JPH11348587A - 油圧式4輪駆動車 - Google Patents

油圧式4輪駆動車

Info

Publication number
JPH11348587A
JPH11348587A JP16368698A JP16368698A JPH11348587A JP H11348587 A JPH11348587 A JP H11348587A JP 16368698 A JP16368698 A JP 16368698A JP 16368698 A JP16368698 A JP 16368698A JP H11348587 A JPH11348587 A JP H11348587A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wheel drive
hydraulic
hydraulic pump
clutch
wheel
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP16368698A
Other languages
English (en)
Inventor
Tatsuya Matsunami
辰哉 松波
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP16368698A priority Critical patent/JPH11348587A/ja
Publication of JPH11348587A publication Critical patent/JPH11348587A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Arrangement And Mounting Of Devices That Control Transmission Of Motive Force (AREA)
  • Arrangement And Driving Of Transmission Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 入力用クラッチを小型化するとともに制御を
簡略化する。また、出力用クラッチのための補助油圧ポ
ンプや電磁切換弁を不要としてエネルギーロスを低減す
る。 【解決手段】 入力用クラッチ22は、電磁石22mの
電磁力で摩擦係合させられることにより4輪駆動用油圧
ポンプ24を回転駆動して2輪駆動から4輪駆動へ切り
換えるとともに、その4輪駆動用油圧ポンプ24の吐出
油圧で係合状態が自己保持され、4輪駆動状態で前後輪
の回転数差が小さくなって吐出油圧が低くなると自動的
に開放されて2輪駆動に切り換わる。出力用クラッチ3
0は、4輪駆動時に4輪駆動用油圧ポンプ24が回転駆
動されると、その吐出油圧によって自動的に摩擦係合さ
せられ、4輪駆動から2輪駆動への切換え時に4輪駆動
用油圧ポンプ24の吐出油圧が低下すると自動的に開放
されるため、出力用クラッチ30のための特別な油圧回
路や制御が不要である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、油圧式4輪駆動車
の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】(a) 前後輪の一方を回転駆動する走行用
駆動源と、(b) その走行用駆動源に連結されて回転駆動
される4輪駆動用油圧ポンプと、(c) その4輪駆動用油
圧ポンプの吐出油圧により回転駆動されて前後輪の他方
を回転駆動する油圧モータと、(d) 前記4輪駆動用油圧
ポンプと前記走行用駆動源との間の動力伝達経路に配設
された入力用クラッチとを有する油圧式4輪駆動車が提
案されている。特開平4−92727号公報に記載され
ている装置はその一例で、入力用クラッチとして電磁ク
ラッチが用いられている。また、実開平7−8042号
公報には、2輪駆動時に油圧モータが車輪(前後輪の他
方)の回転に伴って回転駆動されてエネルギーロスを生
じることを防止するため、その車輪と油圧モータとの間
の動力伝達経路に油圧式の出力用クラッチを設け、補助
油圧ポンプから油圧を供給することにより4輪駆動時だ
け油圧モータと車輪とを接続するようにした油圧式4輪
駆動車が記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前者
(特開平4−92727号公報記載の装置)において
は、電磁力で必要な伝達トルクを発生させる必要がある
ため入力用クラッチが大型になるという問題があった。
また、前後輪で所定の回転差が生じた場合、すなわち走
行用駆動源によって直接駆動される一方の車輪がスリッ
プした時に自動的に4輪駆動に切り換えるスタンバイ式
の4輪駆動車においては、そのスリップ状態を検出して
電磁クラッチを適切なタイミングでON、OFF制御す
る必要がある。
【0004】一方、後者(実開平7−8042号公報記
載の装置)においては、4輪駆動用油圧ポンプとは別に
補助油圧ポンプを設けて油圧クラッチを係合させるとと
もに、電磁切換弁でその油圧の供給、停止を切り換える
ようになっているため、複雑な油圧回路や切換制御が必
要であるとともに、補助油圧ポンプが常時駆動されるた
め必ずしも十分なエネルギーロス低減効果が得られない
という問題があった。
【0005】本発明は以上の事情を背景として為された
もので、その第1の目的は、入力用クラッチを小型化す
るとともに、その制御を簡略化することであり、第2の
目的は、出力用クラッチのための補助油圧ポンプや電磁
切換弁を不要としてエネルギーロスを低減することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに、第1発明は、(a) 前後輪の一方を回転駆動する走
行用駆動源と、(b) その走行用駆動源に連結されて回転
駆動される4輪駆動用油圧ポンプと、(c) その4輪駆動
用油圧ポンプの吐出油圧により回転駆動されて前後輪の
他方を回転駆動する油圧モータと、(d) 前記4輪駆動用
油圧ポンプと前記走行用駆動源との間の動力伝達経路に
配設された入力用クラッチとを有する油圧式4輪駆動車
において、(e) 前記入力用クラッチは、前記4輪駆動用
油圧ポンプの吐出油圧によって摩擦係合させられること
により動力伝達する油圧クラッチで、(f) 2輪駆動から
4輪駆動への切換え時に、前記4輪駆動用油圧ポンプを
回転駆動して前記入力用クラッチをその4輪駆動用油圧
ポンプの吐出油圧により摩擦係合させるトリガ手段を有
することを特徴とする。
【0007】第2発明は、第1発明の油圧式4輪駆動車
において、(a) 前記入力用クラッチは、油圧の他に電磁
力でも摩擦係合させられる電磁石付き油圧クラッチで、
(b)前記トリガ手段は、前記電磁石を励磁して前記入力
用クラッチを摩擦係合させることにより前記4輪駆動用
油圧ポンプを回転駆動するものであることを特徴とす
る。
【0008】第3発明は、(a) 前後輪の一方を回転駆動
する走行用駆動源と、(b) その走行用駆動源に連結され
て回転駆動される4輪駆動用油圧ポンプと、(c) その4
輪駆動用油圧ポンプの吐出油圧により回転駆動されて前
後輪の他方を回転駆動する油圧モータと、(d) 前記4輪
駆動用油圧ポンプと前記走行用駆動源との間の動力伝達
経路に配設された入力用クラッチとを有する油圧式4輪
駆動車において、(e)前記油圧モータと前記前後輪の他
方との間の動力伝達経路に配設され、前記4輪駆動用油
圧ポンプの吐出油圧によって摩擦係合させられることに
より動力伝達する油圧式の出力用クラッチを有すること
を特徴とする。
【0009】
【発明の効果】第1発明の油圧式4輪駆動車において
は、入力用クラッチとして油圧クラッチが用いられてい
るため、電磁クラッチに比較して大きな加圧力が容易に
得られるようになり、小型且つ安価なクラッチを採用で
きる。また、その油圧クラッチは4輪駆動用油圧ポンプ
の吐出油圧により摩擦係合させられるもので、2輪駆動
から4輪駆動への切換え時にはトリガ手段により4輪駆
動用油圧ポンプが回転駆動されることにより、その吐出
油圧で摩擦係合させられ且つその係合状態が自己保持さ
れるため、専用の油圧ポンプが不要である。更に、4輪
駆動状態において前後輪の周速差が小さくなった時、言
い換えればスリップ状態が略解消した場合や旋回走行か
ら直線走行へ移行した場合に、4輪駆動用油圧ポンプの
負荷が低下して吐出油圧が低くなるが、この吐出油圧の
低下に伴って上記入力用クラッチ(油圧クラッチ)が自
動的に開放されるようにすることも可能で、その場合に
は開放時すなわち4輪駆動から2輪駆動への切換え制御
が不要になる。
【0010】第2発明では、入力用クラッチとして電磁
石付き油圧クラッチが用いられ、その電磁石で摩擦係合
させられることにより4輪駆動用油圧ポンプを回転駆動
し、その発生した吐出油圧で係合状態が自己保持される
ようになっているため、前後輪のスリップ状態を監視す
るなどして2輪駆動から4輪駆動への切換えを自動的に
行うことができる。電磁石は、トリガ手段として用いら
れるため、その電磁力は小さくても良く、小型で安価な
電磁石を採用できる。
【0011】第3発明では、油圧モータと前後輪の他方
との間の動力伝達経路に油圧式の出力用クラッチが配設
されるとともに、その出力用クラッチは4輪駆動用油圧
ポンプの吐出油圧によって摩擦係合させられるため、4
輪駆動用油圧ポンプが回転駆動されない2輪駆動時には
出力用クラッチが開放され、油圧モータの回転(連れ廻
り)に起因するエネルギーロスが回避される。また、4
輪駆動時に4輪駆動用油圧ポンプが回転駆動されると、
その吐出油圧によって出力用クラッチは自動的に摩擦係
合させられ、4輪駆動から2輪駆動への切換え時に4輪
駆動用油圧ポンプの吐出油圧の低下に伴って出力用クラ
ッチは自動的に開放されるため、出力用クラッチのため
の特別な油圧回路や制御が不要であるとともに、常時回
転駆動される専用の補助油圧ポンプが不要であるためエ
ネルギーロスが低減される。
【0012】
【発明の実施の形態】ここで、本発明の油圧式4輪駆動
車は、例えば走行用駆動源によって直接回転駆動される
一方の車輪のみで走行する2輪駆動時にスリップまたは
旋回等で前後輪に周速差が生じた場合に、自動的に他方
の車輪を回転駆動して4輪駆動とする一方、前後輪の周
速差が小さくなってスリップ状態が略解消した時、或い
は略直線走行状態となった時には2輪駆動とするスタン
バイ式の油圧式4輪駆動車に好適に適用されるが、運転
者のスイッチ操作で2輪駆動と4輪駆動とが切り換えら
れるものなど他の形式の油圧式4輪駆動車にも適用され
得る。なお、前後輪の周速差は、前後輪の外径が同じで
あれば回転数差に相当するもので、非スリップ時や直線
走行時には略零である。
【0013】スタンバイ式の油圧式4輪駆動車は、例え
ば前後輪の一方の車輪の回転数に対応した回転数で4輪
駆動用油圧ポンプが回転駆動されるとともに、スリップ
時等には前後輪の周速差に応じた吐出油圧が発生して入
力用クラッチや出力用クラッチが係合状態とされる一
方、前後輪の周速差が小さくなると吐出油圧が低下して
入力用クラッチや出力用クラッチが自動的に開放される
ように構成することが望ましい。なお、前後輪の周速差
が略零であっても、4輪駆動用油圧ポンプの吐出油圧で
入力用クラッチや出力用クラッチの係合状態が維持され
るとともに、他方の車輪が所定のトルクで回転駆動され
るように構成することも可能で、その場合は非スリップ
時や直線走行時など前後輪の周速差が小さい時でも走行
安定性を確保するために必要に応じて適宜4輪駆動に切
り換えることができる。
【0014】また、所定の低μ路登坂路の発進性能や旋
回時の走行安定性の確保を目的とする場合、前後輪の他
方の駆動力は比較的小さくて良いため、必要以上のトル
クが伝達された場合はスリップするようなトルク容量の
入力用クラッチを採用することにより、その入力用クラ
ッチは勿論4輪駆動用油圧ポンプや油圧モータ、出力用
クラッチについても小型、軽量で安価なものを採用でき
る。
【0015】第1発明、第2発明では、第3発明の出力
用クラッチは必ずしも要件ではないが、第1発明、第2
発明に第3発明を適用して油圧式の出力用クラッチを設
けることが望ましい。第3発明の出力用クラッチの代わ
りに一方向クラッチや電磁クラッチを設けることも可能
である。
【0016】入力用クラッチは、例えば走行用駆動源に
よって直接回転駆動される一方の車輪と4輪駆動用油圧
ポンプとの間に配設され、一方の車輪の回転数に対応し
た回転数で4輪駆動用油圧ポンプを回転駆動するように
構成することが望ましい。具体的には、一方の左右輪に
駆動力を分配する差動装置の入力部材(傘歯車式差動装
置のリングギヤなど)と4輪駆動用油圧ポンプとの間に
配設することが望ましい。走行用駆動源としては、ガソ
リンエンジンやディーゼルエンジン、電動モータなど、
種々の駆動源を採用できる。
【0017】第1発明の入力用クラッチとして用いられ
る油圧クラッチは、乾式の単板式、或いは多板式のクラ
ッチが好適に用いられるが、湿式クラッチを採用するこ
ともできる。第3発明の油圧式の出力用クラッチも同様
である。
【0018】トリガ手段としては、第2発明のように入
力用クラッチとして用いられる電磁石付き油圧クラッチ
の電磁石を含んで構成される他、例えば4輪駆動用油圧
ポンプを電動モータでも回転駆動できるようにして、2
輪駆動から4輪駆動への切換え時に電動モータで4輪駆
動用油圧ポンプを回転駆動して、その吐出油圧により入
力用クラッチを摩擦係合させるようにしても良い。ま
た、かかるトリガ手段は、少なくとも4輪駆動用油圧ポ
ンプの吐出油圧で入力用クラッチの係合状態が自己保持
されるようになる所定時間経過するまで、或いは吐出油
圧が所定値になるなど所定のトリガ解除条件を満足する
ようになるまで4輪駆動用油圧ポンプを回転駆動するよ
うに構成されるが、4輪駆動中は上記電磁石を励磁状態
に維持するなど作動状態を継続するようにしても良い。
なお、運転者が手動操作や足踏み操作などで機械的に入
力用クラッチを摩擦係合させたり、スイッチ操作で上記
電磁石や電動モータを作動させたりすることにより、4
輪駆動用油圧ポンプを回転駆動するトリガ手段を採用す
ることもできる。
【0019】第1発明、第2発明の油圧式4輪駆動車
は、前後輪の周速差を監視して、周速差が所定値以上と
なった時にトリガ手段により4輪駆動用油圧ポンプを回
転駆動させて2輪駆動から4輪駆動へ自動的に切り換え
る切換え制御手段を備えていることが望ましい。この切
換え制御手段は、一方の車輪のスリップ状態が略解消し
た時などに油圧回路を切り換えるなどして入力用クラッ
チを強制的に開放し、4輪駆動から2輪駆動へ切り換え
るように構成することもできる。
【0020】第3発明では、第1発明、第2発明の油圧
クラッチやトリガ手段は必ずしも要件ではないが、第3
発明に第1発明、第2発明を適用することも可能であ
る。また、入力用クラッチとして噛合い式のクラッチや
電磁クラッチなど種々のクラッチを採用できるし、運転
者の切換え操作やスイッチ操作などで入力用クラッチを
係合、開放して2輪駆動と4輪駆動とを切り換えるよう
にすることもできる。
【0021】出力用クラッチは、例えば左右輪の差動装
置が無い場合は油圧ポンプと左右輪との間に一対配設さ
れ、その場合は左右輪がリジッドに接続されて4輪駆動
時の走行安定性が向上するとともに、出力用クラッチが
開放される2輪駆動時には、左右輪がそれぞれ自由回転
可能でタイトコーナーブレーキング現象が回避される。
左右輪に動力を分配する差動装置を有し、油圧ポンプか
ら差動装置を介して左右輪を回転駆動する場合は、その
差動装置と油圧ポンプとの間に単一の出力用クラッチを
配設しても良いし、差動装置と左右輪との間に一対の出
力用クラッチを配設するようにしても良い。また、左右
輪をそれぞれ回転駆動するように一対の油圧ポンプが設
けられている場合は、それ等の一対の油圧ポンプと車輪
との間にそれぞれ出力用クラッチを配設すれば良い。な
お、この出力用クラッチは油圧モータの回転抵抗や作動
油の流通抵抗などにより、油圧モータの回転に先立っ
て、或いは油圧モータの回転上昇に伴って摩擦係合させ
られ、油圧モータのトルクを車輪に伝達する。
【0022】以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ
詳細に説明する。図1は、本発明の一実施例である油圧
式4輪駆動車10の駆動系統を示す構成図で、走行用駆
動源としてのエンジン12から自動変速機14、傘歯車
式の差動装置16を経て左右の前輪18に駆動力が伝達
され、常にはそれ等の前輪18を駆動輪として走行させ
られる。また、差動装置16の入力部材であるリングギ
ヤ16aには分配ギヤ20が噛み合わされ、入力用クラ
ッチ22を介して4輪駆動用油圧ポンプ24が回転駆動
されるようになっており、一点鎖線で示す油路26を介
して接続された油圧モータ28が4輪駆動用油圧ポンプ
24の吐出油圧で回転駆動されることにより、一対の出
力用クラッチ30を介して左右の後輪32が回転駆動さ
れる。前輪18は前後輪の一方に相当し、後輪32は前
後輪の他方に相当する。また、これ等の前輪18および
後輪32の外径は等しく、それ等の周速差は回転数差に
対応する。
【0023】入力用クラッチ22は、4輪駆動用油圧ポ
ンプ24の吐出油圧によって摩擦係合させられる乾式単
板式または多板式の油圧クラッチであるが、トリガ手段
として電磁石22mを備えており、その電磁石22mの
電磁力でも摩擦係合させられるようになっている。した
がって、2輪駆動から4輪駆動への切換え時に電磁石2
2mが一時的に励磁されて入力用クラッチ22が摩擦係
合させられると、4輪駆動用油圧ポンプ24が回転駆動
され、その吐出油圧で入力用クラッチ22が摩擦係合さ
せられるようになると、電磁石22mの励磁が解除され
ても入力用クラッチ22の係合状態が自己保持される。
また、4輪駆動用油圧ポンプ24の負荷が低下して吐出
油圧が低くなると、入力用クラッチ22が自動的に開放
され、4輪駆動用油圧ポンプ24の回転が停止するとと
もに、4輪駆動から2輪駆動に切り換わる。
【0024】出力用クラッチ30も上記入力用クラッチ
22と同様に、4輪駆動用油圧ポンプ24の吐出油圧に
よって摩擦係合させられる乾式単板式または多板式の油
圧クラッチで、油圧モータ28の回転抵抗や作動油の流
通抵抗などにより、油圧モータ28の回転に先立って、
或いは油圧モータ28の回転上昇に伴って摩擦係合させ
られ、油圧モータ28のトルクを後輪32に伝達する。
油圧モータ28の1回転当りの必要流量は、前輪18の
1回転に伴う4輪駆動用油圧ポンプ24の吐出流量と略
同じであるため、4輪駆動時における4輪駆動用油圧ポ
ンプ24の吐出油圧は、前後輪の回転数差(=前輪回転
数−後輪回転数)ΔNが大きい程高く、回転数差ΔNが
小さくなるのに伴って低下し、ΔN≒0では油路26の
流通抵抗などに起因する比較的小さな油圧になる。
【0025】前記入力用クラッチ22の電磁石22mに
は、図2に示すように車載のバッテリ34からリレー3
6を介して励磁電流が供給されるようになっている。リ
レー36は、ABS(アンチロック・ブレーキ・システ
ム)用のECU38からトリガ信号が供給されることに
より、予め定められた所定時間だけ電磁石22mに励磁
電流を通電する。ABS用ECU38は、CPU、RA
M、ROM等を有するマイクロコンピュータを含んで構
成されており、RAMの一時記憶機能を利用しつつRO
Mに予め記憶されたプログラムに従って信号処理を行う
ことにより、車輪速センサ40〜46から供給される車
輪速度に基づいて前後輪の回転数差ΔNを検出し、その
回転数差ΔNが予め定められた所定値、例えば5km/
hに相当する値を越えた時にトリガ信号をリレー36に
出力する。すなわち、本実施例の油圧式4輪駆動車10
は、前輪18のみによる2輪駆動状態における低μ路登
坂時のスリップ発生時や旋回時等に、前後輪の回転数差
ΔNが所定値を越えると自動的に後輪32を回転駆動し
て4輪駆動に切り換えるスタンバイ式の4輪駆動車であ
る。ABS用ECU38は、前後輪の回転数差ΔN(周
速差)が所定値を越えた時にトリガ手段により4輪駆動
用油圧ポンプ24を回転駆動させて2輪駆動から4輪駆
動へ自動的に切り換える切換え制御手段として機能して
いる。なお、上記回転数差ΔNは、例えば左右前輪の平
均回転数から左右後輪の平均回転数を引き算することに
より求められる。
【0026】次に、低μ路登坂路での発進時における作
動を、図3、図4を参照しつつ説明する。図3のステッ
プS1では、前輪18がスリップか否かがABS用EC
U38により前後輪の回転数差ΔNが所定値を越えたか
否かによって判断され、回転数差ΔNが所定値を越える
と、前輪18がスリップしているものとしてステップS
2以下を実行する。ステップS2では、ABS用ECU
38からリレー36にトリガ信号が出力され、バッテリ
34から電磁石22mに所定時間だけ励磁電流が供給さ
れる。この電磁石22mの電磁力で入力用クラッチ22
が摩擦係合させられ、ステップS3に示すように4輪駆
動用油圧ポンプ24が回転駆動される。図4の時間t1
は、ステップS1の判断がYESとなってトリガ信号が
出力された時間である。
【0027】4輪駆動用油圧ポンプ24が回転駆動され
ると、ステップS4に示すように吐出油圧が上昇し、入
力用クラッチ22の係合油圧Pcを越えると電磁石22
mの励磁が解除されても係合状態が自己保持されるよう
になる。リレー36の励磁電流の通電時間(図4のt2
−t1 )は、吐出油圧が係合油圧Pcを越えてから電磁
石22mの励磁が解除されるように、予め一定時間が設
定されている。なお、出力用クラッチ30も、入力用ク
ラッチ22と同様に吐出油圧の上昇に伴って摩擦係合さ
せられる。
【0028】ステップS5では、4輪駆動用油圧ポンプ
24の吐出油圧で油圧モータ28が回転駆動されるとと
もに、出力用クラッチ30を介して左右の後輪32に駆
動力が伝達され、それに応じて前輪18の駆動トルクが
低下する。そして、この前輪駆動トルクの低下に伴って
ステップS6に示すように前輪18のトラクション(駆
動力)が復元し、前輪18および後輪32による4輪駆
動状態になる。ステップS7に示すように後輪32の回
転数が上昇し、ステップS8に示すように前後輪の回転
数差ΔNが減少すると、油圧モータ28、更には4輪駆
動用油圧ポンプ24の負荷が低下する。負荷が低下する
と、ステップS10に示すように4輪駆動用油圧ポンプ
24の吐出油圧が低下し、前記係合油圧Pcよりも低く
なると(図4の時間t3 )入力用クラッチ22がリター
ンスプリングなどの付勢力に従って開放される。これに
より、4輪駆動用油圧ポンプ24の回転が停止し、後輪
32への動力伝達が遮断されて前輪18のみの2輪駆動
状態になる。また、出力用クラッチ30も、吐出油圧の
低下に伴いリターンスプリングなどの付勢力に従って開
放される。
【0029】なお、ここでは低μ路登坂路での発進時に
ついて説明したが、高速旋回時等にも前後輪の回転数差
ΔNが所定値を越えると4輪駆動状態になり、優れた走
行安定性が得られる。本実施例の油圧式4輪駆動車10
は、主として低μ路登坂路での発進性能や旋回時の走行
安定性能を確保することを目的としたスタンバイ式4輪
駆動車で、4輪駆動時における後輪32の駆動力は比較
的小さくて良く、必要以上のトルクが伝達された場合は
スリップするようなトルク容量の入力用クラッチ22が
採用されている。
【0030】ここで、本実施例の油圧式4輪駆動車10
は、入力用クラッチ22として油圧クラッチが用いられ
ているため、電磁クラッチに比較して大きな加圧力が容
易に得られるようになり、小型且つ安価なクラッチを採
用できる。また、この入力用クラッチ22は電磁石22
mを備えているため、ABS用ECU38からトリガ信
号が出力されてリレー36から励磁電流が供給される
と、電磁石22mの電磁力で摩擦係合させられ、4輪駆
動用油圧ポンプ24を回転駆動して2輪駆動から4輪駆
動へ自動的に切り換えられるとともに、その4輪駆動用
油圧ポンプ24の吐出油圧で係合状態が自己保持される
ため、専用の油圧ポンプが不要である一方、4輪駆動状
態において前後輪の回転数差ΔNが小さくなり、4輪駆
動用油圧ポンプ24の負荷が低下して吐出油圧が低くな
ると、入力用クラッチ22は自動的に開放されて2輪駆
動に切り換わるため、開放時すなわち4輪駆動から2輪
駆動への切換え制御が不要である。上記電磁石22m
は、トリガ手段として用いられるため、その電磁力は小
さくても良く、小型で安価な電磁石22mを採用でき
る。
【0031】また、油圧モータ28と後輪32との間の
動力伝達経路には油圧式の出力用クラッチ30が配設さ
れるとともに、その出力用クラッチ30は4輪駆動用油
圧ポンプ24の吐出油圧によって摩擦係合させられるた
め、4輪駆動用油圧ポンプ24が回転駆動されない2輪
駆動時には出力用クラッチ30が開放され、油圧モータ
28の回転(連れ廻り)に起因するエネルギーロスが回
避される。更に、4輪駆動時に4輪駆動用油圧ポンプ2
4が回転駆動されると、その吐出油圧によって出力用ク
ラッチ30は自動的に摩擦係合させられ、4輪駆動から
2輪駆動への切換え時に4輪駆動用油圧ポンプ24の吐
出油圧が低下すると、出力用クラッチ30は自動的に開
放されるため、出力用クラッチ30のための特別な油圧
回路や制御が不要であるとともに、常時回転駆動される
専用の補助油圧ポンプが不要であるためエネルギーロス
が低減される。
【0032】また、本実施例の油圧式4輪駆動車10
は、低μ路登坂路での発進性能や旋回時の安定走行性能
を確保することを目的としたスタンバイ式4輪駆動車
で、4輪駆動時における後輪32の駆動力は比較的小さ
くて良く、必要以上のトルクが伝達された場合はスリッ
プするようなトルク容量の入力用クラッチ22が採用さ
れているため、4輪駆動用油圧ポンプ24や油圧モータ
28、出力用クラッチ30についても小型、軽量で安価
なものを採用でき、全体として装置が安価に構成され
る。
【0033】また、本実施例では油圧モータ28から出
力用クラッチ30を介して直接後輪32に駆動力が伝達
されるため、4輪駆動時には左右の後輪32がリジッド
に接続されて優れた走行安定性が得られるとともに、出
力用クラッチ30が開放される2輪駆動時には、左右の
後輪32がそれぞれ自由回転可能でタイトコーナーブレ
ーキング現象が回避される。
【0034】なお、上記実施例では後輪32が差動装置
を備えていないが、図5に示すように油圧モータ28と
一対の出力用クラッチ30との間に傘歯車式、遊星歯車
式等の差動装置40を設けるようにしても良いし、図6
のように油圧モータ28と差動装置40との間に単一の
出力用クラッチ30を配設するようにしても良く、4輪
駆動時におけるタイトコーナーブレーキング現象が防止
される。一対の後輪32にそれぞれ油圧モータ28およ
び出力用クラッチ30を設けることも可能である。
【0035】以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳
細に説明したが、これ等はあくまでも一実施形態であ
り、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更,改良
を加えた態様で実施することができる。
【0036】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例であるスタンバイ式の油圧式
4輪駆動車の駆動系統を示す構成図である。
【図2】図1の油圧式4輪駆動車の電磁石付き入力用ク
ラッチの制御系統を示すブロック線図である。
【図3】図1の油圧式4輪駆動車の2輪駆動と4輪駆動
との切換え作動を説明するフローチャートである。
【図4】図3の切換え作動時の各部の変化を示すタイム
チャートである。
【図5】後輪用の差動装置を有する別の実施例を説明す
る構成図である。
【図6】後輪用の差動装置を有する更に別の実施例を説
明する構成図である。
【符号の説明】
10:油圧式4輪駆動車 12:エンジン(走行用駆動源) 18:前輪(前後輪の一方) 22:入力用クラッチ 22m:電磁石(トリガ手段) 24:4輪駆動用油圧ポンプ 28:油圧モータ 30:出力用クラッチ 32:後輪(前後輪の他方)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 前後輪の一方を回転駆動する走行用駆動
    源と、該走行用駆動源に連結されて回転駆動される4輪
    駆動用油圧ポンプと、該4輪駆動用油圧ポンプの吐出油
    圧により回転駆動されて前後輪の他方を回転駆動する油
    圧モータと、前記4輪駆動用油圧ポンプと前記走行用駆
    動源との間の動力伝達経路に配設された入力用クラッチ
    とを有する油圧式4輪駆動車において、 前記入力用クラッチは、前記4輪駆動用油圧ポンプの吐
    出油圧によって摩擦係合させられることにより動力伝達
    する油圧クラッチで、 2輪駆動から4輪駆動への切換え時に、前記4輪駆動用
    油圧ポンプを回転駆動して前記入力用クラッチを該4輪
    駆動用油圧ポンプの吐出油圧により摩擦係合させるトリ
    ガ手段を有することを特徴とする油圧式4輪駆動車。
  2. 【請求項2】 前記入力用クラッチは、油圧の他に電磁
    力でも摩擦係合させられる電磁石付き油圧クラッチで、 前記トリガ手段は、前記電磁石を励磁して前記入力用ク
    ラッチを摩擦係合させることにより前記4輪駆動用油圧
    ポンプを回転駆動するものであることを特徴とする請求
    項1に記載の油圧式4輪駆動車。
  3. 【請求項3】 前後輪の一方を回転駆動する走行用駆動
    源と、該走行用駆動源に連結されて回転駆動される4輪
    駆動用油圧ポンプと、該4輪駆動用油圧ポンプの吐出油
    圧により回転駆動されて前後輪の他方を回転駆動する油
    圧モータと、前記4輪駆動用油圧ポンプと前記走行用駆
    動源との間の動力伝達経路に配設された入力用クラッチ
    とを有する油圧式4輪駆動車において、 前記油圧モータと前記前後輪の他方との間の動力伝達経
    路に配設され、前記4輪駆動用油圧ポンプの吐出油圧に
    よって摩擦係合させられることにより動力伝達する油圧
    式の出力用クラッチを有することを特徴とする油圧式4
    輪駆動車。
JP16368698A 1998-06-11 1998-06-11 油圧式4輪駆動車 Withdrawn JPH11348587A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16368698A JPH11348587A (ja) 1998-06-11 1998-06-11 油圧式4輪駆動車

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16368698A JPH11348587A (ja) 1998-06-11 1998-06-11 油圧式4輪駆動車

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11348587A true JPH11348587A (ja) 1999-12-21

Family

ID=15778679

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP16368698A Withdrawn JPH11348587A (ja) 1998-06-11 1998-06-11 油圧式4輪駆動車

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11348587A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2013069135A1 (ja) * 2011-11-10 2013-05-16 トヨタ自動車株式会社 車両用電動駆動装置
JP2017514738A (ja) * 2014-04-02 2017-06-08 ポクレン ハイドロリックス アンダストリエ 油圧支援システム
JP2021088219A (ja) * 2019-12-02 2021-06-10 本田技研工業株式会社 鞍乗り型車両

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2013069135A1 (ja) * 2011-11-10 2013-05-16 トヨタ自動車株式会社 車両用電動駆動装置
JP2017514738A (ja) * 2014-04-02 2017-06-08 ポクレン ハイドロリックス アンダストリエ 油圧支援システム
JP2021088219A (ja) * 2019-12-02 2021-06-10 本田技研工業株式会社 鞍乗り型車両

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4586583A (en) System for controlling a power transmission of a four-wheel drive vehicle
JP3275563B2 (ja) 車両の四輪駆動制御装置
US7451850B2 (en) Drive control apparatus and method for vehicles
JPH0127896B2 (ja)
JPH0411411B2 (ja)
JP2002234355A (ja) 4輪駆動車の制御装置
JPS6064033A (ja) 4輪駆動車の自動切換制御方法
KR950010221B1 (ko) 차량의 제어장치
JP3683405B2 (ja) 車両の発進アシスト装置
JPH11348587A (ja) 油圧式4輪駆動車
EP1669237A2 (en) Vehicle driving force control system
JPH106798A (ja) 駆動力配分制御装置
JPS5826636A (ja) フルタイム式4輪駆動車
JP2603840B2 (ja) 電磁式クラッチ付車両のクリープ制御装置
JP2005349917A (ja) 四輪駆動車の従駆動輪駆動ユニット制御装置
JP3603390B2 (ja) 四輪駆動車
JP3627289B2 (ja) 四輪駆動車の駆動力配分装置
JP4265194B2 (ja) 四輪駆動車の動力伝達装置
JP2004359213A (ja) 4輪駆動車の駆動力制御装置
JPH05104972A (ja) 差動制限装置
JPH0138687B2 (ja)
JP2004359132A (ja) 駆動力伝達システム
JP4899260B2 (ja) 差動制限装置
JP2004338460A (ja) 4輪駆動車の駆動力制御装置
JPH0350030A (ja) 駆動力と前後輪駆動力配分との総合制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040120

A761 Written withdrawal of application

Effective date: 20040122

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761