造方法を提供しようとするものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明に係わる易裂性ガ
スバリアフィルムは、多数の微細な貫通孔を有する多孔
質有機高分子フィルム;前記多孔質有機高分子フィルム
に被覆され、有機高分子とこの有機高分子に分散された
無機化合物および金属から選ばれる少なくとも1つの材
料からなる多数の超微粉末とを含むガスバリア性目止め
層;および前記多孔質有機高分子フィルムの前記目止め
層に積層され、ガスバリア性有機高分子とこの有機高分
子に分散された無機化合物および金属から選ばれる少な
くとも1つの材料からなる多数の超微粉末とを含むガス
バリア層;を具備したことを特徴とするものである。
【0017】本発明に係わる別の易裂性ガスバリアフィ
ルムは、多数の微細な貫通孔を有する多孔質有機高分子
フィルム;前記多孔質有機高分子フィルムに被覆され、
有機高分子とこの有機高分子に分散された無機化合物お
よび金属から選ばれる少なくとも1つの材料からなる多
数の超微粉末とを含むガスバリア性目止め層;および前
記多孔質有機高分子フィルムの前記目止め層に積層さ
れ、ガスバリア性有機高分子とこの有機高分子に分散さ
れた酸化ケイ素からなる多数の超微粉末とシランカップ
リング剤とを含むガスバリア層;を具備したことを特徴
とするものである。
【0018】本発明に係わるさらに別の易裂性ガスバリ
アフィルムは、多数の微細な貫通孔を有する多孔質有機
高分子フィルム;前記多孔質有機高分子フィルムに被覆
され、有機高分子とこの有機高分子に分散された無機化
合物および金属から選ばれる少なくとも1つの材料から
なる多数の超微粉末とを含むガスバリア性目止め層;前
記多孔質有機高分子フィルムの前記目止め層に積層さ
れ、ガスバリア性有機高分子とこの高分子に分散された
親水性無機化合物の超微粉末とを含有する第1ガスバリ
ア層;および前記第1ガスバリア層に積層され、ガスバ
リア性有機高分子とこの高分子に分散された疎水性無機
化合物の超微粉末とを含有する第2ガスバリア層;を具
備したことを特徴とするものである。
【0019】本発明に係わるさらに別の易裂性ガスバリ
アフィルムは、多数の微細な貫通孔を有する多孔質有機
高分子フィルム;前記多孔質有機高分子フィルムに被覆
され、有機高分子とこの高分子に分散された酸化ケイ素
からなる多数の超微粉末とを含むガスバリア性目止め
層;および前記多孔質有機高分子フィルムの前記目止め
層に積層され、ポリビニルアルコールおよびエチレンビ
ニルアルコール共重合体から選ばれる少なくとも1つの
ガスバリア性有機高分子とこの有機高分子に分散された
酸化ケイ素からなる多数の超微粉末とを含むガスバリア
層;を具備し、前記多孔質有機高分子フィルムと同等の
透明性を有することを特徴とするものである。
【0020】本発明に係わるさらに別の易裂性ガスバリ
アフィルムは、多数の微細な貫通孔を有する有機高分子
フィルム;前記多孔質有機高分子フィルムに被覆され、
有機高分子とこの高分子に分散された無機化合物および
金属から選ばれる少なくとも1つの材料からなる平均粒
径が100nm以下の多数の超微粉末とを含むガスバリ
ア性目止め層;および前記多孔質有機高分子フィルムの
前記目止め層に積層され、ガスバリア性有機高分子とこ
の有機高分子に分散された無機化合物および金属から選
ばれる少なくとも1つの材料からなる平均粒径が100
nm以下の多数の超微粉末とを含むガスバリア層;を具
備し、屈曲後の水蒸気およびガスの透過量がそれぞれ1
0g/m2・24hr以下および10cc/m2・24h
r以下であることを特徴とするものである。
【0021】本発明に係わる易裂性ガスバリアフィルム
の製造方法は、無機化合物および金属から選ばれる少な
くとも1つの材料からなる超微粉末と有機高分子とが液
状媒体の存在下で分散接合または結合された多数の複合
超微粒子を含有する目止めコート剤を多数の微細な貫通
孔を有する多孔質有機高分子フィルムの片面に塗布し、
乾燥することによりガスバリア性目止め層を形成する工
程;無機化合物および金属から選ばれる少なくとも1つ
の材料からなる超微粉末とガスバリア性有機高分子とが
液状媒体の存在下で分散接合または結合された多数の複
合超微粒子を含有するガスバリアコート剤を前記多孔質
有機高分子フィルムの前記目止め層に塗布し、乾燥する
ことによりガスバリア層を形成する工程;を具備したこ
とを特徴とするものである。
【0022】本発明に係わる別の易裂性ガスバリアフィ
ルムの製造方法は、無機化合物および金属から選ばれる
少なくとも1つの材料からなる超微粉末と有機高分子と
が液状媒体の存在下で分散接合または結合された多数の
複合超微粒子を含有する目止めコート剤を多数の微細な
貫通孔を有する多孔質有機高分子フィルムの片面に塗布
し、乾燥することによりガスバリア性目止め層を形成す
る工程;および酸化ケイ素からなる超微粉末とガスバリ
ア性有機高分子とが液状媒体の存在下で分散接合または
結合された多数の複合超微粒子とシランカップリング剤
とを含有するガスバリアコート剤を前記多孔質有機高分
子フィルムの前記目止め層に塗布し、乾燥することによ
りガスバリア層を形成する工程;を具備したことを特徴
とするものである。
【0023】本発明に係わるさらに別の易裂性ガスバリ
アフィルムの製造方法は、無機化合物および金属から選
ばれる少なくとも1つの材料からなる超微粉末と有機高
分子とが液状媒体の存在下で分散接合または結合された
多数の複合超微粒子を含有する目止めコート剤を多数の
微細な貫通孔を有する多孔質有機高分子フィルムの片面
に塗布し、乾燥することによりガスバリア性目止め層を
形成する工程;親水性無機化合物超微粉末とガスバリア
性有機高分子とが液状媒体の存在下で分散接合または結
合された多数の複合超微粒子を含有する第1ガスバリア
コート剤を前記多孔質有機高分子フィルムの前記目止め
層に塗布し、乾燥することにより第1ガスバリア層を形
成する工程;および疎水性無機化合物超微粉末とガスバ
リア性有機高分子とが液状媒体の存在下で分散接合また
は結合された多数の複合超微粒子を含有する第2ガスバ
リアコー剤を前記第1ガスバリア層に塗布し、乾燥する
ことにより第2ガスバリア層を形成する工程;を具備し
たことを特徴とするものである。
【0024】本発明に係わるさらに別の易裂性ガスバリ
アフィルムは、多数の微細な貫通孔を有する多孔質有機
高分子フィルム;および前記多孔質有機高分子フィルム
に前記多数の貫通孔の少なくとも開口部付近を実質的を
埋めるように積層され、ガスバリア性有機高分子とこの
有機高分子に分散された無機化合物および金属から選ば
れる少なくとも1つの材料からなる多数の超微粉末とを
含むガスバリア層;を具備したことを特徴とするもので
ある。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係わる易裂性ガス
バリアフィルムおよび易裂性ガスバリアフィルムの製造
方法を詳細に説明する。
【0026】(1−1)易裂性ガスバリアフィルム この易裂性ガスバリアフィルムは、多数の微細な貫通孔
を有する多孔質有機高分子フィルムと、この多孔質有機
高分子フィルムに被覆され、有機高分子とこの有機高分
子に分散された無機化合物および金属から選ばれる少な
くとも1つの材料からなる多数の超微粉末とを含むガス
バリア性目止め層と、前記多孔質有機高分子フィルムの
前記目止め層に積層され、ガスバリア性有機高分子とこ
の有機高分子に分散された無機化合物および金属から選
ばれる少なくとも1つの材料からなる多数の超微粉末と
を含むガスバリア層とを具備する。
【0027】具体的には、この易裂性ガスバリアフィル
ム1は図1および図2に示すように多孔質有機高分子フ
ィルム2と、このフィルム2の片面に被覆されたガスバ
リア性目止め層3と、この目止め層3に積層されたガス
バリア層4とを具備し、必要に応じてシーラントフィル
ム5が前記ガスバリア層4上に積層されている。
【0028】前記多孔質有機高分子フィルム2は、有機
高分子フィルム6に例えば断面がV字形もしくはU字形
をなす多数の微細な貫通孔7を穿設した構造を有する。
【0029】前記ガスバリア性目止め層3は、有機高分
子8と、この有機高分子8に分散され、無機化合物およ
び金属から選ばれる少なくとも1つの材料からなる多数
の超微粉末9とを含有し、前記多孔質有機高分子フィル
ム2との界面においてその多数の貫通孔7の少なくとも
開口部付近を実質的に埋め、かつ平坦な表面を有する。
【0030】前記ガスバリア層4は、ガスバリア性有機
高分子10と、この高分子10に分散され、無機化合物
および金属から選ばれる少なくとも1つの材料からなる
多数の超微粉末11とを含有する。
【0031】次に、前記多孔質有機高分子フィルム、ガ
スバリア性目止め層、ガスバリア層およびシーラントフ
ィルムについて説明する。
【0032】1)多孔質有機高分子フィルム この多孔質有機高分子フィルムの基材である有機高分子
フィルムとしては、包装材料に適用される各種の有機樹
脂フィルムを使用することができ、例えばポリエチレン
テレフタレート(PET)フィルム、ナイロンフィル
ム、ポリプロピレンフィルム(特に配向性ポリプロピレ
ンフィルム)、無配向のポリエチレンフィルム、エチル
ビニルアセテート共重合体(EVA)フィルム等を用い
ることができる。これらのフィルムは、1層または2層
以上の形態で用いることができる。この有機高分子フィ
ルムは、10〜30μm、より好ましくは12から20
μmの厚さを有することが望ましい。
【0033】前記多孔質有機高分子フィルムは、引裂か
れる領域に多数の微細な貫通孔を有することが必要であ
る。特に、前記有機高分子フィルム全体に多数の貫通孔
を穿設することにより任意の箇所から引裂くことが可能
になる。
【0034】前記多孔質有機高分子フィルムは、平均開
口径0.5〜100μmの微細な多数の貫通孔7が50
0個/cm2以上の密度で前記有機高分子フィルムに穿
設されていることが望ましい。特に、図1および図2に
示すように多数の貫通孔が断面V字形もしくはU字形を
なす場合には、大きな開口側の平均開口径を10〜30
0μm、小さい開口径側の平均開口径を0.1から50
μmにすることが好ましい。
【0035】前記多孔質有機高分子フィルムの貫通孔の
平均開口径を規定したのは、次のような理由によるもの
である。前記各貫通孔の平均開口径を0.5μm未満に
すると、この多孔質有機高分子フィルムを有する易裂性
ガスバリアフィルムを目的とする方向に確実かつ容易な
引き裂くことが困難になる。一方、前記各貫通孔の平均
開口径が100μmを超えると、この多孔質有機高分子
フィルムに前述したガスバリア性目止め層およびガスバ
リア層を積層しても良好なガスバリア性を示すフィルム
を得ることが困難になる。より好ましい前記各貫通孔の
平均開口径は、5〜80μmである。
【0036】前記多孔質有機高分子フィルムの貫通孔の
形成密度を規定したのは、次のような理由によるもので
ある。前記貫通孔の形成密度を500個/cm2 未満に
すると、この多孔質有機高分子フィルムを有する易裂性
ガスバリアフィルムを目的とする方向に確実かつ容易に
引き裂くことが困難になる。より好ましい前記貫通孔の
形成密度は、1000個/cm2以上である。なお、前
記貫通孔の形成密度の上限については、後述する多孔質
フィルム製造装置を用いる場合、一回の処理で2500
0個/cm2 になる。
【0037】前記多孔質有機高分子フィルムは、貫通孔
のみならず、微細な未貫通孔(例えば平均開口径0.5
〜100μmの未貫通孔、特に断面V字形もしくはU字
形の場合の未貫通孔の場合、平均開口径が10〜300
μm)が混在することを許容する。
【0038】前記多孔質有機高分子フィルム、例えば全
体に多数の微細な貫通孔を有する多孔質有機高分子フィ
ルムは、本発明者が発明した特公平6−61859号公
報に開示された多孔質フィルムの製造装置により製造さ
れる。
【0039】前記多孔質フィルムの製造装置は、長尺有
機高分子フィルムを供給するための供給手段;鋭い角部
を有する多数のモース硬度5以上の粒子(例えばダイヤ
モンド粒子)が表面に付着された回転可能な第1ロール
と、前記ロールに対して逆方向に回転可能な第2ロール
とを備え、前記第1、第2のロールを互いに対向して配
置してそれらの間に前記長尺フィルムを通過させるよう
にすると共に、前記各ロールの一方を固定し、他方を前
記一方のロールに対してその対向方向に移動自在に配置
した穿孔用ユニット;および前記ユニットの前記移動自
在なロールの両端部付近に設けられ、前記各ロールによ
る前記フィルムへの押圧力を調節するための圧力調節手
段;を具備した構造を有する。
【0040】2)ガスバリア性目止め層 この目止め層を構成する有機高分子としては、例えば前
記多孔質有機高分子フィルの基材である有機高分子フィ
ルム有機高分子フィルムに対して高い接着性を有するポ
リウレンタン樹脂などの各種の有機樹脂、またはポリビ
ニルアルコールおよびエチレンビニルアルコール共重合
体等を用いることができる。これらは、単独もしくは混
合物の形態で用いることができる。
【0041】前記目止め層中の超微粉末は、前記多孔質
有機高分子フィルムにおける各貫通孔の平均開口径の1
/5以下、特に100nm以下の平均粒径を有すること
が好ましい。前記超微粉末の平均粒径が100nmを超
えると、前記ガスバリア性目止め層における体積当たり
の超微粉末の分散量が低下して十分な酸素遮断性、水蒸
気遮断性を付与することが困難になる。より好ましい超
微粉末の平均粒径は、50nm以下である。
【0042】前記超微粉末としては、例えば酸化ケイ
素、酸化ジルコニムウ、酸化チタン、アルミナ、酸化マ
グネシウム、酸化錫のような無機化合物、またはアルミ
ウム、錫、亜鉛のような金属を用いることができる。前
記超微粉末は、無機化合物、金属から選ばれる1種また
は2種以上の混合物の形態で用いることができる。特
に、前記超微粉末は疎水性無機化合物、例えば酸化ケイ
素である日本アエロジル社製商品名;R−812、R−
976,RY−300等を用いることが好ましい。この
ような疎水性無機化合物からなる超微粉末を含有する目
止め層を備えた易裂性ガスバリアフィルムは、優れた水
蒸気遮断性を有する。
【0043】前記ガスバリア性目止め層は、前記超微粉
末20〜60重量%と前記有機高分子40〜80重量%
とからなることが好ましい。前記超微粉末の配合量を2
0重量%未満にすると、ガスバリア性目止め層に十分に
高い酸素遮断性や水蒸気遮断性を付与することが困難に
なる。一方、前記超微粉末の配合量が40重量%を超え
ると、ガスバリア性目止め層の柔軟性が低下して、結果
的には易裂性ガスバリアフィルム自体の可撓性等が低下
する恐れがある。また、前記目止め層中の有機高分子の
量が相対的に低下するため、前記多孔質有機高分子フィ
ルムに対する前記目止め層の接着強度が低下する恐れが
ある。より好ましい前記超微粒子および前記有機高分子
の配合量は、それぞれ30〜50重量%、50〜70重
量%である。
【0044】前記目止め層は、前記多孔質有機高分子フ
ィルム表面に実質的に平行な面1m2当たりに存在する
多数の超微粉末における比表面積の合計が100〜60
0m2、特に超微粉末が疎水性無機化合物からなる場
合、前記比表面積の合計が50〜250m2であること
が好ましい。
【0045】ここで、『前記多孔質有機高分子フィルム
表面に実質的に平行な面』とは、前記フィルム表面に実
質的に平行な全ての面を意味する。『多数の超微粉末に
おける比表面積の合計』とは、前記フィルム表面に実質
的に平行な目止め層の面1m2当たりに存在する超微粉
末の外周面積を全て加算した値を意味する。このため、
前記フィルム表面に実質的に平行なガスバリア性目止め
層の面1m2当たりに存在する多数の超微粉末の数およ
び粒径が同じであっても、前記超微粉末の表面性状が異
なる、例えば表面に襞がある場合には、前記多数の超微
粉末の襞のないものに比べて前記比表面積の合計は増大
する。
【0046】前記ガスバリア性目止め層において、前記
比表面積の合計を100m2未満にすると、十分に高い
酸素遮断性および水蒸気遮断性を有するガスバリア性目
止め層を形成することが困難になる恐れがある。一方、
前記比表面積の合計が600m2を超えると、ガスバリ
ア性目止め層の柔軟性が低下して、結果的には易裂性ガ
スバリアフィルム自体の可撓性等が低下する恐れがあ
る。また、前記ガスバリア性目止め層中の有機高分子の
量が相対的に低下して前記多孔質有機高分子フィルムに
対する前記目止め層の接着強度が低下する恐れがある。
より好ましい前記目止め層における前記比表面積の合計
は、250〜450m2である。
【0047】前記疎水性無機化合物からなる超微粉末が
分散されたガスバリア性目止め層において、前記比表面
積の合計を50m2未満にすると、十分に高い酸素遮断
性および水蒸気遮断性(特に水蒸気遮断性)を有するガ
スバリア性目止め層を形成することが困難になる恐れが
ある。一方、前記比表面積の合計が250m2を超える
と、ガスバリア性目止め層の柔軟性が低下して、結果的
には易裂性ガスバリアフィルム自体の可撓性等が低下す
る恐れがある。また、前記ガスバリア性目止め層中の有
機高分子の量が相対的に低下して前記基材子フィルムに
対する前記ガスバリア性目止め層の接着強度が低下する
恐れがある。より好ましい前記目止め層における前記比
表面積の合計は、50〜200m2である。
【0048】前記目止め層は、前記多孔質有機高分子フ
ィルムの各貫通孔内に埋め込まれる厚さを1μm以上に
することが好ましい。前記各貫通孔内に埋め込まれる前
記目止め層部分の厚さを1μm未満にすると、易裂性ガ
スバリアフィルム(特に各貫通孔部分)に高いガスバリ
ア性を付与することが困難になる。なお、前記各貫通孔
を除く前記多孔質有機高分子フィルム表面に位置する前
記目止め層部分の厚さは、その表面を平坦にするととも
に、引裂き性を良好にする観点から2〜4μmにするこ
とが好ましい。
【0049】前記目止め層は、前記貫通孔が図1および
図2に示すように断面がV字形もしくはU字形をなす場
合、小さい開口側の多孔質有機高分子フィルムに被覆す
ることが好ましい。このような構成にすれば、引裂き性
とガスバリア性の両者がより優れた易裂性ガスバリアフ
ィルムを得ることが可能になる。
【0050】3)ガスバリア層 このガスバリア層中のガスバリア性有機高分子は、酸素
および水蒸気の透過量がそれぞれ10cc/m2・24
hr以下、10g/m2・24hr以下であることが好
ましく、例えばポリビニルアルコールおよびエチレンビ
ニルアルコール共重合体から選ばれる少なくとも1つの
水溶性有機高分子を用いることができる。特に、前者の
ポリビニルアルコールは後者のエチレンビニルアルコー
ル共重合に比べて安価であるため好適である。
【0051】前記ガスバリア層中の超微粉末は、平均粒
径が100nm以下であることが好ましい。前記超微粉
末の平均粒径が100nmを超えると、前記ガスバリア
層における体積当たりの超微粉末の分散量が低下して十
分な酸素遮断性、水蒸気遮断性を付与することが困難に
なる。より好ましい超微粉末の平均粒径は、50nm以
下である。
【0052】前記超微粉末としては、例えば酸化ケイ
素、酸化ジルコニムウ、酸化チタン、アルミナ、酸化マ
グネシウム、酸化錫のような無機化合物、またはアルミ
ウム、錫、亜鉛のような金属を用いることができる。前
記超微粉末は、無機化合物、金属から選ばれる1種また
は2種以上の混合物の形態で用いることができる。
【0053】特に、前記超微粉末は親水性無機化合物、
例えば酸化ケイ素である日本アエロジル社製商品名;等
を用いることが好ましい。このような親水性無機化合物
からなる超微粉末を含有するガスバリア層を備えた易裂
性ガスバリアフィルムは、優れた酸素遮断性を有する。
【0054】また、前記超微粉末は親水性無機化合物、
例えば酸化ケイ素である日本アエロジル社製商品名;
と、疎水性無機化合物、例えば酸化ケイ素である日本ア
エロジル社製商品名;R−812、R−976,RY−
300とが混在したものを用いることが好ましい。この
ような親水性無機化合物からなる超微粉末と疎水性無機
化合物からなる超微粉末を含有するガスバリア層を備え
た易裂性ガスバリアフィルムは、優れた水蒸気遮断性お
よび酸素遮断性を有すると共に、それらの特性がバラン
スよく付与される。
【0055】前記親水性無機化合物の超微粉末と前記疎
水性無機化合物の超微粉末は、それぞれ50〜70重量
%、30〜50重量%の比率で配合することが好まし
い。このような配合割合の2種の超微粉末を含有するガ
スバリア層は、優れた酸素遮断性および水蒸気遮断性を
有すると共に、これらの特性をより一層バランスよく付
与することが可能になる。
【0056】前記ガスバリア層は、前記ガスバリア性有
機高分子40〜80重量%と前記超微粉末20〜60重
量%とからなることが好ましい。前記超微粉末の配合量
を20重量%未満にすると、ガスバリア層に十分に高い
酸素遮断性や水蒸気遮断性を付与することが困難にな
る。一方、前記超微粉末の配合量が60重量%を超える
と、ガスバリア層の柔軟性が低下して、結果的には易裂
性ガスバリアフィルム自体の可撓性等が低下する恐れが
ある。また、ガスバリア層中の有機高分子の量が相対的
に低下するため、前記目止め層に対する前記ガスバリア
層の接着強度が低下する恐れがある。より好ましい前記
ガスバリア性有機高分子および前記超微粉末の配合量
は、それぞれ50〜70重量%、30〜50重量%であ
る。
【0057】前記ガスバリア層は、前記多孔質有機高分
子フィルム表面に実質的に平行な面1m2当たりに存在
する多数の超微粉末における比表面積の合計が100〜
600m2であることが好ましい。特に超微粉末が親水
性無機化合物からなる場合、前記比表面積の合計が10
0〜600m2、前記超微粉末が親水性無機化合物と疎
水性無機化合物が混在するものである場合、前記比表面
積の合計が150〜600m2であることが好ましい。
【0058】ここで、『前記多孔質有機高分子フィルム
表面に実質的に平行な面』とは、前記フィルム表面に実
質的に平行な全ての面を意味する。『多数の超微粉末に
おける比表面積の合計』とは、前記フィルム表面に実質
的に平行なガスバリア層の面1m2当たりに存在する超
微粉末の外周面積を全て加算した値を意味する。このた
め、前記フィルム表面に実質的に平行なガスバリア層の
面1m2当たりに存在する多数の超微粉末の数および粒
径が同じであっても、前記超微粉末の表面性状が異な
る、例えば表面に襞がある場合には、前記多数の超微粉
末の襞のないものに比べて前記比表面積の合計は増大す
る。
【0059】前記ガスバリア層において、前記比表面積
の合計を100m2未満にすると、十分に高い酸素遮断
性および水蒸気遮断性を有するガスバリア層を形成する
ことが困難になる恐れがある。一方、前記比表面積の合
計が600m2を超えると、ガスバリア層の柔軟性が低
下して、結果的には易裂性ガスバリアフィルム自体の可
撓性等が低下する恐れがある。また、前記ガスバリア層
中のガスバリア性有機高分子の量が相対的に低下して前
記目止め層に対するガスバリア層の接着強度が低下する
恐れがある。より好ましい前記ガスバリア層における前
記比表面積の合計は、250〜450m2である。
【0060】前記親水性無機化合物からなる超微粉末が
分散されたガスバリア層において、前記比表面積の合計
を100m2未満にすると、十分に高い酸素遮断性およ
び水蒸気遮断性(特に酸素遮断性)を有するガスバリア
層を形成することが困難になる恐れがある。一方、前記
比表面積の合計が600m2を超えると、ガスバリア層
の柔軟性が低下して、結果的には易裂性ガスバリアフィ
ルム自体の可撓性等が低下する恐れがある。また、前記
ガスバリア層中のガスバリア性有機高分子の量が相対的
に低下して前記目止め層に対する前記ガスバリア層の接
着強度が低下する恐れがある。より好ましい前記ガスバ
リア層における前記比表面積の合計は、250〜300
2である。
【0061】前記親水性無機化合物および疎水性無機化
合物の超微粉末が混在して分散されたガスバリア層にお
いて、前記比表面積の合計を150m2未満にすると、
十分に高い酸素遮断性および水蒸気遮断性を有するガス
バリア層を形成することが困難になる恐れがある。一
方、前記比表面積の合計が600m2を超えると、ガス
バリア層の柔軟性が低下して、結果的には易裂性ガスバ
リアフィルム自体の可撓性等が低下する恐れがある。ま
た、前記ガスバリア層中のガスバリア性有機高分子の量
が相対的に低下して前記目止め層に対する前記ガスバリ
ア層の接着強度が低下する恐れがある。より好ましい前
記ガスバリア層における前記比表面積の合計は、200
〜400m2である。
【0062】前記ガスバリア層の厚さは、1μm以上に
することが好ましい。前記ガスバリア層の厚さを1μm
未満にすると、得られた易裂性ガスバリアフィルムに高
いガスバリア性を付与することが困難になる。良好な引
裂き性を有するガスバリアフィルムを得る観点から前記
ガスバリア層は、2〜5μm、さらに好ましくは2〜4
μmの厚さを有することが望ましい。
【0063】4)シーラントフィルム このシーラントフィルムは、本発明に係わる易裂性ガス
バリアフィルムから密封袋を作る場合に前記バリア層上
に積層される。
【0064】前記シーラントフィルムとしては、例えば
ポリエチレンフィルム、無配向ポリプロピレンフィルム
等を用いることができる。
【0065】前記シーラントフィルムは、30〜40μ
mの厚さを有することが好ましい。
【0066】なお、本発明に係わる易裂性ガスバリアフ
ィルムは食品等を包装するラップ材として用いる場合、
前記バリア層上にポリウレタン樹脂、ポリエチレンテレ
フタレートのようなオーバコート材を被覆することを許
容する。また、前記ガスバリア層に紙または不織布を被
覆してもよい。
【0067】(1−2)易裂性ガスバリアフィルムの製
造方法 (第1工程)まず、無機化合物および金属から選ばれる
少なくとも1つの材料からなる超微粉末と有機高分子と
が液状媒体の存在下で分散接合または結合された多数の
複合超微粒子を含有する目止めコート剤を調製する。
【0068】前記目止めコート剤は、多数の複合超微粒
子からなる乳濁した形態、または前記液状媒体の量が多
い場合には、多数の複合超微粒子が個々に分散ないし集
合して前記液状媒体に浮遊した形態、を有する。
【0069】前記超微粉末は、前記易裂性ガスバリアフ
ィルム(1−1)で説明したのと同様なものが用いられ
る。特に、酸化ケイ素である日本アエロジル社製商品
名;R−812、R−976,RY−300のような疎
水性無機化合物からなる超微粉末が好適である。
【0070】前記超微粉末は、後述する多孔質有機高分
子フィルムにおける多数の貫通孔の平均開口径の1/5
以下、特に100nm以下の平均粒径を有することが好
ましい。前記超微粉末の平均粒径が100nmを超える
と、前記目止めコート剤を塗布、乾燥することにより形
成されたガスバリア性目止め層における体積当たりの超
微粉末の分散量が低下して十分な酸素遮断性、水蒸気遮
断性を付与することが困難になる。より好ましい超微粉
末の平均粒径は、50nm以下である。
【0071】前記液状媒体としては、例えばエチルアル
コール、イソプロピルアルコール、イソブチルアルコー
ルのようなアルコール類、メチルエチルケトンのような
ケトン類またはトルエン、キシレン等の有機液状媒体ま
たは水を挙げることができ、これらの液状媒体は単独ま
たは混合液の形態で用いることができる。
【0072】前記複合超微粒子は、多数の超微粉末と有
機高分子とが例えば分子レベルで分散接合または結合さ
れた形態を有する。この複合超微粒子は、1.0μm以
下、より好ましくは0.1μm以下、さらに好ましくは
0.01μm以下のの平均粒径を有することが望まし
い。
【0073】前記複合超微粒子は、有機高分子40〜8
0重量%と複数の超微粉末20〜60重量%とからなる
ことが好ましい。前記超微粉末の配合量を20重量%未
満にすると、前記目止めコート剤を塗布、乾燥すること
により形成されたガスバリア性目止め層に十分に高い酸
素遮断性や水蒸気遮断性を付与することが困難になる恐
れがある。一方、前記超微粉末の配合量が20重量%を
超えると、前記目止めコート剤を塗布、乾燥することに
より形成されたガスバリア性目止め層の柔軟性が低下し
て、結果的には得られた易裂性ガスバリアフィルム自体
の可撓性等が低下する恐れがある。また、この目止めコ
ート剤を後述するように多孔質有機高分子フィルムの片
面に塗布、乾燥して形成すると、ガスバリア性目止め層
中の有機高分子の量が相対的に低下するため、多孔質有
機高分子フィルムに対する前記目止め層の接着強度が低
下する恐れがある。より好ましい前記有機高分子および
前記超微粒子は、それぞれ50〜70重量%、30〜5
0重量%である。
【0074】前記目止めコート剤は、例えば次のような
方法により調製される。
【0075】まず、有機高分子と無機化合物および金属
から選ばれる少なくとも1つの材料の微粒子とを液状媒
体の存在下で混合する。つづいて、この固液混合流体を
加圧した後、高速度で前記固液混合流体を互いに衝突破
砕する操作を複数回繰り返すことにより目止めコート剤
を調製する。
【0076】具体的には、次に説明する図3に示す衝突
破砕装置により目止めコート剤が調製される。
【0077】装置本体21は、四角錐台形状の空洞部2
2およびこの空洞部22の上下に連通する上部矩形状穴
23,下部矩形状穴24を有するメインブロック25
と、前記上下の矩形状穴23,24に挿入固定された上
部、下部のブロック26,27とを備える。なお、前記
四角台錐形状をなす空洞部22はその上下の開口径が前
記上下の矩形状穴23,24より小さくなっている。
【0078】下方に向けて所望の角度で傾斜された一対
のノズル部28a,28bは、前記空洞部22の中間内
面に位置する前記メインブロック25部分に互いに対向
するように形成されている。
【0079】前記上部ブロック26は、その上面からね
じ切り加工された穴29が穿設されている。前記ねじ切
り加工された穴29は、逆円錐形流路30を通して一対
の分岐流路31a,31bに連通されている。前記各分
岐流路31a,31bは、それぞれ前記上部ブロック2
6から前記メインブロック25を通って前記一対のノズ
ル部28a,28bの先端面まで延出され、その先端面
で開口されている。これらノズル部28a,28bの先
端の開口(吐出口)は、固液混合流体の噴射速度を高め
る観点から、数ミクロン〜百数十ミクロンの径を有する
ことが好ましい。
【0080】前記各分岐流路31a,31bに導入され
た固液混合流体の流速を加速するためのオリフィス部3
2a,32bは、前記ノズル部28a,28bの根元に
位置する前記各分岐流路31a,31b部分にそれぞれ
介装されている。
【0081】なお、前記上部ブロック26のねじ切り穴
29には、図示しない固液混合流体供給管が螺合、連結
される。また、前記上部ブロック27と前記メインブロ
ック25の繋目に位置する前記各分岐流路31a,31
b部分には、Oリング33a,33bがそれぞれ介装さ
れている。
【0082】前記下部ブロック27には、その下面から
ねじ切り加工された穴34が穿設されている。前記穴3
4は、円柱状穴35を通して前記メインブロック25の
空洞部22と連通している。なお、前記下部ブロック2
7のねじ切り穴34には、図示しない排出管が螺合、連
結される。
【0083】前述した図3に示す装置によるガスバリア
コート剤の調製を説明する。まず、前述した方法で得ら
れた固液混合流体を図示しない原料供給管から加圧して
上部ブロック26の穴29内に導入する。この固液混合
流体は、前記上部ブロック26の逆円錐状流路30を通
して分岐流路31a,31bにそれぞれ導入される。こ
れら分岐流路31a,31bに流入された固液混合流体
は、オリフィス32a,32bを通過する過程で更に加
速され、ノズル部28a,28bの開口部からメインブ
ロック25の空洞部22内に高速度で噴射される。
【0084】この時、互いに対向して配置された前記ノ
ズル部28a,28bの分岐流路31a,31bは下方
に傾斜されているため、前記ノズル部28a,28bの
開口部から噴射された固液混合流体は互いに衝突する。
このため、前記固液混合流体中の微粒子が破砕されて超
微粒子化すると同時に微粒子の分散化がなされる。
【0085】微粒子の破砕、分散がなされた固液混合流
体は、前記空洞部22から下部ブロック部27の円柱状
穴35、ねじ切り加工された穴34を通して処理排出管
に排出される。この固液混合流体は、再度、前記供給管
を通して上部ブロック26の穴29内に導入、返送され
る。
【0086】このような衝突破砕装置を用いて固液混合
流体の衝突破砕工程を複数回繰り返すことにより、前記
固液混合流体中の有機高分子と記無機化合物および金属
から選ばれる少なくとも1つの材料からなる微粒子とが
破砕されながら、均一に分散接合または結合される。こ
のため、有機高分子と超微粉末とが接合または結合した
多数の複合超微粒子を含む目止めコート剤が調製され
る。得られた目止めコート剤中の複合超微粒子は、超分
散されているため、所定の日数放置しても沈降したり、
分離したりせずに良好な分散状態が維持される。
【0087】前記無機化合物および金属から選ばれる少
なくとも1つの材料の微粒子は、前記複合超微粒子の生
成時間を短縮する観点から平均粒径が1000nm以下
であることが好ましい。また、最終の粒子径を持つ超微
粉末(100nm以下)の凝集物を用いてもよい。
【0088】前記有機高分子および前記微粉末は、前記
液状媒体に対して20重量%以上,好ましくは25〜4
0重量%添加することが望ましい。
【0089】前記有機高分子と前記微粉末とは、前記有
機高分子40〜80重量%、前記微粉末20〜60重量
%の割合で前記液状媒体に配合することが好ましい。前
記微粉末の配合量を20重量%未満にすると、前記目止
めコート剤を塗布、乾燥することにより形成されたガス
バリア性目止め層に十分に高い酸素遮断性や水蒸気遮断
性を付与することが困難になる恐れがある。一方、前記
微粉末の配合量が60重量%を超えると、前記目止めコ
ート剤を塗布、乾燥することにより形成されたガスバリ
ア性目止め層の柔軟性が低下して、結果的には易裂性ガ
スバリアフィルム自体の可撓性等が低下する恐れがあ
る。また、目止めコート剤を塗布、乾燥することにより
形成されたガスバリア性目止め層中の有機高分子の量が
相対的に低下するため、前記多孔質有機高分子フィルム
に対する前記目止め層の接着強度が低下する恐れがあ
る。より好ましい前記有機高分子と前記微粉末との配合
割合は、前記有機高分子50〜70重量%、前記微粉末
30〜50重量%である。
【0090】前記固液混合流体に対する加圧力は、10
00Kg/cm2以上の圧力にすることが好ましい。
【0091】前記固液混合流体を互いに衝突す破砕する
際の速度は、100m/sec以上にすることが好まし
い。このような高速度で固液混合流体を互いに衝突破砕
することにより短時間で所望の平均粒径を有する多数の
複合超微粒子を含む目止めコート剤を調製することが可
能になる。
【0092】前記固液混合流体は、その調製工程および
互いに衝突破砕する工程において前記有機高分子の分解
温度未満の温度、好ましくは30〜100℃の温度に加
熱することを許容する。
【0093】(第2工程)前述した目止めコート剤を多
孔質有機高分子フィルムの片面に塗布し、乾燥してガス
バリア性目止め層を形成する。
【0094】前記多孔質有機高分子フィルムとしては、
前記易裂性バリアフィル(1−1)で説明したのと同様
なものが用いられる。
【0095】前記塗布手段としては、例えば容器内に前
記目止めコート剤を収容し、この目止めコート剤に一部
が浸漬された下部ロールと上部ロールの間に長尺多孔質
有機高分子フィルムを通して前記フィルムの下面に目止
めコート剤を塗布するロールコータ法等を採用すること
ができる。
【0096】前記目止め層は、前記多孔質有機高分子フ
ィルムの各貫通孔内に埋め込まれる厚さを1μm以上に
することが好ましい。前記各貫通孔内に埋め込まれる前
記目止め層部分の厚さを1μm未満にすると、得られた
易裂性ガスバリアフィルムに高いガスバリア性を付与す
ることが困難になる恐れがある。なお、前記各貫通孔を
除く前記多孔質有機高分子フィルム表面に位置する前記
目止め層部分の厚さは、その表面を平坦にするととも
に、引裂き性を良好にする観点から2〜4μmにするこ
とが好ましい。
【0097】前記目止め層は、前記易裂性ガスバリアフ
ィル(1−1)で説明したのと同様な理由により前記多
孔質有機高分子フィルム表面に実質的に平行な面1m2
当たりに存在する多数の超微粉末における比表面積の合
計が100〜600m2、特に超微粉末が疎水性無機化
合物からなる場合、前記比表面積の合計が50〜250
2であることが好ましい。
【0098】前記目止め層は、前記貫通孔が図1および
図2に示すように断面がV字形もしくはU字形をなす場
合、小さい開口側の多孔質有機高分子フィルムに被覆す
ることが好ましい。このような目止め層の配置にすれ
ば、引裂き性とガスバリア性の両者がより優れた易裂性
ガスバリアフィルムを製造することが可能になる。
【0099】(第3工程)金属および無機化合物から選
ばれる少なくとも1つの超微粉末とガスバリア性有機高
分子とが液状媒体の存在下で分散接合または結合された
多数の複合超微粒子を含有するガスバリアコート剤を調
製する。
【0100】前記ガスバリアコート剤は、多数の複合超
微粒子からなる乳濁した形態、または前記液状媒体の量
が多い場合には、多数の複合超微粒子が個々に分散ない
し集合して前記液状媒体に浮遊した形態、を有する。
【0101】前記超微粉末は、前記易裂性ガスバリアフ
ィルム(1−1)で説明したのと同様なものが用いられ
る。特に、酸化ケイ素である日本アエロジル社製商品
名;のような親水性無機化合物の超微粉末、またはこの
親水性無機化合物の超微粉末と酸化ケイ素である日本ア
エロジル社製商品名;R−812、R−976,RY−
300のような疎水性無機化合物の超微粉末とが混在し
たものを用いることが好ましい。
【0102】前記超微粉末は、平均粒径が100nm以
下であることが好ましい。前記超微粉末の平均粒径が1
00nmを超えると、前記ガスバリアコート剤を塗布、
乾燥することにより形成されたガスバリア層における体
積当たりの超微粉末の分散量が低下して十分な酸素遮断
性、水蒸気遮断性を付与することが困難になる。より好
ましい超微粉末の平均粒径は、50nm以下である。
【0103】前記ガスバリア性有機高分子は、酸素およ
び水蒸気の透過量がそれぞれ10cc/m2・24hr
以下、10g/m2・24hr以下であることが好まし
い。このようなガスバリア性有機高分子としては、例え
ばポリビニルアルコールおよびエチレンビニルアルコー
ル共重合体から選ばれる少なくとも1つの水溶性有機高
分子を用いることができる。特に、前者のポリビニルア
ルコールは後者のエチレンビニルアルコール共重合に比
べて安価であるため好適である。
【0104】前記液状媒体としては、例えばエチルアル
コール、イソプロピルアルコール、イソブチルアルコー
ルのようなアルコール、メチルエチルケトンのようなケ
トンまたはトルエン、キシレン等の有機液状媒体または
水を挙げることができ、これらの液状媒体は単独または
混合液の形態で用いることができる。
【0105】特に、前記液状媒体はアルコールと水との
混合液であることが好ましい。前記混合液は、アルコー
ル30〜50体積%と水50〜70体積%とからなるこ
と好ましい。このような混合液を液状媒体として含有す
るガスバリアコート剤は、前記複合超微粒子の乳濁形
態、浮遊形態を長期間に亘ってより一層安定化できると
ともに、後述するガスバリア層の形成時の乾燥処理の迅
速化を図ることが可能になる。
【0106】前記複合超微粒子は、複数の超微粉末とガ
スバリア性有機高分子とが例えば分子レベルで分散接合
または結合された形態を有る。前記複合超微粒子は、平
均粒径が1.0μm以下、より好ましくは0.1μm以
下、さらに好ましくは0.01μm以下であることが望
ましい。
【0107】前記複合超微粒子は、ガスバリア性有機高
分子40〜80重量%と複数の超微粉末20〜60重量
%とからなることが好ましい。前記超微粉末の配合量を
20重量%未満にすると、前記ガスバリアコート剤を塗
布、乾燥することにより形成されたガスバリア層に十分
に高い酸素遮断性や水蒸気遮断性を付与することが困難
になる恐れがある。一方、前記超微粉末の配合量が60
重量%を超えると、前記ガスバリアコート剤を塗布、乾
燥することにより形成されたガスバリア層の柔軟性が低
下して、結果的には得られた易裂性ガスバリアフィルム
自体の可撓性等が低下する恐れがある。また、ガスバリ
アコート剤を後述するように前記目止め層に塗布、乾燥
して形成されたガスバリア層中のガスバリア性有機高分
子の量が相対的に低下するため、前記目止め層に対する
前記ガスバリア層の接着強度が低下する恐れがある。よ
り好ましい前記ガスバリア性有機高分子および前記超微
粒子は、それぞれ50〜70重量%、30〜50重量%
である。
【0108】前記ガスバリアコート剤は、例えば次のよ
うな方法により調製される。
【0109】まず、液状媒体にガスバリア性有機高分子
と無機化合物および金属から選ばれる少なくとも1つの
微粒子を混合する。つづいて、この固液混合流体を前述
した図3に示す衝突破砕装置を用いて加圧した後、高速
度で前記固液混合流体を互いに衝突破砕する操作を複数
回繰り返すことによりガスバリアコート剤を調製する。
【0110】前記微粒子は、前記複合微粒子の生成時間
を短縮する観点から平均粒径が1000nm以下である
ことが好ましい。また、最終の粒子径を持つ超微粉末
(100nm以下)の凝集物を用いてもよい。
【0111】前記有機高分子および前記微粉末は、前記
液状媒体に対して20重量%以上,好ましくは25〜4
0重量%添加することが望ましい。
【0112】前記有機高分子と前記微粉末とは、前記有
機高分子40〜80重量%、前記微粉末20〜60重量
%の割合で前記液状媒体に配合することが好ましい。前
記微粉末の配合量を20重量%未満にすると、前記ガス
バリアコート剤を塗布、乾燥することにより形成された
ガスバリア層に十分に高い酸素遮断性や水蒸気遮断性を
付与することが困難になる恐れがある。一方、前記微粉
末の配合量が60重量%を超えると、前記ガスバリアコ
ート剤を塗布、乾燥することにより形成されたガスバリ
ア層の柔軟性が低下して、結果的に得られた易裂性ガス
バリアフィルム自体の可撓性等が低下する恐れがある。
また、ガスバリアコート剤を塗布、乾燥することにより
形成されたガスバリア層中のガスバリア性有機高分子の
量が相対的に低下するため、前記目止めに対する前記ガ
スバリア層の接着強度が低下する恐れがある。より好ま
しい前記有機高分子と前記微粉末との配合割合は、前記
有機高分子50〜70重量%、前記微粉末30〜50重
量%である。
【0113】前記固液混合流体に対する加圧力は、10
00Kg/cm2以上の圧力にすることが好ましい。
【0114】前記固液混合流体を互いに衝突す破砕する
際の速度は、100m/sec以上にすることが好まし
い。このような高速度で固液混合流体を互いに衝突破砕
することにより短時間で所望の平均粒径を有する多数の
複合超微粒子を含むガスバリアコート剤を調製すること
が可能になる。
【0115】前記固液混合流体は、その調製工程および
互いに衝突破砕する工程において前記有機高分子の分解
温度未満の温度、好ましくは30〜100℃の温度に加
熱することを許容する。
【0116】(第4工程)前述したガスバリアコート剤
を多孔質有機高分子フィルムの目止め層に塗布し、乾燥
してガスバリア層を形成することにより易裂性ガスバリ
アフィルムを製造する。
【0117】前記塗布手段としては、前述したロールコ
ータ法等を採用することができる。
【0118】前記ガスバリア層の厚さは、1μm以上に
することが好ましい。前記ガスバリア層の厚さを1μm
未満にすると、得られた易裂性ガスバリアフィルムに高
いガスバリア性を付与することが困難になる。良好な引
裂き性を有するガスバリアフィルムを得る観点から前記
ガスバリア層は、2〜5μm、さらに好ましくは2〜4
μmの厚さを有することが望ましい。
【0119】前記ガスバリア層は、前記易裂性ガスバリ
アフィルム(1−1)で説明したのと同様な理由により
前記多孔質有機高分子フィルム表面に実質的に平行な面
1m2当たりに存在する多数の超微粉末における比表面
積の合計が100〜600m2、より好ましくは250
〜450m2であることが望ましい。特に超微粉末が親
水性無機化合物からなるガスバリア層の場合には、前記
比表面積の合計が100〜600m2、より好ましくは
250〜300m2、前記記超微粉末が親水性無機化合
物と疎水性無機化合物が混在するガスバリア層の場合に
は、前記比表面積の合計が150〜600m2、より好
ましくは200〜400m2であることが望ましい。
【0120】なお、前述した方法により製造され易裂性
ガスバリアフィルムはそのガスバリア層にポリエチレン
フィルムのようなシーラントフィルムまたはポリウレタ
ン樹脂のようなトップコート材を被覆することを許容す
る。
【0121】以上説明した本発明に係わる易裂性ガスバ
リアフィルム(1−1)は、例えば図1,図2に示すよ
うに多数の微細な貫通孔7を有する多孔質有機高分子フ
ィルム2と、この多孔質有機高分子フィルム2に被覆さ
れ、有機高分子8に分散された無機化合物および金属か
ら選ばれる少なくとも1つの材料からなる多数の超微粉
末9を含むガスバリア性目止め層3と、この目止め層3
に積層され、ガスバリア性有機高分子10に分散された
無機化合物および金属から選ばれる少なくとも1つの材
料からなる多数の超微粉末11を含むガスバリア層4と
を具備した構造を有するため、以下に説明する良好な引
裂き性と優れたガスバリア性を有する。
【0122】(a)引裂き性の作用 (a−1)前述した易裂性ガスバリアフィルムにおい
て、引裂かれる領域に多数の貫通孔が穿設された前記多
孔質有機高分子フィルムを有するため、前記領域の箇所
を両手の指で引っ張ると、前記各貫通孔が引裂きの起点
として作用して引き裂かれる。さらに、前記引裂き方向
には多数の貫通孔が形成されているため、それら貫通孔
が順次引裂き点として作用する。その結果、極めて容易
に、つまり過大な力を加えずに易裂性ガスバリアフィル
ムを引き裂くことができる。
【0123】(a−2)引裂かれる領域に平均開口径
0.5〜100μmの微細な貫通孔が500個/cm2
以上の密度で開口された多孔質有機高分子フィルムを用
いることによって、より一層引裂き易い易裂性ガスバリ
アフィルムを得ることができる。
【0124】(a−3)ガスバリア層上に縦横いずれに
も裂け難い性質を有するポリエチレンフィルムのような
シーラントフィルムが積層されている場合でも、所定の
箇所から目的とする方向に容易に引裂くことが可能にな
る。
【0125】(b)ガスバリア性目止め層のガスバリア
作用および目止め作用 (b−1)前記易裂性ガスバリアフィルムは、有機高分
子に無機化合物および金属から選ばれる少なくとも1つ
の材料からなる多数の超微粉末を分散したガスバリア性
目止め層が前記多孔質有機高分子フィルムにその各貫通
孔の少なくとも開口部付近を埋めるように被覆されてい
る。その結果、前記多孔質有機高分子フィルムの多数の
貫通孔部分にガスバリア性を付与することができる。
【0126】すなわち、前記ガスバリア性目止め層3は
前述した図2に示すように有機高分子8に多数の超微粉
末9が分散された構造を有するため、前記多数の超微粉
末9により酸素や水蒸気などのガスに対する曲がりくね
った通路、いわゆるトーチャス・パス(Tortuous pat
h)が形成される。その結果、前記多孔質有機高分子フ
ィルム2の多数の貫通孔7部分に前記目止め層3により
酸素遮断性および水蒸気遮断性を付与することができ
る。
【0127】(b−2)平均粒径100nm以下の多数
の超微粉末を目止め層に分散させることによって、より
一層高いトーチャス・パス効果により前記多孔質有機高
分子フィルムの多数の貫通孔部分に高いガスバリア性を
付与することができる。
【0128】(b−3)前記多孔質有機高分子フィルム
の多数の貫通孔部分に埋め込まれる前記目止め層部分の
厚さを1μm以上にすることによって、前記目止め層に
よる前記多孔質有機高分子フィルムの多数の貫通孔部分
への酸素遮断性および水蒸気遮断性をより効果的に付与
することができる。
【0129】(b−4)ガスバリア性目止め層を前記超
微粉末20〜60重量%と前記有機高分子40〜80重
量%とからなる構成にすることによって、前記超微粉末
を実質的に膜状態で存在させることができ、より一層優
れたトーチャス・パス効果を発現できる。その結果、前
記目止め層によって前記多孔質有機高分子フィルム2の
多数の貫通孔部分により優れた酸素遮断性および水蒸気
遮断性を付与することができる。また、前記目止め層を
前記多孔質有機高分子フィルムに対して良好に密着させ
ることが可能になる。
【0130】(b−5)ガスバリア性目止め層を前記多
孔質有機高分子フィルム表面に実質的に平行な面1m2
当たりに存在する多数の超微粉末における比表面積の合
計が100〜600m2になるように構成することによ
って、前記超微粉末を高密度で存在させることができる
ため、より一層優れたトーチャス・パス効果を発現でき
る。その結果、前記目止め層により前記多孔質有機高分
子フィルムの多数の貫通孔部分に優れた酸素遮断性およ
び水蒸気遮断性を付与することができる。
【0131】(b−6)前記目止め層は、多数の超微粉
末と共に有機高分子を含有するため、適度な柔軟性を有
し、屈曲させてもピンホールやクラックの発生を防止で
きる。
【0132】(b−7)前記目止め層により多数の貫通
孔を有する多孔質有機高分子フィルム表面を平坦化でき
るため、この目止め層上に積層されるガスバリア層の厚
さを均一化できる。その結果、全体的に一様な酸素遮断
性および水蒸気遮断性を有するガスバリア層を形成でき
る。
【0133】(c)ガスバリア層4の作用 (c−1)前記目止め層に積層されるガスバリア層は、
ガスバリア性有機高分子を母材とするため、良好な酸素
遮断性や水蒸気遮断性を有する。しかも、前記ガスバリ
ア層中にはそれ自身、高いガスバリア性を持つ無機化合
物および金属から選ばれる少なくとも1つの材料からな
る多数の超微粉末が分散されているため、トーチャス・
パス効果によりガスバリア性有機高分子のみからなる層
に比べて優れた酸素遮断性および水蒸気遮断性を有す
る。
【0134】(c−2)平均粒径100nm以下の多数
の超微粉末を用いることによって、トーチャス・パス効
果がより一層高いガスバリア層を実現できる。
【0135】(c−3)厚さを1μm以上にすることに
よって、より一層高い酸素遮断性および水蒸気遮断性を
有するガスバリア層を実現できる。
【0136】(c−4)ガスバリア層を前記超微粉末2
0〜60重量%と前記ガスバリア性有機高分子40〜8
0重量%とからなる構成にすることによって、前記超微
粉末を実質的に膜状態で存在させることができるため、
より一層優れたトーチャス・パス効果を発現できる。そ
の結果、優れた酸素遮断性および水蒸気遮断性を有し、
かつ前記目止め層に対して良好に密着したガスバリア層
を実現できる。
【0137】(c−5)ガスバリア層を前記多孔質有機
高分子フィルム表面に実質的に平行な面1m2当たりに
存在する多数の超微粉末における比表面積の合計が10
0〜600m2になるように構成することによって、前
記超微粉末を高密度で存在させることができるため、よ
り一層優れたトーチャス・パス効果を発現できる。その
結果、より優れた酸素遮断性および水蒸気遮断性を有す
るガスバリア層を実現できる。
【0138】(c−6)前記ガスバリア層は、多数の超
微粉末と共にガスバリア性有機高分子を含有するため、
適度な柔軟性を有し、屈曲させてもピンホールやクラッ
クの発生を防止できる。
【0139】したがって、本発明によれば前記多孔質有
機高分子フィルム2による優れた引裂き性と、前記目止
め層3によるガスバリア作用および目止め作用と、前記
ガスバリア層4によるガスバリア作用と、前記目止め層
3および前記ガスバリア層4の優れた柔軟性によって、
多大な力を加えることなく、容易に引裂くことができる
とともに、屈曲させてもピンホールやクラックが発生せ
ず、かつ無機化合物や金属の膜状態と同等もしくはそれ
以上の優れた酸素遮断性(例えば10g/m2・24h
r以下)、水蒸気遮断性(例えば10cc/m2・24
hr以下)等のガスバリア性を有する易裂性ガスバリア
フィルムを提供できる。
【0140】このような本発明に係わる易裂性ガスバリ
アフィルムは、前記ガスバリア層にトップコート処理を
施することにより食品等を仮包装するラップ材に有効に
利用できる。特に、前記目止め層およびガスバリア層に
分散させる超微粉末として酸化ケイ素のような無機化合
物を用いれば、電子レンジ対応のラップ材を実現でき
る。
【0141】また、本発明に係わる易裂性ガスバリアフ
ィルムは前記ガスバリア層にポリエチレンのようなシー
ラントフィルムを積層することによって、各種の食品、
医薬品等の密封袋用素材として有効に利用することがで
きる。
【0142】さらに、以下に列挙するように前述した多
孔質有機高分子フィルム、ガスバリア性目止め層および
ガスバリア層の構成材料を特定することによって、新た
な機能を有する易裂性ガスバリアフィルムを提供でき
る。
【0143】(1)ガスバリア性目止め層中に分散され
る超微粉末として例えば酸化ケイ素である日本アエロジ
ル社製商品名;R−812、R−976,RY−300
のような疎水性無機化合物を用い、かつガスバリア層中
に分散される超微粉末として例えば酸化ケイ素である日
本アエロジル社製商品名;R−380のような親水性無
機化合物を用いることによって、多孔質有機高分子フィ
ルムの多数の貫通孔の少なくとも開口部付近を埋め、高
い防湿効果を持つ優れた水蒸気遮断性を有する目止め層
と、この目止め層に積層され、高いトーチャス・パス効
果を持つ優れた酸素遮断性を有するガスバリア層を備え
た易裂性ガスバリアフィルムを提供できる。
【0144】特に、疎水性無機化合物からなる多数の超
微粉末が分散されたガスバリア性目止め層を前記多孔質
有機高分子フィルム表面に実質的に平行な面1m2当た
りに存在する多数の超微粉末における比表面積の合計が
50〜250m2になるように前記多孔質有機高分子フ
ィルム表面に被覆し、かつ親水性無機化合物からなる多
数の超微粉末が分散されたガスバリア層を前記多孔質有
機高分子フィルム表面に実質的に平行な面1m2当たり
に存在する多数の超微粉末における比表面積の合計が1
00〜600m2になるように前記目止め層に積層する
ことによって、多孔質有機高分子フィルムの多数の貫通
孔の少なくとも開口部付近を埋め、高いトーチャス・パ
ス効果と防湿効果を有する目止め層と、この目止め層に
積層されより一層高いトーチャス・パス効果を持つ優れ
た酸素遮断性を有するガスバリア層を備えた易裂性ガス
バリアフィルムを提供できる。
【0145】(2)ガスバリア性目止め層中に分散され
る超微粉末として例えば酸化ケイ素である日本アエロジ
ル社製商品名;R−812、R−976,RY−300
のような疎水性無機化合物を用い、かつガスバリア層中
に分散される超微粉末として例えば酸化ケイ素である日
本アエロジル社製商品名;R−380のような親水性無
機化合物と前記疎水性無機化合物とが混在したものを用
いることによって、多孔質有機高分子フィルムの多数の
貫通孔の少なくとも開口部付近を埋め、高い防湿効果を
持つ優れた水蒸気遮断性を有する目止め層と、この目止
め層に積層され、高いトーチャス・パス効果と防湿性を
持つ優れた酸素遮断性および水蒸気遮断性を有するガス
バリア層を備えた易裂性ガスバリアフィルムを提供でき
る。
【0146】(3)ガスバリア性目止め層およびガスバ
リア層を構成する有機高分子としてエチレンビニルアル
コール共重合体、ポリビニルアルコールから選ばれる少
なくとも1つの樹脂を用い、かつ超微粉末として酸化ケ
イ素を用いることによって、優れた酸素遮断性、水蒸気
遮断性等のガスバリア性を有するとともに、基材である
多孔質有機高分子フィルムと同等の高い透明度を有する
易裂性ガスバリアフィルムを提供できる。
【0147】(4)多孔質有機高分子フィルムとしてP
ET,OPPのような塩素を含まない有機高分子フィル
ムに多数の貫通孔を穿設したものを用い、ガスバリア性
目止め層およびガスバリア層を構成する有機高分子とし
てエチレンビニルアルコール共重合体、ポリビニルアル
コールから選ばれる少なくとも1つの樹脂を用いること
によって、廃棄処理物を例えばアルコールと水の混合液
状媒体で処理することにより前記目止め層およびガスバ
リア層を前記多孔質有機高分子フィルムから容易に除去
することができる。また、前記多孔質有機高分子フィル
ムは前述した多孔質フィルムの製造装置で有機高分子フ
ィルムそのものを機械加工することにより得られ、実質
的に貫通孔形成のための添加剤が含まれていない。
【0148】その結果、前記目止め層およびガスバリア
層を除去した後の多孔質有機高分子フィルムを回収、再
利用でき、しかも廃棄処理物を焼却しても人体に有害な
塩素系化合物が排出されることがないため、環境にやさ
しい易裂性ガスバリアフィルムを提供できる。
【0149】また、本発明に係わる易裂性ガスバリアフ
ィルムの製造方法(1−2)によれば、多孔質有機高分
子フィルムに前記目止めコート剤を塗布、乾燥すること
によりガスバリア性目止め層を形成でき、さらにこの目
止め層に前記ガスバリアコート剤を塗布、乾燥すること
にによりガスバリア層を形成できる。このため、従来の
真空蒸着によりアルミニウムや無機化合物のガスバリア
層を形成する方法のように大掛かりな装置を使用するこ
となく、前述した容易に引裂くことができると共に、酸
素遮断性、水蒸気遮断性等の優れたガスバリア性を有す
る易裂性ガスバリアフィルムを簡単かつ量産的に製造す
ることができる。
【0150】また、前述した本発明者が発明した多孔質
フィルムの製造装置と、目止めコート剤の塗布、乾燥手
段およびガスバリアコート剤の塗布、乾燥手段をこの順
序で配列してシステム化し、長尺有機高分子フィルムを
前記多孔質フィルムの製造装置で多数の貫通孔を穿設
し、この長尺多孔質有機高分子フィルムを前記各塗布、
乾燥手段を通して目止め層の形成、ガスバリア層の形成
を行なえば長尺易裂性ガスバリアフィルムを連続して製
造することが可能になる。
【0151】(2−1)易裂性ガスバリアフィルム この易裂性ガスバリアフィルムは、多数の微細な貫通孔
を有する多孔質有機高分子フィルムと、前記多孔質有機
高分子フィルムに被覆され、有機高分子とこの有機高分
子に分散された無機化合物および金属から選ばれる少な
くとも1つの材料からなる多数の超微粉末とを含むガス
バリア性目止め層と、前記多孔質有機高分子フィルムの
前記目止め層に積層され、ガスバリア性有機高分子とこ
の有機高分子に分散された酸化ケイ素からなる多数の超
微粉末とシランカップリング剤とを含むガスバリア層と
を具備する。このような易裂性ガスバリアフィルムは、
前述した図1および図2と同様な構造を有する。
【0152】前記多孔質有機高分子フィルムおよび前記
目止め層は、前述した易裂性ガスバリアフィルム(1−
1)と同様なものが用いられる。
【0153】前記ガスバリア層中のガスバリア性有機高
分子は、例えばポリビニルアルコールおよびエチレンビ
ニルアルコール共重合体から選ばれる少なくとも1つの
水溶性有機高分子を用いることが好ましい。特に、前者
のポリビニルアルコールは後者のエチレンビニルアルコ
ール共重合に比べて安価であるため好適である。
【0154】前記ガスバリア層中の酸化ケイ素からなる
超微粉末は、平均粒径が100nm以下、より好ましく
は50nm以下であることが望ましい。この酸化ケイ素
は、親水化処理または疎水化処理を施したものを用いる
ことを許容する。
【0155】前記ガスバリア層中のシランカップリング
剤としては、例えば東レ・ダウコーニング社製商品名S
H−6040等を挙げることができる。
【0156】前記シランカップリング剤は、前記超微粉
末に対して5〜15重量%配合することが好ましい。前
記シランカップリング剤の添加量を5重量%未満にする
と、前記有機高分子と超微粉末との化学結合が十分にな
されず、酸素、水蒸気等のガスバリア性の向上効果を十
分に発揮することが困難になる。一方、前記シランカッ
プリング剤の添加量が15重量%を超えると、前記有機
高分子と超微粉末との化学結合が不均一になり、ガスバ
リア層のガスバリア性が低下する恐れがある。
【0157】前記ガスバリア層は、前記易裂性ガスバリ
アフィルム(1−1)で説明したのと同様、1μm以
上、好ましくは2〜4μmの厚さを有すること、前記多
孔質有機高分子フィルム表面に実質的に平行な面1m2
当たりに存在する多数の超微粉末における比表面積の合
計が100〜600m2であること、が好ましい。
【0158】なお、前記ガスバリア層の表面にポリエチ
レンフィルムのようなシーラントフィルム、ポリウレタ
ン樹脂のようなトップコート材、或いは紙、不織布等を
被覆することを許容する。
【0159】(2−2)易裂性ガスバリアフィルムの製
造方法 (第1工程)前記製造方法(1−2)で説明したのと同
様な方法により目止めコート剤を多孔質有機高分子フィ
ルムの片面に塗布し、乾燥してガスバリア性目止め層を
形成する。
【0160】(第2工程)酸化ケイ素からなる超微粒子
とガスバリア性有機高分子とが液状媒体の存在下で分散
接合または結合された多数の複合超微粒子と、シランカ
ップリング剤とを含有するガスバリアコート剤を調製す
る。
【0161】前記酸化ケイ素からなる超微粉末は、平均
粒径が100nm以下、より好ましくは50nm以下で
あることが望ましい。この酸化ケイ素は、親水化処理ま
たは疎水化処理を施したものを用いることを許容する。
【0162】前記ガスバリア性有機高分子は、ポリビニ
ルアルコールおよびエチレンビニルアルコール共重合体
から選ばれる少なくとも1つの水溶性有機高分子を用い
ることが好ましい。特に、前者のポリビニルアルコール
は後者のエチレンビニルアルコール共重合に比べて安価
であるため好適である。
【0163】前記液状媒体としては、前記製造方法(1
−2)で説明したのと同様なものが用いられる。特に、
前記液状媒体はアルコールと水との混合液であることが
好ましい。前記混合液は、アルコール30〜50体積%
と水50〜70体積%とからなること好ましい。このよ
うな混合液を液状媒体として含有するガスバリアコート
剤は、前記複合超微粒子の乳濁形態、浮遊形態を長期間
に亘ってより一層安定化できるとともに、後述するガス
バリア層の形成時の乾燥処理の迅速化を図ることが可能
になる。
【0164】前記複合超微粒子は、平均粒径が1.0μ
m以下、より好ましくは0.1μm以下、さらに好まし
くは0.01μm以下であることが望ましい。
【0165】前記シランカップリング剤としては、例え
ば東レ・ダウコーニング社製商品名SH−6040等を
挙げることができる。
【0166】前記シランカップリング剤は、前記複合超
微粒子に対して5〜15重量%配合することが好まし
い。前記シランカップリング剤の添加量を5重量%未満
にすると、前記有機高分子と超微粉末との化学結合が十
分になされず、酸素、水蒸気等のガスの遮断効果を発揮
することが困難になる。一方、前記シランカップリング
剤の添加量が15重量%を超えると、前記有機高分子と
超微粉末との化学結合が不均一になり、ガスバリア性が
低下する恐れがある。
【0167】前記ガスバリアコート剤は、例えば次のよ
うな方法により調製される。
【0168】まず、液状媒体にガスバリア性有機高分子
と酸化ケイ素からなる微粒子を混合する。つづいて、こ
の固液混合流体を前述した図3に示す衝突破砕装置を用
いて加圧した後、高速度で前記固液混合流体を互いに衝
突破砕する操作を複数回繰り返すことにより超微粒子が
乳濁ないし浮遊した溶液とする。最後に、この溶液にシ
ランカップリング剤を添加、攪拌混合することによりガ
スバリアコート剤を調製する。
【0169】前記微粒子は、前記複合微粒子の生成時間
を短縮する観点から平均粒径が1000nm以下である
ことが好ましい。また、最終の粒子径を持つ超微粉末
(100nm以下)の凝集物を用いてもよい。
【0170】前記有機高分子および前記酸化ケイ素微粉
末は、前記液状媒体に対して20重量%以上,好ましく
は25〜40重量%添加することが望ましい。
【0171】前記有機高分子と酸化ケイ素微粉末とは、
前記有機高分子40〜80重量%、前記酸化ケイ素微粉
末20〜60重量%の割合で前記液状媒体に配合するこ
とが好ましい。前記酸化ケイ素微粉末の配合量を20重
量%未満にすると、前記ガスバリアコート剤を塗布、乾
燥することにより形成されたガスバリア層に十分に高い
酸素遮断性や水蒸気遮断性を付与することが困難にな
る。一方、前記酸化ケイ素微粉末の配合量が60重量%
を超えると、前記ガスバリアコート剤を塗布、乾燥する
ことにより形成されたガスバリア層の柔軟性が低下し
て、結果的には得られた易裂性ガスバリアフィルム自体
の可撓性等が低下する恐れがある。また、ガスバリアコ
ート剤を塗布、乾燥することにより形成されたガスバリ
ア層中のガスバリア性有機高分子の量が相対的に低下す
るため、前記目止めに対する前記ガスバリア層の接着強
度が低下する恐れがある。より好ましい前記有機高分子
と前記酸化ケイ素微粉末との配合割合は、前記有機高分
子50〜70重量%、前記微粉末30〜50重量%であ
る。
【0172】前記固液混合流体に対する加圧力および前
記固液混合流体を互いに衝突す破砕する際の速度は、そ
れぞれ1000Kg/cm2以上、100m/sec以
上にすることが好ましい。
【0173】前記固液混合流体は、その調製工程および
互いに衝突破砕する工程において前記有機高分子の分解
温度未満の温度、好ましくは30〜100℃の温度に加
熱することを許容する。
【0174】(第4工程)前述したガスバリアコート剤
を多孔質有機高分子フィルムの目止め層に塗布し、乾燥
してガスバリア層を形成することにより易裂性ガスバリ
アフィルムを製造する。
【0175】前記塗布手段としては、前述したロールコ
ータ法等を採用することができる。
【0176】前記ガスバリア層は、前記多孔質有機高分
子フィルム表面に実質的に平行な面1m2当たりに存在
する多数の酸化ケイ素超微粉末における比表面積の合計
が50〜600m2であることが好ましい。
【0177】以上説明した本発明に係わる易裂性ガスバ
リアフィルム(2−1)は、前述した易裂性ガスバリア
フィルム(1−1)と同様、前記多孔質有機高分子フィ
ルムによる優れた引裂き性と、前記目止め層によるガス
バリア作用および目止め作用と、前記ガスバリア層によ
るガスバリア作用と、前記目止め層および前記ガスバリ
ア層の優れた柔軟性によって、多大な力を加えることな
く、容易に引裂くことができるとともに、屈曲させても
ピンホールやクラックが発生せず、かつ無機化合物や金
属の膜状態と同等もしくはそれ以上の優れた酸素遮断性
(例えば10g/m2・24hr以下)、水蒸気遮断性
(例えば10cc/m2・24hr以下)等のガスバリ
ア性を有する。
【0178】特に、前記ガスバリア層は、多数の酸化ケ
イ素超微粉末とガスバリア性有機高分子とがシランカッ
プリング剤により化学結合されているため、トーチャス
・パス効果の他に、超微粉末間の相互作用力、ガス浸透
に対する超微粉末界面での高い排斥力が働く。その結
果、シランカップリング剤を含有しないガスバリア層を
有する易裂性ガスバリアフィルムに比べて格段に優れた
酸素遮断性と水蒸気遮断性を示す易裂性ガスバリアフィ
ルムを得ることができる。
【0179】また、ガスバリア層を前記多孔質有機高分
子フィルム表面に実質的に平行な面1m2当たりに存在
する多数の超微粉末における比表面積の合計が50〜6
00m2になるように前記目止め層に積層することによ
って、トーチャス・パス効果が一層高められるため、水
蒸気遮断性とさらに優れた酸素遮断性とを有する易裂性
ガスバリアフィルムを得ることができる。
【0180】また、本発明に係わる製造方法(2−2)
によれば、容易に引裂くことができると共に、極めて優
れた酸素遮断性、水蒸気遮断性等のガスバリア性を有
し、従来の真空蒸着によりアルミニウムや無機化合物の
ガスバリア層を形成する方法のように大掛かりな装置を
使用することなく簡単かつ量産的に易裂性ガスバリアフ
ィルムを得ることができる。
【0181】(3−1)易裂性ガスバリアフィルム この易裂性ガスバリアフィルムは、多数の微細な貫通孔
を有する多孔質有機高分子フィルムと、前記多孔質有機
高分子フィルムに被覆され、有機高分子とこの有機高分
子に分散された無機化合物および金属から選ばれる少な
くとも1つの材料からなる多数の超微粉末とを含むガス
バリア性目止め層と、前記多孔質有機高分子フィルムの
前記目止め層に積層され、ガスバリア性有機高分子とこ
の高分子に分散された親水性無機化合物の超微粉末とを
含有する第1ガスバリア層と、前記第1ガスバリア層に
積層され、ガスバリア性有機高分子とこの高分子に分散
された疎水性無機化合物の超微粉末とを含有する第2ガ
スバリア層とを具備した構造を有する。
【0182】具体的には、この易裂性ガスバリアフィル
ム1は図4に示すように多孔質有機高分子フィルム2
と、このフィルム2の片面に被覆されたガスバリア性目
止め層3と、この目止め層3に積層された第1ガスバリ
ア層41と、この第1ガスバリア層41に積層された第2
ガスバリア層42とを具備し、必要に応じてシーラント
フィルム5が前記第2ガスバリア層42上に積層されて
いる。
【0183】前記多孔質有機高分子フィルム2は、有機
高分子フィルムに多数の微細な貫通孔7を穿設した構造
を有する。
【0184】前記ガスバリア性目止め層3は、有機高分
子と、この有機高分子に分散され、無機化合物および金
属から選ばれる少なくとも1つの材料からなる多数の超
微粉末とを含有し、前記多孔質有機高分子フィルム2と
の界面においてその多数の貫通孔7の少なくとも開口部
付近を実質的に埋め、かつ平坦な表面を有する。
【0185】前記第1ガスバリア層41は、ガスバリア
性有機高分子と、この有機高分子に分散され、親水性無
機化合物からなる多数の超微粉末とを含有する。
【0186】前記第2ガスバリア層42は、ガスバリア
性有機高分子と、この有機高分子に分散され、疎水性無
機化合物からなる多数の超微粉末とを含有する。
【0187】前記多孔質有機高分子フィルム、前記目止
め層および前記シーラントフィルムは、前記易裂性ガス
バリアフィルム(1−1)で説明したのと同様なものが
用いられる。
【0188】前記第1ガスバリア層中の前記ガスバリア
性有機高分子は、酸素および水蒸気の透過量がそれぞれ
10cc/m2・24hr以下、10g/m2・24hr
以下であることが好ましく、例えばポリビニルアルコー
ルおよびエチレンビニルアルコール共重合体から選ばれ
る少なくとも1つの水溶性有機高分子を用いることがで
きる。特に、前者のポリビニルアルコールは後者のエチ
レンビニルアルコール共重合に比べて安価であるため好
適である。
【0189】前記第1ガスバリア層中の親水性無機化合
物からなる超微粉末は、平均粒径が100nm以下であ
ることが好ましい。前記超微粉末の平均粒径が100n
mを超えると、前記第1ガスバリア層における体積当た
りの超微粉末の分散量が低下して十分な酸素遮断性、水
蒸気遮断性を付与することが困難になる。より好ましい
超微粉末の平均粒径は、50nm以下である。
【0190】前記親水性無機化合物としては、例えば酸
化ケイ素である日本アエロジル社製商品名;R−380
等を用いることが好ましい。
【0191】前記第1ガスバリア層は、前記ガスバリア
性有機高分子40〜80重量%と前記親水性無機化合物
の超微粒子20〜60重量%とからなることが好まし
い。前記超微粉末の配合量を20重量%未満にすると、
第1ガスバリア層に十分に高い酸素遮断性や水蒸気遮断
性(特に、酸素遮断性)を付与することが困難になる。
一方、前記超微粉末の配合量が60重量%を超えると、
第1ガスバリア層の柔軟性が低下して、結果的には易裂
性ガスバリアフィルム自体の可撓性等が低下する恐れが
ある。また、第1ガスバリア層中のガスバリア性有機高
分子の量が相対的に低下するため、前記目止め層に対す
る前記第1ガスバリア層の接着強度が低下する恐れがあ
る。より好ましい前記ガスバリア性有機高分子重量およ
び前記超微粒子の配合量は、それぞれ50〜70重量
%、30〜50重量%である。
【0192】前記第1ガスバリア層は、前記多孔質有機
高分子フィルム2表面に実質的に平行な面1m2当たり
に存在する多数の親水性無機化合物超微粉末における比
表面積の合計が100〜600m2でになるように前記
目止め層に積層することが好ましい。
【0193】前記第2ガスバリア層中の前記ガスバリア
性有機高分子は、前記第1ガスバリア層と同様、例えば
ポリビニルアルコールおよびエチレンビニルアルコール
共重合体から選ばれる少なくとも1つの水溶性有機高分
子を用いることができる。特に、前者のポリビニルアル
コールは後者のエチレンビニルアルコール共重合に比べ
て安価であるため好適である。
【0194】前記第2ガスバリア層中の疎水性無機化合
物からなる超微粉末は、平均粒径が100nm以下であ
ることが好ましい。前記超微粉末の平均粒径が100n
mを超えると、前記第2ガスバリア層における体積当た
りの超微粉末の分散量が低下して十分な酸素遮断性、水
蒸気遮断性を付与することが困難になる。より好ましい
超微粉末の平均粒径は、50nm以下である。
【0195】前記疎水性無機化合物としては、例えば酸
化ケイ素である日本アエロジル社製商品名;R−81
2、R−976,RY−300等とを用いることが好ま
しい。
【0196】前記第2ガスバリア層は、前記ガスバリア
性有機高分子40〜80重量%と前記親水性無機化合物
の超微粒子20〜60重量%とからなることが好まし
い。前記超微粉末の配合量を20重量%未満にすると、
第2ガスバリア層に十分に高い酸素遮断性や水蒸気遮断
性(特に、水蒸気遮断性)を付与することが困難にな
る。一方、前記超微粉末の配合量が60重量%を超える
と、第2ガスバリア層の柔軟性が低下して、結果的には
易裂性ガスバリアフィルム自体の可撓性等が低下する恐
れがある。また、第2ガスバリア層中の有機高分子の量
が相対的に低下するため、前記第1ガスバリア層に対す
る前記ガスバリア層の接着強度が低下する恐れがある。
より好ましい前記ガスバリア性有機高分子重量および前
記超微粒子の配合量は、それぞれ50〜70重量%、3
0〜50重量%である。
【0197】前記第2ガスバリア層は、前記多孔質有機
高分子フィルム表面に実質的に平行な面1m2当たりに
存在する多数の疎水性無機化合物超微粉末における比表
面積の合計が50〜250m2になるように前記第1ガ
スバリア層に積層することが好ましい。
【0198】前記第1,第2のガスバリア層のトータル
厚さは、2μm以上の厚さを有することが好ましい。こ
れらガスバ リア層のトータル厚さを2μm未満にする
と、易裂性ガスバリアフィルムに高いガスバリア性を付
与することが困難になる。より好ましい前記第1,第2
のガスバリア層のトータル厚さは、3〜8μm、さらに
好ましくは3〜6μmである。
【0199】なお、前記第1,第2のガスバリア層の個
々の厚さは易裂性ガスバリアフィルムの用途等に応じて
適宜設定すればよい。
【0200】また、前記第2ガスバリア層の表面にポリ
ウレタン樹脂のようなトップコート材或いは紙、不織布
等を積層することを許容する。
【0201】(3−2)易裂性ガスバリアフィルムの製
造方法 (第1工程)前記製造方法(1−2)で説明したのと同
様な方法により目止めコート剤を多孔質有機高分子フィ
ルムの片面に塗布し、乾燥してガスバリア性目止め層を
形成する。
【0202】(第2工程)親水性無機化合物からなる超
微粒子とガスバリア性有機高分子とが液状媒体の存在下
で分散接合または結合された多数の複合超微粒子を含有
する第1ガスバリアコート剤を前記製造方法(1−2)
で説明したのと同様、図3に示す衝突破砕装置を用いて
調製する。
【0203】前記超微粉末は、平均粒径が100nm以
下、より好ましくは50nm以下であることが望まし
い。
【0204】前記液状媒体としては、前記製造方法(1
−2)で説明したのと同様なものが用いられる。特に、
前記液状媒体はアルコールと水との混合液であることが
好ましい。前記混合液は、アルコール30〜50体積%
と水50〜70体積%とからなること好ましい。このよ
うな混合液を液状媒体として含有する第1ガスバリアコ
ート剤は、前記複合超微粒子の乳濁形態、浮遊形態を長
期間に亘ってより一層安定化できるとともに、後述する
第1ガスバリア層の形成時の乾燥処理の迅速化を図るこ
とが可能になる。
【0205】前記複合超微粒子は、平均粒径が1.0μ
m以下、より好ましくは0.1μm以下、さらに好まし
くは0.01μm以下であることが望ましい。
【0206】(第3工程)前述した第1ガスバリアコー
ト剤を多孔質有機高分子フィルムの目止め層に塗布し、
乾燥して第1ガスバリア層を形成する。
【0207】前記第1ガスバリア層は、前記第1ガスバ
リアコート剤を目止め層に塗布し、乾燥して前記多孔質
有機高分子フィルム表面に実質的に平行な面1m2当た
りに存在する多数の親水性無機化合物超微粉末における
比表面積の合計が100〜600m2なるように形成す
ることが好ましい。
【0208】(第4工程)疎水性無機化合物からなる超
微粒子とガスバリア性有機高分子とが液状媒体の存在下
で分散接合または結合された多数の複合超微粒子を含有
する第2ガスバリアコート剤を前記製造方法(1−2)
で説明したのと同様、図3に示す衝突破砕装置を用いて
調製する。
【0209】前記超微粉末は、平均粒径が100nm以
下、より好ましくは50nm以下であることが望まし
い。
【0210】前記液状媒体としては、前記製造方法(1
−2)で説明したのと同様なものが用いられる。特に、
前記液状媒体はアルコールと水との混合液であることが
好ましい。前記混合液は、アルコール30〜50体積%
と水50〜70体積%とからなること好ましい。このよ
うな混合液を液状媒体として含有する第2ガスバリアコ
ート剤は、前記複合超微粒子の乳濁形態、浮遊形態を長
期間に亘ってより一層安定化できるとともに、後述する
第2ガスバリア層の形成時の乾燥処理の迅速化を図るこ
とが可能になる。
【0211】前記複合超微粒子は、平均粒径が1.0μ
m以下、より好ましくは0.1μm以下、さらに好まし
くは0.01μm以下であることが望ましい。
【0212】(第5工程)前述した第2ガスバリアコー
ト剤を前記第1ガスバリ層に塗布し、乾燥して第2ガス
バリア層を形成することにより易裂性ガスバリアフィル
ムを製造する。
【0213】前記第2ガスバリア層は、前記第2ガスバ
リアコート剤を前記第1ガスバリア層に塗布し、乾燥し
て前記多孔質有機高分子フィルム表面に実質的に平行な
面1m2当たりに存在する多数の疎水性無機化合物超微
粉末における比表面積の合計が50〜250m2になる
ように形成することが好ましい。
【0214】以上説明した本発明に係わる易裂性ガスバ
リアフィルム(3−1)は、前述した易裂性ガスバリア
フィルム(1−1)と同様、前記多孔質有機高分子フィ
ルムによる優れた引裂き性と、前記目止め層によるガス
バリア作用および目止め作用と、前記第1,第2のガス
バリア層によるガスバリア作用と、前記目止め層および
前記ガスバリア層の優れた柔軟性によって、多大な力を
加えることなく、容易に引裂くことができるとともに、
屈曲させてもピンホールやクラックが発生せず、かつ無
機化合物や金属の膜状態と同等もしくはそれ以上の優れ
た酸素遮断性(例えば10g/m2・24hr以下)、
水蒸気遮断性(例えば10cc/m2・24hr以下)
等のガスバリア性を有する。
【0215】特に、親水性無機化合物からなる多数の超
微粉末が分散された第1ガスバリア層は、主にその優れ
たトーチャス・パス効果により高い酸素遮断性が発現さ
れ、この第1ガスバリア層に積層され、疎水性無機化合
物からなる多数の超微粉末が分散された第2ガスバリア
層はトーチャス・パス効果の他に高い防湿作用が発現さ
れるため、より一層優れた酸素遮断性、水蒸気遮断性等
のガスバリア性を有する易裂性ガスバリアフィルムを得
ることができる。
【0216】また、前記多孔質有機高分子フィルム表面
に実質的に平行な面1m2当たりに存在する多数の親水
性無機化合物超微粉末における比表面積の合計が100
〜600m2である第1ガスバリア層を前記目止め層に
積層し、かつ前記多孔質有機高分子フィルム表面に実質
的に平行な面1m2当たりに存在する多数の疎水性無機
化合物超微粉末における比表面積の合計が50〜250
2である第2ガスバリア層を前記第1ガスバリア層に
積層することによって、前記第1ガスバリア層における
トーチャス・パス効果を一層高めることができ、かつ前
記第2ガスバリア層におけるトーチャス・パス効果と防
湿効果を一層高めることができる。その結果、著しく優
れた酸素遮断性と水蒸気遮断性がを有する易裂性ガスバ
リアフィルムを得ることができる。
【0217】さらに、前記目止め層中に分散される超微
粉末として疎水性無機化合物を用いることによって、酸
素遮断性の優れた第1バリア層を挟んでその両側に水蒸
気遮断性の優れた目止め層および第2ガスバリア層を配
置した極めて優れた酸素遮断性および水蒸気遮断性を有
する易裂性ガスバリアフィルムを得ることができる。
【0218】また、本発明に係わる製造方法(3−2)
によれば、容易に引裂くことができると共に、極めて優
れた酸素遮断性、水蒸気遮断性等のガスバリア性を有
し、従来の真空蒸着によりアルミニウムや無機化合物の
ガスバリア層を形成する方法のように大掛かりな装置を
使用することなく簡単かつ量産的に易裂性ガスバリアフ
ィルムを得ることができる。
【0219】(4−1)易裂性ガスバリアフィルム この易裂性ガスバリアフィルムは、多数の微細な貫通孔
を有する多孔質有機高分子フィルムと、前記多孔質有機
高分子フィルムに被覆され、ガスバリア性有機高分子と
この有機高分子に分散された無機化合物および金属から
選ばれる少なくとも1つの材料からなる超微粉末とを含
有するガスバリア層とを具備した構造を有する。
【0220】具体的には、この易裂性ガスバリアフィル
ム1は図5に示すように多孔質有機高分子フィルム2
と、このフィルム2の片面に被覆されたガスバリア層1
2を具備し、必要に応じてシーラントフィルム5が前記
ガスバリア層12上に積層されている。
【0221】前記多孔質有機高分子フィルム2は、有機
高分子フィルムに多数の微細な貫通孔7を穿設した構造
を有する。
【0222】前記ガスバリア層12は、ガスバリア性有
機高分子と、この有機高分子に分散され、無機化合物お
よび金属から選ばれる少なくとも1つの材料からなる多
数の超微粉末とを含有し、前記多孔質有機高分子フィル
ム2との界面においてその多数の貫通孔7の少なくとも
開口部付近を実質的に埋め、かつ平坦な表面を有する。
【0223】前記多孔質有機高分子フィルム2およびシ
ーラントフィルム5は、前記易裂性ガスバリアフィルム
(1−1)で説明したのと同様なものが用いられる。
【0224】前記ガスバリア性有機高分子は、酸素およ
び水蒸気の透過量がそれぞれ10cc/m2・24hr
以下、10g/m2・24hr以下であることが好まし
く、例えばポリビニルアルコールおよびエチレンビニル
アルコール共重合体から選ばれる少なくとも1つの水溶
性有機高分子を用いることができる。特に、前者のポリ
ビニルアルコールは後者のエチレンビニルアルコール共
重合に比べて安価であるため好適である。
【0225】前記ガスバリア層中の超微粉末は、平均粒
径が100nm以下であることが好ましい。前記超微粉
末の平均粒径が100nmを超えると、前記ガスバリア
層における体積当たりの超微粉末の分散量が低下して十
分な酸素遮断性、水蒸気遮断性を付与することが困難に
なる。より好ましい超微粉末の平均粒径は、50nm以
下である。
【0226】前記超微粉末としては、前記易裂性ガスバ
リアフィルム(1−1)で説明したのと同様なものを用
いることができる。特に、前記超微粉末は親水性無機化
合物、例えば酸化ケイ素である日本アエロジル社製商品
名;R−380と、疎水性無機化合物、例えば酸化ケイ
素である日本アエロジル社製商品名;R−812、R−
976,RY−300とが混在したものを用いることが
好ましい。
【0227】前記親水性無機化合物の超微粉末と前記疎
水性無機化合物の超微粉末は、それぞれ50〜70重量
%、30〜50重量%の比率で配合することが好まし
い。このような割合で配合された2種の超微粉末を含有
するガスバリア層は、優れた酸素遮断性および水蒸気遮
断性をバランスよく付与される。
【0228】前記ガスバリア層は、前記ガスバリア性有
機高分子40〜80重量%と前記超微粒子20〜60重
量%とからなることが好ましい。前記超微粉末の配合量
を20重量%未満にすると、ガスバリア層に十分に高い
酸素遮断性や水蒸気遮断性を付与することが困難にな
る。一方、前記超微粉末の配合量が60重量%を超える
と、ガスバリア層の柔軟性が低下して、結果的には易裂
性ガスバリアフィルム自体の可撓性等が低下する恐れが
ある。また、ガスバリア層中の有機高分子の量が相対的
に低下するため、前記多孔質有機高分子フィルムに対す
る前記ガスバリア層の接着強度が低下する恐れがある。
より好ましい前記ガスバリア性有機高分子重量および前
記超微粒子の配合量は、それぞれ50〜70重量%、3
0〜50重量%である。
【0229】前記ガスバリア層は、前記多孔質有機高分
子フィルム表面に実質的に平行な面1m2当たりに存在
する多数の超微粉末における比表面積の合計が100〜
600m2、より好ましくは250〜450m2であるこ
とが好ましい。特に、前記超微粉末が親水性無機化合物
と疎水性無機化合物が混在するものである場合、前記比
表面積の合計が150〜600m2であることが好まし
い。
【0230】前記ガスバリア層は、前記多孔質有機高分
子フィルムの各貫通孔内に埋め込まれる厚さを1μm以
上にすることが好ましい。前記各貫通孔内に埋め込まれ
る前記ガスバリア層部分の厚さを1μm未満にすると、
易裂性ガスバリアフィルムに高いガスバリア性を付与す
ることが困難になる。なお、前記各貫通孔を除く前記多
孔質有機高分子フィルム表面に位置する前記ガスバリア
層部分の厚さは、その表面を平坦にするとともに、引裂
き性を良好にする観点から2〜5μm、さらに好ましく
は2〜4μmの厚さを有することが望ましい。
【0231】(4−2)易裂性ガスバリアフィルムの製
造方法 前記製造方法(1−2)で説明したのと同様なガスバリ
アコート剤を多孔質有機高分子フィルムの片面に塗布
し、乾燥してガスバリア層を形成することにより易裂性
ガスバリアフィルムを製造する。
【0232】前記ガスバリア層は、ガスバリアコート剤
を多孔質有機高分子フィルムの片面に1回塗布し、乾燥
することにより形成してもよいし、またはガスバリアコ
ート剤を多孔質有機高分子フィルムの片面にその多数の
貫通孔を十分に埋めるように塗布し、乾燥した後、再
度、ガスバリアコート剤を塗布し、乾燥することにより
形成してもよい。
【0233】以上説明した本発明に係わる易裂性ガスバ
リアフィルム(4−1)は、多孔質有機高分子フィルム
を有するため、前記引裂き性の作用(a)で説明したの
と同様に容易に引裂くことができる。
【0234】また、多数の超微粉末が分散されたガスバ
リア層は前記多孔質有機高分子フィルムの多数の貫通孔
の少なくとも開口部付近に埋め込まれているため、その
トーチャス・パス効果により前記多孔質有機高分子フィ
ルムの各貫通孔を含む全体に優れた酸素遮断性および水
蒸気遮断性を付与できる。
【0235】したがって、前記多孔質有機高分子フィル
ムによる優れた引裂き性と、前記ガスバリア層による目
止め作用およびガスバリア作用と、前記ガスバリア層の
優れた柔軟性によって、多大な力を加えることなく、容
易に引裂くことができるとともに、屈曲させてもピンホ
ールやクラックが発生せず、かつ無機化合物や金属の膜
状態と同等もしくはそれ以上の優れた酸素遮断性(例え
ば10g/m2・24hr以下)、水蒸気遮断性(例え
ば10cc/m2・24hr以下)等のガスバリア性を
有する易裂性ガスバリアフィルムを提供できる。
【0236】特に、超微粉末として親水性無機化合物の
超微粉末と疎水性無機化合物の超微粉末とが混在して分
散されたガスバリア層を前記多孔質有機高分子フィルム
に積層することによって、酸素遮断性と水蒸気遮断性と
がバランスよく付与された易裂性ガスバリアフィルムを
提供できる。
【0237】
【実施例】以下、本発明の好ましい実施例を説明する。
【0238】(実施例1) <目止めコート剤の調製>まず、メチルエチルケトン
(MEK)とイソプロピルアルコール(IPA)とトル
エンを40:20:40の重量比で混合した液状媒体に
イソシアネート系ポリウレタン樹脂を添加し、85℃の
温度下で前記ポリウレタン樹脂を溶解した後、この溶液
に疎水化処理した酸化ケイ素粉末の凝集物(一次粒子の
平均粒径;7nm)[日本アエロジル社製商品名;R−
976]を添加して固液混合流体を調製した。なお、前
記ポリウレタン樹脂およびR−976は前記液状媒体に
対してそれぞ80重量%、20重量%になるように添加
した。つづいて、この固液混合流体を85℃に維持しな
がら、前述した図3に示す衝突破砕装置を用い、下記に
示す条件て衝突破砕を4回繰り返した。この工程により
前記凝集物が解粉され、同時に前記ポリウレタン樹脂と
均一に分散接合または結合がなされ、平均粒径7nmの
疎水化処理酸化ケイ素超微粉末とポリウレタン樹脂とが
液状媒体の存在下で均一に分散接合された多数の複合超
微粒子を含む目止めコート剤が調製された。
【0239】[衝突破砕条件] ・固液混合流体の加圧力;約2000Kg/cm2 ・ノズル部を通過する固液混合流体の加速度;約500
m/sec。
【0240】得られた目止めコート剤は、常温ないしそ
れ以下の温度で酸化ケイ素の超微粉末が析出したり、繊
維状に成長したりすることなく、安定した性状を有する
ものであった。また、前記目止めコート剤中の前記複合
超微粒子は平均粒径が0.1μmであった。
【0241】<ガスバリアコート剤の調製>まず、水と
イソプロピルアルコール(IPA)とを50:50の重
量比で混合した液状媒体にポリビニルアルコール(PV
A)を添加し、85℃の温度下で前記PVAを溶解した
後、この溶液に親水化処理した酸化ケイ素粉末の凝集物
(一次粒子の平均粒径;7nm)[日本アエロジル社製
商品名;R−380]を添加して固液混合流体を調製し
た。なお、前記PVAおよびR−380は前記液状媒体
に対してそれぞ70重量%、30重量%になるように添
加した。つづいて、この固液混合流体を85℃にの温度
維持しながら、前述した図3に示す衝突破砕装置を用
い、下記に示す条件て衝突破砕を4回繰り返した。この
工程により前記凝集物が解粉され、同時に前記PVAと
均一に分散接合または結合がなされ、平均粒径7nmの
親水化処理酸化ケイ素超微粉末と前記PVAとが液状媒
体の存在下で均一に分散接合された多数の複合超微粒子
を含むガスバリアコート剤が調製された。
【0242】[衝突破砕条件] ・固液混合流体の加圧力;約2000Kg/cm2 ・ノズル部を通過する固液混合流体の加速度;約600
m/sec。
【0243】得られたガスバリアコート剤は、常温ない
しそれ以下の温度で酸化ケイ素の超微粉末が析出した
り、繊維状に成長したりすることなく、安定した性状を
有するものであった。また、前記ガスバリアコート剤中
の前記複合超微粒子は平均粒径が0.1μmであった。
【0244】次いで、前述した多孔質フィルムの製造装
置を用いて厚さ20μmの長尺二軸延伸ポリプロピレン
(OPP)フィルムを多孔化処理することにより断面が
V字形のをなし、大きい開口側の平均開口径15μm、
小さい開口側の平均開口径5μmの多数の貫通孔が15
00個/cm2 の密度で形成された長尺多孔質OPPフ
ィルムを作製した。つづいて、この長尺多孔質OPPフ
ィルムの小さい開口部が露出する面に前記目止めコート
剤を前記フィルム表面での厚さが2μmになるようにロ
ールコータ法により塗布し、乾燥することによりガスバ
リア性目止め層を形成した。
【0245】前記目止め層を電子顕微鏡で観察した。そ
の結果、この目止め層は長尺多孔質OPPフィルムの多
数の貫通孔内に埋め込まれた厚さが2μmであった。
【0246】また、前記目止め層はポリウレタン樹脂に
平均粒径7nmの疎水化処理酸化ケイ素超微粉末(R−
976の超微粉末)が均一に分散されていることが確認
された。
【0247】さらに、前記目止め層は前記多孔質OPP
フィルム表面に実質的に平行な面1m2当たりに存在す
る多数の疎水化処理酸化ケイ素超微粉末(R−976の
超微粉末)における比表面積の合計が200m2であっ
た。
【0248】次いで、前記長尺多孔質OPPフィルムの
目止め層に前記ガスバリアコート剤を厚さが3μmにな
るようにロールコータ法により塗布し、乾燥することに
よりガスバリア層を形成して前述した図1に示す構造
(ただし、シーラントフィルムの積層はなし)を有する
易裂性ガスバリアフィルムを製造した。
【0249】前記ガスバリア層を電子顕微鏡で観察し
た。その結果、前記ガスバリア層はPVAに平均粒径7
nmの親水化処理酸化ケイ素超微粉末(R−380の超
微粉末)が均一に分散されていることが確認された。
【0250】また、前記ガスバリア層は前記多孔質OP
Pフィルム表面に実質的に平行な面1m2当たりに存在
する多数の親水化処理酸化ケイ素超微粉末(R−380
の超微粉末)における比表面積の合計が350m2であ
った。
【0251】(比較例1)ガスバリアコート剤であるポ
リ塩化ビニリデン(PVDC)の溶解液を厚さ30μm
のOPPフィルムに厚さが2.0μmになるようにロー
ルコータ法により塗布し、乾燥することによりガスバリ
アフィルムを製造した。
【0252】(比較例2)厚さ12μmのPETフィル
ムに厚さ50nmのアルミニウム薄膜を真空蒸着するこ
とによりガスバリアフィルムを製造した。
【0253】(比較例3)厚さ60μmのCPPフィル
ムに厚さ50nmの酸化ケイ素薄膜を真空蒸着すること
によりガスバリアフィルムを製造した。
【0254】得られた実施例1の易裂性ガスバリアフィ
ルムおよび比較例1〜3のガスバリアフィルムについ
て、両手の指で引張って易裂性を調べた。その結果、実
施例1のガスバリアフィルムは外側に配置された前記多
孔質OPPフィルムの多数の貫通孔が引裂きの起点とし
て作用、さらに前記引裂き方向に位置する多数の貫通孔
が順次引裂き点として作用した。このため、極めて容易
に引き裂くことができるとともに、優れた直進カット性
を示した。これに対して、比較例1〜3のガスバリアフ
ィルムは相当の力を加えなければ引裂くことができず、
しかも予期しない方向に引裂かれることがあった。
【0255】また、実施例1の易裂性ガスバリアフィル
ムのガスバリア層にシーラントフィルムである厚さ30
μmのポリエチレンフィルムを積層した場合でも、極め
て容易に引き裂くことができるとともに、優れた直進カ
ット性を示した。
【0256】さらに、実施例1の易裂性ガスバリアフィ
ルムおよび比較例1〜3のガスバリアフィルムについて
酸素透過量および水蒸気透過量を測定した。なお、酸素
透過量は日本分光社製商品名;ガスパームを用いて前記
積層フィルムから切り出した直径10cmのサンプルを
酸素濃度100%、25℃、65%R.Hで5kg/c
2に加圧した条件下で測定した。また、水蒸気透過量
はスイスDr.Lyssy社製商品名;L80−400
0型を用いて前記積層フィルムから切り出した直径10
cmのサンプルをJIS K7129Aに準じて40
℃、90%R.Hの条件下で測定した。その結果を下記
表1に示す。
【0257】なお、下記表1には参照例1として厚さ3
0μmのOPPフィルムの酸素透過量および水蒸気透過
量を併記した。
【0258】
【表1】
【0259】前記表1から明らかなように実施例1の易
裂性ガスバリアフィルムは、多数の貫通孔を有する多孔
質OPPフィルムを基材フィルムとして用いたにも拘わ
らず、貫通孔が穿設されていないOPPフィルムにPV
DCのガスバリア層を積層した比較例1に比べて優れた
酸素遮断性を有することがわかる。
【0260】また、実施例1の易裂性ガスバリアフィル
ムはAl蒸着した比較例2のガスバリアフィルムに比べ
て水蒸気遮断性が若干劣るものの、優れた酸素遮断性を
有することがわかる。
【0261】さらに、実施例1の易裂性ガスバリアフィ
ルムは基材フィルムであるOPPと同等の透明性を有し
ていた。
【0262】なお、酸化ケイ素の蒸着フィルムである比
較例3のガスバリアフィルムは屈曲を繰り返すと酸化ケ
イ素蒸着膜にピンホールやクラックが発生してその酸素
および水蒸気遮断性が極端に低下する。これに対し、実
施例1の易裂性ガスバリアフィルムは屈曲を繰り返して
も前記表1に示す優れた酸素遮断性および水蒸気遮断性
が維持された。
【0263】(実施例2) <目止めコート剤の調製>まず、水とイソプロピルアル
コール(IPA)とを50:50の重量比で混合した液
状媒体にポリビニルアルコール(PVA)を添加し、8
5℃の温度下で前記PVAを溶解した後、この溶液に疎
水化処理した酸化ケイ素粉末の凝集物(一次粒子の平均
粒径;7nm)[日本アエロジル社製商品名;R−97
6]を添加して固液混合流体を調製した。なお、前記P
VAおよびR−976は前記液状媒体に対してそれぞ7
0重量%、30重量%になるように添加した。つづい
て、この固液混合流体を85℃にの温度維持しながら、
前述した図3に示す衝突破砕装置を用い、下記に示す条
件て衝突破砕を4回繰り返した。この工程により前記凝
集物が解粉され、同時に前記PVAと均一に分散接合ま
たは結合がなされ、平均粒径7nmの疎水化処理酸化ケ
イ素超微粉末と前記PVAとが液状媒体の存在下で均一
に分散接合された多数の複合超微粒子を含む目止めコー
ト剤が調製された。
【0264】[衝突破砕条件] 固液混合流体の加圧力;約2000Kg/cm2 ノズル部を通過する固液混合流体の加速度;約500m
/sec 得られた目止めコート剤は、常温ないしそれ以下の温度
で酸化ケイ素の超微粉末が析出したり、繊維状に成長し
たりすることなく、安定した性状を有するものであっ
た。また、前記目止めコート剤中の前記複合超微粒子は
平均粒径が0.1μmであった。
【0265】次いで、実施例1と同様な長尺多孔質OP
Pフィルム(厚さ;20μm、多数の貫通孔;断面がV
字形、貫通孔の大きい開口側の平均開口径;15μm、
貫通孔の小さい開口側の平均開口径;5μm、貫通孔の
密度;1500個/cm2 )の小さい開口部が露出する
面に前記目止めコート剤を前記フィルム表面での厚さが
3μmになるようにロールコータ法により塗布し、乾燥
することによりガスバリア性目止め層を形成した。
【0266】前記目止め層を電子顕微鏡で観察した。そ
の結果、この目止め層は長尺多孔質OPPフィルムの多
数の貫通孔内に埋め込まれた厚さが2μmであった。
【0267】また、前記目止め層はPVAに平均粒径7
nmの疎水化処理酸化ケイ素超微粉末(R−976の超
微粉末)が均一に分散されていることが確認された。
【0268】さらに、前記目止め層は前記多孔質OPP
フィルム表面に実質的に平行な面1m2当たりに存在す
る多数の疎水化処理酸化ケイ素超微粉末(R−976の
超微粉末)における比表面積の合計が180m2であっ
た。
【0269】次いで、前記長尺多孔質OPPフィルムの
目止め層に実施例1と同様なガスバリアコート剤を厚さ
が3μmになるようにロールコータ法により塗布し、乾
燥することによりガスバリア層を形成して前述した図1
に示す構造(ただし、シーラントフィルムの積層はな
し)を有する易裂性ガスバリアフィルムを製造した。
【0270】前記ガスバリア層を電子顕微鏡で観察し
た。その結果、前記ガスバリア層は実施例1と同様、P
VAに平均粒径7nmの親水化処理酸化ケイ素超微粉末
(R−380の超微粉末)が均一に分散され、かつ前記
多孔質OPPフィルム表面に実質的に平行な面1m2
たりに存在する多数の親水化処理酸化ケイ素超微粉末
(R−380の超微粉末)における比表面積の合計が3
50m2であった。
【0271】(実施例3) <目止めコート剤の調製>まず、水とイソプロピルアル
コール(IPA)とを50:50の重量比で混合した液
状媒体にエチレンビニルアルコール共重合体(EVO
H)を添加し、85℃の温度下で前記EVOHを溶解し
た後、この溶液に超疎水化処理した酸化ケイ素粉末の凝
集物(一次粒子の平均粒径;7nm)[日本アエロジル
社製商品名;RY−300]を添加して固液混合流体を
調製した。なお、前記EVOHおよびRY−300は前
記液状媒体に対してそれぞ90重量%、10重量%にな
るように添加した。つづいて、この固液混合流体を85
℃にの温度維持しながら、前述した図3に示す衝突破砕
装置を用い、下記に示す条件て衝突破砕を4回繰り返し
た。この工程により前記凝集物が解粉され、同時に前記
EVOHと均一に分散接合または結合がなされ、平均粒
径7nmの超疎水化処理酸化ケイ素超微粉末と前記EV
OHとが液状媒体の存在下で均一に分散接合された多数
の複合超微粒子を含む目止めコート剤が調製された。
【0272】[衝突破砕条件] 固液混合流体の加圧力;約2000Kg/cm2 ノズル部を通過する固液混合流体の加速度;約500m
/sec 得られた目止めコート剤は、常温ないしそれ以下の温度
で酸化ケイ素の超微粉末が析出したり、繊維状に成長し
たりすることなく、安定した性状を有するものであっ
た。また、前記目止めコート剤中の前記複合超微粒子は
平均粒径が0.1μmであった。
【0273】次いで、実施例1と同様な長尺多孔質OP
Pフィルム(厚さ;20μm、多数の貫通孔;断面がV
字形、貫通孔の大きい開口側の平均開口径;15μm、
貫通孔の小さい開口側の平均開口径;5μm、貫通孔の
密度;1500個/cm2 )の小さい開口部が露出する
面に前記目止めコート剤を前記フィルム表面での厚さが
3μmになるようにロールコータ法により塗布し、乾燥
することによりガスバリア性目止め層を形成した。
【0274】前記目止め層を電子顕微鏡で観察した。そ
の結果、この目止め層は長尺多孔質OPPフィルムの多
数の貫通孔内に埋め込まれた厚さが2μmであった。
【0275】また、前記目止め層はEVOHに平均粒径
7nmの超疎水化処理酸化ケイ素超微粉末(RY−30
0の超微粉末)が均一に分散されていることが確認され
た。
【0276】さらに、前記目止め層は前記多孔質OPP
フィルム表面に実質的に平行な面1m2当たりに存在す
る多数の超疎水化処理酸化ケイ素超微粉末(RY−30
0の超微粉末)における比表面積の合計が80m2であ
った。
【0277】次いで、前記長尺多孔質OPPフィルムの
目止め層に実施例1と同様なガスバリアコート剤を厚さ
が3μmになるようにロールコータ法により塗布し、乾
燥することによりガスバリア層を形成して前述した図1
に示す構造(ただし、シーラントフィルムの積層はな
し)を有する易裂性ガスバリアフィルムを製造した。
【0278】前記ガスバリア層を電子顕微鏡で観察し
た。その結果、前記ガスバリア層は実施例1と同様、P
VAに平均粒径7nmの親水化処理酸化ケイ素超微粉末
(R−380の超微粉末)が均一に分散され、かつ前記
多孔質OPPフィルム表面に実質的に平行な面1m2
たりに存在する多数の親水化処理酸化ケイ素超微粉末
(R−380の超微粉末)における比表面積の合計が3
50m2であった。
【0279】(実施例4)実施例1と同様な長尺多孔質
OPPフィルム(厚さ;20μm、多数の貫通孔;断面
がV字形、貫通孔の大きい開口側の平均開口径;15μ
m、貫通孔の小さい開口側の平均開口径;5μm、貫通
孔の密度;1500個/cm2 )の小さい開口部が露出
する面に実施例1と同様な目止めコート剤(ポリウレン
タン樹脂/R−976)を前記フィルム表面での厚さが
2μmになるようにロールコータ法により塗布し、乾燥
することによりガスバリア性目止め層を形成した。前記
目止め層を電子顕微鏡で観察した。その結果、この目止
め層は実施例1と同様な形態であることが確認された。
【0280】次いで、前記長尺多孔質OPPフィルムの
目止め層に実施例3と同様な目止めコート剤をガスバリ
アコート剤として厚さが3μmになるようにロールコー
タ法により塗布し、乾燥することによりガスバリア層を
形成して前述した図1に示す構造(ただし、シーラント
フィルムの積層はなし)を有する易裂性ガスバリアフィ
ルムを製造した。
【0281】前記ガスバリア層を電子顕微鏡で観察し
た。その結果、前記ガスバリア層はEVOHに平均粒径
7nmの超疎水化処理酸化ケイ素超微粉末(RY−30
0の超微粉末)が均一に分散されていることが確認され
た。
【0282】また、前記ガスバリア層は前記多孔質OP
Pフィルム表面に実質的に平行な面1m2当たりに存在
する多数の超疎水化処理酸化ケイ素超微粉末(RY−3
00の超微粉末)における比表面積の合計が80m2
あった。
【0283】(実施例5)実施例1と同様な長尺多孔質
OPPフィルム(厚さ;20μm、多数の貫通孔;断面
がV字形、貫通孔の大きい開口側の平均開口径;15μ
m、貫通孔の小さい開口側の平均開口径;5μm、貫通
孔の密度;1500個/cm2 )の小さい開口部が露出
する面に実施例3と同様な目止めコート剤(EVOH/
RY−300)を前記フィルム表面での厚さが3μmに
なるようにロールコータ法により塗布し、乾燥すること
によりガスバリア性目止め層を形成した。前記目止め層
を電子顕微鏡で観察した。その結果、この目止め層は実
施例3と同様な形態を有することが確認された。
【0284】次いで、前記長尺多孔質OPPフィルムの
目止め層に実施例2と同様な目止めコート剤(PVA/
R−976)をガスバリアコート剤として厚さが3μm
になるようにロールコータ法により塗布し、乾燥するこ
とによりガスバリア層を形成して前述した図1に示す構
造(ただし、シーラントフィルムの積層はなし)を有す
る易裂性ガスバリアフィルムを製造した。
【0285】前記ガスバリア層を電子顕微鏡で観察し
た。その結果、前記ガスバリア層はPVAに平均粒径7
nmの疎水化処理酸化ケイ素超微粉末(R−976の超
微粉末)が均一に分散され、かつ前記多孔質OPPフィ
ルム表面に実質的に平行な面1m2当たりに存在する多
数の親水化処理酸化ケイ素超微粉末(R−976の超微
粉末)における比表面積の合計が180m2であった。
【0286】(実施例6) <ガスバリアコート剤の調製>まず、水とイソプロピル
アルコール(IPA)とを50:50の重量比で混合し
た液状媒体にポリビニルアルコール(PVA)を添加
し、85℃の温度下で前記PVAを溶解した後、この溶
液に親水化処理した酸化ケイ素粉末の凝集物(一次粒子
の平均粒径;7nm)[日本アエロジル社製商品名;3
80]を添加して固液混合流体を調製した。なお、前記
PVAおよび前記親水化処理酸化ケイ素(380の超微
粉末)は前記液状媒体に対してそれぞれ70重量%、3
0重量%となるように添加した。
【0287】次いで、前記固液混合流体を80℃の温度
維持しながら、前述した図3に示す衝突破砕装置を用
い、実施例6と同様な条件て衝突破砕を8回繰り返し
た。この工程により前記凝集物が解粉され、同時に前記
PVAと均一に分散接合または結合がなされ、平均粒径
7nmの親水化処理酸化ケイ素(380)の超微粉末と
前記PVAとが液状媒体の存在下で均一に分散接合され
た多数の複合超微粒子を含む溶液が調製された。
【0288】[衝突破砕条件] ・固液混合流体の加圧力;約2000Kg/cm2 ・ノズル部を通過する固液混合流体の加速度;約400
m/sec 得られた溶液は、常温ないしそれ以下の温度で親水化処
理酸化ケイ素(380)の超微粉末が析出したり、繊維
状に成長したりすることなく、安定した性状を有するも
のであった。また、前記溶液中の前記複合超微粒子は平
均粒径が0.1μmであった。
【0289】次いで、前記溶液にシランカップング剤
(東レ・ダウコーニング社製商品名SH−6040)を
前記親水化処理酸化ケイ素に対して10重量%添加し、
攪拌混合することによりバリアコート剤を調製した。な
お、シランカップリング剤は後述する目止め層上に塗布
する直前に前記溶液に添加してガスバリアコート剤を調
製した。
【0290】次いで、実施例1と同様な長尺多孔質OP
Pフィルム(厚さ;20μm、多数の貫通孔;断面がV
字形、貫通孔の大きい開口側の平均開口径;15μm、
貫通孔の小さい開口側の平均開口径;5μm、貫通孔の
密度;1500個/cm2 )の小さい開口部が露出する
面に実施例3と同様な目止めコート剤(EVOH/RY
−300)を前記フィルム表面での厚さが3μmになる
ようにロールコータ法により塗布し、乾燥することによ
りガスバリア性目止め層を形成した。この目止め層を電
子顕微鏡で観察した。その結果、この目止め層は実施例
3と同様な形態を有することが確認された。
【0291】次いで、前記長尺多孔質OPPフィルムの
目止め層に前記ガスバリアコート剤を厚さが3μmにな
るようにロールコータ法により塗布し、乾燥することに
よりガスバリア層を形成して前述した図1とほぼ同様な
構造(ただし、シーラントフィルムの積層はなし)を有
する易裂性ガスバリアフィルムを製造した。
【0292】前記ガスバリア層を電子顕微鏡で観察し
た。その結果、このガスバリア層はPVAに平均粒径7
nmの親水性酸化ケイ素超微粉末(380の超微粉末)
が均一に分散されているとともに、それらPVAと親水
性酸化ケイ素超微粉末とがシランカップリング剤により
結合、架橋されていることが確認された。
【0293】また、前記ガスバリア層は前記多孔質OP
Pフィルム表面に実質的に平行な面1m2当たりに存在
する多数の親水化処理酸化ケイ素超微粉末(380の超
微粉末)における比表面積の合計が110m2であっ
た。
【0294】(実施例7) <ガスバリアコート剤(第2ガスバリア層に使用)>ま
ず、水とイソプロピルアルコール(IPA)とを50:
50の重量比で混合した液状媒体にポリビニルアルコー
ル(PVA)を添加し、100℃の温度下で前記PVA
を溶解した後、この溶液に超疎水化処理した酸化ケイ素
粉末の凝集物(一次粒子の平均粒径;7nm)[日本ア
エロジル社製商品名;RY−300]を添加して固液混
合流体を調製した。なお、前記PVAおよび超疎水化処
理酸化ケイ素粉末(RY−300)は前記液状媒体に対
してそれぞれ70重量%および30重量%となるように
添加した。
【0295】次いで、前記固液混合流体を80℃の温度
維持しながら、前述した図3に示す衝突破砕装置を用
い、実施例6と同様な条件て衝突破砕を8回繰り返し
た。この工程により前記凝集物が解粉され、同時に前記
PVAと均一に分散接合または結合がなされ、平均粒径
7nmの超疎水化処理酸化ケイ素(RY−300)の超
微粉末と前記PVAとが液状媒体の存在下で均一に分散
接合された多数の複合超微粒子を含むガスバリアコート
剤が調製された。
【0296】得られたガスバリアコート剤は、常温ない
しそれ以下の温度で超疎水化処理酸化ケイ素(RY−3
00)の超微粉末が析出したり、繊維状に成長したりす
ることなく、安定した性状を有するものであった。ま
た、前記ガスバリアコート剤中の前記複合超微粒子は平
均粒径が0.1μmであった次いで、実施例1と同様な
長尺多孔質OPPフィルム(厚さ;20μm、多数の貫
通孔;断面がV字形、貫通孔の大きい開口側の平均開口
径;15μm、貫通孔の小さい開口側の平均開口径;5
μm、貫通孔の密度;1500個/cm2 )の小さい開
口部が露出する面に実施例3と同様な目止めコート剤
(EVOH/RY−300)を前記フィルム表面での厚
さが3μmになるようにロールコータ法により塗布し、
乾燥することによりガスバリア性目止め層を形成した。
この目止め層を電子顕微鏡で観察した。その結果、この
目止め層は実施例3と同様な形態を有することが確認さ
れた。
【0297】次いで、前記長尺多孔質OPPフィルムの
目止め層に実施例1と同様なガスバリアコート剤(PV
A/R−380)を厚さが2μmになるようにロールコ
ータ法により塗布し、乾燥して第1ガスバリア層を形成
した。つづいて、この第1ガスバリア層に前記ガスバリ
アコート剤(PVA/RY−300)を厚さが2μmに
なるようにロールコータ法により塗布し、乾燥して第2
ガスバリア層を形成して前述した図4に示す構造(ただ
し、シーラントフィルムの積層はなし)を有する易裂性
ガスバリアフィルムを製造した。
【0298】前記第1ガスバリア層および第2ガスバリ
ア層を電子顕微鏡で観察した。その結果、第1ガスバリ
ア層はPVAに平均粒径7nmの親水性酸化ケイ素超微
粉末(R−380の超微粉末)が均一に分散されている
ことが確認された。第2ガスバリア層は、PVAに平均
粒径7nmの超疎水化処理酸化ケイ素超微粉末(RY−
300の超微粉末)が均一に分散されていることが確認
された。
【0299】また、前記第1ガスバリア層は前記多孔質
OPPフィルム表面に実質的に平行な面1m2当たりに
存在する多数の親水化処理酸化ケイ素超微粉末(380
の超微粉末)における比表面積の合計が350m2であ
った。前記第2ガスバリア層は前記多孔質OPPフィル
ム表面に実質的に平行な面1m2当たりに存在する多数
の超疎水化処理酸化ケイ素超微粉末(RY−300の超
微粉末)における比表面積の合計が100m2であっ
た。
【0300】(実施例8) <ガスバリアコート剤の調製>まず、水とイソプロピル
アルコール(IPA)とを50:50の重量比で混合し
た液状媒体にポリビニルアルコール(PVA)を添加
し、100℃の温度下で前記PVAを溶解した後、この
溶液に親水化処理した酸化ケイ素粉末の凝集物(一次粒
子の平均粒径;7nm)[日本アエロジル社製商品名;
R−380]および疎水化処理した酸化ケイ素粉末の凝
集物(一次粒子の平均粒径;7nm)[日本アエロジル
社製商品名;R−812]をそれぞれ添加して固液混合
流体を調製した。なお、前記PVA、前記親水化処理酸
化ケイ素粉末(R−380)および疎水化処理酸化ケイ
素粉末(R−812)は前記液状媒体に対してそれぞれ
60重量%、30重量%および10重量%となるように
添加した。
【0301】次いで、前記固液混合流体を80℃の温度
維持しながら、前述した図3に示す衝突破砕装置を用
い、実施例6と同様な条件て衝突破砕を8回繰り返し
た。この工程により前記各凝集物が解粉され、同時に前
記PVAと均一に分散接合または結合がなされ、平均粒
径7nmの親水化処理酸化ケイ素(R−380)の超微
粉末と平均粒径7nmの疎水化処理酸化ケイ素粉末(R
−812)の超微粉末と前記PVAとが液状媒体の存在
下で均一に分散接合された多数の複合超微粒子を含むガ
スバリアコート剤が調製された。
【0302】得られたガスバリアコート剤は、常温ない
しそれ以下の温度で親水化処理酸化ケイ素超微粉末(R
−380の超微粉末)および疎水化処理酸化ケイ素超微
粉末(R−812の超微粉末)が析出したり、繊維状に
成長したりすることなく、安定した性状を有するもので
あった。また、前記ガスバリアコート剤中の前記複合超
微粒子は平均粒径が0.1μmであった。
【0303】次いで、実施例1と同様な長尺多孔質OP
Pフィルム(厚さ;20μm、多数の貫通孔;断面がV
字形、貫通孔の大きい開口側の平均開口径;15μm、
貫通孔の小さい開口側の平均開口径;5μm、貫通孔の
密度;1500個/cm2 )の小さい開口部が露出する
面に前記ガスバリアコート剤を前記フィルムの表面での
厚さが4μmになるようにロールコータ法により塗布
し、乾燥することによりガスバリア層を形成して前述し
た図5に示す構造(ただし、シーラントフィルムの積層
はなし)を有する易裂性ガスバリアフィルムを製造し
た。
【0304】前記ガスバリア層を電子顕微鏡で観察し
た。その結果、このガスバリア層は長尺多孔質OPPフ
ィルムの多数の貫通孔内に埋め込まれた厚さが2μmで
あった。
【0305】また、前記ガスバリア層はPVAに平均粒
径7nmの親水性化処理酸化ケイ素超微粉末(R−38
0の超微粉末)および平均粒径7nmの疎水化処理酸化
ケイ素超微粉末(R−812の超微粉末)が均一に分散
されていることが確認された。
【0306】また、前記ガスバリア層は前記OPPフィ
ルム表面に実質的に平行な面1m2当たりに存在する多
数の親水化処理酸化ケイ素超微粉末(380の超微粉
末)および疎水化処理酸化ケイ素超微粉末(R−812
の超微粉末)における比表面積の合計が250m2であ
った。
【0307】得られた実施例2〜8の易裂性ガスバリア
フィルムについて、両手の指で引張って易裂性を調べ
た。その結果、いずれのガスバリアフィルムは外側に配
置された前記多孔質OPPフィルムの多数の貫通孔が引
裂きの起点として作用、さらに前記引裂き方向に位置す
る多数の貫通孔が順次引裂き点として作用した。このた
め、極めて容易に引き裂くことができるとともに、優れ
た直進カット性を示した。
【0308】また、実施例2〜8の易裂性ガスバリアフ
ィルムのガスバリア層にシーラントフィルムである厚さ
30μmのポリエチレンフィルムをそれぞれ積層した場
合でも、極めて容易に引き裂くことができるとともに、
優れた直進カット性を示した。
【0309】さらに、実施例2〜8の易裂性ガスバリア
フィルムについて、実施例1と同様な方法により酸素透
過量および水蒸気透過量を測定した。その結果を下記表
2および下記表3に示す。
【0310】
【表2】
【0311】
【表3】
【0312】また、実施例2〜8の易裂性ガスバリアフ
ィルムはいずれも基材フィルムであるOPPと同等の透
明性を有していた。
【0313】さらに、実施例2〜8の易裂性ガスバリア
フィルムはいずれも屈曲を繰り返しても前記表2に示す
優れた酸素遮断性および水蒸気遮断性が維持された。
【0314】なお、実施例1〜8では多孔質有機高分子
フィルムとしてOPPフィルムに多数の貫通孔を穿設し
たものを用いたが、PET,ナイロンからなるフィルム
に多数の貫通孔を穿設した多孔質有機高分子フィルムを
用いても、実施例1〜8と同様な優れた引裂き性、酸素
遮断性および水蒸気遮断性を有する易裂性ガスバリアフ
ィルムを得ることができた。
【0315】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば屈
曲させてもピンホールやクラックが発生せず、かつ無機
化合物や金属の膜状態と同等もしくはそれ以上の優れた
ガスバリア性を有するガスバリア層を備え、かつ容易に
引裂くことが可能で食品等を包装する取扱いが容易なラ
ップ剤の素材、または各種の食品、医薬品等の取扱いが
容易な密封袋用素材として好適な易裂性ガスバリアフィ
ルムを提供できる。
【0316】本発明は、屈曲させてもピンホールやクラ
ックが発生せず、優れたガスバリア性を有するガスバリ
ア層を備え、かつ基材である多孔質有機高分子フィルム
と同等の透明性を有し、さらに容易に引裂くことが可能
な易裂性ガスバリアフィルムを提供できる。
【0317】本発明は、真空蒸着のような大掛かりな装
置を使用せずに塗布手段により前述した優れたガスバリ
ア性を有するガスバリア層を形成することができ、かつ
容易に引裂くことが可能な易裂性ガスバリアフィルムの
製造方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる易裂性ガスバリアフィルムを示
す断面図。
【図2】図1のフィルムの要部拡大断面図。
【図3】本発明の製造方法に用いられる目止めコート剤
およびガスバリアコート剤を調製するための衝突破砕装
置を示す断面図。
【図4】本発明に係わる別の易裂性ガスバリアフィルム
を示す断面図。
【図5】本発明に係わるさらに別の易裂性ガスバリアフ
ィルムを示す断面図。
【符号の説明】
1…易裂性ガスバリアフィルム、 2…多孔質有機高分子フィルム、 3…ガスバリア性目止め層 4,41,42,12…ガスバリア層、 5…シーラントフィルム、 7貫通孔、 9,11…超微粉末、 21…装置本体、 22…空洞部、 25…メインブロック、 26…上部ブロック、 27…下部ブロック 28a,28b…ノズル部、 31a,31b…分岐流路、 32a,32b…オリフィス部。

Claims (51)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多数の微細な貫通孔を有する多孔質有機
    高分子フィルム;前記多孔質有機高分子フィルムに被覆
    され、有機高分子とこの有機高分子に分散された無機化
    合物および金属から選ばれる少なくとも1つの材料から
    なる多数の超微粉末とを含むガスバリア性目止め層;お
    よび前記多孔質有機高分子フィルムの前記目止め層に積
    層され、ガスバリア性有機高分子とこの有機高分子に分
    散された無機化合物および金属から選ばれる少なくとも
    1つの材料からなる多数の超微粉末とを含むガスバリア
    層;を具備したことを特徴とする易裂性ガスバリアフィ
    ルム。
  2. 【請求項2】 前記多孔質有機高分子フィルムは、引裂
    かれる領域に平均開口径0.5〜100μmの微細な貫
    通孔が500個/cm2以上の密度で開口されたポリエ
    チレンテレフタレート、ナイロン、ポリプロピレン、エ
    チルビニルアセテート共重合体から選ばれる少なくと1
    層のフィルムからなることを特徴とする請求項1記載の
    易裂性ガスバリアフィルム。
  3. 【請求項3】 前記多孔質有機高分子フィルムは、平均
    開口径0.5〜100μmの微細な貫通孔が500個/
    cm2以上の密度で全面に開口されたポリエチレンテレ
    フタレート、ナイロン、ポリプロピレン、エチルビニル
    アセテート共重合体から選ばれる少なくと1層のフィル
    ムかららなることを特徴とする請求項1記載の易裂性ガ
    スバリアフィルム。
  4. 【請求項4】 前記目止め層中の前記有機高分子は、ポ
    リウレンタン樹脂であることを特徴とする請求項1ない
    し3いずれか記載の易裂性ガスバリアフィルム。
  5. 【請求項5】 前記目止め層中の前記超微粉末は、前記
    多孔質有機高分子フィルムにおける各貫通孔の平均開口
    径の1/5以下の平均粒径を有することを特徴とする請
    求項1ないし4いずれか記載の易裂性ガスバリアフィル
    ム。
  6. 【請求項6】 前記目止め層中の前記超微粉末は、平均
    粒径が100nm以下であることを特徴とする請求項1
    ないし4いずれか記載の易裂性ガスバリアフィルム。
  7. 【請求項7】 前記目止め層中の前記超微粉末は、疎水
    性無機化合物から作られることを特徴とする請求項1な
    いし6いずれか記載の易裂性ガスバリアフィルム。
  8. 【請求項8】 前記目止め層は、前記多孔質有機高分子
    フィルム表面に実質的に平行な面1m2当たりに存在す
    る多数の疎水性無機化合物超微粉末における比表面積の
    合計が50〜250m2であることを特徴とする請求項
    7記載の易裂性ガスバリアフィルム。
  9. 【請求項9】 前記目止め層は、前記有機高分子30〜
    80重量%と前記超微粉末20〜70重量%とからなる
    ことを特徴とする請求項1ないし8いずれか記載の易裂
    性ガスバリアフィルム。
  10. 【請求項10】 前記目止め層は、前記多孔質有機高分
    子フィルムの各貫通孔の少なくとも開口部付近を実質的
    に埋め、かつ平坦な表面を有することを特徴とする請求
    項1ないし9いずれか記載の易裂性ガスバリアフィル
    ム。
  11. 【請求項11】 前記多孔質有機高分子フィルムの各貫
    通孔内に埋め込まれる前記目止め層の厚さは、1μm以
    上であることを特徴とする請求項10記載の易裂性ガス
    バリアフィルム。
  12. 【請求項12】 前記ガスバリア層中の前記ガスバリア
    性有機高分子は、酸素および水蒸気の透過量がそれぞれ
    10cc/m2・24hr以下、10g/m2・24hr
    以下であることを特徴とする請求項1ないし11いずれ
    か記載の易裂性ガスバリアフィルム。
  13. 【請求項13】 前記ガスバリア層中の前記ガスバリア
    性有機高分子は、ポリビニルアルコールおよびエチレン
    ビニルアルコール共重合体から選ばれる少なくとも1つ
    の有機高分子からなることを特徴とする請求項1ないし
    11いずれか記載の易裂性ガスバリアフィルム。
  14. 【請求項14】 前記ガスバリア層中の前記超微粉末
    は、平均粒径が100nm以下であることを特徴とする
    請求項1ないし12いずれか記載の易裂性ガスバリアフ
    ィルム。
  15. 【請求項15】 前記ガスバリア層中の前記超微粉末
    は、親水性無機化合物から作られることを特徴とする請
    求項1ないし14いずれか記載の易裂性ガスバリアフィ
    ルム。
  16. 【請求項16】 前記ガスバリア層は、前記多孔質有機
    高分子フィルム表面に実質的に平行な面1m2当たりに
    存在する多数の親水性無機化合物超微粉末における比表
    面積の合計が100〜600m2であることを特徴とす
    る請求項15記載の易裂性ガスバリアフィルム。
  17. 【請求項17】 前記ガスバリア層中には、疎水性無機
    化合物および親水性無機化合物の超微粉末がそれぞれ分
    散されていることを特徴とする請求項1ないし13いず
    れか記載の易裂性ガスバリアフィルム。
  18. 【請求項18】 前記ガスバリア層は、前記多孔質有機
    高分子フィルム表面に実質的に平行な面1m2当たりに
    存在する多数の疎水性無機化合物および親水性無機化合
    物の超微粉末における比表面積の合計が150〜600
    2であることを特徴とする請求項17記載の易裂性ガ
    スバリアフィルム。
  19. 【請求項19】 前記ガスバリア層は、前記ガスバリア
    性有機高分子40〜80重量%と前記超微粒子20〜6
    0重量%とからなることを特徴とする請求項1ないし1
    8いずれか記載の易裂性ガスバリアフィルム。
  20. 【請求項20】 前記ガスバリア層は、1μm以上の厚
    さを有することを特徴とする請求項1ないし19いずれ
    か記載の易裂性ガスバリアフィルム。
  21. 【請求項21】 多数の微細な貫通孔を有する多孔質有
    機高分子フィルム;前記多孔質有機高分子フィルムに被
    覆され、有機高分子とこの有機高分子に分散された無機
    化合物および金属から選ばれる少なくとも1つの材料か
    らなる多数の超微粉末とを含むガスバリア性目止め層;
    および前記多孔質有機高分子フィルムの前記目止め層に
    積層され、ガスバリア性有機高分子とこの有機高分子に
    分散された酸化ケイ素からなる多数の超微粉末とシラン
    カップリング剤とを含むガスバリア層;を具備したこと
    を特徴とする易裂性ガスバリアフィルム。
  22. 【請求項22】 前記ガスバリア層中の前記シランカッ
    プリング剤は、前記多数の超微粉末に対して1.0〜2
    0重量%配合されることを特徴とする請求項21記載の
    易裂性ガスバリアフィルム。
  23. 【請求項23】 多数の微細な貫通孔を有する多孔質有
    機高分子フィルム;前記多孔質有機高分子フィルムに被
    覆され、有機高分子とこの有機高分子に分散された無機
    化合物および金属から選ばれる少なくとも1つの材料か
    らなる多数の超微粉末とを含むガスバリア性目止め層;
    前記多孔質有機高分子フィルムの前記目止め層に積層さ
    れ、ガスバリア性有機高分子とこの高分子に分散された
    親水性無機化合物の超微粉末とを含有する第1ガスバリ
    ア層;および前記第1ガスバリア層に積層され、ガスバ
    リア性有機高分子とこの高分子に分散された疎水性無機
    化合物の超微粉末とを含有する第2ガスバリア層;を具
    備したことを特徴とする易裂性ガスバリアフィルム。
  24. 【請求項24】 前記第1ガスバリア層は、前記多孔質
    有機高分子フィルム表面に実質的に平行な面1m2当た
    りに存在する多数の親水性無機化合物超微粉末における
    比表面積の合計が100〜600m2であり、かつ前記
    第2ガスバリア層は前記多孔質有機高分子フィルム表面
    に実質的に平行な面1m2当たりに存在する多数の疎水
    性無機化合物超微粉末における比表面積の合計が50〜
    250m2であることを特徴とする請求項23記載の易
    裂性ガスバリアフィルム。
  25. 【請求項25】 多数の微細な貫通孔を有する多孔質有
    機高分子フィルム;前記多孔質有機高分子フィルムに被
    覆され、有機高分子とこの高分子に分散された酸化ケイ
    素からなる多数の超微粉末とを含むガスバリア性目止め
    層;および前記多孔質有機高分子フィルムの前記目止め
    層に積層され、ポリビニルアルコールおよびエチレンビ
    ニルアルコール共重合体から選ばれる少なくとも1つの
    ガスバリア性有機高分子とこの有機高分子に分散された
    酸化ケイ素からなる多数の超微粉末とを含むガスバリア
    層;を具備し、前記多孔質有機高分子フィルムと同等の
    透明性を有することを特徴とする易裂性ガスバリアフィ
    ルム。
  26. 【請求項26】 多数の微細な貫通孔を有する有機高分
    子フィルム;前記多孔質有機高分子フィルムに被覆さ
    れ、有機高分子とこの高分子に分散された無機化合物お
    よび金属から選ばれる少なくとも1つの材料からなる平
    均粒径が100nm以下の多数の超微粉末とを含むガス
    バリア性目止め層;および前記多孔質有機高分子フィル
    ムの前記目止め層に積層され、ガスバリア性有機高分子
    とこの有機高分子に分散された無機化合物および金属か
    ら選ばれる少なくとも1つの材料からなる平均粒径が1
    00nm以下の多数の超微粉末とを含むガスバリア層;
    を具備し、屈曲後の水蒸気およびガスの透過量がそれぞ
    れ10g/m2・24hr以下および10cc/m2・2
    4hr以下であることを特徴とする易裂性ガスバリアフ
    ィルム。
  27. 【請求項27】 前記ガスバリア層の上にさらにシーラ
    ントフィルムが積層されることを特徴とする請求項1,
    21,23,25または26いずれか記載の易裂性ガス
    バリアフィルム。
  28. 【請求項28】 無機化合物および金属から選ばれる少
    なくとも1つの材料からなる超微粉末と有機高分子とが
    液状媒体の存在下で分散接合または結合された多数の複
    合超微粒子を含有する目止めコート剤を多数の微細な貫
    通孔を有する多孔質有機高分子フィルムの片面に塗布
    し、乾燥することによりガスバリア性目止め層を形成す
    る工程;および無機化合物および金属から選ばれる少な
    くとも1つの材料からなる超微粉末とガスバリア性有機
    高分子とが液状媒体の存在下で分散接合または結合され
    た多数の複合超微粒子を含有するガスバリアコート剤を
    前記多孔質有機高分子フィルムの前記目止め層に塗布
    し、乾燥することによりガスバリア層を形成する工程;
    を具備したことを特徴とする易裂性ガスバリアフィルム
    の製造方法。
  29. 【請求項29】 前記目止めコート剤は、液状媒体の存
    在下で有機高分子と無機化合物および金属から選ばれる
    少なくとも1つの材料からなる多数の微粉末とを混合
    し、この固液混合流体を加圧した後、高速度で互いに衝
    突破砕する操作を複数回繰り返すことにより調製される
    ことを特徴とする請求項28記載の易裂性ガスバリアフ
    ィルムの製造方法。
  30. 【請求項30】 前記微粉末は、平均粒径が1000n
    m以下であることを特徴とする請求項29記載の易裂性
    ガスバリアフィルムの製造方法。
  31. 【請求項31】 前記目止めコート剤中の前記超微粉末
    は、平均粒径が100nm以下であることを特徴とする
    請求項28記載の易裂性ガスバリアフィルムの製造方
    法。
  32. 【請求項32】 前記目止めコート剤中の前記超微粉末
    は、疎水性無機化合物から作られることを特徴とする請
    求項28または31記載の易裂性ガスバリアフィルムの
    製造方法。
  33. 【請求項33】 前記目止めコート剤中の前記有機高分
    子および前記液状媒体は、それぞれポリウレタン樹脂、
    有機溶媒であることを特徴とする請求項28,31また
    は32いずれか記載の易裂性ガスバリアフィルムの製造
    方法。
  34. 【請求項34】 前記目止めコート剤中の多数の複合超
    微粒子は、有機高分子45〜85重量%と複数の超微粉
    末15〜55重量%からなることを特徴とする請求項2
    8,31,32または33いずれか記載の易裂性ガスバ
    リアフィルムの製造方法。
  35. 【請求項35】 前記多孔質有機高分子フィルムは、引
    裂かれる領域に平均開口径0.5〜100μmの微細な
    貫通孔が500個/cm2以上の密度で開口されたポリ
    エチレンテレフタレート、ナイロン、ポリプロピレン、
    エチルビニルアセテート共重合体から選ばれる少なくと
    1層のフィルムからなることを特徴とする請求項28な
    いし34いずれか記載の易裂性ガスバリアフィルムの製
    造方法。
  36. 【請求項36】 前記多孔質有機高分子フィルムは、平
    均開口径0.5〜100μmの微細な貫通孔が500個
    /cm2以上の密度で全面に開口されたポリエチレンテ
    レフタレート、ナイロン、ポリプロピレン、エチルビニ
    ルアセテート共重合体から選ばれる少なくと1層のフィ
    ルムことを特徴とする請求項28ないし34いずれか記
    載の易裂性ガスバリアフィルムの製造方法。
  37. 【請求項37】 前記ガスバリアコート剤は、液状媒体
    の存在下でガスバリア性有機高分子と無機化合物および
    金属から選ばれる少なくとも1つの材料からなる多数の
    微粉末とを混合し、この固液混合流体を加圧した後、高
    速度で互いに衝突破砕する操作を複数回繰り返すことに
    より調製されることを特徴とする請求項28記載の易裂
    性ガスバリアフィルムの製造方法。
  38. 【請求項38】 前記微粉末は、平均粒径が1000n
    m以下であることを特徴とする請求項37記載の易裂性
    ガスバリアフィルムの製造方法。
  39. 【請求項39】 前記ガスバリアコート剤中の前記ガス
    バリア性有機高分子は、酸素および水蒸気の透過量がそ
    れぞれ10cc/m2・24hr以下、10g/m2・2
    4hr以下であることを特徴とする請求項28記載の易
    裂性ガスバリアフィルムの製造方法。
  40. 【請求項40】 前記ガスバリアコート剤中の前記ガス
    バリア性有機高分子は、ポリビニルアルコールおよびエ
    チレンビニルアルコール共重合体から選ばれる少なくと
    も1つであることを特徴とする請求項28記載の易裂性
    ガスバリアフィルムの製造方法。
  41. 【請求項41】 前記ガスバリアコート剤中の前記超微
    粉末は、平均粒径が100nm以下であることを特徴と
    する請求項28,39または40いずれか記載の易裂性
    ガスバリアフィルムの製造方法。
  42. 【請求項42】 前記ガスバリアコート剤中の前記超微
    粉末は、親水性無機化合物であることを特徴とする請求
    項28,39,40または41いずれか記載の易裂性ガ
    スバリアフィルムの製造方法。
  43. 【請求項43】 前記ガスバリアコート剤中の前記超微
    粉末は、親水性無機化合物超微粉末および疎水性無機化
    合物超微粉末とが混在したものであることを特徴とする
    請求項28,39,40または41いずれか記載の易裂
    性ガスバリアフィルムの製造方法。
  44. 【請求項44】 前記ガスバリアコート剤中の多数の複
    合超微粒子は、ガスバリア性有機高分子45〜85重量
    %と複数の超微粉末15〜55重量%からなることを特
    徴とする請求項28,39,40,41,42または4
    3いずれか記載の易裂性ガスバリアフィルムの製造方
    法。
  45. 【請求項45】 前記ガスバリアコート剤中の前記液状
    媒体は、アルコールと水との混合液であることを特徴と
    する請求項40記載の易裂性ガスバリアフィルムの製造
    方法。
  46. 【請求項46】 前記混合液は、アルコール30〜50
    体積%と水50〜70体積%とからなることを特徴とす
    る請求項45記載の易裂性ガスバリアフィルムの製造方
    法。
  47. 【請求項47】 無機化合物および金属から選ばれる少
    なくとも1つの材料からなる超微粉末と有機高分子とが
    液状媒体の存在下で分散接合または結合された多数の複
    合超微粒子を含有する目止めコート剤を多数の微細な貫
    通孔を有する多孔質有機高分子フィルムの片面に塗布
    し、乾燥することによりガスバリア性目止め層を形成す
    る工程;および酸化ケイ素からなる超微粉末とガスバリ
    ア性有機高分子とが液状媒体の存在下で分散接合または
    結合された多数の複合超微粒子とシランカップリング剤
    とを含有するガスバリアコート剤を前記多孔質有機高分
    子フィルムの前記目止め層に塗布し、乾燥することによ
    りガスバリア層を形成する工程;を具備したことを特徴
    とする易裂性ガスバリアフィルムの製造方法。
  48. 【請求項48】 前記ガスバリアコート剤中の前記シラ
    ンカップリング剤は、前記複合超微粒子に対して5〜1
    5重量%配合されることを特徴とする請求項47記載の
    易裂性ガスバリアフィルムの製造方法。
  49. 【請求項49】 無機化合物および金属から選ばれる少
    なくとも1つの材料からなる超微粉末と有機高分子とが
    液状媒体の存在下で分散接合または結合された多数の複
    合超微粒子を含有する目止めコート剤を多数の微細な貫
    通孔を有する多孔質有機高分子フィルムの片面に塗布
    し、乾燥することによりガスバリア性目止め層を形成す
    る工程;親水性無機化合物超微粉末とガスバリア性有機
    高分子とが液状媒体の存在下で分散接合または結合され
    た多数の複合超微粒子を含有する第1ガスバリアコート
    剤を前記多孔質有機高分子フィルムの前記目止め層に塗
    布し、乾燥することにより第1ガスバリア層を形成する
    工程;および疎水性無機化合物超微粉末とガスバリア性
    有機高分子とが液状媒体の存在下で分散接合または結合
    された多数の複合超微粒子を含有する第2ガスバリアコ
    ー剤を前記第1ガスバリア層に塗布し、乾燥することに
    より第2ガスバリア層を形成する工程;を具備したこと
    を特徴とする易裂性ガスバリアフィルムの製造方法。
  50. 【請求項50】 前記ガスバリア層の上にさらにシーラ
    ントフィルムを積層することを特徴とする請求項28,
    47または49いずれか記載の易裂性ガスバリアフィル
    ムの製造方法。
  51. 【請求項51】 多数の微細な貫通孔を有する多孔質有
    機高分子フィルム;および前記多孔質有機高分子フィル
    ムに前記多数の貫通孔の少なくとも開口部付近を実質的
    を埋めるように積層され、ガスバリア性有機高分子とこ
    の有機高分子に分散された無機化合物および金属から選
    ばれる少なくとも1つの材料からなる多数の超微粉末と
    を含むガスバリア層;を具備したことを特徴とする易裂
    性ガスバリアフィルム。
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