JPH1150209A - 無方向性電磁鋼熱延板 - Google Patents
無方向性電磁鋼熱延板Info
- Publication number
- JPH1150209A JPH1150209A JP9210650A JP21065097A JPH1150209A JP H1150209 A JPH1150209 A JP H1150209A JP 9210650 A JP9210650 A JP 9210650A JP 21065097 A JP21065097 A JP 21065097A JP H1150209 A JPH1150209 A JP H1150209A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- thickness
- less
- steel
- oxide layer
- sheet
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Classifications
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01F—MAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
- H01F1/00—Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties
- H01F1/01—Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials
- H01F1/03—Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials characterised by their coercivity
- H01F1/12—Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials characterised by their coercivity of soft-magnetic materials
- H01F1/14—Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials characterised by their coercivity of soft-magnetic materials metals or alloys
- H01F1/147—Alloys characterised by their composition
- H01F1/14766—Fe-Si based alloys
- H01F1/14775—Fe-Si based alloys in the form of sheets
Landscapes
- Physics & Mathematics (AREA)
- Electromagnetism (AREA)
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Dispersion Chemistry (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Power Engineering (AREA)
- Manufacturing Of Steel Electrode Plates (AREA)
- Soft Magnetic Materials (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 P添加鋼のもつ優れた磁気特性を熱延板にお
いて十分に享受し得る、新たな方途を開く。 【解決手段】 P:0.3 〜1.2 wt%を含有し、又はさら
にAl:2.5 wt%以下を含有し、残部が実質的に鉄の組成
になり、板厚が1.5mm 以下かつ表面酸化層の厚みを10μ
m以下とする。
いて十分に享受し得る、新たな方途を開く。 【解決手段】 P:0.3 〜1.2 wt%を含有し、又はさら
にAl:2.5 wt%以下を含有し、残部が実質的に鉄の組成
になり、板厚が1.5mm 以下かつ表面酸化層の厚みを10μ
m以下とする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、変圧器や電動機
の鉄芯材料として有利に適合する電磁鋼板に関する。
の鉄芯材料として有利に適合する電磁鋼板に関する。
【0002】
【従来の技術】変圧器や電動機の鉄芯材料には、これら
機器の高効率化や小型化をはかるために、磁束密度が高
くかつ鉄損の低いことが要求される。この種の鉄芯材料
に供する電磁鋼板としては、上記の要求を満足する、優
れた特性を有するところから、Siを7wt%以下で含有す
るけい素鋼板が専ら用いられてきた。
機器の高効率化や小型化をはかるために、磁束密度が高
くかつ鉄損の低いことが要求される。この種の鉄芯材料
に供する電磁鋼板としては、上記の要求を満足する、優
れた特性を有するところから、Siを7wt%以下で含有す
るけい素鋼板が専ら用いられてきた。
【0003】ここで、Siを含有させると鉄損が低減され
る反面、磁束密度は低下する。そして、磁束密度が低い
と励磁電流が大きくなるため、鉄芯の巻線に起因した銅
損が増加することになる。そこで、この銅損の増加を回
避するために、透磁率を極力高くして一定磁界での磁束
密度を高める技術の開発が進められてきた。しかし、材
料固有の飽和磁束密度は上昇しないから、この種の改良
には限界がある。
る反面、磁束密度は低下する。そして、磁束密度が低い
と励磁電流が大きくなるため、鉄芯の巻線に起因した銅
損が増加することになる。そこで、この銅損の増加を回
避するために、透磁率を極力高くして一定磁界での磁束
密度を高める技術の開発が進められてきた。しかし、材
料固有の飽和磁束密度は上昇しないから、この種の改良
には限界がある。
【0004】一方、Si以外の合金元素については、磁気
特性、機械的特性とくに加工性および合金コストのいず
れかの特性においてSiよりも優れる元素もあるが、総合
的にはSiに勝るものはないというのが一般的見解であっ
た。
特性、機械的特性とくに加工性および合金コストのいず
れかの特性においてSiよりも優れる元素もあるが、総合
的にはSiに勝るものはないというのが一般的見解であっ
た。
【0005】しかしながら、発明者らがSi以外の合金元
素について電磁鋼板への適用を鋭意検討したところ、Fe
−P系の組成によって、電磁鋼板としてけい素鋼を凌駕
する特性が得られることを究明し、先に特開平9−4110
1 号公報において提案した。ここに、高い飽和磁束密度
を有し、従来材と対比した場合に、鉄損および磁束密度
のいずれか一方が同一水準にあるときに残る他方の特性
を格段に向上し得る、新たな電磁鋼組成が確立されたの
である。すなわち、特開平9−41101 号公報では、Pの
添加による加工性の劣化を、C及びOを十分に低減する
ことで解消したところに特徴がある。
素について電磁鋼板への適用を鋭意検討したところ、Fe
−P系の組成によって、電磁鋼板としてけい素鋼を凌駕
する特性が得られることを究明し、先に特開平9−4110
1 号公報において提案した。ここに、高い飽和磁束密度
を有し、従来材と対比した場合に、鉄損および磁束密度
のいずれか一方が同一水準にあるときに残る他方の特性
を格段に向上し得る、新たな電磁鋼組成が確立されたの
である。すなわち、特開平9−41101 号公報では、Pの
添加による加工性の劣化を、C及びOを十分に低減する
ことで解消したところに特徴がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】さて、P添加鋼が抱え
る加工性の問題は、とくに冷間加工が難しい点にあり、
上記の成分組成の規制によって冷間圧延を可能にする手
法も極めて有効であるが、問題となる冷間加工を行わな
いこと、すなわち熱延板にP添加鋼を適用することもP
添加による磁気特性の改善効果を享受する、有効な方途
となり得る。すなわち、P添加鋼を熱延板で実用化する
ことによって、その欠点であった加工性の問題を回避し
て、磁気特性の改善効果を手中にできるのである。
る加工性の問題は、とくに冷間加工が難しい点にあり、
上記の成分組成の規制によって冷間圧延を可能にする手
法も極めて有効であるが、問題となる冷間加工を行わな
いこと、すなわち熱延板にP添加鋼を適用することもP
添加による磁気特性の改善効果を享受する、有効な方途
となり得る。すなわち、P添加鋼を熱延板で実用化する
ことによって、その欠点であった加工性の問題を回避し
て、磁気特性の改善効果を手中にできるのである。
【0007】一方、昭和42年頃まで国内において製造さ
れていたけい素鋼熱延板は、Si:4.5 wt%を含有し、板
厚0.35mmのものでW10/50 は0.9W/kg の特性であった
が、磁束密度が例えば50Oe( 3980A/m)において1.45T程
度と低いことから、その需要が序々に減少していったの
である。なぜなら、けい素鋼熱延板において、磁束密度
及び鉄損の一方を改善すると他方が劣化するからであ
る。すなわち、Siによる電磁鋼板では、低鉄損化のため
にSi含有量を増すと飽和磁束密度が低下し、一方高磁束
密度化のためにSi含有量を低減すると、比抵抗が減少し
て鉄損が悪化する上、γ相変態域に移行するためα−γ
相変態点以下での焼鈍を余儀なくされ、高温での焼鈍が
不可能になる結果、粒成長が望めず履歴損失が低減でき
ないことから、ひいては鉄損がさらに悪化することにな
る。また、けい素鋼熱延板は、表面酸化層が厚いため、
鋼板の有効な部分(地鉄部)の占有率が低く製品にする
には、酸化層を除去する必要があり、コスト高の要因と
なっていた。
れていたけい素鋼熱延板は、Si:4.5 wt%を含有し、板
厚0.35mmのものでW10/50 は0.9W/kg の特性であった
が、磁束密度が例えば50Oe( 3980A/m)において1.45T程
度と低いことから、その需要が序々に減少していったの
である。なぜなら、けい素鋼熱延板において、磁束密度
及び鉄損の一方を改善すると他方が劣化するからであ
る。すなわち、Siによる電磁鋼板では、低鉄損化のため
にSi含有量を増すと飽和磁束密度が低下し、一方高磁束
密度化のためにSi含有量を低減すると、比抵抗が減少し
て鉄損が悪化する上、γ相変態域に移行するためα−γ
相変態点以下での焼鈍を余儀なくされ、高温での焼鈍が
不可能になる結果、粒成長が望めず履歴損失が低減でき
ないことから、ひいては鉄損がさらに悪化することにな
る。また、けい素鋼熱延板は、表面酸化層が厚いため、
鋼板の有効な部分(地鉄部)の占有率が低く製品にする
には、酸化層を除去する必要があり、コスト高の要因と
なっていた。
【0008】従って、P添加鋼を熱延板として活用する
場合においても、上記したけい素鋼の熱延板における諸
問題を解決して始めて製品として通用するものとなる。
そこで、この発明の目的は、上記問題点を克服し、P添
加鋼のもつ優れた磁気特性を熱延板において十分に享受
し得る、新たな方途を開くことにある。
場合においても、上記したけい素鋼の熱延板における諸
問題を解決して始めて製品として通用するものとなる。
そこで、この発明の目的は、上記問題点を克服し、P添
加鋼のもつ優れた磁気特性を熱延板において十分に享受
し得る、新たな方途を開くことにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】発明者らの研究によれ
ば、けい素鋼熱延板が抱える上記問題のうち、磁気特性
については、Siに代えてPを添加することによって、明
確な解決策を与えることができた。次に、発明者らは、
P添加鋼を熱延板として活用するための方途を鋭意究明
したところ、脱スケールせずに製品として使用する場
合、けい素鋼熱延板で問題となる占有率の低下は、添加
成分をPにした上で板厚を制限することによって、解消
し得ることを知見した。
ば、けい素鋼熱延板が抱える上記問題のうち、磁気特性
については、Siに代えてPを添加することによって、明
確な解決策を与えることができた。次に、発明者らは、
P添加鋼を熱延板として活用するための方途を鋭意究明
したところ、脱スケールせずに製品として使用する場
合、けい素鋼熱延板で問題となる占有率の低下は、添加
成分をPにした上で板厚を制限することによって、解消
し得ることを知見した。
【0010】すなわち、この発明は、P:0.3 〜1.2 wt
%を含有し、又はさらにAl:2.5 wt%以下を含有し、残
部が実質的に鉄の組成になり、板厚が1.5mm 以下かつ表
面酸化層の厚みが10μm以下であることを特徴とする、
無方向性電磁鋼熱延板である。
%を含有し、又はさらにAl:2.5 wt%以下を含有し、残
部が実質的に鉄の組成になり、板厚が1.5mm 以下かつ表
面酸化層の厚みが10μm以下であることを特徴とする、
無方向性電磁鋼熱延板である。
【0011】次に、この発明の基礎となった実験につい
て詳細に記述する。まず、けい素鋼とP含有鋼の比較実
験について詳述する。Fe−0.7 wt%P、Fe−1.2 wt%S
i、Fe−4.5 wt%Si組成の素材を用いて実験した。素材
は、高周波真空溶解にて溶解し、その後、鋳造し、さら
に、熱間圧延のみで板厚0.5mm および0.8mm とし、仕上
げ焼鈍を施した。かくして得られた鋼板について、その
表面酸化層の厚みを測定し、さらにB50(磁界5000A/m
いにおける磁束密度)および、W15/50 (周波数50Hzで
磁束密度1.5Tに励磁したときの鉄損)の測定を行った。
その測定結果を、表1に示す。
て詳細に記述する。まず、けい素鋼とP含有鋼の比較実
験について詳述する。Fe−0.7 wt%P、Fe−1.2 wt%S
i、Fe−4.5 wt%Si組成の素材を用いて実験した。素材
は、高周波真空溶解にて溶解し、その後、鋳造し、さら
に、熱間圧延のみで板厚0.5mm および0.8mm とし、仕上
げ焼鈍を施した。かくして得られた鋼板について、その
表面酸化層の厚みを測定し、さらにB50(磁界5000A/m
いにおける磁束密度)および、W15/50 (周波数50Hzで
磁束密度1.5Tに励磁したときの鉄損)の測定を行った。
その測定結果を、表1に示す。
【0012】
【表1】
【0013】同表から、P含有鋼は、けい素鋼と比較し
て表面酸化層が薄いことがわかった。また、P含有鋼
は、けい素鋼と比較して高磁束密度であることも明らか
になった。一方、鉄損に関しては、4.5 wt%Si鋼には劣
るが、これは、比抵抗が大きく違うためで、Si、Al等で
比抵抗を上げて低鉄損にすることも可能である。しか
し、本質的には4.5 wt%Si鋼は、磁束密度が低いため、
少なくともこの点において、P含有鋼板が有利であるこ
とが明らかである。
て表面酸化層が薄いことがわかった。また、P含有鋼
は、けい素鋼と比較して高磁束密度であることも明らか
になった。一方、鉄損に関しては、4.5 wt%Si鋼には劣
るが、これは、比抵抗が大きく違うためで、Si、Al等で
比抵抗を上げて低鉄損にすることも可能である。しか
し、本質的には4.5 wt%Si鋼は、磁束密度が低いため、
少なくともこの点において、P含有鋼板が有利であるこ
とが明らかである。
【0014】さらに、Fe−0.5 wt%P組成の鋼塊を、熱
間圧延にて0.5 〜2.5 mmの種々の板厚とし、得られた熱
延板について、磁気特性および表面酸化層厚について調
査した。その調査結果を、図1及び2に示す。同図に示
すように、板厚が1.5 mm以下になると、磁気特性は向上
し、かつ表面酸化層の厚みも急激に減少することが明ら
かである。なお、表面酸化層の厚みは、鋼板の占有率を
98%以上にするために、10μm以下にすることが肝要で
ある。
間圧延にて0.5 〜2.5 mmの種々の板厚とし、得られた熱
延板について、磁気特性および表面酸化層厚について調
査した。その調査結果を、図1及び2に示す。同図に示
すように、板厚が1.5 mm以下になると、磁気特性は向上
し、かつ表面酸化層の厚みも急激に減少することが明ら
かである。なお、表面酸化層の厚みは、鋼板の占有率を
98%以上にするために、10μm以下にすることが肝要で
ある。
【0015】また、Fe−P−Al系にてPおよびAlの含有
量を変化させた溶鋼を、高周波真空溶解炉にて溶解し、
鋳造後に熱間圧延を施して板厚0.5mm とし、さらに仕上
げ焼鈍を温度1200℃にて5分間施した。かくして得られ
た鋼板について、W15/50 を測定した結果を図3に示
す。同図から、Alを含有させることにより、鉄損が明ら
かに低減することがわかる。しかし、2.5 wt%を超えて
含有させても大きな効果がないのに反して、磁束密度が
極端に低下するため、2.5 wt%を上限とする。
量を変化させた溶鋼を、高周波真空溶解炉にて溶解し、
鋳造後に熱間圧延を施して板厚0.5mm とし、さらに仕上
げ焼鈍を温度1200℃にて5分間施した。かくして得られ
た鋼板について、W15/50 を測定した結果を図3に示
す。同図から、Alを含有させることにより、鉄損が明ら
かに低減することがわかる。しかし、2.5 wt%を超えて
含有させても大きな効果がないのに反して、磁束密度が
極端に低下するため、2.5 wt%を上限とする。
【0016】
【発明の実施の形態】以下に、この発明の各成分組成の
限定理由について説明する。まず、Pの添加量は、同様
の製法による従来のけい素鋼板に比べて、磁気特性に優
れることを基準に、規定する。すなわち、Pの含有量が
0.3 wt%未満では、従来のけい素鋼板に対する磁気特性
の優位性が確保できない。一方、1.2 wt%を超えると、
磁気特性においてけい素鋼板に対する優位性が無くなる
上、脆化のために製品における打ち抜き性等を阻害す
る。従って、Pの含有量は0.3 〜1.2 wtwt%の範囲に限
定する。
限定理由について説明する。まず、Pの添加量は、同様
の製法による従来のけい素鋼板に比べて、磁気特性に優
れることを基準に、規定する。すなわち、Pの含有量が
0.3 wt%未満では、従来のけい素鋼板に対する磁気特性
の優位性が確保できない。一方、1.2 wt%を超えると、
磁気特性においてけい素鋼板に対する優位性が無くなる
上、脆化のために製品における打ち抜き性等を阻害す
る。従って、Pの含有量は0.3 〜1.2 wtwt%の範囲に限
定する。
【0017】また、更なる低鉄損化のために、Alを含有
することが有効である。すなわち、鉄損を低下するため
に、好ましくは0.1 wt%以上で含有するが、2.5 wt%を
超えて含有させても鉄損改善効果は少なく、コスト上昇
を招くことになるから、2.5wt%以下に限定した。
することが有効である。すなわち、鉄損を低下するため
に、好ましくは0.1 wt%以上で含有するが、2.5 wt%を
超えて含有させても鉄損改善効果は少なく、コスト上昇
を招くことになるから、2.5wt%以下に限定した。
【0018】なお、Cは磁性を劣化させる元素であり、
いわゆる磁気時効を防止するために、0.02wt%以下とす
ることが望ましい。
いわゆる磁気時効を防止するために、0.02wt%以下とす
ることが望ましい。
【0019】また鋼板の板厚は、鋼板の磁気特性とくに
鉄損、そして表面酸化層厚に関して極めて重要である。
すなわち、Pを含有する鋼板においては、けい素鋼板と
は板厚と鉄損との関係が異なるが、板厚が薄くなると低
鉄損となるのは同様である。特に、従来の電磁鋼板に対
する優位性を保つには、板厚を1.5mm 以下とすることが
必要である。なぜなら、板厚が1.5mm を超えると、P含
有鋼板の場合は特に鉄損が増加しやすく、また表面酸化
層の厚みが10μmをこえることになるためである。な
お、板厚を0.35mmより薄くしても、それ以上の改善効果
が得られず、しかも熱間圧延が不能になることから、下
限を0.35mmとすることが好ましい。
鉄損、そして表面酸化層厚に関して極めて重要である。
すなわち、Pを含有する鋼板においては、けい素鋼板と
は板厚と鉄損との関係が異なるが、板厚が薄くなると低
鉄損となるのは同様である。特に、従来の電磁鋼板に対
する優位性を保つには、板厚を1.5mm 以下とすることが
必要である。なぜなら、板厚が1.5mm を超えると、P含
有鋼板の場合は特に鉄損が増加しやすく、また表面酸化
層の厚みが10μmをこえることになるためである。な
お、板厚を0.35mmより薄くしても、それ以上の改善効果
が得られず、しかも熱間圧延が不能になることから、下
限を0.35mmとすることが好ましい。
【0020】
実施例1 表2に示す成分を含有し、残部実質的にFeからなるP含
有鋼およびけい素鋼スラブを、厚さ0.8mm まで熱間圧延
したのち、コイルに巻き取り、その後乾燥水素及び乾燥
窒素の混合雰囲気中にて、850 ℃及び1150℃で3分間の
仕上げ焼鈍を施し、次いで絶縁皮膜を被成した。かくし
て得られた製品板の磁気特性、表面酸化層厚及び鋼板の
地鉄部分の占有率の測定結果を、表2に併記する。
有鋼およびけい素鋼スラブを、厚さ0.8mm まで熱間圧延
したのち、コイルに巻き取り、その後乾燥水素及び乾燥
窒素の混合雰囲気中にて、850 ℃及び1150℃で3分間の
仕上げ焼鈍を施し、次いで絶縁皮膜を被成した。かくし
て得られた製品板の磁気特性、表面酸化層厚及び鋼板の
地鉄部分の占有率の測定結果を、表2に併記する。
【0021】No. 1は、Pの含有量が下限未満である比
較例であり、鉄損が高く、けい素鋼に対する優位性がな
いことがわかる。No.10 は、P含有量が上限をこえる比
較例であり、磁気特性が急激に悪化していることがわか
る。No. 6及び7は、けい素鋼を素材とした比較例であ
り、この発明に従うNo. 3,4,5,8及び9に比べ、
磁束密度が低いことがわかる。なお、鉄損は、けい素鋼
に比べて同等(No. 5,8とNo. 7 )か、それ以上であ
る。また、酸化物層厚は、この発明に従う例で全て10μ
m以下となった。
較例であり、鉄損が高く、けい素鋼に対する優位性がな
いことがわかる。No.10 は、P含有量が上限をこえる比
較例であり、磁気特性が急激に悪化していることがわか
る。No. 6及び7は、けい素鋼を素材とした比較例であ
り、この発明に従うNo. 3,4,5,8及び9に比べ、
磁束密度が低いことがわかる。なお、鉄損は、けい素鋼
に比べて同等(No. 5,8とNo. 7 )か、それ以上であ
る。また、酸化物層厚は、この発明に従う例で全て10μ
m以下となった。
【0022】
【表2】
【0023】実施例2 表3に示す成分を含有し、残部実質的にFeからなるFe−
P−Al鋼スラブを、厚さ0.8mm まで熱間圧延したのち、
コイルに巻き取って、その後乾燥水素及び乾燥窒素の混
合雰囲気中にて、1200℃で3分間の仕上げ焼鈍を施し、
次いで絶縁皮膜を被成した。かくして得られた製品板の
磁気特性、表面酸化層厚及び占積率の測定結果を、表3
に併記する。
P−Al鋼スラブを、厚さ0.8mm まで熱間圧延したのち、
コイルに巻き取って、その後乾燥水素及び乾燥窒素の混
合雰囲気中にて、1200℃で3分間の仕上げ焼鈍を施し、
次いで絶縁皮膜を被成した。かくして得られた製品板の
磁気特性、表面酸化層厚及び占積率の測定結果を、表3
に併記する。
【0024】No. 1及び5は、Al含有量が少なく、高温
焼鈍時にγ相が現れて磁気特性が劣化した比較例であ
る。No. 4,7,10は、Al含有量が上限をこえた結果、
磁束密度が低下した比較例である。No. 2,3,6,
8,9は、この発明の範囲にあり、それぞれ良好な磁気
特性を示している。また、酸化物層厚は、この発明に従
う例で全て10μm以下となった。
焼鈍時にγ相が現れて磁気特性が劣化した比較例であ
る。No. 4,7,10は、Al含有量が上限をこえた結果、
磁束密度が低下した比較例である。No. 2,3,6,
8,9は、この発明の範囲にあり、それぞれ良好な磁気
特性を示している。また、酸化物層厚は、この発明に従
う例で全て10μm以下となった。
【0025】
【表3】
【0026】実施例3 Pを0.5 wt%含有し、残部実質的にFeからなる鋼スラブ
を、0.8 〜2.5 mmの種々の厚さに熱間圧延したのち、70
0 ℃でコイルに巻き取ったのち、各板について表面酸化
層厚を測定した。その後、絶縁皮膜を被成し、磁気特性
及び占積率を測定した。その結果を、表4に示す。
を、0.8 〜2.5 mmの種々の厚さに熱間圧延したのち、70
0 ℃でコイルに巻き取ったのち、各板について表面酸化
層厚を測定した。その後、絶縁皮膜を被成し、磁気特性
及び占積率を測定した。その結果を、表4に示す。
【0027】No. 1,2及び3は、板厚が厚いため、磁
気特性が劣化した比較例であり、酸化物層厚も10μmを
こえている。これに対して、この発明に従う例は全て10
μm以下となった。
気特性が劣化した比較例であり、酸化物層厚も10μmを
こえている。これに対して、この発明に従う例は全て10
μm以下となった。
【0028】
【表4】
【0029】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、無方向性熱延鋼板に最適な素材を安価に提供するこ
とができ、とくに熱間圧延のみで、無方向性けい素鋼板
に匹敵する、極めて有利な電磁鋼板を提供できる。
ば、無方向性熱延鋼板に最適な素材を安価に提供するこ
とができ、とくに熱間圧延のみで、無方向性けい素鋼板
に匹敵する、極めて有利な電磁鋼板を提供できる。
【図1】表面酸化層厚と板厚との関係を示す図である。
【図2】鉄損と板厚との関係を示す図である。
【図3】磁気特性とAl含有量との関係を示す図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 P:0.3 〜1.2 wt%を含有し、残部が実
質的に鉄の組成になり、板厚が1.5mm 以下かつ表面酸化
層の厚みが10μm以下であることを特徴とする、無方向
性電磁鋼熱延板。 - 【請求項2】 P:0.3 〜1.2 wt%及びAl:2.5 wt%以
下を含有し、残部が実質的に鉄の組成になり、板厚が1.
5mm 以下かつ表面酸化層の厚みが10μm以下であること
を特徴とする、無方向性電磁鋼熱延板。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9210650A JPH1150209A (ja) | 1997-08-05 | 1997-08-05 | 無方向性電磁鋼熱延板 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9210650A JPH1150209A (ja) | 1997-08-05 | 1997-08-05 | 無方向性電磁鋼熱延板 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH1150209A true JPH1150209A (ja) | 1999-02-23 |
Family
ID=16592830
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP9210650A Withdrawn JPH1150209A (ja) | 1997-08-05 | 1997-08-05 | 無方向性電磁鋼熱延板 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH1150209A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2001140018A (ja) * | 1999-08-30 | 2001-05-22 | Nippon Steel Corp | 磁気特性に良好な界面形態を有する無方向性電磁鋼板及びその製造方法 |
| JP2009149993A (ja) * | 1999-07-05 | 2009-07-09 | Thyssenkrupp Stahl Ag | 無方向性電磁鋼板の製造方法 |
-
1997
- 1997-08-05 JP JP9210650A patent/JPH1150209A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2009149993A (ja) * | 1999-07-05 | 2009-07-09 | Thyssenkrupp Stahl Ag | 無方向性電磁鋼板の製造方法 |
| JP2001140018A (ja) * | 1999-08-30 | 2001-05-22 | Nippon Steel Corp | 磁気特性に良好な界面形態を有する無方向性電磁鋼板及びその製造方法 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| JP3316854B2 (ja) | 二方向性電磁鋼板およびその製造方法 | |
| JP3086387B2 (ja) | 漏れ磁束の小さい変圧器用無方向性電磁鋼板 | |
| JP3434844B2 (ja) | 低鉄損・高磁束密度非晶質合金 | |
| JPH0753886B2 (ja) | 鉄損の優れた薄手高磁束密度一方向性電磁鋼板の製造方法 | |
| JPH1150209A (ja) | 無方向性電磁鋼熱延板 | |
| JPH0849044A (ja) | 電気自動車用無方向性電磁鋼板およびその製造方法 | |
| JPH1192891A (ja) | 電気自動車のモータ用電磁鋼板 | |
| JPH0860311A (ja) | 鉄損の低い薄物無方向性電磁鋼板およびその製造方法 | |
| JP2874564B2 (ja) | 磁気特性の優れた無方向性電磁鋼板の製造方法 | |
| JP2898789B2 (ja) | 磁気特性に優れた無方向性電磁鋼板の製造方法 | |
| JPH02209455A (ja) | 磁気特性の優れた珪素鋼板 | |
| JP4374095B2 (ja) | 無方向性電磁鋼板の製造方法 | |
| JPS6232267B2 (ja) | ||
| JP4292805B2 (ja) | 磁気特性に優れた無方向性電磁鋼板の製造方法 | |
| JP2000045051A (ja) | 鉄損特性および加工性に優れる電磁鋼線 | |
| JPH11286725A (ja) | 磁性に優れた無方向性電磁鋼板の製造方法 | |
| JP4604449B2 (ja) | 方向性電磁鋼板 | |
| JP4306259B2 (ja) | 方向性電磁鋼板の製造方法 | |
| JP3458689B2 (ja) | 実用磁気特性に優れた低残留磁束密度珪素鋼板 | |
| JP3220386B2 (ja) | 鉄基軟質磁性合金 | |
| JP4844139B2 (ja) | 永久磁石モータ用電磁鋼板および永久磁石モータ | |
| JP2639290B2 (ja) | 回転機用無方向性電磁鋼板の製造方法 | |
| JP4320794B2 (ja) | 圧延方向の磁気特性に優れた電磁鋼板の製造方法 | |
| KR20110015278A (ko) | 자속밀도가 우수한 무방향성 전기강판 및 그 제조방법 | |
| JPH09102408A (ja) | 磁性箔とその製造方法及びそれを用いた高周波用磁心 |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20041005 |