JPH1135794A - 繊維強化複合材料用樹脂組成物の製造方法 - Google Patents

繊維強化複合材料用樹脂組成物の製造方法

Info

Publication number
JPH1135794A
JPH1135794A JP20256297A JP20256297A JPH1135794A JP H1135794 A JPH1135794 A JP H1135794A JP 20256297 A JP20256297 A JP 20256297A JP 20256297 A JP20256297 A JP 20256297A JP H1135794 A JPH1135794 A JP H1135794A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin composition
epoxy resin
fiber
composite material
reinforced composite
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP20256297A
Other languages
English (en)
Inventor
Masahiko Hayashi
政彦 林
Toshiaki Azuma
利昭 東
Hajime Kishi
肇 岸
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toray Industries Inc filed Critical Toray Industries Inc
Priority to JP20256297A priority Critical patent/JPH1135794A/ja
Publication of JPH1135794A publication Critical patent/JPH1135794A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 成形体表面のピットや樹脂欠損部が少なく、
表面平滑性の良好な、かつ、ポロシティの少ない成形体
を得ることのできる繊維強化複合材料用樹脂組成物の製
造方法を提供する。 【解決手段】 繊維強化複合材料用樹脂組成物として、
エポキシ樹脂、無機粒子、ブタジエンアクリルニトリル
ゴム、硬化剤からなるエポキシ樹脂組成物を製造するに
際し、あらかじめ無機粒子をエポキシ樹脂の一部に分散
させる工程を経ることを特徴とする、繊維強化複合材料
用樹脂組成物の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、繊維強化複合材料
用樹脂組成物として好適なエポキシ樹脂組成物の製造方
法に関するものである。さらに詳しくは、低圧成形にお
いても、表面平滑性に優れ、表面ピットのない良好な成
形品を与える樹脂組成物の製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】強化繊維とマトリックス樹脂とからなる
繊維強化複合材料は、その優れた力学特性などから、各
種産業用途、スポーツ用途、航空宇宙用途などに幅広く
使われている。近年、その使用実績を積むに従い、繊維
強化複合材料に対する要求特性はますます厳しくなって
きている。繊維強化複合材料の力学特性や耐久性を十分
に引き出すために、ポロシティ(空隙)のような強度低
減につながる欠陥を少なくするとともに、成形体表面の
平滑性を求める要求がある。成形体の表面が粗い場合、
塗装前に研磨工程が必要になり、またピットが存在すれ
ば、そこから水分が浸透しやすくなり、基材そのものあ
るいは貼りあわせた他の基材の物性を低下させるという
問題を引き起こす。
【0003】特に産業用、航空機用構造材料において
は、吸水による強度低下は、安全上致命的な問題に成り
得る。ここで、成形体の表面平滑性を左右する要因は次
の2点にあると考えられる。その一つはプリプレグの構
成、形態に依るものである。即ち、プリプレグは樹脂組
成物と強化繊維から構成されるが、たとえば、織物プリ
プレグの成形物は一方向性プリプレグの成形物よりも、
表面ピットなど表面平滑性が損われやすい。それは織物
交絡部の凹凸と、目抜け部に樹脂欠損が起こりやすいた
めである。最近、さらなる軽量化への要求から樹脂含量
の少ないプリプレグが要望されている。一般に、樹脂含
量が少ない場合、成形体表面の凹凸は大きくなりやすい
ので、従来にもまして表面平滑性のある成形体への期待
は大きいといえる。
【0004】また、表面平滑性を左右する二つ目の要因
として、成形時の圧力が挙げられる。たとえば、成形物
の表面平滑性が損なわれやすい成形体の一つにハニカム
サンドイッチパネルがある。これは、たとえば、アラミ
ド紙からなるハニカムコアの両面にプリプレグを積層
し、オートクレーブで真空成形する方法により製造され
るが、平板でないこと(ハニカム構造体は規則的な六角
形空洞から構成)と、ハニカムの潰れを防ぐためにため
に高い圧力をかけられないという制約が表面平滑性を悪
くする要因といえる。特に、六角形空洞の上下のプリプ
レグからなるスキンパネルには、圧力がかかりにくいた
め、表面に凹凸が生じやすい。さらに、重要なことは、
成形体表面の平滑性はそれのみにとどまらず、スキンパ
ネル内部のポロシティとも高い相関性を持っていること
である。すなわち、成形体下面の樹脂欠損部近傍では圧
力がかかり難く、内部ポロシティの発生にも悪影響を与
えるものと考えられる。
【0005】表面平滑性を改良する方法として、特開昭
58−82755号公報には、両末端にカルボキシル基
を有する液状ブタジエンアクリルニトリルゴムとエポキ
シ樹脂との反応生成物を使用し、高温における接着性
と、成形物表面に欠陥のないハニカムサンドイッチパネ
ルの製造法が開示されている。また、特公昭61−29
613号公報には、ジグリシジルアミノ基を有するエポ
キシ樹脂と両末端にカルボキシル基を有する液状ブタジ
エンアクリルニトリルゴムとのエポキシ樹脂組成物によ
り、高温における接着性と、成形物表面に欠陥のないハ
ニカムサンドイッチパネルの製造法が開示されている。
さらに、特開昭58−167625号公報には、低圧成
形においてボイド、クラックがないコンポジットを得る
方法として、ジシアンジアミドとジメチル尿素化合物を
含む特定のエポキシ樹脂組成物が開示されている。しか
し、いずれの方法も成形体の表面平滑性は十分とはいえ
ない。また、特開平5−239317号公報、特開平6
−25446号公報においては、チキソトロピー性の高
い樹脂をハニカムコキュア用織物プリプレグに用いる記
載がある。しかし、80℃での粘度が5000ポイズ以
上といった高粘度樹脂を用いるがゆえに、樹脂流れが乏
しくプリプレグを作製しにくいといった別の問題があ
る。以上述べたいずれの方法においても、内部ポロシテ
ィに優れ、かつ、本発明で目的とする表面平滑性におい
て十分効果をもつものではなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、パネ
ル内部のポロシティだけでなく、成形体表面のピットや
樹脂欠損部の発生を防止し、表面平滑性の良好な成形体
を製造し得る繊維強化複合材料用樹脂組成物の製造方法
を提供することにある。
【0007】また、上記本発明の樹脂組成物をマトリッ
クス樹脂とする、良好なタック性、ドレープ性を有し、
成形上取り扱いが容易であるプリプレグを提供すると共
に、さらには、耐熱性、圧縮特性、耐衝撃性に優れ、構
造材料として好適な成形体を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の繊維強化複合材料用樹脂組成物の製造方法
は、繊維強化複合材料用樹脂組成物として、エポキシ樹
脂、無機粒子、ブタジエンアクリルニトリルゴム、硬化
剤からなるエポキシ樹脂組成物を製造するに際し、あら
かじめ無機粒子をエポキシ樹脂の一部に分散させる工程
を経ることを特徴とする方法からなる。
【0009】上記方法において、無機粒子をエポキシ樹
脂の一部に分散する工程をマスター化と呼ぶ。本発明で
は、マスター化した無機粒子組成物を使用することが肝
要で、マスター化せずに粉末添加すると、表面平滑性を
損なう結果になる。これらの無機粒子をエポキシ樹脂中
での微分散は、無機粒子と常温で液状のエポキシ樹脂と
を十分に撹拌混合した後、たとえば三本ロールのような
狭いクリアランスを通過させることによって容易に達成
することができる。
【0010】このようにマスター化した無機粒子混合樹
脂を、エポキシ樹脂および硬化剤と混合し、粘度を適正
化したエポキシ樹脂組成物とすることにより、表面平滑
性の良い成形体を製造することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下本発明の望ましい実施の形態
について、詳細に説明する。本発明に適したエポキシ樹
脂としては、特にアミン類、フェノール類、炭素−炭素
二重結合を有する化合物を前駆体とするエポキシ樹脂が
好ましい。具体的には、アミン類を前駆体とするグリシ
ジルアミン型エポキシ樹脂として、テトラグリシジルア
ミノジフェニルメタン、トリグリシジル−p−アミノフ
ェノール、トリグリシジルアミノクレゾールの各種異性
体が挙げられる。テトラグリシジルアミノジフェニルメ
タンは航空機構造材としての複合材料用樹脂として耐熱
性に優れるため好ましい。
【0012】フェノール類を前駆体とするエポキシ樹脂
として、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノ
ールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹
脂などのビスフェノール型エポキシ樹脂やフェノールノ
ボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポ
キシ樹脂などのノボラック型エポキシ樹脂やレゾルシノ
ール型エポキシ樹脂が挙げられる。液状のビスフェノー
ルA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂
は低粘度であるために、他のエポキシ樹脂に添加剤とし
て配合するのが好ましい。
【0013】また、これらのエポキシ樹脂は単独で用い
てもよいが、適宜配合して用いるのがよい。たとえば、
グリシジルアミン型エポキシ樹脂とグリシジルエーテル
型エポキシ樹脂の組合せは、良好な耐熱性、耐水性およ
び作業性を併せ持つため好ましい。とくに、グリシジル
エーテル型エポキシ樹脂を30〜60重量部、ビスフェ
ノール型エポキシ樹脂を40〜80重量部およびノボラ
ック型エポキシ樹脂を0〜30重量部を混合して用いる
のが好ましい。
【0014】本発明においては、成形体の表面平滑性を
付与するために無機粒子を使用するが、この無機粒子の
具体例として、タルク、ケイ酸アルミニウム、微粒子状
シリカ、炭酸カルシウム、マイカ、モンモリロナイト、
カーボンブラック、炭化ケイ素、アルミナ水和物等が挙
げられる。これらの無機粒子は50μm以下の粒子径を
有するものが好ましく、さらに好ましくは20μm以下
のものが使用出来る。なかでも微粒子状シリカは、エポ
キシ樹脂溶液の粘度を上げる効果、および樹脂のフロー
特性を改良する効果が大きく特に好ましい。二酸化ケイ
素を基本骨格とする微粒子状シリカとして、一次粒径の
平均値は5〜40nmの範囲にあるものが“アエロジ
ル”(日本アエロジル製)の商品名にて市販されてい
る。この粒子の比表面積としては50〜400m2 /g
の範囲のものが好ましい。また、シリカの表面がシラノ
ール基で覆われているものが一般的に用いられるが、シ
ラノール基の水素をメチル基やオクチル基で置換した疎
水性微粒子状シリカを用いることは、樹脂の表面平滑性
を改良する効果が高いのみならず、粘度安定化の面およ
び成形品の耐水性、圧縮強度に代表される力学特性を向
上する面からより好ましい。
【0015】本発明においては、無機粒子はあらかじめ
エポキシ樹脂の一部に分散させる工程を経る。マスター
化は、無機粒子と常温で液状のエポキシ樹脂とを十分に
撹拌混合した後、たとえば三本ロールのような狭いクリ
アランスを通過させることによって達成することができ
る。
【0016】マスター化に使用するエポキシ樹脂として
は、常温でエポキシ当量が100〜300の範囲のもの
が好ましく用いられる。液体のエポキシ樹脂が好まし
く、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフ
ェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキ
シ樹脂などのビスフェノール型エポキシ樹脂やグリシジ
ルアミン型エポキシ樹脂が用いられる。また、これらの
液状エポキシ樹脂は単独で用いてもよいが適宜配合して
用いるのがよい。
【0017】このようにマスター化し、微分散させた無
機粒子をエポキシ樹脂と混合することにより、マスター
化せずそのまま無機粒子を使用した場合に比べて、成形
体の表面平滑性は著しく良好なものとなる。この両者の
樹脂組成物の違いの一つは、それぞれの無機粒子を使用
したエポキシ樹脂組成物の粘度特性に現われる。一般的
に表面平滑性の良い成形体を得るエポキシ樹脂組成物の
粘度は、80℃での粘度が100〜1000ポイズの範
囲にあり、かつ、昇温過程における樹脂組成物の粘度の
最低値が10〜300ポイズの範囲にあるが、ここで、
マスター化した無機粒子を使用すると、粉末状添加、あ
るいは粒子を全く添加しない樹脂に比べて、80℃〜1
20℃近辺の粘度が高目であり、温度依存性が小さくな
る。
【0018】80℃での粘度が100ポイズ未満あるい
は昇温過程における最低粘度が10ポイズ未満である樹
脂組成物を用いると、表面平滑性および、成形体内部の
ポロシティの発生が増える傾向があり、一方、80℃で
の粘度が1000ポイズを超えたりあるいは最低粘度が
300ポイズを超えた樹脂組成物を用いると、樹脂の流
動性が不足し、フィルム化し難く、強化繊維への含浸性
が悪くなる傾向がある。
【0019】このように、マスター化された無機粒子を
用いると、エポキシ樹脂の成形時のフロー特性が改良さ
れ、特に、ハニカムと織物プリプレグとの成形体などの
圧力のかかり難い凹部にも平滑性が付与され、内部のポ
ロシティも少なくなる傾向が顕著になる。
【0020】無機粒子添加は最低粘度値を押し上げる効
果があるが、全体粘度を嵩上げする効果のあるブタジエ
ンアクリルニトリルゴムの併用はさらに成形体の表面平
滑性および、プリプレグの柔軟性、粘着性を上げるため
に好適である。特に、上記のエポキシ樹脂に加えて反応
性基含有固形アクリロニトリルブタジエンゴムを加える
ことが好ましい。反応性基含有固形アクリロニトリルブ
タジエンゴムは、室温で流動性をもたない高粘度のゴム
であり、より具体的にはJIS−K6300により測定
される100℃におけるムーニー粘度が20〜100の
範囲にあるゴムである。液状ゴムは固形ゴムに比べマト
リックス樹脂粘度を上げる効果に乏しく、多量に添加す
る必要があることから耐熱性を阻害しやすい。ここで反
応性基含有固形アクリロニトリルブタジエンゴムを添加
したエポキシ樹脂組成物は、粘着性と柔軟性の良好なプ
リプレグを得るのに好適なマトリックス樹脂となる。か
かるゴムの100℃におけるムーニー粘度が小さすぎる
と、得られるプリプレグの粘着性や柔軟性が十分とはな
らない場合があり、大き過ぎるとエポキシ樹脂組成物の
粘度が高くなってプリプレグにする際に強化繊維への含
浸性が損なわれる場合がある。
【0021】反応性基としては、カルボキシル基、アミ
ノ基、エポキシ基などを例示することができる。反応性
基を有していないならば、硬化した樹脂相とその中に微
分散したゴム相との接着性が低いために、硬化後のマト
リックス樹脂の力学特性が低下する場合がある。特に、
エポキシ樹脂との反応性が高いカルボキシル基またはア
ミノ基を有する固形ゴムの添加が好ましい。反応性基を
有する固形アクリロニトリルブタジエンゴムとしては、
日本ゼオン(株)社製のニッポール(登録商標)107
2などの市販品を用いることができる。
【0022】ここで、成形体の表面平滑性の良好な無機
粒子と固形ブタジエンアクリルニトリルゴムの全体樹脂
組成物に占める重量割合は、それぞれ、0.8〜5重量
%、2〜5重量%の範囲が好ましい。無機粒子が0.8
重量%より少ない場合、および反応性基含有固形アクリ
ロニトリルブタジエンゴムの配合量が2重量%より少な
いと、成形体の表面平滑性が劣るのみならず、得られる
プリプレグの粘着性や柔軟性が劣ったものになりやす
い。一方、配合量が5重量%より多いと、樹脂粘度が高
くなりプリプレグ化する場合の強化繊維への含浸性が損
なわれる場合がある。より好ましい添加量は、無機粒子
が0.8〜3重量%の範囲であり、固形ブタジエンアク
リルニトリルゴムが2〜4重量%の範囲である。ここ
で、無機粒子と固形ブタジエンアクリルニトリルゴムを
併用することにより、スキンパネル表面の平滑性がより
優れたものになる。
【0023】また、これらのエポキシ樹脂組成物中にポ
リエーテルスルホン、ポリエーテルイミド、ポリビニル
ホルマールなどの熱可塑性樹脂を配合して使用すること
も可能である。
【0024】これらのエポキシ樹脂組成物に使用される
硬化剤としては、エポキシ基と反応し得る活性基を有す
る化合物であれば、これを用いることができる。好まし
くは、アミノ基、酸無水物基、アジド基を有する化合物
が適している。例えばジシアンジアミド、ジアミノジフ
ェニルスルホン、ジアミノジフェニルメタン、それらの
各種異性体、アミノ安息香酸エステル類、各種酸無水
物、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック
樹脂が挙げられる。
【0025】また、芳香族ジアミンを硬化剤として用い
ると耐熱性の良好な硬化物が得られる。特に、ジアミノ
ジフェニルスルホンやその異性体は、より耐熱性の良好
な硬化物が得られるので本発明には最も適している。芳
香族ジアミンを硬化剤として用いる場合には、その添加
量はエポキシ樹脂のエポキシ基に対してジアミノジフェ
ニルスルホンの活性水素の量が0.4〜1.6当量の範
囲とするのが適当であり、化学量論的にほぼ当量とする
ことがより好ましい。ジシアンジアミンは、プリプレグ
の保存性をより求められる場合に特に好ましく用いら
れ、その添加量は樹脂組成物全量当たり0.5〜10重
量%が適当である。
【0026】また、硬化促進剤として、3−(3,4−
ジクロロフェニル)−1,1ジメチルウレア(以下DC
MU)、3−(3−クロロフェニル)−1,1ジメチル
ウレアなどの尿素誘導体や、イミダゾール化合物、3級
アミン化合物などを併用することができる。特に、保存
安定性に優れるDCMUが好ましい。
【0027】一般にエポキシ樹脂の靱性はさほど高くな
いため、さらに、樹脂靱性を向上するために、エポキシ
樹脂組成物に熱可塑性樹脂を添加してもよい。具体的に
は、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルイミド、ポリ
ビニルホルマールなどである。また、接着強度向上のた
めに、樹脂組成物にコア/シェルポリマーなどの微粒子
を含有させることも好ましい。
【0028】このようにして得られた樹脂組成物の粘度
は、80℃での粘度が100〜1000ポイズの範囲に
あり、かつ、昇温過程における樹脂組成物の粘度の最低
値が10〜300ポイズの範囲にあることが好ましい。
【0029】また、本発明においては、エポキシ樹脂中
の無機粒子が微分散しており、20μm以上の凝集粒子
が殆ど存在しないことにより、成形体の表面平滑性が顕
著に改善される。無機粒子をマスター化せずに粉末添加
した場合は20μm以上の凝集粒子が多数存在し表面平
滑性が劣ることがある。
【0030】本発明の製造方法により得られた樹脂組成
物は、強化繊維と組合わせ、プリプレグとして好ましく
用いられる。
【0031】強化繊維としては、ガラス繊維、炭素繊
維、アラミド繊維、ボロン繊維、アルミナ繊維、炭化ケ
イ素繊維などが用いられる。これらの繊維を2種以上混
合して用いてもよい。より軽量で、より耐久性の高い成
形品を得るためには、特に、炭素繊維の使用が好まし
い。繊維本来の引張強度やハニカム構造体としたときの
耐衝撃性が高いという面から、引張強度4.4GPa以
上の高強度炭素繊維が好ましい。さらに、耐衝撃性向上
の面から、引張伸度が1. 7%以上である炭素繊維の使
用がより好ましい。
【0032】強化繊維の形態や配列については限定され
ず、例えば、一方向に引き揃えた長繊維、トウ、織物
(クロス)、マット、ニット、組み紐などが用いられ
る。しかし、ハニカム構造体の力学特性および成形プロ
セスの容易さから織物形態のものが最も好ましい。この
強化繊維を用いた織物として従来公知の二次元織物を用
いることができる。織物組織としては平織、綾織、朱子
織といった経糸と緯糸が一定の法則に従って直角に交錯
した二軸織物が好ましい。特に平織構造が薄い成形体を
造りやすく適している。織物の織糸は繊維束からなる
が、一つの繊維束中のフィラメント数が2,500〜2
5,000本の範囲が好ましい。2,500本以下では
繊維配列が蛇行しやすく強度低下の原因となりやすい。
また、25,000本以上ではプリプレグ作製時あるい
は成形時に樹脂含浸が起こりにくく、ポロシティを発生
しやすい。より好ましくは2,800〜15,000本
の範囲である。
【0033】本発明においては、樹脂含量が35〜50
重量%のプリプレグとすることが好ましい。樹脂含量が
35重量%以下の場合は、樹脂の表面平滑性が悪くなっ
たり、基材との接着性低下を起こしやすい。また、樹脂
含量が50重量%を越えると、プリプレグ作製時に樹脂
フローが起こりやすいという懸念点が有り、また成形体
の重量が増えるため軽量化の効果が小さくなる。
【0034】プリプレグの製造方法として、マトリック
ス樹脂を溶媒に溶解して低粘度化し、含浸させるウエッ
ト法と、加熱により低粘度化し、含浸させるホットメル
ト法(ドライ法)などの方法が挙げられる。ホットメル
ト法は、強化繊維とエポキシ樹脂組成物を離型紙などの
上にコーティングしたフィルムを両側あるいは片側から
重ね、加熱加圧することにより樹脂を含浸させプリプレ
グを作製する方法であり、樹脂含有量やプリプレグの厚
みを制御しやすいためより好ましい。
【0035】本発明のプリプレグを成形する方法は、真
空バッグ成形、真空バッグを用いたオートクレーブ成
形、プレス成形等を挙げることができるが、高性能の構
造体を得るためにはオートクレーブ成形が好ましい。
【0036】本発明による効果を確認するための試験に
用いるハニカムコアとしては、昭和飛行機工業(株)製
“ノーメックスハニカム”SAH1/8−8.0を用い
た。また、織物プリプレグの積層構成は、ハニカムコア
の上面に織物プリプレグを上から順に、強化繊維の方向
が(±45°)/(0°/90°)/(0°/90°)
/(0°/90°)、ハニカムコア下面に(0°/90
°)/(0°/90°)/(±45°)となる構成にて
積層した。硬化は1.5℃/分で180℃まで昇温し、
同温で2時間保持する条件でオートクレーブ内で行っ
た。その際、まず、ナイロンバッグをアルミニウムツー
ル板上の積層体にかぶせ、バッグ内を真空状態に保った
状態でオートクレーブに入れ、次に1.5kg/cm2
まで圧力を与えたところでバッグ内の真空を常圧に戻
し、その後3kg/cm2 まで昇圧してから昇温を行っ
た。
【0037】ここで硬化した成形体の表面平滑性はツー
ル面側(下面)を、ミツトヨ製表面粗さ測定装置Sur
ftest301型を用いて、成形体下面のランダム1
0箇所について、5mmの長さに渡って検出針が走行し
て得られたチャートの最大高さ(Rmax)の平均値よ
り求めた。
【0038】なお、測定条件は、上記測定装置のλc/
Lつまみ:8、nつまみ:n、Pcつまみ:1、LCD
/SPCtumami:Ryとした。
【0039】エポキシ樹脂粘度はレオメトリックス社製
RDA−II型装置を用いて次の条件で測定した。 操作モード :ダイナミックモード 振動周波数範囲: 0.5Hz(振動数3.14r/s) プレート構成 : 平行板(半径25mm) ギャップ 0.83mm 昇温速度 :1.5℃/min 歪み量:トルクが2〜200g・cmの範囲に入るよう、自動制御した。
【0040】
【実施例】以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体
的に説明する。 (実施例1) 〈粒子マスター樹脂の調製〉テトラグリシジルジアミノ
ジフェニルメタン(住友化学工業(株)社製ELM43
4)88重量部とトリメチルシリル基で表面処理した微
粒子シリカ(デグサ社製“アエロジル”R812)12
重量部を60℃で3時間ニーダで混合した。混合樹脂組
成物を三本ロールを用いロール間を2回通して粒子マス
ター組成物を得た。この粒子の80℃での粘度は120
ポイズであった。
【0041】この粒子マスター樹脂を用いて以下の樹脂
組成物を調製した。エポキシ樹脂として、ビスフェノー
ルA型エポキシ(油化シェルエポキシ(株)社製Ep8
28)30重量部、クレゾールノボラック型エポキシ
(住友化学工業(株)社製ESCN220)20重量
部、カルボキシル基末端アクリロニトリルブタジエンゴ
ム(日本ゼオン(株)製NIPOL1072)3.0重
量部をニーダに仕込み、85℃で2時間混練した。60
℃に降温後、上記したマスター樹脂を20重量部添加し
て60℃で1時間混練し、さらに硬化剤として4、4´
ジアミノジフェニルスルホン27重量部を添加して30
分撹拌混合した。このエポキシ樹脂組成物の80℃にお
ける粘度を測定したところ、80℃での粘度は200ポ
イズ、最低粘度は90ポイズであった。このエポキシ樹
脂組成物を離型紙にコーティングして樹脂目付が70g
/m2 の樹脂フィルムを作製した。この樹脂フィルムを
プリプレグマシンにセットし、東レ(株)製炭素繊維織
物“トレカ”CO7373Z(目付193g/m2 )の
両面から樹脂含浸を行いプリプレグを得た。このときの
含浸条件としては、温度は100℃、含浸圧力は4kg
f/cm2 を用いた。次に、アラミドハニカムコア(ハ
ニカムセルの大きさが1/8インチ、厚み1/2イン
チ)に対して上下対象になるように、ハニカムコアの上
面に織物プリプレグを上から順に(±45°)/(0°
/90°)/(0°/90°)/(0°/90°)、ハ
ニカムコア下面に(0°/90°)/(0°/90°)
/(±45°)(ハニカムコアに対して最外層は±45
゜)の構成にて積層した。硬化は1.5℃/分で180
℃まで昇温し、同温で2時間保持する条件でオートクレ
ーブ内で行った。
【0042】このハニカムコアとプリプレグの積層体
を、フッ素樹脂フィルムを敷いたアルミニウム板上に乗
せ、積層体はナイロンフィルムでパックし、真空ノズル
口より減圧下にキープしながらオートクレーブ成形を行
った。成形条件は3kg/cm2 の加圧下に、昇温速度
1.5℃/minで加熱し、180℃/minで2時間
保持したのち、降温速度2.0℃/minで35℃まで
降温させた。このサンドイッチパネルの下側(アルミ板
に接した部分)表面の平滑性をSurftestを用い
て測定した最大高さ(Rmax)の平均値は12μmで
あった。また、サンドイッチパネルをサンドペーパーお
よびアルミナ粉末で研磨し光学顕微鏡写真を撮影し、下
側スキンパネル全体面積に占める加算したポロシティ面
積は0.1%であった。
【0043】(比較例1)エポキシ樹脂として、ビスフ
ェノールA型エポキシ(油化シェルエポキシ(株)社製
Ep828)30重量部、クレゾールノボラック型エポ
キシ(住友化学工業(株)社製ESCN220)20重
量部、カルボキシル基末端アクリロニトリルブタジエン
ゴム(日本ゼオン(株)製NIPOL1072)3.0
重量部およびトリメチルシリル基で表面処理した微粒子
シリカ(デグサ社製“アエロジル”R812)を粉末状
態のまま2.4重量部をニーダに仕込み、85℃で2時
間混練した。60℃に降温後、テトラグリシジルジアミ
ノジフェニルメタン(住友化学工業(株)社製ELM4
34)17.6重量部を添加して60℃で1時間混練
し、さらに硬化剤として4、4´ジアミノジフェニルス
ルホン27重量部を添加して30分撹拌混合した。この
エポキシ樹脂組成物の80℃における粘度を測定したと
ころ、80℃での粘度は130ポイズ、最低粘度は45
ポイズであり、実施例1に比べ低い粘度の樹脂組成物で
あった。この樹脂組成物を用い、実施例1と同様にアラ
ミドハニカムコアを用いて織物プリプレグを積層し、オ
ートクレーブ成形した。このサンドイッチパネルの下側
(アルミ板に接した部分)表面の平滑性をSurfte
stを用いて測定した最大高さ(Rmax)の平均値は
25μmであった。また、サンドイッチパネルをサンド
ペーパーおよびアルミナ粉末で研磨し光学顕微鏡写真を
撮影し、下側スキンパネルのポロシティ面積%は0.4
%であった。
【0044】
【発明の効果】本発明の繊維強化複合材料用樹脂組成物
の製造方法により製造された樹脂組成物を用いることに
より、ピットや樹脂欠損部が少なく、表面平滑性の良好
であると共に、ポロシティの少ない成形体を得ることが
できる。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 繊維強化複合材料用樹脂組成物として、
    エポキシ樹脂、無機粒子、ブタジエンアクリルニトリル
    ゴム、硬化剤からなるエポキシ樹脂組成物を製造するに
    際し、あらかじめ無機粒子をエポキシ樹脂の一部に分散
    させる工程を経ることを特徴とする、繊維強化複合材料
    用樹脂組成物の製造方法。
  2. 【請求項2】 無機粒子とブタジエンアクリルニトリル
    ゴムの全体樹脂組成物に占める重量割合がそれぞれ0.
    8〜5重量%、2〜5重量%であることを特徴とする、
    請求項1記載の繊維強化複合材料用樹脂組成物の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 樹脂組成物の80℃での粘度が100〜
    1000ポイズの範囲にあり、かつ、昇温過程における
    樹脂組成物の粘度の最低値が10〜300ポイズの範囲
    にある、請求項1または2記載の繊維強化複合材料用樹
    脂組成物の製造方法。
  4. 【請求項4】 無機粒子が微粒子シリカからなる、請求
    項1ないし3のいずれかに記載の繊維強化複合材料用樹
    脂組成物の製造方法。
  5. 【請求項5】 微粒子シリカが疎水性シリカからなる、
    請求項4記載の繊維強化複合材料用樹脂組成物の製造方
    法。
  6. 【請求項6】 無機粒子がエポキシ樹脂中で微分散し、
    20μm以上の凝集粒子が存在しないことを特徴とす
    る、請求項1ないし5のいずれかに記載の繊維強化複合
    材料用樹脂組成物の製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし6のいずれかに記載の方
    法により製造された樹脂組成物を用いてなるプリプレ
    グ。
JP20256297A 1997-07-11 1997-07-11 繊維強化複合材料用樹脂組成物の製造方法 Pending JPH1135794A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20256297A JPH1135794A (ja) 1997-07-11 1997-07-11 繊維強化複合材料用樹脂組成物の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20256297A JPH1135794A (ja) 1997-07-11 1997-07-11 繊維強化複合材料用樹脂組成物の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH1135794A true JPH1135794A (ja) 1999-02-09

Family

ID=16459557

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP20256297A Pending JPH1135794A (ja) 1997-07-11 1997-07-11 繊維強化複合材料用樹脂組成物の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH1135794A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014162858A (ja) * 2013-02-26 2014-09-08 Toray Ind Inc プリプレグおよびその製造方法、ならびに繊維強化複合材料
CN111117163A (zh) * 2019-12-31 2020-05-08 苏州圣杰特种树脂有限公司 一种耐高腐蚀树脂复合材料及耐高腐蚀泵

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014162858A (ja) * 2013-02-26 2014-09-08 Toray Ind Inc プリプレグおよびその製造方法、ならびに繊維強化複合材料
CN111117163A (zh) * 2019-12-31 2020-05-08 苏州圣杰特种树脂有限公司 一种耐高腐蚀树脂复合材料及耐高腐蚀泵

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3661194B2 (ja) 織物プリプレグおよびハニカムサンドイッチパネル
JP3648743B2 (ja) 「繊維強化複合材料用樹脂組成物とその製造方法、プリプレグ、繊維強化複合材料、ハニカム構造体」
JPWO1997028210A1 (ja) 繊維強化複合材料用樹脂組成物とその製造方法、プリプレグ、繊維強化複合材料、ハニカム構造体
CN101432358B (zh) 纤维强化复合材料用环氧树脂组合物
EP2803694B1 (en) Prepreg, preform, molded product, and method for manufacturing prepreg
JPWO2005083002A1 (ja) 繊維強化複合材料用エポキシ樹脂組成物、プリプレグ、および繊維強化複合材料
KR101393763B1 (ko) 섬유 강화 복합 재료용 에폭시 수지 조성물
JPWO1999002586A1 (ja) 織物プリプレグおよびハニカムサンドイッチパネル
JP6033328B2 (ja) ピールプライ、このピールプライを用いてコンポジット構造を表面調製し、結合する方法
JPH1143546A (ja) クロスプリプレグおよびハニカム構造体
KR20140016328A (ko) 프리프레그 및 섬유 강화 복합 재료
EP3719184B1 (en) Carbon fiber bundle, prepreg, and fiber-reinforced composite material
JPH10330513A (ja) プリプレグ及び繊維強化複合材料
JP2012149237A (ja) 熱硬化性樹脂組成物、プリプレグ、および繊維強化複合材料
CN100506908C (zh) 纤维增强复合材料用环氧树脂组合物、预浸料坯和纤维增强复合材料
JP3182967B2 (ja) クロスプリプレグ
JP4544656B2 (ja) プリプレグおよび繊維強化複合材料
JP7467906B2 (ja) 繊維強化樹脂成形体および複合成形体
JPH05239317A (ja) エポキシ樹脂組成物、プリプレグおよびプリプレグの製造法
JP2006198920A (ja) ハニカムコキュア用プリプレグ、ハニカム積層複合材およびそれらの製造方法
KR102864990B1 (ko) 기계적 물성이 향상된 에폭시 수지 조성물 및 이를 함유하는 토우프레그
JP2004043653A (ja) スリットテーププリプレグ、およびその成形品
JPH07227939A (ja) ハニカムコキュア成形方法
JPH0873631A (ja) プリプレグおよびその製造方法
JPH0812861A (ja) エポキシ樹脂組成物およびプリプレグ