JPH113427A - 画像検査方法および装置 - Google Patents

画像検査方法および装置

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JPH113427A
JPH113427A JP9167921A JP16792197A JPH113427A JP H113427 A JPH113427 A JP H113427A JP 9167921 A JP9167921 A JP 9167921A JP 16792197 A JP16792197 A JP 16792197A JP H113427 A JPH113427 A JP H113427A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】不良における濃度値の差と面積の大きさとの両
方を一体として扱う検査基準により良否判定を行う画像
検査方法および装置を提供する。 【解決手段】基準画像と検査対象画像を比較して検査す
る画像検査方法において、複数の所定の閾値を用いて濃
淡画像に対して2値化演算を行い前記閾値の各々に対応
する2値化画像を得る2値化演算過程と、前記閾値の各
々に対応する所定の構成要素を用いて前記閾値の各々に
対応する2値化画像に対してモルフォロジー演算を行い
前記閾値の各々に対応する演算画像を得るモルフォロジ
ー演算過程と、前記閾値の各々に対応する演算画像の全
てに基づいて良否判定を行う良否判定過程とを含む画像
検査方法およびその方法を適用する装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、基準画像と検査対象画
像とを比較して検査する画像検査方法と装置に関する。
特に、正常濃度値との差は大きいが寸法の小さい不良や
寸法は大きいが正常濃度値と差の小さい不良を検出する
ことができる画像検査方法と装置に関する。
【0002】なお、印刷物における印刷の濃淡を数量的
に表す場合、一般に“濃度値”が用いられる。しかし、
印刷の濃淡は“濃度値”に限定されず“反射率”、“透
過率”または、その他の線型、非線型の数量によって表
すことができる。本発明においては数量的に表した印刷
の濃淡を“反射率”等のその他の数量的表現を含めた意
味で“濃度値”と記述する。
【0003】
【従来の技術】印刷物の不良には、印刷用紙の皺、異
物、汚れ等の欠陥によるもの、印刷中に発生する、イン
キ汚れ、ヒッキー、ドクター筋、濃度不良、色調不良
等、様々なものがある。従来、印刷物の検査は、人間に
よって行われる目視検査が主体であり、例えば、枚葉印
刷機、あるいは輪転印刷機の折ユニットから排出される
印刷後の印刷物においては、印刷機のオペレータ(操作
者)が適時抜き取って、目視による検査を行っていた。
また、連続した印刷物が印刷機より排出され抜き取りの
行えない場合は、印刷物の走行速度に同期させて瞬間発
光するストロボ光を印刷物に照射し、人間の目の残像を
利用して静止状態とし印刷物の目視検査を行っていた。
目視検査は精神の集中を必要とし検査する人間に対する
作業負荷が非常に大きく、また人間が行うため検査基準
が曖昧であったり不良の見逃しが避けられないものであ
る。そこで、印刷物検査を自動的に行う提案がなされ様
々な技術が開示されている。
【0004】例えば、特公平1−47823号には、正
常な印刷物が印刷された時点で走行印刷物の絵柄から読
み取った画像データを基準画像データとして画像メモリ
に記憶しておき、その画像メモリから読み出した基準画
像データを、印刷中の検査対象の印刷物の絵柄から読み
取った検査対象画像データと画素単位で比較して印刷の
良否判定を行う方式の印刷物の検査装置に関する技術が
開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな検査装置においては画素単位の比較を基本とするた
め、濃度値の差が大きい不良については、その面積の大
きさの如何にかかわらず検出できるが、濃度値の差が小
さい不良については、その面積の大きさがいくら大きく
ても検出することができないという問題がある。これを
避けるため、所定の領域の画素の濃度値の差の絶対値を
積分することにより、ノイズとの見分けが困難な小さな
濃度値の差を明確な有意差として検出することが行われ
る。積分処理装置を実現し易いため、印刷画像全体の濃
度値のわずかな変化の検出や、印刷用紙の移送方向に延
びるドクター筋やヒッキーの検出に適用される。
【0006】ところが本来は、この積分する領域は印刷
絵柄の内容に応じて決定することが効果的である。しか
し印刷物における絵柄は多種多様であるため、印刷品目
が切り替わる度に積分する領域を決定することは運用上
実際的ではない。また、多種多様な絵柄に対応できるよ
うに積分する領域をあらかじめ多様化細分化することが
考えられるが、積分処理装置における演算量が膨大とな
るため装置規模の点で現実的ではない。そこで本発明の
目的は、不良における濃度値の差と面積の大きさとの両
方を一体として扱う検査基準により良否判定を行う画像
検査方法および装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的は下記の本発
明によって達成される。すなわち、本発明は「基準画像
と検査対象画像を比較して検査する画像検査方法におい
て、所定の閾値を用いて濃淡画像に対して2値化演算を
行い前記閾値に対応する2値化画像を得る2値化演算過
程と、前記閾値に対応する所定の構成要素を用いて前記
閾値に対応する2値化画像に対してモルフォロジー演算
を行い前記閾値に対応するモルフォロジー演算画像を得
るモルフォロジー演算過程と、前記モルフォロジー演算
画像に基づいて良否判定を行う良否判定過程と、を含む
画像検査方法」である。本発明によれば、2値化過程に
おいて得られる2値化画像は閾値に応じて画素値(濃度
値)によって規定される特定の範囲に含まれるか否かを
示す画像とすることができる。それに続くモルフォロジ
ー演算過程において得られるモルフォロジー演算画像は
構成要素に応じて画素数(面積)に関し特定の範囲の部
分画像を2値化画像から抽出して構成した画像とするこ
とができる。そして良否判定過程において上記により得
られた2値化画像に基づき良否判定が行われるから、不
良における正常濃度値との差と面積の大きさとの両方を
一体として扱う検査基準により良否判定を行う画像検査
方法が提供される。また、本発明におけるモルフォロジ
ー演算は2値化画像に対して行われるから濃淡画像に対
して行う場合と比較して演算過程を簡略化することがで
きる。
【0008】また本発明は「前記2値化演算過程は、複
数の所定の閾値を用いて濃淡画像に対して2値化演算を
行い前記閾値の各々に対応する2値化画像を得る過程で
あり、前記モロフォロジー演算過程は、前記閾値の各々
に対応する所定の構成要素を用いて前記閾値の各々に対
応する2値化画像に対してモルフォロジー演算を行い前
記閾値の各々に対応するモルフォロジー演算画像を得る
過程であり、前記良否判定過程は、前記閾値の各々に対
応するモルフォロジー演算画像の全てに基づいて良否判
定を行う良否判定過程である、画像検査方法」である。
本発明によれば、2値化過程において得られる2値化画
像は閾値に応じて画素値(濃度値)によって規定される
特定の範囲に含まれるか否かを示す画像とすることがで
きる。それに続くモルフォロジー演算過程において得ら
れるモルフォロジー演算画像は構成要素に応じて画素数
(面積)に関し特定の範囲の部分画像を2値化画像から
抽出して構成した画像とすることができる。複数の閾値
とそれに対応する複数の構成要素によって複数の2値化
画像が得られる。そして良否判定過程において上記によ
り得られた複数の2値化画像に基づき良否判定が行われ
るから、不良における正常濃度値との差と面積の大きさ
との両方を一体として扱う検査基準により良否判定を行
い、しかも、その検査基準と所望の基準との一致度が高
い画像検査方法が提供される。
【0009】また本発明は「前記濃淡画像は基準画像と
検査対象画像とに基づいてすくなくとも差の絶対値の演
算を行って得る画像である画像検査方法」である。本発
明によれば濃淡画像の画素値(濃度値)と画素数(面
積)は不良における濃度値の差と面積の大きさに直接結
びつくから、それに基づく2値化画像に対するモルフォ
ロジー演算過程が簡略化される。また本発明は「前記モ
ルフォロジー演算はオープニング演算である画像検査方
法」である。本発明によれば、前述の構成要素に応じて
画素数(面積)に関し特定の範囲の部分画像を2値化画
像から抽出して構成したモルフォロジー演算画像を簡単
な演算により適合する形態で得ることができる。また本
発明は「前記閾値の各々に対応する所定の構成要素は値
の大きな閾値に対しては面積の小さな構成要素が対応す
る画像検査方法」である。本発明によれば、不良の軽重
に対する一般的な認識と検出される不良との傾向が一致
する。
【0010】また本発明は「基準画像と検査対象画像を
比較して検査する画像検査装置において、複数の所定の
閾値を用いて濃淡画像に対して2値化演算を行い前記閾
値の各々に対応する2値化画像を得る2値化演算手段
と、前記閾値の各々に対応する所定の構成要素を用いて
前記閾値の各々に対応する2値化画像に対してモルフォ
ロジー演算を行い前記閾値の各々に対応する演算画像を
得るモルフォロジー演算手段と、前記閾値の各々に対応
する演算画像の全てに基づいて良否判定を行う良否判定
手段と、を含む画像検査装置」である。本発明によれ
ば、2値化手段において、2値化画像は画素値(濃度
値)によって規定される特定の範囲に含まれるか否かを
示す画像とすることができる。そしてそれに続くモルフ
ォロジー演算手段において、演算画像は構成要素に応じ
て画素数(面積)に関し特定の範囲の部分画像を2値化
画像から抽出して構成した画像とすることができる。そ
して良否判定手段において、良否判定がその複数の2値
化画像の全てに基づいて行われるから、不良における濃
度値の差と面積の大きさとの両方を一体として扱う検査
基準により良否判定を行う画像検査装置が提供される。
また、本発明におけるモルフォロジー演算は2値化画像
に対して行われるから濃淡画像に対して行う場合と比較
してモルフォロジー演算手段を簡略化することができ
る。
【0011】
【発明の実施の形態】次に本発明について実施の形態に
より説明する。図1は本発明の画像検査方法を実施する
装置(画像検査装置)の構成を示すブロック図である。
図1において、1は印刷面を撮像する画像入力カメラ、
2は画像を一時記憶する画像入力バッファ、3は画像入
力における同期のための同期回路、4は良品印刷物の画
像(基準画像)を記憶する基準画像メモリ、5は基準画
像から不感帯画像を演算する不感帯演算回路、6は不感
帯画像を記憶する不感帯画像メモリ、7は基準画像の更
新と不感帯画像の作成を司令する回路基準画像更新・不
感帯画像作成司令回路、8は検査対象画像と基準画像と
の差分の絶対値を演算する差分・絶対値化回路、9a,
9b,9cは画像(差分絶対値画像)の2値化演算を行
う2値化回路、10は2値化回路9a,9b,9cにお
ける演算パラメータ(閾値等)を設定する2値化閾値設
定回路、11a,11b,11cは画像(2値化演算済
画像)のモルフォルジー演算を行うモルフォルジー演算
回路、12はモルフォルジー演算回路11a,11b,
11cの演算パラメータ(構成要素等)を設定する構成
要素設定回路、13はモルフォルジー演算回路11a,
11b,11cの出力に基づいて印刷物の良否判定を行
う判定回路、14は判定回路13が出力する不良種別値
に対応する操作量を出力する制御回路である。
【0012】画像入力カメラ1は印刷機に設置され、印
刷ユニットから排出されるウェブ(印刷用紙)の印刷面
を撮像する。画像入力カメラ1はラインセンサカメラ、
イメージセンサカメラ等を用いることができる。画像入
力カメラ1の撮像信号(アナログ信号)はA/D変換器
によりディジタルデータに変換され画像入力バッファ2
に一時記憶される。検査が行われるときは印刷機におい
てウェブは移送されているから、ウェブの移送に同期し
て、画像入力カメラ1が印刷面を撮像し画像入力バッフ
ァ2が所定の印刷領域の画像を一時記憶する。この同期
は同期信号に基づいて行われる。同期回路3は、たとえ
ば印刷機の原動軸の回転を検出するロータリーエンコー
ダ等が出力するウェブの移送信号に基づいて同期信号を
生成し、その同期信号を画像入力カメラ1と入力バッフ
ァ2に出力する。
【0013】基準画像メモリ4は画像入力バッファ2が
一時記憶する画像を入力し、所定の印刷領域全体の画
像、すなわち所定の検査領域の画像(1周期分の印刷物
の画像)を記憶する。基準画像メモリ4が記憶するこの
画像は良品印刷物の画像(基準画像)である。印刷機に
おいて良品が印刷されているときに、印刷機の制御盤で
自動で行われる論理判定またはオペレータによる手入力
に基づいて、回路基準画像更新・不感帯画像作成司令回
路7は基準画像メモリ4に対して基準画像の更新を司令
する出力を行う。基準画像の更新は検査開始前に行われ
るだけでなく、検査中においても、たとえば印刷速度を
変化させた場合等の印刷条件の変更において適時実行さ
れる。基準画像の一例を図2(A)に示す。基準画像は
本来は濃淡画像(この例では画素値が0〜255)であ
るが、図2(A)では線画で濃淡画像を示してある。
【0014】不感帯演算回路5は基準画像メモリ4が記
憶する基準画像に基づいて不感帯画像を演算し不感帯画
像メモリ6に出力する。基準画像と検査対象画像を画素
ごとに比較する場合、一般に画像におけるエッジ部分
(濃淡の急変部分)は基準画像と検査対象画像の位置ず
れの影響が大きく現れ、正常な範囲内の位置ずれの場合
においても差の絶対値が大きくなる。不感帯画像は、こ
のような正常な範囲内の位置ずれを印刷不良と誤判定す
ることがないようにするためのデータである。すなわ
ち、基準画像と検査対象画像との差を評価する場合に、
単純な差の絶対値だけにより評価するのではなく不感帯
画像で設定される値が考慮される。たとえば差の絶対値
が不感帯画像で設定される値を越える場合に、越えた値
を実質的な基準画像と検査対象画像の差と見なすことが
行われる。
【0015】不感帯演算回路5は回路基準画像更新・不
感帯画像作成司令回路7が出力する司令に基づいて不感
帯画像を演算する。通常は、基準画像が更新される度に
不感帯画像が演算される。不感帯画像の一例を図2
(B)に示す。不感帯画像は本来は濃淡画像であるが、
図2(A)と同様図2(B)では線画で濃淡画像を示し
てある。図2(B)において、濃い部分が不感帯の大き
さ(不感の強度)を示す。
【0016】差分・絶対値化回路8は、画像入力バッフ
ァ2が出力する検査対象画像と、基準画像メモリ4が記
憶する基準画像と、不感帯画像メモリ6が記憶する不感
帯画像を入力する。そして、基準画像と検査対象画像の
差の絶対値を各画素ごとに演算して差の絶対値画像を得
る。前述のように、演算において不感帯画像が考慮さ
れ、たとえば各画素ごとの検査対象画像と検査対象画像
の差の絶対値が不感帯画像で設定される値を越える場合
に、越えた値を差の絶対値画像の各画素の値とする。ま
た、不感帯画像で設定される値を越えない場合には差は
ないものとし、その画素値を“0”とする。
【0017】検査対象画像の一例を図2(C)に、また
不感帯画像を考慮しない単純な差の絶対値画像の一例を
図2(D)に、また不感帯画像を考慮した実質的な差の
絶対値画像の一例を図3(E)に示す。これらは本来は
濃淡画像であるが、図2(C),図2(D),図3
(E)では線画で濃淡画像を示してある。図2(C)に
示す検査対象画像は欠陥部分を含んでいる。図2(D)
に示す単純な差の絶対値画像では画像における(欠陥で
はない)エッジ部分が認められる。図3(E)に示す実
質的な差の絶対値画像では画像におけるエッジ部分はほ
ぼ消えてなくなるが、欠陥部分ではない検査対象画像と
基準画像との差も現れている。
【0018】2値化回路9a,9b,9cは差分・絶対
値化回路8が出力する差の絶対値画像に対して2値化を
行う。その2値化を行う場合の閾値は2値化閾値設定回
路12によって2値化回路9a,9b,9cに設定され
る。図3(E)に示す実質的な差の絶対値画像に対し
て、2値化回路9a,9b,9cにより2値化を行う
と、図3(F),図3(G),図3(H)に示す2値化
画像が得られる。図3(F),図3(G),図3(H)
に示す3つの2値化画像は、異なる閾値で2値化を行っ
て得た2値化画像であり、図3(F)が最も閾値が小さ
く(18/255;閾値/最大値)、図3(G)は中間
の閾値であり(36/255)、図3(H)は閾値が最
も大きい(54/255)。
【0019】モルフォロジー演算回路11a,11b,
11cは差の絶対値画像に対してモルフォロジー(morp
hology)演算を実行する。モルフォロジー演算は対象画
像と対象画像に作用させる構成要素(structuring elem
ent )との2項演算を基本形態とする。構成要素を変え
ることにより様々な変換を得ることができる。構成要素
設定回路10はその構成要素をモルフォロジー演算回路
11a,11b,11cに設定する。モルフォロジー演
算は“dilation”“erosion ”“opening ”“closing
”の4つの基本演算から構成される。モルフォロジー
演算についてはまとめて後述することとし、ここでは図
1におけるモルフォロジー演算回路11a,11b,1
1cの役割について説明する。
【0020】判り易くするために、図1におけるモルフ
ォロジー演算回路11a,11b,11cを省略した場
合と存在する場合とを比較して説明する。モルフォロジ
ー演算回路11a,11b,11cを省略した場合、判
定回路13は、複数の2値化回路9a,9b,9cが出
力する2値化画像において閾値を越える画素の有無(黒
い画素の有無)によって良否判定を行う。黒い画素の連
続性や形状等を考慮して判定する方法もあるが基本的に
は黒い画素の有無によって判定が行われる。そこで3つ
の2値化画像について検討すると以下のことが判る。図
3(F)では、不良を検出するとともに不良で無い部分
についても不良と誤検出する(ノイズが混入する)こと
が判る。また図3(G)では、不良と誤検出する程度は
小さくなっているものの皆無ではない。しかも不良の見
落としが認められる。また図3(H)では、不良と誤検
出することはないが不良の見落としがはなはだしい。し
たがって、この一例に示すように差の絶対値画像に対し
て単純な2値化を行った場合には、濃度の低い不良を検
出しようとすると誤検出を避けることができず、誤検出
を避けようとすると濃度の低い不良を見落とすこととな
る。
【0021】図4は不良濃度(正常濃度との差)と不良
面積についての一般的な人間の認識の傾向を示す図であ
る。図4において横軸は不良面積であり縦軸は不良濃度
を示す。一般的に不良濃度が大きいほどまた不良面積が
大きいほどその不良は重欠陥と見なされ、逆に、不良濃
度が小さいほどまた不良面積が小さいほどその不良は軽
欠陥と見なされる。図4において、右上方向に原点から
遠ざかるほど重欠陥であり、左下方向に原点に近づくほ
ど軽欠陥である。したがって、図4に示すような、重欠
陥の領域、中欠陥の領域、軽欠陥の領域、正常な領域に
区分することができる。
【0022】モルフォロジー演算回路11a,11b,
11cを省略した場合において、前述の2値化回路9
a,9b,9cによる2値化は、図4における横軸(不
良面積)と平行方向の直線によって図4の領域を2分割
することに相当する。そして、その直線の上方の領域に
含まれる不良が検出され、その直線の下方の領域に含ま
れる不良は検出されない。これは、レベル差だけで欠陥
を検出する従来の方式に相当する。その直線の上方の領
域には、前述の正常な領域は含まれており、正常である
のに不良と誤検出することが避けられないことを示して
いる。また、その直線の下方の領域には、正常な領域だ
けでなく重欠陥の領域、中欠陥の領域、軽欠陥の領域が
含まれ、特に濃度の低い不良の見落としが避けられない
ことを示している。
【0023】2値化の閾値を変化させることは、図4に
おける横軸(不良面積)と平行方向の直線の上下方向の
位置を変化させる、すなわち不良レベルを変化させるこ
とに相当する。しかし、この図4の例においてそのよう
に不良レベルを変化させることを行ってみても、基本的
に誤検出や見落としを避けることができない。すなわち
差の絶対値画像に対して単純な2値化を行った場合に
は、濃度の低い不良を検出しようとすると誤検出を避け
ることができず、誤検出を避けようとすると濃度の低い
不良を見落とすこととなる。
【0024】次に、図1におけるモルフォロジー演算回
路11a,11b,11cが存在する本発明の場合につ
いて説明する。モルフォロジー演算回路11a,11b
(,11c)において図3(F),図3(G)に示す2
値化画像に対して、面積の異なる2つの構成要素により
オープニング(opening )というモルフォロジー演算を
行う。その結果、2値化画像から図5(I)と図5
(J)に示すモルフォロジー演算画像が生成する。図5
(I)の構成要素の面積に対して図5(J)の構成要素
の面積は大きい。図5(I)と図5(J)に示すよう
に、このモルフォロジー演算を行うことにより孤立点や
面積の小さな画像部分が除去される。図5(I)と比較
して図5(J)の構成要素の面積が大きいので図5
(I)と比較して図5(J)の方が除去される画像部分
が多い。
【0025】図6は構成要素の一例を示す図である。図
6(A)は1×1の画素で構成される面積を有し、図6
(B)は3×3の画素で構成される面積を有し、図6
(B)は5×9の画素で構成される面積を有する。黒色
で示す画素は中心画素であり灰色で示す画素は近傍画素
である。図6に示すように構成要素も一種の2値化画像
であり、構成要素の各画素は画素値“1”を有する。図
3(E)の画像に図6(B)の構成要素を用いてモルフ
ォロジー演算を行うことにより図5(I)の画像が得ら
れ、図3(E)の画像に図6(C)の構成要素を用いて
モルフォロジー演算を行うことにより図5(J)の画像
が得られる。
【0026】モルフォロジー演算においては画像の対象
画素に対して構成要素の中心画素を当てはめて構成要素
の画素内(中心画素と近傍画素)で演算が行われる。画
像の対象画素を変更してモルフォロジー演算を行う領域
の全ての対象画素に対してその演算が行われる。図7は
このモルフォロジー演算を行う方法の説明図である。図
7において灰色の画素が原画像(2値化画像)の値が
“1”の部分を表し、白色の画素が原画像の値が“0”
の部分を表す。図7において太線は構成要素(ここでは
3×3画素の正方形)を示す。
【0027】図8はモルフォロジー演算の一つであるオ
ープニング演算を行う演算装置の一例を示すブロック図
である。図7,図8においてオープニング演算装置の動
作を説明する。画像バッファ21にはオープニング演算
を行う対象の画像が一時記憶されている。構成要素制御
部22は順次選択される対象画素に対して構成要素の中
心画素を当てはめて演算の実行を制御する。構成要素制
御部22による制御下においてAND演算部23は、構
成要素と演算対象画像とが重なる部分の各画素につい
て、構成要素の画素値(“1”)と演算対象画像の画素
値(“0”または“1”)とを比較し、両者の画素値が
“1”の場合は“1”に、またいずれかの画素値が
“0”の場合は“0”に演算対象画像の画素値(濃度
値)を置き換える演算を実行する(図7参照)。画像バ
ッファ24はその演算によって得られる画像を一時記憶
する。
【0028】構成要素制御部25は順次選択される画像
バッファ24の対象画素に対して構成要素の中心画素を
当てはめて演算の実行を制御する(図7参照)。構成要
素制御部25による制御下においてOR演算部26は、
構成要素と演算対象画像とが重なる部分の各画素につい
て、構成要素の画素値(“1”)と演算対象画像の画素
値(“0”または“1”)とを比較し、両者の画素値が
“0”の場合は“0”に、またいずれかの画素値が
“1”の場合は“1”に演算対象画像の画素値(濃度
値)を置き換える演算を実行する(図7参照)。画像バ
ッファ27はその演算によって得られる画像を一時記憶
する。これにより、画像バッファ21の画像に対してオ
ープニング演算が実行され画像バッファ27にはオープ
ニング演算済の画像が一時記憶されることになる。
【0029】前述の2値化画像である図3(F)と図3
(G)に対して上記のモルフォロジー演算を実行すると
図5(I)と図5(J)に示す2値化画像が得られる。
2値化する場合の閾値は図3(F)に比較して図3
(G)は高い。図5(I)は図3(F)を相対的に大き
な面積の構成要素によりモルフォロジー演算したもので
濃度が高く小さな面積の不良が検出され、濃度が低く大
きな面積の不良は検出されない。一方、図5(J)は図
3(G)を相対的に小さな面積の構成要素によりモルフ
ォロジー演算したもので濃度が低く大きな面積の不良が
検出される。
【0030】このように、2値化回路9a,9b,9c
とモルフォロジー演算回路11a,11b,11cを組
み合わせることにより、不良における正常濃度値との差
と面積の大きさとの両方によって検出する不良の領域を
区分することができる。図4において組合せA,組合せ
B,組合せCの3つは、オープニングというモルフォロ
ジー演算における構成要素の面積と2値化における閾値
の大きさによって検出する不良の領域を設定できること
を示している。すなわち、図4において組合せA,組合
せB,組合せCの各々は、2つの境界線によって領域が
区分され検出する不良の領域は、図4において、2つの
境界線の右上方向で原点から離れた領域である。
【0031】したがって、組合せA,組合せB,組合せ
Cの各々によって検出する不良の領域の論理和の領域が
検出可能な不良の領域となる。その検出可能な不良の領
域は、図4において、軽欠陥の領域、中欠陥の領域、重
欠陥の領域をほぼ包含し、正常の領域は含まれない。図
4に示す組合せA,組合せB,組合せCの3つの組合せ
よりも多くの組合せを用いれば、検出可能な不良の領域
と各欠陥の領域との一致度をより正確にすることができ
る。
【0032】図4において、2値化の閾値は組合せAよ
りも組合せBが、組合せBよりも組合せCが小さい。ま
た、構成要素の面積は組合せAよりも組合せBが、組合
せBよりも組合せCが大きい。すなわち、2つの境界線
の交点における不良レベルが2値化の閾値にほぼ等し
く、2つの境界線の交点における不良面積が構成要素の
面積にほぼ等しくなる。図4に示すように、所定の閾値
の各々に対応する構成要素は、値の小さな閾値に対して
は面積の大きな構成要素が対応するようにすることによ
り、不良の軽重に対する一般的な認識と検出される不良
との傾向を一致させることができる。
【0033】図9は3つの組合せを用いた場合に判定回
路13によって行われる不良の領域分けを示す図であ
る。図9に示すように、不良の領域は、不良における正
常濃度値との差と面積の大きさとによって、No.0〜
No.7に区分される。ただし、No.0の領域は許容
範囲内であり不良と判定されない。検出された不良がN
o.1〜No.7のいずれの領域のものであるかは、組
合せA,組合せB,組合せCのいずれに属し、いずれに
属さないかにより判定することができる。また、組合せ
Aの不良に対して“1”、組合せBの不良に対して
“2”、組合せCの不良に対して“4”の重み付けを行
って加算すると、加算された数値はNo.1〜No.7
の区分と一致する。この数値の大きさにより不良が重欠
陥であるか、軽欠陥であるかを決定することもできる。
このようにして、判定回路13は検出された不良が属す
る領域を示す不良種別値、たとえば、No.0〜No.
7を出力する。
【0034】制御出力回路14はその不良種別値を入力
し、それに対応する操作量を出力する。たとえば、検出
した不良がNo.1,No.2,No.4の領域の不良
であれば軽欠陥であるとして警報出力を行う。また、検
出した不良がNo.3,No.6,No.7の領域の不
良であれば中欠陥または重欠陥であるとして印刷機の排
紙ユニットにおいて不良印刷物を除去する制御出力を行
う。
【0035】次に、モルフォロジー演算について説明す
る。本発明におけるモルフォロジー演算はEN の部分集
合に対するモルフォロジー演算であり、それは2値のモ
ルフォロジー演算である。A,BをEN の部分集合と
し、aを集合Aの要素、bを集合Aの要素とする。通
常、集合Aは対象画像、集合Bは構成要素に対応する。
【0036】すでに説明したようにモルフォロジー演算
は“dilation”“erosion ”“opening ”“closing ”
の4つの基本演算から構成される。まず2値のdilation
と2値のerosion について定義を行う。 (定義1)2値のdilation:集合AとBによるdilation
は、次の数1によって定義される。
【数1】 (定義2)2値のerosion :集合AとBによるerosion
は、次の数2によって定義される。
【数2】
【0037】次に2値のopening と2値のclosing につ
いて定義を行う。 (定義3)2値のopening :集合Aの構成要素Bによる
opening は、次の数3によって定義される。
【数3】 (定義4)2値のclosing :集合Aの構成要素Bによる
closing は、次の数4によって定義される。
【数4】
【0038】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、不良にお
ける濃度値の差と面積の大きさとの両方を一体として扱
う検査基準により良否判定を行う画像検査方法および装
置が提供される。また、本発明におけるモルフォロジー
演算は2値化画像に対して行われるから濃淡画像に対し
て行う場合と比較して演算を簡略化できる。また複数の
所定の閾値を用い演算結果の全てに基づいて良否判定を
行う本発明によれば、検査基準と所望の基準との一致度
が高い。また濃淡画像は基準画像と検査対象画像とに基
づいてすくなくとも差の絶対値の演算を行って得る画像
である本発明によれば、それに基づく2値化画像に対す
るモルフォロジー演算過程が簡略化される。また良否判
定過程は、閾値の各々に対応するモルフォロジー演算画
像の全てに基づいて、不良における正常濃度値との差と
面積の大きさとの両不良属性から不良種類を判別し不良
種別値を得る本発明によれば、不良種別値により検出さ
れる不良が重欠陥であるか軽欠陥であるかを判定するこ
とができる。また不良種別値に対応する操作量を出力す
る制御過程を含む本発明によれば、制御過程により不良
種別値に応じて警報、印刷停止等の適切な動作を自動で
行うことができる。またモルフォロジー演算はオープニ
ング演算である本発明によれば、演算画像を簡単な演算
により適合する形態で得ることができる。また閾値の各
々に対応する所定の構成要素は値の大きな閾値に対して
は面積の小さな構成要素が対応する本発明によれば、不
良の軽重に対する一般的な認識と検出される不良との傾
向が一致する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像検査方法を実施する装置(画像検
査装置)の構成を示すブロック図である。
【図2】基準画像(A)、不感帯画像(B)、検査対象
画像(C)、単純な差の絶対値画像(D)を示す絵図で
ある。
【図3】実質的な差の絶対値画(E)、異なる閾値で2
値化を行って得た2値化画像(F),(G),(H)を
示す絵図である。
【図4】不良濃度(正常濃度との差)と不良面積につい
ての一般的な人間の認識の傾向を示す図である。
【図5】モルフォロジー演算画像(I),(J)を示す
図である。
【図6】構成要素の一例を示す図である。
【図7】モルフォロジー演算を行う方法の説明図であ
る。
【図8】モルフォロジー演算の一つであるオープニング
演算を行う演算装置の一例を示すブロック図である。
【図9】3つの組合せを用いた場合に判定回路によって
行われる不良の領域分けを示す図である。
【符号の説明】
1 画像入力カメラ 2 画像入力バッファ 3 同期回路 4 基準画像メモリ 5 不感帯演算回路 6 不感帯画像メモリ 7 基準画像更新・不感帯画像作成司令回路 8 差分.絶対値化回路 9a,9b,9c モルフォロジー演算回路 10 構成関数設定回路 11a,11b,11c 2値化回路 12 2値化閾値設定回路 13 判定回路 14 制御出力回路 21,24,27 画像バッファ 22,25 構成要素制御部 23 AND演算部 26 OR演算部

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基準画像と検査対象画像を比較して検査す
    る画像検査方法において、 所定の閾値を用いて濃淡画像に対して2値化演算を行い
    前記閾値に対応する2値化画像を得る2値化演算過程
    と、 前記閾値に対応する所定の構成要素を用いて前記閾値に
    対応する2値化画像に対してモルフォロジー演算を行い
    前記閾値に対応するモルフォロジー演算画像を得るモル
    フォロジー演算過程と、 前記モルフォロジー演算画像に基づいて良否判定を行う
    良否判定過程と、 を含むことを特徴とする画像検査方法。
  2. 【請求項2】前記2値化演算過程は、複数の所定の閾値
    を用いて濃淡画像に対して2値化演算を行い前記閾値の
    各々に対応する2値化画像を得る過程であり、 前記モロフォロジー演算過程は、前記閾値の各々に対応
    する所定の構成要素を用いて前記閾値の各々に対応する
    2値化画像に対してモルフォロジー演算を行い前記閾値
    の各々に対応するモルフォロジー演算画像を得る過程で
    あり、 前記良否判定過程は、前記閾値の各々に対応するモルフ
    ォロジー演算画像の全てに基づいて良否判定を行う良否
    判定過程である、 ことを特徴とする請求項1記載の画像検査方法。
  3. 【請求項3】前記濃淡画像は基準画像と検査対象画像と
    に基づいてすくなくとも差の絶対値の演算を行って得る
    画像であることを特徴とする請求項1記載の画像検査方
    法。
  4. 【請求項4】前記良否判定過程は、前記閾値の各々に対
    応するモルフォロジー演算画像の全てに基づいて、不良
    における正常濃度値との差と面積の大きさとの両不良属
    性から不良種類を判別し不良種別値を得ることを特徴と
    する請求項1〜3のいずれか記載の画像検査方法。
  5. 【請求項5】前記不良種別値に対応する操作量を出力す
    る制御過程を含むことを特徴とする請求項1〜4のいず
    れか記載の画像検査方法。
  6. 【請求項6】前記モルフォロジー演算はオープニング演
    算であることを特徴とする請求項1または2記載の画像
    検査方法。
  7. 【請求項7】前記閾値の各々に対応する所定の構成要素
    は値の大きな閾値に対しては面積の小さな構成要素が対
    応することを特徴とする請求項1〜6のいずれか記載の
    画像検査方法。
  8. 【請求項8】基準画像と検査対象画像を比較して検査す
    る画像検査装置において、 複数の所定の閾値を用いて濃淡画像に対して2値化演算
    を行い前記閾値の各々に対応する2値化画像を得る2値
    化演算手段と、 前記閾値の各々に対応する所定の構成要素を用いて前記
    閾値の各々に対応する2値化画像に対してモルフォロジ
    ー演算を行い前記閾値の各々に対応する演算画像を得る
    モルフォロジー演算手段と、 前記閾値の各々に対応する演算画像の全てに基づいて良
    否判定を行う良否判定手段と、 を含むことを特徴とする画像検査装置。
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