JPH115734A - エタノール製剤組成物 - Google Patents

エタノール製剤組成物

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JPH115734A
JPH115734A JP17121197A JP17121197A JPH115734A JP H115734 A JPH115734 A JP H115734A JP 17121197 A JP17121197 A JP 17121197A JP 17121197 A JP17121197 A JP 17121197A JP H115734 A JPH115734 A JP H115734A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐水性及び耐摩擦性に優れ、かつ使用頻度の
高い場合でも手荒れを起こしにくい手指消毒用エタノー
ル製剤組成物の提供。 【解決手段】 エタノールと、水溶性保湿剤と、乳酸エ
ステル(I)、二価カルボン酸ジエステル(II)、クエ
ン酸トリエステル(III) 、リン酸トリエステル(IV) か
らなる群より選ばれる1種又は2種以上の油溶性エモリ
エント剤と、水とを含有するエタノール製剤組成物。 【化1】 【化2】 【化3】 【化4】 (式中、R1はC6-18 のアルキル基等、R2はC3-6のアルキ
ル基等、R3はC6-8のアルキレン基等、R4はC3-6のアルキ
ル基等、R5はC3-6のアルキル基等を示す。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はエタノール製剤組成
物に関し、詳しくはエタノールによる皮膚乾燥(手荒
れ)を抑制できるエタノール製剤組成物に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】病院内
では、医師や看護婦などの医療従事者、患者、家族、医
療器具などを通じて他の患者に感染する、いわゆる院内
感染が問題となっている。病院には種々のルートで病原
体が持ち込まれ、院内感染を引き起こす要因となり得
る。また、病院内に限らず、在宅医療現場においても同
様の感染を引き起こしかねない。このような院内感染
は、かかる医療従事者や患者が充分な手洗いを励行する
ことによってある程度防ぐことができるが、手洗いだけ
では完全に病原菌を除去することは難しい。そのため最
近では消毒用エタノールを主成分とした速乾性のエタノ
ール製剤が手指の消毒剤として使用されている。
【0003】即ち、病院のナースステーション、病棟入
口、ICU、各病室入口などに、手指の消毒のために適
当な殺菌剤を配合したエタノール製剤を配備し、患者の
治療や介護の前後にこのエタノール製剤による手指の消
毒を行っている。このエタノール製剤は、使用時に適量
の消毒液を掌に受け、擦り込むことで簡単に手指の消毒
が行え、速乾性であることからタオルによる拭き取りが
不要である。
【0004】手指の消毒にはベースン法(浸漬法)、ス
ワーブ法(清拭法)、スクラブ法(洗浄法)、ラビング
法(擦込式)の4種類がある。ベースン法は洗面器に消
毒液を張り、手指を消毒液中に浸漬することによって消
毒する方法であるが、洗面器内が汚染されることから欧
米では全廃されている。スワーブ法は消毒剤を浸した綿
球やガーゼで皮膚面を拭き取ることで汚染を取り去り、
洗浄消毒するものである。消毒剤としては消毒用エタノ
ールが多く用いられ、術部や注射部位などの皮膚消毒に
用いられる。この場合消毒液を十分につけ、皮膚と消毒
液が一定時間接触していなければ消毒効果は期待できな
い。スクラブ法は流水下での手洗いであり、水洗いだけ
でも効果はあるが完全ではない。水洗いする時間が短い
と皮膚常在菌が毛穴からでてくるため、かえって菌数が
増加する場合がある。また洗浄剤入り消毒剤と水を使っ
て手指を洗う方法もあるが、どちらも手洗い設備が必要
であることから、設備のないところではできないという
欠点がある。ラビング法は速乾性の消毒剤を掌に取り、
乾燥するまで皮膚に擦り込んで消毒する方法で水を必要
としない方法である。エタノール製剤はこのラビング法
に用いられるものである。
【0005】本発明でいうエタノール製剤は、医師や看
護婦等の医療従事者、入院あるいは通院患者等に対する
病院内用途だけでなく、一般用途として、老人ホームや
在宅医療現場など家庭内での手指の消毒、レストランや
飲食店などを含む食品加工業従事者の手指の消毒等、あ
らゆるところで使用されうる手指消毒用のエタノール製
剤をさす。
【0006】エタノール製剤としては、一般的には局方
消毒用エタノール(76.9〜81.4v/v%エタノール水溶液)
が使用されている。しかしながら、この局方消毒用エタ
ノールを医療従事者が1日のうちに頻繁に使用すると、
エタノールの皮膚への浸透作用により皮脂成分や細胞間
脂質成分あるいはNMF(天然保湿因子)成分などが溶
出し、これに伴う角質層内の水分量及び水分保持能の低
下による手荒れ(皮膚障害)を誘発する。また、手荒れ
状態の手指は菌の付着が多くなり、二次感染を引き起こ
しやすくなる。
【0007】このため、局方消毒用エタノールによる手
荒れを抑制する手段として、皮膚を保護する水溶性保湿
剤あるいは油溶性エモリエント剤を配合したエタノール
製剤も既に市販されている。
【0008】このようなエタノール製剤は、水溶性保湿
剤や油溶性エモリエント剤が皮膚表面に残留することで
手荒れを抑制するものである。医療機関や在宅医療現場
などにおける医療従事者は、手指をエタノール製剤で消
毒した後、種々の作業に従事すると考えられる。そのた
め水溶性保湿剤あるいはエモリエント剤を添加するに当
たっては、手指がべたつくことによって作業に支障の出
ることのないようにしなければならない。また、種々の
作業に従事する際には、手洗いなどの水洗や医療器具の
使用や衣類などとの接触による摩擦などの物理的負荷を
伴う。そのため手荒れを抑制する観点から見ても、保湿
効果が維持され、手指に使用した後も耐水性や耐摩擦性
に優れ、手指を過度の乾燥から保護する必要がある。
【0009】しかしながら、水溶性保湿剤を添加しただ
けでは耐摩擦性は良好であるが、耐水性が良くない。ま
た、油溶性エモリエント剤を添加しただけでは耐水性は
良好であるが、耐摩擦性が良くない。この対策として、
摩擦などの物理的負荷に耐える様多量のエモリエント剤
を配合すると、手指がべたついて作業に支障をきたすこ
ととなる。この様に、いずれも単独添加したのでは手荒
れ抑制効果が不十分である。
【0010】従来のエタノール製剤では健常な皮膚に対
してはある程度の手荒れ抑制効果は期待できるが、冬期
に皮膚が過度の手荒れを引きおこし、水分保持能(又は
水分量)が低下した皮膚についてはその効果は不十分で
ある。更に、使用後の作業内容や環境を考慮すると、耐
水性や耐摩擦性が不十分であることから、手荒れ抑制効
果の十分なエタノール製剤は見い出されていない。
【0011】従って、本発明の課題は、耐水性及び耐摩
擦性に優れ、かつ使用頻度の高い場合でも手荒れ抑制効
果の持続する手指消毒用エタノール製剤組成物を提供す
ることにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決するため、水溶性保湿剤及び油溶性エモリエント剤
の手荒れ抑制効果について鋭意検討の結果、特定の水溶
性保湿剤と油溶性エモリエント剤を併用したエタノール
製剤がべたつき感がなく、使用後に種々の作業に従事し
ても耐水性及び耐摩擦性に優れ、エタノール製剤の使用
頻度の高い場合でも手荒れ抑制効果が持続して手荒れを
起こさないことを見いだし、本発明を完成するに到っ
た。
【0013】即ち、本発明は、下記(a) 成分、(b) 成
分、(c) 成分及び(d) 成分を含有することを特徴とする
エタノール製剤組成物を提供するものである。
【0014】(a) エタノール (b) 水溶性保湿剤 (c) 下記一般式(I)で表される乳酸エステル、一般式
(II)で表される二価カルボン酸ジエステル、一般式(I
II) で表されるクエン酸トリエステル、一般式(IV)で
表されるリン酸トリエステルからなる群より選ばれる1
種又は2種以上の油溶性エモリエント剤
【0015】
【化5】
【0016】(式中、R1は炭素数6〜18の直鎖又は分岐
鎖のアルキル基又はアルケニル基を示す。)
【0017】
【化6】
【0018】(式中、R2は炭素数3〜6の直鎖又は分岐
鎖のアルキル基又はアルケニル基を示し、2個のR2は同
一でも異なっていてもよい。R3は炭素数6〜8の直鎖又
は分岐鎖のアルキレン基又はフェニレン基を示す。)
【0019】
【化7】
【0020】(式中、R4は炭素数3〜6の直鎖又は分岐
鎖のアルキル基又はアルケニル基を示し、3個のR4は同
一でも異なっていてもよい。)
【0021】
【化8】
【0022】(式中、R5は炭素数3〜6の直鎖又は分岐
鎖のアルキル基又はアルケニル基を示し、3個のR5は同
一でも異なっていてもよい。) (d) 水
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を詳細
に説明する。
【0024】本発明においてエタノール製剤とは、医師
や看護婦等の医療従事者、入院あるいは通院患者等に対
する病院内用途だけでなく、一般用途として老人ホーム
や在宅医療現場など家庭内での手指の消毒、レストラン
や飲食店などを含む食品加工業従事者の手指の消毒等あ
らゆるところで使用されうる手指消毒用のエタノール製
剤をさす。
【0025】本発明のエタノール製剤組成物中の(a) 成
分のエタノールの配合量は、殺菌力を有し、油溶性エモ
リエント剤を溶解しうるエタノール濃度となるような量
であればよく、上記(a) 成分、(b) 成分、(c) 成分及び
(d) 成分の合計量に対して、30〜95重量%が好ましく、
40〜80重量%が更に好ましい。
【0026】本発明のエタノール製剤組成物に含有され
る(b) 成分の水溶性保湿剤としては、グリセリン、ポリ
エチレングリコール、エチレングリコール、プロピレン
グリコール、ソルビトール等の多価アルコール、乳酸又
はそのナトリウム、カリウム等のアルカリ金属塩、カル
シウム等のアルカリ土類金属塩、アンモニウム塩あるい
はアルカノールアミン塩、尿素、ピロリドンカルボン酸
又はその塩等のNMF関連成分、ヒアルロン酸、コンド
ロイチン硫酸などの酸性ムコ多糖類又はその塩などが使
用できるが、この中でもグリセリン、乳酸又はその塩が
好ましく、特にグリセリン又は乳酸ナトリウム、更には
グリセリンが好ましい。
【0027】本発明のエタノール製剤組成物中の、水溶
性保湿剤の配合量は、少なすぎると耐摩擦性が低下し、
油溶性エモリエント剤との併用効果が得られず、多すぎ
ると皮膚表面に水溶性保湿剤によるべたつき感が残るた
めに、上記(a) 成分、(b) 成分、(c) 成分及び(d) 成分
の合計量に対して、 0.1〜10重量%が好ましく、 0.5〜
5重量%が更に好ましい。
【0028】本発明のエタノール製剤組成物に含有され
る(c) 成分の油溶性エモリエント剤は、上記一般式
(I)で表される乳酸エステル、一般式(II)で表され
る二価カルボン酸ジエステル、一般式(III) で表される
クエン酸トリエステル、一般式(IV)で表されるリン酸
トリエステルからなる群より選ばれる1種又は2種以上
であるが、一般式(I)で表される乳酸エステルが好ま
しい。
【0029】一般式(I)において、R1は炭素数6〜18
の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基を示す
が、炭素数12〜14の直鎖アルキル基が好ましい。またR1
は天然の油脂から誘導される混合アルキル基であっても
良い。一般式(I)で表される乳酸エステルの中で好ま
しいものとしては、乳酸ミリスチル、乳酸ラウリル等が
挙げられ、特に乳酸ラウリルが好ましい。
【0030】一般式(II)において、R2は炭素数3〜6
の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基を示す
が、炭素数3〜4のアルキル基が好ましい。また2個の
R2は同一でも異なっていてもよいが、同一であるものが
好ましい。R3は炭素数6〜8の直鎖又は分岐鎖のアルキ
レン基又はフェニレン基を示すが、炭素数6〜8の直鎖
アルキレン基が好ましい。この一般式(II)で表される
二価カルボン酸ジエステルの具体例としては、フタル酸
ジエステル、セバシン酸ジエステル等が挙げられ、セバ
シン酸ジブチルが好ましい。
【0031】一般式(III) において、R4は炭素数3〜6
の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基を示す
が、炭素数3〜4のアルキル基が好ましい。また3個の
R4は同一でも異なっていてもよいが、同一であるものが
好ましい。この一般式(III)で表されるクエン酸トリエ
ステルの中で好ましいものとしてはクエン酸トリブチル
が挙げられる。
【0032】一般式 (IV) において、R5は炭素数3〜6
の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基を示す
が、炭素数3〜4のアルキル基が好ましい。また3個の
R5は同一でも異なっていてもよいが、同一であるものが
好ましい。この一般式 (IV)で表されるリン酸トリエス
テルの中で好ましいものとしては、リン酸トリブチルが
挙げられる。
【0033】これらの油溶性エモリエント剤は、1種又
は2種以上の混合物として用いることができる。これら
の油溶性エモリエント剤の中では、乳酸ラウリル、セバ
シン酸ジブチル、クエン酸トリブチル、リン酸トリブチ
ル等が好ましく、特に乳酸ラウリルが好ましい。
【0034】本発明のエタノール製剤組成物中の油溶性
エモリエント剤の配合量は、少なすぎると手荒れ抑制効
果が得られないだけでなく、耐水性が低下し、多すぎる
と皮膚表面に油溶性エモリエント剤によるべたつき感が
残るため、上記(a) 成分、(b) 成分、(c) 成分及び(d)
成分の合計量に対して、 0.1〜10重量%が好ましく、0.
5〜5重量%が更に好ましい。
【0035】また、本発明のエタノール製剤組成物に
は、他の配合物を配合することもできる。他の配合物と
しては、例えば、殺菌・消毒剤として塩化ベンザルコニ
ウム、塩化ベンゼトニウム等の四級アンモニウム塩、両
性界面活性剤の塩酸アルキルジアミノエチルグリシン、
ピグアナイト系のグルコン酸クロルヘキシジンなどを配
合できる。
【0036】
【実施例】以下、本発明の好適な実施例について説明す
る。なお、本発明はこれらの実施例に限定されるもので
はない。なお、例中の%は特記しない限り重量基準であ
る。
【0037】実施例1 水溶性保湿剤としてグリセリン、油溶性エモリエント剤
として乳酸ラウリルを用い、これらの所定量を60%エタ
ノール水溶液に溶解させて、表1に示す組成を有するエ
タノール製剤組成物を調製した。また、比較品としてグ
リセリンに油溶性エモリエント剤であるミリスチン酸イ
ソプロピル、アジピン酸ジイソプロピルを組み合わせた
もの、グリセリンのみをエタノール水溶液に溶解させ
て、表1に示す組成を有する組成物も調製した。得られ
た組成物について、下記方法により被験部位の角層水分
量(皮膚コンダクタンス)を測定することによって耐水
性及び耐摩擦性を評価し、また水洗後の皮膚の感触につ
いても評価した。結果を表1に示す。
【0038】<耐水性及び耐摩擦性の評価方法>図1に
示す手順で、耐水性及び耐摩擦性の評価を行った。即
ち、男性5人(24〜33歳)の被験者の前腕屈側部位(5
cm2/被験部位) を80v/v%エタノール水溶液で予め強制
的に手荒れ状態にし、エタノール製剤組成物を左右の腕
の所定の部位に水溶性保湿剤又はエモリエント剤の塗布
量がそれぞれ約1mg/cm2 となる割合で塗布(エタノー
ル製剤としての塗布量:84μl/被験部位)した。塗布後
10分に右手被験部位を水洗(耐水性の評価)、左手被験
部位をタオルで拭き取る(耐摩擦性の評価)などの物理
的負荷を与えた。評価として、角層水分量(皮膚コンダ
クタンス)を指標にアルコール処理前(健常皮膚)、ア
ルコール処理後(手荒れ状態の皮膚)、水洗又は拭き取
り後10分に測定することで皮膚コンダクタンスの回復率
を測定した。また、水洗乾燥後のべたつき及びしっとり
感について、5人の使用試験にて評価点の平均値を求め
ることで評価を行った。
【0039】
【表1】
【0040】注) *1:水洗後10分の皮膚コンダクタンス回復率は以下の式
により求めた。
【0041】
【数1】
【0042】*2:皮膚の感触は以下の基準で評価した。
【0043】評価基準 べたつき 2:良い、1:普通、0:悪い しっとり感 2:良い、1:普通、0:悪い *3:拭き取り後10分の皮膚コンダクタンス回復率は以下
の式により求めた。
【0044】
【数2】
【0045】表1より、本発明品は比較品と同程度の耐
摩擦性(拭き取り後10分の皮膚コンダクタンス回復率)
を有しているだけでなく、耐水性(水洗後10分の皮膚コ
ンダクタンス回復率)及び水洗後10分の皮膚の感触が比
較品より優れている。
【0046】実施例2 水溶性保湿剤としてグリセリン、油溶性エモリエント剤
としてリン酸トリ−n−ブチル、クエン酸トリ−n−ブ
チル、セバシン酸ジブチル、乳酸ラウリルを用い、これ
らの所定量を60%エタノール水溶液に溶解させて、各々
表2に示す組成を有するエタノール製剤組成物を調製し
た。また、比較品としてグリセリンに油溶性エモリエン
ト剤であるミリスチン酸イソプロピルを組み合わせたも
のを60%エタノール水溶液に溶解させて、表2に示す組
成を有する組成物も調製した。得られた組成物につい
て、下記方法により被験部位の角層水分量(皮膚コンダ
クタンス)を測定することによって、累積塗布による耐
水性及び耐摩擦性を評価し、また水洗後の皮膚の感触に
ついても評価した。結果を表2に示す。
【0047】<累積塗布による耐水性及び耐摩擦性の評
価方法>図2に示す手順で、累積塗布による耐水性及び
耐摩擦性の評価を行った。即ち、男性4人について、実
施例1の耐水性及び耐摩擦性評価方法と同様に予め 80v
/v%エタノール水溶液で強制的に手荒れ状態にした被験
部位(5cm2/被験部位)に、エタノール製剤組成物を1
時間毎に7回累積塗布(エタノール製剤としての塗布
量:22.2μl/被験部位)した。7回累積塗布後10分に右
手被験部位を水洗(耐水性の評価)、左手被験部位をタ
オルで拭き取る(耐摩擦性の評価)などの物理的負荷を
与えた。評価として、角層水分量(皮膚コンダクタン
ス)を指標にアルコール処理前(健常皮膚)、アルコー
ル処理後(手荒れ状態の皮膚)、7回累積塗布の後の水
洗又は拭き取り処理後40分に測定することで、皮膚コン
ダクタンスの回復率を測定した。また、水洗乾燥後のべ
たつき及びしっとり感について、4人の使用試験にて評
価点の平均値を求めることで評価を行った。
【0048】
【表2】
【0049】注) *1:水洗後40分の皮膚コンダクタンス回復率は以下の式
により求めた。
【0050】
【数3】
【0051】*2:皮膚の感触は以下の基準で評価した。
【0052】評価基準 べたつき 2:良い、1:普通、0:悪い しっとり感 2:良い、1:普通、0:悪い *3:拭き取り後40分の皮膚コンダクタンス回復率は以下
の式により求めた。
【0053】
【数4】
【0054】表2より、本発明品は比較品と同程度の耐
摩擦性(拭き取り後40分の皮膚コンダクタンス回復率)
を有しているだけでなく、耐水性(水洗後40分の皮膚コ
ンダクタンス回復率)及び水洗後40分の皮膚の感触が比
較品より優れている。
【0055】
【発明の効果】以上のように、本発明に係るエタノール
製剤組成物は耐水性及び耐摩擦性に優れ、手荒れ抑制効
果が持続するので、手指消毒剤の使用頻度の高い医療従
事者などの病院内用途だけでなく、一般用途として老人
ホームや在宅医療現場、レストランや飲食店などの食品
加工業に従事する人など、あらゆるところで使用するこ
とができ、手荒れを軽減する効果が高く極めて有用なも
のである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1で行った耐水性及び耐摩擦性の評価
方法の手順を示すフローチャートである。
【図2】 実施例2で行った累積塗布による耐水性及び
耐摩擦性の評価方法の手順を示すフローチャートであ
る。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記(a) 成分、(b) 成分、(c) 成分及び
    (d) 成分を含有することを特徴とするエタノール製剤組
    成物。 (a) エタノール (b) 水溶性保湿剤 (c) 下記一般式(I)で表される乳酸エステル、一般式
    (II)で表される二価カルボン酸ジエステル、一般式(I
    II) で表されるクエン酸トリエステル、一般式(IV)で
    表されるリン酸トリエステルからなる群より選ばれる1
    種又は2種以上の油溶性エモリエント剤 【化1】 (式中、R1は炭素数6〜18の直鎖又は分岐鎖のアルキル
    基又はアルケニル基を示す。) 【化2】 (式中、R2は炭素数3〜6の直鎖又は分岐鎖のアルキル
    基又はアルケニル基を示し、2個のR2は同一でも異なっ
    ていてもよい。R3は炭素数6〜8の直鎖又は分岐鎖のア
    ルキレン基又はフェニレン基を示す。) 【化3】 (式中、R4は炭素数3〜6の直鎖又は分岐鎖のアルキル
    基又はアルケニル基を示し、3個のR4は同一でも異なっ
    ていてもよい。) 【化4】 (式中、R5は炭素数3〜6の直鎖又は分岐鎖のアルキル
    基又はアルケニル基を示し、3個のR5は同一でも異なっ
    ていてもよい。) (d) 水
  2. 【請求項2】 (b) 成分の水溶性保湿剤が、グリセリ
    ン、乳酸又はそのアルカリ金属、アルカリ土類金属、ア
    ンモニウムあるいはアルカノールアミン塩からなる群よ
    り選ばれる1種又は2種以上であり、(c) 成分の油溶性
    エモリエント剤が上記一般式(I)で表される乳酸エス
    テルである請求項1記載のエタノール製剤組成物。
  3. 【請求項3】 (a) 成分、(b) 成分、(c) 成分及び(d)
    成分の合計量に対して、(a) 成分を30〜95重量%、(b)
    成分を 0.1〜10重量%、(c) 成分を 0.1〜10重量%含有
    する請求項1又は2記載のエタノール製剤組成物。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013126998A (ja) * 2006-10-27 2013-06-27 Three M Innovative Properties Co 抗菌剤組成物
US8980313B2 (en) 2007-03-09 2015-03-17 Maruishi Pharmaceutical Co., Ltd. Disinfectant

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