JPH1153937A - ポリマー電解質及びリチウム電池 - Google Patents

ポリマー電解質及びリチウム電池

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JPH1153937A
JPH1153937A JP9212277A JP21227797A JPH1153937A JP H1153937 A JPH1153937 A JP H1153937A JP 9212277 A JP9212277 A JP 9212277A JP 21227797 A JP21227797 A JP 21227797A JP H1153937 A JPH1153937 A JP H1153937A
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JP
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polymer electrolyte
group
electrolyte
alkyl
polymer
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Application number
JP9212277A
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English (en)
Inventor
Hiroki Kamiya
浩樹 神谷
Takeshi Eriguchi
武 江里口
Masayuki Tamura
正之 田村
Katsuharu Ikeda
克治 池田
Manabu Kazuhara
学 数原
Kazuya Hiratsuka
和也 平塚
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AGC Inc
Original Assignee
Asahi Glass Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】イオン伝導度が高く電気化学的、熱的に安定な
ポリマー電解質の提供。 【解決手段】フルオロオレフィンの重合単位とカーボネ
ート結合を有するアルキルビニルエーテル又はアルキル
アリルエーテル(ビニル基又はアリル基の水素原子はハ
ロゲン原子と置換されてもよく、アルキル基のC−C結
合間にエーテル性酸素原子を有してもよい。)の重合単
位とを含む共重合体のマトリックスと非水電解質溶液を
含有するポリマー電解質。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電池、エレクトロ
クロミック素子、コンデンサ等の電気化学素子用のポリ
マー電解質に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、一次電池、二次電池、エレク
トロクロミック素子、アルミニウム電解コンデンサ、電
気二重層キャパシタ等の各種電気化学素子の電解質とし
て、有機溶媒に電解質を溶解した液状の電解液が使用さ
れている。しかし、液状である電解液を使用する場合、
素子外部への電解液の漏れ等の発生による信頼性の低
さ、素子の収容ケース封口時の電解液の飛散及び高度な
封口技術の必要性等の課題があり、液漏れを防止し、信
頼性をより高めるために高いイオン伝導度を有するゲル
状のポリマー電解質の開発が行われている。
【0003】特に一次電池及び二次電池については、液
状である電解液を用いることによって生じる漏液の対
策、可燃性電解液の着火性低減対策、及び電池のフィル
ム状化による電子機器への組み込み性の向上とスペース
の有効利用等の見地より、各種ポリマー電解質が提案さ
れている(特表平8−507407、特表平4−506
726)。
【0004】そのなかで、ポリエチレンオキシド系ポリ
マー電解質は電気化学的には安定であるが、有機電解液
の溶媒の保持性が低い難点がある。三次元構造のポリア
クリレート系ポリマー電解質は、溶媒の保持性はよいも
のの電気化学的に不安定で高起電力の電池には適さな
い。
【0005】ポリフッ化ビニリデンからなるポリマー電
解質は電気化学的に安定であり、フッ素原子を含むので
ポリマーが耐熱性が高い特徴があるが、ポリマー電解質
の温度を上げると電解液がポリマーよりにじみ出る。こ
れに対し、フッ化ビニリデン/ヘキサフルオロプロピレ
ン共重合体を使用することによりこの問題を解決する試
みもある。
【0006】また、従来のポリマー電解質を、エネルギ
ー密度が高いことを特長とするリチウム二次電池に適用
した場合、液状の電解液を使用したリチウム二次電池に
比べて充放電サイクル耐久性が劣る欠点があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、高いイオン
伝導性を有し、電気化学的にも熱的にも安定であり、電
池、エレクトロクロミック素子、アルミニウム電解コン
デンサ、電気二重層キャパシタ等の各種電気化学素子の
薄型化、小型化、軽量化に対応可能なゲル強度を有する
ポリマー電解質を提供する。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、フルオロオレ
フィンに基づく重合単位とカーボネート結合(−OC
(=O)O−)を有するアルキルビニルエーテル又はア
ルキルアリルエーテル(ただし、ビニル基又はアリル基
の水素原子は、フッ素又は塩素原子と置換されていても
よい。カーボネート結合はアルキル基のC−C結合間に
存在する。アルキル基は直鎖状でも分岐状でも環状でも
よく、アルキル基のC−C結合間にはエーテル性の酸素
原子を有してもよい。)に基づく重合単位とを含む共重
合体をマトリックスとし、電解質を非水溶媒に溶解した
溶液を含有することを特徴とするポリマー電解質、及び
前記ポリマー電解質を有するリチウム電池を提供する。
【0009】本明細書において、「直鎖状、分岐状又は
環状のアルキル基」には、部分的に環状構造を有する直
鎖状又は分岐状のアルキル基も含まれるものとする。ま
た、アルキレン基についても同様とする。
【0010】本発明において、ポリマー電解質は電解質
を非水溶媒に溶解した溶液をマトリックスに含有させた
ものであり、電解質が溶媒中で解離して導電性を付与す
る機能を有する。そして、マトリックスが電解質溶液を
含有して膨潤し、ゲル状のポリマー電解質となってい
る。
【0011】本発明のポリマー電解質のマトリックスに
おいて、フルオロオレフィンに基づく重合単位と前記カ
ーボネート結合を有するアルキルビニルエーテル又はア
ルキルアリルエーテルに基づく重合単位との重量比、さ
らには必要に応じて添加される他の成分の重量比、共重
合体の分子量等は、電解質溶液との混和性及び電解質溶
液の保持性、ポリマー電解質の集電体金属への接着性、
強度、成形性、ハンドリング性、マトリックスの入手の
容易性などにより適宜選定できる。また、ポリマー電解
質をフィルム状に成形する場合は、成形するために使用
される有機溶媒へのマトリックスの溶解性又は分散性に
ついても考慮される。
【0012】本発明のポリマー電解質のマトリックスを
形成する共重合体中のフルオロオレフィンに基づく重合
単位と前記カーボネート結合を有するアルキルビニルエ
ーテル又はアルキルアリルエーテル重合単位との含有割
合は、重量比で10/90〜97/3であることが好ま
しい。フルオロオレフィンに基づく重合単位が97%を
超えると、ポリマーの結晶性が高くなって、柔軟性が低
下したり成形に使用する有機溶媒への溶解性がなくなっ
て加工性が低下したり、電解質溶液がポリマー中に侵入
しにくくなり、ポリマー電解質の電気伝導度が低くな
る。
【0013】また、10%未満であるとポリマー電解質
の柔軟性が高くなりすぎたり、強度が低下するので好ま
しくない。特に強度の高いポリマー電解質を得るために
は、フルオロオレフィンに基づく重合単位と前記カーボ
ネート結合を有するアルキルビニルエーテル又はアルキ
ルアリルエーテルに基づく重合単位との含有割合が重量
比で60/40〜95/5である共重合体が好ましい。
【0014】本発明におけるフルオロオレフィンとして
は、フッ素原子を有する種々の不飽和化合物が使用でき
るが、前記カーボネート結合を有するアルキルビニルエ
ーテル又はアルキルアリルエーテルとの共重合性に優れ
るテトラフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレ
ン、フッ化ビニリデン、1,1−ジクロロジフルオロエ
チレン、1,2−ジクロロジフルオロエチレン又はヘキ
サフルオロプロピレンが好ましい。また、これらのフル
オロオレフィンと併用してフッ化ビニル、トリフルオロ
エチレン、(パーフルオロブチル)エチレン、(パーフ
ルオロオクチル)プロピレン等を使用してもよい。
【0015】また、本発明における前記カーボネート結
合を有するアルキルビニルエーテル又はアルキルアリル
エーテルに基づく重合単位としては種々のものが使用で
きるが、フルオロオレフィンに基づく重合単位との共重
合性に優れている点から、−(CXY−CZ((CH
2a OR1 OC(=O)OR2 )−で表される重合単
位が好ましく採用される。
【0016】ただし、X、Y、Zはそれぞれ独立に水
素、フッ素又は塩素原子であり、aは0又は1である。
1 は直鎖状、分岐状又は環状のアルキレン基、R2
直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基で、R1 とR2
炭素数の合計は2〜21であり、R1 はC−C結合間に
エーテル性の酸素原子を含んでもよい。R2 はシクロア
ルキル基を含む場合はシクロアルキル基のC−C結合間
にエーテル性の酸素原子を含んでもよい。そして、R1
又はR2 がエーテル性の酸素原子を含む場合、その酸素
原子数は5個以下であることが好ましい。具体的に例示
すると、下式で表される重合単位が挙げられる。
【0017】
【化1】−(CH2 −CH(OCH2 CH2 OCOOC
3 ))− −(CH2 −CH(OCH2 CH(CH3 )OCOOC
3 ))− −(CH2 −CH(OCH2 CH2 CH2 CH2 OCO
OCH3 ))− −(CH2 −CH(O(CH2 CH2 O)2 COOCH
2 CH3 ))− −(CH2 −CH(O(CH2 CH2 O)4 COOCH
2 CH3 ))−
【0018】
【化2】−(CH2 −CH(CH2 OCH2 CH2 OC
OOCH3 ))− −(CH2 −CH(CH2 OCH2 CH(CH3 )OC
OOCH3 ))− −(CH2 −CH(CH2 OCH2 CH2 CH2 CH2
OCOOCH3 ))− −(CH2 −CH(CH2 O(CH2 CH2 O)2 CO
OCH2 CH3 ))− −(CH2 −CH(CH2 O(CH2 CH2 O)4 CO
OCH2 CH3 ))−
【0019】
【化3】−(CF2 −CF(OCH2 CH2 OCOOC
3 ))− −(CF2 −CF(OCH2 CH(CH3 )OCOOC
3 ))− −(CF2 −CF(OCH2 CH2 CH2 CH2 OCO
OCH3 ))− −(CF2 −CF(O(CH2 CH2 O)2 COOCH
2 CH3 ))− −(CF2 −CF(O(CH2 CH2 O)4 COOCH
2 CH3 ))−
【0020】
【化4】−(CHF−CF(OCH2 CH2 OCOOC
3 ))− −(CHF−CF(O(CH2 CH2 O)2 COOCH
3 ))− −(CFCl−CF(OCH2 CH2 OCOOCH
3 ))− −(CFCl−CF(O(CH2 CH2 O)2 COOC
2 CH3 ))−
【0021】フルオロオレフィンに基づく重合単位とカ
ーボネート結合を有するアルキルビニルエーテル又はア
ルキルアリルエーテルに基づく重合単位とを含む共重合
体は、これらと共重合体を形成できる他の単量体に基づ
く重合単位を40重量%を超えない範囲で適宜含有させ
た共重合体であってもよい。
【0022】他の単量体としては、例えばヘキサフルオ
ロアセトン、パーフルオロ(メチルビニルエーテル)、
パーフルオロ(プロピルビニルエーテル)、エチレン、
プロピレン、イソブチレン、ピバリン酸ビニル、酢酸ビ
ニル、安息香酸ビニル、エチルビニルエーテル、ブチル
ビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、エチ
ルアリルエーテル、シクロヘキシルアリルエーテル、ノ
ルボルナジエン、クロトン酸及びそのエステル、アクリ
ル酸及びそのアルキルエステル、メタクリル酸及びその
アルキルエステル等が挙げられる。
【0023】本発明で使用する共重合体の数平均分子量
は1万〜100万が好ましい。分子量が100万を超え
ると、溶解粘度が著しく高く電解質を溶解した溶液との
均一混合が困難となったり、電解質を溶解した溶液の保
持量が少なくなってポリマー電解質の電気伝導度が低下
するので好ましくない。一方、1万未満であると、ポリ
マー電解質の機械的強度が著しく低下するので好ましく
ない。特に好ましくは3万〜50万が採用される。
【0024】本発明では、マトリックス中に前記電解質
を溶解した溶液が均一に分布したポリマー電解質を使用
するが、ポリマー電解質中の電解質溶液の含有量は30
〜90重量%が好ましい。30重量%未満であると電気
伝導度が低くなるので好ましくない。90重量%を超え
るとポリマー電解質が固体状態を保てなくなるので好ま
しくない。特に好ましくは40〜80重量%が採用され
る。
【0025】本発明のポリマー電解質を電池に適用させ
る場合、特に電解質溶液がリチウム塩の溶質と該リチウ
ム塩を溶解できる非水溶媒とからなる溶液であるリチウ
ム電池に好適に適用できる。本発明のポリマー電解質を
有するリチウム電池は、一次電池、二次電池のいずれの
電池としても使用できる。特に二次電池として使用する
場合は、負極へのリチウムの析出がなく安全であること
を考慮すると、負極にリチウムの層間化合物を用いるい
わゆるリチウムイオン二次電池が好ましい。
【0026】本発明のポリマー電解質を有するリチウム
電池において、電解質溶液の溶媒としては炭酸エステル
が好ましい。炭酸エステルは環状、鎖状いずれも使用で
きる。環状炭酸エステルとしてはプロピレンカーボネー
ト、エチレンカーボネート等が例示される。鎖状炭酸エ
ステルとしてはジメチルカーボネート、ジエチルカーボ
ネート、エチルメチルカーボネート、メチルプロピルカ
ーボネート、メチルイソプロピルカーボネート等が例示
される。
【0027】本発明では上記炭酸エステルを単独で又は
2種以上を混合して使用できる。他の溶媒と混合して使
用してもよい。また、負極活物質の材料によっては、鎖
状炭酸エステルと環状炭酸エステルを併用すると、放電
特性、サイクル耐久性、充放電効率が改良できる場合が
ある。
【0028】電解質としては、ClO4 -、CF3
3 -、BF4 -、PF6 -、AsF6 -、SbF6 -、CF3
2 -、(CF3 SO22- 等をアニオンとするリチ
ウム塩のいずれか1種以上を使用することが好ましい。
【0029】上記の電解質溶液は、リチウム塩からなる
電解質を前記溶媒に0.2〜2.0mol/lの濃度で
溶解するのが好ましい。この範囲を逸脱すると、イオン
伝導度が低下し、ポリマー電解質の電気伝導度が低下す
る。より好ましくは0.5〜1.5mol/lが選定さ
れる。
【0030】本発明におけるポリマー電解質は種々の方
法で作製できる。例えば、マトリックスを形成する共重
合体を有機溶媒に溶解又は均一に分散させ、リチウム塩
を溶媒に溶解させた溶液と混合する(以下、この混合液
をポリマー電解質形成用混合液という)。この2種の溶
液を混合し、ガラス板上にバーコータ又はドクターブレ
ードによる塗布、キャスト又はスピンコートした後、乾
燥して主として前記共重合体を溶解又は分散させた有機
溶媒を除去し、ポリマー電解質フィルムを得る。乾燥時
にリチウム塩溶液に用いた溶媒が一部蒸発する場合は、
該フィルムに新たにその溶媒を含浸させるか又はフィル
ムをその溶媒蒸気に暴露して所望の組成にする。
【0031】前記共重合体を溶解又は分散させる有機溶
媒としては、テトラヒドロフラン(以下、THFとい
う)、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、
トルエン、キシレン、N−メチルピロリドン、アセト
ン、アセトニトリル、ジメチルカーボネート、酢酸エチ
ル、酢酸ブチル等が使用できるが、乾燥により選択的に
この有機溶媒を除去するため、THF、アセトン等の沸
点100℃以下の揮発性の有機溶媒が好ましい。
【0032】本発明における負極活物質は、一次電池の
場合はリチウムイオンを放出可能な材料であり、二次電
池の場合はリチウムイオンを吸蔵、放出可能な材料であ
る。これらの負極活物質を形成する材料は特に限定され
ないが、例えばリチウム金属、リチウム合金、炭素材
料、周期表14、15族の金属を主体とした酸化物、炭
素化合物、炭化ケイ素化合物、酸化ケイ素化合物、硫化
チタン、炭化ホウ素化合物等が挙げられる。
【0033】炭素材料としては、様々な熱分解条件で有
機物を熱分解したものや人造黒鉛、天然黒鉛、土壌黒
鉛、膨張黒鉛、鱗片状黒鉛等を使用できる。また、酸化
物としては、酸化スズを主体とする化合物が使用でき
る。
【0034】本発明における正極活物質は一次電池の場
合はリチウムイオンを吸蔵可能な物質であり、二次電池
の場合はリチウムイオンを吸蔵、放出可能な物質であ
る。例えば、周期表4族のTi、Zr、Hf、5族の
V、Nb、Ta、6族のCr、Mo、W、7族のMn、
8族のFe、Ru、9族のCo、10族のNi、11族
のCu、12族のZn、Cd、13族のAl、Ga、I
n、14族のSn、Pb、15族のSb、Bi及び16
族のTe等の金属を主成分とする酸化物及び複合酸化
物、硫化物等のカルコゲン化物、オキシハロゲン化物、
前記金属とリチウムとの複合酸化物等が使用できる。ま
た、ポリアニリン誘導体、ポリピロール誘導体、ポリチ
オフェン誘導体、ポリアセン誘導体、ポリパラフェニレ
ン誘導体、又はそれらの共重合体等の導電性高分子材料
も使用できる。
【0035】本発明では、リチウムを吸蔵、放出可能な
物質を負極活物質に使用した二次電池とする場合、負極
及び/又は正極にリチウムを含有させる。一般的には正
極活物質の合成時にリチウム含有化合物とし、正極活物
質の固体マトリックス中にリチウムを含有させておく。
また、電池組立前に負極に化学的又は電気化学的方法で
リチウムを含有させたり、電池組立時にリチウム金属を
負極及び/又は正極に接触させて組み込むといった方法
でリチウムを含有させることもできる。
【0036】正極活物質に使用するリチウム含有化合物
としては、特にリチウムとマンガンの複合酸化物、リチ
ウムとコバルトの複合酸化物、リチウムとニッケルの複
合酸化物が好ましい。
【0037】本発明における正極及び負極は、活物質を
有機溶媒と混練してスラリとし、該スラリを金属箔集電
体に塗布、乾燥して得ることが好ましい。より好ましく
は、前記正極及び負極にポリマー電解質形成用混合液を
含浸させるか又は塗布し、電極層の内部までポリマー電
解質を浸透させるとよい。また、ポリマー電解質形成用
混合液をスラリに混合してから金属箔集電体に塗布して
電極を形成してもよい。
【0038】また、本発明では、前記共重合体を有機溶
媒に溶解又は分散させずに多孔質フィルム状に形成し、
活物質を含むスラリを金属箔集電体に塗布、乾燥して得
た正極及び負極の間にはさみ、その後にリチウム塩溶液
を吸収せしめて電池素子を形成することもできる。
【0039】本発明のリチウム電池の形状には特に制約
はない。シート状(いわゆるフイルム状)、折り畳み
状、巻回型有底円筒形、ボタン形等が用途に応じて選択
される。
【0040】本発明のポリマー電解質をエレクトロクロ
ミック素子に使用する場合は、本発明によるポリマーマ
トリックスに、有機溶媒として例えばγ−ブチロラクト
ン、プロピレンカーボネート、アセトニトリル等を用
い、電解質として例えばLiClO4 、LiBF4 等を
0.2〜1.5mol/lの濃度で溶解させた溶液を含
有させることによりポリマー電解質を得ることができ
る。
【0041】本発明のポリマー電解質をアルミニウム電
解コンデンサに使用する場合は、本発明によるポリマー
マトリックスに、有機溶媒として例えばγ−ブチロラク
トン、エチレングリコール、アセトニトリル等を用い、
例えばR1234 NOH又はR567 Nの塩
基と有機カルボン酸とからなる塩(ただし、R1 、R
2 、R3 、R4 及びR5 、R6 、R7 はそれぞれ独立に
炭素数1〜5のアルキル基であり、同じでも異なってい
てもよい)を0.2〜1.5mol%溶解させた溶液を
混合することによりポリマー電解質を得ることができ
る。
【0042】本発明のポリマー電解質を電気二重層キャ
パシタに使用する場合は、本発明によるポリマーマトリ
ックスに、有機溶媒として例えばγ−ブチロラクトン、
プロピレンカーボネート、スルホラン、エチルメチルカ
ーボネート、ジエチルカーボネート等を単独又は混合し
て用い、例えば一般式R1234+ 又は一般式
1234+ で表されるカチオンと、Cl
4 -、CF3 SO3 -、BF4 -、PF6 -、AsF6 -、Sb
6 -、CF3 CO2 -、又は(CF3 SO22-等の
アニオンを有する4級オニウム塩(ただし、R1 、R
2 、R3 、R4 はそれぞれ炭素数1〜5のアルキル基で
あり、同じでも異なっていてもよい)を電解質として
0.5〜1.5mol/l溶解した溶液を混合すること
によりポリマー電解質を得ることができる。
【0043】
【実施例】以下に実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれらの実施例に限定されない。
【0044】[例1]内容積500mLの撹拌機付きス
テンレス製オートクレーブに、tert−ブタノールを
200g、CH2 =CHOCH2 CH2 OCOOCH3
を87.6g、アゾビスイソブチロニトリルを0.2g
仕込み、気相を充分に窒素置換後、クロロトリフルオロ
エチレン68.7gを仕込んだ。60℃に昇温して、1
0時間重合した。未反応モノマーをパージして得たポリ
マー溶液を水に投入し、ポリマーを析出させた後、洗
浄、乾燥を行いポリマーを回収してクロロトリフルオロ
エチレンに基づく重合単位とCH2 =CHOCH2 CH
2 OCOOCH3 に基づく重合単位とからなる共重合体
(重量比で48/52)86gを得た。この共重合体の
固有粘度(THF中、30℃。以下同じ)は0.40d
l/gであった。
【0045】アルゴン雰囲気中で、上記共重合体10重
量部をTHF32重量部に撹拌しながら加温して溶解さ
せた。これを溶液1とする。次にエチレンカーボネート
とプロピレンカーボネートを体積比で1/1に混合した
溶媒にLiPF6 を1mol/lの濃度でアルゴン雰囲
気中で溶解させた。これを溶液2とする。
【0046】21重量部の溶液1に5重量部の溶液2を
加え、60℃に加熱し撹拌した。この溶液をガラス板上
にバーコータにて塗布し、40℃で1時間乾燥してTH
Fを除去し、厚さ100μmの透明なポリマー電解質フ
ィルムを得た。このフィルムの組成は、共重合体、エチ
レンカーボネート/プロピレンカーボネート混合溶媒、
LiPF6 が重量比で50/44.3/5.7であっ
た。
【0047】このフィルムをガラス基板より剥離し、交
流インピーダンス法により電気伝導度を25℃、アルゴ
ン雰囲気中で測定した。電気伝導度は6×10-4S/c
mであった。
【0048】正極活物質としてLiCoO2 粉末を11
重量部、導電材としてアセチレンブラックを1.5重量
部、上記共重合体を6重量部、溶液2を11重量部、及
びTHF70重量部をアルゴン雰囲気中で混合し、撹拌
しながら加温してスラリを得た。このスラリを厚さ20
μmで表面を粗面化したアルミニウム箔にバーコータに
て塗布、乾燥し、正極を得た。
【0049】負極活物質としてメソフェーズカーボンフ
ァイバ粉末(平均直径8μm、平均長さ50μm、(0
02)面間隔0.336nm)12重量部、上記共重合
体6重量部、溶液2を11重量部、及びTHF70重量
部をアルゴン雰囲気中で混合し、撹拌しながら加温して
スラリを得た。このスラリを厚さ20μmで表面を粗面
化した銅箔にバーコータにて塗布、乾燥し、負極を得
た。
【0050】上記ポリマー電解質フィルムを1.5cm
角に成形し、これを介して有効電極面積1cm×1cm
の正極と負極を対向させ、厚さ1.5mmで3cm角の
2枚のポリテトラフルオロエチレン背板で挟み締め付
け、その外側を外装フィルムで覆うことによりリチウム
イオン二次電池素子を組み立てた。この操作もすべてア
ルゴン雰囲気中で行った。
【0051】充放電条件は、0.5Cの定電流で、充電
電圧は4.2Vまで、放電電圧は2.5Vまでの電位規
制で充放電サイクル試験を行った。その結果、500サ
イクル後の容量維持率は86%であった。
【0052】[例2]内容積500mLの撹拌機付きス
テンレス製オートクレーブに、tert−ブタノールと
CH2 =CHOCH2 CH2 OCOOCH3 とを仕込む
かわりに、CHFClCF2 CF2 Cl(旭硝子社製、
商品名:アサヒクリンAK−225cb)を200gと
CF2 =CFOCH2 CH2 OCOOCH3 を120g
とを仕込んだ以外は例1と同様にして、クロロトリフル
オロエチレンに基づく重合単位とCF2 =CFOCH2
CH2 OCH3 に基づく重合単位とからなる共重合体
(重量比で63/37)58gを得た。この共重合体の
固有粘度は0.37dl/gであった。
【0053】この共重合体を用いた以外は例1と同様に
して厚さ100μmのポリマー電解質フィルムを得た。
このフィルムの電気伝導度を例1と同様にして測定した
ところ3×10-4S/cmであった。
【0054】このポリマー電解質を用いた以外は例1と
同様にして電池素子を組み立て、例1と同様に充放電サ
イクル試験を行った。500サイクル後の容量維持率は
87%であった。
【0055】[例3]CH2 =CHOCH2 CH2 OC
OOCH3 のかわりにCH2 =CHOCH2CH2 CH2
CH2 OCOOCH3 を73g仕込む以外は例1と同
様にして、クロロトリフルオロエチレンに基づく重合単
位とCH2 =CHOCH2 CH2 CH2 CH2 OCOO
CH3 に基づく重合単位とからなる共重合体(組成は重
量比で43/57、固有粘度0.3dl/g)を得た。
【0056】この共重合体を用いた以外は例1と同様に
して厚さ100μmのポリマー電解質フィルムを得た。
このフィルムの電気伝導度を例1と同様にして測定した
ところ8×10-4S/cmであった。
【0057】このポリマー電解質を用いた以外は例1と
同様にして電池素子を組み立て、例1と同様に充放電サ
イクル試験を行った。500サイクル後の容量維持率は
85%であった。
【0058】[例4]CH2 =CHOCH2 CH2 OC
OOCH3 のかわりにCH2 =CHO(CH2 CH2
O)2 COOCH3 132gを仕込む以外は例1と同
様にして、クロロトリフルオロエチレンに基づく重合単
位とCH2 =CHO(CH2 CH2 O)2 COOCH3
に基づく重合単位とからなる共重合体(組成は重量比で
38/62、固有粘度0.3dl/g)を得た。
【0059】この共重合体を用いた以外は例1と同様に
して厚さ100μmのポリマー電解質フィルムを得た。
このフィルムの電気伝導度を例1と同様にして測定した
ところ8×10-4S/cmであった。
【0060】このポリマー電解質を用いた以外は例1と
同様にして電池素子を組み立て、例1と同様に充放電サ
イクル試験を行った。500サイクル後の容量維持率は
85%であった。
【0061】[例5]負極として厚さ100μmのリチ
ウム/アルミニウム合金箔を用いた他は例1と同様にし
てリチウム二次電池素子を組み立て、例1と同様に充放
電サイクル試験を行った。500サイクル後の容量維持
率は84%であった。
【0062】
【発明の効果】実施例の結果から明らかなように、本発
明によれば、イオン伝導度の高いポリマー電解質を得る
ことができ、このポリマー電解質を使用するとサイクル
特性が優れたリチウム二次電池が得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 池田 克治 神奈川県横浜市神奈川区羽沢町1150番地 旭硝子株式会社中央研究所内 (72)発明者 数原 学 神奈川県横浜市神奈川区羽沢町1150番地 旭硝子株式会社中央研究所内 (72)発明者 平塚 和也 神奈川県横浜市神奈川区羽沢町1150番地 旭硝子株式会社中央研究所内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】フルオロオレフィンに基づく重合単位とカ
    ーボネート結合(−OC(=O)O−)を有するアルキ
    ルビニルエーテル又はアルキルアリルエーテル(ただ
    し、ビニル基又はアリル基の水素原子は、フッ素原子又
    は塩素原子と置換されていてもよい。カーボネート結合
    はアルキル基のC−C結合間に存在する。アルキル基は
    直鎖状でも分岐状でも環状でもよく、アルキル基のC−
    C結合間にはエーテル性の酸素原子を有してもよい。)
    に基づく重合単位とを含む共重合体をマトリックスと
    し、電解質を非水溶媒に溶解した溶液を含有することを
    特徴とするポリマー電解質。
  2. 【請求項2】前記共重合体中のフルオロオレフィンに基
    づく重合単位と前記アルキルビニルエーテル又はアルキ
    ルアリルエーテルに基づく重合単位との重量比が10/
    90〜97/3である請求項1記載のポリマー電解質。
  3. 【請求項3】フルオロオレフィンが、テトラフルオロエ
    チレン、クロロトリフルオロエチレン、フッ化ビニリデ
    ン、ジクロロジフルオロエチレン又はヘキサフルオロプ
    ロピレンである請求項1又は2記載のポリマー電解質。
  4. 【請求項4】前記アルキルビニルエーテル又はアルキル
    アリルエーテルに基づく重合単位が、−(CXY−CZ
    ((CH2a OR1 OC(=O)OR2 )−で表され
    る(ただし、X、Y、Zはそれぞれ独立に水素原子、フ
    ッ素原子又は塩素原子であり、aは0又は1。R1 は直
    鎖状、分岐状又は環状のアルキレン基、R2 は直鎖状、
    分岐状又は環状のアルキル基で、R1 とR2 の炭素数の
    合計は2〜21であり、R1 はC−C結合間にエーテル
    性の酸素原子を含んでもよく、R2 はシクロアルキル基
    を含む場合はシクロアルキル基のC−C結合間にエーテ
    ル性の酸素原子を含んでもよい。)請求項1、2又は3
    記載のポリマー電解質。
  5. 【請求項5】ポリマー電解質が、電解質を溶解した溶液
    を30〜90重量%含有する請求項1、2、3又は4記
    載のポリマー電解質。
  6. 【請求項6】正極、負極及び電解質を有するリチウム電
    池において、前記電解質が、請求項1、2、3、4又は
    5記載のポリマー電解質であることを特徴とするリチウ
    ム電池。
JP9212277A 1997-08-06 1997-08-06 ポリマー電解質及びリチウム電池 Pending JPH1153937A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006260972A (ja) * 2005-03-17 2006-09-28 Ricoh Co Ltd 高イオン伝導性樹脂材料及びその製造方法、並びにその材料で構成されるイオン伝導体膜を用いた燃料電池、電源システム及び電子機器

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JP2006260972A (ja) * 2005-03-17 2006-09-28 Ricoh Co Ltd 高イオン伝導性樹脂材料及びその製造方法、並びにその材料で構成されるイオン伝導体膜を用いた燃料電池、電源システム及び電子機器

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