JPH1143415A - コーティング用皮膚化粧料及びコーティング方法 - Google Patents

コーティング用皮膚化粧料及びコーティング方法

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JPH1143415A
JPH1143415A JP5575398A JP5575398A JPH1143415A JP H1143415 A JPH1143415 A JP H1143415A JP 5575398 A JP5575398 A JP 5575398A JP 5575398 A JP5575398 A JP 5575398A JP H1143415 A JPH1143415 A JP H1143415A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 耐水性、耐洗浄性に優れた被膜を形成して塗
布部を保護し、また、メークの上から適用した場合に
は、メークの持ちを向上させることのできるコーティン
グ用皮膚化粧料を提供する。 【解決手段】 少なくとも一つの反応性官能基が結合し
たシリル基、好ましくは三官能性シリル基を有する共重
合体を配合することを特徴とする。共重合体中、(メ
タ)アクリル酸アルキルエステル、シロキサン含有(メ
タ)アクリル酸エステル等を構成モノマーとして有する
ことができる。コーティング用皮膚化粧料を塗布後、加
水分解せしめ、該共重合体分子間を架橋することを特徴
とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コーティング用皮
膚化粧料及びコーティング方法、特に耐水性、耐洗浄性
に優れた被膜を形成して塗布部を保護し、また、ネール
エナメル等の上からコーティングした場合にはその持ち
を向上させることのできるコーティング用皮膚化粧料に
関する。
【0002】
【従来の技術】水や洗剤による肌荒れや爪割れ、皮膚障
害に悩む人は多く、特に美容師や医療従事者、主婦等は
度重なる洗浄や水仕事によって、爪のひび割れや手荒れ
が慢性化しやすく、深刻な悩みとなっている。また、皮
膚が弱い人は、ひげ剃りなどの際に剃刀負け等を起こし
やすいという問題を抱えている。このような外部からの
刺激から爪や皮膚を保護するために、その部分をコーテ
ィングする方法がある。
【0003】また、メーキャップ化粧料においてもその
持ちを向上させる方法として、メーキャップ化粧料を塗
布した上からその部分をコーティングする方法があり、
ネールエナメルのトップコートや、マスカラやアイブロ
ウの上から重ねづけするコーティング用化粧料等が良く
知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これま
でコーティング用皮膚化粧料では、その耐水性、耐洗浄
性、メーキャップ化粧料の持ち向上効果などにおいて未
だ満足の行くものは得られていないのが現状であった。
本発明は、このような従来技術の課題に鑑み成されたも
のであり、その目的は、耐水性、耐洗浄性を有する被膜
を形成して爪や皮膚等を保護し、また、ネールエナメル
等のメークの上から重ねづけした場合にはその持ちを向
上させることのできるコーティング用皮膚化粧料及びコ
ーティング方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、前記目的
を達成するために鋭意検討を行った結果、少なくとも一
つの反応性官能基が結合したシリル基、例えば三官能性
シリル基を有するモノマーを構成モノマーとして有する
共重合体を皮膚や爪、眉、睫等に塗布後、加水分解して
架橋せしめると、耐水性、耐洗浄性に優れる被膜が塗布
面上に形成され、これにより外部からの刺激や接触に対
する保護作用が持続して発揮されることを見出した。さ
らに、該共重合体をネールエナメル等のメーキャップ化
粧料の上から塗布して同様に被膜を形成せしめた場合に
は、その持ちが格段に向上することをも見出し、本発明
を完成した。
【0006】すなわち、本発明にかかるコーティング用
皮膚化粧料は、少なくとも一つの反応性官能基が結合し
たシリル基を有する共重合体を配合したことを特徴とす
る。なお、本発明において反応性官能基が結合したシリ
ル基とは、後述するように、加水分解によってシロキサ
ン結合Si−O−Siを形成し、これにより共重合体分
子間を架橋し得るものを意味する。また、本発明の化粧
料において、共重合体が下記一般式(I)で示されるモノ
マー(A)を構成モノマーの一つとして有する共重合体
であることが好適である。
【0007】
【化7】 (一般式(I)中、R1は水素原子あるいはメチル基、R2
は炭素数1〜6のアルキレン基、R3、R4、R5はそれ
ぞれ加水分解せしめることにより該共重合体分子間を架
橋し得る反応性官能基を意味する。) また、本発明の化粧料において、共重合体がさらに下記
一般式(II)で示されるモノマー(B)を構成モノマーと
して有することが好適である。
【0008】
【化8】 (一般式(II)中、R6は水素原子あるいはメチル基、R7
は炭素数1〜18のアルキル基を意味する。) また、本発明の化粧料において、共重合体がさらに下記
一般式(III)で示されるモノマー(C)を構成モノマ
ーとして有することが好適である。
【0009】
【化9】 (一般式(III)中、R8は水素原子あるいはメチル基、R
9は炭素数1〜6のアルキレン基を意味する。Xは下記
一般式(IV)〜(VI)の何れかで表される基を意味す
る。)
【0010】
【化10】 (一般式(IV)中、R10は炭素数1〜6のアルキル基を意
味する。)
【化11】 (一般式(V)中、R11は炭素数1〜6のアルキル基、x1
は正の整数を意味する。)
【化12】 (一般式(VI)中、R8、R9は前記定義の通りである。R
12は炭素数1〜6のアルキル基、x2は正の整数を意味
する。)
【0011】また、本発明の化粧料において、モノマー
(A)の割合が、共重合体中25〜99重量%であるこ
とが好適である。また、本発明の化粧料において、モノ
マー(B)の割合が共重合体中1重量%以上であること
が好適である。また、本発明の化粧料において、モノマ
ー(C)の割合が共重合体中1重量%以上であることが
好適である。また、R3、R4及びR5が炭素数1〜6の
アルコキシ基であることが好適である。また、本発明に
かかるコーティング方法は、前記コーティング用皮膚化
粧料を塗布後、加水分解せしめ、該共重合体分子間を架
橋することを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の化粧料に配合される共重
合体は、少なくとも一つの反応性官能基が結合したシリ
ル基を有するものである。このような共重合体として、
1〜3官能性シリル基を有する共重合体が挙げられる
が、効果の点から三官能性シリル基を有していることが
好ましい。
【0013】本発明の好適な共重合体の一つとして、前
記一般式(I)で示されるモノマー(A)を構成モノマー
として有する共重合体が挙げられる。モノマー(A)は
三官能性シリル基−SiR345を含有するアクリル
酸若しくはメタアクリル酸のエステル体であり、一般式
(I)においてR1は水素原子又はメチル基である。また、
2は炭素数1〜6のアルキレン基を意味し、好ましく
はプロピレン基である。
【0014】R3、R4、R5は、加水分解することによ
ってシロキサン結合Si−O−Siを形成し、これによ
り本発明の共重合体分子間を架橋し得る反応性官能基で
あり、例えば、水素原子、アルコキシ基、ハロゲン原
子、アシルオキシ基、アミノ基等が挙げられるが、共重
合体の安定性や、加水分解により生じる副生成物の安全
性、後述する架橋反応の反応性等の点から好ましくは炭
素数1〜6のアルコキシ基であり、特に好ましくはメト
キシ基又はエトキシ基である。なお、R3、R4、R5
同一又は異なっていても良い。また、本発明の共重合体
においては上記モノマー(A)の1種又は2種以上を構
成モノマーとすることができる。
【0015】本発明の共重合体は、その効果の点から前
記モノマー(A)のような反応性シリル基含有モノマー
とともにその他の構成モノマーを有することが好まし
い。このようなモノマーとして種々のものが考えられる
が、好ましいものとして前記一般式(II)で示されるモノ
マー(B)が挙げられる。
【0016】モノマー(B)はアクリル酸若しくはメタ
アクリル酸のアルキルエステルである。一般式(II)にお
いて、R6は水素原子、若しくはメチル基であり、R7
炭素数1〜18の直鎖状、分岐状、もしくは環状のアル
キル基を意味するが、好ましくは炭素数1〜6のアルキ
ル基であり、特に好ましくはメチル基である。なお、本
発明の共重合体においては上記モノマー(B)の1種又
は2種以上を構成モノマーとすることができる。
【0017】また、本発明の共重合体においては、前記
一般式(III)のモノマー(C)を構成モノマーとして有
することが好ましい。モノマー(C)はシロキサン含有
(メタ)アクリル酸エステルである。一般式(III)にお
いて、R8は水素原子又はメチル基である。R9は炭素数
1〜6のアルキレン基であり、好ましくはエチレン基、
プロピレン基、2−ヒドロキシプロピレン基である。X
は前記一般式(IV)〜(VI)の何れかで表されるシロキサン
を意味する。一般式(IV)〜(VI)において、R10、R11
11'、R12は炭素数1〜6の直鎖又は分岐状のアルキ
ル基、又はフェニル基を表す。なお、各一般式中に
10、R11、R12がそれぞれ複数存在するが、これらは
同一又は異なっていてもよい。R10、R11、R12として
好ましくはメチル基である。R11'として好ましくはブ
チル基が挙げられる。Xが一般式(V)、又は一般式(VI)
の場合、モノマー(C)の分子量は1,000〜10
0,000、好ましくは2,000〜20,000であ
る。なお、本発明の共重合体においては上記モノマー
(C)の1種又は2種以上を構成モノマーとすることが
できる。
【0018】なお、本発明の効果を損なわない範囲であ
れば、上記モノマー(A)〜(C)以外のモノマーを本
発明の共重合体の構成モノマーとして有することも可能
である。例えば、下記一般式(VII)で示されるアミン
含有(メタ)アクリル酸エステルモノマー(D)を構成
モノマーとして有することができる。
【0019】
【化13】 (一般式(VII)中、R13は水素原子あるいはメチル基、
14は炭素数1〜6のアルキレン基を意味する。Yは−
+(R153又は−N(R152で示される基であり、
15は炭素数1〜6のアルキル基を意味する。)
【0020】一般式(VII)中、R13は水素原子あるいは
メチル基である。R14は炭素数1〜6のアルキレン基を
意味し、好ましくはエチレン基、プロピレン基が挙げら
れる。Yは−N+(R153又は−N(R152で示され
る基であり、R15は炭素数1〜6のアルキル基を意味す
る。また、−N+(R153基の場合にはハロゲンや無機
酸、有機酸等を対イオンとした塩であってもよい。
【0021】本発明にかかる共重合体は上記モノマーを
公知の重合方法を用いて重合することにより得ることが
でき、例えば溶液重合法、乳化重合法、塊状重合法等を
用いることができる。例えば、溶液重合法の場合には、
各モノマーを求めるモノマー組成にて溶媒に溶解し、窒
素雰囲気下、ラジカル重合開始剤を添加して加熱撹拌す
ることにより本発明の共重合体を得ることができる。
【0022】重合の際に用いられる溶媒としては、モノ
マーを溶解又は懸濁し得るものであって、水を含まない
有機溶媒であればいかなる溶媒でも用いることが可能で
あり、例えば、メタノール、エタノール、プロピルアル
コール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコール等
のアルコール系溶媒、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、
イソオクタン、デカン、流動パラフィンなどの炭化水素
系溶媒、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、テトラ
ヒドロフラン等のエーテル系溶媒、アセトン、メチルエ
チルケトン等のケトン系溶媒、酢酸メチル、酢酸エチ
ル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒、塩化メチレン、ク
ロロホルム、四塩化炭素等の塩化物系溶媒などの他、ジ
メチルホルムアミド、ジエチルホルムアミド、ジメチル
スルホキシド、ジオキサン等が挙げられる。これら溶媒
は2種以上混合して用いても良い。通常、用いる重合開
始剤の開始温度よりも沸点が高い溶媒を選択することが
好適である。
【0023】重合開始剤としては、ラジカル重合を開始
する能力を有するものであれば特に制限はなく、例え
ば、過酸化ベンゾイル等の過酸化物、アゾビスイソブチ
ロニトリル、2,2’−アゾビス(イソ酪酸)ジメチル
等のアゾ系化合物の他、過硫酸カリウム、過硫酸アンモ
ニウム等の過硫酸系重合開始剤が挙げられる。なお、こ
れらの重合開始剤によらずとも、光化学反応や、放射線
照射等によっても重合を行うことができる。
【0024】重合温度は各重合開始剤の重合開始温度以
上とする。例えば、過酸化物系重合開始剤では、通常7
0℃程度とすればよい。重合時間は特に制限されない
が、通常2〜24時間である。比較的高分子量のポリマ
ーを得たい場合には、1日程度反応させることが望まし
い。反応時間が短すぎると未反応のモノマーが残存し、
分子量も比較的小さくなることがある。
【0025】本発明にかかる共重合体の平均分子量は特
に制限されず、オリゴマー以上の重合度を有していれば
目的とする効果を発揮し得る。ただし、重合度が小さく
なると後述する架橋反応の速度が低下し、また、あまり
に重合度が大きすぎると粘度が高くなって塗布性や作業
性に劣ることから、その平均分子量は2,000〜15
0,000程度であることが好ましい。
【0026】このようにして得られる本発明の共重合体
は、官能性シリル基を分子中に有している。このため、
これを加水分解することによって共重合体分子同士が架
橋し、架橋体を形成することができる。従って、該共重
合体を配合した本発明の皮膚化粧料を爪や皮膚、眉、睫
等に塗布し、架橋反応を行った場合には、耐水性、耐洗
浄性に優れ、被接触物に対する付着もない被膜が形成さ
れ、塗布部が保護される。そして、該被膜は水や洗剤に
よっても非常に落ちにくいため、このような保護効果が
持続して発揮される。また、使用感がごわついたり、フ
レーキングを生じたりすることがない。例えば、本発明
の皮膚化粧料をひげ剃り前のプレシェーブローションと
して用いれば、剃刀負けを防止することができる。ま
た、本発明の皮膚化粧料をネールエナメルの等のメーキ
ャップ化粧料の上から適用した場合には、その持ちが著
しく向上する。
【0027】このような効果が発現する作用機作として
は次のように考えられる。図1にモノマー(A)を構成
モノマーとして有する共重合体の場合について、その反
応を模式的に示す。すなわち、本発明にかかる共重合体
はモノマー(A)に由来する三官能性シリル基−SiR
345を有している。この三官能性シリル基は水、
酸、アルカリ等により容易に加水分解され、トリヒドロ
キシシリル基−Si(OH)3となる。このトリヒドロキ
シシリル基は別のトリヒドロキシシリル基と反応して安
定なシロキサン結合Si−O−Siを形成し、その結
果、共重合体分子間が三次元網目状に架橋された架橋共
重合体(本発明中、架橋体ということがある)となる。
【0028】従って、該共重合体を塗布後、加水分解す
ることにより、塗布部分で架橋が起こり、架橋体が塗布
部を網目状に強固に被覆し、耐水性、耐洗浄性に優れる
被膜を形成する。その結果、塗布部が均一に保護され、
これにより皮膚保護効果や、メークの化粧持ち向上効果
が発揮されるものと推察される。
【0029】なお、このような架橋反応を塗布後に行わ
ず、予め架橋体を合成してこれを塗布しようとしても、
架橋体がゲルもしくはプラスティックとなるので塗布す
ることは非常に困難である。
【0030】本発明の化粧料に配合される共重合体のモ
ノマー組成としては、共重合体中のモノマー(A)の割
合が25〜99重量%、さらには40〜85重量%であ
ることが好適である。モノマー(A)が少なすぎると架
橋反応部位が少ないため、耐水性や耐洗浄性が低く、皮
膚保護作用や化粧持ち向上等の効果が十分発揮されない
ことがある。一方、モノマー(A)が100重量%の場
合にも、皮膚保護効果、化粧持ち向上効果が低下する傾
向にある。また、フレーキングも生じやすい。これは、
架橋反応部位が多すぎて、しかも密な状態にあるため、
架橋反応がきれいに進行せず、共重合体上に未反応部位
が多量に残るためと考えられる。
【0031】モノマー(B)は、上記モノマー(A)の
割合を調整し、耐水性に寄与するとともに、フレーキン
グも抑制する。モノマー(B)の割合としては、共重合
体中1重量%以上、好ましくは10重量%以上である。
モノマー(B)の割合が高くなると他のモノマーの割合
が低下し、また共重合体がアルコール系溶媒に難溶性と
なることがあるので、モノマー(B)は多くとも75重
量%以下、好ましくは60重量%以下である。
【0032】モノマー(C)はシロキサン部分を有し、
これにより架橋体被膜の耐水性、耐洗浄性を高めるとと
もに、使用感を良好なものにすることができる。また、
フレーキングも抑制する。本発明の共重合体中、モノマ
ー(C)は1重量%以上、好ましくは5重量%以上であ
るが、モノマー(C)の割合が多すぎると、相対的にそ
の他のモノマーの比率が低くなり、耐洗浄性等が劣る傾
向があるので、多くとも70重量%以下、好ましくは6
0重量%以下である。
【0033】また、上記モノマー(A)〜(C)ととも
に、さらにモノマー(D)を構成モノマーとして有する
共重合体を用いる場合、モノマー(D)の割合として
は、モノマー(A)〜(C)の総重量に対して100重
量%以下、好ましくは50重量%以下である。モノマー
(D)の割合が多すぎると、モノマー(D)が有するア
ミン部分によって被膜の親水性が高くなり耐水性、耐洗
浄性等が劣るようになる。本発明の共重合体の好適な例
として、例えば一般式(VIII)で示される共重合体及び一
般式(IX)で示される共重合体を挙げることができる。
【0034】
【化14】
【化15】 なお、一般式(VIII)、一般式(IX)中、R1、R2
3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、Xは前記定義の
通りである。n、m、lはそれぞれモノマー(A)、モ
ノマー(B)、モノマー(C)のモル比を表す。
【0035】本発明にかかるコーティング方法として
は、本発明の化粧料を塗布後、加水分解し、該共重合体
分子同士を架橋せしめることを特徴とする。架橋方法と
しては、水、酸、アルカリによる反応や熱による反応が
挙げられる。具体的には、本発明の化粧料を塗布後、塗
布部を水(水蒸気等でも可)、酸、又はアルカリに接触
せしめたり、加熱することにより加水分解、架橋させる
方法がある。また、予め水、酸又はアルカリで処理した
被塗布部に、該化粧料を塗布して加水分解、架橋を行っ
てもよい。また、本発明の化粧料に、水、酸又はアルカ
リを混合し、直ちに塗布する方法も考えられるが、該化
粧料と、水、酸、アルカリ等を別々に適用する方法がよ
り好ましい。水、酸、アルカリによる反応の場合には加
熱してもよいが、通常室温で処理すれば十分である。な
お、架橋反応の進行が緩慢であっても良い場合には、特
にこのような酸、アルカリ、水と接触せしめなくとも大
気中の水分により自然架橋させることも可能である。ま
た、何れの場合にも均一に塗布、処理するために必要に
応じてはけ、くし、ブラシ等の器具を適宜用いることが
できる。
【0036】本発明にかかるコーティング方法で用いら
れる酸、アルカリとしては、本共重合体を加水分解し架
橋反応せしめることができるものであれば特に限定され
ず、有機・無機の酸、アルカリを用いることができる。
もちろん、これらの酸、アルカリは、その1種又は2種
以上を用いることができ、また、水との混合物であって
も良い。
【0037】本発明にかかるコーティング用皮膚化粧料
は上記共重合体を必須成分として含有することを特徴と
するものであるが、その好適な実施形態の一つとして、
該共重合体を含有する非水系組成物が挙げられる。非水
系組成物としては、例えば、該共重合体を親水性溶媒中
に溶解もしくは分散せしめたものが挙げられ、このよう
な親水性溶媒としては、炭素数1〜4の脂肪族1〜4価
アルコール、エチルセルソルブ、ブチルセルソルブ、ジ
オキサン、酢酸メチル、ジホルムアミド等が挙げられ
る。なお、このうち化粧料原料として好ましいものは脂
肪族1〜2価のアルコールであり、例えばメタノール、
エタノール、イソプロパノール、プロピレングリコール
が挙げられ、特に安全性の点からはエタノール、イソプ
ロパノールが好ましい。本発明にかかるコーティング用
化粧料を水分含有組成物とした場合には、製品中で架橋
反応が起こるため、塗布時に適宜調製することが好適で
ある。このような水分含有組成物もまた、本発明のコー
ティング用化粧料の範疇である。
【0038】本発明にかかるコーティング用化粧料中に
おける該共重合体の配合量は特に制限されないが、好ま
しくは0.1〜10重量%、特に好ましくは1〜5重量
%である。配合量が少なすぎると一回の処理で十分な効
果が得られないことがあり、多すぎる場合には塗布性、
伸展性等が劣ったり、フレーキングを生じることがあ
る。
【0039】本発明にかかるコーティング用皮膚化粧料
の剤型は特に限定されず、本発明の効果を発揮し得る形
態であればどのようなものでも良い。例えば、液状、乳
液状、クリーム状、ジェル状、固形状、ムース、スプレ
ー等が挙げられる。また、その用途としては、ハンドロ
ーション、プレシェーブローション等の他、ネールエナ
メルのトップコート、マスカラやアイブローのコート用
化粧料等が挙げれられる。
【0040】本発明にかかるコーティング用化粧料に
は、本発明の効果を損なわない範囲であれば通常化粧料
に配合される成分を配合しても良い。例えば、界面活性
剤、保湿剤、紫外線防御剤、pH調製剤、防腐剤、酸化
防止剤、キレート剤、増粘剤、皮膜形成剤、油性成分、
高分子化合物、噴射剤等が挙げられる。水、酸、アルカ
リは共重合体と別剤としておくことが好ましいが、塗布
時に適宜調製するのであれば、前記のように本発明の共
重合体とともに水、酸、アルカリを組成物中に配合する
ことも可能である。
【0041】以下に具体例を挙げて、さらに本発明を詳
述する。なお、以下で用いた各モノマーの構造は次の通
りである。 モノマーA1:
【化16】 モノマーA2:
【化17】
【0042】モノマーB1:
【化18】 モノマーC1(分子量422):
【化19】
【0043】モノマーC2(平均分子量12,00
0):
【化20】 モノマーC3(平均分子量5,000):
【化21】 モノマーC4:
【化22】
【0044】共重合体の合成 共重合体1 3−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン(モ
ノマーA1)2.0g(8mmol)及びメタクリル酸
メチル(モノマーB1)8.0g(80mmol)をエ
タノール100mlに溶解し、窒素気流下、70℃で1
時間加熱撹拌した後、過硫酸カリウム0.05gを加え
一晩反応させて、共重合反応を完結した。反応液を室温
まで冷却し、減圧濃縮した。残渣をエタノール10ml
に溶解し、n−ヘキサン500ml中に添加した。沈殿
物を分取し、目的とする共重合体を得た。
【0045】なお、得られた共重合体はそのNMRスペ
クトルデータ(溶媒CDCl3又はDMSO−d6)にお
いて、6〜7ppm付近に見られる原料モノマー由来の
CH2=Cの水素原子のピークが認められず、このこと
から共重合体の生成が確認された。また、本発明におい
ては、他の共重合体についても同様にして共重合体の生
成を確認した。
【0046】共重合体2 3−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン4.
0g(16mmol)及びメタクリル酸メチル8.0g
(80mmol)を用いた他は前記共重合体1と同様に
して目的とする共重合体を得た。
【0047】共重合体3 3−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン8.
0g(32mmol)及びメタクリル酸メチル4.0g
(40mmol)を用いた他は前記共重合体1と同様に
して目的とする共重合体を得た。
【0048】共重合体4 3−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン1
0.0g(40mmol)及びメタクリル酸メチル2.
0g(20mmol)を用いた他は前記共重合体1と同
様にして目的とする共重合体を得た。
【0049】共重合体5 3−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン1
0.0g(40mmol)及びメタクリル酸メチル0.
4g(4mmol)を用いた他は前記共重合体1と同様
にして目的とする共重合体を得た。
【0050】共重合体6 3−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン1
0.0g(40mmol)のみを用いた他は前記共重合
体1と同様にして目的とする共重合体を得た。
【0051】試験例1 皮膚保護効果 前記共重合体1〜6を用いて、下記の処方1で試料液を
調製した。また、コントロールとして共重合体の代わり
にエタノールを配合したものも同様に調製した。これを
それぞれスプレー容器に充填したものを用い、皮膚保護
効果について下記の試験方法で試験を行った。
【0052】すなわち、20名の男性パネラーのひげ剃
り部分に試料をスプレーし、水で洗浄後、タオルで水分
を拭き取った。その後、剃刀にて髭を剃り、ひげ剃り後
の肌の荒れ具合を評価した。評価基準は下記の通り。 ◎:20名中、16名以上が肌の荒れが少ないと評価し
た。 ○:20名中、12〜15名が肌の荒れが少ないと評価
した。 △:20名中、6〜11名が肌の荒れが少ないと評価し
た。 ×:20名中、0〜5名が肌の荒れが少ないと評価し
た。
【0053】 処方1: グリセリルトリ-2-エチルヘキサン酸エステル 1.0重量% 1,3-ブチレングリコール 1.0 エタノール 96.0 共重合体1〜6 2.0 ビタミンAアセテート 適 量
【0054】
【表1】
【0055】表1から解るように、モノマー(A)を構
成モノマーとする共重合体は皮膚保護効果を有している
ことが理解される。なお、共重合体中、モノマー(A)
が少なすぎたり、多すぎると皮膚保護効果が低くなる傾
向があり、共重合体中のモノマー(A)の割合は25〜
99重量%、さらには40〜85重量%が好適であるこ
とが示唆された。
【0056】試験例2 メーク持ち向上効果 前記共重合体3重量部をそれぞれエタノール97重量部
に溶解して試料液を調製した。これをそれぞれスプレー
容器に充填したものを用い、ネールエナメルの持ちにつ
いて下記の試験方法で試験を行った。すなわち、女性パ
ネラーの両手の爪に市販の赤色ネールエナメルを塗布
し、乾燥後、右の爪にのみ各試料液をネールエナメル用
のはけにて塗布した。乾燥後、両手を水洗し、タオルで
水分を拭き取った。1週間後のネールエナメルの状態に
ついて、左手の爪をコントロールとして右手の爪の状態
を評価した。また、フレーキングについても、評価し
た。評価基準は下記の通り。
【0057】メーク持ち評価基準 ◎:ネールエナメルに全くはがれ落ちが認められない。 ○:ネールエナメルにほとんどはがれ落ちが認められな
い。 △:ネールエナメルにはがれ落ちが認められる。 ×:ネールエナメルのはがれ落ちが著しい。
【0058】フレーキング判定基準 ◎:全くフレーキングなし。 △:僅かにフレーキングが認められる。 ×:明らかなフレーキングが認められる。
【0059】
【表2】 ┌─────────────────────────────────── 共重合体 モノマー[重量%] メーク持ち フレーキンク゛ A1/B1 右手 コントロール(左手) 右手 ┌─────────────────────────────────── 1 20/80 △ × ◎ 2 33/67 ○ × ◎ 3 67/33 ◎ × ◎ 4 83/17 ◎ × ◎ 5 96/4 ○ × △ 6 100/0 △ × △ ┌───────────────────────────────────
【0060】表2から解るように、共重合体を塗布しな
かった場合にはネールエナメルのはがれ落ちが著しく、
色落ちしてしまったが、共重合体をネールエナメルの上
から塗布した場合には、ネールエナメルのはがれ落ちが
抑制され、色持ちが向上した。なお、共重合体中、モノ
マー(A)が少なすぎたり、多すぎると効果が低くなる
傾向があり、共重合体のモノマー(A)の割合は25〜
99重量%、さらには40〜85重量%であることが好
適である。
【0061】試験例3 次に、表3のモノマー組成を有する共重合体を前記共重
合体と同様に合成し、前記試験例1、2と同様に試験を
行った。また、皮膚保護効果試験において、その使用感
についても、下記の基準により評価した。
【0062】 ◎:20名中、16名以上が使用感触がよいと回答し
た。 ○:20名中、12〜15名が使用感触がよいと回答し
た。 △:20名中、6〜11名が使用感触がよいと回答し
た。 ×:20名中、0〜5名が使用感触がよいと回答した。
【0063】
【表3】 ┌────────────────────────────── 共重合体 モノマー[重量%] 皮膚保護効果 使用感 A2 B1 C* ┌────────────────────────────── 7 33 67 - ○ ○ ┌────────────────────────────── 8 50 10 40(C1) ◎ ◎ 9 50 10 40(C2) ◎ ◎ 10 50 40 10(C3) ◎ ◎ 11 60 35 5(C4) ◎ ◎ 12 35 55 10(C2) ◎ ◎ ┌────────────────────────────── 13 50 - 50(C2) ◎ ◎ 14 25 - 75(C4) ○ ◎ ┌────────────────────────────── *( )内は使用したモノマー(C)を示す
【0064】
【表4】 ┌─────────────────────────────────── 共重合体 モノマー[重量%] メーク持ち フレーキンク゛ A2 B1 C* 右手 左手(コントロール) 右手 ┌─────────────────────────────────── 7 33 67 - ○ × ◎ ┌─────────────────────────────────── 8 50 10 40(C1) ◎ × ◎ 9 50 10 40(C2) ◎ × ◎ 10 50 40 10(C3) ◎ × ◎ 11 60 35 5(C4) ◎ × ◎ 12 35 55 10(C2) ◎ × ◎ ┌─────────────────────────────────── 13 50 - 50(C2) ◎ × ◎ 14 25 - 75(C4) ○ × ◎ ┌─────────────────────────────────── *( )内は使用したモノマー(C)を示す
【0065】表3、4から解るように、モノマー(C)
を導入することによって、皮膚保護効果やメーク持ちと
ともに、その使用感を向上させることができる。また、
モノマー(A)と(C)からなる共重合体13、14で
は共重合体がべたついて取扱いにくかったものの、皮膚
保護効果、メーク持ち向上効果、使用感においては十分
満足いくものであった。
【0066】以上のことから、共重合体中のモノマー
(C)の割合は1重量%以上、さらには5重量%以上で
あることが好適である。また、共重合体中のモノマー
(B)は共重合体のべたつき防止にも寄与し、共重合体
中のモノマー(B)の割合は、1重量%以上、さらには
10重量%以上が好適であることが示唆された。
【0067】
【実施例】以下に本発明の実施例を挙げるが、本発明は
これらに限定されるものではない。なお、配合量は全て
重量%である。
【0068】実施例1 マスカラコート ポリアクリル酸エステルエマルション 30重量% 固型パラフィン 8 軽質イソパラフィン 10 セスキオレイン酸ソルビタン 4 エタノール 46 共重合体4 2 防腐剤 適 量 香料 適 量
【0069】(製法)70℃で各成分を順次混合し、ホ
モミキサーで均一にしてマスカラコートを得た。市販の
マスカラを塗布後、本マスカラコートをブラシで塗布し
自然乾燥したところ、マスカラの持ちが向上した。
【0070】実施例2 ネールコート ニトロセルロース 10重量% エポキシ変性フタル酸系アルキッド樹脂 5 安息香酸ショ糖エステル 5 クエン酸アセチルトリチル 5 酢酸エチル 20 酢酸ブチル 20 エタノール 30 共重合体5 5
【0071】(製法)各成分を混合し、室温で1時間浸
透してネールコートを得た。市販のネールエナメルを塗
布後、本ネールコートをはけにて塗布し、自然乾燥した
ところ、ネールエナメルの持ちが向上した。
【0072】実施例3 マスカラコート ポリアクリル酸エステルエマルション 30重量% 固型パラフィン 8 軽質イソパラフィン 10 セスキオレイン酸ソルビタン 4 エタノール 46 共重合体8 2 防腐剤 適 量 香料 適 量
【0073】(製法)70℃で各成分を順次混合し、ホ
モミキサーで均一にしてマスカラコートを得た。市販の
マスカラを塗布後、本マスカラコートをブラシで塗布し
自然乾燥したところ、マスカラの持ちが向上し、またそ
の使用感もなめらかで非常に良好であった。
【0074】実施例4 ネールコート ニトロセルロース 10重量% エポキシ変性フタル酸系アルキッド樹脂 5 安息香酸ショ糖エステル 5 クエン酸アセチルトリチル 5 酢酸エチル 20 酢酸ブチル 20 エタノール 30 共重合体11 5
【0075】(製法)各成分を混合し、室温で1時間浸
透してネールコートを得た。市販のネールエナメルを塗
布後、本ネールコートをはけにて塗布し、自然乾燥した
ところ、ネールエナメルの持ちが向上した。また、その
使用感も非常になめらかで良好であった。
【0076】
【発明の効果】本発明にかかるコーティング用皮膚化粧
料は、特定の共重合体を配合し、塗布後、該共重合体を
架橋することにより、耐水性、耐洗浄性の高い被膜を形
成して皮膚保護効果を発揮することができる。また、メ
ーキャップ化粧料の上から使用した場合にはその持ちを
向上させる効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる共重合体の架橋反応の一例を示
す図である。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも一つの反応性官能基が結合し
    たシリル基を有する共重合体を配合したことを特徴とす
    るコーティング用皮膚化粧料。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の化粧料において、共重合
    体が下記一般式(I)で示されるモノマー(A)を構成モ
    ノマーの一つとして有する共重合体であることを特徴と
    するコーティング用皮膚化粧料。 【化1】 (一般式(I)中、R1は水素原子あるいはメチル基、R2
    は炭素数1〜6のアルキレン基、R3、R4、R5はそれ
    ぞれ加水分解せしめることにより該共重合体分子間を架
    橋し得る反応性官能基を意味する。)
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の化粧料において、
    共重合体がさらに下記一般式(II)で示されるモノマー
    (B)を構成モノマーとして有することを特徴とするコ
    ーティング用皮膚化粧料。 【化2】 (一般式(II)中、R6は水素原子あるいはメチル基、R7
    は炭素数1〜18のアルキル基を意味する。)
  4. 【請求項4】 請求項1〜3の何れかに記載の化粧料に
    おいて、共重合体がさらに下記一般式(III)で示され
    るモノマー(C)を構成モノマーとして有することを特
    徴とするコーティング用皮膚化粧料。 【化3】 (一般式(III)中、R8は水素原子あるいはメチル基、R
    9は炭素数1〜6のアルキレン基を意味する。Xは下記
    一般式(IV)〜(VI)の何れかで表される基を意味す
    る。) 【化4】 (一般式(IV)中、R10は炭素数1〜6のアルキル基を意
    味する。) 【化5】 (一般式(V)中、R11は炭素数1〜6のアルキル基、x1
    は正の整数を意味する。) 【化6】 (一般式(VI)中、R8、R9は前記定義の通りである。R
    12は炭素数1〜6のアルキル基、x2は正の整数を意味
    する。)
  5. 【請求項5】 請求項2〜4の何れかに記載の化粧料に
    おいて、モノマー(A)の割合が、共重合体中25〜9
    9重量%以上であることを特徴とするコーティング用皮
    膚化粧料。
  6. 【請求項6】 請求項3〜5の何れかに記載の化粧料に
    おいて、モノマー(B)の割合が共重合体中1重量%以
    上であることを特徴とするコーティング用皮膚化粧料。
  7. 【請求項7】 請求項4〜6の何れかに記載の化粧料に
    おいて、モノマー(C)の割合が共重合体中1重量%以
    上であることを特徴とするコーティング用化粧料。
  8. 【請求項8】 請求項2〜7の何れかに記載の化粧料に
    おいて、R3、R4及びR5が炭素数1〜6のアルコキシ
    基であることを特徴とするコーティング用化粧料。
  9. 【請求項9】 請求項1〜8の何れかに記載のコーティ
    ング用皮膚化粧料を塗布後、加水分解せしめ、該共重合
    体分子間を架橋することを特徴とするコーティング方
    法。
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