JPH1143547A - プリプレグの製造方法 - Google Patents

プリプレグの製造方法

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JPH1143547A
JPH1143547A JP20339297A JP20339297A JPH1143547A JP H1143547 A JPH1143547 A JP H1143547A JP 20339297 A JP20339297 A JP 20339297A JP 20339297 A JP20339297 A JP 20339297A JP H1143547 A JPH1143547 A JP H1143547A
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JP
Japan
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resin composition
prepreg
manufactured
resin
component
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Application number
JP20339297A
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English (en)
Inventor
Hideki Okita
英樹 沖田
Hiroki Ooseto
浩樹 大背戸
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、含浸時には低粘度が要求され、ま
た、プリプレグ中では高粘度の要求されるマトリックス
樹脂の粘度のトレードオフを解決し、しかも従来の製造
設備の大幅な改造を要することなく実現可能なプリプレ
グの製造方法を提供せんとするものである。 【解決手段】本発明のプリプレグの製造方法は、熱硬化
性樹脂組成物(A1)、ラジカル重合性不飽和化合物
(A2)、加熱によりラジカルを発生する重合開始剤
(A3)を必須成分とする樹脂組成物Aを、強化繊維B
に含浸する工程(工程1)において、樹脂組成物Aを加
熱することによりA2成分の重合反応を進行させること
を特徴とするものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は、航空機、車両、船舶、建造物な
どの構造材料、スポーツ用具などに使用される、ガラス
繊維、炭素繊維、アラミド繊維、ボロン繊維などの強化
繊維と熱硬化性樹脂からなる繊維強化複合材料の製造に
用いるプリプレグおよびその製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】強化繊維とマトリックス樹脂からなる繊
維強化複合材料は、軽量で優れた機械特性を有するため
に、航空機、車両、船舶、建造物などの構造材料、ゴル
フシャフト、釣竿、テニスラケットなどのスポーツ用具
に広く用いられている。
【0003】繊維強化複合材料の製造には、各種の方式
が用いられるが、強化繊維にマトリックス樹脂が含浸さ
れたシート状、テープ状、あるいは紐状の中間基材であ
るプリプレグを用いる方法が広く用いられている。この
方法ではプリプレグを複数枚積層した後、加熱すること
によって成形物が得られる。
【0004】プリプレグに用いられるマトリックス樹脂
としては、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂ともに使用され
るが、ほとんどの場合熱硬化性樹脂が用いられる。この
場合、未硬化の熱硬化性樹脂を強化繊維に含浸したもの
がプリプレグとして用いられ、これを積層後加熱して繊
維強化複合材料が製造される。
【0005】繊維強化複合材料は、比強度や比弾性率を
高めるためには強化繊維の体積含有率を高める必要があ
る。そのため、高性能の要求される分野では、体積含有
率を高めるために有利な長繊維を強化繊維として用いた
プリプレグ、なかんずく体積含有率を最も高めることの
できる一方向に引き揃えた長繊維を強化繊維として用い
たプリプレグが好んで用いられる。
【0006】そして、釣竿、ゴルフシャフトなどのスポ
ーツ用品の分野では、軽量化のために、強化繊維の体積
含有率の特に高いプリプレグおよび厚みの薄いプリプレ
グの需要が高まりつつある。
【0007】一般的にプリプレグの製造においては、マ
トリックス樹脂の粘度は低いほうが有利な点が多い。特
に、強化繊維の体積含有率の高いプリプレグや薄いシー
ト状のプリプレグの製造にあたっては、未硬化のマトリ
ックス樹脂の粘度はできるだけ低いことが望ましい。た
とえば、シート状のプリプレグを製造する場合には強化
繊維にマトリックス樹脂を含浸する方法としては、マト
リックス樹脂を塗布した離型紙2枚、またはマトリック
ス樹脂を塗布した離型紙と塗布しない離型紙で強化繊維
を上下からはさむという方法が一般的であるが、その際
マトリックス樹脂粘度が高いと様々な問題が生じる。
【0008】まず第1に、マトリックス樹脂粘度が高い
と強化繊維束の内部まで十分にマトリックス樹脂が含浸
させることが困難となる。したがって粘度の高いマトリ
ックス樹脂を使用する場合、十分な含浸を行うために
は、温度を高くして樹脂粘度を低くする必要があるが、
熱硬化性樹脂にある程度以上の熱履歴を加えると、樹脂
組成物の硬化反応が進行したり、樹脂組成物中の硬化剤
が溶解ないし変質してプリプレグの可使時間を短くする
という問題が生じる。これは特に硬化温度の低いマトリ
ックス樹脂を使用する場合に大きな問題になる。マトリ
ックス樹脂の粘度が充分低ければ、強化繊維への含浸が
容易となるためにそのような問題が生じにくいし、製造
ラインの速度を大きくすることができて、生産性も良く
なる。
【0009】第2に、マトリックス樹脂の粘度が高い
と、含浸時に強化繊維のストランドが拡がりにくくなり
表面平滑性が不十分となる。特に、薄いプリプレグを製
造する場合にそのような問題が生じることが多い。そし
て、樹脂粘度が比較的高い状態でストランドを拡げてマ
トリックス樹脂を十分に含浸させるためには、ローラー
圧力などの外圧を高くして含浸を行う必要があるが、繊
維を高い圧力で押さえつけると、特に仮撚りのような撚
りがかかった強化繊維の場合には、繊維束が圧力により
一旦は拡げられるものの、得られたプリプレグを放置し
ておくと、経時的に繊維束が元の状態に戻ろうとする現
象、いわゆるスプリングバックが起き易くなる。スプリ
ングバックが生じるとプリプレグ表面の樹脂量が少なく
なるため、経時的にプリプレグのタック性(粘着性)が
低下することになる。
【0010】また、薄いものに限らずシート状のプリプ
レグを製造する場合、マトリックス樹脂の粘度が低いと
含浸時にストランドが拡がりやすいために単繊維数の多
い繊維束を使用することが可能になる。そうなれば、一
般に強化繊維は繊維束を構成する単繊維数の多いものの
ほうが安価に入手可能であるので経済的に有利であるば
かりか、必要とするストランドの本数が少なくて済むた
めに生産性も向上する。
【0011】さらに、マトリックス樹脂の粘度は十分に
低い場合には、離型紙を必ずしも必要としない方法、例
えば、強化繊維を樹脂組成物で満たした浸漬層に通過さ
せる方法や、強化繊維を一定速度でマトリックス樹脂が
供給される口金に通過させる方法などでもプリプレグを
困難なく製造することができるようになる。そのような
方法を用いれば、大半が最終的には廃棄物となるだけで
ある離型紙を必要とせずに済むために、経済的に有利に
なるばかりか、離型紙を用いた方法では製造することが
困難な、極めて厚いプリプレグを困難なく製造すること
もできるようになる。
【0012】ところが、製造されたプリプレグ中のマト
リックス樹脂粘度が低いと、様々な問題が生じる。第1
は、成形時の樹脂フローである。プリプレグを用いて繊
維強化複合材料を製造する場合は、プリプレグを積層し
た後、加熱加圧してマトリックス樹脂を硬化する方法が
用いられる。このとき、加熱により粘度が低下した樹脂
が圧力により流出する現象、樹脂フローが起こる。マト
リックス樹脂の粘度が低いものは樹脂フローが大きくな
る。樹脂フローは十分に小さければ問題はないが、大き
すぎると、成形品の重量バラツキが生じたり、成形品中
に樹脂の不足する部分が生じたり、成形品中のボイドが
多くなったりして好ましくない。
【0013】第2はプリプレグの取扱性である。プリプ
レグのマトリックス樹脂があまりに低粘度であると、表
面のベタツキが大きく、取扱いが困難になる。たとえ
ば、プリプレグに触れた作業者の手や作業台などに樹脂
が付着したする。さらに、マトリックス樹脂が低粘度で
あると、積層したプリプレグを修正のために剥離する場
合に樹脂が糸を引くような剥離になり、修正作業が困難
になる。
【0014】また、プリプレグを積層するときは、重ね
たプリプレグ間に適度なタック性(粘着性)が必要にな
るが、マトリックス樹脂の粘度が低いとタック性が不足
する。タック性が不足すると重ねたプリプレグが簡単に
剥がれてしまう。これは、特に釣竿やゴルフシャフト製
造のように曲率半径の小さいマンドレルにプリプレグを
巻き付ける形で積層を行う場合に特に問題になる。べた
つきがなく、しかも適度な粘着性を有するためには、マ
トリックス樹脂はある程度以上の高い粘度が必要にな
る。さらに、マトリックス樹脂の粘度が低いとプリプレ
グ表面の樹脂が繊維束中に沈み込んでいきやすくなり、
プリプレグの粘着性が経時的に減少してしまうという問
題も生じる。
【0015】テープ状や紐状のプリプレグをボビンに巻
き付けたものからプリプレグを巻き出しながら、プリプ
レグの積層を行う製造方法が用いられる場合には、プリ
プレグの解舒性が問題になる。マトリックス樹脂粘度が
低くなると、巻付けられたプリプレグ同士が接着し、解
舒性が悪くなる。
【0016】プリプレグの製造においては、上記のトレ
ードオフを考慮してマトリックス樹脂粘度を適当な値に
設定するが、しばしば要求される条件をすべて満たす樹
脂粘度の範囲が存在せず、なんらかの性能を犠牲にせざ
るをえない、あるいは製造が不可能であるという場合が
少なからず存在する。たとえば、プリプレグの強化繊維
の体積含有率が大きい場合、マトリックス樹脂の硬化温
度が低い場合、樹脂フローに対する要求が厳しい場合な
どにこのような問題が生じることが多い。
【0017】マトリックス樹脂の粘度について存在する
上記のようなトレードオフを解決するためには、低粘度
のマトリックス樹脂組成物を用いて含浸を行い、その後
なんらかの処理でマトリックス樹脂の粘度を高める方法
があり、そのために適用できる方法もいくつか提案され
ている。
【0018】特開昭52−100574号公報、特開平
9−3158号公報では、エポキシ樹脂と光重合可能な
化合物を配合したマトリックス樹脂を強化繊維に含浸さ
せた後、光照射による光重合を行いマトリックス樹脂の
粘度を高める方法が開示されている。通常光重合には紫
外線が用いられる。この方法は、強化繊維がガラス繊維
のように紫外線をよく透過するものである場合は有効で
あるが、炭素繊維、アラミド繊維、ボロン繊維のように
紫外線を透過しない強化繊維を用いる場合は、プリプレ
グ内部での増粘反応は起こらないため有効ではない。
【0019】特開昭58−19332号公報では、エポ
キシ樹脂とアクリレートモノマーを配合したマトリック
ス樹脂を強化繊維に含浸させた後、電子線照射によるア
クリレートモノマー重合を行いマトリックス樹脂の粘度
を高める方法が開示されている。この方法は、強化繊維
の透明度に依存しないが、厚いプリプレグに適用しよう
とすると、加速電圧を大きくする必要がある。加速電圧
の大きい電子線照射装置は、電子線照射に伴い発生する
有害なX線を遮蔽するために大掛かりなものになり、通
常の製造ラインに組込むのが困難である。
【0020】特開平3−103446号公報では、エポ
キシ樹脂、ビニル化合物、エポキシ基を有するビニル化
合物を配合した樹脂組成物を強化繊維に含浸させた後、
熱処理または光照射によりエポキシ樹脂の硬化反応また
はビニル化合物のラジカル重合反応のいずれかを先行し
て反応させてBステージ化する(粘度を高める)方法が
開示されている。これらのうち熱処理によって粘度増大
を行う場合は、上記の光や放射線を用いる方法にみられ
る困難性はないが、該公報には、具体的な製造方法とし
て、樹脂組成物を強化繊維に含浸させた後、室温または
それ以上の温度で熟成させたのち、高温で処理してBス
テージ化させると開示されている。このような方法で
は、通常のプリプレグ製造プロセスと比較すると、熟
成、Bステージ化という工程が余計に加わるため生産性
が損なわれるという問題がある。
【0021】また、このような熟成やBステージ化の方
法では、エポキシ樹脂の反応とビニル化合物の反応の分
離が困難で、プリプレグの可使時間を短くしてしまうと
いう問題も予想されるが、エポキシ樹脂の反応とビニル
化合物の反応の分離については、なんら言及はなされて
いない。
【0022】さらに、強化繊維にマトリックス樹脂が含
浸された状態で無張力状態で該公報記載の例にある20
分という長時間の熱処理を行うと、樹脂粘度が一旦低下
するため樹脂が流動し繊維の曲がりが生じるなど、プリ
プレグの品位の低下を招きやすい。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる従来
技術の背景に鑑み、含浸時には低粘度が要求され、ま
た、プリプレグ中では高粘度の要求されるマトリックス
樹脂の粘度のトレードオフを解決し、しかも従来の製造
設備の大幅な改造を要することなく実現可能なプリプレ
グの製造方法を提供せんとするものである。
【0024】
【課題を解決するための手段】本発明は、かかる課題を
解決するために、次のような手段を採用するものであ
る。すなわち、本発明のプリプレグの製造方法は、熱硬
化性樹脂組成物(A1)、ラジカル重合性不飽和化合物
(A2)、加熱によりラジカルを発生する重合開始剤
(A3)を必須成分とする樹脂組成物Aを、強化繊維B
に含浸する工程(工程1)において、該樹脂組成物Aを
加熱することによりA2成分の重合反応を進行させるこ
とを特徴とするものである。
【0025】
【発明の実施の形態】本発明は、上述課題、つまり従来
の製造設備の大幅な改造を要することなく、含浸時には
低粘度で、プリプレグ中では高粘度が要求されるとい
う、マトリックス樹脂の粘度のトレードオフを解決する
方法について、鋭意検討したところ、樹脂組成物Aとし
て、 A1:熱硬化性樹脂組成物 A2:ラジカル重合性不飽和化合物 A3:加熱によりラジカルを発生する重合開始剤 を必須成分とするものを用いることにより、樹脂組成物
Aの強化繊維への含浸時には樹脂組成物は低粘度で、か
つ、含浸時の加熱によりA3成分から放出されるラジカ
ルによりA2成分が重合して高分子量化して重合体とな
るので、樹脂組成物Aが増粘され、かくして、最終的に
得られるプリプレグとして、取扱性や成形時の樹脂フロ
ーに優れたものを提供し、該課題を一挙に解決すること
を究明したものである。
【0026】本発明の該樹脂組成物Aの必須成分である
熱硬化性樹脂組成物(A1)には、実質的にラジカル重
合性をもたないもの、すなわちイオン的機構のみで硬化
反応を行うプレポリマーの混合物、あるいは、これに硬
化剤または硬化触媒を配合した組成物が好ましく用いら
れる。具体的には、エポキシ樹脂組成物、イソシアネー
ト樹脂組成物、フェノール樹脂組成物、キシレン樹脂組
成物、フラン樹脂組成物、メラミン樹脂組成物、ベンゾ
グアナミン樹脂組成物、尿素樹脂組成物、シリコーン樹
脂組成物などを用いることができる。このなかでも繊維
強化複合材料用途には、耐熱性と弾性率に優れるエポキ
シ樹脂組成物が特に好ましく用いられる。
【0027】かかるエポキシ樹脂組成物としては、分子
内にエポキシ基を有するプレポリマーであるエポキシ樹
脂と硬化剤を配合したものが使用される。
【0028】かかるエポキシ樹脂としては、分子内に複
数のエポキシ基を有する化合物が用いられる。例えば、
ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型
エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ノボラック
型エポキシ樹脂、テトラグリシジルジアミノジフェニル
メタン、トリグリシジルアミノフェノール、テトラグリ
シジルキシレンジアミンのようなグリシジルアミン型エ
ポキシ樹脂等、テトラキス(グリシジルオキシフェニ
ル)エタンやトリス(グリシジルオキシ)メタンのよう
なグリシジルエーテル型エポキシ樹脂あるいはこれらの
組合わせが好適に用いられる。
【0029】このようなビスフェノール型エポキシ樹脂
としては、例えば、ビスフェノールA型として、“エピ
コート”828、“エピコート”1001、“エピコー
ト”1004(油化シェルエポキシ株式会社製)や“エ
ポトート”YD128(東都化成株式会社製)、“エピ
クロン”840、“エピクロン”850、“エピクロ
ン”855、“エピクロン”860、“エピクロン”1
050(大日本インキ化学工業株式会社製)、ELA1
28(住友化学株式会社製)、DER331(ダウケミ
カル社製)等、市販されているものが使用できる。ま
た、ビスフェノールF型として、“エピクロン”830
(大日本インキ化学工業株式会社製)、“エピコート”
807(油化シェルエポキシ株式会社製)等がある。フ
ェノールノボラック型エポキシ樹脂としては、“エピコ
ート”152、“エピコート”154(油化シェルエポ
キシ株式会社製)、DER485(ダウケミカル社
製)、EPN1138、1139(チバガイギー社製)
等の商品名で市販されているものを用いることができ
る。
【0030】硬化剤としては、ジアミノジフェニルメタ
ン、ジアミノジフェニルスルホンのような芳香属アミ
ン、脂肪族アミン、イミダゾール誘導体、ジシアンジア
ミド、テトラメチルグアニジン、チオ尿素付加アミン、
メチルヘキサヒドロフタル酸無水物のようなカルボン酸
無水物、カルボン酸ヒドラジド、カルボン酸アミド、ノ
ボラック樹脂などのポリフェノール化合物、ポリメルカ
プタン、三フッ化ホウ素エチルアミン錯体のようなルイ
ス酸錯体などを用いることができる。
【0031】これらの硬化剤には、硬化活性を高めるた
めに適当な硬化助剤を組合わせることができる。好まし
い例としては、ジシアンジアミドに、3−(3,4−ジ
クロロフェニル)−1,1−ジメチル尿素(DCMU)
を硬化助剤として組合わせる例、カルボン酸無水物やノ
ボラック樹脂に第三アミンを硬化助剤として組合わせる
例などを用いることができる。ほとんどの硬化助剤は、
ここに挙げた例のように単独でもエポキシ樹脂を硬化さ
せる能力を持ち、実際は、同時に硬化剤として作用する
場合が多い。
【0032】本発明に用いるこれらの硬化剤や硬化助剤
は、樹脂組成物Aを強化繊維Bに含浸する工程(工程
1)に対する安定性を実現させるため、および得られた
プリプレグに十分な保存安定性をもたせるために熱活性
型の潜在性を有することが好ましい。
【0033】ここで熱活性型の潜在性とは、そのままで
は活性の低い状態であるが、一定の熱履歴を経ることに
より、相変化あるいは化学変化等を起こして、活性の高
い状態に変わるという性質を意味する。なお、以下の記
述においては潜在性という用語は、熱活性型の潜在性を
示すものとする。
【0034】硬化助剤を用いない場合は、硬化剤が潜在
性を有することが好ましい。硬化助剤を用いる場合は、
少なくとも硬化助剤が潜在性を有することが好ましい。
潜在性硬化助剤とともに用いる硬化剤として、潜在性を
有する硬化剤が当然好ましく用いられるが、単独での反
応性が低いものであれば、特別に潜在性をもたない(す
なわち熱履歴により相変化や化学変化を起こさない)硬
化剤も好ましく用いられる。
【0035】潜在性をもたせるための一つの方法とし
て、粒子状の硬化剤や硬化助剤をエポキシ樹脂に溶解さ
せずに分散させた状態で配合する方法が好ましく用いら
れる。これらは、一定の熱履歴を経ることによりエポキ
シ樹脂に溶解して均一相となり、活性の高い状態にな
る。
【0036】粒子状の潜在性硬化剤としては、ジシアン
ジアミドが好ましく用いられるが、単独では硬化温度が
高いため、特にこれと粒子状の潜在性硬化助剤を組み合
わせて用いることが好ましい。ジシアンジアミドと好適
に組み合わせることができる粒子状の硬化助剤として
は、アリール基で置換された尿素誘導体が好ましく用い
られ、特に1位がアリール基で置換され3位が2個のア
ルキル基で置換された尿素誘導体が好ましく用いられ
る。好ましく用いられるアリール基で置換された尿素誘
導体の具体例としては1−(3,4−ジクロロフェニ
ル)−3,3−ジメチル尿素、1−(4−クロロフェニ
ル)−3,3−ジメチル尿素、1,1−ジメチル−3−
フェニル尿素、1−(3,4−ジメチルフェニル)−
3,3−ジメチル尿素、1−(3,4−ジメチルフェニ
ル)−3,3−ジメチル尿素、1−(2−ヒドロキシフ
ェニル)−3,3−ジメチル尿素、2,4−ビス(N,
N−ジメチルウレイド)−トルエンを用いることができ
る。
【0037】また、粒子状の潜在性硬化剤としては、固
体のイミダゾール誘導体、例えば、2−メチルイミダゾ
ール、2−フェニルイミダゾール、2−フェニル−4−
メチルイミダゾール、1−(2−シアノエチル)−2−
フェニルイミダゾールなど、またはイミダゾール誘導体
にグリシジル化合物を付加させたものや、イミダゾール
誘導体とトリメリット酸、イソシアヌル酸などの有機酸
との塩も用いることができる。
【0038】さらに、これらイミダゾール誘導体は、潜
在性硬化助剤として硬化剤としてのジシアンジアミドと
組み合わせても好適に用いることができる。
【0039】粒子状の潜在性硬化剤としては、固体の有
機酸ヒドラジド類を好ましく用いることができる。好ま
しく用いられる固体の有機酸ヒドラジド類の例として
は、アジピン酸ジヒドラジド、2,6−ナフタレンジカ
ルボン酸ジヒドラジド、イソフタル酸ジヒドラジド、
1,3−ビス(ヒドラジノカルボエチル)−5−イソプ
ロピルヒダントイン、7,11−オクタデカジエン−
1,18−ジカルボヒドラジド、エイコサン二酸ジヒド
ラジドなどを用いることができる。
【0040】粒子状の潜在性硬化剤としては、固体の芳
香族ポリアミン類を好ましく用いることができる。好ま
しく用いられる固体の芳香族ポリアミン類としては3,
3’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミ
ノジフェニルスルホンなどを用いることができる。
【0041】さらに、硬化剤や硬化助剤を樹脂と混合し
て粒子化したものや、別の物質で被覆してマイクロカプ
セル化したもの、粘度鉱物などの無機粒子に吸着させた
ものも、潜在性の硬化剤や硬化助剤として好適に用いる
ことができる。
【0042】また、熱活性型潜在性硬化剤もしくは硬化
助剤としては、熱による化学反応で活性成分を発生させ
るタイプのものを用いることもできる。この場合は、エ
ポキシ樹脂に溶解してもかまわない。このようなタイプ
の潜在性硬化剤、硬化助剤の例としては、イミダゾール
と遷移金属の錯体や、アミンイミド類などを用いること
ができる。
【0043】潜在性硬化助剤と単独では反応性の低い硬
化剤を組み合わせる場合は、硬化剤は粒子でも、エポキ
シ樹脂に均一に溶解したものでもよい。そのような組合
せの例としては、硬化剤として酸無水物、ポリフェノー
ル、ポリメルカプタンのいずれかと、硬化助剤として3
級アミンの塩、例えばトリス(ジメチルアミノメチル)
フェノールのトリス−エチルヘキシル酸塩を用いる場合
が挙げられる。
【0044】本発明において、ラジカル重合性不飽和化
合物(A2)とは、ラジカル重合性の不飽和結合すなわ
ち2重結合あるいは3重結合を分子内に含む低分子化合
物あるいは高分子化合物である。
【0045】A2成分は、単一の化合物を用いても、複
数種の化合物の混合して用いてもよい。単一化合物を用
いる場合は、分子内に複数のラジカル重合性不飽和結合
を有する化合物を用いるのが、複数の化合物の混合物を
用いる場合には、分子内に1つのラジカル重合性不飽和
結合を有する化合物と、分子内に複数のラジカル重合性
不飽和結合を有する化合物の少なくとも1種を、分子内
に複数のラジカル重合性不飽和結合を有する化合物がA
2成分中に50重量%以上含むよう配合することが、ラ
ジカル重合で生成する高分子量成分を架橋構造を有する
ものとし、大きな粘度増大効果を得るようにする上で好
ましい。
【0046】分子内に1つのラジカル重合性不飽和結合
を有する低分子化合物の好ましい例としては、以下のよ
うなものを用いることができる。フェノキシエチルアク
リレート(例えば大阪有機化学工業社製“ビスコート”
#192)、エトキシジエチレングリコールアクリレー
ト(例えば共栄社化学社製“ライトアクリレート”EC
−A)、メトキシトリエチレングリコールアクリレート
(例えば共栄社化学社製“ライトアクリレート”MTG
−A)、メトキシジプロピレングリコールアクリレート
(例えば共栄社化学社製“ライトアクリレート”DPM
−A)、イソボルニルアクリレート(例えば共栄社化学
社製“ライトアクリレート”IB−XA)、フェニルグ
リシジルエーテルアクリル酸付加物(例えばナガセ化成
工業社製“デナコールアクリレート”DA−141)な
どを用いることができる。
【0047】分子内に複数のラジカル重合性不飽和結合
を有する低分子化合物の好ましい例としては、2つのラ
ジカル重合性不飽和結合を有する低分子化合物として、
トリエチレングリコールジアクリレート(例えば共栄社
化学社製“ライトエステル”3EG−A)、テトラエチ
レングリコールジアクリレート(例えば東亜合成化学工
業社製“アロニックス”M−240)、ネオペンチルグ
リコールジアクリレート(例えば共栄社化学社製“ライ
トエステル”NP−A)、1,6−ヘキサンジオールジ
アクリレート(例えば共栄社化学社製“ライトエステ
ル”1,6HX−A)、ビスフェノールAプロピレンオ
キシド付加物ジアクリレート(例えば共栄社化学社製
“ライトエステル”BP−2PA)、ビスフェノールA
エチレンオキシド付加物ジアクリレート(例えば三洋化
成社製“ネオマー”BA−641)、水素化ビスフェノ
ールAプロピレンオキシド付加物ジアクリレート(例え
ば三洋化成社製“ネオマー”HA−605)、水素化ビ
スフェノールAエチレンオキシド付加物ジアクリレート
(例えば三洋化成社製“ネオマー”HA−601)、ビ
スフェノールSエチレンオキシド付加物ジアクリレート
(例えば東亜合成化学工業社製“アロニックス”M−2
05)、ジメチロールプロパントリシクロデカンジアク
リレート(例えば共栄社化学社製“ライトエステル”D
CP−A)、エチレングリコールジメタクリレート(例
えば共栄社化学社製“ライトエステル”EG)、ジエチ
レングリコールジメタクリレート(例えば共栄社化学社
製“ライトエステル”2EG)、トリエチレングリコー
ルジメタクリレート(例えば三洋化成社製“ネオマー”
PM−201)、1,4−ブタンジオールジメタクリレ
ート(例えば共栄社化学社製“ライトエステル”1・4
BG)、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート
(例えば共栄社化学社製“ライトエステル”1・6H
X)、グリセリンジメタクリレート(例えば共栄社化学
社製“ライトエステル”G−101P)、ビスフェノー
ルAエチレンオキシド付加物ジメタクリレート(例えば
共栄社化学社製“ライトエステル”BP−2EM)、ビ
スフェノールAプロピレンオキシド付加物ジメタクリレ
ート、ビス(2−アクリロイルオキシエチル)(2−ヒ
ドロキシエチル)シアヌレート(例えば東亜合成化学工
業社製“アロニックス”M−215)、ビスフェノール
Aジグリシジルエーテルアクリル酸付加物(例えば共栄
社化学社製“エポキシエステル”3000A)、ビスフ
ェノールAエチレンオキシド付加物ジグリシジルエーテ
ルアクリル酸付加物、ビスフェノールAエチレンオキシ
ド付加物ジグリシジルエーテルメタクリル酸付加物、ビ
スフェノールAプロピレンオキシド付加物ジグリシジル
エーテルアクリル酸付加物(例えば共栄社化学社製“エ
ポキシエステル”3002A)、ビスフェノールAプロ
ピレンオキシド付加物ジグリシジルエーテルメタクリル
酸付加物(例えば共栄社化学社製“エポキシエステル”
3002M)、グリセロールジグリシジルエーテルアク
リル酸付加物(例えば共栄社化学社製“エポキシエステ
ル”80MFA)、ジグリシジルフタレートアクリル酸
付加物(例えばナガセ化成工業社製“デナコールアクリ
レート”DA−721)、ジグリシジルテトラヒドロフ
タレートアクリル酸付加物(例えばナガセ化成工業社製
“デナコールアクリレート”DA−722)、レゾルシ
ノールジグリシジルエーテルメタクリル酸付加物(例え
ばナガセ化成工業社製“デナコールアクリレート”DA
−201)、ジアリルフタレート、ジアリルイソフタレ
ート、ジアリルテレフタレートなど、3つのラジカル重
合性不飽和結合を有する低分子化合物として、トリメチ
ロールプロパントリアクリレート(例えば東亜合成化学
工業社製“アロニックス”M−309)、ペンタエリス
リトールトリアクリレート(例えば東亜合成化学工業社
製“アロニックス”M−305)、トリメチロールプロ
パントリメタクリレート(例えば共栄社化学社製“ライ
トエステル”TMP)、トリス(2−アクリロイルオキ
シエチル)シアヌレート(例えば東亜合成化学工業社製
“アロニックス”M−315)、トリス(2−アクリロ
イルオキシエチル)ホスフェート(例えば大阪有機化学
工業社製“ビスコート”3PA)、グリセロールトリグ
リシジルエーテルアクリル酸付加物(例えばナガセ化成
工業社製“デナコールアクリレート”DA−314)、
トリアリルシアヌレートなど、3つのラジカル重合性不
飽和結合を有する低分子化合物として、ペンタエリスリ
トールテトラアクリレート(例えば共栄社化学社製“ラ
イトエステル”BP−4A)、グリセリンジメタクリレ
ートイソホロンジイソシアネート付加物(例えば共栄社
化学社製ウレタンアクリレートUA−101I)、グリ
セリンジメタクリレートヘキサメチレンジイソシアネー
ト付加物(例えば共栄社化学社製ウレタンアクリレート
UA−101H)、グリセリンジメタクリレートトリレ
ンジイソシアネート付加物(例えば共栄社化学社製ウレ
タンアクリレートUA−101T)など、5つのラジカ
ル重合性不飽和結合を有する低分子化合物として、ジペ
ンタエリスリトールペンタアクリレート(例えば三洋化
成社製“ネオマー”DA−600)など、6つのラジカ
ル重合性不飽和結合を有する低分子化合物として、ジペ
ンタエリスリトールヘキサアクリレート(例えば共栄社
化学社製“ライトエステル”DPE−6A)、ペンタエ
リスリトールトリメタクリレートイソホロンジイソシア
ネート付加物(例えば共栄社化学社製ウレタンアクリレ
ートUA−306I)、ペンタエリスリトールトリメタ
クリレートヘキサメチレンジイソシアネート付加物(例
えば共栄社化学社製ウレタンアクリレートUA−306
H)、ペンタエリスリトールトリメタクリレートトリレ
ンジイソシアネート付加物(例えば共栄社化学社製ウレ
タンアクリレートUA−306T)などを用いることが
できる。
【0048】また、末端、側鎖、主鎖にラジカル重合性
の不飽和結合をもつ高分子、あるいはオリゴマーも用い
ることができる。例えば、ポリエチレングリコールまた
はポリプロピレングリコールの末端水酸基をアクリル酸
エステルまたはメタクリル酸でエステル化したもの、エ
チレングリコールなどの脂肪族ジオールと、アジピン酸
などの2塩基酸類と、トリレンジイソシアネートなどの
ジソシアネート類とを反応させて得られる、ウレタン基
含有のポリエステルオリゴマーの末端水酸基をアクリル
酸またはメタクリル酸でエステル化したもの、酸成分と
してマレイン酸またはフマル酸を含むポリエステル、ナ
ジック酸無水物あるいはエチニル無水フタル酸などのラ
ジカル重合性不飽和結合を有する酸無水物でアミノ末端
を封止したポリイミドなどを用いることができる。
【0049】さらに、ラジカル重合性の不飽和結合とと
もに、エポキシ基、カルボキシル基、水酸基、アルコキ
シメチル基、第1または第2アミン、アミド、1,2−
ジカルボン酸無水物構造、窒素含有複素環などのA1成
分と反応しうる部分構造を有する低分子または高分子化
合物を用いることもできる。
【0050】かかる化合物としては、例えば、1つのラ
ジカル重合性不飽和結合を有するものとして、2−アク
リロイルオキシエチル水素フタレート(例えば大阪有機
化学工業社製“ビスコート”#2000)、2−アクリ
ロイルオキシプロピル水素フタレート(例えば大阪有機
化学工業社製“ビスコート”#2100)、2−メタク
リロイルオキシエチル水素フタレート(例えば共栄社化
学社製“ライトエステル”HO−MP)、4−ヒドロキ
シブチルアクリレート、2−アクリロイルオキシエチル
2−ヒドロキシプロピルフタレート(例えば大阪有機化
学工業社製“ビスコート”#2311HP)、無水マレ
イン酸、無水ナジック酸などを用いることができ、2つ
のラジカル重合性不飽和結合を有するものとして、ビス
フェノールAジグリシジルエーテルアクリル酸部分付加
物(例えば昭和高分子社製“リポキシ”SP−1509
H1)、ビス(2−アクリロイルオキシエチル)2−ヒ
ドロキシエチルシアヌレート(例えば東亜合成化学工業
社製“アロニックス”M−215)などを用いることが
できる。これらの成分の配合は、樹脂組成物Aの最終的
な硬化物中でA2成分の重合体とA1成分との間に化学
結合を形成し、モルフォロジーや物性を改良する効果を
もつ。
【0051】A2成分は、目的とするプロセスで要求さ
れる粘度の増大効果に適するように配合されるが、通
常、A2成分の配合量は、A1成分100重量部に対し
て1〜20重量部とするのがよい。
【0052】本発明において、加熱によりラジカルを発
生する重合開始剤(A3)としては、アゾ化合物、有機
過酸化物などを用いることができる。アゾ化合物として
は、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、1,1’
−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)な
どを使用することができる。
【0053】有機過酸化物としては、1,1−ビス(t
−ブチルペルオキシ)−2,2,5−トリメチルシクロ
ヘキサン(例えば日本油脂社製“パーヘキサ”3M−9
5)、1,1−ビス(t−ブチルペルオキシ)シクロド
デカン(例えば日本油脂社製“パーヘキサ”CD)、
1,1,3,3−テトラメチルヒドロペルオキシド(例
えば日本油脂社製“パーオクタ”H)、1,1−ジメチ
ルブチルペルオキシド(例えば日本油脂社製“パーヘキ
シル”H)、ビス(1−t−ブチルペルオキシ−1−メ
チルエチル)ベンゼン(例えば日本油脂社製“パーブチ
ル”P)、ジクミルペルオキシド(例えば日本油脂社製
“パークミル”D)、2,5−ジメチル−2,5−ビス
(t−ブチルペルオキシ)ヘキサン(例えば日本油脂社
製“パーヘキサ”25B)、t−ブチルクミルペルオキ
シド(例えば日本油脂社製“パーブチル”C)、ジ−t
−ブチルペルオキシド(例えば日本油脂社製“パーブチ
ル”D)、2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチ
ルペルオキシ)ヘキシン(例えば日本油脂社製“パーヘ
キシル”25B)、過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイ
ル(例えば日本油脂社製“パーロイル”L)、過酸化デ
カノイル(例えば三建化工社製“サンペロックス”−D
PO)、ジシクロヘキシルペルオキシジカーボネート
(例えば三建化工社製“サンペロックス”−CD)、ビ
ス(4−t−ブチルシクロヘキシル)ペルオキシジカー
ボネート(例えば日本油脂社製“パーロイル”TC
P)、t−ブチル2−エチルペルヘキサノエート(例え
ば日本油脂社製パーブチルO)、(1,1−ジメチルプ
ロピル)2−エチルペルヘキサノエート(例えば化薬ア
クゾ社製“トリゴノックス”121)、(1,1−ジメ
チルブチル)2−エチルペルヘキサノエート(例えば化
薬アクゾ社製“カヤエステル”HO)、t−ブチル3,
5,5−トリメチルペルヘキサノエート(例えば日本油
脂社製“パーブチル”355)、過炭酸O−イソプロピ
ル−OO−(1,1−ジメチルブチル)(例えば日本油
脂社製“パーヘキシル”I)、過炭酸OO−(t−ブチ
ル)−O−イソプロピル(例えば日本油脂社製“パーブ
チル”I)、過炭酸OO−(t−ブチル)−O−(2−
エチルヘキシル)(例えば日本油脂社製“パーブチル”
E)、過マレイン酸OO−t−ブチル(例えば日本油脂
社製“パーブチル”MA)、過ラウリン酸t−ブチル
(例えば日本油脂社製“パーブチル”L)、過安息香酸
t−ブチル(日本油脂社製“パーブチル”Z)などを用
いることができる。これらのラジカル重合開始剤は単独
でも、複数混合して用いてもよい。
【0054】該樹脂組成物Aには、A1、A2、A3以
外に以下に述べるような成分を配合することができる。
【0055】なお、加熱によりラジカルを発生する重合
開始剤(A3成分)の反応性を制御するために、樹脂組
成物Aに重合禁止剤や促進剤を加えることができる。
【0056】かかる重合禁止剤としては、2,6−ジ−
t−ブチル−p−クレゾール、2,2’−メチレンビス
(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’
−メチレンビス(4−エチル−6−t−ブチルフェノー
ル)、4,4’−チオビス(2−メチル−6−t−ブチ
ルフェノール)、ヒドロキノン、2−t−ブチルヒドロ
キノン、2,5−ジ−t−ブチルヒドロキノン、p−ベ
ンゾキノン、2−エチルアントラキノン、ジラウリルチ
オジプロピオネート、クペロンなどを用いることができ
る。
【0057】また、促進剤としては、たとえば、遷移金
属の塩、例えばナフテン酸コバルトなどを用いることが
できる。
【0058】本発明に用いる該樹脂組成物Aには、熱可
塑性樹脂、エラストマー、熱可塑性エラストマーなどの
高分子化合物を加えることができる。これらの高分子化
合物の添加には、エポキシ樹脂組成物の粘度調整、プリ
プレグのタック性調整、硬化物の靱性向上、強化繊維と
の接着性向上などの効果がある。
【0059】かかる熱可塑性樹脂としては、特に限定さ
れないが、樹脂組成物Aの他の成分に溶解が容易なもの
が好ましく用いられる。また、樹脂組成物Aの他の成分
に溶に不溶の熱可塑性樹脂であっても、微粒子化したも
のであれば、好ましく配合することができる。具体的に
は、アクリル樹脂、ポリビニルアセタール、フェノキシ
樹脂、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリアリーレ
ンオキシド、ポリスルホン、ポリアミド、ポリイミドが
好ましく用いられる。
【0060】アクリル樹脂は、アクリル酸エステルまた
はメタクリル酸エステルの重合体で、代表的なものは、
ポリメタクリル酸メチルである。市販品としては、“デ
ルペット”(旭化成工業社製)、“アクリペット”(三
菱レイヨン社製)などがある。ポリビニルアセタールは
ポリビニルアルコールをホルムアルデヒドやアセトアル
デヒドなどのカルボニル化合物でアセタール化した樹脂
で、ポリビニルホルマール、ポリビニルアセタールを用
いることができる。市販品には、“デンカブチラール”
および“デンカホルマール”(電気化学工業株式会社
製)、“ビニレック”(チッソ株式会社製)などがあ
る。フェノキシ樹脂はビスフェノールAとエポクロロヒ
ドリンを縮合させて得られる樹脂で、市販品には“UC
AR”PKHP(ユニオンカーバイド社製)などがあ
る。ポリエステルは、主鎖にカルボン酸エステル結合を
有するポリマーである。市販品には“バイロン”(東洋
紡社製)などを用いることができる。ポリカーボネート
は、主鎖に炭酸エステル結合を有するポリマーで、ビス
フェノールAカーボネートが代表的である。市販品に
は、“パンライト”(帝人化成社製)などがある。
【0061】ポリアリーレンオキシドは、芳香族二価基
と酸素原子が交互に配列した主鎖構造を有する樹脂であ
る。市販品には、“ノリル”(ジェネラル・エレクトリ
ック社製)などがある。ポリスルホンは主鎖にスルホニ
ル基を有する樹脂である。他にエーテル結合などを主鎖
に有する場合が多い。市販品には“Victrex”
(三井東圧化学株式会社製)、“UDEL”(ユニオン
・カーバイド社製)がある。ポリアミドは、主鎖にカル
ボン酸アミド構造を有する樹脂である。市販品には、
“マクロメルト”(ヘンケル白水株式会社製)、“アミ
ラン”CM4000(東レ株式会社製)がある。ポリイ
ミドは、主鎖にジカルボン酸イミド構造を有する樹脂で
ある。他にエーテル結合やアミド結合を有する場合もあ
る。市販品には“ウルテム”(ジェネラル・エレクトリ
ック社製)、“Matrimid”5218などがあ
る。
【0062】これらのうち、ポリスルホン、ポリアリー
レンオキシド、ポリイミドは、耐熱性と靱性をともに要
求される用途に好ましく使用される。ポリスルホン、ポ
リビニルホルマールは炭素繊維との接着性を向上させる
効果があり、層間剪断強度、圧縮強度、曲げ強度などの
向上が得られる。
【0063】また、エラストマーとしては、アクリロニ
トリルとブタジエンを原料とする共重合体が溶解性に優
れるため好ましく用いられる。特に、カルボキシル基、
アミノ基、エポキシ基など熱硬化性樹脂またはその硬化
剤と反応しうる官能基を有するものを用いると、硬化物
の靱性向上効果が大きいため、特に好ましい。
【0064】また、樹脂組成物Aの他の成分として、不
溶のエラストマー相を含有する粒子も好ましく用いるこ
とができる。架橋したエラストマー粒子そのものを用い
ることもできるが、特にエポキシ樹脂不溶のエラストマ
ー粒子の表面を非エラストマー成分で被覆したコアシェ
ル型エラストマー粒子を特に好ましく用いることができ
る。この場合、被覆する成分は、ポリメタクリル酸メチ
ルのように溶解、あるいは膨潤するものが、粒子のエポ
キシ樹脂中への分散が良好になるため好ましい。かかる
不溶性のエラストマー相を含有する粒子を用いた場合
は、樹脂硬化物の耐熱性が通常のエラストマーより優れ
るという利点がある。
【0065】これらのエラストマーの添加には、靱性の
向上効果がある。特に粒径が0.1〜0.3μm程度の
微細なコアシェル型エラストマー粒子を配合した場合、
靱性の向上効果が著しい。
【0066】該熱可塑性エラストマーとしては、樹脂組
成物Aの他の成分に溶解が容易なものが好ましく用いら
れる。具体的には、ソフトセグメントとしてポリエーテ
ル構造、ハードセグメントとして、芳香族ポリエステル
または、脂肪族ポリアミド構造をもつブロック共重合体
が好ましい。市販のポリエステル系熱可塑性エラストマ
ーとしては、東レ・デュポン社“ハイトレル”、東洋紡
績社“ペルプレン”、アクゾ社“ARNITEL”、ジ
ェネラル・エレクトリックス社“LOMOND”を、市
販のポリアミド系熱可塑性エラストマーとしては、ヒュ
ルス社“VESTAMID”、ATOCHEM社“PE
BAX”、EMS社“グリラックスA”、三菱化成“N
OVAMID”などを用いることができる。これらの熱
可塑性エラストマーの添加には、硬化物の靱性向上など
の効果がある。また、通常のエラストマーを添加した場
合より、硬化物の耐熱性が優れる。
【0067】本発明に用いる該樹脂組成物Aには、さら
にシリカ、アルミナ、酸化チタン、ジルコニア、粘度鉱
物、タルク、雲母、フェライトなどの無機粒子を配合す
ることができる。これらの添加には、未硬化樹脂組成物
に揺変性を付与する効果、樹脂硬化物の弾性率、耐熱性
を向上させる効果、耐摩耗性を向上させる効果がある。
また、金属、カーボンブラック、酸化銅、酸化スズなど
の粒子を導電性向上のために配合することもできる。
【0068】本発明では、上記樹脂組成物Aを、強化繊
維Bに含浸する工程(工程1)において、該樹脂組成物
Aを加熱することにより、強化繊維への含浸と同時にA
2成分の重合反応を進行させることによりプリプレグを
得る。
【0069】かかる強化繊維Bとしては、ガラス繊維、
炭素繊維、アラミド繊維、ボロン繊維が挙げられる。特
に優れた機械物性を得るためには、炭素繊維、アラミド
繊維、ボロン繊維が好ましく用いられる。強化繊維は、
その体積含有率を高めることができるため、長繊維のも
のが好ましく使用される。強化繊維の長繊維は、1本の
ストランド、複数のストランドを束ねたもの、複数のス
トランドを平行に配列しシート状にしたもの、織物、ニ
ット、組紐などの種々の形態のものを用いることができ
る。
【0070】該樹脂組成物Aを、強化繊維Bに含浸する
工程(工程1)は、いくつかの方法で行うことが可能で
ある。スリットダイや、リバースロールやキスロールを
用いて一定量の樹脂組成物Aを強化繊維Bに付着させた
後、シート、ロール、エンドレスベルトなどで挟み、熱
と圧力を加えて含浸させる方法、強化繊維Bに、一定速
度で樹脂組成物Aが供給される加熱した口金を通過させ
て含浸する方法、樹脂組成物Bを塗布した離型紙2枚、
または樹脂組成物Aを塗布した離型紙と塗布しない離型
紙で強化繊維Bを上下からはさみ、熱と圧力を加えて含
浸させる方法などを用いることができる。
【0071】かかる工程1においては、A3成分の分解
は進行するが、A1成分の硬化反応が実質上起こらない
程度に加熱して行う。通常は、樹脂組成物の粘度を低下
させるために、A1成分の反応が実質的に起こらない温
度、例えば40〜180℃に加温して行うが、A3成分
については逆に、工程1に要する温度、時間で速やかに
ラジカルを発生するようなものを選択して使用すること
ができる。
【0072】かかる工程1において加えられる熱によ
り、A3成分が分解してラジカルが発生する。発生した
ラジカルによりA2成分が重合反応を起こし、樹脂組成
物の粘度が増大する。一旦A3成分が分解してラジカル
が発生すれば、工程1を通過した後もA2成分の重合反
応は進行するため、工程1に要する時間が極めて短時間
であっても十分な増粘効果が得られることを、本発明者
らは見出した。また、A2成分およびA3成分は樹脂組
成物Aの粘度が十分増大すれば、完全に反応して消費さ
れる必要はない。
【0073】かかる工程1においては、A3成分を反応
させるが、A1成分を実質的に反応させないことが、プ
リプレグの可使時間を長くすることができるので好まし
い。かかるA1成分を実質的に反応させない熱処理条件
を見いだすためには、示差走査熱量分析(DSC)を用
いることができる。工程1が一定温度の熱履歴を一定時
間かける場合は、工程2で使用する温度でA1成分の等
温分析を行い、A1成分の発熱開始の始まる時間より短
い熱処理時間を用いればよい。工程1の熱処理が昇温過
程を含むばあいは、DSCにおいて同様の昇温を行い発
熱のないことを確認すればよい。
【0074】また、A3成分が反応することを確認する
ためにも、同様にDSCを用いることができる。工程1
に相当する熱履歴で樹脂組成物AのDSC測定を行い、
A3成分の分解とA2成分の重合による発熱の開始が確
認されればよい。発熱の開始が確認できれば、その熱履
歴の範囲内で完全にA3成分の分解とA2成分の重合の
反応が終了する必要はない。
【0075】また、樹脂組成物の粘度の増大によりA3
成分の反応の確認を行うこともできる。この方法は、樹
脂組成物Aに加熱プレス機などを用いて工程1に相当す
る熱履歴を与え、しばらく放置した後の特定温度の粘度
を測定し、熱処理なしの樹脂組成物Aの粘度と比較する
ことにより行う。粘度の値としては、回転粘度計で求め
た粘度もしくは動的粘弾性測定装置で求めた複素粘性率
を用いることができる。粘度の増大効果は、使用目的に
応じた特定温度で2倍以上であることが好ましい。いず
れにしても、工程1における熱処理条件は上記手段を採
用することができるが、通常は60〜200℃で1秒〜
1分、好ましくは80〜180℃で3秒〜30秒であ
る。
【0076】また、工程1を経て得られたプリプレグ中
のマトリックス樹脂に対して熱処理を行うことにより、
A2成分の重合反応をさらに進行させる工程(工程2)
を行うこともできる。この場合、工程1に要する時間と
工程2に要する時間の合計は1分以内であることが好ま
しい。
【0077】工程1、または工程1及び工程2を経て製
造された本発明のプリプレグは、通常の熱硬化性樹脂を
用いたプリプレグと同様に使用して繊維強化複合材料を
得ることができる。
【0078】このようにして得られたプリプレグは、マ
トリックス樹脂が、ほぼ未反応の熱硬化性樹脂(A1成
分)と、ラジカル重合性不飽和化合物(A2成分)が前
記重合開始剤により重合した重合体からなり、かつ、該
重合体が、熱硬化性樹脂と均一相を形成するか、熱硬化
性樹脂と分離した連続相として存在したものとなる。プ
リプレグのマトリックス樹脂中に含まれる前記重合体に
は、使用した重合開始剤(A3)成分に由来する構造が
含まれる。A3成分に由来する構造とは、例えばA3成
分が過ラウリン酸t−ブチルである場合は、t−ブチル
オキシ基とラウロイル基といったように、A3成分が分
解して生じるラジカル成分がA2成分の不飽和結合と反
応した結果、生成した重合体に組み込まれた構造のこと
である。
【0079】A2成分としては、ラジカル重合性不飽和
化合物を分子内に複数有する化合物を50〜100重量
%含むものを用いることが好ましいことは前述したとお
りであるが、この様なA2成分を用いた場合、前記重合
体は架橋構造を有するものになり、プリプレグのマトリ
ックス樹脂中で熱硬化性樹脂と均一相を形成するか、熱
硬化性樹脂と分離した連続相として存在するようにな
る。ラジカル重合性不飽和結合を分子内に複数有する化
合物の(共)重合により架橋した構造を有する重合体、
例えばゴム粒子などを、プリプレグのマトリックス樹脂
中に配合することができる。しかし、架橋した構造を有
する重合体は熱硬化性樹脂に溶解することができないの
で、粒子状の形態で添加することしかできない。したが
って、この様なプリプレグは本発明のプリプレグとは重
合体の存在する形態により区別される。
【0080】このような重合体がマトリックス樹脂中で
熱硬化性樹脂と均一相を形成するか、熱硬化性樹脂と分
離した連続相として存在することを確認するための簡単
な方法の一例として、プリプレグから適当な溶剤を用い
て熱硬化性樹脂成分を抽出し、残った重合体が連続した
形態を持つことを調べる方法を採用することができる。
【0081】本発明により得られたプリプレグ中の熱硬
化性樹脂成分は、含浸に用いた樹脂組成物のA1成分か
らほぼ変化しない。したがって、A1成分としてエポキ
シ樹脂組成物を用い、その成分として、粒子状の硬化剤
や硬化助剤を用いた場合、これらはプリプレグ中におい
てもほぼそのままの状態で見出される。このことは、例
えば、顕微鏡観察または、エポキシ樹脂のみを溶解する
適当な溶媒にプリプレグを浸漬し、強化繊維とA2成分
に由来する重合体を金網などで濾別し、その濾液をさら
に濾紙やメンブランフィルターなどで濾過して硬化剤や
硬化助剤の粒子を得ることにより確認することができ
る。
【0082】繊維強化複合材料は、所定の形状に裁断し
たシート状プリプレグ、テープ状あるいは紐状のプリプ
レグを積層後、加熱加圧して得られる。特に管状物を成
形する場合は積層はマンドレルにプリプレグを巻き付け
ることにより行われる。加熱加圧する方法は、オートク
レーブを用いる方法、真空バッグとヒーターを用いる方
法、ラッピングテープを巻き付けて圧力を付与しオーブ
ン中で加熱する方法、樹脂チューブにプリプレグを巻き
付けて金型に入れ、金型を加熱するとともに樹脂チュー
ブに高圧空気を導入して内側から加圧する方法などが用
いられる。
【0083】
【実施例】以下、実施例により本発明をより詳細に説明
する。なお、実施例中の粘弾性データ、プリプレグのタ
ック性などの評価方法は次のような条件で行った。
【0084】A.動的粘弾性 動的粘弾性の測定は、レオメトリックス社製ダイナミッ
クアナライザーRDAII型を使用し、温度40℃、測
定周波数0.5Hzの条件下で複素粘性率η*を求め
た。
【0085】B.DSC測定 測定装置としてメトラー社製DSC−30を用いて測定
を行った。
【0086】C.プリプレグのタック性 プリプレグ同士を圧着後、引き剥がす力を測定した。こ
の測定法には、負荷応力、速度、時間等多くのパラメー
タが存在する。これらは、プリプレグを使用する状態等
を考慮して適宜決定すれば良い。本実施例におけるタッ
ク性の評価に関しては、測定装置として“インストロ
ン”(登録商標)4201型万能材料試験機(インスト
ロン・ジャパン株式会社製)を使用して、以下の条件で
測定した。 ・環境 :23.2℃、50±5%RH ・サンプル:50×50mm ・負荷速度:1mm/min. ・接着負荷:0.12MPa ・負荷時間:5±2sec ・剥離速度:10mm/min. 実施例1 1.マトリックス樹脂の調製 下記原料を混合し、樹脂組成物(1)を調整した。
【0087】 ビスフェノールA型エポキシ樹脂 40重量部 ビスフェノールA型固形エポキシ樹脂 25重量部 フェノールノボラック型エポキシ樹脂 35重量部 ジシアンジアミド 4重量部 DCMU 4重量部 ポリビニルホルマール 3重量部 この樹脂組成物(1)のDSC測定を140℃の等温条
件で行った。発熱開始子時間は70秒であった。
【0088】つづいて、上記樹脂組成物(1)および下
記原料を混合し、樹脂組成物(2)を調整した。
【0089】 樹脂組成物(1) 111重量部 ビスフェノールAジグリシジルエーテルメタクリル酸付加物 12重量部 1,1,3,3−テトラメチルブチル2−エチルペルヘキサノエート 0.5重量部 この樹脂組成物(2)の複素粘性率を測定したところ、
2.3×102 Pa・sであった。この樹脂組成物を2
枚の離型紙にはさみ、140℃に加熱したプレス機で1
0秒間はさんで熱処理した。熱処理後の樹脂組成物の複
素粘性率は4.5×103 Pa・sであった。
【0090】2.プリプレグ作製 上記樹脂組成物(2)を離型紙上に目付40g/m2 にな
るよう塗布する。続いて、図1に示す装置を用いてプリ
プレグを製造する。一方向に引き揃え、目付125g/m
2 のシート状にした炭素繊維“トレカ”M40JB(東
レ社製)を離型紙、および樹脂組成物を塗布した離型紙
で挟み、ラインスピード10m/min で、150℃に加熱
した熱板(図中の5、7)およびニップロール(図中の
6、8)で加熱、加圧して含浸させ、表面平滑性および
タック性の優れたプリプレグを得た。得られたプリプレ
グのタック性を測定したところ、120kPa であった。
【0091】実施例2 1.マトリックス樹脂の調製 下記原料を混合し、樹脂組成物(3)を調整した。
【0092】 ビスフェノールA型エポキシ樹脂 40重量部 ビスフェノールA型固形エポキシ樹脂 25重量部 フェノールノボラック型エポキシ樹脂 35重量部 ジシアンジアミド 4重量部 DCMU 4重量部 ポリビニルホルマール 3重量部 ペンタエリスリトールトリアクリレート 5重量部 1,1,3,3−テトラメチルブチル2−エチルペルヘキサノエート 0.5重量部 この樹脂組成物(2)の複素粘性率を測定したところ、
2.1×102 Pa・sであった。この樹脂組成物を2
枚の離型紙にはさみ、140℃に加熱したプレス機で1
0秒間はさんで熱処理した。熱処理後の樹脂組成物の複
素粘性率は4.7×103 Pa・sであった。
【0093】2.プリプレグの作製 上記樹脂組成物(3)を用い、実施例1と同様の方法に
従って、表面平滑性およびタックの優れたプリプレグを
得た。得られたプリプレグのタック性を測定したとこ
ろ、119kPa であった。
【0094】た。
【0095】比較例4 実施例1に記載の樹脂組成物(1)を用い、実施例1と
同様の方法に従って、表面平滑性は優れるがタック性に
劣るプリプレグを得た。得られたプリプレグのタック性
を測定したところ、104kPa であった。
【0096】
【発明の効果】本発明によると、含浸後に樹脂粘度を高
めることができ、かつ、得られたプリプレグの表面平滑
性、取扱性および成形時の樹脂フローに優れたものを生
産性よく提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この図は、本発明のプリプレグの製造法で使
用する製造装置の一例を示す概略図である。
【符号の説明】
1:クリール 2:コーム 3:離型紙の巻出しロール 4:樹脂組成物Aを塗布した離型紙の巻出しロール 5、7:加熱用熱板 6、8:ニップロール 9:離型紙の巻取りロール 10:プリプレグの巻取ロール 101:炭素繊維 102:離型紙 103:樹脂組成物Aを塗布した離型紙 104:プリプレグ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08L 63/00 C08L 63/00 // C08G 59/44 C08G 59/44 B29K 63:00 105:08

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱硬化性樹脂組成物(A1)、ラジカル
    重合性不飽和化合物(A2)、加熱によりラジカルを発
    生する重合開始剤(A3)を必須成分とする樹脂組成物
    Aを、強化繊維Bに含浸する工程(工程1)において、
    樹脂組成物Aを加熱することによりA2成分の重合反応
    を進行させることを特徴とするプリプレグの製造方法。
  2. 【請求項2】 該工程1において、A3成分は反応して
    ラジカルを発生するがA1成分は実質的に反応しないこ
    とを特徴とする請求項1記載のプリプレグの製造方法。
  3. 【請求項3】 該工程1に要する時間が、1分以内であ
    ることを特徴とする請求項1または2記載ののプリプレ
    グの製造方法。
  4. 【請求項4】 該工程1に要する時間が、30秒以内で
    あることを特徴とする請求項1または2記載ののプリプ
    レグの製造方法。
  5. 【請求項5】 該樹脂組成物AのA2成分がラジカル重
    合性の不飽和結合を複数有する化合物を50重量%以上
    含むことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記
    載のプリプレグの製造方法。
  6. 【請求項6】 該樹脂組成物AのA1成分が、エポキシ
    樹脂と硬化剤からなる樹脂組成物であることを特徴とす
    る請求項1ないし5のいずれかに記載のプリプレグの製
    造方法。
  7. 【請求項7】 該硬化剤が、ジシアンジアミド、イミダ
    ゾール誘導体、有機酸ヒドラジド類および芳香族時アミ
    ン類から選ばれた少なくとも1種の粒子状硬化剤である
    請求項6記載のプリプレグの製造方法。
  8. 【請求項8】 該硬化剤が、ジシアンジアミドからなる
    粒子状硬化剤であり、かつ、A1成分が、アリール基で
    置換された尿素誘導体またはイミダゾール誘導体からな
    る粒子状の硬化助剤が含有されている請求項6または7
    記載のプリプレグの製造方法。
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