JPH11501663A - 皮膚剥離の促進または表皮再生の刺激のための硫黄官能基を有するカルボン酸の使用 - Google Patents

皮膚剥離の促進または表皮再生の刺激のための硫黄官能基を有するカルボン酸の使用

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Abstract

(57)【要約】 皮膚剥灘の促進及び/または表皮再生の刺激のための化粧品及び/または皮膚科用組成物の製造において、またはこうした組成物の製造のための、チオエーテル官能基、スルホキシド官能基またはスルホン官能基を有するカルボン酸の使用が開示される。内因性及び外因性の皮膚老化の制御のための前記組成物の使用、及び皮膚剥離に有用な非治療的皮膚処理方法もまた開示される。

Description

【発明の詳細な説明】 皮膚剥離の促進または表皮再生の刺激のための 硫黄官能基を有するカルボン酸の使用 本発明は、皮膚剥離の促進及び/または内因性及び外因性の皮膚老化との対抗 のための化粧品及び/または皮膚科用組成物の製造において、またはこうした組 成物の製造のための、チオエーテル官能基、スルホキシド官能基またはスルホン 官能基を有するカルボン酸の使用に関する。これはまた、皮膚剥離のための非治 療的な皮膚処理方法並びに、皮膚老化の処理方法にも関する。 内的または外的要因の皮膚への作用によって生じる皮膚老化は、小皺及び皺の 出現、及び色素斑の出現を伴うシミの多い外観を呈する皮膚の黄色化によって、 弾力、しなやかさ及び堅さの喪失を引き起こすエラスチン及びコラーゲン繊維の 乱れによって、及び毛細管拡張症の出現によって認められる。 老化のこれらの兆候には、特に、内的または生理的老化、いわゆる年齢に関連 した“正常な”老化に関連するものがある一方、特に外的老化、すなわち一般的 に環境によって引き起こされる老化、特に日光、光または他の光線にさらされる ことによる光老化に関連するものもある。 本発明は、内的または生理的老化並びに外的老化に関する。 内的老化による皮膚の変化は、内因性因子が介在する遺伝的にプログラムされ た老化の結果である。この内因性老化は、特に、皮膚の細胞の再生の遅延を引き 起こし、これは主として皮膚の脂肪組織の減少及び小皺または皺の出現などの臨 床的変化の出現、及び弾性繊維の数及び厚さの増加、弾性組織の膜中の垂直繊維 の喪失、及びこの弾性組織の細胞中の大型の変異線維芽細胞(large irregular fibroblast)の存在等の組織病理学的変化に反映される。 対照的に、外的老化は深い皺及びたるんで日焼けした皮膚の形成等の臨床的変 化、及び上皮中の弾性物質の過剰蓄積及びコラーゲン繊維の変質等の組織病理学 的変化を生じる。 従来技術には、皮膚老化と対抗するための様々な薬剤が既知である。 したがって、米国特許出願4 603 146号には、皮膚老化に対抗するこ とを目的とする化粧品組成物におけるレチノイン酸及びその誘導体の使用が記載 されている。しかしながら、多くの特許及び文献(例えば、欧州特許出願041 3528号参照)並びに多数の市販の化粧品組成物が、皮膚老化の処理のための 乳酸、グリコール酸あるいはまたクエン酸等のα-ヒドロキシ酸の使用を教示し ている。 最後に、β-ヒドロキシ酸及び特にサリチル酸並びにその誘導体については、 その剥離特性(文献、国際特許出願93/10756号及び米国特許出願4 7 67 750号参照)が知られている。 これら全ての化合物は、剥離、すなわち、角質層の表面に位置する“死んだ” 細胞の除去からなる皮膚の老化に対する作用を有する。この剥離特性はまた、し ばしば誤って角質除去特性と呼称される。しかしながら、これらの化合物はまた 、ぴりぴり感(stinging)、つっぱり感(pulling)、発熱及び赤みからなり、 使用者には不快な二次的影響も有する。 したがって、少なくとも従来の化合物と同程度に効果的な作用を有するが、そ の短所は有しない抗老化剤が望まれていた。 予期せぬことに、出願人は、チオエーテル官能基、スルホキシド官能基または スルホン官能基を有する所定のカルボン酸の局所的適用によって、皮膚剥離並び に表皮細胞の再生及び表皮修復の刺激が可能であることを見いだした。 むろん、チオエーテル官能基、スルホキシド官能基またはスルホン官能基を有 するカルボン酸は、皮膚の弾性を向上させるための局所用組成物に関する化粧品 の分野では既に既知である(欧州特許出願0576287号参照)。しかしなが ら、これまでに、これらの酸を皮膚の剥離、表皮再生の刺激及び皮膚老化の処理 に使用することを開示もしくは示唆したものはいなかった。 したがって、本発明の主題は、皮膚剥離の促進及び/または表皮再生の促進の ための化粧品または皮膚科用組成物の製造において、またはこうした組成物の製 造のための、遊離の状態または少なくとも部分的に中性化された(neutralized )状態のチオエーテル官能基、スルホキシド官能基またはスルホン官能基を有す るカルボン酸の使用である。 同様に、本発明の主題は、抗老化剤として、特に小皺及び/または皺及び/ま たは化学性のシミ及び/または皮膚異常変色及び/または皮膚病(dermitis)及 び/または瘢痕に対抗するための化粧品または皮膚科用組成物の製造において、 またはこうした組成物の製造のための、遊離の状態または少なくとも部分的に中 性化された状態のチオエーテル官能基、スルホキシド官能基またはスルホン官能 基を有するカルボン酸の使用である。 本発明の主題は、さらに詳しくは、皮膚剥離の促進及び/または表皮再生の促 進のための化粧品または皮膚科用組成物の製造において、またはこうした組成物 の製造のための、遊離の状態または少なくとも部分的に中性化された状態のチオ エーテル官能基、スルホキシド官能基またはスルホン官能基を有する少なくとも 一のカルボン酸の使用であって、この酸が、下記の化学式(I)、(II)または (III)の一つに相当する。 上記式中、n1は1から10の値の整数であり、p1及びq1は同一でも相違し てもよく、0、1または2であり、n2は0から5の値の整数であり、p2は0、 1 または2、q2は0、1、2または3、m2は0から10の値の整数、r2は0ま たは1、q2及びn2は両方が同時にゼロになることはなく、 R11及びR’11は、同一でも相違してもよく、下記a)、b)及びc)よりなる 群から選択される基である。 上記式中、R12及びR13は、同一でも相違してもよく、水素原子及び直鎖状ま たは分枝状のC1−C8アルキルまたはアルケニル基からなる群より選択され;R14 は水素原子、直鎖状または分枝状のC1−C8アルキル基、直鎖状または分枝状 のC1−C8アルケニル基及び直鎖状または分枝状のC1−C8アルコキシ基からな る群より選択され;R15及びR16は水素原子及び直鎖状または分枝状のC1−C8 アルコキシ基からなる群より選択され;R21及びR22は水素原子及び直鎖状また は分枝状のC1−C6アルコキシ及びアルケニル基、フェニル、C1−C6アルキル カルボン酸及びC1−C6アルケニルカルボン酸基からなる群より選択され;R23 は直鎖状または分枝状のC1−C17アルキルまたはアルケニル基あるいはアシル 基-CO-R24であり、R24は直鎖状または分枝状のC1−C17アルキルまたはア ルケニル基であり;R25は水素原子、直鎖状または分枝状のC1−C6アルキル及 びアルケニル基、C1−C5アルキルカルボン酸基、C1−C5アルケニルカルボン 酸基及び-COOH基からなる群より選択され;R31及びR’31は下記の基: 及び -CH2-CO2H からなる群より選択され、R32はi)〜vii): からなる群より選択される基で、R34が-CH2-CO2H及び-CO-CH3より選 択される基であり、R35がOH、OCH3、OC(CH33、OCH2CO2Hよ り選択される基であり;R33は水素原子、直鎖状または分枝状のC1−C6アルキ ルまたはアルケニル基からなる群より選択されるかまたはR32及びR33がアルカ ンジイル基-(CH2)m3-を共に形成し、m3が3から5の整数を表すかまたは R32及びR33がアラルカンジイル基: を共に形成し、n3が3または4である。 同様に、本発明に使用可能な化合物は、上記生成物の一価及び二価の塩を含み 、これらの塩は、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩及び有機アミン塩より選 択可能である。例としては、ナトリウム塩、カリウム、マグネシウム、カルシウ ム及びストロンチウムの塩、エタノールアミン、ジエタノールアミン及びトリエ タノールアミンの塩、及びリジン及びアルギニンの塩を挙げることができる。 皮膚の剥離は、皮膚の輝きが増し、小皺が減少し、一般的により若々しくなる という、皮膚の質の臨床的向上を伴う。さらに、上記の酸の使用により、シミ、 皮膚異常変色、皮膚病、化学的黒子、瘢痕及び瘢痕化色素沈着等の皮膚の欠点を 処理することができる。 したがって、本発明の主題は、抗老化剤として、特に小皺及び/または皺及び /または化学性のシミ及び/または皮膚異常変色及び/または皮膚病及び/また は瘢痕に対抗するための化粧品または皮膚科用組成物の製造において、またはこ うした組成物の製造のための、遊離の状態または少なくとも部分的に中性化され た状態のチオエーテル官能基、スルホキシド官能基またはスルホン官能基を有す る少なくとも一カルボン酸、特に化学式(I)、(II)または(III)の一つに相 当する酸の使用である。 出願人は、この点について詳しく説明していないが、特に、該化合物が従来の 化合物と少なくとも同程度に効果的な抗老化作用を有すること及び、この化合物 を含有する化粧品または皮膚科用組成物を皮膚に適用した際に、刺激も赤みも見 られないという点では、この作用がより穏やかであることに注目している。 好ましくは、本発明の酸は、 a)化学式(I)でR15=R16=H、p1=q1及びR11=R’11に相当する化合 物、 b)化学式(II)でr2=1、R23=H、R25=-COOH及びm=1(システイ ン誘導体)またはm=2(ホモシステイン誘導体)に相当する化合物、 c)化学式(III)でR32が芳香族基、R33=H及びR31=R’31に相当する化 合物より選択される。 特に、本発明の酸は、 2,2’-ジチオメチレン二安息香酸、 2,2’-ジチオエチレン二安息香酸、 2,2’-ジスルフィニルエチレン二安息香酸、 2,2’-(ジチオプロパン-1,3-ジイル)二安息香酸、 2,2’-(ジチオブタン-1,4-ジイル)二安息香酸、 2,2’-(ジチオペンタン-1,5-ジイル)二安息香酸、 2,2’-(ジチオヘキサン-1,6-ジイル)二安息香酸、 2,2’-(ジスルフィニルヘキサン-1,6-ジイル)二安息香酸、 α,α’-(ジチオヘキサン-1,6-ジイル)二コハク酸、 2,2’-(ジチオオクタン-1,8-ジイル)二安息香酸、 2,2’-(ジチオデカン-1,10-ジイル)二安息香酸、 α,α’-(ジチオデカン-1,10-ジイル)二コハク酸、 α,α’-ジチオメチレン二酢酸、 α,α’-ジチオエチレン二酢酸、 α,α’-ジスルフィニルエチレン二酢酸、 α,α’-ジスルホニルエチレン二酢酸、 α,α’-(ジチオヘキサン-1,6-ジイル)二酢酸、 α,α’-(ジスルフィニルヘキサン-1,6-ジイル)二酢酸、 α,α’-(ジスルホニルヘキサン-1,6-ジイル)二酢酸、 α,α’-(ジチオデカン-1,10-ジイル)二酢酸、 α,α’-(ジスルフィニルデカン-1,10-ジイル)二酢酸、 α,α’-(ジスルホニルデカン-1,10-ジイル)二酢酸、 S-(カルボキシメチル)システイン、 S-(カルボキシエチル)システイン、 S-(4-カルボキシブチル)システイン、 S-(カルボキシメチル)スルフィニルシステイン、 S-(カルボキシメチル)スルホニルシステイン、 S-(1-カルボキシ-1-エチル)システイン、 S-(2-カルボキシ-2-プロピル)システイン、 α,α’-(p-メトキシベンジリデンジチオ)二コハク酸、 α,α’-(ベンジリデンジチオ)二コハク酸、 α,α’-(ピペロニリデンジチオ)二コハク酸、 α,α’-(バニリリデンジチオ)二コハク酸、 α,α’-(ベラトリリデンジチオ)二コハク酸、 α,α’-(4-ブトキシ-3-メトキシベンジリデンジチオ)二コハク酸、 α,α’-(4-カルボキシメチルオキシ-3-メトキシベンジリデンジチオ)二コ ハク酸、 α,α’-(p-メトキシベンジリデンジチオ)二酢酸、 α,α’-(ベンジリデンジチオ)二酢酸、 α,α’-(ピペロニリリデンジチオ)二酢酸、 α,α’-(バニリリデンジチオ)二酢酸、 α,α’-(ベラトリデンジチオ)二酢酸 並びにこれらの無機または有機塩基の一価及び二価の塩より選択される。 好ましくは、本発明によれば、酸が、S-カルボキシメチルシステイン並びに その無機または有機塩基の一価及び二価の塩が使用される。 本発明に使用される生成物の調製は、当業者にはよく知られている。 化学式(I)に相当する生成物の合成のためには、文献、FR2447189 を参照可能であり、この文献には、この合成が、R15=R16=Hの場合について 記載されている。同じ合成方法が、R15及びR16が他の基である場合も使用され る。化学式(II)で、p2=0の場合に相当する生成物の合成は、FR-1505 874及びFR-1472021に記載されている。p2=1、2である場合、化 学式(II)に相当する生成物は、当業者には既知の酸化処理によって、対応のチ オエーテルを出発物質として調製される。例えば、ジェリー・マーチ(Jerry Ma rch)による”Advanced Organic Chemistry”,Wiley Interscience,第3版、10 89頁に記載された、チオエーテルのスルホキシド及びスルホンへの酸化方法を参 照可能である。化学式(III)に相当する生成物の合成は、文献FR-246836 2に記載されている。 本発明の組成物においては、酸またはチオエーテル官能基、スルホキシド官能 基またはスルホン官能基を有するカルボン酸の混合物、及び特に、化学式(I) 、(II)及び(III)の生成物を、組成物全重量に対して0.2から20重量% 、特に0.5から10重量%の量で使用可能であり、さらによいのは0.5から 5重量%である。 本発明の酸は、その剥離特性が既知である他の活性剤、例えば、ヒドロキシ酸 、α-またはβ-ケト酸及びレチノイド等と組み合わせることが可能である。この ような組み合わせにより、補足的効果によって後者の濃度を減少させることがで きる。したがって、これらの活性剤を使用する従来の組成物よりも刺激及び毒性 が少ないと共により効果的な組成物が得られる。 ヒドロキシ酸は、例えば、α-ヒドロキシ酸またはβ-ヒドロキシ酸であって、 直鎖状、分枝状または環状で、飽和または不飽和のものが可能である。さらに、 炭素鎖の炭素原子は、ハロゲンによって、または2から18の炭素原子を有する ハロゲン化、アルキル化、アシル化、アシルオキシル化、アルコキシカルボニル 化またはアルコキシル化された基によって置換可能である。 これらヒドロキシ酸は特に、グリコール酸、乳酸、マレイン酸、酒石酸及びク エン酸であり、また一般的にはフルーツ酸、2-ヒドロキシアルカノール酸、マ ンデル酸またはサリチル酸並びに、これらのアルキル化またはアシル化された誘 導体、例えば、5-n-オクタノイルサリチル酸、5-n-ドデカノイルサリチル酸 、5-n-デカノイルサリチル酸、5-n-オクチルサリチル酸、5-または4-n- ヘプチルオキシサリチル酸、2-ヒドロキシ-3-メチル安息香酸、あるいはまた これらのアルコキシル化誘導体、例えば2-ヒドロキシ-3-メトキシ安息香酸で ある。 レチノイドとしては、特に、レチノイン酸(全トランスまたは13-シス)及 びその誘導体、レチノール(ビタミンA)及びそのエステル、例えばパルミチン 酸レチノール、酢酸レチノール及びプロピオン酸レチノール並びにこれらの塩、 あるいはまたレチナールが可能である。 例としては、ヒドロキシ酸、ケト酸及びレチノイドは、本発明の組成物中に、 組成物全重量に対して0.1から5重量%を占める量で使用可能であり、0.5 から3重量%であるとさらによい。 光老化と効果的に対抗するためには、本発明の組成物に、一以上の親水性また は親油性で相補的な日光フィルターをさらに添加可能であり、これはUVA及び /またはUVBに活性である。 剥離効果のイン・ビトロ試験を、ケラチノサイトに、5-n-オクタノイルサリ チル酸(化合物1)、S-(カルボキシメチル)システイン(化合物2)、ノナ ンジオイン酸(nonanedioic acid)のビス(1-エトキシカルボニルエチル)エ ステル(化合物3)、2-アセトキシ-5-オクタノイル安息香酸(化合物4)及 び5-オキソチオモルホリン-3-カルボン酸(化合物5)を使用して行った。 試験の原則は、剥離が角質細胞の放出を誘発するという事実に基づく。試験す る生成物の剥離力が大きいほど、放出される角質細胞の数も増加する。 試験のプロトコルは以下の通り。皮膚分離による皮膚生検によってケラチノサ イトを得、トリプシンとの酵素反応により分離し、2×10-5セル/mlの濃度で 培養した。特定媒体中での10から20日間の培養によりケラチノサイトが成長 及び分化した。 この後、培養媒体を除去した後、試験しようとする生成物を添加し、生成物の 活性を評価した。このために、二つのサンプルをT0及びT60、すなわち生成物 の添加の前及びこの添加の60分後にとり、こうしてとったサンプルをフローサ イトメーター(flow cytometer)中で評価し、角質細胞の母集団(population) を数えた。角質細胞及びケラチノサイトの母集団を、細胞のDNAに特異的であ り、細胞の核に結合するため、ケラチノサイトのみの存在を示すアクリジンオレ ンジを用いた処理によりフローサイトメーター中で区別した。 細胞分離指数は、T60とT0との相違によって決定される。 活性剤がない場合でさえも、実験によって必然的に角質細胞が遊離するため、 試験しようとする生成物を含まないコントロールについて同様の測定を行った。 コントロールのバリエーションは任意に100%標準に設定した。 結果を下記の表にまとめた。 これらの結果には、S-カルボキシメチルシステインが、強力な剥離活性剤と して既知の5-n-オクタノイルサリチル酸と同等の濃度で、ずっと活性が高く、 他の化合物はS-カルボキシメチルシステインよりも弱い活性を有することが明 確に示されている。 本発明のさらなる主題は、遊離の状態または部分的に中性化された状態のチオ エーテル基、スルホキシド基またはスルホン基を有する少なくとも一のカルボン 酸、特に化学式(I)、(II)または(III)のうち一に相当する酸を、化粧品及 び/または皮膚科用として許容される媒体中に含有する組成物を皮膚に適用する ことからなる皮膚の剥離を目的とする皮膚の非治療的処理方法である。 本発明の別の主題は、上記の少なくとも一の酸を、化粧品及び/または皮膚科 用として許容される媒体中に含有する組成物を皮膚に適用することからなる、皮 膚老化の美容処理または皮膚科処理のための方法である。 本発明の組成物は、化粧品としてまたは皮膚科として許容される媒体、すなわ ち皮膚、爪、粘膜、組織及び髪に適合する媒体を含有する。チオエーテル基、ス ルホキシド基またはスルホン基を有する酸を含有する組成物は、顔、首、髪、粘 膜及び爪または身体のあらゆる皮膚範囲に適用可能である。 本発明の組成物は、局所的適用のために適切な全ての形態、特に水性、水/ア ルコール性または油性溶液、ローションまたは漿液タイプの分散液、水性または 無水又は油性のゲル、液体またはミルクタイプの準液体堅さのエマルションで、 脂肪相の水相中への分散によって得られるもの(O/W)またはその逆(W/O )、クリーム又はゲルタイプのソフト、準固体または固体堅さの懸濁液またはエ マルション、ミクロエマルションあるいはまた微小カプセル、イオン性及び/ま たは非イオンタイプの小胞分散液の形態をとり得る。これらの組成物は、定法に より調製される。 これらは、同様に、水性、アルコール性、または水/アルコール溶液の形態、 クリーム、ゲル、エマルション、フォームの形態、あるいはまた、加圧下におい て推進剤を更に含有するエアロゾル組成物の形態でも使用可能である。 本発明の組成物の様々な構成成分の量は、当該分野で従来使用されている通り である。 これらの組成物は特に、顔用、手用または全身用の保護、トリートメントまた はケア用クリーム、皮膚及び粘膜の手入れのためまたは皮膚のクレンジングのた めの保護又はケア用全身用乳剤、ローション、ゲルまたはフォームを形成する。 該組成物は、さらに、石鹸またはクレンジングバーを形成する固形調製物を構 成可能である。 本発明の組成物がエマルションである場合、脂肪相の割合としては、組成物全 重量に対して5から80重量%、好ましくは5から50重量%が可能である。エ マルション形態の該組成物中に使用されるオイル、乳化剤及び共乳化剤は、化粧 品または皮膚科の分野で従来使用されているものから選択される。該乳化剤及び 共乳化剤は、組成物中に、組成物全重量に対して0.3から30重量%、好まし くは0.5から20重量%の量で存在する。該エマルションは、さらに脂質小胞 を含有する。 組成物が油性溶液または油性ゲルである場合、オイルの量は組成物全重量の9 0重量%を越えてもよい。 既知の方法では、本発明の組成物はまた化粧品及び皮膚科の分野で一般的な補 助剤、例えば親水性または親油性ゲル化剤、親水性または親油性の活性剤、保存 料、抗酸化剤、溶媒、香料、金属イオン封鎖剤、充填剤及び着色物質などを含有 可能である。これら様々な補助剤の量は、当該分野で従来使用されている通り、 例えば、組成物全重量に対して0.01から20重量%である。これらの補助剤 は、その性質により、脂肪相、水相、及び/または脂質球に導入可能である。 本発明に使用可能なオイルとしては、鉱物油(白色鉱油)、植物油(カリテオ イル、スウィートアーモンドオイル)、動物油、合成油、シリコーンオイル(シ クロメチコーン)及びフッ化物オイル(ペルフルオロポリエーテル)を挙げるこ とができる。脂肪物質としては、脂肪アルコール、脂肪酸(ステアリン酸)、ま たはワックス(パラフィン、カルナウバ、ミツロウ)もまた使用可能である。 本発明に使用可能な乳化剤としては、ICI社により、“Tween 60”及 び“Span 60”の商品名でそれぞれ市販のポリソルバート60及びステア リン酸ソルビタンを挙げることができる。ICI社により商標MYRJの下で市販 の“PEG20ステアラート”を使用することもまた可能である。 本発明に使用可能な溶媒としては、低級アルコール、特にエタノール及びイソ プロパノール、及びプロピレングリコールを挙げることができる。 親水性ゲル化剤としては、カルボキシビニル=ポリマー(カーボマー)、アク リル=コポリマー、アクリラート/アルキルアクリラート=コポリマー、ポリアク リルアミド、多糖、例えばヒドロキシプロピルセルロース、天然ゴム(キサンタ ン)及び粘土、及び、親油性ゲル化剤としては、変性粘土、例えばベントン、脂 肪酸の金属塩、例えばステアリン酸アルミニウム、疎水性シリカ、ポリエチレン 及びエチルセルロースを挙げることができる。 親水性活性剤としては、蛋白質または蛋白質水解物、アミノ酸、ポリオール、 尿素、アラントイン、糖及び糖誘導体、水溶性ビタミン、デンプン、微生物また は植物の抽出物、特にアロエベラ、または防腐剤である。 親油性活性剤としては、トコフェロール(ビタミンE)及びその誘導体、必須 脂肪酸、セラミド及び精油が使用可能である。 特に、酸を、皮膚病の予防及び/または処理を特に目的とする活性剤と組み合 わせることが可能である。これらの活性剤の中では、例として下記のものを挙げ ることができる: ・皮膚の分化及び/または増殖及び/または色素沈着の調整剤、例えばビタミン D及びその誘導体、エストラジオールなどのエストロゲン、コウジ酸、またはヒ ドロキノン; ・抗フリーラジカル剤、例えば、α-トコフェロールまたはそのエステル、スー パーオキサイドジスムターゼ、所定の金属キレート剤またはアスコルビン酸及び そのエステル。 さらに、本発明の酸と、サブスタンスP及び/またはCGRP(カルシトニン 遺伝子関連ペプチドまたはカルシトニン遺伝子に結合したペプチド)のアンタゴ ニスト、例えば、アイリス・パリダ(Iris Pallida)及びストロンチウム塩、特 に塩化ストロンチウム及び硝酸ストロンチウム、あるいは本出願人による仏国特 許出願9405537号及び9500900号に記載されたものなどのサブスタ ンスP及び/またはCGRPのアンタゴニストを組み合わせることができる。こ うした組み合わせにより、非常に敏感な皮膚に対してさえも、これら組成物が完 全に耐性であることが保証されるのである。 本発明の化粧品または皮膚科用処理方法は、特に、上記のような衛生、化粧品 または皮膚科用組成物を、これら組成物の従来の使用技術によって適用すること によって実行可能である。例えば、クリーム、ゲル、漿液、軟膏、ローションま たは乳剤を皮膚、頭皮、爪及び/または粘膜への適用することである。 下記の実施例は、本願発明を詳説するものである。この実施例において示した 割合は、重量%である。 (実施例1:安定化ローション) S-カルボキシメチルシステイン 2% 殺菌剤 0.1% トリエタノールアミン 1.7% 金属イオン封鎖剤 0.1% Transcutol(Gattefosse社製) 5% エタノール 10.6% 水 80.5% ローションが得られ、顔の皮膚に毎日適用したところ、処理した皮膚のしなや かさ及び弾力性に向上が見られた。 (実施例2:無色のクレンジングクリーム) アラントイン 0.1% S-カルボキシメチルシステイン 1% グリセロール=ステアラート 1.2% オイル 12% ワックス 2% 保存料 0.3% 防腐剤 0.2% 香料 0.4% トリエタノールアミン 0.8% 水 全体を100gとする量 PEG20ステアラート 6.6% エタノール 4.2% クリームが得られ、定期的に適用したところ、剥離によって皮膚のシミが減少 した。 (実施例3:収斂性ローション) S-カルボキシメチルシステイン 2% 着色料 0.00008% 香料 0.08% エチルアルコール 16.60% 保存料 0.20% トリエタノールアミン 1.5% 金属イオン封鎖剤 0.1% エキストラ=ライト析出炭酸マグネシウム 0.08% 水 全体を100gとする量 エタノール 16.6% この溶液を皮膚科の指導の下で適用したところ、角質層の深部剥離を起こし、 したがって、表皮再生過程を開始させ、最終的な治療効果としてシミ及び皮膚異 常変色の消滅、小皺及び皺の減少及び皮膚の臨床状態の改善を起こし、より若い 皮膚の外観を呈する。 この適用は、週に1から3回の割合で4から6週に渡って行なった。 (実施例4:収斂性ローション) この実施例は、硝酸ストロンチウム0.25%を添加することにより実施例3 と異なる。この製剤は敏感な皮膚の処理のために特に適切である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI A61K 31/19 ADA A61K 31/19 ADA 31/195 31/195

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.皮膚剥離の促進及び/または表皮再生の促進のための化粧品または皮膚科用 組成物の製造において、またはこうした組成物の製造のための、遊離の状態また は少なくとも部分的に中性化された(neutralized)状態のチオエーテル官能基 、スルホキシド官能基またはスルホン官能基を有する少なくとも一のカルボン酸 の使用。 2.皮膚老化に対抗するための化粧品または皮膚科用組成物の製造において、ま たはこうした組成物の製造のための、遊離の状態または少なくとも部分的に中性 化された状態のチオエーテル官能基、スルホキシド官能基またはスルホン官能基 を有する少なくとも一のカルボン酸の使用。 3.チオエーテル官能基、スルホキシド官能基またはスルホン官能基を有するカ ルボン酸が、下記の化学式(I)、(II)または(III): [上記式中、n1は1から10の値の整数であり、p1及びq1は同一でも相違して もよく、0、1または2であり、n2は0から5の値の整数であり、P2は0、1 または2、q2は0、1、2または3、m2は0から10の値の整数、r2は0ま たは1、q2及びn2は両方が同時にゼロになることはなく、 R11及びR’11は、同一でも相違してもよく、下記a)、b)及びc): {上記式中、R12及びR13は、同一でも相違してもよく、水素原子及び直鎖状ま たは分枝状のC1−C8アルキルまたはアルケニル基からなる群より選択され;R14 は水素原子、直鎖状または分枝状のC1−C8アルキル基、直鎖状または分枝状 のC1−C8アルケニル基及び直鎖状または分枝状のC1−C8アルコキシ基からな る群より選択され;R15及びR16は水素原子及び直鎖状または分枝状のC1−C8 アルコキシ基からなる群より選択され;R21及びR22は水素原子及び直鎖状また は分枝状のC1−C6アルコキシ及びアルケニル基、フェニル、C1−C6アルキル カルボン酸及びC1−C6アルケニルカルボン酸基からなる群より選択され;R23 は直鎖状または分枝状のC1−C17アルキルまたはアルケニル基あるいはアシル 基-CO-R24であり、R24は直鎖状または分枝状のC1−C17アルキルまたはア ルケニル基であり;R25は水素原子、直鎖状または分枝状のC1−C6アルキル及 びアルケニル基、C1−C5アルキルカルボン酸基、C1−C5アルケニルカルボン 酸基及び-COOH基からなる群より選択され;R31及びR’31は下記の基: 及び -CH2-CO2H からなる群より選択され、R32はi)〜vii): からなる群より選択される基で、R34が-CH2-CO2H及び-CO−CH3より選 択される基であり、R35がOH、OCH3、OC(CH33、OCH2CO2Hよ り選択される基であり;R33は水素原子、直鎖状または分枝状のC1−C6アルキ ルまたはアルケニル基からなる群より選択されるかまたはR32及びR33がアルカ ンジイル基-(CH2)m3-を共に形成し、m3が3から5の整数を表すかまたは R32及びR33がアラルカンジイル基: を共に形成し、n3が3または4である}よりなる群から選択される基である]の 一つに相当することを特徴とする請求項1または2に記載の使用。 4.酸が、 a)化学式(I)でR15=R16=H、p1=q1及びR11=R’11に相当する化合 物、 b)化学式(II)でr2=1、R23=H、R25=-COOH及びm=1(システイ ン誘導体)またはm=2(ホモシステイン誘導体)に相当する化合物、 c)化学式(III)でR32が芳香族基、R33=H及びR31=R’31に相当する化 合物、 より選択されることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の使用。 5.酸が、 2,2’-ジチオメチレン二安息香酸、 2,2’-ジチオエチレン二安息香酸、 2,2’-ジスルフィニルエチレン二安息香酸、 2,2’-(ジチオプロパン-1,3-ジイル)二安息香酸、 2,2’-(ジチオブタン-1,4-ジイル)二安息香酸、 2,2’-(ジチオペンタン-1,5-ジイル)二安息香酸、 2,2’-(ジチオヘキサン-1,6-ジイル)二安息香酸、 2,2’-(ジスルフィニルヘキサン-1,6-ジイル)二安息香酸、 α,α’-(ジチオヘキサン-1,6-ジイル)二コハク酸、 2,2’-(ジチオオクタン-1,8-ジイル)二安息香酸、 2,2’-(ジチオデカン-1,10-ジイル)二安息香酸、 α,α’-(ジチオデカン-1,10-ジイル)二コハク酸、 α,α’-ジチオメチレン二酢酸、 α,α’-ジチオエチレン二酢酸、 α,α’-ジスルフィニルエチレン二酢酸、 α,α’-ジスルホニルエチレン二酢酸、 α,α’-(ジチオヘキサン-1,6-ジイル)二酢酸、 α,α’-(ジスルフィニルヘキサン-1,6-ジイル)二酢酸、 α,α’-(ジスルホニルヘキサン-1,6-ジイル)二酢酸、 α,α’-(ジチオデカン-1,10-ジイル)二酢酸、 α,α’-(ジスルフィニルデカン-1,10-ジイル)二酢酸、 α,α’-(ジスルホニルデカン-1,10-ジイル)二酢酸、 S-(カルボキシメチル)システイン、 S-(カルボキシエチル)システイン、 S-(4-カルボキシブチル)システイン、 S-(カルボキシメチル)スルフィニルシステイン、 S-(カルボキシメチル)スルホニルシステイン、 S-(1-カルボキシ-1-エチル)システイン、 S-(2-カルボキシ-2-プロピル)システイン、 α,α’-(p-メトキシベンジリデンジチオ)二コハク酸、 α,α’-(ベンジリデンジチオ)二コハク酸、 α,α’-(ピペロニリデンジチオ)二コハク酸、 α,α’-(バニリリデンジチオ)二コハク酸、 α,α’-(ベラトリリデンジチオ)二コハク酸、 α,α’-(4-ブトキシ-3-メトキシベンジリデンジチオ)二コハク酸、 α,α’-(4-カルボキシメチルオキシ-3-メトキシベンジリデンジチオ)二コ ハク酸、 α,α’-(p-メトキシベンジリデンジチオ)二酢酸、 α,α’-(ベンジリデンジチオ)二酢酸、 α,α’-(ピペロニリリデンジチオ)二酢酸、 α,α’-(バニリリデンジチオ)二酢酸、 α,α’-(ベラトリデンジチオ)二酢酸 並びにこれらの無機または有機塩基の一価及び二価の塩より選択されることを特 徴とする請求項4に記載の使用。 6.酸が、S-カルボキシメチルシステインまたはその無機または有機塩基の一 価及び二価の塩であることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の 使 用。 7.酸が、組成物全重量に対して0.2から20重量%、好ましくは0.5から 5重量%の量で使用されることを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記 載の使用。 8.組成物が、α-またはβ-ヒドロキシ酸、α-またはβ-ケト酸及びレチノイド より選択される少なくとも一の活性剤をさらに含むことを特徴とする請求項1か ら7のいずれか一項に記載の使用。 9.組成物が、グリコール酸、乳酸、マレイン酸、酒石酸、クエン酸、2-ヒド ロキシアルカノール酸、マンデル酸またはサリチル酸及び5-n-オクタノイルサ リチル酸より選択される少なくとも一の活性剤をさらに含むことを特徴とする請 求項1から8のいずれか一項に記載の使用。 10.活性剤が、組成物全重量に対して、0.1から5重量%の量で存在するこ とを特徴とする請求項8または9に記載の使用。 11.組成物が、蛋白質または蛋白質水解物、アミノ酸、ポリオール、尿素、糖 及び糖誘導体、ビタミン、デンプン、植物抽出物、必須脂肪酸、セラミド及び精 油より選択される少なくとも一の補助剤をさらに含有することを特徴とする請求 項1から10のいずれか一項に記載の使用。 12.組成物が、水性、油性、または水/アルコール溶液、油中水型または水中 油型のエマルション、ミクロエマルション、水性または無水のゲル、漿液または 小胞、微小カプセルまたは微小粒子の分散液であることを特徴とする請求項1か ら11のいずれか一項に記載の使用。 13.組成物が、サブスタンスP及び/またはCGRPの少なくとも一のアンタ ゴニストをさらに含有することを特徴とする請求項1から12のいずれか一項に 記載の使用。 14.アンタゴニストが、ストロンチウム塩であることを特徴とする請求項13 に記載の使用。 15.遊離の状態または部分的に中性化された状態のαチオエーテル基、スルホ キシド基またはスルホン基を有する少なくとも一のカルボン酸を含有する組成物 を皮膚に適用することからなる皮膚の剥離を目的とする皮膚の非治療的処理方法 。 16.酸が、上記の化学式(I)、(II)または(III)に相当する生成物から選 択されることを特徴とする請求項15に記載の方法。 17.遊離の状態または部分的に中性化された状態のαチオエーテル基、スルホ キシド基またはスルホン基を有する少なくとも一のカルボン酸を含有する組成物 を皮膚に適用することからなる皮膚老化の美容処理方法。 18.酸が、上記の化学式(I)、(II)または(III)に相当する生成物から選 択されることを特徴とする請求項17に記載の方法。
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