JPH11509401A - プロテアーゼ活性低下型のHaemophilus Hin47の類似体 - Google Patents

プロテアーゼ活性低下型のHaemophilus Hin47の類似体

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JPH11509401A JP8505329A JP50532996A JPH11509401A JP H11509401 A JPH11509401 A JP H11509401A JP 8505329 A JP8505329 A JP 8505329A JP 50532996 A JP50532996 A JP 50532996A JP H11509401 A JPH11509401 A JP H11509401A
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Abstract

(57)【要約】 プロテアーゼ活性が天然Hin47タンパク質の10%以下であり、その免疫原性が実質的に天然Hin47タンパク質と同じである分離・精製したHaemophilus influenzae菌由来Hin47タンパク質類似体。細胞に導入されて、その増殖によりHin47タンパク質の類似体を産生する組み換えプラスミドに供給されるHin47タンパク質の類似体をコードする分離・精製した核酸分子。ワクチンとして調製され、ヒトを含む宿主へのインビボ投与に使用された場合に、Hin47タンパク質または宿主内でHin47タンパク質と特異的に反応する抗体の産生を誘起できるタンパク質を合成するHaemophilus influenzaeのようなHaemophilus菌種を含む細菌性病原菌が原因で発症する病気に対する防御作用があるHin47タンパク質類似体から成る免疫原性物質およびコーデングする核酸。このHin47タンパク質類似体およびそれをコーデングする核酸は診断分野に適用可能。

Description

【発明の詳細な説明】 プロテアーゼ活性低下型のHaemophilus Hin47の類似体 発明の分野 本発明は免疫学の分野の、特に、Haemophilus属の菌種から生産される免疫原 および抗原に関する。 関連出願のリファレンス 本出願は1994年8月26日申請の米国特許出願番号08/296、149 の一部継続出願であり、これ自体は1994年7月21日申請の米国特許出願番 号08/278、091の一部継続出願である。 発明の背景 Haemophilus influenzae(ヘモフィルス属インフルエンザ菌)は、ヒトに、髄 膜炎、喉頭蓋炎、肺炎、中耳炎などの種々の病気を発症させる微生物である。H. influenzae菌のb型(Hib)は、5才以下の小児における細菌性髄膜炎の主な 原因菌である。この病気の防御抗体は微生物の夾膜多糖から誘導して生産するが 、その場合、精製した燐酸ポリリボシル・リボトール(PRP)を抗原に使って 製造したワクチンが開発されている。このワクチンの免疫効果は成人では90% であり、生後24カ月の小児では24%以上であるが、生後24カ月以下の小児 には免疫効果はない(Zangwill et al,1994)。(リファレンスは本申請の最後 に示した参考文献リストに示してあり、そのリストの中 の各参考文献はそれ自体で完結された形になっており内容が分かるので、それ以 上の別の文献を必要としないようになっている。)他の多糖タンパク由来の抗原 と同様に、このPRPではT−ヘルパ細胞の増殖はなく、再免疫が二次免疫応答 や記憶細胞の増加を誘発するようなことはない。PRP多糖と蛋白質キャリアー が接合されることで、ワクチンにTー細胞からの独立特性が付与され、実質的に 、PRP抗原に対する免疫応答力が強化されることになる。最近では、4種類の PRPーキャリア・接合ワクチンが入手可能である。これらのワクチンはいずれ も、Haemophilus influenzae菌のb型・夾膜多糖がジフテリア類毒素、破傷風類 毒素、または、Neisseria meningtidis(髄膜炎菌)外層膜タンパク質と接合し たものをベースにしている。これらのHaemophilus influenzae菌b型接合ワクチ ンは細菌性髄膜炎の発症を劇的に減少させることに成功している(Schoendorf et al,1994)。 Haemophilus influenzae菌の血清型はaからfまでの6種類があり、その夾膜 多糖の種類により識別する。最近のHaemophilus菌由来接合型ワクチンは、他の 侵襲型のタイプ分けが可能な菌株(aおよびc型)に対し防御力がない。もっと 重要なことは、これらのワクチンが、産後の敗血症、新生児の敗血症、肺炎、中 耳炎の通常の原因菌であるタイプ分けが不可能な菌株(N THi)に対しての防御力がないことである。中耳炎は低年齢の小児がかかる最 もありふれた病気であり、すべての小児の約70%が7才までに少なくとも一回 はこの病気を経験する。この中耳炎が慢性化すると小児の聴覚障害、言語障害、 知覚障害の原因となる。この中耳炎の原因の約50%はStreptococcus pneumoni ae(肺炎連鎖球菌)による感染、約30%がHaemophilus influenzae(ヘモフィ ルス属インフルエンザ菌)のタイプ分けが不可能な菌株が原因であり、残り約2 0%はMoraxella(Branhamella)catarrhalis菌による感染が原因である。米国だ けでも、中耳炎の治療費は年間10億から20億ドルに上り、抗生物質、扁桃摘 出やアデノイド切除、鼓膜切開手術の費用に使われているのである。H.influen zae菌が関係する病気に対する普遍的な防御法として、特に、2才から6才まで の小児、その他のハイリスク群を守る方法として、保存的で、非対応、非夾膜型 のH.influenzae菌由来の免疫原の供給が待たれていたところである。H.influe nzaeのタイプ分けが不可能な菌株は高齢者や、特に、呼吸器系の感染を受け易い ヒトにおける肺炎の重要な病原菌でもある。このように、H.influenzae菌由来 の抗原に対する需要があり、それが供給されれば、H.influenzae菌の多くの血 清型に対しての防御能のある免疫薬剤の成分として利用できることになるのであ る。199 2年7月9日公開のPTC出願WO・92/10936(レファレンスとして当 該申請書にも掲載)には、このH.influenzae菌から得られた分子量47、00 0の外層膜タンパク質について触れており、アドヘシンであるとして報告されて おり、Hin47と命名され、H.influenzae菌からの単離体で、免疫学的には 、このH.influenzaeはタイプ分け不可能な菌とb型との中間に位置するとしてい る。遺伝子コーディングされたHin47におけるアミノ酸の配列とヌクレオチ ドの塩基配列は、1992年5月26日から30日まで米国ニューオリンズで開 催された全米微生物学会で発表されている。これらの配列については、1994 年1月6日に公開されたPCT申請WO・94/00149にも発表されており 、本申請書でもレファレンスとして掲載している。 このHin47タンパク質はHaemophilus influenzae菌株由来のタンパク質の ひとつとして分類され、アドヘシンであると報告されているので、Haemophilusi nfluenzae菌が原因で発症した病気やHin47を産生するようなその他の細菌 性病原体が原因となっている病気の診断やワクチンとして利用できるし、さらに 、Hin47に特異的に反応する抗体の産生を誘起できるタンパク質として利用 できるのである。 このHin47タンパク質を抗原として、抗ーHi n47抗体を産生を誘起させるタンパク質として診断で使用する場合には、デメ リットもある。つまり、これは、本申請者が予期せずして偶然に発見したことで あるが、このHin47にはプロテアーゼ活性があり、そのために、Hin47 内で自己消化が起こり、その中に混入している他の抗原のタンパク質分解を起こ すことである。そこで、抗原として使用できるようにするために、あるいは、ワ クチンのような免疫剤や他の免疫原のキャリアーとして、あるいは、診断薬の生 産用として使用できるようにするためには、このタンパク質分解活性を減少させ たHin47タンパク質類似体を合成し供給することが望まれる(ここでは、こ のHin47タンパク質類似体を突然変異体または誘導体と呼ぶ場合もある)。 発明の要約 本発明の目的は、プロテアーゼ活性を低下させたHaemophilus菌由来のHin 47タンパク質類似体を供給することである。 本発明の態様の一つは、分離・精製したHaemophilus菌由来のHin47タン パク質類似体を供給することであり、その類似体のプロテアーゼの活性を自然界 に存在する天然のHin47の活性の約10%にまで低下させたものである。こ のHin47類似体は、本質的に、天然のHin47タンパク質と同じ免疫原性 を 持っていることが望ましい。本発明で供給する類似体は、天然のHin47を化 学的、生化学的方法または遺伝子修飾を加えることで合成・生産する。 本発明の実施例では、遺伝子修飾により合成させる場合に、そのプロテアーゼ 活性を低下させるために、プロテアーゼ活性を起こさせている天然Hin47の 中の少なくとも一個のアミノ酸を除去するか、または、別のアミノ酸で置換する 。さらに、このプロテアーゼ活性を低下させるための別の方法として、少なくと も1個のアミノ酸を天然のHin47タンパク質のアミノ酸配列に挿入する。除 去されるか、または、置換される少なくとも一個のアミノ酸は、天然Hin47 の中にあるアミノ酸195から201までの中の一つが選択されるが、特に、セ リンー197が除去されるか、別のアミノ酸であるアラニン、システイン、トレ オニンで置換される。さらに、除去されるか、または、置換される少なくとも一 個のアミノ酸として、Hisー91があり、これは除去するか、アラニン、シン ン、アルギニンで置換する。除去されるか、または、置換される少なくとも一個 のアミノ酸として、Aspー121があり、これは除去するか、アラニンで置換 する。さらに、別の方法として、天然Hin47分子の中の複数のアミノ酸を除 去または置換させることでも生産できる。複数のアミノ酸として、Hisー91 および セリンー197があり、これらを除去するか、Alaー91およびAlaー19 7で置換することによって、Hin47類似体タンパク質であるH91A/S1 97Aを合成・生産できる。さらに、複数のアミノ酸として、Hisー91、A spー121、Serー197があり、これらも除去するか、Alaー121お よびAlaー197で置換することによって、Hin47類似体タンパク質であ るH91A/D121A/S197Aを合成・生産できる。この発明で供給され るHin47類似体のうちのいくつかについて、その特性要約を表3に示した。 Hin47の突然変異体であるD121Eだけには、実質的なプロテアーゼ活性 が残っていることを示している。 本発明の別の態様として、分離精製した核酸分子を供給する。この核酸分子は 、Haemophilus influenzaHin 47タンパク質をコーディングするHaemophilus inf luenza hin 47の突然変異遺伝子から成っており、そのプロテアーゼ活性は天然 Hin47タンパク質の10%以下に低下したものになっている。この突然変異 hin47遺伝子は上記のHin47類似体のいずれの型のタンパク質もコードする 。この突然変異遺伝子は野生型hin47遺伝子の部位特異的突然変異誘発により産 生されることが望ましい。この核酸分子は、宿主の形質転換に使用される組み換 えプラスミドに挿入される。こ こで使用されるプラスミドはDSー1011ー1ー1であり、これは1994年 7月27日付けでメリーランドのロックビルにある米国微生物寄託機関に承認番 号75845として寄託されている。本発明は、そのような形質転換細胞に組み 込まれる組み換えプラスミドも供給するものである。 本発明の別の態様として、プロテアーゼ活性が天然Hin47タンパク質の1 0%まで低下した活性低下型のHaemophilus influenzae菌由来Hin47タンパ ク質類似体の生産方法を提供する。その方法には、プロテアーゼ活性を起こさせ ている天然Hin47タンパク質中の少なくとも一個のアミノ酸残基を同定する こと、少なくとも一個のアミノ酸をコードするヌクレオチド配列を除去または置 換させ、さらに、突然変異体のhin47遺伝子を産生させるために、突然変異遺伝 子hin47の部位特異的突然変異誘発を起こさせること、その突然変異遺伝子hin47 を細胞に取り込み、細胞に形質転換をおこさせ、それを増殖させることで、目的 とするHin類似体タンパク質を産生させる方法を含む。ここで選択される少な くとも一個のアミノ酸は、Hin47類似体に関して上記で同定されたアミノ酸 のうちのいずれかである。 突然変異遺伝子hin47の細胞への取り込みにより細胞の形質転換が起こさせる ことが望ましい。形質転換細 胞の中では突然変異遺伝子hin47は、T7プロモータの制御を受けるが、その形 質転換細胞の増殖と、T7プロモーターによるHin47類似体の発現誘発は、 誘発濃度に調製したラクトース培地での培養によることが望ましい。さらに、細 胞の形質転換のための突然変異遺伝子hin47の細胞への取り込みは、組み換えプ ラスミドDSー1011ー1ー1(ここでは、これをプラスミドpT7/hin47と呼 ぶ。)を使用することが望ましい。 さらに、発明の態様として、本発明は分離・精製したHin47類似体を供給 する方法を提供する。その方法にはHin47類似体を合成させるための上記の 各手順を実施することを含む。その手順として、Hin47類似体を含む顆粒画 分から成る増殖させた形質転換細胞を、その上澄み液とその顆粒画分とを分離す るためにその細胞を破壊すること、さらに、Hin47類似体を含むる顆粒画分 を溶解させ、その溶液をクロマトグラフィーを使って溶液部分を細胞砕片部分か ら分離して、Hin47を精製すること、さらに精製したそのHin47類似体 を分離することが含まれる。 この発明で供給されるタンパク質活性低下型のHin47の類似体は、免疫原 性組成における抗原として、別の免疫原のキャリアーとして、あるいは、診断薬 の原料として有用である。同様に本発明で供給される核 酸分子も、診断用プローブとして、あるいは、広く免疫分野の診断道具として有 用である。 発明のさらに別の態様として、本発明は、免疫効果を発揮できるだけの量のH in47類似体、または、Hin47類似体をコードする遺伝子を含む核酸分子 から成る免疫原性組成物質を供給する。この免疫原性組成物質は、ヒトを含む宿 主に対するインビボ投与用のワクチンとして調製できる。このワクチンは、Hi n47を産生する、または、Hin47に特異的に反応する宿主内抗体の産生を 誘起できるタンパク質を産生するような細菌性病原体が原因で発症した病気に対 しての防御手段として使える。この細菌性病原体として、Haemophilus influenz ae菌のようなHaemophilus菌種がある。本発明の免疫原性組成物質には、アジュ バントのような、少なくも一個の別の免疫原性物質または免疫刺激物質から成る 。さらに追加の実施例として、本発明のHin47類似体をコードする遺伝子か ら成る核酸分子は、ポックスウイルス、Salmonella(サルモネラ)、ポリオウイ ルス、アデノウイルス、ワクシニアウイルスまたはBCGのような生存ベクター に含まれている。 本発明には、ヒトを含む宿主に免疫応答を起こさせる方法も含まれる。その方 法として、本発明の免疫原性組成物質を、免疫効果の期待できる量をこの宿主に 接種することを含む。 上述したように、このHin47類似体は診断領域でも使用可能である。従っ て、発明の追加態様として、検体中にHin47に特異的に反応する抗体が存在 しているかどうかを検査する方法を提供する。その方法には下記の手順を含む。 (a)検体を、実質的に天然のHin47タンパク質と同じ免疫原性を持つHi n47類似体と接触させ、その結果、Hin47類似体と、検体中に存在しHi n47と特異的に反応する抗体との複合物質を産生させること、および (b)この複合物質の産生を確認すること。 本発明は検体中にHin47が存在するかどうか検出する方法を含む。その方 法は下記の手順から成る。 (a)本発明での免疫原性組成物質で被検対象を免疫感作してHin47タンパ ク質に特異的に反応する抗体を産生させること、 (b)被検対象をこの抗体と接触させる、その結果、被検対象に存在するHin 47と抗体に特異的に反応するHin47から成る複合物質を産生させること、 (c)この複合物質の産生を確認すること。 この発明には診断キットの供給を含む。これは 検体中に、Hin47に特異 的に反応する抗体があるかどうかを診断するもので、下記の物質と方法を含む。 (a)本発明で供給される天然のHin47タンパク質と本質的に同じ免疫原性 を有するHin47類似体であること、 (b)この類似体と検体中に含まれる抗体との複合物質を産生できるように、こ の類似体を被検対象と接触させる方法、および、 (c)その複合物質の産生を確認する方法。 図面の簡単な説明 図1は、プラスミドであるJBー1031ー1ー14およびJBー1068ー 2ー2の制限酵素地図と塩基配列分析のための構造図である。 図2は、H.influenzae菌株由来SB33から生産したHin47の完全なヌク レオチド塩基配列(SEQ ID NO:1)とアミノ酸配列(SEQ ID NO:2)および、部分的ヌクレトチド配列(SEQ ID NO:3)と部分 的アミノ酸配列(SEQ ID NO:4)である。後者はASM会議で発表さ れた資料を本発明者がコピーしたものである。 図3は、H.influenzae Hin47(SEQ ID NO:2)、E.coli(大腸菌) 株のhtrA(SEQ ID NO:5)、Salmonella typhimurium(ネズミチフス 菌)株のhtrA(SEQ ID NO:6)のアミノ酸配列を比較したものである 。 図4は、既知のプロテアーゼを有するHin47の アミノ酸残基の57から256までの配列(SEQID NOS:7から16) である。コードは下記の通り。TON:ラットのトニン、PKAAB:カリクレ イン、PTN:トリプシン、CHAA:キモトリプシン、EST:エラスターゼ 、RP2A:ラットのマスト細胞プロテアーゼ、SGT:Streptomyces griseus (ストレプトミセス・グリセウス)トリプトシン、SGBE:Streptomyces gri seusプロテナーゼA、SGA:Streptomyces girseusプロテナーゼB、ALP: L.enzymogenes アルファー・リシン・プロテナーゼ、hin47:Hin47の57 −256。アスタリスク(*)は、構造上の保存部位を示す。触媒三つ組残基は そで章マーク(≠)で示す。’con’は哺乳類プロテアーゼの共通配列部位を示 す。 図5はプラスミドであるDSー1011ー1ー1およびDSー1048ー2の 制限酵素地図で、これは、E.coli(大腸菌)から生産したHin47類似体であ り、プラスミド・DSー1011ー1ー1(プラスミド pT7/Hin47*)のための 構成スキームである。 図6は、E.coliから生産したHin47類似体の精製工程を示したもので、本 発明の実施例の一つであり、精製品のゲル分析でもある。 図7は、天然Hin47と本発明のHin47類似体のベータ・カゼインに対 するプロテアーゼ活性を示 したものである。 図8は、天然Hin47と本発明のHin47類似体の温度を変化させた場合 の安定性を比較したものである。 図9は、天然のHin47と本発明のHin47類似体による、H.influenzae 由来組み換えタンパク質の酵素分解を示したものである。 図10は、マウスにおける、天然のHin47と本発明のHin47類似体の 免疫原性を比較したものである。 図11は、H.influenzae菌株由来SB33から生産されたHin47タンパク 質とSB12から生産されたHin47タンパク質の、それぞれのアミノ酸配列 の比較である。 図12は E.coliから生産されたHin47類似体であるH91Aの精製工程 を示したものである。 発明の一般的説明 Hin47遺伝子を持つすべてのHaemophilus菌株は、精製・分離した核酸分 子(DNA分子の形)の供給に利用されており、この分子は、本発明の典型的な 実施例で示したように、Hin47をコードする部分を含んだ遺伝子である。こ のような菌株は、臨床現場や米国微生物寄託機関のような細菌収集機関から入手 可能である。このような菌として、H.influenzae菌やHi n47・フラグメントやその類似体と特異的に反応する抗体を作り出すことので きるタンパク質を産生するその他の細菌株がある。 Haemophilus菌のうち使える菌株は次の通りである。 Haemophilus菌b型株MinnA Haemophilus菌b型株Eagan Haemophilus菌非定型株SB33 Haemophilaus菌非定型株SB12 Haemophilus菌非定型株PAK12085 図1には、プラスミドであるJBー1031ー1ー14、および、JBー10 68ー2ー2の制限酵素地図を示してあるが、これらのプラスミドには、Haemop hilus菌非定型株SB33から生産されるHin47蛋白質をコードする部分が 挿入される。Hin47遺伝子のヌクレトチド配列はすでに決定されており、図 2には、Hin47タンパク質のアミノ酸配列を示している。図3には、H.infl uenzae菌由来のHin47のアミノ酸配列とE.coli(大腸菌)株由来のhtrAタン パク質のセリン・プロテアーゼ・htrA、Salmonella typhimurium(ネズミチフス 菌)株由来のhtrAタンパク質のアミノ酸配列を示してある。本発明者が予期せず 発見したことであるが、このアミノ配列が存在することで、天然Hin47では 細菌性セリンプロテアーゼとして作用し、これがプロテアーゼ活性を起こしてい る のである。この天然Hin47は、以前にはアドヒシンであると報告されていた ものである。このプロテアーゼ活性があるために、天然Hin47を予防接種用 の免疫原、あるいは、診断用の抗原として使用しようとする場合に大きな障害と なるのである。図3のアミノ酸配列の分析から、htrAタンパク質と天然Hin4 7には、成熟タンパク質のアミノ酸残基195と201の間にGNSGGALの 配列が含まれることが判明した。セリン・プロテアーゼの活性部位のコンセンサ ス配列はGDSGGPK(SED ID NO:18)(Brenner,1988)であり 、活性残基はセリンである。このように、Hin47のセリンー197に突然変 異を誘起させると、プロテアーゼ活性が低下したHin47類似体が合成される 。これは、本発明の実施例として示してある。別の実施例ではセリンー197を アラニンで置換した。Hin47のアミノ酸残基57から256は既知のプロテ アーゼであり、これは触媒三つ組残基を取り巻いている先端の相同体からは識別 された活性中心残基と一列に並んでいるのである。セリンプロテアーゼには標準 ナンバリング・システムが確立されており、それによれば、触媒三つ組残基はそ れぞれHisー57、Aspー102、Serー195と番号付けがなされる。 これらがそれぞれ、残基Hisー91、残基Aspー121、Serー197に 対応 している。図4には、10個の構造がすでに決定されているセリンプロテアーゼ (SEQIDNOS:7から16)の構造配列が示されているが、図の通り、相 同残基が3次元的に同じ位置に列をなしている。Hin47の疎水性コア内にあ る多数残基は、活性中心の廻りの残基と同様に、Hin47のプロテアーゼの機 能アミノ酸を識別できるような位置で合理的に列をなしているのである。天然H in47内でタンパク質のプロテアーゼ活性を起こさせているその他のアミノ酸 残基としては、Hisー91とAspー121がある。実施例では、活性を低下 させるために、このHisー91をアラニン、リスニンまたはアルギニンで置換 する。別の実施例では、同様に、Aspー121をアラニンまたはグルタミン酸 で置換する。さらに、追加の実施例では、セリンー197をアラニン、セリン、 またはトレオニンで置換する。ここでは、プロテアーゼ活性低下型のHin47 の類似体を供給する方法として、Hin47のタンパク質内の特別なアミノ酸を 置換することを例示しているが、本発明で示したプロテアーゼ活性の発見、Hi n47の発現方法、その精製方法を応用することにより、少なくとも一個のアミ ノ酸を除去または置換した別のHin47類似体、あるいは、少なくとも一個の 追加アミノ酸をHin47タンパク質に取り込んだ別の類似体の生産も可能であ る ことは明かである。本申請および実施例において、プロテアーゼ活性を特に低下 させるためには、Hin47タンパク質内の数個のアミノ酸を同時に変換するこ とが望ましいことも示している。数個のアミノ酸としては、Hisー91とSe rー197があり、これらを除去するかアラニンで置換して活性を低下させる。 別の実施例では、これらの複数のアミノ酸として、Hisー91、Aspー12 1、Serー197があり、これらは除去するかアラニンで置換することを示し ている。従って、本発明では、一個または複数のアミノ酸を除去または別のアミ ノ酸で置換する方法、あるいは迫加のアミノ酸を導入する方法で、プロテアーゼ 活性を低下させたHin47タンパク質類似体を供給できることを示している。 上記で述べた通り、Hin47には、大腸菌由来のhtrAタンパク質またはS.ty phimurium由来のhtrAタンパク質との相同性があり、これらのタンパク質は両方 ともストレス応答タンパク質であり、共にセリンプロテアーゼ活性を持つ。大腸 菌由来のhtrAタンパク質は、大腸菌を43.5℃で増殖させることで産生誘導が 可能である(レファレンス13参照)。本発明では、この大腸菌由来のhtrAタン パク質は、6%のエタノール溶液内での増殖でも産生誘導が可能であることを示 した。Hin47も、6%のエタノール溶液内での増殖 で産生の誘導可能であり、さらに、誘導される産生量は減少するが、温度を43 .5℃まで低下させて増殖させても産生誘導可能であり、そのことは以下で詳述 する。このHin47タンパク質の発現の分析を進める中で、このタンパク質と LtrAとの間には関係があるという証拠が明確になってきた。hin47遺伝子は 、タイプ分けできないH.influenzae菌株SB12をPCR増殖することでそのク ローンが得られる。図11では、H.influenzae菌株SB12由来のHin47タ ンパク質とH.influenzae菌株SB33由来のHin47タンパク質におけるアミ ノ酸配列の比較をしている。この比較で分かることは、この両方のタンパク質の アミノ酸配列がほとんど同じであるということである。 図5にはプラスミドであるDSー1011ー1ー1とDSー1048ー2を示 してあり、これらを使用して、大腸菌内でセリンー197をアラニンで置換する とHin47類似体が発現する。 図6は、Hin47類似体を大腸菌の顆粒画分から精製する方法を示した流れ 図である。 図7は、セリンー197をアラニンで置換して得られたHin47類似体の、 ベータカゼインに対するプロテアーゼ活性の低下の状態を示したもので、これに より、この類似体のプレテアーゼ活性は、天然のHin47タンパク質の10% 以下であることが分かる。 このように、本発明の実施例では、本発明が、プロテアーゼ活性が天然のHin 47タンパク質の10%以下であるHin47類似体を供給し、このようなHi n47類似体は、アミノ酸のセリンー197をアラニンで置換して生産できるこ とを示している。 図8には、本発明で供給されるHin47類似体の熱安定性の向上に関する分 析が図示されている。本発明の実施例として、熱安定性が向上したHin47類 似体が供給されており、そのようなHin47類似体はアミノ酸であるセリンー 197をアラニンで置換して生産したものである。 図9は、非Hin47のHaemophilus菌由来抗原が、Hin47およびHin47類 似体によってタンパク分解される状態を図示している。本発明の別の実施例には 、このHin47によるタンパク質分解を起こさない別のHin47類似体を示 し、これは、そのアミノ酸セリンー197がアラニンで置換されたものである。 図10と表1には、マウスにおける、修飾を加えてない天然のHin47と本 発明にかかるプロテアーゼ活性低下型Hin47類似体との免疫原性比較が図示 されている。天然Hin47タンパク質と本発明のHin47類似体S197A の免疫原性は似ている。実施例では、プロテアーゼ活性低下型で、しかも、その 免疫原性が天然のHin47と実質的に同じであるH in47類似体が示されている。このHin47類似体では、アミノ酸であるセ リンー197がアラニンで置換されたものである。 表2と表3には、幼少ラットの菌血症モデルおよび免疫感作させたチンチラネ コの中耳炎モデルにおける、プロテアーゼ活性低下型Hin47類似体のHib に対する免疫防御能が示されている。このHin47類似体では、アミノ酸Hi sー91が除去されるかアラニン、リシン、アルジニンで置換され、Aspー1 21が除去されるかアラニンまたはグルタミン酸で置換され、セリンー197が アラニン、システイン、トレオニンで置換されるか、あるいは、これらの組み合 わせの置換で合成されたものである。 本発明の別の態様として、Haemophilus菌、または、その他の細菌性病原菌に 対する防御用のワクチンを供給する。ここで言う病原体は、Hin47タンパク 質、または、Hin47を認識できる抗体を誘発するようなタンパク質を産生す る細菌のことである。ここでのワクチンは、免疫・防御能力のあるHin47類 似体を使ったもので、免疫原性的効果の期待できる量を使用し、または、Hin 47をコードする塩基配列を持つ核酸分子、および、生理的に受け入れ可能な、 これらの物質のキャリアーから構成されるワクチンである。本発明で供給される この類似体は、Hin47に関係 のない抗原決定基に対する接合ワクチンを作る際には、ハプテン、多糖類、また は、ペプチドのキャリア・タンパクとして使用できる。 後述する申請内容からも明かなように、本発明はプラスミドおよびHin47 類似体合成用の細菌の新規株も提供する。 Haemophilus influenzae菌由来で、しかも、天然のものに較べてそのプロテア ーゼ活性の低いタンパク質Hin47をコードする精製・分離DNAは、核酸プ ローブとして、Haemophilus菌株のインビトロまたはインビボでの同定手段とし て有用である。本発明により供給される遺伝子DNA分子によりコードされたH in47類似体は、それを抗原に使うことで診断薬として、あるいは、抗Hin 47抗体を産生させる抗原として有用である。さらに、Haemophilus菌株やHi n47と特異的に認識する抗体の産生を誘起できるタンパク質を産生するその他 の細菌性病原菌が原因で発症する病気に対するワクチン生産用の抗原としても使 えるし、Haemophilus菌あるいはそれに類するその他の細菌の感染症の診断に使 用可能である。 本発明の追加実施例では、プロテアーゼ活性低下型のHin47類似体が、被 包性菌などの病原菌防御用のキメラ分子や接合ワクチン(複合糖質を含む)を合 成する際のキャリア分子として使用できることを示し ている。例えば、本発明で供給される複合型糖質は、リポオリゴ糖(LOS)や PRPのような多糖類抗原を持つ細菌が原因となる病気や感染症の防御用の免疫 感作に使用できる。これらの細菌性病原菌としては、Haemophilus influenza、S treptococcus pneumonia、Escherichia coli、Neisseria meningitidis、Salmon ella typhi(チフス菌)、streptococcus mutans、Cryptococcus neoformans、K lebsiella、Staphylococcus aureus(黄色ブドウ球菌)、Pseudomonas aerugino sa(緑膿菌)がある。特殊抗原をHin47類似体に接合させることが可能であ り、そのような接合の方法は、本発明の申請者が作製したPTC申請書・WO・ 94/12641にすでに記載しているが、ここではレファレンスとして掲載し ている。 別の実施例では、このHin47類似体は、ガン細胞の異常多糖類に対する免 疫感作をする場合や、化学療法剤または生体活性剤に接合可能な抗ガン抗体を作 製する際に、キャリアとして利用できることを示している。 本発明で供給されるHin47類似体は、H.influenzae菌由来のタンパク質で あるので、これを調合した薬剤では、H.influenzae菌が原因で発症する病気の予 防と診断に使える。本発明者は、このHin47類似体が、生きたH.influenzae 菌b型株に対する防御免疫 応答を引き出すことができることを発見した。従って、本発明はワクチンにも利 用可能であることが明かである。さらに、本発明には、Hin47類似体をコー ドする遺伝子のヌクレトチド配列を示している。これらのDNAセグメントは、 組み換えDNA技術を利用することで、PRPやリポオリゴ多糖類(LOS)の ような、H.influenzae抗原とは本質的に関連のない免疫原を供給する際にも使用 できる。Hin47類似体タンパク質は、E.coli、Haemophilus、Bacillus(バ シラス)、Bordetella(ボルデテラ)菌、酵母、バキュロウイルス、ポックッス ウイルス、ワクシニアウイルスの増殖媒体を適当な発現システムとして使用する ことでその産生を誘起させることが可能である。本発明は、実質的には、分離・ 精製された純粋なHin47類似体を合成する新規技術を提供するものである。 本発明での実施例が、Haemophilus菌の感染症や、Hin47と特異的に反応 する抗体の産生を誘発できるタンパク質を産生するその他の細菌性病原菌の感染 症の治療や診断、予防接種に適用できることは、本分野の技術に熟練した者には 明白なことである。そのような使用法に関して下記に詳述する。 1.ワクチンおよびその使用法 ワクチン生産用の免疫原性誘発物質として上記のHin47類似体を使用できる 。ワクチンは接種対象者の 免疫応答を引き出し、抗Hin47抗体を含む、食菌性または殺菌性の抗体を産 生させるためのものである。ワクチンを投与された者が、H.Haemophilus菌や、 Hin47と特異的に反応する抗体の産生を誘起するタンパク質を産生するよう なその他の細菌の攻撃を受けた時には、この抗体が侵入細菌に結合してそれを不 活性化させる。食菌性または殺菌性の抗Hin47抗体は別の機序でも防御作用 を発揮する。 ワクチンを含むこれらの免疫感作物質は、注射液や液体溶液として、あるいは エマルションとして調製が可能である。Hin47類似体に、薬学的な意味で許 容できる限度内で賦形剤を混ぜて使うことも可能である。そのような賦形剤とし ては、水、食塩、デキストローズ、グリセロール、エタノール、および、それら を組み合わせてものがある。この免疫原性物質やワクチンには、その効果を強化 するために湿潤剤、乳化剤、pH緩衝剤、または、アジュバントのような付帯物 質を添加してもよい。アジュバント効果を完全なものするために、水酸化アルミ ニウムまたはリン酸アルミニウムを使用できるが、通常の場合には 0.05か ら0.1%のリン酸緩衝食塩溶液を使用する。免疫原性物質およびワクチンは、 非経口で、皮下注射または、筋肉注射で投与する。本発明にかかる免疫原性物質 は、投与した粘膜表面で免疫応答が起こるように調製する ことも可能である。この免疫原性物質は、経鼻または経口(胃内)ルートで粘膜 表面への投与が可能である。坐薬や経口薬剤の方法でこれを投与することが望ま しい。坐薬の場合には、そのバインダーおよびキャリアーとしてはボリアルカリ ン・グリコールまたはトリグリセリドが使用できる。経口薬剤として使う場合に は、賦形剤を使用するが、この賦形剤としては、サッカリン、炭酸セルロース、 炭酸マグネシウムを使用する。この免疫原性物質の剤形としては、溶液、懸濁液 、錠剤、丸剤、カプセル、徐放性調剤、粉末のいずれに可能であり、このHin 47類似体の含有濃度も1から95%まで調節できる。この免疫原性物質製剤お よびワクチンは、その投与量を調節して、治療用、予防・防御用、免疫原として の使い分けが可能である。その投与量は投与対象者の個人状況により異なり、抗 体の産生を誘起する個人の免疫機能の状態、必要な場合には、細胞性免疫応答の 能力によって調製する。投与の際の有効成分の期待される正確な量については医 者の判断に委ねられている。しかし、適切な投与量については、この分野の熟練 専門家が決定する必要があり、Hin47類似体の投与量としては、マイクログ ラムのオーダーとなるであろう。適切な初回投与量もその後の投与予定量により 変動し、追加免疫抗原量も多様である。さらに、どの経路で投与するかによって も投 与量は変わるし、宿主の大きさによってもその量は変動する。 本発明にかかる免疫原物質製剤に含む抗原の濃度は一般的には1から95%で ある。ワクチンが、一種類のみの病原菌由来の抗原を含む場合には、そのワクチ ンは1価ワクチンと呼ばれる。他方、数種類の病原菌由来の抗原を含むワクチン は混合ワクチンと呼ばれ、それも本発明に供給するワクチンである。混合ワクチ ンの場合には、種々の病原菌由来の抗原、同じ病原菌であってもその菌株が異種 のものから生産した抗原あるいは種々の病原菌の組み合わされた菌からの抗原を 含む。 本発明のHin47類似体をコードする核酸分子は、直接に免疫感作に使える 。例えば、この遺伝子DNAを直接に免疫感作対象に投与するか、遺伝子免疫感 作の場合にはDNAを直接に注射する方法もある。さらに、サルモネラ、BCG 、アデノウイルス、ボックスウイルス、ワクシニアウイルス、ボリオウイルスの ような生きたベクターに遺伝子を運搬させることで免疫感作させる方法もある。 異種抗原を免疫システムに運ぶのに使用する生きたベクターに関しては、O'Haga n(1992)の報告があり、遺伝子感作の目的で検体にDNAを直接に挿入する方法 についてはUlmerらが報告している(1993)。 2.イムノアッセイ(免疫検定法) 本発明のHin47類似体は、抗Hin47抗体の産生を誘起するための免疫 原として、さらに、イムノアッセイ(ELISA:エリザ、RIA:ラジオイム ノアッセイ、その他の非酵素連結抗原結合検定または抗Haemophilus抗体、抗H in47抗体の探知技術として知られている方法を含む)における抗原としても 有用である。エリザ法では、Hin47類似体を、特別に選別された表面、例え ば、ポリスチレン製のマイクロティタ板の壁面のようなタンパク質を付着させる ことのできる表面に固定する。不完全に吸収されたHin47類似体を除去する ために洗浄をした後、検体に対して抗原抗体反応的には中立であることで知られ るウシ血清アルブミン(BSA)溶液のような非特異的タンパク質をその選択表 面に結合させる。こうすることで、固定表面に非特異的吸収部位をブロックでき ることになり、表面に抗血清の非特異的に結合する原因と背景を少なくすること ができる。 次に、この固定表面に、臨床的意味のある、または生物学的意味のある物質か ら成るサンプルを接触させ、免疫複合物質(抗原/抗体)の形成を促進させる方 法で検体を試験する方法もある。この方法には、BSA溶液、ウシ・ガンマ・グ ロブリン(BGG)、リン酸緩衝食塩(PBS)/トウイーンのような希釈剤で サ ンプルを希釈することも含まれる。その後、このサンプルを温度25℃から37 ℃で2ー4時間培養する。培養の後、サンプルが付着している表面を洗浄して非 免疫複合物質を除去する。この洗浄には、PBS/トウイーンまたはホウ酸バッ ファーのような溶液で洗浄することも含む。試験サンプルと結合したHin47 類似体との間に特異的免疫複合物質を生成させた後、洗浄して、その免疫複合物 質を、最初の抗体に対する特異性をもつ二番目の抗体に接触させることで、免疫 複合物質の産生の時期、量を決定することができる。仮に試験サンプルがヒト由 来のものであれば、二番目の抗体はヒト免疫グロビリン(一般には、IgG)に 対して特異性を持つ抗体である。検出方法として、この二番目の抗体には、適当 な色素産生物質と一緒に培養した時に色を発生する酵素活性のような活性を持た せることができる。ここで発生した色の度合いをスペクトル分光光度計を使用し て測定することで定量分析が可能となる。 3.ハイブリッド形成プローブとして塩基配列を使用 本発明の核酸分子はhin47類似体遺伝子としての塩基配列を持っており、その ために、Haemophilus菌株およぼその他のHin47を特異的に認識する抗体を 産生することのできるタンパク質を作り出す細菌からhin47類似体遺伝子をクロ ーニングすることも可能である。 この核酸分子は、本発明のHin47類似体をコードする塩基配列を持つので 、別のhin47遺伝子と相補的な長さの複合分子を選択的に形成させるのに使用で きる。 別のhin遺伝子を探索するためにプローブの選択性に幅を持たせたい場合には 、ハイブリッド形成条件の設定を多様に変化させることが可能である。この選択 性を高めたい場合には、複合物質を形成させる場合に、比較的に厳しい条件を採 用する、例えば、塩化ナトリウムの量を低くし、かつ、高温の状態にする、具体 的には、Nacl量を0.02Mから0.15Mにして、温度を50から70℃ のような高温条件にする。場合によっては、ハイブリッド形成条件をもっと緩や かなもの、例えば、塩化ナトリウム量を0.15から0.9Mにして、温度を2 0から55℃の条件にする必要があるような場合もある。ハイブリッド複合物質 を不安定化させる場合には、ホルムアルデヒドの添加量を増量してハイブリッド 形成条件をもっと厳しいものにすることも可能である。このように、ハイブリッ ド形成条件を自由に調節でき、望む結果に合わせて広く条件選択ができるという メリットがある。 臨床診断用の実施例では、本発明のhin47遺伝子をコードする核酸分子は、ハ イブリッド形成の際に、ラベリング法のような適当な方法と組み合わせて使える こ とを示している。例えば、放射線、酵素、アビジンやビオチンのようなリガンド などの多様なレベル指示法が知られており、これらはいずれも探知信号を発生さ せることができるものである。本発明の別の診断用実施例は、放射線標識に代わ りに、ウレアーゼ、リン酸アルカリン、ペルオキシダーゼのような酵素標識が使 用できることを示している。酵素標識の場合には、hin47遺伝子の塩基配列が含 有されているサンプルの特別なハイブリッド形成を確認する際に、人間の目で見 える方法として、または、分光光度計で見たような方法を提供するものとして、 比色指示物質が知られている。 本発明のhin47遺伝子から成る核酸分子は、溶液ハイブリッド形成を行う場合 や個体相を使う実施例において、そのプローブとして有用である。個体相を使用 した実施例には、浸出液、体液(例えば、血清、羊水、中耳浸出液、唾液、気管 支肺胞洗浄液)または、組織のような臨床サンプルから取ったテストDNA(ま たはRNA)は、選択マトリックスや表面に吸収され付着することが示されてい る。その後、固定された一本鎖核酸は、本発明のhin47遺伝子の核酸配列から成 る選択プローブで、望む条件下で、特別なハイブリッド形成を起こすことになる 。この選択条件というのは、G+Cの内容、目標核酸の型、核酸の起源、ハイブ リッド形成プローブなどに応じて要求される特別な基準に 基礎を置いた特別な環境に依存する。非特異的に結合しているプローブ分子を除 去するためのハイブリッド形成の表面の洗浄に続いて起こる特別のハイブリッド 形成は、標識を使用することで検出できるし、その形成量の定量でさえも可能で ある。 4.プロテアーゼ活性低下型のHin47の類似体をコードする遺伝子の発現 宿主との適合性のある菌株から生産された、レプリコン配列と制御配列を含ん でいるベクターが、Hin47類似体遺伝子の発現に使用できる(本発明では発 現システムを使用する)。元来、ベクターというのは、形質転換細胞内で表現型 選択をさせる標識配列部分と複製部分を細胞内に運搬するものである。例えば、 大腸菌は、アンピシリンとテトラサイクリンに耐性のある遺伝子を含むプラスミ ドpBR322を使用して、細胞の形質転換が可能で、pBR322は形質転換 細胞の同定の簡便な手段でもある。プラスミドpBR322、その他の細菌性プ ラスミド、ファージはプロモータを含むか、含むように修飾されており、このプ ロモーターは、宿主が自らのタンパク質を産生する場合にも使用される。 さらに、宿主との適合性があり、レプリコン配列と制御配列を含んでいるファ ージ・ベクターは、宿主との関係では形質転換ベクターとしても使用できる。例 えば、ラムダGEMー11ファージは、組み換えファージベクターを作製する際 に使用でき、この組み換えファージベクター(例えば、E.coli LE392)は、宿主 の形質転換用にも使える。 組み換えDNA技術で普通に使用されているプロモーターとしては、ベータラ クタマーゼ(ペニシリナーゼ)、ラクトース・プロモータ・システム(Chang et al,1979; Goedel et al,1980)、T7・プロモータ・システム(米国特許4、 952、496)のような細菌性プロモーターなどがある。これらの核酸の塩基 配列は詳しく解明されており、この分野の熟練技術者であれば、これらを機能的 にプラスミドベクターに結合可能である。 どのようなプロモータを選択するかは、どのような結果を希望しているかに依る 。Hin47類似体の発現に適した宿主としては、E.coli Bacillus菌株,Haemo philus Bordetella菌株,酵母、哺乳類の細胞などがあり、この類似体発現には バキュロウイルス発現システムも使用できる。 本発明では、Hin47類似体の生産には組み換え法が望ましいとしている。 このタンパク質の発現のために特に好ましい宿主としては、LPSを持ってない 、つまり、エンドトキシンのないグラム陽性菌が挙げられる。例として、Bacill us菌株があり、これは特に、 非発熱性のHin47類似体の作製に有用である。 生物寄託 Hin47類似体をコードするタンパク質を含むプラスミドであるDSー10 11ー1ー1(pT7/Hin47*)は、この一部継続出願に先だって、ブダペスト条約 により、承認番号75845として、1994年7月27日に米国、メリーラン ド、ロックビルにある米国微生物寄託機関に寄託されている。このに寄託された プラスミドのサンプルは、当該米国特許申請に基づく特許付与があり次第、一般 に公開されることになっている。本発明およびクレームは、この寄託されている プラスミドに限定されるのでなく、それは発明の例示のひとつにすぎない。この 申請の中で記載している類似体または同等の抗原をコードする遺伝子が挿入され る同等または類似の如何なるプラスミドも本発明の範囲内に入るものである。 実施例 一般的に記述された上記の開示は本発明を説明するものである。下記に示す実 施例を参照することでより完全な理解が得られる。ここで示す実施例は単に例示 であって、本発明がそれらに限定されるものではない。周囲の状況で適当と判断 された場合には、形態を変更したり、同等物で置き換える場合もある。特別な用 語が使用される場合があるが、それは本発明を記載する ために使用されたもので、限定的な意味合いを付与するものではない。 この開示の中で使用されているが、明示的には記載されてない分子遺伝学、タ ンパク質生化学、免疫学分野の方法も、それらは関連文献で十分に説明され明白 であり、本発明に関連する分野の熟練者の技術の範囲内にあるものである。 実施例1 この実施例は、タイプ分けできないH.influenzae菌株SB33から作製したhi n47遺伝子のクローンを示したものである。 染色体DNAをH.influenzae菌株SB33から調製して、EMBL3ライブラ リを作製し、hin47遺伝子の5’末端に特異的に反応する標識オリゴヌクレオチ ド・プローブでスクリーニングしている。ハークニス(Harkness et al,1992)) らの方法に従って、タイプ分け出来ないH.influenzae菌株SB33をムーラーヒ ントン(Mueller-Hinton)寒天で、または、流体培養基で増殖させた。染色体DN Aは、次のような方法で作製した。即ち、50ml培養液から細胞をペレットで取 り、ソルバール(Sorvall)型RC−3B遠心分離機を使用して、5000rpmの回 転速度で15分から20分間、温度4℃で遠心分離を行った。分離した細胞をT E溶液10ml中で再懸濁させた後、プロナーゼを加えて50 0μgml-1とし、さらに1%SDSを加えた。透明な溶解産物が得られるまで サンプルを37℃で培養した。この溶解産物を、静かに一回、トリス飽和フェノ ール(pH7.4)で抽出させ、さらに、もう一回、トリス飽和フェノール/ク ロロフォルム(1:1)で抽出し、さらにもう一度クロロフォルムで抽出した。 最終の液体相を1M塩化ナトリウムを使用して24時間、4℃で分離透析し、其 の後、TEで24時間分離透析した。 EMBL3ライブラリのSau3Aを使用して、SB33染色体DNAの部分 消化させて調製し、其の後、TNE(20Mmトリス/塩酸,5mM塩化ナトリウム, 1mM EDTA(エチレンジアミン四酢酸,pH8.0)の中で10から30%スクロース 勾配でサイズ分別するか、または、分離用ゲル電気泳動を行った。長さが5KD以 上のDNAフラグメントを含む画分については、それをプールさせ沈澱させ、E MBL3(プロメガ)のBamHと連結させた。この連結混合物質は包装キット であるギガパックIIを使用して包装してE.coli LE392細胞の上に置いた 。このライブラリは、増幅させた後、クロロフォルム存在下4℃で保存した。プ ラークはニトロセルロースで濾過し、32p標識のオリゴヌクレオチド・プローブ (3026.SL)でハイブリダイゼーションを実施した。オリゴヌクレオチド の 塩基配列はATGAAAAAAACACGTTTTGTATTAAATAGTA TTGCACTTGG(SEQ ID NO:3)であり、これはN末端アミノ 酸配列MKKTRFVLNSIALG(SEQ ID NO:19)と対応して いる。ファージDNAをプラークから調製し、挿入DNAをSal Iで酵素消化で 切断して、Sal Iで酵素消化されたPUCB−BgXbのクローンを作製した。 プラスミドJBー1031ー1ー14およびJBー1068ー2ー2(図1)を さらに分析するために選択した。 実施例2 この実施例は、hin47遺伝子およびNTHi株SB33から生産したHin4 7タンパク質のキャラクタリゼーションおよび塩基配列分析を示したものである 。 クローンJBー1031ー1ー14およびJBー1068ー2ー2の制限酵素 地図での分析およびサザンブロット法によれは、4.7kb BamH I/BamH Iまたは2.7 kb BamH I/Pst IDNAフラグメント上にhin47遺伝子があることになる。クロ ーンJBー1068ー2ー2から得られた4.7kb BamH I/BamH Iフラグメントは プラスミドDSー755ー1を産生するpUCB/BgXbにクローン化される 。DSー755ー1の3.1kb BamH IからXba IフラグメントはプラスミドJBー 1165ー1ー1を産生するpUC18にクローン化 され、このpUC18には制限部位があり、Erase-a-base(Promega)手順に利用 できるようになっている(図1)。この技術によれば、挿入DNAの切断を増や すことで連続的にクローンを生産できる。この結果、生産されたクローンはプラ イマーを使用して急速にその塩基配列が決定されることになる。 プラスミドJBー1165ー1由来のDNAは、BamH IおよびSac Iで消化され 、次に、Erase-a-baseキットでexoII消化される。切断されたプラスミドをアガ ロースゲル電気泳動で分析し、代表的プラスミドを塩基配列分析のために選択す る。 配列決定のためのプラスミドDNAを、ホルムス/クイグレー法(Holmes and Quigley,1981)による修飾法で調製した。その修飾法を簡単に述べれば、50m l培養液から取った細胞を10mlのSTET(8%スクロース、5%トリトン Xー100、50mM EDTA、50mM トリス/塩酸、pH8.0)中 で再懸濁させ、リゾチームを添加し、その混合液を2分間沸騰させる。そのサン プルを遠心分離機ソルバルRC5Bで、14、000rpmで20分間遠心分離 する、其の後、その上澄み液を同量のイソプロパノールで沈澱させ、70%エタ ノールで洗浄し、純粋のエタノールで洗浄して、風乾した。細胞ペレットを0. 9mlのTE中で再懸濁させ、5mg・ml-1RNAs eAを20μlを添加した。その後、この混合物質を37℃で15分培養した。 1.5M−NaCL/30%PECを500μl添加した後、その混合物質を3 0分間氷上培養し、エッペンドルフ(Eppendorf)遠心分離機で10分間遠心分離 をしてDNAをペレットで取り出した。この細胞ペレットを400μlのTE中 で懸濁させ、トリス飽和フェノール(pH7.4)で3回、トリス飽和フェノー ル/クロロフォルム(1:1)で2回、クロロフォルムで2回抽出を行った。3 M・酢酸アセトンを40μlおよび1mlのエタノールを添加してDNAを沈澱 させ、その後、70%エタノールで洗浄し、蒸留水中で再懸濁をさせた。 DNAサンプルの塩基配列は、ABI・モデル370A・DNAシークエンサ ー、および、ダイ・ターミネーター化学法で行った。hin47遺伝子コーディング 鎖の塩基配列の決定のために、クローンの集合セットと共に、ユニバーサル逆プ ライマーを使用した。約25塩基のオリゴヌクレオチド・プライマーを非コーデ ィング鎖の塩基配列を確認する目的で使用した。SB33・hin47遺伝子のヌク レオチド塩基配列とHin47タンパク質のアミノ酸配列を図2に示した。この Hin47タンパク質のヌクレオチド塩基配列とN末端アミノ酸配列については 、1992年5月26日から30日までニューオリンズで開催された米国微生物 学会 で発表したが、これを図2の下方に示した。SB33・Hin47タンパク質の アミノ酸末端配列と、本発明にかかるタンパク質の配列は同一であり、このクロ ーン遺伝子がhin47としての同一性を示している。 実施例3 この実施例では Hin47タンパク質のセリンプロテアーゼ活性の発見につ いて示している。 上記の実施例で決定されたHin47タンパク質のアミノ酸配列を、遺伝子バ ンクに登録されているすべてのタンパク質と比較した。上述した通り、Hin4 7タンパク質は PCT申請書WO94/00149、WO92/11367、 WO92/10936に記載されており、Haemophilusのアドヘシン分子である ことが示されている。本発明における驚くべき、かつ、予期せぬ発見は、Hin 47タンパク質は、セリンプロテアーゼ・E.coli htrA..S.typhimurium htrA、 および、その他のプロテアーゼとの相同性(55%)のある重要なアミノ酸を持 っているということである。このようなアミノ酸配列相同性については図3と図 4に示している。 さらに、Hin47タンパク質は、ペファブロック(Pefablock)のような、セリ ン・プロテアーゼ阻害剤の存在がなければ自己消化を起こすことも発見した。 実施例4 本実施例は、部位特異的突然変異誘発による突然変異体hin47遺伝子の産生経 過を示したものである。上記で述べた通り、H.influenzae Hin47、E.coli htrA 、S.Typhimuriumはいずれもセリンプロテアーゼである。セリンプロテアーゼの 活性中心のコンセンサス配列はGDSGGPK(SEQ ID NO:18)で あり、セリンが活性残基である。htrAタンパク質はいずれもGNSGGAL(S EQIDNO:17)の配列であり、H.influenzae Hin47には、成熟タンパク質 の残基195と201の間には同一の配列がある。このように、プロテアーゼ活 性低下型のHin47類似体が産生される場合には、このセリン残基197が部 位特異的突然変異誘発の位置として選ばれることになる。 オリゴヌクレトチド・CGCTCCACCAGCATTACCGCGG(SE QIDNO:20)が産生され、これは197位置のセリン残基をアラニンに変 換されたものである。hin47遺伝子をクローニングしてM13mp18とし、こ れにクローンDSー981ー3を産生させ、アメリカ・インビトロ・部位特異的 突然変異誘発キットを用いて突然変異を誘発させた。塩基配列分析により、クロ ーンDSー991ー8が確認され、セリンー197からアラニンへの突然変異が 起こっていた。この突然変異体hin47遺伝子を「hin47*」と呼ぶことにした。適 当なオリゴヌクレオチドを使用 して、197位置のセリン残基はシステイン(突然変異体S197C)とトレオ ニン(突然変異体S197T)に変換させた。 さらに、図4で示した通り、Hin47のアミノ酸配列と他のプロテアーゼを 比較したところ、プロテアーゼ活性低下型のHin47類似体を産生するには、 アミノ酸His−91とAspー121の突然変異誘発が適当であることが判明 した。上記で述べたと同様の突然変異誘発法により、これらのアミノ酸His− 91とAspー121を除去するか、または、別のアミノ酸で置換させた。この ようなアミノ酸の置換としては、アミン酸Hisー91をアラニン(突然変異体 H91A)とアルギニン(突然変異体D121A)で、アミノ酸Aspー121 をアラニン(突然変異体H91A)とグルタミン酸(突然変異体D121E)で 置換した。このような、突然変異誘発のオリゴヌクレオチドは下記の通り。 Hisー91 −>Alaー91 5’ATCAATAACAGCATTATT ATTGGT 3’(SEQ ID NO:21) Aspー121 −>Alaー121 5’TAATGCAATTGCTGAT AGTTC3’(SEQ ID NO:22) 別の突然変異を誘発するために対応するオリゴヌク レトチドを使用した。多数の突然変異体が誘発され、Hisー91とセリンー1 97がアラニンで置換され(突然変異体H91A/S197A)、Hisー91 、Alpー121、Serー197はすべてアラニンで置換された(突然変異体 H91A/D121A/S197A)。Hin47*原料に関する前述の実施例で述べ たように、プロテアーゼ活性の減退を確認するために、これらの追加で生産した 突然変異体の抽出・精製・試験を行った。 多くのセリンプロテアーゼは不活性(チモーゲンのように)の状態で分泌され ており、活性中心を見るのに切開が必要であった。成熟天然Hin47タンパク 質のN末端の塩基配列を分析した結果、KFFFG DRFAWQ(SEQ I D NO:23)の位置でプレタンパク質の細胞分裂が起こっていることが判明 した。活性プロテアーゼ分子を産生する分子の細胞分裂を阻止するアミノ酸を修 飾することにより、プロテアーゼ活性低下型のHin47類似体を発現させるこ とができるのである。 実施例5 本実施例は、Serー197がアラニンで置換されたHin47類似体を発現 させるのに使用する大腸菌プラスミドの構造を示したものである。 プラスミドであるDSー991ー8由来の突然変異 体hin47*遺伝子のpTー7発現ベクターのクローニングを行いプラスミドDSー 1011ー1ー1を産生させた(図5)。大腸菌株BL21/DE3を形質転換 させて大腸菌株DSー1018ー3ー1を作製するが、これによりSerー19 7がアラニンで置換されたHin47類似体を発現された。 テトラサイクリン・セレクションを利用するために、hin47*遺伝子をクローニ ングしてpBR328とした。BglII/BamH Iフラグメントの作製のために、プラ スミドDSー1011ー1ー1由来のBgl II/Cla IT7/hin47遺伝子フラグメント をクローニングすることでpEVvrfl(Young and Davis,1985)を生産するが、これ は、さらにBamH Iで消化されるpUC-4K(Pharamacia)にクローン化できる。産生さ れたクローンDSー1034ー3を酵素EcoR Iで消化させ、T7/hin47*遺伝子フ ラグメントをクローニングしてpBR328とし、プラスミドDSー1048とDSー 1067ー2を作製する。プラスミドDNAを大腸菌株BL21/DE3に導入 すると、DSー1071ー1ー1とDSー1071ー3ー1が生成され、これが Serー197がアラニンで置換されたHin47類似体を発現させる。 実施例6 この実施例では、Serー197をアラニンで置換したHin47類似体の発 現状態について示している。 DSー1018ー3ー1、DSー1071ー1ー1、DSー1071ー3ー1 をNZCYM+3%デキストロース+抗生物質(25μg・ml-1のアムピシリ ンまたは10μg・ml-1)の混合培養基で、37℃で振り混ぜながら1昼夜培 養して増殖させた。この一昼夜培養液を1:40に希釈し、音波処理を行った後 、同じ培養基に入れ、振り混ぜながら、吸光度が約0.3になるまで培養した。 T7プロモーターからの発現を誘起させるために、10%ラクトースの10分の 1容積分を添加した。ソルバル(Sorvall)RC−3B遠心分離機を用いて、培養 液を5000rpm回転で、10分間、温度4℃で遠心分離した後、4時間して 細胞サンプルを取り出した。 実施例7 この実施例ではHin47タンパク質の抽出、精製を示している。Hin47 は大腸菌において溶解性タンパク質として発現される。実施例6で調製した25 0ml培養液から取り出した細胞ペレットを、50mMトリス塩酸40ml(p H8.0)内で再懸濁させ、音波処理で破壊した。この抽出物を20、000x gで遠心分離した。ここで取り出した上澄み液の95%以上が溶解性のHin4 7タンパク質であり、これは保管した。ここで発生した分画を「Hin47・抽 出液」と呼ぶことにした。 さらに、このHin47・抽出液をDEAE・モデル・セファセル・カラム(S ephacel column)を使用して精製した。40mlのHin47・抽出液を20m l型DEAE・モデル・セファセル・カラム(50mMトリス塩酸、pH8.0 )に注入した。Hin47はこの条件下でカラムに付着した。さらに、このカラ ムを、100mlの50mMトリス塩酸(pH8・0)、20mM塩化ナトリウ ムを含む100mlの50mMトリス塩酸(pH8.0)で順次洗浄した。Hi n47を40mM塩化ナトリウム含有の50mMトリス塩酸(pH8.0)で希 釈した。BCAタンパク質検定法で分画内のHin47を定量した。達成された Hin47の純度をSDS−PAG分析法で測定した。Hin47を含む分画を 組み合わせた状態で、−20℃で保管した。 顆粒分画として生産された突然変異体の殆どを占める野生型Hin47タンパ ク質と同程度の溶解性があるタンパク質は、突然変異体であるH91Aだけであ った。 実施例8 この実施例は、Serー197をアラニンで置換したHin47の抽出と精製 プロセスを示している。 Serー197をアラニンで置換したHin47は大腸菌の顆粒分画中に発現 された。250ml培養液 から取り出した細胞ペレット(実施例6で調製したもの)を40mlの50mM トリス塩酸(pH8.0)で再懸濁し、音波処理(3x10分、70%効率サイ クル)で破壊した。抽出液を20、000xgで遠心分離し、取り出した細胞ペ レットを保管した。その細胞ペレットを40mlの50mMトリス塩酸、0.5 %トリトン・Xー100、10mM・EDTA(pH8.0)で再抽出した。懸 濁液を音波処理(10分、70%効率サイクル)を行った。抽出液を300xg で5分間遠心分離を行った。ここで取り出した上澄み液を20、000xgで3 0分間遠心分離をして、発生した細胞ペレットを保管した。その細胞ペレットを 50mMトリス塩酸、0.5%トリトン・Xー100、10mM・EDTA(p H8.0)で再抽出した。懸濁液を8M尿素を含む50mMトリス塩酸(pH8 .0)と混合した。50mMトリス塩酸(pH8.0)を使用して、混合液内の 尿素の濃度を2Mに調製した。Serー197をアラニンで置換したHin47 はこの条件で完全に溶解した。この溶液の最終量は20mlであった。この分画 を「Hin47類似体ー抽出液」と呼んだ。Hin47類似体ー抽出液をDEA E・モデル・セファセル・カラムで精製した。20mlのHin47・類似体ー 抽出液を10ml型DEAE・モデル・セファセル・カラム(50mMトリス塩 酸、 pH8.0)に注入した。Serー197をアラニンで置換したHin47類似 体は、この条件でカラムに付着した。さらに、このカラムを50mMトリス塩酸 (pH8・0)で洗浄し、Hin47類似体を30mM塩化ナトリウムを含む5 0mMトリス塩酸(pH8.0)で希釈した。この分画中にあるHin47類似 体の量をBCAタンパク質検定法で測定した。Hin47類似体の純度をSDS −PAG分析法で測定した(図6)。Hin47を含む分画を組み合わせて−2 0℃で保管した。 実施例9 この実施例では、Hin47とSerー197をアラニンで置換して合成され たHin47類似体のプロテアーゼ活性を示している。 Hin47とSerー197をアラニンで置換したHin47類似体の酵素活 性を、基質としてベータ・カゼインを使用して分析した(図7)。この反応混合 物には、5μgのベータ・カゼインと、Hin47またはHin47類似体のい ずれかを含む。反応を37℃で2時間進行させ、その後、SDSーサンプル緩衝 液を添加し、直ちに100℃で5分間熱することで停止した。アリクオット(部 分サンプル)をSDS−PAGEで分析した。図7で示されているように、Hi n47によるベーター・カゼインの消化は、2時間後 には明白であり(パネルA、行1)、その消化の程度はHin47類似体を含む 画分よりも強く(パネルA、行2)、しかも、外因性のタンパク質は関与してな い(パネルA、行3)。これらの混合物の中のHin47またはHin47類似 体の存在は、Hin47に対するモノクローナル抗体を使用したイムノブロット 法により確認された(図7、パネルC、行1、2)。 4℃および−20℃という条件下での、Hin47またはHin47類似体の 自己消化の分析を通して、Hin47およびSerー197をアラニンで置換し たHin47類似体での活性を比較した。そのために、精製したHin47また はその類似体を4℃か−20℃のいずれかの温度で20日間保存した。保存後、 ゼロ日目、10日目、20日目にアリクオットを取り出し、Hin47またはH in47類似体の熱安定性を、Hin47モノクローナル抗体を使用したイムノ ブロット法で分析した(図8)。4℃か−20℃のいずれかの温度で20日間保 存した場合に、Hin47よりもHin47類似体のほうが熱的に安定であった 。 Serー197をアラニンで置換したHin47類似体のプロテアーゼ活性を さらに詳しく試験するために、Hin47またはHin47類似体の80ーkD a・H.influenzae組み換え抗原を崩壊させる能力を測定した。Hin47または Hin47類似体の、他の 抗原に対する酵素分解作用を測定するために混合抗原試験を行った。本試験では 、Hin47またはHin47類似体(47kDa)と区別するため、80ーk Da・H.influenzae組み換え抗原(TBP1)を選択した。5種類の混合物質は 下記のように調製した。80ーkDaタンパク質のみ、80ーkDaタンパク質 +Hin47、 80ーkDaタンパク質+Hin47類似体、Hin47のみ 、Hin47類似体のみ。混合物質における各タンパク質の量はいずれも5μg であった。混合物質は4℃で4週間保存した。保存後、ゼロ日目、7日目、14 日目、28日目ににアリクオットを取り出しSDS−PAGE分析を行った(図 9)。1週間後に、この80ーkDaタンパク質とHin47の両方が大きく崩 壊した(2、4行)。これとは対照的に、80ーkDaタンパク質とHin47 類似体を組み合わせた混合物では、1週間後にも元のままであり、4週間後に僅 かに崩壊を示しただけであった(行3)。 他のHin47類似体のプロテアーゼ活性について、リプンシカら(Lipinska et al)が提唱した方法で、ベータ・カゼインの酵素消化反応を利用して評価を行 い、その結果を表3に示した。一個の突然変異体(D121E)だけにセリンプ ロテアーゼ活性を保持していることが観察された。 実施例10 この実施例は、マウスにおけるHin47とHin47類似体の免疫原性の比 較を示している。 図10は、Hin47とSerー197をアラニンで置換したHin47類似 体の免疫原性に関する比較試験結果を示してある。1群あたり5匹のBalb/cマウ スで構成される群を5群用意して、1回あたり1μgのHin47またはHin 47類似体のいずれかを、ALPO4(1投与量あたり1.5mg)の存在下で 、1日目、29日目、43日目に1日3回皮下に注射した。注射後、14日目、 28日目、42日目、56日目に採血をして(これは、それぞれ、血液標本1、 2、3、4として表示されている)、EIA法により、抗Hin47・抗体の力 価を分析した。マウス血清における抗Hin47・抗体は、パネツティ(Panezu tti et al,1993)らの方法で測定した。マイクロタイター・ウエルに1μgのH in47またはHin47類似体のいずれかを、コーテングして室温で16時間 放置した。プレートはPBS内で0.1%ウシ血清アルブミンを入れブロックし た。マウス血清を段階希釈してウエルに添加した後、室温で1時間培養した。ペ ルオキシダーゼと接合したヤギ・抗マウスIgG(Fc特異的)抗体をアフィニ テー精製したF(ab’)2フラグメントを第二の抗体として使用した。テトラ メチル ベンジデン(TMB・H22)を使用して反応を進行させ、フロー・マルテスカ ン(Mutiskan)・MCC・マイクロプレート・リーダーで、波長450nm(基準 の波長は540nmを使用)での吸光度を測定した。抗血清の反応力価を希釈度 の相関として定義したが、これは注射をしてない血清サンプルの2倍の吸光度を 示した。図10から分かるように、マウスでは、Hin47とHin47類似体 の両方とも、Hin47または突然変異体がEIA法での抗原として使用できる かどうかとは関係なく、相当なIgG力価を示した。 H91AHin47類似体を使用した免疫原性研究も行った。この類似体はS 197AHin47類似体と同等の免疫応答を示すことが分かった。 Hin47またはSerー197をアラニンで置換したHin47類似体に対 する免疫応答をさらに試験するために、マウス血清での抗Hin47・IgGの サブクラスを測定した。マイクロタイター・ウエルに1μgの精製したHin4 7または類似体のいずれかをコーテングした。免疫原性比較研究のために用意し たマウス血清最終サンプルをプールして、EIA法により試験した。このEIA 試験では、抗原として、ペルオキシダーゼと結合させたラット・抗マウス・Ig G、IgG2a、IgG2b、およびペルオキシダーゼと結合させたウサギ・抗マウ スIgG3を使用した。交差 反応を避けるために、精製した抗体サブクラスを使用して、各抱合体の希釈液を 測定した。上記で述べた方法で、反応力価を測定した。表1で示したように、マ ウスにおいて、Hin47またはHin47類似体のいずれかにより誘導された IgGサブクラスは、同一であり、このことはHin47またはHin47類似 体が個体抗原としてEIA法に使えるかどうかとは関係がない。マウス血清の両 グループのうち、顕著なIgG応答を示したのはIgG1・イソタイプであった 。従って、Hin47類似体は、実質的に天然タンパク質と同じ免疫原性を示し たことになる。 実施例11 本実施例は、Hin47またはSerー197をアラニンで置換したHin4 7類似体の免疫防御能を示している。 幼若ラットの菌血症モデルにおける、Hin47・特異的抗血清の、H.influe nzae菌b株由来MinnAに対する防御能から、Hin47またはSerー19 7をアラニンで置換したHin47類似体の免疫防御能を分析した。表2にはこ の結果を示してある。0.1mlのウサギ・抗Hin47類似体・抗血清または 同等の採血前血清のいずれかを、日齢6日のウイスター幼若ラット群の頚部に近 い背部皮下に接種した。さらに、これらの群に、24時間後に700cfuの増殖 さ せたばかりの新鮮なHib株MinnAを腹腔内投与した。20時間後に、腹腔 内投与されたラットから採血をして、チョコレート寒天プレートに移し培養した 。24時間後には細菌コロニーのカウントができた。表2に示したように、抗H in47類似体・抗血清を接種した群の9匹のうち3匹には、その血液中に菌血 症は認められなかった。Hin47類似体・抗血清(11%)を接種した群の中 で、採血前血清を接種したマウスに較べて、血液からの菌の回収量が高かったの は1匹だけであった。これとは対照的に、採血前血清を接種された9匹のマウス 全部において菌が回収された。採血前血清を接種した9匹のうち4匹(44%) において、血液中の細菌の数(500ー1000)のレベルが高かった。 幼若ラットの菌血症モデルを、抗Hin47・血清または抗Hin47・突然 変異体・抗血清の、H.influenzae・タイプb株感染が原因で発症した菌血症に対 する防御能を評価するために使用した。この幼若ラット10匹のうち6匹におい て、これらの血清は野生型Hin47、H91A・Hin47、S197A・H in47類似体に対する防御能を示した。 実施例12 本実施例は、ストレス負荷の条件下でのHin47合成の誘導を示している。 H.influenzae株Eaganをヘミン(2μg・ml-1)とNAD(2μg・ml-1 )を含んだBHI液体培養基内で37℃で、A590=0.3の条件で増殖させた。こ のサンプル・アリクオットを取り出して、37℃、42℃、43.5℃で、また は、6%エタノール、0.2M塩化ナトリウム、または、0.3塩化ナトリウム の存在下で増殖させた。大腸菌株JM109を、YT焙養基内で37℃で、A59 0 =0.3の条件下で増殖させ、上記と同じ方法でアリクオットを取り出した。サン プルを0分、20分、40分、60分、90分後に収集して、OD法およびSD S−PGE/ウエスタンブロット法で分析した。H.influenzae・Hin47とE.coli ・htrAを認識するモルモット抗血清を、ウエスタンブロット法分析に使った。4 3.5℃で増殖させた時に、大量のE.coli・htrA・タンパク質が合成され、H.in fluenzae・Hin47・タンパク質は少量しか認められなかった。6%エタノールを 含む培地で増殖させることで、E.coli・htrA・タンパク質とH.influenzae・Hin4 7・タンパク質の両方の合成が誘導された。塩の含有が多いと、このタンパク質 のいずれか一方の合成が弱くなった。これらの結果は、Hin47がストレス応 答タンパク質であり、類似の条件で、E.coli・htrA・タンパク質の合成が誘導さ れることを示している。 実施例13 本実施例は、H91A・Hin47タンパク質の精製を示している。 この溶解性のH91A・Hin47タンパク質を、実施例7での野生型Hin 47タンパク質の場合と同じ方法に、ヒドロキシアパタイト(HAP)カラムを 追加した方法で精製した。HAPカラムには10mMリン酸ナトリウム緩衝液( pH8.0)を入れ、DEAEカラムをセットした。H91A・Hin47タン パク質がHAPカラムに付着した。汚濁タンパク質は175mMリン酸ナトリウ ム緩衝液でカラムを洗浄して除去した。300mMリン酸ナトリウム緩衝液(p H8.0)で溶出したH91A・Hin47タンパク質を−20℃で保存した。 実施例14 本実施例はチンチラネコの中耳炎モデルにおけるHin47およびHin47 突然変異体の防御能を示したものである。 野生型のHin47、H91A・Hin47、S197A・Hin47による 能動免疫化が引き起こす防御能の評価のために、チンチラネコの中耳炎モデルを 使用した。 AIPO4と抱合しているHin47(H91A)またはHin47突然変異 体(S197A)を、一回投与量で30μg、1日目、28日目、42日目にチ ンチラネコの筋肉内に1日3回接種した。56日目にこのチンチラネコに、50 ー1000CFU(コロニー形成単位)の細菌・ビルレントNTHi株SB12 を接種した。鼓膜切開と耳鏡検査でモニターした後、接種後4日目に中耳浸出液 を取り出しチョコレート寒天培地で培養した。24時間後に細菌コロニーをカウ ントした。野生型のHin47およびH91A・Hin47タンパク質はこの実 験動物の50%に防御能を与えるが、S197A・Hin47には防御能はない 。 開示内客の要約 本発明は、プロテアーゼ活性を天然のHin47タンパク質の約10%まで低 下させた新規のH.influenzae菌由来Hin47タンパク質類似体および、このH in47タンパク質をコーデングする分離・精製DNAを供給するものである。 本発明の範囲内でのタンパク質修飾が可能である。 グループ#1:Hin47の接種を受けた5匹のグループから採取してプールし た免疫血清。 グループ#1:Hin47突然変異体の接種を受けた5匹のグループから採取し てプールした免疫血清。 プレートには、Hin47またはHin47突然変異体のいずれかをコーテング した。 日齢6日の幼若ラット9匹で構成されるグループに、ウサギ抗Hin47突然変 異体抗血清、または、それと対応する採血前血清のいずれかを皮下注射した。2 4時間後に同じラットに700cfu・H.influenzae菌株由来MinnAを腹腔 内投与した。 投与から20時間後に採血した。 抗Hin47*抗体:CFA/IFAにおける、精製したHin47突然変異体 に対するものとして調製されたウサギ免疫血清。 免疫グループにおける平均細菌回収:血液2.5μl当たり100cfu;対照 グループより:血液2.5μl当たり290cfu。 a プロテアーゼ活性は気質ベータカゼインの消化能力で測定。 b 溶解性とは溶解タンパク(−)または顆粒画分としての産出。 c 幼若ラットの菌血症の受動モデルにおける防御。 d チンチラネコの中耳炎モデルにおける防御。 e NDは未同定。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C12P 21/02 C12P 21/02 C G01N 33/53 G01N 33/53 D 33/569 33/569 F //(C12N 15/09 ZNA C12R 1:21) (C12N 1/21 C12R 1:19) (C12P 21/02 C12R 1:19) (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AP(KE,MW,SD,SZ,UG), AM,AT,AU,BB,BG,BR,BY,CA,C H,CN,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB ,GE,HU,JP,KE,KG,KP,KR,KZ, LK,LR,LT,LU,LV,MD,MG,MN,M W,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD ,SE,SI,SK,TJ,TT,UA,US,UZ, VN (72)発明者 ヤング、ヤン−ピン カナダ国 エム2アール 3エヌ7 オン タリオ州 ウイロウダール アパート. 1709 トーレスダール アヴェニュー 120 (72)発明者 チョン、ペレ カナダ国 エル4シー 0ビー6 オンタ リオ州 リッチモンド ヒル エストリル ストリート 32 (72)発明者 ウーメン、レイモンド ピー. カナダ国 エル0ジー 1ティー0 オン タリオ州 スコームベーグ アール.アー ル.ナンバー 1 (72)発明者 クライン、マイケル エイチ. カナダ国 エム2ピー 1ビー9 オンタ リオ州 ウイロウダール ムンロ ブール ヴァード 16

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.プロテアーゼ活性を天然のHin47タンパク質の約10%まで低下させた 分離・精製したHaemophilus.influenzae菌由来Hin47タンパク質類似体。 2.免疫原性が天然のHin47タンパク質と実質的に同じであるクレーム1の 類似体。 3.プロテアーゼ活性を起こさせている天然Hin47タンパク質のアミノ酸の 少なくとも一個を除去するか別のアミノ酸で置換するか、または、アミノ酸の少 なくとも一個を天然Hin47タンパク質に挿入することで、上記プロテアーゼ 活性を低下させたクレーム1の類似体。 4.除去されるか、または、置換される少なくとも一個のアミノ酸が天然Hin 47タンパク質のアミノ酸の195から201から選択されるクレーム3の類似 体。 5.上記の少なくとも一個のアミノ酸がセリンー197であるクレーム4の類似 体。 6.セリンー197がアラニン、システイン、またはトレオニンで置換されるク レーム5の類似体。 7.上記の少なくとも一個のアミノ酸が天然Hin47タンパク質のヒシツジン ー91またはAspー121であるクレーム3の類似体。 8.ヒシツジンー91がアラニン、リシン、または、 アルギニンで置換されるクレーム7の類似体。 9.Aspー121がアラニンで置換されるクレーム7の類似体。 10.複数のアミノ酸が除去され置換されるクレーム4の類似体。 11.複数のアミノ酸にはHisー91およびSerー197があり、これらが 除去されるかアラニンにより置換されるクレーム10の類似体。 12.複数のアミノ酸にはHisー91、Aspー121およびSerー197 があり、これらが除去されるかアラニンにより置換されるクレーム10の類似体 。 13.プロテアーゼ活性を天然のHin47タンパク質の約10%まで低下させ た分離・精製したHaemophilus.influenzae菌由来Hin47タンパク質類似体を コードする突然変異体Haemophilus influenzae hin47遺伝子から成る分離・精製 された核酸分子。 14.上記コードされた類似体の免疫原性が天然のHin47タンパク質と実質 的に同じであるクレーム13の核酸分子。 15.プロテアーゼ活性を起こさせているアミノ酸をコードする野生型hin47遺 伝子の少なくとも一個のコドンが除去されるか、または、置換されているか、少 なくとも一個のコドンが、上記突然変異体hin47遺伝子を合成するために、野生 型hin46遺伝子に挿入されている クレーム13の核酸分子。 16.除去または置換されたコドンの少なくとも一個は天然のHin47タンパ ク質のアミノ酸195から201までのすくなくとも一個をコードするクレーム 15の核酸。 17.上記のコドンの少なくとも一個はセリンー197をコードするクレーム1 6の核酸。 18.セリンー197をコードするコドンがアラニン、システインまたはトレオ ニンをコードするコドンで置換されるクレーム17の核酸分子。 19.上記のコドンの少なくとも一個は天然のHin47タンパク質のHisー 91またはAspー121をコードするクレーム15の核酸分子。 20.Hisー91をコードするコドンがアラニン、リシンまたはアルギニンを コードするコドンで置換されるクレーム19の核酸分子。 21.Aspー121をコードするコドンがアラニンをコードするコドンで置換 されるクレーム19の核酸分子。 22.上記突然変異体遺伝子が野生型hin47遺伝子の部位特異的突然変異誘発に より合成されるクレーム13の核酸分子。 23.複数のコドンが除去されるか置換されるクレーム10の核酸分子。 24.これらの複数コドンがHisー91およびSerー197をコードし、ア ラニンをコードするコドンにより除去され、または、置換されるクレーム23の 核酸。 25.これらの複数コドンがHisー91、Aspー12およびSerー197 をコードし、アラニンをコードするコドンにより除去され、または、置換される クレーム23の核酸。 26.クレーム13の核酸分子が挿入されるプラスミド・ベクターから成り、宿 主の形質転換に使用される組み換えプラスミド。 27.プラスミド(DSー1011ー1ー1(pT7/Hin47*)として、米国微生物寄 託機関(ATCC)に承認番号75845として寄託されているクレーム26の 組み換えプラスミド。 28.クレーム26の組み換えプラスミドを含む形質転換細胞。 29.プロテアーゼ活性を天然のHin47タンパク質の約10%まで低下させ た分離・精製したHaemophilus.influenzae菌由来Hin47タンパク質類似体の 合成法で下記の方法から成る方法。 プロテアーゼ活性を起こさせている少なくとも一個のHin47タンパク質の アミノ酸残基を同定すること、 上記のアミノ酸をコードしているヌクレトチド配列を除去または置換させ、突 然変異体hin47遺伝子を合成させるために、hin47遺伝子の部位特異的突然変異誘 発をおこさせること、 形質転換細胞を産生させるために突然変異体hin47遺伝子を導入すること、 Hin47タンパク質類似体を産生させるために形質転換細胞を増殖させるこ と。 30.上記のアミノ酸の少なくとも一個は天然Hin47タンパク質の95から 201の中から選択されるクレーム29の方法。 31.上記のアミノ酸の少なくとも一個はセリンー197であるクレーム30の 方法。 32.セリンー197がアラニン、システイン、またはトレオニンで置換される クレーム30の方法。 33.上記のアミノ酸の少なくとも一個は天然Hin47タンパク質 ヒシツジ ンー91またはAspー121であるクレーム29の方法。 34.ヒシツジンがアラニン、リシン、またはアルギニンに置換されるクレーム 33の方法。 35.Aspー121がアラニンに置換されるクレーム33の方法。 36.複数のアミノ酸が除去されるかまたは置換されるクレーム29の方法。 37.複数のアミノ酸がHisー91およびSerー197であり、これらが除 去されるかアラニンで置換されるクレーム36の方法。 38.複数のアミノ酸がHisー91、Aspー121およびSerー197で あり、これらが除去されるかアラニンで置換されるクレーム36の方法。 39.上記の突然変異体hin47遺伝子の導入が形質転換細胞を産生させ、この突 然変異体hin47遺伝子はT7プロモータの制御を受け、さらに、上記の形質転換 細胞の増殖およぼ上記T7プロモータによるHin類似体の発現はラクトースを 誘発濃度に調製した焙地で焙養させることで実施されるクレーム29の方法。 40.突然変異体hin47遺伝子の導入が、米国微生物寄託機関に承認番号758 45で寄託されている組み換えプラスミドDSー1011ー1ー1(pT7/Hin47) を使用した上記細胞の形質転換で実施されるクレーム39の方法。 41.免疫効果のある量のクレーム2のHin類似体またはクレーム14の核酸 から成る免疫原組成物質。 42.宿主内でHin47タンパク質またはHin47タンパク質と特異的に反 応する抗体の産生を誘起することのできるタンパク質を産生する細菌病原体が原 因菌となっている病気に対する防御のための、宿主へのインビボ投与用のワクチ ンとして調製されたクレー ム41の免疫原組成物質。 43.細菌性病原菌がHaemophilus菌種であるクレーム42の免疫原性組成物質 。 44.Haemophilus菌種がHaemophilus influenzae菌であるクレーム43の免疫 原性組成物質。 45.少なくとも一個の他の免疫原性または免疫刺激物質から成るクレーム42 の免疫原性組成物質。 46.宿主内に免疫効果のある量のクレーム41免疫原性組成物質を投与する方 法から成る免疫応答誘起法。 47.下記の手順から成る、検体内でHin47タンパク質と特異的に反応する 抗体を定量する方法: (a)Hin類似体および検体中でHin47タンパク質と特異的に反応する 上記のいかなる抗体から成る複合物質を合成させるために、検体をクレーム2の Hin47類似体と接触させること、 (b)その複合物質の合成を同定すること。 48.下記の手順から成る、検体内でのHin47タンパク質の存在を同定する 方法: (a)Hin47タンパク質と特異的に反応する抗体を産性させるために、ク レーム41の免疫原性組成物質を投与するで対象に免疫を与えること。 (b)検体に存在する如何なるHin47タンパク質およびHin47タンパ ク質に特異的に反応する抗体から成る複合物質を産生させるために、検体を抗体 と接触させること、および、 (c)その複合物質の産生を同定すること。 49.下記のものから成るHin47タンパク質と特異的に反応する検体内での 抗体を同定するための診断キット: (a)クレームのHin47類似体、 (b)類似体とその検体内にある上記の抗体から成る複合物質を産生させるた めに、類似体を検体と接触させる装置、および、 (c)この複合物質の産生を同定する装置。 50.下記の方法から成る、分離・精製したHaemophilus.influenzae菌由来Hi n47タンパク質類似体を供給する手段: Hin47類似体を含む顆粒画分をもつ形質転換細胞を増殖させ産生させるた めに、クレーム29の方法を実施すること、 上澄み液と上記顆粒画分を生産するために増殖した形質転換細胞を破壊するこ と、 Hin47類似体を含む溶液を生産するために上記顆粒画分を溶解させること 、 クロマトグラフィーを使用して上記Hin47類似体を細胞残砕片の無い溶液 に精製すること、そして、 精製したHin47類似体を分離すること。 51.クレーム39の方法に従って、クレーム23の 方法を実施するクレーム50の方法。 52.クレーム1の類似体がポリペプチド、タンパク質、ポリ多糖類と結合した キメラ分子。
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