JPH1148335A - 二軸延伸ポリプロピレンフィルム - Google Patents

二軸延伸ポリプロピレンフィルム

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JPH1148335A
JPH1148335A JP21227197A JP21227197A JPH1148335A JP H1148335 A JPH1148335 A JP H1148335A JP 21227197 A JP21227197 A JP 21227197A JP 21227197 A JP21227197 A JP 21227197A JP H1148335 A JPH1148335 A JP H1148335A
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JP
Japan
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film
polypropylene film
polypropylene
stretching
biaxially oriented
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JP21227197A
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English (en)
Inventor
Isao Shoda
勲 正田
Akira Aoki
明良 青木
Tetsuo Hayashi
哲男 林
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Tokuyama Corp
Original Assignee
Tokuyama Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】耐ブロッキング性が改良され、かつ、透明性、
外観が優れ、製袋加工時にガイドロール等への汚れの付
着の少ない二軸延伸ポリプロピレンフィルムを得る。 【解決手段】少なくとも一方の表面に、弧状の凸部が交
差した網目構造の繊維状組織を有し、その表面粗さの平
均値が20〜100nm、該網目構造の網目の平均径が
40〜300nmであることを特徴とする二軸延伸ポリ
プロピレンフィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規な二軸延伸ポ
リプロピレンフィルムに関する。詳しくは、結晶性を有
するポリプロピレンよりなり、耐ブロッキング性が著し
く改良され、しかも、透明性、フィルム外観も極めて良
好で、製袋加工時等にガイドロール等への汚れの付着の
少ない二軸延伸ポリプロピレンフィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】ポリプロピレンフィルム、特に二軸延伸
ポリプロピレンフィルムは、その優れた機械的物性、光
学的物性により包装材料等に広く使用されている。しか
しながら、これらの二軸延伸ポリプロピレンフィルム
は、表面が平滑で耐ブロッキング性が劣り、巻取ったフ
ィルムが互いに密着(以下ブロッキングという)した
り、フィルム断裁の際の圧力下では著しいブロッキング
を発生して、包装工程での作業性を著しく低下させると
いう欠点を有していた。このような耐ブロッキング性の
欠点を改良するため多くの検討がなされている。例え
ば、シリカやタルク等の無機系の微粒子をブロッキング
防止剤として含有させる方法(特公昭52−16134
号公報)、有機系の微粒子をブロッキング防止剤として
含有させる方法(特公昭50−36262号公報)等に
よって、フィルム表面に上記ブロッキング防止剤に起因
する物理的な凹凸を生成させる方法が知られている。
【0003】しかしながら、耐ブロッキング性を改良す
るためにブロッキング防止剤として上記無機系や有機系
の微粒子を多量に含有させた場合、延伸過程でブロッキ
ング防止剤と樹脂の界面で剥離が起こり、ボイドが発生
するためフィルムの透明性や外観を著しく悪化させると
いう問題や、フィルムの製袋等の加工工程において、フ
ィルムがガイドロール、ガイドピン、三角折り込み板等
のガイド手段上を走行する際に、フィルム表面に突出し
たブロッキング防止剤の粒子が削り取られ、ガイド手段
に付着堆積して汚れの原因となるという問題があった。
【0004】また、ポリプロピレンと非相溶な熱可塑性
樹脂を添加する方法(特開平4−122736公報)、
γ‐キナクリドン等のポリプロピレンのβ晶核剤を添加
する方法(特開昭59−198122公報)、フィルム
表面にポリプロピレンのサブミクロンの粒状突起を形成
させる方法(特開平4−163042公報)等によっ
て、フィルム表面を粗面化する方法が知られているが、
これらの方法で表面に凹凸を生成させたフィルムは、表
面の荒さが大きく、透明性や光沢等の光学的物性が低下
したり、製袋加工時に、製袋機のガイドロールや三角折
り込み板等に、摩擦によって白粉(樹脂の削れ粉)によ
る汚れの発生する問題が生じ、目的の透明性、製袋加工
性の優れたフィルムを得ることができない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来は上
記のような方法によって二軸延伸ポリプロピレンフィル
ムの耐ブロッキング性を改良する試みが行われてきた
が、ブロッキング防止剤を従来のように多量に添加した
場合、ブロッキング防止剤に起因する剥離ボイドの発生
により、フィルムの透明性、外観が著しく悪化したり、
製袋加工時にブロッキング防止剤の脱落によって製袋機
のガイドロールや三角折り込み板に汚れが発生する等の
問題があった。
【0006】そこで、本発明の目的は、優れた耐ブロッ
キング性を有し、かつ、透明性、外観等が優れ、製袋加
工時にガイドロール等への汚れの付着の少ない二軸延伸
ポリプロピレンフィルムを提供することにある。
【0007】
【発明を解決するための手段】かかる観点から本発明者
らは、耐ブロッキング性、透明性、外観が優れ、製袋加
工時に汚れの発生しない二軸延伸ポリプロピレンフィル
ムについて鋭意検討を重ねた結果、弧状の凸部が交差し
た網目構造よりなる特定の繊維状組織をフィルムの表面
に形成させることで、耐ブロッキング性が改良され、か
つ、透明性、外観が優れ、製袋加工時に汚れの発生しな
い二軸延伸ポリプロピレンフィルムが得られることを見
出し、本発明を完成するに至った。
【0008】すなわち、本発明は、少なくとも一方の表
面に、弧状の凸部が交差した網目構造の繊維状組織を有
し、その表面粗さの平均値が20〜100nm、該網目
構造の網目の平均径が40〜300nmであることを特
徴とする二軸延伸ポリプロピレンフィルムである。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明において、二軸延伸ポリプ
ロピレンフィルムは、その少なくとも一方の表面に、弧
状の凸部が交差した網目構造よりなる繊維状組織(フィ
ブリル)を有することが必要である。繊維状組織で形成
された網目構造を両表面ともに有しないフィルムでは耐
ブロッキング性が劣り、ブロッキングが発生する。前記
のフィルム表面の繊維状組織で形成された網目構造は、
通常市販されている原子間力顕微鏡によって測定するこ
とができる。原子間力顕微鏡としては、日本電子社製、
セイコー電子社製、デジタルインスツルメンツ社製、ト
ポメトリックス社製等の原子間力顕微鏡装置を用いるこ
とができる。図1は実施例1で製造した二軸延伸ポリプ
ロピレンフィルムの表面の原子間力顕微鏡像であり、繊
維状組織で形成された網目構造が認められる。
【0010】本発明の二軸延伸ポリプロピレンフィルム
の、その少なくとも一方の表面の、表面粗さの平均値が
20〜100nmの範囲であることが必要であり、25
〜80nmの範囲であることが好ましく、さらに30〜
70nmの範囲であることがより好ましい。表面粗さの
平均値が20nm未満の場合は、耐ブロッキング性改良
の効果が得られない。逆に、100nmを超える場合
は、製袋加工時に、製袋機のガイドロールや三角折り込
み板等に、摩擦によって白粉(樹脂の削れ粉)による汚
れの発生する問題が生じる。上記の表面粗さの平均値と
は、前述の原子間力顕微鏡を用いて1μm四方の面積を
測定した原子間力顕微鏡(凹凸)像について粗さ解析し
た値であり、詳しくは、1μm四方の面積の全測定点
(512×512点)の高さ(粗さ値)の平均値を計算
し、これを二軸延伸ポリプロピレンフィルムの任意の1
5点で行い、その平均値を表面粗さの平均値とした。
【0011】本発明の二軸延伸ポリプロピレンフィルム
の、その少なくとも一方の表面に形成される繊維状組織
は、弧状の凸部が交差した網目構造の網目の平均径が4
0〜300nmの範囲であることが必要であり、50〜
250nmの範囲であることが好ましく、さらに60〜
200nmの範囲であることがより好ましい。
【0012】すなわち、上記網目構造の網目の平均径が
40nm未満の場合は、耐ブロッキング性改良の効果が
得られない。逆に、300nmを超える場合においても
耐ブロッキング性改良の効果が得られない。
【0013】上記の網目構造の網目の平均径(平均孔
径)とは、前述の1μm四方の面積を測定した原子間力
顕微鏡(凹凸)像について、最表面(最高位置)から2
0nm未満の深さの領域において、網目部分(繊維状組
織)と網目に囲まれた部分(網目の内部)を二値化し、
画像解析装置を用いて両者の面積比、網目数を求め、網
目の形状を円に近似させることによって求めた値であ
る。これを二軸延伸ポリプロピレンフィルムの任意の1
5点で行い、その平均値を網目の平均径とした。
【0014】本発明の二軸延伸ポリプロピレンフィルム
の、その少なくとも一方の表面に、上記した特定の繊維
状組織(フィブリル)を有し、その表面粗さの平均値と
網目構造の平均径が上記の範囲であれば本発明の効果を
十分に達成することができるが、さらに、本発明の二軸
延伸ポリプロピレンフィルムの耐ブロッキング性、透明
性、外観、製袋加工時の汚れ発生等の物性を勘案する
と、以下の要件を満足することが好ましい。
【0015】本発明の二軸延伸ポリプロピレンフィルム
表面の原子間力顕微鏡で観察される弧状の凸部の径は特
に制限されるものではないが、5〜100nmの範囲で
あることが好ましく、10〜70nmの範囲であること
がより好ましい。
【0016】また、本発明の二軸延伸ポリプロピレンフ
ィルムの表面結晶化度は、特に制限されるものではない
が、40〜80%の範囲であることが好ましく、50〜
70%の範囲であることがより好ましい。ここで言う表
面結晶化度とは、アール.ジー.クイーン(R.G.Quyn
n)らによってジャーナル オブ アプライド ポリマーサ
イエンス(Journal of Applied Polymer Scienc
e),2,166(1959)に発表された赤外吸収ス
ペクトルの974cm-1と998cm-1のメチル基の吸
光度比による結晶化度算出方法に基づき反射ATR法で
求めた値である。
【0017】本発明の二軸延伸ポリプロピレンフィルム
は、ブロッキング防止剤を含有せずとも良好な耐ブロッ
キング性を示すが、より優れた耐ブロッキング性を付与
するために少量のブロッキング防止剤をフィルムの外観
を低下させない範囲で含有することが好ましい。
【0018】本発明において、ブロッキング防止剤の含
有量は、0.001〜1重量%の範囲であることが好ま
しく、0.005〜0.5重量%の範囲であることがよ
り好ましく、さらに0.01〜0.2重量%の範囲であ
ることが好ましい。ブロッキング防止剤の含有量が1.
0重量%を越える場合は、ブロッキング防止剤に起因す
る剥離ボイドが多くなり、フィルムの透明性、外観が悪
化する。また、製袋加工時にブロッキング防止剤の脱落
により製袋機のガイドロールや三角折り込み板に汚れが
付着する。
【0019】本発明の二軸延伸ポリプロピレンフィルム
に使用されるブロッキング防止剤は、フィルムの耐ブロ
ッキング性付与のために使用される公知のブロッキング
防止剤を特に制限なく使用することができる。例えば、
シリカ、アルミナ、ゼオライト、カオリン、炭酸カルシ
ウム等の無機系ブロッキング防止剤、架橋ポリメタクリ
ル酸メチル、非溶融型シリコーン樹脂粉末、メラミン樹
脂粉末、ポリアミド樹脂粉末等の有機系ブロッキング防
止剤等が挙げられる。これらの中では乾式シリカや湿式
シリカ等のシリカや、架橋ポリメタクリル酸メチル粉
末、非溶融型シリコーン樹脂粉末等が好ましい。
【0020】本発明で使用されるブロッキング防止剤の
形状は特に制限されないが、耐ブロッキング性改良効果
の優れている球状粒子が好ましい。また、本発明で使用
されるブロッキング防止剤の平均粒径は、得られる二軸
延伸ポリプロピレンフィルムの耐ブロッキング性改良効
果、透明性やフィルム外観を勘案すると、0.1〜10
μmのものが好ましく、さらに0.5〜3μmのものが
より優れた耐ブロッキング性を有する二軸延伸ポリプロ
ピレンフィルムを得ることができ好ましい。
【0021】本発明の二軸延伸ポリプロピレンフィルム
の材質としては、公知の結晶性を有するポリプロピレン
が特に制限なく使用される。また、構成成分としては、
プロピレンの単独重合体、プロピレンと他のα−オレフ
ィンとのランダム共重合体、または、これらの混合物等
を挙げることができる。上記のα−オレフィンとして
は、例えば、エチレン、1−ブテン、1−ペンテン、1
−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネ
ン、1−デセン、4−メチル−1−ペンテン等を挙げる
ことができる。これらのα−オレフィンの含有量は2モ
ル%以下の範囲、さらに1モル%以下の範囲であること
が、二軸延伸ポリプロピレンフィルムを製膜した際、本
発明の特定の繊維状組織を表面に有する二軸延伸ポリプ
ロピレンフィルムを再現性良く得るために好ましい。
【0022】本発明において、上記ポリプロピレンの結
晶性を示すアイソタクチックペンタッド分率は特に制限
されるものでは無いが、0.88〜0.99の範囲であ
ることが好ましく、さらに0.93〜0.98の範囲で
あることがより好ましい。
【0023】ここで言うアイソタクチックペンタッド分
率とは、エー.ザンベリ(A.Zambelli)らによってマク
ロモレキュールズ(Macromolecules),13,267
(1980)に発表された13C−NMRスペクトルのピ
−クの帰属に基づいて定量されたプロピレンユニット5
個が連続して等しい立体配置をとる分率である。
【0024】また、上記ポリプロピレンのメルトフロ−
レイトは、特に制限されるものではないが、各種の延伸
フィルムへの成形性を考えると、通常は0.1〜10g
/10分の範囲のものが好ましく、さらに、1〜5g/
10分の範囲であることがより好ましい。本発明のポリ
プロピレンのメルトフローレイトの範囲を重量平均分子
量で表わすと250,000〜800,000、好まし
くは300,000〜450,000の範囲となる。
【0025】本発明のポリプロピレンの重量平均分子量
(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)
で表される分子量分布は、特に制限されるものではない
が、フィルム成形時の容易さを考えると溶融張力を増加
させ加工性を向上させるためには2〜20であることが
好ましく、さらに4〜10の範囲であることがより好ま
しい。なお、分子量分布はo−ジクロルベンゼンを溶媒
としたゲルパーミエーションクロマトグラフ法(以下、
GPCともいう。)で測定された値で、検量線は標準ポ
リスチレンで較正されたものが用いられる。
【0026】本発明のポリプロピレンの室温p−キシレ
ン可溶分量は、特に制限されるものではないが、6重量
%以下の範囲であることが好ましく、さらに4重量%以
下の範囲であることがより好ましい。
【0027】本発明のポリプロピレンの融点は、特に制
限されるものではないが、150℃以上であることが好
ましく、155℃以上であることがより好ましく、さら
に158℃以上であることが好ましい。ここで言うポリ
プロピレンの融点とは、示差走査熱計(以下、DSCと
もいう。)で測定された昇温時の結晶融解曲線のピーク
温度である。
【0028】本発明のポリプロピレンには、必要に応じ
て、酸化防止剤、塩素捕捉剤、耐熱安定剤、帯電防止
剤、防曇剤、紫外線吸収剤、滑剤、造核剤、顔料、フィ
ラー等の添加剤や、他のポリプロピレン、ポリエチレ
ン、エラストマー、石油樹脂、その他の熱可塑性樹脂が
効果の阻害されない範囲で配合されていてもよい。
【0029】本発明の二軸延伸ポリプロピレンフィルム
の厚さは特に制限されないが、通常3〜200μmであ
ることが好ましい。
【0030】本発明の二軸延伸ポリプロピレンフィルム
の製造方法は特に制限されるものではないが、代表的な
製造方法を示せば、下記の方法が挙げられる。
【0031】すなわち、テンター法による逐次二軸延伸
法によって延伸フィルムを製造する方法として、上記の
ポリプロピレン組成物をTダイ法、インフレーション法
等でシートあるいはフィルムに成形した後、縦延伸装置
に供給し、加熱ロール温度100〜170℃で3〜10
倍、好ましくは4〜8倍で縦(フィルムの流れ方向に)
延伸し、つづいてテンターを用いてテンター温度110
〜180℃で4〜15倍、好ましくは6〜13倍で横
(フィルムの流れ方向と直交する方向に)延伸し、且つ
上記延伸において、縦延伸倍率と横延伸倍率の積である
面積延伸倍率が30〜100倍、好ましくは35〜90
倍となるように調整する方法が挙げられる。
【0032】上記縦延伸において、延伸後のフィルムあ
るいはシートの延伸方向に関するc軸配向係数が好まし
くは0.55〜1.0の範囲、より好ましくは0.65
〜0.9の範囲となるように、縦延伸倍率と延伸温度、
前記したポリプロピレンの諸物性を適宜調節すること
が、得られる二軸延伸ポリプロピレンフィルムの表面に
本発明の繊維状組織を形成するために好ましい。
【0033】上記範囲のc軸配向係数を有する縦延伸シ
ートあるいはフィルムを得る場合、縦延伸前の未延伸シ
ートあるいはフィルムを、100℃〜未延伸シートある
いはフィルムの融点よりも10℃以上低い温度、好まし
くは110℃〜未延伸シートあるいはフィルムの融点よ
りも15℃以上低い温度に加熱、熱処理して結晶化度を
高めた後、4〜8倍、好ましくは5〜7.5倍縦延伸す
る方法が好適に採用される。
【0034】尚、c軸配向係数とは、X線回折法によっ
て求められるポリプロピレン結晶のc軸(分子鎖軸)の
フィルムあるいはシートの延伸方向への一軸配向の程度
を定量的に表す値である。詳しくは、ゼット.ダブリュ
ー.ウィルチンスキー(Z.W.Wilchinsky)[ジャーナル
オブ アプライド フィジックス(Journal of Appli
ed Physcis),31,1969(1960)]の方法に
より、(110)面および(040)面の配向分布曲線
(結晶面密度分布曲線)から各々の面の放線と延伸方向
Zとの方向余弦の二乗平均〈cos2φ110,Z〉、〈cos2φ
040,Z〉を求めて、次式により結晶c軸とZ軸との方向
余弦の二乗平均が計算できる。
【0035】〈cos2φc,Z〉=1−1.099〈cos
2φ110,Z〉−0.901〈cos2φ040,Z〉 〈cos2φc,Z〉の値から次式によりc軸配向係数を算出
することができる。
【0036】 [c軸配向係数]=(3〈cos2φc,Z〉−1)/2 次いで、上記の方法で得た縦延伸フィルムあるいはシー
トの横延伸は、横延伸後のフィルムの面配向指数が、好
ましくは0.7〜1.6の範囲、より好ましくは0.8
〜1.5の範囲となるように、横延伸倍率と延伸温度等
を適宜調節することが、得られる二軸延伸ポリプロピレ
ンフィルムの表面に本発明の繊維状組織を形成するため
に好ましい。
【0037】上記範囲の面配向指数を有する二軸延伸フ
ィルムを得る方法は、例えば、横延伸前の縦延伸シート
あるいはフィルムを、110℃〜縦延伸シートあるいは
フィルムの融点よりも5℃以上低い温度、好ましくは1
10℃〜縦延伸シートあるいはフィルムの融点よりも1
0℃以上低い温度に加熱、熱処理して縦延伸シートある
いはフィルムの結晶化度を高めた後、6〜13倍、好ま
しくは7〜12倍縦延伸する方法、特に前述の縦延伸倍
率と横延伸倍率の積(縦延伸倍率×横延伸倍率)で表さ
れる面積延伸倍率が35倍以上、好ましくは40倍以上
で二軸延伸する方法が挙げられる。
【0038】上記の面配向指数とは、X線回折法によっ
て求められるポリプロピレン結晶(010)面のフィル
ム面に平行な面への面配向の程度を表す指標である。詳
しくは、二軸延伸ポリプロピレンフィルムをフィルム面
に垂直な軸を中心に高速で回転させながら、フィルム面
に垂直な方向よりX線を入射させて回折強度を測定し、
得られたX線回折強度曲線を非晶質ピークと各結晶質ピ
ークにピーク分離を行ない、ポリプロピレン結晶(α
晶)からの(111)面反射(2θ=約21.4゜)と
(040)面反射(2θ=約17.1゜)のピーク強度
の比より下記式で求められる。
【0039】 [面配向指数]=log{1.508×I(111)/I(040)} 但し、I(111):(111)面反射のピーク強度(co
unts) I(040):(040)面反射のピーク強度(count
s) ここで上式の係数1.508は、ゼット.メンシック
(Z.Mencik)によってジャーナル オブ マクロモレキ
ュラー サイエンス,フィジックス(Journal of Mac
romoleculer Science,Physics) B6,101(19
72)に発表された、ポリプロピレン結晶が完全にラン
ダムに配向した場合の理論強度I(040)とI(111)から計
算した強度比I(040)/I(111)=116.9/77.5
=1.508(I(111)/I(040)の値の逆数)である。
例えば、測定したポリプロピレンフィルムの結晶の(0
10)面がフィルム面に対して完全にランダムに配向し
ているならば、[面配向指数]の値は0となり、(01
0)面がフィルム面に対して平行に面配向するほど[面
配向指数]の値は大きくなる。
【0040】さらに、上記製造方法において、二軸延伸
後に必要に応じて縦および横方向に0〜15%の緩和を
許しながら80〜180℃で熱処理する方法を併用して
もよい。もちろん、これらの延伸の後に、必要に応じ
て、再び縦、横に延伸してもよく、また縦延伸において
多段延伸、圧延等の延伸方法を組み合わせることができ
る。
【0041】本発明の二軸延伸ポリプロピレンフィルム
の一方あるいは両方の表面には、必要に応じてコロナ放
電処理等の表面処理が施されてもよい。さらに、ヒート
シール性等の機能を付与する目的で、本発明の繊維状組
織を有する面を表面に有するように、片面に本発明で使
用されるポリプロピレンよりも融点の低い他の樹脂より
なる層が積層されてもよい。他の樹脂の積層方法は特に
制限されないが、共押出し法、ラミネート法等が好適で
ある。
【0042】また、本発明の二軸延伸ポリプロピレンフ
ィルムは、他の基材フィルムの少なくとも片面に積層さ
せて、積層フィルムとして用いることもできる。積層フ
ィルムの製造方法は、特に制限されるものでは無いが、
好適な方法として、本発明の二軸延伸ポリプロピレンフ
ィルムと、他のフィルム、例えばポリエチレン、ポリプ
ロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ナイロン、ポ
リビニルアルコール、ビニロン、セロハン等のフィルム
と接着剤層を介して積層する方法、本発明の二軸延伸ポ
リプロピレンフィルムよりも融点の低い熱可塑性樹脂を
直接本発明の二軸延伸ポリプロピレンフィルムの片面に
押出しラミネートする方法、本発明のポリプロピレンフ
ィルムを一方あるいは両方の最表面層として他のポリオ
レフィン等の熱可塑性樹脂と共押出しした後、前述の方
法で二軸延伸する方法等を挙げることができる。
【0043】
【発明の効果】本発明によると二軸延伸ポリプロピレン
フィルムの耐ブロッキング性、透明性、外観が改良さ
れ、かつ、製袋加工時の製袋機のガイドロールや三角折
り込み板等への汚れの付着の少ない二軸延伸ポリプロピ
レンフィルムを得ることができる。 本発明において、
特定の繊維状組織を二軸延伸ポリプロピレンフィルムの
表面に形成させることにより、耐ブロッキング性、製袋
加工性が改良される理由は未だ明らかではないが、本発
明者らは以下の解析結果から次のように考えている。
【0044】原子間力顕微鏡で観察されるフィルム表面
の繊維状組織(網目の形状、大きさ、繊維状組織の太
さ、等)は、フィルム製造時、特定の延伸条件において
縦および横延伸の倍率や温度等に依存して変化すること
が判明した。このことから、繊維状組織は、フィルムの
延伸工程において、ポリプロピレンの結晶が引き延ばさ
れる時に形成する結晶性の高いフィブリルであると推定
される。したがって、二軸延伸ポリプロピレンフィルム
の表面に剛性の高い結晶性のフィブリル(繊維状組織)
の網目が形成することで、フィルムを重ねた際に、接触
する面積が小さくなることと、表面の剛性が高いことに
より耐ブロッキング性が発現するものと考えられる。ま
た、この構造が、製袋加工時のガイドロールとフィルム
表面との摩擦を低減させ、かつ、フィルム表面の強度を
高めることにより、汚れ(樹脂の削れ粉)の発生を少な
くさせるものと考えられる。
【0045】以上の説明より明らかなように、本発明の
二軸延伸ポリプロピレンフィルムは、耐ブロッキング性
が改良され、かつ、透明性、外観が優れ、製袋加工時に
製袋機のガイドロールや三角折り込み板等に汚れの付着
しないという、従来公知の二軸延伸ポリプロピレンフィ
ルムによって達成し得ない優れた特性を有するものであ
る。
【0046】したがって、耐ブロッキング性と共に透明
性、外観、製袋加工特性等が要求される用途、例えば包
装材料としての用途に好適に用いることができる。
【0047】
【実施例】本発明をさらに具体的に説明するために、以
下に実施例および比較例を掲げて説明するが、本発明は
これらの実施例に限定されるものではない。尚、以下の
実施例および比較例で得られた二軸延伸ポリプロピレン
フィルムおよびポリプロピレンの評価は次の方法にて行
った。
【0048】(1)フィルムの表面粗さの平均値、形態
観察、網目の平均径、繊維状組織の径、 日本電子社製
の走査型プローブ顕微鏡JSTM−4200Dを用い、
コンタクトモードで1μm四方の面積の原子間力顕微鏡
像を測定した。測定において、カンチレバーは摩耗や汚
れのない状態のものを使用し、また測定個所は、フィル
ム中の滑剤、帯電防止剤やブロッキング防止剤による隆
起の無い個所とした。また1μm四方の表面粗さの平均
値は、1μm四方の512×512点の全測定点の高さ
(粗さ値)の平均値をフィルムの任意の15点で求め、
それらの平均値とした。
【0049】原子間力顕微鏡像の画像解析には、ピアス
社製の画像解析装置LA−555を用いた。
【0050】(2)表面結晶化度 パーキンエルマー社製のフーリエ変換赤外分光光度計1
600型FTIRを用い、エス・ティ・ジャパン製水平
状ATRおよびZnSeフラットプレート(45°)を
装着して、次の条件で測定した。
【0051】分解能 :4.0cm-1 アポダイゼーション関数:弱ベール‐ノートン・アポダ
イゼーション 走査範囲 :4000〜400cm-1 走査モード:単光束比率 積算回数 :64回 (3)アイソタクチックペンタッド分率(mmmm)、
α−オレフィン含有量 日本電子社製のJNM−GSX−270(13C−核共鳴
周波数67.8MHz)を用い、次の条件で測定した。
【0052】測定モード: 1H−完全デカップリング パルス幅 : 7.0マイクロ秒(C45度) パルス繰り返し時間: 3秒 積算回数 : 10000回 溶媒 : オルトジクロルベンゼン/重ベンゼンの
混合溶媒(90/10容量%) 試料濃度 : 120mg/2.5ml溶媒 測定温度 : 120℃ この場合、アイソタクチックペンタッド分率は13C−N
MRスペクトルのメチル基領域における分裂ピークの測
定により求めた。また、メチル基領域のピークの帰属は
A.Zambelli et al[Macromol
ecules,13, 267(1980)]によっ
た。
【0053】(4) メルトフローレイト(MFR) ASTM D−790に準じて測定した。
【0054】(5)重量平均分子量(Mw)、分子量分
布(Mw/Mn) センシュー科学社製の高温GPC装置SSC−7100
を用い、次の条件で測定した。
【0055】溶媒 :オルトジクロルベンゼン 流速 :1.0ml/分 カラム温度:145℃ 検出機 :高温示差屈折検出器 カラム :昭和電工社製「SHODEX UT」 8
07,806M,806M,802.5の4本を直列に
つないで使用。
【0056】試料濃度 :0.1重量% 注入量 :0.50ml (6) 室温p−キシレン可溶分量[p-Xy.sol.] ポリマー1gをp−キシレン100mlに加え、攪拌し
ながら120℃まで昇温した後、さらに30分攪拌を続
け、ポリマーを完全に溶解させ均一な溶液を調製した。
そのp−キシレン溶液を室温(23℃)まで放冷後、室
温(23℃)で24時間放置した。その後、析出したゲ
ル状物は櫨別し、p−キシレン溶液を完全に濃縮するこ
とで可溶分量を求めた。
【0057】室温p−キシレン可溶分量[p-Xy.sol.]
は下記式で求められる。
【0058】[p-Xy.sol.]={p-キシレン可溶分(g)/ホ゜リ
マー1(g)}×100 (重量%) (7)融点 セイコー電子社製のDSC装置DSC6200を用い、
次の条件で測定した。
【0059】試料量 :約5mg 雰囲気ガス:窒素(流量20ml/分) 温度条件 :230℃に10分間保持した後、10℃/
分で30℃まで降温し、引き続いて10℃/分で昇温し
た時の融解の吸熱挙動を測定した。
【0060】(8)c軸配向係数 日本電子社製のX線回折装置JDX−3500に、繊維
試料装置を装着し、次の条件にて測定した。
【0061】ターゲット :銅(Cu−Kα線) 管電圧−管電流 :40kV−400mA X線入射法 :垂直ビーム透過法 単色化 :グラファイトモノクロメーター コリメータ :1mmφピンホール 受光スリット :2mmφピンホール 検出器 :シンチレーションカウンター 1)2θ走査(ブラッグ角)測定 測定角度範囲(2θ) :8〜32゜ ステップ角度 :0.1゜ 計数時間 :2.0秒 2)面内回転(β回転)測定 測定角度範囲(β) :−20〜110゜ ステップ角度 :0.5゜ 計数時間 :2.0秒 縦延伸したフィルムあるいはシートを延伸方向に15m
m×幅5mmに切り出した短冊状のサンプルを、繊維試
料装置に装着し、まず、フィルム面に垂直にX線を入射
させて垂直透過法にて2θ走査を行い、ポリプロピレン
結晶の(110)および(040)面のブラッグ角(2
θ°)を決定した。次に、(110)面のブラッグ角に
カウンターを固定して、試料を面内回転(β回転)さ
せ、(110)面に関して強度分布測定を行った。同様
にして(040)面の強度分布測定を行った。2θ走査
で測定したX線回折プロファイルの(110)面および
(040)面反射の位置の空気散乱等によるバックグラ
ウンド強度を求め、それぞれ(110)面および(04
0)面の回折強度分布より差し引いて、(110)およ
び(040)面の配向分布曲線(結晶面密度分布曲線)
を得た。これらの配向分布曲線から、前述した方法によ
りのc軸配向係数を求めた。
【0062】(9)面配向指数 日本電子社製のX線回折装置JDX−3500を用い、
次の条件で測定した。
【0063】ターゲット : 銅(Cu−Kα線) 管電圧−管電流 : 40kV−400mA X線入射法 : 垂直ビーム透過法 単色化 : グラファイトモノクロメーター 発散スリット : 0.2mm 受光スリット : 0.4mm 検出機 : シンチレーションカウンター 測定角度範囲 : 9.0〜31.0゜ ステップ角度 : 0.04゜ 計数時間 : 4.0秒 試料回転数 : 120回転/分 この場合、試料フィルム27mmφの円形に切り出し、
これを厚さ約3mmとなるよう重ねて、広角ゴニオメー
ターに取り付けた透過法回転試料台に装着して測定し
た。ピーク分離は、同機器に付属のソフトウエアである
一般ピーク分離プログラムを用いて回折角(2θ)9〜
31゜の範囲で空気散乱等によるバックグラウンドを除
いた後、ガウス関数とローレンツ関数を用いた一般的な
ピーク分離法によって非晶質ピークと各結晶質ピークに
分離した。面配向指数は前述した方法で(040)面反
射と(111)面反射のピーク強度より算出した。
【0064】(10)ヘイズ JIS K 7105に準じて測定した。
【0065】(11)耐ブロッキング性(ブロッキング
値) 縦延伸方向に300mm、横延伸方向に40mmの短冊
状にフィルムを切り出し、厚さ3mmとなるように重ね
合わせ、温度30℃、湿度70%RHの雰囲気下に24
時間放置後、プレス機を用いてフィルム束サンプルに2
0kg/cm2の圧力を30秒間かけた。その後、フィル
ム束サンプルの両端を治具で固定し、オートグラフ(島
津製作所社製)を用いて曲げ強度を測定した。その際の
曲げ強度の大きさをもってフィルムのブロッキングの程
度の指標とした。
【0066】(12)フィルム外観 フィルムを200mm×200mmに切り出し、直交さ
せた偏光フィルム間に挟み、ライトボックス上で、ブロ
ッキング防止剤に起因する長径300μm以上の剥離ボ
イド(フィッシュアイ)数を目視により評価した。これ
を15回行ない、平均値より1m2当たりの剥離ボイド
数から、以下のようにフィルム外観を評価した。
【0067】 ◎: 剥離ボイド数 20個/m2未満 ○: 剥離ボイド数 20個/m2以上 50個/m2未満 △: 剥離ボイド数 100個/m2以上 500個/m2未満 ×: 剥離ボイド数 500個/m2以上 (13)汚れの発生状況 共栄社製PP−500型、OPPフィルム用溶断刃を取
り付けた溶断シール製袋機を用い、溶断シール温度40
0℃、製袋速度100枚/分の条件で袋寸法250mm
×300mmの袋を2時間、連続製袋を行った。2時間
後に、ガイドロールおよび三角折り込み版側部への汚れ
(白粉)の付着状況を目視により以下の方法で評価し
た。
【0068】×:製袋開始後、1時間で汚れの付着が直
接目視で確認される。
【0069】△:製袋開始後、2時間で汚れの付着が直
接目視で確認される。
【0070】○:2時間後、直接目視では確認できない
が、ガイドロール、三角折り込み板を黒色のフェルト布
で拭き取ることで、布上に微量の汚れが確認される。
【0071】◎:上記の方法で汚れが確認されない。
【0072】実施例1 (造粒)表1に示したホモポリプロピレンAのパウダー
100重量部に、酸化防止剤として2,6−ジ−t−ブ
チルヒドロキシトルエンを0.1重量部、塩素捕捉剤と
してステアリン酸カルシウムを0.1重量部、帯電防止
剤としてステアリルジエタノールアミド0.3重量%
と、ブロッキング防止剤として表2に示す平均粒径0.
8μmの溶融球状シリカ(アドマテック社製「アドマフ
ァインSO−C3」,表中シリカと略する。)を0.1
重量%を添加し、ヘンシェルミキサーで5分間混合した
後、スクリュー径65mmφの押出造粒機を用い、23
0℃で押し出し、ペレットを造粒し原料ペレットを得
た。
【0073】
【表1】
【0074】(二軸延伸フィルムの製造)得られたポリ
プロピレン原料ペレットを用いて以下の方法で二軸延伸
フィルムの製造実験を行なった。ポリプロピレン原料ペ
レットを、スクリュー径90mmφのTダイシート押出
機を用いて、280℃で加熱溶融、押し出し、30℃の
冷却ロールで厚さ約2mmのシートを成形した。次い
で、この原反シートをテンター方式の逐次二軸延伸装置
を用いて以下のように二軸延伸ポリプロピレンフィルム
を製造した。まず、原反シートを加熱ロール延伸機によ
り縦方向に6.8倍縦延伸した。縦延伸シートのサンプ
リングを行い、中央部のc軸配向係数を測定した。結果
を表2に示した。引き続いて、テンター横延伸機で横方
向に機械倍率で10倍横延伸した後、8%緩和させて熱
処理を行ない、厚さ50μmの二軸延伸ポリプロピレン
フィルムを成形した。なお、フィルムの厚さは、Tダイ
シート押出機の押出量(原反シートの厚さ)により調整
した。フィルムの片面には常法に従い30W 分/m2の
コロナ放電処理を施し、巻取った後、得られたフィルム
は35℃で3日間エージングした。エージング後のフィ
ルムの面配向指数を表2に示した。また、得られた二軸
延伸フィルムのコロナ放電処理を施していない面の原子
間力顕微鏡測定を行った。得られた二軸延伸ポリプロピ
レンフィルムの表面の網目構造の有無、表面粗さの平均
値、網目構造の網目の平均径、弧状の凸部の径(繊維組
織径)、表面結晶化度、ヘイズ、ブロッキング値(耐ブ
ロッキング性)、外観(剥離ボイド数)、製袋機への汚
れ発生の測定を行なった。
【0075】結果を表3に示した。また、図1に原子間
力顕微鏡像を示した。図1には、繊維状組織で形成され
た網目構造が観察される。
【0076】実施例2〜5 実施例1のポリプロピレンAとブロッキング防止剤を用
い、表2の延伸倍率とした以外は実施例1と同様に行な
った。その結果を表2,3に示した。
【0077】比較例1,2 実施例1のポリプロピレンAとブロッキング防止剤を用
い、表2の延伸倍率とした以外は実施例1と同様に行な
った。その結果を表2,3に示した。
【0078】実施例6〜8 表1に示したホモポリプロピレンBと、ブロッキング防
止剤として表2に示す平均粒径2.0μmの架橋ポリメ
タクリル酸メチル球状粒子(日本触媒社製「エポスター
MA1002」,表中PMMAと略する。)を用い、表
2の延伸倍率とした以外は実施例1と同様に行なった。
その結果を表2,3に示した。
【0079】比較例3,4 表2の延伸倍率とした以外は実施例6と同様に行なっ
た。その結果を表2,3に示した。
【0080】実施例9,10 表1のポリプロピレンC(エチレン含有量0.5モル%
のプロピレン−エチレンランダム共重合体)を用い、表
2の延伸倍率とした以外は実施例1と同様に行なった。
その結果を表2,3に示した。
【0081】比較例5〜7 表2の延伸倍率とした以外は実施例9と同様に行なっ
た。その結果を表2,3に示した。
【0082】比較例8,9 表1のポリプロピレンD(エチレン含有量3.2モル%
のプロピレン−エチレンランダム共重合体)を用い、表
2の延伸倍率とした以外は実施例1と同様に行なった。
その結果を表2,3に示した。
【0083】比較例8で得た二軸延伸ポリプロピレンフ
ィルムの原子間力顕微鏡像を図2に示した。図2には、
図1(実施例1で得られた二軸延伸ポリプロピレンフィ
ルムの表面)に見られるような網目構造は認められなか
った。
【0084】実施例11,12 表1のポリプロピレンE(ブテン−1含有量0.6モル
%のプロピレン−ブテン−1ランダム共重合体)を用
い、表2の延伸倍率とした以外は実施例1と同様に行な
った。その結果を表2,3に示した。
【0085】比較例10 表2の延伸倍率とした以外は実施例11と同様に行なっ
た。その結果を表2,3に示した。
【0086】実施例13 ブロッキング防止剤を添加せずに実施例1と同様に行な
い、その結果を表2,3に示した。
【0087】実施例14〜17 実施例1のブロッキング防止剤を表2の添加量とした以
外は実施例1と同様に行なった。その結果を表2,3に
示した。
【0088】
【表2】
【0089】
【表3】
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1で得た二軸延伸ポリプロピレンフィ
ルムの表面の原子間力顕微鏡像。
【図2】 比較例8で得た二軸延伸ポリプロピレンフィ
ルムの表面の原子間力顕微鏡像。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B29K 105:16 B29L 7:00

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも一方の表面に、弧状の凸部が
    交差した網目構造の繊維状組織を有し、その表面粗さの
    平均値が20〜100nm、該網目構造の網目の平均径
    が40〜300nmであることを特徴とする二軸延伸ポ
    リプロピレンフィルム。
  2. 【請求項2】 ブロッキング防止剤を0.001〜1重
    量%含有することを特徴とする請求項1記載の二軸延伸
    ポリプロピレンフィルム。
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