JPH11505108A - 結合能力が光開裂性分子により可逆的に阻害される二重特異性抗体 - Google Patents

結合能力が光開裂性分子により可逆的に阻害される二重特異性抗体

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JPH11505108A JP8533128A JP53312896A JPH11505108A JP H11505108 A JPH11505108 A JP H11505108A JP 8533128 A JP8533128 A JP 8533128A JP 53312896 A JP53312896 A JP 53312896A JP H11505108 A JPH11505108 A JP H11505108A
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Abstract

(57)【要約】 結合対の部分及び高分子に結合でき、高分子への結合能力が光開裂性分子の存在下で可逆的に阻害される抗体を記載する。好ましい抗体は、光開裂性分子が照射で除去されるまで酵素又はキラー細胞への結合能力が阻害されている、例えば腫瘍細胞ならびに酵素又はキラー細胞に対する二重特異性抗体である。

Description

【発明の詳細な説明】 結合能力が光開裂性分子により可逆的に 阻害される二重特異性抗体 この発明は、可逆的に阻害される抗体、それらの製造及び使用に関する。より 詳しくは、この発明は、結合対の部分及び高分子に結合し得る抗体、可逆的に阻 害される高分子への結合、それらの製造、それらの使用に関する。 あるタンパク質は、光に不安定な分子で共有結合されており、このために光に 不安定な分子が照射で開裂されるまで、その生活性の発現を妨げられることが、 示されている[例えば、S Thompsonら、Biochemical and Biophysical Research Communications,201,1213-1219(1994)及びS Thompsonら、Biochemical Socie ty Transactions,255S,23(1995)]。 しかしながら、(a)抗体フラグメントが可逆的に阻害されること、又は(b)1以 上のリガンドに結合し得る抗体が、1の活性のみに可逆的に阻害されること、の どちらも立証されていない。これらのことがなされているばかりでなく、診断治 療で有用かつ驚くべき役割を果たしていることが、現在見出されている。 本発明は、(a)結合対の部分及び(b)高分子に結合でき、高分子への結合能力が 光開裂性分子の存在下で可逆的に阻害される抗体を提供するものである。 この発明の抗体は、ポリクローナル又はモノクローナルに誘導され得る。 用語「結合対の部分(member of a binding pair)」は、接触時に互いに結合す る一対の独立体(entity)の部分を意味する。当業者であれば、一般的で特に有用 な結合対は抗体ならびに抗原対であることを正しく認識するであろう。しかし、 リガンドが結合する多くの他のレセプターが知られている。つまり、この発明の 抗体は、レセプターか、より一般的にはレセプターに結合するリガンドで標識さ れてもよく、例えばホルモンレセプターに結合するホルモンで標識されてもよい 。レセプターとリガンドのリストを以下に示す。 抗体は、結合対の部分に対する抗体であるか、又は結合対の他の部分で標識さ れているため、結合対の部分に結合し得る。したがって、例えばエストラジオー ルで標識した抗体は、細胞上のエストラジオールレセプターに結合し得る。 考えらえている結合対のもっとも適切な部分は、腫瘍マーカーのような細胞結 合レセプターである。 好ましい群では、この発明の抗体は2つの活性部位を有する。これはあらゆる 適切な方法でなし得るが、2つの異なるエピトープに対して生じる2つの抗体を 結合することが、もっとも好ましいと現在考えられている。このタイプの抗体を 、二重特異性抗体としてしばしばここに引用する。通常、このタイプの抗体は二 特異性を有し、二以上の抗体が考えられるが、これはあまり好ましくない。 好ましい態様では、この発明は、レセプターに結合し得る第一抗体成分と高分 子に結合し得る第二抗体成分(第二抗体成分は光開裂性分子の存在下で可逆的に 阻害される)からなる二重特異性抗体を提供する。 第一抗体成分は、全体として免疫グロブリン(例えば IgG)であってもよく、 より適切には活性部位を保持するが、Fc領域(例えば Fab又はFab1 2)のないそれ らの一部であってもよい。 第二抗体成分は、全体として免疫グロブリン(例えば IgG)であってもよく、 より適切には活性部位を保持するが、Fc領域(例えば Fab又はFab1 2)のないそれ らの一部であってもよい。 第一ならびに第二抗体成分は、ともに活性部位を保持するがFc領域(例えば Fa b又はFab1 2)のない抗体の一部であることがもっとも適切である。 第一抗体成分は標的に対するもので、例えば腫瘍細胞マーカーに対する抗体が ある。 第二抗体成分は、標的に局在することが望まれる高分子、例えば酵素に対する ものである。 一の態様で、この発明は、腫瘍周辺で細胞毒性のプロドラッグを薬剤に転化す ることによる癌の治療方法を提供するので、もっとも適切な抗体(及び特に第二 抗体成分)は、細胞毒性のない剤から細胞毒性剤を生じ得る酵素に対する抗体で ある。酵素とプロドラッグは、ADEPT(プロドラッグ酵素直接抗体治療)での使用 に適切であることが知られているものが有利である[例えば New Antibody Tech nology and the Emergence of Usef ul Cancer Therapy,Ed.Richard Begent及び Anne Hamblin,pub Royal Society of Medicine Press,特に75-77頁]。 このような酵素は当業者によく知られており、以下: 1.細胞毒性がないホスホリル化されたプロドラッグを薬剤に転化するのに使用で きるホスファターゼ(特にアルカリホスファターゼ)、例えば脱ホスホリル化さ れ、エトポシド(etoposie)、マイトマイシン及びドクソルビシン(doxorubicin) を産生し得るエトポシドホスフェート、マイトマイシンホスフェートならびにド クソルビシンホスフェート、 2.グルタミン酸残基が薬剤の不活化に用いられるプロドラッグからグルタミン酸 残基を除去することができるカルボキシペプチダーゼ(特にG2)、 3.アミグダリンからシアン化物を産生するのに使用できるβ-グルコシダーゼ、 4.薬剤がセファロスポリンに結合しているプロドラッグのβ-ラクタム環を加水 分解することにより、ビウブラスチン(viublastine)又はDAVLBHYDを産生するの に使用できるβ-ラクタマーゼ(特にペニシリナーゼ及びセファロスポリナーゼ )、 5.アセトアミド(例えばフェノキシアセトアミド、誘導体類)からメルファラン 又はドクソルビシンを産生することができるアミダーゼ(例えばペニシリンアミ ダーゼ、フェノキシメチルペニシリンアミダーゼ)、 6.s-フルオロシチシンを5-フルオロウラシルに転化することができるシトシンデ アミナーゼ、 7.CB1954を活性アキリル化(aklylating)剤に転化する(特に大腸菌由来の)ニト ロリダクターゼ を含む。 1以上の結合部位を有する酵素は、この発明の使用で所望により用い得ること が理解されるであろう。 当該技術は、細胞の標的化、マーカー、それらに対する抗体の生産に関する文 献については充実している。このような細胞とマーカーならびに抗体を生じる方 法は一般的に共通しているので、この発明の部分を構成しない。しかしながら、 ヒトの結腸直腸癌で見出された癌胎児性抗原が、標準的な方法で 108KDの糖タン パク質での免疫化に対して YPC2/12.1のようなモノクローナル抗体を生じること は、言及する価値のあることである。また、抗体は、リンパ腫で見出されるリン コサイト(lincocyte)の共通抗原CD45及び癌細胞により発現されるシトケラチン( cytokeratins)に対して生じ、例えば胸部癌患者のリンパ腺の排液管(draining) で見られる。 他の細胞腫瘍マーカーは、(i)ウイルス:CBVとHPV;(ii)変異又は改変遺伝子:ra s、p53、コネキシン(connexin)37、フレームシフト変異(FAP);(iii)正常なサイ レント遺伝子:MAGE(メラノーマ);iv アンプレデュレイト(unpredulated):PEM(M UCI生成物);異なる抗原: チロシナーゼ、メラン(Melan)、マルト(Mart)1、gp 100、c-erb B2、CEA、HER2、EGFR、CA125、B細胞リンパ腫由来抗体、T-細胞レセ プターを含む。 また、(i)抗CEA、例えば結腸直腸癌についてはJ Natl Can cer Inst 81,688-696(1989)及びCancer Immun Immunother 25,10-15(1987),C ancer Res 45,5769-80(1985),Cancer 63,1343-52(1989);(ii)抗C14(LeY)につ いてはTen Feizi Biosci Rep 3,163-170(1993);(iii)抗791T/36(TAG72gp)につ いてはJ Cancer 43,6153-60(1989)、Cancer Res 46,5524-5528(1986)、Cancer Res 49,6153-60(1989)(Xoma);(iv)抗CEA(CEM231)については J Immunol 141, 1053,4060(1988);(V)抗TAG72(CC49)については Cancer Res 48,4583-96(1988) ,50,1291-98(1990),51,2965-72,46,2325-38(1986);(iv)抗KS1/4について は Cancer Res 50,3540-44(1990),44,681-87,Cancer Immun Immunther 28,1 71-8;(vii)MAbB3については Cancer Res 51,3781-3787;(viii)C242については J.Clin.Inves.90,405-11(1992);(iv)P-糖タンパク質については PNAS 83、7785- 89(1986),Cancer Res 48,1926-9(1988)及び(x)結腸直腸側方癌、胃癌及び卵巣 癌に対する抗体については J.National Cancer Institute 81,688-696(1989)の 引用を留意すべきである。 したがって、この発明の特に好ましい形態は、腫瘍細胞に結合し得る第一抗体 成分と酵素に結合し得る第二抗体成分からなり、第二抗体成分は、光開裂性分子 で可逆的に阻害されることが理解されるであろう。 用語「光開裂性(photocleavable)分子」は、電磁エネルギー(例えば、可視、 UV、X-線等(例えばマイクロ波)の所望の様々な光エネルギー)にさらされて除 去され得る抗体に結合するいずれかの剤を意味する。 適切な光開裂性分子は当該分野で周知のものであり、例えばBiological Appli cations of Photochemical Switches[Ed HMorrison]、Biorganic Photochemis try Series Volume2[J.Wiley & Sons]、特に第1章、第4項、34-50頁を参照 としてここに導入する。 用いられる光開裂性分子は、主に選択的な問題であるが、抗体に存在するヒド ロキシ又はアミノ残基に結合する試薬を使用するのは、特に容易であることが見 出されている。したがって、ホスゲン、ジホスゲン、DCCI等は、光開裂性のエス テル、アミド、カーボネート等を広範囲のアルコール類から生じるのに用いるこ とができる。一般に、置換アリールアルカノール、特にニトロフェニルメチルア ルコール、1-ニトロフェニルエタン-1-オール及び置換類似体が、用いられる。 前記で引用したS Thompsonらの刊行物の方法を用いてもよい。一般に、抗体のク ローキング(cloaking)は、環境温度で水性溶液中で生じる。所望により、ジオキ サンのような補助溶剤を用いてもよい。このような化学は、抗体のような高分子 を誘導する当業者によく知られている。所望により、前記援用刊行物で引用した 引用例を考慮してもよい。 プロドラッグを使用した腫瘍の治療では、本発明の抗体を患者に投与し、かつ 照射され、(非内因性酵素が用いられるべきであれば)酵素を患者に投与し、プ ロドラッグ(生体内でより細胞毒性の強い薬剤に転化される)を投与する。 本発明の抗体は、体内に投与及び分布後通常照射されず、例 えば2時間〜10日後、例えば1〜8日後、例えば3又は4日後の後照射である。 一般に、酵素は、ほとんど照射と同時か、照射の直前、同時もしくは直後(例 えば照射から2時間以内)に投与する。プロドラッグは、照射後、例えば2時間 〜7日後、例えば1又は4日後から通常投与される。抗体と酵素の投与後の時間 のずれは、体の他の部分からの望ましくない腐骨物質の清浄化をさせる。この遅 延は省略してもよいが、これは現在好ましいとは考えられていない。 照射領域は、腫瘍が局在するか又は部位が危険(例えばリンパ腺付近)な領域 である。治療される腫瘍は、その局在性(例えば、直接的に光エネルギーの適切 な源により、又は光ファイバーのような光ガイドを介して達し得る領域付近)の ために照射しやすいものが、もっとも適切である。つまり、肺、胃腸管、尿路、 精巣(testos)、卵巣及び体腔に生じる腫瘍は、特に適切な部位である。肺、胃、 腸及び前立腺(prostrate)のような器官の腫瘍は、体に通す必要なしに容易に照 射し得るが、肝臓及び腎臓のような他の領域は、可視又はUV光(例えば、UV-A) を用いて、侵襲性が最小限の外科的手法により利用できる。また、X-線は、治療 すべき不透明な組織にも使用できる。 細胞毒性のないプロドラッグは、腫瘍の局部でのみ活性な細胞毒性剤に転化さ れて治療するので、この発明は、有効量の細胞毒性薬剤が生じるよりも毒性の少 ない作用で、遠隔組織の癌組織を治療することを可能にしている。 選択的な観点からは、この発明は、光開裂性分子で可逆的に阻害される Fab又 はFab1 2抗体フラグメントを提供する。 この発明において、光開裂性分子は、抗体の活性部位に又はその付近に局在し ていてもよい。これは、例えばP Mendelら[J.Am.Chem.Soc.,113,275-2760(199 1)]の方法による活性部位に単一分子を導入してなし得る。 好ましい方法では、光開裂性分子は、1以上、通常は2以上のこのような分子 で抗体をコートすることにより、抗体に導入させてもよい。適切な方法には、前 記で引用したS Thompsonらによる刊行物の方法が含まれる。つまり、この発明の 好ましい抗体(フラグメントを含む)は、2以上、例えば2〜25、より適切には 3〜15、例えば4〜8の光開裂性分子を含むものである。このような分子が1の み含まれる場合には、それは一般的に活性部位に含まれる。 この発明の二重特異性抗体は、人の抗体、又は好ましくは人の抗体の Fab又は Fab1 2フラグメントから標準的な方法で製造してもよい。 リガンドをも含むこの発明の抗体は、光開裂性分子が抗体に結合する前又は後 のどちらかにリガンドで抗体を標識して製造してもよい。 高分子に対する唯一の結合部位がコーティングにより行なわれる例では、コー ティング方法は抗体に行なってもよい(これは、他の反応部位がないか、又は例 えば免疫吸着カラムにおける吸着により反応部位が保護されている場合であって もよい)。 コーティングが有効であるより一般的な場合、例えば二重特異性抗体の他の抗体 成分では、コーティングは、二重特異性抗体を形成する結合前の1成分について 行うのがもっとも良い。 この発明の二機能性抗体は、二機能性抗体の製造技術に公知の方法で、第一抗 体成分と可逆的に阻害される第二抗体成分を結合して製造できる[例えば「モノ クローナル抗体」Production,engineering in clinical applications,Postgr aduate Medical Science,Mary,A.Ritter 及び Heather M.Ladyman編集、ケン ブリッジ大学出版(1995)ISBN 0521473543の二機能性抗体の製造についての開示 、特に 121〜135 頁の S Songsivilai及び P J Lachmann による項目を参照]。 抗原を固体表面に捕捉し、次いで第二標識抗体を加えて捕捉抗原を検出する免 疫アッセイでは、抗原は初期捕捉試薬として溶液中の抗抗原(anti-antigen)抗体 と反応させ、次いで異なる第一捕捉抗体及び異なる被検体に対する異なる試験に 用いられる標準的な第二捕捉試薬(例えば第二抗体)により、固体表面の複合体 を捕捉させてもよい。問題は、捕捉抗体を抗原と反応させた後に、それが第二捕 捉剤でコートした表面と接触させねばならないことである。これは、被検体と転 移抗体の溶液又は加えられる固相のいずれかで、系の妨害を誘導する。しかしな がら、この発明の抗体が以下のような形態で用いられるならば、このような妨害 は不要である。というのは、コート表面が最初の反応と二次反応のあいだに存在 し、抗体の活性が必要とされるまで遅らされ、次いでUV光にさらされることでス イッチされ るからである。つまり、この発明の抗体は、免疫アッセイにも使用できる。 特異的な生物細胞の局在性は、ライフシステム及び工業的な方法にともに重要 である。例えば、体の防御システムは、T-細胞、多形核細胞、マクロファージな どのような特異的な細胞を、外来剤又は異常性細胞が同定されている部位に局在 化することにより働く。このような部位への細胞の親和性を増大させる発展的な 方法、特に異常細胞が腫瘍細胞又は感染細胞(例えば、免疫不全ウイルスの感染 細胞)の場合では、多くの重要なことが示されている[Bergら、Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America,88(11 ):423-7,1991]。細胞膜、レセプター、酵素、付着分子、核酸及び抗体に結合す るリガンド、例えばステロイド及び他の物質は、このような細胞の局在化に使用 できる物質の全群である。 部位及び部位に局在する細胞にともに親和性を有する二重特異性試薬は、これ らの特異的な結合パートナーから製造し得る。実際に、一方が腫瘍細胞、他方が 局在性細胞に対する特異性抗体の能力の特異的な組合せは、この点に関しては既 に用いられている。二重特異性(及び三重特異性[Tuttら、Journal of Immunolog y,147(1): 60-69,1991])抗体は、このような局在化のためにつくられている。 これらは、二重特異性の場合に、腫瘍部位で局在化する細胞タイプ(又はウイル ス[Madyら、Journal of Immunology,147(9):3139-3144,1991])の抗原エピト ープに対する他の抗体結合部位に結合する、腫瘍細胞の抗原 エピトープに対する抗体結合部位からなる。したがって、用いられる抗体の特異 性は、局在化をなし得るのに有用であるが、特異的に標的化した以外の部位で、 細胞(例えば細胞毒性ならびに炎症性細胞)を最小限に局在させるのに重要であ る。抗体のみで得られるよりも大きな局在化を達成する方法は、このアプローチ に顕著な利点を与える。これは、現在この明細書で開示するようになし得る。以 下のとおりである。 局在化部位に対する結合部位及び部位の局在性細胞に対する第二結合部位を有 する二重特異性試薬がつくられているが、これらの結合部位の少なくとも1つは 、活性化されるまで結合が阻害される。このような阻害は、光分解的に開裂され るまで細胞の結合から部位を阻害する光分解開裂性残基で第二結合部位をコーテ ィングする方法でなし得る。つまり、以下 (i)局在化が阻害されない部位に特異的な結合親和性を有するが、可逆的に阻害 される局在性細胞に結合親和性を有する試薬、 (ii)局在化が阻害される部位に特異的な結合親和性を有し、かつ阻害されない局 在性細胞に特異的な結合親和性を有する試薬、 (iii)局在性部位に特異的な結合親和性を有し、かつ可逆的に阻害される局在性 細胞に特異的な結合親和性を有する試薬 のような形態の試薬は、この発明の方法に用いてもよい。 このような局在化試薬の使用の例は、以下のとおりである。 二重特異性抗体は、腫瘍細胞に対する抗体部位と天然のキラー細胞のような細 胞毒性細胞に対する可逆的に阻害される抗体部位からなり、二重特異性抗体が結 合する腫瘍部位を有する 人に生じる。これは、部位に局在させることができる。他の二重特異性抗体に共 通して、他の画分は、網内皮系、特にそれが存在する脾臓、肝臓、腎臓などのよ うなどこかで非特異的にされるであろう。治療部位は光(例えばUV-A光)にさら されて、その位置で結合する二重特異性抗体の抗細胞抗体の結合部位の活性化を 生じる。これらの細胞はその部位に局在し、それらの効果を示す。 このアプローチには多くの利点がある。治療目的の抗体は、望ましいように特 異的でないことがよく知られている[Bagshaw K D,New Antibody Technology a nd the Emergence of Useful Cancer Therapy,Ed.Begent & Hamblin,79頁、Ro yal Society of Medicine Press Ltd.1995年)。この明細書のアプローチは、こ の特異性からなる。二重特異性抗体が活性化されない部位では、細胞は抗体によ り特異的に局在化されないが、照射した部位内では抗体は活性化される。つまり 重要なことに、照射した全部位は、等しくカバーした活性化抗体を必然的に含ま ないが、そこに見出される抗原エピトープの密度に関しては、部位に特異的に存 在する。一定の非特異的な結合の程度は予期されるが、照射領域内でこれをなす 抗体は活性化される。しかしながら、非阻害の二重特異性抗体が用いられるなら ば、非特異的な結合はその小画分である。この方法の別の利点は、従来の二重特 異性抗体を用いて、それが(例えば静脈注射により)人に入るとすぐに、局在性 細胞に結合できることである。これは、「抗-CD3の特異性を含む特異的な抗体は 、全て末梢リンパ 球により吸収されるので、ヒトにおける系統的な投与に適切でない」と述べてい るBarrら[Int.J.Cancer,43,501-597 ;1991]により、抗CD-3の特異性を含む抗 体の使用における問題として強調された。これは、治療部位を通る抗体の能力を 明らかに減少させる。 この明細書の局在性細胞は、ウイルスを含む。局在性細胞が関与する限り、そ れらは(i)通常存在する細胞か、例えば治療前に体の一領域に炎症を引き起こす ことにより増加した細胞のどちらかの、人にすでに存在する細胞、又は(ii)別の 免疫化もしくは非免疫した人から加えた細胞又は人自身から前もって採取した細 胞及びそれらの有効性を増大させるために任意に培養処理した細胞、例えばリン ホカイン活性キラー(LAK)細胞(Nipponら、Journal of the Nippon Medical Scho ol,58(6):663-672); T-細胞のようなクローン細胞も用いてもよい。さらに、細 胞は、細胞毒性剤の担体又は物質(例えば腺癌に対して標的化したヒト赤血球に おける組換えヒトIFNγの被包体)として用いてもよい[Chokriら、Research in Immunology,143(1):95-99,1992)。同様に、放射活性アイソトープ、ジフテリ ア毒素のような毒素、ホウ素(boron)(連続的なホウ素捕捉処理)を有していて もよく、又は細胞自身がウイルス的に感染していてもよい。 外来剤及び局在性細胞に特異的な抗体は、標準的な方法で得てもよい。多くの 例では、それら自身の本来の免疫原性は低いことが好ましい。したがって、人体 に適応化した抗体は、二重 特異性抗体の技術に良好な作用で用いることができる[Shalaby ら、Journal of Experimental Medicine,175:217-225,1992]。それらはモノクローナル抗体で あることが好ましいが、ポリクローナル抗体を用いてもよい。腫瘍細胞の標的は 、初期の特許出願(我々の出願を援用)に記載のものを含むが、それらの幾つか は、二重特異性抗体(卵巣癌- Segalら、Imuunobiology,185;390-402,1992); 胸 部癌[Shiら、Journal of Imuunological Methods,141,(2):165-75]; 結腸癌( 抗-CEA)[Jantscheffら、Journal of Imuunological Methods,163,(1):91-97,1 993];結腸癌[Beun ら、Journal of Imuunological Methods,150,(6):2305-2315 ,1993]; 白血病B-細胞[Bohlenら、Journal of Imuunological Methods,173(1): 55-62,1994]; 肺癌小細胞[Azuma & Nitani,Japanese Journal of Thoracic Dis ease,29(9):1132-1137,1991];腺癌[Chokriら、Research in Imuunology,143( 1):95-99,1992];卵巣及び胸部癌[Journal of Experimental Medicine,175:217 -225,1992]の標的化に既に用いられている。 同様に、多くの異なる抗体が、適切な局在性細胞、例えばT-細胞(前記参照、B olhuisら、Journal of Cellular Biochemistry,47:306-310,1991);細胞毒性T- 細胞クローン[Hagenら、Clinical and Experimental Immunology,90(3):368-75 (1992];細胞毒性T-細胞及び活性化末梢血液リンパ球[van Ravenswaay ら、Gynec ological Oncology,52(2):199-206,1994]; CD3+リンパ球[Malyginら、Immunol ogy,81(1),92-95,1994]; CD1 6+リンパ球[Nittaら、Immunology Letters,28(1):31-37,1991];Fc ガンマR111 、多形核白血球、マクロファージ及び大顆粒リンパ球に対する低親和性Fcガンマ レセプター[Garcia de Palazzoら、International Journal of Biological Mark ers,8(4):233-239,1993];B-リンパ球マーカー[Demanetら、International Jou rnal of Cancer-Supplement,7:67-68,1992]; 骨髄細胞[BAllら、Journal of Hematotherapy,1(1):85-94,1992];Tリンパ球 CD2、CD3、CD4、CD8[Tuttら、J ournal pf Immunoloogy,147(1):60-69,1991];デングウイルス[Madyら、Journa l of Immunoloogy,147(9):3139-3144,1991];リンホカイン活性キラー(LAK)細 胞[Nipponら、Journal of the Nippon Medical School,58(6):663-672]; NK細 胞又は単球[Curnowら、Scandinavian Journal of Immunology,36(2):221-231 ,1992]に対してつくられている。 いわゆる二重特異性抗体の「フォーク(fork)」は、Ringら[Cancer Immunol. Immunotherapy,39 41-48;1994]に記載されている。これらは、腫瘍細胞の2つ の異なるマーカーに二特異性を有する抗体である。結合のためのフォークについ ては、腫瘍細胞は、単一の部位が要するよりも大きな特異性を要し、また細胞に 対する抗体の親和力は、単一の結合より高い。 本明細書のコーティング技術を用いて、フォークの局在化を阻害し得る1又は 両方の結合部位をコートし、腫瘍細胞の局部でのみそれをコートしないことがで きる。それは、抗体が、腫瘍細胞に対する単一の特異性に結合する結合細胞によ り除去さ れる機会を減少させる。 二重特異性抗体は、多くの方法でつくられる。例えば、このような結合に利用 できる化学的に広範囲な方法のいずれか(例えばグルタルアルデヒド、又は好ま しくはSPDP-(N-スクシニミジル-3-[2-ピリジルジチオ]プロピオネートのような 多くのより特異的な架橋剤の1つ)で、ある特異性抗体を他の特異性抗体に化学 的に結合させることによりつくられる。この明細書で、抗体は、結合部位及びFc 領域又は抗原結合部位(例えばFv、Fab、(Fab'))を含むそれらのいずれかのフ ラグメントを通常の数含有する完全な抗体を意味する。二重特異性抗体の生産に 適切な方法は、H.Paulus,Behring Inst.Mitt.,78,118-132,1985に記載され ている。小さい抗体フラグメントは特に利点を有し、Holligerら[Proceedings o f the National Academy of Sciences of the United States of America.90(1 4): 6444-6448:1993]に記載されているように製造してもよい。 さらに、二重特異性抗体は、抗抗体(anti-antibody)のような架橋結合剤、レ クチン又はタンパク質Aのような試薬の方法により、2以上の抗体を結合して生 産することができる[Ghetie & Mota,Mol.Immunol.17,395-401;1980]。 抗体の軽重鎖は分離でき、かつ互いに組合わせることができるため、それによ り幾つかの鎖を他の抗体の鎖に組合わせ、二重特異性抗体を形成する[Paulus,Be hring Inst.Mitt.,78,118-132,1985; Lebegueら、C.R.Acad.Sci.Paris,Seri e 111,310,377-382,1990]。 二重特異性抗体が要される2つの抗体の合成は、2つのハイブリドーマからの クアドローマの形成による[Sureshら、Methods in Enzymology,121,211,198 6; Bos R,Nieuwenhuitzen W,Hybridoma,11(1):41-51,1992]。 二機能性のマウス、ヒトのキメラ抗体の産生は、 COS-1細胞において記載され ているような遺伝子組換え方法による[De Sutter & Fiers,Molecular Immunolo gy,31(4): 261-267]。 二重特異性試薬は、その特異性のいずれか1つとしていずれかの特異的な結合 パートナーを有していてもよい。この発明の方法に有用な特異的な結合パートナ ーにより要される特徴は、以下のとおりである;それは、別の結合パートナーに 結合し、依然としてその結合対の他の部分に有為に特異的な結合親和性を保持す ることができる;又は結合する結合パートナーが、それ自身の結合対の部分への 結合から可逆的に阻害されてもよい。 このように特異的な結合パートナーの群は、例えば抗体、酵素、リガンド及び ビオチンならびにアビジンを含むレセプター、付着分子(例えばICAM-1、E-Sele ctin、VCAM-1、1-SELECTINならびにEndothelin-1)、レクチン、核酸(例えばDNA & RNA)の範囲内である。 コートした試薬は、可逆的に阻害される1以上のいずれかの数の部位を有して いてもよい。1以上の部位が阻害されないままであれば、これは、非阻害部位と の連続的な結合前に阻害部位を処理することにより、又は天然に形成する異なる 部位か、もしくは阻害物質の添加により部位が阻害される可能性をその 部位の特異的な結合パートナーの存在下で特異的に減少させる異なる部位のどち らかによる阻害感受性の相違を考慮することにより、なされる。例えば、二重特 異性試薬が、腫瘍細胞マーカーに対するK特異性とT-細胞に対するL特異性(L 特異性は阻害を要するが、Kは要しない)間で必要な場合に、二重特異性抗体は 、当該方法のいずれかでつくることができ、抗原Kと結合するがLに対する部位 を阻害する。部位の阻害を生じるのに用いた試薬の使用をやめ、二重特異性抗体 を抗原Kから分離し、所望の種を得ることができる。 この発明の形態の分子は、上で概説した治療上の使用のみならず、大量の細胞 の産生方法(例えばバイオ産物)のような工業的な方法における細胞の遠隔(rem ote)局在をさせるのに、多くの有用性がある。二重特異性試薬は最初にシステム に加えられ、特定の領域に局在させることができ、条件が安定しているときに特 定の細胞濃度に達することができる。 また、この技術の多くの診断用の使用を検討が考えられる。例えば、細胞タイ プのような特定の被検体を測定する例では、細胞に結合しているあいだに二重特 異性抗体を(好ましくは速い反応キネティクスが存在する)溶液に分散したまま にし、次いで終了させるべき分析のために、必要な位置(例えば固体表面)に細 胞を置いて活性化させることができる利点がある。同様に、特定の試薬がアッセ イに用いられる例では、この性質の連続的な結合を導入することが有利である。 例えば、単一の試薬混合物(例えば、可逆的に阻害された特定表面に対する活性 及び被検体に対する別の活性を有する二重特異性抗体;活性化されるときに二重 特異性抗体が結合する特異的な表面;被検体に対する標識抗体)をサンプルに加 え、これにより溶液中の二重特異性試薬でサンプルの結合を進め(反応は固体表 面より速い傾向がある)、次いで特定表面に対する結合活性を活性化し、その後 に特定表面を分離し、標識を決定することができる。 この形態のアッセイの例は、以下のとおりである: 1.二重特異性抗体は、被検体A及び抗原エピトープBで標識したラテックス粒 子に結合できるが、Aに対するその活性は、可逆的に阻害される。 2.ラテックス粒子、二重特異性試薬ならびに溶液中の被検体に対する標識抗体 の懸濁液を被検体Aと接触させ、溶液中の二重特異性試薬と標識抗体を結合させ る。 3.二重特異性抗体の阻害活性を活性化し、ラテックス粒子に結合させる。 4.ラテックス粒子を分離し、標識を決定し、被検体濃度に関連させる。 活性の有効性が、それらの局在部位への細胞の結合を生じるのに十分高いこと は、特に驚くべきことである(低い有効性は、細胞に対して不十分な付着部位を 生じる)。 本発明は、結合対の部分及び高分子に結合でき、高分子(高分子は、抗体が細 胞に接合し得るように細胞に存在する)への結合能力が、光開裂性分子の存在下 で可逆的に阻害される抗体を提供するものである。 また、結合対の部分は細胞であってもよい。したがって、特に適切なこの発明 の具体例は、第一細胞及び第二細胞に結合でき、第二細胞への結合能力が、光開 裂性分子の存在下で可逆的に阻害される抗体を提供する。 第一細胞は、除去又は少なくとも減少することが好ましい通常の細胞で、例え ば腫瘍細胞、マラリアの寄生体等のような寄生体細胞などである。第一細胞は、 例えば前記の腫瘍細胞がもっとも好ましい。 第二細胞は、第一細胞の周囲に局在するときに第一細胞を不利にし得る通常の 細胞である。細胞の用語は広範囲なもので、ウイルスをも含むが、細胞は原核又 は真核細胞が適切であり、哺乳類細胞、ことにヒト細胞がもっとも好ましい。第 二細胞は、望ましくない細胞を破壊するヒト免疫システムの細胞、例えば前記の キラー細胞を含むことがもっとも好ましい。 結合対の部分は、細胞結合レセプター(例えば抗体が腫瘍細胞に結合してマー カーを処理するような腫瘍マーカー)の1つであることがもっとも好ましい。 好ましい群では、この発明の抗体は2つの活性部位を有する。これは、いずれ かの従来法でなし得るが、2つの異なるエピトープに対して生じる2つの抗体を 結合することが、もっとも好ましいと現在考えられている。このタイプの抗体を 、しばしば二重特異性抗体として言及する。通常このタイプの抗体は二特異性を 有するが、二以上、例えば三特異性も研究されているが、これは好ましくない。 好ましい態様では、この発明は、第一細胞結合レセプターに結合し得る第一抗 体成分と、第二細胞結合レセプターに結合できる第二抗体成分からなり、第二抗 体成分が光開裂性分子の存在下で可逆的に阻害される二重特異性抗体を提供する 。 第一細胞結合レセプターは、腫瘍細胞上のレセプター(適切には腫瘍マーカー )がもっとも適切である。第二細胞結合レセプターは、局在性細胞のレセプター (適切には前述のキラー細胞)がもっとも適切である。 第一抗体成分は、全体に免疫グロブリン(すなわちIgG)であってもよく、より 適切には活性部位を保持するがFc領域(例えば Fab又はFa1 2)のないそれらの一部 であってもよい。実施例A 腫瘍細胞の破壊局部を特定するための、可逆的に阻害された二重特異性抗体の 使用 T-細胞に対するモノクローナル抗体抗-CD-3 OKT3(アメリカンタイプカルチャ ーコレクション)を採取し、以下のように1-(2-ニトロフェニル)エタノール(NPE )で処理する。 まずNaBH4の存在下、 0.66gの2-ニトロアセトアセトフェノンを工業メタノー ル 7mlに丸底フラスコ中で溶解する。内容物を連続的に攪拌し、60分間混合させ る。次いで、1M HClを一滴滴加したフラスコに10mlの水を加える。10mlのエチル アセテートを加え、混合物を分液ろうとで完全に混ぜる。下層の水相を取出し、 捨てる。別の10mlの水で洗浄を繰り返す。上層を回収し、 MgSO4を含有する蒸発 フラスコに置き、残った水をすべて 除去する。調製物をろ紙に通し、透明なNPE溶出物を回収する。次いで、メタノ ールを60℃でロータリーエバポレーターで除去し、少量の粘性物質を得る。これ を、有毒ガス排出装置付実験容器に一晩置く。NPE 44mgと乾燥ジオキサン1ml中 のピリジン20.6μl溶液に、31.3μlのジホスゲンを加える。すぐに白色沈殿物が 生じ、反応を15分で終了させる。次いで、反応混合物を45分間窒素気流中で蒸発 させ、未反応物質を除去し、オフワイト色のニトロベンジルオキシカルボニルク ロライド(NPE-COC1)をジオキサン1mlに再懸濁する。この実施例の以下の工程は 、光感受性試薬を光から保護して行う。次に、 pH8.3の0.1M NaHCO3に対して 0. 5mg/ml濃度で透析した抗-CD-3 OKT3抗体15mlにこの 100μlを加え、4時間穏や かに攪拌する。次いで、溶液を 0.9%NaClで透析した。次いで、T-細胞に結合を 保持している抗体を処理した抗体を4℃のT-細胞懸濁液にさらして除去し、イン キュベートし、上清溶液を除去し、HPLCクロマトグラフィーで精製する。次いで 、ヘテロ二官能性架橋剤(例えばN-スクシニミジル-3-[2-ピリジジチオ]プロピオ ネート、SPDP)を用いる標準的な処理で、抗体をヒト結腸癌細胞のLoVoに対する モノクローナル抗体と複合させ、さらに精製してHPLCで1:1複合体の精製調製 物を得る。 Barr[Int.J.Cancer,43,501-507;1991]によるアプローチの後、 Brunnerら[ In:B.Bloom & J.R.David(eds)]、In vitro methods in cell-mediated and tumo ur-immunity[423頁、Academic Press,New York(1976)]の標準的な細胞毒性ア ッセイに より、 51Cr-標識LoVo細胞に対する二重特異性抗体の細胞毒性をマイクロタイタ ープレートで評価する。細胞毒性T-細胞、標識LoVo細胞、NPE-阻害二重特異性抗 体を有し、15分間スペクトルライン EN-16/F UV ランプ(Spectronics Corporati on,Westbury,New York)にさらしてUV-A光で照射したそれらのウェルは、照射 のない同じ混合物又は15分間照射する以外はNPE-阻害抗体のない混合物よりも大 きい細胞毒性を示す。また、二重特異性抗体が、細胞毒性試験のウェルに添加す る前に、石英グラスのキュベットで最初に15分間UV-A源にさらされる場合、対照 より増大した細胞毒性が観察される。実施例B 水サンプル中の低レベルの微生物の急速な測定における、可逆的に阻害された 二重特異性抗体の使用 2つのモノクローナル抗体(PとQ)を、同時に微生物に結合し得ることが示 されている微生物の大腸菌に対する標準的な方法により得る。これは、要約すれ ば(1)モノクローナル抗体Pでマイクロタイタープレートをコーティングし、(2) 微生物の懸濁液を加えてインキュベートし、次いで未結合物質を洗浄し、(3)モ ノクローナル抗体Q[Pierce & Warriner(UK)Maleimide Alkaline Phosphatase C onjugation Kit(1995年 カタログ番号 31492)の方法によりアルカリホスファタ ーゼを適切に標識]を加えて結合させ、未結合物質を洗浄し、かつ(4)残存するア ルカリホスファターゼを決定することからなる標準的な方法でなされる。実質的 な酵素の反応性をプレートフォーマッ トを用いる他の免疫アッセイと比較したところ、2つの抗体が同時に微生物に結 合できることが分かった。 次いで、この実施例の以下の部分は、光から光感受性試薬を保護して行う。ウ シ血清アルブミン(BSA)に対してモノクローナル抗体Rを得、この明細書の実施 例1の NPEと複合させる。依然として BSAと反応し得る抗体は、免疫吸着、BSA- ビーズアガロース(Sigma Chemical Co.Ltd.,1995年 カタログ番号 A3790)にさ らす方法で除去する。次いで、残存する複合体をSPDPを用いてモノクローナル抗 体に結合させ、この明細書の実施例1にあるとおり、再度HPLCで1:1の複合体 に精製する。次いで、この複合体Zを以下のように試験に用いる。 厚さ1cm、幅2cm及び高さ5cmのポリプロピレンキュベットを用い、50mMの重 炭酸塩(pH9.3)のコーティング緩衝液中の BSA1%溶液1mlをキュベットの底に 加え、5分間置いてコーティングさせる。次いで、パスツールピペットを用いて 溶液を回収し、0.02%のツイン20を加えた50mMトリス(pH7.4)の洗浄溶液を用い てキュベットを6回洗浄する。複合体Zの20μg/ml溶液 0.2ml、次いで試験サン プルの水8ml、公知の大腸菌数を含む標準物をキュベットに入れて混合する。次 いで、混合物を室温で5分間インキュベートし、存在する大腸菌と複合体Zを結 合させる。この後、上述の同じ強度のUV-A光に広面積のキュベットをさらし、さ らに15分間おだやかに攪拌する。次いで、光保護を不要とする。溶液を除去し、 キュベットを洗浄溶液で6回洗浄する。 3.3mM MgCl2を含む50mMの重炭酸塩緩衝 液(pH1 0.3)中の10mMの基質パラニトロフェノールホスフェート溶液2mlを次いで加え、 405nmの吸光度で適切な変化がもっとも高い標準でキュベットに生じるまで、キ ュベットをインキュベートする。標準の大腸菌量に対する吸光度の変化をグラフ にプロットし、これに対する未知のサンプルを読取る。結果は、非阻害の二重特 性抗体が加えられる同時実施例から得られる結果より優れている。というのは、 この場合には、望ましい溶液環境で大腸菌の結合が生じるのに十分な時間溶液に 残存している阻害された二重特異性抗体と対照的に、幾つかの二重特異性抗体が 、キュベット中で大腸菌より前に BSAと結合しているためである。実施例1アルカリホスファターゼ及び CEAに対する阻害抗体 a)標準的な方法及びアルカリホスファターゼ親和性カラムクロマトグラフィーの 方法で最終的に精製したアルカリホスファターゼ(Sigma Chem.Co.Ltd.,1994年 カタログ 5521頁)に対するポリクローナル抗体 b)1-(2-ニトロフェニル)エタノールをジオキサン中のジホスゲンで処理してニト ロフェネチルオキシカルボニルクロライドを得た(S Thompsonら、Biochem.Biphy s.Res.Comm.,201,1213-1219(1994))。 c)腫瘍抗原CEAに対するモノクローナル抗体は、ハイブリドーマ細胞系から標準 的な方法で得た。 d)ニトロフェニルエチルオキシカルボニルクロライドのアリコートを、0.1M NaH CO3溶液の1ml中の精製した抗アルカリホ スファターゼ1mgに加えた。得た物質は 0.9%塩化ナトリウム溶液で透析した。 e)以下のとおり、ヘテロ二官能性架橋剤3-(2-ピリジルジチオ)プロピオン酸 N- ヒドロキシスクシニミドエステル(SPDP-Sigma Chemical Co.Ltd.1994年カタログ 、3415頁)を用いて、腫瘍抗原 CEAに対するモノクローナル抗体を、可逆的に阻 害された抗アルカリホスファターゼ抗体に結合させた:抗アルカリホスファター ゼ抗体(2mg、12mg/ml)とモノクローナル抗体(4.6ml、5.2mg/ml)を、それぞれ0 .1Mリン酸カリウム、0.1MNaCl(pH7.5)(結合緩衝液)で透析し、8倍のモルの過剰 なSPDP(エタノール中 3.2mg/mlのSPDP溶液 125μlを各サンプルに加えた)と 室温で2時間別々にインキュベートした。モノクローナル抗体を結合緩衝液で再 度透析し、抗アルカリホスファターゼを0.1Mの酢酸ナトリウム、0.1M NaCl(pH4. 5)に再度透析した。次いで、ジチオスレイトールを抗アルカリホスファターゼに 加え、最終濃度を 0.02Mにした。室温で30分後、結合緩衝液で平衡化したファル マシアPD10カラムに抗アルカリホスファターゼを通し、すぐにモノクローナル抗 体を加えた。室温で4時間インキュベート後、ヨードアセトアミド1mgを加え、 タンパク質を硼酸塩緩衝含塩水(pH8.5)中で2.5x90cmのウルトラゲルAcA 22カラ ムで溶出した。重合物を2画分に溶出し、ミリポアCX-100の浸水性のメンブレン を用いて濃縮した。実施例2腫瘍細胞の生育力の減少 ヒト癌腫から得た細胞系を成長させ、その一部を10,000細胞の密度で10%の胎 ウシ血清を有するダルベコ(Dulbecco)の修飾培地(IMDM)のウェルの2つのマイク ロタイタープレートに置いた。次いで、IMDMのみを入れたもの(「ゼロの対照」 )とは別に、両プレートのウェルにIMDM中の cAbの 5μg/ml溶液200μlを入れ た。次いで、4℃で1時間プレートをインキュベートし、培養培地を3回変えて 未結合抗体を除去した。次いで、S Thompsonら[Biochem.Biophys.Res.Com.,20 1,1213-1219(1994)]に記載の方法に類似した方法でUV-A光をプレートにさらし た。Senter,PD.,Saulner MG.,Schrelber GJ.,Hirschberg DL.,Brown JP.,Hels torm KE.[Proc.Natl.Acad.Sci.USA,85,4842-4846(1988)]が記載しているよう に、ウェルの群に一定範囲以上の濃度を加え、37℃で6時間インキュベートした 元のエトポシド化合物(Sigma Chemical Co.Ltd.1994年カタログ番号E 1383)か ら、プロドラッグのエトポシドホスフェートを合成し、次いで細胞をさらに12時 間洗浄した。次いで、個々のウェル中の細胞をその生育力について評価したとこ ろ、UV-A光で前もって照射したウェル中の細胞には、生育力が認められなかった 。つまり、これは、照射したウェル中のアルカリホスファターゼの結合による作 用であり、この結果、それらのウェル中のプロドラッグのより大きな活性化は、 UV-Aの露光後に生育力を残しているゼロの対照細胞により例証された。実施例3 Glennie MJ、 Brennand DM、Bryden F、Stirpe F、Woth AT & Stephenson GT(1987)が記載している方法[Preparation and performance of b ispecific F(ab'γ)2 antibody containing thloether-lined Fab'γ fragments ,Journal of Immunology,139,2367-2375]にしたがって、両方の抗体の F(ab' )2フラグメントから二重特異性 F(ab')2複合体をつくる実施例1を繰り返した。実施例4 SPDPの代わりに、リンカーM2C2H(Pierce and Warriner 1995年カタログ(カタ ログ番号 22304)を用いて、実施例1の方法を繰り返した。実施例5 SPDPの代わりに、リンカーM2C2H(Pierce and Warriner 1995年カタログ(カタ ログ番号 22304)(すなわち、4-(N-マレイミドメチル)-シクロヘキサン-1-カルボ キシヒドラジン)を用いて、実施例3の方法を繰り返した。実施例1A 酵素の結合能力が紫外線照射で調節可能である二重特異性抗体による結腸癌細胞 におけるアルカリホスファターゼの会合二重特異性抗体の複合体の調製 癌胎児性抗原(CEA)とアルカリホスファターゼ(AP)(Zymed Laboratories Inc. クローン番号ZAP1 カタログ番号 03-2200)に対するモノクローナル抗体を得た 。 モノクローナル抗APは、最初に NPEでコートした。 0.5mg/ml濃度で、抗体を 0.1M NaHCO3で一晩透析した。透析のあいだ に容量を3〜4mlに増加した。1mlを対照として保持し、2つの 1.5ml画分を採 取した。ジオキサン中のジホスゲンと NPEで処理して、ニトロベンジルカルボニ ルクロライドを調製し[Senter,PD,Tansey,MJ,Lambert,JM & Blattler,WA(1 985),Phtochem.Photobiol.,42,231-2371]、この10μlを1つの 1.5ml画分に 加え、20μlを他に加えた。サンプルを4時間穏やかに回転して反応させ、次い で0.9M NaClで透析した。対照サンプルの最終濃度は0.21mg/mlであり、処理サ ンプルの最終濃度は 0.135及び 0.105mg/mlであった。サンプルは、ほぼ同じ程 度(抗体分子当たり平均8〜12NPE残基)で結合し、その結果混合していること が見出された。コートした抗体をさらに精製せずに用いた。NPE-コート抗AP抗体 と 0.18 ml/mlの抗 CEA抗体をともにSPDPで誘導した。両抗体の1mlアリコート を、0.1M NaCl、25μl SPDP(エタノール中0.63ml/ml)を含む0.1Mリン酸緩衝 液(pH7.5)に対し 0.1ml/ml濃度で透析し、各抗体に加えた。次いで、抗体を30 分間置いて反応させた。0.1Mリン酸緩衝液(pH7.5)で抗CEA抗体と抗APを透析し、 室温に30分間置いた。調製物を0.1Mリン酸緩衝液(pH7.5)の2つのバッチで透析 した。次いで、抗CEA抗体を減少させ、NPE-抗AP抗体に加え、24時間20℃で反応 させた。次いで、複合体を蒸留水で透析し、望ましくない反応生成物を除去した 。収率は、複合抗体の約80%、少なくとも75%であることが電気泳動により示さ れた。CEA- コートELISA プレートに対するAPのターゲット化 このマイクロタイタープレートを10μg/ml CEA(Calbiochem 1994/5年 カタログ番号 219368)でコートした。次いで、UV光で6分間照射する か又はしていない二重特異性抗体の複合体10μg/mlの各50μlを、0.05%ツイン を含むトリス緩衝液(pH7.4)で1mlに希釈し、プレートを通じて、2倍希釈をウ ェルに加えた。天然の抗CEA及び抗AP抗体は、ともに対照として同様に処理した 。2時間後にプレートを洗浄し、100μlの 2μg/mlAP、又は対照のウェルのアル カリホスファターゼ(1:1000 希釈)で標識した抗マウスIgG をトリス-ツイン緩衝 液に加えた。正の対照として CEA、抗IgG(AP)に結合する活性複合体の存在を検 出して、プレートの CEAに結合するSPDPコート抗-CEA抗体(複合体又はそれ以外 のどちらか)を確認するために、AP(Biogenesis カタログ番号 0300-1004)を加 えた。標準条件下でニトロ-フェノールホスフェートの基質を全ウェルに加えてA Pを可視化し、 405nmの分光光度計で反応をモニターした。これにより、二重特 異性抗体の照射は、非照射の二重特異性抗体との結合よりも、マイクロタイター プレートに結合するより多くのAPを生じることが示された。CEA を発現する結腸癌細胞に対するAPのターゲット化 CEAを産生する結腸癌細胞は、今回10%胎ウシ血清を含むウェル当たり 200μl のDMEM培地で、約90%に密集するまでマイクロタイタープレートに成長させた。 次いで、培地 100μlを取り出して無血清無培地に1時間置換し、無血清培地(SF M)に細胞を慣れさせた。次いで全培地を除去したところ、 SFM 100μlは、 2.5 μg/mlの二重特異性抗体の複合体(照射がない か、又はスペクトルラインEN/16/F UVランプ(Spectronics Corporation,Westbur y,New York)から0.5cmはなした石英キュベットで6分間塩水中で 365nmの放射 ピークで照射した2mlの二重特異性抗体の複合体サンプルで照射後のどちらか) を含む。アッセイは、各ケースとも10個の複製ウェルで行った。2時間後に全培 地を再度除去し、AP(2μg/ml)を含むSFM 100μlを加えた。最終的な2時間のイ ンキュベーション後に、細胞を塩水緩衝液で何度も洗浄(5回)し、APの基質のpNP Pを含む基質緩衝液 100μlを加え、次いで 405nmのマイクロタイタープレートリ ーダーでAP活性をモニターした。二重特異性複合体を加えていない対照と、二重 特異性複合体は加えているが、APのない対照を加えた。これにより細胞のAPの天 然レベルの測定が可能になり、またAPを加えた細胞が、十分に洗浄されて非特異 的に吸収したAPを全て除去することが示された。 結果は、非照射の二重特異性複合体のみを含むウェルが、APのバックグランド レベル(二重特異性抗体を有しないか、又はAPを加えたウェルと同じ)であるこ とを示した。逆に、照射した二重特異性抗体の複合体を有するウェルは、活性な 二重特異性抗体の複合体を通して、 CEA産生細胞に結合する結果としてより高い レベルのAP活性を決定づけた。実施例2A 培養培地における照射 パラ-ニトロフェノールホスフェートの代わりに容易に同定可能な赤色を生じ 、二重特異性抗体の複合体の照射のあいだに 培養培地の潜在的な影響を調らべるマイクロタイタープレートアッセイ(Dako Di agnostics Ltd.U.K.)におけるAPの検出用の製造者の指示にしたがって、AMPAK キットを用いる酵素増幅システムで実施例1A(前項)を繰り返した。この複合 体において、40μg/mlを6分間 0.9%塩水又は SFM中の石英キュベットで照射し た。次いで、抗体を SFM又は10% FCS含有培地のどちらかで 5μg/mlに希釈し、 その後 CEA産生結腸癌細胞を含む10倍の複製ウェルに加えた。表Iは、照射が S FM又は塩水で行われたかどうかに関わらず、非照射の二重特異性抗体の複合体の 有するウェルよりも、照射した二重特性抗体の複合体を有するウェルにより、よ り多くのAPが結合していることが明らかであったこの形態を視覚的に測定した結 果を示す。 実施例3A 照射時間 実施例2Aのように酵素増幅システムを用い、 2.5μg/ml及び 5.0μg/ml濃度 の非照射の二重特異性抗体の複合体をプレー トの全ウェルに直接加え、その後に細胞を0、3、6、9及び12分の以下の時間 で照射した以外は、実施例1A(前項)を繰り返した。表2の結果に示すように 、プラスチックプレートによる照射の変性でさえ、APの捕捉の増力は照射時間の 増加に強く関連している。 実施例3B Haismaら[Cancer Immunol.Immunother.(1992) 34:343-348]に記載のように 、ホスホリル化エトポシドを得る。酵素増幅システムの代わりにHaismaらに記載 されるようなエトポシドホスフェートを加えた以外は、実施例2Aを繰り返した 。腫瘍細胞の死は、非照射の二重特異性複合体にさらしていない培地よりも、照 射した二重特異性複合体にさらしていない培地で多い。 CEA産生細胞をフラスコで成長させ、実施例1Aの無血清培 地に慣れさせた。次いで、それらをマイクロタイタープレートで培養し、無血清 培地中の 100μg/ml溶液をウェルの半分に加えた。他の半分には、スペクトルラ インランプから 0.5cmはなした石英キュベット中で6分間無血清培地中で照射し たNPE-コート二重特異性抗体のサンプル2mlで照射した以外は同じ二重特異性抗 体の調製物を与えた。細胞を37℃で1時間インキュベートし、その後それらを穏 やかに遠心分離して洗浄し、培地を変えた。2μg/mlのアルカリホスファターゼ を含むSFM 100μl を各ウェルに加えて37℃で30分間インキュベートし、その後 それらを穏やかに遠心分離して洗浄し、 SFM中の 100μl のエトポシドホスフェ ート溶液(10μM)[Senterら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA(1988)85: 4842によ り調製]を各ウェルに加え、3時間37℃でインキュベートした。細胞を再度洗浄 し、3日間成長させ、その生存能力をスルホルホダミン(sulphorhodamine)B-ア ッセイで評価した。照射した二重特異性抗体を有するそれらのウェルは、非照射 抗体を有するウェルよりも低い細胞の生育力を示すことが見出された。イン-サイトウ照射 CEAの産生細胞をフラスコで成長させ、実施例1Aの無血清培地に慣れさせた 。次いで、それらをマイクロタイタープレートで培養し、無血清培養液中10μg/ ml濃度の実施例1のように調製した 100μlのNPE-コート二重特異性抗体の溶液 を、ウェルに加えた。ウェルの半分を実施例3Aに記載のとおり照射した。細胞 を37℃で1時間インキュベートし、その後穏やかに遠 心分離してそれらを洗浄して培地を変えた。2μg/mlのアルカリホスファターゼ を含む 100μl SFM を各ウェルに加え、37℃で30分間インキュベートし、その後 再度洗浄し、Senterら[Proc.Natl.Acad.Sci.USA(1988)85:4842]により調製 した SFM中の 100μl のエトポシドホスフェート(10μM)溶液を各ウェルに加え 、3時間37℃でインキュベートした。細胞を再度洗浄して3日間成長させ、それ らの生育力を評価した。また、NPE-二重特異性抗体、アルカリホスファターゼ又 はエトポシドホスフェート又はそれら3つの組合せを有しない対照のウェルをセ ットした。細胞の生育力をSKehanら[(1990)New colorimetric cytotoxicity ass ay for anticancer-drug screening,J.Natl.Cancer Inst.82: 1107]に記載の とおりにスルホルホダミンB-アッセイで評価したとき、NPE-二重特異性抗体、ア ルカリホスファターゼ及びエトポシドホスフェートを有し、次いでUV光にさらさ れたウェルは、非照射のウェル又は照射もしくは非照射の対照ウェルよりも多く の死細胞を示す。実施例4A 二重特異性抗体が紫外線の照射で阻害されていない後に、胎癌性抗原を有する細 胞でアルカリホスファターゼの結合する特定のビーズを局在させるための、アル カリホスファターゼに対して可逆的に阻害された結合部位を有し、胎癌性抗原に 結合親和性を有する二重特異性抗体の使用二重特異性抗体の複合体の調製 胎癌性抗原(CEA)及びアルカリホスファターゼ(AP)[Zymed L aboratories Inc. クローン番号ZAP1、カタログ番号03-2200]に対するモノクロ ーナル抗体を得た。 モノクローナル抗APを NPEで最初にコートした。まず、0.5mg/ml濃度の抗体 を0.1M NaHNO3で一晩透析した。透析のあいだに容量を3〜4mlに増加した。1m lを対照として保持し、2つの 1.5ml画分を採取した。 NPEをジオキサン中のジ ホスホゲンで処理して、ニトロベンジルカルボニルクロライドを調製し[Senter, PD.Tansey,MJ,Lambert,JM & Blattler,WA(1985),Photochem.Photobiol.,42, 231-237]、この10μlを 1.5mlの1つの画分に加え、20μlを他に加えた。サンプ ルを4時間穏やかに回転させて反応させ、次いで0.9M NaClで透析した。対照サ ンプルの最終濃度は0.21mg/mlで、処理したサンプルの最終濃度は 0.135ならび に 0.105mg/mlであった。サンプルは、ほぼ同程度(抗体分子当たり平均8〜12 NPE残基)に結合し、連続的に混合していることが分かった。コートした抗体を さらに精製をせずに用いた。0.18mg/mlのNPE-コートした抗AP抗体と抗-CEA抗体 をともにSPDPで誘導した。両抗体の1mlのアリコートを 0.1M NaClを含む0.1Mリ ン酸緩衝液(pH7.5)に 0.1mg/mlの濃度で透析した。次いで、SPDP(エタノール 中の0.63mg/ml)24μlを各抗体に加えた。次いで、抗体を30分間反応させた。0 .1Mリン酸緩衝液(pH7.5)に抗APを透析し、0.1M酢酸ナトリウム緩衝液(pH4.5)に 抗-CEAを透析し、ともに4℃で一晩透析した。透析後、0.5M DL-ジチオスレイト ール(DTT)100μlを抗-CEA抗体に加え、室温で30分間放置した。調製物を 0.1 M リン酸緩衝液(pH7.5)の2つのバッチで透析した。抗-CEA抗体を次いで減少さ せ、NPE-抗-AP抗体に加え、20℃で24時間反応させた。次いで、複合体を蒸留水 で透析し、望ましくない反応生成物を除去した。収率は、複合抗体の約85%、少 なくとも75%であることが電気泳動で示された。ビーズの調製 3つの異なる大きさの濃青色ポリスチレンビーズを改変したカルボキシレート (0.22mm、 0.4mm及び0.8mm)を得た。ビーズを3回まず洗浄し、蒸留水1mlに10 %ビーズの 100mlを懸濁して、ビーズをアルカリホスファターゼ(AP)と結合させ 、10分間10000RPMの遠心分離でペレット化した。次いで、蒸留水 770ml中の MES 緩衝液 120mlに、蒸留水中の50mg/ml N-ヒドロスクシニム(NHS)230mlとビーズ を懸濁し、 50mM/mlの1-エチル-3-(3-ジメチルアミノ-プロピル)カルボジイミド ヒドロクロライド(EDAC)を調製し、すぐに 100μlをビーズの調製物に加えた。 次いでビーズを2時間放置し、一旦0.1M MES緩衝液(pH4.7)で、次いで0.1M炭酸 塩(pH8.4)で洗浄した。次いで、2mg/mlのAP 500μlをペレット化したビーズに 加えた。容量を同じ緩衝液で1mlに調整し、一晩反応させた。翌日、ビーズを3 回洗浄し、マイクロ遠心分離チューブで遠心分離し、次いで1mlのリン酸緩衝塩 水で懸濁した。 タンパク質濃度は、ビーズの各セットについて算出した。加えたAPの80%は、 各セットに結合を有することが示された。活性二重特異性抗体の複合体による 細胞上のAP標識ビーズの捕捉 今回、10%胎ウシ血清を含むウェル当たり 200μのDMEM培地中で、CEA産生結 腸癌細胞を約90%の密度までマイクロタイタープレートで成長させた。次いで、 100μの培地を除去して1時間無血清無培地で置換し、細胞を無血清培地(SFM) に慣れさせた。次に、全培地を除去したところ、 SFM 100μlは、 2.5μg/mlの 二重特異性抗体の複合体(照射がないか、又はスペクトルラインEN/16/F UVラン プ(Spectronics Corporation,Westbury,New York)から0.5cmはなした石英キュ ベットで6分間塩水中で 365nmの放射ピークで照射した2mlの二重特異性抗体の 複合体サンプルで照射後のどちらか)を含む。アッセイは、各ケースとも10個の 複製ウェルで行った。2時間後に全培地を再度除去し、10μlの各ビーズ懸濁液 、次いで無血清培地90μlをそれらのウェルに加えて24時間放置した。プレート を空にし、リン酸緩衝塩水で5回洗浄し、3.3M MgCl2緩衝液を含む50mMの二炭酸 緩衝液(pH10.3)中の5mM パラ-ニトロフェノールホスフェート 100μlを加え、マ イクロタイタープレートリーダーを用いて 405nmで酵素の生成物を測定した。こ れは、全部で3つの大きさを有するビーズのアルカリホスファターゼ活性の測定 により確認され、照射していない複合体を有するウェルよりも、照射した複合体 を有するウェルに、より大きな活性が関連していることが見出された。実施例5A 抗CD-3(Tリンパ球活性マーカー)モノクローナル抗体を NPE でコートし、実施例1Aの抗アルカリホスファターゼ抗体である抗-CEAモノクロ ーナル抗体に結合させた。次いで、これを2つのアリコートに分け、一方を実施 例1Aのように照射し、他方を照射しなかった。次いで、上記実施例1A(CEA発 現結腸癌細胞に対するAPのターゲット化)に記載する抗体の複合体濃度を用いる 以外はBarrら[Int.J.Cancer(1989),43,501-507]に記載される、得られたT-細 胞をターゲット化し、ヒトの癌細胞の溶解を生じる能力についてそれらを比較し た。より多くの死細胞が、二重特性抗体を照射していない画分よりも照射した画 分で得られた。イン-サイトウのターゲット化 NPE-コート抗CD3-抗-CEAの二重特異性抗体の複合体を、以下のようにイン-サ イトウの活性化に用いる:Barrらに記載されるように、得られたT-細胞をターゲ ット化し、ヒトの癌細胞の溶解を生じる能力についてそれらを比較する。CEA-を 有する細胞を培養し、上記実施例1A(CEA発現結腸癌細胞に対するAPのターゲッ ト化)に記載する無血清培地に慣れさせる。抗体の複合体を 2.5μg/ml濃度で無 血清培地(SFM)に加えて2時間37℃でインキュベートする。他のウェルは対照ウ ェルで、抗体の複合体を有しない。ウェルを実施例3Aに記載するように照射し 、細胞を SFMで洗浄する。加えられたT-細胞のCEA-発現細胞の溶解能力は、Barr らのようにして評価した。非照射のウェル又は照射の有無に関わらず二重特異性 抗体を有しない対照ウェルよりも照射ウェルにおいて、より多くの細胞溶解が得 られた。 レセプターとリガンドのリスト レセプターは、以下: 神経伝達物質レセプター、 胃レセプター(例えばエンテロガストロン、コレシストキニン、パンクレ オチミン及びセクレチン ヒスタミンレセプター、セロトニンレセプター)、 α及びβ−アドレナリンレセプター、 アルドレナリン(aldrenalin)レセプター、ノルアドレナリンレセプター、 エンケファリスレセプター、エンドルフィンレセプター、 メラニン刺激ホルモンレセプター、 アセチルコリンレセプター、 他のホルモンレセプター(例えばインシュリンレセプター及び成長ホルモ ンレセプター)、 チロキシン、チロトロピン、グルカゴン、プロゲステロン、エストラジオ ール、テストステロン、卵胞(folcile)刺激ホルモン、黄体形成ホルモン、絨毛 性性腺刺激ホルモン、胎盤性ラクトゲン、オキシトシン、バソプレッシン、エリ トロポエチン、レニン及びアンギオテニン(angiotenin)、ACTHレセプター、 コルチコステロン、コルチゾル、5α-ジヒドロテストステロン、アルド ステロン、 1.25-ジヒドロキシコレカルシフェロール、甲状腺ホルモン及びカル シノニン(calcinonin)レ セプター、 副腎皮質刺激ホルモン(corticorophin)放出因子レセプター、 サイトカインレセプター(例えば腫瘍壊死因子レセプター)、 免疫レセプター(例えば組織適合性抗原レセプター、T-細胞レセプター及 びB-細胞レセプター)、 特異的な薬剤レセプター(例えばジエチルスチルベストロール(エストラジ オール-17βレセプター))、 特異的な炭水化物構造物、 レセプターとして使用可能な酵素、 累計的につくられる合成レセプター であってもよい。 リガンドは、 胃のホルモン及び因子(例えばエンテロガストロン、コレシストキニン、 パンクレオチミン、ヒスタミン及びセクレチン)、 神経伝達物質(例えばセロトニン、アドレナリン、ノルアドレナリン、エ ンケファリン、エンドルフィン、メラニン刺激ホルモン、アセチルコリン、イン シュリンレセプター及び成長ホルモン、チロキシン、チロトロピン、グルカゴン 、プロゲステロン、エストラジオール、テストステロン、卵胞刺激ホルモン、黄 体形成ホルモン、絨毛性性腺刺激ホルモン、胎盤性ラクトゲン、オキシトシン、 バソプレッシン、エリトロポエチン、 レニン及びアンギオテンシン、ACTH、コルチコステロン、コルチゾル、5α-ジ ヒドロテストステロン、アルドステロン、 1.25- ジヒドロキシコレカルシフェ ロール、甲状腺ホルモン及びカルシトニン、副腎皮質刺激ホルモン放出因子、サ イトカイン(例えば腫瘍壊死因子)、免疫剤(例えば組織適合性抗原)、T-細胞 因子及びB-細胞因子及び抗原、特異的な薬剤(例えばジエチルスチルベストロー ル(エストラジオール-17βレセプター))、 酵素基質、特に可逆的な阻害剤、 合成レセプター用リガンド、 (リガンド又はレセプターであってもよい)特異的な炭水化物結合剤(例 えば小麦芽アグルチン(agglutin))、アメリカヤマゴウボウ分裂促進因子 であってもよい。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C07K 16/40 C07K 16/40 16/46 16/46 C12N 15/02 C12P 21/08 C12P 21/08 C12N 15/00 C (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),AU,CA,JP,U S

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  1. 【特許請求の範囲】 1. (a)結合対の部分及び(b)高分子に結合でき、高分子への結合能力が、光開 裂性分子の存在下で可逆的に阻害される抗体。 2. レセプターに結合し得る第一抗体成分と高分子に結合し得る第二抗体成分 からなる二重特異性抗体である、請求項1に記載の抗体。 3. 第一及び第二抗体成分が、活性部位を保持するが、Fe領域のない抗体の部 分である請求項2に記載の抗体。 4. 第一抗体成分が腫瘍細胞マーカーに対するものである請求項1〜3に記載 の抗体。 5. 第二抗体成分が酵素に対するものである請求項2〜4のいずれかに記載の 抗体。 6. 酵素が、細胞毒性薬剤のプロドラッグを細胞毒性薬剤に転化し得る請求項 5に記載の抗体。 7. 光開裂性分子が、抗体に複合した1-ニトロフェニルエタン-1-オールであ る請求項1〜6のいずれかに記載の抗体。 8. 請求項4〜7のいずれかに記載の抗体を投与し、腫瘍を電磁エネルギーに さらし、所望であれば任意に酵素を投与し、かつ非細胞毒性のプロドラッグを投 与することからなる腫瘍の治療方法。 9. 高分子が細胞上にある請求項1〜4ならびに7のいずれかに記載の抗体。
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