JPH1145720A - リチウム二次電池 - Google Patents

リチウム二次電池

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JPH1145720A
JPH1145720A JP9215685A JP21568597A JPH1145720A JP H1145720 A JPH1145720 A JP H1145720A JP 9215685 A JP9215685 A JP 9215685A JP 21568597 A JP21568597 A JP 21568597A JP H1145720 A JPH1145720 A JP H1145720A
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JP9215685A
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Naoto Akaha
尚登 赤羽
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Hitachi Maxell Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 充放電を繰り返した場合の電池容量の減少が
少ない、高容量のリチウム二次電池を提供する。 【解決手段】 シート状正極とシート状負極とをセパレ
ータを介して対向させるリチウム二次電池において、上
記シート状正極およびシート状負極のうち少なくとも一
方のシート状電極を導電性基体上に少なくとも活物質と
バインダーを含有する塗膜を形成することによって構成
し、そのシート状電極のバインダーとして、少なくと
も、ポリアクリル酸と、主成分モノマーとしてビニリデ
ンフルオライドを用いたポリビニリデンフルオライド系
ポリマーとを用いる。上記ポリアクリル酸とポリビニリ
デンフルオライド系ポリマーとの比率はポリアクリル酸
が1〜90重量%で、ポリビニリデンフルオライド系ポ
リマーが10〜99重量%であることが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、リチウム二次電池
に関し、さらに詳しくは、充放電を繰り返した場合の電
池容量の減少が少ない、高容量のリチウム二次電池に関
する。
【0002】
【従来の技術】一般に、正極活物質にバインダーや溶剤
などを加えて、分散、攪拌して調製した塗料を導電性基
体上に塗布、乾燥して正極活物質などを含有する塗膜を
形成したシート状正極と、同様に負極活物質にバインダ
ーや溶剤などを加え、分散、攪拌して調製した塗料を導
電性基体上に塗布、乾燥して負極活物質などを含有する
塗膜を形成したシート状負極とをセパレータを介して対
向させた積層電極体を、有機溶媒系の電解液と共に、電
池ケース内に封入して作製したリチウム二次電池は、単
位容量当たりのエネルギー密度や単位重量当たりのエネ
ルギー密度が高いという特徴を有している。
【0003】そして、上記シート状正極やシート状負極
などのシート状電極に使用するバインダーとしては、電
池の作動中に電極塗膜構造が壊れることがないように有
機溶媒系の電解液に対して溶解しにくい特性と、電極塗
膜形成用塗料を調製するために必要な溶剤可溶性を併せ
持つことが要求されることから、主成分モノマーとして
ビニリデンフルオライドを用いたポリビニリデンフルオ
ライド系ポリマーが好適なものとして用いられてきた。
【0004】しかしながら、上記ポリビニリデンフルオ
ライド系ポリマーは導電性基体として一般に用いられて
いる金属箔との接着性が悪いため、バインダーとして該
ポリビニリデンフルオライド系ポリマーを用いて形成し
た電極塗膜は導電性基体との接着性が悪く、従って、上
記電極塗膜を有する電極を用いて作製した電池は、充放
電を繰り返した場合に、電極塗膜と導電性基体との間の
電気的接触が悪くなり、そのため、電池容量が減少する
という問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のよう
な従来のリチウム二次電池における問題点を解決し、充
放電を繰り返した場合の電池容量の減少を抑制し、高容
量のリチウム二次電池を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を達
成するために種々検討を行った結果なされたものであ
り、少なくとも一方のシート状電極が導電性基体上に少
なくとも活物質とバインダーを含有する塗膜を形成した
ものからなるシート状正極とシート状負極とをセパレー
タを介して対向させるリチウム二次電池において、上記
バインダーとして、少なくとも、ポリアクリル酸と、主
成分モノマーとしてビニリデンフルオライドを用いたポ
リビニリデンフルオライド系ポリマー(以下、簡略化し
て、このポリマーを「ポリビニリデンフルオライド系ポ
リマー」で表す)を用いることによって、充放電を繰り
返した場合の電池容量の減少が少ない、高容量のリチウ
ム電池を提供したものである。
【0007】すなわち、本発明においては、電極塗膜の
バインダーがポリアクリル酸とポリビニリデンフルオラ
イド系ポリマーとで構成されるが、前者のポリアクリル
酸はポリマー中にカルボキシル基を有するので、バイン
ダーがポリビニリデンフルオライド系ポリマー単独で構
成された電極塗膜に比べて導電性基体への接着性が優れ
ていて、充放電を繰り返した場合の電極塗膜と導電性基
体との間の電気的接触の低下による電池容量の減少を抑
制することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明において、ポリアクリル酸
とポリビニリデンフルオライド系ポリマーとの混合比率
としては、ポリアクリル酸が1〜90重量%、特に5〜
80重量%で、ポリビニリデンフルオライド系ポリマー
が10〜99重量%、特に20〜95重量%であること
が好ましい。ポリアクリル酸の比率が上記範囲より少な
い場合は、導電性基体との接着性が悪くなり、充放電の
繰り返しによって電極塗膜と導電性基体との間の電気的
接触が低下して、電池容量が減少するおそれがある。一
方、ポリアクリル酸の比率が上記範囲より多い場合は、
活物質と電解液の界面でのリチウムイオンの伝導抵抗が
増加して、電池容量が減少するおそれがある。
【0009】本発明のバインダーを構成するポリビニリ
デンフルオライド系ポリマーは、主成分モノマーである
ビニリデンフルオライドを80重量%以上含有する含フ
ッ素モノマー群の重合体が好ましい。
【0010】この主成分モノマーであるビニリデンフル
オライドを80重量%以上含有する含フッ素系モノマー
群としては、ビニリデンフルオライド単独またはビニリ
デンフルオライドと他のモノマーの少なくとも一種との
混合物が挙げられる。この他のモノマーとしては、たと
えば、ビニルフルオライド、トリフルオロエチレン、ト
リフルオロクロロエチレン、テトラフルオロエチレン、
ヘキサフルオロプロピレン、フルオロアルキルビニルエ
ーテルなどが挙げられる。
【0011】本発明において、バインダーは塗膜中にお
いて0.2〜20重量%、特に0.5〜10重量%であ
ることが好ましい。バインダーの含有量が上記範囲より
少ない場合は、塗膜の機械的強度が不足して、塗膜が導
電性基体から剥離するおそれがあり、また、バインダー
の含有量が上記範囲より多い場合は、塗膜中の活物質量
が減少して電池容量が減少するおそれがある。
【0012】本発明のポリアクリル酸とポリビニリデン
フルオライド系ポリマーとからなるバインダーは、シー
ト状正極、シート状負極のいずれに使用してもよく、ま
た、シート状正極、シート状負極の両方に使用してもよ
い。
【0013】本発明において、正極活物質としては、た
とえば、リチウムニッケル酸化物、リチウムコバルト酸
化物、リチウムマンガン酸化物(これらは、通常、Li
NiO2 、LiCoO2 、LiMn2 4 で表される
が、LiとNiの比、LiとCoとの比、LiとMnと
の比は化学量論組成からずれている場合が多い)などの
リチウム含有複合金属酸化物を単独でまたは2種以上の
混合物として、あるいはそれらの固溶体として用いるこ
とが好ましい。
【0014】そして、シート状正極の作製にあたって
は、必要に応じ、上記正極活物質に鱗片状黒鉛、カーボ
ンブラックなどの電子伝導助剤を添加することができ
る。
【0015】シート状正極は、たとえば、上記正極活物
質を含み、必要に応じて鱗片状黒鉛、カーボンブラック
などの電子伝導助剤を含み、さらにバインダーを含む塗
料を導電性基体上に塗布し、乾燥して、導電性基体上に
少なくとも正極活物質とバインダーを含有する塗膜を形
成する工程を経て作製される。
【0016】上記塗料の調製にあたって、バインダーは
あらかじめ有機溶剤に溶解させた溶液として用い、上記
正極活物質などの固体粒子と混合して塗料を調製するの
が好ましい。
【0017】上記シート状正極やシート状負極などのシ
ート状電極の塗膜を形成するための塗料の溶剤として
は、ポリアクリル酸とビニリデンフルオライド系ポリマ
ーとを溶解させることができるものであれば特に限定さ
れることはないが、そのような溶剤の好適な具体例とし
ては、たとえば、N−メチルピロリドン、ジメチルアセ
トアミド、ジエチルアセトアミド、テトラヒドロフラン
などが挙げられ、これらは単独でまたは2種以上混合し
て用いることができる。
【0018】また、本発明において、負極活物質として
は、たとえば、リチウム金属またはリチウム含有化合物
が用いられるが、そのリチウム含有化合物としてはリチ
ウム合金とそれ以外のものがある。上記リチウム合金と
しては、たとえば、リチウム−アルミニウム、リチウム
−鉛、リチウム−ビスマス、リチウム−インジウム、リ
チウム−ガリウム、リチウム−インジウム−ガリウムな
どのリチウムと他の金属との合金が挙げられる。リチウ
ム合金以外のリチウム含有化合物としては、たとえば、
乱層構造を有する炭素材料、黒鉛などが挙げられる。こ
れらは製造時にはリチウムを含んでいないものもある
が、負極活物質として作用するときには、化学的手段、
電気化学的手段などによりリチウムを含有した状態にな
る。
【0019】シート状負極は、たとえば、上記負極活物
質に、必要に応じて、たとえば鱗片状黒鉛、カーボンブ
ラックなどの電子伝導助剤を添加し、さらにバインダー
と溶剤を加え、混合して塗料を調製し、その塗料を導電
性基体上に塗布し、乾燥して、塗膜を形成する工程を経
て作製される。
【0020】本発明において、上記塗料を導電性基体上
に塗布する際の塗布方法としては、たとえば、押出しコ
ーター、リバースローラー、ドクターブレード、アプリ
ケーターなどをはじめ、各種の塗布方法を採用すること
ができる。
【0021】本発明において、シート状正極、シート状
負極などのシート状電極の導電性基体としては、たとえ
ば、アルミニウム、ステンレス鋼、チタン、銅などの金
属製導電材料を網、パンチドメタル、フォームメタル
や、板状に加工した箔などが用いられる。
【0022】電解液としては、たとえば、1,2−ジメ
トキシエタン、1,2−ジエトキシエタン、プロピレン
カーボネート、エチレンカーボネート、γ−ブチロラク
トン、テトラヒドロフラン、1,3−ジオキソラン、ジ
エチルカーボネート、ジメチルカーボネート、エチルメ
チルカーボネートなどの単独または2種以上の混合溶媒
に、たとえば、LiCF3 SO3 、LiC4 9
3 、LiClO4 、LiPF6 、LiBF4 などの電
解質を単独でまたは2種以上溶解させて調製した有機溶
媒系の電解液が用いられる。
【0023】セパレータとしては、たとえば、厚さ10
〜50μmで、開孔率30〜70%の微多孔性ポリエチ
レンフィルムまたは微多孔性ポリプロピレンフィルムな
どが好適に用いられる。
【0024】電池は、たとえば、上記のようにして作製
されるシート状正極とシート状負極とをセパレータを介
して対向させて渦巻状に巻回して渦巻状電極体にするな
ど、シート状正極とシート状負極とをセパレータを介し
て対向させて円弧状に曲げ加工して渦巻状、円筒状、直
方体状など種々の形状に成形した積層状の電極体を、ニ
ッケルメッキを施した鉄やステンレス鋼製の電池ケース
内に挿入し、電解液を注入し、封口する工程を経て作製
される。また、上記電池には、通常、電池内部に発生し
たガスをある一定圧力まで上昇した段階で電池外部に排
出して、電池の高圧下での破裂を防止するための防爆機
構が取り入れられる。
【0025】
【実施例】つぎに、本発明の実施例について説明する。
ただし、本発明はそれらの実施例のみに限定されるもの
ではない。なお、以下の実施例などにおいて、濃度など
を示す%は重量%である。
【0026】実施例1 (1)シート状正極の作製 シート状正極の作製を、正極活物質として用いるリチウ
ムニッケル酸化物の合成、塗膜の形成の順に説明する。
【0027】リチウムニッケル酸化物の合成 水酸化リチウム(LiOH・H2 O)と酸化ニッケル
(Ni2 3 )とを熱処理してリチウムニッケル酸化物
を合成した。この合成は以下のように行った。
【0028】水酸化リチウムと酸化ニッケルとをLi/
Ni=1/1.05(モル比)の割合になるように秤量
した後、メノウ製の乳鉢で粉砕しつつ混合した。これを
酸素(O2 )気流中において500℃で2時間予備加熱
した後、昇温速度50℃/h以下で700℃まで昇温
し、700℃で20時間加熱して焼成することによって
リチウムニッケル酸化物を合成した。なお、合成された
リチウムニッケル酸化物は水分に対して弱いため、粉砕
などの取扱いはアルゴンガス雰囲気中で行った。
【0029】塗膜の形成 まず、上記のようにして合成したリチウムニッケル酸化
物と、電子伝導助剤としての鱗片状黒鉛と、バインダー
を構成するポリアクリル酸およびポリビニリデンフルオ
ライド系ポリマーとしてのポリビニリデンフルオライド
と、溶剤としてのN−メチルピロリドンとを下記の割合
で含む正極塗膜形成用塗料を調製した。
【0030】 正極塗膜形成用塗料の組成 リチウムニッケル酸化物 90重量部 鱗片状黒鉛 6重量部 ポリアクリル酸 0.8重量部 ポリビニリデンフルオライド 3.2重量部 N−メチルピロリドン 60重量部
【0031】上記塗料の調製は次に示すように行った。
まず、N−メチルピロリドンにポリアクリル酸とポリビ
ニリデンフルオライドを溶解したバインダー溶液を調製
した。つぎに、このバインダー溶液に正極活物質のリチ
ウムニッケル酸化物と電子伝導助剤としての鱗片状黒鉛
を加え、混合することによって塗料を調製した。得られ
た塗料を厚さ20μmのアルミニウム箔上にアプリケー
タを用いて塗布し、100〜120℃で乾燥して塗膜を
形成した。同様に、アルミニウム箔の裏面側にも上記塗
料を塗布し、100℃で8時間真空乾燥して塗膜を形成
した。そして、この電極体をロールプレスして、片面の
塗膜厚みが80μmのシート状正極を作製した。
【0032】(2)シート状負極の作製 負極活物質として人造黒鉛(2800℃で合成)を用
い、バインダーとして正極塗膜形成用塗料に用いたもの
と同様のポリアクリル酸とポリビニリデンフルオライド
を用い、それらを下記の割合で含む負極塗膜形成用塗料
を調製した。
【0033】 負極塗膜形成用塗料の組成 人造黒鉛 90重量部 ポリアクリル酸 2重量部 ポリビニリデンフルオライド 8重量部 N−メチルピロリドン 170重量部
【0034】この塗料の調製は、まず、溶剤としてのN
−メチルピロリドンにポリアクリル酸とポリビニリデン
フルオライドを溶解してバインダー溶液を調製し、この
バインダー溶液に負極活物質の人造黒鉛を加え、混合す
ることによって行った。得られた塗料を厚さ18μmの
銅箔上にアプリケーターを用いて塗布し、100〜12
0℃で乾燥して塗膜を形成した。同様に銅箔の裏面側に
も上記塗料を塗布し、100℃で8時間真空乾燥して塗
膜を形成した。そして、この電極体をロールプレスし
て、片面の塗膜厚みが80μmのシート状負極を作製し
た。なお、シート状正極とシート状負極の活物質の重量
比が2:1になるよう塗膜密度を調整した。
【0035】(3)電解液の調製 エチレンカーボネートとエチルメチルカーボネートとの
混合溶媒(体積比で1:1)に1mol/lのLiPF
6 を溶解して有機溶媒系の電解液を調製した。
【0036】(4)筒形電池の組立て 上記シート状正極を幅28mm×長さ220mmの帯状
に切断し、シート状負極を幅30mm×長さ260mm
の帯状に切断した。そして、それぞれのシート状電極の
塗膜の一部を剥がして、金属箔を露出させた部分に、ア
ルミニウム製のリード体を抵抗溶接し、厚さ25μmで
開孔率50%の微多孔性ポリプロピレンフィルムからな
る帯状セパレータを上記シート状正極とシート状負極と
の間に介在させ、渦巻状に巻回して渦巻状電極体を作製
し、その渦巻状電極体をステンレス鋼製の電池ケースに
挿入した。そして、負極側のリード体の先端を絶縁体を
貫通させて電池ケースの底部に溶接し、さらに、電池ケ
ースの開口部に絶縁体を挿入し、溝を形成した後、封口
板と正極側のリード体とを溶接した。そして、このよう
な工程を経て作製された電極などを内填する缶体を60
℃で10時間真空乾燥した後、乾燥雰囲気中で電解液2
mlを注入した後、封口して図1に示すR5形のリチウ
ム二次電池(外径:14.95mm、高さ:39.7m
mの筒形リチウム二次電池)を作製した。
【0037】図1に示す電池について説明すると、1は
前記の正極で、2は負極である。ただし、図1では、煩
雑化を避けるため、正極1や負極2の作製に当って使用
した導電性基体としての金属箔などは図示していない。
そして、これらのシート状正極1とシート状負極2はセ
パレータ3を介して渦巻状に巻回され、渦巻状電極体と
して上記の電解液4と共に電池ケース5内に収容されて
いる。
【0038】電池ケース5はステンレス鋼製で、負極端
子を兼ねており、この電池ケース5の底部には前記渦巻
状電極体の挿入に先立って、ポリテトラフルオロエチレ
ンからなる絶縁体6が配置され、電池ケース5の内周部
にもポリテトラフルオロエチレンからなる絶縁体7が配
置されている。
【0039】封口体8はステンレス鋼製で、この封口板
8の中央部にはガス通気孔8が設けられている。環状パ
ッキング9はポリプロピレン製で、上記封口板8の周縁
部上に配置され、可撓性薄板10はチタン製で、円板状
であって、その周縁部が上記環状パッキング9上に配置
され、熱変形部材11は環状でポリプロピレン製であっ
て、上記可撓性薄板10上に配置されている。そして、
この熱変形部材11は温度によって変形することによ
り、可撓性薄板10の破壊圧力を変える作用をする。
【0040】端子板12は圧延鋼製でニッケルメッキが
施されており、この端子板12には切刃12aとガス排
出孔12bとが設けられていて、電池内部にガスが発生
して電池の内部圧力が上昇し、その内圧上昇によって可
撓性薄板10が変形したときに、上記切刃12aによっ
て可撓性薄板10を破壊し、電池内部のガスを上記ガス
排出孔12bから電池外部に排出して、電池の高圧下で
の破壊が防止できるように設計されている。
【0041】絶縁体13は電池ケース5と封口板8との
間を絶縁し、リード体14はアルミニウム製で前記のシ
ート状正極1と封口板8とを電気的に接続しており、端
子板12は封口板8との接触により正極端子として作用
する。リード体15はアルミニウム製で前記のシート状
負極2と電池ケース5とを電気的に接続している。
【0042】実施例2 実施例1の正極塗膜形成用塗料の組成中のポリアクリル
酸0.8重量部を0.2重量部に変更し、正極塗膜形成
用塗料の組成中のポリビニリデンフルオライド3.2重
量部を3.8重量部に変更し、正極塗膜形成用塗料の組
成中のN−メチルピロリドン60重量部を50重量部に
変更し、負極塗膜形成用塗料の組成中のポリアクリル酸
2重量部を0.5重量部に変更し、負極塗膜形成用塗料
の組成中のポリビニリデンフルオライド8重量部を9.
5重量部に変更し、負極塗膜形成用塗料の組成中のN−
メチルピロリドン170重量部を100重量部に変更し
たほかは、実施例1と同様にしてR5形のリチウム二次
電池を作製した。
【0043】実施例3 実施例1の正極塗膜形成用塗料の組成中のポリアクリル
酸0.8重量部を3.2重量部に変更し、正極塗膜形成
用塗料の組成中のポリビニリデンフルオライド3.2重
量部を0.8重量部に変更し、正極塗膜形成用塗料の組
成中のN−メチルピロリドン60重量部を170重量部
に変更し、負極塗膜形成用塗料の組成中のポリアクリル
酸2重量部を8重量部に変更し、負極塗膜形成用塗料の
組成中のポリビニリデンフルオライド8重量部を2重量
部に変更し、負極塗膜形成用塗料の組成中のN−メチル
ピロリドン170重量部を420重量部に変更したほか
は、実施例1と同様にしてR5形のリチウム二次電池を
作製した。
【0044】比較例1 実施例1の正極塗膜形成用塗料の組成中のポリアクリル
酸0.8重量部を0重量部に変更し、正極塗膜形成用塗
料の組成中のポリビニリデンフルオライド3.2重量部
を4重量部に変更し、正極塗膜形成用塗料の組成中のN
−メチルピロリドン60重量部を40重量部に変更し、
負極塗膜形成用塗料の組成中のポリアクリル酸2重量部
を0重量部に変更し、負極塗膜形成用塗料の組成中のポ
リビニリデンフルオライド8重量部を10重量部に変更
し、負極塗膜形成用塗料の組成中のN−メチルピロリド
ン170重量部を80重量部に変更したほかは、実施例
1と同様にしてR5形のリチウム二次電池を作製した。
【0045】この比較例1を実施例1と対比して詳しく
説明すると、この比較例1では、正極の塗膜組成(正極
塗膜形成用塗料の組成から溶剤のN−メチルピロリドン
を除いたもの)中のバインダーの含有量は実施例1と同
様に4重量部にしているが、ポリアクリル酸を使用せ
ず、そのぶんポリビニリデンフルオライドを増量し、負
極の塗膜組成(負極塗膜形成用塗料の組成から溶剤のN
−メチルピロリドンを除いたもの)中のバインダーの含
有量は実施例1と同様に10重量部にしているが、ポリ
アクリル酸を使用せず、そのぶんポリビニリデンフルオ
ライドを増量している。
【0046】上記のようにして作製した実施例1〜3お
よび比較例1の電池について充放電を繰り返した時の電
池容量の変化を測定した。その結果を表1に示す。な
お、電池容量の測定方法は次の通りである。
【0047】電池容量の測定方法:充放電電流をCで表
示した場合、R5形で560mAを1Cとして充放電を
行った。充電は1Cの電流制限回路を設けて4.1Vの
定電圧で行い、放電は電池の電極間電圧が2.75Vに
低下するまで行った。そして、各電池について、上記条
件下での充放電1回目、100回目、200回目、30
0回目、400回目、500回目の放電容量を測定し、
実施例1の電池の充放電1回目の放電容量を100%と
し、それと他の電池の充放電1回目の電池容量との比な
らびに実施例1〜3および比較例1の電池の充放電10
0回目、200回目、300回目、400回目、500
回目の放電容量の比を求めた。その結果を電池容量
(%)として表1に示す。
【0048】
【表1】
【0049】表1に示す実施例1〜3の充放電回数の増
加に伴う電池容量の減少と比較例1の充放電回数の増加
に伴う電池容量の減少との対比から明らかなように、バ
インダーとしてポリアクリル酸とポリビニリデンフルオ
ライド系ポリマーとを用いた実施例1〜3は、充放電を
繰り返した場合の電池容量の減少が少なく、かつ充放電
1回目の電池容量が大きく、高容量であった。これに対
して、バインダーとしてポリビニリデンフルオライド系
ポリマーのみを用いた比較例1の電池は、電池容量の減
少が大きかった。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
充放電を繰り返した場合の電池容量の減少が少ない、高
容量のリチウム二次電池を提供することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のリチウム二次電池の一例を模式的に示
す断面図である。
【符号の説明】
1 シート状正極 2 シート状負極 3 セパレータ 4 電解液

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シート状正極とシート状負極とをセパレ
    ータを介して対抗させるリチウム二次電池において、上
    記シート状正極およびシート状負極のうち少なくとも一
    方のシート状電極が導電性基体上に少なくとも活物質と
    バインダーを含有する塗膜を形成したものからなり、上
    記シート状電極のバインダーが、少なくとも、ポリアク
    リル酸と、主成分モノマーとしてビニリデンフルオライ
    ドを用いたポリビニリデンフルオライド系ポリマーを含
    むことを特徴とするリチウム二次電池。
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