JPH1163091A - 免震性能を有する除振台 - Google Patents

免震性能を有する除振台

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JPH1163091A
JPH1163091A JP24465097A JP24465097A JPH1163091A JP H1163091 A JPH1163091 A JP H1163091A JP 24465097 A JP24465097 A JP 24465097A JP 24465097 A JP24465097 A JP 24465097A JP H1163091 A JPH1163091 A JP H1163091A
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JP
Japan
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vibration
acceleration
frame
seismic isolation
vibration isolation
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JP24465097A
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English (en)
Inventor
Keiji Masuda
圭司 増田
Yoshiya Nakamura
佳也 中村
Masanao Nakayama
昌尚 中山
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Fujita Corp
Original Assignee
Fujita Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 地震による大振動にも対応できる免震性能を
有し、しかも低コストで製作できる除振台を提供する。 【解決手段】 除振台10は、アクティブ除振機構14
とパッシブ免震機構16とを備える。アクティブ除振機
構は、フレーム18と、除振テーブル20と、アクチュ
エータA1〜A8と、除振テーブルの加速度を検出する
センサS1〜S6と、センサの検出出力に基づいてアク
チュエータを制御する制御手段とを含み、第1所定加速
度までの微振動を除振する。パッシブ免震機構は、建物
の床12とフレームとの間に介装されてフレームを支持
し、建物の床からフレームへ伝達される水平方向の振動
を吸収して減衰させる。パッシブ免震機構は、建物の床
の加速度が第2所定加速度以上のときに作動し、第2所
定加速度以下のときには作動しないように構成されてい
る。第2所定加速度は第1所定加速度より大きい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、免震性能を有する
除振台に関する。
【0002】
【従来の技術】超微細加工に用いる製造装置や超高倍率
の電子顕微鏡等は、振動を極端に嫌う装置であり、振動
がこの種の装置に悪影響を及ぼすのを防止するために除
振台が使用されている。除振台は、外部の振動等に影響
されることなく高度の静止状態を維持することのできる
除振テーブルを備え、この除振テーブル上に、振動を嫌
う装置の全体またはその装置のうちの特に振動を嫌う部
分を載置して用いる。除振台について更に詳しく説明す
るために、ここでは一例として、振動を嫌う装置が、半
導体製造のリソグラフィ工程で用いられるステップ・ア
ンド・スキャン形のウェーハ露光装置である場合に即し
て説明を進めて行く。微細パターンをウェーハ上に焼付
けるために用いられる露光装置は、その装置が僅かに振
動しただけでも不良製品を発生しかねない。露光装置に
悪影響を及ぼす振動には、大きく分けて次の3種類のも
のがある。 (イ)露光装置の外部環境に通常的に発生している微振
動。これに該当するのは、例えば、露光装置を設置した
建物の近くを走行する車両や、周辺の建設工事による地
盤振動、その建物に設置された空調設備やエレベータ及
びその他の機械の作動によって発生する振動、それに、
その建物内を人が歩行することによって発生する振動等
である。 (ロ)露光装置そのものが発生する微振動。ステップ・
アンド・スキャン形の露光装置では、ウェーハ上の1箇
所の露光領域の露光を行う毎に、ウェーハを載置したウ
ェーハ・ステージとマスクを載置したマスク・ステージ
とが水平方向に走査されるために加速及び減速され、そ
の際に発生する揺動によって微振動が発生する。 (ハ)地震による振動。この振動の振幅及び加速度は小
さなものから大きなものまで様々であり、従ってこの振
動には、微振動から大振動までが含まれ得る。
【0003】多くの除振台は、上記(イ)及び(ロ)の
微振動を吸収して、露光装置がそのような微振動の影響
を受けないようにすることを目的として設計されてお
り、上記(ハ)の地震による振動のうち比較的大きな振
動に対応することは、最初から予定していない。半導体
デバイスの集積度が現在ほど高くなく、露光装置が扱う
パターンの線幅が現在ほど細くなかった頃は、パッシブ
除振台が多く使用されていた。パッシブ除振台では、除
振テーブルが空気ばねや防振ゴム等の弾性支持手段を介
して固定フレーム上に支持されており、その弾性支持手
段の撓みによって外部からの微振動が吸収され、また、
その弾性支持手段と除振テーブル及びそれに載置された
質量とによって形成される振動系の共振周波数を適当に
設定することにより、露光装置そのものが発生する微振
動の振幅が抑制されるようにしていた。半導体の集積度
が上昇してパターンの微細化が進行するにつれて、パッ
シブ除振台の除振能力では不充分となったため、最近で
はアクティブ除振台が多用されている。アクティブ除振
台では、除振テーブルを複数のアクチュエータを介して
固定フレーム上に支持すると共に、除振テーブルに複数
の加速度センサを取り付け、それら加速度センサの検出
出力に基づいて、フィードバックやフィードフォワード
等の技法を用いてアクチュエータを制御することで、除
振テーブルに発生する加速度を小さく抑え、従ってその
振動を小さく抑えるようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】アクティブ除振台は、
上記(イ)及び(ロ)の、外部及び内部の微振動に起因
する除振テーブルの振動を良好に抑制する、優れた除振
性能を有する。しかしながら、上記(ハ)の地震による
振動に関しては、微小地震による微振動は効果的に除振
するものの、例えば震度2以上の大振動に対処しようと
すると問題が生じる。微振動を除振するためには、アク
チュエータによって数ミクロンからサブミクロンのオー
ダーの精度で除振テーブルを制御する必要があるのに対
して、大きな地震による大振動はその振幅が数ミリから
数十ミリ、場合によっては数百ミリにも達することがあ
り、そのような大きな変位量を数ミクロンないしサブミ
クロンの精度をもって吸収するためには、ダイナミック
レンジの広いセンサと、大容量の高精度アクチュエータ
とを使用しなければならず、更に、振動モードが複雑に
なることから制御装置も複雑化し、コスト的に引き合わ
ないのである。本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
であり、本発明の目的は、地震による大振動にも対応で
きる免震性能を有し、しかも低コストで製作できる除振
台を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明にかかる除振台は、アクティブ除振機構と、
パッシブ免震機構とを備え、前記アクティブ除振機構
は、フレームと、除振テーブルと、前記フレームと前記
除振テーブルとの間に介装されて該除振テーブルを支持
する複数のアクチュエータと、前記除振テーブルの加速
度を検出する複数のセンサと、前記複数のセンサの検出
出力に基づいて前記複数のアクチュエータを制御するこ
とにより前記除振テーブルの加速度を抑制して前記除振
テーブルの除振を達成する制御手段とを含んでおり、前
記アクティブ除振機構は、第1所定加速度までの微振動
を除振するように構成されており、前記パッシブ免震機
構は、建築物に対して固定された基礎構造体と前記フレ
ームとの間に介装されて該フレームを支持し、該基礎構
造体から該フレームへ伝達される水平方向の振動を吸収
して減衰させるように構成されており、前記パッシブ免
震機構は、前記基礎構造体の加速度が第2所定加速度以
上のときに作動し、前記基礎構造体の加速度がこの第2
所定加速度以下のときに作動しないように構成されてお
り、この第2所定加速度は前記第1所定加速度より大き
いことを特徴とする。また、本発明にかかる除振台は、
前記パッシブ免震機構が、前記基礎構造体に対する相対
的な前記フレームの水平移動に対する復元力を発生する
ための復元力発生手段を含んでおり、該復元力発生手段
は、上端が前記フレームに接続され下端が前記基礎構造
体に連結された免震支持ユニットから成り、該免震支持
ユニットは、該免震支持ユニットに加わるその上端と下
端とを相対的に水平方向に変位させる方向の力が所定の
大きさより小さい場合には剪断変形せず、その力が該所
定の大きさより大きい場合には剪断変形するように構成
してあり、それによって、前記パッシブ免震機構が、前
記基礎構造体の加速度が前記第2所定加速度以上のとき
に作動し、前記基礎構造体の加速度が前記第2所定加速
度以下のときに作動しないようにしたことを特徴とす
る。また、本発明にかかる除振台は、前記免震支持ユニ
ットが、その下端が前記基礎構造体に固定連結されてお
り、その上端が、前記フレームと一体に水平方向に移動
可能でしかも該フレームから鉛直方向の荷重が加わらな
いようにして該フレームに接続されていることを特徴と
する。また、本発明にかかる除振台は、前記パッシブ免
震機構が、前記フレームと前記基礎構造体との間に設け
られた摺動機構を含んでおり、該摺動機構は、前記フレ
ームが前記基礎構造体に対して相対的に水平方向に2次
元的に移動可能であるようにしつつ、該除振台の前記フ
レームから上の部分の重量を支えるように構成されてい
ることを特徴とする。
【0006】本発明にかかる除振台によれば、地震によ
る大振動が発生しない限り、パッシブ免震機構が作動し
ないため、パッシブ免震機構の動作がアクティブ除振機
構の動作に悪影響を及ぼすことが無く、一方、大振動が
発生したときには、その大振動がパッシブ免震機構によ
って減衰され、除振台上に載置した精密機械等の装置の
破壊を防ぐことができる。
【0007】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態につい
て添付図面を参照して説明して行く。図1は本発明の実
施の形態にかかる除振台の側面図、図2は同じく平面
図、図3は除振台の制御手段のブロック図である。除振
台10は、建築物に対して固定された基礎構造体である
建物の床12上に設置されており、アクティブ除振機構
14と、パッシブ免震機構16とを備えている。アクテ
ィブ除振機構14は、平面視正方形のフレーム18と、
同じく平面視正方形の除振テーブル20と、8個のアク
チュエータA1〜A8とを含んでおり、それらアクチュ
エータA1〜A8は、フレーム18と除振テーブル20
との間に介装されて除振テーブル20を支持している。
【0008】アクチュエータA1〜A8の各々は、ピア
ゾアクチュエータであり、その一端(基端)がフレーム
18に固定されており、他端(動作端)がラバーブロッ
クを介して除振テーブル20に連結されている。8個の
アクチュエータA1〜A8のうち、4個のアクチュエー
タA1〜A4は水平方向アクチュエータであり、残りの
4個のアクチュエータA5〜A8は鉛直方向アクチュエ
ータである。正方形の除振テーブル20は、軽合金製の
パネルとして形成されており、その大きさは用途に応じ
て様々であるが、具体例としては、例えば、500mm
角〜2000mm角程度の大きさとする。4個の水平方
向アクチュエータA1〜A4は、正方形の除振テーブル
20の四隅に1基ずつ連結されており、図2に示すよう
に、それらのうち2個のアクチュエータA1及びA3は
X方向アクチュエータとして使用され、他の2個のアク
チュエータA2及びA4はY方向アクチュエータとして
使用されている。これら4個の水平方向アクチュエータ
A1〜A4を制御することで、フレーム18に対する相
対的な除振テーブル20の水平方向位置及び水平面内の
回転位置を制御することができる。4個の鉛直方向(Z
方向)アクチュエータA5〜A8も、正方形の除振テー
ブル20の四隅に1基ずつ連結されており、これらアク
チュエータA5〜A8を制御することによって、フレー
ム18に対する相対的な除振テーブル20の高さ及び傾
きを制御することができる。
【0009】アクティブ除振機構14は更に、除振テー
ブル20の下面に取り付けられた、この除振テーブル2
0の加速度を検出する6個の加速度センサS1〜S6を
含んでいる。これら加速度センサのうち3個の加速度セ
ンサS1〜S3は水平方向加速度センサであり、その加
速度検出軸を水平にし、その方向を120度ずつずらし
て配設してある。残りの3個の加速度センサS4〜S6
は鉛直方向加速度センサであり、その加速度検出軸を鉛
直方向に向けて配設してある。3個の水平方向加速度セ
ンサS1〜S3からの検出信号を解析することによっ
て、除振テーブル20の水平方向の加速度及び水平面内
の回転加速度を求めることができる。また、3個の鉛直
方向加速度センサS4〜S6からの検出信号を解析する
ことによって、除振テーブル20の高さ方向の加速度及
び傾き方向の加速度を求めることができる。
【0010】アクティブ除振機構14は更に、図3にブ
ロック図で示した制御手段22を含んでいる。この制御
手段22は、加速度センサS1〜S6の検出出力に基づ
いてアクチュエータA1〜A8を制御することにより、
除振テーブル20の加速度を抑制して除振テーブル20
の除振を達成するための手段である。従って、除振テー
ブル20と、加速度センサS1〜S6と、制御手段22
と、アクチュエータA1〜A8とで、このアクティブ除
振機構14の制御系が構成されている。図3に示すよう
に、制御手段22は、6個の加速度センサS1〜S6の
各々に接続した6個の信号処理回路P1〜P6を含んで
おり、それら信号処理回路P1〜P6は、アクティブ除
振機構14の制御系が良好に応答し得る周波数領域(ダ
イナミックレンジ)から外れる周波数成分を検出出力か
ら除去することにより、不要情報を排除して制御系の安
定性を高める機能を果たしている。
【0011】それら6個の信号処理回路P1〜P6の出
力は、対応する6個のA/DコンバータAD1〜AD6
の各々に入力され、そこでディジタル化された上で、マ
ルチプレクサMXを介してコントローラCTへ入力され
ている。コントローラCTは、適当な制御プログラムを
インストールしたパーソナル・コンピュータで構成する
こともでき、或いはハードウェアで構成した制御装置と
することもできる。コントローラCTには、既知量とし
て、除振テーブル20の質量とその上に載置された質量
との合計である振動質量と、8個のアクチュエータA1
〜A8を除振テーブル20に接続しているラバーブロッ
クの弾性に起因する、除振テーブル20の支持構造中の
ばね要素及び減衰要素の定数とが予め入力されている。
コントローラCTは、それら既知量と、6個の加速度セ
ンサS1〜S6の出力とに基づいて、8個のアクチュエ
ータA1〜A8の夫々の作動量をどのようにすれば除振
テーブル20の加速度を最小にし得るかを算出し、それ
ら作動量を夫々に反映した8つの指令信号をデマルチプ
レクサDMへ常時送出している。
【0012】デマルチプレクサDMは、入力してくるそ
れら8つの指令信号を、8個のD/AコンバータDA1
〜DA8へ分配し、それらD/AコンバータDA1〜D
A8は、受け取った指令信号をアナログ化した上で、ア
クチュエータ駆動回路であるサーボ増幅器SA1〜SA
8へ供給する。それらサーボ増幅器SA1〜SA8は、
受け取った指令信号に応じた大きさの電流を前述のピア
ゾアクチュエータA1〜A8へ供給することで、それら
アクチュエータA1〜A8に、夫々の指令信号に応じた
作動量を発生させる。
【0013】アクティブ除振機構14は、所定加速度ま
での微振動を除振するように構成されており、即ち、加
速度センサS1〜S6のダイナミックレンジも、アクチ
ュエータA1〜A8の容量も、その所定加速度の値に従
って選択されている。この所定加速度を、以下の説明で
は「第1所定加速度」と呼ぶことにする。除振台10
が、以下に詳細に説明するパッシブ免震機構16を備え
ていることから、この第1所定加速度は、比較的小さな
加速度とすることができ、そのためセンサS1〜S6に
ダイナミックレンジの小さなものを使用でき、アクチュ
エータA1〜A8に容量の小さなものを使用できるた
め、除振台10のコストを低減するという観点で有利で
ある。なお、コントローラCTは、第1所定加速度以上
の加速度が検出された場合には、アクチュエータA1〜
A8の動作を停止させることで制御系のループを断ち切
るようにしている。これは、アクティブ除振機構14が
動作を停止するということであり、このようにしている
のは、アクティブ除振機構14の制御が暴走して異常振
動を発生することや、アクチュエータに過大負荷が加わ
ること等を未然に防止するためである。
【0014】パッシブ免震機構16は、建築物に対して
固定された基礎構造体である建物の床12と、フレーム
18との間に介装されており、このフレーム18を支持
している。このパッシブ免震機構16は、比較的大きな
(例えば震度2以上の)地震が発生して、建物が比較的
大きな水平方向の振動を生じたときに、建物の床12か
らフレーム18へ伝達される水平方向の振動を吸収して
減衰させるように構成されている。更に詳細に説明する
と、パッシブ免震機構16はフレーム18と建物の床1
2との間に設けられた摺動機構24を含んでおり、この
摺動機構24は、平面視正方形のフレーム18の四隅に
1つずつ、計4つ備えられた摺動構造から成り、各摺動
構造は、フレーム18の下面に設けられた第1摺接面
と、この第1摺接面と摺接する、建物の床12に設けら
れた第2摺接面とで構成されている。第1摺接面及び第
2摺接面には、それらの一方もしくは両方にテフロン等
の低摩擦材料をコーティングするようにしている。これ
によって、比較的大きな地震が発生して建物の床12が
所定加速度以上の水平方向の地震加速度を発生したとき
に、フレーム18が建物の床12に対して相対的に、水
平方向に移動するようにしており、この所定加速度を以
下の説明では「第2所定加速度」と呼ぶことにする。以
上により、摺動機構24は、フレーム18が建物の床1
2に対して相対的に水平方向に2次元的に移動可能であ
るようにしつつ、除振台10のうちの、フレーム18か
ら上の部分の重量を支えるように構成されている。ここ
で、摺動機構24によってフレーム18から上の部分の
重量を支えるようにしたのは、以下に説明する免震支持
ユニット26とフレーム18との間に、鉛直方向の荷重
(圧縮荷重と引張荷重とのいずれも)が作用しないよう
にするためであり、このようにした理由については後述
する。
【0015】パッシブ免震機構16は更に、建物の床1
2に対する相対的なフレーム18の水平移動に対する復
元力を発生するための復元力発生手段を含んでおり、こ
の復元力発生手段は、建物の床12とフレーム18との
間に介装された免震支持ユニット26から成る。免震支
持ユニット24は、ゴム板と鋼板とを交互に積層して形
成した円柱形積層体の中心軸に沿って孔を設け、その孔
の中に鉛製の円柱体を挿入したものであり、従来公知の
免震支持ユニットと同様のものである。
【0016】免震支持ユニット26は、その下端が建物
の床12にボルト(不図示)で固定連結されており、鉛
製の円柱体(不図示)は鉛直方向に延在している。免震
支持ユニット26の上端には、鉛直ピン(不図示)が埴
設されており、この鉛直ピンが、フレーム18に穿設さ
れた鉛直孔(不図示)の中に嵌合することで、免震支持
ユニット26の上端がフレーム18に接続されている。
この接続態様によれば、フレーム18が建物の床12に
対して相対的に水平移動するときには、免震支持ユニッ
ト26の上端がフレーム18と一体に移動される。一
方、このフレーム18と免震支持ユニット26の上端と
の間の接続は、鉛直方向には互いの位置を拘束しないよ
うになっており、しかも、フレーム18から上の部分の
重量は、前述の摺動機構24によって支えられるため、
免震支持ユニット26には加わらないのである。
【0017】免震支持ユニット26の上端が下端に対し
て相対的に水平移動することによって、この免震支持ユ
ニット26は剪断変形し、その際に鉛製の円柱体が塑性
変形するために振動エネルギが散逸される。また、積層
されたゴム板の内部摩擦によっても振動エネルギが散逸
され、ゴム板の弾性力は、免震支持ユニット26の剪断
変形を復元させる復元力として働く。免震支持ユニット
26は、水平方向に剪断変形するのに伴って、その高さ
も僅かにではあるが変化し、多くの場合、短縮する(上
端が沈み込む)方向に変化する。ただし、先に説明した
ように、フレーム18と免震支持ユニット26の上端と
を、鉛直方向には拘束しないように接続してあるため、
この免震支持ユニット26の高さの変化は、フレーム1
8に対して何ら影響を及ぼさない。尚、既述のごとく、
フレーム18は建物の床12の加速度が第2所定加速度
以下のときには床12に対して静止しているため、第2
所定加速度以上の加速度が発生しない限り免震支持ユニ
ット26は作動しない。
【0018】第2所定加速度の大きさは、後述するよう
に、例えば震度2程度の地震に伴う加速度(10ガル〜
数十ガル程度)に設定するようにしており、一方、アク
ティブ除振機構14がその加速度までの微振動を除振す
るように構成される前述の第1所定加速度は、数ガル程
度に設定するようにしている。従って第2所定加速度は
第1所定加速度より大きい。このように設定することに
より、アクティブ除振機構14が除振機能を果たす小加
速度領域では、パッシブ免震機構16が作動しないため
アクティブ除振機構14が高精度で機能することがで
き、一方、パッシブ免震機構16が作動する大加速度領
域では、アクティブ除振機構14は動作を停止するが、
パッシブ免震機構16の働きにより、除振テーブル20
上の装置が大振動によって損傷ないし破壊されるという
事態が効果的に防止される。
【0019】更に詳しく説明すると、先に露光装置に即
して説明したように、除振台10に作用する振動には大
きく分けて次の3種類の振動がある。 (1)除振台10の外部環境に通常的に発生している微
振動(これには、交通振動、周辺の建設工事の振動、建
物内の機器の作動による振動、建物内の歩行による振動
等が含まれる)。 (2)除振台10に載置されている装置自体が発生する
微振動。 (3)地震による振動。 これらのうち、(1)及び(2)の微振動しか存在して
いないときには、パッシブ免震機構16が作動しないた
め、実質的にフレーム18が建物の床12に直接固定さ
れているのと同じことになり、このとき、それら微振動
はアクティブ除振機構14によって効果的に除振され
る。また、上記(3)の地震による振動は、直下形地震
の場合を除いて水平方向の振動として発生するが、その
振動の振幅及び加速度は微細なものから大きなものまで
様々である。その振動の加速度の大きさが第2所定加速
度以上のときには、フレーム18が建物の床12に対し
て相対的に、水平方向に振動するため、免震支持ユニッ
ト26が変形し、従ってパッシブ免震機構16が作動す
る。このパッシブ免震機構16の働きによって、建物の
床12からフレーム18へ伝達される加速度が小さく抑
えられるため、除振テーブル20上に載置した装置の損
傷ないし破壊が効果的に防止される。尚、このような大
きな振動が発生したときは、先に説明したように、アク
ティブ除振機構14はその振動の発生と同時に動作を停
止している。従って、例えば除振テーブル20上の装置
が半導体の製造装置であった場合には、その地震の発生
時に製造されていた製品は不良品になると予期される
が、そのような不良品は最終検査工程ではねればよく、
たとえ地震発生時に不良品が発生しても、それが最終的
な製品歩留まりに与える影響は僅かなものでしかない。
一方、発生した地震が小さく、その地震による振動の加
速度が第2所定加速度以下である場合には、パッシブ免
震機構16は作動しないが、そのような小さな加速度で
は、除振テーブル20上に載置した装置が破損するおそ
れはない。また、地震による振動の加速度が第2所定加
速度以下であっても、それが第1所定加速度以上であれ
ばアクティブ除振機構14は動作を停止するため、アク
ティブ除振機構14の制御の暴走によって除振テーブル
20の振動が逆に強められるという事態に陥るおそれも
ない。従って、静止摩擦の大きさによって第2所定加速
度を規定している前述の摺動機構24は、通常的に発生
する微振動に対応した小さな加速度しか作用しないとき
にはパッシブ免震機構16が作動せず、大きな地震に伴
う大きな加速度が作用したときにのみパッシブ免震機構
16が作動するように、このパッシブ免震機構16にト
リガ機能を持たせる役割を果たしている。
【0020】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
にかかる除振台によれば、地震による大振動が発生しな
い限り、パッシブ免震機構が作動しないため、パッシブ
免震機構の動作がアクティブ除振機構の動作に悪影響を
及ぼすことがない。一方、大振動が発生したときには、
その大振動がパッシブ免震機構によって減衰されるた
め、除振テーブル上に載置した装置が地震の大振動によ
って損傷ないし破壊されるという事態も効果的に防止さ
れる。しかも、使用する加速度センサはダイナミックレ
ンジの広いものであることを要さず、アクチュエータは
大容量のものであることを要しないため、簡明で低コス
トの構成によって以上が達成される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態にかかる除振台の側面図で
ある。
【図2】除振台の平面図である。
【図3】除振台の制御手段のブロック図である。
【符号の説明】
10 除振台 12 基礎構造体(建物の床) 14 アクティブ除振機構 16 パッシブ免震機構 18 フレーム 20 除振テーブル 22 制御手段 24 摺動機構 26 免震支持ユニット A1〜A8 アクチュエータ S1〜S6 加速度センサ
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年9月30日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項2
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正内容】
【0005】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明にかかる除振台は、アクティブ除振機構と、
パッシブ免震機構とを備え、前記アクティブ除振機構
は、フレームと、除振テーブルと、前記フレームと前記
除振テーブルとの間に介装されて該除振テーブルを支持
する複数のアクチュエータと、前記除振テーブルの加速
度を検出する複数のセンサと、前記複数のセンサの検出
出力に基づいて前記複数のアクチュエータを制御するこ
とにより前記除振テーブルの加速度を抑制して前記除振
テーブルの除振を達成する制御手段とを含んでおり、前
記アクティブ除振機構は、第1所定加速度までの微振動
を除振するように構成されており、前記パッシブ免震機
構は、建築物に対して固定された基礎構造体と前記フレ
ームとの間に介装されて該フレームを支持し、該基礎構
造体から該フレームへ伝達される水平方向の振動を吸収
して減衰させるように構成されており、前記パッシブ免
震機構は、前記基礎構造体の加速度が第2所定加速度以
上のときに作動し、前記基礎構造体の加速度がこの第2
所定加速度以下のときに作動しないように構成されてお
り、この第2所定加速度は前記第1所定加速度より大き
いことを特徴とする。また、本発明にかかる除振台は、
前記パッシブ免震機構が、前記基礎構造体に対する相対
的な前記フレームの水平移動に対する復元力を発生する
ための復元力発生手段を含んでおり、該復元力発生手段
は、上端が前記フレームに接続され下端が前記基礎構造
体に連結された免震支持ユニットから成ることを特徴と
する。また、本発明にかかる除振台は、前記免震支持ユ
ニットが、その下端が前記基礎構造体に固定連結されて
おり、その上端が、前記フレームと一体に水平方向に移
動可能でしかも該フレームから鉛直方向の荷重が加わら
ないようにして該フレームに接続されていることを特徴
とする。また、本発明にかかる除振台は、前記パッシブ
免震機構が、前記フレームと前記基礎構造体との間に設
けられた摺動機構を含んでおり、該摺動機構は、前記フ
レームが前記基礎構造体に対して相対的に水平方向に2
次元的に移動可能であるようにしつつ、該除振台の前記
フレームから上の部分の重量を支えるように構成されて
いることを特徴とする。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アクティブ除振機構と、パッシブ免震機
    構とを備え、 前記アクティブ除振機構は、フレームと、除振テーブル
    と、前記フレームと前記除振テーブルとの間に介装され
    て該除振テーブルを支持する複数のアクチュエータと、
    前記除振テーブルの加速度を検出する複数のセンサと、
    前記複数のセンサの検出出力に基づいて前記複数のアク
    チュエータを制御することにより前記除振テーブルの加
    速度を抑制して前記除振テーブルの除振を達成する制御
    手段とを含んでおり、 前記アクティブ除振機構は、第1所定加速度までの微振
    動を除振するように構成されており、 前記パッシブ免震機構は、建築物に対して固定された基
    礎構造体と前記フレームとの間に介装されて該フレーム
    を支持し、該基礎構造体から該フレームへ伝達される水
    平方向の振動を吸収して減衰させるように構成されてお
    り、 前記パッシブ免震機構は、前記基礎構造体の加速度が第
    2所定加速度以上のときに作動し、前記基礎構造体の加
    速度がこの第2所定加速度以下のときに作動しないよう
    に構成されており、この第2所定加速度は前記第1所定
    加速度より大きい、 ことを特徴とする除振台。
  2. 【請求項2】 前記パッシブ免震機構は、前記基礎構造
    体に対する相対的な前記フレームの水平移動に対する復
    元力を発生するための復元力発生手段を含んでおり、該
    復元力発生手段は、上端が前記フレームに接続され下端
    が前記基礎構造体に連結された免震支持ユニットから成
    り、該免震支持ユニットは、該免震支持ユニットに加わ
    るその上端と下端とを相対的に水平方向に変位させる方
    向の力が所定の大きさより小さい場合には剪断変形せ
    ず、その力が該所定の大きさより大きい場合には剪断変
    形するように構成してあり、それによって、前記パッシ
    ブ免震機構が、前記基礎構造体の加速度が前記第2所定
    加速度以上のときに作動し、前記基礎構造体の加速度が
    前記第2所定加速度以下のときに作動しないようにした
    請求項1記載の除振台。
  3. 【請求項3】 前記免震支持ユニットは、その下端が前
    記基礎構造体に固定連結されており、その上端が、前記
    フレームと一体に水平方向に移動可能でしかも該フレー
    ムから鉛直方向の荷重が加わらないようにして該フレー
    ムに接続されている請求項2記載の除振台。
  4. 【請求項4】 前記パッシブ免震機構は、前記フレーム
    と前記基礎構造体との間に設けられた摺動機構を含んで
    おり、該摺動機構は、前記フレームが前記基礎構造体に
    対して相対的に水平方向に2次元的に移動可能であるよ
    うにしつつ、該除振台の前記フレームから上の部分の重
    量を支えるように構成されている請求項3記載の除振
    台。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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