JPH11506541A - オフセットをプログラム可能な集積回路温度センサ - Google Patents
オフセットをプログラム可能な集積回路温度センサInfo
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Abstract
(57)【要約】
オフセットをプログラム可能な温度センサ(10)は、オフセット電圧VoffだけシフトしたPTAT電圧VPTATである、出力電圧(Vo)を発生する。バンド・ギャップ・セル(12)が第1抵抗(RPTAT)間に基本電圧を発生し、電流(IPTAT)を生成する。第1抵抗(RPTAT)および基準電圧端子(Vee)間に接続されている第2抵抗(Rgain)が電圧利得を与える。第3抵抗(Roff)が、トランジスタ(Q1)のベース−エミッタ接合間、ならびに第2抵抗(Rgain)および出力端子(20)間に接続され、この出力端子(20)に電圧(Vo)を供給する。トランジスタのベース−エミッタ電圧がVoffの一部分を与える。第3抵抗(Roff)は、第2抵抗(Rgain)を通過する電流(IPTAT)の部分を減少させ、Voffの残りの部分を与える。電流源(IS1)がエミッタ電流を供給すると共に、および第3抵抗(Roff)に電流を供給する。オフセット電圧Voffを設定するには、所望の温度範囲の下端において電圧(Vo)が基準電圧端子(Vee)に印加される電圧に等しくなるまで、第3抵抗(Roff)を調節する。また、VPTATの利得は、第1抵抗(RPTAT)を調節することによって設定する。
Description
【発明の詳細な説明】
オフセットをプログラム可能な集積回路温度センサ発明背景 発明の分野
本発明は、一般的に絶対温度に比例する(PTAT)集積回路の温度センサに
関し、更に特定すれば、オフセットをプログラム可能なIC温度センサに関する
ものである。関連技術の説明
順方向にバイアスされたベース−エミッタ電圧Vbeは、ケルビン(°K)で表
した絶対温度Tの線形関数であり、安定で比較的線形な温度センサに役立つこと
が知られている。
ここで、kはボルツマン定数、Tkは絶対温度(°K)、qは電荷(k/q=8
6.17μV/°K)、Icはコレクタ電流、Aeはエミッタ面積、およびJsは
飽和電流密度である。PTATセンサは、エミッタ電流密度間の比率を一定にし
て動作させてPTAT電圧を形成する、2つのトランジスタのベース−エミッタ
電圧Vbe1およびVbe2間の差ΔVbeを用いることにより、コレクタ電流に対する
依存性を解消する。エミッタ電流密度は、従来より、コレクタ電流のエミッタ・
サイズに対する比率として定義されている(これは、二次ベース電流を無視する
)。
基本PTAT電圧ΔVbeは、以下の式で与えられる。
ΔVbe=Vbe1−Vbe2 (2)
基本PTAT電圧を増幅し、その利得、即ち、その絶対温度の変化に対する感
度を、所望の値に較正し、かつバッファ可能とすることにより、基本PTAT電
圧を転化させることなく、PTAT電圧を読み出すことができる。尚、感度の所
望値には、10mV/°Kが適当である。
標準的なPTATセンサの欠点は、殆どのICに対する通常の動作温度におい
て、大きなオフセット電圧信号があることである。例えば、ICの所望の動作範
囲が0ないし125℃(273ないし398°K)であり、センサの利得が10
mV/°Kである場合、PTATセンサのオフセット電圧は0℃において2.7
3Vとなる。PTATセンサの利得が完全に安定でない場合、オフセット電圧の
比較的小さい変化によって出力温度が数度ずれる可能性がある。0から125℃
までの温度を読み出すには、PTATセンサの出力から、正確に2.73Vの基
準電圧を減算しなければならない。相応の精度および安定性をもって基準電圧を
供給することは、難しく不経済でもある。更に、PTATセンサは、所望の動作
範囲にわたって応答するために必要な電圧、およびセンサを動作させるために必
要なあらゆるヘッド電圧(head voltage)に加えて、オフセット電圧を供給するた
めに、比較的大きな供給電圧を必要とする。したがって、約3Vで動作するラッ
プ・トップ・コンピュータのような製品は、PTATセンサを用いることができ
ない。
Peaseの"A New Fahrenheit Temperature Sensor"、IEEE Journal of Solid-St
ate Circuits,Vol.SC-19,No.6,Dec.1984,第971〜977ページは、出力
において大きな一定オフセット電圧を減算することなく、華氏温度に比例するよ
うに調整された出力電圧を供給する温度センサについて開示する。Peaseは、従
来のトランジスタ対を用いてPTAT電圧を発生し、内部的に2つのベース−エ
ミッタ電圧を減算し、一定のオフセット電圧だけ、PTAT電圧をシフトする。
非反転増幅器を用いて、シフトしたPTAT電圧を固定利得、例えば、1.86
と乗算し、センサの所望のオフセット電圧、例えば、77°Fにおける770m
V、および利得、例えば、10mV/°Fを同時に設定する。利得は、本質
的に、室温におけるオフセット誤差を単に調節することによって較正される。こ
のように、Peaseは効果的にオフセット電圧を減算することにより、0°Fにお
けるセンサの出力電圧をゼロとなるようにしている。
Peaseの回路構成(topology)にはいくつかの欠点がある。シフトした出力電圧
は、2つの別個の段において生成される。まず、一定のオフセットを基本PTA
T電圧から減算し、次いでその結果を増幅器によって乗算し、所望の出力を得る
のである。このために、センサの複雑度が増大する。増幅器は、利得を得ること
に加えて、出力電圧をバッファするためにも用いられるので、オフセット電圧や
オフセット電圧ドリフトのような増幅器におけるあらゆる誤差は、出力電圧信号
に反映され、温度のずれの原因となる。0°F定する華氏センサでは、増幅器の
反転入力は、接地電位に設定できなければならない。このタイプの増幅器は、複
雑であり設計が困難である。
National Semiconductor Corporationは、LM35シリーズという高精度摂氏温度
センサを生産している。このセンサは、この会社のData Acquisition Data Book
,1993の第5−12ないし5−15ページに開示されており、Peaseの華氏セン
サと同等の摂氏用のものである。これらの摂氏センサは同じ問題を有し、最少4
Vの供給電圧を必要とする。発明の概要
本発明は、オフセット電圧VoffだけPTAT電圧VPTATをシフトした出力電
圧V0を所望の温度範囲にわたって発生するが、従来の温度センサよりも設計が
単純であり、オフセットを正確にプログラム可能な温度センサを提供する。
これは、第1レジスタ間に基本PTAT電圧を発生し、PTAT電流IPTATを
生成する、バンド・ギャップ・セルによって達成する。第1抵抗から基準電圧端
子の間に第2抵抗を接続し、電圧利得を与える。トランジスタは、第1および第
2抵抗の間に接続されているベース、供給電圧に連結されているコレクタ、およ
びV0を発生する出力端子に接続されているエミッタを有する。トランジスタの
ベース−エミッタ電圧は、オフセット電圧Voffの一部分を与える。トランジス
タのベース−エミッタ接合間に第3レジスタを接続し、第2抵抗を通過するIPT AT
の部分を減少させ、Voffの残りの部分を与える。トランジスタのエミッタお
よび基準電圧端子の間に電流源を配置し、そのエミッタ電流を供給すると共に、
第3抵抗に電流を供給する。
オフセット電圧Voffの設定は、所望温度範囲の下端において基準電圧端子に
印加される電圧にV0が等しくなるまで、第3抵抗を調節することによって行う
。次に、第1抵抗を調節することによって、VPTATの所望の利得を設定する。
本発明のよりよい理解のため、およびいかにしてこれを実施するかを示すため
に、これより一例として添付図面を参照する。図面の簡単な説明
第1図は、本発明のセンサの出力電圧対絶対温度の関係を示すグラフである。
第2図は、本発明によるオフセットのプログラムが可能なバンド・ギャップ温
度センサの簡略構成図である。
第3図は、第2図に示したバンド・ギャップ温度センサの好適実施例の更に詳
細な構成図である。
第4図は、一般的なPTAT電圧源のための、本発明のプログラム可能なオフ
セット機能を示す簡略構成図である。実施例の詳細な説明
第1図に示すように、本発明は、所望のオフセット電圧Voffだけシフトした
PTAT電圧VPTATである、出力電圧V0を発生し、こうして、温度が所望の温
度範囲の下端にある場合に、V0がセンサのロー電圧レベル(low supply)となる
ようにした温度センサを提供する。ロー電圧レベルは、典型的に接地である。0
Vの温度修正差は、センサのオフセット電圧および利得をプログラムすることに
よって設定する。これにより、センサの精度を高め、基準電圧を発生しこれを出
力電圧から減算する必要性をなくし、約2.7ボルトのシングル・エンド供給電
圧のみで、10mV/℃の利得で0から125℃までの温度センサの動作を可能
にする。この手法によって、センサのオフセット電圧および利得を調節し、広い
動作温度および利得範囲に摂氏センサおよび華氏センサ双方を適応可能とする。
Peaseのセンサも同じグラフを得ることができるが、より複雑な回路および少な
くとも4Vの電源を必要とする。
プログラム可能なオフセットは、単一のオフセット抵抗を、従来のバンド・ギ
ャップ温度セルに追加し、このセル内の異なる点にV0を発生することによって
供給する。所望のオフセットをプログラムするには、所望のオフセット温度にお
いてV0が0Vに等しくなるまで、オフセット抵抗を調節する。センサの利得は
、バンド・ギャップ・セル内の他の抵抗を調節することによって、独立してプロ
グラムする。出力増幅器をセルに接続してV0をバッファし、外部負荷による影
響を受けないようにすることが好ましい。
この手法は単純であるが精度が高い。オフセット電圧は、第1段において単一
の抵抗を調節することによってプログラムされ、一方利得は、第2抵抗を調節す
ることによって独立して制御される。出力増幅器はV0をバッファするためのみ
に用いられるので、増幅器内の誤差が出力電圧に反映されることはない。更に、
増幅器は、その入力が接地電位になることができる必要のない単純なものである
。
第2図に示すように、本発明によるオフセットをプログラム可能な温度センサ
10は、基本PTAT電圧ΔVbeを供給するバンド・ギャップ・セル12、およ
びセンサ10が出力電圧V0を生成するようにオフセット電圧を選択するオフセ
ット抵抗Roffを含む。ここで、V0は、好ましくは接地電位である、所望の温度
範囲の下端におけるロー電圧レベルVeeに実質的に等しい。バンド・ギャップ・
セル12は、1対のnpnトランジスタQ1およびQ2を含み、これらが異なる
密度の電流を導通することにより、基本PTAT電圧を確立する。これらの電流
密度の比率は、それらのコレクタ電流IQ1およびIQ2を実質的に等しくし、トラ
ンジスタQ1に、トランジスタQ2のエミッタ面積Ae2よりも、A倍大きなエ
ミッタ面積Ae1を与えることによって設定することが好ましい。尚、コレクタ電
流IQ1およびIQ2には3μAが適しており、Aには10が適している。
トランジスタQ1およびQ2のエミッタ16および18は、それぞれ、出力端
子20に互いに連結されている。電流源IS1が、出力端子20および接地間に
接続され、双方のトランジスタにテール電流(tail current)を供給する。これら
のベース22および24は抵抗RPTATを介して接続され、抵抗RPTAT間に、式2
および3に記述したように、基本PTAT電圧ΔVbeを確立する。PTAT電圧
によって、PTAT電流IPTATが抵抗RPTATを通過する。抵抗Rgainが、トラン
ジスタQ1のベース22および接地間に接続され、基本PTAT電圧に対する利
得を与える。本発明を用いず、トランジスタQ1およびQ2のベース電流を無視
すると、IPTATは抵抗Rgainを通過することになる。
トランジスタQ1およびQ2のコレクタ26および28を通過するコレクタ電
流IQ1およびIQ2は、それぞれ、100が適当である電流利得を有する差動電流
増幅器A1に入力される。増幅器の出力32は、高電圧源Vccおよびトランジス
タQ2のベース24間に接続され、IPTATを供給することにより(Q2のベース
電流の二次効果は無視する)、抵抗RPTAT間の基本PTAT電圧を維持する。増
幅器A1の目的は、バンド・ギャップ・セルが供給電圧Vccの変化に感応しない
ようにすることである。あるいは、差動電圧増幅器を用い、プル抵抗(pull resi
stor)によってその差動入力および出力32を高電圧源に接続してもよい。
Roffがない場合、出力電圧は、抵抗RPTATの最上部から取り出すことになり
、以下の式で与えられる。
RgainのRPTATに対する比率は、温度センサに所望の利得を選択するように設
定され、従来の出力電圧V0はPTATであり、したがって、大きなオフセット
電圧を組み入れることになる。
本発明によれば、抵抗RoffがトランジスタQ1のベース22およびエミッタ
16間に接続され、出力電圧V0は出力端子20において読み出される。出力端
子20において出力電圧を取り出す効果は2つある。第1に、トランジスタQ1
のベース−エミッタ電圧は、抵抗Rgain間のPTAT電圧から減算され、所望の
オフセットVoffの一部を与える。第2に、出力電圧V0は、電流源IS1間の電
圧を降下させる(collapsing)ことによって、所望の温度において0Vに低下させ
ることができる。
トランジスタQ1のベース−エミッタ接合間に抵抗Roffを接続することの効
果は、抵抗RPTATからIPTATの一部を沈ませる電流源を与えることにより、
抵抗Rgainを通過するIPTATの部分を減らすことである。これによって、所望の
オフセットVoffの残りの部分だけ、抵抗Rgain間の電圧が低下し、V0も同じ
量だけ低下することになる。
トランジスタQ1のベース−エミッタ電圧は温度の関数であるので、そのベー
ス−エミッタ接合間に抵抗Roffを接続し出力を移動させることにより、出力電
圧V0の利得増加が得られるという付加的な効果がある。これによって、基本P
TAT電圧および抵抗Rgainによって供給しなければならない利得量が減少し、
更に、センサを駆動するために必要な供給電圧Vccが低下する。
出力電圧V0についての特性方程式は、以下の導出によって与えられる。まず
、抵抗Rgain間の電圧を記述する。
Rgain=(IPTAT−IROff)Rgain (5)
ここで、IPTAT=ΔVbe/RPTAT、およびIoff=Vbe1/Roffである。これら
の関係を式5に代入すると、以下の式が得られる。
したがって、ベース−エミッタ電圧だけシフト・ダウンしたVRgainである出力
電圧は、以下の式で与えられる。
トランジスタのベース−エミッタ電圧は、以下の式で与えられる。
Vbe=Eg−BTk (8)
ここで、Egはバンド・ギャップ電圧、Bは定数である。Egは、処理パラメータ
、バイアス電流レベル、およびトランジスタの幾何学的形状とは独立しており、
したがって、シリコンでは約1.17Vの一定基準値を与える。定数Bは、バイ
アス電流および処理に依存し、2mV/°Kの典型値を有する。
式8のVbeについての関係を式7に代入し、PTATである電圧成分を一定電
圧オフセットから分離するように整理すると、次の式が得られる。
したがって、所望のオフセット電圧Voffは次の式で与えられる。
また、出力端子20において発生するPTAT電圧VPTATは、次のようになる。
したがって、オフセット電圧Voffは、Rgain/Roffの比率を選択することに
よって設定され、VPTATの利得は、RPTATの抵抗値を選択することによって
較正される。実際には、Egは認知可能には変動しないので、Rgain/Roffは未
調節で設定可能である。Vbeの傾斜は変動するので、Voutが所望値、例えば、
25℃においてVout=0.25Vに等しくなるまで、RPTATを調節することが
できる。
この構成には、温度センサを駆動するために必要な供給電圧Vccの量を減らす
という、付加的な利点がある。供給電圧は、最大所望温度に対するトランジスタ
Q2のベース24におけるおおよその電圧に、増幅器A1のVbeを加算したもの
を供給する必要がある。出力にオフセット電圧を単に供給するだけでは、この量
は減少しない。しかしながら、本発明は、基本PTAT電圧の利得を減少させる
と共に、抵抗Rgain間の電圧をオフセットする。これによってベース24におけ
る電圧が減少するので、必要な供給電圧も減少することになる。
好ましい近似として、ベース24における電圧を出力電圧よりもVbeだけ高く
することがあげられ、この場合供給電圧Vccは最大出力電圧よりも少なくとも2
Vbe高くなければならない。例えば、温度範囲が0ないし125℃、および利得
が10mV/°Kの温度センサの最大V0は1.25Vである。Vbeは125℃
において約0.414Vである。したがって、最少供給電圧Vccは約2.1Vと
なる。よって、利得が10mV/°C、範囲が0ないし125℃の摂氏温度セン
サは、2.7Vの供給で快調に動作する。
第3図は、電流源IS2および差動増幅器A1による好適な実施である第2図
からのバンド・ギャップ・セル12、およびV0をバッファするための出力増幅
器A2を含む、好適な温度センサ10を示す。電流源IS1は、正電源Vccから
ダイオードD1を通過して接地に流れる電流IS2を供給する、電流源IS2によ
って実施する。電流IS2には3μAが適当である。ダイオードD1は、エミッタ
34が接地およびベース−コレクタ36に接続されている、ダイオード接続状の
npnトランジスタとして実施される。別のnpnトランジスタQ3は、接地に
接続されているエミッタ38、ダイオードD1のベース−コレクタ36に接続さ
れているベース40、および固定利得量でIS2を出力端子20にミラーするコレ
クタ42を有する。これは、トランジスタQ1およびQ2のエミッタ電流、およ
び抵抗Roffを通過するオフセット電流Ioffを供給する。
差動電流増幅器A1は、pnp出力段トランジスタQ4のベースに流れ込むI
Q1−IQ2に等しい差電流を駆動するカレント・ミラーM1を含む。トランジス
タQ4はこの差電流を増幅し、IPTATを供給する。カレント・ミラーM1の一方
側は、ダイオード接続状のpnpトランジスタとして実施されているダイオード
D2を含む。このpnpトランジスタは、Vccに接続されているエミッタ46、
およびトランジスタQ1のコレクタ26に接続されているベース−コレクタ48
を有する。ミラーM1の他方側はpnpトランジスタQ5を含み、pnpトラン
ジスタQ5はダイオードD2のベース−コレクタ48に接続されているベース5
0、Vccに連結されているエミッタ52、およびトランジスタQ2のコレクタ2
8および出力段トランジスタQ4のベース44に接続されているコレクタ54を
有する。トランジスタQ4のエミッタ56はVccに接続されており、そのコレク
タは、増幅器A1の出力32を供給し、トランジスタQ2のベース24に接続さ
れている。
カレント・ミラーM1および出力段トランジスタQ4は共に負フィードバック
経路を形成し、これがバンド・ギャップ・セル12を安定化し、供給電圧Vccに
おける変動に対してそれを不感応にする。例えば、差電流の増大によって、IPT AT
が増大する。更に、これがトランジスタQ2のベース24における電圧を上昇
させ、そのコレクタ電流IQ2を増大させ、結果的に差電流を減少させる。
出力増幅器A2は、バンド・ギャップ・セル12、および読み出し回路のよう
な負荷57の間に接続されており、負荷電流ILを供給し、出力電圧V0に応じて
負荷57を駆動する。増幅器A2がないと、トランジスタQ1およびQ2は負荷
を駆動しなければならない。Q1およびQ2はV0に影響を与えずにいくらかの
電流を供給することができるが、増幅器A2を用いてバッファを設け、広範囲の
負荷条件全体についてV0の保全性を維持することが好ましい。
増幅器A2は、電流ノード58へのコレクタ電流IQ1をミラーするカレント・
ミラーM2を含む。カレント・ミラーM2は、ダイオードD2をミラーM1と共
有し、pnpトランジスタQ6を含む。トランジスタQ6は、D2のベース−コ
レクタ48に接続されているベース60、Vccに連結されているエミッタ62、
およびノード58に接続されているコレクタ64を有する。ダイオードD1のベ
ース−コレクタ36に接続されているベース66、接地に連結されているエミッ
タ68、およびコレクタ70を有するnpnトランジスタQ7が電流ノード58
から基準電流Irefを沈める(sink)ので、IQ1−Irefの差電流がノード5
8から出力トランジスタQ8のベース72に供給される。このトランジスタは、
VCCに連結されているコレクタ74、および出力端子20に接続されているエ
ミッタ76を有する。出力トランジスタQ8は、その電流利得βによって、差電
流IQ1−Irefを増幅し、出力端子20における負荷電流ILの殆どを供給する
。電流利得βには100が適当である。トランジスタQ1およびQ2は、全負荷
電流ILの小さな二次部分、約IL/βを供給するが、これは感知不可能であり、
V0に重大な影響を及ぼすことはない。
第2図および第3図に示す温度センサ10の好適実施例では、トランジスタQ
1が2つの目的を果たした。第1に、これは、基本PTAT電圧を設定するトラ
ンジスタ対Q1/Q2の一部を形成する。第2に、トランジスタQ1はオフセッ
ト抵抗Roffと共に、プログラム可能なオフセット電圧を供給する。しかしなが
ら、基本PTAT電圧ΔVbeを発生するためには、多くの異なる回路構成を用い
ることが可能である。一般化した状況を第4図に示す。ここでは、第2図および
第3図におけるバンド・ギャップ・セル12のようなPTAT電圧源80が、抵
抗RPTAT間の基本PTAT電圧を発生し、これによって、IPTATが抵抗Rgainを
通過する。トランジスタQ1および抵抗Roffの組み合わせによって、抵抗Rgai n
を通過するIPTATの部分が減少するので、出力端子20における出力電圧V0は
、所望のオフセットだけシフトされる。
以上、本発明の代表的な実施例について示しかつ説明したが、数多くの改造や
代替実施例が、当業者には想起しよう。かかる改造や代替実施例は予期されるも
のであり、添付の請求の範囲に規定する本発明の精神および範囲から逸脱するこ
となく得ることができる。
【手続補正書】特許法第184条の4第4項
【提出日】1995年11月29日
【補正内容】
請求の範囲
1.バンド・ギャップ温度センサであって、
第1抵抗RPTATと、
各々、前記第1抵抗を跨いで接続されているベース、コレクタ、および共通接
続されているエミッタを有する第1および第2トランジスタ(Q1,Q2)であ
って、前記抵抗RPTAT間に絶対温度(PTAT)に比例する基本電流を確立する
、異なる電流密度で各コレクタ電流を導通させ、PTAT電流IPTATを前記抵抗
RPTATに通過させる前記トランジスタと、
基準電圧端子(Vee)と、
前記第1トランジスタのベースおよび前記基準電圧端子の間に接続され、IPT AT
の第1部分を導通する第2抵抗Rgainと、
前記トランジスタのエミッタから前記基準電圧端子までの間に接続され、前記
トランジスタにエミッタ電流を供給するバイアス電流源(IS1)と、
IPTATの第2部分を沈め、抵抗Rgainを通過するIPTATの前記第1部分を設定
するオフセット電流源(Roff)と、
から成り、
前記温度センサは、前記エミッタに、オフセット電圧VoffだけシフトしたP
TAT電圧VPTATである、出力電圧V0を生成することによってIPTATに応答し
、前記抵抗Rgainは、所望の温度においてV0が前記基準電圧端子に印加される
電圧と実質的に同一となるように、Voffを設定するように選択されることを特
徴とするバンド・ギャップ温度センサ。
2.前記オフセット電流源は、前記第1トランジスタのベースおよびエミッタ間
に接続され、IPTATの前記第2部分を導通する第3抵抗Roffを含み、Rgainの
Roffに対する比率がVoffを設定するように選択されることを特徴とする請求項
1記載の温度センサ。
3.供給電圧(Vcc)を受け取るための供給電圧端子と、
前記供給電圧端子に接続され、前記トランジスタのコレクタに接続されている
差動入力と、前記第2トランジスタのベースに結合されている出力とを有する差
動増幅器(A1)であって、前記温度センサを安定化させることにより、前記基
本PTAT電圧が前記供給電圧の変化に対して不感応となるようにする前記差動
増幅器と、
を更に備えることを特徴とする請求項1記載の温度センサ。
4.前記出力電圧V0は、約10mV/℃の感度で、摂氏約0度から摂氏約12
5度までの摂氏温度に応答し、前記基準電圧および供給電圧は3ボルト未満だけ
相違することを特徴とする請求項1記載の温度センサ。
5.前記基準電圧は接地基準電位であることを特徴とする請求項1記載の温度セ
ンサ。
6.前記差動増幅器は、
前記供給電圧端子に接続されている電流入力、前記差動入力、および電流出力
を有するカレント・ミラー(M1)と、
前記電流出力に接続されているベースと、電流を抵抗RPTATに供給する電流回
路とを有する出力段トランジスタ(Q4)と、
から成ることを特徴とする請求項3記載の温度センサ。
7.基準電流を発生する基準電流源(IS1)と、
前記基準電流源および前記第1トランジスタのコレクタに接続されている差動
入力を有し、前記第1トランジスタのエミッタに接続されている電流出力を更に
有する出力増幅器(A2)であって、前記第1トランジスタのコレクタ電流を前
記基準電流と比較し、前記電流出力に駆動電流を供給する前記出力増幅器と、
を更に備えていることを特徴とする請求項3、4または5記載の温度センサ。
8.前記第1および第2トランジスタのエミッタは、出力ノード(20)に接続
されており、前記差動および出力増幅器は、
前記第1トランジスタのコレクタに接続されそのコレクタ電流を供給する基準
入力と、前記第2トランジスタのコレクタおよび前記基準電流源にそれぞれ接続
され、前記第1トランジスタのコレクタ電流を導通する第1および第2入力と、
前記第1および第2トランジスタのコレクタ電流間の差、ならびに前記第1トラ
ンジスタのコレクタ電流および前記基準電流間の差をそれぞれ供給する第1およ
び第2電流出力とを有するカレント・ミラー(M1、M2)と、
前記第1電流出力に接続されているベースと、抵抗RPTATに電流を供給する電
流回路とを有する出力段トランジスタ(Q4)と、
前記第2電流出力に接続されているベースと、前記出力ノードにおいて電流を
供給する電流回路とを有する駆動トランジスタ(Q8)と、
から成ることを特徴とする請求項7記載の温度センサ。
9.前記出力電圧V0は、約10mV/°Cの感度で、摂氏約0度から摂氏約1
25度までの摂氏温度に応答し、前記基準電圧は接地電位であり、前記供給電圧
は3ボルト未満であることを特徴とする請求項8記載の温度センサ。
【手続補正書】特許法第184条の8第1項
【提出日】1996年12月17日
【補正内容】
請求の範囲
1.バンド・ギャップ温度センサであって、
第1抵抗RPTATと、
各々、前記第1抵抗を介して接続されているベース、コレクタ、および共通接
続されているエミッタを有する第1および第2トランジスタ(Q1,Q2)であ
って、前記抵抗RPTAT間に絶対温度に比例する(PTAT)基本電流を確立する
、異なる電流密度で各コレクタ電流を導通させ、PTAT電流IPTATを前記抵抗
RPTATに流させる前記トランジスタと、
基準電圧端子(Vee)と、
前記第1トランジスタのベースおよび前記基準電圧端子の間に接続され、IPT AT
の第1部分を導通する第2抵抗Rgainと、
前記トランジスタのエミッタから前記基準電圧端子までの間に接続され、前記
トランジスタにエミッタ電流を供給するバイアス電流源(IS1)と、
前記第1トランジスタのベースに接続され、IPTATの第2部分を沈め、抵抗Rgain
を流れるIPTATの前記第1部分を設定するオフセット電流源(Roff)と、
から成り、
前記温度センサは、前記エミッタに、オフセット電圧VoffだけシフトしたP
TAT電圧VPTATである、出力電圧V0を生成することによってIPTATに応答し
、前記抵抗Rgainは、所望の温度においてV0が前記基準電圧端子に印加される
電圧と実質的に同一となるように、Voffを設定するように選択されることを特
徴とするバンド・ギャップ温度センサ。
2.前記オフセット電流源は、前記第1トランジスタのベースおよびエミッタ間
に接続され、IPTATの前記第2部分を導通する第3抵抗Roffを含み、Rgainの
Roffに対する比率がVoffを設定するように選択されることを特徴とする請求項
1記載の温度センサ。
3.供給電圧(Vcc)を受け取るための供給電圧端子と、
前記供給電圧端子に接続され、前記トランジスタのコレクタに接続されている
差動入力と、前記第2トランジスタのベースに結合されている出力とを有する差
動増幅器(A1)であって、前記温度センサを安定化させることにより、前記基
本PTAT電圧が前記供給電圧の変化に対して不感応となるようにする前記差動
増幅器と、
を更に備えることを特徴とする請求項1記載の温度センサ。
4.前記出力電圧V0は、約10mV/℃の感度で、摂氏約0度から摂氏約12
5度までの摂氏温度に応答し、前記基準電圧および供給電圧は3ボルト未満だけ
相違することを特徴とする請求項3記載の温度センサ。
5.前記基準電圧は接地基準電位であることを特徴とする請求項1記載の温度セ
ンサ。
6.前記差動増幅器は、
前記供給電圧端子に接続されそこから電流を引き出す電流入力、前記差動入力
、および電流出力を有するカレント・ミラー(M1)であって、前記差動入力は
トランジスタのコレクタに接続され、電流出力は前記コレクタ電流間の差に略々
等しい差電流を供給するようにコレクタ電流を供給すること、
前記電流出力に接続されているベースと、PTAT電流を抵抗RPTATに供給す
るように前記差電流を増幅するコレクターエミッタ回路とを有する出力段トラン
ジスタ(Q4)と、
から成ることを特徴とする請求項3記載の温度センサ。
7.基準電流を発生する基準電流源(IS1)と、
前記基準電流源および前記第1トランジスタのコレクタに接続されている差動
入力を有し、前記第1トランジスタのエミッタに接続されている電流出力を更に
有する出力増幅器(A2)であって、前記第1トランジスタのコレクタ電流を前
記基準電流と比較し、前記電流出力に駆動電流を供給する前記出力増幅器と、
を更に備えていることを特徴とする請求項3、4または5のいずれかに記載の温
度センサ。
8.前記第1および第2トランジスタのエミッタは、出力ノード(20)に接続
されており、前記差動および出力増幅器は、
前記第1トランジスタのコレクタに接続されそのコレクタ電流を供給する基準
入力と、前記第2トランジスタのコレクタおよび前記基準電流源にそれぞれ接続
され、前記第1トランジスタのコレクタ電流を導通する第1および第2入力と、
前記第1および第2トランジスタのコレクタ電流間の差、ならびに前記第1トラ
ンジスタのコレクタ電流および前記基準電流間の差をそれぞれ供給する第1およ
び第2電流出力とを有するカレント・ミラー(M1、M2)と、
前記第1電流出力に接続されているベースと、抵抗RPTATに電流を供給するコ
レクターエミッタ回路とを有する出力段トランジスタ(Q4)と、
前記第2電流出力に接続されているベースと、前記出力ノードにおいて電流を
供給するコレクターエミッタ回路とを有する駆動トランジスタ(Q8)と、
から成ることを特徴とする請求項7記載の温度センサ。
9.前記出力電圧V0は、約10mV/°Cの感度で、摂氏約0度から摂氏約1
25度までの摂氏温度に応答し、前記基準電圧は接地電位であり、前記供給電圧
は3ボルト未満であることを特徴とする請求項8記載の温度センサ。
10.温度センサであって、
基準電圧端子(Vee)と、
電流ノードにおいてPTAT電流IPTATを発生する、絶対温度比例(PTAT
)電流源と、
前記基準電圧端子および前記電流ノード間に接続され、前記PTAT電流の第
1部分を導通する第1抵抗Rgainと、
前記電流ノードに接続されているベース、コレクタ、およびエミッタ電流を導
通するエミッタを有し、さらにベース−エミッタ電圧を有するトランジスタと、
前記トランジスタのベースおよびエミッタ間に接続され、前記PTAT電流の
第2部分を導通する第2抵抗(Roff)と、
前記エミッタおよび前記基準電圧端子間に接続され、前記エミッタ電流および
前記PTAT電流の前記第2部分を供給する第2電流源(IS1)と、
から成り、
前記PTAT電流の前記第1および第2部分は、それぞれ、抵抗Rgainおよび
Roffを通過し、前記トランジスタのベース−エミッタ電圧は共に、前記エミッ
タにおいて、オフセット電圧VoffだけずらしたPTAT電圧VPTATである出力
電圧V0を生成し、RgainのRoffに対する比率は、所望の温度においてV0が前
記基準電圧端子に印加される電圧に実質的に同一となるように、前記オフセット
電圧を設定するよう選択されることを特徴とする温度センサ。
【手続補正書】特許法第184条の8第1項
【提出日】1997年5月20日
【補正内容】
発明の概要
本発明は、オフセット電圧VoffだけPTAT電圧VPTATをシフトした出力電
圧V0を所望の温度範囲にわたって発生するが、従来の温度センサよりも設計が
単純であり、オフセットを正確にプログラム可能な温度センサを提供する。
これは、第1レジスタ間に基本PTAT電圧を発生し、PTAT電流IPTATを
生成する、バンド・ギャップ・セルによって達成する。第1抵抗から基準電圧端
子の間に第2抵抗を接続し、電圧利得を与える。トランジスタは、第1および第
2抵抗の間に接続されているベース、供給電圧に連結されているコレクタ、およ
びV0を発生する出力端子に接続されているエミッタを有する。トランジスタの
ベース−エミッタ電圧は、オフセット電圧Voffの一部分を与える。トランジス
タのベース−エミッタ接合間に第3レジスタを接続し、第2抵抗を通過するIPT AT
の部分を減少させ、Voffの残りの部分を与える。トランジスタのエミッタお
よび基準電圧端子の間に電流源を配置し、そのエミッタ電流を供給すると共に、
第3抵抗に電流を供給する。
オフセット電圧Voffの設定は、所望温度範囲の下端において基準電圧端子に
印加される電圧にV0が等しくなるまで、第3抵抗を調節することによって行う
。次に、第1抵抗を調節することによって、VPTATの所望の利得を設定する。
本発明のよりよい理解のため、およびいかにしてこれを実施するかを示すため
に、これより一例として添付図面を参照する。
図面の簡単な説明
第1図は、本発明のセンサの出力電圧対絶対温度の関係を示すグラフである。
本発明を用いず、トランジスタQ1およびQ2のベース電流を無視すると、IPT AT
は抵抗Rgainを通過することになる。
トランジスタQ1およびQ2のコレクタ26および28を通過するコレクタ電
流IQ1およびIQ2は、それぞれ、100が適当である電流利得を有する差動電流
増幅器A1に入力される。増幅器の出力32は、高電圧源Vccおよびトランジス
タQ2のベース24間に接続され、IPTATを供給することにより(Q2のベース
電流の二次効果は無視する)、抵抗RPTAT間の基本PTAT電圧を維持する。増
幅器A1の目的は、バンド・ギャップ・セルが供給電圧Vccの変化に感応しない
ようにすることである。あるいは、差動電圧増幅器を用い、プル抵抗(pull resi
stor)によってその差動入力および出力32を高電圧源に接続してもよい。
Roffがない場合、出力電圧は、抵抗RPTATの最上部から取り出すことになり
、以下の式で与えられる。
RgainのRPTATに対する比率は、温度センサに所望の利得を選択するように設
定され、従来の出力電圧V0はPTATであり、したがって、大きなオフセット
電圧を組み入れることになる。
本発明によれば、抵抗RoffがトランジスタQ1のベース22およびエミッタ
16間に接続され、出力電圧V0は出力端子20において読み出される。出力端
子20において出力電圧を取り出す効果は2つある。第1に、トランジスタQ1
のベース−エミッタ電圧は、抵抗Rgain間のPTAT電圧から減算され、所望の
オフセットVoffの一部を与える。第2に、出力電圧V0は、電流源IS1間の電
圧を低下させることによって、所望の温度において0Vに低下させることができ
る。
トランジスタQ1のベース−エミッタ接合間に抵抗Roffを接続することの効
果は、抵抗RPTATからIPTATの一部を沈ませる電流源を与えることにより、抵抗
Rgainを通過するIPTATの部分を減らすことである。これによって、所望のオフ
セットVoffの残りの部分だけ、抵抗Rgain間の電圧が低下し、V0も同じ量だけ
低下することになる。
トランジスタQ1のベース−エミッタ電圧は温度の関数であるので、そのベー
ス−エミッタ接合間に抵抗Roffを接続し出力を移動させることにより、出力電
圧V0の利得増加が得られるという付加的な効果がある。これによって、基本P
TAT電圧および抵抗Rgainによって供給しなければならない利得量が減少し、
更に、センサを駆動するために必要な供給電圧Vccが低下する。
出力電圧V0についての特性方程式は、以下の導出によって与えられる。まず
、抵抗Rgain間の電圧を記述する。
Rgain=(IPTAT−IROff)Rgain (5)
ここで、IPTAT=ΔVbe/RPTAT、およびIoff=Vbe1/Roffである。これら
の関係を式5に代入すると、以下の式が得られる。
したがって、ベース−エミッタ電圧だけシフト・ダウンしたVRgainである出力
電圧は、以下の式で与えられる。
トランジスタのベース−エミッタ電圧は、以下の式で与えられる。
Vbe=Eg−BTk (8)
ここで、Egはバンド・ギャップ電圧、Bは定数である。Egは、処理パラメータ
、バイアス電流レベル、およびトランジスタの幾何学的形状とは独立しており、
したがって、シリコンでは約1.17Vの一定基準値を与える。定数Bは、バイ
アス電流および処理に依存し、2mV/°Kの典型値を有する。
式8のVbeについての関係を式7に代入し、PTATである電圧成分を一定電
圧オフセットから分離するように整理すると、次の式が得られる。
したがって、所望のオフセット電圧Voffは次の式で与えられる。
また、出力端子20において発生するPTAT電圧VPTATは、次のようになる。
したがって、オフセット電圧Voffは、Rgain/Roffの比率を選択することに
よって設定され、VPTATの利得は、RPTATの抵抗値を選択することによって較正
される。実際には、Egは認知可能には変動しないので、Rgain/Roffは未調節
で設定可能である。Vbeの傾斜は変動するので、Voutが所望値、例えば、25
℃においてVout=0.25Vに等しくなるまで、RPTATを調節することができ
る。
この構成には、温度センサを駆動するために必要な供給電圧Vccの量を減らす
という、付加的な利点がある。供給電圧は、最大所望温度に対するトランジスタ
Q2のベース24におけるおおよその電圧に、増幅器A1のVbeを加算したもの
を供給する必要がある。出力にオフセット電圧を単に供給するだけでは、この量
は減少しない。しかしながら、本発明は、基本PTAT電圧の利得を減少させる
と共に、抵抗Rgain間の電圧をオフセットする。これによってベース24におけ
る電圧が減少するので、必要な供給電圧も減少することになる。
好ましい近似として、ベース24における電圧を出力電圧よりもVbeだけ高く
することがあげられ、この場合供給電圧Vccは最大出力電圧よりも少なくとも2
Vbe高くなければならない。例えば、温度範囲が0ないし125℃、および利得
が10mV/°Kの温度センサの最大V0は1.25Vである。Vbeは125℃
において約0.414Vである。したがって、最少供給電圧Vccは約2.1Vと
なる。よって、利得が10mV/°C、範囲が0ないし125℃の摂氏温度セン
サは、2.7Vの供給で快調に動作する。
第3図は、電流源IS2および差動増幅器A1による好適な実施である第2図
からのバンド・ギャップ・セル12、およびV0をバッファするための出力増幅
器A2を含む、好適な温度センサ10を示す。電流源IS1は、正電源Vccから
ダイオードD1を通過して接地に流れる電流IS2を供給する、電流源IS2によ
って実施する。電流IS2には3μAが適当である。ダイオードD1は、エミッタ
34が接地およびベース−コレクタ36に接続されている、ダイオード接続状の
npnトランジスタとして実施される。別のnpnトランジスタQ3は、接地に
接続されているエミッタ38、ダイオードD1のベース−コレクタ36に接続さ
れているベース40、および固定利得量でIS2を出力端子20にミラーするコレ
クタ42を有する。これは、トランジスタQ1およびQ2のエミッタ電流、およ
び抵抗Roffを通過するオフセット電流Ioffを供給する。
差動電流増幅器A1は、pnp出力段トランジスタQ4のベースに流れ込むIQ1
−IQ2に等しい差電流を駆動するカレント・ミラーM1を含む。トランジスタ
Q4はこの差電流を増幅し、IPTATを供給する。カレント・ミラーM1の一方側
は、ダイオード接続状のpnpトランジスタとして実施されているダイオードD
2を含む。このpnpトランジスタは、Vccに接続されているエミッタ46、お
よびトランジスタQ1のコレクタ26に接続されているベース−コレクタ48を
有する。ミラーM1の他方側はpnpトランジスタQ5を含み、pnpトランジ
スタQ5はダイオードD2のベースーコレクタ48に接続されているベース50
、Vccに連結されているエミッタ52、およびトランジスタQ2のコレクタ28
および出力段トランジスタQ4のベース44に接続されているコレクタ54を有
する。トランジスタQ4のエミッタ56はVccに接続されており、そのコレクタ
は、増幅器A1の出力32を供給し、トランジスタQ2のベース24に接続され
ている。
カレント・ミラーM1および出力段トランジスタQ4は共に負フィードバック
経路を形成し、これがバンド・ギャップ・セル12を安定化し、供給電圧Vccに
おける変動に対してそれを不感応にする。例えば、差電流の増大によって、IPT AT
が増大する。更に、これがトランジスタQ2のベース24における電圧を上昇
させ、そのコレクタ電流IQ2を増大させ、結果的に差電流を減少させる。
出力増幅器A2は、バンド・ギャップ・セル12、および読み出し回路のよう
な負荷57の間に接続されており、負荷電流ILを供給し、出力電圧V0に応じて
負荷57を駆動する。増幅器A2がないと、トランジスタQ1およびQ2は負荷
を駆動しなければならない。Q1およびQ2はV0に影響を与えずにいくらかの
電流を供給することができるが、増幅器A2を用いてバッファを設け、広範囲の
負荷条件全体についてV0の保全性を維持することが好ましい。
増幅器A2は、電流ノード58へのコレクタ電流IQ1をミラーするカレント・
ミラーM2を含む。カレント・ミラーM2は、ダイオードD2をミラーM1と共
有し、pnpトランジスタQ6を含む。
請求の範囲
1.バンド・ギャップ温度センサであって、
第1抵抗RPTATと、
各々、前記第1抵抗を跨いで接続されているベース、コレクタ、および共通接
続されているエミッタを有する第1および第2トランジスタ(Q1,Q2)であ
って、前記抵抗RPTAT間に絶対温度に比例する(PTAT)基本電流を確立する
、異なる電流密度で各コレクタ電流を導通させ、PTAT電流IPTATを前記抵抗
RPTATに通過させる前記トランジスタと、
基準電圧端子(Vee)と、
前記第1トランジスタのベースおよび前記基準電圧端子の間に接続され、IPT AT
の第1部分を導通する第2抵抗Rgainと、
前記トランジスタのエミッタから前記基準電圧端子までの間に接続され、前記
トランジスタにエミッタ電流を供給するバイアス電流源(IS1)と、
IPTATの第2部分を沈め、抵抗Rgainを通過するIPTATの前記第1部分を設定
するオフセット電流源(Roff)と、
から成り、
前記温度センサは、前記エミッタに、オフセット電圧VoffだけシフトしたP
TAT電圧VPTATである、出力電圧V0を生成することによってIPTATに応答し
、前記抵抗Rgainは、所望の温度においてV0が前記基準電圧端子に印加される
電圧と実質的に同一となるように、Voffを設定するように選択されることを特
徴とするバンド・ギャップ温度センサ。
2.前記オフセット電流源は、前記第1トランジスタのベースおよびエミッタ間
に接続され、IPTATの前記第2部分を導通する第3抵抗Roffを含み、Rgainの
Roffに対する比率がVoffを設定するように選択されることを特徴とする請求項
1記載の温度センサ。
3.供給電圧(Vcc)を受け取るための供給電圧端子と、
前記供給電圧端子に接続され、前記トランジスタのコレクタに接続されている
差動入力と、前記第2トランジスタのベースに結合されている出力とを有する差
動増幅器(A1)であって、前記温度センサを安定化させることにより、前記基
本PTAT電圧が前記供給電圧の変化に対して不感応となるようにする前記差動
増幅器と、
を更に備えることを特徴とする請求項1記載の温度センサ。
4.前記出力電圧V0は、約10mV/℃の感度で、摂氏約0度から摂氏約12
5度までの摂氏温度に応答し、前記基準電圧および供給電圧は3ボルト未満だけ
相違することを特徴とする請求項3記載の温度センサ。
5.前記基準電圧は接地基準電位であることを特徴とする請求項1記載の温度セ
ンサ。
6.前記差動増幅器は、
前記供給電圧端子に接続されている電流入力、前記差動入力、および電流出力
を有するカレント・ミラー(M1)と、
前記電流出力に接続されているベースと、電流を抵抗RPTATに供給する電流回
路とを有する出力段トランジスタ(Q4)と、
から成ることを特徴とする請求項3記載の温度センサ。
7.基準電流を発生する基準電流源(IS1)と、
前記基準電流源および前記第1トランジスタのコレクタに接続されている差動
入力を有し、前記第1トランジスタのエミッタに接続されている電流出力を更に
有する出力増幅器(A2)であって、前記第1トランジスタのコレクタ電流を前
記基準電流と比較し、前記電流出力に駆動電流を供給する前記出力増幅器と、
を更に備えていることを特徴とする請求項3、4または5記載の温度センサ。
8.前記第1および第2トランジスタのエミッタは、出力ノード(20)に接続
されており、前記差動および出力増幅器は、
前記第1トランジスタのコレクタに接続されそのコレクタ電流を供給する基準
入力と、前記第2トランジスタのコレクタおよび前記基準電流源にそれぞれ接続
され、前記第1トランジスタのコレクタ電流を導通する第1および第2入力と、
前記第1および第2トランジスタのコレクタ電流間の差、ならびに前記第1トラ
ンジスタのコレクタ電流および前記基準電流間の差をそれぞれ供給する第1およ
び第2電流出力とを有するカレント・ミラー(M1、M2)と、
前記第1電流出力に接続されているベースと、抵抗RPTATに電流を供給する電
流回路とを有する出力段トランジスタ(Q4)と、
前記第2電流出力に接続されているベースと、前記出力ノードにおいて電流を
供給する電流回路とを有する駆動トランジスタ(Q8)と、
から成ることを特徴とする請求項7記載の温度センサ。
9.前記出力電圧V0は、約10mV/°Cの感度で、摂氏約0度から摂氏約1
25度までの摂氏温度に応答し、前記基準電圧は接地電位であり、前記供給電圧
は3ボルト未満であることを特徴とする請求項8記載の温度センサ。
10.温度センサであって、
基準電圧端子(Vee)と、
電流ノードにおいてPTAT電流IPTATを発生する、絶対温度比例(PTAT
)電流源と、
前記基準電圧端子および前記電流ノード間に接続され、前記PTAT電流の第
1部分を導通する第1抵抗Rgainと、
前記電流ノードに接続されているベース、コレクタ、およびエミッタ電流を導
通するエミッタを有し、ベース−エミッタ電圧を有するトランジスタと、
前記トランジスタのベースおよびエミッタ間に接続され、前記PTAT電流の
第2部分を導通する第2抵抗(Roff)と、
前記エミッタおよび前記基準電圧端子間に接続され、前記エミッタ電流および
前記PTAT電流の前記第2部分を供給する第2電流源(IS1)と、
から成り、
前記PTAT電流の前記第1および第2部分は、それぞれ、抵抗Rgainおよび
Roffを通過し、前記トランジスタのベース−エミッタ電圧は共に、前記エミッ
タにおいて、オフセット電圧VoffだけずらしたPTAT電圧VPTATである出力
電圧V0を生成し、RgainのRoffに対する比率は、所望の温度においてV0が前
記基準電圧端子に印加される電圧に実質的に同一となるように、前記オフセット
電圧を設定するよう選択されることを特徴とする温度センサ。
【図1】
【図2】
【図4】
【図3】
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE,
DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M
C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG
,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN,
TD,TG),AT,AU,BB,BG,BR,BY,
CA,CH,CN,CZ,DE,DK,ES,FI,G
B,HU,JP,KP,KR,KZ,LK,LU,LV
,MG,MN,MW,NO,NZ,PL,PT,RO,
RU,SD,SE,SK,UA,UZ,VN
【要約の続き】
で、第3抵抗(Roff)を調節する。また、VPTA
Tの利得は、第1抵抗(RPTAT)を調節することに
よって設定する。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1.バンド・ギャップ温度センサであって、 第1抵抗RPTATと、 各々、前記第1抵抗を跨いで接続されているベース、コレクタ、および共通接 続されているエミッタを有する第1および第2トランジスタ(Q1,Q2)であ って、前記抵抗RPTAT間に絶対温度に比例する(PTAT)基本電流を確立 する、異なる電流密度で各コレクタ電流を導通させ、PTAT電流IPTATを前記 抵抗RPTATに通過させる前記トランジスタと、 基準電圧端子(Vee)と、 前記第1トランジスタのベースおよび前記基準電圧端子の間に接続され、IPT AT の第1部分を導通する第2抵抗Rgainと、 前記トランジスタのエミッタから前記基準電圧端子までの間に接続され、前記 トランジスタにエミッタ電流を供給するバイアス電流源(IS1)と、 IPTATの第2部分を沈め、抵抗Rgainを通過するIPTATの前記第1部分を設定 するオフセット電流源(Roff)と、 から成り、 前記温度センサは、前記エミッタに、オフセット電圧VoffだけシフトしたP TAT電圧VPTATである、出力電圧V0を生成することによってIPTATに応答し 、前記抵抗Rgainは、所望の温度においてV0が前記基準電圧端子に印加される 電圧と実質的に同一となるように、Voffを設定するように選択されることを特 徴とするバンド・ギャップ温度センサ。 2.前記オフセット電流源は、前記第1トランジスタのベースおよびエミッタ間 に接続され、IPTATの前記第2部分を導通する第3抵抗Roffを含み、Rgainの Roffに対する比率がVoffを設定するように選択されることを特徴とする請求項 1記載の温度センサ。 3.供給電圧(Vcc)を受け取るための供給電圧端子と、 前記供給電圧端子に接続され、前記トランジスタのコレクタに接続されている 差動入力と、前記第2トランジスタのベースに結合されている出力とを有する差 動増幅器(A1)であって、前記温度センサを安定化させることにより、前記基 本PTAT電圧が前記供給電圧の変化に対して不感応となるようにする前記差動 増幅器と、 を更に備えることを特徴とする請求項1または2記載の温度センサ。 4.前記出力電圧V0は、約10mV/℃の感度で、摂氏約0度から摂氏約12 5度までの摂氏温度に応答し、前記基準電圧および供給電圧は3ボルト未満だけ 相違することを特徴とする請求項1、2または3記載の温度センサ。 5.前記基準電圧は接地基準電位であることを特徴とする請求項1、2、3また は4記載の温度センサ。 6.前記差動増幅器は、 前記供給電圧端子に接続されている電流入力、前記差動入力、および電流出力 を有するカレント・ミラー(M1)と、 前記電流出力に接続されているベースと、電流を抵抗RPTATに供給する電流回 路とを有する出力段トランジスタ(Q4)と、 から成ることを特徴とする請求項3、4または5記載の温度センサ。 7.基準電流を発生する基準電流源(IS1)と、 前記基準電流源および前記第1トランジスタのコレクタに接続されている差動 入力を有し、前記第1トランジスタのエミッタに接続されている電流出力を更に 有する出力増幅器(A2)であって、前記第1トランジスタのコレクタ電流を前 記基準電流と比較し、前記電流出力に駆動電流を供給する前記出力増幅器と、 を更に備えていることを特徴とする請求項3、4または5記載の温度センサ。 8.前記第1および第2トランジスタのエミッタは、出力ノード(20)に接続 されており、前記差動および出力増幅器は、 前記第1トランジスタのコレクタに接続されそのコレクタ電流を供給する基準 入力と、前記第2トランジスタのコレクタおよび前記基準電流源にそれぞれ接続 され、前記第1トランジスタのコレクタ電流を導通する第1および第2入力と、 前記第1および第2トランジスタのコレクタ電流間の差、ならびに前記第1トラ ンジスタのコレクタ電流および前記基準電流間の差をそれぞれ供給する第1およ び第2電流出力とを有するカレント・ミラー(M1、M2)と、 前記第1電流出力に接続されているベースと、抵抗RPTATに電流を供給する電 流回路とを有する出力段トランジスタ(Q4)と、 前記第2電流出力に接続されているベースと、前記出力ノードにおいて電流を 供給する電流回路とを有する駆動トランジスタ(Q8)と、 から成ることを特徴とする請求項7記載の温度センサ。 9.前記出力電圧V0は、約10mV/°Cの感度で、摂氏約0度から摂氏約1 25度までの摂氏温度に応答し、前記基準電圧は接地電位であり、前記供給電圧 は3ボルト未満であることを特徴とする請求項8記載の温度センサ。
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