JPH11350358A - 人造セルロース繊維の加工法 - Google Patents

人造セルロース繊維の加工法

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JPH11350358A
JPH11350358A JP10165093A JP16509398A JPH11350358A JP H11350358 A JPH11350358 A JP H11350358A JP 10165093 A JP10165093 A JP 10165093A JP 16509398 A JP16509398 A JP 16509398A JP H11350358 A JPH11350358 A JP H11350358A
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JP
Japan
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processing
artificial cellulose
cellulose fiber
fiber
anionic
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JP10165093A
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Shinichi Okajima
真一 岡嶋
Tomoko Takahashi
朋子 高橋
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】強度低下と風合い硬化を抑制し、かつ耐スレ
性、染色堅牢度、発色性および耐吸水性に優れた人造セ
ルロース繊維をコスト的に有利に得ることができる人造
セルロース繊維の加工法を提供する。 【解決手段】(1) 人造セルロース繊維にエポキシ化合物
と酸性触媒を付与して加熱処理した後、該繊維をアニオ
ン性染料で染色し、次いでセルロース水酸基と反応する
反応基および四級アンモニウム基を有する反応型カチオ
ン性固着剤で処理する人造セルロース繊維の加工法。
(2) 前記反応型カチオン性固着剤で処理した後、さらに
アニオン系柔軟剤で処理する人造セルロース繊維の加工
法。(3) 前記反応型カチオン性固着剤で処理した後、さ
らにアニオン系柔軟剤およびアニオン返し剤で処理する
人造セルロース繊維の加工法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は人造セルロース繊維
の加工法に関し、さらに詳しくは人造セルロース繊維
に、染色性を損なうことなく、高度の耐スレ性と高染色
堅牢度、さらにはソフトな風合いと耐吸水性を付与し、
かつ強度低下をも防止することができる新規な加工法に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、セルロース系繊維を含む布帛に、
高度の染色堅牢度を付与する方法として、アニオン染料
で染色された染色物を、ポリアミン系、ポリカチオン
系、タンニン類、シンタン類などから選ばれた少なくと
も一種の反応性基を持たない染料固着剤と、染料固着剤
や繊維と反応し得る反応型カチオン性化合物で処理する
染色物の堅牢度向上法が提案されている(特公昭59−
12793号公報)。しかし、このような加工方法は、
固着剤とカチオン性化合物により染料が強固に固定され
ることにより洗濯堅牢度は向上するが、フィブリル化し
やすい繊維の場合、繊維に物理的な力の加わる湿摩擦堅
牢度には効果が見られないという問題があった。
【0003】また染色物にフィックス処理を行った後、
繊維素反応型樹脂を用いて樹脂加工を行う防皺防縮性お
よび染色堅牢度を向上する方法が知られている。しか
し、フィックス剤による染料固着および樹脂架橋により
洗濯堅牢度は十分に向上するが、湿摩擦堅牢度は不十分
であった。この理由は、高湿摩擦堅牢度を得るためには
反応性が高く、樹脂架橋状態の高いホルマリン系樹脂を
使用する必要があるが、遊離ホルマリン問題が生じるた
め、一般的には遊離ホルマリン量が少なく、反応性の低
いグリオキザール系樹脂が使用されており、結果的に十
分な湿摩擦堅牢度が得られないことによる。また、樹脂
架橋状態が高くなると水膨潤率が著しく低下し、セルロ
ース繊維本来の特長である保水・吸水性能が低下する問
題があった。さらに樹脂加工後の布帛は繊維上または繊
維交絡点部分に樹脂が付着しているため、ソフトな風合
いが得られず、強度低下が生じる問題もあった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、上記
従来技術の問題点を解決し、強度低下と風合い硬化を抑
制し、かつ耐スレ性、染色堅牢度、発色性および耐吸水
性に優れた人造セルロース繊維をコスト的に有利に得る
ことができる人造セルロース繊維の加工法を提供するこ
とにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するため鋭意検討した結果、人造セルロース繊維
に、エポキシ化合物で樹脂加工を行い、次いでアニオン
性染料で染色し、さらにセルロース水酸基と反応する反
応基および四級アンモニウム基を有する反応型カチオン
性固着剤で処理することにより、繊維上や繊維交絡点に
付着した樹脂や未反応樹脂等が脱落し、柔軟化し、強度
低下が少なく、染色性の低下もほとんどなく、染色斑も
なく、しかも液流染色にも耐え得る高度な耐スレ性と高
湿摩擦堅牢度、高洗濯堅牢度を付与できることを見いだ
し、本発明に到達したものである。すなわち、本願で特
許請求される発明は以下のとおりである。
【0006】(1)人造セルロース繊維にエポキシ化合
物と酸性触媒を付与して加熱処理した後、該繊維をアニ
オン性染料で染色し、次いでセルロース水酸基と反応す
る反応基および四級アンモニウム基を有する反応型カチ
オン性固着剤で処理することを特徴とする人造セルロー
ス繊維の加工法。 (2)前記反応型カチオン性固着剤で処理した後、さら
にアニオン系柔軟剤で処理することを特徴とする(1)
記載の人造セルロース繊維の加工法。 (3)前記反応型カチオン性固着剤で処理した後、さら
にアニオン系柔軟剤およびアニオン返し剤で処理するこ
とを特徴とする(1)記載の人造セルロース繊維の加工
法。 (4)前記人造セルロース繊維が他の繊維を含む形態で
あることを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載
の人造セルロース繊維の加工法。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明において、人造セルロース
繊維とは、木材パルプを原料として得たアルカリセルロ
ースを二硫化炭素を用いて溶解し、ビスコース原液を作
り、酸水溶液中に紡糸して凝固させる、いわゆる湿式紡
糸法によるビスコースレーヨンやポリノジック、コット
ンリンターを銅アンモニア溶液に溶解して紡糸して得ら
れる銅アンモニアレーヨンなどをいう。本発明の加工法
は、スレが問題になり易い銅アンモニアレーヨンやポリ
ノジックに有効であり、特に銅アンモニアレーヨンに適
用すると、風合の点で良好な効果が得られる。なお、ス
レとは、シボ立て加工や染色加工工程および洗濯等でセ
ルロース系繊維中のセルロース分子鎖間の結合力が湿潤
時に低下した状態で、布帛同士または布帛と染色機械壁
面等の他のものとの摩擦による物理的な力が繊維に加え
られることにより、繊維が割繊状態になる現象をいい、
またフィブリルとはその割繊されたものをいう。
【0008】本発明に用いられる人造セルロース繊維
は、無撚糸、撚糸のいずれでもよいが、撚糸の場合、撚
数は1000〜3000T/mが好ましく、2000〜
2800T/mがより好ましい。撚数1000T/m以
上のものは、1000未満のものに比べて、水中で繊維
が膨張したときに発生する解撚力と糸条の長さ方向およ
び断面方向への寸法変化の関係が大きく異なり、撚数1
000T/m以上のものの方がより上記の関係によって
シボ立ち性の大小および均性に影響を及ぼす。この撚数
が1000T/m未満では解撚力が小さいため、短時間
で均一なシボが発現しにくく、撚数が3000T/mを
超えると生地自身の強度低下が大きくなり、強度低下の
抑制効果が少なくなることがある。
【0009】人造セルロース繊維は、長繊維、短繊維の
いずれでもよいが、長繊維の方が耐スレ性および湿摩擦
堅牢度の向上効果がより顕著に発現し、さらに布帛の表
面光沢が良好となるので好ましい。また人造セルロース
繊維のトータルデニールは30〜150dの範囲が好ま
しく、単糸デニールは0.95〜2.2dの範囲が好ま
しい。また人造セルロース繊維は、単独の形態のみなら
ず、他の繊維を含んだ形態であってもよい。人造セルロ
ース繊維を加工する際の繊維形態には特に制限はなく、
繊維、糸条、整経糸、織物、編物、不織布などの形態で
加工することができるが、織物、編物、不織布などの布
帛の形態で処理した方がより顕著な効果が発現するので
好ましい。人造セルロース繊維を含む布帛としては、人
造セルロース繊維100%の布帛または人造セルロース
繊維と合成繊維および/または天然繊維との複合形態の
布帛が挙げられる。
【0010】合成繊維としては、ポリエステル系繊維、
ポリアミド系繊維、ポリウレタン系繊維、アセテート系
繊維、ポリオレフィン系繊維、ポリビニルアルコール系
繊維、塩化ビニリデン繊維等が挙げられ、天然繊維とし
ては、綿、羊毛、麻、絹等が挙げられる。ポリエステル
系繊維としては、例えば、テレフタール酸またはその機
能的誘導体と、エチレングリコール、プロピレングリコ
ール、ブチレングリコールまたはその機能的誘導体に適
当な一種または二種以上の第三成分を添加し、触媒存在
下で、適当な反応条件で重合された共重合ポリエステル
が挙げられる。また目的に応じて共重合ポリエステルに
酸化チタン等の艶消し剤や公知の各種添加剤を含有させ
てもよい。
【0011】添加する第三成分としては、脂肪族ジカル
ボン酸(シュウ酸、アジピン酸等)、脂環族ジカルボン
酸(シクロヘキサンジカルボン酸等)、芳香族ジカルボ
ン酸(イソフタル酸、ソジウムスルホイソフタル酸
等)、脂肪族グリコール(エチレングリコール、1,2
−プロピレングリコール、テトラメチレングリコール
等)、脂環族グリコール(シクロヘキサンジオール
等)、芳香族ジオキシ化合物(ハイドロキノンビスフェ
ノールA等)、芳香族を含む脂肪族グリコール(1,4
−ビス(β−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン等)、ポリ
エーテルグリコール(ポリエチレングリコール、ポリプ
ロピレングリコール等)、脂肪族オキシカルボン酸(ω
−オキシカプロン酸等)、芳香族オキシカルボン酸(P
−オキシ安息香酸等)等が用いられる。また1個または
3個以上のエステル形成性官能基を有する化合物(安息
香酸等またはグリセリン等)も重合体が実質的に線状で
ある範囲内で使用できる。
【0012】共重合ポリエステル繊維の製造法には特に
限定されず、例えば、1500m/分程度の巻取り速度
で未延伸糸を得た後、2〜3.5倍程度に延撚する方
法、紡糸−延撚工程を直結した直延法、巻取り速度50
00m/分以上の高速紡糸法等の紡糸法を採用すること
ができる。また糸の断面形状にも限定されず、例えば、
丸型、三角、L型、T型、Y型、W型、八葉型、偏平、
ドックボーン形等の多角形型、多葉型、中空型や不定形
なものであってもよい。共重合ポリエステル繊維の具体
的な例としては、第三成分にポリオキシエチレングリコ
ールを共重合させた常圧分散可染タイプのポリエステル
繊維、ポリエチレングリコールとアジピン酸を共重合さ
せた常圧分散可染タイプのポリエステル繊維、ソジウム
スルホイソフタル酸とアジピン酸を共重合させた常圧カ
チオン可染タイプのポリエステル繊維等が挙げられる。
【0013】ポリアミド系繊維としては、ヘキサメチレ
ンジアミンとアジピン酸より重合されるポリヘキサメチ
レンアジパミドを95重量%以上含む実用的なホモポリ
マー、またε−カプロラクタムより重合されるポリカプ
ラミドよりなるホモポリマーが代表的な例として挙げる
ことができ、公知の重合法で得られる単独重合体、共重
合体またはそれぞれの重合体の混合物を用いることがで
きる。重合度については、通常の繊維形成用の範囲内で
あれば特に制限はない。
【0014】その断面形状は丸形、Y型、L型、三角
型、長方形型、五角型、中空型、星型、減量加工で得ら
れる糸断面の外周部に多数の凹凸形を有する異形型であ
ってもよい。またポリアミドは必要に応じて添加される
任意の添加剤、例えば艶消し剤、安定剤、帯電防止剤、
難燃剤等を含んでもよい。ポリアミド系繊維は、例え
ば、一旦1000〜1500m/分の巻取速度で紡糸し
た後、これを延伸した糸であってもよく、また3500
m/分以上の高速度で吐出された糸を直接巻き取るか必
要に応じて延伸しながら巻取をするいわゆる高速紡糸に
よる糸でもよい。
【0015】ポリウレタン系繊維としては、両末端にヒ
ドロキシル基を有し、分子量400〜5000である実
質的に線状の重合体(例えばポリエステルジオール、ポ
リラクトンジオール、ポリチオエーテルジオール、ポリ
エステルアミドジオール、ポリエーテルジオール)およ
びポリカーボネイトジオールの一種または二種以上と、
有機ジイソシアネート、多官能性活性水素原子を有する
鎖伸長剤(例えばヒドラジン、ポリヒドラジド、ポリオ
ール、ポリアミン、ヒドロキシルアミン、水)および単
官能性活性水素原子を有する末端停止剤(例えばジアル
キルアミン)を一段または多段階に反応せしめて得られ
る、分子内にウレタン基を有する弾性高分子を紡糸して
得られる繊維が用いられる。
【0016】また、上記両端にヒドロキシル基を持ち分
子量400〜5000である実質的に線状の重合体と有
機ジイソシアネートとからなるプレポリマーに、多官能
性活性水素原子を有する鎖伸長剤と単官能性活性水素原
子を有する末端停止剤とを反応させながら紡糸して得ら
れる繊維を用いてもよい。ポリウレタン系繊維には、必
要に応じて、公知のポリウレタン重合体組成物に有用で
ある特定の化学構造を有する有機または無機の配合剤、
例えば、ガス黄変防止剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、
防黴剤、硫酸バリウム、酸化マグネシウム、珪酸カルシ
ウム、酸化亜鉛のような無機微粒子、ステアリン酸カル
シウム、ステアリン酸マグネシウム、ポリテトラフルオ
ロエチレン、オルガノポリシロキサン等の粘着防止剤を
適宜配合してもよい。
【0017】人造セルロース繊維と、合成繊維および/
または天然繊維との複合形態としては、混繊または交撚
等の複合糸、交編または交織した布帛、複合糸との交編
または交織した布帛が挙げられる。混合される合成繊維
は、無撚糸、撚糸のいずれでもよいが、撚糸の場合は、
シボ立ち性の点から、撚数1000〜3000T/mが
好ましい。人造セルロース繊維の混用率は、30%以上
が好ましく、さらに好ましくは50〜100%である。
【0018】本発明の加工法では、まず人造セルロース
繊維に、エポキシ化合物と酸性触媒が付与された後、加
熱処理される。人造セルロース繊維、糸条または整経糸
への付与の場合は、その製造工程中の乾燥前、乾燥後の
いずれで行ってもよく、また織物、編物、不織布等の組
織への付与の場合には特に制限はない。
【0019】本発明に用いられるエポキシ化合物として
は、エチレングリコール、ポリエチレングリコール、プ
ロピレングリコール、プロピレングリコール、ポリプロ
ピレングリコール、グリセリン、ソルビトール、ポリグ
リセロール、ペンタエリスリトール、トリス(2−ヒド
ロキシル)イソシアヌレート、トリスメチロールプロパ
ン、ネオペンチルグリコール、フェノールエチレンオキ
サイド、ラウリルアルコールエチレンオキサイドのモノ
およびポリグリシジルエーテルが挙げられる。これらの
うち、エチレングリコール、ポリエチレングリコール、
プロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、フ
ェノールエチレンオキサイド、ポリグリセロール等のポ
リグリシジルエーテルが好ましく、特にエチレングリコ
ールジグリシジルエーテル、ジエチレングリコールジグ
リシジルエーテルおよびこれらの混合物が顕著な効果が
得られる点で好ましい。
【0020】これらのエポキシ化合物は水に溶解して使
用されるが、水に対する溶解度が低い場合には少量の有
機溶剤(例えばジオキサンまたはイソプロピルアルコー
ル)と水との混合溶液を用いることができる。本発明に
用いられる酸性触媒としては、塩酸、硫酸等の無機酸、
有機酸、乳酸、酒石酸、クエン酸、グリコール酸等のオ
キシ酸、アミン塩酸塩などが挙げられる。また、塩化ア
ルミニウム、硝酸アルミニウム、硫酸アルミニウム、塩
化亜鉛、硝酸亜鉛、ホウフッ化亜鉛、塩化マグネシウ
ム、ホウフッ化マグネシウムなどの無機金属塩等も酸性
触媒として用いられる。これらは用いるエポキシ化合物
に適したものを、単独でまたは2種以上組み合わせて用
いることができるが、特にホウフッ化マグネシウムが反
応性に優れている点で好ましい。
【0021】エポキシ化合物の溶液中の濃度(有効成分
濃度)は2〜20重量%が好ましく、より好ましくは3
〜10重量%である。エポキシ化合物の濃度が2重量%
未満では耐スレ性効果が不十分な場合があり、20重量
%を超えると未反応樹脂の脱落が少なく、風合い、染色
性が損なわれる場合がある。酸性触媒の使用量は、通
常、エポキシ化合物の使用量に対して5〜20重量%と
され、好ましくは5〜15重量%である。触媒量が5%
未満ではエポキシ化合物の架橋が不十分になり耐スレ性
が低下し易く、20%を超えると十分に架橋が行える
が、触媒によるセルロース系繊維へのダメージが大きく
なり易い。
【0022】上記エポキシ化合物と酸性触媒との混合溶
液(以下、加工剤ということがある)には、加工剤のp
Hが常に5〜7になるように加工剤調合時から酢酸マグ
ネシウム、酢酸亜鉛、アンモニア水、リン酸等の安定剤
を適当量加えておくのが好ましい。またこれによりエポ
キシ化合物の分解を抑制することができる。また人造セ
ルロース繊維に加工剤を付与する際には、柔軟剤等他の
薬剤を混合してもよい。例えば、人造セルロース繊維を
含む布帛への加工剤の付与および加熱処理は、以下の工
程で行うことができる。
【0023】まず、加工剤に布帛を浸す。布帛に対する
加工剤のWet−Pick−Up率は、用いる人造セル
ロース繊維の布帛における混用率や生地形態によっても
異なるが、好ましくは40%owf以上、さらに好まし
くは40〜120%owfになるようにマングル等で絞
り、調節する。その後、該布帛を加熱処理する。加熱処
理は、予備乾燥−加熱(キュアリング)の二段加熱処理
法や、キュアリングのみの一段加熱処理法が採られる
が、通常は、80〜150℃で20秒〜2分間の予備乾
燥を事前に行い、好ましくは130〜200℃で5秒〜
5分間、より好ましくは140〜180℃で30秒〜3
分間の加熱処理が行われる。乾燥時に布帛全体に付着し
た加工剤の布帛表面へのマイグレーションを防止するこ
とができる。また加工剤の付与方法は、Dip/Nip
法やキスロールによる片面付与、スプレー法等であって
もよい。このときの加熱装置としてはピンテンター、シ
ョートループ、シュリンクサーファーなどが用いられ
る。
【0024】加工剤の付与および加熱処理が施された人
造セルロース繊維は、次にアニオン性染料により染色さ
れる。本発明に用いられるアニオン性染料としては、通
常の反応染料または直接染料が挙げられるが、堅牢度向
上効果および染色コスト面から、直接染料を使用するの
が好ましい。染色方法としては、吸尽法、パッド染色
法、捺染法などが挙げられる。吸尽法としては、ポリエ
ステル系繊維とセルロース繊維混合物の場合、直接染料
および分散染料、または中性、高温下で染着可能な反応
染料および分散染料の組み合わせによる一浴一段染色
法、または分散染料染色後、反応染料染色する一浴二段
染色法もしくは二浴二段染色法が挙げられる。またポリ
アミド系繊維とセルロース繊維混合物の場合は、酸性染
料または酸性含金染料と直接染料の組み合わせによる一
浴一段染色法、または反応染料染色後、酸性染料もしく
は酸性含金染料で染色する二浴二段染色法が挙げられ
る。吸尽法で使用される染色機としては、液流染色機、
ウインス染色機、パドル染色機、ドラム染色機等が挙げ
られる。
【0025】本発明において、繊維上や繊維交絡点に付
着した樹脂や未反応樹脂等を脱落させ、風合いの柔軟
化、強度低下の防止、染色堅牢度の向上および染色斑や
色ぶれ防止を図る点から、あらかじめ液流染色機等でソ
ーピングまたは水洗を行った後に前記した付着樹脂や未
反応物を除去し、染色を行うのが好ましい。染色された
人造セルロース繊維(以下、単に染色物ということがあ
る)は、次に反応型カチオン性固着剤で処理される。
【0026】本発明に用いられる反応型カチオン性固着
剤は、セルロース水酸基と反応する基および四級アンモ
ニウム基を有する。セルロース繊維中の水酸基と反応す
る基としては、その水酸基と反応して共有結合を形成す
る反応基であれば特に限定はなく、例えば、エポキシ基
またはそれを形成しうる基、活性ハロゲン、活性ビニル
基、メチロール基等が挙げられる。これらのうち、反応
性の点から、エポキシ基またはそれを形成しうる基が好
ましい。また四級アンモニウム基は、−N+ (R)
3 (但し、式中、Rは、置換基を有してもよいアルキル
基、アリール基または複素環基である)なる構造を有す
る。このような反応型カチオン性固着剤としては、例え
ばCIBA−GEIGY社製、Cibafix E等が
挙げられる。
【0027】染色された人造セルロース繊維を反応型カ
チオン性固着剤を用いて処理する方法としては、吸尽法
が好ましい。吸尽法における浴比、すなわち染色物に対
する処理浴の重量比(染色物:処理浴)は1:10〜
1:50が好ましく、より好ましくは1:15〜1:3
5の範囲である。処理浴の重量比が10未満では固着剤
の付着斑が起こりやすく、50を超えると固着剤がセル
ロース繊維と十分に反応せず堅牢度向上効果が発現され
にくい。処理温度としては40〜80℃が好ましく、よ
り好ましくは50〜70℃の範囲である。40℃未満で
は固着剤の反応が不十分となり、80℃を超えると固着
剤の反応速度が速すぎるため反応斑等が起こり十分な効
果を発現しにくい。処理時間は通常20〜80分間とさ
れ、好ましくは30〜60分間である。
【0028】処理手順としては、まず、固着剤で10〜
20分間処理し、その後アルカリを添加して固着剤を反
応させるために20〜40分間処理する。処理装置とし
てはウインス染色機、パドル染色機、液流染色機等が用
いられる。反応型カチオン性固着剤(有効成分)の使用
量は、基質のセルロース繊維重量に対して0.6〜2.
5%owfが好ましく、より好ましくは1〜2%owf
である。該固着剤の使用量が0.6%owf未満では固
着剤の反応量が少なすぎて堅牢度効果が不十分となりや
すく、2.5%owfを超えると堅牢度効果は十分であ
るが、風合いが硬くなりやすい。添加されるアルカリと
しては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナト
リウムが用いられるが、反応性の点で水酸化ナトリウム
が好ましい。水酸化ナトリウムは処理浴1リットルに対
して0.5〜3g使用し、処理浴のpHが11〜13と
なるようにするのが好ましい。
【0029】本発明の加工法により優れた堅牢度が得ら
れる理由は、明確ではないが、まずエポキシ化合物によ
り三次元架橋およびセルロース分子鎖間の架橋が起こ
り、繊維に高度の耐スレ性が付与され、その後の染色に
より染料が架橋されたセルロース繊維内部で染着し、さ
らにエポキシ化合物の未反応水酸基またはセルロース繊
維の未反応水酸基と共有結合した反応型カチオン性固着
剤の四級アンモニウム基と染料中のスルホン酸基のコン
プレックス形成、すなわち不溶化処理により、染料がセ
ルロース繊維内部で強固に固定化されているためと思わ
れる。またセルロース繊維を含む布帛として、ポリアミ
ドとセルロース繊維混合物が用いられる場合は、反応型
カチオン性固着剤で処理する前後に、ポリアミド染色の
酸性染料または酸性含金染料を固着させるためにタンニ
ン酸および吐酒石酸で処理するのがより優れた堅牢度を
発現させる点で好ましい。
【0030】本発明においては、染色物を反応型カチオ
ン性固着剤で処理した後、さらにアニオン系柔軟剤、ま
たはアニオン系柔軟剤およびアニオン返し剤で処理する
ことが好ましい。本発明に用いられるアニオン系柔軟剤
としては、ジアルキルスルホコハク酸塩、ポリオキシエ
チレンアルキルエーテルまたはポリオキシプロピレンア
ルキルエーテルの混合物、ポリオキシエチレン基または
ポリオキシプロピレン基が分子構造中に導入されたアル
キルスルホコハク酸塩、ポリオキシアルキル硫酸エステ
ル塩等が用いられ、炭素数約8〜20の親油性のアルキ
ル基、ポリオキシエチレン基またはポリオキシプロピレ
ン基の非イオン性親水基、スルホン酸やカルボン酸等の
アニオン性極性基を分子構造中に持つものが好ましい。
ポリオキシエチレン基またはポリオキシプロピレン基の
非イオン性親水基により吸水性も付与することができ
る。このようなアニオン系柔軟剤の市販品としては、例
えば第一工業製薬社製、ファインソフトAQ−80等が
挙げられる。
【0031】アニオン系柔軟剤による処理は、吸尽法、
Dip/Nip法などのいずれでもよいが、吸尽法がカ
チオン系固着剤への吸着および柔軟性発現の点で好まし
い。アニオン系柔軟剤(有効成分)の使用量は、吸尽法
では基質のセルロース繊維重量に対して0.6〜14%
owfが好ましく、より好ましくは3〜11%owfで
ある。この使用量が0.6%owf未満では柔軟効果お
よび吸水効果が不十分な場合があり、14%owfを超
えると固着剤のカチオン性基を封鎖する以上の量となり
柔軟剤の無駄となる。
【0032】アニオン系柔軟剤で処理する際の浴比、す
なわち、染色物に対する処理浴の重量比(染色物:処理
浴)は1:10〜1:50が好ましく、より好ましくは
1:15〜1:35の範囲である。処理浴の重量比が1
0未満では柔軟剤が均一に繊維に付着せず、柔軟性や風
合に斑ができやすくなり、50を超えると柔軟剤が固着
剤のカチオン性基に吸着しにくくなる。処理温度は30
〜70℃が好ましく、40〜60℃の範囲がより好まし
い。処理時間は、通常、10〜30分間である。処理装
置としてはウインス染色機、パドル染色機、液流染色機
等が用いられる。
【0033】アニオン返し剤による処理は、アニオン系
柔軟剤処理と同時にしてもよいが、アニオン系柔軟剤処
理後に続けて行うのが好ましい。本発明に用いられるア
ニオン返し剤としてはポリカルボン酸、ポリスルホン酸
等の強アニオン性の界面活性剤が挙げられる。好ましい
アニオン返し剤はナフタリンスルホン酸ホルマリン縮合
物である。アニオン返し剤による処理は吸尽法で行わ
れ、アニオン系柔軟剤処理と同時にまたは続けて同じ染
色機で行うのが工程性からも好ましい。浴比、すなわち
染色物に対する処理浴の重量比(染色物:処理浴)は
1:10〜1:50が好ましく、1:15〜1:35の
範囲がより好ましい。アニオン返し剤(有効成分)の使
用量は、処理浴1リットルに対して0.3〜2gとする
のが好ましい。処理温度は30〜60℃が好ましく、3
5〜45℃の範囲がより好ましい。処理時間は通常10
〜30分間である。処理装置としてはウインス染色機、
パドル染色機、液流染色機等が用いられる。
【0034】アニオン返し剤による処理は、前記アニオ
ン系柔軟剤処理のみでは十分でない洗濯耐吸水性を補完
するものである。すなわち、四級アンモニウム基等のカ
チオン性の強いフィックス剤で処理した布帛は、洗剤洗
濯により撥水化する傾向にある。これは布帛に残留した
カチオン基に洗剤成分中の親水基と親油基からなるアル
キルベンゼンスルホン酸ナトリウムやラウリルエーテル
硫酸ナトリウム等が吸着、コンプレックス形成を起こ
し、撥水化するものである。従って、残留カチオン基を
封鎖する形で吸水基を持つアニオン系柔軟剤で処理し、
さらにアニオン返し剤処理により、耐吸水性を補完する
ことができる。
【0035】
【実施例】以下、本発明を実施例により詳しく説明する
が、本発明はこれらの実施例によって限定されるもので
はない。なお、実施例で示した測定項目は下記の方法に
より測定した。 (1)風合い(柔軟度):被験者10人で、布帛の風合
いを触感判定し、風合いが硬化しているものを0点、風
合いが柔軟であるものを1点とし、各人に評価してもら
い、その総点から下記の基準に従って風合い(柔軟度)
を判定した。 9〜10点: ◎(非常に良好) 7〜 8点: ○(良好) 4〜 6点: △(やや良好) 0〜 3点: ×(不十分)
【0036】(2)引裂強度:織物の場合、JIS−L
−1096 ペンジュラム法に準じ、編物の場合、JI
S−L−1018 シングルタンク法に準じて行った。 (3)染色性:マクベス分光光度計MS−2020型を
用い、JIS−Z−8730に準じ、CIE Lab表
色系で、加工剤処理しなかった染色布帛に対する△E*
abを測定した。△E* abは以下の式で表される。 △E* ab={(△L* )2 +(△a* )2 +(△
b* )2 }1/2 この△E* abから、下記の基準に従って染色性を判定
した。 0≦△E* ab<1 : ○(良好) 1≦△E* ab<5 : △(やや良好) 5≦△E* ab : ×(不十分)
【0037】(4)耐スレ性:染色後の布帛の左右の
端、中央の3箇所、長さ方向に無作為に3箇所の計9箇
所から3cm四方の布帛をサンプリングし、ついで、光
学顕微鏡で観察し、さらに、スレ状態の最も大きい場所
を中心に1cm四方の布帛をサンプリングし、交絡単位
数を20以上含むような倍率で走査型電子顕微鏡(SE
M)写真を撮り、スレ状態を下記により定量化し、スレ
率を算出した。ここで交絡単位とは、織物の場合、布帛
の経緯糸がそれぞれ交絡し、表に出ている部分をいい、
例えば、経糸の場合、交絡している緯糸の両隣の緯糸と
の交絡により区切られ表に出ている部分をいい、布帛が
平織の場合、組織点が経緯糸交互に交絡単位となる。ま
た、編物の場合、シンカーループ面のシンカーループ1
個を1交絡単位とする。 スレ状態は、写真を肉眼で見て、 1〜2本フィブリル化しているもの :0.5 3本以上フィブリル化、または フィブリル1本が100μm以上のもの:1.0 として点数をつけ、下記式でスレ率を算出した。 スレ率(%)=フィブリル化の点数の合計/交絡単位総
数×100
【0038】(5)湿摩擦堅牢度:JIS−L−084
9に準じて測定した。 (6)洗濯堅牢度:JIS−L−0844 A−2法に
準じて測定した。 (7)吸水性:JIS−L−1096 A法(滴下法)
に準じて測定した。洗濯はJIS−L−0217(家庭
用電気洗濯機使用103号法)に準じ、洗濯10回を行
い、洗濯10回前後にて吸水性を測定した。
【0039】実施例1 4枚筬、28ゲ−ジのラッシェル経編機を使用し、前筬
に銅アンモニアレーヨン糸(75d/45f)を、第1
中筬にナイロンマルチフィラメント糸(30d/10
f)を、第2中筬にポリウレタンからなる第1伸縮弾性
糸(70d)を、後筬にポリウレタンからなる第2伸縮
弾性糸(40d)をそれぞれフルセットに配置し、前
筬、第1中筬、第2中筬および後筬の編組織および編条
件を下記の通りとし、生機を得た。 前筬 :11/10/11/11/12/11 第1中筬:10/12/21/23/21/12 第2中筬:00/22/11/33/11/22 後筬 :00/22/22/33/11/11 ランナー長 前筬 :30.6cm/ラック 第1中筬:98.0cm/ラック 第2中筬:10.3cm/ラック 後筬 :17.1cm/ラック 機上密度 90コース/インチ
【0040】得られた生機を90℃で20秒間湯通し
し、幅210cm、190℃で45秒間予備セットを行
い、目付190g/m2 の伸縮性弾性布帛を得た。得ら
れた布帛を、エポキシ化合物であるエチレングリコール
ジグリシジルエーテル5重量%、ホウフッ化マグネシウ
ム(触媒)0.5重量%、安定剤である酢酸マグネシウ
ム0.2重量%および水94.3重量%の混合加工剤溶
液に浸漬後、マングル(5kg/cm2 )でウェットピ
ックアップ80%に絞り、170℃で1分間加熱処理
し、次いで液流染色機を用いて、約40℃の水で20分
間液流揉布下で水洗を行い、洗浄、排水後、続けて直接
染料Kayarus Black B 160(日本化
薬社品)を3%owf用い、助剤として無水芒硝30g
/リットルを含む染色浴を浴比1:20で染色を行い、
染色後、続けてウインス染色機で反応型カチオン性フィ
ックス剤のCibafix E(CIBA−GEIGY
社製)を8%owf(見掛け濃度)用いて処理し、60
℃昇温後水酸化ナトリウム1.25g/L添加し、さら
に30分間処理を続けた。中和、水洗、脱水後、ヒラノ
テクシード社製ピンテンターを用いて180℃で乾燥セ
ットを行い、染色伸縮性弾性布帛を得た。この布帛の評
価結果を表1に示した。また布帛には染色斑は全くなか
った。また、この布帛を家庭用洗濯機で10回洗濯した
ところ、風合い変化および変色みられなかった。なお、
湿摩擦堅牢度はシンカーループ面(銅アンモニアレーヨ
ン糸の露出率100%)を測定した。
【0041】実施例2 実施例1において、反応型カチオン性固着剤処理後、続
けてアニオン系柔軟剤ファインソフトAQ−80(第一
工業製薬社製)を20%owf(見掛け濃度)用い、浴
比1:20で40℃で15分間処理、水洗、脱水、乾燥
セットした以外は実施例1と同様にして染色布帛を得
た。この染色布帛の評価結果を表1に示した。 実施例3 実施例2において、アニオン系柔軟剤処理後、続けてア
ニオン返し剤クインソープAR(コタニ化学社製)を浴
比1:20で4g/L(見掛け濃度)用い、40℃で1
5分間処理、水洗、脱水、乾燥セットした以外は実施例
2と同様にして染色布帛を得た。この染色布帛の評価結
果を表1に示した。
【0042】実施例4 実施例1において、エポキシ化合物の触媒であるホウフ
ッ化マグネシウム量を0.8重量%用いる以外は実施例
1と同様に処理して染色布帛を得た。この染色布帛の評
価結果を表1に示した。 実施例5 実施例1において、染色浴を反応染料Sumifix
Black B(住友化学工業社品)5%owf、助剤
を無水芒硝50g/Lおよび炭酸ソーダ20g/Lと
し、浴比1:20で染色を行い、染色後十分なソーピン
グ処理を施す以外は実施例1と同様に処理して染色布帛
を得た。この染色布帛の評価結果を表1に示した。
【0043】実施例6 2枚筬、40ゲージのトリコット経編機を使用し、前筬
に銅アンモニアレーヨン糸(30d/24f)を、後筬
に銅アンモニアレーヨン糸(30d/24f)を配置
し、ハーフトリコットを編成して生機を得た。得られた
生機を90℃で20秒間湯通しし、幅190cm、19
0℃で45秒間予備セットを行い、目付110g/m2
の布帛を得た。得られた布帛を、実施例1と同様にエポ
キシ化合物で樹脂加工、染色、反応型カチオン性固着剤
処理した。中和、水洗、脱水後、ヒラノテクシード社製
ピンテンターを用いて180℃で乾燥セットを行って染
色編地を得た。得られた編地の評価結果を表1に示し
た。また編地に染色斑は全くなかった。
【0044】実施例7 経糸が銅アンモニアレーヨン糸(75d/45f)、緯
糸が銅アンモニアレーヨン糸(100d/70f、撚数
2700T/m)からなる経密度121本/インチ、緯
密度74本/インチの生機を通常の処方でシボ立て、精
練乾燥した布帛を用意し、該布帛を実施例1と同様にエ
ポキシ化合物であるエチレングリコールジグリシジルエ
ーテル5重量%、ホウフッ化マグネシウム(触媒)0.
5重量%、安定剤である酢酸マグネシウム0.2重量%
および水94.3重量%の混合加工剤溶液に浸漬後、マ
ングル(5kg/cm2 )でウェットピックアップ10
0%に絞り、100℃で1分間予備乾燥し、160℃で
3分間加熱処理し、次いで液流染色機を用いて、約60
℃の水で10分間液流揉布下で水洗を行い、洗浄、排水
後、続けて実施例1と同様に染色、反応型カチオン性固
着剤処理した。水洗、脱水後、ヒラノテクシード社製シ
ュリンクサーファーを用いて乾燥させて染色布帛を得
た。得られた布帛の評価結果を表1に示した。また布帛
には色斑は全くなかった。
【0045】比較例1〜6 実施例1、2、3、5、6および7において、れエポキ
シ化合物等の混合物加工剤を付与する工程を省いた以外
はそれぞれ実施例1、2、3、5、6および7と同様に
処理してそれぞれの染色布帛を得た。得られた各布帛の
評価結果を表1に示した。また各布帛を家庭用電気洗濯
機で10回洗濯したところ、比較例1、2、3および5
の布帛に変色が見られた。
【0046】比較例7〜9 比較例1、5および6において、反応型カチオン性固着
剤処理後、乾燥し、さらに続けてN、N’−ジメチルー
ジヒドロキシエチレン尿素5重量%、ホウフッ化マグネ
シウム0.2重量%、柔軟剤であるアミノ変性シリコー
ン0.1重量%および水94.7重量%の混合加工剤溶
液に浸漬後、マングル(5kg/cm2)でウェットピ
ックアップ80%に絞り、160℃で1分間乾燥セット
した以外はそれぞれ比較例1、5および6と同様にして
それぞれの布帛を得た。得られた各布帛の評価結果を表
1に示した。
【0047】比較例10〜12 比較例7、8および9において、固着剤として、ポリア
ミン系固着剤センカフィックスNFC(センカ社製)5
%owf(見掛け濃度)処理を施す以外はそれぞれ比較
例7、8および9と同様に処理してそれぞれの布帛を得
た。得られた各布帛の評価結果を表1に示した。
【0048】比較例8 経糸、緯糸とも銅アンモニアレーヨン糸(75d/45
f、撚数2500T/m)からなる経密度71本/イン
チ、緯密度77本/インチの生機を、エチレングリコー
ルジグリシジルエーテル2重量%、ジエチレングリコー
ルジグリシジルエーテル2重量%、ホウフッ化マグネシ
ウム(触媒)0.4重量%、安定剤である酢酸マグネシ
ウム0.2重量%および水95.4重量%の混合加工剤
溶液に浸漬後、マングル(5kg/cm2 )でウェット
ピックアップ100%に絞り、100℃で1分間予備乾
燥し、160℃で3分間加熱処理し、次いで室温の水で
30分間ロータリーワッシャーで水洗を行い、乾燥後、
実施例1と同様の方法で染色、反応型カチオン性固着剤
処理し、乾燥を行って染色布帛を得た。得られた布帛の
評価結果を表1に示した。また染色斑は全くなかった。
【0049】実施例9 湿式流下式緊張紡糸法により凝固再生された乾燥前の銅
アンモニアレーヨン糸(75d/45f)に、エチレン
グリコールジグリシジルエーテル10重量%、ホウフッ
化マグネシウム(触媒)1.0重量%、安定剤である酢
酸マグネシウム0.5重量%および水88.5重量%の
混合加工剤溶液にウェットオンウェットでキスロールで
ウェットピックアップ率100%付与し、150℃で1
0秒間加熱処理した。得られた銅アンモニアレーヨン糸
を用い、実施例8と同様の方法で生機を作製し、同様の
染色、反応型カチオン性固着剤処理し、乾燥を行って染
色布帛を得た。得られた布帛の評価結果を表1に示し
た。また染色斑は全くなかった。
【0050】実施例10 経糸が銅アンモニアレーヨン糸(75d/45f、撚数
2500T/m)、緯糸が銅アンモニアレーヨンステー
プル(単繊維纎度1.4d、カット長52mm)の綿番
手40’S(Z:1400T/m)からなる経密度77
本/インチ、緯密度77本/インチの生機を、ジエチレ
ングリコールジグリシジルエーテル5重量%、ホウフッ
化マグネシウム(触媒)0.5重量%、安定剤である酢
酸マグネシウム0.2重量%および水94.3重量%の
混合加工剤溶液に浸漬後、実施例1と同様の方法で染
色、反応型カチオン性固着剤処理し、乾燥を行って染色
布帛を得た。得られた染色布帛は、風合、染色性は良好
であり、染色斑は全くなかった。また湿摩擦堅牢度は3
級、またスレ率は14%であった。
【0051】
【表1】
【0052】表1から、本発明の加工法で得られた人造
セルロース繊維を含む布帛は、人造セルロース繊維の強
度低下と風合い変化が少なく、かつ染色性を損なうこと
なく、高度の耐スレ性と高染色堅牢度を有することが示
される。
【0053】
【発明の効果】本発明の加工法によれば、人造セルロー
ス繊維に、エポキシ化合物で樹脂加工を行い、次いでア
ニオン性染料で染色し、さらにセルロース水酸基と反応
する反応基および四級アンモニウム基を有する反応型カ
チオン性固着剤で処理するため、繊維上や繊維交絡点に
付着した樹脂や未反応樹脂等が脱落して柔軟化し、強度
低下が少なく、染色性低下および染色斑がなく、しかも
液流染色にも耐え得る高度な耐スレ性、高湿摩擦堅牢度
および高洗濯堅牢度をコスト的に有利に付与することが
できる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】人造セルロース繊維にエポキシ化合物と酸
    性触媒を付与して加熱処理した後、該繊維をアニオン性
    染料で染色し、次いでセルロース水酸基と反応する反応
    基および四級アンモニウム基を有する反応型カチオン性
    固着剤で処理することを特徴とする人造セルロース繊維
    の加工法。
  2. 【請求項2】前記反応型カチオン性固着剤で処理した
    後、さらにアニオン系柔軟剤で処理することを特徴とす
    る請求項1記載の人造セルロース繊維の加工法。
  3. 【請求項3】前記反応型カチオン性固着剤で処理した
    後、さらにアニオン系柔軟剤およびアニオン返し剤で処
    理することを特徴とする請求項1記載の人造セルロース
    繊維の加工法。
  4. 【請求項4】前記人造セルロース繊維が他の繊維を含む
    形態であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれ
    かに記載の人造セルロース繊維の加工法。
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