JPH115886A - 機械的物性が改良されたポリオキシメチレン樹脂組成物 - Google Patents

機械的物性が改良されたポリオキシメチレン樹脂組成物

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JPH115886A
JPH115886A JP16002397A JP16002397A JPH115886A JP H115886 A JPH115886 A JP H115886A JP 16002397 A JP16002397 A JP 16002397A JP 16002397 A JP16002397 A JP 16002397A JP H115886 A JPH115886 A JP H115886A
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JP
Japan
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polyoxymethylene resin
clay mineral
resin composition
layered clay
less
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JP16002397A
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Inventor
Hiroshi Yokoyama
宏 横山
Hajime Nagahara
肇 永原
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ポリオキシメチレン樹脂本来の優れた特性を
損なうことなく、軽量で機械的物性が改良されたポリオ
キシメチレン樹脂組成物を提供する。 【解決手段】 ポリオキシメチレン樹脂100重量部と
有機溶剤分散性の層状粘土鉱物材料0.01〜100重
量部とからなり、該層状粘土鉱物材料の5μm以下の微
粒子が相互に10μm以下の平均距離で均一に分散して
いることを特徴とするポリオキシメチレン樹脂組成物で
ある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリオキシメチレ
ン樹脂と層状粘土鉱物材料とからなる軽量で機械的物性
が改良されたポリオキシメチレン樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリオキシメチレン樹脂は、広範囲にわ
たる工業用途を有しており、その優れた強度特性、耐疲
労性、自己潤滑性、耐熱性等を生かして自動車や電気製
品、機械部品等の分野に使用されている。ところで、よ
り高度な曲げ弾性率で代表される機械的物性が要求され
る用途においては、ポリオキシメチレン樹脂にガラス繊
維、炭素繊維等の強化剤を多量配合して曲げ弾性率を改
良している。しかしながら、これらの強化剤を多量に配
合した場合、摺動性が悪くなる等の問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ポリオキシ
メチレン樹脂が本来有する摺動性等の優れた特性を保持
したまま、曲げ弾性率で代表される機械的物性が同時に
改良されたポリオキシメチレン樹脂組成物を得ようとす
るものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意研究
を重ねた結果、強化剤としてポリオキシメチレン樹脂と
の親和性が改良された層状粘土鉱物材料を用いるととも
に、該強化剤を微細化することによって、比較的少量の
配合で得られたポリオキシメチレン樹脂組成物が優れた
性能を有し、効果的に上記課題を解決する事が出来るこ
とを見いだし、本発明を完成した。
【0005】すなわち、本発明は、 1. ポリオキシメチレン樹脂100重量部と有機溶剤
分散性の層状粘土鉱物材料0.01〜100重量部とか
らなり、且つ該層状粘土鉱物材料中の5μm以下の微粒
子同士の平均粒子間距離が10μm以下で均一に分散し
ていることを特徴とするポリオキシメチレン樹脂組成
物、 2. 有機溶剤分散性の層状粘土鉱物材料中の5μm以
下で、且つ積層方向の厚みが50nm以下にへき開して
なる微粒子同士の平均粒子間距離が10μm以下で均一
に分散していることを特徴とする上記1のポリオキシメ
チレン樹脂組成物、 3. 有機溶剤分散性の層状粘土鉱物材料が、親油化剤
を吸着した膨潤性フッ化雲母系鉱物、又はスメクタイト
系鉱物であることを特徴とする上記1又は2のポリオキ
シメチレン樹脂組成物、 4. 上記1、2又は3のポリオキシメチレン樹脂組成
物を成形してなる電気電子部品用成形品、 5. 上記1、2又は3のポリオキシメチレン樹脂組成
物を成形してなる機械部品用成形品、 6. 上記1、2又は3のポリオキシメチレン樹脂組成
物を成形してなる自動車部品用成形品、 を提供するものである。
【0006】以下、本発明をさらに詳細に説明する。本
発明で対象とするポリオキシメチレン樹脂は、オキシメ
チレン単独重合体であってもよいし、オキシメチレン共
重合体であってもよい。該オキシメチレン単独重合体
は、ホルムアルデヒド、又はその3量体(トリオキサ
ン)や4量体(テトラオキサン)などの環状オリゴマー
を重合して得られる実質上オキシメチレン単位−(CH
2 O)−からなるものである。一方、オキシメチレン共
重合体は、オキシメチレン単位からなる連鎖中にオキシ
アルキレン単位がランダムに導入された構造を有する重
合体であって、オキシメチレン共重合体中の該オキシア
ルキレン単位の含有量は、オキシメチレン単位100モ
ル当たり、好ましくは0.01〜1.0モル、より好ま
しくは0.01〜0.8モルの範囲で選ばれる。該オキ
シアルキレン単位としては、例えばオキシエチレン単
位、直鎖又は分岐状のオキシプロピレン単位、直鎖又は
分岐状のオキシブチレン単位、オキシフェニルエチレン
単位などが挙げられ、これらは1種導入されていてもよ
いし、2種以上導入されていてもよい。これらのオキシ
アルキレン単位の中で、特にオキシエチレン単位、直鎖
状オキシプロピレン単位及び、直鎖状オキシブチレン単
位がポリオキシメチレン樹脂の物性を向上させる点から
好適である。上記オキシメチレン共重合体は、ホルムア
ルデヒド又はトリオキサン、テトラオキサン等のホルム
アルデヒド環状オリゴマーと、エチレンオキシド、プロ
ピレンオキシド、エピクロルヒドリン、1,3−ジオキ
ソラン、グリコールのホルマール、ジグリコールのホル
マール等の環状エーテルとを共重合させることにより得
られる。本発明においては、上記のポリオキシメチレン
樹脂は1種用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用
いてもよい。
【0007】本発明において、有機溶剤分散性の層状粘
土鉱物材料とは、陽イオン交換容量が50〜200ミリ
当量/100gの層状粘土鉱物100重量部に対し5〜
500重量部、好ましくは20〜200重量部の親油化
剤が吸着したものである。本発明において用いられる層
状粘土鉱物は、陽イオン交換容量が50〜200ミリ当
量/100gの層状の粘度鉱物である。ここで陽イオン
交換容量を50〜200ミリ当量/100gとしたの
は、該容量が200ミリ当量/100gを越えた場合、
その鉱物の層間の結合力が強固なため、分子レベルで分
散させることが困難となるからであり、一方50ミリ当
量/100g未満の場合、親油化剤の交換吸着が充分に
行えず、有機溶剤分散性の層状粘土鉱物材料を得ること
が困難になるからである。
【0008】本発明において用いられる該層状粘土鉱物
の具体例を挙げれば、モンモリロナイト等のスメクタイ
ト系鉱物、サポナイト、バイデライト、ノントロナイ
ト、ヘクトライト、ステイブンサイト、パーミキュライ
ト、ハロイサイト、膨潤性フッ化雲母などがあり、天然
のものでも合成されたものでもよい。これらの層状の粘
土鉱物は層状珪酸塩により構成されており、該層状珪酸
塩は、層厚みが7〜12オングストロームの珪酸マグネ
シウム又は珪酸アルミニウム層より形成される層状フィ
ロ珪酸塩である。これらの層状珪酸塩は同形イオン置換
等により負に帯電している。この負電荷の密度や分布等
によりその特性が異なるが、本発明では負電荷一価当た
りの層表面の占有面積が25〜200平方オングストロ
ームの層状珪酸塩であることが好ましい。特に本発明の
有機溶剤分散性の層状粘土鉱物材料の原料としては膨潤
性フッ化雲母、スメクタイト系鉱物、或いはこれらの混
合物が好ましく用いられる。なおこの層状粘土鉱物はミ
キサー、ボールミル、振動ミル、ピンミル、ジェットミ
ル、叩解機等を用いて粉砕し予め所望の形状・大きさの
ものとしておくことが好ましい。本発明で用いる層状粘
土鉱物の好ましいサイズは1辺が5μm以下で厚みが
0.5μm以下である。
【0009】本発明の有機溶剤分散性の層状粘土鉱物材
料は、親油化剤の有する有機カチオンを、層状粘土鉱物
の層間に交換吸着させたものである。層状粘土鉱物の層
間に交換吸着した親油化剤は粘土層間を広げる役割及び
溶剤や樹脂材料との親和性を改良する役割等を有する為
に、層状粘土層をへき開して積層方向の厚みが50nm
以下の微粒子を生じさせたり、強化剤である層状粘土鉱
物の分散性を改良することができ、結果として機械的物
性が改良されたポリオキシメチレン樹脂組成物を提供で
きたものと推測される。
【0010】層状粘土鉱物に溶剤分散性及び/又は樹脂
材料との親和性を与える親油化剤とは、(1)層状粘土
鉱物の層間に交換吸着可能なアンモニウムイオン基、ホ
スホニウムイオン基、スルホニウムイオン基等のオニウ
ムイオン基及び、(2)粘土層間を広げる効果を有する
官能基(直鎖飽和脂肪族化合物基、直鎖不飽和脂肪族化
合物基、分岐脂肪族化合物基、ヒドロキシポリオキシア
ルキレン基等。)、層状粘土鉱物材料に熱可塑性を与え
る効果、溶剤や樹脂材料との親和性を改良する効果を有
する官能基(ビニル基、カルボキシル基、水酸基、エポ
キシ基、アミノ基等の反応性の官能基。)の双方を有す
るものであり、それらのうちの1種又は2種以上を用い
る。
【0011】本発明には特に下記一般式で表される、直
鎖脂肪族化合物基やヒドロキシポリオキシアルキレン基
の1種又は2種以上を含有するアンモニウムイオンのオ
ニウム化合物が好ましく用いられる。
【0012】
【化1】
【0013】(式中、R1 はH、CH3 、C2 5 から
選ばれる官能基であり、R2 、R3 、R4 は、H、CH
3 、C2 5 、炭素数3〜18の直鎖飽和脂肪族化合物
基、炭素数3〜18の直鎖不飽和脂肪族化合物基、炭素
数3〜18の分岐脂肪族化合物基、重合度1〜12のヒ
ドロキシポリオキシアルキレン基から、各々、独立に選
ばれる官能基であって、同一であっても、異なっていて
も良い。X-は塩化物イオン等であって、親油化剤が層
状粘土鉱物に交換吸着された後洗浄除去される。) 本発明に用いられる有機溶剤分散性の層状粘土鉱物材料
は、層状粘土鉱物100重量部に対し5〜500重量
部、好ましくは20〜200重量部の親油化剤が吸着し
たものである。本発明においては、熱天秤で有機溶剤分
散性の層状粘土鉱物材料を熱分解させて親油化剤を除去
し、重量減少量から吸着した親油化剤の量を求めた。親
油化剤が5重量部未満では有機溶剤分散性の層状粘土鉱
物材料の分散性が不十分であり、500重量部を越える
と機械物性の改良効果が低下するため好ましくない。
【0014】有機溶剤分散性の層状粘土鉱物材料の製造
方法は、膨潤性フッ化雲母、スメクタイト系鉱物等の粘
土層間に親油化剤が侵入し、交換吸着され複合体を形成
する目的が達成されれば特に限定はされないが、代表的
な手法としては先ず膨潤性フッ化雲母、スメクタイト系
鉱物等を水に分散させ懸濁液を作成する。必要に応じて
この懸濁液の分級、不純物の除去を行った後層状粘土鉱
物材料の陽イオン交換容量以上の親油化剤を加え、交換
吸着反応を行う。反応自体は速やかに進行し生成物が直
ちに沈殿するが、更に反応液中で30分間以上攪拌す
る。この際、反応液を室温から80℃程度まで加熱した
り、超音波振動を付与したりする手法も好ましく用いら
れる。生成物は充分水洗した後、ブフナーロートを用い
て吸引濾過をし含水状態の複合物を得る。これを乾燥、
粉砕することで目的の有機溶剤分散性の層状粘土鉱物材
料が得られる。
【0015】本発明のポリオキシメチレン樹脂組成物に
おける有機溶剤分散性の層状粘土鉱物材料の配合量は、
ポリオキシメチレン樹脂100重量部に対して0.01
〜100重量部、好ましくは0.1〜50重量部、さら
に好ましくは0.5〜10重量部である。0.01重量
部未満では機械的物性の改良効果が不十分であり、10
0重量部を越えると靭性の低下が大きくなる。
【0016】本発明のポリオキシメチレン樹脂組成物の
製造法としては、ポリオキシメチレン樹脂と有機溶剤分
散性の層状粘土鉱物材料を共通の溶剤に溶解し混合した
後、溶剤を留去して複合化する方法、ポリオキシメチレ
ン樹脂と有機溶剤分散性の層状粘土鉱物材料を共通の溶
剤に熱時溶解し混合した後ポリオキシメチレン樹脂と層
状粘土鉱物材料とを同時に析出沈降させて複合化する方
法、ポリオキシメチレン樹脂を形成するモノマーに対し
て溶剤分散性の層状粘土鉱物材料を所定量存在させた状
態でモノマーを重合することにより複合化する方法、一
般的な押出機を用いてポリオキシメチレン樹脂と溶剤分
散性の層状粘土鉱物材料を溶融混練することにより複合
化する方法等が挙げられる。本発明のポリオキシメチレ
ン樹脂組成物を製造する最も好ましい方法は有機溶剤分
散性の層状粘土鉱物材料の粘土層のへき開を強化すると
ともに分散を良くする意味で2軸の押出機を用いて溶融
混練することにより複合化する方法である。溶剤として
は、ポリオキシメチレン樹脂と有機溶剤分散性の層状粘
土鉱物材料の両者を溶解できる溶剤であれば良いが、通
常、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N
−メチルピロリドン、ヘキサフルオロイソプロパノール
等が用いられる。
【0017】本発明は粘土層がへき開して生じた積層方
向の厚みが50nm以下の微粒子を含む、粘土微粒子の
分散性が改良されたポリオキシメチレン樹脂組成物であ
り、粘土層がへき開して生じた積層方向の厚みが50n
m以下の微粒子及び分散粒径5μm以下の微粒子の分散
状態は、該樹脂組成物の成形品の薄片を採取し透過型電
子顕微鏡を用いて解析することで評価出来る。薄片の透
過型電子顕微鏡写真に観察される独立に分散している粘
土微粒子の平面像の長辺の長さを分散粒子径とした。
又、粘土微粒子の平面像の重心間の距離を分散粒子間の
距離とした。
【0018】本発明は、有機溶剤分散性の層状粘土鉱物
材料中の5μm以下の微粒子同士が平均粒子間距離10
μm以下で均一に分散しているポリオキシメチレン樹脂
組成物である。層状粘土鉱物の分散性は有機溶剤分散性
の層状粘土鉱物材料の設計及び、ポリオキシメチレン樹
脂と複合化する条件等によって制御出来る。本発明にお
いて5μm以下の微粒子の平均粒子径及び該微粒子同士
の平均距離の求め方は発明の実施の形態に記載の方法で
行った。また、本発明においては、発明の実施の形態に
記載の測定点における5μm以下の微粒子同士の平均粒
子間距離が、どの測定点においても10μm以下であれ
ば均一に分散しているとした。
【0019】分散粒径が5μm以下の微粒子同士が相互
に平均粒子間距離10μm以下で均一な分散が出来ない
場合は、ポリオキシメチレン樹脂と有機溶剤分散性の層
状粘土鉱物材料の粒子との親和性が不足しているものと
考えられる。この場合、有機溶剤分散性の層状粘土鉱物
材料の粒子同士が凝集しているため機械的物性の改良効
果は少ない。また、分散粒径が5μm以下の微粒子が存
在していても、該微粒子の量が少ないことにより該微粒
子相互の平均粒子間距離が10μmを越える場合にはや
はり機械的物性の改良効果は少ない。本発明のポリオキ
シメチレン樹脂組成物は粘土微粒子の分散粒径及び微粒
子相互の距離が小さいほど機械物性の改良効果が大きい
ので、好ましくは分散粒径5μm以下の微粒子が平均粒
子間距離5μm以下で均一に分散していることであり、
より好ましくは分散粒径2μm以下の微粒子が平均粒子
間距離5μm以下で均一に分散していることであり、特
に好ましくは分散粒径1μm以下1nm以上の微粒子が
平均粒子間距離2μm以下20nm以上で均一に分散し
ていることである。
【0020】本発明において配合した有機溶剤分散性の
層状粘土鉱物材料は積層方向の厚みが50nm以下の微
粒子にへき開していることが好ましく、30nm以下に
へき開していることがより好ましい。該積層方向の厚み
は小さい方が好ましく、1層の厚みである1nmまでへ
き開していることが最も好ましい。該積層方向の厚みが
50nm以下の微粒子の割合を増大させることにより該
微粒子相互の平均距離を10μm以下にすることが好ま
しく、より好ましくは5μm以下20nm以上にするこ
とで機械的物性は更に一層改良される。該微粒子の割合
は、溶剤分散性の層状粘土鉱物材料の設計及び、ポリオ
キシメチレン樹脂と複合化する条件等によって制御出来
る。該積層方向の厚みが50nm以下の微粒子は、透過
型電子顕微鏡写真で薄く見えるものがこれに相当する。
【0021】本発明のポリオキシメチレン樹脂組成物に
は、本発明の目的を大きく損なわない範囲において熱安
定剤、酸化防止剤、対候剤等の各種安定剤や、染料、顔
料、難燃剤、可塑剤、離型剤、他の強化剤等の成形性改
良剤等を配合し、成形時、及び成形時以前に混練するこ
とが可能である。さらに必要に応じて他の重合体や多層
インターポリマー等を本発明の樹脂組成物に配合するこ
とも可能である。
【0022】また、本発明のポリオキシメチレン樹脂組
成物は通常の成形加工法で目的の成形品を作ることがで
きる。例えば射出成形、押出し成形、吹き込み成形等の
現在公知の熱可塑性樹脂の成形法や有機溶媒溶液から流
延法により薄膜とすることも出来る。本発明の樹脂組成
物は他の強化剤を用いた組成物に比べて配合量に対する
機械的物性の改良効果が顕著であることからポリオキシ
メチレン樹脂が本来有する、摺動性、耐薬品性、耐疲労
性等の優れた特性を保持しつつ軽量で機械的物性が改良
された成形品が得られることから電気電子機器分野にお
けるスイッチ、コネクター、ピン等の機構部品やハウジ
ング類、機械分野におけるギアや軸受け、カム、ローラ
ー等、自動車部品分野における外装及び内装部品に特に
好適に用いることが出来る。
【0023】
【発明の実施の形態】以下に実施例により本発明を具体
的に説明する。なお、ポリオキシメチレン樹脂組成物の
各特性は次のようにして求めた。 (1)曲げ弾性率 ASTM D−790に準拠して、シリンダー温度20
0℃に設定した成形機及び70℃の金型によって、冷却
時間30秒としてポリオキシメチレン樹脂組成物の曲げ
試験片を作成した後、曲げ弾性率を評価した。 (2)有機溶剤分散性の層状粘土鉱物材料の粒子の分散
状態 ウルトラミクロトームを用いてポリオキシメチレン樹脂
組成物の曲げ試験片の断面3カ所(中心部、表層部、中
心〜表層の中間部位)から一片0.5mm厚み90nm
の薄片を採取した。これを透過型電子顕微鏡(日本電子
(株)JEM−100SX)を用い、測定対象となる粒
径によって1千倍(60μm×80μm)及び3万倍
(2μm×2.7μm)の倍率で1カ所の該薄片につき
任意の3つの部位の写真撮影を行った。薄片の透過型電
子顕微鏡写真に観察される独立に分散している粘土微粒
子の平面像の長辺の長さを分散粒子径とした。また、粘
土微粒子の平面像の重心間の距離を分散粒子間距離とし
た。粘土層がへき開して生じた積層方向の厚みが50n
m以下の微粒子についても同様に該微粒子の平面像の重
心間の距離を積層方向の厚みが50nm以下の微粒子間
距離とした。平均分散粒径(D)は写真を4等分し、各
部分から5μm以下の粒子を任意に1個を選び、粒径を
測定し、試験片全体の4×3×3個の平均で求めた。平
均粒子間距離(L1)は写真を4等分し、各部分で5μ
m以下の粒子を任意に1個を選び、その周りの4方向
(上下及び左右)において最も近い5μm以下の粒子と
の距離を求測定し、その平均値を求め、さらに試験片全
体の4×3×3個の平均で求めた。粘土層がへき開して
生じた積層方向の厚みが50nm以下の微粒子について
も同様に行い該微粒子間の平均粒子間距離(L2)とし
た。試験片全体の4×3×3個の測定点において平均粒
子間距離が全て10μm以下であれば、均一に分散して
いるとした。5μm以下の微粒子存在割合は、粒子の平
面像の面積によって下記式で求めた (S=100×(粒径5μm以下の微粒子の面積の和)
/(全ての粘度粒子の平面像の面積の和)) (3)摺動特性 摩擦摩耗試験機(東測精密工業(株)製、AFT−15
MS)により面圧10kg/cm2 、線速度60cm/
秒、相手材S45C無給油で測定し、相手表面状態を評
価した。このとき、相手材の表面にひどい傷が生じたり
した場合を×、少々傷がついた場合を△、相手材が変化
なしの場合を○として評価した。また、ポリオキシメチ
レン樹脂及び溶剤分散性の層状粘土鉱物材料として次に
示すものを用いた。 (1)POM1:オキシメチレン単独重合体 メルトインデックス9.9g/10分[ASTM D−
1238−57T(E条件)]の、末端をメトキシ基及
びアセチル基で安定化したホルムアルデヒドの重合体。 (2)POM2:オキシメチレン共重合体 トリオキサンとエチレンオキシドを共重合して得た、コ
モノマー成分であるエチレンオキシドが、オキシメチレ
ン単位100モル当たり1.6モル導入されたメルトイ
ンデックス9.0g/10分[ASTM D−1238
−57T(E条件)]のオキシメチレン共重合体。 (3)POM3:オキシメチレン共重合体 トリオキサンと1,3−ジオキソランを共重合して得
た、コモノマー成分であるエチレンオキシドが、オキシ
メチレン単位100モル当たり1.6モル導入されたメ
ルトインデックス9.0g/10分[ASTM D−1
238−57T(E条件)]のオキシメチレン共重合
体。 (4)CLAY1:膨潤性フッ化雲母(親水性) 膨潤性フッ化雲母(コープケミカル(株)製 ソマシフ
ME−100)(陽イオン交換容量=75ミリ当量/1
00g)。 (5)CLAY2:有機溶剤分散性の膨潤性フッ化雲母
(親油性) 膨潤性フッ化雲母(コープケミカル(株)製 ソマシフ
ME−100)500gを、5Lの純水中に分散させ、
これに塩化ジオクタデシルジメチルアンモニウム500
gを加えることによって親油化し沈殿した生成物をろ過
で回収し、繰り返し水洗した。これを乾燥後粉砕してポ
リオキシメチレン樹脂組成物の製造に用いた。CLAY
2をTGAで熱分解させて親油化剤を除去することで、
CLAY2中の層状粘土鉱物材料の割合を求めたとこ
ろ、60wt%であった。 (6)CLAY3:有機溶剤分散性の膨潤性フッ化雲母
(親油性) 膨潤性フッ化雲母(コープケミカル(株)製 ソマシフ
ME−100)500gを、5Lの純水中に分散させ、
これに塩化トリオクチルメチルアンモニウム500gを
加えることによって親油化し沈殿した生成物をろ過で回
収し、繰り返し水洗した。これを乾燥後粉砕してポリオ
キシメチレン樹脂組成物の製造に用いた。CLAY3を
TGAで熱分解させて親油化剤を除去することで、CL
AY3中の層状粘土鉱物材料の割合を求めたところ、7
0wt%であった。 (7)CLAY4:溶剤分散性の合成スメクタイト(親
油性) 合成スメクタイト(コープケミカル(株)製 SWN)
(陽イオン交換容量=101ミリ当量/100g)50
0gを、5Lの純水中に分散させ、これに塩化トリオク
チルメチルアンモニウム500gを加えることによって
親油化し沈殿した生成物をろ過で回収し、繰り返し水洗
した。生成物を乾燥後粉砕してポリオキシメチレン樹脂
組成物の製造に用いた。CLAY4をTGAで熱分解さ
せて親油化剤を除去することで、CLAY4中の層状粘
土鉱物材料の割合を求めたところ、68wt%であっ
た。
【0024】
【実施例1〜8】表1に示した様に、種々のポリオキシ
メチレン樹脂及び有機溶剤分散性の層状粘土鉱物材料を
所定の割合でドライブレンドした後、200℃に加熱し
た2軸押出機を用いて溶融混練しペレット化した。これ
を前述の様にASTM D−790に準拠して成形及び
曲げ弾性率の評価を行った。又、前述の方法で摺動性の
評価を行った。さらに透過型電子顕微鏡を用いて分散粒
子径及び分散している粒子相互の距離を評価した。実施
例1〜8において全て均一に分散していた。
【0025】
【比較例1〜6】表1に示した様に、種々のポリオキシ
メチレン樹脂単独又は、層状粘土鉱物材料を所定の割合
でドライブレンドした後、200℃に加熱した2軸押出
機を用いて溶融混練しペレット化した。これを前述の様
にASTM D−790に準拠して成形及び曲げ弾性率
の評価を行った。又、前述の方法で摺動性の評価を行っ
た。さらに透過型電子顕微鏡を用いて分散粒子径及び分
散している粒子相互の距離を評価した。
【0026】
【表1】
【0027】
【発明の効果】本発明のポリオキシメチレン樹脂組成物
はポリオキシメチレン樹脂と強化剤との親和性を改良す
るとともに強化剤の分散を微細化することによって、配
合量に比して機械物性が大幅に改良されたポリオキシメ
チレン樹脂が本来有する優れた摺動性を損なうことな
く、曲げ弾性率で代表される機械的物性が改良されたポ
リオキシメチレン樹脂組成物である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例8の5千倍の倍率で2倍引伸ばし現像し
た透過型電子顕微鏡写真である。
【図2】比較例4の5千倍の倍率で2倍引伸ばし現像し
た透過型電子顕微鏡写真である。比較例4の中でも、極
めて小さい粒子を選んで撮影したものである。図1と同
じ配合量であるが、粒子の周り数十μmに渡って隣接す
る粒子が存在しない。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年6月27日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図2
【補正方法】変更
【補正内容】
【図2】

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリオキシメチレン樹脂100重量部と
    有機溶剤分散性の層状粘土鉱物材料0.01〜100重
    量部とからなり、且つ該層状粘土鉱物材料中の5μm以
    下の微粒子同士の平均粒子間距離が10μm以下で均一
    に分散していることを特徴とするポリオキシメチレン樹
    脂組成物。
  2. 【請求項2】 有機溶剤分散性の層状粘土鉱物材料中の
    5μm以下で、且つ積層方向の厚みが50nm以下にへ
    き開してなる微粒子同士の平均粒子間距離が10μm以
    下で均一に分散していることを特徴とする請求項1記載
    のポリオキシメチレン樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 有機溶剤分散性の層状粘土鉱物材料が、
    親油化剤を吸着した膨潤性フッ化雲母系鉱物、又はスメ
    クタイト系鉱物であることを特徴とする請求項1又は2
    記載のポリオキシメチレン樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 請求項1、2又は3記載のポリオキシメ
    チレン樹脂組成物を成形してなる電気電子部品用成形
    品。
  5. 【請求項5】 請求項1、2又は3記載のポリオキシメ
    チレン樹脂組成物を成形してなる機械部品用成形品。
  6. 【請求項6】 請求項1、2又は3記載のポリオキシメ
    チレン樹脂組成物を成形してなる自動車部品用成形品。
JP16002397A 1997-06-17 1997-06-17 機械的物性が改良されたポリオキシメチレン樹脂組成物 Withdrawn JPH115886A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001131386A (ja) * 1999-11-01 2001-05-15 Showa Denko Kk ポリアセタール複合材料
US6714228B1 (en) * 2001-11-27 2004-03-30 Nu-Kote International, Inc. Ink ribbon cartridge with C-shaped sideplates
JP2008063544A (ja) * 2006-09-11 2008-03-21 Thai Polyacetal Co Ltd ポリオキシメチレンナノコンポジット
JP2013216721A (ja) * 2012-04-04 2013-10-24 Asahi Kasei Chemicals Corp ポリアセタール樹脂組成物

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