JPH115375A - 感熱転写記録材料 - Google Patents

感熱転写記録材料

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JPH115375A
JPH115375A JP9175171A JP17517197A JPH115375A JP H115375 A JPH115375 A JP H115375A JP 9175171 A JP9175171 A JP 9175171A JP 17517197 A JP17517197 A JP 17517197A JP H115375 A JPH115375 A JP H115375A
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graft copolymer
recording material
copolymerized polyester
prevention layer
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JP9175171A
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Yoshiharu Maeda
佳治 前田
Daisuke Kamiya
大介 神谷
Hitoshi Kato
仁 加藤
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Toagosei Co Ltd
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Toagosei Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スティック防止層の耐熱性および基材への密
着性が良好で、感熱転写を行った場合に、サーマルヘッ
ドへのスティック防止層成分の付着、スティック防止層
のサーマルヘッドへのスティック現象が生じず、鮮明で
且つ精緻な印字を行うことのできる感熱転写記録材料を
提供すること。 【解決手段】 基材の一方の面に感熱インキ層を有し、
もう一方の面にスティック防止層を設けてなる感熱転写
記録材料において、前記スティック防止層が、アクリル
−シリコーン系グラフト共重合体70〜99.5重量部
および共重合ポリエステル30〜0.5重量部より構成
される本発明の感熱転写記録材料によって上記の課題が
解決される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐熱性に優れ且つ
基材への密着性に優れるスティック防止層を有する感熱
転写記録材料に関するものであり、本発明の感熱転写記
録材料は、バーコード用インクリボンなどを初めとし
て、種々の感熱転写記録用途に好適に使用される。
【0002】
【従来の技術】感熱転写記録材料は、感熱転写記録方式
を採用する各種の事務機器等のプリンター或いはレコー
ダー等において使用されている。感熱記録方式では、被
転写材である記録紙と基材フイルム上に設けられた感熱
インキ層とを接触させ、インキ層と反対面にあるサーマ
ルヘッドからパルス信号を発して基材フイルムを通して
インキ層を加熱し、加熱されたインキ層が溶融あるいは
昇華により記録紙に転写されて記録像を形成する。感熱
記録方式は、印字の際に騒音がなく、印字の耐熱性、耐
薬品性が良く、保存性に優れているなどの利点を有して
いる記録方式である。
【0003】感熱転写記録材料においては、サーマルヘ
ッドの高温が原因となって、基材フイルムの一部が溶融
し、溶融樹脂がサーマルヘッドに固着して基材フイルム
の搬送が不良となったり、文字、図形等の記録紙への転
写が困難になるという、いわゆるスティッキング発生の
問題がある。そこで、その点を解決するために、サーマ
ルヘッドの接触する基材フイルム面にスティック防止層
を設けることが一般に行われている。感熱転写記録材料
におけるスティック防止層としては、従来、アルミニウ
ムなどの金属層、シリコーン樹脂層、パラフィン層、熱
硬化性樹脂層などが採用されているが、いずれも、ステ
ィック防止効果が不十分であったり、作業性が不良であ
ったり、基材への密着性が劣ったり、成膜性が不良であ
ったり、サーマルヘッドの腐食を生ずるなどの問題があ
り、実用性に乏しいものであった。
【0004】さらに、近年、より鮮明でかつ精密な印字
に対する要求が強く、それに伴ってサーマルヘッドの印
加電圧も高くなっており、感熱転写記録材料のスティッ
ク防止層に対しては、一層高い耐熱性と基材フイルムへ
の高い密着性が要求され、特に基材フイルムの薄膜化に
伴うスティック防止層の耐熱性の一層の向上が求められ
ている。そしてそのような要求を満たすことを目的とし
て、感熱転写記録材料のスティック防止層として、アク
リル−シリコーン系グラフト共重合体を用いることが提
案されている(特開昭62−30082号公報、特開昭
63−37620号公報及び特開平2−274596号
公報)。しかしながら、上記した従来のアクリル−シリ
コーン系グラフト共重合体からなるスティック防止層
は、耐熱性、基材フイルムへの密着性が未だ十分ではな
く、耐熱性および基材への密着性の一層向上した感熱転
写記録材料が求められている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明の
目的は、耐熱性に一層優れ且つ基材への密着性に優れる
スティック防止層を有していて、熱転写時に、スティッ
ク防止層中の成分がサーマルヘッドに付着したり、ステ
ィック防止層のサーマルヘッドへのスティック(粘着)
のない、高品質の感熱転写記録材料を提供することであ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らが前記した課
題を解決するために鋭意検討した結果、感熱転写記録材
料のスティック防止層を、アクリル−シリコーン系グラ
フト共重合体および共重合ポリエステルを特定の割合で
用いて形成すると、スティック防止層の耐熱性が一層良
好になり、且つスティック防止層の基材への密着性が一
層向上し、サーマルヘッドへの付着やスティックの生じ
ない高品質の感熱転写記録材料が得られることを見出し
て本発明を完成した。
【0007】すなわち、本発明は、基材の一方の面に感
熱インキ層を有し、もう一方の面にスティック防止層を
設けてなる感熱転写記録材料において、前記スティック
防止層が、アクリル−シリコーン系グラフト共重合体7
0〜99.5重量部および共重合ポリエステル30〜
0.5重量部より構成されることを特徴とする感熱転写
記録材料である。
【0008】そして、上記した本発明の感熱転写記録材
料は、前記スティック防止層における共重合ポリエステ
ルの含有量が、アクリル−シリコーン系グラフト共重合
体と共重合ポリエステルの合計重量に基づいて1〜20
重量%である感熱転写記録材料をその好ましい態様とし
て包含する。
【0009】
【発明の実態の形態】以下に本発明について詳細に説明
する。本発明の感熱転写記録材料におけるスティック防
止層を構成するアクリル−シリコーン系グラフト共重合
体[以下これを「グラフト共重合体(A)」ということ
がある]は、アクリル系重合体を幹成分とし、シリコー
ン系重合体を枝成分とするグラフト共重合体である。
【0010】グラフト共重合体(A)の幹成分を構成す
るアクリル系重合体は、(メタ)アクリル酸エステルま
たは(メタ)アクリル酸から選ばれる(メタ)アクリル
系単量体に基づく単位を主成分とすることが好ましく、
具体的には、アクリル系重合体の構成単位の合計量を基
準にして、該(メタ)アクリル系単量体単位を50重量
%以上含むものであることが好ましい。幹成分を構成す
るアクリル系重合体において、前記した(メタ)アクリ
ル系単量体単位の割合が50重量%未満であると、ステ
ィック防止層の耐熱性が不十分になることがある。前記
の(メタ)アクリル系単量体としては、メチル(メタ)
アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロ
ピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリ
レート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル
(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)ア
クリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリ
ル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリ
レートなどのアルキル(メタ)アクリレート;ヒドロキ
シエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル
(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アク
リレートなどのヒドロキシアルキル(メタ)アクリレー
ト;ラクトン変性ヒドロキシ(メタ)アクリレート;ア
クリル酸、メタクリル酸などが挙げられる。
【0011】また、グラフト共重合体(A)の幹成分を
構成するアクリル系重合体は、必要に応じて他のラジカ
ル重合性単量体の1種または2種以上に由来する構造単
位を有していてもよい。その場合に、他のラジカル重合
性単量体の例としては、スチレン、(メタ)アクリロニ
トリル、酢酸ビニル、(メタ)アクリルアミド、イタコ
ン酸、マレイン酸などを挙げることができる。
【0012】また、グラフト共重合体(A)の幹成分を
構成するアクリル系重合体は、上記したラジカル重合性
単量体以外にも、必要に応じて、ビニルトリエトキシシ
ラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン
等の有機ケイ素単量体、アリルメタクリレート、ジアリ
ルフタレート等の二官能単量体に由来する構造単位を、
グラフト共重合体(A)の製造の際にゲル化が発生しな
い程度の少量で有していてもよい。
【0013】また、グラフト共重合体(A)では、幹成
分を構成するアクリル系重合体のガラス転移温度(以
下、「Tg」と略すことがある)が80℃以上であるこ
とが、スティック防止層の耐熱性を一層良好なものにで
きる点から望ましい。なお、ここでいうグラフト共重合
体(A)の幹成分(アクリル系重合体)のTgは、幹成
分であるアクリル系重合体を構成する各単量体の単独重
合体に関するTg1、Tg2、Tg3、・・・と、幹成分
であるアクリル系重合体における該単量体の重量比とに
基づいて、下記計算式により算出される。
【0014】
【数1】1/Tg=W1/Tg1+W2/Tg2+W3/T
3+・・・ [式中、Tgはグラフト共重合体(A)の幹成分を構成
するアクリル系重合体のガラス転移点、Tg1、Tg2
Tg3、・・・は、該アクリル系重合体を構成する各単
量体の単独重合体のガラス転移点、W1,W2、W3、・
・・は、該アクリル系重合体中の各単量体の重量割合を
示す。なお、ここで計算されるTgは絶対温度であ
る。]
【0015】また、グラフト共重合体(A)の枝成分を
なすシリコーン系重合体の代表例は、ポリジオルガノシ
ロキサンであり、より具体的には、例えば、ポリジメチ
ルシロキサン、ポリジエチルシロキサンなどのポリジア
ルキルシロキサン;ポリメチルフェニルシロキサン、ポ
リエチルフェニルシロキサンなどのポリアルキルフェニ
ルシロキサン;ポリジフェニルシロキサンなどのポリジ
アリールシロキサンなどを挙げることができる。グラフ
ト共重合体(A)の枝成分は、前記したポリジオルガノ
シロキサンの1種または2種以上から形成されているこ
とができる。そのうちでも、枝成分をなすシリコーン系
重合体は、ポリジメチルシロキサンであることが、ステ
ィック防止層の潤滑性の点から好ましい。
【0016】グラフト共重合体(A)の枝成分をなすシ
リコーン系重合体は、その分子量が1000〜1000
00であることが好ましい。シリコーン系重合体の分子
量が1000未満であるとシリコーン系重合体の特性で
ある潤滑性、離型性などがスティック防止層において発
現しにくくなり、一方100000を超えるとスティッ
ク防止層の硬度が低下して、感熱転写記録材料の走行時
の耐久性が劣るようになり易い。
【0017】グラフト共重合体(A)では、枝成分を構
成するシリコーン系重合体の割合が5〜60重量%であ
ることが好ましい。シリコーン系重合体の割合が5重量
%未満であると、潤滑性などが低下したものとなって感
熱転写記録材料の移送性などが低下し易くなり、一方6
0重量%を超えると基材への密着性が低下し、耐久性に
劣るものとなり易い。
【0018】スティック防止層に用いるグラフト共重合
体(A)の製造方法は特に制限されず、(メタ)アクリ
ル酸エステル系重合体からなる幹成分とシリコーン系重
合体からなる枝成分を有するグラフト共重合体を製造し
得る方法であればいずれの方法で製造してもよい。何ら
限定されるものではないが、グラフト共重合体(A)
は、例えば、末端に(メタ)アクリロイル基を有するシ
リコーンマクロモノマーと共に、(メタ)アクリル酸エ
ステルおよび/または(メタ)アクリル酸、更に必要に
より他のラジカル重合性単量体などをラジカル共重合し
て得ることができる。その際のラジカル共重合は公知の
方法を適用することができ、例えば放射線照射法、ラジ
カル重合開始剤を用いる方法等の公知の方法を使用でき
る。そのうちでも、ラジカル重合開始剤を用いる重合方
法が、重合操作の容易さ、生成するシリコーン系グラフ
ト共重合体の分子量調節の容易さなどの点から好ましく
採用され、その際のラジカル重合は、溶媒を用いる溶液
重合法、バルク重合法、エマルジョン重合法などのいず
れの方法で行ってもよい。
【0019】上記のラジカル重合開始剤としては、一般
のラジカル重合に用いられているものはいずれも使用可
能であり、重合方法に応じて適切なものを選べばよい。
例えば、過硫酸アンモニウムなど無機系ラジカル重合開
始剤、パーオキシケタール、ハイドロパーオキサイド、
ジアルキルパーオキサイド、ジアシルパーオキサイド、
パーオキシジカーボネート、パーオキシエステル等の有
機過酸化物、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビス
(2,4−ジメチルバレロニトリル)、アゾビス(2−
メチルブチロニトリル)、アゾビス(シクロヘキサン−
1−カルボニトリル)等のアゾ系化合物などの有機系ラ
ジカル重合開始剤を挙げることができる。それらの中で
も、比較的低い重合温度が採用でき、副反応が抑えら
れ、構造の明確なグラフト共重合体が高純度に得られる
点で、分解温度の低い有機過酸化物やアゾ系化合物が好
ましく、特にアゾ系化合物が好ましい。
【0020】ラジカル重合開始剤の使用量は、一般に、
重合性成分の全重量に対し0.01〜5重量%が好まし
く用いられ、0.1〜2重量%がより好ましく用いられ
る。重合温度は、一般に、50〜150℃が好ましく、
60〜100℃がより好ましい。また、重合時間は通常
5〜25時間程度が採用される。
【0021】また、紫外線照射法によってブロック共重
合体(A)を製造する場合は公知の増感剤を使用して重
合を行えばよく、また電子線照射法によってブロック共
重合体(A)を製造する場合は増感剤を使用せずに電子
線照射のみによってブロック共重合体(A)を得ること
ができる。
【0022】本発明の感熱転写記録材料におけるスティ
ック防止層を構成するもう一方の成分である共重合ポリ
エステル[以下「共重合ポリエステル(B)」というこ
とがある]としては、ガラス転移温度が−30℃〜50
℃である共重合ポリエステルが好ましく用いられる。共
重合ポリエステル(B)のガラス転移温度が50℃を超
えると、それを含むスティック防止層の基材への密着度
が低くなり、目的とする感熱転写記録材料が得られにく
くなる。なお、本明細書でいう共重合ポリエステル(ポ
リエステル)のガラス転移温度とは、JIS K712
1に準じて、DSC(示差走査型熱分析計)によって測
定したガラス転移温度をいう。
【0023】本発明では、共重合ポリエステル(B)と
して、ガラス転移温度が−30℃〜50℃の共重合ポリ
エステルであればそのいずれもが好ましく使用でき、例
えば、芳香族ジカルボン酸成分、脂肪族ジカルボン酸成
分およびアルキレングリコールから主としてなる原料成
分を用いて得られる共重合ポリエステル;芳香族オキシ
カルボン酸成分と脂肪族オキシカルボン酸成分を反応さ
せて得られる共重合ポリエステル;2種類以上のラクト
ンを共重合させて得られる共重合ポリエステルなどを挙
げることができ、本発明では前記した共重合ポリエステ
ルの1種または2種以上を用いることができる。
【0024】そのうちでも、本発明では、共重合ポリエ
ステル(B)として、芳香族ジカルボン酸成分、脂肪族
ジカルボン酸成分およびアルキレングリコール成分から
主としてなる原料成分を用いて得られる共重合ポリエス
テル[以下これを「共重合ポリエステル(b)」という
ことがある]が、入手の容易性、製造の容易性などの点
からより好ましく用いられる。本発明でより好ましく用
いられる共重合ポリエステル(b)の製造方法は何ら制
限されず、従来既知のこの種のポリエステルの製造技術
にしたがって製造したものであればよく、例えば、芳香
族ジカルボン酸成分、脂肪族ジカルボン酸成分およびア
ルキレングリコール成分から主としてなる原料成分を、
従来既知の方法に従って、エステル交換法または直接エ
ステル化法などを採用して製造することができる。
【0025】共重合ポリエステル(b)の製造に用い得
る芳香族ジカルボン酸成分としては、例えば、テレフタ
ル酸、イソフタル酸、オルソフタル酸などの芳香族ジカ
ルボン酸;芳香核がアルキル基、ハロゲン原子、ニトリ
ル基やその他の置換基で置換されている前記した芳香族
ジカルボン酸;前記した芳香族ジカルボン酸の無水物、
低級アルキルエステル、ハロゲン化物などのエステル形
成性誘導体などを挙げることができる。共重合ポリエス
テル(b)は前記した芳香族ジカルボン酸成分の1種ま
たは2種以上に由来する構造単位を有していることがで
きる。
【0026】また、共重合ポリエステル(b)の製造に
用い得る脂肪族ジカルボン酸成分としては、例えば、コ
ハク酸、アジピン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン
酸、ダイマー酸、それら無水物、低級アルキルエステ
ル、ハロゲン化などのエステル形成性誘導体などを挙げ
ることができ、共重合ポリエステル(b)は、前記した
脂肪族ジカルボン酸成分の1種または2種以上に由来す
る構造単位を有していることができる。
【0027】また、共重合ポリエステル(b)の製造に
用い得るアルキレングリコール成分としては、例えば、
エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,4−
ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペン
チルグリコール、ポリエチレングリコールなどを挙げる
ことができ、共重合ポリエステル(b)は前記したアル
キレングリコール成分の1種または2種以上に由来する
構造単位を有していることができる。
【0028】さらに、共重合ポリエステル(B)は、本
発明の目的を阻害しない範囲内の量で、必要に応じて、
3官能以上のカルボン酸成分(例えばトリメリット酸、
無水トリメリット酸、ピロメリット酸など)に由来する
構造単位、および/または3官能以上のアルコール成分
(例えばトリメチロールプロパン、ペンタエリスリトー
ルなど)などに由来する構造単位を有していてもよい。
【0029】本発明の感熱転写記録材料では、スティッ
ク防止層におけるグラフト共重合体(A):共重合ポリ
エステル(B)の配合割合が、99.5:0.5〜7
0:30の重量比であることが必要であり、99:1〜
80:20であることが好ましい。グラフト共重合体
(A)および共重合ポリエステル(B)の合計重量に基
づいて、共重合ポリエステル(B)の割合が0.5重量
%未満であると、基材に対するスティック防止層の密着
性が小さくなって、印字中にサーマルヘッドによってス
ティック防止層が削り取られる現象が起こり、印字性に
悪影響を与える。一方、グラフト共重合体(A)および
共重合ポリエステル(B)の合計重量に基づいて、共重
合ポリエステル(B)の割合が30重量%を超えると、
スティック防止層全体のガラス転移温度が低くなって、
スティック防止層の耐熱性が低下し、サーマルヘッドへ
のスティック現象、感熱転写時の感熱転写記録材料の移
送時のブロッキングなどが生ずる。
【0030】また、本発明の感熱転写記録材料では、そ
のスティック防止層は、上記したグラフト共重合体
(A)および共重合ポリエステル(B)と共に、必要に
応じて、他の成分を含有していてもよい。例えば、グラ
フト共重合体(A)および共重合ポリエステル(B)と
共に多価イソシアネート化合物および/またはメラミン
系硬化剤を併用することができ、その場合にグラフト共
重合体(A)が水酸基などの官能基を有するものである
ときは、該多価イソシアネート化合物および/またはメ
ラミン系硬化剤によってスティック防止層を架橋硬化す
ることができる。また、グラフト共重合体(A)がケイ
素原子に結合した加水分解性官能基を有するものである
場合は、例えばジブチルスズジラウレート等の触媒を併
用すると、該官能基を利用してスティック防止層を架橋
硬化することができる。
【0031】さらに、タルク、炭酸カルシウム、カーボ
ンブラック、シリカ粉末などの無機充填剤をスティック
防止層中に含有させるとその耐熱性を向上させることが
でき、また、フッ素樹脂粉末を含有させるとスティック
防止層に滑性を与えて、感熱転写記録材料の移送性を向
上させることができる。また、スティック防止層中に帯
電防止剤などを含有させてもよい。
【0032】本発明の感熱転写記録材料では、基材の種
類は特に制限されず、感熱転写記録材料において従来か
ら用いられている基材のいずれもが使用でき、例えば、
ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル、ナイ
ロン、ポリカーボネート、ポリプロピレン、セロファン
などのようなプラスチックからなるフイルムやシート、
コンデンサー紙、セロファン紙などからなる基材を挙げ
ることができる。そのうちでも、基材としては、機械的
強度、コストなどの点からポリエチレンテレフタレート
のフイルムまたはシートが好ましく用いられる。
【0033】基材上へのスティック防止層の形成方法も
特に制限されず、スティック防止層を均一な厚さに形成
し得る方法であれば、感熱転写記録材料の製造において
従来から知られているいずれの方法で行ってもよい。何
ら限定されるものではないが、例えば、グラフト共重合
体(A)、共重合ポリエステル(B)および場合により
他の成分を有機溶媒、水性媒体などに溶解または分散さ
せて溶液または分散液を調製し、それをグラビアロール
コーター、リバースロールコーター、エアナイフコータ
ーなどを用いて基材の表面にコーティングした後、加熱
乾燥する方法などにより、スティック防止層を形成する
ことができる。
【0034】基材上へのスティック防止層への施工量
は、柔軟性、サーマルヘッドの熱転写効率、コスト等の
点から、固形分量で、0.01〜2g/m2であること
が好ましく、0.05〜1g/m2であることがより好
ましい。
【0035】また、本発明の感熱転写記録材料では、基
材においてスティック防止層の反対面に設ける感熱イン
キ層の内容や種類は特に制限されず、感熱転写記録材料
において従来から用いられている感熱インキ層のいずれ
であってもよい。感熱インキ層は、通常、染顔料を含む
重合体組成物を用いて形成される。
【0036】何ら限定されるものではないが、本発明の
感熱転写記録材料が熱溶融型転写材料である場合には、
一般に、染顔料を熱可塑性重合体に配合して熱溶融型イ
ンキをつくり、それを用いて感熱インキ層が形成され
る。その際に、感熱インキ層に含有させる染顔料の種類
は特に制限されず、感熱転写記録材料において従来既知
の有機系染顔料および無機系染顔料の1種または2種以
上が使用できる。限定されるものではないが、有機系染
顔料としては、例えばアゾ染料系、アントラキノン系、
インジゴイド系およびシアニン系等に属する公知の有機
系染顔料が、また無機系染顔料としてはカーボンブラッ
ク等が挙げられる。また、熱溶融型インキに用いる前記
した熱可塑性重合体としては、例えば、ポリエチレン、
ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチ
レン−アクリル酸エステル共重合体、酢酸ビニル−塩化
ビニル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合
体、スチレン−アクリロニトリル−ブタジエン共重合
体、スチレン−アクリル酸エステル−アクリルアミド共
重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、ポリ(メタ)
アクリル酸エステル、ポリアクリロニトリル、アクリロ
ニトリル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、セル
ロース系樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルアセ
トアセタール、ポリアミド、コポリエステル等を挙げる
ことができ、前記した熱可塑性重合体の1種または2種
以上を使用することができる。
【0037】また、本発明の感熱転写記録材料が昇華型
熱転写材料である場合は、昇華型染料を含む重合体組成
物からなる昇華型インキを用いて感熱インキ層を形成す
ればよい。その際に用いる昇華型染料の種類も特に制限
されず、感熱転写記録材料において従来既知の昇華型染
料のいずれもが使用できる。昇華型染料の具体例として
は、赤色染料としてMSRed G、Macrolex
Red等が挙げられる。また、黄色染料としてはホロ
ンブリリアントイエロー6GL、マクロレックスイエロ
ー6G等が挙げられる。また、青色染料としては、カヤ
セットブルー714、ホロンブリリアントブルーS−R
等が挙げられる。また、昇華型インキに用いる重合体と
しては、熱溶融型インキについて上記で説明したのと同
様の各種熱可塑性重合体を用いることができる。
【0038】基材上への感熱インキ層の形成は、基材上
へのスティック防止層の形成について上記で説明したの
と同様の方法を採用して行うことができる。例えば、適
当な溶媒に前記したような染顔料、熱可塑性重合体、場
合により他の必要な添加剤を加えて溶液または分散液を
調製し、それをグラビアロールコーター、リバースロー
ルコーター、エアナイフコーターなどを用いて、基材の
スティック防止層が形成されるのとは逆の表面にコーテ
ィングした後、加熱乾燥することによって基材上に感熱
インキ層を形成することができる。感熱インキ層の厚さ
は、一般に0.2〜5μm程度であることが好ましく、
また、感熱インキ層中に含まれる染顔料の量は5〜90
重量%程度であることが好ましい。
【0039】
【実施例】以下に実施例などをあげて本発明について具
体的に説明するが、本発明はそれにより何ら限定されな
い。以下の例において部は重量部を示す。また、各例で
使用したシリコーンマクロモノマー、すなわちFM07
25、AK−32およびX−22−174DXは、いず
れもジメチルポリシロキサンの末端にメタクリロイル基
を有する構成のマクロモノマーである。
【0040】《参考例1》[アクリル−シリコーン系グ
ラフト共重合体(a1)の製造] 撹拌機、コンデンサー、温度計、窒素導入管を備えたフ
ラスコに、シリコーンマクロモノマー(チッソ株式会社
製「FM0725」;分子量10,000)20部、メ
チルメタクリレート60部、ブチルメタクリレート10
部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート5部、メタク
リル酸5部、アゾビスイソブチロニトリル1.0部およ
びメチルエチルケトン100部を仕込み、窒素をバブリ
ングしながら70℃で3時間維持した後、アゾビスイソ
ブチロニトリル0.5部を追加し、同温度で更に3時間
加熱して、不揮発分50%のアクリル−シリコーン系グ
ラフト共重合体の溶液を製造し、それからアクリル−シ
リコーン系グラフト共重合体(幹成分のTgは90.5
℃)[以下「アクリル−シリコーン系グラフト共重合体
(a1)」という]を固形分として回収した。
【0041】《参考例2》[アクリル−シリコーン系グ
ラフト共重合体(a2)の製造] 重合性成分として、シリコーンマクロモノマー(東亞合
成株式会社製「AK−32」;分子量30000)30
部、メチルメタクリレート60部、ブチルメタクリレー
ト5部およびアクリル酸5部を用いて、参考例1と同様
の方法により重合を行って、アクリル−シリコーン系グ
ラフト共重合体(幹成分のTgは97.4℃)[以下
「アクリル−シリコーン系グラフト共重合体(a2)」
という]を製造した。
【0042】《参考例3》[アクリル−シリコーン系グ
ラフト共重合体(a3)の製造] 重合性成分として、シリコーンマクロモノマー(信越化
学株式会社製「X−22−174DX」;分子量500
0)40部、メチルメタクリレート35部、スチレン1
0部、ブチルアクリレート5部およびメタクリル酸10
部を用いて、参考例1と同様の方法により重合を行っ
て、アクリル−シリコーン系グラフト共重合体(幹成分
のTgは87.5℃)[以下「アクリル−シリコーン系
グラフト共重合体(a3)」という]を製造した。
【0043】《参考例4》[アクリル系共重合体(c)
の製造] 重合性成分として、メチルメタクリレート75部、ブチ
ルメタクリレート13部、2−ヒドロキシエチルメタク
リレート6部およびメタクリル酸6部を用いて、参考例
1と同様の方法により重合を行って、アクリル系共重合
体(Tgは90.0℃)[以下「アクリル系共重合体
(c)」という]を製造した。
【0044】《参考例5》[共重合ポリエステル
(b1)の製造] 撹拌機、コンデンサー、温度計、窒素導入管を備えたフ
ラスコに、テレフタル酸ジメチル83.5部、イソフタ
ル酸70.4部、アジピン酸19.5部、エチレングリ
コール62.2部、ネオペンチルグリコール104.2
部、酢酸亜鉛0.20部およびテトラブチルチタネート
0.20部を仕込み、窒素ガス気流下、150〜220
℃で4時間エステル化反応を実施した後、昇温と減圧を
行い、210〜250℃、5mmHg下で減圧反応を実
施して共重合ポリエステル[以下「共重合ポリエステル
(b1)」という]を製造した。これにより得られた共
重合ポリエステル(b1)の組成分析を行ったところ、
酸単位としてテレフタル酸単位45モル%、イソフタル
酸単位42モル%およびアジピン酸単位13モル%を融
資、グリコール単位としてエチレングリコール単位49
モル%およびネオペンチルグリコール単位51モル%を
有していた。また、この共重合ポリエステル(b1)の
ガラス転移温度は45℃であった。
【0045】《実施例1》[感熱転写記録材料の製造] (1) 基材フイルムとしてポリエステルフイルム
(4.5μm、ダイヤホイル製)を用いて、その一方の
面に、バーコーターを用いて、参考例1で製造したアク
リル−シリコーン系グラフト共重合体(a1)100部
および参考例5で製造した共重合ポリエステル(b1
2部をメチルエチルケトン2000部およびシクロヘキ
サノン60部中に溶解して得た溶液から塗布し、乾燥し
て、厚さ0.1μmのスティック防止層を形成した。 (2) 赤色染料(三井東圧化学株式会社製「MS R
ed G」)5部、ポリビニルアセタール樹脂(積水化
学工業株式会社製「エスフレックスKS−5」)3部、
トルエン70部およびメチルエチルケトン22部を用い
て感熱インキ層用溶液を調製し、これを上記(1)でス
ティック防止層を形成した基材フイルムの反対面にバー
コーターを用いて塗布し、乾燥して、厚さ0.3μmの
感熱インキ層を形成させて、感熱転写記録材料を製造し
た。
【0046】《実施例2》[感熱転写記録材料の製造] (1) 実施例1の(1)において、アクリル−シリコ
ーン系グラフト共重合体(a1)100部の代わりに、
参考例2で製造したアクリル−シリコーン系グラフト共
重合体(a2)100部を用い、また参考例5で製造し
た共重合ポリエステル(b1)2部の代わりに、共重合
ポリエステル(b2)(東洋紡績株式会社製「バイロン
500」;ガラス転移温度4℃)5部を用いた以外は実
施例1の(1)と同様にして、基材フイルム上に厚さ
0.1μmのスティック防止層を形成した。 (2) 次いで、実施例1の(2)と同様にして、基材
フイルムの反対面に厚さ0.3μmの感熱インキ層を形
成させて、感熱転写記録材料を製造した。
【0047】《実施例3》[感熱転写記録材料の製造] (1) 実施例1の(1)において、アクリル−シリコ
ーン系グラフト共重合体(a1)100部の代わりに、
参考例3で製造したアクリル−シリコーン系グラフト共
重合体(a3)100部を用い、また参考例5で製造し
た共重合ポリエステル(b1)2部の代わりに、共重合
ポリエステル(b3)(東亞合成株式会社製「アロンメ
ルトPES340」;ガラス転移温度−20℃)15部
を用いた以外は実施例1の(1)と同様にして、基材フ
イルム上に厚さ0.1μmのスティック防止層を形成し
た。 (2) 次いで、実施例1の(2)と同様にして、基材
フイルムの反対面に厚さ0.3μmの感熱インキ層を形
成させて、感熱転写記録材料を製造した。
【0048】《比較例1》[感熱転写記録材料の製造] (1) スティック防止層形成用の溶液として、参考例
1で製造したアクリル−シリコーン系グラフト共重合体
(a1)100部、メチルエチルケトン1900部およ
びシクロヘキサノン60部から調製した溶液を用いて、
実施例1の(1)と同様にして基材フイルム上に厚さ
0.1μmのスティック防止層を形成した。 (2) 次いで、実施例1の(2)と同様にして、基材
フイルムの反対面に厚さ0.3μmの感熱インキ層を形
成させて、感熱転写記録材料を製造した。
【0049】《比較例2》[感熱転写記録材料の製造] (1) スティック防止層形成用の溶液として、参考例
1で製造したアクリル−シリコーン系グラフト共重合体
(a1)100部、共重合ポリエステル(b3)(東亞合
成株式会社製「アロンメルトPES340」;ガラス転
移温度−20℃)50部、メチルエチルケトン2000
部およびシクロヘキサノン60部から調製した溶液を用
いて、実施例1の(1)と同様にして基材フイルム上に
厚さ0.1μmのスティック防止層を形成した。 (2) 次いで、実施例1の(2)と同様にして、基材
フイルムの反対面に厚さ0.3μmの感熱インキ層を形
成させて、感熱転写記録材料を製造した。
【0050】《比較例3》[感熱転写記録材料の製造] (1) スティック防止層形成用の溶液として、アクリ
ル−シリコーン系グラフト共重合体の代わりに参考例4
で製造したアクリル系共重合体(c)100部、参考例
5で製造した共重合ポリエステル(b1)10部、メチ
ルエチルケトン2000部およびシクロヘキサノン60
部から調製した溶液を用いて、実施例1の(1)と同様
にして基材フイルム上に厚さ0.1μmのスティック防
止層を形成した。 (2) 次いで、実施例1の(2)と同様にして、基材
フイルムの反対面に厚さ0.3μmの感熱インキ層を形
成させて、感熱転写記録材料を製造した。
【0051】《試験例》 (1) 上記の実施例1〜3および比較例1〜3で得ら
れたそれぞれの感熱転写記録材料に対して、下記の条件
で印字を行った。
【0052】[印字条件] プリンター:カシオ計算機(株)製POSTWORD
HX−1。 印字スピード:5000mm/min。 印字走行距離:1000m。 被転写紙:ベック平滑度50秒の上質紙。
【0053】(2) 上記(1)で印字を行った後のサ
ーマルヘッドへのスティック防止層の付着状況、スティ
ック現象(スティック防止層の損傷)を下記のようにし
て調べたところ、下記の表3に示すとおりの結果であっ
た。
【0054】[サーマルヘッドへのスティック防止層成
分の付着状態の観察及び評価]金属顕微鏡(ELIZA
製「MICRO−SCANNER ACE」)を使用
し、スティック防止層成分のサーマルヘッドへの付着状
態を観察して、下記の表1に記載した評価基準により評
価した。
【0055】
【表1】 [スティック防止層成分の付着状態の評価基準] ○:未使用の状態と比べて変化が見られない。 △:アルコールで拭き取ることで、ほぼ未使用の状態に戻る。 ×:スティック防止層成分がサーマルヘッド面に固着しており、アルコール で拭き取ることが出来ない。
【0056】[スティック現象の評価]印字中に、サー
マルヘッド面と接する熱転写シートのスティック防止層
の面が、溶融して、該サーマルヘッドに融着する現象
(スティック現象)を下記の評価基準で評価した。
【0057】
【表2】 [スティック現象の評価基準] ○:スティック現象が見られない。 △:スティック現象が少し発生した。 ×:感熱転写記録材料の破断が生じた(基材の破断が生じた)。
【0058】
【表3】 スティック防止層の組成1) サーマルヘッド スティック現象 (部) への付着状態 実施例1 (a1)/(b1)=100/2 ○ ○ 実施例2 (a2)/(b2)=100/5 ○ ○ 実施例3 (a3)/(b3)=100/15 ○ ○ 比較例1 (a1)=100 △ ○ 比較例2 (a1)/(b3)=100/50 ○ △ 比較例3 (c)/(b1) =100/10 × △ 1) スティック防止層の組成 (a1):参考例1で製造したアクリル−シリコーン系グラフト共重合体(a1) (a2):参考例2で製造したアクリル−シリコーン系グラフト共重合体(a2) (a3):参考例3で製造したアクリル−シリコーン系グラフト共重合体(a3) (b1):参考例5で製造した共重合ポリエステル(b1) (b2):市販共重合ポリエステル(バイロン500;Tg=4℃] (b3):市販共重合ポリエステル(アロンメルトPES340;Tg=−20℃) (c) :参考例5で製造したアクリル系共重合体(c)
【0059】上記の表3の結果から、アクリル−シリコ
ーン系グラフト共重合体および共重合ポリエステルを、
70:30〜99.5:0.5(重量比)の範囲で用い
て形成したスティック防止層を有する実施例1〜3の感
熱転写記録材料では、そのスティック防止層が耐熱性お
よび基材への密着性に優れており、サーマルヘッドへの
スティック防止層中の成分の付着がなく、しかもスティ
ック現象が生じないことがわかる。それに対して、共重
合ポリエステルを使用せずに、参考例1で製造したアク
リル−シリコーン系グラフト共重合体(a1)のみから
なるスティック防止層を有する比較例1の感熱転写記録
材料では、サーマルヘッドへの成分の付着が生じている
ことがわかる。また、アクリル−シリコーン系グラフト
共重合体および共重合ポリエステルを含んでいても両者
の割合が本発明の範囲から外れるスティック防止層を有
する比較例2の感熱転写記録材料では、スティック現象
が生じている。そして、アクリル−シリコーン系グラフ
ト共重合体の代わりにアクリル系重合体を用い、それと
共重合ポリエステルからスティック防止層を形成してい
る比較例3の感熱転写記録材料では、サーマルヘッドへ
の成分付着が著しく、しかもスティック現象も生じてい
ることがわかる。
【0060】
【発明の効果】アクリル−シリコーン系グラフト共重合
体および共重合ポリエステルを所定の割合で用いてなる
スティック防止層を有する本発明の感熱転写記録材料
は、スティック防止層の耐熱性および基材への密着性が
良好であり、感熱転写を行った場合に、サーマルヘッド
へのスティック防止層成分の付着およびスティック防止
層のサーマルヘッドへのスティック現象が生じず、鮮明
で且つ精緻な印字を行うことができる。そのため、本発
明の感熱転写記録材料は、前記した特性を活かして、感
熱転写記録方式を採用する各種の事務機器などのプリン
ターやレコーダーなどに有効に使用することができる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材の一方の面に感熱インキ層を有し、
    もう一方の面にスティック防止層を設けてなる感熱転写
    記録材料において、前記スティック防止層が、アクリル
    −シリコーン系グラフト共重合体70〜99.5重量部
    および共重合ポリエステル30〜0.5重量部より構成
    されることを特徴とする感熱転写記録材料。
  2. 【請求項2】 前記スティック防止層における共重合ポ
    リエステルの含有量が、アクリル−シリコーン系グラフ
    ト共重合体と共重合ポリエステルの合計重量に基づいて
    1〜20重量%である請求項1記載の感熱転写記録材
    料。
  3. 【請求項3】 前記スティック防止層を構成するアクリ
    ル−シリコーン系グラフト共重合体が、ガラス転移温度
    80℃以上のアクリル系重合体を幹成分とし、シリコー
    ン系重合体を枝成分とするグラフト共重合体である請求
    項1または2記載の感熱転写記録材料。
  4. 【請求項4】 前記スティック防止層を構成する共重合
    ポリエステルが、−30〜50℃のガラス転移温度を有
    する共重合ポリエステルである請求項1〜3のいずれか
    1項記載の感熱転写記録材料。
  5. 【請求項5】 前記スティック防止層を構成する共重合
    ポリエステルが、芳香族ジカルボン酸成分、脂肪族ジカ
    ルボン酸成分およびアルキレングリコール成分の反応に
    より得られる共重合ポリエステルである請求項4記載の
    感熱転写記録材料。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9518072B2 (en) 2011-12-02 2016-12-13 Dow Corning Corporation Ester-functional silanes and the preparation and use thereof; and use of iminium compounds as phase transfer catalysts

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US9518072B2 (en) 2011-12-02 2016-12-13 Dow Corning Corporation Ester-functional silanes and the preparation and use thereof; and use of iminium compounds as phase transfer catalysts

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