JPH1145965A - 伝熱性化合物およびこれを用いた半導体装置 - Google Patents
伝熱性化合物およびこれを用いた半導体装置Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 従来の伝熱性化合物では、半導体装置の伝熱
手段として熱伝導に優れ、かつ熱応力も吸収・緩和で
き、しかも相分離を生じないものを得ることが困難であ
った。 【解決手段】 可塑剤とエチレンとの共重合体、または
可塑剤の重合体とポリエチレンと前記共重合体とから成
る熱可塑性の担体樹脂15〜60体積%と、担体樹脂中に分
散された伝熱性のフィラー粒子40〜85体積%とから成
り、かつ、外添加で、親水性基および疎水性基を有する
分散剤がフィラー粒子に対して0.5 〜5重量%添加され
ている伝熱性化合物である。高い熱伝導率を有するとと
もに半導体素子等への密着性が良好で熱の伝導を速やか
に行なうことができ、かつ熱応力を吸収・緩和すること
ができ、しかも相分離を生じることのない信頼性の高い
伝熱手段を得ることができる。
手段として熱伝導に優れ、かつ熱応力も吸収・緩和で
き、しかも相分離を生じないものを得ることが困難であ
った。 【解決手段】 可塑剤とエチレンとの共重合体、または
可塑剤の重合体とポリエチレンと前記共重合体とから成
る熱可塑性の担体樹脂15〜60体積%と、担体樹脂中に分
散された伝熱性のフィラー粒子40〜85体積%とから成
り、かつ、外添加で、親水性基および疎水性基を有する
分散剤がフィラー粒子に対して0.5 〜5重量%添加され
ている伝熱性化合物である。高い熱伝導率を有するとと
もに半導体素子等への密着性が良好で熱の伝導を速やか
に行なうことができ、かつ熱応力を吸収・緩和すること
ができ、しかも相分離を生じることのない信頼性の高い
伝熱手段を得ることができる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は半導体集積回路素子
の作動により生じる熱を半導体集積回路素子から放熱用
部材に速やかに伝えるための伝熱手段に好適な伝熱性化
合物ならびにその伝熱性化合物を用いた半導体装置に関
する。
の作動により生じる熱を半導体集積回路素子から放熱用
部材に速やかに伝えるための伝熱手段に好適な伝熱性化
合物ならびにその伝熱性化合物を用いた半導体装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】半導体素子例えば半導体集積回路素子は
通常、使用時に外気との接触を避けるために、例えば半
導体素子収納用パッケージに気密封止されて半導体装置
とされた後、外部の電気回路と電気的・機械的に接続さ
れて使用される。
通常、使用時に外気との接触を避けるために、例えば半
導体素子収納用パッケージに気密封止されて半導体装置
とされた後、外部の電気回路と電気的・機械的に接続さ
れて使用される。
【0003】前記半導体素子収納用パッケージは、一般
に、所定のパターンに導体配線が形成され、その上面に
半導体集積回路素子を搭載するための半導体集積回路素
子搭載部(素子搭載部)が形成された絶縁基体と、素子
搭載部を覆いかつ基体上面の素子搭載部を取り囲む領域
にその周辺部を取着することにより基体との間に外部と
遮断された中空部を形成する蓋体(キャップ)とから成
る。そして半導体素子収納用パッケージの素子搭載部に
半導体集積回路素子を搭載し、次いで蓋体を素子搭載部
を取り囲む基板部分に密着させるとともに熱硬化性樹脂
等で接着することにより、絶縁基体と蓋体とで容器を構
成し、その容器内の気密に封止された中空部内に半導体
集積回路素子が収納された半導体装置を形成する。
に、所定のパターンに導体配線が形成され、その上面に
半導体集積回路素子を搭載するための半導体集積回路素
子搭載部(素子搭載部)が形成された絶縁基体と、素子
搭載部を覆いかつ基体上面の素子搭載部を取り囲む領域
にその周辺部を取着することにより基体との間に外部と
遮断された中空部を形成する蓋体(キャップ)とから成
る。そして半導体素子収納用パッケージの素子搭載部に
半導体集積回路素子を搭載し、次いで蓋体を素子搭載部
を取り囲む基板部分に密着させるとともに熱硬化性樹脂
等で接着することにより、絶縁基体と蓋体とで容器を構
成し、その容器内の気密に封止された中空部内に半導体
集積回路素子が収納された半導体装置を形成する。
【0004】近年、半導体集積回路素子の高集積化が著
しく、これに伴ってその作動時の発熱量も著しく増大す
る傾向にあるため、半導体集積回路素子が過熱して正常
に作動しなくなることを防ぐために、半導体集積回路素
子で生じた熱を速やかに半導体装置外に放熱することが
重要な課題となっている。
しく、これに伴ってその作動時の発熱量も著しく増大す
る傾向にあるため、半導体集積回路素子が過熱して正常
に作動しなくなることを防ぐために、半導体集積回路素
子で生じた熱を速やかに半導体装置外に放熱することが
重要な課題となっている。
【0005】この対策として、気密封止部内で半導体集
積回路素子の上面と蓋体との間に熱伝導率の高い伝熱性
化合物が挟み込まれた実装構造とするとともに、蓋体の
素材を銅やアルミニウム等の熱伝導率の高い材料とした
り、蓋体の上面にさらに放熱フィン等の放熱用部材を取
り付けることにより、半導体集積回路素子の発熱を伝熱
性化合物により速やかに蓋体に伝え、蓋体から速やかに
外部に放熱するという手法が採用されている。
積回路素子の上面と蓋体との間に熱伝導率の高い伝熱性
化合物が挟み込まれた実装構造とするとともに、蓋体の
素材を銅やアルミニウム等の熱伝導率の高い材料とした
り、蓋体の上面にさらに放熱フィン等の放熱用部材を取
り付けることにより、半導体集積回路素子の発熱を伝熱
性化合物により速やかに蓋体に伝え、蓋体から速やかに
外部に放熱するという手法が採用されている。
【0006】ところが、銅やアルミニウム等から成る蓋
体を用いた場合、蓋体と主にシリコンを素材として作製
された半導体集積回路素子との間で熱膨張率が大きく異
なるため(40℃での線熱膨張率で銅は1.678 ×10-5/de
g 、アルミニウムは2.313 ×10-5/deg に対してシリコ
ンは2.4 ×10-6/deg )、加えて、伝熱性化合物と蓋体
および半導体集積回路素子との界面での熱の伝わりを良
くするために伝熱性化合物は蓋体および半導体集積回路
素子に密着して化学的または物理的に結びついた状態で
用いられるため、半導体集積回路素子の作動・停止の繰
り返しに伴う昇温・降温の繰り返しにより、膨張・収縮
量の異なる半導体集積回路素子と蓋体とに挟まれた伝熱
性化合物に繰り返し剪断応力が加わり、その結果、伝熱
性化合物が破壊されたり、または反作用で半導体集積回
路素子が破壊されたり、または熱性化合物と半導体集積
回路素子あるいは蓋体との界面でキレツやハガレが生じ
たりするおそれがある。そこで、伝熱性化合物は単に熱
伝導率が高いのみでは不十分であるとして、種々の伝熱
性化合物およびそれを用いた半導体装置が提案されてい
る。
体を用いた場合、蓋体と主にシリコンを素材として作製
された半導体集積回路素子との間で熱膨張率が大きく異
なるため(40℃での線熱膨張率で銅は1.678 ×10-5/de
g 、アルミニウムは2.313 ×10-5/deg に対してシリコ
ンは2.4 ×10-6/deg )、加えて、伝熱性化合物と蓋体
および半導体集積回路素子との界面での熱の伝わりを良
くするために伝熱性化合物は蓋体および半導体集積回路
素子に密着して化学的または物理的に結びついた状態で
用いられるため、半導体集積回路素子の作動・停止の繰
り返しに伴う昇温・降温の繰り返しにより、膨張・収縮
量の異なる半導体集積回路素子と蓋体とに挟まれた伝熱
性化合物に繰り返し剪断応力が加わり、その結果、伝熱
性化合物が破壊されたり、または反作用で半導体集積回
路素子が破壊されたり、または熱性化合物と半導体集積
回路素子あるいは蓋体との界面でキレツやハガレが生じ
たりするおそれがある。そこで、伝熱性化合物は単に熱
伝導率が高いのみでは不十分であるとして、種々の伝熱
性化合物およびそれを用いた半導体装置が提案されてい
る。
【0007】例えば、特開昭61−29162 号公報には、ペ
レット(半導体集積回路素子)上面とキャップ(蓋体)
裏面またはペレット裏面とペレット取付基板上面の少な
くとも一方が、それらの間に介在させたシリコーンゲル
から成る、またはアルミナまたはシリコンカーバイドか
ら成るフィラーを含有したシリコーンゲルから成る熱伝
導性材料と接触している半導体装置が提案されている。
これによれば、ペレット上面とキャップ裏面との間にシ
リコーンゲルから成る熱伝導材料を介在させることによ
り、ペレットに発生した熱をキャップへ逃がすことがで
きるのでペレットの過熱を有効に防止でき、また、シリ
コーンゲルが弾性を有するため温度変化を受けてもペレ
ットのクラック等の機械的破壊を防止でき、さらに、熱
伝導材料に熱伝導率が大きいアルミナまたはシリコンカ
ーバイドから成るフィラーを混合することにより更に効
率良く熱を逃がすことが可能となるというものである。
レット(半導体集積回路素子)上面とキャップ(蓋体)
裏面またはペレット裏面とペレット取付基板上面の少な
くとも一方が、それらの間に介在させたシリコーンゲル
から成る、またはアルミナまたはシリコンカーバイドか
ら成るフィラーを含有したシリコーンゲルから成る熱伝
導性材料と接触している半導体装置が提案されている。
これによれば、ペレット上面とキャップ裏面との間にシ
リコーンゲルから成る熱伝導材料を介在させることによ
り、ペレットに発生した熱をキャップへ逃がすことがで
きるのでペレットの過熱を有効に防止でき、また、シリ
コーンゲルが弾性を有するため温度変化を受けてもペレ
ットのクラック等の機械的破壊を防止でき、さらに、熱
伝導材料に熱伝導率が大きいアルミナまたはシリコンカ
ーバイドから成るフィラーを混合することにより更に効
率良く熱を逃がすことが可能となるというものである。
【0008】また、特開昭61−36961 号公報では、配線
基板と、予め本体に複数のフレキシブルリードが設けら
れこれらのリードを介して配線基板と電気的かつ機械的
に接続された複数の集積回路チップ(半導体素子)と、
第1の熱伝導性接着剤を介して複数の集積回路チップと
一対一対応に固定された複数の放熱板と、配線基板のチ
ップ搭載面上を覆い第2の熱伝導性接着剤を介して複数
の放熱板に固定された放熱カバーと、放熱カバーに固定
されたヒートシンクとから構成されたマルチチップ集積
回路パッケージが提案され、熱伝導性接着剤として熱伝
導性の良好な銀フィラー入りエポキシ接着剤および錫−
鉛共晶半田が開示されている。これによれば、集積回路
チップの発生する熱は効果的にヒートシンクに伝達され
効果的な冷却を行なうことができ、放熱特性の向上を達
成できるというものである。
基板と、予め本体に複数のフレキシブルリードが設けら
れこれらのリードを介して配線基板と電気的かつ機械的
に接続された複数の集積回路チップ(半導体素子)と、
第1の熱伝導性接着剤を介して複数の集積回路チップと
一対一対応に固定された複数の放熱板と、配線基板のチ
ップ搭載面上を覆い第2の熱伝導性接着剤を介して複数
の放熱板に固定された放熱カバーと、放熱カバーに固定
されたヒートシンクとから構成されたマルチチップ集積
回路パッケージが提案され、熱伝導性接着剤として熱伝
導性の良好な銀フィラー入りエポキシ接着剤および錫−
鉛共晶半田が開示されている。これによれば、集積回路
チップの発生する熱は効果的にヒートシンクに伝達され
効果的な冷却を行なうことができ、放熱特性の向上を達
成できるというものである。
【0009】また、特公平6−95557 号公報では、鉱油
とポリα−オレフィン油とからなる群から選択される液
体担体と、この液体担体中に分散された伝熱性フィラー
粒子であって液体担体がその表面をぬらすような伝熱性
フィラー粒子と、伝熱性フィラー粒子の表面と反応する
少なくとも1つの官能基および液体担体と同極性の少な
くとも1つの官能基を有する結合剤であって、オルガノ
シラン類・オルガノチタネート類・オルガノアルミネー
ト類およびオルガノジルコネート類からなる群から選択
される結合剤とを有する伝熱性化合物が提案されてい
る。これによれば、少なくとも誘電性の液体担体と、こ
の担体中に均一に分散した高熱伝導性の伝熱性フィラー
(充填用)粒子と、この粒子の表面と反応する官能基と
自己凝結により粒子を優先的にぬらす官能基とを有す
る、一群の有機金属のうちから選択したカップリング剤
(結合剤)とを含む、相安定性と熱伝導性を有する配合
物であることによって、表面粗さ・傾斜および高さの異
なるチップ表面に順応し、表面をぬらすことができ、し
かも高い充填密度を有して、熱伝導性を最大にし、粒子
の分散を均一に保って、相分離を防止することができ、
その結果、相分離が起こりにくく、低粘度であるが、流
出はしにくく、集積回路チップへの用途に向いている伝
熱性化合物を提供できるというものである。
とポリα−オレフィン油とからなる群から選択される液
体担体と、この液体担体中に分散された伝熱性フィラー
粒子であって液体担体がその表面をぬらすような伝熱性
フィラー粒子と、伝熱性フィラー粒子の表面と反応する
少なくとも1つの官能基および液体担体と同極性の少な
くとも1つの官能基を有する結合剤であって、オルガノ
シラン類・オルガノチタネート類・オルガノアルミネー
ト類およびオルガノジルコネート類からなる群から選択
される結合剤とを有する伝熱性化合物が提案されてい
る。これによれば、少なくとも誘電性の液体担体と、こ
の担体中に均一に分散した高熱伝導性の伝熱性フィラー
(充填用)粒子と、この粒子の表面と反応する官能基と
自己凝結により粒子を優先的にぬらす官能基とを有す
る、一群の有機金属のうちから選択したカップリング剤
(結合剤)とを含む、相安定性と熱伝導性を有する配合
物であることによって、表面粗さ・傾斜および高さの異
なるチップ表面に順応し、表面をぬらすことができ、し
かも高い充填密度を有して、熱伝導性を最大にし、粒子
の分散を均一に保って、相分離を防止することができ、
その結果、相分離が起こりにくく、低粘度であるが、流
出はしにくく、集積回路チップへの用途に向いている伝
熱性化合物を提供できるというものである。
【0010】また、IBM Technical Disclosure Bull
etin, 1983年4月, vol.25, No.11A, 5740〜5743頁に掲
載されたLacombe 等の論文 "FLEXIBLE HEAT-CONDUCTING
SHEET MATERIAL FOR SEMICONDUCTOR PACKAGES" では、
ポリイソブチレンから成るポリマー担体中に粒径1〜15
μmの窒化ホウ素から成るセラミック粒子を充填して成
る伝熱性化合物が提案され、多層セラミック基板上に搭
載されたチップ上にフレキシブルシート材として載せ、
あるいはアルミニウム製キャップの内面にシートとして
積層する工程により、チップからキャップへの伝熱手段
に用いたことが開示されている。これによれば、ポリイ
ソブチレンを10万以上の高分子量とすることにより、高
熱伝導性・低導電率で化学的に不活性な窒化ホウ素粒子
の含有率を90重量%以上と高くすることができ、しかも
ポリイソブチレンは粘弾性のある液体であって高分子量
では室温でゴム状であるため、上記のような一工程で伝
熱部材を介在させてキャップを配置することができて従
来のグリース供給法に比べて省力化を図ることができる
というものである。
etin, 1983年4月, vol.25, No.11A, 5740〜5743頁に掲
載されたLacombe 等の論文 "FLEXIBLE HEAT-CONDUCTING
SHEET MATERIAL FOR SEMICONDUCTOR PACKAGES" では、
ポリイソブチレンから成るポリマー担体中に粒径1〜15
μmの窒化ホウ素から成るセラミック粒子を充填して成
る伝熱性化合物が提案され、多層セラミック基板上に搭
載されたチップ上にフレキシブルシート材として載せ、
あるいはアルミニウム製キャップの内面にシートとして
積層する工程により、チップからキャップへの伝熱手段
に用いたことが開示されている。これによれば、ポリイ
ソブチレンを10万以上の高分子量とすることにより、高
熱伝導性・低導電率で化学的に不活性な窒化ホウ素粒子
の含有率を90重量%以上と高くすることができ、しかも
ポリイソブチレンは粘弾性のある液体であって高分子量
では室温でゴム状であるため、上記のような一工程で伝
熱部材を介在させてキャップを配置することができて従
来のグリース供給法に比べて省力化を図ることができる
というものである。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
各従来技術にはそれぞれ次のような問題点があった。
各従来技術にはそれぞれ次のような問題点があった。
【0012】特開昭61−29162 号公報に提案された半導
体装置では、熱伝導性材料であるシリコーンゲルは通
常、熱伝導率が0.2 〜0.3 W/mK程度と低いことか
ら、近年の発熱量の増大の著しい半導体集積回路素子に
対する伝熱手段として使用した場合、十分な伝熱ができ
ないために半導体集積回路素子が過熱するおそれがある
という問題点があった。また、シリコーンゲルの粘度が
高いためにフィラーを高充填率で充填しようとするとフ
ィラー間にシリコーンゲルが回りきらずに空隙部が生
じ、そのため熱伝導材料の熱伝導率を十分に高くするこ
とができないという問題点もあった。
体装置では、熱伝導性材料であるシリコーンゲルは通
常、熱伝導率が0.2 〜0.3 W/mK程度と低いことか
ら、近年の発熱量の増大の著しい半導体集積回路素子に
対する伝熱手段として使用した場合、十分な伝熱ができ
ないために半導体集積回路素子が過熱するおそれがある
という問題点があった。また、シリコーンゲルの粘度が
高いためにフィラーを高充填率で充填しようとするとフ
ィラー間にシリコーンゲルが回りきらずに空隙部が生
じ、そのため熱伝導材料の熱伝導率を十分に高くするこ
とができないという問題点もあった。
【0013】また、特開昭61−36961 号公報に提案され
た集積回路パッケージでは、集積回路チップと放熱板と
は伝熱性接着剤により固着されることから、両者の熱膨
張率が大きく異なっていると両者の温度差による機械的
ストレスが加わり集積回路チップが割れてしまう恐れが
あるため、放熱板には熱膨張率が集積回路チップと同等
であることが要求されるので、放熱板の材料選択の幅が
限られ、熱伝導率のより高い材料により放熱板を作製す
ることができないという問題点があった。
た集積回路パッケージでは、集積回路チップと放熱板と
は伝熱性接着剤により固着されることから、両者の熱膨
張率が大きく異なっていると両者の温度差による機械的
ストレスが加わり集積回路チップが割れてしまう恐れが
あるため、放熱板には熱膨張率が集積回路チップと同等
であることが要求されるので、放熱板の材料選択の幅が
限られ、熱伝導率のより高い材料により放熱板を作製す
ることができないという問題点があった。
【0014】この特開昭61−36961 号公報には、TAB
型集積回路チップの例を示して、集積回路チップは複数
のテープ状リードを有しており、このリードに折り曲げ
整形を施した後基板上にチップをリードボンディングす
ればチップ本体の垂直方向および水平方向の移動に対し
てリードの切断をおこすことがなく、従って、放熱カバ
ーの材質選択を熱膨張率をそれ程考慮せずに熱伝導性を
第1に考慮して行なえることが記載されている。しかし
ながら、TAB方式以外のチップ搭載方式、例えばフリ
ップチップ方式により半田層を介してチップが基板に搭
載されているような場合にこの放熱構造を採用すると、
チップ本体の垂直方向および水平方向の移動により半田
層が破壊されてしまい、集積回路チップと基板との接続
が維持できなくなるという問題点もあった。
型集積回路チップの例を示して、集積回路チップは複数
のテープ状リードを有しており、このリードに折り曲げ
整形を施した後基板上にチップをリードボンディングす
ればチップ本体の垂直方向および水平方向の移動に対し
てリードの切断をおこすことがなく、従って、放熱カバ
ーの材質選択を熱膨張率をそれ程考慮せずに熱伝導性を
第1に考慮して行なえることが記載されている。しかし
ながら、TAB方式以外のチップ搭載方式、例えばフリ
ップチップ方式により半田層を介してチップが基板に搭
載されているような場合にこの放熱構造を採用すると、
チップ本体の垂直方向および水平方向の移動により半田
層が破壊されてしまい、集積回路チップと基板との接続
が維持できなくなるという問題点もあった。
【0015】また、特公平6−95557 号公報に提案され
た伝熱性化合物では、有機液体を担体とし、この担体中
に伝熱性フィラー粒子を結合剤により分散させて成るグ
リース状の伝熱性化合物であるため、半導体装置の伝熱
部材として用いた場合に気密封止部内等に含まれる水分
が伝熱性化合物中の結合剤に作用して結合剤と水分とが
結合することがあり、その結果、伝熱性フィラー粒子を
分散させるという結合剤の能力が不足することとなっ
て、担体である有機液体と伝熱性フィラー粒子との相分
離が生じるおそれがあった。そして、そのようにして相
分離した結果、有機液体が流失して量的に不足したり、
流出した跡が空隙部となって熱伝導を妨げたり、伝熱性
フィラー粒子同士が凝集して熱伝導が伝熱性化合物内で
不均一になったり、伝熱性フィラー粒子の脱落等の機械
的強度の低下を招いたりするという問題点があった。
た伝熱性化合物では、有機液体を担体とし、この担体中
に伝熱性フィラー粒子を結合剤により分散させて成るグ
リース状の伝熱性化合物であるため、半導体装置の伝熱
部材として用いた場合に気密封止部内等に含まれる水分
が伝熱性化合物中の結合剤に作用して結合剤と水分とが
結合することがあり、その結果、伝熱性フィラー粒子を
分散させるという結合剤の能力が不足することとなっ
て、担体である有機液体と伝熱性フィラー粒子との相分
離が生じるおそれがあった。そして、そのようにして相
分離した結果、有機液体が流失して量的に不足したり、
流出した跡が空隙部となって熱伝導を妨げたり、伝熱性
フィラー粒子同士が凝集して熱伝導が伝熱性化合物内で
不均一になったり、伝熱性フィラー粒子の脱落等の機械
的強度の低下を招いたりするという問題点があった。
【0016】また、IBM Technical Disclosure Bull
etinの論文に提案された伝熱性化合物では、ポリマー担
体であるポリイソブチレンが、半導体装置の信頼性確保
のために必要とされる温度サイクル試験(半導体装置が
使用される環境または半導体集積回路素子の発熱により
半導体装置に繰り返し加わると想定される温度変化によ
って半導体装置の外観あるいは特性に異常が生じること
がないかどうかを確認するための信頼性試験であり、通
常は−40〜50℃の低温側と+125 〜150 ℃の高温側とを
一定周期で50〜1000サイクル繰り返す)を行なった場
合、その低温側で可塑性を失って硬くなり、そのため、
チップとキャップとの熱膨張率が異なることによって生
じる熱応力を伝熱性化合物が緩和できず、伝熱性化合物
内部または伝熱性化合物のチップとの接触界面付近に破
壊を生じたり、伝熱性化合物がチップあるいはキャップ
表面に密着し続けることができずに剥がれてしまったり
するという問題点があった。
etinの論文に提案された伝熱性化合物では、ポリマー担
体であるポリイソブチレンが、半導体装置の信頼性確保
のために必要とされる温度サイクル試験(半導体装置が
使用される環境または半導体集積回路素子の発熱により
半導体装置に繰り返し加わると想定される温度変化によ
って半導体装置の外観あるいは特性に異常が生じること
がないかどうかを確認するための信頼性試験であり、通
常は−40〜50℃の低温側と+125 〜150 ℃の高温側とを
一定周期で50〜1000サイクル繰り返す)を行なった場
合、その低温側で可塑性を失って硬くなり、そのため、
チップとキャップとの熱膨張率が異なることによって生
じる熱応力を伝熱性化合物が緩和できず、伝熱性化合物
内部または伝熱性化合物のチップとの接触界面付近に破
壊を生じたり、伝熱性化合物がチップあるいはキャップ
表面に密着し続けることができずに剥がれてしまったり
するという問題点があった。
【0017】本発明は上記事情に鑑み案出されたもので
あり、それ自体高い熱伝導率を有するとともに半導体集
積回路素子あるいはキャップ表面への密着性が良好で、
素子からあるいはキャップへの熱の伝導を速やかに行な
うことができ、かつ素子とキャップとの熱膨張率の差に
より生じる熱応力を吸収・緩和することができ、しかも
相分離を生じることのない信頼性の高い伝熱性化合物を
提供することを目的とする。
あり、それ自体高い熱伝導率を有するとともに半導体集
積回路素子あるいはキャップ表面への密着性が良好で、
素子からあるいはキャップへの熱の伝導を速やかに行な
うことができ、かつ素子とキャップとの熱膨張率の差に
より生じる熱応力を吸収・緩和することができ、しかも
相分離を生じることのない信頼性の高い伝熱性化合物を
提供することを目的とする。
【0018】また本発明は、その伝熱性化合物を用い
た、半導体集積回路素子で生じた熱を速やかに半導体装
置外に放熱することができる信頼性の高い半導体装置を
提供することを目的とする。
た、半導体集積回路素子で生じた熱を速やかに半導体装
置外に放熱することができる信頼性の高い半導体装置を
提供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明の伝熱性化合物
は、酢酸ビニル・アクリル酸エステル・メタクリル酸エ
ステルの少なくとも1種から成る可塑剤とエチレンとの
共重合体、または前記可塑剤の重合体とポリエチレンと
前記共重合体とから成る熱可塑性の担体樹脂15乃至60体
積%と、この担体樹脂中に分散された窒化アルミニウム
・窒化ホウ素・酸化アルミニウム・アルミニウム・銀・
銅・ダイヤモンドの少なくとも1種から成る伝熱性のフ
ィラー粒子40乃至85体積%とから成り、かつ、外添加
で、グリセリン脂肪酸エステルもしくはその重合体また
は親水性基および疎水性基を有する有機シラン類もしく
は有機チタネート類の少なくとも1種から成る分散剤が
前記フィラー粒子に対して0.5 乃至5重量%添加されて
いることを特徴とするものである。
は、酢酸ビニル・アクリル酸エステル・メタクリル酸エ
ステルの少なくとも1種から成る可塑剤とエチレンとの
共重合体、または前記可塑剤の重合体とポリエチレンと
前記共重合体とから成る熱可塑性の担体樹脂15乃至60体
積%と、この担体樹脂中に分散された窒化アルミニウム
・窒化ホウ素・酸化アルミニウム・アルミニウム・銀・
銅・ダイヤモンドの少なくとも1種から成る伝熱性のフ
ィラー粒子40乃至85体積%とから成り、かつ、外添加
で、グリセリン脂肪酸エステルもしくはその重合体また
は親水性基および疎水性基を有する有機シラン類もしく
は有機チタネート類の少なくとも1種から成る分散剤が
前記フィラー粒子に対して0.5 乃至5重量%添加されて
いることを特徴とするものである。
【0020】また本発明の伝熱性化合物は、上記構成の
伝熱性化合物において、前記アクリル酸エステルがアク
リル酸メチル・アクリル酸エチル・アクリル酸n−ブチ
ル・アクリル酸2−エチルヘキシル・アクリル酸2−ヒ
ドロキシエチルの少なくとも1種であることを特徴とす
るものである。
伝熱性化合物において、前記アクリル酸エステルがアク
リル酸メチル・アクリル酸エチル・アクリル酸n−ブチ
ル・アクリル酸2−エチルヘキシル・アクリル酸2−ヒ
ドロキシエチルの少なくとも1種であることを特徴とす
るものである。
【0021】また本発明の伝熱性化合物は、上記構成の
伝熱性化合物において、前記メタクリル酸エステルがメ
タクリル酸n−ブチル・メタクリル酸2−エチルヘキシ
ル・メタクリル酸ヒドロキシプロピルの少なくとも1種
であることを特徴とするものである。
伝熱性化合物において、前記メタクリル酸エステルがメ
タクリル酸n−ブチル・メタクリル酸2−エチルヘキシ
ル・メタクリル酸ヒドロキシプロピルの少なくとも1種
であることを特徴とするものである。
【0022】また、本発明の半導体装置は、絶縁基体に
形成された半導体素子搭載部に半導体素子が搭載される
とともに前記半導体素子搭載部に形成した電極パッドと
前記半導体素子に形成した電極とを導電性相互接続部材
により電気的に接続して成り、かつ、前記半導体素子搭
載部と前記半導体素子との間に上記各構成の伝熱性化合
物を介在させたことを特徴とするものである。
形成された半導体素子搭載部に半導体素子が搭載される
とともに前記半導体素子搭載部に形成した電極パッドと
前記半導体素子に形成した電極とを導電性相互接続部材
により電気的に接続して成り、かつ、前記半導体素子搭
載部と前記半導体素子との間に上記各構成の伝熱性化合
物を介在させたことを特徴とするものである。
【0023】さらにまた、本発明の半導体装置は、上面
に半導体素子搭載部を有する絶縁基体と蓋体とから成る
容器内部に半導体素子を搭載するとともに該半導体素子
の電極を前記絶縁基体の半導体素子搭載部に形成した電
極パッドに導電性相互接続部材により電気的に接続させ
た半導体装置であって、前記半導体素子の上面と前記蓋
体内面との間および/または前記半導体素子下面と前記
半導体素子搭載部との間に上記各構成の伝熱性化合物を
介在させたことを特徴とするものである。
に半導体素子搭載部を有する絶縁基体と蓋体とから成る
容器内部に半導体素子を搭載するとともに該半導体素子
の電極を前記絶縁基体の半導体素子搭載部に形成した電
極パッドに導電性相互接続部材により電気的に接続させ
た半導体装置であって、前記半導体素子の上面と前記蓋
体内面との間および/または前記半導体素子下面と前記
半導体素子搭載部との間に上記各構成の伝熱性化合物を
介在させたことを特徴とするものである。
【0024】
【発明の実施の形態】本発明の伝熱性化合物によれば、
担体樹脂を前記可塑剤とエチレンとの共重合体、または
前記可塑剤の重合体とポリエチレンと前記共重合体とか
ら成る熱可塑性の樹脂としたことから、担体樹脂を構成
するエチレンの重合部分(エチレンと可塑剤との共重合
体のエチレン重合部分およびポリエチレン)により、フ
ィラー粒子を互いに接触した状態で保持し、かつ、担体
樹脂が重力等により流出してしまうことがない程度に一
定の形を維持するに足りるだけの強度を確保することが
できる。
担体樹脂を前記可塑剤とエチレンとの共重合体、または
前記可塑剤の重合体とポリエチレンと前記共重合体とか
ら成る熱可塑性の樹脂としたことから、担体樹脂を構成
するエチレンの重合部分(エチレンと可塑剤との共重合
体のエチレン重合部分およびポリエチレン)により、フ
ィラー粒子を互いに接触した状態で保持し、かつ、担体
樹脂が重力等により流出してしまうことがない程度に一
定の形を維持するに足りるだけの強度を確保することが
できる。
【0025】また本発明の伝熱性化合物によれば、担体
樹脂を前記可塑剤とエチレンとの共重合体、または前記
可塑剤の重合体とポリエチレンと前記共重合体とから成
る熱可塑性の樹脂としたことから、樹脂に可塑性を与え
るという可塑剤の作用により、ポリエチレンのみでは可
塑性に乏しい−40〜50℃程度の温度領域でも、伝熱性化
合物と熱のやりとりを行なう素子やキャップ等の物に伝
熱性化合物を密着させるために加えられる圧力や半導体
装置の素子とキャップとの熱膨張率の違いによって生じ
る熱応力等の外力により容易に変形することができるよ
うな、十分な可塑性を有するものとなる。
樹脂を前記可塑剤とエチレンとの共重合体、または前記
可塑剤の重合体とポリエチレンと前記共重合体とから成
る熱可塑性の樹脂としたことから、樹脂に可塑性を与え
るという可塑剤の作用により、ポリエチレンのみでは可
塑性に乏しい−40〜50℃程度の温度領域でも、伝熱性化
合物と熱のやりとりを行なう素子やキャップ等の物に伝
熱性化合物を密着させるために加えられる圧力や半導体
装置の素子とキャップとの熱膨張率の違いによって生じ
る熱応力等の外力により容易に変形することができるよ
うな、十分な可塑性を有するものとなる。
【0026】このように、担体樹脂が十分な可塑性を有
していることにより、本発明の伝熱性化合物を半導体装
置において素子とキャップとの間の伝熱手段として用い
た場合は、素子が作動していない状態の20℃程度の温度
領域でも伝熱性化合物の変形が容易であるため、素子お
よびキャップそれぞれの表面の微小な凹凸形状に応じて
伝熱性化合物を変形させてこれらの表面に密着させるこ
とができる。そして、伝熱性化合物と素子およびキャッ
プとが密着することにより、素子の作動に伴って発生し
た熱を素子から伝熱性化合物へ、次いで伝熱性化合物か
らキャップへと速やかに伝導することができる。
していることにより、本発明の伝熱性化合物を半導体装
置において素子とキャップとの間の伝熱手段として用い
た場合は、素子が作動していない状態の20℃程度の温度
領域でも伝熱性化合物の変形が容易であるため、素子お
よびキャップそれぞれの表面の微小な凹凸形状に応じて
伝熱性化合物を変形させてこれらの表面に密着させるこ
とができる。そして、伝熱性化合物と素子およびキャッ
プとが密着することにより、素子の作動に伴って発生し
た熱を素子から伝熱性化合物へ、次いで伝熱性化合物か
らキャップへと速やかに伝導することができる。
【0027】また、担体樹脂が十分な可塑性を有してお
り、しかも−40〜50℃程度の低い温度領域でも可塑性を
有していて温度サイクル試験等により繰り返し低い温度
になったとしても可塑性を失うことがないことから、素
子とキャップとの熱膨張率の違いにより生じる熱応力を
伝熱性化合物の変形により吸収・緩和することができ、
伝熱性化合物または素子の破壊や、伝熱性化合物と素子
あるいはキャップとの界面でのキレツやハガレの発生を
防ぐことができ、伝熱性化合物の素子およびキャップへ
の密着性を維持することができる。
り、しかも−40〜50℃程度の低い温度領域でも可塑性を
有していて温度サイクル試験等により繰り返し低い温度
になったとしても可塑性を失うことがないことから、素
子とキャップとの熱膨張率の違いにより生じる熱応力を
伝熱性化合物の変形により吸収・緩和することができ、
伝熱性化合物または素子の破壊や、伝熱性化合物と素子
あるいはキャップとの界面でのキレツやハガレの発生を
防ぐことができ、伝熱性化合物の素子およびキャップへ
の密着性を維持することができる。
【0028】また、本発明の伝熱性化合物によれば、担
体樹脂が素子の発熱によって可塑性が向上するような熱
可塑性樹脂であることから、素子の作動に伴う発熱が始
まると担体樹脂の可塑性が向上して熱応力の吸収・緩和
に有利になるとともに、伝熱性化合物の粘着性が向上し
て素子およびキャップへの密着性が向上するという利点
がある。
体樹脂が素子の発熱によって可塑性が向上するような熱
可塑性樹脂であることから、素子の作動に伴う発熱が始
まると担体樹脂の可塑性が向上して熱応力の吸収・緩和
に有利になるとともに、伝熱性化合物の粘着性が向上し
て素子およびキャップへの密着性が向上するという利点
がある。
【0029】さらに、本発明の伝熱性化合物によれば、
担体樹脂を構成するエチレンの重合部分が疎水性である
ことから、水分が担体樹脂の内部に侵入することと担体
樹脂の表面に吸着することを防ぐ作用がある。このた
め、本発明の伝熱性化合物を半導体装置内で素子とキャ
ップとの間の伝熱手段として用いた場合、水分が伝熱性
化合物を通過して素子あるいはキャップの表面に接触し
てこれらの表面を腐食させることを防ぐことができると
いう効果も有する。
担体樹脂を構成するエチレンの重合部分が疎水性である
ことから、水分が担体樹脂の内部に侵入することと担体
樹脂の表面に吸着することを防ぐ作用がある。このた
め、本発明の伝熱性化合物を半導体装置内で素子とキャ
ップとの間の伝熱手段として用いた場合、水分が伝熱性
化合物を通過して素子あるいはキャップの表面に接触し
てこれらの表面を腐食させることを防ぐことができると
いう効果も有する。
【0030】なお、伝熱性化合物を半導体装置内で素子
とキャップとの間の伝熱手段として用いる場合、通常50
〜500 μm程度に設定される素子上面とキャップ下面と
の間の幅と同じかまたはわずかに厚いシート状に成型し
た後、これを適当な寸法に切断し、次いでこれを基体に
搭載した素子に載せて、素子上面とキャップ下面とが伝
熱性化合物に密着するように適当な圧力を加えながらキ
ャップと基体とを熱硬化性樹脂等で接着するという方法
が一般的に採用される。
とキャップとの間の伝熱手段として用いる場合、通常50
〜500 μm程度に設定される素子上面とキャップ下面と
の間の幅と同じかまたはわずかに厚いシート状に成型し
た後、これを適当な寸法に切断し、次いでこれを基体に
搭載した素子に載せて、素子上面とキャップ下面とが伝
熱性化合物に密着するように適当な圧力を加えながらキ
ャップと基体とを熱硬化性樹脂等で接着するという方法
が一般的に採用される。
【0031】従って、伝熱性化合物は、数百μm程度以
下の薄いシートとしたときに搬送あるいは素子に載せる
作業等での取扱いでシートが簡単に折れたりすることが
ないような機械的強度を有していることが好ましい。
下の薄いシートとしたときに搬送あるいは素子に載せる
作業等での取扱いでシートが簡単に折れたりすることが
ないような機械的強度を有していることが好ましい。
【0032】また、上記のように素子上面とキャップ下
面とが伝熱性化合物に密着するように圧力をかけたとき
にこの圧力で素子が破壊されることがないように、伝熱
性化合物がこの圧力を吸収・緩和できる程度の可塑性を
有していることも好ましい。
面とが伝熱性化合物に密着するように圧力をかけたとき
にこの圧力で素子が破壊されることがないように、伝熱
性化合物がこの圧力を吸収・緩和できる程度の可塑性を
有していることも好ましい。
【0033】また、フリップチップ方式で素子が基体に
半田層を介して取り付けられている場合には、前記圧力
により半田層およびその接合部が破壊されることがない
ように、圧力を吸収・緩和できる程度の可塑性を有して
いることも好ましい。
半田層を介して取り付けられている場合には、前記圧力
により半田層およびその接合部が破壊されることがない
ように、圧力を吸収・緩和できる程度の可塑性を有して
いることも好ましい。
【0034】本発明の伝熱性化合物の担体樹脂の組成に
おいて、可塑剤が20重量%以上の場合には、担体樹脂が
十分な可塑性を有するものとなるため、本発明の伝熱性
化合物を半導体装置において素子とキャップとの間の伝
熱手段として用いた場合、伝熱性化合物を素子およびキ
ャップに密着させるための圧力を弱くすることができ、
素子を破壊するおそれを小さくすることができる。ま
た、可塑剤が30重量%以上の場合には担体樹脂の可塑性
はさらに向上し、前記圧力をさらに弱くすることがで
き、素子がフリップチップ方式で基体に取り付けられて
いる場合でも取り付け用の半田層およびその接合部が破
壊されることもない。
おいて、可塑剤が20重量%以上の場合には、担体樹脂が
十分な可塑性を有するものとなるため、本発明の伝熱性
化合物を半導体装置において素子とキャップとの間の伝
熱手段として用いた場合、伝熱性化合物を素子およびキ
ャップに密着させるための圧力を弱くすることができ、
素子を破壊するおそれを小さくすることができる。ま
た、可塑剤が30重量%以上の場合には担体樹脂の可塑性
はさらに向上し、前記圧力をさらに弱くすることがで
き、素子がフリップチップ方式で基体に取り付けられて
いる場合でも取り付け用の半田層およびその接合部が破
壊されることもない。
【0035】他方、可塑剤を60重量%以下とした場合に
は、伝熱性化合物を所望のシート状に成型して用いるこ
とができる程度の機械的強度を確保することができ、50
重量%以下とした場合にはシート状に成型した場合でも
取扱いによって簡単に折れることがないような機械的強
度を確保することができる。
は、伝熱性化合物を所望のシート状に成型して用いるこ
とができる程度の機械的強度を確保することができ、50
重量%以下とした場合にはシート状に成型した場合でも
取扱いによって簡単に折れることがないような機械的強
度を確保することができる。
【0036】従って、伝熱性化合物が薄いシート状とさ
れたときの機械的強度と前記圧力を吸収・緩和できるよ
うな可塑性とを併せ持つためには、担体樹脂の組成にお
いて可塑剤を20〜60重量%とすることが好ましく、30〜
50重量%とすることがより好ましい。
れたときの機械的強度と前記圧力を吸収・緩和できるよ
うな可塑性とを併せ持つためには、担体樹脂の組成にお
いて可塑剤を20〜60重量%とすることが好ましく、30〜
50重量%とすることがより好ましい。
【0037】さらに、担体樹脂の組成を可塑剤が20〜60
重量%という好ましい範囲とした場合は、担体樹脂は25
0 〜260 ℃程度まで加熱されても熱分解しにくいため、
この担体樹脂を用いて作製した伝熱性化合物を半導体装
置において素子と絶縁基体またはキャップとの間の伝熱
手段として使用し、この半導体装置を外部回路に半田付
けにより取り付ける際等に半田を溶融させるためにリフ
ロー炉等により半導体装置が200 〜250 ℃程度にまで加
熱されても、担体樹脂は熱分解することがなく、フィラ
ー粒子を保持して伝熱手段としての機能を維持すること
ができるという効果がある。
重量%という好ましい範囲とした場合は、担体樹脂は25
0 〜260 ℃程度まで加熱されても熱分解しにくいため、
この担体樹脂を用いて作製した伝熱性化合物を半導体装
置において素子と絶縁基体またはキャップとの間の伝熱
手段として使用し、この半導体装置を外部回路に半田付
けにより取り付ける際等に半田を溶融させるためにリフ
ロー炉等により半導体装置が200 〜250 ℃程度にまで加
熱されても、担体樹脂は熱分解することがなく、フィラ
ー粒子を保持して伝熱手段としての機能を維持すること
ができるという効果がある。
【0038】なお、担体樹脂に可塑性を与えるという可
塑剤の作用は、可塑剤とエチレンとの共重合体がランダ
ム共重合により可塑剤とエチレンとが不規則に連なった
構造であること、また、ポリエチレンや前記共重合体の
間に可塑剤の重合体が割り込むことにより樹脂の結晶性
が低くなることにより生じると考えられる。
塑剤の作用は、可塑剤とエチレンとの共重合体がランダ
ム共重合により可塑剤とエチレンとが不規則に連なった
構造であること、また、ポリエチレンや前記共重合体の
間に可塑剤の重合体が割り込むことにより樹脂の結晶性
が低くなることにより生じると考えられる。
【0039】本発明の伝熱性化合物において可塑剤とし
て用いられる酢酸ビニル・アクリル酸エステル・メタク
リル酸エステルは、いずれも炭素−炭素二重結合を有す
るとともに、この二重結合の部分に隣接して樹脂の結晶
性を低くするカルボニル基(−CO−)を有しているこ
とから、重合体となったりエチレンと共重合体を形成し
たりすることにより、担体樹脂に可塑性を与えるという
用途に適したものとなっている。
て用いられる酢酸ビニル・アクリル酸エステル・メタク
リル酸エステルは、いずれも炭素−炭素二重結合を有す
るとともに、この二重結合の部分に隣接して樹脂の結晶
性を低くするカルボニル基(−CO−)を有しているこ
とから、重合体となったりエチレンと共重合体を形成し
たりすることにより、担体樹脂に可塑性を与えるという
用途に適したものとなっている。
【0040】また、酢酸ビニル、アクリル酸エステルの
うちアクリル酸メチル・アクリル酸エチル・アクリル酸
n−ブチル・アクリル酸2−エチルヘキシル・アクリル
酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸エステルのうち
メタクリル酸n−ブチル・メタクリル酸2−エチルヘキ
シル・メタクリル酸ヒドロキシプロピルは、いずれも重
合体のガラス転移点が30℃以下であることから、可塑剤
の重合体そのものが十分な可塑性を有していて、担体樹
脂の可塑性を十分なものとすることが容易となる。
うちアクリル酸メチル・アクリル酸エチル・アクリル酸
n−ブチル・アクリル酸2−エチルヘキシル・アクリル
酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸エステルのうち
メタクリル酸n−ブチル・メタクリル酸2−エチルヘキ
シル・メタクリル酸ヒドロキシプロピルは、いずれも重
合体のガラス転移点が30℃以下であることから、可塑剤
の重合体そのものが十分な可塑性を有していて、担体樹
脂の可塑性を十分なものとすることが容易となる。
【0041】伝熱性化合物の熱伝導率は、熱を伝えると
いう目的からして高い程有効であるが、半導体装置内で
素子とキャップまたは基板との間の伝熱手段として用い
る場合には、1W/m・K以上であることが望ましい。
いう目的からして高い程有効であるが、半導体装置内で
素子とキャップまたは基板との間の伝熱手段として用い
る場合には、1W/m・K以上であることが望ましい。
【0042】これは、近年の発熱量の大きな素子の発熱
量が60W/cm2 、素子とキャップまたは基板との距離
(伝熱性化合物の厚み)が100 μm、外気温が20℃とい
う一般的な条件を規定し、この条件下で素子の温度を素
子が正常に作動し得る80℃以下に抑えようとすると、伝
熱性化合物の温度勾配は20−80=−60(K/100 μm)
=−6×105 K/m以上の値とする必要があり、定義式
Q=−α∇Q(Qは熱流量(W/m2 )、αは熱伝導率
(W/m・K)、∇Qは温度勾配(K/m))に当ては
めると∇Q=−(Q/α)≧6×105 で、素子からの発
熱量Q=60W/cm2 =6×105 W/m2 であるから、
−(6×105 /α)≧6×105 よりα≧1(W/m・
K)となるためである。
量が60W/cm2 、素子とキャップまたは基板との距離
(伝熱性化合物の厚み)が100 μm、外気温が20℃とい
う一般的な条件を規定し、この条件下で素子の温度を素
子が正常に作動し得る80℃以下に抑えようとすると、伝
熱性化合物の温度勾配は20−80=−60(K/100 μm)
=−6×105 K/m以上の値とする必要があり、定義式
Q=−α∇Q(Qは熱流量(W/m2 )、αは熱伝導率
(W/m・K)、∇Qは温度勾配(K/m))に当ては
めると∇Q=−(Q/α)≧6×105 で、素子からの発
熱量Q=60W/cm2 =6×105 W/m2 であるから、
−(6×105 /α)≧6×105 よりα≧1(W/m・
K)となるためである。
【0043】本発明の伝熱性化合物によれば、伝熱性の
フィラー粒子が窒化アルミニウム・窒化ホウ素・酸化ア
ルミニウム・アルミニウム・銀・銅・ダイヤモンドの少
なくとも1種から成ることから、これらフィラー粒子の
熱伝導率がいずれも30W/m・K以上と高いので、伝熱
性化合物の熱伝導率を容易に1W/m・K以上の高い値
とすることができる。
フィラー粒子が窒化アルミニウム・窒化ホウ素・酸化ア
ルミニウム・アルミニウム・銀・銅・ダイヤモンドの少
なくとも1種から成ることから、これらフィラー粒子の
熱伝導率がいずれも30W/m・K以上と高いので、伝熱
性化合物の熱伝導率を容易に1W/m・K以上の高い値
とすることができる。
【0044】ここで、本発明の伝熱性化合物に用いるフ
ィラー粒子としては、その粒径が1μm以上のものを用
いることが好ましい。粒径が1μm未満であると、伝熱
性化合物中の熱伝導経路においてフィラー粒子同士の接
触界面を経る頻度が高くなり、このような界面での熱伝
導がフィラー粒子内部での熱伝導に比べて劣ることから
伝熱性化合物の熱伝導率を1W/m・K以上と高くする
ことが困難となる傾向にある。
ィラー粒子としては、その粒径が1μm以上のものを用
いることが好ましい。粒径が1μm未満であると、伝熱
性化合物中の熱伝導経路においてフィラー粒子同士の接
触界面を経る頻度が高くなり、このような界面での熱伝
導がフィラー粒子内部での熱伝導に比べて劣ることから
伝熱性化合物の熱伝導率を1W/m・K以上と高くする
ことが困難となる傾向にある。
【0045】他方、粒径の上限値については伝熱性化合
物の熱伝導率を高くする上では特に制限はないが、2つ
の部材の間に介在して両部材間の熱の伝導を行なうとい
う伝熱性化合物の使用形態から見て、フィラー粒子の粒
径が両部材間の距離すなわち使用時の伝熱性化合物の厚
みを超えるものであると、伝熱性化合物の表面にフィラ
ー粒子が突出して伝熱性化合物表面の平滑性を損ねて両
部材の表面に伝熱性化合物が密着することができなくな
るおそれがある。
物の熱伝導率を高くする上では特に制限はないが、2つ
の部材の間に介在して両部材間の熱の伝導を行なうとい
う伝熱性化合物の使用形態から見て、フィラー粒子の粒
径が両部材間の距離すなわち使用時の伝熱性化合物の厚
みを超えるものであると、伝熱性化合物の表面にフィラ
ー粒子が突出して伝熱性化合物表面の平滑性を損ねて両
部材の表面に伝熱性化合物が密着することができなくな
るおそれがある。
【0046】従って、伝熱性のフィラー粒子の粒径は、
1μm以上のものであり、また、伝熱性化合物の使用時
の厚みを超えないものであることが好ましい。
1μm以上のものであり、また、伝熱性化合物の使用時
の厚みを超えないものであることが好ましい。
【0047】本発明の伝熱性化合物においては、担体樹
脂およびフィラー粒子の組成比として担体樹脂を15〜60
体積%(フィラー粒子を40〜85体積%)の範囲内とする
必要がある。
脂およびフィラー粒子の組成比として担体樹脂を15〜60
体積%(フィラー粒子を40〜85体積%)の範囲内とする
必要がある。
【0048】伝熱性化合物中の担体樹脂が15体積%未満
(フィラー粒子が85体積%を超える)となると、フィラ
ー粒子に比べて担体樹脂の量が少なくなるため、互いに
接触し合って伝熱経路を形成したフィラー粒子をつなぎ
とめて保持することが困難となり、フィラー粒子が脱落
したり伝熱性化合物をシート状としたときの機械的強度
を弱くするという問題点があり、また、担体樹脂が不足
するため伝熱性化合物の表面にフィラー粒子が突出して
しまい、伝熱性化合物の表面を平滑にすることが困難と
なる。
(フィラー粒子が85体積%を超える)となると、フィラ
ー粒子に比べて担体樹脂の量が少なくなるため、互いに
接触し合って伝熱経路を形成したフィラー粒子をつなぎ
とめて保持することが困難となり、フィラー粒子が脱落
したり伝熱性化合物をシート状としたときの機械的強度
を弱くするという問題点があり、また、担体樹脂が不足
するため伝熱性化合物の表面にフィラー粒子が突出して
しまい、伝熱性化合物の表面を平滑にすることが困難と
なる。
【0049】他方、伝熱性化合物中の担体樹脂が60体積
%を超える(フィラー粒子が40体積%未満)と、フィラ
ー粒子に比べて担体樹脂の量が多くなり、フィラー粒子
の間に担体樹脂が割り込んでフィラー粒子同士の直接の
接触が妨げられ、伝熱性化合物の熱伝導率を1W/m・
K以上と高くすることが困難となる傾向がある。
%を超える(フィラー粒子が40体積%未満)と、フィラ
ー粒子に比べて担体樹脂の量が多くなり、フィラー粒子
の間に担体樹脂が割り込んでフィラー粒子同士の直接の
接触が妨げられ、伝熱性化合物の熱伝導率を1W/m・
K以上と高くすることが困難となる傾向がある。
【0050】さらに、本発明の伝熱性化合物によれば、
分散剤として、グリセリン脂肪酸エステル・グリセリン
脂肪酸エステルの重合体・親水性基および疎水性基を有
する有機シラン類・親水性基および疎水性基を有する有
機チタネート類の少なくとも1種から成る分散剤が、上
記担体樹脂とフィラー粒子との混合物に対して外添加
で、フィラー粒子に対して0.5 〜5重量%添加されてお
り、これら分散剤はいずれも親水性基および疎水性基を
有していることから、親水性基がフィラー粒子の表面に
水素結合等の2次結合により結合し、疎水性基が疎水性
の担体樹脂との親和性により担体樹脂と結合する性質を
有している。
分散剤として、グリセリン脂肪酸エステル・グリセリン
脂肪酸エステルの重合体・親水性基および疎水性基を有
する有機シラン類・親水性基および疎水性基を有する有
機チタネート類の少なくとも1種から成る分散剤が、上
記担体樹脂とフィラー粒子との混合物に対して外添加
で、フィラー粒子に対して0.5 〜5重量%添加されてお
り、これら分散剤はいずれも親水性基および疎水性基を
有していることから、親水性基がフィラー粒子の表面に
水素結合等の2次結合により結合し、疎水性基が疎水性
の担体樹脂との親和性により担体樹脂と結合する性質を
有している。
【0051】従って、加熱溶融され、または有機溶剤へ
の溶解により液状となった担体樹脂中に伝熱性化合物中
で40〜85体積%となる量のフィラー粒子を分散剤と共に
混合することにより、分散剤の上記作用によりフィラー
粒子が均一に分散し、これを冷却あるいは乾燥して固体
とすることにより、固体の担体樹脂中にフィラー粒子が
均一に分散し、フィラー粒子同士が直接に接触し合って
伝熱経路を形成した状態で担体樹脂により保持された伝
熱性化合物を作製することができる。
の溶解により液状となった担体樹脂中に伝熱性化合物中
で40〜85体積%となる量のフィラー粒子を分散剤と共に
混合することにより、分散剤の上記作用によりフィラー
粒子が均一に分散し、これを冷却あるいは乾燥して固体
とすることにより、固体の担体樹脂中にフィラー粒子が
均一に分散し、フィラー粒子同士が直接に接触し合って
伝熱経路を形成した状態で担体樹脂により保持された伝
熱性化合物を作製することができる。
【0052】分散剤の添加量がフィラー粒子に対して0.
5 重量%未満の場合は、フィラー粒子全体を担体樹脂中
に均一に分散させるには量的に不足することとなり、分
散剤の作用しないフィラー粒子同士が凝集して伝熱性化
合物中に偏って存在して、伝熱性化合物の熱伝導率を不
均一にしたりフィラー粒子が偏っている部分で担体樹脂
が不足して伝熱性化合物の機械的強度を弱くしてしまっ
たりする。
5 重量%未満の場合は、フィラー粒子全体を担体樹脂中
に均一に分散させるには量的に不足することとなり、分
散剤の作用しないフィラー粒子同士が凝集して伝熱性化
合物中に偏って存在して、伝熱性化合物の熱伝導率を不
均一にしたりフィラー粒子が偏っている部分で担体樹脂
が不足して伝熱性化合物の機械的強度を弱くしてしまっ
たりする。
【0053】他方、分散剤をフィラー粒子に対して5重
量%を超えて添加しても、フィラー粒子を分散させる作
用がより向上することはなく、かえって余分に添加され
た分散剤により半導体装置に悪影響を与えるおそれがあ
り、特に、フィラー粒子の混合比率を高くした伝熱性化
合物の場合には添加する分散剤の量も多くなって悪影響
をより与えやすくなる傾向がある。すなわち、例えばキ
ャップを基体に熱硬化性樹脂により接着する際の加熱処
理や半導体装置を外部の回路基板等に半田付け実装する
際の加熱処理等の熱により、伝熱性化合物中の分散剤の
一部が蒸発し、キャップと基体とを接着している熱硬化
性樹脂に可塑性を与えてしまい、キャップと基体との固
着力を弱めてしまうといった問題が生じる。
量%を超えて添加しても、フィラー粒子を分散させる作
用がより向上することはなく、かえって余分に添加され
た分散剤により半導体装置に悪影響を与えるおそれがあ
り、特に、フィラー粒子の混合比率を高くした伝熱性化
合物の場合には添加する分散剤の量も多くなって悪影響
をより与えやすくなる傾向がある。すなわち、例えばキ
ャップを基体に熱硬化性樹脂により接着する際の加熱処
理や半導体装置を外部の回路基板等に半田付け実装する
際の加熱処理等の熱により、伝熱性化合物中の分散剤の
一部が蒸発し、キャップと基体とを接着している熱硬化
性樹脂に可塑性を与えてしまい、キャップと基体との固
着力を弱めてしまうといった問題が生じる。
【0054】従って、分散剤の添加量はフィラー粒子に
対して0.5 〜5重量%の範囲で添加する必要がある。
対して0.5 〜5重量%の範囲で添加する必要がある。
【0055】本発明の伝熱性化合物に対する分散剤とし
て、グリセリン脂肪酸エステルもしくはその重合体・有
機シラン類・有機チタネート類は、具体的には次に示す
ものを用いる。これらは、フィラー粒子と結合しやす
く、かつ担体樹脂への親和性にも優れるため、フィラー
粒子を担体樹脂中に分散させる作用に優れるという利点
を有する。
て、グリセリン脂肪酸エステルもしくはその重合体・有
機シラン類・有機チタネート類は、具体的には次に示す
ものを用いる。これらは、フィラー粒子と結合しやす
く、かつ担体樹脂への親和性にも優れるため、フィラー
粒子を担体樹脂中に分散させる作用に優れるという利点
を有する。
【0056】グリセリン脂肪酸エステルもしくはその重
合体としては、
合体としては、
【0057】
【化1】
【0058】で表わされ、加熱溶融または有機溶剤への
溶解により液状となった担体樹脂中に添加し、攪拌する
ことにより均一に拡散することができる程度の流動性を
20〜30℃程度の温度以下で有しているものが用いられ
る。
溶解により液状となった担体樹脂中に添加し、攪拌する
ことにより均一に拡散することができる程度の流動性を
20〜30℃程度の温度以下で有しているものが用いられ
る。
【0059】なお、R,R’,R”は同じ炭化水素基で
も差し支えない。
も差し支えない。
【0060】親水性基および疎水性基を有する有機シラ
ン類としてはシラン(SiH4 )の水素(H)を親水性
基および疎水性基で置換したものが用いられ、例えばビ
ニルトリエトキシシラン・ビニルトリス(β−メトキシ
エトキシ)シラン・β−(3,4−エポキシシクロヘキ
シル)エチルトリメトキシシラン・γ−グリシドキシプ
ロピルトリメトキシシラン・γ−メタクリロキシプロピ
ルトリメトキシシラン・N−β−(アミノエチル)−γ
−アミノプロピルトリメトキシシラン・N−β−(アミ
ノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラ
ン・γ−アミノプロピルトリエトキシシラン・γ−プロ
ロピルトリメトキシシラン・γ−メルカプトプロピルト
リメトキシシラン等があり、これらにおいてメトキシ基
(−OCH3 )・エトキシ基(−OC2 H5 )・β−メ
トキシエトキシ基(−OC2 H4−O−CH3 )等のア
ルコキシ基およびその誘導体が親水性基であり、その他
の置換基が疎水性基である。
ン類としてはシラン(SiH4 )の水素(H)を親水性
基および疎水性基で置換したものが用いられ、例えばビ
ニルトリエトキシシラン・ビニルトリス(β−メトキシ
エトキシ)シラン・β−(3,4−エポキシシクロヘキ
シル)エチルトリメトキシシラン・γ−グリシドキシプ
ロピルトリメトキシシラン・γ−メタクリロキシプロピ
ルトリメトキシシラン・N−β−(アミノエチル)−γ
−アミノプロピルトリメトキシシラン・N−β−(アミ
ノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラ
ン・γ−アミノプロピルトリエトキシシラン・γ−プロ
ロピルトリメトキシシラン・γ−メルカプトプロピルト
リメトキシシラン等があり、これらにおいてメトキシ基
(−OCH3 )・エトキシ基(−OC2 H5 )・β−メ
トキシエトキシ基(−OC2 H4−O−CH3 )等のア
ルコキシ基およびその誘導体が親水性基であり、その他
の置換基が疎水性基である。
【0061】親水性基および疎水性基を有する有機チタ
ネート類としては、アルコキシ基やその誘導体、または
グリコール酸等の親水性基と、炭素数8以上のアルキル
基によるリン酸エステルや水に不溶性の高級脂肪酸等の
疎水性基とがチタン(Ti)と結合したものが用いら
れ、例えば、
ネート類としては、アルコキシ基やその誘導体、または
グリコール酸等の親水性基と、炭素数8以上のアルキル
基によるリン酸エステルや水に不溶性の高級脂肪酸等の
疎水性基とがチタン(Ti)と結合したものが用いら
れ、例えば、
【0062】
【化2】
【0063】
【化3】
【0064】
【化4】
【0065】
【化5】
【0066】
【化6】
【0067】等があり、上記各化学式のうちチタンを含
む左側が親水性基としてフィラー粒子と結合し、チタン
よりも右側が疎水性基として担体樹脂と親和性を有す
る。
む左側が親水性基としてフィラー粒子と結合し、チタン
よりも右側が疎水性基として担体樹脂と親和性を有す
る。
【0068】なお、上記化学式中の{ }内の基は炭素
数が8以上と多い有機官能基であることから疎水性基と
して作用するが、フィラー粒子表面の吸着水や空気中の
水分等と加水分解反応を起こすことにより水素結合し得
るようになり、親水性基としても作用し得るようにな
る。
数が8以上と多い有機官能基であることから疎水性基と
して作用するが、フィラー粒子表面の吸着水や空気中の
水分等と加水分解反応を起こすことにより水素結合し得
るようになり、親水性基としても作用し得るようにな
る。
【0069】また、疎水性基はチタンに直接結合してい
ても、あるいはチタンに結合した他の基(飽和または不
飽和の炭化水素基・アルコキシ基等)に置換基として結
合していてもよい。
ても、あるいはチタンに結合した他の基(飽和または不
飽和の炭化水素基・アルコキシ基等)に置換基として結
合していてもよい。
【0070】これらの有機チタネート類では、チタンは
酸化数が4のTi(IV)としてチタネートを形成すること
から、チタンへの結合の数が合計4本となるように、親
水性基と、疎水性基または疎水性基の結合している他の
基とがチタンに結合する。
酸化数が4のTi(IV)としてチタネートを形成すること
から、チタンへの結合の数が合計4本となるように、親
水性基と、疎水性基または疎水性基の結合している他の
基とがチタンに結合する。
【0071】以上のように、本発明の伝熱性化合物は、
担体樹脂中に均一に分散された伝熱性のフィラー粒子が
固体である担体樹脂により固定された構造であることか
ら、分散剤が水分と結合することによってそのフィラー
粒子を分散させるという作用を失ってもフィラー粒子と
担体樹脂とが分離することはない。
担体樹脂中に均一に分散された伝熱性のフィラー粒子が
固体である担体樹脂により固定された構造であることか
ら、分散剤が水分と結合することによってそのフィラー
粒子を分散させるという作用を失ってもフィラー粒子と
担体樹脂とが分離することはない。
【0072】また、本発明の伝熱性化合物は、通常は加
熱溶融または有機溶剤への溶解により低粘度の液状とな
った担体樹脂中にフィラー粒子を分散剤と共に混合して
作製されるので、フィラー粒子の周囲に担体樹脂が用意
に回り込むことができ、高充填率でのフィラー粒子の充
填が可能となり、伝熱性化合物の熱伝導率を高くするこ
とができる。
熱溶融または有機溶剤への溶解により低粘度の液状とな
った担体樹脂中にフィラー粒子を分散剤と共に混合して
作製されるので、フィラー粒子の周囲に担体樹脂が用意
に回り込むことができ、高充填率でのフィラー粒子の充
填が可能となり、伝熱性化合物の熱伝導率を高くするこ
とができる。
【0073】次に、本発明の伝熱性化合物についてその
作製方法の例を説明する。
作製方法の例を説明する。
【0074】〔作製例1〕まず、フィラー粒子と分散剤
とを溶剤(トルエン・キシレン・酢酸エチル・酢酸ブチ
ル・アセトン等の、芳香族系・エステル系・ケトン系の
有機溶剤として一般に汎用されている溶剤)に混合して
スラリー状の混合物とし、これを攪拌した後溶剤を蒸発
させて乾燥することにより、表面に分散剤がコーティン
グされたフィラー粒子(以下、フィラー粒子という)
を得る。
とを溶剤(トルエン・キシレン・酢酸エチル・酢酸ブチ
ル・アセトン等の、芳香族系・エステル系・ケトン系の
有機溶剤として一般に汎用されている溶剤)に混合して
スラリー状の混合物とし、これを攪拌した後溶剤を蒸発
させて乾燥することにより、表面に分散剤がコーティン
グされたフィラー粒子(以下、フィラー粒子という)
を得る。
【0075】次いで、フィラー粒子に担体樹脂となる
原料樹脂を混合し、混練機を用いて原料樹脂が溶融する
温度(100 〜200 ℃)まで加温しつつ混練する。
原料樹脂を混合し、混練機を用いて原料樹脂が溶融する
温度(100 〜200 ℃)まで加温しつつ混練する。
【0076】この際、原料樹脂の溶融を促進するととも
に担体樹脂の可塑性を向上させるために、原料樹脂中の
可塑剤に加えて、さらに可塑化剤を添加してもよい。こ
のような可塑化剤としては、例えばジメチルフタレート
(DMP)・ジエチルフタレート(DEP)・ジブチル
フタレート(DBP)・ジオクチルフタレート(DO
P)・ブチルベンジルフタレート(BBP)・エチルフ
タリールエチルグリコレート(EPEG)・メチルフタ
リールエチルグリコレート(MPEG)・ブチルフタリ
ールブチルグリコレート(BPBG)等のフタル酸エス
テル類、トリクレジールホスヘート(TCP)・トリフ
ェニルホスヘート(TPP)・トリブトキシエチルホス
ヘート(TBXP)等のリン酸エステル類、ジイソブチ
ルアジペート(DIBA)・ジブチルセパケート(DB
S)・ジイソデシルアジペート(DIDA)等の脂肪酸
エステル類の他、ポリエステル系・脂肪酸系・トリメリ
テート系(トリ−2−エチルヘキシルトリメリテート)
等の、原料樹脂と相溶性の有機物を用いることができ、
伝熱性化合物中で40体積%以下の範囲となるように添加
すればよい。
に担体樹脂の可塑性を向上させるために、原料樹脂中の
可塑剤に加えて、さらに可塑化剤を添加してもよい。こ
のような可塑化剤としては、例えばジメチルフタレート
(DMP)・ジエチルフタレート(DEP)・ジブチル
フタレート(DBP)・ジオクチルフタレート(DO
P)・ブチルベンジルフタレート(BBP)・エチルフ
タリールエチルグリコレート(EPEG)・メチルフタ
リールエチルグリコレート(MPEG)・ブチルフタリ
ールブチルグリコレート(BPBG)等のフタル酸エス
テル類、トリクレジールホスヘート(TCP)・トリフ
ェニルホスヘート(TPP)・トリブトキシエチルホス
ヘート(TBXP)等のリン酸エステル類、ジイソブチ
ルアジペート(DIBA)・ジブチルセパケート(DB
S)・ジイソデシルアジペート(DIDA)等の脂肪酸
エステル類の他、ポリエステル系・脂肪酸系・トリメリ
テート系(トリ−2−エチルヘキシルトリメリテート)
等の、原料樹脂と相溶性の有機物を用いることができ、
伝熱性化合物中で40体積%以下の範囲となるように添加
すればよい。
【0077】次いで、混練した後シート状に成型し、溶
剤を蒸発させてシート状の伝熱性化合物を得る。
剤を蒸発させてシート状の伝熱性化合物を得る。
【0078】〔作製例2〕まず、〔作製例1〕と同様に
してフィラー粒子を得る。
してフィラー粒子を得る。
【0079】次いで、フィラー粒子と原料樹脂とをミ
キサーやミル等の混合装置中で溶剤と混合し、ロータリ
ーエバポレータ等で溶剤を蒸発させながら粘度を調整し
てペースト状とする。
キサーやミル等の混合装置中で溶剤と混合し、ロータリ
ーエバポレータ等で溶剤を蒸発させながら粘度を調整し
てペースト状とする。
【0080】この際、原料樹脂の溶解を促進させるとと
もに担体樹脂の可塑性を向上させるために、〔作製例
1〕と同様の可塑化剤を伝熱性化合物中で40体積%以下
の範囲で添加してもよい。
もに担体樹脂の可塑性を向上させるために、〔作製例
1〕と同様の可塑化剤を伝熱性化合物中で40体積%以下
の範囲で添加してもよい。
【0081】次いで、ペースト状とした後、これをキャ
ップの素子と対向することとなる面に塗布し、溶剤を蒸
発させることにより、伝熱性化合物が予め貼り付けられ
たキャップを得る。あるいは、ペースト状とした後、こ
れをシート状に成型し、溶剤を蒸発させることにより、
シート状の伝熱性化合物を得る。
ップの素子と対向することとなる面に塗布し、溶剤を蒸
発させることにより、伝熱性化合物が予め貼り付けられ
たキャップを得る。あるいは、ペースト状とした後、こ
れをシート状に成型し、溶剤を蒸発させることにより、
シート状の伝熱性化合物を得る。
【0082】〔作製例3〕フィラー粒子と分散剤と原料
樹脂と溶剤とを同時に混合装置中で混合し、必要に応じ
て〔作製例1〕と同様の可塑化剤を添加し、〔作製例
2〕と同様に粘度を調整してペースト状とし、その後、
キャップの素子と対向することとなる面に塗布し、溶剤
を蒸発させることにより、伝熱性化合物が予め貼り付け
られたキャップを得る。あるいは、ペースト状とした
後、これをシート状に成型し、溶剤を蒸発させることに
より、シート状の伝熱性化合物を得る。
樹脂と溶剤とを同時に混合装置中で混合し、必要に応じ
て〔作製例1〕と同様の可塑化剤を添加し、〔作製例
2〕と同様に粘度を調整してペースト状とし、その後、
キャップの素子と対向することとなる面に塗布し、溶剤
を蒸発させることにより、伝熱性化合物が予め貼り付け
られたキャップを得る。あるいは、ペースト状とした
後、これをシート状に成型し、溶剤を蒸発させることに
より、シート状の伝熱性化合物を得る。
【0083】次に、本発明の半導体装置によれば、絶縁
基体に形成された半導体素子搭載部に半導体素子が搭載
されるとともに前記半導体素子搭載部に形成した電極パ
ッドと前記半導体素子に形成した電極とを導電性相互接
続部材により電気的に接続して成り、かつ、前記半導体
素子搭載部と前記半導体素子との間に上記各構成の伝熱
性化合物を介在させたことから、半導体集積回路素子等
の半導体素子の作動により発生した熱を高熱伝導率の伝
熱性化合物によって極めて効率良く基体へ逃がして速や
かに半導体装置外に放熱することができ、半導体素子の
過熱を防止して安定した作動が可能な信頼性の高い半導
体装置となる。
基体に形成された半導体素子搭載部に半導体素子が搭載
されるとともに前記半導体素子搭載部に形成した電極パ
ッドと前記半導体素子に形成した電極とを導電性相互接
続部材により電気的に接続して成り、かつ、前記半導体
素子搭載部と前記半導体素子との間に上記各構成の伝熱
性化合物を介在させたことから、半導体集積回路素子等
の半導体素子の作動により発生した熱を高熱伝導率の伝
熱性化合物によって極めて効率良く基体へ逃がして速や
かに半導体装置外に放熱することができ、半導体素子の
過熱を防止して安定した作動が可能な信頼性の高い半導
体装置となる。
【0084】図1はこのような本発明の半導体装置の実
施の形態の一例を示す断面図である。同図において、1
は例えばアルミナ等を主材とするセラミック製絶縁基
体、2は絶縁基体1に設けられた半導体素子搭載部、3
は例えばタングステン・モリブデン等の高融点金属から
成る半導体素子搭載・接続用の電極パッド、4は例えば
アルミニウム等から成る蓋体、5は例えばシリコーン樹
脂等の熱硬化性樹脂等から成る封止剤、6は半導体素
子、7は半導体素子の一方主面に形成された外部接続用
の電極、8は例えば錫−鉛共晶半田等から成る導電性相
互接続部材、9は半導体素子搭載部2と半導体素子6と
の間に介在させた本発明に係る伝熱性化合物である。
施の形態の一例を示す断面図である。同図において、1
は例えばアルミナ等を主材とするセラミック製絶縁基
体、2は絶縁基体1に設けられた半導体素子搭載部、3
は例えばタングステン・モリブデン等の高融点金属から
成る半導体素子搭載・接続用の電極パッド、4は例えば
アルミニウム等から成る蓋体、5は例えばシリコーン樹
脂等の熱硬化性樹脂等から成る封止剤、6は半導体素
子、7は半導体素子の一方主面に形成された外部接続用
の電極、8は例えば錫−鉛共晶半田等から成る導電性相
互接続部材、9は半導体素子搭載部2と半導体素子6と
の間に介在させた本発明に係る伝熱性化合物である。
【0085】なお、本発明の半導体装置においては、上
記の蓋体4と封止剤5とを用いず、代わりに封止樹脂等
によって半導体素子6を覆うことによって半導体素子6
の封止を行なってもよい。
記の蓋体4と封止剤5とを用いず、代わりに封止樹脂等
によって半導体素子6を覆うことによって半導体素子6
の封止を行なってもよい。
【0086】さらに、図1においては電極パッド3と電
極7とを導電性相互接続部材8で電気的に接続する構造
としていわゆるフリップチップ方式の例を示したが、電
極パッド3を半導体素子6の周囲に配設し、電極7を半
導体素子6の上面に形成して、金やアルミニウム等から
成るボンディングワイヤ等の導電性相互接続部材8を用
いて電気的に接続してもよい。
極7とを導電性相互接続部材8で電気的に接続する構造
としていわゆるフリップチップ方式の例を示したが、電
極パッド3を半導体素子6の周囲に配設し、電極7を半
導体素子6の上面に形成して、金やアルミニウム等から
成るボンディングワイヤ等の導電性相互接続部材8を用
いて電気的に接続してもよい。
【0087】また、本発明の半導体装置によれば、上面
に半導体素子搭載部を有する絶縁基体と蓋体とから成る
容器内部に半導体素子を搭載するとともに該半導体素子
の電極を前記絶縁基体の半導体素子搭載部に形成した電
極パッドに導電性相互接続部材により電気的に接続させ
た半導体装置であって、前記半導体素子の上面と前記蓋
体内面との間および/または前記半導体素子下面と前記
半導体素子搭載部との間に上記各構成の伝熱性化合物を
介在させたことから、半導体集積回路素子等の半導体素
子の作動により発生した熱を高熱伝導率の伝熱性化合物
によって極めて効率良く蓋体および/または基体へ逃が
して速やかに半導体装置外に放熱することができ、半導
体素子の過熱を防止して安定した作動が可能な信頼性の
高い半導体装置となる。
に半導体素子搭載部を有する絶縁基体と蓋体とから成る
容器内部に半導体素子を搭載するとともに該半導体素子
の電極を前記絶縁基体の半導体素子搭載部に形成した電
極パッドに導電性相互接続部材により電気的に接続させ
た半導体装置であって、前記半導体素子の上面と前記蓋
体内面との間および/または前記半導体素子下面と前記
半導体素子搭載部との間に上記各構成の伝熱性化合物を
介在させたことから、半導体集積回路素子等の半導体素
子の作動により発生した熱を高熱伝導率の伝熱性化合物
によって極めて効率良く蓋体および/または基体へ逃が
して速やかに半導体装置外に放熱することができ、半導
体素子の過熱を防止して安定した作動が可能な信頼性の
高い半導体装置となる。
【0088】図2はこのような本発明の半導体装置の実
施の形態の一例を示す断面図である。同図において、11
は例えばアルミナ等を主材とするセラミック製絶縁基
体、12は絶縁基体11に設けられた半導体素子搭載部、13
は例えばタングステン・モリブデン等の高融点金属から
成る半導体素子搭載・接続用の電極パッド、14は例えば
アルミニウム等から成る蓋体、15は例えばシリコーン樹
脂等の熱硬化性樹脂等から成る封止剤、16は半導体素
子、17は半導体素子の一方主面に形成された外部接続用
の電極、18は例えば錫−鉛共晶半田等から成る導電性相
互接続部材、19は蓋体14と半導体素子16との間に介在さ
せた本発明に係る伝熱性化合物である。
施の形態の一例を示す断面図である。同図において、11
は例えばアルミナ等を主材とするセラミック製絶縁基
体、12は絶縁基体11に設けられた半導体素子搭載部、13
は例えばタングステン・モリブデン等の高融点金属から
成る半導体素子搭載・接続用の電極パッド、14は例えば
アルミニウム等から成る蓋体、15は例えばシリコーン樹
脂等の熱硬化性樹脂等から成る封止剤、16は半導体素
子、17は半導体素子の一方主面に形成された外部接続用
の電極、18は例えば錫−鉛共晶半田等から成る導電性相
互接続部材、19は蓋体14と半導体素子16との間に介在さ
せた本発明に係る伝熱性化合物である。
【0089】なお、本発明の半導体装置においては、伝
熱性化合物19を蓋体14と半導体素子16との間に介在させ
た例を示したが、伝熱性化合物19は半導体素子搭載部12
と半導体素子16との間に介在させてもよく、また、蓋体
14と半導体素子16との間と半導体素子搭載部12と半導体
素子16との間との両方に介在させてもよい。
熱性化合物19を蓋体14と半導体素子16との間に介在させ
た例を示したが、伝熱性化合物19は半導体素子搭載部12
と半導体素子16との間に介在させてもよく、また、蓋体
14と半導体素子16との間と半導体素子搭載部12と半導体
素子16との間との両方に介在させてもよい。
【0090】さらに、図2においても電極パッド13と電
極17とを導電性相互接続部材18で電気的に接続する構造
としていわゆるフリップチップ方式の例を示したが、図
1に示した半導体装置と同様に、電極パッド13を半導体
素子16の周囲に配設し、電極17を半導体素子16の上面に
形成して、金やアルミニウム等から成るボンディングワ
イヤ等の導電性相互接続部材18を用いて電気的に接続し
てもよい。
極17とを導電性相互接続部材18で電気的に接続する構造
としていわゆるフリップチップ方式の例を示したが、図
1に示した半導体装置と同様に、電極パッド13を半導体
素子16の周囲に配設し、電極17を半導体素子16の上面に
形成して、金やアルミニウム等から成るボンディングワ
イヤ等の導電性相互接続部材18を用いて電気的に接続し
てもよい。
【0091】
【実施例】原料樹脂としてエチレン酢酸ビニル共重合体
(三井石油化学製)を、フィラー粒子としてダイヤモン
ド(TOMEI DIA製:粒径3μm)・窒化アルミ
ニウム(徳山曹達製:粒径1.5 μm)・六方晶系窒化ホ
ウ素(昭和電工製:粒径1.5 μm)・酸化アルミニウム
(昭和電工製:粒径1.5 μm)・アルミニウム(東洋ア
ルミニウム製:10μm)を、分散剤として有機チタネー
ト類である商品名プレンアクトKR−TTS(味の素
製)をさらに可塑化剤としてジトリデシルフタレート
(DTDP)をそれぞれ用意した。
(三井石油化学製)を、フィラー粒子としてダイヤモン
ド(TOMEI DIA製:粒径3μm)・窒化アルミ
ニウム(徳山曹達製:粒径1.5 μm)・六方晶系窒化ホ
ウ素(昭和電工製:粒径1.5 μm)・酸化アルミニウム
(昭和電工製:粒径1.5 μm)・アルミニウム(東洋ア
ルミニウム製:10μm)を、分散剤として有機チタネー
ト類である商品名プレンアクトKR−TTS(味の素
製)をさらに可塑化剤としてジトリデシルフタレート
(DTDP)をそれぞれ用意した。
【0092】これらを表1に示す割合でそれぞれ調合
し、ミル中でそれぞれ溶剤(トルエン)と混合してペー
スト状とした後溶剤を蒸発させて、試料番号1〜22で示
す伝熱性化合物の各試料を作製した。
し、ミル中でそれぞれ溶剤(トルエン)と混合してペー
スト状とした後溶剤を蒸発させて、試料番号1〜22で示
す伝熱性化合物の各試料を作製した。
【0093】このようにして作製した伝熱性化合物の各
試料について、熱伝導率の測定および温度サイクル試験
を行なった。ここで、温度サイクル試験の条件は−40℃
→+125 ℃→−40℃・500 サイクルとし、500 サイクル
終了後に外観検査としてフィラー粒子と担体樹脂と、お
よび担体樹脂と可塑化剤との分離の有無を目視により確
認した。また、熱伝導率は1.0 W/m・K以上のものを
良好と判定した。
試料について、熱伝導率の測定および温度サイクル試験
を行なった。ここで、温度サイクル試験の条件は−40℃
→+125 ℃→−40℃・500 サイクルとし、500 サイクル
終了後に外観検査としてフィラー粒子と担体樹脂と、お
よび担体樹脂と可塑化剤との分離の有無を目視により確
認した。また、熱伝導率は1.0 W/m・K以上のものを
良好と判定した。
【0094】以上の割合および評価結果を表1にまとめ
た。なお、表1中の試料番号に*を付したものは、本発
明の範囲外の試料であることを示す。
た。なお、表1中の試料番号に*を付したものは、本発
明の範囲外の試料であることを示す。
【0095】
【表1】
【0096】試料番号1〜15の試料はそれぞれ担体樹脂
とフィラー粒子と分散剤との混合割合を変えたものであ
り、その内試料番号に*を付した試料1・2・15は本発
明の範囲外のものである。フィラー粒子の少ない試料1
および分散剤を添加しなかった試料2はいずれも熱伝導
率が低く、また担体樹脂の少ない試料15では相溶性の限
度を超えたことによるとみられる可塑化剤の担体樹脂か
らの分離が生じた。
とフィラー粒子と分散剤との混合割合を変えたものであ
り、その内試料番号に*を付した試料1・2・15は本発
明の範囲外のものである。フィラー粒子の少ない試料1
および分散剤を添加しなかった試料2はいずれも熱伝導
率が低く、また担体樹脂の少ない試料15では相溶性の限
度を超えたことによるとみられる可塑化剤の担体樹脂か
らの分離が生じた。
【0097】なお、試料15がフィラー粒子が90体積%と
多いにもかかわらず熱伝導率が低いのは、フィラー粒子
間にボイド(空隙)が生じたためである。
多いにもかかわらず熱伝導率が低いのは、フィラー粒子
間にボイド(空隙)が生じたためである。
【0098】これに対して、本発明の伝熱性化合物であ
る試料3〜5・7〜12ではいずれも熱伝導率が高く、相
分離も生じることがなく、良好な結果であった。また、
これらの伝熱性化合物の試料を用いて図1および図2に
示した構成の半導体装置を作製し、温度サイクル試験に
より温度変化の繰り返しに対する半導体装置の信頼性を
評価したところ、本発明の伝熱性化合物を用いた半導体
装置ではいずれの試料でも外観および特性に異常は生じ
ていなかった。
る試料3〜5・7〜12ではいずれも熱伝導率が高く、相
分離も生じることがなく、良好な結果であった。また、
これらの伝熱性化合物の試料を用いて図1および図2に
示した構成の半導体装置を作製し、温度サイクル試験に
より温度変化の繰り返しに対する半導体装置の信頼性を
評価したところ、本発明の伝熱性化合物を用いた半導体
装置ではいずれの試料でも外観および特性に異常は生じ
ていなかった。
【0099】なお、試料6・13・14も良好な結果を示し
たが、担体樹脂の組成中で可塑化剤の割合が大きくなる
ため、担体樹脂と可塑化剤との相分離が発生し易くなる
傾向が見られた。また、これらの伝熱性化合物の試料を
用いて図1および図2に示した構成の半導体装置を作製
し、温度サイクル試験により温度変化の繰り返しに対す
る半導体装置の信頼性を評価したところ、担体樹脂の不
足によるとみられるフィラー粒子の脱落が一部に生じ、
これに伴って伝熱性化合物のキレツならびに素子または
蓋体からのハガレ等が発生し易くなる傾向が見られた。
たが、担体樹脂の組成中で可塑化剤の割合が大きくなる
ため、担体樹脂と可塑化剤との相分離が発生し易くなる
傾向が見られた。また、これらの伝熱性化合物の試料を
用いて図1および図2に示した構成の半導体装置を作製
し、温度サイクル試験により温度変化の繰り返しに対す
る半導体装置の信頼性を評価したところ、担体樹脂の不
足によるとみられるフィラー粒子の脱落が一部に生じ、
これに伴って伝熱性化合物のキレツならびに素子または
蓋体からのハガレ等が発生し易くなる傾向が見られた。
【0100】試料番号16〜22の試料はそれぞれフィラー
粒子の種類についての比較試料であり、いずれも本発明
の伝熱性化合物であって高い熱伝導率を示しており、相
分離も生じることがなかった。
粒子の種類についての比較試料であり、いずれも本発明
の伝熱性化合物であって高い熱伝導率を示しており、相
分離も生じることがなかった。
【0101】ただ、フィラー粒子の材質・粒径により熱
伝導率の相違が見られた。例えば、試料19と試料20〜22
とを比較すると、粒径10μmのアルミニウムのみをフィ
ラー粒子として用いた試料19よりも、これに材質・粒径
の異なるフィラー粒子を混合して用いた試料20〜22の方
が熱伝導率が高くなる傾向があった。
伝導率の相違が見られた。例えば、試料19と試料20〜22
とを比較すると、粒径10μmのアルミニウムのみをフィ
ラー粒子として用いた試料19よりも、これに材質・粒径
の異なるフィラー粒子を混合して用いた試料20〜22の方
が熱伝導率が高くなる傾向があった。
【0102】また、これらの伝熱性化合物の試料を用い
て図1および図2に示した構成の半導体装置を作製し、
温度サイクル試験により温度変化の繰り返しに対する半
導体装置の信頼性を評価したところ、これら本発明の伝
熱性化合物を用いた半導体装置でもいずれの試料でも外
観および特性に異常は生じていなかった。
て図1および図2に示した構成の半導体装置を作製し、
温度サイクル試験により温度変化の繰り返しに対する半
導体装置の信頼性を評価したところ、これら本発明の伝
熱性化合物を用いた半導体装置でもいずれの試料でも外
観および特性に異常は生じていなかった。
【0103】なお、本発明は上述の実施の形態に限定さ
れるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲であ
れば種々の変更は可能である。例えば、ヒートシンクと
キャップとの間にこの伝熱性化合物を用いて熱伝導性を
確保してもよい。また、接合する基板に放熱効果を持た
せる場合、電気的接続に関係ない部分にこの伝熱性化合
物を挿入した半導体装置としてもよい。
れるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲であ
れば種々の変更は可能である。例えば、ヒートシンクと
キャップとの間にこの伝熱性化合物を用いて熱伝導性を
確保してもよい。また、接合する基板に放熱効果を持た
せる場合、電気的接続に関係ない部分にこの伝熱性化合
物を挿入した半導体装置としてもよい。
【0104】
【発明の効果】本発明の伝熱性化合物によれば、担体樹
脂を可塑剤とエチレンとの共重合体、または可塑剤の重
合体とポリエチレンと前記共重合体とから成る熱可塑性
の樹脂としたことから、担体樹脂により、フィラー粒子
を互いに直接に接触した状態で保持し、かつ一定の形状
を維持するに足りるだけの強度を確保することができ、
−40〜50℃程度の温度領域でも密着のための圧力や素子
とキャップとの熱膨張率の違いによって生じる熱応力等
の外力により容易に変形することができるような十分な
可塑性を有する高熱伝導率の伝熱性化合物を得ることが
できた。そのため、素子およびキャップそれぞれの表面
の微小な凹凸形状に応じて密着させることができ、その
結果、半導体装置中の伝熱手段として用いることによ
り、素子の作動に伴って発生した熱を素子から伝熱性化
合物へ、次いで伝熱性化合物からキャップへと速やかに
伝導することができる。
脂を可塑剤とエチレンとの共重合体、または可塑剤の重
合体とポリエチレンと前記共重合体とから成る熱可塑性
の樹脂としたことから、担体樹脂により、フィラー粒子
を互いに直接に接触した状態で保持し、かつ一定の形状
を維持するに足りるだけの強度を確保することができ、
−40〜50℃程度の温度領域でも密着のための圧力や素子
とキャップとの熱膨張率の違いによって生じる熱応力等
の外力により容易に変形することができるような十分な
可塑性を有する高熱伝導率の伝熱性化合物を得ることが
できた。そのため、素子およびキャップそれぞれの表面
の微小な凹凸形状に応じて密着させることができ、その
結果、半導体装置中の伝熱手段として用いることによ
り、素子の作動に伴って発生した熱を素子から伝熱性化
合物へ、次いで伝熱性化合物からキャップへと速やかに
伝導することができる。
【0105】また、本発明の伝熱性化合物によれば、担
体樹脂が十分な可塑性を有しており、しかも−40〜50℃
程度の低い温度領域でも可塑性を有していて可塑性を失
うことがないので、半導体装置内に伝熱手段として用い
た場合に素子とキャップとの熱膨張率の違いにより生じ
る熱応力を伝熱性化合物の変形により吸収・緩和するこ
とができ、伝熱性化合物または素子の破壊や、伝熱性化
合物と素子あるいはキャップとの界面でのキレツやハガ
レの発生を防ぐことができ、伝熱性化合物の素子および
キャップへの密着性を維持することができて、高信頼性
の半導体装置を得ることができる。
体樹脂が十分な可塑性を有しており、しかも−40〜50℃
程度の低い温度領域でも可塑性を有していて可塑性を失
うことがないので、半導体装置内に伝熱手段として用い
た場合に素子とキャップとの熱膨張率の違いにより生じ
る熱応力を伝熱性化合物の変形により吸収・緩和するこ
とができ、伝熱性化合物または素子の破壊や、伝熱性化
合物と素子あるいはキャップとの界面でのキレツやハガ
レの発生を防ぐことができ、伝熱性化合物の素子および
キャップへの密着性を維持することができて、高信頼性
の半導体装置を得ることができる。
【0106】また、本発明の伝熱性化合物によれば、担
体樹脂が素子の発熱によって可塑性が向上するような熱
可塑性樹脂であることから、素子の発熱によって熱応力
の吸収・緩和に有利になるとともに素子およびキャップ
への密着性が向上し、さらに水分が伝熱性化合物を通過
して素子あるいはキャップの表面に接触してこれらの表
面を腐食させることを防ぐことができ、高信頼製の半導
体装置を得ることができる。
体樹脂が素子の発熱によって可塑性が向上するような熱
可塑性樹脂であることから、素子の発熱によって熱応力
の吸収・緩和に有利になるとともに素子およびキャップ
への密着性が向上し、さらに水分が伝熱性化合物を通過
して素子あるいはキャップの表面に接触してこれらの表
面を腐食させることを防ぐことができ、高信頼製の半導
体装置を得ることができる。
【0107】以上により、本発明によれば、それ自体高
い熱伝導率を有するとともに半導体集積回路素子あるい
はキャップ表面への密着性が良好で、素子からあるいは
キャップへの熱の伝導を速やかに行なうことができ、か
つ素子とキャップとの熱膨張率の差により生じる熱応力
を吸収・緩和することができ、しかも相分離を生じるこ
とのない信頼性の高い伝熱性化合物を提供することがで
きた。
い熱伝導率を有するとともに半導体集積回路素子あるい
はキャップ表面への密着性が良好で、素子からあるいは
キャップへの熱の伝導を速やかに行なうことができ、か
つ素子とキャップとの熱膨張率の差により生じる熱応力
を吸収・緩和することができ、しかも相分離を生じるこ
とのない信頼性の高い伝熱性化合物を提供することがで
きた。
【0108】また、本発明の半導体装置によれば、温度
サイクル試験や、半導体素子の作動・停止の繰り返し等
により半導体装置が昇温・降温を繰り返しても、伝熱性
化合物と素子または絶縁基体または蓋体との間にハガレ
を生じたりこれらにキレツ等の破壊を生じたりすること
がなく、優れた放熱構造を長期間にわたって維持するこ
とができる。
サイクル試験や、半導体素子の作動・停止の繰り返し等
により半導体装置が昇温・降温を繰り返しても、伝熱性
化合物と素子または絶縁基体または蓋体との間にハガレ
を生じたりこれらにキレツ等の破壊を生じたりすること
がなく、優れた放熱構造を長期間にわたって維持するこ
とができる。
【0109】以上により、本発明によれば、本発明の伝
熱性化合物を用いることにより、半導体集積回路素子で
生じた熱を速やかに半導体装置外に放熱することができ
る信頼性の高い半導体装置を提供することができた。
熱性化合物を用いることにより、半導体集積回路素子で
生じた熱を速やかに半導体装置外に放熱することができ
る信頼性の高い半導体装置を提供することができた。
【図1】本発明の半導体装置の実施の形態の一例を示す
断面図である。
断面図である。
【図2】本発明の半導体装置の実施の形態の他の例を示
す断面図である。
す断面図である。
1、11・・・絶縁基体 2、12・・・半導体素子搭載部 3、13・・・電極パッド 4、14・・・蓋体(キャップ) 6、16・・・半導体素子 7、17・・・電極 8、18・・・導電性相互接続部材 9、19・・・伝熱性化合物
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H01L 23/28 H01L 23/28 Z 23/29 23/30 R 23/31
Claims (5)
- 【請求項1】 酢酸ビニル・アクリル酸エステル・メタ
クリル酸エステルの少なくとも1種から成る可塑剤とエ
チレンとの共重合体、または前記可塑剤の重合体とポリ
エチレンと前記共重合体とから成る熱可塑性の担体樹脂
15乃至60体積%と、該担体樹脂中に分散された窒化
アルミニウム・窒化ホウ素・酸化アルミニウム・アルミ
ニウム・銀・銅・ダイヤモンドの少なくとも1種から成
る伝熱性のフィラー粒子40乃至85体積%とから成
り、かつ、外添加で、グリセリン脂肪酸エステルもしく
はその重合体または親水性基および疎水性基を有する有
機シラン類もしくは有機チタネート類の少なくとも1種
から成る分散剤が前記フィラー粒子に対して0.5乃至
5重量%添加されていることを特徴とする伝熱性化合
物。 - 【請求項2】 前記アクリル酸エステルがアクリル酸メ
チル・アクリル酸エチル・アクリル酸n−ブチル・アク
リル酸2−エチルヘキシル・アクリル酸2−ヒドロキシ
エチルの少なくとも1種であることを特徴とする請求項
1記載の伝熱性化合物。 - 【請求項3】 前記メタクリル酸エステルがメタクリル
酸n−ブチル・メタクリル酸2−エチルヘキシル・メタ
クリル酸ヒドロキシプロピルの少なくとも1種であるこ
とを特徴とする請求項1記載の伝熱性化合物。 - 【請求項4】 絶縁基体に形成された半導体素子搭載部
に半導体素子が搭載されるとともに前記半導体素子搭載
部に形成した電極パッドと前記半導体素子に形成した電
極とを導電性相互接続部材により電気的に接続して成
り、かつ、前記半導体素子搭載部と前記半導体素子との
間に請求項1乃至請求項3記載の伝熱性化合物を介在さ
せたことを特徴とする半導体装置。 - 【請求項5】 上面に半導体素子搭載部を有する絶縁基
体と蓋体とから成る容器内部に半導体素子を搭載すると
ともに該半導体素子の電極を前記絶縁基体の半導体素子
搭載部に形成した電極パッドに導電性相互接続部材によ
り電気的に接続させた半導体装置であって、前記半導体
素子の上面と前記蓋体内面との間および/または前記半
導体素子下面と前記半導体素子搭載部との間に請求項1
乃至請求項3記載の伝熱性化合物を介在させたことを特
徴とする半導体装置。
Priority Applications (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9201654A JPH1145965A (ja) | 1997-07-28 | 1997-07-28 | 伝熱性化合物およびこれを用いた半導体装置 |
| US09/123,756 US6255376B1 (en) | 1997-07-28 | 1998-07-27 | Thermally conductive compound and semiconductor device using the same |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9201654A JPH1145965A (ja) | 1997-07-28 | 1997-07-28 | 伝熱性化合物およびこれを用いた半導体装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH1145965A true JPH1145965A (ja) | 1999-02-16 |
Family
ID=16444686
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP9201654A Pending JPH1145965A (ja) | 1997-07-28 | 1997-07-28 | 伝熱性化合物およびこれを用いた半導体装置 |
Country Status (2)
| Country | Link |
|---|---|
| US (1) | US6255376B1 (ja) |
| JP (1) | JPH1145965A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2009067877A (ja) * | 2007-09-12 | 2009-04-02 | Du Pont Mitsui Polychem Co Ltd | 放熱性樹脂組成物 |
| JP2011067411A (ja) * | 2009-09-25 | 2011-04-07 | Fujifilm Corp | 撮像装置及び内視鏡 |
Families Citing this family (30)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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