JPH1143516A - 耐動的疲労性に優れたクロロプレンゴム組成物用クロロプレンゴム、クロロプレンゴム組成物及びそれを用いてなるブーツ - Google Patents

耐動的疲労性に優れたクロロプレンゴム組成物用クロロプレンゴム、クロロプレンゴム組成物及びそれを用いてなるブーツ

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JPH1143516A
JPH1143516A JP9201296A JP20129697A JPH1143516A JP H1143516 A JPH1143516 A JP H1143516A JP 9201296 A JP9201296 A JP 9201296A JP 20129697 A JP20129697 A JP 20129697A JP H1143516 A JPH1143516 A JP H1143516A
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chloroprene
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来のクロロプレンゴム組成物では達成で
きなかった、未加硫配合物のスコーチタイム及び加硫物
の力学物性を損なわず、優れた耐動的疲労性を有するク
ロロプレンゴム組成物用クロロプレンゴム及びクロロプ
レンゴム組成物を提供することである。 【解決手段】クロロプレン原料ゴムの弾性応力Yが下式
(1)で示される範囲にある耐動的疲労性に優れたクロ
ロプレンゴム組成物用クロロプレンゴムを製造し、用い
る。 Y≧0.023X+5.28 (1) (式中、Xはクロロプレン原料ゴムのムーニー粘度、Y
はクロロプレン原料ゴムの弾性応力を示す。ただし、5
5≦X≦85である。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は耐動的疲労性に優れ
たクロロプレンゴム組成物用クロロプレンゴム及びクロ
ロプレンゴム組成物に関する。さらに詳しくは、従来の
クロロプレンゴム組成物より優れた耐動的疲労性を有す
るクロロプレンゴム組成物用クロロプレンゴム及びそれ
を用いたクロロプレンゴム組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】クロロプレンゴムは、加工性、機械的強
度、耐候性、耐油性、難燃性、接着性などにおいてバラ
ンスがとれているため、自動車部品をはじめとするその
他工業部品の素材として幅広く用いられている。しかし
ながら近年、自動車用ゴム材料は特に品質要求が厳し
く、自動車の性能に対する信頼性の向上が求められてい
る。自動車用ブーツの一つである等速ジョイントブーツ
(以下、CVJブーツと呼ぶ)は、最も過酷なストレス
を受ける重要部品で、性能及び寿命を向上させるため種
々の改良が行なわれてきた。
【0003】CVJブーツの破壊については、疲労によ
る破壊、低温硬化による破壊、負圧による変形、あるい
はオゾン劣化によるもの等様々な要因がある。それらの
うち疲労破壊を例にとると、破壊核の存在、とりわけカ
ーボンブラックの分散不良による破壊核の存在がその原
因として挙げられる。カーボンブラックの分散不良によ
りゴム製品の性能、特に耐動的疲労性を著しく損なうこ
とは広く知られており、カーボンブラックの分散性を向
上させることにより、耐動的疲労性を改良しようと種々
の試みがなされてきた。しかし、カーボンブラックの分
散不良を起こさないように混練を十分行なうと混練時の
発熱が大きくなり、未加硫配合物のスコーチタイムの短
い、いわゆる焼けが発生し、製品の成型に支障をきた
す。たとえ成型加硫を行ったとしても、力学物性及び耐
動的疲労性が劣る。また十分混練したうえでさらに焼け
を防止する目的で加硫遅延剤を添加すると耐動的疲労性
は優れるが、加硫物の力学物性が低下するといった問題
があり、これまで加硫物の力学物性を損なわず優れた耐
動的疲労性を有するクロロプレンゴム組成物は提供され
ていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の問題点
に鑑みてなされたものであり、その目的は従来のクロロ
プレンゴム組成物では達成できなかった、未加硫配合物
のスコーチタイム及び加硫物の力学物性を損なわず、優
れた耐動的疲労性を有するクロロプレンゴム組成物用ク
ロロプレンゴム及びクロロプレンゴム組成物を提供する
ことである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決するために鋭意検討した結果、クロロプレン原
料ゴムの弾性応力Yが特定の範囲にあるクロロプレンゴ
ムを用いてなるクロロプレンゴム組成物は優れた耐動的
疲労性を有することを見出し本発明に至った。即ち、本
発明は、クロロプレン原料ゴムの弾性応力Yが下式
(1)で示される範囲にある耐動的疲労性に優れたクロ
ロプレンゴム組成物用クロロプレンゴムである。
【0006】Y≧0.023X+5.28 (1) (式中、Xはクロロプレン原料ゴムのムーニー粘度、Y
はクロロプレン原料ゴムの弾性応力を示す。ただし、5
5≦X≦85である。) 以下、本発明について詳細に説明する。
【0007】本発明のクロロプレンゴムは、クロロプレ
ン原料ゴムの弾性応力Yが上記(1)式で示される範囲
にあるクロロプレンゴムである。
【0008】クロロプレンゴム原料ゴムのムーニー粘度
は、JIS K6388のB法(1996年版)に従
い、角形溝のダイを使用し、測定温度100℃における
ML(1+4)の値である。本発明のクロロプレンゴム
原料ゴムのムーニー粘度は、55〜85であり、ムーニ
ー粘度が85を越える場合、混練時にカーボンブラック
の分散不良を生じ満足な耐動的疲労性が得られない。ま
た、ムーニー粘度が55未満の場合、加硫物性の引張応
力が低下し満足な耐動的疲労性が得られない。このうち
好ましくはムーニー粘度が60〜80である。
【0009】本発明のクロロプレンゴムよりなるクロロ
プレンゴム組成物は、同一配合及び同一混練条件におい
て、従来のクロロプレンゴムよりなる組成物より、耐動
的疲労特性が優れるものである。具体例を挙げると、例
えばクロロプレン原料ゴム100重量部に対して酸化マ
グネシウム4重量部、ステアリン酸0.5重量部、パラ
フィンワックス1重量部、4,4´−ビス(α,α−ジ
メチルベンジル)ジフェニルアミン3重量部、N−
(1,3−ジメチルブチル)−N´−フェニル−p−フ
ェニレンジアミン1重量部、FEFカーボンブラック6
0重量部、ジ−(2−エチルヘキシル)セバケート30
重量部を配合し、OOC型3.6 lバンバリーで、ケ
ーシングとローターのクリアランス2.50mm、ロー
ターの回転数55〜63rpm、ラム圧力3.0kg/
cm2、混練前のケーシング温度を25℃に条件設定
し、充填率60%でアップサイドダウン方式で混練を行
う。混練過程は2段階ある。まず、第一段階として上記
配合薬品のみをバンバリーへ投入し、60秒間撹拌後ク
ロロプレン原料ゴムを投入する。それから150秒間混
練を行い、120℃以下の温度でダンプし、クロロプレ
ンゴム未加硫物を取り出す。第二段階として、12イン
チロールで促進剤を投入する。設定条件としては、前ロ
ール回転数15rpm、後ロール回転数16.5rp
m、ニップ厚4mm、ガイド幅500mm、ロール温度
40〜50℃である。バンバリーダンプ後のクロロプレ
ンゴム未加硫物をロールに巻き付け、酸化亜鉛5重量
部、エチレンチオウレア1重量部、テトラメチルチウラ
ムジスルフィド0.5重量部を添加する。添加終了後、
切り返し3回、ニップ厚1mmで丸目通し3回、ニップ
厚2mmでシートを分出しし、クロロプレンゴム組成物
を得る。さらに、得られたクロロプレンゴム組成物を1
60℃×20分プレス加硫を行うことにより、加硫ゴム
が得られる。この様にすれば、本発明のクロロプレンゴ
ム組成物を得ることができる。耐動的疲労特性を、例え
ばクロロプレンゴム加硫物の100%伸張の定伸張疲労
試験において、デマッチア式疲労試験機を用い、試験片
が破断するまでの回数を測定することにより評価したと
ころ、耐動的疲労特性が優れたクロロプレンゴム組成物
を得ることができた。すなわち、例えば定伸張疲労試験
において平均寿命(MTBF)が70000回以上、m
値(破断回数のバラツキ程度を示すパラメーター)が
1.0以上である組成物を得ることができた。
【0010】本発明におけるクロロプレン原料ゴムの弾
性応力Yは、モンサント社製ムービングダイレオメータ
(MDR−2000)を用いて、設定条件をダイねじり
振動数1.66Hz、振幅角度±1度、測定温度60
℃、予熱なしの測定条件で測定開始5分後のトルク値
(dNm)である。本発明におけるクロロプレン原料ゴ
ムの弾性応力Yは、0.023X+5.28以上であ
り、Yが0.023X+5.28未満であると、原料ゴ
ムの弾性項の比率が小さいため混練時にカーボンブラッ
クの分散が劣り、満足な耐動的疲労性が得られない。
【0011】さらに、本発明のクロロプレンゴムは、ク
ロロプレンと共重合可能なコモノマーを50重量%以下
含有している2−クロロ−1,3−ブタジエンの重合に
より得られるゴムである。ここで言うコモノマーとは、
2−クロロ−1,3−ブタジエンと共重合可能な単量体
であれば特に限定するものではなく、例えば、アクリロ
ニトリル、メタクリロニトリル、塩化ビニリデン等のモ
ノビニル化合物、アクリル酸エステル類、メタクリル酸
エステル類、スチレン、α−メチルスチレン等の芳香族
ビニル化合物、1,3−ブタジエン、1−クロロ−1,
3−ブタジエン、2,3−ジクロロ−1,3−ブタジエ
ン等の共役ジエン化合物、硫黄等が挙げられ、単独また
は2種以上を組み合わせて用いることができる。これら
のうち、1−クロロ−1,3−ブタジエン、2,3−ジ
クロロ−1,3−ブタジエンが特に好ましい。
【0012】さらに、本発明のクロロプレンゴムは、分
岐構造生成を抑制した重合方法により製造され、例え
ば、乳化重合、溶液重合、塊状重合等の方法が挙げられ
る。このうち乳化重合で、分岐構造生成を抑える方法と
しては、重合転化率を低くする方法、重合速度を遅くす
る方法、重合温度を下げる方法、分子量調節剤を重合中
に分割して投入する方法、連鎖移動剤としてクロロホル
ム、ヨードホルム等を用いる方法などがある。
【0013】本発明において、重合に用いる乳化剤とし
ては特に限定するものではなく、例えば、アビエチン酸
アルカリ金属塩、不均化アビエチン酸アルカリ金属塩、
アルキル硫酸アルカリ金属塩、アルキルベンゼンスルホ
ン酸アルカリ金属塩、ポリオキシエチレンアルキルフェ
ニルエーテル硫酸アルカリ金属塩、高級脂肪酸アルカリ
金属塩、ナフタリンスルホン酸ホルマリン縮合物のアル
カリ金属塩、高級脂肪酸スルホン化物のアルカリ金属塩
等のアニオン系、またはポリオキシエチレンアルキルエ
ーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル
等のノニオン系いずれの界面活性剤も使用可能である。
【0014】本発明において、重合開始剤としては特に
限定するものではなく、例えば、過硫酸カリウム、過硫
酸アンモニウム、パラメンタンハイドロパーオキサイ
ド、クメンハイドロパーオキサイド、tert−ブチル
ハイドロパーオキサイド等の無機または有機の過酸化
物、または上記過酸化物と硫酸第一鉄、ハイドロサルフ
ァイトナトリウム、ナトリウムホルムアルデヒドスルホ
キシレート等の還元剤を併用したレドックス系等が使用
される。
【0015】本発明において、重合に用いる停止剤とし
ては特に限定するものではなく、例えば、フェノチアジ
ン、2,2−メチレンビス−(4−メチル−6−ter
t−ブチルフェノール)、2,2−メチレンビス−(4
−エチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,6
−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール、ハイ
ドロキノン、4−メトキシフェノール、N,N−ジエチ
ルヒドロキシルアミン等のラジカル禁止剤が使用され
る。
【0016】本発明において、重合の温度は特に限定す
るものではないが0〜60℃の温度が好ましく、さらに
5〜50℃の温度が好ましい。重合時の発熱が大きく温
度の制御が困難な場合は、乳化剤水溶液に単量体混合物
を少量ずつ分割または連続で添加しながら重合すること
もできる。重合停止後、ラテックス中の未反応単量体を
減圧スチームストリッピング等の方法により除去した
後、中和、凍結凝固又は塩析等によりポリマーを単離
し、水洗、乾燥を経て重合体を得る。
【0017】本発明のクロロプレンゴムの分岐構造生成
を抑制した乳化重合方法のーつである重合転化率を低く
し、かつ重合速度を遅くする方法について詳細に代表例
を示す。重合温度30℃〜50℃の条件下、クロロプレ
ン重合体の単量体成分および所定のムーニー粘度が得ら
れるような量の分子量調節剤n−ドデシルメルカプタン
の混合物を乳化剤ロジン酸カリウム塩水溶液3〜5重量
%(クロロプレン重合体の単量体に対する重量%)と混
合して乳化する。この乳化液に過硫酸カリウム水溶液を
重合開始より連続的に添加し、1時間あたりの重合転化
率の増加が9.0%以下になるように重合を行い、57
%以下の重合転化率でN,N−ジエチルヒドロキシルア
ミンを停止剤として0.02重量%(クロロプレン重合
体の単量体に対する重量%)添加し重合を停止させる。
重合停止後、ラテックス中の未反応単量体を減圧スチー
ムストリッピング法により除去した後、希酢酸により中
和、凍結凝固によりポリマーを単離し、水洗、熱風乾燥
を経て重合体を得る。なお本発明のクロロプレンゴムの
重合方法は、請求項第1項記載のクロロプレンゴムを得
られる方法であれば特に限定されない。
【0018】本発明のクロロプレンゴム組成物中のゴム
用配合薬品としては、充填剤として、カーボンブラッ
ク、クレー、タルク、けい藻土、炭酸カルシウム、炭酸
マグネシウム、けい酸及びけい酸化合物、ホワイトカー
ボン等が挙げられ、このうち、カーボンブラックが好ま
しい。カーボンブラックの種類としては特に限定するも
のではなく、例えばSRF、FEF、MAF、HAF、
FT、MT等が使用可能である。その添加量としては、
破断伸びあるいは引張応力等の力学物性を維持するため
に、15〜70重量部が好ましく、特に好ましくは、カ
ーボンブラックが30〜65重量部である。
【0019】本発明において使用される可塑剤及び/又
はゴム軟化剤は、その種類としては特に限定するもので
はなく、例えば植物油としての菜種油、あまに油、大豆
油、エステル系可塑剤としてのジ−(2−エチルヘキシ
ル)アジペート、ジ−(2−エチルヘキシル)セバケー
ト、ジ−(2−エチルヘキシル)フタレート、ジ−(2
−エチルヘキシル)アゼレート、鉱物油系軟化剤として
のプロセス油等が使用可能である。その添加量として
は、引張応力や破断伸びを維持するために、5〜40重
量部が好ましく、特に好ましくは、可塑剤及び/又はゴ
ム軟化剤が10〜30重量部である。
【0020】また、その他の添加剤、例えば、老化防止
剤、加工助剤、滑剤、難燃剤、加硫剤、加硫促進剤、加
硫遅延剤等は必要に応じて用いることができる。
【0021】本発明のクロロプレンゴム組成物は、通常
知られているクロロプレンゴムと同様の方法でロール又
はバンバリー等の混練機によって混合し、目的に応じた
形状に成型加工し成型加硫物を得ることができる。
【0022】得られたクロロプレンゴム成型加硫物は優
れた力学物性及び優れた耐動的疲労性を有しているので
各種ベルト、空気バネやブーツといった動的用途をはじ
めとする各用途に幅広く使用可能である。ここでいうブ
ーツには、自動車用のCVJブーツ、ステアリングブー
ツ、ダストブーツ等を含む。
【0023】
【実施例】以下に本発明を実施例によってさらに具体的
に示すが、本発明はこれら実施例のみにより限定される
ことはない。
【0024】クロロプレン原料ゴムのムーニー粘度はJ
IS K6388のB法(1996年版)に従い、角形
溝のダイを使用して評価した。加硫ゴムの力学物性は、
JIS K6251(1996年版)に従い、ダンベル
状3号形の試験片を用い、引張速度500mm/min
にて評価した。クロロプレンゴム組成物のムーニースコ
ーチタイムはJIS K6300(1996年版)に従
い、角形溝のダイを使用して評価した。耐動的疲労性の
評価は、クロロプレンゴム加硫物の100%伸張の定伸
長疲労試験においてデマッチア式屈曲疲労試験機を用
い、延伸率が秤線間隔に対して100%になるように調
整し、23℃、300rpmの条件でダンベル状3号形
の試験片を繰り返し延伸し、試験片が破断するに至る回
数を測定することにより行った。この測定は各々n=2
0とし、破断回数がワイブル分布に従うとして平均寿命
(MTBF)及び直線の傾きmを求めた。m値は破断回
数のバラツキ程度を表現するパラメーターであり、mが
1より小さいときは初期故障を、mが1より大きいとき
は摩耗故障を、そしてmが1のときは偶発故障を表すこ
とになる。クロロプレン原料ゴムの弾性応力は、モンサ
ント社製ムービングダイレオメータ(MDR−200
0)を用いて、設定条件をダイねじり振動数1.66H
z、振幅角度±1度、測定温度60℃、予熱なしの測定
条件で測定開始5分後のトルク値(dNm)を測定値と
した。
【0025】なお、以下の記述で重量部とは原料ゴム1
00重量部に対する重量比を表す。 実施例1〜実施例3 表1の重合処方Aに従い10 lの撹拌機つきオートク
レーブに仕込み十分に窒素置換し乳化させた。その後5
0℃に保持し、重合開始約5時間後、重合転化率が約4
0%になるように過硫酸カリウム水溶液を連続的に適当
量に制御しながら滴下し重合を行なった。重合転化率が
約40%になった時点で停止剤を添加し重合を停止させ
た。
【0026】
【表1】
【0027】次に残存する未反応のモノマーを減圧スチ
ームストリッピング法により除去しラテックスを得た。
その後、凍結凝固、水洗、熱風乾燥し、目的としたクロ
ロプレンゴムを得た。その原料ゴムのムーニー粘度およ
び原料ゴムの弾性応力を表3に示した。
【0028】次に、神戸製鋼製OOC型3.6 lバン
バリーで、アップサイドダウン方式で混練を行った。バ
ンバリーは回転数55〜65rpm、ケーシングとロー
ターのクリアランス2.50mm、ラム圧力3.0kg
/cm2に条件を設定し、混練前のケーシング温度を2
5℃、充填率を60%とした。表2に示す配合Aのうち
酸化亜鉛、エチレンチオウレア、テトラメチルチウラム
ジスルフィドを除く配合薬品をバンバリーへ投入した。
60秒間撹拌後クロロプレン原料ゴムを投入し、150
秒間混練を行い、120℃以下の温度でダンプして、ク
ロロプレンゴム未加硫物を取り出した。次に、西村工機
製12インチロールで促進剤を投入した。まず、前ロー
ル回転数15rpm、後ロール16.5rpm、ニップ
厚4mm、ガイド幅500mm、ロール温度40〜50
℃にロール条件を設定し、バンバリー混練後のクロロプ
レンゴム未加硫物をロールに巻き付け、酸化亜鉛、エチ
レンチオウレア、テトラメチルチウラムジスルフィドを
添加した。添加終了後、切返し3回、ニップ厚1mmで
丸目通し3回、ニップ厚2mmでシートを分出しし、ク
ロロプレンゴム組成物を得た。
【0029】
【表2】
【0030】得られたクロロプレンゴム組成物のスコー
チタイムを表3に示した。さらにその組成物を160℃
で20分プレス加硫を行なうことにより加硫ゴムを作成
し、力学物性並びに定伸長疲労性(平均寿命MTBF値
及びm値)を測定し、これらの結果を表3に示した。そ
の結果、良好な力学物性及び優れた耐動的疲労性を有す
るクロロプレンゴム組成物が得られた。
【0031】
【表3】
【0032】実施例4〜実施例6 表1の重合処方Bに従い10 lの撹拌機つきオートク
レーブに仕込み十分に窒素置換し乳化させた。その後4
0℃に保持し、重合開始約10時間後、重合転化率が約
60%になるように過硫酸カリウム水溶液を連続的に適
当量に制御しながら滴下し重合を行なった。重合転化率
が約55%になった時点で停止剤を添加し重合を停止さ
せた。この重合結果を表3に示した。以下実施例1と同
様の方法で、原料ゴムのムーニー粘度および原料ゴムの
弾性応力、スコーチタイム、力学物性及び定伸長疲労性
(平均寿命MTBF値及びm値)を測定し、これらの結
果を表3に示した。その結果、良好な力学物性及び優れ
た耐動的疲労性を有するクロロプレンゴム組成物が得ら
れた。
【0033】実施例7、実施例8 表1の重合処方Cに従い10 lの撹拌機つきオートク
レーブに仕込み十分に窒素置換し乳化させた。その後3
0℃に保持し、重合開始約8時間後、重合転化率が約5
0%になるように過硫酸カリウム水溶液を連続的に適当
量に制御しながら滴下し重合を行なった。重合転化率が
約50%になった時点で停止剤を添加し重合を停止させ
た。この重合結果を表3に示した。以下実施例1と同様
の方法で、原料ゴムのムーニー粘度および原料ゴムの弾
性応力、スコーチタイム、力学物性及び定伸長疲労性
(平均寿命MTBF値及びm値)を測定し、これらの結
果を表3に示した。その結果、良好な力学物性及び優れ
た耐動的疲労性を有するクロロプレンゴム組成物が得ら
れた。
【0034】実施例9 実施例7と同様の方法でクロロプレンゴムを得た後、同
様の方法で、原料ゴムのムーニー粘度および原料ゴムの
弾性応力、スコーチタイム、力学物性及び定伸長疲労性
(平均寿命MTBF値及びm値)を測定し、これらの結
果を表4に示した。その結果、良好な力学物性及び優れ
た耐動的疲労性を有するクロロプレンゴム組成物が得ら
れた。
【0035】
【表4】
【0036】実施例10 実施例2で得られたクロロプレンゴムを用い、表2に示
す配合Bに従いカーボンブラック量を10重量部に変更
した以外は、実施例2と同様の方法で、原料ゴムのムー
ニー粘度および原料ゴムの弾性応力、スコーチタイム、
力学物性及び定伸長疲労性(平均寿命MTBF値及びm
値)を測定し、これらの結果を表4に示した。その結
果、良好な力学物性及び優れた耐動的疲労性を有するク
ロロプレンゴム組成物が得られた。
【0037】実施例11 実施例2で得られたクロロプレンゴムを用い、表2に示
す配合Cに従いカーボンブラック量を40重量部に変更
した以外は、実施例2と同様の方法で、原料ゴムのムー
ニー粘度および原料ゴムの弾性応力、スコーチタイム、
力学物性及び定伸長疲労性(平均寿命MTBF値及びm
値)を測定し、これらの結果を表4に示した。その結
果、良好な力学物性及び優れた耐動的疲労性を有するク
ロロプレンゴム組成物が得られた。
【0038】実施例12 実施例2で得られたクロロプレンゴムを用い、表2に示
す配合Dに従いカーボンブラック量を90重量部に変更
した以外は、実施例2と同様の方法で、原料ゴムのムー
ニー粘度および原料ゴムの弾性応力、スコーチタイム、
力学物性及び定伸長疲労性(平均寿命MTBF値及びm
値)を測定し、これらの結果を表4に示した。その結
果、良好な力学物性及び優れた耐動的疲労性を有するク
ロロプレンゴム組成物が得られた。
【0039】実施例13 実施例2で得られたクロロプレンゴムを用い、表2に示
す配合Eに従いジ−(2−エチルヘキシル)セバケート
量を3重量部に変更した以外は、実施例2と同様の方法
で、原料ゴムのムーニー粘度および原料ゴムの弾性応
力、スコーチタイム、力学物性及び定伸長疲労性(平均
寿命MTBF値及びm値)を測定し、これらの結果を表
4に示した。その結果、良好な力学物性及び優れた耐動
的疲労性を有するクロロプレンゴム組成物が得られた。
【0040】実施例14 実施例2で得られたクロロプレンゴムを用い、表2に示
す配合Fに従いジ−(2−エチルヘキシル)セバケート
量を15重量部に変更した以外は、実施例2と同様の方
法で、原料ゴムのムーニー粘度および原料ゴムの弾性応
力、スコーチタイム、力学物性及び定伸長疲労性(平均
寿命MTBF値及びm値)を測定し、これらの結果を表
4に示した。その結果、良好な力学物性及び優れた耐動
的疲労性を有するクロロプレンゴム組成物が得られた。
【0041】実施例15 実施例2で得られたクロロプレンゴムを用い、表2に示
す配合Gに従いジ−(2−エチルヘキシル)セバケート
量を50重量部に変更した以外は、実施例2と同様の方
法で原料ゴムのムーニー粘度および原料ゴムの弾性応
力、スコーチタイム、力学物性及び定伸長疲労性(平均
寿命MTBF値及びm値)を測定し、これらの結果を表
4に示した。その結果、良好な力学物性及び優れた耐動
的疲労性を有するクロロプレンゴム組成物が得られた。
【0042】実施例16 実施例2で得られたクロロプレンゴムを用い、表2に示
す配合Hに従いカーボンブラック量を10重量部、ジ−
(2−エチルヘキシル)セバケート量を3重量部に変更
した以外は、実施例2と同様の方法で原料ゴムのムーニ
ー粘度および原料ゴムの弾性応力、スコーチタイム、力
学物性及び定伸長疲労性(平均寿命MTBF値及びm
値)を測定し、これらの結果を表4に示した。その結
果、良好な力学物性及び優れた耐動的疲労性を有するク
ロロプレンゴム組成物が得られた。
【0043】実施例17 実施例2で得られたクロロプレンゴムを用い、表2に示
す配合Iに従いカーボンブラック量を90重量部、ジ−
(2−エチルヘキシル)セバケート量を50重量部に変
更した以外は、実施例2と同様方法で原料ゴムのムーニ
ー粘度および原料ゴムの弾性応力、スコーチタイム、力
学物性及び定伸長疲労性(平均寿命MTBF値及びm
値)を測定し、これらの結果を表5に示した。その結
果、良好な力学物性及び優れた耐動的疲労性を有するク
ロロプレンゴム組成物が得られた。
【0044】
【表5】
【0045】比較例1 実施例1と同様にしてクロロプレンゴムを得た。ただし
ムーニー粘度を変更した。次に実施例1と同様の方法
で、原料ゴムのムーニー粘度および原料ゴムの弾性応
力、スコーチタイム、力学物性及び定伸長疲労性(平均
寿命MTBF値及びm値)を測定し、これらの結果を表
5に示した。その結果、原料ゴムの弾性応力Yは、0.
023X+5.28以上であるものの引張物性と耐動的
疲労性が劣っていた。
【0046】比較例2 実施例1と同様にしてクロロプレンゴムを得た。ただし
ムーニー粘度を変更した。次に実施例1と同様の方法
で、原料ゴムのムーニー粘度および原料ゴムの弾性応
力、スコーチタイム、力学物性及び定伸長疲労性(平均
寿命MTBF値及びm値)を測定し、これらの結果を表
5に示した。その結果、原料ゴムの弾性応力Yは、0.
023X+5.28以上であるものの耐動的疲労性が劣
っていた。
【0047】比較例3〜比較例5 表1の重合処方Aに従い10 lの攪拌機つきオートク
レーブに仕込み十分に窒素置換し乳化させた。その後5
0℃に保持し、重合開始約5時間後、重合転化率が約7
0%になるように過硫酸カリウム水溶液を連続的に適当
量に制御しながら滴下し重合を行なった。重合転化率が
約70%になった時点で停止剤を添加し重合を停止させ
た。この重合結果を表5に示した。以下実施例1と同様
の方法で、原料ゴムのムーニー粘度および原料ゴムの弾
性応力、スコーチタイム、力学物性及び定伸長疲労性
(平均寿命MTBF値及びm値)を測定し、これらの結
果を表5に示した。その結果、原料ゴムの弾性応力Y
は、0.023X+5.28未満で引張物性と耐動的疲
労性が劣っていた。
【0048】比較例6 実施例4と同様にしてクロロプレンゴムを得た。ただし
ムーニー粘度を変更した。次に実施例4と同様の方法
で、原料ゴムのムーニー粘度および原料ゴムの弾性応
力、スコーチタイム、力学物性及び定伸長疲労性(平均
寿命MTBF値及びm値)を測定し、これらの結果を表
5に示した。その結果、原料ゴムの弾性応力Yは、0.
023X+5.28以上であるものの引張物性と耐動的
疲労性が劣っていた。
【0049】比較例7 実施例4と同様にしてクロロプレンゴムを得た。ただし
ムーニー粘度を変更した。次に実施例4と同様の方法
で、原料ゴムのムーニー粘度および原料ゴムの弾性応
力、スコーチタイム、力学物性及び定伸長疲労性(平均
寿命MTBF値及びm値)を測定し、これらの結果を表
5に示した。その結果、原料ゴムの弾性応力Yは、0.
023X+5.28以上であるものの耐動的疲労性が劣
っていた。
【0050】比較例8 実施例7と同様にしてクロロプレンゴムを得た。ただし
ムーニー粘度を変更した。次に実施例7と同様の方法
で、原料ゴムのムーニー粘度および原料ゴムの弾性応
力、スコーチタイム、力学物性及び定伸長疲労性(平均
寿命MTBF値及びm値)を測定し、これらの結果を表
6に示した。その結果、原料ゴムの弾性応力Yは、0.
023X+5.28以上であるものの引張物性と耐動的
疲労性が劣っていた。
【0051】
【表6】
【0052】比較例9 実施例7と同様にしてクロロプレンゴムを得た。ただし
ムーニー粘度を変更した。次に実施例7と同様の方法
で、原料ゴムのムーニー粘度および原料ゴムの弾性応
力、スコーチタイム、力学物性及び定伸長疲労性(平均
寿命MTBF値及びm値)を測定し、これらの結果を表
6に示した。その結果、原料ゴムの弾性応力Yは、0.
023X+5.28以上であるものの耐動的疲労性が劣
っていた。
【0053】比較例10 比較例4で得られたクロロプレンゴムを用い、バンバリ
ーでの混練時間を10分とした以外は比較例4と同様の
方法でスコーチタイム、力学物性及び定伸長疲労性(平
均寿命MTBF値及びm値)を測定し、これらの結果を
表6に示した。その結果、原料ゴムの弾性応力Yは、
0.023X+5.28未満となり、スコーチタイム、
引張強度及び耐動的疲労性が劣っていた。
【0054】比較例11 比較例4で得られたクロロプレンゴムを用い、表2に示
す配合Jに従い、バンバリーでの混練時間を10分とし
た以外は比較例4と同様の方法でスコーチタイム、力学
物性及び定伸長疲労性(平均寿命MTBF値及びm値)
を測定し、これらの結果を表6に示した。その結果、原
料ゴムの弾性応力Yは、0.023X+5.28未満と
なり、引張強度が劣っていた。
【0055】比較例12 比較例4で得られたクロロプレンゴムを用い、表2に示
す配合Fに従い、比較例4と同様の方法でスコーチタイ
ム、力学物性及び定伸長疲労性(平均寿命MTBF値及
びm値)を測定し、これらの結果を表6に示した。その
結果、原料ゴムの弾性応力Yは、0.023X+5.2
8未満となり、破断伸び及び耐動的疲労性が劣ってい
た。
【0056】比較例13 比較例4で得られたクロロプレンゴムを用い、表2に示
す配合Cに従い、比較例4と同様の方法でスコーチタイ
ム、力学物性及び定伸長疲労性(平均寿命MTBF値及
びm値)を測定し、これらの結果を表6に示した。その
結果、原料ゴムの弾性応力Yは、0.023X+5.2
8未満となり、引張応力及び耐動的疲労性が劣ってい
た。
【0057】比較例14 比較例4で得られたクロロプレンゴムを用い、表2に示
す配合Hに従い、比較例4と同様の方法でスコーチタイ
ム、力学物性及び定伸長疲労性(平均寿命MTBF値及
びm値)を測定し、これらの結果を表6に示した。その
結果、原料ゴムの弾性応力Yは、0.023X+5.2
8未満となり、引張応力及び耐動的疲労性が劣ってい
た。
【0058】比較例15 比較例4で得られたクロロプレンゴムを用い、表2に示
す配合Iに従い、比較例4と同様の方法でスコーチタイ
ム、力学物性及び定伸長疲労性(平均寿命MTBF値及
びm値)を測定し、これらの結果を表6に示した。その
結果、原料ゴムの弾性応力Yは、0.023X+5.2
8未満となり、引張応力及び耐動的疲労性が劣ってい
た。
【0059】
【発明の効果】以上の結果から、本発明により得られる
クロロプレンゴム組成物用クロロプレンゴム及びクロロ
プレンゴム組成物が、スコーチタイム及び加硫物の力学
特性を損なわず、従来クロロプレンゴム組成物より優れ
た耐動的疲労性を有することが明らかであり、自動車用
のCVJブーツ、ステアリングブーツ、ダストブーツ等
に有用である。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】クロロプレン原料ゴムの弾性応力Yが下式
    (1)で示される範囲にある耐動的疲労性に優れたクロ
    ロプレンゴム組成物用クロロプレンゴム。 Y≧0.023X+5.28 (1) (式中、Xはクロロプレン原料ゴムのムーニー粘度、Y
    はクロロプレン原料ゴムの弾性応力を示す。ただし、5
    5≦X≦85である。)
  2. 【請求項2】請求項1に記載のクロロプレンゴムとゴム
    用配合薬品からなることを特徴とする耐動的疲労性に優
    れたクロロプレンゴム組成物。
  3. 【請求項3】ゴム用配合薬品がカーボンブラック並びに
    可塑剤及び/又はゴム軟化剤であることを特徴とする請
    求項2に記載の耐動的疲労性に優れたクロロプレンゴム
    組成物。
  4. 【請求項4】請求項1に記載のクロロプレンゴム100
    重量部に対してカーボンブラック15〜70重量部並び
    に可塑剤及び/又はゴム軟化剤5〜40重量部からなる
    ことを特徴とする請求項3に記載の耐動的疲労性に優れ
    たクロロプレンゴム組成物。
  5. 【請求項5】請求項2〜請求項4いずれかに記載の耐動
    的疲労性に優れたクロロプレンゴム組成物を用いてなる
    ことを特徴とするブーツ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003064480A1 (en) * 2002-01-30 2003-08-07 Zeon Corporation Polymers, process for production thereof and process for production of hydrogenated polymers
JP2009029994A (ja) * 2007-07-30 2009-02-12 Toyo Tire & Rubber Co Ltd 空気バネ用ゴム組成物及び空気バネ
JP2009197121A (ja) * 2008-02-21 2009-09-03 Denki Kagaku Kogyo Kk クロロプレンゴム組成物及び該クロロプレンゴム組成物からなるクロロプレンゴム成形体
JP2012211345A (ja) * 2005-01-28 2012-11-01 Showa Denko Kk クロロプレン系加硫ゴム用組成物及びクロロプレン系加硫ゴム
KR102177162B1 (ko) 2020-03-16 2020-11-12 최영옥 꾸지뽕을 이용한 음료의 제조방법

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