JPH1143873A - インクジェット捺染方法 - Google Patents

インクジェット捺染方法

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JPH1143873A
JPH1143873A JP9213931A JP21393197A JPH1143873A JP H1143873 A JPH1143873 A JP H1143873A JP 9213931 A JP9213931 A JP 9213931A JP 21393197 A JP21393197 A JP 21393197A JP H1143873 A JPH1143873 A JP H1143873A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低密度の布帛を対象とするインクジェット捺
染方法においても、裏抜けがなく高濃度の被捺染物が得
られ、且つインク保持剤の層厚が均一で捺染斑のないイ
ンクジェット捺染方法を提供すること。 【解決手段】 基材上にインク保持剤A2を層状に形成
してなるインク受容体Aに対して布帛Bを圧着し布帛B
の表面にインク保持剤A2を付着させる圧着工程と、イ
ンク受容体Aから基材A1を取り除いて布帛Bの表面に
インク保持剤A2による層を付着形成させる基材除去工
程と、インク保持剤A2の層が付着形成された布帛Bに
対して、インクジェット印写を行うインクジェット印写
工程とを有するインクジェット捺染方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、布帛に画像を捺染
するインクジェット捺染方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、布帛を対象とするインクジェット
捺染方法が評価され始めた。通常の捺染と異なって、微
妙な細かい模様を付与でき、且つ布帛の表面状態を生か
した染色ができるからである。布帛は編組織や織組織に
より形成されているので、紙類に比べ比較的大きい間隙
や表面粗さを有する独特の表面構造となっている。その
ためインクジェット捺染する上では、紙類に対するイン
クジェットとは異なった技術的問題点が多い。
【0003】そのうちの主なるものの一つに、滲みに関
する問題点がある。インクジェット印写した後に、布面
に付与した模様(画像)に滲みが生じ鮮明さに欠ける現
象である。このような問題を解決するために、インクそ
のものに工夫を施したり、或いは転写捺染手法を使った
り、或いは布帛を前処理したりして、滲みのない且つ鮮
明な画像を得る技術が開発されている。
【0004】最初のインクの改良ではノズル詰まりの大
きい問題点があり、また次の転写捺染手法(特公昭60
−42317号公報等)では、反転工程が必要で且つ反
転時の微小な歪みが避けられない。そのため最後の布帛
に前処理を行う手法がインクジェット捺染として主流と
なっている。
【0005】この前処理に関する技術として、例えば、
特公昭63−31594号公報に見られるような布帛に
対してインク受容層を設ける処理法が開発された。これ
は、布帛に対して水溶性高分子、水溶性塩類、水不溶性
無機微粒子から選ばれた非染着性の物質よりなるインク
保持剤層を形成し、該インク保持剤層に吐出インクを吸
収せしめ一時的に保持させることにより、インクの滲み
を防止する手法である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この前処理方
法は、具体的には、液体状のインク保持剤をパッド法、
スプレー法、コーティング法、浸漬法、インクジェット
法等を使って直接、布帛上に塗布し、インク保持剤の層
を形成する方法を採用しているものである。そのため、
インクジェット捺染工程上、このように前処理済の布帛
の到着を待ってからでないと作業ができなかった。さら
に、通常行われるこのような前処理後の乾燥工程では、
大型の乾燥装置が必要となる上、水分が蒸発する際に、
水と結合力を示す水溶性高分子化合物等のインク保持剤
が、凹凸のある繊維表面に引き寄せられ不均一に分布す
る傾向があった。
【0007】特に、織り密度や編み密度の低い低密度布
帛、例えば、単糸繊度100d以下の布帛、経糸密度1
20本/インチ以下の布帛、又は緯糸密度150本/イ
ンチ以下の布帛に対しては、不均一性が強く出る。 そ
のため、例え、その後、最適にインクジェット印写して
もインクの浸透度合いが異なり、不上がりが生じること
となる。
【0008】また、低密度布帛に前処理を施した場合、
流体状態の前処理剤が繊維間の空隙に充填されず、穴の
ある状態となるため、プリントした際にインクが裏抜け
してしまい、高濃度の色柄が得られない。また、布帛の
支持部材、例えばドラムの表面が汚染される等の問題が
あった。本発明は、このような従来の技術的背景をもと
になされたものである。すなわち、本発明の目的は、低
密度の布帛を対象とするインクジェット捺染方法におい
ても、裏抜けがなく高濃度の被捺染物が得られ、且つイ
ンク保持剤の層厚が均一で捺染斑のないインクジェット
捺染方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するためになされたものである。
【0010】即ち、本発明は、(1)、基材上にインク
保持剤を層状に形成してなるインク受容体に対して布帛
を圧着し布帛の表面にインク保持剤を付着させる圧着工
程と、インク受容体から基材を取り除いて布帛の表面に
インク保持剤による層を付着形成させる基材除去工程
と、インク保持剤の層が付着形成された布帛に対して、
インクジェット印写を行うインクジェット印写工程とを
有するインクジェット捺染方法に存する。
【0011】そして、(2)、圧着工程と基材除去工程
との間に一体となったインク保持剤と布帛とを加熱し乾
燥する加熱乾燥工程を有する上記(1)のインクジェッ
ト捺染方法に存する。
【0012】そしてまた、(3)、圧着工程の前に、布
帛に対し水又は低濃度の糊剤を付与する上記(1)のイ
ンクジェット捺染方法に存する。
【0013】そしてまた、(4)、布帛が、単糸繊度1
00d以下の布帛である上記(1)のインクジェット捺
染方法に存する。
【0014】そしてまた、(5)、布帛が、経糸密度1
20本/インチ以下の布帛又は緯糸密度150本/イン
チの布帛である上記(1)のインクジェット捺染方法に
存する。
【0015】
【発明の実施の形態】次に本発明のインクジェット捺染
方法に係る実施の形態を述べる。図1はインクジェット
捺染方法における主要工程ブロック図である。また図2
はインクジェット捺染方法における工程を説明する概略
図である。ここで使用されるインク受容体は、基材の表
面にインク保持剤を層状に付着させたものである。
【0016】基材は、フィルム状の長尺体が使用される
が、その例として、アート紙、コート紙、プリント原
紙、薄葉紙、合成紙などの紙類の他、ポリエチレン、ポ
リプロピレン、ポリエステル、セロファンなどの樹脂フ
ィルムやアルミホイル、銀ホイル等の金属箔フィルムが
適宜採用される。特に表面の緻密さの観点から、好まし
くは、例えば、ポリエステルフィルム等が使用される。
基材は、布帛のように大きな空隙(間隙)や凹凸が無い
ので、以下に述べるインク保持剤を間隙なく極めて均一
に層状に形成することができる。一方、基材に付着され
るインク保持剤としては、以下のものが使用される。
【0017】すなわち、非染着性高分子化合物とそれを
溶解する溶媒とが用いられる。ここで非染着性高分子化
合物としては、水溶性合成高分子のポリ酢酸ビニル、ポ
リメタクリレート、ポリアクリルアミド、ポリビニルア
ルコール、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメ
チルスターチ、天然ゴムのアラビアガム、グアーガム、
ローカストビーンガム、その他の澱粉、加工澱粉、アル
ギル酸ソーダ、粘土物質のモンモリロナイト等があり、
用いられる布帛あるいは用いられる色素によって、最適
の物が選択され、2種類以上を混合して用いられること
もある。
【0018】溶媒としては、主として水が用いられ、ま
た特殊な場合には、有機溶媒が使用される。インク保持
剤には、次に示す抗還元剤、固着助剤、固着反応剤、固
着促進剤、ミクロポーラス形成剤等が必要に応じて適宜
添加される。抗還元剤としては、例えばメタニトロベン
ゼンスルホン酸ソーダなどが用いられる。固着助剤とし
ては、ぼう硝、食塩、塩化カルシウム等の中性塩等が用
いられる。固着反応剤としては、酢酸、硫酸アンモニウ
ム等の酸性物、又は炭酸ソーダ、水酸化ナトリウム等の
アルカリ物が用いられる。
【0019】固着促進剤としては、尿素、チオ尿素、ポ
リエチレングリコール等のヒドロトロープ剤、クロルベ
ンゼン、安息香酸等のキャリア剤などが用いられる。ミ
クロポラース形成剤としては、炭化水素系のトルエン、
キシレン、その他工業ガソリン4号、同5号等、ハロゲ
ン化炭化水素系のパークロルエチレン、モノクロルベン
ゼン、ジクロルペンタン等、エステル類の酢酸ブチル
等、その他アクリル酸のエステル化合物のアクリル酸ブ
チル等が用いられる。
【0020】ところで、本発明のインク受容体は、好ま
しくは、上記基材の上に通常の離型処理を行った後、上
述のインク保持剤を塗布することで得られる。この塗布
には、好適にはナイフコータを使うが、このナイフコー
タの押付け圧で基材上のインク保持剤の層厚が調整され
る。
【0021】インク保持剤を塗布された基材、すなわち
インク受容体は、熱風(約70〜90度)により乾燥さ
れる。結果的に、基材上に形成されたインク保持剤層
は、厚さは、5〜30μm程度の均一なものとなる。で
きた長尺なインク受容体は、巻取りローラに巻取った状
態にして、次の圧着工程に備える。
【0022】〔圧着工程〕以上、説明したインク受容体
に対して、布帛が重ねられ両者は、圧着される。ここ
で、インク受容体と布帛との圧着は、圧着装置、例えば
一対の加圧ロール間(例えば、2〜8kgf/cm2
に両者を通過させることにより連続的に行われる。この
圧着工程により、インク受容体から布帛の表面にインク
保持剤が転移(転写)され層状に付着形成される。
【0023】なお、インク受容体と布帛を圧着する前
に、布帛に前もって水又は低濃度の糊剤を付与しておく
ことが好適である。布帛に対する糊剤の付与は、水・糊
等付与装置、例えばスプレー法、パディング法(ディッ
プニップ法)、グラビア法等によって行われ、糊剤が付
与された後は、例えば加圧ロール等を使って一定の圧力
(例えば数kgf/cm2 程度)で絞る。
【0024】また糊剤(通常、濃度は0.1〜5%程度
が好ましい)としては、アルギン酸ソーダ、カルボキシ
メチルセルロース、メチルセルロースなどが用いられ
る。ところで、本発明の対象となる被捺染物、すなわち
布帛としては、織物、編物、不織布を問わずあらゆる布
帛組織を有するものが使用される。
【0025】また布帛の素材としては、綿、麻、絹、羊
毛等の天然繊維、レーヨン等の再生繊維、アセテート、
トリアセテート等の半合成繊維、ポリエステル、ポリア
ミド、ポリアクリル等の合成繊維、そしてそれらの単独
又は一つ以上の組合せのものが採用される。布帛は、低
密度布帛、すなわち、低デニール又は低密度(経糸、緯
糸)のものほど、従来の方法に較べてインクジェット染
色における効果が大きく見られる。
【0026】また、単糸繊度に関しては、100d以下
の布帛では、従来に比べ著しく効果が大きい。しかし、
衣料用としては、通常、単糸繊度30d以下は実用的で
ないことから、30〜100dのものが採用される。更
にまた、密度に関しては、経120本/インチ以下の布
帛では、従来に比べ著しく効果が大きい。しかし、衣料
用としては、通常、経30本/インチ以下は実用的でな
いことから、経30〜120本/インチ以下のものが採
用される。更にまた、緯150本/インチ以下の布帛で
は、従来に比べ著しく効果が大きい。しかし、衣料用と
しては、通常、緯50本/インチ以下は実用的でないこ
とから、緯50〜150本/インチ以下のものが採用さ
れる。
【0027】〔乾燥工程〕インク受容体に対して布帛が
圧着された後は、両者は、共に一体となって乾燥され
る。この場合の乾燥は、具体的には、シリンダー乾燥機
等の小型の乾燥機を使って加熱し乾燥させ、インク保持
剤から水分を除去する。インク保持剤の種類にもよる
が、例えば、80〜160℃で範囲の乾燥することが好
ましい。
【0028】〔基材除去工程〕乾燥工程にて乾燥されイ
ンク受容体と一体となった布帛は、以後のインクジェッ
ト印写の上で不要となる基材が取り除かれる。そのため
布帛に圧着されたインク受容体から基材のみが取り除か
れるが、具体的には、連続移送される一体となったイン
ク受容体と布帛に対して、基材のみが剥離装置、例え
ば、剥離巻取りローラ等により剥離されて巻取りされ
る。この時点で、布帛の表面には、層状のインク保持剤
が付着形成された状態となる。結果的に形成されたイン
ク保持剤の層(インク保持剤層)の厚みは、使用される
インク保持剤と色素の種類によって決定されるが、例え
ば、5〜30μm程度が好ましい。なお、巻き取られた
基材は、また再使用することが可能である。ここで布帛
面に付着形成されたインク保持剤層は、インク受容体に
均一に形成保持されたインク保持剤層をそのまま布帛に
移行させているため、布帛面に穴等の生じない状態でし
かも極めて均一に付着形成される。
【0029】〔インクジェット印写〕次に、層状にイン
ク保持剤が付与形成された布帛は、インクジェット印写
装置を使ってその表面に印写が行われる。ここで、イン
クジェット印写の対象となる布帛は、従来のように、直
接布帛面にインク保持剤を付与したのとは異なって、基
材に均一に層状にインク保持剤が形成されたインク受容
体から、布帛表面にそのままインク保持剤が移行された
ものを使用するので、移行されたインク保持剤は同様に
均一な層を形成したものとなり、以後のインクジェット
印写の結果が極めて良好となる。ここでのインクジェッ
ト印写は、通常、布帛面に使用されるインクジェット印
写により行われる。
【0030】つまり、染料等を含んだインクを、インク
ジェット印写装置を使って予め記憶された情報に基づい
て、ノズルより布帛面に対して吐出して印写するのであ
る。因みに、代表的な方法としては(1)圧力パルス
型、(2)加圧振動型、(3)静電加速型等の印写方式
があるが、そのいずれの方式も採用できる。印写時、イ
ンクとして使用される色素としては、大別して直接染
料、酸性染料、塩基性染料、分散染料、反応性染料、蛍
光染料等があるが、被染体となる布帛の素材により適宜
選定する必要がある。
【0031】インクジェット印写に使用されるインク調
整は、印写された画像の品位に大きく影響することか
ら、染料の選定、粒度、粘度、表面張力、pH等の最適
な調整が行われ、必要に応じて分散剤、消泡剤等が適宜
添加される。インクジェット印写の後は、必要に応じて
乾熱あるいは湿熱処理により色素を発色固着する処理を
行う。これは染色する場合に通常行われているものであ
る。また、より高品質を得るため、必要に応じて、染料
が布帛に固着した後、未固着の染料、薬品、助剤、糊料
等を完全に洗い落とす、いわゆる洗浄処理が行われる。
これも、通常、染色用に行われるものである。洗浄工程
を通すことにより色相、鮮明度、堅牢性、生地の風合い
等をより完全なものにできる。
【0032】以上説明したように、本発明においては、
基材上にインク保持剤を層状に形成してなるインク受容
体を別途用意しておき、このインク受容体から布帛にイ
ンク保持剤を層状に移行させているため、インクジェッ
ト印写装置の手前で、単に布帛とインク受容体を圧着さ
せるだけで、簡単に布帛面にインク保持剤の層が形成さ
れる。その結果、インク保持剤の前処理が行われた布帛
が、用意されてなくても、直接、未処理の布帛があれ
ば、即、簡単にインクジェット印写が可能となる。しか
も、基材に極めて均一に形成されたインク保持剤層が、
その儘、布帛面に移行するので、当然、布帛面には均一
なインク保持剤層が形成される。
【0033】また、直接、液体状のインク保持剤を布帛
面に付与するものではなく、インク保持剤の層をそのま
ま布帛面に移行させる手法を採っているので、布帛面を
確実にインク保持剤が覆うようになり、いわゆる、裏抜
けなる欠点は皆無となる。以上、本発明を説明してきた
が、本発明は、上述した実施の形態に限定されることな
く、その目的に沿う限り、変形が可能である。次に実際
にインクジェット捺染を行った結果を以下説明する。
【0034】
【実施例】
【0035】〔実施例1〕厚さ80μmのポリエステル
フイルムからなる基材の片面に以下の組成の処理液をナ
イフコータを用いて塗布した。
【0036】次いで、80℃の熱風で乾燥して巻きとり
インク受容体を得た。そのインクの厚みは20μmであ
った。50dのポリエステルスパン糸を経糸および緯糸
に用い、経糸密度85本/インチ、緯糸密度102本/
インチよりなるジョーゼット布を、水に浸漬し加圧ロー
ルを用いて4kgf/cm2 の圧力で絞った後、上記の
インク受容体と合わせてロール間を通し、3kgf/c
2 で圧着した後、表面温度105℃のシリンダー乾燥
機を用いて乾燥した。次いで、基材をはがした後、下記
のインク処方およびインクジェット印写方式を用いて図
柄の印写を行った。
【0037】 〔インク処方〕 CI Disperse Red 127 5部 リグニンスルホン酸塩 (陰イオン界面活性剤) 4部 サーフィノール104E (消泡剤) 〔日信化学(株)製〕 0.05部 エチレングリコール 10部 ケイ酸 0.1部 イオン交換水 残部 計 100部
【0038】〔インクジェット印写方式〕印写はオンデ
マンド方式シリアル走査型印写装置を使用した。(印写
条件は、ノズル径100μm、駆動電圧107V、周波
数10kHz、解像度360dpi、4×4マトリック
スであった。) 図柄は、(a)50×50mm、(b)幅0.5mm、
長さ50mmの経緯方向の細線による十字形の2パター
ンとした。その後、被印写布を108℃で10分間湿熱
処理した後、通常の洗浄工程、乾燥工程を通した。その
結果、表1のように、ポリエステルジョーゼット布上に
は、裏抜けや斑がなく高精細で十分な濃度の鮮やかな図
柄がプリントされていた。また、使用した印写装置の支
持ドラムは、クリーンな状態で裏抜けしたインクは付着
していない。
【0039】〔実施例2〕以下の組成の処理液を実施例
1と同様のポリエステルフイルムの片面にナイフコータ
を用いて塗布した。 メイプロガムNP16 (インク保持剤) 10.0% 〔三晶(株)製〕 リンゴ酸 (pH調整剤) 5.0% メタニトロベンゼンスルホン酸ソーダ (抗還元剤) 0.5% ターペンエマルジョン (ミクロポーラス形成剤)※ 20.0% 水 残り 計 100 %
【0040】次いで、80℃の熱風で乾燥して巻き取り
インク受容体を得た。そのインク受容層の厚みは均一で
30μmであった。90dのナイロンスパン糸を経糸お
よび緯糸に用い、経糸密度60本/インチ、緯糸密度6
0本/インチよりなるナイロンタフタ布を、水に浸漬し
加圧ロールを用いて4kgf/cm2 の圧力で絞った
後、上記のインク受容体と合わせてロール間を通し、3
kgf/cm2 で圧着した後、表面温度105℃のシリ
ンダー乾燥機を用いて乾燥した。次に下記のインク処方
およびインクジェット印写方式を用いて図柄の印写を行
った。
【0041】 〔インク処方〕 CI Acid Red 6 5部 リグニンスルホン酸塩 (陰イオン界面活性剤) 4部 サーフィノール104E (消泡剤) 0.05部 〔日信化学(株)製〕 エチレングリコール 10部 ケイ酸 0.1部 イオン交換水 残部 計 100部
【0042】〔インクジェット印写方式〕実施例1と同
様に図柄の形成を行った。その後、被印写布を108℃
で20分間湿熱処理した後、通常の洗浄工程、乾燥工程
を通した。その結果、表1のように、ナイロンタフタ布
上には、裏抜けや斑がなく高精細で十分な濃度の鮮やか
な図柄がプリントされていた。また、使用した印写装置
の支持ドラムは、クリーンな状態で裏抜けしたインクは
付着していない。
【0043】〔実施例3〕以下の組成の処理液を実施例
1と同様のポリエステルフイルムの片面にナイフコータ
を用いて塗布した。 ダッグアルギンNSPM (インク保持剤) 2.0% 〔紀文フードケミファ(株)製〕 ソーダ灰 (固着反応剤) 3.5% 尿素 (固着促進剤) 10.0% メタニトロベンゼンスルホン酸ソーダ (抗還元剤) 0.5% ターペンエマルジョン (ミクロポーラス形成剤)※ 20.0% 水 残り 計 100 %
【0044】次いで、80℃の熱風で乾燥して巻きとり
インク受容体を得た。インク受容層の厚みは均一で10
μmであった。70dのレーヨンフィラメント糸を経糸
および緯糸に用い、経糸密度80本/インチ、緯糸密度
90本/インチよりなるジョーゼット布を、水に浸漬し
加圧ロールを用いて4kgf/cm2 の圧力で絞った
後、上記のインク受容体と合わせてロール間を通し、3
kgf/cm2 で圧着した後、表面温度105℃のシリ
ンダー乾燥機を用いて乾燥した。次に下記のインク処方
およびインクジェット印写方式を用いて図柄の印写を行
った。
【0045】 〔インク処方〕 CI Direct Red 3 5部 リグニンスルホン酸塩 (陰イオン界面活性剤) 4部 サーフィノール104E (消泡剤) 0.05部 〔日信化学(株)製〕 エチレングリコール 10部 ケイ酸 0.1部 イオン交換水 残部 計 100部
【0046】〔インクジェット印写方式〕実施例1と同
様に図柄の形成を行った。その後、被印写布を108℃
で10分間湿熱処理した後、通常の洗浄工程、乾燥工程
を通した。その結果、表1のように、レーヨンジョーゼ
ット布上には、裏抜けや斑がなく高精細で十分な濃度の
鮮やかな図柄がプリントされていた。また、使用した印
写装置の支持ドラムは、クリーンな状態で裏抜けしたイ
ンクは付着していない。
【0047】〔比較例1〕以下の組成の処理液を、実施
例1と同様のジョーゼット布にロータリースクリーンプ
リント法を用いて付与した。 マーポローズMEー400G (インク保持剤) 4.0% 〔松本油脂(株)製〕 リンゴ酸 (pH調整剤) 0.5% MS−Iiq (抗還元剤) 1.0% 〔明成化学(株)製〕 オクチルアルコール (均染剤) 1.0% ターペンエマルジョン(ミクロポーラス形成剤)※ 15.0% 水 残り 計 100 %
【0048】その後170℃で1.5分間乾燥した。そ
のインク受容層の厚みは5μmであった。次に、実施例
1と同様のインク処方及びインクジェット印写方法で被
捺染物を得た。表1のように、ジョーゼット布帛には、
裏抜けや斑があり不鮮明な部分のある図柄がプリントさ
れていた。また、使用した印写装置の支持ドラムは、裏
抜けしたインクがあちこちに付着して汚れが生じてい
た。
【0049】〔比較例2〕以下の組成の処理液を、実施
例2と同様のタフタ布にロータリースクリーンプリント
法を用いて付与した。 ファインガムHE (インク保持剤) 3.0% 硫安 (pH調整剤) 10.0% MS−Iiq (抗還元剤) 1.0% 〔明成化学(株)製〕 オクチルアルコール (均染剤) 0.5% ターペンエマルジョン(ミクロポーラス形成剤)※ 20.0% 水 残り 計 100 %
【0050】その後150℃で1.5分間乾燥した。そ
のインク受容層の厚みは5μmであった。次に、実施例
2と同様のインク処方及びインクジェット印写方法で被
捺染物を得た。その結果、表1のように、タフタ布に
は、裏抜けが斑があり不鮮明な部分のある図柄がプリン
トされていた。また、使用した印写装置の支持ドラム
は、裏抜けしたインクがあちこちに付着して汚れが生じ
ていた。
【0051】〔比較例3〕以下の組成の処理液を、実施
例3と同様のジョーゼット布にロータリースクリーンプ
リント法を用いて付与した。 ケルプアルギンLタイプ (インク保持剤) 1.7% 〔海成化学(株)製〕 ソーダ灰 (固着反応剤) 5.0% 尿素 (固着促進剤) 10.0% MS−Iiq (抗還元剤) 1.0% 〔明成化学(株)製〕 オクチルアルコール (均染剤) 0.5% ミクロポーラス形成剤※ 20.0% 水 残り 計 100 %
【0052】その後130℃で1.5分間乾燥した。そ
のインク受容層の厚みは3μmであった。次に、実施例
3と同様のインク処方及びインクジェット印写方法で被
捺染物を得た。その結果、表1のように、ジョーゼット
布には、裏抜けが斑があり不鮮明な部分のある図柄がプ
リントされていた。また、使用した印写装置の支持ドラ
ムは、裏抜けしたインクがあちこちに付着して汚れが生
じていた。
【0053】
【表1】
【0054】
【発明の効果】本発明のインクジェット捺染方法は、保
持剤付与のための前処理をした布帛を使用しなくても、
未処理の布帛を使って、即、インクジェット印写できる
ため、生産効率が良い。また、布帛に直接インク保持剤
を付与する従来の方法では、大掛かりな乾燥装置が必要
であるが、本発明では乾燥装置が簡単な加熱ドラム等を
利用する程度のもので十分である。また、インク保持剤
の層の厚みが均一であるので、均染性に優れると共に、
低密度編織物のインクジェット捺染の際に裏抜けが全く
ない。また白け現象もなく高濃度の捺染が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はインクジェット捺染方法における主要工
程ブロック図である。
【図2】また図2はインクジェット捺染方法における工
程を説明する概略図である。
【符号の説明】
1…インク受容体供給ローラ 2…水・糊等付与装置 3…圧着装置(加圧ロール) 4…シリンダー乾燥機 5…剥離装置(剥離巻取りローラ) 6…インクジェット印写装置 61…ドラム 62…ノズルヘッド A…インク受容体 A1…基材 A2…インク保持剤 B…布帛
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 牧田 博行 福井県福井市毛矢1丁目10番1号 セーレ ン株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材上にインク保持剤を層状に形成して
    なるインク受容体に対して布帛を圧着し布帛の表面にイ
    ンク保持剤を付着させる圧着工程と、インク受容体から
    基材を取り除いて布帛の表面にインク保持剤による層を
    付着形成させる基材除去工程と、インク保持剤の層が付
    着形成された布帛に対して、インクジェット印写を行う
    インクジェット印写工程とを有することを特徴とするイ
    ンクジェット捺染方法。
  2. 【請求項2】 圧着工程と基材除去工程との間に一体と
    なったインク保持剤と布帛とを加熱し乾燥する加熱乾燥
    工程を有することを特徴とする請求項1記載のインクジ
    ェット捺染方法。
  3. 【請求項3】 圧着工程の前に、布帛に対し水又は低濃
    度の糊剤を付与することを特徴とする請求項1記載のイ
    ンクジェット捺染方法。
  4. 【請求項4】 布帛が、単糸繊度100d以下の布帛で
    あることを特徴とする請求項1記載のインクジェット捺
    染方法。
  5. 【請求項5】 布帛が、経糸密度120本/インチ以下
    の布帛又は緯糸密度150本/インチの布帛であること
    を特徴とする請求項1に記載のインクジェット捺染方
    法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005097348A (ja) * 2003-09-22 2005-04-14 Konica Minolta Holdings Inc 分散系インクジェットインクの製造方法及びインクジェット記録方法
JP2013023771A (ja) * 2011-07-14 2013-02-04 Seiko Epson Corp インクジェット捺染装置及び捺染物の製造方法
JP2015108206A (ja) * 2013-12-05 2015-06-11 株式会社アフィット 昇華型インクを使った布地・紙染色装置
EP3360930A1 (en) 2014-07-04 2018-08-15 FUJIFILM Corporation Novel compound, coloring composition for dyeing or textile, ink jet ink, method of printing on fabric, and dyed or printed fabric

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