JPH11348285A - インクジェット記録装置とその製造方法 - Google Patents
インクジェット記録装置とその製造方法Info
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- JPH11348285A JPH11348285A JP16183698A JP16183698A JPH11348285A JP H11348285 A JPH11348285 A JP H11348285A JP 16183698 A JP16183698 A JP 16183698A JP 16183698 A JP16183698 A JP 16183698A JP H11348285 A JPH11348285 A JP H11348285A
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- piezoelectric film
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- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B41—PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
- B41J—TYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
- B41J2/00—Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
- B41J2/005—Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
- B41J2/01—Ink jet
- B41J2/135—Nozzles
- B41J2/14—Structure thereof only for on-demand ink jet heads
- B41J2/14201—Structure of print heads with piezoelectric elements
- B41J2/14233—Structure of print heads with piezoelectric elements of film type, deformed by bending and disposed on a diaphragm
- B41J2002/14258—Multi layer thin film type piezoelectric element
Landscapes
- Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 圧電素子を構成する圧電体や振動板等を薄膜
化することで半導体プロセスで一般に用いられている微
細加工を可能とし、高密度に形成された吐出口を有する
インクジェットヘッドを実現する。 【解決手段】 インク吐出口2と、インク吐出口に接続
された圧力室1と、Pb、Ti及びZrを有する圧電膜
5と圧電膜5の両側に設けられた電極6,7とを含んで
なり圧力室1の一部に設けられた圧電振動部とを備え、
圧電膜5を、それぞれペロブスカイト構造を有しかつ互
いに接するように形成された第1層8と第2層9とを含
んでなり、第1層8をZrを含まない層、又はZrの含
有量が第2層9のZrの含有量に比較して少ない層とす
る。
化することで半導体プロセスで一般に用いられている微
細加工を可能とし、高密度に形成された吐出口を有する
インクジェットヘッドを実現する。 【解決手段】 インク吐出口2と、インク吐出口に接続
された圧力室1と、Pb、Ti及びZrを有する圧電膜
5と圧電膜5の両側に設けられた電極6,7とを含んで
なり圧力室1の一部に設けられた圧電振動部とを備え、
圧電膜5を、それぞれペロブスカイト構造を有しかつ互
いに接するように形成された第1層8と第2層9とを含
んでなり、第1層8をZrを含まない層、又はZrの含
有量が第2層9のZrの含有量に比較して少ない層とす
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェット記
録装置に使用されるインクジェットヘッド記録装置及び
その製造方法に関する。
録装置に使用されるインクジェットヘッド記録装置及び
その製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、パソコンなどの印刷装置としてイ
ンクジェット記録装置を用いたプリンタが印字性能がよ
く取り扱いが簡単、低コストなどの理由から広く普及し
ている。このインクジェット記録装置には、熱エネルギ
ーによってインク中に気泡を発生させ、その気泡による
圧力波によりインク滴を吐出させるもの、静電力により
インク滴を吸引吐出させるもの、圧電素子のような振動
子による圧力波を利用したもの等、種々の方式がある。
ンクジェット記録装置を用いたプリンタが印字性能がよ
く取り扱いが簡単、低コストなどの理由から広く普及し
ている。このインクジェット記録装置には、熱エネルギ
ーによってインク中に気泡を発生させ、その気泡による
圧力波によりインク滴を吐出させるもの、静電力により
インク滴を吸引吐出させるもの、圧電素子のような振動
子による圧力波を利用したもの等、種々の方式がある。
【0003】一般に、圧電素子を用いたものは、例え
ば、インク供給室に連通した圧力室とその圧力室に連通
したインク吐出口とを備え、その圧力室に圧電素子が接
合された振動板が設けられて構成されている。このよう
な構成において、圧電素子に所定の電圧を印加して圧電
素子を伸縮させることにより、たわみ振動を起こさせて
圧力室内のインクを圧縮することによりインク吐出口か
らインク液滴を吐出させる。現在カラーのインクジェト
記録装置が普及してきたが、その印字性能の向上、特に
高解像度化および高速印字が求められている。そのため
インクヘッドを微細化したマルチノズルヘッド構造を用
いて高解像度および高速印字を実現する事が試みられて
いる。インクヘッドを微細化するためには、インクを吐
き出させるための圧電素子を小型化することが必要にな
る。
ば、インク供給室に連通した圧力室とその圧力室に連通
したインク吐出口とを備え、その圧力室に圧電素子が接
合された振動板が設けられて構成されている。このよう
な構成において、圧電素子に所定の電圧を印加して圧電
素子を伸縮させることにより、たわみ振動を起こさせて
圧力室内のインクを圧縮することによりインク吐出口か
らインク液滴を吐出させる。現在カラーのインクジェト
記録装置が普及してきたが、その印字性能の向上、特に
高解像度化および高速印字が求められている。そのため
インクヘッドを微細化したマルチノズルヘッド構造を用
いて高解像度および高速印字を実現する事が試みられて
いる。インクヘッドを微細化するためには、インクを吐
き出させるための圧電素子を小型化することが必要にな
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この圧
電素子の圧電膜は、PbO、ZrO2及びTiO2の粉末
をシート状に成型加工した後、焼成することにより形成
する方法が採用されていたことから、圧電膜を例えば2
0μm以下に薄く形成することが困難であった。このた
めに、圧電膜を微細に加工することが困難であり、圧電
素子を小型化することが困難であった。また、このよう
に粉末を焼成することにより形成された圧電膜は、その
厚さが薄くなるに従って、結晶粒界の影響が無視できな
いようになり、良好な圧電特性を得ることができなかっ
た。その結果、粉末を焼成することにより形成された圧
電膜は、15μm以下になるとインクを吐き出させるた
めの十分な圧電特性を得ることができないという問題点
があった。このため、十分なインクの吐出に必要な特性
を有する小型のインクヘッドをこれまで実現することが
できなかった。
電素子の圧電膜は、PbO、ZrO2及びTiO2の粉末
をシート状に成型加工した後、焼成することにより形成
する方法が採用されていたことから、圧電膜を例えば2
0μm以下に薄く形成することが困難であった。このた
めに、圧電膜を微細に加工することが困難であり、圧電
素子を小型化することが困難であった。また、このよう
に粉末を焼成することにより形成された圧電膜は、その
厚さが薄くなるに従って、結晶粒界の影響が無視できな
いようになり、良好な圧電特性を得ることができなかっ
た。その結果、粉末を焼成することにより形成された圧
電膜は、15μm以下になるとインクを吐き出させるた
めの十分な圧電特性を得ることができないという問題点
があった。このため、十分なインクの吐出に必要な特性
を有する小型のインクヘッドをこれまで実現することが
できなかった。
【0005】本発明は、膜厚が薄くても大きな圧電特性
を有する薄膜材料を開発し、圧電素子を構成する圧電体
や振動板等を薄膜化することで半導体プロセスで一般に
用いられている微細加工を可能とし、高密度に形成され
た吐出口を有するインクジェットヘッドを実現する構成
と、その製造方法を提供することを目的とする。
を有する薄膜材料を開発し、圧電素子を構成する圧電体
や振動板等を薄膜化することで半導体プロセスで一般に
用いられている微細加工を可能とし、高密度に形成され
た吐出口を有するインクジェットヘッドを実現する構成
と、その製造方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明に係る第1のイン
クジェットヘッドは、インク吐出口とそのインク吐出口
に接続された圧力室とを有する本体部と、Pb、Ti及
びZrを有する圧電膜と圧電膜の両側に設けられた電極
とを含んでなり圧力室の一部に設けられた圧電振動部と
を備え、圧電振動部をたわみ振動させることによりイン
ク吐出口からインクを吐き出させるインクジェットヘッ
ドであって、圧電膜が、Sr又はBaを含むペロブスカ
イト構造を有する第1層と、第1層に接するように形成
されたPb、Ti及びZrを有するペロブスカイト構造
の第2層とを含んでいることを特徴とする。
クジェットヘッドは、インク吐出口とそのインク吐出口
に接続された圧力室とを有する本体部と、Pb、Ti及
びZrを有する圧電膜と圧電膜の両側に設けられた電極
とを含んでなり圧力室の一部に設けられた圧電振動部と
を備え、圧電振動部をたわみ振動させることによりイン
ク吐出口からインクを吐き出させるインクジェットヘッ
ドであって、圧電膜が、Sr又はBaを含むペロブスカ
イト構造を有する第1層と、第1層に接するように形成
されたPb、Ti及びZrを有するペロブスカイト構造
の第2層とを含んでいることを特徴とする。
【0007】このように、Sr又はBaを含むペロブス
カイト構造を有する第1層と第1層に接するように第2
層とを含んで構成することにより、Zrを含んでいる第
2層を良質でかつ薄くしかも大きな圧電定数を有するよ
うに形成することができる。これによって、本発明の第
1のインクジェットヘッドは極めて小型で軽量にでき
る。
カイト構造を有する第1層と第1層に接するように第2
層とを含んで構成することにより、Zrを含んでいる第
2層を良質でかつ薄くしかも大きな圧電定数を有するよ
うに形成することができる。これによって、本発明の第
1のインクジェットヘッドは極めて小型で軽量にでき
る。
【0008】また、本発明に係る第2のインクジェット
ヘッドは、インク吐出口とインク吐出口に接続された圧
力室とを備えた本体部と、Pb、Ti及びZrを有する
圧電膜と圧電膜の両側に設けられた電極とを含んでなり
圧力室の一部に設けられた圧電振動部とを備え、圧電振
動部をたわみ振動させることによりインク吐出口からイ
ンクを吐き出させるインクジェットヘッドであって、圧
電膜が、それぞれペロブスカイト構造を有しかつ互いに
接するように形成された第1層と第2層とを含んでな
り、第1層のZrの含有量が第2層のZrの含有量に比
較して少ないことを特徴とする。
ヘッドは、インク吐出口とインク吐出口に接続された圧
力室とを備えた本体部と、Pb、Ti及びZrを有する
圧電膜と圧電膜の両側に設けられた電極とを含んでなり
圧力室の一部に設けられた圧電振動部とを備え、圧電振
動部をたわみ振動させることによりインク吐出口からイ
ンクを吐き出させるインクジェットヘッドであって、圧
電膜が、それぞれペロブスカイト構造を有しかつ互いに
接するように形成された第1層と第2層とを含んでな
り、第1層のZrの含有量が第2層のZrの含有量に比
較して少ないことを特徴とする。
【0009】このように、圧電膜を互いに接するように
形成された第1層と第2層とを含んで構成することによ
り、Zrを比較的多く含んでいる第2層を良質でかつ薄
くしかも大きな圧電定数を有するように形成することが
できる。これによって、本発明の第2のインクジェット
ヘッドは極めて小型で軽量にできる。
形成された第1層と第2層とを含んで構成することによ
り、Zrを比較的多く含んでいる第2層を良質でかつ薄
くしかも大きな圧電定数を有するように形成することが
できる。これによって、本発明の第2のインクジェット
ヘッドは極めて小型で軽量にできる。
【0010】また、本発明に係る第3のインクジェット
ヘッドは、インク吐出口とインク吐出口に接続された圧
力室とを備えた本体部と、Pb、Ti及びZrを有する
圧電膜と圧電膜の両側に設けられた電極とを含んでなり
圧力室の一部に設けられた圧電振動部とを備え、圧電振
動部をたわみ振動させることによりインク吐出口からイ
ンクを吐き出させるインクジェットヘッドであって、圧
電膜が、それぞれペロブスカイト構造を有しかつ互いに
接するように形成されたZrを有していない第1層とZ
rを有する第2層とを含んでなりることを特徴とする。
ヘッドは、インク吐出口とインク吐出口に接続された圧
力室とを備えた本体部と、Pb、Ti及びZrを有する
圧電膜と圧電膜の両側に設けられた電極とを含んでなり
圧力室の一部に設けられた圧電振動部とを備え、圧電振
動部をたわみ振動させることによりインク吐出口からイ
ンクを吐き出させるインクジェットヘッドであって、圧
電膜が、それぞれペロブスカイト構造を有しかつ互いに
接するように形成されたZrを有していない第1層とZ
rを有する第2層とを含んでなりることを特徴とする。
【0011】これによって、第2のインクジェットヘッ
ドに比較してさらに良質で圧電定数の高い第2層が形成
できる。
ドに比較してさらに良質で圧電定数の高い第2層が形成
できる。
【0012】また、本発明に係る第2と第3のインクジ
ェットヘッドでは、第1層を容易にかつ低温で形成する
ために、第1層がLaを含んでいることが好ましい。
ェットヘッドでは、第1層を容易にかつ低温で形成する
ために、第1層がLaを含んでいることが好ましい。
【0013】さらに、本発明に係る第1〜第3のインク
ジェットヘッドでは、圧電膜の圧電定数をさらに高くす
るために、第2層においてZr/Ti比が、30/70
以上70/30以下に設定されることが好ましい。
ジェットヘッドでは、圧電膜の圧電定数をさらに高くす
るために、第2層においてZr/Ti比が、30/70
以上70/30以下に設定されることが好ましい。
【0014】また、本発明に係る第1〜第3のインクジ
ェットヘッドにおいて、圧電膜は単結晶であることがさ
らに好ましい。これによって、圧電膜を構成する材料の
固有の圧電定数を効果的に利用することができる。
ェットヘッドにおいて、圧電膜は単結晶であることがさ
らに好ましい。これによって、圧電膜を構成する材料の
固有の圧電定数を効果的に利用することができる。
【0015】また、本発明に係る第1〜第3のインクジ
ェットヘッドにおいて、圧電膜が、10μm以下の厚さ
に形成されていることが好ましく、これによって、圧電
膜の形状を微細に加工できる。
ェットヘッドにおいて、圧電膜が、10μm以下の厚さ
に形成されていることが好ましく、これによって、圧電
膜の形状を微細に加工できる。
【0016】また、本発明に係る第1〜第3のインクジ
ェットヘッドにおいて、圧電膜が、1μm以上、3μm
以下の厚さに形成されていることがさらに好ましく、こ
れによって、圧電膜を微細に加工できるとともに、十分
なインク吐出力及び十分な圧電膜の信頼性が得られる。
この場合、第1層は、50nm以上、100nm以下の
厚さに形成されていることが好ましく、これによって、
良質な第2層を形成することができ、圧電膜全体として
の圧電定数を低下させることもない。
ェットヘッドにおいて、圧電膜が、1μm以上、3μm
以下の厚さに形成されていることがさらに好ましく、こ
れによって、圧電膜を微細に加工できるとともに、十分
なインク吐出力及び十分な圧電膜の信頼性が得られる。
この場合、第1層は、50nm以上、100nm以下の
厚さに形成されていることが好ましく、これによって、
良質な第2層を形成することができ、圧電膜全体として
の圧電定数を低下させることもない。
【0017】また、本発明に係る第1〜第3のインクジ
ェットヘッドにおいて、圧電振動部が振動板を備えるこ
とにより、圧電振動部を容易にたわみ振動させることが
できる。この場合、振動板が、Ni、Cr、Al及びそ
れらの酸化物、Si、Si酸化物、高分子有機物からな
る群から選ばれた少なくとも1つの材料からなることが
好ましい。
ェットヘッドにおいて、圧電振動部が振動板を備えるこ
とにより、圧電振動部を容易にたわみ振動させることが
できる。この場合、振動板が、Ni、Cr、Al及びそ
れらの酸化物、Si、Si酸化物、高分子有機物からな
る群から選ばれた少なくとも1つの材料からなることが
好ましい。
【0018】また、本発明に係る第1〜第3のインクジ
ェットヘッドにおいては、圧電振動部において、電極間
にさらに、圧電膜と中間電極層を介して対向する、圧電
膜とは別の圧電膜を設け、その2つの圧電膜によってた
わみ振動をさせてもよい。このように2つの圧電膜でた
わみ振動させると振動板を用いる場合に比較してより大
きな振幅をえることができる。
ェットヘッドにおいては、圧電振動部において、電極間
にさらに、圧電膜と中間電極層を介して対向する、圧電
膜とは別の圧電膜を設け、その2つの圧電膜によってた
わみ振動をさせてもよい。このように2つの圧電膜でた
わみ振動させると振動板を用いる場合に比較してより大
きな振幅をえることができる。
【0019】また、本発明に係る第1と第3のインクジ
ェットヘッドにおいては、圧電膜の第2層が、Nb及び
Snを含む反強誘電性を有する圧電体であってもよい。
ェットヘッドにおいては、圧電膜の第2層が、Nb及び
Snを含む反強誘電性を有する圧電体であってもよい。
【0020】さらに、本発明に係る第1〜第3のインク
ジェットヘッドにおいては、第1層を、Zr濃度が厚さ
方向に連続的に増加するように分布している層とし、か
つ第1層のZr濃度が高い一方の面で第2層と接するよ
うに構成してもよい。
ジェットヘッドにおいては、第1層を、Zr濃度が厚さ
方向に連続的に増加するように分布している層とし、か
つ第1層のZr濃度が高い一方の面で第2層と接するよ
うに構成してもよい。
【0021】また、本発明に係る第1〜第3のインクジ
ェットヘッドにおいては、圧電膜の両側に形成された電
極層がPt又はAuで形成されていることが好ましい。
これによって、例えばエッチングを用いて圧電膜を微細
加工する場合に、エッチング液により電極にダメージを
与えないようにできる。
ェットヘッドにおいては、圧電膜の両側に形成された電
極層がPt又はAuで形成されていることが好ましい。
これによって、例えばエッチングを用いて圧電膜を微細
加工する場合に、エッチング液により電極にダメージを
与えないようにできる。
【0022】また、本発明に係る第1〜第3のインクジ
ェットヘッドにおいては、本体部が複数のインク吐出口
と各インク吐出口にそれぞれ対応して設けられた複数の
圧力室を有し、圧電膜の両側に設けられた電極のうち少
なくとも一方の電極を圧力室に対応するように分離して
設けることにより、各圧力室に対応した圧電振動部を備
えたインクジェットヘッドを構成できる。このような構
成により、複数のインク吐出口が極めて高密度に形成さ
れたインクジェットヘッドを作製できる。この場合、圧
電膜を圧力室に対応するように分離して設け、一方の電
極を分離された各圧電膜上に形成するようにしても、同
様に吐出口が高密度に形成されたインクジェットヘッド
を作製できる。このように、圧電膜を各圧力室に対応す
るように分離して形成する場合、各圧電膜の幅を圧力室
の幅より小さくすることが好ましい。また、圧電膜を分
離して形成する場合、分離された圧電膜の間に、圧電膜
の伸縮を阻害しない剛性の低い樹脂を充填してもよい。
これによって、ヘッドの信頼性を高くできる。
ェットヘッドにおいては、本体部が複数のインク吐出口
と各インク吐出口にそれぞれ対応して設けられた複数の
圧力室を有し、圧電膜の両側に設けられた電極のうち少
なくとも一方の電極を圧力室に対応するように分離して
設けることにより、各圧力室に対応した圧電振動部を備
えたインクジェットヘッドを構成できる。このような構
成により、複数のインク吐出口が極めて高密度に形成さ
れたインクジェットヘッドを作製できる。この場合、圧
電膜を圧力室に対応するように分離して設け、一方の電
極を分離された各圧電膜上に形成するようにしても、同
様に吐出口が高密度に形成されたインクジェットヘッド
を作製できる。このように、圧電膜を各圧力室に対応す
るように分離して形成する場合、各圧電膜の幅を圧力室
の幅より小さくすることが好ましい。また、圧電膜を分
離して形成する場合、分離された圧電膜の間に、圧電膜
の伸縮を阻害しない剛性の低い樹脂を充填してもよい。
これによって、ヘッドの信頼性を高くできる。
【0023】また、本発明に係る第1〜第3のインクジ
ェットヘッドにおいて、圧電振動部は、その周辺部が圧
力室の周辺部と弾性を有しかつ膜厚が3μm以下の樹脂
層を介して接合するようにしてもよく、これによって、
接合時に圧電振動部に歪みが加わることを防止でき、製
造時の歩留まりを高くできかつ信頼性を高くできる。
ェットヘッドにおいて、圧電振動部は、その周辺部が圧
力室の周辺部と弾性を有しかつ膜厚が3μm以下の樹脂
層を介して接合するようにしてもよく、これによって、
接合時に圧電振動部に歪みが加わることを防止でき、製
造時の歩留まりを高くできかつ信頼性を高くできる。
【0024】圧電振動部は、その周辺部が圧力室の周辺
部と、セラミック、金属又は樹脂からなる台座を介して
接合されていることが好ましく、これによって、接合部
を圧電振動部から離すことができるので、圧電振動部を
安定して振動させることができる。
部と、セラミック、金属又は樹脂からなる台座を介して
接合されていることが好ましく、これによって、接合部
を圧電振動部から離すことができるので、圧電振動部を
安定して振動させることができる。
【0025】また、本発明に係るインクジェットヘッド
の製造方法は、インク吐出口とインク吐出口に接続され
かつ一部に開口部が形成された圧力室とを有する本体部
と、開口部を塞ぐように設けられた圧電振動部とを備え
たインクジェットヘッドの製造方法であって、基板上
に、Pb及びTiを含むペロブスカイト構造を有する第
1層を形成し、第1層上にZrとPb及びTiとを含む
ペロプスカイト構造を有する第2層を形成するすること
により、第1層と第2層とを含む圧電膜を形成する工程
とを含み、基板上に圧電膜を有する圧電振動部を形成す
る第1工程と、本体部の開口部の周辺部と圧電振動部の
周辺部とを対向させて接合する第2工程と、接合後に基
板を除去する第3工程とを含み、第1工程において、第
1層をZrを含まないように、又は第2層に比較してZ
rの量が少なくなるように形成することを特徴とする。
の製造方法は、インク吐出口とインク吐出口に接続され
かつ一部に開口部が形成された圧力室とを有する本体部
と、開口部を塞ぐように設けられた圧電振動部とを備え
たインクジェットヘッドの製造方法であって、基板上
に、Pb及びTiを含むペロブスカイト構造を有する第
1層を形成し、第1層上にZrとPb及びTiとを含む
ペロプスカイト構造を有する第2層を形成するすること
により、第1層と第2層とを含む圧電膜を形成する工程
とを含み、基板上に圧電膜を有する圧電振動部を形成す
る第1工程と、本体部の開口部の周辺部と圧電振動部の
周辺部とを対向させて接合する第2工程と、接合後に基
板を除去する第3工程とを含み、第1工程において、第
1層をZrを含まないように、又は第2層に比較してZ
rの量が少なくなるように形成することを特徴とする。
【0026】本製造方法により、Zrを比較的多く含ん
でいる第2層を良質でかつ薄くしかも大きな圧電定数を
有するように形成することができる。これによって、本
発明の製造方法によれば、極めて小型で軽量のインクジ
ェットヘッドを製造できる。
でいる第2層を良質でかつ薄くしかも大きな圧電定数を
有するように形成することができる。これによって、本
発明の製造方法によれば、極めて小型で軽量のインクジ
ェットヘッドを製造できる。
【0027】本発明に係る製造方法では、第1層及び第
2層を精度よくかつ良質に形成するためにスパッタ法又
はCVD法により形成することが好ましい。
2層を精度よくかつ良質に形成するためにスパッタ法又
はCVD法により形成することが好ましい。
【0028】本発明に係る製造方法では、基板としてM
gO基板を用いることにより、単結晶の第1層及び第2
層を形成することができる。また、この場合、第3工程
において基板を燐酸を用いたエッチングにより除去する
ことができる。
gO基板を用いることにより、単結晶の第1層及び第2
層を形成することができる。また、この場合、第3工程
において基板を燐酸を用いたエッチングにより除去する
ことができる。
【0029】本発明に係る製造方法では、基板としてシ
リコン基板又はガラス基板を用いることもでき、これに
より、MgO基板を用いる場合に比較して安価に製造で
きる。この場合、第3工程において、基板をフッ酸系溶
液又は水酸化カリウム溶液を用いてエッチングにより除
去することができる。
リコン基板又はガラス基板を用いることもでき、これに
より、MgO基板を用いる場合に比較して安価に製造で
きる。この場合、第3工程において、基板をフッ酸系溶
液又は水酸化カリウム溶液を用いてエッチングにより除
去することができる。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る実施の形態に
ついて図面を参照して説明する。
ついて図面を参照して説明する。
【0031】(実施の形態1)本発明に係る実施の形態
1のインクジェットヘッド100は、従来困難であった
スパッタリング等のいわゆる薄膜形成方法を用いて形成
された、薄くてかつ大きな圧電定数を有する圧電膜を用
いて構成され、従来例のインクジェットヘッドに比較し
て極めて小型でかつインクの吐出口の間隔を狭く形成す
ることができるという特徴を有する。
1のインクジェットヘッド100は、従来困難であった
スパッタリング等のいわゆる薄膜形成方法を用いて形成
された、薄くてかつ大きな圧電定数を有する圧電膜を用
いて構成され、従来例のインクジェットヘッドに比較し
て極めて小型でかつインクの吐出口の間隔を狭く形成す
ることができるという特徴を有する。
【0032】図1(a)は、本発明にかかる実施の形態
1のインクジェットヘッド100の斜視図であり、図1
(b)は、図1(a)のA−A’線についての断面図で
ある。
1のインクジェットヘッド100の斜視図であり、図1
(b)は、図1(a)のA−A’線についての断面図で
ある。
【0033】このインクジェットヘッド100は、図1
(a)(b)に示すように、複数の吐出口2と、各吐出
口2に対応して設けられた圧力室1と、圧力室1にそれ
ぞれ設けられた圧電素子3とを備えて以下のように構成
される。
(a)(b)に示すように、複数の吐出口2と、各吐出
口2に対応して設けられた圧力室1と、圧力室1にそれ
ぞれ設けられた圧電素子3とを備えて以下のように構成
される。
【0034】インクジェットヘッド100において、吐
出口2は本体部50の側面に所定の間隔で形成され、圧
力室1は、吐出口2にそれぞれ対応するように本体部5
0に並んで形成されている。そして各吐出口2と対応す
る圧力室1とは、本体部50に形成されたインク流路2
aを介して接続される。また、本体部50の上面にはの
各圧力室1にそれぞれ対応して開口部51が形成され、
さらに本体部50の上面には開口部51を塞ぐように振
動板4が形成され、振動板4の上に各圧力室1に対応し
て各開口部51上に位置するように圧電素子3が設けら
れる。
出口2は本体部50の側面に所定の間隔で形成され、圧
力室1は、吐出口2にそれぞれ対応するように本体部5
0に並んで形成されている。そして各吐出口2と対応す
る圧力室1とは、本体部50に形成されたインク流路2
aを介して接続される。また、本体部50の上面にはの
各圧力室1にそれぞれ対応して開口部51が形成され、
さらに本体部50の上面には開口部51を塞ぐように振
動板4が形成され、振動板4の上に各圧力室1に対応し
て各開口部51上に位置するように圧電素子3が設けら
れる。
【0035】また、圧電素子3は、図2に示すように、
それぞれ0.1μmの厚さを有する白金から成る電極6
および7と、電極6,7の間に形成された3μmの厚さ
の圧電膜5からなり、振動板4上に設けられる。ここ
で、振動板4は、振動部分の厚みが2μmのSiO2層
からなる。以上のようにして、圧電素子3と圧電板4と
によって圧電振動部30が形成される。
それぞれ0.1μmの厚さを有する白金から成る電極6
および7と、電極6,7の間に形成された3μmの厚さ
の圧電膜5からなり、振動板4上に設けられる。ここ
で、振動板4は、振動部分の厚みが2μmのSiO2層
からなる。以上のようにして、圧電素子3と圧電板4と
によって圧電振動部30が形成される。
【0036】圧電膜5の材料として、鉛、チタン、ジル
コニウムから構成された酸化物であるペロブスカイト型
PZT薄膜材料を用いることにより、低電圧でも良好な
振動をさせることができる。尚、本明細書において、単
にPZTというときは、Pb、Zr及びTiを含む、一
般式Pb(ZrxTi1-x)O3で表される圧電材料を言
うものとする。このPZT薄膜の組成は、Pb(Zr
0.53Ti0.47)O3の場合に最大の圧電性を示すことが
焼結体では明らかにされている。しかしながら、この組
成の薄膜を直接電極上に形成することは容易ではない。
コニウムから構成された酸化物であるペロブスカイト型
PZT薄膜材料を用いることにより、低電圧でも良好な
振動をさせることができる。尚、本明細書において、単
にPZTというときは、Pb、Zr及びTiを含む、一
般式Pb(ZrxTi1-x)O3で表される圧電材料を言
うものとする。このPZT薄膜の組成は、Pb(Zr
0.53Ti0.47)O3の場合に最大の圧電性を示すことが
焼結体では明らかにされている。しかしながら、この組
成の薄膜を直接電極上に形成することは容易ではない。
【0037】そこで、実施の形態1では、図3に示すよ
うに、圧電膜5を2層で構成し、第1層8としてZrの
含有していないPbTiO3又はPbTiO3にランタン
を添加したPLTを形成し、第2層9としてPb(Zr
0.53Ti0.47)O3の組成の層を形成することにより、
良好な圧電特性を有する高品質圧電薄膜(圧電膜5)を
形成した。すなわち、本発明は、第1層としてZrの含
有していないPbTiO3又はPbTiO3にランタンを
添加したPLTを形成し、第2層としてPb(Zr0.53
Ti0.47)O3の組成の層を形成することにより、良好
な圧電特性を有する高品質圧電薄膜を形成することがで
きることを見いだして完成させたものである。
うに、圧電膜5を2層で構成し、第1層8としてZrの
含有していないPbTiO3又はPbTiO3にランタン
を添加したPLTを形成し、第2層9としてPb(Zr
0.53Ti0.47)O3の組成の層を形成することにより、
良好な圧電特性を有する高品質圧電薄膜(圧電膜5)を
形成した。すなわち、本発明は、第1層としてZrの含
有していないPbTiO3又はPbTiO3にランタンを
添加したPLTを形成し、第2層としてPb(Zr0.53
Ti0.47)O3の組成の層を形成することにより、良好
な圧電特性を有する高品質圧電薄膜を形成することがで
きることを見いだして完成させたものである。
【0038】以下、2層からなる圧電膜5についてさら
に詳細に説明する。上述のように、PZTは、良好な圧
電特性を有し、かつZr/Tiの比率が約50/50に
なると極めて高い圧電係数を有することが知られてい
る。しかしながら、PZTはスパッタ法やCVD法等の
薄膜形成方法を用いて良好な膜を形成する事が困難であ
り、Tiに対するZrの比率が大きくなる程その傾向は
顕著である。我々の検討によると、その原因は、薄膜形
成過程において、Zrの酸化物が基板表面に吸着し、そ
の後の膜成長を阻害するためであることが明らかになっ
た。また、その傾向は、Pt電極上にPZT膜を成長さ
せようとした場合にさらに顕著であることも明らかにな
った。しかしながら、PbTiO3又はPbTiO3にL
aを10mol%程度添加し結晶化温度を低下させた
(Pb,La)TiO3(以下、単にPLTという。)
上に、薄膜形成方法を用いてPZTを成長させると、Z
r酸化物を析出させることなく、良好なPZT膜を作成
することができる。また、PbTiO3及びPLTは、
PZTと同様ペロブスカイト構造を有し、薄膜形成方法
を用いてPt電極上にも比較的容易に形成することがで
きる膜である。この第1層としては、基本的な条件とし
てペロブスカイト型構造を有していることが必要で、P
bTiO3、PLT以外にもSrTiO3、BaTiO 3
及びSrRuO3等も効果があることが我々の検討によ
り実証されている。また、この第1層はPZTと同様R
Fスパッタリング装置を用いて形成でき、多元ターゲッ
トを装着できるスパッタ装置を用いることにより、第1
層8と第2層9の形成を一連の工程で進めることができ
る。
に詳細に説明する。上述のように、PZTは、良好な圧
電特性を有し、かつZr/Tiの比率が約50/50に
なると極めて高い圧電係数を有することが知られてい
る。しかしながら、PZTはスパッタ法やCVD法等の
薄膜形成方法を用いて良好な膜を形成する事が困難であ
り、Tiに対するZrの比率が大きくなる程その傾向は
顕著である。我々の検討によると、その原因は、薄膜形
成過程において、Zrの酸化物が基板表面に吸着し、そ
の後の膜成長を阻害するためであることが明らかになっ
た。また、その傾向は、Pt電極上にPZT膜を成長さ
せようとした場合にさらに顕著であることも明らかにな
った。しかしながら、PbTiO3又はPbTiO3にL
aを10mol%程度添加し結晶化温度を低下させた
(Pb,La)TiO3(以下、単にPLTという。)
上に、薄膜形成方法を用いてPZTを成長させると、Z
r酸化物を析出させることなく、良好なPZT膜を作成
することができる。また、PbTiO3及びPLTは、
PZTと同様ペロブスカイト構造を有し、薄膜形成方法
を用いてPt電極上にも比較的容易に形成することがで
きる膜である。この第1層としては、基本的な条件とし
てペロブスカイト型構造を有していることが必要で、P
bTiO3、PLT以外にもSrTiO3、BaTiO 3
及びSrRuO3等も効果があることが我々の検討によ
り実証されている。また、この第1層はPZTと同様R
Fスパッタリング装置を用いて形成でき、多元ターゲッ
トを装着できるスパッタ装置を用いることにより、第1
層8と第2層9の形成を一連の工程で進めることができ
る。
【0039】尚、本発明では、この様な多層構造とせず
に、Znを含まないPbTiO3からPb(Zr0.5Ti
0.5)O3付近の組成へと連続的に変化させた組成傾斜を
有する第1層を用いて圧電膜5を用いても同様の効果が
得られる。
に、Znを含まないPbTiO3からPb(Zr0.5Ti
0.5)O3付近の組成へと連続的に変化させた組成傾斜を
有する第1層を用いて圧電膜5を用いても同様の効果が
得られる。
【0040】以下、実施の形態1のインクジェットヘッ
ドの製造方法について図5(a)を参照しながら説明す
る。
ドの製造方法について図5(a)を参照しながら説明す
る。
【0041】本製造方法ではまず、2cm角の(10
0)面を上面として有する単結晶MgO基板10の上面
に、単結晶のPt電極膜を配向させて0.1μmの厚さ
に形成する(図5(a)のステップS1)。
0)面を上面として有する単結晶MgO基板10の上面
に、単結晶のPt電極膜を配向させて0.1μmの厚さ
に形成する(図5(a)のステップS1)。
【0042】次に、Pt電極膜を各圧力室に対応するよ
うにドライエッチング(真空中でArイオンによる)を
用いてパターンニングして個別の電極11に分離する
(図5(a)のステップS2及び図4)。
うにドライエッチング(真空中でArイオンによる)を
用いてパターンニングして個別の電極11に分離する
(図5(a)のステップS2及び図4)。
【0043】次に、PbTiO3からなる初期層(第1
層)を約0.01μmの厚さに形成する(図5(a)の
ステップS3)。
層)を約0.01μmの厚さに形成する(図5(a)の
ステップS3)。
【0044】そして、初期層上にPZT薄膜をスパッタ
リングにより約3μmの厚さに形成する(図5(a)の
ステップS4)。
リングにより約3μmの厚さに形成する(図5(a)の
ステップS4)。
【0045】尚、このステップS3,4において、基板
温度は500から600℃の温度に設定して膜を成長さ
せる。
温度は500から600℃の温度に設定して膜を成長さ
せる。
【0046】このように、本製造方法においては、PZ
T薄膜を形成する前に、PbTiO 3からなる初期層を
形成しているので、組成の偏りの少ない結晶性に優れ
た、c軸に配向した単結晶のPZT薄膜を形成すること
ができる。尚、PZTは、c軸方向に最も高い圧電係数
を有する。
T薄膜を形成する前に、PbTiO 3からなる初期層を
形成しているので、組成の偏りの少ない結晶性に優れ
た、c軸に配向した単結晶のPZT薄膜を形成すること
ができる。尚、PZTは、c軸方向に最も高い圧電係数
を有する。
【0047】次に、PZT薄膜(初期層を含む)を強酸
性溶液を用いたエッチングによりパターンニングして、
各圧力室に対応するように個別の圧電膜12に分離する
(図5(a)のステップS5及び図4)。
性溶液を用いたエッチングによりパターンニングして、
各圧力室に対応するように個別の圧電膜12に分離する
(図5(a)のステップS5及び図4)。
【0048】次に、各圧電膜12上に共通電極13を形
成する(図5(a)のステップS6及び図4)。尚、共
通電極は図4に示すように、各圧電膜12毎に個別の電
極としてもよいし、複数の圧電膜12にわたって連続し
た電極としてもよい。
成する(図5(a)のステップS6及び図4)。尚、共
通電極は図4に示すように、各圧電膜12毎に個別の電
極としてもよいし、複数の圧電膜12にわたって連続し
た電極としてもよい。
【0049】次に、共通電極13上にSiO2を2μm
の厚さに形成することにより振動板4を形成する(図5
(a)のステップS7)。尚、図4には図示していない
が、振動板4を形成する前に、圧電膜12の両側に樹脂
を埋め込み振動板4を形成する表面を平坦にして振動板
4を形成する。
の厚さに形成することにより振動板4を形成する(図5
(a)のステップS7)。尚、図4には図示していない
が、振動板4を形成する前に、圧電膜12の両側に樹脂
を埋め込み振動板4を形成する表面を平坦にして振動板
4を形成する。
【0050】MgO基板上に上述の各層を形成した後、
予め圧力室、インク流路が形成されたステンレスからな
る本体部を接着剤を用いて接合する。これによって、圧
力室、インク流路が、振動板上に形成される(図5
(a)のステップS8)。尚、ここで使用する接着剤
は、圧電振動を吸収することがないように、比較的硬度
が高い方が好ましい。
予め圧力室、インク流路が形成されたステンレスからな
る本体部を接着剤を用いて接合する。これによって、圧
力室、インク流路が、振動板上に形成される(図5
(a)のステップS8)。尚、ここで使用する接着剤
は、圧電振動を吸収することがないように、比較的硬度
が高い方が好ましい。
【0051】次に、MgO基板を、最終的に酸性溶液に
より除去する(図5(a)のステップS9)。MgO基
板10は、この酸性溶液として燐酸溶液を用いることで
圧電膜にダメージを与えることなく安定して溶解するこ
とができる。
より除去する(図5(a)のステップS9)。MgO基
板10は、この酸性溶液として燐酸溶液を用いることで
圧電膜にダメージを与えることなく安定して溶解するこ
とができる。
【0052】さらに、例えば10μm径の吐出口を所定
の間隔で形成した部材を本体部の側面に取り付けて、実
施の形態1のインクジェットヘッドは作成される。
の間隔で形成した部材を本体部の側面に取り付けて、実
施の形態1のインクジェットヘッドは作成される。
【0053】尚、図5(a)を参照して説明した製造方
法では、圧電膜及び個別電極11は、共通電極13を形
成する前にパターンニングしたが、本発明はこれに限ら
ず、図5(b)に示すように共通電極13を形成しMg
O基板10をエッチング後に、圧電膜及びPt個別電極
をパターンニングするようにしてもよい。
法では、圧電膜及び個別電極11は、共通電極13を形
成する前にパターンニングしたが、本発明はこれに限ら
ず、図5(b)に示すように共通電極13を形成しMg
O基板10をエッチング後に、圧電膜及びPt個別電極
をパターンニングするようにしてもよい。
【0054】以上説明した製造方法によれば圧電特性の
良い薄い圧電膜を形成することができ、その薄い圧電膜
を半導体の製造に用いられる微細加工技術を応用するこ
とで極めて小さい圧力室に対応した圧電素子を形成する
ことができるので、高い密度で吐出口が形成されたイン
クジェットヘッドを作製することができる。
良い薄い圧電膜を形成することができ、その薄い圧電膜
を半導体の製造に用いられる微細加工技術を応用するこ
とで極めて小さい圧力室に対応した圧電素子を形成する
ことができるので、高い密度で吐出口が形成されたイン
クジェットヘッドを作製することができる。
【0055】例えば、150dpiの密度のノズルヘッ
ドを作製しようとすると、通常圧力室の幅が100μm
で隣接する圧力室間の隔壁が66μm程度に設定される
が、PZT薄膜の膜厚を5μm以下にすると、PZT薄
膜を50μm以下の幅に加工することが十分可能である
から、圧電膜の形状を100μm幅の圧力室に対応する
大きさに加工することが十分可能である。尚、20μm
以上の厚さの従来の圧電膜では、50μm幅の圧電膜に
加工することは困難である。本実施の形態1において、
圧電膜を20μm以下の幅に加工することも可能である
から、圧電膜の加工可能な形状をもとに考えると、50
0dpi又はそれ以上の密度を有するノズルヘッドを作
製することも可能である。図6は、この方法で製作し
た、吐出口(ノズル)が200dpiの密度で形成され
たノズルヘッドを正面から見た図である。また、圧力室
の幅を狭くできることで、その圧力室の共振周波数を高
くでき、その分高い周波数で駆動することができるとい
う利点もある。また、この高い周波数で駆動できるとい
うことは、印加電圧に対する応答を早くできることを意
味し、インクの吐き出し量の細かな制御が可能であるこ
とを意味し、これによって、階調を向上させることがで
きる。尚、圧力室の幅を100μm(すなわち、150
dpi)とすると共振周波数は約1MHzである。
ドを作製しようとすると、通常圧力室の幅が100μm
で隣接する圧力室間の隔壁が66μm程度に設定される
が、PZT薄膜の膜厚を5μm以下にすると、PZT薄
膜を50μm以下の幅に加工することが十分可能である
から、圧電膜の形状を100μm幅の圧力室に対応する
大きさに加工することが十分可能である。尚、20μm
以上の厚さの従来の圧電膜では、50μm幅の圧電膜に
加工することは困難である。本実施の形態1において、
圧電膜を20μm以下の幅に加工することも可能である
から、圧電膜の加工可能な形状をもとに考えると、50
0dpi又はそれ以上の密度を有するノズルヘッドを作
製することも可能である。図6は、この方法で製作し
た、吐出口(ノズル)が200dpiの密度で形成され
たノズルヘッドを正面から見た図である。また、圧力室
の幅を狭くできることで、その圧力室の共振周波数を高
くでき、その分高い周波数で駆動することができるとい
う利点もある。また、この高い周波数で駆動できるとい
うことは、印加電圧に対する応答を早くできることを意
味し、インクの吐き出し量の細かな制御が可能であるこ
とを意味し、これによって、階調を向上させることがで
きる。尚、圧力室の幅を100μm(すなわち、150
dpi)とすると共振周波数は約1MHzである。
【0056】さらに、インクの吐出性能は、一般にたわ
み量Yと発生圧力Pの積で表され、この値は圧電膜の膜
厚をt、圧電定数をd31、電圧をVとすると、次の式
(1)で表されるので、膜厚が薄いと印加電圧を低くで
きるという利点も有する。
み量Yと発生圧力Pの積で表され、この値は圧電膜の膜
厚をt、圧電定数をd31、電圧をVとすると、次の式
(1)で表されるので、膜厚が薄いと印加電圧を低くで
きるという利点も有する。
【0057】 Y・P=k・d312・V2/t・・・・・式(1) 以上の方法に従って、Zr/Ti比が50/50のPZ
T薄膜を、各圧力室1に対応して幅10μm、長さ1m
mの大きさにパターンニングした試料を用いて、印加電
圧と振動板4の最大たわみ量の関係を測定した。その結
果を図7に示す。図7より印加電圧を増加すると振動板
がたわみ30Vの電圧に対して約2μmの変位を発生さ
せることができることがわかる。この良好な圧電特性を
利用して、インク吐出能力の高いインクジェットヘッド
を作製できることが確認できた。
T薄膜を、各圧力室1に対応して幅10μm、長さ1m
mの大きさにパターンニングした試料を用いて、印加電
圧と振動板4の最大たわみ量の関係を測定した。その結
果を図7に示す。図7より印加電圧を増加すると振動板
がたわみ30Vの電圧に対して約2μmの変位を発生さ
せることができることがわかる。この良好な圧電特性を
利用して、インク吐出能力の高いインクジェットヘッド
を作製できることが確認できた。
【0058】以上説明したように、実施の形態1のイン
クジェットヘッドは、圧電膜5を、Zrを含まないペロ
ブスカイト型の第1層と、Zrを含むPZTからなる第
2層とによって構成された、圧電特性の優れた薄い圧電
膜を加工することによって形成している。これによっ
て、圧電特性の優れた微細な圧電膜5を形成することが
できるので、従来例のインクジェットヘッドに比較して
極めて小型でかつ高密度に形成されたインクの吐出口を
備えたインクジェットヘッドを提供できる。
クジェットヘッドは、圧電膜5を、Zrを含まないペロ
ブスカイト型の第1層と、Zrを含むPZTからなる第
2層とによって構成された、圧電特性の優れた薄い圧電
膜を加工することによって形成している。これによっ
て、圧電特性の優れた微細な圧電膜5を形成することが
できるので、従来例のインクジェットヘッドに比較して
極めて小型でかつ高密度に形成されたインクの吐出口を
備えたインクジェットヘッドを提供できる。
【0059】以上の説明において、適宜、具体的な材料
及び数字を挙げて説明したが、本発明は上述した数字に
限定されるものではない。
及び数字を挙げて説明したが、本発明は上述した数字に
限定されるものではない。
【0060】圧電膜における第1層(初期層)について
言えば、上述したようにこの第1層8は、結晶性の良好
な第2層9を形成するための層であり、圧電性を有する
膜としての機能は専ら第2層9が担っている。従って、
第1層8の膜厚は、良好な第2層を形成するという機能
を果たすかぎり、圧電膜5の全体としての圧電特性を低
下させないように、薄ければ薄い程よい。我々は、膜厚
制御性のよいスパッタリング装置を用いた場合、第1層
8は5nm以下であっても、その機能を十分発揮できる
ことを確認している。しかしながら、Pt電極をムラ無
く覆い、かつ製造工程上の管理等を考慮すると、50n
m〜100nmの範囲に設定することが好ましい。この
範囲に設定すると、圧電膜5の全体としての圧電特性を
実質的に低下させないようにでき、かつ良質の第2層を
形成するという効果を十分果たすことができ、しかも圧
電膜5を形成する工程における工程管理負担を増加させ
ることも少なくできる。尚、実施の形態1では、第1層
8として膜厚0.1μmのPbTiO3層、第2層9と
して膜厚2.9μmのPb(Zr0.53Ti0.47)O3の
組成を有するPZT層とすることにより、低電圧におい
ても十分なインク吐出能力を有するインクジェットヘッ
ドを作製できることが確認されている。
言えば、上述したようにこの第1層8は、結晶性の良好
な第2層9を形成するための層であり、圧電性を有する
膜としての機能は専ら第2層9が担っている。従って、
第1層8の膜厚は、良好な第2層を形成するという機能
を果たすかぎり、圧電膜5の全体としての圧電特性を低
下させないように、薄ければ薄い程よい。我々は、膜厚
制御性のよいスパッタリング装置を用いた場合、第1層
8は5nm以下であっても、その機能を十分発揮できる
ことを確認している。しかしながら、Pt電極をムラ無
く覆い、かつ製造工程上の管理等を考慮すると、50n
m〜100nmの範囲に設定することが好ましい。この
範囲に設定すると、圧電膜5の全体としての圧電特性を
実質的に低下させないようにでき、かつ良質の第2層を
形成するという効果を十分果たすことができ、しかも圧
電膜5を形成する工程における工程管理負担を増加させ
ることも少なくできる。尚、実施の形態1では、第1層
8として膜厚0.1μmのPbTiO3層、第2層9と
して膜厚2.9μmのPb(Zr0.53Ti0.47)O3の
組成を有するPZT層とすることにより、低電圧におい
ても十分なインク吐出能力を有するインクジェットヘッ
ドを作製できることが確認されている。
【0061】また、本発明において、PZTで構成され
る第2層9の膜厚は特に限定されるものではないが、薄
膜形成方法を用いて形成する場合、膜厚が厚くなると膜
の形成時間が長くなるので、10μm以下に設定するこ
とが好ましい。また、圧電膜5は、成膜後に各圧力室に
それぞれ対応する所定の形状にパターンニングされる
が、吐出口2の間隔を今後ますます狭くする必要が生じ
ることを考慮すると、それに対応した精度のよいパター
ンニングをするためには、圧電膜5の膜厚は5μmに以
下に設定することがさらに好ましい。また、圧電膜5の
膜厚は、膜の強度や発生させる応力を考慮すると0.5
μm以上に設定することが好ましい。我々の検討による
と、圧電膜5の膜厚を、1〜3μmの範囲に設定するこ
とが最も好ましく、この範囲に設定することにより、イ
ンクを安定して飛翔させ、かつ膜の信頼性を一定以上に
保つことができることが確認されている。
る第2層9の膜厚は特に限定されるものではないが、薄
膜形成方法を用いて形成する場合、膜厚が厚くなると膜
の形成時間が長くなるので、10μm以下に設定するこ
とが好ましい。また、圧電膜5は、成膜後に各圧力室に
それぞれ対応する所定の形状にパターンニングされる
が、吐出口2の間隔を今後ますます狭くする必要が生じ
ることを考慮すると、それに対応した精度のよいパター
ンニングをするためには、圧電膜5の膜厚は5μmに以
下に設定することがさらに好ましい。また、圧電膜5の
膜厚は、膜の強度や発生させる応力を考慮すると0.5
μm以上に設定することが好ましい。我々の検討による
と、圧電膜5の膜厚を、1〜3μmの範囲に設定するこ
とが最も好ましく、この範囲に設定することにより、イ
ンクを安定して飛翔させ、かつ膜の信頼性を一定以上に
保つことができることが確認されている。
【0062】実施の形態1において、本体部50は、ス
テンレス(SUS)を用いて形成したが、本発明はこれ
に限られず、感光性有機高分子材料、感光性ガラスおよ
びシリコンなどにより構成してもよい。
テンレス(SUS)を用いて形成したが、本発明はこれ
に限られず、感光性有機高分子材料、感光性ガラスおよ
びシリコンなどにより構成してもよい。
【0063】また、振動板4はスパッタ法などの薄膜プ
ロセスを用いることにより微細加工が容易となる。その
材料として、実施の形態1では、酸化シリコンSiO2
を用いたが、本発明はこれに限らず、ニッケル、クロ
ム、アルミニウムなどの金属を用いることができる。こ
れらの金属もスパッタ法、真空蒸着およびメッキ法によ
り容易に形成することができ、SiO2と同様良好な振
動特性を得ることができた。また、振動板4にアルミナ
を用いてもSiO2と同様の効果を得ることができ、ス
パッタリング法により容易に形成できた。この他、振動
板4としてポリイミド系の樹脂を用いることもでき、こ
のポリイミド系の樹脂はスピンコート法により容易に形
成でき、またその微細加工も容易であり、インクジェッ
ト記録装置の振動板として適した材料であった。
ロセスを用いることにより微細加工が容易となる。その
材料として、実施の形態1では、酸化シリコンSiO2
を用いたが、本発明はこれに限らず、ニッケル、クロ
ム、アルミニウムなどの金属を用いることができる。こ
れらの金属もスパッタ法、真空蒸着およびメッキ法によ
り容易に形成することができ、SiO2と同様良好な振
動特性を得ることができた。また、振動板4にアルミナ
を用いてもSiO2と同様の効果を得ることができ、ス
パッタリング法により容易に形成できた。この他、振動
板4としてポリイミド系の樹脂を用いることもでき、こ
のポリイミド系の樹脂はスピンコート法により容易に形
成でき、またその微細加工も容易であり、インクジェッ
ト記録装置の振動板として適した材料であった。
【0064】以上の各材料を用いて振動板4を形成して
も、振動中に亀裂が生じるなどの劣化はなく、インクを
吐出するのに十分な振動を発生することができる。ま
た、振動板4の材料として各金属の酸化物を用いても同
様の振動特性を得ることができる。さらに、振動板4と
しては、感光性ポリイミドを用いることにより素子の製
造を容易にできる。
も、振動中に亀裂が生じるなどの劣化はなく、インクを
吐出するのに十分な振動を発生することができる。ま
た、振動板4の材料として各金属の酸化物を用いても同
様の振動特性を得ることができる。さらに、振動板4と
しては、感光性ポリイミドを用いることにより素子の製
造を容易にできる。
【0065】以上のような構成において、圧力室1に面
する振動板4を厚みが2μmのSiO2層とし、圧電膜
5の第2層9としてPb(Zr0.5Ti0.5)O3の組成式
で示される厚み3μmのPZT薄膜、厚み0.1μmの
白金から成る電極6および7を用いた場合、50V以下
の電圧においても良好なたわみ振動を発生させることが
できた。しかしながら、本発明では、振動板4の厚さ
は、上述の2μmに限られるものではなく、圧電膜5の
圧電特性及び厚さ、振動板4を構成する材料の固有の振
動特性等を考慮して適宜設定されるものである。
する振動板4を厚みが2μmのSiO2層とし、圧電膜
5の第2層9としてPb(Zr0.5Ti0.5)O3の組成式
で示される厚み3μmのPZT薄膜、厚み0.1μmの
白金から成る電極6および7を用いた場合、50V以下
の電圧においても良好なたわみ振動を発生させることが
できた。しかしながら、本発明では、振動板4の厚さ
は、上述の2μmに限られるものではなく、圧電膜5の
圧電特性及び厚さ、振動板4を構成する材料の固有の振
動特性等を考慮して適宜設定されるものである。
【0066】また、本発明では、MgO基板10上の電
極11として白金、金もしくはルテニウム酸化物を用い
ることにより、ペロブスカイト構造を有する鉛系誘電体
層からなる圧電膜5,12を結晶性よく形成することが
できた。いずれの材料からなる電極上に形成された圧電
膜5,12を用いても、特性バラツキが少ない複数の圧
電膜5,12を形成することができ、インク吐出能力の
素子間のばらつきを少なくすることができる。
極11として白金、金もしくはルテニウム酸化物を用い
ることにより、ペロブスカイト構造を有する鉛系誘電体
層からなる圧電膜5,12を結晶性よく形成することが
できた。いずれの材料からなる電極上に形成された圧電
膜5,12を用いても、特性バラツキが少ない複数の圧
電膜5,12を形成することができ、インク吐出能力の
素子間のばらつきを少なくすることができる。
【0067】また、PZT薄膜の微細加工では弗酸や硝
酸など強酸性の溶液を用いて行うが、電極として白金、
金又はルテニウム酸化物を用いることにより電極材料が
腐食することを防止し、素子の作成を安定に行うことが
できる。また、圧電膜5,12を構成する第2層の圧電
材料として用いたPZTは、良好な圧電特性を有するZ
r/Ti比が30/70〜70/30の範囲内にあるP
ZT層を用いることが好ましい。また、本発明におい
て、第2層として用いることができる圧電材料として
は、上述のPZTのほか、例えば、Pb0.99Nb
0.02[(Zr0.6Sn0.4)1-yTiy]0.98O3 (0.060≦ y
≦0.065)等の組成を有する、Pb、Ti、Zr以外の元
素を含む圧電材料を用いることができる。尚、Pb0.99
Nb0.02[(Zr0.6Sn0.4)1-yTiy]0.98O3 (0.060≦
y ≦0.065)は、反強誘電体の材料であるが差し支えな
い。この場合について、印加電圧と振動板4の最大変位
との関係を図8に示す。この場合、15Vの電圧で、反
強誘電体から強誘電体への相転移が起こるため不連続な
変位特性を示し、20Vで約0.8μmの変位が発生し
た。20V以上のある電圧以上を印加した場合ほぼ一定
の変位を発生させることができ、インク吐出量のばらつ
きを少なくする事ができた。更にPb0.99Nb0.02[(Z
r0.6Sn0.4)1-yTiy]0.98O3 (0.060≦ y ≦0.065)
の組成を有する反強誘電体薄膜では、多結晶質の薄膜で
も安定なインク吐出能力を有する圧電素子とすることが
できた。
酸など強酸性の溶液を用いて行うが、電極として白金、
金又はルテニウム酸化物を用いることにより電極材料が
腐食することを防止し、素子の作成を安定に行うことが
できる。また、圧電膜5,12を構成する第2層の圧電
材料として用いたPZTは、良好な圧電特性を有するZ
r/Ti比が30/70〜70/30の範囲内にあるP
ZT層を用いることが好ましい。また、本発明におい
て、第2層として用いることができる圧電材料として
は、上述のPZTのほか、例えば、Pb0.99Nb
0.02[(Zr0.6Sn0.4)1-yTiy]0.98O3 (0.060≦ y
≦0.065)等の組成を有する、Pb、Ti、Zr以外の元
素を含む圧電材料を用いることができる。尚、Pb0.99
Nb0.02[(Zr0.6Sn0.4)1-yTiy]0.98O3 (0.060≦
y ≦0.065)は、反強誘電体の材料であるが差し支えな
い。この場合について、印加電圧と振動板4の最大変位
との関係を図8に示す。この場合、15Vの電圧で、反
強誘電体から強誘電体への相転移が起こるため不連続な
変位特性を示し、20Vで約0.8μmの変位が発生し
た。20V以上のある電圧以上を印加した場合ほぼ一定
の変位を発生させることができ、インク吐出量のばらつ
きを少なくする事ができた。更にPb0.99Nb0.02[(Z
r0.6Sn0.4)1-yTiy]0.98O3 (0.060≦ y ≦0.065)
の組成を有する反強誘電体薄膜では、多結晶質の薄膜で
も安定なインク吐出能力を有する圧電素子とすることが
できた。
【0068】また、実施の形態1では、第1層8として
Zrの含有していないPbTiO3又はPbTiO3にラ
ンタンを添加したPLTを形成し、第2層9としてPb
(Zr0.53Ti0.47)O3の組成の層を形成するした例
を最も好ましい例として示したが、本発明はこれに限定
されるものではない。圧電膜5,12を構成する第1層
(初期層)の圧電材料として、x<0.3に設定された
Pb(ZrxTi1-x)O3からなるPZT層又はその層
にさらにLaを含む層を用い、第2層として0.7≧x
≧0.3に設定されたPb(ZrxTi1-x)O3からな
るPZT層を用いて形成しても、結晶性が良好でかつ圧
電定数の比較的大きい第2層を形成することができる。
尚、この場合、第1層として、x<0.2に設定された
Pb(ZrxTi1-x)O3からなるPZT層又はその層
にさらにLaを含む層を用いることが好ましい。
Zrの含有していないPbTiO3又はPbTiO3にラ
ンタンを添加したPLTを形成し、第2層9としてPb
(Zr0.53Ti0.47)O3の組成の層を形成するした例
を最も好ましい例として示したが、本発明はこれに限定
されるものではない。圧電膜5,12を構成する第1層
(初期層)の圧電材料として、x<0.3に設定された
Pb(ZrxTi1-x)O3からなるPZT層又はその層
にさらにLaを含む層を用い、第2層として0.7≧x
≧0.3に設定されたPb(ZrxTi1-x)O3からな
るPZT層を用いて形成しても、結晶性が良好でかつ圧
電定数の比較的大きい第2層を形成することができる。
尚、この場合、第1層として、x<0.2に設定された
Pb(ZrxTi1-x)O3からなるPZT層又はその層
にさらにLaを含む層を用いることが好ましい。
【0069】(実施の形態2)図9,10は、本発明に
係る実施の形態2のインクジェットヘッドの製造方法を
説明する図である。この実施の形態2の製造方法は、実
施の形態1で説明した製造方法において、MgO基板に
代えてSi基板を用いた他は実施の形態1とほぼ同様で
ある。
係る実施の形態2のインクジェットヘッドの製造方法を
説明する図である。この実施の形態2の製造方法は、実
施の形態1で説明した製造方法において、MgO基板に
代えてSi基板を用いた他は実施の形態1とほぼ同様で
ある。
【0070】本製造方法では、まず、図9,10に示す
ように、シリコン基板15上に個別電極11となるPt
層を形成し、その個別電極11の上に圧電材料として鉛
系誘電体層からなる圧電膜12をスパッタ法により形成
した。ここで、鉛系誘電体層からなる圧電膜12は、実
施の形態1と同様、Zrを含まない鉛系誘電体からなる
第1層を形成した後、Zrを含むPZTからなる第2層
を形成することにより形成される。以上のように構成さ
れた圧電膜12は、多結晶体であるが、第1層としてZ
rを含まない鉛系誘電体からなる第1層を形成した後、
Zrを含むPZTからなる第2層を形成しているので、
極めて良好な圧電特性を有する第2層を形成することが
できる。この圧電膜12として、PZT系の多結晶層を
3μm形成することにより、良好な圧電性を得ることが
できた。圧電膜12の形成法として、上述のスパッタ法
に代えて、MOCVDもしくはゾルゲル溶液を用いたス
ピンコートにおいても良好な結晶性を有する圧電性薄膜
を形成することができた。次にその圧電膜12の上に共
通電極13となるPt層を形成する。尚、ゾルゲル溶液
を用いたスピンコート法を用いる場合、まず、第1層と
なるZrを含まないゾルゲル溶液をコートし、その上に
第2層となるZrを含むゾルゲル溶液を所定の厚さにコ
ートした後、焼成することにより圧電膜12を形成す
る。以上のようにしてスパッタ法と同様、多結晶層であ
る圧電膜12を形成することができる。
ように、シリコン基板15上に個別電極11となるPt
層を形成し、その個別電極11の上に圧電材料として鉛
系誘電体層からなる圧電膜12をスパッタ法により形成
した。ここで、鉛系誘電体層からなる圧電膜12は、実
施の形態1と同様、Zrを含まない鉛系誘電体からなる
第1層を形成した後、Zrを含むPZTからなる第2層
を形成することにより形成される。以上のように構成さ
れた圧電膜12は、多結晶体であるが、第1層としてZ
rを含まない鉛系誘電体からなる第1層を形成した後、
Zrを含むPZTからなる第2層を形成しているので、
極めて良好な圧電特性を有する第2層を形成することが
できる。この圧電膜12として、PZT系の多結晶層を
3μm形成することにより、良好な圧電性を得ることが
できた。圧電膜12の形成法として、上述のスパッタ法
に代えて、MOCVDもしくはゾルゲル溶液を用いたス
ピンコートにおいても良好な結晶性を有する圧電性薄膜
を形成することができた。次にその圧電膜12の上に共
通電極13となるPt層を形成する。尚、ゾルゲル溶液
を用いたスピンコート法を用いる場合、まず、第1層と
なるZrを含まないゾルゲル溶液をコートし、その上に
第2層となるZrを含むゾルゲル溶液を所定の厚さにコ
ートした後、焼成することにより圧電膜12を形成す
る。以上のようにしてスパッタ法と同様、多結晶層であ
る圧電膜12を形成することができる。
【0071】その共通電極13の上にSiO2からなる
材料で振動板4をスパッタ法により形成した。次に振動
板4の上に、感光性樹脂により形成した圧力室1を有す
る本体部を設けた後、最後にシリコン基板15を弗酸系
溶液、もしくは水酸化カリウム溶液でエッチング除去す
る。圧力室1は、本体部において、感光性ガラスもしく
は感光性樹脂などにより各吐出口に対応するように分割
して形成されている。図10において、個別電極11は
圧電膜12の形成前にパターンニングしているが、シリ
コン基板15をエッチングした後にパターンニングする
ようにしてもよい。また圧電膜12は、図10におい
て、共通電極13を形成する前にパターンニングしてい
るが、シリコン基板15をエッチング除去した後に、各
圧力室1に分割された形状となるようにパターンニング
してもよい。本実施の形態に示した製造方法によれば、
MgO基板10より安価に、かつ大きな面積を有した単
結晶基板が入手しやすいシリコン基板15を用いること
ができ、インクジェット用圧電素子を一度に多数形成す
ることが可能で、更に圧電特性の良い薄膜材料を形成す
ることができる。またこれまで確立されてきたシリコン
の微細加工技術を応用し非常に高精度な微細加工から作
り出される多素子化も容易となる。上記の方法で製作し
たインクジェトのヘッドは、図6と同様の構成が可能で
ノズルが200dpiの密度にできた。またさらに、高
密度のノズルを有するインクジェットヘッドを作製する
ことも可能である。この構成のインクジェットヘッドの
製造において、シリコン基板15を用いる他、ガラス基
板を用いても同様の多素子構成のインクジェットヘッド
が作製できる。この場合弗酸系の溶液を用いてガラス基
板をエッチングする事により、図6と同様の構成を有す
る多素子化したインクジェットヘッドを形成することが
できた。
材料で振動板4をスパッタ法により形成した。次に振動
板4の上に、感光性樹脂により形成した圧力室1を有す
る本体部を設けた後、最後にシリコン基板15を弗酸系
溶液、もしくは水酸化カリウム溶液でエッチング除去す
る。圧力室1は、本体部において、感光性ガラスもしく
は感光性樹脂などにより各吐出口に対応するように分割
して形成されている。図10において、個別電極11は
圧電膜12の形成前にパターンニングしているが、シリ
コン基板15をエッチングした後にパターンニングする
ようにしてもよい。また圧電膜12は、図10におい
て、共通電極13を形成する前にパターンニングしてい
るが、シリコン基板15をエッチング除去した後に、各
圧力室1に分割された形状となるようにパターンニング
してもよい。本実施の形態に示した製造方法によれば、
MgO基板10より安価に、かつ大きな面積を有した単
結晶基板が入手しやすいシリコン基板15を用いること
ができ、インクジェット用圧電素子を一度に多数形成す
ることが可能で、更に圧電特性の良い薄膜材料を形成す
ることができる。またこれまで確立されてきたシリコン
の微細加工技術を応用し非常に高精度な微細加工から作
り出される多素子化も容易となる。上記の方法で製作し
たインクジェトのヘッドは、図6と同様の構成が可能で
ノズルが200dpiの密度にできた。またさらに、高
密度のノズルを有するインクジェットヘッドを作製する
ことも可能である。この構成のインクジェットヘッドの
製造において、シリコン基板15を用いる他、ガラス基
板を用いても同様の多素子構成のインクジェットヘッド
が作製できる。この場合弗酸系の溶液を用いてガラス基
板をエッチングする事により、図6と同様の構成を有す
る多素子化したインクジェットヘッドを形成することが
できた。
【0072】上の個別電極11として白金以外に、ルテ
ニウム酸化物を用いることにより、ペロブスカイト構造
を有する圧電膜12を結晶性よく形成することができ
た。このため圧電膜として良好な特性を有することがで
き、多素子化した場合でもインク吐出能力の素子間のば
らつきの少ないインクジェットヘッドが作成できた。ま
た圧電材料として用いる圧電膜12としては、Zr/T
i比が30/70〜70/30の範囲内にあるPZT層
であれば、更に良好な圧電特性を有し、インク吐出能力
の高いインクジェットヘッドとすることができた。ま
た、圧電膜12として Pb0.99Nb0.02[(Zr0.6Sn
0.4)1-yTiy]0.98O3 (0.060≦ y ≦0.065)の組成を有
する反強誘電体の薄膜を用いた場合、電圧印加に対して
安定した応答が得ることができ、インク吐出量のばらつ
きを少なくする事ができた。
ニウム酸化物を用いることにより、ペロブスカイト構造
を有する圧電膜12を結晶性よく形成することができ
た。このため圧電膜として良好な特性を有することがで
き、多素子化した場合でもインク吐出能力の素子間のば
らつきの少ないインクジェットヘッドが作成できた。ま
た圧電材料として用いる圧電膜12としては、Zr/T
i比が30/70〜70/30の範囲内にあるPZT層
であれば、更に良好な圧電特性を有し、インク吐出能力
の高いインクジェットヘッドとすることができた。ま
た、圧電膜12として Pb0.99Nb0.02[(Zr0.6Sn
0.4)1-yTiy]0.98O3 (0.060≦ y ≦0.065)の組成を有
する反強誘電体の薄膜を用いた場合、電圧印加に対して
安定した応答が得ることができ、インク吐出量のばらつ
きを少なくする事ができた。
【0073】更に振動板4の材料として、酸化シリコン
SiO2の他、ニッケル、アルミニウムなどの金属もス
パッタリング、真空蒸着およびメッキ法により容易に形
成することができ、SiO2と同様良好な振動特性を得
ることができた。またアルミナ等の酸化物でもSiO2
と同様の効果を得ることができ、スパッタリング法によ
り容易に形成できた。この他、ポリイミド系の樹脂など
の高分子有機物はスピンコート法により容易に形成で
き、またその加工も容易であり、インクジェットヘッド
の振動板として適した材料であった。
SiO2の他、ニッケル、アルミニウムなどの金属もス
パッタリング、真空蒸着およびメッキ法により容易に形
成することができ、SiO2と同様良好な振動特性を得
ることができた。またアルミナ等の酸化物でもSiO2
と同様の効果を得ることができ、スパッタリング法によ
り容易に形成できた。この他、ポリイミド系の樹脂など
の高分子有機物はスピンコート法により容易に形成で
き、またその加工も容易であり、インクジェットヘッド
の振動板として適した材料であった。
【0074】(実施の形態3)図11,12は、本発明
に係る実施の形態3のインクジェットヘッドの製造方法
を説明する図である。
に係る実施の形態3のインクジェットヘッドの製造方法
を説明する図である。
【0075】本製造方法では、まず、図11,12に示
すように、シリコン基板15上に膜厚2μmのSiO2
からなる振動板4をスパッタ法、もしくはシリコン基板
を熱酸化することにより形成する。更にその上に共通電
極13となるPt 層を形成する。共通電極13の上に鉛
系誘電体からなる圧電膜12をrfスパッタ法により形
成した。ここで、圧電膜12は、実施の形態1と同様、
Zrを含まない鉛系誘電体からなる第1層を形成した
後、Zrを含むPZTからなる第2層を形成することに
より形成される。以上のように構成された圧電膜12
は、多結晶体であるが、第1層としてZrを含まない鉛
系誘電体からなる第1層を形成した後、Zrを含むPZ
Tからなる第2層を形成しているので、極めて良好な圧
電特性を有する第2層を形成することができる。この圧
電膜12としては、厚みが3μmのPZT系の多結晶層
を形成することにより優れた圧電特性を得ることができ
た。圧電膜12の形成法としてMOCVDもしくはゾル
ゲル溶液を用いたスピンコートにおいても良好な結晶性
を有する圧電性薄膜を形成することができた。次にその
圧電膜12の上に個別電極11となるPt層を形成す
る。この個別電極11はイオンエッチングによって微細
加工し、各圧力室1に対応した箇所に分離した形状とな
るようにした。なお、振動板4が絶縁物である場合、個
別電極11を振動板4上に形成し、共通電極13を圧電
膜12上に形成しても良い。
すように、シリコン基板15上に膜厚2μmのSiO2
からなる振動板4をスパッタ法、もしくはシリコン基板
を熱酸化することにより形成する。更にその上に共通電
極13となるPt 層を形成する。共通電極13の上に鉛
系誘電体からなる圧電膜12をrfスパッタ法により形
成した。ここで、圧電膜12は、実施の形態1と同様、
Zrを含まない鉛系誘電体からなる第1層を形成した
後、Zrを含むPZTからなる第2層を形成することに
より形成される。以上のように構成された圧電膜12
は、多結晶体であるが、第1層としてZrを含まない鉛
系誘電体からなる第1層を形成した後、Zrを含むPZ
Tからなる第2層を形成しているので、極めて良好な圧
電特性を有する第2層を形成することができる。この圧
電膜12としては、厚みが3μmのPZT系の多結晶層
を形成することにより優れた圧電特性を得ることができ
た。圧電膜12の形成法としてMOCVDもしくはゾル
ゲル溶液を用いたスピンコートにおいても良好な結晶性
を有する圧電性薄膜を形成することができた。次にその
圧電膜12の上に個別電極11となるPt層を形成す
る。この個別電極11はイオンエッチングによって微細
加工し、各圧力室1に対応した箇所に分離した形状とな
るようにした。なお、振動板4が絶縁物である場合、個
別電極11を振動板4上に形成し、共通電極13を圧電
膜12上に形成しても良い。
【0076】次にシリコン基板15を弗酸系溶液、もし
くは水酸化カリウム溶液で部分的にエッチング除去し、
シリコン基板15の一部を圧力室1の構造部材として用
いた。圧電膜12は、共通電極13を形成する前に、各
圧力室1に対応し分割された形状となるようにパターン
ニングした。この方法では圧力室1の形成を圧電素子を
形成する基板の一部を用いて作製するため、工程が簡略
化でき、かつシリコンの微細加工技術を用いることによ
り微細な素子化も可能になる。上記の方法で製作したイ
ンクジェトのヘッドは、図6と同様の構成が可能でノズ
ルを200dpi以上の密度に形成できた。この構成の
インクジェットヘッドの製造において、シリコン基板1
5を用いる他、更に安価なガラス基板を用いても同様の
多素子構成のインクジェットヘッドが作製できた。この
場合弗酸系の溶液を用いてガラス基板13をエッチング
する事により、図6と同様の構成を有する多素子化した
インクジェットヘッドを形成することができた。
くは水酸化カリウム溶液で部分的にエッチング除去し、
シリコン基板15の一部を圧力室1の構造部材として用
いた。圧電膜12は、共通電極13を形成する前に、各
圧力室1に対応し分割された形状となるようにパターン
ニングした。この方法では圧力室1の形成を圧電素子を
形成する基板の一部を用いて作製するため、工程が簡略
化でき、かつシリコンの微細加工技術を用いることによ
り微細な素子化も可能になる。上記の方法で製作したイ
ンクジェトのヘッドは、図6と同様の構成が可能でノズ
ルを200dpi以上の密度に形成できた。この構成の
インクジェットヘッドの製造において、シリコン基板1
5を用いる他、更に安価なガラス基板を用いても同様の
多素子構成のインクジェットヘッドが作製できた。この
場合弗酸系の溶液を用いてガラス基板13をエッチング
する事により、図6と同様の構成を有する多素子化した
インクジェットヘッドを形成することができた。
【0077】上の個別電極11として白金以外に、ルテ
ニウム酸化物を用いることにより、ペロブスカイト構造
を有する圧電膜12を結晶性よく形成することができ
た。このため圧電膜として良好な特性を有することがで
き、多素子化した場合でもインク吐出能力の素子間のば
らつきの少ないインクジェットヘッドが作成できた。ま
た圧電材料として用いる圧電膜12としては、Zr/T
i比が30/70〜70/30の範囲内にあるPZT層
であれば、更に良好な圧電特性を有し、インク吐出能力
の高いインクジェットヘッドとすることができた。ま
た、圧電膜12として Pb0.99Nb0.02[(Zr0.6Sn
0.4)1-yTiy]0.98O3 (0.060≦y≦0.065)
の組成を有する反強誘電体の薄膜を用いた場合、電圧印
加に対して安定した応答が得ることができ、インク吐出
量のばらつきを少なくする事ができた。また Pb0.99
Nb0.02[(Zr0.6Sn0.4)1-yTiy]0.98O3 (0.0
60≦y≦0.065)の組成を有する反強誘電体薄膜
では、多結晶質の薄膜でも安定なインク吐出能力を有す
る圧電素子とすることができた。
ニウム酸化物を用いることにより、ペロブスカイト構造
を有する圧電膜12を結晶性よく形成することができ
た。このため圧電膜として良好な特性を有することがで
き、多素子化した場合でもインク吐出能力の素子間のば
らつきの少ないインクジェットヘッドが作成できた。ま
た圧電材料として用いる圧電膜12としては、Zr/T
i比が30/70〜70/30の範囲内にあるPZT層
であれば、更に良好な圧電特性を有し、インク吐出能力
の高いインクジェットヘッドとすることができた。ま
た、圧電膜12として Pb0.99Nb0.02[(Zr0.6Sn
0.4)1-yTiy]0.98O3 (0.060≦y≦0.065)
の組成を有する反強誘電体の薄膜を用いた場合、電圧印
加に対して安定した応答が得ることができ、インク吐出
量のばらつきを少なくする事ができた。また Pb0.99
Nb0.02[(Zr0.6Sn0.4)1-yTiy]0.98O3 (0.0
60≦y≦0.065)の組成を有する反強誘電体薄膜
では、多結晶質の薄膜でも安定なインク吐出能力を有す
る圧電素子とすることができた。
【0078】更に振動板4の材料として、酸化シリコン
SiO2の他、ニッケル、アルミニウムなどの金属もス
パッタリング、真空蒸着およびメッキ法により容易に形
成することができ、SiO2と同様良好な振動特性を得
ることができた。またアルミナでもSiO2と同様の効
果を得ることができ、スパッタリング法により容易に形
成できた。この他、ポリイミド系の樹脂はスピンコート
法により容易に形成でき、またその加工も容易であり、
インクジェットヘッドの振動板として適した材料であっ
た。
SiO2の他、ニッケル、アルミニウムなどの金属もス
パッタリング、真空蒸着およびメッキ法により容易に形
成することができ、SiO2と同様良好な振動特性を得
ることができた。またアルミナでもSiO2と同様の効
果を得ることができ、スパッタリング法により容易に形
成できた。この他、ポリイミド系の樹脂はスピンコート
法により容易に形成でき、またその加工も容易であり、
インクジェットヘッドの振動板として適した材料であっ
た。
【0079】(実施の形態4)図13(a)は、本発明に
かかる実施の形態4のインクジェットヘッド200の斜
視図であり、図13(b)は、(a)のC−C’線につ
いての断面図である。また、図14は、図13(a)の
D−D’線についての断面図である。
かかる実施の形態4のインクジェットヘッド200の斜
視図であり、図13(b)は、(a)のC−C’線につ
いての断面図である。また、図14は、図13(a)の
D−D’線についての断面図である。
【0080】このインクジェットヘッド200は、複数
の吐出口202と、各吐出口202に対応して設けられ
た圧力室201とが形成された本体部250と、本体部
250の上面に設けられた振動板204と、振動板20
4上に設けられた圧電素子203とを備えて以下のよう
に構成される。
の吐出口202と、各吐出口202に対応して設けられ
た圧力室201とが形成された本体部250と、本体部
250の上面に設けられた振動板204と、振動板20
4上に設けられた圧電素子203とを備えて以下のよう
に構成される。
【0081】本体部250において、吐出口202は本
体部250の下面に所定の間隔で形成され、圧力室20
1は、吐出口202にそれぞれ対応するように本体部2
50に並んで形成されている。そして各吐出口202と
対応する圧力室201とは、本体部250に形成された
インク流路202aを介して接続されている。尚、本体
部250は、樹脂、ガラス、ステンレス、セラミック及
びシリコン等、剛性の高い素材を用いて構成されてい
る。
体部250の下面に所定の間隔で形成され、圧力室20
1は、吐出口202にそれぞれ対応するように本体部2
50に並んで形成されている。そして各吐出口202と
対応する圧力室201とは、本体部250に形成された
インク流路202aを介して接続されている。尚、本体
部250は、樹脂、ガラス、ステンレス、セラミック及
びシリコン等、剛性の高い素材を用いて構成されてい
る。
【0082】圧電素子203は、図14に示すように、
振動板204上に形成された共通電極208と、共通電
極208上に各圧力室201に対応して所定の間隔で形
成された圧電体205と、各圧電体205上にそれぞれ
設けられた個別電極209とを備え、隣接する圧電体5
の間にポリイミド樹脂からなる充填材が埋め込まれて構
成される。ここで、圧電体205は、実施の形態1と同
様、第1層としてZrの含有していないPbTiO3又
はPbTiO3にランタンを添加したPLTを形成し、
第2層9としてPb(Zr0.53Ti0.47)O3の組成の
層を約3μmの厚さに形成した。これによって、実施の
形態1と同様、良好な圧電特性を有する圧電体205が
形成される。
振動板204上に形成された共通電極208と、共通電
極208上に各圧力室201に対応して所定の間隔で形
成された圧電体205と、各圧電体205上にそれぞれ
設けられた個別電極209とを備え、隣接する圧電体5
の間にポリイミド樹脂からなる充填材が埋め込まれて構
成される。ここで、圧電体205は、実施の形態1と同
様、第1層としてZrの含有していないPbTiO3又
はPbTiO3にランタンを添加したPLTを形成し、
第2層9としてPb(Zr0.53Ti0.47)O3の組成の
層を約3μmの厚さに形成した。これによって、実施の
形態1と同様、良好な圧電特性を有する圧電体205が
形成される。
【0083】振動板204は、スパッタ法を用いて形成
した2μmの厚さのアルミナ層からなり、共通電極20
8及び個別電極209は、いずれも0.1μmのPt層
で構成した。振動板204の素材としては、アルミナの
他、Ni、Cr、Ti、Al、Zrを使用することがで
き、いずれの材料を用いても、圧電体205及び電極材
料との密着性及び振動特性において優れている。また、
本発明では、Ni、Cr、Ti、Al、Zrの酸化物、
さらにシリコン酸化物及び樹脂材料を用いることができ
る。また、振動板204の厚さは、良好なインク吐き出
し性能を得るためには圧電体205と同等又はそれ以下
の厚さであることが好ましい。
した2μmの厚さのアルミナ層からなり、共通電極20
8及び個別電極209は、いずれも0.1μmのPt層
で構成した。振動板204の素材としては、アルミナの
他、Ni、Cr、Ti、Al、Zrを使用することがで
き、いずれの材料を用いても、圧電体205及び電極材
料との密着性及び振動特性において優れている。また、
本発明では、Ni、Cr、Ti、Al、Zrの酸化物、
さらにシリコン酸化物及び樹脂材料を用いることができ
る。また、振動板204の厚さは、良好なインク吐き出
し性能を得るためには圧電体205と同等又はそれ以下
の厚さであることが好ましい。
【0084】圧電体205は、圧電体205の幅が対応
する圧力室の幅より狭くなるように形成することが好ま
しい。しかしながら、本発明はこれに限定されるもので
はなく、分離されていない1つの圧電膜を用い、個別電
極209を各圧力室201に対応させて形成することに
より、圧電体層のうち各圧力室に対応する部分のみを振
動させるようにしてインクを吐き出させるようにしても
よい。
する圧力室の幅より狭くなるように形成することが好ま
しい。しかしながら、本発明はこれに限定されるもので
はなく、分離されていない1つの圧電膜を用い、個別電
極209を各圧力室201に対応させて形成することに
より、圧電体層のうち各圧力室に対応する部分のみを振
動させるようにしてインクを吐き出させるようにしても
よい。
【0085】また、隣接する圧電体205の間に埋め込
まれる充填材210は、上述のポリイミド樹脂に限定さ
れるものではなく、比較的剛性の低い材料であれば使用
することができる。このように充填材として、比較的剛
性の低い材料を用いることにより、圧電体205の横方
向の伸縮を阻害することなく圧電体を振動させることが
できるので、振動特性を劣化させることがない。
まれる充填材210は、上述のポリイミド樹脂に限定さ
れるものではなく、比較的剛性の低い材料であれば使用
することができる。このように充填材として、比較的剛
性の低い材料を用いることにより、圧電体205の横方
向の伸縮を阻害することなく圧電体を振動させることが
できるので、振動特性を劣化させることがない。
【0086】例えば、圧力室201の幅を70μmと
し、圧電体205の幅を圧力室201の幅より若干狭く
なるように形成したとき、10Vの電圧を印加すること
により、最大50nm変化させることができた。
し、圧電体205の幅を圧力室201の幅より若干狭く
なるように形成したとき、10Vの電圧を印加すること
により、最大50nm変化させることができた。
【0087】以上のように、実施の形態4においては、
実施の形態1と同様、圧電体205を第1層と第2層と
の2重構造としてスパッタリング等の薄膜形成方法を用
いて作製しているので、極めて緻密で結晶性のよい圧電
体205を形成することができ、比較的簡単な構成で良
好な振動特性を得ることができた。これは、圧電体20
5として結晶性のよい圧電膜が形成できるので、通常の
焼結体では絶縁破壊を起こすような高い電圧を印加して
駆動することができるようになったことによるものであ
る。また、実施の形態1と同様、圧電体205を極めて
薄くすることができるので、微細化が容易で、200d
piのノズル密度を有するヘッドが容易に作製できるよ
うになった。
実施の形態1と同様、圧電体205を第1層と第2層と
の2重構造としてスパッタリング等の薄膜形成方法を用
いて作製しているので、極めて緻密で結晶性のよい圧電
体205を形成することができ、比較的簡単な構成で良
好な振動特性を得ることができた。これは、圧電体20
5として結晶性のよい圧電膜が形成できるので、通常の
焼結体では絶縁破壊を起こすような高い電圧を印加して
駆動することができるようになったことによるものであ
る。また、実施の形態1と同様、圧電体205を極めて
薄くすることができるので、微細化が容易で、200d
piのノズル密度を有するヘッドが容易に作製できるよ
うになった。
【0088】圧電体205の形成方法は、上述のスピン
コートの他、CVD法等の他の薄膜形成方法を用いても
よい。
コートの他、CVD法等の他の薄膜形成方法を用いても
よい。
【0089】また、この圧電体205の厚さは、10μ
m以上になると、微細加工が困難となるので、圧電体2
05の厚さは、10μm以下に設定することが好まし
い。
m以上になると、微細加工が困難となるので、圧電体2
05の厚さは、10μm以下に設定することが好まし
い。
【0090】実施の形態4において、この圧電体205
は、実施の形態1又は実施の形態2と同様、MgO基板
又はSi基板を用いて形成したものが用いられる。
は、実施の形態1又は実施の形態2と同様、MgO基板
又はSi基板を用いて形成したものが用いられる。
【0091】すなわち、基板として、(100)面が表
面に表れるように劈開された単結晶MgO基板を用い、
MgO基板の(100)面上に、Zrを含まない初期層
を形成した後、その初期層上に一般式(Pb1-xLax)
(Zr1-yTiy)O3で表される圧電体を形成すること
により、c軸に配向した圧電体を形成することができ
る。このように一般式Pb(Zr1-yTiy)O3で表さ
れる圧電体に、Laを添加することにより、結晶化温度
を下げることができ、薄膜圧電体の圧電性を向上させる
ことができる。さらに、このようにして形成された単結
晶の(Pb1-xLax)(Zr1-yTiy)O3は、同組成
の多結晶体に比較して1.5倍の圧電定数を得ることが
できる。また、圧電体205を形成する方法としては、
スパッタ法もしくはCVD法を用いることにより、結晶
性のよい単結晶の膜が、1時間に1μm以上の早い堆積
速度で形成することができる。さらに、電極材料として
白金もしくはルテニウム酸化物を用いることにより、良
好な界面特性を維持しながら圧電膜を成長させることが
できる。また、白金又はルテニウム酸化物を電極として
用いた場合、基板材料としてMgO以外に、微細加工が
容易であるシリコン又はガラス、もしくは剛性の高いス
テンレス材料を用いることも可能となり、ヘッド作製コ
ストを下げることができる。
面に表れるように劈開された単結晶MgO基板を用い、
MgO基板の(100)面上に、Zrを含まない初期層
を形成した後、その初期層上に一般式(Pb1-xLax)
(Zr1-yTiy)O3で表される圧電体を形成すること
により、c軸に配向した圧電体を形成することができ
る。このように一般式Pb(Zr1-yTiy)O3で表さ
れる圧電体に、Laを添加することにより、結晶化温度
を下げることができ、薄膜圧電体の圧電性を向上させる
ことができる。さらに、このようにして形成された単結
晶の(Pb1-xLax)(Zr1-yTiy)O3は、同組成
の多結晶体に比較して1.5倍の圧電定数を得ることが
できる。また、圧電体205を形成する方法としては、
スパッタ法もしくはCVD法を用いることにより、結晶
性のよい単結晶の膜が、1時間に1μm以上の早い堆積
速度で形成することができる。さらに、電極材料として
白金もしくはルテニウム酸化物を用いることにより、良
好な界面特性を維持しながら圧電膜を成長させることが
できる。また、白金又はルテニウム酸化物を電極として
用いた場合、基板材料としてMgO以外に、微細加工が
容易であるシリコン又はガラス、もしくは剛性の高いス
テンレス材料を用いることも可能となり、ヘッド作製コ
ストを下げることができる。
【0092】また、一般式(Pb1-xLax)(Zr1-y
Tiy)O3で表される圧電膜を白金もしくはルテニウム
酸化物の電極上に形成する場合、電極と接する部分の組
成で、特にyを0.7以上に設定(Zrの割合を小さく
する)することにより、電極上にZrの酸化物等の不純
物層の析出を押さえることができ、良好に結晶性を有す
る圧電体205を形成することができる。従って、電極
のすぐ上に上述のZrの少ない初期層を形成しその初期
層の上に、yが0.7以下に設定された、大きな圧電定
数を有する圧電膜を数μm形成することにより、高い圧
電定数を有する圧電体205を結晶性よく形成すること
ができる。
Tiy)O3で表される圧電膜を白金もしくはルテニウム
酸化物の電極上に形成する場合、電極と接する部分の組
成で、特にyを0.7以上に設定(Zrの割合を小さく
する)することにより、電極上にZrの酸化物等の不純
物層の析出を押さえることができ、良好に結晶性を有す
る圧電体205を形成することができる。従って、電極
のすぐ上に上述のZrの少ない初期層を形成しその初期
層の上に、yが0.7以下に設定された、大きな圧電定
数を有する圧電膜を数μm形成することにより、高い圧
電定数を有する圧電体205を結晶性よく形成すること
ができる。
【0093】また、本発明のインクジェットヘッドで
は、上述のように薄い圧電体及び振動板を用いて構成さ
れるので、圧力室が形成された本体部と振動板との接着
には留意する必要がある。すなわち、本体部の隔壁と振
動板とを接着剤で接合する場合、接着剤の硬化による収
縮により薄い圧電体205に大きな応力がかかり、亀裂
が発生したり剥離する場合がある。また、亀裂や剥離に
まで至らない場合でも、安定した振動を妨げることにな
るからである。
は、上述のように薄い圧電体及び振動板を用いて構成さ
れるので、圧力室が形成された本体部と振動板との接着
には留意する必要がある。すなわち、本体部の隔壁と振
動板とを接着剤で接合する場合、接着剤の硬化による収
縮により薄い圧電体205に大きな応力がかかり、亀裂
が発生したり剥離する場合がある。また、亀裂や剥離に
まで至らない場合でも、安定した振動を妨げることにな
るからである。
【0094】そこで、本実施の形態4では、図16に示
すように、膜厚が2μm程度の剛性の低い樹脂層212
を介して本体部の隔壁207と振動板204を接合する
ことが好ましい。この樹脂層212は、例えばポリイミ
ドからなり、スピンコート法等を用いて形成することが
できる。尚、図16において、213の符号を付して示
すものは、接着剤である。
すように、膜厚が2μm程度の剛性の低い樹脂層212
を介して本体部の隔壁207と振動板204を接合する
ことが好ましい。この樹脂層212は、例えばポリイミ
ドからなり、スピンコート法等を用いて形成することが
できる。尚、図16において、213の符号を付して示
すものは、接着剤である。
【0095】以上のようにポリイミドからなる樹脂層2
12を設けることにより、接着剤213の収縮により、
圧電体205に応力が加わるのを防止でき、圧電体20
5を安定して振動させることができると同時に破損等を
防止することができた。また、このポリイミド樹脂によ
り、インクが振動板に直接接することがなくなり、寿命
を向上させることができる。尚、樹脂層212の厚さ
は、3μm以下にすることが好ましく、3μm以上の厚
さにすると、振動板の振動を樹脂層が吸収して効果的に
インクの吐き出し性能が劣化する。
12を設けることにより、接着剤213の収縮により、
圧電体205に応力が加わるのを防止でき、圧電体20
5を安定して振動させることができると同時に破損等を
防止することができた。また、このポリイミド樹脂によ
り、インクが振動板に直接接することがなくなり、寿命
を向上させることができる。尚、樹脂層212の厚さ
は、3μm以下にすることが好ましく、3μm以上の厚
さにすると、振動板の振動を樹脂層が吸収して効果的に
インクの吐き出し性能が劣化する。
【0096】また、インクの吐き出し性能を効果的に発
揮させかつインクの吐き出し量や吐き出し速度のばらつ
きを押さえるために、樹脂層212及び接着剤213の
量及び厚さを精度よく管理する必要がある。図17は、
圧電振動部(圧電素子と振動板からなる)230におけ
る隔壁と接着される部分に7μmの厚さのアルミナ層2
14を形成したものである。このアルミナ層214は、
圧電振動部230上に7μmの厚さの膜を形成した後、
隔壁に対する部分を残して、酸によるウェットエッチン
グすることにより形成される。このように、アルミナ層
214を介して隔壁207と圧電振動部230とを接合
することにより、圧電振動部230のうち、圧力室20
1上に位置する部分のみに限って振動させることがで
き、インク吐き出し量等のばらつきを減少させることが
できる。尚、本発明では、アルミナ層214に代えて、
各種金属酸化物からなるセラミック、エポキシ樹脂等の
剛性の高い樹脂や、Cr等を用いてもよい。すなわち、
圧電振動部230との密着性がよく、微細加工が可能な
材料を用いることができる。
揮させかつインクの吐き出し量や吐き出し速度のばらつ
きを押さえるために、樹脂層212及び接着剤213の
量及び厚さを精度よく管理する必要がある。図17は、
圧電振動部(圧電素子と振動板からなる)230におけ
る隔壁と接着される部分に7μmの厚さのアルミナ層2
14を形成したものである。このアルミナ層214は、
圧電振動部230上に7μmの厚さの膜を形成した後、
隔壁に対する部分を残して、酸によるウェットエッチン
グすることにより形成される。このように、アルミナ層
214を介して隔壁207と圧電振動部230とを接合
することにより、圧電振動部230のうち、圧力室20
1上に位置する部分のみに限って振動させることがで
き、インク吐き出し量等のばらつきを減少させることが
できる。尚、本発明では、アルミナ層214に代えて、
各種金属酸化物からなるセラミック、エポキシ樹脂等の
剛性の高い樹脂や、Cr等を用いてもよい。すなわち、
圧電振動部230との密着性がよく、微細加工が可能な
材料を用いることができる。
【0097】以上の圧電振動部では、圧電体205を1
層で構成したが、本発明はこれに限らず、図15に示す
ように、圧電体205a及び圧電体205bの2層で構
成してもよい。この場合、個別電極209を、圧電体2
05a上に形成された電極209aと圧電体205bの
下に形成された電極209bとに分割して形成し、圧電
体205aと圧電体205bとの間に、共通の接地電極
である中間電極211を形成する。このように、圧電体
205を圧電体205a,205bの2層で構成するこ
とにより、1層で構成した場合の2倍の変位を得ること
ができる。尚、圧電体205a,205bはそれぞれ、
初期層(第1層)と第2層とからなる。また、このよう
な構成にすると、圧電体205a,205bによってた
わみ振動をするので、原理的には圧電体と共同して振動
を発生する振動板204が不要となり、インクから圧電
体を保護するための、例えば1μm程度の樹脂層を形成
するだけでよい。言い換えると図15に示す構成では、
振動板を備えることなく、圧電体205a,205bの
2層を備えることで圧電振動部を構成している。
層で構成したが、本発明はこれに限らず、図15に示す
ように、圧電体205a及び圧電体205bの2層で構
成してもよい。この場合、個別電極209を、圧電体2
05a上に形成された電極209aと圧電体205bの
下に形成された電極209bとに分割して形成し、圧電
体205aと圧電体205bとの間に、共通の接地電極
である中間電極211を形成する。このように、圧電体
205を圧電体205a,205bの2層で構成するこ
とにより、1層で構成した場合の2倍の変位を得ること
ができる。尚、圧電体205a,205bはそれぞれ、
初期層(第1層)と第2層とからなる。また、このよう
な構成にすると、圧電体205a,205bによってた
わみ振動をするので、原理的には圧電体と共同して振動
を発生する振動板204が不要となり、インクから圧電
体を保護するための、例えば1μm程度の樹脂層を形成
するだけでよい。言い換えると図15に示す構成では、
振動板を備えることなく、圧電体205a,205bの
2層を備えることで圧電振動部を構成している。
【0098】(実施の形態5)図18は、本発明に係る
実施の形態5のインクジェットヘッドの構成を示す部分
断面図であり、この実施の形態5のインクジェットヘッ
ドは以下のような手順で作製される。
実施の形態5のインクジェットヘッドの構成を示す部分
断面図であり、この実施の形態5のインクジェットヘッ
ドは以下のような手順で作製される。
【0099】まず、単結晶のシリコン基板上に共通電極
208となるPt層を形成し、その共通電極208上に
実施の形態1と同様にして、各圧力室に対応する膜厚3
μmの圧電体205及び個別電極209を形成する。そ
して、個別電極209上に振動板204aとなる膜厚2
のアルミナ層を形成する。尚、隣接する圧電体205の
間は、ポリイミド樹脂からなる埋め込み樹脂210によ
り埋め込まれている。次に、シリコン基板を約0.1m
mの厚さに研磨し、さらに研磨後のシリコン基板を各圧
力室を隔てる隔壁に対応する部分(シリコン台座15)
が残るように、例えばKOH水溶液等のアルカリ溶液に
よりエッチングする。そして、ステンレス、樹脂又はガ
ラスからなる圧力室が形成された本体部の隔壁とシリコ
ン台座15とを対向させて接着して、図18に示す実施
の形態5のインクジェットヘッドが作製される。尚、本
実施の形態5において、圧力室201の幅は、例えば、
70μmに設定される。
208となるPt層を形成し、その共通電極208上に
実施の形態1と同様にして、各圧力室に対応する膜厚3
μmの圧電体205及び個別電極209を形成する。そ
して、個別電極209上に振動板204aとなる膜厚2
のアルミナ層を形成する。尚、隣接する圧電体205の
間は、ポリイミド樹脂からなる埋め込み樹脂210によ
り埋め込まれている。次に、シリコン基板を約0.1m
mの厚さに研磨し、さらに研磨後のシリコン基板を各圧
力室を隔てる隔壁に対応する部分(シリコン台座15)
が残るように、例えばKOH水溶液等のアルカリ溶液に
よりエッチングする。そして、ステンレス、樹脂又はガ
ラスからなる圧力室が形成された本体部の隔壁とシリコ
ン台座15とを対向させて接着して、図18に示す実施
の形態5のインクジェットヘッドが作製される。尚、本
実施の形態5において、圧力室201の幅は、例えば、
70μmに設定される。
【0100】以上のように、実施の形態5のインクジェ
ットヘッドでは、シリコン基板を微細加工することによ
り、その一部を用いて圧力室を形成し、本体部との接着
部を圧電体から離れるように構成しているので、接着部
の影響による振動特性の劣化を実質的に無くすことがで
きる。従って、実施の形態5のインクジェットヘッドで
は、インクの吐き出し性能のばらつきを極めて小さくで
きる。また、本実施の形態において、圧電体205を形
成する時に、(Pb0.95La0.05)TiO3からなる初
期層を形成したところ、Ptからなる共通電極208上
に、500℃の低い基板温度で、結晶性のよい初期層を
形成することができることが確認された。このように低
い温度で初期層が形成できることは、実用上極めて有益
である。
ットヘッドでは、シリコン基板を微細加工することによ
り、その一部を用いて圧力室を形成し、本体部との接着
部を圧電体から離れるように構成しているので、接着部
の影響による振動特性の劣化を実質的に無くすことがで
きる。従って、実施の形態5のインクジェットヘッドで
は、インクの吐き出し性能のばらつきを極めて小さくで
きる。また、本実施の形態において、圧電体205を形
成する時に、(Pb0.95La0.05)TiO3からなる初
期層を形成したところ、Ptからなる共通電極208上
に、500℃の低い基板温度で、結晶性のよい初期層を
形成することができることが確認された。このように低
い温度で初期層が形成できることは、実用上極めて有益
である。
【0101】また、実施の形態5では、基板としてシリ
コン基板の代わりに石英ガラスを用いることができ、こ
の石英ガラスを用いると、基板の微細加工にフッ酸によ
るエッチングを用いることができるので、さらに安価に
ヘッドを作製することができる。また、基板として(1
00)面に配向させたMgO基板を用いることにより、
実施の形態1で説明したように、Pt電極上に初期層を
介してc軸に配向したPb(Zr0.53Ti0.47)O3か
らなる圧電体205を形成することができるので、同様
の組成の多結晶薄膜からなる圧電体の約1.5倍の圧電
定数を得ることができる。また、MgO基板を用いた場
合も同様に、基板を約0.1mmの厚さに研磨もしくは
エッチングした後、図18に示すように加工し、その部
分を本体部の隔壁と接合することができる。
コン基板の代わりに石英ガラスを用いることができ、こ
の石英ガラスを用いると、基板の微細加工にフッ酸によ
るエッチングを用いることができるので、さらに安価に
ヘッドを作製することができる。また、基板として(1
00)面に配向させたMgO基板を用いることにより、
実施の形態1で説明したように、Pt電極上に初期層を
介してc軸に配向したPb(Zr0.53Ti0.47)O3か
らなる圧電体205を形成することができるので、同様
の組成の多結晶薄膜からなる圧電体の約1.5倍の圧電
定数を得ることができる。また、MgO基板を用いた場
合も同様に、基板を約0.1mmの厚さに研磨もしくは
エッチングした後、図18に示すように加工し、その部
分を本体部の隔壁と接合することができる。
【0102】(実施の形態6)図19は、実施の形態6
のインクジェットヘッドの構成を示す斜視図である。こ
の実施の形態6のインクジェットヘッドは、4つのステ
ンレス板351,352,353,354を積層して構
成した本体部350と、本体部350に形成された圧力
室301を塞ぐように設けられた圧電振動部(圧電素子
303及び振動板304からなる)とからなる。なお、
本体部350において、インク吐出口302は、図19
に示すようにステンレス板354の下面に幅方向に並置
して設けられ、隔壁(図示せず)で分離されたインク室
301はそれぞれ、各インク吐出口302に対応して設
けられている。圧電素子303は、共通電極(図示せ
ず)と圧電膜305と個別電極309とからなり、個別
電極309がそれぞれ、各圧力室301の直上に形成さ
れて、各圧力室301に対応する個別の圧電素子が構成
される。ここで、圧電膜305は、実施の形態1〜5と
同様に構成される。
のインクジェットヘッドの構成を示す斜視図である。こ
の実施の形態6のインクジェットヘッドは、4つのステ
ンレス板351,352,353,354を積層して構
成した本体部350と、本体部350に形成された圧力
室301を塞ぐように設けられた圧電振動部(圧電素子
303及び振動板304からなる)とからなる。なお、
本体部350において、インク吐出口302は、図19
に示すようにステンレス板354の下面に幅方向に並置
して設けられ、隔壁(図示せず)で分離されたインク室
301はそれぞれ、各インク吐出口302に対応して設
けられている。圧電素子303は、共通電極(図示せ
ず)と圧電膜305と個別電極309とからなり、個別
電極309がそれぞれ、各圧力室301の直上に形成さ
れて、各圧力室301に対応する個別の圧電素子が構成
される。ここで、圧電膜305は、実施の形態1〜5と
同様に構成される。
【0103】以上の実施の形態6では、ステンレス板3
51〜354を用いて本体部350を形成したが、本発
明はこれに限らず、ガラス板を積層して本体部を構成す
るようにしてもよい。また、図19に示す構造の本体部
を樹脂を用いて形成してもよい。
51〜354を用いて本体部350を形成したが、本発
明はこれに限らず、ガラス板を積層して本体部を構成す
るようにしてもよい。また、図19に示す構造の本体部
を樹脂を用いて形成してもよい。
【0104】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明に
よれば、スパッタ法及びCVD法等の薄膜形成方法を用
いて、従来例に比較して薄くかつ大きい圧電定数を有す
る圧電膜を形成することができるので、圧電膜の微細加
工が可能となり、高密度にインク吐出口が形成され、か
つ高速応答が可能なインクジェット記録装置用の小型の
ヘッドが提供できる。従って、この小型で高密度に吐出
口が形成されたインクジェットヘッドを使用することに
より、高解像度で高速印字が可能なインクジェット記録
装置を実現できる。
よれば、スパッタ法及びCVD法等の薄膜形成方法を用
いて、従来例に比較して薄くかつ大きい圧電定数を有す
る圧電膜を形成することができるので、圧電膜の微細加
工が可能となり、高密度にインク吐出口が形成され、か
つ高速応答が可能なインクジェット記録装置用の小型の
ヘッドが提供できる。従って、この小型で高密度に吐出
口が形成されたインクジェットヘッドを使用することに
より、高解像度で高速印字が可能なインクジェット記録
装置を実現できる。
【図1】(a)実施の形態1のインクジェットヘッドの
構成を示す斜視図 (b)(a)のA−A’線についての断面図
構成を示す斜視図 (b)(a)のA−A’線についての断面図
【図2】実施の形態1のインクジェットヘッドにおける
圧電振動部を拡大して示す部分断面図
圧電振動部を拡大して示す部分断面図
【図3】実施の形態1のインクジェットヘッドにおける
圧電膜5を拡大して示す部分断面図
圧電膜5を拡大して示す部分断面図
【図4】実施の形態1のインクジェットヘッドの製造方
法において、MgO基板10上に圧電振動部を形成した
時の断面図
法において、MgO基板10上に圧電振動部を形成した
時の断面図
【図5】(a)実施の形態1のインクジェットヘッドに
おける一例の製造方法の主要工程を示す工程図 (b)(a)とは異なる例を示す工程図
おける一例の製造方法の主要工程を示す工程図 (b)(a)とは異なる例を示す工程図
【図6】実施の形態1のインクジェットヘッドの正面図
【図7】実施の形態1のインクジェットヘッドの一例に
おける、印加電圧に対する振動板のたわみ量を示す図
おける、印加電圧に対する振動板のたわみ量を示す図
【図8】実施の形態1のインクジェットヘッドの他の例
における、印加電圧に対する振動板のたわみ量を示す図
における、印加電圧に対する振動板のたわみ量を示す図
【図9】実施の形態2のインクジェットヘッドの製造方
法において、シリコン基板15上に圧電振動部を形成し
た時の断面図
法において、シリコン基板15上に圧電振動部を形成し
た時の断面図
【図10】実施の形態2のインクジェットヘッドの製造
方法の主要な工程を示す工程図
方法の主要な工程を示す工程図
【図11】実施の形態3の製造方法により作製されるイ
ンクジェットヘッドの特徴を示す部分断面図
ンクジェットヘッドの特徴を示す部分断面図
【図12】実施の形態3のインクジェットヘッドの製造
方法の主要な工程を示す工程図
方法の主要な工程を示す工程図
【図13】(a)実施の形態4のインクジェットヘッド
の構成を示す斜視図 (b)図13(a)のC−C’線についての断面図
の構成を示す斜視図 (b)図13(a)のC−C’線についての断面図
【図14】図13(a)のD−D’線についての断面図
【図15】実施の形態4の変形例の圧電振動部の構成を
示す部分断面図
示す部分断面図
【図16】実施の形態4における好ましい接続構造を示
す部分断面図
す部分断面図
【図17】実施の形態4における他の好ましい接続構造
を示す部分断面図
を示す部分断面図
【図18】実施の形態5のインクジェットヘッドの構成
を示す部分断面図
を示す部分断面図
【図19】実施の形態6のインクジェットヘッドの構成
を示す斜視図
を示す斜視図
1 圧力室 2 吐出口 3 圧電素子 4 振動板 5 圧電膜 6,7 電極 8 第1層 9 第2層 30 圧電振動部 50 本体部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤井 覚 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内
Claims (25)
- 【請求項1】 インク吐出口と、前記インク吐出口に接
続された圧力室とを有する本体部と、鉛、チタン及びジ
ルコニウムを有する圧電膜と前記圧電膜の両側に設けら
れた電極とを含んでなり前記圧力室の一部に設けられた
圧電振動部とを備え、前記圧電振動部をたわみ振動させ
ることによりインク吐出口からインクを吐き出させるイ
ンクジェットヘッド記録装置であって、前記圧電膜が、
ストロンチウム又はバリウムを含むペロブスカイト構造
を有する第1層と、前記第1層に接するように形成され
た鉛、チタン及びジルコニウムを有するペロブスカイト
構造の第2層とを含んでいることを特徴とするインクジ
ェットヘッド記録装置。 - 【請求項2】 インク吐出口と、前記インク吐出口に接
続された圧力室とを有する本体部と、鉛、チタン及びジ
ルコニウムを有する圧電膜と前記圧電膜の両側に設けら
れた電極とを含んでなり前記圧力室の一部に設けられた
圧電振動部とを備え、前記圧電振動部をたわみ振動させ
ることによりインク吐出口からインクを吐き出させるイ
ンクジェットヘッド記録装置であって、前記圧電膜が、
それぞれペロブスカイト構造を有しかつ互いに接するよ
うに形成された第1層と第2層とを含んでなり、前記第
1層のジルコニウムの含有量が前記第2層のジルコニウ
ムの含有量に比較して少ないことを特徴とするインクジ
ェットヘッド記録装置。 - 【請求項3】 インク吐出口と、前記インク吐出口に接
続された圧力室とを有する本体部と、鉛、チタン及びジ
ルコニウムを有する圧電膜と前記圧電膜の両側に設けら
れた電極とを含んでなり前記圧力室の一部に設けられた
圧電振動部とを備え、前記圧電振動部をたわみ振動させ
ることによりインク吐出口からインクを吐き出させるイ
ンクジェットヘッド記録装置であって、前記圧電膜が、
それぞれペロブスカイト構造を有しかつ互いに接するよ
うに形成されたジルコニウムを有していない第1層とジ
ルコニウムを有する第2層とを含んでなることを特徴と
するインクジェットヘッド記録装置。 - 【請求項4】 第1層がランタンを含んでいる請求項2
又は3のインクジェットヘッド記録装置。 - 【請求項5】 第2層において、ジルコニウム/チタン
比が、30/70以上70/30以下に設定された請求
項1〜4のうちのいずれか1項に記載のインクジェット
ヘッド記録装置。 - 【請求項6】 圧電膜が単結晶である請求項1〜5のう
ちのいずれか1項に記載のインクジェットヘッド記録装
置。 - 【請求項7】 圧電膜が、10μm以下の厚さに形成さ
れている請求項1〜6のうちのいずれか1項に記載のイ
ンクジェットヘッド記録装置。 - 【請求項8】 圧電膜が、1μm以上、3μm以下の厚
さに形成されている請求項7に記載のインクジェットヘ
ッド記録装置。 - 【請求項9】 第1層が、50nm以上、100nm以
下の厚さに形成されている請求項7又は8に記載のイン
クジェットヘッド記録装置。 - 【請求項10】 圧電振動部がさらに振動板を備え、前
記圧電振動部がたわみ振動する請求項1〜9のうちのい
ずれか1項に記載のインクジェットヘッド記録装置。 - 【請求項11】 振動板が、ニッケル、クロム、アルミ
ニウム及びそれらの酸化物、シリコン、シリコン酸化
物、高分子有機物からなる群から選ばれた少なくとも1
つの材料からなる請求項10記載のインクジェットヘッ
ド記録装置。 - 【請求項12】 圧電振動部において、電極間にさら
に、圧電膜と中間電極層を介して対向する、前記圧電膜
とは別の圧電膜を設け、その2つの圧電膜によってたわ
み振動をさせる請求項1〜9のうちのいずれか1項に記
載のインクジェットヘッド記録装置。 - 【請求項13】 圧電膜の第2層が、ニオブ及びスズを
含み反強誘電性を有する請求項1〜12のうちのいずれ
か1項に記載のインクジェットヘッド記録装置。 - 【請求項14】 第1層において、ジルコニウムの濃度
が厚さ方向に連続的に増加するように分布しておりかつ
ジルコニウムの濃度が高い一方の面で第2層と接してい
る請求項1〜13のうちのいずれか1項に記載のインク
ジェットヘッド記録装置。 - 【請求項15】 圧電膜の両側に設けられた電極層が、
白金又は金で形成されている請求項1〜14のうちのい
ずれか1項に記載のインクジェットヘッド記録装置。 - 【請求項16】 本体部は複数のインク吐出口と各イン
ク吐出口にそれぞれ対応して設けられた複数の圧力室を
有し、圧電膜の両側に設けられた電極のうち少なくとも
一方の電極を前記圧力室に対応するように分離して設け
ることにより、各圧力室に対応した圧電振動部を構成し
た請求項1〜15のうちのいずれか1項に記載のインク
ジェットヘッド記録装置。 - 【請求項17】 圧電膜を圧力室に対応するように分離
して設け、一方の電極を前記分離された各圧電膜上に形
成した請求項16に記載のインクジェットヘッド記録装
置。 - 【請求項18】 分離された圧電膜の間に、前記圧電膜
の伸縮を阻害しない剛性の低い樹脂を充填した請求項1
6に記載のインクジェットヘッド記録装置。 - 【請求項19】 圧電振動部は、その周辺部が圧力室の
周辺部と弾性を有しかつ膜厚が3μm以下の樹脂層を介
して接合されている請求項1〜18のうちのいずれか1
項に記載のインクジェットヘッド記録装置。 - 【請求項20】 圧電振動部は、その周辺部が圧力室の
周辺部と、セラミック、金属又は樹脂からなる台座を介
して接合されている請求項1〜18のうちのいずれか1
項に記載のインクジェットヘッド記録装置。 - 【請求項21】 インク吐出口と前記インク吐出口に接
続されかつ一部に開口部が形成された圧力室とを有する
本体部と、前記開口部を塞ぐように設けられた圧電振動
部とを備えたインクジェットヘッド記録装置の製造方法
であって、基板上に、鉛及びチタンを含むペロブスカイ
ト構造を有する第1層を形成し、第1層上にジルコニウ
ムと鉛及びチタンとを含むペロプスカイト構造を有する
第2層を形成するすることにより、前記第1層と第2層
とを含む圧電膜を形成する工程とを含み、前記基板上に
前記圧電膜を有する圧電振動部を形成する第1工程と、
前記本体部の前記開口部の周辺部と前記圧電振動部の周
辺部とを対向させて接合する第2工程と、接合後に前記
基板を除去する第3工程とを含み、前記第1工程におい
て、前記第1層をジルコニウムを含まないように、又は
前記第2層に比較してジルコニウムの量が少なくなるよ
うに形成することを特徴とするインクジェットヘッド記
録装置の製造方法。 - 【請求項22】 第1層及び第2層をスパッタリングに
より形成した請求項21記載のインクジェットヘッド記
録装置の製造方法。 - 【請求項23】 基板として酸化マグネシウム基板を用
い、第3工程において、前記記基板を燐酸を用いたエッ
チングにより除去した請求項21又は22記載のインク
ジェットヘッド記録装置の製造方法。 - 【請求項24】 基板としてシリコン基板又はガラス基
板を用いた請求項21又は22記載のインクジェットヘ
ッド記録装置の製造方法。 - 【請求項25】 第3工程において、基板をフッ酸系溶
液又は水酸化カリウム溶液を用いてエッチングにより除
去する請求項24記載のインクジェットヘッド記録装置
の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP16183698A JPH11348285A (ja) | 1998-06-10 | 1998-06-10 | インクジェット記録装置とその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP16183698A JPH11348285A (ja) | 1998-06-10 | 1998-06-10 | インクジェット記録装置とその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH11348285A true JPH11348285A (ja) | 1999-12-21 |
Family
ID=15742865
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP16183698A Pending JPH11348285A (ja) | 1998-06-10 | 1998-06-10 | インクジェット記録装置とその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH11348285A (ja) |
Cited By (23)
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-
1998
- 1998-06-10 JP JP16183698A patent/JPH11348285A/ja active Pending
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