JPH11502088A - マイクロメカニカル発振器及びインテリジェント音響検出器に基づく機械的信号プロセッサ並びにそれに基づくシステム - Google Patents

マイクロメカニカル発振器及びインテリジェント音響検出器に基づく機械的信号プロセッサ並びにそれに基づくシステム

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Abstract

(57)【要約】 本発明は基本ビルディング・ブロックのような機械的加算機構を含む機械的信号処理装置に関する。本発明の基本素子であるそのような機械的加算機構(40)は・ 第1周波数(f1)に感応する第1マイクロメカニカル部材(40.1)、及び・ 第2周波数(f2)に感応する第2マイクロメカニカル部材(40.2)を含む。2つのマイクロメカニカル部材(40.1、40.2)は2つの周波数(f1)及び(f2)の重畳(和)を行うために線形結合手段(41)を介して結合される。上記加算機構に基づいて、更なるマイクロメカニカル部材並びに適正な線形及び非線形結合素子を加えることによって、ANDゲート及びORゲートを実現することができる。

Description

【発明の詳細な説明】 マイクロメカニカル発振器及びインテリジェント音響検出器に基づく機械的信号 プロセッサ並びにそれに基づくシステム 技術分野 本発明は、機械的信号プロセッサ、特に、音、ノイズ、母音、話し声、音声等 のような機械的信号、又は同種の電気的信号の検出、認識、及び分析のためのミ クロ機械加工のセンサ・アレイを含む音響検出器に関するものである。 背景技術 任意の種類の音響信号、例えば、音、ノイズ、母音、話し声、音声を電気信号 に変換する検出器及びマイクロフォンに対する要求がある。 音響検出システムの例は、音響信号を受けて増幅し、外耳部に与えられる増幅 された音響信号を発生する補聴器、或いは耳の所定部分を刺激するように電極に よって耳の内部に電気信号を与える特別な補聴器である。耳に差し込まれた電極 による耳の刺激は、人が難聴又は部分的難聴である場合に使用されることが多い 。今日では、場合によっては、電極が、耳の神経に直接接触するように内耳部に 差し込まれることさえある。現在の補聴器は、出力信号が増幅されそしてスピー カを介して外耳部に送られる一般的なマイクロフォンに頼っ ている。電極が耳に又は聴覚神経の付近に差し込まれる場合、それらの電極に供 給される電気的パルスを発生するためには、プロセッサが使用されて、マイクロ フォンにより出力された電気信号を処理する。その処理は非常に複雑であり、人 の耳に挿入するように設計されたそのような補聴器は現在では高価であるか、あ まり強力なものではない。通常、内耳部における神経を刺激するためには、12 個の電極しか使用されない。少数の電極でもって耳だけを刺激するそのようなシ ステムが、健康的で十分に機能的な人の耳の能力には達しないであろう、という ことは明らかである。従って、人の基底膜及び内耳部の機能を実際にシミュレー トし、しかも障害又は欠陥のある聴覚器官を置換するものとして働き得る検出器 又はマイクロフォンに対する要求がある。 音声検出及び認識システムは、音響検出器(マイクロフォン)を使用すること ができるもう1つの分野である。音声認識システムは、現在では、例えば、コン ピュータへのコマンド又はテキストの入力を簡単にするために使用されている。 又、ハンディキャップを持った人達も、音声コマンドを与えることにより操作可 能な技術的及び電気的装置を益々頼りにしている。更に、パイロット、自動車運 転手、技術者、及び外科医も、自分達が更に強力な且つ信頼の高いものになるの で、そのような音声認識システムを使用するであろう。 今日の音声認識システムは、音響信号を電気信号に変換するために使用される 通常のマイクロフォンに頼っている。な お、その電気信号は、その後、周波数ドメインにおいて処理されそして分析され る。そこで、これらの電気信号はプロセッサに送られ、プロセッサは、文字、音 節、ワード、及び文章全体を認識しようとする。これらのシステムは、複雑な分 析が行われ、しかも、音声データベース(知識ベース)との比較が必要とされる ので、多大な計算力を必要とする。受容し得る応答時間及び信頼し得る認識を保 証するためには、大量の着信データが短期間で処理されなければならない。 特定のノイズ又は音を検出するように設計された音響検出器に対する多くの要 求も存在する。そのような検出器は、例えば、エンジンが破壊されそうであるか どうかを表すために、或いは、人の耳では検出し得ない音響信号を検出するため に使用されるであろう。ノイズのある環境、例えば、コックピットにおいて、音 声及び他の信号がより良く理解されることを保証するためにノイズを減少又は除 去することが有益であろう。特定のノイズに感応するそのような検出器は、一般 には、通常のマイクロフォン、或いは、特定の周波数範囲において感応するマイ クロフォンによって、しかもそのマイクロフォンによって出力された電気信号の 分析のために電子回路又はコンピュータを伴って実現される。現在、自動車が、 車内に入って来るノイズを抑制するための能動的なマイクロフォン/ラウドスピ ーカ・システムを搭載するという傾向がある。マイクロフォンによって、例えば 、タイヤのノイズが集められ、電気信号に変換される。そこで、これらの信号は 、 ラウドスピーカ・セットによって音響信号に変換される前に増幅及び位相遷移さ れる。元のノイズと位相遷移されたノイズとの重畳はノイズ・レベルの減少を導 く。 上記の例から明らかなように、音、ノイズ、母音、話し声、音声等を検出する ためのほとんどの既知のシステムは、通常のマイクロフォンによって供給された 電気信号を処理及び分析するために電子回路又はコンピュータを使用する。 そのようなシステムを更に改良し、それらを更に安価にするためには、更に小 型のマイクロフォン及び検出器が必要である。更に、そのようなマイクロフォン 及び検出器は、安価であって、信頼性が高く、軽量でなければならない。特に、 音響情報の分析を必要とするシステム、例えば、音声認識システムは、コンピュ ータ等による時間のかかる処理を要求する。そのようなシステムの成功及び価格 は既知の方法の簡易化及び改良に大きく依存する。 その分野において報告されているように、通常のマイクロフォン及びセンサを 置換するにはマイクロメカニカル素子が適している。例えば、マイクロメカニカ ル・マイクロフォンは、Sensors and Actuators 誌 A21-A23,1990,pp.123-125 における J.Bergqvist 他による「シリコンにおける新コンデンサ・マイクロフ ォン(A New Condensor Microphone in Silicon)」と題した記事に開示されてい る。このマイクロフォンはほとんど通常のマイクロフォンのように機能するが、 ずっと小さいという相違がある。もう1つの記事である IEEE Spectrum 誌 July 1990,pp.29-35、特に、p.31 における R.T.Howe 他による 「シリコン・マイクロメカニクス: チップ上のセンサ及びアクチュエータ(Sil icon Micromechanics: Sensors and Actuators on a Chip)」と題した記事には 、ギターの弦のような微小振動する梁がそれの共振周波数の遷移によって生じる 張力の変化に反応することが述べられている。これは、ノイズに感応するそのよ うな振動ビームを使用してマイクロフォンの実現を恐らく可能にする効果である 。共振周波数の遷移は検出可能であり、更なる処理のために適当な電気的信号に 変換可能である。ドイツの VDI nachrichten 誌 4/85,pp.34-35 における A.H euberger による「Mikromechanik - Der lernt fuhlen」と題した記事には、或 共振周波数に合った多数のシリコン・ビームを持つ統合センサが実現可能である ことが述べられている。しかし、そのような統合センサは、シリコン・ビームに よって発生された信号のコンピュータ・ベースの分析を必要とすることも同時に 述べられている。 上記の3つの例は、通常のマイクロフォンが近い将来においてマイクロメカニ カル構造体によって置換されるであろうということを示している。そのような小 型化は歓迎され、通常のシステムの改良を導き、それの縮小したサイズ及び価格 のために新たな機会を開くことさえある。しかし、依然として、上記のアプリケ ーションのほとんどに対して莫大な量の処理が必要である。 又、1Hz乃至1MHzの範囲における電気的信号のパターン認識を行うシス テム、及び、信頼し得る且つ高速の方法で機械的な力を処理及び分析するシステ ムに対する要求も存在する。 本発明の目的は、音響的信号、機械的信号、及び電気的信号の信頼性の高い処 理のための方法及び装置を提供することにある。 本発明の目的は、既知の音響的検出器及びマイクロフォンを改良する方法及び 装置を提供することにある。 本発明の目的は、音響的信号の検出、変換、及び処理のための新しい方法及び この新しい方法に基づくシステムを提供することにある。 本発明のもう1つの目的は、音響的信号を分析するための新しい方法及びこの 新しい方法に基づくシステムを提供することにある。 本発明の更なる目的は、改良された補聴器、音声認識システム、及び音、ノイ ズ、母音、話し声、及び音声検出器、及びノイズ除去装置を提供することにある 。 発明の開示 発明のこれらの目的は、線形又は非線形結合素子によって結合された2つ又は それ以上の機械的発振器を設けることによって達成される。それらの発振器は、 分析又は処理されるべき信号におけるすべての関連の周波数をカバーする。それ らの発振器と関連して結合素子によって得られる結合は信号の機械的処理を行う 。それらの結合素子及び発振器は、特定の発振コンポーネント(基本周波数及び 高調波周波数の特定の結合、即ち、その発振を記述する三角方程式の特定の項を 意味する)が更なる機械的処理のために検出又は選択されるように配列される。 本発明の基本的素子である機械的加算機構は、 ・ 第1周波数(f1)に感応する第1マイクロメカニカル部材と、 ・ 第2周波数(f2)に感応する第2マイクロメカニカル部材と、 を含む。 これらの2つのマイクロメカニカル部材は、2つの周波数 f1及び f2の重畳( 和)を行うために線形結合手段を介して結合される。 上記の加算機構に基づいて、振動検出器を備え且つ第3周波数 f3に感応する 第3マイクロメカニカル部材を加えることによってANDゲートを実現すること ができる。この第3発振器は、それが前記第1及び第2部材の振動により刺激さ れて第3部材の振動を生じさせるように、非線形結合手段を介して前記加算機構 に結合される必要がある。この第3部材の共振周波数 f3は、前記第3部材を刺 激する非線形結合のタイプに依存する f1及び f2の結合である。2次結合の場合 、f3は f1及び f2の和又は差に近接している。しかる後、 この第3部材の振動が前記振動検出器によって検出される。 上記のAND機能に加えて、本発明によりORゲート及び閾値検出器を実現す ることができる。 本発明の検出器は、改良された及び完全に新しい音声認識システム、補聴器、 及び他の音響システムを簡易化する。更に、提案された音響信号の処理は、音響 信号が本発明による音響的検出器へ送られる前に電気的信号が先ずその音響信号 に変換される時、その電気的信号を分析するためにも使用可能である。 更に、本発明は、例えば、力を分析及び処理するための機械的信号処理システ ムを簡易化する。 機械的信号プロセッサ及び本願において開示されるようにシリコン又は同様の 材料から作られた音響検出器は、伝統的な装置にない利点を示す。完全に抑制さ れた寸法及び特性を持った極めて小さい構造体の低コスト一括製造及びこれらの 材料、特に、シリコンの固有の特性の範囲は、本装置を助長する特徴である。高 度の小型化を達成することができ、消費者市場のための安価な装置及び高性能の アプリケーションのために特別に設計された装置を作ることもできる。 次のような図を参照して本発明を詳細に説明することにする。 図面の簡単な説明 第1図は、本発明によるカンチレバーの投影図を示す。 第2図は、本発明によるブリッジの投影図を示す。 第3図は、本発明による薄膜の投影図を示す。 第4図は、種々の実施例の基本的ビルディング・ブロックとして働く本発明に よる機械的加算機構の概略的な平面図である。 第5A図は、種々の実施例の基本的ビルディング・ブロックとして働く本発明 による機械的ANDゲートの概略的な平面図である。 第5B図は、第5A図の機械的ANDゲートの概略的な断面図である。 第5C図は、非線形結合素子によって結合されたもう1つのカンチレバーの概 略的平面図である。 第6図は、種々の実施例の基本的ビルディング・ブロックとして働く本発明に よる機械的ORゲートの概略的な平面図である。 第7図は、種々の実施例の基本的ビルディング・ブロックとして働く本発明に よる他の機械的ORゲートの概略的な平面図である。 第8A図は、本発明による機械的閾値検出器の概略的断面図である。 第8B図は、第8A図の機械的閾値検出器の概略的な断面図である。 第9図は、本発明による母音を検出するための音響検出器概略的な平面図であ る。 第10A図及び第10B図は、第11図における音響的検出器の入力側及びそ れのラウドスピーカの出力側における音響信号の周波数スペクトルを概略的に示 す図である。 第11図は、本発明による周波数遷移するための手段を持った音響的検出器の 概略図である。 第12図は、本発明による音響検出器の最適な適応形を得るために周波数スペ クトルを遷移する可能性を概略的に示す図である。 第13図は、本発明による音響的検出器を含む補聴器の概略図である。 発明を実施するための最良の形態 本発明の種々の実施例を説明する前に、それらの基本的な素子を説明する。 A.カンチレバー: カンチレバーは、作るのが容易な周知のマイクロメカニカル素子である。本質 的には、個々のカンチレバー及びカンチレバーのアレイを製作するために、ミク ロ機械加工の技術が使用される。複雑な構造が必要である場合、集中イオン・ミ リングと呼ばれる技術が使用される。この技術は大量生産ににはあまり適さない 。この技術では、細工されるべき基板は約2.3×10-8mbr の基本圧力で真空 室に閉じ込められる。イオン源から、ガリウム(Ga)イオンが高電圧(10− 30kV)によって加速され、そのターゲット上に集中される。 ターゲット・スポットにおいてその材料を浸食するために、12−300pAの 電流が使用される。塩化物分子の流れをターゲット領域に当てることによって、 そのプロセスの効率を高めることが可能である。この方法を適用することによっ て、あらゆる異なる種類のマイクロメカニカル構造体を容易に製作することがで きる。集中イオン・ミリングのための装置は商業的に入手可能である。 カンチレバーの寸法を決める時、そのカンチレバーが形成される基板として使 用される材料の特定のパラメータが考慮されなければならない。通常、カンチレ バー及びカンチレバー・アレイは、(100)又は(111)配向のシリコン基 板の部分をエッチングすることによって作られる。(100)配向のシリコンは 、例えば、エチル・ジアミン・ピロカテコール或いはKOH溶液を使用してウェ ット・エッチングされる。ウェット・エッチング技術は、一般に、基板の結晶配 向に依存する。例えば、(100)配向のシリコンは(111)平面の非常に遅 いエッチング速度を示し、それは(100)から54.7°の角度を持った明確 なエッチング面を生成する(111)軸に沿った良好なエッチング・ストップに 通じるものである。別の方法は、ドライ・エッチング技術、例えば、反応性イオ ン・ビーム・エッチング(RIE)、化学援助イオン・エッチング、又はマイク ロ波援助プラズマ・エッチングを利用する。特に、RIE技術は単一のデバイス 又はアレイの一括生産に最適である。上記の集中イオン・ミリング技 術はカンチレバー構造体を作るためのもう1つの方法である。プロセス条件次第 で、優れた寸法制御に通じる深い異方性構造体が得られる。エッチングされるべ き構造体を定義するためにマスクを使用することもできる。その使用されるカン チレバーは、集中イオン・ミリングの他にフォトリソグラフィ及びエッチングに よっても得られる任意の形状を持つものでよい。その断面形状は、例えば、矩形 、円形、楕円形、又は多角形である。 第1図には、本発明に関連して使用されるカンチレバー10が示される。この 図に示されるように、層11でもって覆われる基板12がある。この層11及び 基板12は、カンチレバー10を形成するようにエッチングされる。このカンチ レバーは溝13上に延びている。この図では、基板の配向〈100〉が示される 。 基板の製作には、砒化ガリウムのような他の半導体材料、例えば、IEEE Trans actions on Electronic Devices 誌 Vol.ED25,No.10,1978,pp.1241-1249 に おける K.E.Petersenによる「シリコンにおける動的マイクロメカニクス: 技 術と装置(Dynamic Micromechanics on Silicon: Techniques and Devices)」と 題した記事においてレポートされているような材料も適している。 そのようなカンチレバーの適当な設計によって、所定の周波数に感応するマイ クロメカニカル部材が得られる。正しい形状、長さ、及び材料を選択すれば、特 定の周波数の十分な 振幅(強さ)を持った力、例えば、音響信号が加えられる場合に強く振動(発振 )し始める部材が得られる。その振動は、カンチレバーを担持する基板における 可聴音波又は超音波によっても同様に励起される。 本発明によれば、カンチレバーの共振周波数は、この特定のカンチレバーによ って検出されるべき周波数にほぼ一致するように選択される。一次機械的共振は 次式から計算可能である。 但し、Kは、カンチレバー材料の密度、ヤング率E(薄いSiO2に対しては 、E=6.7×1010N/m2)に依存する補正率である。Iはカンチレバーの長 さであり、tはカンチレバーの厚さであり、ρは密度である。簡単なシリコン・ カンチレバーによるこれまでに観察された最高の共振周波数は、約1.25MH zである(Proceedings of the IEEE 誌 Vol.70,No.5,May 1982,p.447 にお ける K.E.Petersen による「機械的材料としてのシリコン(Silicon as Mechani cal Material)」と題した記事参照)。人の耳は20000Hzまでの周波数に 感応する。その周波数は、今日のマイクロメカニカル・カンチレバーでもって検 出し得る周波数の約60分の1である。 B.ブリッジ ブリッジは、ギターの弦のように両端でクランプされる梁 である。1つの例が第2図に示される。基板22の上に層21が形成される。そ の基板及び層は、ブリッジ20が溝23の上に形成されるように、例えば、リソ グラフィ及びエッチングによって形成される。 分解して解くことができる微分方程式があり、それを解いた結果、共振周波数 と、引張力、即ち、ブリッジにおいて所与の張力を導く力との間の関係に関する 力・周波数の陰関数方程式を生じる。この方程式は、小さい力に対して、次式に よって概算される。 但し、f は負荷時の共振周波数、f0は無負荷時の共振周波数、Fは引張力、Eは ヤング率、Iはブリッジの長さ、tはそれの厚さ、bはそれの幅である。上式( 2)は、感度のようなそのブリッジの特性を計算するには有用である。そのよう なブリッジの正確な形状は、例えば、それが本発明による音響的検出器において 使用される場合、音波又は他の力がそのクランプされたビームに作用する態様を 考慮して注意深く選択されなければならない。更なる詳細は、例えば、Sensors and Actuators 誌 17,1989,pp.513-519 における F.R.Blom 他による「共振 シリコン・ビーム力センサ(Resonanting Silicon Beam Force Sensor)」と題し た記事に示されている。 C.膜 上述のようにブリッジを使用する代わりに、2つ又はそれ 以上のコーナーでクランプされる膜状のマイクロメカニカル部材30が使用可能 である。1つの例が第3図に示される。この膜30は、基板32及び被覆層31 を適切に構成することによって形成される。膜30の下にはエッチング溝33が ある。四辺形状の膜が2つのコーナーでクランプされる場合、共振周波数を計算 するために次式が使用可能である。 但し、f0は面内応力のない基本共振周波数、Eはヤング率、νはポアソン比、t は膜厚、aは膜の側部の長さである。更なる詳細は、DSC-Vol.46,Micromechani cal Systems,ASME(American Society of Mechanical Engineers)誌 1993,pp.7 -12 における R.P.Ried 他による「オン・ダイアフラム・ヒーターを使用する ミクロ機械加工マイクロフォン周波数応答の変調(Modulation of Micromachined -Microphone Frequency Response Using an On-Diaphram Heater)」と題した記 事に示されている。 本願では、上記の素子、即ち、カンチレバー、ブリッジ、及び膜はすべてマイ クロメカニカル部材又はマイクロメカニカル発振器と呼ばれる。上記のマイクロ メカニカル部材の形状は下記のものを設けることによってある程度の要求に適合 するように最適化可能である: 1.カンチレバーの端部における付加的な保証質量(延長端質量)、 2.感度を高めるために他のセクションよりも幅広いセクション、 3.適正な断面等。 上記のブリッジ及び膜が高い周波数のための検出器として十分に適するという ことは注目に値する。カンチレバーは、低い周波数に感応する部材を得るために 、例えば、螺旋状に折り曲げ可能である。 D.マイクロメカニカル部材のアレイ 上記の部材は、マイクロメカニカル部材のアレイが得られるように相互に横に 並べて配列し得るものである。種々の組合せ及び配列が考えられる。その配列の 複雑さは、処理されるべき信号の複雑さを反映する。非常に込み入ったシリコン ・テクノロジ及び十分に研究されたエッチング・テクノロジは、本装置を実現す るために必要なアレイを導く。高い精度及び再現性をもってそのようなアレイを 作ることか可能である。アレイを適正に設計する時、低いコスト及び高い歩留り でそれを量産することが可能である。 本発明によれば、上記のマイクロメカニカル部材及びそのような各部材の共振 周波数は、所定の周波数に感応する素子を得るように選択される必要がある。マ イクロメカニカル部材と周囲の環境との物理的及び化学的相互作用、例えば、質 量装荷、塵埃、水分吸着、腐食等による共振周波数遷移を防ぐためには、各マイ クロメカニカル部材又は部材のアレイ全体の適切なカプセル化を施すことが有益 である。或環境の下 では、空にされたハウジング内にマイクロメカニカル部材を配置することを薦め たい。これはそれらの部材の汚染を防ぐのみならず、高い機械的特性値を導く。 これを達成するために、そのような部材が、例えば、微小空洞に配置されてもよ い。場合によっては、特定のマイクロメカニカル部材が、例えば、音響信号によ って生じた外部力によって直接に作用されることを防ぐことも重要である。特定 のマイクロメカニカル部材が望ましくない方法で刺激されことを防ぐために使用 可能な種々の手段が存在する。それぞれのマイクロメカニカル部材は、例えば、 それが音響信号のような力によって刺激される部材に対して垂直に振れるように 90°だけ回転可能である。例えば、音響信号に対するターゲットとして機能す る表面サイズの減少によって、その音響信号に関する感度を減少させることが可 能である。最後だがもう1つ大事なことを云うと、マイクロメカニカル部材はシ ールドされるか或いはハウジング内にカプセル化される。機械的又は静電的な制 動のための手段を設けることも可能である。静電的な(又は、磁気的な)吸引力 に曝されたカンチレバーは共振周波数を低くされる。 マイクロメカニカル部材及びその部材をカプセル化するハウジング又は空洞の 設計次第で、ガスを導入することによって機械的な特性値Qを下げることが可能 である(共振周波数は一次的にはQに逆比例していることに注目してほしい)。 マイクロメカニカル部材の硬化は共振周波数の増加に通じ、 一方、質量装荷は共振周波数の減少に通じる。これらの効果は各マイクロメカニ カル部材を微調整するために使用可能である。例えば、制動効果を得るために、 適正なガスを満たし得る空洞内に1つ又は複数の部材を配置することは可能であ る。マイクロメカニカル部材のアレイは複数のそのような空洞を持ち得るし、各 空洞は空にされるか又はガスでもって満たされてもよい。通常、1mbar 以下の ガス圧力は共振周波数の大きな遷移を導くものではないが、実際の効果は空洞又 はハウジングのサイズ、マイクロメカニカル部材の材料及び他のパラメータ、並 びに導入されるガスの種類に依存することに留意すべきである。 質量装荷は共振周波数を遷移させるために、例えば、製造偏差を平均化するた めにも使用可能である。質量装荷による問題は、質量を加えることができるだけ であって、容易に取り除くことができないということである。しかし、或ガスは (水蒸気のように)発振器上に液化する。これが質量を加える。それらを加熱す ることによって、ガス(液体)は脱離される。即ち、質量を再び取り除くことが 可能である。密閉した箱では、この効果は可逆的である。樹脂の小滴又は薄い酸 化物層が、例えば、マイクロメカニカル部材の更なる負荷を与えるために使用可 能である。集中イオン・ミリングが特定のカンチレバーの質量を取り除くことを 可能にすることは想像されるが、これは非常に複雑且つ高価なものである。 E.線形及び非線形結合 本発明によれば、所望の機械的前処理を達成するためには2つ又はそれ以上の マイクロメカニカル部材が線形又は非線形態様で結合されなければならず、従っ て、それは、後述するように、複雑さの少ない電子回路に通じるものである。発 振器の適切な非線形結合によって、音、ノイズ、話し声、音声等を検出するに適 した音響周波検出器が実現可能である。以下では、説明を簡単にするために、例 えば第4図に示されたようなカンチレバーに説明を集中することにする。 それぞれ第1周波数 f1及び第2周波数 f2に感応し、線形結合素子41によっ て結合された2つのカンチレバー40.1及び40.2により、本発明に従って機 械的加算機構を実現することが可能である。第4図には、この加算機構が図形的 に示される。カンチレバー40.1及び40.2は基板40に形成され、溝42に おいてこの基板の表面に垂直に振動する。素子41は、カンチレバー40.1及 び40.2の自由端の面内では伸びるように柔軟であるが、この面の外では変位 しないように硬いという線形結合素子である。従って、それはポイントPにおけ るカンチレバー40.1及び40.2の面外の変位を平均化する。 マイクロメカニカル部材を非線形結合する種々の可能性が存在する。非線形結 合は、一方のカンチレバーの振動が係数xによって増大される場合に第2のカン チレバー上に作用する力の大きさが係数y≠xによって増大されることを意味す る。次に、非線形結合素子を説明する。 1.第5A図に示された面に垂直にすべて振動するマイクロメカニカル部材60 .1、60.2、及び60.3は、同じ材料から作られ且つそれらのマイクロメカ ニカル部材と一緒に製作されるスプリング状の素子、例えば、薄いフレキシブル なブリッジによって機械的に結合される。素子64は、第4図に関連して既述し たように、カンチレバー60.1及び60.2の自由端の面内では伸びるように柔 軟であるが、この面の外では変位しないように硬い線形結合素子である。従って 、それはポイントPにおけるカンチレバー60.1及び60.2の面外の変位を平 均化する。一方、非線形結合素子66は弦のようにその面の外で変位するように 柔軟である。それはその面を外れる角度の余弦でもって伸ばされ、カンチレバー 62を励起するその面を外れる力成分はその正弦に比例する。従って、結合は主 として3次的である。 同様に、第5C図におけるカンチレバー60.1及び60.2の間の結合も3次 的である。即ち、非線形結合素子66の硬さは振幅の2乗でもって増加する。 2.非線形結合は、例えば、それらのマイクロメカニカル部材を囲む高い粘度を 持った流体によって得られる。それらのマイクロメカニカル部材の下のエッチン グ溝(空洞)は、それが流体のための容器を提供するように設計される。それら の部材は、その流体によって部分的に又は全体的に囲まれるようにこの溝内に設 置される。更に、流体が2つのカンチレバーの間で相互作用を与えるようにギャ ップが設計される必 要がある。 3.同様に、2つのマイクロメカニカル部材の間を適当なガスでもって満たされ た狭いギャップが、非線形結合素子として使用可能である。 4.静電型線形結合素子を利用することも可能である。適当な電極を持ったマイ クロメカニカル部材を設けることによって、これらの電極の間に電圧を印加する 時に誘起される力はそれぞれの部材の非線形結合を導く。この方法の1つの利点 は、結合効率、即ち、バネ定数を、その印加された電圧を変化させることによっ て調節することができるということである。 5.マイクロメカニカル部材を非線形態様で結合するために使用可能な他のいず れの手段も同様に適している。上記の方法の任意の組合せが使用可能であること も明らかである。 本発明によれば、線形及び非線形結合素子を発振器と共に形成することが可能 である。同様に、例えば、発振器にハンダ付けされる発振器材料以外の材料の結 合素子を利用することも可能である。 F.検出器 たとえほとんどの信号、例えば、音響信号の処理が本発明に従って機械的に( 機械的前処理を)行われようも、電気的信号への変換が後続するような幾つかの マイクロメカニカル部材の動きの検出が必要である。以下では、振動検出及び電 気的信号への変換に適した幾つかの検出器を説明する。 以下では、マイクロメカニカル部材の動きを検出するに適した検出器自体に説 明を集中する。その分野では、種々のそのような検出器が知られている。 検出方法の第1グループは周知の圧電効果又は圧電抵抗効果に基づいている。 その一例は、Applied Physics Letters 誌 Vol.62,No.8,pp.834-836,1993 に おいて M.Tortonese他によって開示されている。これらの方法は、偏向検出器が 非線形結合のマイクロメカニカル部材に統合されるという検出方式を提供する。 これは、一種の自己検出マイクロメカニカル振動検出器を助長する。 マイクロメカニカル部材の変位は、ビームの偏向又は干渉のような光学的方法 を適用することによっても測定可能である。 そのビームの変更方法は、マイクロメカニカル部材、例えば、カンチレバーの 長さを利用する。通常、光ビーム、望ましくは、レーザ・ダイオードによって発 生され、或いは、光ファイバを通して案内された光ビームがマイクロメカニカル 部材上に向けられる。その部材のわずかな偏向が反射角における適度の変化を生 じさせ、従って、バイセル又は他の適当なモニタ素子、例えば、フォトダイオー ドでもって測定されるその反射した光ビームの偏向が生じる。そのビーム偏向方 法は簡単且つ信頼し得るものである。そのような検出器を実現するために、商業 的に入手可能な素子を使用することができる。干渉計的な方法は、例えば、Jour nal of Applied Phy sics 誌の Vol.61,p.4723,1987 において Martin 他によって、及び Opt.Let t.誌の Vol.12,p.1057,1988 においてSarid 他によって、及び Ultramicrosco py 誌の 42-44,pp.310-314,1992 において Oshima 他によって開示されている 。ファイバを通してその結合された部材に向けられた光ビームを使用する代わり に、統合された導波管構造体を結合部材に設けることも可能である。この導波管 構造体を通して送られた光波はその導波管を一端において出て行き、従って、モ ニタ素子によって検出可能である。カンチレバーに統合された導波管の一例は、 Sensors and Actuators 誌の Vol.A 44,pp.71-75,1994 における M.Hoffmann 他による「光学的疑問を統合したマイクロメカニカル・カンチレバー共振器(Mic romechanical cantilever resonator with integrated optical interrogation) 」と題した記事に示されている。この記事で指摘されているように、光学分岐構 造体が使用される場合、カンチレバーのアレイを1つの光源によってまかなうこ とが可能である。 マイクロメカニカル部材の変位を検出する更にもう1つの実施可能な方法は容 量感知に依存するものであり、Rev.Sci. Instr.誌の Vol.62,p.710,1991 及 び Journal of Vacuum Fci.Technol.誌の Vol.A8,p.383,1990 における God denhenrich 他による記事から知られている。マイクロメカニカル部材及び空洞 の相互に対面した表面が薄い金属層、例えば、金でもって覆われ、キャパシタン スを形成する。電圧源 がこのキャパシタンスに接続される。弁別器が後続する増幅器にこのキャパシタ ンスを接続する場合、非常に感度のよい検出器が得られる。 米国特許第5,166,612号に開示されるように、カンチレバーの移動検出 のために超伝導量子干渉素子(SQUID)を使用することも可能である。 電界効果トランジスタ(FET)によってカンチレバーの振動を検出すること も可能である。この場合、カンチレバーが振動するとそのFETのケート電極が 動くので、電流がそのFETを流れて出力信号を発生する。1つの例が米国特許 第5,103,279号に示されている。 上記の検出器は、その検出器自体によって出力された信号を処理するために、 例えば、容量的な検出方法に関連して既に示したような信号処理回路を必要とす る。 G.信号処理回路 最も簡単な信号処理回路は演算増幅器より成り、その演算増幅器はコンパレー タとして働き、入力が閾値を超えた場合に出力信号(特定の音、母音等が検出さ れたかどうかに関する情報をこの出力信号が搬送するので、決定信号とも呼ばれ る)が与えられるように構成される。信号処理回路が簡単であればあるほど、容 易にそれはマイクロメカニカル部材及び検出器を保持した基板に一体的に統合さ れる。 H.インターフェース・エレクトロニクス 本発明の音響的周波数検出器が、例えば、コンピュータ又 は電話システムに接続されるべき場合、上記の素子の他に別の回路が必要である 。本願の音響的検出器を他のシステム及び装置に接続するために必要な回路は、 本願では、インターフェース・エレクトロニクスと呼ばれる。インターフェース ・エレクトロニクスは音響的検出器と同じ基板上に統合可能である。そのような 回路は、マイクロプロセッサ、マルチプレクサ/デマルチプレクサ、並列・直列 変換器、直列・並列変換器、アナログ・ディジタル変換回路等を含む。特に重要 なものは、音響的検出器がコンピュータに接続されるべき場合にアナログ・ディ ジタル変換するための手段である。或アプリケーションに対しては、音響的周波 数検出器のすべての活動を調整するマイクロプロセッサを使用することが賢明で ある。 I.論理「AND」機能 機械的に前処理された情報が決定として出力されることは本発明にとって極め て重要である。これは処理の速度を高め、更なる処理に必要な電子回路の複雑さ を減少させる。 第5A図及び第5B図に示されるように、3つのカンチレバー、即ち、第1の 共振周波数 f1を有する第1カンチレバー60.1、第2の共振周波数 f2を有す る第2カンチレバー60.2、及び適当な第3の共振周波数 f3を有する第3カン チレバー62より成るデバイスによって論理AND機能(ANDゲート)を実現 することができる。線形結合素子64はポイントPにおけるカンチレバー60. 1の変位 a1sin(f1t) 及びカンチレバー60.2の変位 a2sin(f2t)を平均し、ポイントPは、1/2[a1 sin(f1t)+a2sin(f2t)]でもって振動する。カンチレバー62に対する非線形結 合(非線形結合素子66によって得られる)は、周波数 f3を持ったカンチレバ ー62における力の項を生じる。それは、f1又はf2の高調波又は f1及び f2とそ れらの高調波との結合である。それらの結合だけがANDゲートに関連する。そ れは、それらの力の項の振幅が両方の元の振幅 a1及び a2の混合積であるためで ある。従って、カンチレバー62のそのようなモードは、両方のカンチレバー6 0.1及び60.2が励起される場合に励起されるだけである。 2次の結合に対して、振幅が a1a2に比例する場合、f3=|f1±f2|であり、 振幅が a1 2a2に比例する場合、f3=2f1±f2であり、振幅が a1a2 2に比例する場 合、f3=2f2±f1である。第4次の項は、振幅が a1 3a2に比例する場合、f3=3 f1±f2を生じ、振幅が a1 2a2 2に比例する場合、f3=2(f1±f2)を生じ、振幅が a1a2 3に比例する場合、f3=3f2±f1を生じ、振幅が a1a2(a1 2+a2 2)に比例する 場合、f3=(f1±f2)を生じる等々である。振幅における非線形項は、閾値検出に 対して都合よく使用可能であることに留意して欲しい。 これまでは、マイクロメカニカル加算機構(第4図)及びマイクロメカニカル ANDゲート(第5A図及び第5B図)を説明した。そのような加算機構及びA NDゲートを実施す るための幾つかの異なる方法が存在すること、及びこれまでに概略的に説明した ものが単なる例であることは明らかである。1つの機械的ANDゲートによって 、又は複数のANDゲートの組合せによって、或周波数又は周波数の組合せが構 成されるかどうかに関して信号を機械的に処理及び分析することが可能である。 次に、別のビルディング・ブロック、即ち、機械的ORゲーを考察する。簡単 な実施例が第6図に概略的に示される。アクチュエータ50によって刺激され、 周波数 f4で振動する補助カンチレバー60.4は、ポイントP4がa1sin(f1t)+ a2sin(f2t)+a4sin(f4t)でもって振動するようにカンチレバー60.1及び60. 2に加えられる。その非線形的に結合されたカンチレバーは、(f1,f4)(f2,f4) 及び(f1,f2)の結合である周波数 f3を含んでいる。(f1,f4)及び(f2,f4 )という異なる結合が同じ周波数 f3を与える場合、カンチレバー60.1及び6 0.2が振動する時にカンチレバー62が励起される。第6図における2次非線 形結合素子66に対して、f1−f4=f2+f4=f3が選択され、従って、f3=1/2 (f1+f2)及び f4=1/2(f1−f2)が選択されるであろう。2次非線形結合素子 66はカンチレバー62における周波数 f3を持った2つの力の項、即ち、a1a4s in(f1−f4)及び a2a4sin(f2+f4)を与える。 周波数 f1及び f2が非常に近接している場合、f4は実際に実施するには小さす ぎることがある。これは、第7図に示 されるような別の種類のORゲートを必要とする。この図に示されるように、f1 +f4=f2+f5=f3のような周波数 f4及び f5をそれぞれ有する2つの補助カンチ レバー60.4及び60.5を使用することが有利である。2つの補助カンチレバ ー60.4及び60.5は、それぞれ、周波数 f4及び f5を持った振動を励起する ために使用されるアクチュエータ50を備えている。 閾値検出器と呼ばれ、信号の機械的分析にとって重要であるもう1つの素子が 第8A図及び第8B図における断面図によって示される。例えば、音響信号の分 析のためには、所定の振幅(音量)を超える信号だけを考慮することが重要であ る。第8A図及び第8B図の閾値検出器は2つのカンチレバー121及び122 、或いは同様のマイクロメカニカル部材を使用する。それらは、第1カンチレバ ー121が周波数 f1を持った外部の力(音響信号)によって動かされるように 構成される。この信号が所定の振幅を超える場合、第1カンチレバー121がそ れに衝突することによって、第2カンチレバー122が機械的に刺激される。第 2カンチレバー122は f1と同じ共振周波数を有し、その振動は検出可能であ る。2つのカンチレバー121及び122は、第1カンチレバー121だけが外 部の力(音響信号)によって直接に作用されるように配列されなければならない 。これは、例えば、第2カンチレバー122が溝123において第1カンチレバ ー121の下に位置されることを意味する。それが直接に刺 激されることを更に防ぐために、それをプレート条の部材124によって遮蔽す ることも可能である。 閾値作用を得るもう1つの方法は、論理AND機能と関連して、上述したよう な高次の結合を使用することである。4次の結合の場合、3f1±f2における検出 は、3f1±f2の振幅が a1 3a2に比例するので、f1に対する閾値検出である。一方 、a2 3に比例した振幅の場合の 3f2±f1は f2の閾値検出である。前者の場合、f2 は補助発振器によっても発生可能であり、後者の場合、f1が同様に発生可能で ある。 本発明の更にもう1つの基本的な素子は高い周波数への遷移に関するものであ る。マイクロメカニカル部材は高い周波数の検出に特に適しているので、より良 好な機械的処理のためには低い周波数の信号をより高い周波数にシフトすること が望ましく、或いは必要なことである。これは、周波数 f1、例えば、10kH zを持った高い周波数の補助カンチレバーによって行うことができ、そのカンチ レバーは f2の低い周波数のマイクロメカニカル部材に線形に結合される。今や 、f1+f2は、例えば、f1の範囲における周波数 f3(例えば、11kHz)を有 するもう1つの信号(音響信号)と容易にAND結合される。或アプリケーショ ンに対しては、重畳周波数f1+f2をわずかにシフトすることが重要である。これ は、周波数 f1を f1−Δf1から f1+Δf1までウォブルすることによって達成可 能である。通常、そのような補助カンチレバー(マイクロメカニカル共振器とも 呼ばれる)は数パ ーセント、即ち、Δf1<<f1しか同調可能でない。 共振周波数の同調は、例えば、DSC-Vol.46,Micromechanical Systems,ASME 1993,pp.7-12 におけるR.P.Ried 他による「オン・ダイアフラム・ヒータを使 用したミクロ機械加工マイクロフォン周波数応答の変調(Modulation of Microma chined-microphone Frequency Response Using an on-Diaphragm Heater)」と題 した記事で報告されているように、電熱効果によって、即ち、オン・ダイアフラ ム・ポリシリコン・ヒータによって誘起された熱膨張を利用することによって得 られる。 本発明による母音検出システムを次に説明する。母音の発音に関する最近の調 査によって、各母音が特徴的な周波数スペクトルを有することがわかった。所定 の周波数又はそれの組合せの検出によって、種々の母音を容易に決定することが できる。今、「a」が主として周波数 f1及び f2の時のピークより成り、一方、 「i」が f3及び f4によって特徴付けられるものと仮定する場合、前述の基本的 なビルディング・ブロックによって母音検出システムを実現することが可能であ る。同じことが他のすべての母音に対しても当てはまる。第9図には、相異なる 母音「a」、「e」、「i」、「o」、及び「u」を機械的に決定することを可 能にする母音検出システム135が概略的に示される。それは5つの音響機械的 ANDゲート130乃至134より成り、各ANDゲートは1つの特定の母音を 検出するように特別に設計されている。 演算増幅器136.1−136.5より成る簡単な信号処理回路が設けられる。分 析されるべき音響信号が、例えば、「e」を含む場合、演算増幅器136.2の 出力において信号が得られる。更に、母音検出システム135は、第9図におい て概略的に示されるような閾値検出器137を含むことが可能である。そのよう な閾値検出器は機械的なもの又は電気的なものでよい。 母音検出システム135は、更なるビルディング・ブロックを加えることによ って更に改良可能である。観察されそして分析される周波数が多ければ多いほど 、特定の母音が正確に検出される。本願のANDゲート及びORゲートの任意の 組合せがその検出を改良するために使用可能である。特徴となる周波数スペクト ルの振幅が、更なる情報を得るために及び母音の検出を更に改良するために使用 可能である。これを達成するために、上記の閾値検出器が使用可能である。母音 検出システム135を通常の音声認識システムと関連して使用することも可能で ある。それは、間違った決定の数を減らすために使用可能な更なる情報(決定) をそのような通常の認識システムに与えることに非常に適している。本願の音声 検出システム135は、ハンディキャップを負った人が母音を発生する時に電気 的装置を動作させるための手段としても適している。簡単なコマンドを母音の形 で発生することによって、種々な装置を制御及び操作することが可能になる。前 述のように、母音検出システムに対する多くの他のアプリケ ーションが存在することは明らかである。 完全な音声認識システムを実現するためには、第9図のシステムは更に拡張さ れなければならない。例えば、ANDゲート、ORゲート、及び閾値検出器とし て配列された100個のマイクロメカニカル・カンチレバーのアレイが、既に、 音節の良好な認識を導き、或いは複数のワード全体の良好な認識さえも導いてい る。スペースが許すならば、そのような検出器において使用されるカンチレバー の数に対する制限はほとんどない。そのような検出器は複数の並列出力線を持つ ことも可能である。音声信号が検出されそして機械的に処理される場合、これら の出力線上には一連の信号(決定)が生じる。 本願の検出器は、これまでに知られているものとは異なる新しい音声認識シス テムを助長する。その検出器は前処理された信号、即ち、特定の母音、子音、音 節、又はワードが認識されたかどうかに関する決定を与えるので、分析、セグメ ント化、及び着信信号と知識ベースに記憶された信号との比較を簡易化すること ができ、或いは省略することさえできる。このような新しい音声認識システムは 、例えば、既知のシステムの確率的方法の他に、検出器から受け取った決定又は 決定パターンに基づいて決定がウェート付けされるため、検出器から受け取った 決定を使用して認識率を改良することができる。これは音節又はワードの更に信 頼性の高い認識を導く。適当な信号処理回路を伴った本願の音響的検出器と通常 の音 声認識システムとの相互作用を、その通常の音声認識システムにおけるエラーの 自動検出及び訂正のために使用することも可能である。 全く新しい音声認識システムは、本発明による検出器の並列出力線を介して出 力された決定(決定パターン)だけに依存する。これらの決定は、知識ベースに 記憶された決定のパターンと比較される。一致した決定パターンがこの知識ベー スにおいて見つかった場合、対応する音節又はワードが検索され、更なる処理の ために戻される。この処理のほとんどはディジタル回路によって実行可能であり 、処理時間は比較的短い。知識ベースをサーチするための既知のパターン認識方 法を、そのような新しい音声認識システムの信頼性を改良するために使用するこ とが可能である。そのような新しいシステムの知識ベースは通常の音声認識シス テムの知識システムよりもずっと小さくなり得る。 人の声の代表的な周波数スペクトルが第10A図に示される。その例からわか るように、基本周波数150の後の高い周波数において幾つかのピークが存在す る。これらのピークは、通常、約100Hzくらい離れている。第10A図に示 された周波数パターンは、例えば、「a」を表す。本発明によれば、今や、第1 0A図に示された周波数ピークの幾つか又はすべてに感応する複数のカンチレバ ーを持った音響的検出器を設計することが可能である。問題は、人の声の周波数 範囲が、通常は、数Hzと数kHzとの間であるということ である。これは、比較的長いカンチレバー、又はそのような低い周波数に対処す るように設計された非常に特殊な形状のカンチレバーに通じるであろう。 次に、本発明のもう1つの実施例を第11図に関連して説明する。必然的に長 いカンチレバーよりも高い周波数に感応する小型の短いカンチレバーを使用した い場合、着信音響信号、例えば、人の声を更に高い周波数に遷移させなければな らない。第11図に示されるように、例えば、マイクロフォン、混合器、及びラ ウドスピーカによってこれを達成することが可能である。着信音響信号143は マイクロフォン141によって電気信号に変換される。マイクロフォン141の 出力は高い周波数、例えば、10kHzの搬送波信号151でもって変調又は混 合される。ラウドスピーカ145は別の信号146を発生する。この信号146 は第10B図に示されるような周波数スペクトルを有する。本発明によれば、搬 送波151の周波数は音響的検出器140の周波数特性と完全に一致するように 選択される。今や、この検出器140のカンチレバー142は、人の声で直接に 動作するように設計された検出器のカンチレバーよりもずっと短くすることが可 能である。人の声の周波数ピークは約100Hz離れているので、100Hzの 周波数分解能(選択度)が必要である。今日の精密加工技術はそのような選択度 (約100のQ値)を持ったカンチレバー・アレイを作ることを可能にしている 。第11図の素子は、マイクロフォン・アセンブリ又は補聴器 において使用し得る小型のハウジング内に容易に統合可能である。 第11図に関連して説明した原理は電気信号の機械的処理のためにも使用可能 である。そのような電気信号は、それが検出器140に与えられる前に、例えば 、ラウドスピーカ145によって音響信号に変換されるか、或いはそれが検出器 140上に機械的に結合される必要がある。機械的結合は、例えば、検出器14 0と相互作用する剛性スタンプによって達成可能である。 音響的検出器を新しいユーザ(スピーカ)に適応させるためには、第1カンチ レバーのピーク感度160(第12図)に達するまで基本周波数150をより高 い周波数又はより低い周波数にシフトする必要があろう。第11図に示された音 響的検出器の場合、これは、第12図に示されるような搬送周波数151の変更 によって達成可能である。この改良は、搬送周波数151と混合された基本周波 数150が第1カンチレバーのピーク感度160に一致するとその最適な搬送周 波数がロックされるようにフィードバック態様で制御可能である。例えば、これ をトレーニング・シーケンスで行うことが可能であり、その結果をランダム・ア クセス・メモリ(RAM)に記憶することも可能である。従って、音響的検出器 を種々のスピーカのためにプログラムすることができ、手操作で或いは自動的に 切り換えることも可能である。 次に、本発明のもう1つの実施例を説明することにする。 本発明は既知の補聴器を改良するためにも使用可能である。人の耳に装着するた めの補聴器の一例が第13図に示される。この図からわかるように、本発明によ れば、着信音響信号174を機械的に前処理するために使用されるカンチレバー 172を有する音響的検出器170がある。この検出器170はインターフェー ス回路171に接続される。この回路171は検出器170から受け取った信号 を分析する。例えば、それはランダムアクセス・メモリ(RAM)に記憶された 特別のパラメータを考慮してもよい。そのようなパラメータの例は、前述のよう に或スピーカに対するその検出器の最適な適用に通じる搬送周波数である。それ は、更に、最適な信号スペクトルを得るためのフィルタ及び増幅器を含む。出力 側では、このインターフェースは適正な信号を電極173のセットに送るための 駆動手段を含む。そのような各電極173は、聴覚神経176と相互作用するよ うに人の耳175に装着される。これらの電極173に送られた信号によって、 聴覚神経176が刺激され、従って、刺激パターンが耳の中で得られる。そこで 、このパターンが神経によって脳177に送られる。その脳では、それが分析さ れ、音、音節、又はワードに割り当てられる。使用される電極が多ければ多いほ ど良好に、補聴器が十分機能的な人の耳に取って代わる。そのような補聴器に慣 れるためにはわずかなトレーニングが必要であるだけであることが実験によって わかった。バックグラウンド・ノイズを減少させるように信号を適応させるため に、 及び調節可能な幾つかのパラメータを単に指名するようにフィルタ特性を修正す るためには、インターフェース回路を微同調するための手段が有用である。 本願の音響的検出器は、或音、例えば、警報信号の検出の改善、又は母音、子 音、音節、又はワードの認識の改善を促進するように、通常のマイクロフォン又 は補聴器と結合されてもよい。本願の検出器によって得られる機械的前処理によ って、例えば、音声認識システムの処理ユニットはアンロードされる。 上記の加算機構、ANDゲート、ORゲート、及び閾値検出器はノイズ除去装 置を実現するためにも使用可能である。そのようなノイズ除去装置は、例えば、 特定の音を検出するように設計された音響検出器を含み得るものである。ノイズ のある環境、例えば、コックピットでは、それは、音声及び他の信号がよく理解 され得ることを保証すべくこの特定の音を減少又は除去するために有用であろう 。その場合、音響検出器の電気的出力信号は、ラウドスピーカ・セットによって 音響信号に変換される前に増幅及び位相遷移される。元の音とその位相遷移され た音との重畳がノイズ・レベル全体の減少に通じる。 上記機械的信号処理システム及び音響的検出器はすべてオンチップ(例えば、 大規模集積CMOS;LSI CMOS)エレクトロニクスでもって実現可能で ある。これは、幾つかの利点を挙げるとすれば、非励振キャパシタンスの減少、 サ イズの減少、及び信頼性の改良に通じる。 産業上の利用可能性 本願の検出器は、複数のスピーカによって使用されるように設計されるか、或 いは個人用システムに通じる1つの特定のスピーカの特徴的な周波数スペクトル に一致すべく詳細に設計又は微同調されてもよい。1つのスピーカによって操作 されるように特別に適応した検出器は種々の方法で使用可能である。例えば、所 有者の音声を認識した時だけ働く移動電話、又はコールを処理するために完全に コンピュータに依存した電話照会サービスを想像して欲しい。これらの発展は音 声認識テクノロジにおける進歩の結果であり、特に、そのようなシステムが本発 明による音響的検出器と共同/相互作用することによって可能となる。
【手続補正書】 【提出日】1998年3月13日 【補正内容】 請求の範囲 1.第1周波数(f1)に感応する第1マイクロメカニカル部材(60.1) 第2周波数(f2)に感応する第2マイクロメカニカル部材(60.2) 振動検出器(65)を備えた第3マイクロメカニカル部材(62) を含み、 前記第1及び第2メカニカル部材(60.1、60.2)は線形結合手段(64 )を通して結合され、前記線形結合手段(64)は、前記第1マイクロメカニカ ル部材(60.1)が前記第1周波数(f1)の力又は音響信号によって作動され 、前記第2マィクロメカニカル部材(60.2)が前記第2周波数(f2)の力又 は音響信号によって作動される場合、前記周波数(f1、f2)の重畳でもって振動 すべく前記線形結合素子(64)が刺激されるように構成され、 前記第3マイクロメカニカル部材(62)は、前記第3マイクロメカニカル部 材(62)が非線形態様で刺激されるように、及び特定の振動成分が前記重畳に 存在する場合、前記振動検出器(65)によって検出し得る態様で振動するよう に、非線形結合手段(66)を介して前記線形結合手段(64)に結合される 機械的信号処理システム。 2.前記第3マイクロメカニカル部材(62)は、前記特定の振動成分が存在す る場合、前記第3マイクロメカニカル部材(62)が振動するように第3周波数 (f3)に感応する請求の範囲第1項に記載の処理システム。 3.前記非線形結合手段は非線形バネ定数を有する薄いブリッジである請求の範 囲第2項に記載の処理システム。 4.前記非線形結合手段は非線形の吸引力を導く電圧を印加するための対向した 電極を含む請求の範囲第2項に記載の処理システム。 5.前記第3周波数(f3)は前記線形結合手段の振動周波数にほぼ一致し、前記 第3周波数は前記第1周波数及び第2周波数に依存する請求の範囲第2項乃至第 4項の何れかに記載の処理システム。 6.前記振動検出器はピエゾを含む請求の範囲第2項に記載の処理システム。 7.前記振動検出器は振動を容量的に感知するための手段を含む請求の範囲第2 項に記載の処理システム。 8.前記振動検出器は光学的な振動検出を行うための手段を含む請求の範囲第2 項に記載の処理システム。 9.前記第1マイクロメカニカル部材(60.1)及び前記第2マイクロメカニ カル部材(60.2)と直接に相互作用する音響信号を処理するために使用され る請求の範囲第1項乃至第8項の何れかに記載の処理システム。 10.コンピュータと相互作用するための信号処理回路又はインターフェース回 路を含む請求の範囲第1項又は第9項に記載の処理システム。 11.前記マイクロメカニカル部材の少なくとも1つの所定の周波数に関する感 度を調節するための手段を含む請求の範囲第1項又は第9項に記載の処理システ ム。 12.前記音響信号の強度が所定の閾値を超える場合、前記マイクロメカニカル 部材の1つだけが刺激されるように前記マイクロメカニカル部材の1つに結合さ れたマイクロメカニカル閾値検出器を含む請求の範囲第9項に記載の処理システ ム。 13.元の音響信号の振幅では非線形である対応振幅を有する適した周波数項に 一致するように前記第3カンチレバーの第3周波数を選択することによって閾値 機能が実施される請求の範囲第9項に記載の処理システム。 14.搬送周波数 fcで振動し、前記搬送周波数 fe及び前記第1マイクロメカニ カル部材の振動周波数の機械的重畳が生じるょうに前記第1マイクロメカニカル 部材に結合されるマイクロメカニカル共振器を含む請求の範囲第9項に記載の処 理システム。 15.前記マイクロメカニカル部材の1つ又はそれ以上がカンチレバー又はブリ ッジである請求の範囲第1項乃至第14項の何れかに記載の処理システム。 16.シリコン(Si)を含む請求の範囲第1項に記載の処 理システム。 17.特定の母音、子音、音節、又はワードが認識されたかどうかに関する決定 を与えるための複数の並列出力線を含む請求の範囲第9項に記載の処理システム 。 18.請求の範囲第9項に記載の処理システム(140)及び、 (a)前記音響信号(143)を電気信号に変換するためのマイクロフォン(1 41)、 (b)前記電気信号の周波数スペクトルを特定の高い周波数に遷移させるための 電子的混合器(144)、及び (c)前記電子的混合器(144)によって出力された電気信号に対応する周波 数遷移した音響信号(146)を発生するためのラウドスピーカ(145)、 を含み、 前記ラウドスピーカ(145)は、前記周波数遷移した音響信号(146)が 前記処理システム(140)のマイクロメカニカル部材(142)と相互作用す るように前記処理システム(140)に関して配列される音響的検出システム。 19.請求の範囲第9項乃至第18項の何れかに記載の音響的検出器を含む音声 認識システム。 20.請求の範囲第9項乃至第18項の何れかに記載の処理システムを含むマイ クロフォン。 21.請求の範囲第9項乃至第18項の何れかに記載の処理システム(179、 172)を含む補聴器。 22.請求の範囲第17項に記載の処理システムと共に使用するための音声認識 システムにして、 (a)前記並列出力線を介して受け取った前記決定を処理するための手段と、 (b)前記決定を知識ベースに記憶された決定に突き合わせるための手段と、 (c)前記知識ベースにおいて一致する決定が見つかった場合、対応する母音、 子音、音節、又はワードを戻すための手段と、 を含む音声認識システム。 23.請求の範囲第9項に記載の処理システムを含むノイズ除去装置にして、 前記マイクロメカニカル部材はそれらが特定の周波数又は周波数の組合せに関 して感応するように設計され、 前記ノイズ除去装置は、更に、 (a)前記処理システムによって出力された電気信号の位相を遷移させるための 電子的位相シフタと、 (b)前記特定の周波数又は周波数の組合せに関して位相遷移された音響信号を 発生するためのラウドスピーカと、 を含み、 前記位相遷移は、位相遷移した音響信号と前記特定の周波数又は周波数の組合 せとの重畳が前記特定の周波数又は周波数の組合せの振幅の減少を導くように選 択されるノイズ除去装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ローレル、ハインリッヒ スイス国リヒテルヴィル、バッハテルシュ トラーセ 27 (72)発明者 フェッツティゲル、ペーター スイス国ラングノー アム アルビス、ラ ングムーズシュトラーセ 33

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.第1周波数(f1)に感応する第1マイクロメカニカル部材(60.1) 第2周波数(f2)に感応する第2マイクロメカニカル部材(60.2) を含み、 前記部材(60.1、60.2)は線形結合手段(64)を通して結合され、前 記線形結合手段(64)は、前記第1マイクロメカニカル部材(60.1)が前 記第1周波数(f1)の力又は音響信号によって作動され、前記第2マイクロメカ ニカル部材(60.2)が前記第2周波数(f2)の力又は音響信号によって作動 される場合、第3周波数(f3)でもって振動すべく前記線形結合素子(64)が 刺激されるように構成されることを特徴とする機械的信号処理システム。 2.振動検出器(65)を備えた前記第3周波数(f3)に感応する第3マイクロ メカニカル部材(62)を含み、 前記第3マイクロメカニカル部材(62)は、前記第3マイクロメカニカル部 材(62)が非線形態様で刺激されるように、及び前記振動検出器(65)によ って検出し得る態様で前記第3周波数(f3)で振動するように、非線形結合手段 (66)を介して前記線形結合手段(64)に結合されることを特徴とする請求 の範囲第1項に記載の処理システム。 3.前記非線形結合手段は非線形バネ定数を有する薄いブリ ッジであることを特徴とする請求の範囲第2項に記載の処理システム。 4.前記非線形結合手段は非線形の吸引力を導く電圧を印加するための対向した 電極を含むことを特徴とする請求の範囲第2項に記載の処理システム。 5.前記第3周波数(f3)は前記線形結合素子の振動周波数にほぼ一致し、前記 振動周波数は前記第1周波数及び第2周波数に依存することを特徴とする請求の 範囲第2項乃至第4項の何れかに記載の処理システム。 6.前記振動検出器はピエゾを含むことを特徴とする請求の範囲第2項に記載の 処理システム。 7.前記振動検出器は振動を容量的に感知するための手段を含むことを特徴とす る請求の範囲第2項に記載の処理システム。 8.前記振動検出器は光学的な振動検出を行うための手段を含むことを特徴とす る請求の範囲第2項に記載の処理システム。 9.前記第1マイクロメカニカル部材(60.1)及び前記第2マイクロメカニ カル部材(60.2)と直接に相互作用する音響信号を処理するために使用され ることを特徴とする請求の範囲第1項乃至第8項の何れかに記載の処理システム 。 10.コンピュータと相互作用するための信号処理回路又はインターフェース回 路を含むことを特徴とする請求の範囲第1項又は第9項に記載の処理システム。 11.前記マイクロメカニカル部材の少なくとも1つの所定の周波数に関する感 度を調節するための手段を含むことを特徴とする請求の範囲第1項又は第9項に 記載の処理システム。 12.前記音響信号の強度が所定の閾値を超える場合、前記マイクロメカニカル 部材の1つだけが刺激されるように前記マイクロメカニカル部材の1つに結合さ れたマイクロメカニカル閾値検出器を含むことを特徴とする請求の範囲第9項に 記載の処理システム。 13.元の音響信号の振幅では非線形である対応振幅を有する適した周波数項に 一致するように前記第3カンチレバーの共振周波数を選択することによって閾値 機能が実施されることを特徴とする請求の範囲第9項に記載の処理システム。 14.搬送周波数 fcで振動し、前記搬送周波数 fc及び前記第1マイクロメカニ カル部材の振動周波数の機械的重畳が生じるように前記第1マイクロメカニカル 部材に結合されるマイクロメカニカル共振器を含むことを特徴とする請求の範囲 第9項に記載の処理システム。 15.前記マイクロメカニカル部材の1つ又はそれ以上がカンチレバー又はブリ ッジであることを特徴とする請求の範囲第1項乃至第14項の何れかに記載の処 理システム。 16.シリコン(Si)を含むことを特徴とする請求の範囲第1項に記載の処理 システム。 17.特定の母音、子音、音節、又はワードが認識されたかどうかに関する決定 を与えるための複数の並列出力線を含む ことを特徴とする請求の範囲第9項に記載の処理システム。 18.請求の範囲第9項に記載の処理システム(140)及び、 (a)前記音響信号(143)を電気信号に変換するためのマイクロフォン(1 41)、 (b)前記電気信号の周波数スペクトルを特定の高い周波数に遷移させるための 電子的混合器(144)、及び (c)前記電子的混合器(144)によって出力された電気信号に対応する周波 数遷移した音響信号(146)を発生するためのラウドスピーカ(145)、 を含み、 前記ラウドスピーカ(145)は、前記周波数遷移した音響信号(146)が 前記処理システム(140)のマイクロメカニカル部材(142)と相互作用す るように前記処理システム(140)に関して配列されることを特徴とする音響 的検出システム。 19.請求の範囲第9項乃至第18項の何れかに記載の音響検出器を含む音声認 識システム。 20.請求の範囲第9項乃至第18項の何れかに記載の処理システムを含むマイ クロフォン。 21.請求の範囲第9項乃至第18項の何れかに記載の処理システム(179、 172)を含む補聴器。 22.請求の範囲第17項に記載の処理システムと共に使用するための音声認識 システムにして、 (a)前記並列出力線を介して受け取った前記決定を処理するための手段と、 (b)前記決定を知識ベースに記憶された決定に突き合わせるための手段と、 (c)前記知識ベースにおいて一致する決定が見つかった場合、対応する母音、 子音、音節、又はワードを戻すための手段と、 を含む音声認識システム。 23.請求の範囲第9項に記載の処理システムを含むノイズ除去装置にして、 前記マイクロメカニカル部材はそれらが特定の周波数又は周波数の組合せに関 して感応するように設計され、 前記ノイズ除去装置は、更に、 (a)前記処理システムによって出力された電気信号の位相を遷移させるための 電子的位相シフタと、 (b)前記特定の周波数又は周波数の組合せに関して位相遷移された音響信号を 発生するためのラウドスピーカと、 を含み、 前記位相遷移は、位相遷移した音響信号と前記特定の周波数又は周波数の組合 せとの重畳が前記特定の周波数又は周波数の組合せの振幅の減少を導くように選 択されることを特徴とするノイズ除去装置。
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