JPH11349928A - セラミックス系基材の撥水処理方法 - Google Patents

セラミックス系基材の撥水処理方法

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JPH11349928A
JPH11349928A JP10157688A JP15768898A JPH11349928A JP H11349928 A JPH11349928 A JP H11349928A JP 10157688 A JP10157688 A JP 10157688A JP 15768898 A JP15768898 A JP 15768898A JP H11349928 A JPH11349928 A JP H11349928A
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JP
Japan
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water
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repellent
water repellent
toilet bowl
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Withdrawn
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JP10157688A
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English (en)
Inventor
Haruyuki Mizuno
治幸 水野
Kenji Ogasawara
賢治 小笠原
Keisuke Yamamoto
圭介 山本
Toru Senda
徹 千田
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Inax Corp
Original Assignee
Inax Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 基材表面に撥水剤が処理されるセラミック
ス系基材の撥水処理方法において、撥水剤塗布後アルカ
リが作用しても撥水剤の性能を維持することのできるセ
ラミックス系基材の撥水処理方法を提供することを目的
とする。 【解決手段】結晶質部分221および非晶質部分222
が均一に分散配置されて構成された基材表面2a上に撥
水剤による撥水処理を行った後、当該基材表面2aを強
アルカリによりエッチングする。非晶質部分222上の
撥水層25は、非晶質部分222とともにエッチングさ
れるが、結晶質部分221上の撥水層25は残存し、撥
水剤の初期の性能を維持することができる。また、非晶
質部分222がエッチングされて基材表面2aに微細な
凹凸面が構成され、フラクタル構造となることにより、
基材表面2aの撥水性が一層向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、基材表面に撥水剤
が処理されるセラミックス系基材の撥水処理方法に関
し、例えば、便器、洗面器、タイル等の陶磁器製の水回
り製品において、鉢面等の基材表面に撥水剤を処理する
場合に利用することができる。
【0002】
【背景技術】従来より、便器、洗面器、タイル等の陶磁
器製の水回り製品において、鉢面、仕上げ面等のセラミ
ックス系基材の表面を撥水剤を処理する技術が提案され
ている。撥水剤を処理してセラミックス系基材の表面の
撥水性が向上することにより、基材表面に付着した水分
が凝集し易くなるので、基材表面の水分が大きな水滴と
なって基材表面から落下し易くなる。従って、基材表面
に付着した汚れ物質をこの水滴とともに排除することが
でき、基材表面を常に清浄な状態に保つことができる。
一方、このようなセラミックス系基材の基材表面は、便
器、洗面器等の衛生陶器や内装タイルのように釉薬面で
構成され、この釉薬面は、珪酸ガラス等の非晶質物質、
顔料等から構成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな釉薬表面に薄膜の撥水剤を処理した場合、撥水剤処
理後の釉薬表面に強アルカリを作用させると、強アルカ
リにより釉薬面の非晶質部分が侵食され、この非晶質部
分の侵食とともに、処理された撥水剤が剥がれてしま
う。従って、釉薬表面に処理された撥水剤は、アルカリ
の浸漬により撥水性能が徐々に低下し、撥水剤の初期の
性能を維持することが困難であるという問題がある。
【0004】本発明の目的は、基材表面に撥水剤が処理
されるセラミックス系基材の撥水処理方法において、撥
水剤塗布後アルカリが作用しても撥水剤の性能を維持す
ることのできるセラミックス系基材の撥水処理方法を提
供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明に係るセラミックス系基材の撥水処理方法
は、基材表面に撥水剤が処理されるセラミックス系基材
の撥水処理方法であって、前記基材表面は結晶質部分お
よび非晶質部分が均一に分散配置されて構成され、前記
基材表面の撥水処理を行った後、当該基材表面を強アル
カリでエッチング処理を行うことを特徴とする。ここ
で、撥水剤は、基材表面に厚さ200nm以下の薄い撥
水層を形成するものをいい、例えば、アルキルシラン系
化合物、フロロアルキルシラン系化合物、アルキルシラ
ン系化合物およびフロロアルキルシラン系化合物の共加
水分解物、並びに前記共加水分解物およびシロキサン誘
導体(オルガノポリシロキサン化合物)の配合物のいず
れかを採用することができる。
【0006】このような本発明によれば、基材表面が結
晶質部分および非晶質部分を均一に分散配置して構成さ
れているので、撥水処理後に強アルカリによるエッチン
グ処理を行うと、非晶質部分上に形成される撥水層は非
晶質部分とともに選択的にエッチングされるが、結晶質
部分上に形成される撥水層は残存し、撥水剤の初期の性
能を維持することができる。また、このような強アルカ
リによるエッチング処理条件を調整することにより、非
晶質部分がエッチングされて基材表面に微細な凹凸を形
成することができる。このような微細な凹凸は基材表面
にフラクタル構造を形成することとなるので、基材表面
の撥水性を一層向上させることができる。
【0007】以上において、エッチング処理に用いられ
る強アルカリは、pH濃度12以上のものを採用するの
が好ましい。すなわち、ガラス等の非晶質部分は、pH
濃度12以上のアルカリ水溶液中で浸漬すると、速やか
にエッチングされる。従って、pH濃度12以上のアル
カリによりエッチング処理を行うことにより、エッチン
グ処理時間の短縮を図ることができ、本発明に係る撥水
処理方法の処理時間の短縮化が図られる。エッチング処
理条件としては、例えば、10%NaOH水溶液中に2
5℃の条件で、24時間浸漬するエッチング処理条件を
採用することができる。尚、NaOH濃度、温度等を調
整すれば、上記エッチング処理条件で処理した場合と同
様の基材表面を、少ない処理時間で形成することができ
る。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の一形態を図
面に基づいて説明する。図1には、本発明の実施形態に
係る洋風便器1が示されている。この洋風便器1は、サ
イホンゼット式のものであり、上方に開口され糞尿を受
ける便鉢2と、この便鉢2の底部のトラップ部3と接続
される排水路4と、この排水路4の上部に設けられる給
水路5と、便鉢2の上端縁を囲むように設けられるリム
通水路6とを備えている。このリム通水路6は、給水路
5と連通するとともに、その下面には、便鉢2の便鉢面
2aを洗浄するために、所定の間隔で複数のリム孔7が
形成されている。また、便鉢2の外周には、前記給水路
5と連通するゼット水路8が設けられ、このゼット水路
8は、便鉢2の下側部分でトラップ部3とゼット孔9を
介して連通している。
【0009】サイホンゼット式の洋風便器1は、以下の
ようにして便鉢2の便鉢面2aの洗浄が行われる。すな
わち、洗浄水は、ロータンク10から給水路5内に供給
され、この洗浄水の一部は、ゼット水路8に供給され
る。ゼット水路8内の洗浄水は、ゼット孔9を介してト
ラップ部3に噴出される。ゼット孔9から噴出された洗
浄水により、トラップ部3のトラップ水の水位が上昇
し、排水路4が満水状態となりサイホン作用を強制的に
発生させ、便鉢2内の糞尿等を速やかに排出することが
できる。一方、給水路5内に供給される他の一部の洗浄
水は、リム通水路6に供給され、リム孔7から便鉢面2
aに射出され、便鉢面2aが洗浄される。
【0010】上述した便鉢面2aは、図2の厚さ方向断
面図に示すように、洋風便器1の本体となる熔化素地部
21上に釉薬部22が形成されている。この釉薬部22
は、ジルコン(ZrSiO4)から構成される結晶質部
分221と、珪酸ガラスから構成される非晶質部分22
2とを備え、結晶質部分221および非晶質部分222
が便鉢面2aの全体に亘って均一に分散配置されてい
る。そして、この便鉢面2aの表面には、釉薬部22の
表面を覆うように撥水層25が形成されている。
【0011】この撥水層25は、200nm以下の極め
て薄い層であり、便鉢面2a上にアルキルシラン系化合
物およびフロロアルキルシラン系化合物の共加水分解物
と、オルガノポリシロキサン化合物との配合物を含む撥
水剤を処理することにより構成することができる。尚、
この撥水層25は、上述した撥水剤の処理後に強アルカ
リによるエッチング処理が行われ(後述)、表面に露出
する非晶質部分とともに、撥水層25の一部が間引かれ
て便鉢面2a上にフラクタル構造の微細な凹凸面を構成
している。
【0012】上述した撥水剤を処理することにより形成
される撥水層25は、図3の模式図に示すように2つの
異なる層251、252から構成され、その厚さ方向に
連通する微細な透過孔253が複数形成されているもの
と考えられている。釉薬部22の表面上に配置される第
1層251は、オルガノポリシロキサン化合物から構成
され、釉薬部22の結晶質部分221および非晶質部分
222の表面上に存する水酸基と結合し、隣接するSi
同士も結合することにより、第1層251は、釉薬部2
2の表面に沿って二次元的に延びる不織布様の編み目構
造を取っている。この第1層251の上に配置される第
2層252は、フロロアルキルシラン系化合物(FA
S)およびアルキルシラン系化合物(AS)の共加水分
解物から構成され、第1層251と結合し、その表層部
分には撥水基(−CH3、−CF3)が突出している。
【0013】このような2層構造からなる撥水層25
は、次のようにして便鉢面2aに汚れが付着するのを防
止している。すなわち、オルガノポリシロキサン化合物
からなる第1層251が便鉢面2a上の水酸基と結合
し、これにより、洗浄水中の珪酸塩が水酸基と結合する
ことを阻止して珪酸スケールの発生を防止する。第2層
252は、フロロアルキルシラン系化合物およびアルキ
ルシラン系化合物の共加水分解物という撥水性に富んだ
物質であり、さらに微細な凹凸面からなるフラクタル構
造を取っているので、水滴落下性に優れ、便鉢面2aに
汚れ物質が滞留することを防止する。
【0014】次に、便鉢面2aに上述した撥水層25が
形成された洋風便器1に撥水処理を行う手順を図4を参
照して説明する。 洋風便器1の便鉢面2aを十分に清掃した後、図4
(A)に示すように、便鉢面2a上にアルキルシラン系
化合物およびフロロアルキルシラン系化合物の共加水分
解物と、オルガノポリシロキサン化合物との配合物を含
む撥水剤を処理する。撥水剤の処理に際しては、刷毛塗
り、ドブ漬け(撥水剤液中に浸漬)、スプレー掛け等種
々の方法を採用することができる。 便鉢面2aに撥水剤を処理した後、所定の温湿度雰
囲気下で所定時間養生して前記物質の共加水分解反応を
促進させる。具体的な養生条件としては、温度25℃、
湿度60%程度の雰囲気下、温度35℃、湿度100%
程度の雰囲気下等で所定時間養生すると、共加水分解反
応が十分に促進し、図4(B)に示すように、釉薬部2
2の表面に撥水層25が形成される。
【0015】 撥水剤の共加水分解反応が終了し、便
鉢面2a上に撥水層25を形成した後、強アルカリによ
るエッチング処理を行う。エッチングに用いる強アルカ
リは、pH濃度12以上のものを用い、例えば、10%
NaOHの水溶液を採用することができる。尚、エッチ
ング処理は、図1における排水路4からポンプ等を用い
て10%NaOH水溶液を注入し、便鉢2内に所定時間
滞留させることにより行われる。エッチング処理条件と
しては、例えば、10%NaOH水溶液中25℃、24
時間浸漬のエッチング処理条件を採用することができ、
NaOH濃度、養生温度等を適宜調整することにより、
処理時間を短縮することができる。 エッチング処理の終了後、上述したポンプを用いて
便鉢2内に水を注入し、便鉢面2a、排水路4内に残留
するNaOH水溶液を洗浄すると、図4(C)に示すよ
うに、撥水層25のうち、非晶質部分222上に形成さ
れた部分は、非晶質部分222とともに溶出してしまう
が、結晶質部分221上の撥水層25が残留するととも
に、便鉢面2a上に微細な凹凸面を形成することができ
る。
【0016】前述のような本実施形態によれば、以下の
ような効果がある。すなわち、便鉢面2aが結晶質部分
221および非晶質部分222を均一に分散配置して構
成されているので、撥水処理後に強アルカリによるエッ
チング処理を行うと、非晶質部分222上に形成される
撥水層25は非晶質部分222とともに選択的にエッチ
ングされるが、結晶質部分221上に形成される撥水層
25は残存し、撥水剤の初期の性能を維持することがで
きる。
【0017】また、上述したエッチング処理条件を行う
ことにより、非晶質部分222がエッチングされて便鉢
面2aに微細な凹凸を形成することができる。このよう
な微細な凹凸は便鉢面2aにフラクタル構造を形成する
こととなり、撥水性を向上させることができるので、基
材表面の撥水性を一層向上させることができる。種々の
セラミックス系基材上に上述した撥水剤による撥水処理
を行った後、10%NaOH水溶液によりエッチング処
理を行ったところ、撥水性を表す特性値であるセラミッ
クス系基材表面の水に対する接触角の変化は表1のよう
になった。尚、エッチング処理条件は、25℃、24h
の条件で行っている。
【0018】
【表1】
【0019】いずれの場合も、アルカリ浸漬後の接触角
が向上しており、アルカリにより非晶質部分が選択的に
エッチングされ、基材表面にフラクタル構造が形成され
て撥水性能が向上することが確認された。さらに、エッ
チング処理を、pH濃度12の10%NaOH水溶液を
用いて行っているので、非晶質部分222が速やかにエ
ッチングされ、エッチング処理時間の短縮を図ることが
でき、本発明に係る撥水処理方法の処理時間の短縮化を
図ることができる。
【0020】尚、本発明は、前述の実施形態に限定され
るものではなく、以下に示すような変形をも含むもので
ある。すなわち、前記実施形態では、本発明のセラミッ
クス系基材の撥水処理方法を洋風便器1の便鉢面2aに
撥水処理に採用していたが、これに限らず、陶磁器製の
洗面器、内装壁、外装壁、床タイル等のセラミックス系
基材から構成される水回り製品であても、本発明に係る
撥水処理方法を採用することができ、前述の実施形態の
効果と同様の効果を享受することができる。
【0021】また、前記実施形態では、撥水処理剤とし
て、アルキルシラン系化合物およびフロロアルキルシラ
ン系化合物の共加水分解物と、オルガノポリシロキサン
化合物との配合物を含む撥水剤を採用していたが、これ
に限られない。すなわち、アルキルシラン系化合物、フ
ロロアルキルシラン系化合物、フロロアルキルシラン系
化合物、アルキルシラン系化合物およびフロロアルキル
シラン系化合物の共加水分解物等を含む撥水剤につい
て、本発明に係る撥水処理方法を採用しても、前述の実
施形態の効果と同様の効果を享受することができる。
【0022】さらに、前記実施形態では、釉薬部22を
構成する結晶質部分221は、ジルコンから構成されて
いたが、これに限らず、結晶質構造を有する他の物質で
あってもよく、要するに、基材表面に強アルカリによっ
て侵食されない部分を均一に分散配置できるものであれ
ばよい。そして、前記実施形態では、セラミックス系基
材の表面は、熔化素地部21上に形成される釉薬部22
であったが、これに限られない。すなわち、例えば、施
釉されていない素地物のセラミックス系基材であって
も、本発明に係る撥水処理方法を利用することができ、
前記実施形態と同様の効果を享受することができる。
その他、本発明の実施の際の具体的な構造および形状等
は、本発明の目的を達成できる範囲で他の構造等として
もよい。
【0023】
【発明の効果】前述のような、本発明のセラミックス基
材の撥水処理方法によれば、基材表面が結晶質部分およ
び非晶質部分を均一に分散配置して構成されているの
で、撥水処理後に強アルカリエッチングを行っても、結
晶質部分上に形成される撥水層が残存し、撥水層の初期
の性能を維持することができる。また、非晶質部分が選
択的にエッチングされるので、微細な凹凸から構成され
るフラクタル構造を基材表面に形成することができ、基
材表面の撥水性を一層向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る撥水処理が行われるセ
ラミックス系基材の構造を表す垂直断面図である。
【図2】前記実施形態における基材表面に形成された撥
水層を表す断面図である。
【図3】前記実施形態における撥水層の構造を説明する
ための模式図である。
【図4】前記実施形態における撥水処理方法の手順を説
明するための断面図である。
【符号の説明】
2a セラミックス系基材(便鉢面) 22 基材表面(釉薬部の表面) 25 撥水層 221 結晶質部分 222 非晶質部分
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 千田 徹 愛知県常滑市鯉江本町5丁目1番地 株式 会社イナックス内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基材表面に撥水剤が処理されるセラミック
    ス系基材の撥水処理方法であって、 前記基材表面は結晶質部分および非晶質部分が均一に分
    散配置されて構成され、前記基材表面の撥水処理を行っ
    た後、当該基材表面を強アルカリでエッチング処理を行
    うことを特徴とするセラミックス系基材の撥水処理方
    法。
  2. 【請求項2】請求項1に記載のセラミックス系基材の撥
    水処理方法において、前記エッチング処理に用いられる
    強アルカリは、pH濃度12以上のものであることを特
    徴とするセラミックス系基材の撥水処理方法。
JP10157688A 1998-06-05 1998-06-05 セラミックス系基材の撥水処理方法 Withdrawn JPH11349928A (ja)

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Effective date: 20050906