JPH11500161A - 高分子化合物 - Google Patents

高分子化合物

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JPH11500161A
JPH11500161A JP8524777A JP52477796A JPH11500161A JP H11500161 A JPH11500161 A JP H11500161A JP 8524777 A JP8524777 A JP 8524777A JP 52477796 A JP52477796 A JP 52477796A JP H11500161 A JPH11500161 A JP H11500161A
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ハイダー,ロバート・チャールズ
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Abstract

(57)【要約】 ポリマーの総重量基準で、1.5%〜8%のジビニルベンゼンによって架橋され、最小重量平均分子量10,000を有するポリスチレンポリマーであり、そのポリスチレンの芳香族基の50〜100%が、治療に使用されるための、少なくとも1つの:−(R1n−NHR2基[式中、R1は、1〜6個の炭素原子を有する直鎖もしくは分岐鎖アルキレンまたはシクロアルキレンであり、nは、0または1であり、NHR2は、式:−NH−C(=NH)NH2で表されるグアニジノ基を表すかまたは式:−NH−C(=NH)−NH−C(=NH)−NH2で表されるビグアニジノ基を表す。]によって置換されているポリスチレンポリマー。

Description

【発明の詳細な説明】 高分子化合物発明の分野 本発明は、ホスフェートと結合することができ、例えば、腎臓病を有する患者 において生ずる高ホスファターゼ症を治療するのに使用されるグアニジノまたは ビグアニジノ基のいずれか1つまたはそれらの混合物を含むポリマー類に関する 。従来技術の説明 腎臓病は、極めて、一般的であり、治療が不適切、不適当または遅れると、最 終段階の腎性状態を経て進行し、患者は、続いて、透析治療が必要となる。腎臓 透析患者は、ホスフェートの高血清レベルに苦しむ。また、腎不全を有する患者 は、2つの極めて不溶性の塩、リン酸カルシウムおよびシュウ酸カルシウムから なりうる“腎臓結石”を発現することが多い。これら両アニオン類の高濃度は、 このような患者において、非常に毒性の効果を誘発する。高いホスフェートレベ ルの発現は、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウムもしくは水酸化カルシウ ム、またはこれらのいずれかの混合物を食事に添加することによってこれら患者 において最小とすることができる。しかし、水酸化マグネシウムまたは水酸化カ ルシウムの使用は、急性の副作用をもたらし、したがって、水酸化アルミニウム が、より一般的に使用される化合物である。患者の腸におけるアルミニウムイオ ンの存在は、不溶性のホスフェート塩の形成を介する食事よりのホスフェートの 取り込みを少なくし、かくして、体内に吸収するためのホスフェートイオンの使 用を少なくする。この結果は、血液中の高レベルより管腔中の低レベルへホスフ ェートの濃度勾配である。かくして、ホスフェートは、血液より外に移動し、こ の濃度勾配より低い低レベルの管腔に入る。水酸化アルミニウムイオンまたは関 連する製剤による継続治療は、体内組織におけるアルミニウム化合物の緩やかな る集積をもたらす。これは、潜在的に、問題である。体内組織におけるアルミニ ウムの集積は、不可逆的な効果を有するかもしれないと広く考えられている。ア ルミニウムイオンは、化合物デスフェリオキサミン、鉄−キレート剤の投与によ って除去する必要がある。これは、また、副作用、特に、(例えば、輸血の結果 と して)“鉄過剰負荷(iron-overloaded)”されていない人々において、副作用を 有することが知られている。腎臓病患者は、鉄過剰負荷されておらず、したがっ て、アルミニウムレベルを低下させるための化合物デスフェリオキサミンの一定 の使用は、これら患者において望ましくない副作用をもたらす。 したがって、本発明の目的は、腎臓病患者の食事よりのホスフェートの取り込 みを少なくし、腎臓病患者の血液中のホスフェートレベルを低下させるより便宜 的な方法を提供することである。 これは、骨格および骨格に結合したグアニジノ基を含むポリマーを薬学的組成 物もしくは食品または食品との混合物に配合することを通して達成されることが 見いだされた。ホスフェートイオンは、グアニジノ基と結合することが知られて いる。この吸引力は、非常に強く、2つの静電的な結吉および2つの立体化学的 に有利な水素結合を含む。 グアニジノ基の高分子構造物への組み込みは、GB-A-2276170に記載されており 、この特許は、グアニジノ基に直接または間接的に結合する骨格を含み、最小分 子量10,000を有する、生理学的に許容可能なポリマーを記載している。従 来技術のさらなる説明は、そのコンテキストが不明瞭とならないように、発明の 概要の後に考察する。発明の概要 さて、グアニジノおよび/またはビグアニジノ置換基を2〜8%だけ含むジビ ニルベンゼンによって架橋されたポリスチレンポリマー類が、水酸化アルミニウ ム処置に付随する副作用がなく、本発明の目的に対して特に適していることが見 いだされた。 したがって、本発明は、ポリスチレンポリマーを製造するのに使用されるジビ ニルベンゼンとスチレンとの重量比基準で、1.5%〜8%のジビニルベンゼン で架橋され、最小重量平均分子量10,000を有するポリスチレンポリマーで あり、そのポリスチレンの芳香族基の50〜100%が、治療に使用されるため の、少なくとも1つの:−(R1n−NHR2基[式中、R1は、1〜6個の炭素 原子を有する直鎖もしくは分岐鎖アルキレンまたはシクロアルキレンであり、n は、0または1であり、NHR2は、式:−NH−C(=NH)NH2で表される グアニジノ基を表すかまたは式:−NH−C(=NH)−NH−C(=NH)− NH2で表されるビグアニジノ基を表す。]によって置換されているポリスチレ ンポリマーを提供する。従来技術のさらなる説明 グアニジン基体のアニオン交換樹脂は、それらを製造するための種々の方法と して周知である。架橋ポリスチレン樹脂を基体とし、グアニジノ基またはアルキ ルグアニジノ基を含有するアニオン交換樹脂もまた公知である。例えば、英国特 許 1 374 381は、このようなアニオン交換樹脂の新規製造方法を記載している。 具体的な例としては、ジビニルベンゼン8重量%、2重量%および4重量%で架 橋されたポリスチレンよりグアンド(guand)含有樹脂の製造方法が挙げられる。 英国特許 1 374 381のポリマー類を製造する目的は、肥料としての使用である。 英国特許 1 068 543もまたグアニジノ基を含むアニオン交換樹脂を記載してお り、ポリスチレン−ジビニルベンゼンコポリマーについての例を含む。これらポ リマー類の示唆されている使用は、水のコンデイショニングにおいてである。 したがって、グアニジノ含有ポリスチレンポリマー類は比較的周知であるが、 治療におけるそれらの使用は、以前には知られておらず、治療学的目的について の架橋の好ましい度合いも、特定されていない。好ましい実施態様の説明 本発明は、本発明の高分子化合物の治療、例えば、薬学的組成物および食品ま たは以降に記載する食品への添加物としての使用に係る。本発明は、食事よりの ホスフェートの取り込みの調節の提供およびこのような個体の血液よりの過剰の ホスフェートの除去の促進において腎臓病患者の治療に特に重要である。 実際問題としては、ポリマーの最大可能な分子量は、経口投与することのでき ないもの、または、例えば、あまりに大きすぎて、かくして、ホスフェート結合 のためのグアニジノまたはビグアニジノの使用可能性が少なくすることによって 実際的でないもののみに限られる。最大実用分子量については、分了量1020が 予想される。本発明のポリマー類は、上記したように、ポリマーの芳香環に直接 置換するかまたはこれらの環に結合するアルキレン“スペーサーアーム(specer arms)”上に保持されてもよいグアニジノまたはビグアニジノ基を組み込むこと が可能である。 解説すると、基(R1n−NHR2は、式中、基R2に依存し、nが1である場 合、グアニジノアルキルまたはビグアニジノアルキル、および、nが0である場 合、グアニジノまたはビグアニジノであることを意味する。かくして、(R1n 基は、グアニジノまたはビグアニジノ基とポリスチレンポリマーとの間の“スぺ ーサ”として機能する。 ポリスチレンポリマー鎖のジビニルベンゼンによる架橋の量は、1.5〜8% 、好ましくは、2〜6%、さらに好ましくは、2〜5.5%である。本明細書に おいて、全ての%架橋は、スチレンおよびジビニルベンゼンの重量に関する。架 橋は、ポリマー骨格を介し、グアニジノ、ビグアニジノまたはアミノ基を介さな い。ポリマー中のスチレンの架橋量は、ポリスチレンの製造によって決定される 。当業者であれば、ポリスチレンのジビニルベンゼンによるパーセンテージ架橋 を参考とする時、一般的に意味するのは、反応混合物中のジビニルベンゼンのス チレンに対するパーセンテージであり、必ずしも、ポリマーの実際のパーセンテ ージ架橋ではないことが理解されるであろう。例えば、2%の架橋は、重量で、 2%のジビニルベンゼンと98%のスチレンとを含有する反応混合物をいう。好 ましくは、ポリスチレンポリマーの架橋は、ジビニルベンゼンによるが、本発明 は、8%以下のジビニルベンゼンによって架橋されたポリスチレンにより製造さ れると同じ多孔度を有するいずれかのパーセンテージの架橋されたポリスチレン ポリマーに拡張する。 ポリスチレンの本発明の−(R1n−NHR2基による芳香族基への置換は、 ポリスチレンポリマーを構成するスチレンモノマーの芳香核上で発生する。最小 レベルは、使用可能な芳香核の50%のみが1個の置換基のみで置換される場合 である。環への実際の置換位置および環における置換基の数は、種々のパラメー タ、例えば、試薬の濃度および反応条件に依存する。例えば、ある種の反応条件 は、オルト/パラ置換を有利とし、ある種の反応条件は、メタ置換を有利にする 。 当業者であれば、必要とされる置換のタイプに応じて、適当な反応条件を選択す ることができるであろう。 好ましくは、ポリスチレンポリマーの芳香核の70〜100%は、少なくとも 1個の本発明の−(R1n−NHR2基で置換されているのがよく、さらに好ま しくは、80〜100%、なおさらに好ましくは、90〜100%が、置換され ているのがよい。 架橋されたポリスチレンポリマーの芳香環当たりのグアニジノまたはビグアニ ジノ基の平均数は、例によって異なるが、概して、スチレンモノマー単位当たり 置換基の平均数に関して、1よりわずか下回る〜2をほんの上回る範囲である。 当業者であれば明らかなように、その正確な値は、ポリマーの架橋度、マクロポ ロシテイ(macroporosity)の度合いおよびその物質の製造に使用される合成およ び反応条件の特定のルートのようなファクタに依存するであろう。各芳香核上の 置換基の数は、スチレンモノマー単位当たり、平均で1個〜3個の置換基であり 、好ましくは、平均で、1個〜2個の置換基であり、さらに好ましくは、平均で 、1個のみの置換基である。好ましくは、80〜100%、さらに好ましくは、 90〜100%の置換基がパラ位にある。 置換基の基(R1nに関しては、nは、好ましくは、1であり、1〜6個の炭 素原子を有する、アルキレン鎖、直鎖、分岐鎖、または環である。(R1nの機 能は、グアニジノまたはビグアニジノ基と、ポリスチレンポリマー骨格との間の “スペーサアーム”として機能することである。最良の結果は、短いスペーサア ームで得られる。好ましくは、(R1nは、メチレンまたはエチレン基を表し、 さらに好ましくは、メチレンを表す。 本発明の好ましい置換基は、グアニジノアルキル、好ましくは、グアニジノメ チルである。好ましくは、50%以上の置換芳香核が、グアニジノアルキルを含 み、さらに好ましくは、80%以上、なおさらに90〜100%が、グアニジノ アルキルを含む。 非置換芳香核は、非置換のままであるか、または、場合によっては、それらは 、生理学的に不活性な置換基または置換基の混合物、あるいは、アミノ基または ア ミノアルキル基によって、芳香核当たり3個以下置換されていてもよい。 また、生理学的に不活性な置換基が存在してもよく、本発明の置換基によって 既に置換されている芳香核であってもよい。 もう1つの生理学的に不活性な置換基としては、置換されたアルキルアミノ基 が存在してもよい。アミノ基に対する置換は、第1級または第2級であってもよ いが、第3級であってはならない。 本発明に有用なポリマー類を製造する方法は、当分野において、十分に文献が 存在する。 グアニジノまたはビグアニジノ基がポリマーの芳香環に直接結合している場合 、すなわち、式(R1nにおけるnが0である場合、ポリマー類の合成は、例え ば、GB 616 453またはドイツ国特許 1 049 583に記載の処理法に従うかまたは適 合させることによって達成することができる。 ジビニルベンゼンで架橋したポリスチレンのニトロ化、および、続く、還元は 、“The Syntheis of Iron Exchange Resins",Kunin & Myers,John Wiley,19 50と題する章の特に50頁に考察されており、この引用は、ニトロ化が硫酸の存 在における硝酸および塩化第1錫およびハイドラウリック酸による還元によって 達成されるD'Aleioの方法(US 2 366 007)を参考とする。 概して、好ましい合成ルートにおいては、アミノアルキレン基に付随するジビ ニルベンゼン−架橋ポリスチレン類(“コポリスチレン類”)が、中間体として 製造される。これらは、例えば、クロロメチル化合物をフタルイミド化剤、例え ば、カリウムフタルイミドによって、フタルイミドメチル化合物に最初に転化し 、対応するクロロメチレンコポリマー類より転化することができる。 クロロメチル置換基を有するコポリスチレン類は、ビニルベンゼジルクロライ ドおよびジビニルベンゼン他との予備形成されたコポリスチレンのWalton(“En cyclopedia of Analytical Science",Volume 4,Townshend(Ed.),Academic Pre ss 1995;の特に2274頁参照.)によって考察された適当な条件下での適当なコ ポリメリゼーションによって製造することができる。その他のハロメチル置換基 は、対応して、製造することができる。 ハロアルキルを有するコポリスチレン類は、また、Warth and Fritz(J.Chrom atographic Sci.26,630-635(1988))の方法によって製造することができ、これ は、スペーサ基が1個より多い炭索原子を有するポリスチレン類の製造において 特に有効である。本質的に、予備形成されてコポリマー(col Polymer)は、ω− ブロモアルケ−1−エン(または考えられる他のω−ハロアルケ−1−エン)お よびトリフルオロメチルスルホン酸と反応させる。得られるω−ハロアルケ−α −メチルアルキル置換ポリマーは、ついで、上記したように、フタルイミド化す ることができる。 これとは別に、好ましくは、アミノアルキレンを有するコポリマー類は、例え ば、N−(ω−ハロアルキル)フタルイミド、例えば、N−クロロメチルフタル イミドによって非官能性コポリマーを直接フタルイミドアルキル化することによ って、多くの著者、例えば、Zikos and Ferdergos(Tetrahedron letters 36,37 41-3744(1995))およびMitchell et al(Tetrahedron Letters 42,3795-3798(197 6))によって記載されているようにして、製造することができる。より高級なN −(ω−ハロアルキル)フタルイミドは、当分野において使用可能であり、製造 することができるが、より高級なN−(ω−ハロアルキル)フタルイミド基を製 造するために使用することができる。フタルイミドアルキル基の加水分解および /またはヒドラジンノリシスは、対応するアミノアルキル置換基を与える。 製造のルートは、各モノマー単位についての芳香環上のアルキルアミノ基の位 置決めを決定する。 しかし、アミノ置換ポリマーを製造すると、それは、容易に、対応するグアニ ジノまたはビグアニジノポリマーに転換することができる。グアニジノポリマー は、例えば、GB 1 068 543およびGB 1 374 381に記載されたものまたは(適当な 適合による)方法によって、Yamamoto 案 Kojimaの“The Cghemistry off the A midines and Imidates",Patai and Rappoport,EdS.,John Wiley,1991,Chap ter(10)にまとめられたものより選択される方法によって製造することができる 。ビグアニジノを有するポリマー類は、対応するモノグアニジノポリマー類より 、それらをシアナミドと反応させるか、または、アミノを有するポリマー類より 、 ジシアンジアミドと反応させることによって製造することができる。 好ましい製造ルートの例は、以下に説明する。 例えば、中間体、アミノアルキルアミノメチルを介して、ポリスチレンよりポ リマーを製造するためには、第1工程は、フタルイミドメチル化工程である。こ れは、例えば、以下のようにして、達成することができる。最初に、トリフルオ ロ酢酸およびジクロロエタンを適当な触媒、例えば、トリフルオロメタンスルホ ン酸触媒、塩化第2錫または塩化第2鉄を使用して、(ポリマー中のスチレン単 位の芳香環をN−クロロメチルフタルイミドによってフタルイミド化する。)こ の工程は、以下に示すようなフタリドメチルポリスチレン: を生成する。 上記考察したように、芳香核は、示したように、パラ位のみを置換されていて もよいが、反応条件に応じ、また、ベンゼン環のオルトおよびメタ位を置換され ていてもよい。 可能な場合には、パラ置換が好ましいか、または、オルトおよびパラ置換の混 合物が好ましい。芳香環に平均1個のみの置換基が存在する場合、これは、好ま しくは、実質的に全てパラ位であり、好ましくは、少なくとも70%がパラ位で あり、さらに好ましくは、90%がパラ位である。 アミノメチルポリスチレンを製造するためには、驚くべきことに、通常の次の 工程のヒドラジンノリシスが、概して、十分ではないことが見いだされた。かく して、ヒドラジンノリシス反応に加えて、好ましくは、HClで十分に加水分解 工程を実施することが一般に必要である。 かくして製造されたアミノメチルポリスチレンは、例えば、シアナミドとの反 応によるかもしくはピラゾール中間体を経て、グアニジノメチルポリスチレンに 転化されるか、あるいは、ジシアンジアミドとの反応によってビグアニジノメチ ルポリスチレンに転化される。本発明のグアニジノまたはビグアニジノポリマー に転化する前に、アミノメチル基への置換を行うこともできる。この場合、置換 は、第1級または第2級のいずれかであり、第3級ではない。アミノメチル基が 置換されている場合、好ましくは、その置換基は、アルキル(C1〜C4)のよう な単純な基である。しかし、当業者であれば、グアニジノまたはビグアニジノ樹 脂への最終転化が立体的に阻害されていないか、ホスフェート結合性が妨害され ていない限り、適当な置換を行うことができると考えるであろう。 状況によっては、アミノメチルポリスチレン中間体のグアニジノメチルポリス チレンまたはビグアニジノメチルポリスチレンへの転化は、100%未満である と理解されるであろう。これは、アミノメチルポリスチレンがホスフェートと結 合可能であるので不利である。しかし、好ましくは、転化率は、50〜100% であり、さらに好ましくは、80〜100%であり、なおさらに好ましくは、9 0〜100%である。 グアニジノまたはビグアニジノ基は、グアニジノ基[NH2−C(=NH)− NH−]またはビグアニジノ基[NH2−C(=NH)−NH−C(=NH)− NH−]基の末端NH基を介する化学結合によって、ポリマー骨格(この骨格は 、アルキレン基を含む。)に結合される。グアニジノまたはビグアニジノは、ポ リマー骨格のアルキレンスペーサ基に結合される。 本発明のポリマー類は、生理学的に重要な他のアニオンよりもむしろインビト ロでホスフェートアニオンと、好ましくは、結合しうることが見いだされた。か くして、本発明のポリマー類は、食事よりのホスフェートの取り込みを予防し、 および/または、欠陥のある腎臓で、患者の血液より過剰のホスフェートを除去 する特別の用途を有する。何故ならば、食事による腸内のホスフェートの結合が 身体の平衡を妨げ、血流より腸内へのホスフェートの移動に影響を及ぼすからで ある。本発明のポリマー類は、食品として、もしくは、食品に対する添加物とし て、または、薬学的組成物として、患者に経口投与することができる。 本発明のさらなる態様に従えば、本発明のポリマーを含む食品または食品添加 物が提供される。このような食品は、種々の形態を取ることができ、例えば、従 来のヒト食物の形態を取ることができる。 本発明のさらなる態様に従えば、本発明のポリマーと、付随する薬学的に許容 可能な希釈剤または担体とを含む経口投与に適した薬学的組成物が提供される。 本発明のグアニジノアミノまたはビグアニジノ基含有ポリマーは、種々の方法 によって薬学的組成物に配合することができる。薬学的組成物は、それが患者の 腸内に存在する必要があるので、通常、経口投与される。液体希釈剤を配合した 組成物は、経口投与のために使用することができるが、固体の担体物質、例えば 、でん粉、ラクトースまたはデキストリンを配合した組成物を使用することもで きる。このような固体組成物は、便宜的には、例えば、錠剤、カプセル等の形成 されたタイプであってもよい。 薬学的組成物、食品、食品用添加物は、単位剤形、すなわち、単位用量、また は、単位用量の倍数または約数単位を含有する個々の部分の形態に配合すること ができる。ポリマーの日投薬量は、当然のことながら、個々の状況、および患者 の腎臓の重度、および、アルキルグアニジノ、アルキルアミノまたはアルキルビ グアニジノ基含有ポリマーの化学構造に依存する。ガイダンスとしては、グアニ ジンに関する日投薬量は、5g〜50g、好ましくは、5g〜25g、さらに好まし くは、10〜20gの範囲であり、かくして、ポリマーの量は、それに従い、計 算することができる。 本発明のさらなる態様に従えば、食事によるホスフェートの取り込みを調節し 、および/または、血流より過剰のホスフェートを除去するために、患者に前記 したポリマーを投与することを含む患者の治療法が提供される。 本発明のさらなる態様に従えば、食事によるホスフェートの取り込みを調節し 、および/または、血流より過剰のホスフェートを除去するために患者を治療す るための薬剤の製造用の前記したポリマーの使用が提供される。 本発明のポリマー類の使用別法は、腎不全の患者の透析ルーチンの一部にそれ らを含ませることである。透析において、血液は、患者に戻される前に不純物を 必然的に濾過する必要がある。このルーチンの一部として、血液は、過剰のホス フェートが血液より除去されるように、例えば、本発明のポリマー類を予め負荷 したカートリッジを通過させることができる。 本発明のさらなる態様に従えば、血液より過剰のホスフェートを除去する方法 であって、患者より血液を取り出し、その血液を前記したポリマーにさらす各工 程を含む方法が提供される。また、本発明のポリマーを含む適当な寸法のコンテ ナで血液を処理して過剰のホスフェートを除去する、血液処理における使用も提 供される。コンテナは、直接または間接的に、患者と接続する手段、好ましくは 、例えば、可撓性のチューブであってもよい、血液の入口および出口手段を含む 。 さて、実施例によって、本発明を例示する。実施例 1:ジクロロメタン中でのポリスチレンの膨潤 架橋樹脂によるワーキングコンセプトは、ホスフェート用の補捉剤として機能 する時、消化管内に不溶性物質として樹脂を残すことができることである。架橋 度は、ホスフェートの補捉プロセスおよび製造プロセスの両方において、樹脂の 適合性についての制約となる。 架橋度が小さすぎれば、樹脂は、許容できない程、膨潤し、少量であってさえ も架橋することはなく、かくして、グアニジノ樹脂は、一部水溶性である非架橋 部分より製造される。 架橋度が大きすぎれば、樹脂は、製造プロセスの間に試薬の適当な接近を許容 する程、十分には膨潤せず、それより製造されるグアニジノ樹脂は、ホスフェー トイオン類の適当な接近を許すのに十分な程に水中で膨潤する。 許容可能な架橋度の範囲に接近させるために、種々のポリスチレン樹脂の膨潤 量を測定した。樹脂を平底チューブに入れ、深さを測定した。過剰のジクロロメ タンを加え、樹脂を1時間放置して膨潤させ、撹拌しつつ、補捉されたバブルを レリースし、浮かんだ樹脂床を沈降可能とした。溶剤を加える前と後の樹脂の深 さを測定した。膨張する樹脂の度合いは、架橋度に反比例することが見いだされ た。 結果は、以下、表1に示す: 本実験の目的は、低架橋で取り扱う時の問題点および高%架橋で膨潤を欠くこ とにより合成反応を実施することの困難性を示すことであった。実施例 2:グアニジノメチルポリスチレンの一般的な製法 1. フタルイミド化 以下の出発物質を使用して、グアニジノ含有樹脂を製造した: 1.Fluka Chemicals Ltd.よりポリスチレン(1%、2%、4%および20%架 橋)を得た。ビーズ寸法は、200〜400メッシュであった。 2.Purolite International Ltd.よりポリスチレン(2%架橋)を得た。メジ アン径は、ほぼ0.5mmであった。 3.Puroliteよりポリスチレン(5.3%架橋)を得た。粒了寸法は、平均径0 .28〜0.35mmで0.2〜0.425mmの範囲であった。それを寸法BSS 標準メッシュ44〜150の篩にかけた。 フタルイミドメチルポリスチレンへの転化は、3つの方法のうちの1つで行っ た。ルートA Mitchell et al.,Tetrahedron Letters,1976,3795-3798に記載の1つの処 理法 ポリスチレンビーズ5.3%架橋をN−クロロメチルフタルイミドとジクロロ メタンおよびトリフルオロ酢酸の1:1v/v混合物中(典型的には、10g樹脂お よび50ml溶剤)、触媒としての1.2mlのトリフルオロメタンスルホン酸と撹 拌した。過剰の試薬等は、ジクロロメタン−トリフルオロ酢酸混合物、ジクロロ メタン、エタノール、ついで、メタノールで洗浄した。フタルイミド部分の取り 込みは、専ら、重量変化に基づいた。種々のインキュベーション時間、温度およ び試薬の量の結果は、表2に示す。この処理法は、明らかに、取り込みが非常に 遅い場合の高架橋樹脂を除いて、フタルイミド部分の良好な取り込みを示す。 ルートB Mitchell et al.,Tetrahedron Letters,1976,3795-3798に記載の処理法の 1つの改良法は、標準法(上記Aに記載)と、無水の塩化第2錫を触媒として使 用した点で異なる。10gのポリスチレンを使用する典型的な反応は、40mlの ジクロロメタン中で、30gのクロロメチルフタルイミドで、1.2mlの塩化第 2錫を触媒として使用し、一晩、還流させて行った。フタルイミド化は、直ちに 、 HClを発生して迅速に進行し、定量および定性(IR)結果は、それが標準反 応と同一の経路に従うことを示した。 この処理法は、標準法よりも樹脂の化学的損傷が少ない。フタルイミドメチル 化後、ビーズは、深紅(標準法においては、赤黒色)となり、ビーズによって取 り込まれる溶剤の量は、増大し、間隔がさらに広いことを示唆する。樹脂を10 0°以上に加熱する場合、それは、かなり暗くなる。反応混合物を水と撹拌する 場合、ビーズは、オパール色のピンクに変わる。この処理法は、それがより安価 な試薬を使用し、毒性の高い試薬を使用しない点で、ルートAに勝る利点を有す る。ルートC 塩化第2鉄を触媒として使用する以外は、上記(B)と同じ処理法を行った。 これは、Zikos and Ferderigos,Tetrahedron Letters,1995,36,3741 3744に 記載された処理法の1つに基づく。 2%架橋ポリスチレンの10gを25gのクロロメチルフタルイミド、3.0g の塩化第2鉄および60mlのジクロロメタンとともに26時間加熱還流した。H Clが発生したが、塩化第2錫ほど早くはなかった。ビーズは、深紅、ほとんど 黒に変わった。反応は、200mlの水と撹拌することによって終了した。樹脂は 、水およびメタノールでさらに洗浄し、ついで、乾燥させた。褐色の樹脂の収率 27.1g。IRスペクトルは、ルートBによって製造した樹脂のそれとほとん ど同一であった。 この処理法は、樹脂によって保持される場合、塩化第2錫触媒よりも塩化第2 鉄触媒が安価であり、非毒性である点で、上記(B)より勝る利点を有する。 2. フタルイミド部分の除去−アミノメチル化された樹脂の製造 この方法は、あらゆる架橋度の樹脂に適用可能である。これは、2工程で実施 される。フタルイミドメチルポリスチレンは、20%のヒドラジンのジメチルホ ルムアミド溶液と110°に一晩加熱した。これは、約80%の保護フタル酸を 除去した。一部溶解した樹脂は、ついで、濃HClと、約100°に一晩加熱し た。アミノメチル樹脂は、かくして、それより本質的に全てのフタルイミド基が 除去されて生成する。 3. グアニジノ化反応 この処理法は、基本的に、アミノ基のシアナミドとの縮合によるグアニジノ基 の形成を含む。この方法は、あらゆる架橋度の樹脂に適用可能である。 アミノメチルポリスチレン(HCl塩)を100°に一晩2部の50%シアナ ミド溶液および3部の水と加熱した。生成物は、ホスフェート取り込み約2.5 mmol/g(リン酸との平衡および続く水洗による)を有する。 グアニジノ化の別法は、グアニジノ化試薬として、1−グアニジノ−3,5− ジメチルピラゾールを使用することである。 1−グアニジノ−3,5−ジメチルピラゾールを製造するためには、50gの 2,4−ペンタンジオンの140ml50%エタノール溶液を還流し、68.0g の硝酸アミノグアニジンを少量ずつ1.75時間かけて加え、還流をさらに2. 25時間継続した。冷却すると、生成物の大部分は、白色の針状結晶として分離 し、母液を蒸発させることによってさらに若干が得られ、残渣を50%エタノー ルより結晶化させた。 1−グアニジノ−3,5−ジメチルピラゾールをグアニジノ化に使用するため に、以下の処理を行った。 アミノメチル樹脂HCl塩0.94gおよび1.96gの1−グアニジノ−3, 5−ジメチルピラゾール(約3倍過剰)の20ml水溶液部分をNaOHでpH8 .75に調整し、一晩還流した。(アルカリ洗浄を含む)清浄化および乾燥後、 0.94gを生成した。この重量は、反応が不完全であってもよいことを示唆す る。赤外スペクトルは、シアナミドを使用して製造したグアニジノ化された樹脂 に対し、この処理がシアナミドより少ない副反応を生ずることを示唆する点で若 干異なるだけで非常に類似していた。実施例 3:ビグアニジノメチルポリスチレンの一般的製法 実施例2の方法に従い、工程2を含む。ついで、以下のビグアニレーション化 反応を行った。ビグアニレーション この反応は、十分に飽和された酢酸塩、および、pH9.3(ベンジルアミン のpK)に酢酸塩で樹脂を平衡にすることによって製造される部分酢酸塩とを使 用して行い、ジシアンジアミドの水溶液で一晩還流させた。十分な酢酸塩よりの 生成物の赤外スペクトルは、pH9.3の樹脂よりも出発物質のpHより大きな 変化を示し、樹脂の十分な酢酸塩で反応度が大きいことを示唆した。反応の終了 時において、pHは、7.3であった。微細に粉末化した樹脂の使用は、これら 樹脂で観測されるよりもIRスペクトルにおいて大きな変化を示すが、ホスフェ ート取り込みプロフィルは、反応がなお不完全であることを示唆した。この製法 において、4.99gのアミノメチル樹脂HClおよび2.30gのジシアンジア ミドを住用して、3.51gのビグアニジノメチル樹脂遊離塩基を生成させた。 可能な新しい処理法において、アミノメチル樹脂のその酢酸塩としての一部( 1g)は、10mlのn−ブタノール中1.52gのジシアンジアミドと一晩還流し た。清浄化後、樹脂は、先の方法に従い得られるものとは著しく異なる赤外スペ クトルを与え、これは、反応が完結に達したことを示唆する。この処理法の利点 は、水に対抗するn−ブタノールの使用が反応温度を高くする点である。これは 、反応が完結に達するのを確実に保証する。実施例 4:グアニジノ含有1%架橋樹脂の製法 Flukaより入手した1%架橋ポリスチレン樹脂ビーズ(10g)、200〜40 0メッシュを、10gのN−クロロメチルフタルイミドの50ml各ジクロロメタ ンおよびトリフルオロ酢酸と1.2mlのトリフルオロスルホン酸の溶液と撹拌し た。一晩で、全ての溶剤が樹脂ビーズに取り込まれ、この樹脂は、淡黄色に着色 した。22時間後、ジクロロメタンを加え、濾過し、ジクロロメタン、エタノー ルおよびメタノールで逐次緩やかに洗浄した。乾燥重量16.4g。これは、フ タルイミド含有樹脂であった。 この樹脂5.1gを40mlの30%水性メチルアミンと還流した。7時間後、 赤外スペクトルは、カルボニルバンドがはっきりと消えた。それを濾過し、エタ ノールで洗浄し、乾燥し、3.3gを与えた。HCl加水分解工程は、この樹脂 に最小の影響を及ぼすのみであるようであり、樹脂は、なお、少量のフタルイミ ド基を含有していた。 樹脂を希HClに2時間懸濁させ、水で完全に洗浄し、15mlの15%シアナ ミドの水に懸濁させ、一晩還流し、濾過し、沸騰水で洗浄し、乾燥させた。収率 4.05g。生成物は、かなり吸湿性であり、ケーキとなりやすかった。 これは、中程度に良好な処理法であった。実施例 5:ホスフェート結合実験−フタルイミドメチル中間体を経て製造され る5.3%架橋グアニジノ含有樹脂 (a)アニオン競争研究 これら実験の目的は、アニオンがグアニジノ基体樹脂によって取り込まれるこ とに対するpH8でのホスフェートと競争するさまを測定することであった。5 .3%架橋ポリスチレンより製造される樹脂ビーズは、浅い床を通過させた緩衝 液と容易に平衡させるには大きすぎることが立証された。しかし、粉砕した樹脂 (200メッシュ以上微細であると評価された)は、満足であった;これは、流 速約1cm/分で約1cm深さの床を通過させた1mM濃度でのホスフェートの完全 な取り込みによって示された。 25mMのアニオンを含有するpH8の緩衝液中で3つの実験を行った。第1 に、アニオン溶液をホスフェート負荷粉砕グアニジノメチル樹脂のカラムに通し 、第2に、同じ樹脂を平衡に達するまでこれらアニオンの溶液と撹拌し、第3の 恐らく最も有意な実験において、アニオンを含有する1mMのホスフェート溶液 を遊離のグアニジノメチル樹脂塩基の床に通した。3つのアプローチ全てにおい て、同様の状況が得られた。酢酸塩がホスフェートの取り込みを最も妨害せず、 クロライドもまた比較的有効ではないことが判明した。炭酸水素塩は、幾分多く 妨害するが、予想されるように、硫酸塩がホスフェートの取り込みと有効に競争 する。(b)ホスフェート溶離プロフィル 粉砕したグアニジノ樹脂(遊離塩基)を過剰のホスフェート緩衝液中で撹拌す ることによって、グアニジノ含有樹脂を製造し、撹拌し、平衡に達するまでpH 8に調整し、濾過し、洗浄し、乾燥し、0.3g(±約1%)部分をカラム(1c m口径)中に入れ、約10μl/秒で溶離した。6.7mMのクロライドを含有す るトリス緩衝液10mM、pH8を全溶離溶液に使用し、クロライド溶離以外に 、各場合におけるイオン濃度25mMをトリス中のクロライドに追加し;クロラ イド実験用に、最終濃度が25mMであった。これらアニオンの3×30mlアリ コートを収集し、ホスフェートについて分析した。炭酸水素塩および酢酸塩緩衝 液を使用前にpH8に調整した(これには、痕跡量の酸のみを必要とした。)。 樹脂は、1.37mmol/gのホスフェートを含有していた。結果は、逐次溶離液中 に存在する合計ホスフェートの%として表し、以下、表3に示す: 結果は、効率の増大の順序において、硫酸塩、炭酸水素塩、クロライドおよび 酢酸塩がホスフェートを置換することを示す。(c)緩衝液での平衡試験 5.3%架橋グアニジノメチル樹脂ビーズ(遊離塩基)を過剰の希リン酸中で ソーキングし、過剰の酸をデカンテーションし、水を加え、NaOHでpH8に 調整し、完全に平衡に達するまで撹拌することによって樹脂を製造した。ついで 、樹脂を濾過し、洗浄し、乾燥させた。それは、1,820μmolホスフェート/ gを含有した。この一部(1g/100ml、すなわち、溶液のモルイオン含量より 幾分少ないホスフェート含量で)を、5mMCl-を含有する25mMアニオン 10mMトリス,pH8.0中で一晩撹拌した。溶液のホスフェート濃度を測定 した。結果は、以下、表4に示す。 (d)無機塩類の存在における粉砕グアニジノメチル樹脂ビーズによるホスフェ ートの取り込み 25mMの添加無機塩、pH8を含有する1.047mMのホスフェート緩衝 液を1cm口径のカラム内の樹脂に通した(約10μl/秒)。樹脂の深さは、約1 cmであった。溶離液を6個の100ml画分に収集した。結果は、以下、表5に示 す。各画分についての取り込みを測定するために、各画分のホスフェート濃度を 初期濃度より差し引き、その結果に画分の体積を掛けた。場合によっては、ホス フェートの濃度は、実験の終わりに向かって溶離する溶液中より溶離液で大きか った;試験下のアニオンは、樹脂によって既に取り込まれた溶離ホスフェートで あった。 (e)ホスフェート取り込み実験:5.3%架橋グアニジノメチルポリスチレン 1バッチのグアニジノメチルポリスチレン、5.3%架橋は、実施例2に記載 したようにして製造し、2つの部分に分割した。各部分を過剰のホスフェートで pH2および6で平衡とした。pH2樹脂のホスフェート含量は、2.10mmol であり、pH6樹脂は、1.59mmolであった。それぞれpH2および6におけるグアニジノ化した樹脂よりのホスフェート溶離 上記樹脂の0.5g(±2mg)でカラムを調製した。pH2および6で25m Mのクロライドまたは硫酸塩でカラムを溶離し、80mlの画分を収集した。 その結果は、以下、表6に示す。 レリースされたホスフェートの累積%であるこれら結果は、ホスフェートがp H6よりも酸性のpHでより容易に溶離することを示す。これら条件下において さえ、溶離することの困難な少量の残留ホスフェートが存在する。実施例 6:2%架橋グアニジン含有樹脂の製法 (i)フタルイミド化 Flukaより入手した2%架橋ポリスチレンを使用し、上記実施例1に記載した ルートBに続き、フタルイミド化を行った。 第1の実験は、樹脂とN−クロロメチルフタルイミドとの間の反応の度合いを 試験した。各々、2gのポリスチレン、15mlのジクロロエタン、0.25mlの 塩化第2錫を使用し、N−クロロメチルフタルイミドの量を2〜6gの範囲で変 えて、5回反復実験を行った。一晩還流後、各反応混合物を25mlのジクロロメ タンで洗浄し、約3時間撹拌して、樹脂より残留試薬を抽出し、濾過し、逐次、 ジクロロメタン、アセトン、水およびアセトンで洗浄し、最終的に、約80°で 乾燥した。ついで、秤量した部分を100°以上で一晩乾燥すると;それらは、 ほぼ黒色となり、その重量より、精製された樹脂の乾燥総重量を計算した。長時 間掛けた温和な加熱で発現する顔料は、ジクロロメタンで浸出により取り除くこ とができる。 この実験は、誘導されたグアニジノメチル樹脂についてホスフェート取り込み を測定可能とするために行った。これら両実験に対する重量インジケータは、置 換比率約1.5/芳香核以下(これは、5.3%架橋ポリスチレンを使用すると 、幾分低い取り込み85〜91%および実施例2のルートAを使用する後者の樹 脂で約70%と対照的である。)のN−クロロメチルフタルイミドのほぼ定量的 な取り込みと一致した。錫取り込みにより重量増加にわずかに寄与した。樹脂を 約80°で最終的に乾燥する時、溶媒和は、無視可能であった。取り込みは、ク ロロメチルフタルイミド対ポリスチレンの比が小さい時、定量的よりかなり少な かった。 フタルイミド化は、約1.15mol/芳香核のクロロメチルフタルイミドを取 り込もうとする時に、便宜的には、6体積のジクロロエタン対1(重量)部のポ リスチレンで行うことができる。これは、約1体積の溶剤を残し、反応の終了時 に、デカンテーションすることができ、樹脂を容易に撹拌するのに十分である。 重量の増加は、ほとんど定量的な反応と一致する。(ii)アミノメチルポリスチレンへの転化 ヒドラジンノリシスに続き、濃HClでの48時間の加水分解後、赤外スペク トルは、非常に軽い負荷の樹脂を除いて可能なように、1600cm-1のアミノ吸 収が現れ、負荷1.0〜1.2mol/核を有する樹脂に対する指紋領域における その他の吸収に比較して極めて強い。(iii)さらなる合成工程 グアニジノメチル誘導体は、実施例2に記載したように、上記樹脂より製造し たる。ホスフェート取り込みは、これら樹脂について測定した。リン酸による処 理で、樹脂は、かなり膨潤することに注目した;大部分の膨潤は、過剰のリン酸 を洗浄する時、可逆的であり、これは、高いリン酸濃度で、大量のホスフェート が樹脂に緩く結合していることを示唆する。 結果は、表7に示す。 表7の結果は、ルートBにおけるポリスチレンによって取り込まれるN−クロ ロメチルフタルイミド(CMP)の量と最終グアニジノメチルポリスチレンのホ スフェート容量との間の関係を示す。取り込まれるホスフェートは、ポリスチレ ンと反応するCMPの量に比例し、これは、グアニジネーションに使用可能なア ミノメチル基の尺度である。 実施例 7:フタルイミド中間体を経て製造される2%グアニジノおよびビグア ニジノ含有樹脂のpHホスフェート取り込みプロフィル 各粉末化した樹脂1gを2%リン酸50mlで最初に平衡とした。ついで、Na OHを添加することによってpHを段階的に4〜11に上昇させ、各段階で、平 衡を確実とするために、最低15分間撹拌した。各PHでアリコートを取り出し 、濾過し、樹脂を水で洗浄して、未結合のホスフェートを除去し、ついで、乾燥 させた。各バッチの秤量した部分を2mMのNaOH10mlに懸濁させ、分析用 にホスフェートを溶解した。結果は、以下、表8、表9および表10に示す。 試験したポリマー類は、2%架橋されており、フタルイミド化処理を経て製造 されるアミノメチルポリスチレン中間体は、上記実施例2および実施例3に記載 したようにして製造される2%架橋グアニジノメチルポリスチレンおよびビグア ニジノメチルポリスチレンであった。 ビグアニル樹脂Aは、アミノメチル樹脂、酢酸塩よりジシアンジアミドと10 0°一晩で製造した。ビグアニレーションの度合いは、恐らく低かった。樹脂B は、n−ブタノール中還流温度一晩で製造した。実施例 8:グアニジノおよびビグアニジノ基を含有する2%架橋ポリスチレン に結合したホスフェートのクロライドによるホスフェートとクロライド完全溶離 との間の競争 実施例2に記載した2%架橋グアニジノメチルおよびビグアニジノメチル含有 ポリスチレンポリマー類の一部をホスフェートでpH8.0で飽和させた。1g の粉末化した樹脂を50mlのリン酸でpH8.0で平衡とした。樹脂を洗浄し、 乾燥して、未結合のホスフェートを除去し、約0.60〜0.65mmolのホスフ ェートを含有する一部を1cm口径のカラムに入れた。 ついで、2×30mlの25mMNaCl(溶離液Λ−B)、4×50mlの10 0mM(溶離液C−F)および4×250mMNaCl以下(溶離液G−J)で 樹脂を溶離し、溶離されるホスフェートが少量になった時、溶離を終了した。残 留ホスフェートは、1MのNaOHで溶離した(溶離液X)。クロライドの効果 を評価するために、関数Zを計算した。 Z=[Cl-]×Pres/[PI4 3-]×Ptot 式中、[Cl-]=ホスフェートを溶離するために使用したクロライド濃度 [PO4 3-]=溶離液中のホスフェート、濃度(ともにモル濃度として表す) Pres=樹脂上のホスフェートの平均量 Ptot=溶離前の樹脂上のホスフェートの合計量 後者の2つの条件は、先の溶離工程の間のホスフェートの損失に対する近似補 償を行う。Zの値が大きい程、クロライドの存在で、樹脂上により堅固にホスフ ェートが保持されている。 結果は、以下、表11および表12に示す。 実施例 9:ホスフェート取り込み実験 グアニジノ化試薬として1−グアニジノ−3,5−ジメチルピラゾールを有する シアナミドの市販入手可能なマクロ多孔質のアミノメチルポリスチレンとの比較 (a)樹脂の製造 グアニジノおよびビグアニジノ基を含有する2%架橋ポリスチレンをPurolite International Ltdより購入した2%架橋アミノメチルポリスチレンから製造し た。 Purolite International Ltdより入手した2%架橋アミノメチルポリスチレン は、クロロメチル中間体を経て製造されたと考えた。グアニジネ−ションは、シ アナミドまたはピラゾールルートを経る。(b)ホスフェートpH取り込みプロフィル 処理法は、実施例7に記載した通りである。結果は、以下、表13および表1 4に示す。 (c)ホスフェートとクロライドとの間の競争−クロライドによるホスフェート の完全溶離 処理法およびその他詳細は、実施例8に記載した通りである。結果は、以下、 表15および表16に示す。 実施例 10:ホスフェート取り込み実験−高度に架橋されたアミノメチルポリ スチレンより製造されるグアニジノメチル基含有ポリマー類 (a)樹脂 高度に架橋された(架橋度は特定できない)アミノメチルポリスチレンをPuro lite International Ltdより入手し、シアナミドまたはピラゾールルートを経て グアニジノ樹脂を製造するために使用した。(b)pHホスフェート取り込みプロフィル これは、実施例7に記載したようにして行った。結果は、以下、表17および 表18に示す。 プロフィルは、2%架橋ポリスチレンより製造される比較可能な樹脂のそれらと 非常に類似している。しかし、絶対ホスフェート取り込みは、2%架橋樹脂で得 られるそれよりもかなり低い。これら発見は、この樹脂における官能基が2%架 橋と同様であるという期待と適合する。(c)ホスフェートとクロライドとの間の競争 ホスフェートのクロライドによる完全な溶離 この処理法は、実施例8に記載した通りであった。結果は、以下、表19およ び表20に示す。 この実験の目的は、そのホスフェート取り込み特性が乏しいので、本発明にお ける高度に架橋されたポリマー類の不適合性を示すことである。高度に架橋され た樹脂は、全て、クロライドと比較して、ホスフェートに対する親和性が低い。 高度の架橋は、恐らくは、ホスフェートが樹脂へ入ることを阻害する。実施例 11 アニオン競争実験 これら研究の目的は、硫酸塩を除いて、グアニジノメチルポリスチレン、2% 架橋がその他のアニオンの存在において、ホスフェートを有効に保持することを 示すことである。したがって、これは、本発明のポリマーの予想される臨床上の 有効性を示すものである。 この研究に使用される樹脂は、Purolite International Ltdより微細な粉末と して入手されるグアニジノメチルポリスチレン、2%架橋より製造した。 アニオンによっては、遊離酸の不溶性またはアニオンの不安定性ゆえに、pH 7で使用することが困難だったりまたは不可能だったりするので、それは、代わ りに、pH8で着手することとした。かくして、10mlのリン酸を含有し、Na OHを使用してpH8.00で平衡とした水に20gバッチの樹脂を懸濁させた 。これらを濾過し、水で完全に洗浄し、約70°で一晩乾燥させた。炭酸水素塩 は、このpHで取り扱うことが困難であるので、pH8.6でこれら実験用の樹 脂を製造した(以下参照)。 結果は、酢酸塩および炭酸水素塩では、酢酸塩がクロライド程良好ではなく、 炭酸水素塩がクロライドよりホスフェートの置換に対してより良好であることを 示す。 先の結果と同様に、硫酸塩は、効率よくホスフェートを置換し;事実、それは 、樹脂に対して、ホスフェートよりも堅く結合する。しかし、硫酸塩は、生理学 的に重要なアニオンではなく、かくして、本発明に該当しない。 クロラートは、樹脂よりの総ホスフェートの40%を置換するが;しかし、そ れは、樹脂よりのさらなるホスフェートを置換するのには全体として有効ではな かった。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. ポリマーの総重量基準で、1.5%〜8%のジビニルベンゼンによって架 橋され、最小重量平均分子量10,000を有するポリスチレンポリマーであり 、そのポリスチレンの芳香族基の50〜100%が、治療に使用されるための、 少なくとも1つの:−(R1n−NHR2基[式中、R1は、1〜6個の炭素原子 を有する直鎖もしくは分岐鎖アルキレンまたはシクロアルキレンであり、nは、 0または1であり、NHR2は、式:−NH−C(=NH)NH2で表されるグア ニジノ基を表すかまたは式:−NH−C(=NH)−NH−C(=NH)−NH2 で表されるビグアニジノ基を表す。]によって置換されているポリスチレンポ リマー。 2. 2〜6%のジビニルベンゼンによって架橋されている、請求の範囲第1項 に記載のポリマー。 3. 2〜5.5%のジビニルベンゼンによって架橋されている、請求の範囲第 2項に記載のポリマー。 4. ポリマー中のスチレンモノマーの少なくとも70%が置換されている、請 求の範囲第1項〜第3項のいずれかに記載のポリマー。 5. ポリマー中のスチレンモノマーの少なくとも80%が置換されている、請 求の範囲第4項に記載のポリマー。 6. ポリマー中のスチレンモノマーの少なくとも90%が置換されている、請 求の範囲第5項に記載のポリマー。 7. ポリスチレンポリマーに対する置換基の量比がスチレンモノマー単位当た り平均で1〜3個の置換基の範囲である、請求の範囲第1項〜第6項のいずれか に記載のポリマー。 8. 置換スチレンモノマーが、平均で、1個または2個の置換基のみによって 置換されている、請求の範囲第1項〜第7項のいずれかに記載のポリマー。 9. 置換スチレンモノマーが、平均で、1個のみの置換基によって置換されて いる、請求の範囲第8項に記載のポリマー。 10. 50%を上回る置換芳香核が、グアニジノアルキル基を合む、請求の範 囲第1項〜第9項のいずれかに記載のポリマー。 11. 80%を上回る置換芳香核が、グアニジノアルキル基を含む、請求の 範囲第10項に記載のポリマー。 12. 95%を上回り100%以下の置換芳香核が、グアニジノ基を含む、請 求の範囲第11項に記載のポリマー。 13. 置換基の残りが、グアニジノアルキルおよびアミノアルキルの混合物を 合む、請求の範囲第10項〜第12項のいずれかに記載のポリマー。 14. 置換基の残りが、アミノアルキルを含む、請求の範囲第10項〜第12 項のいずれかに記載のポリマー。 15. アルキル基が、C1 〜4アルキレン基である、請求の範囲第1項〜第14 項のいずれかに記載のポリマー。 16. アルキレン基が、メチレンまたはエチレンである、請求の範囲第17項 に記載のポリマー。 17. アルキレン基が、メチレンである、請求の範囲第18項に記載のポリマ ー。 18. いずれかの未置換芳香核または芳香核上の未置換部位が、生理学的に不 活性な置換基、生理学的に不活性な置換基または置換アミノアルキル基の混合物 によって置換されている、請求の範囲第1項〜第17項のいずれかの記載のポリ マー。 19. 請求の範囲の第1項〜第18のいずれかに記載のポリマーを含む食品ま たは食品添加物。 20. 請求の範囲の第1項〜第18のいずれかに記載のポリマーおよび薬学的 に許容可能な希釈剤もしくは担体を含む経口投与に適した薬学的組成物。 21. 単位剤形に配合された請求の範囲第20項に記載の薬学的組成物または 請求の範囲第20項に記載の食品あるいは食品添加物。 22. 食事によるホスフェート取り込みを調節し、および/または、血流より 過剰のホスフェートを除去するために、請求の範囲第1項〜第18項のいずれか に記載のポリマーを患者に投与することを含む患者の治療方法。 23. 食事によるホスフェート取り込みを調節し、および/または、血流より 過剰のホスフェートを除去するために、患者を治療するための医薬品の製造用の 請求の範囲第1項〜第18項のいずれかに記載のポリマーの使用。
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