JPH1158285A - ハンド機構の力制御システム - Google Patents

ハンド機構の力制御システム

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Publication number
JPH1158285A
JPH1158285A JP21942397A JP21942397A JPH1158285A JP H1158285 A JPH1158285 A JP H1158285A JP 21942397 A JP21942397 A JP 21942397A JP 21942397 A JP21942397 A JP 21942397A JP H1158285 A JPH1158285 A JP H1158285A
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JP
Japan
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force
drive shaft
estimated
command value
hand mechanism
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Pending
Application number
JP21942397A
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English (en)
Inventor
Masahiko Horiuchi
雅彦 堀内
Yoshiyuki Tomita
良幸 冨田
Yasushi Kobarikawa
靖 小梁川
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Sumitomo Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Heavy Industries Ltd
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Publication date
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  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 力センサ等の特別な装置を付加することな
く、多軸力制御を行う。 【解決手段】 モータドライバからのモータ発生トルク
入力電圧をA/Dボードでデジタル信号に変換し(S
1)、外乱オブザーバを用いて駆動軸外力推定値を求め
る。この駆動軸外力推定値に対してヤコビ行列を用いた
座標変換(S2)を施すことによって、ツール先端外力
推定値を求める(S3)。ツール先端外力推定値とツー
ル先端力指令値との力偏差を求め(S4)、この力偏差
を速度指令値に変換し、速度指令値をD/Aボードでア
ナログ信号に変換し(S5)てモータドライバに供給す
る。モータドライバは、速度指令に従ってACサーボモ
ータを駆動する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はツールを持つロボッ
トハンド機構に用いられる力制御システムに関し、特に
ロボット本体に取り付けられて、ツールによってグライ
ンダ作業や金型磨き作業等の加工作業を自動的に行う加
工作業ロボットに使用されるロボットハンド機構用力制
御システムに関する。
【0002】
【従来の技術】周知のように、グラインダ作業は、主
に、バリ取り作業とならし作業とに分類される。バリ取
り作業は、形状精度を必要とし位置制御が重要となる場
合と、力制御倣いによってバリのみを加工する場合に分
けられる。一方、ならし作業は力制御による加工方法で
ある。
【0003】グラインダ作業を行う従来技術として数値
制御装置を持った工作機械(NC加工機)が広く知られ
ている。この種のNC加工機は、ワークに対するカッタ
ー経路を数値的にプログラミング(ティーチング)し、
実行(プレイバック)することで加工を行うものであ
り、前述の位置制御方式によるものである。このため、
このようなNC加工機では、一般的に、加工力の制御を
行っていない。バリの発生箇所、大きさが同種類のワー
クでもばらつきがあり、特に、鋳物品の場合は、鋳型の
精度によって、外形寸法が異なったり、バリの発生具合
も左右される。その為、このようなバリ取り作業にNC
加工機を用いる場合、その都度ティーチングデータを修
正する必要がある。従って、NC加工機をそのままバリ
取り作業に適用するのは実用上問題がある。
【0004】次に、力制御方式による加工作業を行う従
来技術について説明する。
【0005】市販の多関節ロボットに力制御機能を持
ったハンドを組み合わせる方式。この方式では、多関節
ロボットの先端に、1自由度の力制御軸を持ったハンド
とをシリーズに結合しているものがある。この場合、ハ
ンド部単体では、一方向にしか加工力が制御できない。
【0006】アーム先端と研削グラインダとの間に緩
衝装置を設ける方式。この方式は、例えば、特開平6−
246619号公報「研削グラインダ用緩衝装置」に開
示されている。この公報には、ある程度の凹凸がある加
工面に対しロボットアームを直線的に移動させてもグラ
インダが表面形状にならって砥石を常に一定圧力で加工
面に接触させることができ、円筒状加工面に対しロボッ
トアームを回転させることなく円弧運動させることによ
り砥石を常に一定圧力で加工面に接触させている。すな
わち、この公報に開示された研削グラインダ用緩衝装置
は、グラインダを構成する回転駆動機と砥石の間に伝動
軸が内挿されたケーシングの外周面に球面状突起を設
け、この球面状突起をロボットやマニプレータアームに
取り付けたハウジング内の球面座で支持することによ
り、この球面座を支点として、グラインダがあらゆる方
向に揺動することができ、砥石の半径方向のどの方向か
ら押されても、反対方向に緩衝できる構成をしている。
【0007】前記、の方式では、加工ツールに直接
力制御用のアクチュエータが取り付けられており、その
ため応答性や精度が高いという長所がある。しかしなが
ら、上記方式では緩衝作用があるために機械剛性が低く
位置制御加工ができないという問題点がある。従って、
力制御のみに限定されてしまう。
【0008】このため、前記位置制御方式と、力制御
方式とを組み合わせ、ソフト的手段で切り換える方式と
して、市販の多関節ロボット先端部とグラインダモータ
(ルールモータ)との間に力センサを設けて、多軸力制
御を行う方式がある。この方式では、ある方向に力制御
する場合、ロボット関節の全モータが力制御対象とな
る。このため、本方式は応答性が低く、動的な精度に劣
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記の方式では、3
次元的な加工面に対しては、ロボット本体がハンドの姿
勢を変える動作を行っている。一般に、多関節ロボット
で、先端部の位置を変える場合、ロボットアーム全体を
動かす関節に使用されるベース側のモータをも動作させ
る必要がある。したがって、小さい移動距離で高速な運
動を行う場合は不利である。
【0010】また、の方式は、砥石(ツール)に対し
て半径方向に加わる力のみを緩衝するものであって、あ
らゆる方向から作用する力を緩衝するものではない。
【0011】上記の方式では、各関節の運動精度の誤
差が積み上げられ、力制御精度の劣化要因となる。ま
た、ロボットアーム全体を動かす関節から観ると、数十
〜数百kgwの全アーム重量を動かしながら、数kgf
程度の先端部の加工力を制御するため、力制御の感度を
高める点で不利である。さらに、力センサの機械剛性が
低いために、加工作業、特に重切削作業等振動を伴う加
工を行う場合には力センサの耐久性・信頼性の問題があ
る。
【0012】一般に多関節ロボットでは、アーム(リン
ク)をシリーズに結合しているため、先端部の機械剛性
を高く保つことが不利な機構となっている。そこで、負
荷能力(加工反力に対する堅牢さ)を高める為、ロボッ
ト本体の構造としては、大型化する傾向にある。
【0013】これらの問題に対処するため、本発明者ら
は、位置制御による加工と力制御による加工の両方に対
応できるロボットハンド機構を既に提供している(特開
平9−1491号公報)。しかしながら、その公報には
それ用の力制御システムの具体例については何等開示し
ていない。また、上述したように、力センサを使用する
と耐久性・信頼性の点で問題があるので、力センサ等の
特別な装置を付加することは好ましくない。
【0014】したがって、本発明の課題は、力センサ等
の特別な装置を付加することなく、多軸力制御を行うこ
とができるハンド機構の力制御システムを提供すること
にある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、ワーク
に対して加工を行うためのツールを持つハンド機構に用
いられる力制御システムであって、前記ハンド機構は、
前記ツールを一面側で保持するエンドプレートと;該エ
ンドプレートとその他面側で離間して対向配置され、中
心軸を有するベースフレームと;前記中心軸の回りに回
転対称に配置されて前記ベースフレームに取り付けら
れ、各々が前記エンドプレート側へ延在した駆動軸と該
駆動軸を回転を阻止して伸縮する手段とをもつN(Nは
2以上の整数)個のモータと;前記エンドプレートの他
面側に一端がそれぞれ固定され、他端がそれぞれ前記N
個のモータの駆動軸の先端で揺動自在に連結されたN個
の関節機構とを有し、前記力制御システムは、駆動軸力
指令値と駆動軸位置とからツール先端外力推定値を求め
る力推定装置と、前記ツール先端外力推定値とツール先
端力指令値との力偏差を求める手段と、前記力偏差を速
度指令に変換する手段と、前記速度指令に従って前記モ
ータを駆動する手段とを備えたことを特徴とするハンド
機構の力制御システムが得られる。
【0016】
【作用】本発明では、力推定装置によって駆動軸力指令
値と駆動軸位置とからツール先端外力推定値を求めてい
るので、力センサ等の特別な装置を付加することなく、
多軸力制御を行うことができる。
【0017】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施例について図
面を参照して説明する。
【0018】図2を参照して、本発明に係る力制御シス
テムが適用されるロボットハンド機構を備えた加工作業
ロボットについて説明する。加工作業ロボットは、ロボ
ット本体1と、ロボット本体1に取り付けられたロボッ
トハンド機構2と、ロボット本体1およびロボットハン
ド機構2を制御するロボットコントローラ3と、このロ
ボットコントローラ3からのモータ発生トルク電圧に応
答して、後述する演算を行い、速度指令電圧をロボット
コントローラ3へ与えるホストコンピュータ4とを有す
る。ロボットハンド機構2は、ワーク(図示せず)に対
して加工を行うためのツール2aを持つ。
【0019】図示の加工作業ロボットにおいて、ロボッ
ト本体1は4自由度で構成され、ロボットハンド機構2
は3自由度で構成されている。すなわち、ロボット本体
1は、固定胴体部1aと、この固定胴体部1aに対して
Z軸方向に上下動可能でかつθ軸の回りに回転可能に支
持された可動胴体部1bと、この可動胴体部1bに対し
てR軸方向に移動回転に支持されたロボットアーム1c
とを有する。ロボットアーム1cはロボットハンド機構
2をT軸の回りに回転可能に支持している。一方、ロボ
ットハンド機構2は後述するように3本の駆動軸を備
え、3本の駆動軸をそれぞれH1軸、H2軸、およびH
2軸方向に伸縮可能である。
【0020】図3を参照して、ロボットハンド機構2に
ついて説明する。図3において、(A)は正面図、
(B)は側面図である。ロボットハンド機構2は、ロボ
ット本体1のロボットアーム1c(図2)に取り付けら
れ、ワークに対して加工を行うためのツール2aを持
つ。ロボットハンド機構2はエンドプレート10と、ベ
ースフレーム20と、第1乃至第3の直動機構30A,
30B,30Cと、第1乃至第3の関節機構40A,4
0B,40Cとを有する。第1乃至第3の直動機構30
A,30B,30Cの各々はACサーボモータで構成さ
れている。
【0021】エンドプレート10はツール2aを一面側
で保持している。エンドプレート10にはグラインダモ
ータ50が固定されており、グラインダモータ50はツ
ール2aを回転することにより、ワークの加工を行う。
【0022】ベースフレーム20は中心軸Oを有し、エ
ンドプレート10とその他面側で離間して対向配置され
ている。ベースフレーム20はロボットアーム1c(図
2)に回転可能に支持された基部21と、この基部21
からエンドプレート10側へ離間して基部21と対向配
置された頭部22と、基部21と頭部22との間を結合
する結合部23とを有する。ベースフレーム20の頭部
22には、それぞれ、第1乃至第3の直動機構30A,
30B,30Cを第1乃至第3の支持軸A,B,Cの回
りに回転可能に支持するための第1乃至第3の主軸受け
24A,24B,24Cが固定されている。第1乃至第
3の支持軸A,B,Cは、中心軸Oと直交する平面上で
中心軸Oの回りに回転対称に配置されている。
【0023】第1乃至第3の直動機構30A,30B,
30Cは、中心軸Oの回りに回転対称に配置されてベー
スフレーム20の頭部22に取り付けられている。すな
わち、第1乃至第3の直動機構30A,30B,30C
は、それぞれの第1乃至第3の支持軸A,B,Cが正三
角形の一辺をなすように配置されている。第1乃至第3
の直動機構30A,30B,30Cの各々は、エンドプ
レート10側へ延存したボールネジスプライン軸(駆動
軸)31を有し、ボールネジスプライン軸31を回転を
阻止して伸縮する機構(図示せず)をもつ。また、第1
乃至第3の直動機構30A,30B,30Cの各々は、
ボールネジスプライン軸31の軸方向と直交する方向に
延在する2本の主シャフト32を備えている。第1乃至
第3の直動機構30A,30B,30Cの2本の主シャ
フト32は、それぞれ、前述した第1乃至第3の軸受け
24A,24B,24C中に回転自在に支持されて、上
記第1乃至第3の支持軸A,B,Cとして作用する。
【0024】第1乃至第3の関節機構40A,40B,
40Cは、エンドプレート10の他面側に一端がそれぞ
れ固定され、他端がそれぞれ第1乃至第3の直動機構3
0A,30B,30Cのボールネジスプライン軸31の
先端で揺動自在に連結されている。換言すれば、第1乃
至第3の直動機構30A,30B,30Cのボールネジ
スプライン軸31は、3つの回転自由度をもつ第1乃至
第3の関節機構40A,40B,40Cを介してエンド
プレート10に接続されている。第1乃至第3の関節機
構40A,40B,40Cの各々は、ボールネジスプラ
イン軸31の先端にその軸の回りに回転自在に連結され
たコ字型の第1のフレーム41と、エンドプレート10
の他面側に固定されたコ字型の第2のフレーム42とを
有する。
【0025】図4を参照して、ロボットハンド機構コン
トローラの構成について説明する。前述したように、ロ
ボットハンド機構2は第1乃至第3の直動機構30A,
30B,30Cとしての3台のACサーボモータ5を有
する。ロボットコントローラ3はこれら3台のACサー
ボモータ5を制御するための3台のモータドライバ6を
含む。ホストコンピュータ4はA/Dボード7とD/A
ボード8とカウンタボード9と含む。
【0026】モータドライバ6から出力されているモー
タ発生トルク電圧はA/Dボード8を介してホストコン
ピュータ4内に取り込まれる。ホストコンピュータ4で
は、モータ発生トルク電圧に基づいて、外乱オブザーバ
(後述)を用いて力を推定し、座標変換(後述)を行う
ことにより、ツール先端力を算出する。この算出したツ
ール先端力をフィードバックすることで、力制御を行
う。
【0027】図1にホストコンピュータ4で実行され
る、本発明に係る力制御フローを示す。先ず、モータド
ライバ6からのモータ発生トルク入力電圧をA/Dボー
ド7でデジタル信号に変換し(ステップS1)、後述す
る外乱オブザーバを用いて駆動軸外力推定値を求める。
この駆動軸外力推定値に対してヤコビ行列を用いた座標
変換(ステップS2)をするによって、ツール先端外力
推定値を求める(ステップS3)。ツール先端外力推定
値とツール先端力指令値との力偏差を求め(ステップS
4)、この力偏差を速度指令値に変換し、速度指令値を
D/Aボード8でアナログ信号に変換し(ステップS
5)てモータドライバ6に供給する。モータドライバ6
は、速度指令に従ってACサーボモータ5を駆動する。
【0028】図5を参照して、ハンド機構2に使用され
る位置制御系について説明する。図示の位置制御系は、
各ACサーボモータ5毎に独立した制御系として構成さ
れる。位置制御系は、位置コントローラ60とツール先
端/モータ位置変換器70とを有する。位置コントロー
ラ60は、モータ位置/モータ回転角変換器61と、減
算器62と、PI補償器63とを有する。ツール先端/
モータ位置変換器70は、ツール先端/エンドプレート
位置変換器71とエンドプレート/モータ位置変換器7
2とを有する。尚、下記の表1には、左欄に図5に示す
位置制御系における各種記号を、右欄にその意味を示し
てある。
【0029】
【表1】
【0030】ツール先端/モータ位置変換器70におい
て、ツール先端/エンドプレート位置変換器71はツー
ル先端位置指令値をエンドプレート位置指令値に変換す
る。エンドプレート/モータ位置変換器72はエンドプ
レート位置指令値を駆動軸長さ指令値に変換する。位置
コントローラ60において、モータ位置/モータ回転角
変換器61は駆動軸長さ指令値をモータ回転角指令値に
変換する。減算器62はモータ回転角指令値からモータ
回転角フィードバック値を差し引いて、角度偏差を出力
する。PI補償器63は角度偏差からモータ回転角速度
指令値を求める。このモータ回転角速度指令値はモータ
ドライバ6に供給される。
【0031】図5に示した位置制御系に於ける一連の制
御演算を下記の数1式に示す。
【0032】
【数1】
【0033】すなわち、図5に示すように、ツール先端
位置指令値に対して変換行列 Etによる座標変換を施
してエンドプレート位置指令値を算出する。さらに、エ
ンドプレート位置指令値に対して変換行列 AE による
座標変換を施して駆動軸長さ指令値を算出する。この駆
動軸長さ指令値に対して変換係数(Kpg-1による変換
を施してモータ回転角指令値を算出する。ハンド機構2
に備えられているエンコーダ(図示せず)から出力より
モータ回転角フィードバック値を演算し、モータ回転角
指令値とモータ回転角フィードバック値との偏差演算よ
り角度偏差を求め、この角度偏差からモータ回転角度指
令値を求めてそれをモータドライバ6に出力する。これ
により、位置制御を行う。
【0034】図6に本発明に係る力制御システムに使用
される外乱オブザーバを用いた力推定装置を示す。図示
の力推定装置80は外乱オブザーバ90と力座標変換器
100とから成る。外乱オブザーバ90は第1および第
2のフィルタ91および92と減算器93と位置演算器
94とから成る。力座標変換器100は駆動軸/エンド
プレート力変換器101とエンドプレート/ツール先端
力変換器102とから成る。尚、下記の表2には、左欄
に図6に示す力推定装置における各種記号を、右欄にそ
の意味を示してある。
【0035】
【表2】
【0036】外乱オブザーバ90において、第1のフィ
ルタ91は駆動軸力指令値に2次フィルタを施し、帯域
の制限を行ってフィルタリングされた駆動軸方向力指令
値を求める。位置演算器94はモータ5の回転変位から
駆動軸位置を求める。第2のフィルタ92は、駆動軸位
置から制御対象であるハンド機構2の規範モデルを用い
て、規範モデルの加速力推定値を求める。減算器93は
規範モデルの加速力推定値から駆動軸方向力指令値を差
し引いて、駆動軸外力推定値を求める。力座標変換器1
00において、駆動軸/エンドプレート力変換器101
は駆動軸外力推定値に対して座標変換を施してエンドプ
レート外力推定値を求める。エンドプレート/ツール先
端力変換器102はエンドプレート外力推定値に対して
座標変換を施してツール先端外力推定値を求める。
【0037】なお、この外乱推定には、測定雑音を考慮
に入れて、2次フィルタにより帯域の制限を行ってい
る。また、外乱オブザーバ90内の第1および第2のフ
ィルタ91および92の制御規則はそれぞれ下記の数2
式および数3式で表される。
【0038】
【数2】
【数3】 外乱オブザーバ90内の減算器93は下記の数4式に従
って駆動軸外力推定値を求める。
【0039】
【数4】 以上の結果、外乱力は下記の数5式により推定される。
【0040】
【数5】
【0041】図7に図6に示した外乱推定装置を利用し
た本発明に係る力制御系を示す。但し、この外乱推定装
置80Aには、外乱オブザーバ90Aに摩擦補償器95
が付加されている。この摩擦補償器95は、ボールネジ
の摩擦トルクによる推定誤差を、キャリブレーションに
より補正するためのものである。
【0042】図示の力コントローラ110は、外乱推定
装置80Aの他に、減算器111、PI補償器112、
ツール先端/エンドプレート力変換器113、エンドプ
レート/駆動軸力変換器114、および増幅器115を
有する。
【0043】上記表1および2に示すものの他に、下記
の表3には、左欄に図7に示す力コントローラ110に
おける各種記号を、右欄にその意味を示してある。
【0044】
【表3】
【0045】力コントローラ110において、減算器1
11はツール先端力指令値からツール先端外力推定値を
差し引いて、力偏差を求める。PI補償器112は力偏
差から補償演算値を求める。ツール先端/エンドプレー
ト力変換器113は補償演算値をエンドプレート力指令
値に変換する。エンドプレート/駆動軸力変換器114
はエンドプレート力指令値を駆動軸力指令値に変換す
る。増幅器115は駆動軸力指令値を力指令ゲインで増
幅してモータ回転角速度指令値を求める。
【0046】図7に示した力コントローラ110の制御
則を下記の数6式に示す。
【0047】
【数6】
【0048】すなわち、前述した力推定装置により推定
したツール先端での外力値をフィードバック値とし、ツ
ール先端力指令値と偏差演算を行い、速度指令に変換
し、モータドライバ6に出力することににより、力制御
を行う。
【0049】図8にハンド機構2に適用される位置と力
のハイブリット制御系を示す。図示のハイブリット制御
系は、前述の位置制御系と外乱オブザーバを用いた力制
御系とを同時に且つ独立に構成したものである。位置コ
ントローラ60から出力されるモータ回転角速度指令値
と力コントローラ110から出力されるモータ回転角速
度指令値とを加算器121で加算し、その速度指令値の
和をモータドライバ6に供給することにより、位置と力
のハイブリット制御を行う。全体の制御則は下記の数7
式で表される。
【0050】
【数7】
【0051】尚、ハンド機構2からの駆動軸長さフィー
ドバック値はハンドの剛性122により実際の位置に変
換され、この実際の位置は減算器123によってワーク
位置を差し引かれ、その位置の差は接触スチフネス12
4によって実際の力に変換される。
【0052】このような構成の位置と力のハイブリット
制御系によれば、加工ワークの形状のバラつきに左右さ
れることなく、バリ取り・ならし作業を行うことができ
る。また、教示作業中において、ツール2aの先端の力
を前述した力推定装置により推定し、監視することによ
り、教示対象に接触したことを検知することができる。
これにより、微調整をすることなく教示を行うことがで
き、教示作業の時間を短縮することが可能となる。
【0053】図9および図10に、図8に示した位置と
力のハイブリット制御系によってワークを加工した加工
例を示す。図9および図10の各々において、(a)は
加工前および加工後の加工面を示し、(b)は加工方法
を示し、(c)は加工時の力推定値を示す。
【0054】図9はツール2aとして超硬バーを用いて
バリ取り加工を行った例(加工例1)である。図9
(b)に示すように、ワークの面に水平な方向に位置制
御を行い、同時にワークへの押し付け力を制御して加工
を行った。図9(a)に示すように、バリが綺麗に取れ
ていることが分かる。
【0055】図10はツール2aとして図9の場合より
もシャンク部の長い超硬バーを用いてバリ取り加工を行
った例(加工例2)である。図10(b)に示すよう
に、ワークに接触する2面で力制御を行い、ワークも下
面から上面に向かって位置制御を行うことにより、図1
0(a)に示すようなコーナ部分の加工を行った。
【0056】なお、ホストコンピュータ4で実行され
る、図1に示した力制御フローを実現するプログラム
は、記録媒体(図示せず)に記録されていても良い。こ
こで、「記録媒体」とは、プログラムを記録したコンピ
ュータ読み取り可能な記録媒体のことをいい。具体的に
は、CD−ROM、プレキシブル・ディスクなどの磁気
ディスク、半導体メモリなどを含む。さらに、記録媒体
はプログラムを記録した紙でも良い。この場合には、コ
ンピュータはOCR(光学的文字読取装置)のような読
取装置と、この読取装置で読み取った文字(コード)を
コンピュータが認識できる機械言語に翻訳するコンパイ
ラとを備えていれば良い。とにかく、記録媒体に記録さ
れたプログラムをコンピュータにインストールすること
によって、コンピュータに所定の処理を行わせることが
できる。
【0057】本発明は上述した実施の形態に限定せず、
本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変形・変更が
可能である。例えば、上記実施の形態では自由度が3の
パラレルメカニズムに適用した例を示しているが、自由
度が4以上のパラレルメカニズムにも適用できるのは勿
論である。また、パラレルメカニズムばかりでなく、シ
リアルリンク機構にも適用できる。加工作業もバリ取り
に限定されず、研磨・研削等の他の加工作業や、精密部
品等の組み立て作業にも応用できる。
【0058】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、力推定装
置によって力を推定しているので、力センサなどの特別
な装置を付加することなく、力の検出・制御が可能であ
る。また、ツール先端力の制御を行うので、ワークの形
状に倣いながらワークを加工することが可能である。そ
のため、ワーク毎に教示データを作成する必要がない。
ハンド機構で複数の方向の力制御を行うことができるの
で、ロボット本体(ベース部分)の姿勢を変えることな
く、3次元形状のワークの加工を行うことができる。さ
らに、力・位置をそれぞれ直交座標系で目的に応じて、
ハンド機構の特性を自在を制御することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係るハンド機構の力制
御方法を示すフロー図である。
【図2】本発明が適用される加工作業ロボットの全体構
成を示す正面図である。
【図3】図2に示す加工作業ロボットに使用されるハン
ド機構を示す図で、(A)は正面図、(B)は側面図で
ある。
【図4】図3に示したハンド機構を制御するためのハン
ド機構コントローラの構成を示す模式およびブロック図
である。
【図5】図3に示したハンド機構用の位置制御系を示す
ブロック線図である。
【図6】本発明に係る力制御系に用いられる力推定装置
を示すブロック図である。
【図7】本発明の一実施の形態に係る、図3に示したハ
ンド機構用の力制御系を示すブロック線図である。
【図8】図3に示したハンド機構用の位置と力のハイブ
リット制御系を示すブロック図である。
【図9】図8に示したハイブリット制御系による加工例
1を示す図である。
【図10】図8に示したハイブリット制御系による加工
例2を示す図である。
【符号の説明】
1 ロボット本体 2 ハンド機構 2a ツール 3 ロボットコントローラ 4 ホストコンピュータ 5 ACサーボモータ 6 モータドライバ 10 エンドプレート 20 ベースフレーム 30A,30B,30C 直動機構(ACサーボモー
タ) 31 ボールネジスプライン軸(駆動軸) 40A,40B,40C 関節機構 50 グラインダモータ

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ワークに対して加工を行うためのツール
    を持つハンド機構に用いられる力制御システムであっ
    て、前記ハンド機構は、前記ツールを一面側で保持する
    エンドプレートと;該エンドプレートとその他面側で離
    間して対向配置され、中心軸を有するベースフレーム
    と;前記中心軸の回りに回転対称に配置されるように前
    記ベースフレームに取り付けられ、各々が前記エンドプ
    レート側へ延在した駆動軸と該駆動軸を回転を阻止して
    伸縮する手段とをもつN(Nは2以上の整数)個のモー
    タと;前記エンドプレートの他面側に一端がそれぞれ固
    定され、他端がそれぞれ前記N個のモータの前記駆動軸
    の先端で揺動自在に連結されたN個の関節機構とを有
    し、 前記力制御システムは、駆動軸力指令値と駆動軸位置と
    からツール先端外力推定値を求める力推定装置と、前記
    ツール先端外力推定値とツール先端力指令値との力偏差
    を求める手段と、前記力偏差を速度指令に変換する手段
    と、前記速度指令に従って前記モータを駆動する手段と
    を備えたことを特徴とするハンド機構の力制御システ
    ム。
  2. 【請求項2】 前記力推定装置は、前記駆動軸力指令値
    と前記駆動軸位置とから駆動軸外力推定値を求める外乱
    オブザーバと、前記駆動軸外力推定値に座標変換を施し
    て前記ツール先端外力推定値を求める座標変換手段とを
    有する請求項1に記載のハンド機構の力制御システム。
  3. 【請求項3】 前記外乱オブザーバは、前記駆動軸力指
    令値の帯域制限を行ってフィルタリングされた駆動軸方
    向力指令値を求める手段と、前記駆動軸位置から前記ハ
    ンド機構の規範モデルの加速力推定値を求める手段と、
    前記規範モデルの加速力推定値と前記駆動軸方向力指令
    値との差から前記駆動軸外力推定値を求める手段とを有
    する請求項2に記載のハンド機構の力制御システム。
  4. 【請求項4】 前記外乱オブザーバは、前記駆動軸力指
    令値の帯域制限を行ってフィルタリングされた駆動軸方
    向力指令値を求める手段と、前記駆動軸位置から前記ハ
    ンド機構の規範モデルの加速力推定値を求める手段と、
    前記駆動軸位置から摩擦トルクによる推定誤差を求める
    手段と、前記規範モデルの加速力推定値と前記駆動軸方
    向力指令値と前記推定誤差とから前記駆動軸外力推定値
    を求める手段とを有する請求項2に記載のハンド機構の
    力制御システム。
  5. 【請求項5】 前記座標変換手段は、前記駆動軸外力推
    定値をエンドプレート外力推定値に座標変換する第1の
    座標変換手段と、前記エンドプレート外力推定値を前記
    ツール先端外力推定値に座標変換する第2の座標変換手
    段とから成る請求項2に記載のハンド機構の力制御シス
    テム。
  6. 【請求項6】 ワークに対して加工を行うためのツール
    を持つハンド機構に用いられる力推定装置であって、前
    記ハンド機構は、前記ツールを一面側で保持するエンド
    プレートと;該エンドプレートとその他面側で離間して
    対向配置され、中心軸を有するベースフレームと;前記
    中心軸の回りに回転対称に配置されるように前記ベース
    フレームに取り付けられ、各々が前記エンドプレート側
    へ延在した駆動軸と該駆動軸を回転を阻止して伸縮する
    手段とをもつN(Nは2以上の整数)個のモータと;前
    記エンドプレートの他面側に一端がそれぞれ固定され、
    他端がそれぞれ前記N個のモータの前記駆動軸の先端で
    揺動自在に連結されたN個の関節機構とを有し、 前記力推定装置は、駆動軸力指令値と駆動軸位置とから
    駆動軸外力推定値を求める外乱オブザーバと、前記駆動
    軸外力推定値に座標変換を施してツール先端外力推定値
    を求める座標変換手段とを有するハンド機構の力推定装
    置。
  7. 【請求項7】 前記外乱オブザーバは、前記駆動軸力指
    令値の帯域制限を行ってフィルタリングされた駆動軸方
    向力指令値を求める手段と、前記駆動軸位置から前記ハ
    ンド機構の規範モデルの加速力推定値を求める手段と、
    前記規範モデルの加速力推定値と前記駆動軸方向力指令
    値との差から前記駆動軸外力推定値を求める手段とを有
    する請求項6に記載のハンド機構の力推定装置。
  8. 【請求項8】 前記外乱オブザーバは、前記駆動軸力指
    令値の帯域制限を行ってフィルタリングされた駆動軸方
    向力指令値を求める手段と、前記駆動軸位置から前記ハ
    ンド機構の規範モデルの加速力推定値を求める手段と、
    前記駆動軸位置から摩擦トルクによる推定誤差を求める
    手段と、前記規範モデルの加速力推定値と前記駆動軸方
    向力指令値と前記推定誤差とから前記駆動軸外力推定値
    を求める手段とを有する請求項6に記載のハンド機構の
    力推定装置。
  9. 【請求項9】 前記座標変換手段は、前記駆動軸外力推
    定値をエンドプレート外力推定値に座標変換する第1の
    座標変換手段と、前記エンドプレート外力推定値を前記
    ツール先端外力推定値に座標変換する第2の座標変換手
    段とから成る請求項6に記載のハンド機構の力推定装
    置。
  10. 【請求項10】 モータドライバからのモータ発生トル
    ク入力電圧を入力する処理と、 該モータ発生トルク入力電圧から駆動軸外力推定値を求
    める処理と、 該駆動軸外力推定値に対してヤコビ行列を用いた座標変
    換を施すによって、ツール先端外力推定値を求める処理
    と、 外部から与えられるツール先端力指令値と前記ツール先
    端外力推定値との力偏差を求める処理と、 該力偏差を速度指令値に変換して出力する処理とをコン
    ピュータに実行させるプログラムを記録したことを特徴
    とする記録媒体。
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