JPH1142087A - 抗ヒトプレb細胞レセプター抗体およびその活性フラグメントならびにヒトプロb細胞の検出方法 - Google Patents
抗ヒトプレb細胞レセプター抗体およびその活性フラグメントならびにヒトプロb細胞の検出方法Info
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- JPH1142087A JPH1142087A JP9202684A JP20268497A JPH1142087A JP H1142087 A JPH1142087 A JP H1142087A JP 9202684 A JP9202684 A JP 9202684A JP 20268497 A JP20268497 A JP 20268497A JP H1142087 A JPH1142087 A JP H1142087A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 ヒトプレB細胞およびヒトプロB細胞と特異
的に反応する抗体であって、ヒトプレB細胞レセプター
を膜表面に発現しているヒトプレB細胞およびVpre
B分子を細胞内に発現しているヒトプロB細胞を該抗体
により免疫染色して、免疫染色された細胞のみを顕微鏡
で観察することが可能である抗体を提供すること。 【解決手段】 ヒトプレB細胞の膜表面に発現している
ヒトプレB細胞レセプターのSL鎖の構成員の一である
VpreB分子またはヒトプロB細胞内に発現している
VpreB分子と反応し、代替軽鎖のλ5分子とは反応
せず、かつその反応性が、該抗体が反応したヒトプレB
細胞またはヒトプロB細胞を顕微鏡で検出することが可
能な程度の反応性である抗体。
的に反応する抗体であって、ヒトプレB細胞レセプター
を膜表面に発現しているヒトプレB細胞およびVpre
B分子を細胞内に発現しているヒトプロB細胞を該抗体
により免疫染色して、免疫染色された細胞のみを顕微鏡
で観察することが可能である抗体を提供すること。 【解決手段】 ヒトプレB細胞の膜表面に発現している
ヒトプレB細胞レセプターのSL鎖の構成員の一である
VpreB分子またはヒトプロB細胞内に発現している
VpreB分子と反応し、代替軽鎖のλ5分子とは反応
せず、かつその反応性が、該抗体が反応したヒトプレB
細胞またはヒトプロB細胞を顕微鏡で検出することが可
能な程度の反応性である抗体。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ヒトプレB細胞の
膜表面に発現しているヒトプレB細胞レセプターの代替
軽鎖のVpreB分子およびヒトプロB細胞の細胞内に
発現しているVpreB分子に反応する抗体またはその
活性フラグメントに関する。また、本発明は、サポニン
緩衝液を用いて、前記抗体またはその活性フラグメント
によりヒトプロB細胞を検出する検出方法に関する。本
発明の抗体は、急性リンパ性白血病の診断に応用でき
る。
膜表面に発現しているヒトプレB細胞レセプターの代替
軽鎖のVpreB分子およびヒトプロB細胞の細胞内に
発現しているVpreB分子に反応する抗体またはその
活性フラグメントに関する。また、本発明は、サポニン
緩衝液を用いて、前記抗体またはその活性フラグメント
によりヒトプロB細胞を検出する検出方法に関する。本
発明の抗体は、急性リンパ性白血病の診断に応用でき
る。
【0002】
【従来の技術】B細胞は、骨髄の造血幹細胞から前駆細
胞、プロB細胞、プレB細胞、未熟B細胞、成熟B細胞
の各段階を経て形質細胞に分化することが知られてい
る。
胞、プロB細胞、プレB細胞、未熟B細胞、成熟B細胞
の各段階を経て形質細胞に分化することが知られてい
る。
【0003】B細胞の表面には抗原認識レセプターとし
て免疫グロブリン(以下、Igと記載することがある)
が発現している。この抗原認識レセプターは、重鎖と軽
鎖の2種のポリペプチドから構成されているが、B細胞
の分化につれて、その構成が変化する。
て免疫グロブリン(以下、Igと記載することがある)
が発現している。この抗原認識レセプターは、重鎖と軽
鎖の2種のポリペプチドから構成されているが、B細胞
の分化につれて、その構成が変化する。
【0004】以下にマウスを例として、B細胞の分化と
その抗原認識レセプターについて説明する。
その抗原認識レセプターについて説明する。
【0005】プロB細胞では、プロB細胞レセプターが
細胞表面に発現していることが知られている。プロB細
胞レセプターは、代替重鎖(SH鎖)と呼ばれる重鎖
(H鎖)に、λ5およびVpreBと呼ばれる二つのポ
リペプチドが会合した代替軽鎖(SL鎖)が会合してい
る。代替軽鎖(サロゲイトライト鎖(SL鎖))は、λ
5分子(以下λ5ということがある)とVpreB分子
(以下VpreBということがある)が会合して通常の
軽鎖(L鎖)の代わりをすることからそう呼ばれてい
る。λ5が軽鎖の定常領域に相当し、VpreBが軽鎖
の可変領域に相当する。
細胞表面に発現していることが知られている。プロB細
胞レセプターは、代替重鎖(SH鎖)と呼ばれる重鎖
(H鎖)に、λ5およびVpreBと呼ばれる二つのポ
リペプチドが会合した代替軽鎖(SL鎖)が会合してい
る。代替軽鎖(サロゲイトライト鎖(SL鎖))は、λ
5分子(以下λ5ということがある)とVpreB分子
(以下VpreBということがある)が会合して通常の
軽鎖(L鎖)の代わりをすることからそう呼ばれてい
る。λ5が軽鎖の定常領域に相当し、VpreBが軽鎖
の可変領域に相当する。
【0006】プレB細胞では、プレB細胞レセプターが
細胞表面に発現していることが知られている。プレB細
胞レセプターは、μ鎖と呼ばれる重鎖(H鎖)に、λ5
およびVpreBと呼ばれる二つのポリペプチドが会合
した代替軽鎖(SL鎖)が会合している。
細胞表面に発現していることが知られている。プレB細
胞レセプターは、μ鎖と呼ばれる重鎖(H鎖)に、λ5
およびVpreBと呼ばれる二つのポリペプチドが会合
した代替軽鎖(SL鎖)が会合している。
【0007】未熟B細胞および成熟B細胞では、抗原認
識レセプターとして、μ鎖に通常のL鎖が結合したB細
胞レセプターが発現している。
識レセプターとして、μ鎖に通常のL鎖が結合したB細
胞レセプターが発現している。
【0008】上記からわかるように、λ5およびVpr
eBは、プロB細胞およびプレB細胞にのみ細胞の膜表
面に発現する。
eBは、プロB細胞およびプレB細胞にのみ細胞の膜表
面に発現する。
【0009】ヒトB細胞の分化と抗原認識レセプターに
ついても、上記と同様の知見が報告されている。
ついても、上記と同様の知見が報告されている。
【0010】従来、ヒトプレB細胞レセプター、ヒトV
preBまたはヒトλ5と反応する抗体としては、以下
に示すものが知られている。それぞれの反応性等を表1
に示す。 抗ヒトプレB細胞レセプター抗体:SLC1、SLC
2,SLC3、SLC4(Cell、73巻、73−8
6ページ、1993年) 抗ヒトプレB細胞レセプター抗体:9C2(Eur.
J.Immunolo.、24巻、257−264ペー
ジ、1994年) 抗ヒトVpreB抗体:3C7、6F6(Eur.
J.Immunolo.、26巻、2172−2180
ページ、1996年) 抗ヒトVpreB抗体:B−MAD176、B−MA
D688、B−MAD792、B−MAD1112
(J.Exp.Med.、183巻、2693−269
8ページ、1996年)
preBまたはヒトλ5と反応する抗体としては、以下
に示すものが知られている。それぞれの反応性等を表1
に示す。 抗ヒトプレB細胞レセプター抗体:SLC1、SLC
2,SLC3、SLC4(Cell、73巻、73−8
6ページ、1993年) 抗ヒトプレB細胞レセプター抗体:9C2(Eur.
J.Immunolo.、24巻、257−264ペー
ジ、1994年) 抗ヒトVpreB抗体:3C7、6F6(Eur.
J.Immunolo.、26巻、2172−2180
ページ、1996年) 抗ヒトVpreB抗体:B−MAD176、B−MA
D688、B−MAD792、B−MAD1112
(J.Exp.Med.、183巻、2693−269
8ページ、1996年)
【0011】
【表1】
【0012】
【発明が解決しようとする課題】B細胞分化の異常は、
白血病を引き起こす。B細胞が分化のどの段階で異常増
殖したかを知ることは、白血病の治療上重要である。特
に、小児の急性リンパ性白血病では、プロB細胞あるい
はプレB細胞の異常増殖が原因であることが多い。現
在、一般的に診断で使われているB細胞表面マーカーと
しては、抗CD10抗体、抗CD19抗体、抗CD20
抗体、抗CD21抗体がある。これらの抗体をB細胞と
反応させ、その結果により、当該B細胞がどの段階のも
のか知ろうとしている。しかし、抗CD19抗体、抗C
D20抗体および抗CD21抗体は未熟B細胞や成熟B
細胞とも反応し、抗CD10抗体はT細胞や上皮細胞に
も反応する。したがって、これらの抗体では、ヒトプロ
B細胞またはヒトプレB細胞のみを特異的に検出するこ
とは不可能であった。
白血病を引き起こす。B細胞が分化のどの段階で異常増
殖したかを知ることは、白血病の治療上重要である。特
に、小児の急性リンパ性白血病では、プロB細胞あるい
はプレB細胞の異常増殖が原因であることが多い。現
在、一般的に診断で使われているB細胞表面マーカーと
しては、抗CD10抗体、抗CD19抗体、抗CD20
抗体、抗CD21抗体がある。これらの抗体をB細胞と
反応させ、その結果により、当該B細胞がどの段階のも
のか知ろうとしている。しかし、抗CD19抗体、抗C
D20抗体および抗CD21抗体は未熟B細胞や成熟B
細胞とも反応し、抗CD10抗体はT細胞や上皮細胞に
も反応する。したがって、これらの抗体では、ヒトプロ
B細胞またはヒトプレB細胞のみを特異的に検出するこ
とは不可能であった。
【0013】臨床診断の場においては、細胞を顕微鏡で
観察することが行われている。他の方法に比し、最も簡
便かつ速く、さらに設備の設置場所が最小限ですむ方法
であるからである。しかし、細胞の染色が非常に弱い場
合は、FACSのような高精度の検出方法では検出でき
ても、顕微鏡では観察することができない。上記〜
に挙げたヒトプレB細胞レセプター等に対する抗体、特
にVpreBに対する抗体はいずれも、FACSの結果
が示されているのみである。すなわち、該抗体に反応し
た細胞を顕微鏡で観察することが可能な程度に染色する
ことができる程度の反応性のあるものかどうか示されて
いない。また、ヒトプロB細胞との反応性も、細胞表面
の反応性が示されているだけであり、細胞内染色につい
ては示されていない。
観察することが行われている。他の方法に比し、最も簡
便かつ速く、さらに設備の設置場所が最小限ですむ方法
であるからである。しかし、細胞の染色が非常に弱い場
合は、FACSのような高精度の検出方法では検出でき
ても、顕微鏡では観察することができない。上記〜
に挙げたヒトプレB細胞レセプター等に対する抗体、特
にVpreBに対する抗体はいずれも、FACSの結果
が示されているのみである。すなわち、該抗体に反応し
た細胞を顕微鏡で観察することが可能な程度に染色する
ことができる程度の反応性のあるものかどうか示されて
いない。また、ヒトプロB細胞との反応性も、細胞表面
の反応性が示されているだけであり、細胞内染色につい
ては示されていない。
【0014】本発明は、ヒトプレB細胞およびヒトプロ
B細胞と特異的に反応する抗体であって、ヒトプレB細
胞レセプターを膜表面に発現しているヒトプレB細胞お
よびVpreB分子を細胞内に発現しているヒトプロB
細胞を該抗体により免疫染色して、免疫染色された細胞
のみを顕微鏡で観察することが可能である抗体を提供す
ることを課題とする。
B細胞と特異的に反応する抗体であって、ヒトプレB細
胞レセプターを膜表面に発現しているヒトプレB細胞お
よびVpreB分子を細胞内に発現しているヒトプロB
細胞を該抗体により免疫染色して、免疫染色された細胞
のみを顕微鏡で観察することが可能である抗体を提供す
ることを課題とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明の抗体は、ヒトプ
レB細胞の膜表面に発現しているヒトプレB細胞レセプ
ターのSL鎖の構成員の一つであるVpreB分子また
はヒトプロB細胞内に発現しているVpreB分子と反
応し、代替軽鎖のλ5分子とは反応せず、かつその反応
性が、該抗体が反応したヒトプレB細胞またはヒトプロ
B細胞を顕微鏡で検出することが可能な程度の反応性で
ある抗体である。
レB細胞の膜表面に発現しているヒトプレB細胞レセプ
ターのSL鎖の構成員の一つであるVpreB分子また
はヒトプロB細胞内に発現しているVpreB分子と反
応し、代替軽鎖のλ5分子とは反応せず、かつその反応
性が、該抗体が反応したヒトプレB細胞またはヒトプロ
B細胞を顕微鏡で検出することが可能な程度の反応性で
ある抗体である。
【0016】
1.抗体の活性フラグメント 本発明においては、抗体は活性フラグメントをも包含す
るものである。活性フラグメントとは、抗原抗体反応活
性を有する抗体のフラグメントを意味し、具体的には、
F(ab′)2 、Fab′、Fab、Fvなどを挙げる
ことができる。例えば、本発明の抗体をペプシンで分解
するとF(ab’)2 が得られ、パパインで分解すると
Fabが得られる。F(ab’)2 を2−メルカプトエ
タノールなどの試薬で還元して、モノヨード酢酸でアル
キル化するとFab’が得られる。Fvは重鎖可変領域
と軽鎖可変領域とをリンカーで結合させた一価の抗体活
性フラグメントである。
るものである。活性フラグメントとは、抗原抗体反応活
性を有する抗体のフラグメントを意味し、具体的には、
F(ab′)2 、Fab′、Fab、Fvなどを挙げる
ことができる。例えば、本発明の抗体をペプシンで分解
するとF(ab’)2 が得られ、パパインで分解すると
Fabが得られる。F(ab’)2 を2−メルカプトエ
タノールなどの試薬で還元して、モノヨード酢酸でアル
キル化するとFab’が得られる。Fvは重鎖可変領域
と軽鎖可変領域とをリンカーで結合させた一価の抗体活
性フラグメントである。
【0017】これらの活性フラグメントを保持し、その
他の部分を他の動物のフラグメントに置換することでキ
メラ抗体が得られる。本明細書において、「キメラ抗
体」とは、可変領域または抗原結合ドメインと定常領域
またはエフェクタードメインとがそれぞれ遺伝的に異な
った種に属する免疫グロブリン断片から構成されている
抗体である。例えば、マウスモノクローナル抗体の可変
(V)領域断片は、ヒト定常(C)領域断片、例えばγ
1またはγ4と連結され得る。
他の部分を他の動物のフラグメントに置換することでキ
メラ抗体が得られる。本明細書において、「キメラ抗
体」とは、可変領域または抗原結合ドメインと定常領域
またはエフェクタードメインとがそれぞれ遺伝的に異な
った種に属する免疫グロブリン断片から構成されている
抗体である。例えば、マウスモノクローナル抗体の可変
(V)領域断片は、ヒト定常(C)領域断片、例えばγ
1またはγ4と連結され得る。
【0018】2.遺伝子工学的な製法 本発明の抗体は、遺伝子工学的な方法を用いても得られ
る。例えば、プレB細胞レセプターのμ鎖とSL鎖の会
合物質で免疫した動物の脾細胞、リンパ球又は本発明の
モノクローナル抗体を産生するハイブリドーマからmR
NAを採取し、これをもとにcDNAライブラリーを作
製する。次に、該cDNAライブラリーにより抗体を発
現させる。抗原と反応する抗体を産生するクローンをス
クリーニングによりcDNAライブラリーから得、得ら
れたクローンを培養し、培養混合物から目的とする抗体
を、塩析、イオン交換クロマトグラフィー、アフィニテ
ィークロマトグラフィー等の方法を組み合わせて精製す
ることができる。
る。例えば、プレB細胞レセプターのμ鎖とSL鎖の会
合物質で免疫した動物の脾細胞、リンパ球又は本発明の
モノクローナル抗体を産生するハイブリドーマからmR
NAを採取し、これをもとにcDNAライブラリーを作
製する。次に、該cDNAライブラリーにより抗体を発
現させる。抗原と反応する抗体を産生するクローンをス
クリーニングによりcDNAライブラリーから得、得ら
れたクローンを培養し、培養混合物から目的とする抗体
を、塩析、イオン交換クロマトグラフィー、アフィニテ
ィークロマトグラフィー等の方法を組み合わせて精製す
ることができる。
【0019】3.検出方法 本発明の抗体を用いたヒトプレB細胞、ヒトプロB細
胞、プレB細胞レセプターまたはVpreB分子の検出
は、ELISA法、FACS法、免疫沈降または顕微鏡
観察のいずれにおいても可能である。特に、FACS法
または顕微鏡観察では、細胞表面のプレB細胞レセプタ
ーやVpreB分子を検出するだけでなく、抗体と検体
を混合し、反応させるときにサポニン緩衝液を用いるこ
とにより細胞内のVpreB分子をも染色して、該分子
または該分子を内部に有する細胞を検出することができ
る。
胞、プレB細胞レセプターまたはVpreB分子の検出
は、ELISA法、FACS法、免疫沈降または顕微鏡
観察のいずれにおいても可能である。特に、FACS法
または顕微鏡観察では、細胞表面のプレB細胞レセプタ
ーやVpreB分子を検出するだけでなく、抗体と検体
を混合し、反応させるときにサポニン緩衝液を用いるこ
とにより細胞内のVpreB分子をも染色して、該分子
または該分子を内部に有する細胞を検出することができ
る。
【0020】4.イムノトキシンとしての使用 本発明の抗体に毒素を結合させたイムノトキシンを作製
することは、例えば、Proc.Natl.Acad.
Sci.USA 87巻(1990年)8291−82
95ページに記載の方法により可能である。このイムノ
トキシンをプレB細胞またはプロB細胞由来の白血病患
者に投与することで、患者体内で増殖したプレB細胞ま
たはプロB細胞に選択的に毒素を作用させ、該細胞を死
滅させ、該細胞由来の白血病を治療することができる。
毒素としては、エキソトキシン、ジフテリアトキシン等
がある。
することは、例えば、Proc.Natl.Acad.
Sci.USA 87巻(1990年)8291−82
95ページに記載の方法により可能である。このイムノ
トキシンをプレB細胞またはプロB細胞由来の白血病患
者に投与することで、患者体内で増殖したプレB細胞ま
たはプロB細胞に選択的に毒素を作用させ、該細胞を死
滅させ、該細胞由来の白血病を治療することができる。
毒素としては、エキソトキシン、ジフテリアトキシン等
がある。
【0021】5.複合物としての使用 本発明の抗体またはその活性フラグメントは、単独でも
用いられるが、必要に応じて、アルブミン、ポリエチレ
ングリコール等の物質と結合させ、新たな複合物として
用いることができる。このような複合物は、一般に、生
体内では、長時間分解されずにその効果を最大限まで発
揮することが多い。活性フラグメントに、アルブミン、
ポリエチレングリコール等の物質を付加する方法は、例
えば、アンティボディーズ、ア・ラボラトリー・マニュ
アル(Antibodies,A.Laborator
y Manual)(コールドスプリングハーバー・ラ
ボラトリー、1988年出版)に記載されている。一般
的には、SPDP(ファルマシア製)等の2価反応性試
薬を用いれば、活性フラグメントをアルブミン等と容易
に結合させることができる。
用いられるが、必要に応じて、アルブミン、ポリエチレ
ングリコール等の物質と結合させ、新たな複合物として
用いることができる。このような複合物は、一般に、生
体内では、長時間分解されずにその効果を最大限まで発
揮することが多い。活性フラグメントに、アルブミン、
ポリエチレングリコール等の物質を付加する方法は、例
えば、アンティボディーズ、ア・ラボラトリー・マニュ
アル(Antibodies,A.Laborator
y Manual)(コールドスプリングハーバー・ラ
ボラトリー、1988年出版)に記載されている。一般
的には、SPDP(ファルマシア製)等の2価反応性試
薬を用いれば、活性フラグメントをアルブミン等と容易
に結合させることができる。
【0022】
【実施例】以下に本発明の実施例を示し、より具体的に
本発明を説明するが、本発明は以下に限定されるもので
はなく、免疫する動物、対象とする細胞株、標識抗体等
は、目的に応じて適宜他のものが使用可能である。
本発明を説明するが、本発明は以下に限定されるもので
はなく、免疫する動物、対象とする細胞株、標識抗体等
は、目的に応じて適宜他のものが使用可能である。
【0023】<実施例1>抗体の作製 1.抗原の作製 1)抗原遺伝子組み換え体の作製 (1)λ5遺伝子およびVpreB遺伝子の作製 ヒトλ5遺伝子およびヒトVpreB遺伝子は、ヒトプ
レB細胞Nalm6から常法によりmRNAを調製し、
該mRNAについて、下記のプライマーでRT−PCR
法を行うことにより作製した。作製したmRNAについ
てそれぞれシークエンスを行い、ヒトλ5およびヒトV
preB遺伝子の塩基配列を有することを確認した。
レB細胞Nalm6から常法によりmRNAを調製し、
該mRNAについて、下記のプライマーでRT−PCR
法を行うことにより作製した。作製したmRNAについ
てそれぞれシークエンスを行い、ヒトλ5およびヒトV
preB遺伝子の塩基配列を有することを確認した。
【0024】 λ5プライマ 5’プライマ 5'-GGA ACT CGA GCC ACA AGG ACC TCT GAC CCT-3' 3’プライマ 5'-GGA AGC GGC CGC AGG CCT TTG GGT GGG GTC GG-3' VpreBプライマ 5’プライマー 5'-GGA ACT CGA GGG AGT CAG AGC TCT GCA TGT-3' 3’プライマー 5'-GGA AGC GGC CGC AGG GGA TGC GTG CCT CTG CT-3'
【0025】(2)ベクターへの挿入 サイトメガロウィルスのプロモーターとイムノグロブリ
ンのμ鎖のエンハンサーをもつ哺乳類動物用の発現ベク
ターBCMGSHyg(この製法については、J.Ex
p.Med.172巻、969−972ページに記載の
方法に従った。)に、(1)で作製したλ5遺伝子およ
びVpreB遺伝子を常法により挿入した。
ンのμ鎖のエンハンサーをもつ哺乳類動物用の発現ベク
ターBCMGSHyg(この製法については、J.Ex
p.Med.172巻、969−972ページに記載の
方法に従った。)に、(1)で作製したλ5遺伝子およ
びVpreB遺伝子を常法により挿入した。
【0026】(3)形質転換体の作製 マウスμ鎖を発現する宿主Ltk- (マウスμ鎖)に、
(2)で作製したベクターを、エレクトロポーレーショ
ン法により導入し(この方法については、J.Exp.
Med.172巻、969−972ページを参照のこ
と)、キメラのプレB細胞レセプター(マウスμ鎖/ヒ
トλ5/ヒトVpreB)を発現および分泌する形質転
換体Ltk- (マウスμ鎖/ヒトλ5/ヒトVpre
B)を作製した。
(2)で作製したベクターを、エレクトロポーレーショ
ン法により導入し(この方法については、J.Exp.
Med.172巻、969−972ページを参照のこ
と)、キメラのプレB細胞レセプター(マウスμ鎖/ヒ
トλ5/ヒトVpreB)を発現および分泌する形質転
換体Ltk- (マウスμ鎖/ヒトλ5/ヒトVpre
B)を作製した。
【0027】(4)形質転換体の選別 形質転換体Ltk- (マウスμ鎖/ヒトλ5/ヒトV
preB)を、0.2mg/mlのハイグロマイシンと
G418を含む10%FCS−RPMI1640を培地
として、96穴プレートで、37℃、5%CO2 下で培
養した。 培養上清を下記の条件1のELISA法により測定し
た。1200ウェル中、約600ウェルにコロニーが発
現し、そのうち405nmでの吸光度の高い16ウェル
を陽性として選択した。
preB)を、0.2mg/mlのハイグロマイシンと
G418を含む10%FCS−RPMI1640を培地
として、96穴プレートで、37℃、5%CO2 下で培
養した。 培養上清を下記の条件1のELISA法により測定し
た。1200ウェル中、約600ウェルにコロニーが発
現し、そのうち405nmでの吸光度の高い16ウェル
を陽性として選択した。
【0028】ELISA条件1 96穴プレートのコーティング:ヤギ抗マウスIgM
(10μg/ml)でコーティングした。 試料:形質転換体Ltk- (マウスμ鎖/ヒトλ5/ヒ
トVpreB)の培養上清 検出用抗体:アルカリフォスファターゼ標識ヤギ抗マウ
スIgM(サザンバイオテクノロジーアソシエイツ(S
outhern BiotechnologyAsso
ciates)社製を300倍希釈) 基質:PNPP(p−ニトロフェニルフォスフェート、
シグマ社製)
(10μg/ml)でコーティングした。 試料:形質転換体Ltk- (マウスμ鎖/ヒトλ5/ヒ
トVpreB)の培養上清 検出用抗体:アルカリフォスファターゼ標識ヤギ抗マウ
スIgM(サザンバイオテクノロジーアソシエイツ(S
outhern BiotechnologyAsso
ciates)社製を300倍希釈) 基質:PNPP(p−ニトロフェニルフォスフェート、
シグマ社製)
【0029】のELISAを数回繰り返し、さら
に、陽性株については、限界希釈法を用いてクローン化
し、プレB細胞レセプター(マウスμ鎖/ヒトλ5/ヒ
トVpreB)を高発現する陽性株を選択した。該陽性
株をLtk- 17−72と名付けた。
に、陽性株については、限界希釈法を用いてクローン化
し、プレB細胞レセプター(マウスμ鎖/ヒトλ5/ヒ
トVpreB)を高発現する陽性株を選択した。該陽性
株をLtk- 17−72と名付けた。
【0030】2)抗原蛋白質の大量培養 上記でとった形質転換体Ltk- 17−72を、5%F
CS−RPMI1640培地で、複数の1L容ローラボ
トルにて37℃で培養した。1本のローラボトルに20
0mlの培地を注入して、2週間培養した。2週間の培
養後、培地中のプレB細胞レセプター(マウスμ鎖/ヒ
トλ5/ヒトVpreB)の濃度を上記と同様にELI
SA条件1により測定した結果、約5ng/mlの濃度
であった。
CS−RPMI1640培地で、複数の1L容ローラボ
トルにて37℃で培養した。1本のローラボトルに20
0mlの培地を注入して、2週間培養した。2週間の培
養後、培地中のプレB細胞レセプター(マウスμ鎖/ヒ
トλ5/ヒトVpreB)の濃度を上記と同様にELI
SA条件1により測定した結果、約5ng/mlの濃度
であった。
【0031】3)抗原の精製 (1)濃縮 2)の培養上清2Lを集め、濃縮装置(MINITAN
(登録商標、ミリポア社製))を使用して約10倍に濃
縮した。
(登録商標、ミリポア社製))を使用して約10倍に濃
縮した。
【0032】(2)精製 ビーズ(CNBr活性化セファロース4B、ファルマ
シア社製)にラット抗マウスμ鎖抗体を常法により付
け、カラムに充填した。 このカラムに濃縮した培養上清を2週間循環させて通
し、培養上清中のプレB細胞レセプター(マウスμ鎖/
ヒトλ5/ヒトVpreB)を抗原蛋白質としてビーズ
に結合させた抗原−ビーズ結合体を作製した。 合計で約20Lの培養上清について上記の濃縮および精
製を行い抗原蛋白質50μgを500μlの抗原ビーズ
に結合させた抗原蛋白質−ビーズ結合体を作製した(培
地中の抗原蛋白質の回収率は50%であった。)。
シア社製)にラット抗マウスμ鎖抗体を常法により付
け、カラムに充填した。 このカラムに濃縮した培養上清を2週間循環させて通
し、培養上清中のプレB細胞レセプター(マウスμ鎖/
ヒトλ5/ヒトVpreB)を抗原蛋白質としてビーズ
に結合させた抗原−ビーズ結合体を作製した。 合計で約20Lの培養上清について上記の濃縮および精
製を行い抗原蛋白質50μgを500μlの抗原ビーズ
に結合させた抗原蛋白質−ビーズ結合体を作製した(培
地中の抗原蛋白質の回収率は50%であった。)。
【0033】2.免疫 上記で作製した抗原蛋白質−ビーズ結合体をメスのBA
LB/cマウスの四肢付け根皮下に、1匹あたり1μg
/10μlのビーズを免疫した。2回目以降の免疫に
は、抗原蛋白質−ビーズ結合体をPBSの懸濁液にし
て、1匹あたり1μg/10μlのビーズを7日おきに
合計7回免疫した。その後、8週間おいてから抗原蛋白
質−ビーズ結合体より溶出させた抗原蛋白質溶液(抗原
蛋白質量30μg)を尾より静注して追加免疫した。前
記抗原蛋白質溶液(抗原蛋白質−ビーズ結合体を0.1
Mグリシン(pH2.7)で溶出した液)のSDS−P
AGE電気泳動の結果を図1に示す。電気泳動の結果、
μ鎖、λ5、VpreBのバンドが見られ抗原蛋白質が
これらからなる分泌型プレB細胞レセプター(マウスμ
鎖/ヒトλ5/ヒトVpreB)であることが確認され
た。
LB/cマウスの四肢付け根皮下に、1匹あたり1μg
/10μlのビーズを免疫した。2回目以降の免疫に
は、抗原蛋白質−ビーズ結合体をPBSの懸濁液にし
て、1匹あたり1μg/10μlのビーズを7日おきに
合計7回免疫した。その後、8週間おいてから抗原蛋白
質−ビーズ結合体より溶出させた抗原蛋白質溶液(抗原
蛋白質量30μg)を尾より静注して追加免疫した。前
記抗原蛋白質溶液(抗原蛋白質−ビーズ結合体を0.1
Mグリシン(pH2.7)で溶出した液)のSDS−P
AGE電気泳動の結果を図1に示す。電気泳動の結果、
μ鎖、λ5、VpreBのバンドが見られ抗原蛋白質が
これらからなる分泌型プレB細胞レセプター(マウスμ
鎖/ヒトλ5/ヒトVpreB)であることが確認され
た。
【0034】3.モノクローナル抗体の作製 1)ハイブリドーマの作製 追加免疫3日後に、免疫したマウスの脾臓から脾細胞
2.2×108 個を取り出し、マウスミエローマ細胞P
AIと4:1の割合でポリエチレングリコール(ベーリ
ンガー社製)細胞融合した。こうして得られたハイブリ
ドーマを96穴プレート10枚にまき、100倍希釈の
HAT(ベーリンガー社製)と500倍希釈のIL−6
(形質転換体X63BCMGNeo(この製法について
はJ.EXp.Med.171巻、389−400ペー
ジを参照のこと)の培養上清)を加えた20%FCS−
IMDM(ギブコ社製)で培養した。
2.2×108 個を取り出し、マウスミエローマ細胞P
AIと4:1の割合でポリエチレングリコール(ベーリ
ンガー社製)細胞融合した。こうして得られたハイブリ
ドーマを96穴プレート10枚にまき、100倍希釈の
HAT(ベーリンガー社製)と500倍希釈のIL−6
(形質転換体X63BCMGNeo(この製法について
はJ.EXp.Med.171巻、389−400ペー
ジを参照のこと)の培養上清)を加えた20%FCS−
IMDM(ギブコ社製)で培養した。
【0035】2)スクリーニング (1)ELISA 約2週間、ハイブリドーマを培養した。960ウェル
(プレート10枚)中、約260ウェルにコロニーが発
現した。コロニーをつくったハイブリドーマの培養上清
を、下記の条件2のELISA法で測定した。
(プレート10枚)中、約260ウェルにコロニーが発
現した。コロニーをつくったハイブリドーマの培養上清
を、下記の条件2のELISA法で測定した。
【0036】ELISA条件2 96穴プレートのコーティング:以下の4種類の抗体
を96穴プレートにそれぞれコーティングした。コーテ
ィングに用いた各抗体は、10μg/mlの濃度のもの
を用い、プレートの各ウェルに50μlずつ加え、4℃
で一晩静置した。その後、0.05%tween20−
PBSで洗浄した後、4%BSA−0.2%tween
20−PBSをブロッキング液として200μlずつ各
ウェルに加え、4℃で一時間静置した。 A:ヤギ抗マウスμ鎖抗体(サザンバイオテクノロジー
アソシエイツ社製)でコーティングしてブロッキングし
た後、Ltk- 17−72の培養上清の10倍濃縮液を
コーティングした。 B:ヤギ抗マウスμ鎖抗体(同上)でコーティングし
た。 C:ヒトIgM(μ鎖およびλ鎖)(サザンバイオテク
ノロジーアソシエイツ社製)でコーティングした。 D:ヒトIgM(μ鎖およびκ鎖)(サザンバイオテク
ノロジーアソシエイツ社製)でコーティングした。
を96穴プレートにそれぞれコーティングした。コーテ
ィングに用いた各抗体は、10μg/mlの濃度のもの
を用い、プレートの各ウェルに50μlずつ加え、4℃
で一晩静置した。その後、0.05%tween20−
PBSで洗浄した後、4%BSA−0.2%tween
20−PBSをブロッキング液として200μlずつ各
ウェルに加え、4℃で一時間静置した。 A:ヤギ抗マウスμ鎖抗体(サザンバイオテクノロジー
アソシエイツ社製)でコーティングしてブロッキングし
た後、Ltk- 17−72の培養上清の10倍濃縮液を
コーティングした。 B:ヤギ抗マウスμ鎖抗体(同上)でコーティングし
た。 C:ヒトIgM(μ鎖およびλ鎖)(サザンバイオテク
ノロジーアソシエイツ社製)でコーティングした。 D:ヒトIgM(μ鎖およびκ鎖)(サザンバイオテク
ノロジーアソシエイツ社製)でコーティングした。
【0037】抗原抗体反応:各プレートを0.05%
tween20−PBSで洗浄した後、各ウェルに4%
BSA−0.2%tween20−PBSを希釈液とし
て30μlずつ各ウェルに加え、さらに上記のハイブリ
ドーマの培養上清を30μlずつ各ウェルに加えて混合
し、室温で2時間静置し抗原抗体反応させた。 呈色反応:抗原抗体反応後、各プレートを0.05%
tween20−PBSで洗浄した後、アルカリフォス
ファターゼ標識ヤギ抗マウスIgG抗体(サザンバイオ
テクノロジー社製を500倍希釈)を検出用抗体として
100μlずつ各ウェルに加え、室温で1時間静置し
た。その後、各プレートを0.05%tween20−
PBSで洗浄した後、PNPPを基質として各ウェルに
100μlずつ加え、室温で30分間静置して、呈色さ
せた。
tween20−PBSで洗浄した後、各ウェルに4%
BSA−0.2%tween20−PBSを希釈液とし
て30μlずつ各ウェルに加え、さらに上記のハイブリ
ドーマの培養上清を30μlずつ各ウェルに加えて混合
し、室温で2時間静置し抗原抗体反応させた。 呈色反応:抗原抗体反応後、各プレートを0.05%
tween20−PBSで洗浄した後、アルカリフォス
ファターゼ標識ヤギ抗マウスIgG抗体(サザンバイオ
テクノロジー社製を500倍希釈)を検出用抗体として
100μlずつ各ウェルに加え、室温で1時間静置し
た。その後、各プレートを0.05%tween20−
PBSで洗浄した後、PNPPを基質として各ウェルに
100μlずつ加え、室温で30分間静置して、呈色さ
せた。
【0038】その後、405nmにおける吸光度を測
定した。405nmにおける吸光度が高くなるものを陽
性とし、Aのコーティングで陽性となり、B、Cおよび
Dのコーティングで陰性となる培養上清を産生するハイ
ブリドーマを選択した。その結果、コロニーを作った2
60ウェルのハイブリドーマのうち14ウェルのハイブ
リドーマが選択された。
定した。405nmにおける吸光度が高くなるものを陽
性とし、Aのコーティングで陽性となり、B、Cおよび
Dのコーティングで陰性となる培養上清を産生するハイ
ブリドーマを選択した。その結果、コロニーを作った2
60ウェルのハイブリドーマのうち14ウェルのハイブ
リドーマが選択された。
【0039】(2)細胞表面染色 上記で陽性株として選んだハイブリドーマ14クローン
から、ヒトプレB白血病細胞株Nalm6の細胞表面に
発現しているプレB細胞レセプターとの反応が陽性とな
るクローンを選択するために、細胞表面染色を行った。
具体的には、96ウェルプレートの各ウェルに1×10
6 個のNalm6細胞を入れ、それぞれに各クローンの
培養上清を50μl加え、室温で30分間反応させた。
その後、二次抗体として、PE標識ヤギ抗マウスκ鎖抗
体(2μg/ml)を100μl各ウェルに加えた。
から、ヒトプレB白血病細胞株Nalm6の細胞表面に
発現しているプレB細胞レセプターとの反応が陽性とな
るクローンを選択するために、細胞表面染色を行った。
具体的には、96ウェルプレートの各ウェルに1×10
6 個のNalm6細胞を入れ、それぞれに各クローンの
培養上清を50μl加え、室温で30分間反応させた。
その後、二次抗体として、PE標識ヤギ抗マウスκ鎖抗
体(2μg/ml)を100μl各ウェルに加えた。
【0040】この試料を、ファックスキャリバー(FA
CS Calibur、ベクトンデッキンソン社製)に
て測定した。交差反応性の対象として、成熟B細胞Da
udi、LBW−4についても同様に細胞表面染色して
FACS Caliburにて測定した。その結果、1
4クローン中、4クローンがNalm6で陽性となり、
DaudiおよびLBW−4で陰性となった。
CS Calibur、ベクトンデッキンソン社製)に
て測定した。交差反応性の対象として、成熟B細胞Da
udi、LBW−4についても同様に細胞表面染色して
FACS Caliburにて測定した。その結果、1
4クローン中、4クローンがNalm6で陽性となり、
DaudiおよびLBW−4で陰性となった。
【0041】(3)免疫沈降 上記4クローンの培養上清1mlをプロテインGセファ
ロース(ファルマシア社製)20μlと(50%V/
V)と4℃で一晩混合した。この混合液を10000r
pmで5分間遠心分離して抗体が結合したプロテインG
セファロースを取り分けた。該プロテインGセファロー
スを溶解液(1%NP−40、150mM NaCl)
で洗浄した。
ロース(ファルマシア社製)20μlと(50%V/
V)と4℃で一晩混合した。この混合液を10000r
pmで5分間遠心分離して抗体が結合したプロテインG
セファロースを取り分けた。該プロテインGセファロー
スを溶解液(1%NP−40、150mM NaCl)
で洗浄した。
【0042】アイソトープ35Sメチオニン・システイン
で内部標識したプレB細胞Nalm6を1×105 個と
溶解液(1%NP−40、150mM NaCl)とを
混合し細胞溶解液を得た。抗体結合プロテインGセファ
ロースを細胞溶解液に懸濁し、2時間混合した。この混
合液を10000rpmで5分間遠心分離して免疫沈降
物(上記プロテインGセファロースに結合したNalm
6由来の蛋白質)を取り分けた。
で内部標識したプレB細胞Nalm6を1×105 個と
溶解液(1%NP−40、150mM NaCl)とを
混合し細胞溶解液を得た。抗体結合プロテインGセファ
ロースを細胞溶解液に懸濁し、2時間混合した。この混
合液を10000rpmで5分間遠心分離して免疫沈降
物(上記プロテインGセファロースに結合したNalm
6由来の蛋白質)を取り分けた。
【0043】免疫沈降物を洗浄液(1%NP−40、6
50mM NaCl)約1mlで洗浄することを4回繰
り返し、電気泳動用の試料とした。免疫沈降物を2−メ
ルカプトエタノール存在下で95℃で5分間還元した
後、13%アクリルアミドゲルに展開した。プレB細胞
レセプター(ヒトμ/ヒトλ5/ヒトVpreB)の3
バンドが確認できたのは、4クローンのうち1クローン
であった。該クローンの電気泳動の結果を図2に示す。
対照には、マウスIgGを含む培養上清(コントロー
ル)および抗ヒトμ鎖抗体を含む培養上清を用いた。
50mM NaCl)約1mlで洗浄することを4回繰
り返し、電気泳動用の試料とした。免疫沈降物を2−メ
ルカプトエタノール存在下で95℃で5分間還元した
後、13%アクリルアミドゲルに展開した。プレB細胞
レセプター(ヒトμ/ヒトλ5/ヒトVpreB)の3
バンドが確認できたのは、4クローンのうち1クローン
であった。該クローンの電気泳動の結果を図2に示す。
対照には、マウスIgGを含む培養上清(コントロー
ル)および抗ヒトμ鎖抗体を含む培養上清を用いた。
【0044】3)クローニング 上記最終的に残った1クローンのハイブリドーマを限界
希釈法により、96穴プレートに1細胞/ウェルとなる
ように撒いた後、10日間培養した。1コロニー/ウェ
ルとなったコロニーを10個選択し、ELISA条件2
にてELISA法により、Aのコーティングでの吸光度
を測定した。最も吸光度が高くなったハイブリドーマを
HSL96と名付け、該ハイブリドーマを工業技術院生
命工学工業技術研究所に1997年5月30日に寄託し
た(受託番号FERM P−16251)。なお、ハイ
ブリドーマHSL96が産生する抗体をHSL96抗体
と呼ぶ。
希釈法により、96穴プレートに1細胞/ウェルとなる
ように撒いた後、10日間培養した。1コロニー/ウェ
ルとなったコロニーを10個選択し、ELISA条件2
にてELISA法により、Aのコーティングでの吸光度
を測定した。最も吸光度が高くなったハイブリドーマを
HSL96と名付け、該ハイブリドーマを工業技術院生
命工学工業技術研究所に1997年5月30日に寄託し
た(受託番号FERM P−16251)。なお、ハイ
ブリドーマHSL96が産生する抗体をHSL96抗体
と呼ぶ。
【0045】4.モノクローナル抗体の大量産生 生後7週目のICRnu/nu マウス(チャールス・
リーバ社製)の腹腔にプリスタン0.5mlを注入し、
その5日後に、各マウスにハイブリドーマHSL96を
1×107 個注入した。約2週間後、腹水を回収し、カ
プリル酸法(Antibodies A Labora
tory Manual 8章、300ページ、198
8年 Cold Spring Harbor Lab
oratory出版、に記載の方法)にしたがって精製
し、モノクローナル抗体を得た。モノクローナルマウス
Igアイソタイピングキット(ファーミンジェン社製)
を用いて該抗体のサブクラスがIgG1κ であることを
確認した。
リーバ社製)の腹腔にプリスタン0.5mlを注入し、
その5日後に、各マウスにハイブリドーマHSL96を
1×107 個注入した。約2週間後、腹水を回収し、カ
プリル酸法(Antibodies A Labora
tory Manual 8章、300ページ、198
8年 Cold Spring Harbor Lab
oratory出版、に記載の方法)にしたがって精製
し、モノクローナル抗体を得た。モノクローナルマウス
Igアイソタイピングキット(ファーミンジェン社製)
を用いて該抗体のサブクラスがIgG1κ であることを
確認した。
【0046】<実施例2>抗体の特異性の確認1ーEL
ISA法 ELISA条件2と同様の条件で、下記各試料を下記各
コーティングした抗原蛋白質と反応させ、405nmで
の吸光度を測定した。 コーティングした抗原蛋白質: Ltk- 17−72の培養上清の10倍濃縮液(プレ
B細胞レセプター) ヒトIgM(ヒトμ鎖およびヒトκ鎖)(10μg/
ml) ヒトIgM(ヒトμ鎖およびヒトλ鎖)(10μg/
ml) 試料: HSL96の培養上清(HSL96抗体) マウスハイブリドーマ141PF11の培養上清(抗
ヒトκ鎖抗体) マウスハイブリドーマHP6054の培養上清(抗ヒ
トλ鎖抗体) 検出用抗体:アルカリフォスファターゼ標識ヤギ抗マウ
スIgG抗体の500倍希釈液 基質:PNPP
ISA法 ELISA条件2と同様の条件で、下記各試料を下記各
コーティングした抗原蛋白質と反応させ、405nmで
の吸光度を測定した。 コーティングした抗原蛋白質: Ltk- 17−72の培養上清の10倍濃縮液(プレ
B細胞レセプター) ヒトIgM(ヒトμ鎖およびヒトκ鎖)(10μg/
ml) ヒトIgM(ヒトμ鎖およびヒトλ鎖)(10μg/
ml) 試料: HSL96の培養上清(HSL96抗体) マウスハイブリドーマ141PF11の培養上清(抗
ヒトκ鎖抗体) マウスハイブリドーマHP6054の培養上清(抗ヒ
トλ鎖抗体) 検出用抗体:アルカリフォスファターゼ標識ヤギ抗マウ
スIgG抗体の500倍希釈液 基質:PNPP
【0047】結果を図3に示す。プレB細胞レセプター
と反応するのは、HSL96抗体のみであり、HSL9
6抗体はヒトμ鎖、κ鎖またはλ鎖とは反応しないこと
が分かる。
と反応するのは、HSL96抗体のみであり、HSL9
6抗体はヒトμ鎖、κ鎖またはλ鎖とは反応しないこと
が分かる。
【0048】<実施例3>抗体の特異性の確認2−FA
CS法 1.細胞表面免疫染色 下記細胞株とHSL96抗体を反応させて、細胞表面染
色を行い、ファックスキャリバー(FACS Cali
bur、ベクトンデッキンソン社製)にて測定した。 細胞株: プレB白血病細胞株Nalm6 プレB白血病細胞株SMS−SB プレB白血病細胞株697 Bリンパ腫細胞株Daudi T白血病細胞株Jurkat
CS法 1.細胞表面免疫染色 下記細胞株とHSL96抗体を反応させて、細胞表面染
色を行い、ファックスキャリバー(FACS Cali
bur、ベクトンデッキンソン社製)にて測定した。 細胞株: プレB白血病細胞株Nalm6 プレB白血病細胞株SMS−SB プレB白血病細胞株697 Bリンパ腫細胞株Daudi T白血病細胞株Jurkat
【0049】具体的には、0.1%BSA−PBSで2
回洗浄した各細胞を緩衝液0.1%BSA−PBSに2
×107 個/mlになるように懸濁し、10分間氷上で
静置した。各細胞を96穴プレートの各ウェルに50μ
l(1×106 個)取り、それぞれにビオチン標識HS
L96抗体を1μg/mlを100μl加え、室温で3
0分間反応させた。その後、PE標識ストレプトアビジ
ン(2μg/ml)を100μl各ウェルに加え、発色
させた。この試料を、ファックスキャリバー(FACS
Calibur、ベクトンデッキンソン社製)にて測
定した。
回洗浄した各細胞を緩衝液0.1%BSA−PBSに2
×107 個/mlになるように懸濁し、10分間氷上で
静置した。各細胞を96穴プレートの各ウェルに50μ
l(1×106 個)取り、それぞれにビオチン標識HS
L96抗体を1μg/mlを100μl加え、室温で3
0分間反応させた。その後、PE標識ストレプトアビジ
ン(2μg/ml)を100μl各ウェルに加え、発色
させた。この試料を、ファックスキャリバー(FACS
Calibur、ベクトンデッキンソン社製)にて測
定した。
【0050】結果を図4に示す。HSL96抗体により
プレB白血病細胞が免疫染色されるが、Bリンパ腫細胞
およびT白血病細胞はHSL96によっては免疫染色さ
れないことが確認された。
プレB白血病細胞が免疫染色されるが、Bリンパ腫細胞
およびT白血病細胞はHSL96によっては免疫染色さ
れないことが確認された。
【0051】2.細胞内免疫染色 上記の細胞表面染色と同様にして、細胞および抗体を懸
濁する緩衝液を0.1%BSA−0.05%サポニン−
10mM Hepes(pH7.3)−PBSとして、
細胞内染色を行い、ファックスキャリバーにて測定し
た。結果を図5に示す。HSL96抗体により、プレB
白血病細胞は細胞内も免疫染色されるが、Bリンパ腫細
胞およびT白血病細胞は細胞内も免疫染色されないこと
が確認された。
濁する緩衝液を0.1%BSA−0.05%サポニン−
10mM Hepes(pH7.3)−PBSとして、
細胞内染色を行い、ファックスキャリバーにて測定し
た。結果を図5に示す。HSL96抗体により、プレB
白血病細胞は細胞内も免疫染色されるが、Bリンパ腫細
胞およびT白血病細胞は細胞内も免疫染色されないこと
が確認された。
【0052】また、プロB細胞株Nalm16につい
て、上記の細胞内染色と同様にして、0.1%BSA−
0.05%サポニン−10mM Hepes(pH7.
3)−PBS緩衝液を用いて、HSL96抗体で細胞内
染色を行い、ファックスキャリバーにて測定した。。結
果を図6に示す。HSL96抗体により、プロB細胞で
あっても、サポニン緩衝液を用いることで細胞内免疫染
色が可能であることが示された。
て、上記の細胞内染色と同様にして、0.1%BSA−
0.05%サポニン−10mM Hepes(pH7.
3)−PBS緩衝液を用いて、HSL96抗体で細胞内
染色を行い、ファックスキャリバーにて測定した。。結
果を図6に示す。HSL96抗体により、プロB細胞で
あっても、サポニン緩衝液を用いることで細胞内免疫染
色が可能であることが示された。
【0053】3.形質転換体X63−Ag8.653の
細胞内免疫染色 マウスミエローマ細胞X63−Ag8.653(J.I
mmunol.,123巻、1548ページ参照)に実
施例1の1.で作製したヒトλ5遺伝子またはヒトVp
reB遺伝子をエレクトロポーレーション法により下記
の3通りに導入し、形質転換体を作製した。 λ5のみを導入(X63/λ5) VpreBのみを導入(X63/VpreB) λ5およびVpreBを導入(X63/λ+V)
細胞内免疫染色 マウスミエローマ細胞X63−Ag8.653(J.I
mmunol.,123巻、1548ページ参照)に実
施例1の1.で作製したヒトλ5遺伝子またはヒトVp
reB遺伝子をエレクトロポーレーション法により下記
の3通りに導入し、形質転換体を作製した。 λ5のみを導入(X63/λ5) VpreBのみを導入(X63/VpreB) λ5およびVpreBを導入(X63/λ+V)
【0054】上記の各形質転換体について、上記と同様
にサポニン緩衝液を用いて細胞内免疫染色を行い、ファ
ックスキャリバーにて測定した。結果を図7に示す。H
SL96抗体は、組み換えVpreB分子とは反応する
が、組み換えλ5分子とは反応しないことが確認され
た。
にサポニン緩衝液を用いて細胞内免疫染色を行い、ファ
ックスキャリバーにて測定した。結果を図7に示す。H
SL96抗体は、組み換えVpreB分子とは反応する
が、組み換えλ5分子とは反応しないことが確認され
た。
【0055】<実施例4>抗体の特異性の確認3−免疫
沈降 ハイブリドーマHSL96の培養上清を実施例1の3.
の2)の(3)免疫沈降と同様の方法で、Nalm6お
よび実施例3で作製した3種のX63−Ag8.653
形質転換体と反応させ、免疫沈降した。コントロールに
は、アイソタイプが同じ抗体を含む培養上清と反応させ
たプロテインGセファロースと各細胞の溶解液とを反応
させ、遠心分離したものを用いた。また、ポジティブコ
ントロールとしてA8(ヒトλL鎖およびヒトλ5に反
応する抗体)で遠心分離することも行った。結果を図8
ないし図11に示す。各図で左端のレーンがA8で免疫
沈降した結果、中央がコントロールの結果、右端がハイ
ブリドーマHSL96の培養上清で免疫沈降した結果を
示す。各図においてバンドの濃さをコントロールと比較
することにより、FACS法の結果と同様に、HSL9
6抗体は、組み換えVpreB分子とは反応するが、組
み換えλ5分子とは反応しないことが確認された。ま
た、ELISA法の結果と同様にNalm6とHSL9
6抗体が反応することも確認された。
沈降 ハイブリドーマHSL96の培養上清を実施例1の3.
の2)の(3)免疫沈降と同様の方法で、Nalm6お
よび実施例3で作製した3種のX63−Ag8.653
形質転換体と反応させ、免疫沈降した。コントロールに
は、アイソタイプが同じ抗体を含む培養上清と反応させ
たプロテインGセファロースと各細胞の溶解液とを反応
させ、遠心分離したものを用いた。また、ポジティブコ
ントロールとしてA8(ヒトλL鎖およびヒトλ5に反
応する抗体)で遠心分離することも行った。結果を図8
ないし図11に示す。各図で左端のレーンがA8で免疫
沈降した結果、中央がコントロールの結果、右端がハイ
ブリドーマHSL96の培養上清で免疫沈降した結果を
示す。各図においてバンドの濃さをコントロールと比較
することにより、FACS法の結果と同様に、HSL9
6抗体は、組み換えVpreB分子とは反応するが、組
み換えλ5分子とは反応しないことが確認された。ま
た、ELISA法の結果と同様にNalm6とHSL9
6抗体が反応することも確認された。
【0056】<実施例5>免疫染色した細胞の顕微鏡で
の観察 1.免疫染色したプレB細胞の顕微鏡での観察 プレB白血病細胞株Nalm6を実施例3の1.と同様
にして、ビオチン標識HSL96抗体と反応させて細胞
内を免疫染色した。FITC標識ストレプトアビジンを
ビオチン標識HSL96抗体と反応させ、その蛍光を蛍
光顕微鏡で観察した。結果を図12に示す。FITCの
蛍光が観察される細胞がNalm6である。これによ
り、HSL96抗体を反応させて細胞内免疫染色した結
果、顕微鏡観察することで、容易にプレB細胞を検出す
ることができることが確認された。
の観察 1.免疫染色したプレB細胞の顕微鏡での観察 プレB白血病細胞株Nalm6を実施例3の1.と同様
にして、ビオチン標識HSL96抗体と反応させて細胞
内を免疫染色した。FITC標識ストレプトアビジンを
ビオチン標識HSL96抗体と反応させ、その蛍光を蛍
光顕微鏡で観察した。結果を図12に示す。FITCの
蛍光が観察される細胞がNalm6である。これによ
り、HSL96抗体を反応させて細胞内免疫染色した結
果、顕微鏡観察することで、容易にプレB細胞を検出す
ることができることが確認された。
【0057】2.免疫染色したプロB細胞の顕微鏡での
観察 プロB白血病細胞株Nalm27を実施例3の2.と同
様にして、ビオチン標識HSL96抗体と、サポニン緩
衝液を用いて反応させて細胞内を免疫染色した。FIT
C標識ストレプトアビジンをビオチン標識HSL96抗
体と反応させ、その蛍光を蛍光顕微鏡で観察した。結果
を図13に示す。図13(A)がHSL96抗体を反応
させた結果の顕微鏡写真であり、図13(B)が対照と
してHSL96抗体の代わりにマウスIgG1κ を反応
させた場合の顕微鏡写真である。FITCの蛍光が観察
される細胞がNalm27である。これにより、HSL
96抗体をプロB細胞に反応させて細胞内免疫染色した
結果、顕微鏡観察することで、容易にプレB細胞を検出
することができることが確認された。
観察 プロB白血病細胞株Nalm27を実施例3の2.と同
様にして、ビオチン標識HSL96抗体と、サポニン緩
衝液を用いて反応させて細胞内を免疫染色した。FIT
C標識ストレプトアビジンをビオチン標識HSL96抗
体と反応させ、その蛍光を蛍光顕微鏡で観察した。結果
を図13に示す。図13(A)がHSL96抗体を反応
させた結果の顕微鏡写真であり、図13(B)が対照と
してHSL96抗体の代わりにマウスIgG1κ を反応
させた場合の顕微鏡写真である。FITCの蛍光が観察
される細胞がNalm27である。これにより、HSL
96抗体をプロB細胞に反応させて細胞内免疫染色した
結果、顕微鏡観察することで、容易にプレB細胞を検出
することができることが確認された。
【0058】上記の実施例2ないし4の特異性の結果
を、表2に示す。
を、表2に示す。
【0059】
【表2】
【0060】本発明のHSL96抗体は、組み換えVp
reB分子単体と反応することが確かめられているの
で、プロB細胞と細胞内においてVpreB分子と反応
していることが考えられる。本発明のHSL96抗体
は、プレB細胞およびプロB細胞のいずれについても細
胞内染色が可能であるが、従来の抗体ではこのような知
見はない。また、本発明のHSL96抗体は、実施例5
で示したように、免疫染色した細胞を顕微鏡で観察する
ことが可能であるが、従来の抗体ではこのような知見は
ない。
reB分子単体と反応することが確かめられているの
で、プロB細胞と細胞内においてVpreB分子と反応
していることが考えられる。本発明のHSL96抗体
は、プレB細胞およびプロB細胞のいずれについても細
胞内染色が可能であるが、従来の抗体ではこのような知
見はない。また、本発明のHSL96抗体は、実施例5
で示したように、免疫染色した細胞を顕微鏡で観察する
ことが可能であるが、従来の抗体ではこのような知見は
ない。
【0061】
【発明の効果】本発明の抗体は、ヒトプレB細胞レセプ
ターの代替軽鎖のVpreBに反応して、λ5とは反応
しないが、VpreBが軽鎖の可変領域に相当し、λ5
が定常領域に相当することから、本発明の抗体は、ヒト
プレB細胞に反応する抗体の中でも、その特異性が高い
ものである。
ターの代替軽鎖のVpreBに反応して、λ5とは反応
しないが、VpreBが軽鎖の可変領域に相当し、λ5
が定常領域に相当することから、本発明の抗体は、ヒト
プレB細胞に反応する抗体の中でも、その特異性が高い
ものである。
【0062】本発明の抗体により、ヒトのリンパ球の中
からヒトプレB細胞またはヒトプロB細胞の識別が可能
である。白血病の疑いのある患者の血液等の検体からリ
ンパ球を分離し、該リンパ球を本発明の抗体で免疫染色
して顕微鏡で観察する。このとき、細胞表面が染色され
ているのが観察された場合、該細胞はヒトプレB細胞で
あると特定でき、該患者がヒトプレB細胞の異常増殖に
よる白血病に罹患していると診断することが可能であ
る。このように本発明の抗体は、検体を顕微鏡で観察す
ることにより診断を可能とするので、臨床診断の効率を
飛躍的に向上させる。
からヒトプレB細胞またはヒトプロB細胞の識別が可能
である。白血病の疑いのある患者の血液等の検体からリ
ンパ球を分離し、該リンパ球を本発明の抗体で免疫染色
して顕微鏡で観察する。このとき、細胞表面が染色され
ているのが観察された場合、該細胞はヒトプレB細胞で
あると特定でき、該患者がヒトプレB細胞の異常増殖に
よる白血病に罹患していると診断することが可能であ
る。このように本発明の抗体は、検体を顕微鏡で観察す
ることにより診断を可能とするので、臨床診断の効率を
飛躍的に向上させる。
【0063】また、サポニン緩衝液を使用して、リンパ
球内を、本発明の抗体で免疫染色して顕微鏡で観察した
とき、細胞が染色されているのが観察された場合、該細
胞はヒトプレB細胞またはヒトプロB細胞であると特定
することができ、その患者がヒトプレB細胞またはヒト
プロB細胞の異常増殖による白血病に罹患していると診
断することが可能である。
球内を、本発明の抗体で免疫染色して顕微鏡で観察した
とき、細胞が染色されているのが観察された場合、該細
胞はヒトプレB細胞またはヒトプロB細胞であると特定
することができ、その患者がヒトプレB細胞またはヒト
プロB細胞の異常増殖による白血病に罹患していると診
断することが可能である。
【0064】
配列番号:1 配列の長さ:30 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 配列 GGAACTCGAG CCACAAGGAC CTCTGACCCT 30
【0065】配列番号:2 配列の長さ:32 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 配列 GGAAGCGGCC GCAGGCCTTT GGGTGGGGTC GG 32
【0066】配列番号:3 配列の長さ:30 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 配列 GGAACTCGAG GGAGTCAGAG CTCTGCATGT 30
【0067】配列番号:4 配列の長さ:32 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 配列 GGAAGCGGCC GCAGGGGATG CGTGCCTCTG CT 32
【図1】本発明の抗体を作製するために免疫原に用いた
キメラのプレB細胞レセプター(マウスμ鎖/ヒトλ5
/ヒトVpreB)の電気泳動写真である。
キメラのプレB細胞レセプター(マウスμ鎖/ヒトλ5
/ヒトVpreB)の電気泳動写真である。
【図2】免疫沈降によるスクリーニングで選択されたハ
イブリドーマの培養上清を用いた免疫沈降物の電気泳動
の結果を表す電気泳動写真である。
イブリドーマの培養上清を用いた免疫沈降物の電気泳動
の結果を表す電気泳動写真である。
【図3】プレB細胞レセプター、ヒトIgM(ヒトμ鎖
およびヒトκ鎖)またはヒトIgM(ヒトμ鎖およびヒ
トλ鎖)に対する本発明のHSL96抗体、抗ヒトκ鎖
抗体または抗ヒトλ鎖抗体のそれぞれのELISAの結
果を示す図である。
およびヒトκ鎖)またはヒトIgM(ヒトμ鎖およびヒ
トλ鎖)に対する本発明のHSL96抗体、抗ヒトκ鎖
抗体または抗ヒトλ鎖抗体のそれぞれのELISAの結
果を示す図である。
【図4】本発明のHSL96抗体により、各細胞の細胞
表面を免疫染色してFACSで測定した結果を示す図で
ある。
表面を免疫染色してFACSで測定した結果を示す図で
ある。
【図5】本発明のHSL96抗体により、各細胞の細胞
内を免疫染色してFACSで測定した結果を示す図であ
る。
内を免疫染色してFACSで測定した結果を示す図であ
る。
【図6】本発明のHSL96抗体により、プロB細胞の
細胞内を免疫染色してFACSで測定した結果を示す図
である。
細胞内を免疫染色してFACSで測定した結果を示す図
である。
【図7】本発明のHSL96抗体により、ヒトλ5遺伝
子またはヒトVpreB遺伝子を導入した形質転換体お
よびヒトプレB細胞の細胞内を免疫染色してFACSで
測定した結果を表す図である。
子またはヒトVpreB遺伝子を導入した形質転換体お
よびヒトプレB細胞の細胞内を免疫染色してFACSで
測定した結果を表す図である。
【図8】本発明のHSL96抗体により、ヒトプレB細
胞を免疫沈降して免疫沈降物を電気泳動した結果を表す
電気泳動写真である。
胞を免疫沈降して免疫沈降物を電気泳動した結果を表す
電気泳動写真である。
【図9】本発明のHSL96抗体により、ヒトλ5遺伝
子を導入した形質転換体およびヒトプレB細胞を免疫沈
降して免疫沈降物を電気泳動した結果を表す電気泳動写
真である。
子を導入した形質転換体およびヒトプレB細胞を免疫沈
降して免疫沈降物を電気泳動した結果を表す電気泳動写
真である。
【図10】本発明のHSL96抗体により、ヒトVpr
eB遺伝子を導入した形質転換体およびヒトプレB細胞
を免疫沈降して免疫沈降物を電気泳動した結果を表す電
気泳動写真である。
eB遺伝子を導入した形質転換体およびヒトプレB細胞
を免疫沈降して免疫沈降物を電気泳動した結果を表す電
気泳動写真である。
【図11】本発明のHSL96抗体により、ヒトλ5遺
伝子およびヒトVpreB遺伝子を導入した形質転換体
およびヒトプレB細胞を免疫沈降して免疫沈降物を電気
泳動した結果を表す電気泳動写真である。
伝子およびヒトVpreB遺伝子を導入した形質転換体
およびヒトプレB細胞を免疫沈降して免疫沈降物を電気
泳動した結果を表す電気泳動写真である。
【図12】プレB白血病細胞株Nalm6をHSL96
抗体と反応させて細胞内を免疫染色してFITCにより
発色させた結果を示す顕微鏡写真である。
抗体と反応させて細胞内を免疫染色してFITCにより
発色させた結果を示す顕微鏡写真である。
【図13】プロB白血病細胞株Nalm16をHSL9
6抗体とサポニン緩衝液を用いて反応させて細胞内を免
疫染色してFITCにより発色させた結果を示す顕微鏡
写真である。図13(A)がHSL96抗体を反応させ
た結果であり、図13(B)が対照としてマウスIgG
1κ を反応させた結果である。
6抗体とサポニン緩衝液を用いて反応させて細胞内を免
疫染色してFITCにより発色させた結果を示す顕微鏡
写真である。図13(A)がHSL96抗体を反応させ
た結果であり、図13(B)が対照としてマウスIgG
1κ を反応させた結果である。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年7月30日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図3】
【図6】
【図1】
【図4】
【図7】
【図2】
【図5】
【図8】
【図9】
【図11】
【図10】
【図12】
【図13】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G01N 33/577 C12N 5/00 B
Claims (3)
- 【請求項1】 ヒトプレB細胞の表面に発現しているヒ
トプレB細胞レセプターを構成する代替軽鎖のVpre
B分子およびヒトプロB細胞内に発現しているVpre
B分子と反応し、代替軽鎖のλ5分子とは反応せず、か
つ該抗体の反応性が、該抗体によりヒトプレB細胞また
はヒトプロB細胞を免疫染色して顕微鏡で観察すること
が可能な程度の反応性であることを特徴とする抗ヒトプ
レB細胞レセプター抗体またはその活性フラグメント。 - 【請求項2】 ハイブリドーマHSL96(工業技術院
生命工学工業研究所に受託番号FERM P−1625
1で寄託されているハイブリドーマ)が産生するモノク
ローナル抗体またはその活性フラグメントである請求項
1に記載の抗体またはその活性フラグメント。 - 【請求項3】 請求項1または2に記載の抗体またはそ
の活性フラグメントにより検体中のヒトプロB細胞を免
疫染色して該ヒトプロB細胞を検出するヒトプロB細胞
の検出方法であって、ヒトプロB細胞内のVpreB分
子を免疫染色するときにサポニン緩衝液を用いることを
特徴とするヒトプロB細胞の検出方法。
Priority Applications (4)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9202684A JPH1142087A (ja) | 1997-07-29 | 1997-07-29 | 抗ヒトプレb細胞レセプター抗体およびその活性フラグメントならびにヒトプロb細胞の検出方法 |
| EP98935272A EP1001020A4 (en) | 1997-07-29 | 1998-07-29 | TEMPERED ANTIBODIES TO HUMAN PRE-B CELLS |
| PCT/JP1998/003384 WO1999006541A1 (fr) | 1997-07-29 | 1998-07-29 | Anticorps du recepteur des cellules pre-b non humaines |
| US09/494,252 US6335175B1 (en) | 1997-07-29 | 2000-01-31 | Anti-human pre-B cell receptor antibody |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9202684A JPH1142087A (ja) | 1997-07-29 | 1997-07-29 | 抗ヒトプレb細胞レセプター抗体およびその活性フラグメントならびにヒトプロb細胞の検出方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH1142087A true JPH1142087A (ja) | 1999-02-16 |
Family
ID=16461450
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP9202684A Withdrawn JPH1142087A (ja) | 1997-07-29 | 1997-07-29 | 抗ヒトプレb細胞レセプター抗体およびその活性フラグメントならびにヒトプロb細胞の検出方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH1142087A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2003500015A (ja) * | 1999-03-31 | 2003-01-07 | モア−リサーチ・アプリケーシヨンズ・リミテツド | モノクローナル抗体、抗原ならびに悪性疾患の診断および治療 |
| EP3253408A4 (en) * | 2015-02-05 | 2018-09-26 | Stc.Unm | Anti-pre-bcr antagonists and methods |
| JP2022514423A (ja) * | 2018-12-20 | 2022-02-10 | アー・ファウ・アー ライフサイエンス ゲー・エム・ベー・ハー | 生物学的結合分子の選別方法 |
| US12285494B2 (en) | 2021-02-16 | 2025-04-29 | Children's Health Care | Methods for treating B-ALL by administering a pre-BCR complex antagonist |
-
1997
- 1997-07-29 JP JP9202684A patent/JPH1142087A/ja not_active Withdrawn
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2003500015A (ja) * | 1999-03-31 | 2003-01-07 | モア−リサーチ・アプリケーシヨンズ・リミテツド | モノクローナル抗体、抗原ならびに悪性疾患の診断および治療 |
| EP3253408A4 (en) * | 2015-02-05 | 2018-09-26 | Stc.Unm | Anti-pre-bcr antagonists and methods |
| US10988533B2 (en) | 2015-02-05 | 2021-04-27 | Unm Rainforest Innovations | Anti-pre-BCR antagonists and methods |
| JP2022514423A (ja) * | 2018-12-20 | 2022-02-10 | アー・ファウ・アー ライフサイエンス ゲー・エム・ベー・ハー | 生物学的結合分子の選別方法 |
| US12285494B2 (en) | 2021-02-16 | 2025-04-29 | Children's Health Care | Methods for treating B-ALL by administering a pre-BCR complex antagonist |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A761 | Written withdrawal of application |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761 Effective date: 20050720 |