JPH115373A - 画像表示媒体およびその製造に用いる転写シート - Google Patents

画像表示媒体およびその製造に用いる転写シート

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JPH115373A
JPH115373A JP15982497A JP15982497A JPH115373A JP H115373 A JPH115373 A JP H115373A JP 15982497 A JP15982497 A JP 15982497A JP 15982497 A JP15982497 A JP 15982497A JP H115373 A JPH115373 A JP H115373A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】一枚一枚異なるOVD画像を有する画像表示媒
体を得ること。 【解決手段】支持体21の一方の面上に、剥離層22、OV
D層23、接着層24を積層すると共に、支持体21のもう一
方の面上に、バックコート層25を積層して構成される転
写シートを用いて、被転写体にサーマルヘッドにより微
小面積のドット形状で転写して網点画像を形成すること
により製造される画像表示媒体であって、OVDのドッ
トが、特定の観察点における観察色がRGB(赤色、緑
色、青色)の3原色のいずれかになるような空間周波数
を有する3種類のOVDパターンを組み合わせて成る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばクレジット
カード、有価証券、証明書類等の各種物品に転写して貼
着される画像表示媒体、およびサーマルヘッドにより加
熱、転写せしめるサーマル転写方式により画像を形成し
て画像表示媒体を製造するのに用いる転写シートに係
り、特にホログラムや回折格子のような光回折構造(以
下、OVD:Optical Variable De
vice)で構成される画像表示媒体およびその製造に
用いる転写シートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、光の干渉を用いて立体画像や特殊
な装飾画像を表現し得る、ホログラム画像や回折格子画
像のようなOVD画像の開発が進められている。これら
ホログラムや回折格子のOVD技術は、高度な製造技術
を要し、複製が難しいことから、有効な偽造防止手段と
して、例えばクレジットカード、IDカード、プリペイ
ドカード等のカード類に貼着して利用されてきている。
【0003】さらには、その装飾性の高さから、包装
材、書籍、パンフレット、POP等の物品への利用も少
なくない。なお、ホログラムや回折格子のようなOVD
は、微細な凹凸パターンや屈折率の異なる縞状パターン
等の回折構造からなっており、ここでは、上記ホログラ
ム画像やまた回折格子画像等の光学的に画像を表現した
技術を、OVDと総称して用いることにする。
【0004】ところで、このようなOVDを物品に貼着
するための手段としては、従来から、転写シ一卜を用い
てOVDを転写形成する方法が用いられている。以下
に、従来のOVD画像の形成方法について簡単に説明す
る。
【0005】図9は、従来のホログラム転写シートの構
成例を示す断面図である。すなわち、ホログラム転写シ
ートは、図9に示すように、支持体としての基材91の
一方の面上に、剥離層92が形成され、この剥離層92
上に、ホログラムあるいは回折格子等のOVDパターン
を設けたレリーフ層931と、レリーフ層931のレリ
ーフ形成面を覆うように設けた反射薄膜性層932とか
らなるOVD層93が形成されている。
【0006】また、このOVD層93の反射薄膜性層9
32上には、接着層94が形成されている。さらに、基
材71のもう一方の面上には、バックコート層75が形
成されている。
【0007】なお、上記説明および以後の説明において
は、断面図と説明文では図示上下の関係が逆になってい
るが、上下の関係は転写シートを観察する方向(また
は、物品に転写形成する場合の使用状態)に応じて変更
するため、本質的なことではない。
【0008】また、レリーフ層931のレリーフ形成面
は、基材91の反対側に存在し、物品表面に転写形成し
た場合、剥離層92は基材91との界面にて剥離し、物
品側に移行して保護層としても機能することになるた
め、「剥離性保護層」と称することもある。
【0009】さらに、基材91を除いた、物品側に移行
する各層を総称して「転写層」と称することにする。さ
らにまた、各図面は、転写シートの構成を模式的に表現
するものであり、各層の厚さ等の寸法は、実際の製造物
に則したものではない。
【0010】一方、ホログラムは、一般的に光学的な撮
影方法により、微細な凹凸パターンからなるレリーフ型
のマスターホログラムを作製し、これから電気メッキ法
により、凹凸パタ一ンを複製したニッケル製のプレス版
を複製し、このプレス版をホログラム形成層931上に
加熱押圧するという周知の方法により、大量複製が行な
われている。そして、このタイプのホログラムは、レリ
ーフ型ホログラムと称されている。
【0011】また、レリーフ型ホログラムとは異なり、
感光性樹脂等の記録材を用いて、体積方向に干渉縞を記
録する体積型ホログラムと称されるものもある。そし
て、この型のホログラムでは、リップマンホログラムと
呼ばれるものが一般に使用されており、これは感光性樹
脂の屈折率を体積方向に変化させて、反射型ホログラム
としたものである。
【0012】さらに、この立体画像を再生し得るホログ
ラム画像とは異なり、微小なエリアに複数種類の単純な
回折格子を配置して画素とし、画像を表現するグレーテ
ィングイメージ、ピクセルグラムといった回折格子画像
もまた、レリーフ型ホログラムと同様な方法で大量複製
が行なわれ、偽造防止手段として、例えばクレジットカ
ード、有価証券、証明書類等の物品に貼着して使用され
ている。
【0013】一方、大量複製されたOVDを有する転写
シートを、転写、貼着する方法としては、金属の加熱さ
れた刻印と被転写体との間に転写シートを配置し、転写
シートを刻印で被転写体に押圧するホットスタンプ方式
が一般的であり、この他にも、加熱された刻印の代わり
に、加熱されたロールを使用するロール転写方式等が利
用されている。
【0014】また、これらOVDを有する転写シート
を、カード類のオーバーコートとして使用する動きも拡
がってきており、この関連でサーマルヘッドを用いて転
写シートを転写するサーマルヘッド転写方式も利用され
ている。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
前述したホログラムや回折格子のようなOVDは、オリ
ジナルからの同一画像を大量複製して貼着することには
適しているが、例えば顔写真やID画像等の一枚一枚異
なる画像を貼着することができないという問題がある。
【0016】従って、特にOVDを偽造防止手段とし
て、例えばクレジットカード、有価証券、証明書類等の
物品に貼着して使用する場合にはあまり好ましくない。
本発明の目的は、複数の被転写体に一枚一枚異なるOV
D画像を貼着することが可能な転写シートを提供するこ
とにある。
【0017】また、本発明の目的は、特定の観察点で観
察した場合に、色収差のない真正なフルカラー画像を視
認できるようなOVD画像を被転写体に貼着することが
可能な転写シートを提供することにある。
【0018】一方、本発明の目的は、一枚一枚異なるO
VD画像を有する画像表示媒体を提供することにある。
また、本発明の目的は、一枚一枚異なるOVD画像を有
し、かつ独特の装飾効果を有する画像表示媒体を提供す
ることにある。
【0019】さらに、本発明の目的は、特定の観察点で
観察した場合に、色収差のない真正なフルカラー画像を
視認できるようなOVD画像を有する画像表示媒体を提
供することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1の発明の転写シートでは、支持体の一方
の面上に、剥離層、光回折構造(OVD)層、接着層を
積層すると共に、支持体のもう一方の面上に、バックコ
ート層を積層して構成される転写シートであって、OV
D層に形成するOVDパターンを、特定の観察点におけ
る観察色がRGB(赤色、緑色、青色)の3原色のいず
れかになるような空間周波数を有する3種類のOVDと
し、各々のOVDが形成されたエリアを交互に配置して
成る。
【0021】従って、請求項1の発明の転写シートにお
いては、OVD層に形成するOVDパターンを、特定の
観察点における観察色がRGB(赤色、緑色、青色)の
3原色のいずれかになるような空間周波数を有する3種
類のOVDとし、各々のOVDが形成されたエリアを交
互に配置した転写シートを用い、転写する際にRGB
(赤色、緑色、青色)のOVDパターンを組み合わせて
転写することにより、複数の被転写体に一枚一枚異なる
OVD画像を貼着することができる。
【0022】また、請求項2の発明の転写シートでは、
上記請求項1の発明の転写シートにおいて、OVDが形
成されたエリアの中心を基準に、観察点からの角度に合
わせてOVDの空間周波数を変化させ、観察点での色収
差を修正する。
【0023】従って、請求項2の発明の転写シートにお
いては、OVDが形成されたエリアの中心を基準に、観
察点からの角度に合わせてOVDの空間周波数を変化さ
せ、観察点での色収差を修正した転写シートを用い、画
像の中心をOVDが形成されたエリアの中心に配置し
て、OVDパターンを転写することにより、特定の観察
点で観察した場合に、色収差のない真正なフルカラー画
像を視認できるようなOVD画像を貼着することができ
る。
【0024】一方、請求項3の発明の画像表示媒体で
は、支持体の一方の面上に、剥離層、光回折構造(OV
D)層、接着層を積層すると共に、支持体のもう一方の
面上に、バックコート層を積層して構成される転写シー
トを用いて、被転写体にサーマルヘッドにより微小面積
のドット形状で転写して網点画像を形成することにより
製造される画像表示媒体であって、OVDのドットが、
特定の観察点における観察色がRGB(赤色、緑色、青
色)の3原色のいずれかになるような空間周波数を有す
る3種類のOVDパターンを組み合わせて成る。
【0025】従って、請求項3の発明の画像表示媒体に
おいては、OVDのドットが、特定の観察点における観
察色がRGB(赤色、緑色、青色)の3原色のいずれか
になるような空間周波数を有する3種類のOVDパター
ンを組み合わせていることにより、一枚一枚異なるOV
D画像を有する画像表示媒体を得ることができる。
【0026】また、請求項4の発明の画像表示媒体で
は、支持体の一方の面上に、剥離層、光回折構造(OV
D)層、接着層を積層すると共に、支持体のもう一方の
面上に、バックコート層を積層して構成される転写シー
トを用いて、あらかじめ画像を印字した被転写体にサー
マルヘッドにより微小面積のドット形状で印字画像の上
に位置的にずらして重なるように転写して網点画像を形
成することにより製造される画像表示媒体であって、O
VDのドットが、特定の観察点における観察色がRGB
(赤色、緑色、青色)の3原色のいずれかになるような
空間周波数を有する3種類のOVDパターンを組み合わ
せて成る。
【0027】従って、請求項4の発明の画像表示媒体に
おいては、印字画像の上に位置的にずらして重なるよう
に形成されるOVDのドットが、特定の観察点における
観察色がRGB(赤色、緑色、青色)の3原色のいずれ
かになるような空間周波数を有する3種類のOVDパタ
ーンを組み合わせていることにより、一枚一枚異なるO
VD画像を有し、さらに印字画像とOVD画像を同一デ
ータで重ねることにより、独特の装飾効果を有する画像
表示媒体を得ることができる。
【0028】さらに、請求項5の発明の画像表示媒体で
は、上記請求項3または請求項4の発明の画像表示媒体
において、画像の中心にあるOVDのドットを基準に、
観察点からの角度に合わせてOVDの空間周波数を変化
させ、観察点での色収差を修正する。
【0029】従って、請求項5の発明の画像表示媒体に
おいては、画像の中心にあるOVDのドットを基準に、
観察点からの角度に合わせてOVDの空間周波数を変化
させ、観察点での色収差を修正することにより、特定の
観察点で観察した場合に、色収差のない真正なフルカラ
ー画像を視認できるようなOVD画像を有する画像表示
媒体を得ることができる。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して詳細に説明する。 (第1の実施の形態)図1は、本実施の形態に係る転写
シートの構成例を示す断面図である。
【0031】図1において、支持体としての基材21の
一方の面上には、剥離層22が形成され、この剥離層2
2の上には、OVD層23が形成されている。本例で
は、OVD層23は、剥離層22とは反対側の面にレリ
ーフ型OVD(レリーフホログラムあるいは回折格子パ
ターン)を有するレリ一フ層231と、レリーフ型OV
Dの表面上に設けられた反射性薄膜層232とが、蒸着
またはスパッタリング等により形成された構成となって
いる。
【0032】このレリーフ型OVDは、レリーフ型OV
Dを構成する微細な凹凸パターンが形成されたニッケル
製のプレス版を、レリーフ層231上に加熱押圧する等
の周知の方法により形成することが可能である。
【0033】また、反射性薄膜層232の上には、接着
層24が形成されている。さらに、基材21のもう一方
の面(剥離層22が形成された面とは反対側の面)上に
は、バックコート層25が形成されている。
【0034】次に、上記転写シートを構成する各層の役
割とその構成材料について詳細に説明する。基材21
は、厚さ12μmの透明なポリエチレンテレフタレート
フィルムである。
【0035】この基材21としては、他にポリ塩化ビニ
ル、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリメタクリル
酸メチル、ポリスチレン等の合成樹脂、天然樹脂、紙、
合成紙等から単独で選択されたもの、または上記の中か
ら選択されて組み合わされた複合体を使用することが可
能である。
【0036】剥離層22は、レリーフ層231をより効
果的に被転写体(図示せず)に転写するために設けるも
のであり、以下のような配合比からなる組成物が、グラ
ビア印刷法により、乾燥温度110℃、厚さ0.8μm
で形成されている。
【0037】 アクリル樹脂 …30部 ポリエステル樹脂 … 5部 トルエン …40部 メチルエチルケトン …40部 メチルイソブチルケトン …20部 この剥離層22としては、他に熱可塑性アクリル樹脂、
塩化ゴム系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂、
セルロース系樹脂、塩素化ポリプロピレン樹脂、あるい
はこれらにオイルシリコン、脂肪酸アミド、ステアリン
酸亜鉛を添加したものを使用することが可能である。ま
たは、無機物を使用してもよい。
【0038】レリーフ層231は、エンボス成形性が良
好で、プレスムラが生じ難く、明るい再生像が得られ、
剥離層22および反射性薄膜層232との接着性が良好
である樹脂であって、以下のような配合比からなる組成
物が、グラビア印刷法により、乾燥温度110℃、厚さ
0.5μmで形成されている。
【0039】 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 …25部 ウレタン樹脂 …10部 メチルエチルケトン …70部 トルエン …30部 また、OVD形成面は、このような組成のレリーフ層2
31に対し、版面温度が165℃のプレス成型を行なう
ことにより形成されている。
【0040】なお、レリーフ層231としては、他にポ
リカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリ塩化ビニ
ル樹脂等の熱可塑性樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、メ
ラミン樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン(メタ)アクリレ
ート、ポリエステル(メタ)アクリレート、エポキシ
(メタ)アクリレート、ポリオール(メタ)アクリレー
ト、メラミン(メタ)アクリレート、トリアジン(メ
タ)アクリレート等の熱硬化性樹脂あるいはこれらの混
合物、さらにはラジカル重合性不飽和基を有する熱成型
性材料等を使用することが可能であり、さらに上記以外
のものでも、OVDを形成可能な安定性を有する材料で
あれば使用することが可能である。
【0041】反射性薄膜層232は、光線を反射する層
であって、60nmの厚さのAlが真空蒸着法により形
成されている。この反射性薄膜層232を形成する方法
としては、真空蒸着法の他に、スパッタリング法、イオ
ンプレーティング法等の成膜手段を適用することが可能
であり、その膜厚としては、10nm〜150nmの範
囲にあることが好ましい。
【0042】なお、反射性薄膜層232としては、他に
金属反射性を有する物質を使用することが可能であり、
例えばAu、Ag、Cu等の金属が考えられる。また、
反射性薄膜層232としては、光の反射性と透過性とを
合わせ持つ高屈折率透明材料を使用することも可能であ
る。
【0043】すなわち、レリーフ層231(屈折率n=
1.3〜1.5)よりも屈折率が高く、透明性を持つ材
料、例えば下記の表1に示すような無機材料を使用する
ことが可能である。
【0044】
【表1】
【0045】接着層24は、以下のような配合比からな
る組成物が、グラビア印刷法により、乾燥温度110
℃、厚さ1.0μmで形成されている。 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 …30部 ポリエステル樹脂 …20部 メチルエチルケトン …50部 トルエン …50部 なお、接着層24としては、他にも、反射性薄膜層23
2を変質させたり冒すものでなければ、通常用いられる
ものでよく、例えばアクリル系接着剤、ポリエステル系
ポリアミド等を使用することが可能であるが、何らこれ
らに限定されるものではない。
【0046】バックコート層25は、サーマルヘッドで
転写する際のスティッキングを防止し、転写シートがサ
ーマルヘッドに貼り付くのを防止するための層であり、
以下のような配合比からなる組成物が、グラビア印刷法
により、乾燥温度110℃、厚さ1.0μmで形成され
ている。
【0047】 ビニル系樹脂 …50部 イソシアネート硬化剤 … 5部 シリコーンWAX … 1部 メチルエチルケトン …50部 トルエン…50部 なお、バックコート層25としては、転写シートがサー
マルヘッドに貼り付くのを防止する構成であれば、通常
用いられるものでよく、バインダーとしては、例えば熱
可塑性アクリル樹脂、セルロース系樹脂、ポリエステル
系樹脂、あるいはアクリルポリオール、ポリエステルポ
リオールの熱硬化性樹脂、さらにシリコーン系のEB硬
化性樹脂等を使用することが可能である。
【0048】また、これらに、スリップ剤としての各種
界面活性剤、ポリエチレンWAX、シリコーンWAX等
の滑剤、タルク等の充填剤を必要に応じて添加したもの
を使用することが可能である。
【0049】図2は、本実施の形態に係る転写シートの
構成例を示す平面図である。すなわち、本実施の形態の
転写シートは、図2に示すように、上記OVD層23に
形成するOVDパターンを、カラー回折格子画像を得る
ために、OVDパターンに互いに異なる空間周波数を有
する、すなわち特定の観察点における観察色がRGB
(赤色,緑色,青色)の3原色のいずれかになるような
空間周波数を有する3種類のOVDとし、各々のOVD
が形成されたエリア(赤色OVDエリア11,緑色OV
Dエリア12,青色OVDエリア13)を交互に配置し
て構成されている。
【0050】すなわち、赤色OVDエリア11には、基
本空間周波数1140line/mmの回折格子、緑色
OVDエリア12には、基本空間周波数1310lin
e/mmの回折格子、青色OVDエリア13には、基本
空間周波数1540line/mmの回折格子がそれぞ
れ形成されており、この3種類のOVDパターンを交互
に配置して転写シートが構成されている。
【0051】ここで、基本空間周波数とは、上記OVD
が形成されたエリアの中心に配置されたOVDが有する
空間周波数のことをいう。なお、転写シートの送り機構
を制御するために、レジスターマーク14が同様に回折
格子で形成されている。
【0052】一方、本実施の形態では、2光束干渉法で
作製した回折格子を、上記OVDパターンとして使用し
ている。すなわち、本実施の形態では、特定の観察点で
観察した場合に、色収差のない真正なフルカラー画像を
視認できるようなOVD画像を被転写体に貼着すること
が可能な転写シートを作製するために、上記OVDが形
成されたエリアの中心を基準に、観察点からの角度に合
わせてOVDの空間周波数を変化させ、観察点での色収
差を修正するようにしている。
【0053】以下に、特定の観察点で観察した場合に、
色収差のない真正なフルカラー画像を視認できるような
OVD転写シートを作製するための方法について、回折
格子の場合を例にとって説明する。
【0054】なお、ここでは、本実施の形態の2光束干
渉法による回折格子の作製方法を説明する前に、まず従
来の2光束干渉法による回折格子の作製方法について述
べる。
【0055】図7は従来の二光束干渉法による回折格子
の作製方法を示す模式図、図8は従来の2光束干渉法に
よる回折格子を用いた画像表示媒体の観察結果を示す模
式図である。
【0056】従来の2光束干渉法による撮影では、図7
に示すように、レーザー61からのレーザー光62を、
ビームスプリッター63で2つに分け、このビームスプ
リッター63で2つに分けたレーザー光62を、ミラー
67、対物レンズ64、ピンホールフィルター65、コ
リメータレンズ66を通して、必要な面積の平行光束に
広げ、これを必要とする空間周波数に応じて決められた
角度でレジスト68上に交差させ、2光束による干渉縞
を作成してレジスト68上に記録することにより、回折
格子を作製している。
【0057】この方式で作製した回折格子は、平行光同
士の干渉で作製しているため、どの位置においても回折
格子の空間周波数は同じものとなっている。上記回折格
子を用いて作製した回折格子画像は、図8に示すよう
に、白色平行光72下(太陽光下)の環境で、画像表示
媒体71を観察点73において観察すると、画像の中心
部と端部では異なる色に見えてしまう。
【0058】これは、回折格子の空間周波数が同じであ
るために、画像の中心から目に入る光線の波長が必要な
色となる角度で観察した場合には、画像の端部からくる
観察する視点に必要な色の波長を有する光線74は目に
入らず、必要な色の波長からずれた波長を有する光線7
5が、画像の端部から目に入るためである。
【0059】そこで、上記のような問題を解決するため
には、観察点に必要な色の波長を有する光線が集光する
ような回折格子を作製することが必要である。図4は本
実施の形態による回折格子の作製方法を示す模式図、図
5は本実施の形態による画像表示媒体の観察方法の一例
を示す模式図である。
【0060】すなわち、図4に示すように、レーザー4
1からのレーザー光42を、ビームスプリッター43で
2つに分け、このビームスプリッター43で2つに分け
たレーザー光42の一方を、ミラー47、対物レンズ4
4、ピンホールフィルター45、コリメータレンズ66
を通して、必要な面積の平行光束に広げると共に、レー
ザー光42の他方を、対物レンズ44、ピンホールフィ
ルター45を通して、拡散光束に広げ、これらを必要と
する空間周波数に応じて決められた角度でレジスト68
上に交差させ、2光束による干渉縞を作成してレジスト
48上に記録することにより、回折格子を作製してい
る。
【0061】つまり、一方の光束を点光源とし、拡散光
束と平行光束による干渉縞を作製してレジスト48上に
記録し、回折格子を作製している。本実施の形態では、
図5に示すように、画像表示媒体51表面に、その天頂
方向45度から白色平行光52を照射し、正面の0度の
位置である観察点53で観察することとしており、画像
表示媒体51表面と観察点53との距離を30cmと規
定している。
【0062】なお、54は観察する視点に必要な色の波
長を有する光線である。上記のような観察方法を前提と
して、本実施の形態では、RGBそれぞれの色を、R光
の波長620nm、G光の波長540nm、B光の波長
460nmと規定することにより、空間周波数、波長、
入反射角の関係式から、RGBそれぞれのOVDエリア
に形成される回折格子の基本空間周波数、および周辺位
置の空間周波数を決定する。
【0063】また、実際の撮影は、必要とするR、G、
B光の波長と同じ波長のレーザー光を用いて、観察方法
と同等の光学系で行なう。すなわち、画像表示媒体51
と同じ位置にレジスト48、観察点53と同じ位置にピ
ンホールフィルター45を配置し、拡散光束の中心光束
と平行光束の交差角度を、観察方法と同じ45度とし、
赤色OVDエリア11の撮影には620nmの波長のレ
ーザー、緑色OVDエリア12の撮影には540nmの
波長のレーザー、青色OVDエリア13の撮影には46
0nmの波長のレーザーを用いてそれぞれ撮影を行な
い、レリーフ型回折格子を作製する。
【0064】そして、前述した公知の電気メッキ法によ
り凹凸パターンを複製したニッケル製のプレス版を複製
し、このプレス版をレリーフ層231上に加熱押圧する
といった周知の方法により、本実施の形態に係る転写シ
ートを作製する。
【0065】図3は、前述した転写シートを用いて製造
された本実施の形態に係る画像表示媒体の構成例を示す
平面図である。すなわち、本実施の形態の画像表示媒体
31は、OVD層23に形成するOVDパターンを、特
定の観察点における観察色がRGBの3原色のいずれか
になるような空間周波数を有する3種類のOVDとし、
各々のOVDが形成されたエリア11,12,13を交
互に配置して成る前述した転写シートを用いて、被転写
体(本例では、白色の塩ビカードを用いる)にサーマル
ヘッドにより微小面積のドット形状で転写し、OVD画
像32を網点画像として形成(貼着)することにより製
造される。
【0066】これにより、本実施の形態の画像表示媒体
31は、OVDのドットが、特定の観察点における観察
色がRGBの3原色のいずれかになるような空間周波数
を有する3種類のOVDパターンを組み合わせたものと
して得られる。
【0067】また、特に本実施の形態では、OVDが形
成されたエリア11,12,13の中心を基準に、観察
点からの角度に合わせてOVDの空間周波数を変化さ
せ、観察点での色収差を修正した前述した転写シートを
用いて、画像の中心をOVDが形成されたエリア11,
12,13の中心に配置して、OVDパターンを転写
(貼着)することにより、画像表示媒体31が製造され
る。
【0068】この場合、転写層の転写は、公知のサーマ
ル転写プリンターにて行なう。また、RGB分解画像の
濃淡は、網点面積の大小で表現するようにデータ変換を
行ない、それぞれ転写する網点面積に応じて、サーマル
ヘッドの発熱ドット数を増減させることにより、RGB
網点分解画像の転写、印字を行なう。
【0069】次に、以上のような方法により製造された
本実施の形態による画像表示媒体31においては、OV
D層23に形成するOVDパターンを、特定の観察点に
おける観察色がRGBの3原色のいずれかになるような
空間周波数を有する3種類のOVDとし、各々のOVD
が形成されたエリア11,12,13を交互に配置した
転写シートを用い、被転写体に転写する際にRGBのO
VDパターンを組み合わせて転写し貼着していることに
より、複数の被転写体に一枚一枚異なるOVD画像32
を有する画像表示媒体31を得ることができる。
【0070】すなわち、印字データを被転写体(カー
ド)毎に変えることにより、複数の被転写体に一枚一枚
異なるOVD画像32を転写し貼着することが可能とな
り、特に本画像表示媒体31を偽造防止手段として、例
えばクレジットカード、有価証券、証明書類等の物品に
貼着して使用する場合には有効である。
【0071】また、OVDが形成されたエリア11,1
2,13の中心を基準に、観察点からの角度に合わせて
OVDの空間周波数を変化させ、観察点での色収差を修
正した転写シートを用い、画像の中心をOVDが形成さ
れたエリア11,12,13の中心に配置して、OVD
パターンを転写していることにより、特定の観察点で観
察した場合に、色収差のない真正なフルカラー画像を視
認できるようなOVD画像32を有する画像表示媒体3
1を得ることができる。
【0072】すなわち、本実施の形態の方法で製造した
OVD画像32を有する画像表示媒体31は、従来のグ
レーティングイメージ、ピクセルグラムといった回折格
子画像と同様の装飾効果を持ち、かつ前述の方法で特定
の観察点にて観察することにより、RGB画像デ一タに
応じた色収差のない真正なフルカラー画像を観察するこ
とができる。
【0073】(第2の実施の形態)本実施の形態による
転写シートは、前述した第1の実施の形態における転写
シートの反射性薄膜層232として、透明性を合わせ持
つZnSを使用したことのみが第1の実施の形態と異な
り、その他の部分の構成、作製方法等については、全て
第1の実施の形態の場合と同様である。
【0074】ここで、反射性薄膜層232は、ホログラ
ムや回折格子等のOVDを光らせるための反射性材料で
あり、かつ被転写体の画像情報を透過するための透明材
料であって、ここでは厚さ80nmのZnSが、真空蒸
着法により形成されている。
【0075】図6は、上記転写シートを用いて製造され
た本実施の形態に係る画像表示媒体の構成例を示す平面
図である。本実施の形態の画像表示媒体は、前述した第
1の実施の形態における画像表示媒体の製造方法と同様
であり、被転写体として、熱転写プリンターと昇華性カ
ラーリボンとを用いて、カラー画像を印字した被転写体
(カード)を使用したことのみが第1の実施の形態の場
合と異なる。
【0076】すなわち、本実施の形態の画像表示媒体8
1は、OVD層23に形成するOVDパターンを、特定
の観察点における観察色がRGBの3原色のいずれかに
なるような空間周波数を有する3種類のOVDとし、各
々のOVDが形成されたエリア11,12,13を交互
に配置して成る前述した転写シートを用いて、あらかじ
め熱転写プリンターと昇華性カラーリボンとを用いてカ
ラー画像を印字して印字画像83を形成した被転写体
(本例では、白色の塩ビカードを用いる)に、サーマル
ヘッドにより微小面積のドット形状で転写し、OVD画
像82を網点画像として形成(貼着)することにより製
造される。
【0077】この場合、図6に示すように、印字したカ
ラー画像データをOVDのRGB画像データに使用し、
昇華性カラーリボンで印字した印字画像83の上に、位
置的に少しずらして重なるように転写シートによるOV
D画像82を転写形成(貼着)することにより、画像表
示媒体81が製造される。
【0078】これにより、本実施の形態の画像表示媒体
31は、印字画像83の上に位置的にずらして重なるよ
うに形成されるOVDのドットが、特定の観察点におけ
る観察色がRGBの3原色のいずれかになるような空間
周波数を有する3種類のOVDパターンを組み合わせた
ものとして得られる。
【0079】次に、以上のような方法により製造された
本実施の形態による画像表示媒体81においては、前述
した第1の実施の形態における画像表示媒体31の場合
と同様の作用効果を有する画像表示媒体が得られるのに
加えて、さらに印字画像83と反射性および透明性を持
つOVD画像82を同じデータで重ねる、すなわち印字
画像83とOVD画像82を同一データで重ねているこ
とにより、独特の装飾効果を有する画像表示媒体(印字
カード)81を得ることができる。
【0080】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
よれば、複数の被転写体に一枚一枚異なるOVD画像を
貼着することが可能な転写シートが提供できる。また、
請求項2の発明によれば、特定の観察点で観察した場合
に、色収差のない真正なフルカラー画像を視認できるよ
うなOVD画像を被転写体に貼着することが可能な転写
シートが提供できる。
【0081】一方、請求項3の発明によれば、一枚一枚
異なるOVD画像を有する画像表示媒体が提供できる。
また、請求項4の発明によれば、一枚一枚異なるOVD
画像を有し、かつ独特の装飾効果を有する画像表示媒体
が提供できる。
【0082】さらに、請求項5の発明によれば、特定の
観察点で観察した場合に、色収差のない真正なフルカラ
ー画像を視認できるようなOVD画像を有する画像表示
媒体が提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による転写シートの第1の実施の形態を
示す断面図。
【図2】本発明による転写シートの第1の実施の形態を
示す平面図。
【図3】本発明による画像表示媒体の第1の実施の形態
を示す平面図。
【図4】本発明による転写シートにおける回折格子の作
製方法を示す模式図。
【図5】本発明による画像表示媒体の観察方法の一例を
示す模式図。
【図6】本発明による画像表示媒体の第2の実施の形態
を示す平面図。
【図7】従来の2光束干渉法による回折格子の作製方法
を示す模式図。
【図8】従来の2光束干渉法による回折格子を用いた画
像表示媒体の観察結果を示す模式図。
【図9】従来のホログラム転写シートの構成例を示す断
面図。
【符号の説明】
11…赤色OVDエリア、 12…緑色OVDエリア、 13…青色OVDエリア、 14…レジスターマーク、 21…基材、 22…剥離層、 23…OVD層、 231…レリーフ層、 232…反射性薄膜層、 24…接着層、 25…バックコート層、 31…画像表示媒体、 32…OVD画像、 41…レーザー、 42…レーザー光、 43…ビームスプリッター、 44…対物レンズ、 45…ピンホールフィルター、 46…コリメータレンズ、 47…ミラー、 48…レジスト、 51…画像表示媒体、 52…白色平行光、 53…観察点、 54…観察する視点に必要な色の波長を有する光線、 61…レーザー、 62…レーザー光、 63…ビームスプリッター、 64…対物レンズ、 65…ピンホールフィルター、 66…コリメータレンズ、 67…ミラー、 68…レジスト、 71…画像表示媒体、 72…白色平行光、 73…観察点、 74…観察する視点に必要な色の波長を有する光線、 75…必要な色の波長からずれた波長を有する光線、 81…画像表示媒体、 82…OVD画像、 83…印字画像、 91…基材、 92…剥離層、 93…OVD層、 931…レリーフ層、 932…反射性薄膜層、 94…接着層。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G03G 7/00 G03G 7/00 Z 21/00 560 21/00 560 G03H 1/18 G03H 1/18

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体の一方の面上に、剥離層、光回折
    構造(OVD)層、接着層を積層すると共に、前記支持
    体のもう一方の面上に、バックコート層を積層して構成
    される転写シートであって、 前記OVD層に形成するOVDパターンを、特定の観察
    点における観察色がRGB(赤色、緑色、青色)の3原
    色のいずれかになるような空間周波数を有する3種類の
    OVDとし、各々のOVDが形成されたエリアを交互に
    配置して成ることを特徴とする転写シート。
  2. 【請求項2】 前記請求項1に記載の転写シートにおい
    て、 前記OVDが形成されたエリアの中心を基準に、観察点
    からの角度に合わせてOVDの空間周波数を変化させ、
    観察点での色収差を修正したことを特徴とする転写シー
    ト。
  3. 【請求項3】 支持体の一方の面上に、剥離層、光回折
    構造(OVD)層、接着層を積層すると共に、前記支持
    体のもう一方の面上に、バックコート層を積層して構成
    される転写シートを用いて、被転写体にサーマルヘッド
    により微小面積のドット形状で転写して網点画像を形成
    することにより製造される画像表示媒体であって、 前記OVDのドットが、特定の観察点における観察色が
    RGB(赤色、緑色、青色)の3原色のいずれかになる
    ような空間周波数を有する3種類のOVDパターンを組
    み合わせて成ることを特徴とする画像表示媒体。
  4. 【請求項4】 支持体の一方の面上に、剥離層、光回折
    構造(OVD)層、接着層を積層すると共に、前記支持
    体のもう一方の面上に、バックコート層を積層して構成
    される転写シートを用いて、あらかじめ画像を印字した
    被転写体にサーマルヘッドにより微小面積のドット形状
    で前記印字画像の上に位置的にずらして重なるように転
    写して網点画像を形成することにより製造される画像表
    示媒体であって、 前記OVDのドットが、特定の観察点における観察色が
    RGB(赤色、緑色、青色)の3原色のいずれかになる
    ような空間周波数を有する3種類のOVDパターンを組
    み合わせて成ることを特徴とする画像表示媒体。
  5. 【請求項5】 前記請求項3または請求項4に記載の画
    像表示媒体において、 画像の中心にある前記OVDのドットを基準に、観察点
    からの角度に合わせてOVDの空間周波数を変化させ、
    観察点での色収差を修正したことを特徴とする画像表示
    媒体。
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