JPH1161384A - 成膜装置および成膜方法 - Google Patents
成膜装置および成膜方法Info
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- JPH1161384A JPH1161384A JP24041297A JP24041297A JPH1161384A JP H1161384 A JPH1161384 A JP H1161384A JP 24041297 A JP24041297 A JP 24041297A JP 24041297 A JP24041297 A JP 24041297A JP H1161384 A JPH1161384 A JP H1161384A
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- Japan
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- film thickness
- correction plate
- evaporation source
- shape
- thickness correction
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- Pending
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- Physical Vapour Deposition (AREA)
- Piezo-Electric Or Mechanical Vibrators, Or Delay Or Filter Circuits (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 蒸着等によって形成される膜の厚さの均一化
を大幅に改善することができる膜厚補正板の形状等の最
適な条件を設定し、そのような条件を備えた成膜装置お
よび成膜方法を提供すること。 【解決手段】 蒸発源のまわりに被蒸着物が偏心した公
転運動を行う場合、蒸発源と被蒸着物との中間に固定さ
れる膜厚補正板の形状を斜辺が膨らんだ三角形状とし、
三角形の頂点を公転の中心方向に向けるように配置する
こと。
を大幅に改善することができる膜厚補正板の形状等の最
適な条件を設定し、そのような条件を備えた成膜装置お
よび成膜方法を提供すること。 【解決手段】 蒸発源のまわりに被蒸着物が偏心した公
転運動を行う場合、蒸発源と被蒸着物との中間に固定さ
れる膜厚補正板の形状を斜辺が膨らんだ三角形状とし、
三角形の頂点を公転の中心方向に向けるように配置する
こと。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は例えば水晶振動子の
電極膜等の成膜技術に関する。更に詳しくは、成膜され
た膜厚の均一性を改善する成膜装置および成膜方法に関
する。
電極膜等の成膜技術に関する。更に詳しくは、成膜され
た膜厚の均一性を改善する成膜装置および成膜方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】水晶振動子の電極膜は一般には真空蒸着
法によって形成される。膜は例えば内層がクロム、外層
が銀の2層から成る。大量生産方式をとるので次のよう
に行われる。真空蒸着装置のベルジャー内に、資料やモ
ニターへの粒子線の到達あるいは装置内部の運動を妨げ
ない、例えば円筒形の仮想の空間(上部は円錐台状ある
いはドーム状と考えてもよい。これを蒸着空間と呼ぶこ
とにする)を確保し、その底部平面に蒸着金属を入れた
加熱ボートを配置する。2層膜に対応して2個のボート
があり、前記円筒の中心軸に対してそれぞれ反対側に偏
心した位置に配置される。蒸着金属はボートの加熱によ
って蒸発するが、その粒子線の方向による密度は、ボー
ト上の蒸発物質塊の鉛直上方が最大、水平方向にはゼロ
であり、その鉛直軸に関してほぼ回転対称であって、鉛
直軸と角度θをなす方向には、COSθのn乗に比例す
ると言われている。nの値は1ないし3程度とされてお
り一定していないが、1.5−1.7であることが多い
ようである。
法によって形成される。膜は例えば内層がクロム、外層
が銀の2層から成る。大量生産方式をとるので次のよう
に行われる。真空蒸着装置のベルジャー内に、資料やモ
ニターへの粒子線の到達あるいは装置内部の運動を妨げ
ない、例えば円筒形の仮想の空間(上部は円錐台状ある
いはドーム状と考えてもよい。これを蒸着空間と呼ぶこ
とにする)を確保し、その底部平面に蒸着金属を入れた
加熱ボートを配置する。2層膜に対応して2個のボート
があり、前記円筒の中心軸に対してそれぞれ反対側に偏
心した位置に配置される。蒸着金属はボートの加熱によ
って蒸発するが、その粒子線の方向による密度は、ボー
ト上の蒸発物質塊の鉛直上方が最大、水平方向にはゼロ
であり、その鉛直軸に関してほぼ回転対称であって、鉛
直軸と角度θをなす方向には、COSθのn乗に比例す
ると言われている。nの値は1ないし3程度とされてお
り一定していないが、1.5−1.7であることが多い
ようである。
【0003】板状の水晶振動子はその表裏面に電極膜を
必要とする。1工程で行うため、水晶振動子の未蒸着ブ
ランク(ワーク)をマスクと共に回転させて表裏面を繰
返し蒸着する。振動子ブランクは電極膜用の窓をあけた
マスク板を両面から密着させて数10個づつ平面に並
べ、その単位を数個づつワークホルダーと呼ぶ金属枠内
に平面状に取り付ける。ベルジャー内の前記蒸着空間の
中心上方に鉛直な回転軸があり、それを頂点とし約45
°の斜め下方に向かう母線を有する円錐面を想定する。
10個−20個程度のホルダーが、その円錐面上に頂点
から等距離かつ互いにほぼ等角度に配置される。ホルダ
ーは前記円筒状の蒸着空間の周辺部、すなわち平面的に
見てボートのやや外側を周回する。そして前記それぞれ
のある母線は各ホルダーの平面内の中心軸となる。
必要とする。1工程で行うため、水晶振動子の未蒸着ブ
ランク(ワーク)をマスクと共に回転させて表裏面を繰
返し蒸着する。振動子ブランクは電極膜用の窓をあけた
マスク板を両面から密着させて数10個づつ平面に並
べ、その単位を数個づつワークホルダーと呼ぶ金属枠内
に平面状に取り付ける。ベルジャー内の前記蒸着空間の
中心上方に鉛直な回転軸があり、それを頂点とし約45
°の斜め下方に向かう母線を有する円錐面を想定する。
10個−20個程度のホルダーが、その円錐面上に頂点
から等距離かつ互いにほぼ等角度に配置される。ホルダ
ーは前記円筒状の蒸着空間の周辺部、すなわち平面的に
見てボートのやや外側を周回する。そして前記それぞれ
のある母線は各ホルダーの平面内の中心軸となる。
【0004】真空蒸着が行われている間、各ホルダーを
支えた円錐面は頂点の軸の回りにゆっくりと回転運動す
る。即ち公転である。同時に各ホルダーは前記母線の一
つの回りにもゆっくりと回転運動する。これは自転であ
る。自・公転の速度は、蒸着の行われる数10分間に十
分多数回の回転が行われて膜厚が平均化されるように決
められる。振動子ブランクは自転によりその両面が蒸着
されながらおおむね水平に公転する。従って、ホルダー
内の各々の振動子ブランクは、ボートからそれぞれ固有
の高さを保って、偏心配置されたボートから水平方向に
近づいたり遠ざかったりしながら一定の傾斜で蒸着空間
内を巡ることになる。膜厚を決める蒸着時間は、蒸着空
間内の一点に固定されたモニター用振動子の周波数変化
を監視しており、それが所定値(ホルダー内の振動子の
予定周波数に換算して決められる)になったとき作業を
打ち切る(図示しないシャッターを動作させて粒子線を
遮蔽した後、ボートの加熱を停止する)。
支えた円錐面は頂点の軸の回りにゆっくりと回転運動す
る。即ち公転である。同時に各ホルダーは前記母線の一
つの回りにもゆっくりと回転運動する。これは自転であ
る。自・公転の速度は、蒸着の行われる数10分間に十
分多数回の回転が行われて膜厚が平均化されるように決
められる。振動子ブランクは自転によりその両面が蒸着
されながらおおむね水平に公転する。従って、ホルダー
内の各々の振動子ブランクは、ボートからそれぞれ固有
の高さを保って、偏心配置されたボートから水平方向に
近づいたり遠ざかったりしながら一定の傾斜で蒸着空間
内を巡ることになる。膜厚を決める蒸着時間は、蒸着空
間内の一点に固定されたモニター用振動子の周波数変化
を監視しており、それが所定値(ホルダー内の振動子の
予定周波数に換算して決められる)になったとき作業を
打ち切る(図示しないシャッターを動作させて粒子線を
遮蔽した後、ボートの加熱を停止する)。
【0005】以上の構成が膜厚の均一性に与える影響に
ついて考察する。なお均一な膜厚を要求する理由は、完
成水晶振動子の固有周波数が電極膜厚の影響を強く受け
るし、近年電子機器の発達に伴い水晶振動子ユーザーの
周波数精度への要求が厳しくなっており、水晶振動子メ
ーカーにとっては歩留り向上のために電極膜厚の管理の
強化がますます切実な問題となっているからである。水
晶振動子の電極蒸着は全数同時に行う基礎的な電極形成
と、個別に目的周波数に追い込む周波数調整(F調と呼
ぶことがある)の2段階がある。本発明では前段階の基
礎的な電極形成の方を問題とするが、その改善(膜厚精
度向上、即ちF調前の周波数を揃えておくこと)が後段
階のF調のコスト(作業時間、歩留り等)に多大の影響
があることは無論である。
ついて考察する。なお均一な膜厚を要求する理由は、完
成水晶振動子の固有周波数が電極膜厚の影響を強く受け
るし、近年電子機器の発達に伴い水晶振動子ユーザーの
周波数精度への要求が厳しくなっており、水晶振動子メ
ーカーにとっては歩留り向上のために電極膜厚の管理の
強化がますます切実な問題となっているからである。水
晶振動子の電極蒸着は全数同時に行う基礎的な電極形成
と、個別に目的周波数に追い込む周波数調整(F調と呼
ぶことがある)の2段階がある。本発明では前段階の基
礎的な電極形成の方を問題とするが、その改善(膜厚精
度向上、即ちF調前の周波数を揃えておくこと)が後段
階のF調のコスト(作業時間、歩留り等)に多大の影響
があることは無論である。
【0006】さて2層の電極のうち、下地となるクロム
は比重もやや小さいし薄くてよい(150Å)ので誤差
要因としては比較的問題は少ない。銀の膜厚(4000
Åに達する)のバラツキの方が極めて重要である。とは
いえ考慮すべき幾何学的条件についてはいずれも同等で
ある。例えばモニター振動子の位置も従来はホルダーの
回転面よりも低い位置に置かれており、蒸発源(ボー
ト)の鉛直軸からの角度が大きく、かつ比較的蒸発源に
近く、ボートの中で蒸発の進行につれて銀塊が融けなが
ら移動したり表面積が変化したりボート底に沈んだりす
る動きの影響を受けやすく、またツーリングファクター
(ワークに形成される膜厚をモニターに形成される膜厚
で除した商の百分比)は従来48%前後にしか達せず、
前記の換算比率の誤差が大となりやすい位置に置かれて
いた。
は比重もやや小さいし薄くてよい(150Å)ので誤差
要因としては比較的問題は少ない。銀の膜厚(4000
Åに達する)のバラツキの方が極めて重要である。とは
いえ考慮すべき幾何学的条件についてはいずれも同等で
ある。例えばモニター振動子の位置も従来はホルダーの
回転面よりも低い位置に置かれており、蒸発源(ボー
ト)の鉛直軸からの角度が大きく、かつ比較的蒸発源に
近く、ボートの中で蒸発の進行につれて銀塊が融けなが
ら移動したり表面積が変化したりボート底に沈んだりす
る動きの影響を受けやすく、またツーリングファクター
(ワークに形成される膜厚をモニターに形成される膜厚
で除した商の百分比)は従来48%前後にしか達せず、
前記の換算比率の誤差が大となりやすい位置に置かれて
いた。
【0007】一定時間の蒸着がなされたとき、資料に付
着する膜厚は、資料の蒸発源からの直線距離Wの2乗に
反比例し、前記粒子線の密度因子であるCOSθのn乗
に比例し、更に資料面が前記蒸発源を真正面にせず資料
面の法線が蒸発源の方向から角度αだけ傾斜していると
き、COSαにも比例するとされる。ブランクは自転し
ているからαは常時変化するし、Wやθも公転によって
周期的に変動する。自転、公転に起因する時間的変化は
平均化されるものの、自転軸に沿った位置で考えると平
均的θ、平均的W、平均的αはいずれも全ブランクにつ
いて一定ではなく、ホルダー内のブランクの位置(前記
円錐面上での高さ)によって全て変わってくる。膜厚を
表す計算式は比較的単純に見えるけれども、前記各量の
時間的平均値を膜厚の実効値に関連させて、自転軸上の
位置の関数として解析的に見通しよく求めることは困難
である。なお自転軸に沿った位置は同じであっても、自
転軸からの距離の異なるワーク(ブランク)について言
及しておくと、蒸発源からの平均距離(公転を止めたと
して)から離れたところではワーク面の粒子線に対する
傾斜が大きいので膜の付着は少ないから、主な膜形成は
ワークが前記平均距離(ホルダー面の法線と蒸発源のな
す角は最小となり、全てのワークは横一線に並び、蒸発
源からの距離はほぼ等しくなる)付近にあるときに行わ
れる。従って自転軸からの距離の影響はかなり小さいと
考えられる。
着する膜厚は、資料の蒸発源からの直線距離Wの2乗に
反比例し、前記粒子線の密度因子であるCOSθのn乗
に比例し、更に資料面が前記蒸発源を真正面にせず資料
面の法線が蒸発源の方向から角度αだけ傾斜していると
き、COSαにも比例するとされる。ブランクは自転し
ているからαは常時変化するし、Wやθも公転によって
周期的に変動する。自転、公転に起因する時間的変化は
平均化されるものの、自転軸に沿った位置で考えると平
均的θ、平均的W、平均的αはいずれも全ブランクにつ
いて一定ではなく、ホルダー内のブランクの位置(前記
円錐面上での高さ)によって全て変わってくる。膜厚を
表す計算式は比較的単純に見えるけれども、前記各量の
時間的平均値を膜厚の実効値に関連させて、自転軸上の
位置の関数として解析的に見通しよく求めることは困難
である。なお自転軸に沿った位置は同じであっても、自
転軸からの距離の異なるワーク(ブランク)について言
及しておくと、蒸発源からの平均距離(公転を止めたと
して)から離れたところではワーク面の粒子線に対する
傾斜が大きいので膜の付着は少ないから、主な膜形成は
ワークが前記平均距離(ホルダー面の法線と蒸発源のな
す角は最小となり、全てのワークは横一線に並び、蒸発
源からの距離はほぼ等しくなる)付近にあるときに行わ
れる。従って自転軸からの距離の影響はかなり小さいと
考えられる。
【0008】現実に上記の設定で銀電極の蒸着をしてみ
ると、1つのホルダー内での膜厚のバラツキ幅は12%
もある場合があることがわかった。この変動は10MH
zのAT板水晶振動子(水晶ブランク厚さ約180μ
m)に片側約2000Åづつ電極を付けた場合、膜厚1
2%の差は周波数にして約1050ppmの差になる。
これが平均値の両側に振り分けられ、他に誤差要因がな
く、平均値が目標値と一致したとしても、製品の周波数
誤差は±500ppmを下回らないことになる。これは
要求の厳しいユーザーの周波数の最終的な許容誤差の約
20倍にも当たるものであり、当然大幅に改善されるこ
とが望ましい。
ると、1つのホルダー内での膜厚のバラツキ幅は12%
もある場合があることがわかった。この変動は10MH
zのAT板水晶振動子(水晶ブランク厚さ約180μ
m)に片側約2000Åづつ電極を付けた場合、膜厚1
2%の差は周波数にして約1050ppmの差になる。
これが平均値の両側に振り分けられ、他に誤差要因がな
く、平均値が目標値と一致したとしても、製品の周波数
誤差は±500ppmを下回らないことになる。これは
要求の厳しいユーザーの周波数の最終的な許容誤差の約
20倍にも当たるものであり、当然大幅に改善されるこ
とが望ましい。
【0009】この膜厚バラツキを軽減する方法として、
膜厚補正板を設けることが知られている。これは所定の
形状の金属の平板であって、蒸発源と資料との中間に水
平に柱等を用いて支持固定される。蒸着中、ワークホル
ダー上の水晶ブランクは公転により蒸発空間を周回する
過程で一部の区間、蒸発源から見て膜厚補正板の背後に
隠れるようになる。隠れた区間をワークが通過する間は
蒸着膜の付着成長は行われない。従って膜厚補正板の形
状によって、隠れた区間の角度範囲(隠されている時間
比率と考えてよい)をホルダー軸上の資料位置に応じて
異ならせることができるので、膜厚が均一化される可能
性がある。
膜厚補正板を設けることが知られている。これは所定の
形状の金属の平板であって、蒸発源と資料との中間に水
平に柱等を用いて支持固定される。蒸着中、ワークホル
ダー上の水晶ブランクは公転により蒸発空間を周回する
過程で一部の区間、蒸発源から見て膜厚補正板の背後に
隠れるようになる。隠れた区間をワークが通過する間は
蒸着膜の付着成長は行われない。従って膜厚補正板の形
状によって、隠れた区間の角度範囲(隠されている時間
比率と考えてよい)をホルダー軸上の資料位置に応じて
異ならせることができるので、膜厚が均一化される可能
性がある。
【0010】従来、この原理は知られていたにしても、
前述のように無補正時の膜厚の真の分布がどのようにな
るかの把握が困難であったので、真空蒸着装置のメーカ
ーによって予め準備され供給された膜厚補正板の形状
は、おおざっぱで単純な形状が多く、例えば二等辺三角
形、二等辺台形、台形の上に三角形を重ねた形等に限ら
れており、真に膜厚を平均化できる膜厚補正板の形状は
追求されていなかった。事実、このような単純な形状の
補正板によっては目立った補正が行われず、ある蒸着装
置を特定し、1つのホルダー上の所定の面(約80mm
×80mm、以下ワーク面とよぶことにする)内に配置
された数百個の水晶振動子の、場所による電極膜厚につ
いて綿密な実験を行ったところ、補正板なしでの膜厚の
局所的な差が±4.59%(バラツキ幅の半分)であっ
たところ、従来の様々な形状の補正板の中で最も成績の
良かった二等辺台形状の補正板を使用しても、膜厚差±
3.09%にまでしか改善されていないことがわかっ
た。
前述のように無補正時の膜厚の真の分布がどのようにな
るかの把握が困難であったので、真空蒸着装置のメーカ
ーによって予め準備され供給された膜厚補正板の形状
は、おおざっぱで単純な形状が多く、例えば二等辺三角
形、二等辺台形、台形の上に三角形を重ねた形等に限ら
れており、真に膜厚を平均化できる膜厚補正板の形状は
追求されていなかった。事実、このような単純な形状の
補正板によっては目立った補正が行われず、ある蒸着装
置を特定し、1つのホルダー上の所定の面(約80mm
×80mm、以下ワーク面とよぶことにする)内に配置
された数百個の水晶振動子の、場所による電極膜厚につ
いて綿密な実験を行ったところ、補正板なしでの膜厚の
局所的な差が±4.59%(バラツキ幅の半分)であっ
たところ、従来の様々な形状の補正板の中で最も成績の
良かった二等辺台形状の補正板を使用しても、膜厚差±
3.09%にまでしか改善されていないことがわかっ
た。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、蒸着
等によって形成される膜の厚さの均一化を大幅に改善す
ることができる膜厚補正板の形状等の最適な条件を設定
し、そのような条件を備えた成膜装置および成膜方法を
提供することであり、よって成膜される製品の精度向上
をはかり、後工程の負担軽減、歩留り向上、総合的な製
造コスト削減に貢献することである。
等によって形成される膜の厚さの均一化を大幅に改善す
ることができる膜厚補正板の形状等の最適な条件を設定
し、そのような条件を備えた成膜装置および成膜方法を
提供することであり、よって成膜される製品の精度向上
をはかり、後工程の負担軽減、歩留り向上、総合的な製
造コスト削減に貢献することである。
【0012】
(1)内部気体環境を制御されたベルジャー内の底部に
加熱される蒸発源を、上部に垂直軸まわりの公転を行う
ホルダーに取り付けられた被蒸着物を配し、前記蒸発源
と前記被蒸着物との中間に膜厚補正板を固定した成膜装
置において、前記膜厚補正板の形状を斜辺が膨らんだ三
角形とし、その頂点を前記公転運動の中心軸に向けたこ
と。 (2)蒸着等の成膜方法において、内部気体環境を制御
されたベルジャー内の底部に加熱される蒸発源を、上部
に鉛直軸まわりの公転を行うホルダーに取り付けられた
被蒸着物を配し、前記蒸発源と前記被蒸着物との中間に
斜辺が膨らんだ三角形状を有し、その頂点を前記公転運
動の中心軸に向けた膜厚補正板を固定したこと。 (3)前記(1)または(2)における膜厚補正板の形
状は、基底三角形の面積に対する斜辺上の膨らみ部分は
なだらかな形状を有し、その面積の比率が10%ないし
40%であること。 (4)前記(1)の成膜装置において、膜厚モニター
を、ほぼ公転軸上あるいは蒸着源の真上に下向きに配し
たこと。
加熱される蒸発源を、上部に垂直軸まわりの公転を行う
ホルダーに取り付けられた被蒸着物を配し、前記蒸発源
と前記被蒸着物との中間に膜厚補正板を固定した成膜装
置において、前記膜厚補正板の形状を斜辺が膨らんだ三
角形とし、その頂点を前記公転運動の中心軸に向けたこ
と。 (2)蒸着等の成膜方法において、内部気体環境を制御
されたベルジャー内の底部に加熱される蒸発源を、上部
に鉛直軸まわりの公転を行うホルダーに取り付けられた
被蒸着物を配し、前記蒸発源と前記被蒸着物との中間に
斜辺が膨らんだ三角形状を有し、その頂点を前記公転運
動の中心軸に向けた膜厚補正板を固定したこと。 (3)前記(1)または(2)における膜厚補正板の形
状は、基底三角形の面積に対する斜辺上の膨らみ部分は
なだらかな形状を有し、その面積の比率が10%ないし
40%であること。 (4)前記(1)の成膜装置において、膜厚モニター
を、ほぼ公転軸上あるいは蒸着源の真上に下向きに配し
たこと。
【0013】
【発明の実施の形態】図1は本発明の実施の形態の一例
の成膜装置である真空蒸着装置の要部縦断面の略図で、
蒸発源を入れたボートの中心および公転軸を通る断面に
関する。図2は同じ実施の形態の一例のベルジャー内部
の要部平面図の略図である。各部の間の寸法は実物の成
膜装置の一例にほぼ比例させてある。
の成膜装置である真空蒸着装置の要部縦断面の略図で、
蒸発源を入れたボートの中心および公転軸を通る断面に
関する。図2は同じ実施の形態の一例のベルジャー内部
の要部平面図の略図である。各部の間の寸法は実物の成
膜装置の一例にほぼ比例させてある。
【0014】1はベルジャーの内壁面、2は公転軸で、
ベルジャー内のほぼ中心に立つ鉛直軸でもあり、ホルダ
ー3群は軸受部21にて支承され、水平に回転する。ホ
ルダー3は10個あり、そのうちの1つ3aに示したよ
うに、それぞれ2つの窓31を有する。窓31内にはワ
ーク4が取付けられている。ワーク4は、多数の水晶振
動子ブランクを配列して、蒸着すべき電極の形の多数の
穴をあけた薄板のマスクでサンドイッチしたものであ
る。各ワークホルダーは公転軸2と45°の角度をなす
自転軸5の先端に保持され、その回りに自転しながら軸
2の回りを公転する。自・公転のための歯車やチェーン
等の機構が成膜装置に備わっているが、煩雑化をさけて
図示を省略する。
ベルジャー内のほぼ中心に立つ鉛直軸でもあり、ホルダ
ー3群は軸受部21にて支承され、水平に回転する。ホ
ルダー3は10個あり、そのうちの1つ3aに示したよ
うに、それぞれ2つの窓31を有する。窓31内にはワ
ーク4が取付けられている。ワーク4は、多数の水晶振
動子ブランクを配列して、蒸着すべき電極の形の多数の
穴をあけた薄板のマスクでサンドイッチしたものであ
る。各ワークホルダーは公転軸2と45°の角度をなす
自転軸5の先端に保持され、その回りに自転しながら軸
2の回りを公転する。自・公転のための歯車やチェーン
等の機構が成膜装置に備わっているが、煩雑化をさけて
図示を省略する。
【0015】6は銀用ボートで、図示しない加熱機構を
備えている。61は銀蒸発源でありボート内にあり溶融
した銀塊である。7はクロム用ボート、71はクロム蒸
発源である。8は銀用モニターであり、公転軸上か銀蒸
発源61の真上で前記ツーリングファクターがほぼ10
0%前後となるような位置に置かれている。銀用モニタ
ー8は本例では別途設けてあるクロム用のモニター9を
兼ねることもできる。従来銀用モニターは図示81の位
置にあって、ツーリングファクターが50%位しかなか
った。このように蒸発源に近すぎるとボート6内での銀
塊の動揺等の影響を強く受けモニターされる膜厚にバラ
ツキが生じやすい。図示8の位置に設けた方が安定なモ
ニタリングができる。なお銀用モニター8の計測用のリ
ード線は公転軸2の中空にした軸受部21を通って外部
に導かれる(図示省略)。
備えている。61は銀蒸発源でありボート内にあり溶融
した銀塊である。7はクロム用ボート、71はクロム蒸
発源である。8は銀用モニターであり、公転軸上か銀蒸
発源61の真上で前記ツーリングファクターがほぼ10
0%前後となるような位置に置かれている。銀用モニタ
ー8は本例では別途設けてあるクロム用のモニター9を
兼ねることもできる。従来銀用モニターは図示81の位
置にあって、ツーリングファクターが50%位しかなか
った。このように蒸発源に近すぎるとボート6内での銀
塊の動揺等の影響を強く受けモニターされる膜厚にバラ
ツキが生じやすい。図示8の位置に設けた方が安定なモ
ニタリングができる。なお銀用モニター8の計測用のリ
ード線は公転軸2の中空にした軸受部21を通って外部
に導かれる(図示省略)。
【0016】10は支柱で成膜装置の床に固設され、中
継部材11(図2平面図では図示せず)を介して薄板状
の膜厚補正板A12を所定位置に支持している。これは
銀用の補正板で、図2に破線で斜辺を膨らませた2等辺
三角形をしており、実験的に膜厚一定の好結果を得た本
発明の形状である。ワークホルダ3の窓31の各部は銀
蒸発源61から見て回転中ある時期は膜厚補正板Aの背
後に隠れるような位置関係にある。13はクロム用に設
けた膜厚補正板Bで、クロムの膜厚が極めて薄いため前
述のように銀ほどの膜厚精度が不要である事実を受け
て、本来は膜厚補正板Aと同形状であることが好ましい
が、対比的に説明するためにも、従来例の形状を与えた
ものである。
継部材11(図2平面図では図示せず)を介して薄板状
の膜厚補正板A12を所定位置に支持している。これは
銀用の補正板で、図2に破線で斜辺を膨らませた2等辺
三角形をしており、実験的に膜厚一定の好結果を得た本
発明の形状である。ワークホルダ3の窓31の各部は銀
蒸発源61から見て回転中ある時期は膜厚補正板Aの背
後に隠れるような位置関係にある。13はクロム用に設
けた膜厚補正板Bで、クロムの膜厚が極めて薄いため前
述のように銀ほどの膜厚精度が不要である事実を受け
て、本来は膜厚補正板Aと同形状であることが好ましい
が、対比的に説明するためにも、従来例の形状を与えた
ものである。
【0017】図3は従来例、本発明を含む各種の膜厚補
正板の平面形状と、それを用いて形成された膜厚の分布
を補正板を交換しながら実測し、3次元グラフと数値で
バラツキを示したものである。グラフの縦軸は平均値か
らの膜厚差(%)、左横軸は自転軸からの水平距離(m
m)、右横軸は自転軸に沿って計った公転軸からの距離
(mm)である。また(a)は補正板なし、(b)は従
来例のうち最も好成績であった台形の補正板、(e)は
本発明の実施の形態で膜厚補正板Aとして用いたもの、
(c)、(d)、(f)は膜厚補正板のその他の形状の
例である。本図は本発明の効果を実験的に証明するもの
である。
正板の平面形状と、それを用いて形成された膜厚の分布
を補正板を交換しながら実測し、3次元グラフと数値で
バラツキを示したものである。グラフの縦軸は平均値か
らの膜厚差(%)、左横軸は自転軸からの水平距離(m
m)、右横軸は自転軸に沿って計った公転軸からの距離
(mm)である。また(a)は補正板なし、(b)は従
来例のうち最も好成績であった台形の補正板、(e)は
本発明の実施の形態で膜厚補正板Aとして用いたもの、
(c)、(d)、(f)は膜厚補正板のその他の形状の
例である。本図は本発明の効果を実験的に証明するもの
である。
【0018】図4は本発明の実施の形態に使用された膜
厚補正板A12の実際の平面形状を実寸に比例させて示
す。概形は斜辺が膨らんだ三角形状で、底辺BCの長さ
は12cm、高さは10cmである。斜めの直線ABお
よびACの外側部分である膨らみ部分15の左右合計面
積は、三角形ABC(斜辺直線)の面積の約23%であ
る。しかしこの面積比の最適値は成膜装置の具体例によ
って、特に公転軸に対するボートの偏心の程度、ワーク
の存在する半径の範囲、ボートからのワークの高さ、膜
厚補正板の高さ位置あるいは傾斜角(水平ではない場
合)等に関係して変化すると思われるが、おおむね10
ないし40%の範囲になるであろう。
厚補正板A12の実際の平面形状を実寸に比例させて示
す。概形は斜辺が膨らんだ三角形状で、底辺BCの長さ
は12cm、高さは10cmである。斜めの直線ABお
よびACの外側部分である膨らみ部分15の左右合計面
積は、三角形ABC(斜辺直線)の面積の約23%であ
る。しかしこの面積比の最適値は成膜装置の具体例によ
って、特に公転軸に対するボートの偏心の程度、ワーク
の存在する半径の範囲、ボートからのワークの高さ、膜
厚補正板の高さ位置あるいは傾斜角(水平ではない場
合)等に関係して変化すると思われるが、おおむね10
ないし40%の範囲になるであろう。
【0019】最後に膜厚補正板の最適形状が左右に膨ら
んだ三角形となる理由を考察する。図1の銀用ボートの
上に立った破線で示した3種の楕円14は、鉛直軸62
からの傾斜角θを考慮した蒸発粒子線の等密度面であ
り、回転楕円体の断面である。参考のため3種のn(C
OSθの乗数)の値を採り、楕円体の面が銀用ボート6
に最も接近したワーク4の面にほぼ接するようにして描
いてある。(図1を実寸に比例させて描いた意味があ
る。)ワークがこの等密度楕円面の内側にあればあるほ
ど平均膜厚は厚くなり、外側にあればあるほど平均膜厚
は薄くなる(膜厚は蒸発源からの距離の2乗に反比例す
る)。銀用ボート6に最も接近している右側のワーク4
に注目すると、ワークの下端の方が膜が厚く、上端が薄
くなり、しかもその変化率は楕円面の接している下端で
は緩やかで、上端に近くなると急激に薄くなることが推
測される。これを三角形を基本的形状とする膜厚補正板
(先端は公転軸方向に向かうとする)の形に移して考え
ると、幅の変化が底辺付近は小で頂点付近は大となるべ
きことが分る。(なおもし底辺付近での高さによる膜厚
変化率が補正板なしでゼロに近い場合は、底辺の両側で
膨らんだ斜辺に引いた接線は、公転軸の近辺で交わるこ
とになろう。なぜなら両接線が作る扇形即ち膜厚補正板
の一部の影を通過する時間は、底辺付近を通る高さのや
や違うワークについては等しくなるべきだからである。
図4の膜厚補正板A12の形状はおおむねそのようにな
っている。)以上が膜厚補正板の形状の説明である。
んだ三角形となる理由を考察する。図1の銀用ボートの
上に立った破線で示した3種の楕円14は、鉛直軸62
からの傾斜角θを考慮した蒸発粒子線の等密度面であ
り、回転楕円体の断面である。参考のため3種のn(C
OSθの乗数)の値を採り、楕円体の面が銀用ボート6
に最も接近したワーク4の面にほぼ接するようにして描
いてある。(図1を実寸に比例させて描いた意味があ
る。)ワークがこの等密度楕円面の内側にあればあるほ
ど平均膜厚は厚くなり、外側にあればあるほど平均膜厚
は薄くなる(膜厚は蒸発源からの距離の2乗に反比例す
る)。銀用ボート6に最も接近している右側のワーク4
に注目すると、ワークの下端の方が膜が厚く、上端が薄
くなり、しかもその変化率は楕円面の接している下端で
は緩やかで、上端に近くなると急激に薄くなることが推
測される。これを三角形を基本的形状とする膜厚補正板
(先端は公転軸方向に向かうとする)の形に移して考え
ると、幅の変化が底辺付近は小で頂点付近は大となるべ
きことが分る。(なおもし底辺付近での高さによる膜厚
変化率が補正板なしでゼロに近い場合は、底辺の両側で
膨らんだ斜辺に引いた接線は、公転軸の近辺で交わるこ
とになろう。なぜなら両接線が作る扇形即ち膜厚補正板
の一部の影を通過する時間は、底辺付近を通る高さのや
や違うワークについては等しくなるべきだからである。
図4の膜厚補正板A12の形状はおおむねそのようにな
っている。)以上が膜厚補正板の形状の説明である。
【0020】図1の左端即ち銀用ボート6から最も遠ざ
かったワークに対しても回転楕円体の断面の一部が描か
れているが、これらはワーク4の存在する範囲ではワー
ク面に接することができないことがわかる。しかも上で
述べた最もボートに近いワークの場合とは逆に、ワーク
の位置が上の方ほど楕円面の内側になるので膜は厚くな
る筈である。しかし実際にはボートからの距離が遠いた
め、距離の逆2乗則が効いてこの付近で形成される膜厚
の絶対値は薄く、この効果は現れない。これは図3の
(a)無補正の場合の膜厚分布図から明らかである。即
ちワークがボートの近くを通る際の条件のみが膜厚の差
を実質的に左右するのである。
かったワークに対しても回転楕円体の断面の一部が描か
れているが、これらはワーク4の存在する範囲ではワー
ク面に接することができないことがわかる。しかも上で
述べた最もボートに近いワークの場合とは逆に、ワーク
の位置が上の方ほど楕円面の内側になるので膜は厚くな
る筈である。しかし実際にはボートからの距離が遠いた
め、距離の逆2乗則が効いてこの付近で形成される膜厚
の絶対値は薄く、この効果は現れない。これは図3の
(a)無補正の場合の膜厚分布図から明らかである。即
ちワークがボートの近くを通る際の条件のみが膜厚の差
を実質的に左右するのである。
【0021】本発明の他の実施の形態について述べる。
前述の実施の形態は水晶振動子の電極蒸着による成膜に
関するものであったが、本発明の膜厚補正板の形状の原
理はそれに限られるものではない。例えば被蒸着物は膜
厚の均等を要求される大面積の例えば光学的用途の薄膜
を付着させる板であってもよいし、またスパッタリング
やその他、減圧がコントロールされたガス雰囲気中での
成膜装置や成膜方法にも及ぶものである。なお膜厚補正
板は本発明の実施の形態では左右対称であるが、これは
左右非対称でも差し支えない。また膜厚補正板の形状
は、左右の斜辺を膨らませた台形とすることもできる
が、このような形状も本発明の膜厚補正板と均等であ
る。何となれば台形の中央部は全てのワークに対して言
わば等しい影を与えるので、蒸着作業の能率を下げるだ
けで膜厚の均等化には何ら寄与していない。この中央部
を除去して考えれば膨らんだ台形は膨らんだ三角形に帰
着され、全く同じ作用をする。また、蒸着装置のベルジ
ャー内部は、被蒸着物以外の場所に付着した蒸着物を除
去し、清掃を行うことがある。その際膜厚補正板も取り
外して清掃されるが、再度取り付けた場合、その位置や
方向が正確に再現されねばならない。従来の装置ではそ
の配慮がなかったが、膜厚補正板A12と一体の中継部
材11の、支柱10に対する上下および回転方向の位置
決めを行うストッパーを設けることにより再現性が容易
に得られる。例えば回転方向の位置決めに関しては支柱
10を角柱にし中継部材に角穴を設け、上下方向の位置
決めについては支柱の途中に突起あるいは段部を設ける
等である。
前述の実施の形態は水晶振動子の電極蒸着による成膜に
関するものであったが、本発明の膜厚補正板の形状の原
理はそれに限られるものではない。例えば被蒸着物は膜
厚の均等を要求される大面積の例えば光学的用途の薄膜
を付着させる板であってもよいし、またスパッタリング
やその他、減圧がコントロールされたガス雰囲気中での
成膜装置や成膜方法にも及ぶものである。なお膜厚補正
板は本発明の実施の形態では左右対称であるが、これは
左右非対称でも差し支えない。また膜厚補正板の形状
は、左右の斜辺を膨らませた台形とすることもできる
が、このような形状も本発明の膜厚補正板と均等であ
る。何となれば台形の中央部は全てのワークに対して言
わば等しい影を与えるので、蒸着作業の能率を下げるだ
けで膜厚の均等化には何ら寄与していない。この中央部
を除去して考えれば膨らんだ台形は膨らんだ三角形に帰
着され、全く同じ作用をする。また、蒸着装置のベルジ
ャー内部は、被蒸着物以外の場所に付着した蒸着物を除
去し、清掃を行うことがある。その際膜厚補正板も取り
外して清掃されるが、再度取り付けた場合、その位置や
方向が正確に再現されねばならない。従来の装置ではそ
の配慮がなかったが、膜厚補正板A12と一体の中継部
材11の、支柱10に対する上下および回転方向の位置
決めを行うストッパーを設けることにより再現性が容易
に得られる。例えば回転方向の位置決めに関しては支柱
10を角柱にし中継部材に角穴を設け、上下方向の位置
決めについては支柱の途中に突起あるいは段部を設ける
等である。
【0022】
【発明の効果】本発明においては成膜装置あるいは成膜
方法において、蒸発源と被蒸着物との間に固定される膜
厚補正板の形状を斜辺が膨らんだ三角形状としたので、
ワークの公転軌跡が膜厚補正板と交わる範囲の蒸着物質
の粒子線密度の変化をよく補正し、従来よりも格段に膜
厚の均一性を向上させた。また膜厚モニターの位置を蒸
発源の真上に近くしワークの距離に近づけて膜厚検出の
安定化をはかることにより、相乗的効果が発揮されて一
層膜厚を安定化することができた。
方法において、蒸発源と被蒸着物との間に固定される膜
厚補正板の形状を斜辺が膨らんだ三角形状としたので、
ワークの公転軌跡が膜厚補正板と交わる範囲の蒸着物質
の粒子線密度の変化をよく補正し、従来よりも格段に膜
厚の均一性を向上させた。また膜厚モニターの位置を蒸
発源の真上に近くしワークの距離に近づけて膜厚検出の
安定化をはかることにより、相乗的効果が発揮されて一
層膜厚を安定化することができた。
【図1】本発明の実施の形態である蒸着装置の要部の縦
断面図の略図である。
断面図の略図である。
【図2】本発明の実施の形態である蒸着装置の要部の平
面図の略図である。
面図の略図である。
【図3】種々の形状の補正板とそれを使用した場合の膜
厚分布図である。
厚分布図である。
【図4】本発明の実施の形態で使用される膜厚補正板の
平面図である。
平面図である。
1 ベルジャー内壁 2 公転軸 21 軸受部 3 ワークホルダー 31 ホルダー窓 4 ワーク 5 自転軸 6 銀用ボート 61 銀蒸発源 62 鉛直軸 7 クロム用ボート 71 クロム蒸発源 8 銀用モニターA 81 銀用モニターB 9 クロム用モニター 10 支柱 11 中継部材 12 膜厚補正板A 13 膜厚補正板B 14 等密度面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 柳沢 勝則 長野県北佐久郡御代田町大字御代田4107番 地5 ミヨタ株式会社内 (72)発明者 桜井 秀紀 長野県北佐久郡御代田町大字御代田4107番 地5 ミヨタ株式会社内 (72)発明者 池田 良太 長野県北佐久郡御代田町大字御代田4107番 地5 ミヨタ株式会社内
Claims (4)
- 【請求項1】 内部気体環境を制御されたベルジャー内
の底部に加熱される蒸発源を、上部に垂直軸まわりの公
転を行うホルダーに取り付けられた被蒸着物を配し、前
記蒸発源と前記被蒸着物との中間に膜厚補正板を固定し
た成膜装置において、前記膜厚補正板の形状を斜辺が膨
らんだ三角形とし、該三角形の頂点を前記垂直軸に向け
たことを特徴とする成膜装置。 - 【請求項2】 内部気体環境を制御されたベルジャー内
の底部に加熱される蒸発源を、上部に鉛直軸まわりの公
転を行うホルダーに取り付けられた被蒸着物を配し、前
記蒸発源と前記被蒸着物との中間に斜辺が膨らんだ三角
形状を有し、該三角形の頂点を前記垂直軸に向けた膜厚
補正板を配置して前記被蒸着物に公転を行わせながら蒸
着を行うことを特徴とする成膜方法。 - 【請求項3】 前記膜厚補正板の形状は、基底三角形の
面積に対する斜辺上の膨らみ部分はなだらかな形状を有
し、その面積の比率が10%ないし40%であることを
特徴とする、請求項1記載の成膜装置あるいは請求項2
記載の成膜方法。 - 【請求項4】 膜厚モニターを、ほぼ公転軸上あるいは
蒸発源の真上に下向きに配したことを特徴とする、請求
項1に記載の成膜装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP24041297A JPH1161384A (ja) | 1997-08-19 | 1997-08-19 | 成膜装置および成膜方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP24041297A JPH1161384A (ja) | 1997-08-19 | 1997-08-19 | 成膜装置および成膜方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH1161384A true JPH1161384A (ja) | 1999-03-05 |
Family
ID=17059095
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP24041297A Pending JPH1161384A (ja) | 1997-08-19 | 1997-08-19 | 成膜装置および成膜方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH1161384A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6780290B2 (en) | 2001-06-04 | 2004-08-24 | Nippon Sheet Glass Co., Ltd. | Method and device for forming film |
| JP2017190513A (ja) * | 2016-04-15 | 2017-10-19 | 株式会社昭和真空 | 蒸着装置 |
-
1997
- 1997-08-19 JP JP24041297A patent/JPH1161384A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6780290B2 (en) | 2001-06-04 | 2004-08-24 | Nippon Sheet Glass Co., Ltd. | Method and device for forming film |
| JP2017190513A (ja) * | 2016-04-15 | 2017-10-19 | 株式会社昭和真空 | 蒸着装置 |
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