JPH1165005A - 放射線画像情報読取方法および装置 - Google Patents

放射線画像情報読取方法および装置

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JPH1165005A
JPH1165005A JP9228158A JP22815897A JPH1165005A JP H1165005 A JPH1165005 A JP H1165005A JP 9228158 A JP9228158 A JP 9228158A JP 22815897 A JP22815897 A JP 22815897A JP H1165005 A JPH1165005 A JP H1165005A
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哲 荒川
Hiroaki Yasuda
裕昭 安田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 放射線画像情報読取方法および装置におい
て、素抜け部から発光する輝尽発光光による輝尽発光残
光の低減を図る。 【解決手段】 放射線画像情報の素抜け部から発光され
る輝尽発光光Bの光量が、光電変換手段20の画像収録可
能域Lの上限に対応する光量より大きくなるように、先
読み手段50により得られた画像情報に基づいて、光電変
換手段20の高圧電圧HVを感度設定手段30により調整して
読取感度を設定する。本読みに際しては、モニタ回路42
により光電変換手段20の出力信号V1を監視しながら、素
抜け部から発光される輝尽発光光Bを読み取った信号レ
ベルが、光電変換手段20の読取信号域の上限より大きい
範囲内で小さくなるように、レーザ光源11から出射され
たレーザ光Aの光路上に配されたAOM46によって強度
変調を行うことにより、レーザ光Aのシート1への照射
エネルギを制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、医療診断等に用い
られる蓄積性螢光体利用の放射線画像読取方法および装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】放射線画像情報が蓄積記録された蓄積性
蛍光記録媒体(例えば、蓄積性蛍光体シート等。以下、
単に「記録媒体」と称す。)にX線等の励起光を照射
し、この記録媒体に蓄積記録された前記放射線画像情報
に応じて輝尽発光する輝尽発光光を検出してこの放射線
画像情報を読み取る画像情報読取装置の一種である放射
線画像情報読取装置が知られている(特開昭62-18536号
等)。
【0003】このような放射線画像情報読取装置におい
て、放射線画像情報が蓄積記録された記録媒体から放射
線画像情報を読み取る具体的な方法として、例えば、記
録媒体上をレーザビーム等の光ビームで2次元的に走査
し、そのときに発生された輝尽発光光をフォトマル等の
光電変換手段で時系列的に読み取って画像信号を得る方
法がある。
【0004】ところで、記録媒体は励起光を照射すると
蛍光体中に蓄積されている放射線エネルギーを輝尽発光
光として放出する性質を有するが、輝尽発光光は励起光
照射開始時点から急速に(例えば数ns後に)ほぼ最高の
発光強度に達し、その後発光強度はゆっくりと低下し、
励起光照射が終わってもいわゆる残光としてその蛍光体
特有の応答時間だけ発光が続くという性質を有している
(このような残光を輝尽発光残光と称している。)。し
たがって、記録媒体を励起光で走査し、時系列的に発光
された輝尽発光光を光電的に読み取ると、励起光照射中
の画素からの発光成分ばかりでなく、既に励起光の照射
が終わった画素からの残光成分も照射中の画素の放射線
画像情報成分として読み取ることになるので、画素間の
信号の分離が完全になされず、得られる画像の鮮鋭度が
低下してしまう。したがって、励起に対して輝尽発光残
光の長い蛍光体を使用した場合には、画像の鮮鋭度が低
下し、実用上十分に満足のいく高い鮮鋭度を有する放射
線画像を得ることができない。
【0005】また、このような現象は記録媒体への単位
面積当たりの励起光の照射量(照射エネルギ)言い換え
れば輝尽発光光の発光量におよそ比例して生じるもので
あり、これより、例えば、輝尽発光光の高発光量の部分
に引き続いて低発光量の部分が存在する場合において
は、高発光量の画素からの残光成分が低発光量の画素の
信号成分として本来の信号成分に重畳されて読み取られ
る。このため高発光量の部分に引き続いて低発光量の部
分が読み取られる場合に低発光量部分の信号差が小さく
なり、相対的にコントラストが低下した画像として観察
されるようになる。すなわち、画像信号のS/Nを劣化
させる原因にもなる。
【0006】上記のような輝尽発光残光の問題を解決す
る方法として、例えば、励起光の走査によって得られた
画素単位の時系列信号に、その信号の微分値を加算する
ことにより、記録媒体の輝尽発光光の応答特性(例え
ば、減衰特性)による画素単位の信号間の干渉を電気的
に補正する方法が提案されている(特公平2-15154号参
照))。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記特
公平2-15154号にて提案されている方法は、輝尽発光光
の応答特性を考慮して、数値演算により画素単位の信号
間の干渉を補正するものであり多大な計算を必要とする
という問題があり、さらに放射線画像の鮮鋭度の低下や
コントラストの低下を解消し得るものの、残光成分を演
算によって除去しているに過ぎず、画像信号としてはS
/Nの劣化という問題を解消することはできない。
【0008】本発明は上記の事情に鑑みてなされたもの
であり、上記のような輝尽発光残光の問題を、S/Nの
劣化という問題をも含めて、簡易な方法で解消すること
ができ、走査速度を高めたりしても高速且つ高精度で読
み取りのできる放射線画像情報読取方法および装置を提
供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明にかかる放射線画
像情報読取方法は、被写体の放射線画像情報が蓄積記録
された蓄積性蛍光記録媒体に励起光を照射して、該記録
媒体から輝尽発光光を発光せしめ、前記記録媒体から発
光される前記輝尽発光光を光電変換手段で読み取ること
により、前記被写体の画像情報を読み取る放射線画像情
報読取方法であって、前記記録媒体に蓄積記録された前
記放射線画像情報の素抜け部から発光される前記輝尽発
光光の光量が、前記光電変換手段の画像収録可能域の上
限に対応する光量より大きくなるように、該光電変換手
段の読取感度を設定し、前記光電変換手段により前記素
抜け部から発光される前記輝尽発光光を読み取った信号
レベルが、該光電変換手段の読取信号域の上限より大き
い範囲内で小さくなるように、前記励起光の照射エネル
ギを制御することを特徴とするものである。
【0010】ここで「素抜け部」とあるのは、記録時に
おいて、放射線が被写体を透過せずに、前記記録媒体に
直接爆射された部分をいう。また、「画像収録可能域」
とあるのは、前記光電変換手段が信号として出力できる
記録媒体から発光される所望とする輝尽発光光の光量の
範囲を意味する。
【0011】また、「励起光の照射エネルギを制御す
る」とあるのは、前記記録媒体が単位面積当たりに受け
る励起光の有効エネルギを制御することを意味し、例え
ば、レーザ光源等の励起光光源より放射された励起光を
その光路においてAOM(音響光学光変調器)等によっ
て減衰させる方法、半導体レーザ等の場合に入力電圧を
制御することによって光量を制御する方法或いはレーザ
光の走査速度を速くする方法等が挙げられる。
【0012】上記本発明にかかる放射線画像情報読取方
法においては、前記被写体の画像情報の読み取りに先立
って、前記記録媒体から発光される輝尽発光光の先読み
を行い、該先読みにより得られた画像情報に基づいて前
記読取感度を設定することが望ましい。
【0013】ここで、「先読み」とあるのは、前記記録
媒体から画像情報を読み取るいわゆる本読みに先立っ
て、予め記録媒体に蓄積記録されている画像情報の概略
を把握するもので、例えば、本読みの際の励起光よりも
低レベルの励起光により記録媒体を照射(例えば、走
査)し、この照射により記録媒体から発せられる輝尽発
光光を読み取ることを意味する。この「先読み」は、こ
の技術分野では周知の手法であり、多数の公報に記載が
ある(例えば、特開昭58-67241号,特開昭58-67243号,
特開昭58-83937号等参照) また、上記本発明にかかる放射線画像情報読取方法にお
いては、前記被写体の複数の異なる撮影メニューに対応
させて、複数の前記読取感度の感度レベルを予め登録
し、登録された複数の感度レベルの中から、読み取られ
る放射線画像情報の撮影メニューに対応する前記感度レ
ベルを、前記読取感度として設定するようにしてもかま
わない。
【0014】ここで、「撮影メニュー」とあるのは、撮
影部位や撮影方法を意味し、例えば、胸部撮影,頭部撮
影,血管造影撮影等が挙げられる。
【0015】一方、本発明にかかる放射線画像情報読取
装置は、被写体の放射線画像情報が蓄積記録された蓄積
性蛍光記録媒体に励起光を照射して該記録媒体から輝尽
発光光を発光せしめる励起光照射手段と、前記記録媒体
から発光された前記輝尽発光光を読み取る光電変換手段
とを備えた放射線画像情報読取装置であって、前記記録
媒体に蓄積記録された前記放射線画像情報の素抜け部か
ら発光される前記輝尽発光光の光量が、前記光電変換手
段の画像収録可能域の上限に対応する光量より大きくな
るように、該光電変換手段の読取感度を設定する感度設
定手段と、前記光電変換手段で前記素抜け部から発光さ
れる前記輝尽発光光を読み取った信号レベルが該光電変
換手段の読取信号域の上限より大きい範囲内で小さくな
るように、前記励起光の照射エネルギを制御する照射エ
ネルギ制御手段とを備えたことを特徴とするものであ
る。
【0016】上記本発明にかかる放射線画像情報読取装
置においては、前記被写体の画像情報の読み取りに先立
って、前記記録媒体から発光される輝尽発光光の先読み
を行う先読み手段を備え、前記感度設定手段が、該先読
みにより得られた画像情報に基づいて前記読取感度を設
定するものであることが望ましい。
【0017】また、上記本発明にかかる放射線画像情報
読取装置においては、前記被写体の複数の異なる撮影メ
ニューに対応させて、複数の前記読取感度の感度レベル
を予め登録しておく登録手段を備え、前記感度設定手段
が、登録された複数の感度レベルの中から、読み取られ
る放射線画像情報の撮影メニューに対応する前記感度レ
ベルを、前記読取感度として設定するものとしてもかま
わない。
【0018】
【発明の効果】本発明にかかる放射線画像情報読取方法
および装置によれば、放射線画像情報の素抜け部から発
光される輝尽発光光の光量が、光電変換手段の画像収録
可能域の上限に対応する光量より大きくなるように、光
電変換手段の読取感度を設定して、光電変換手段により
素抜け部から発光される輝尽発光光を検出した信号レベ
ルが、光電変換手段の読取信号域の上限より大きい範囲
内で小さくなるように、そして素抜け部以外は正常なレ
ベルとなるように励起光の照射エネルギを制御するよう
にしているので、素抜け部以外から発光される輝尽発光
光を正常レベルに保ったまま、素抜け部から発光する輝
尽発光光による残光成分を低減することができ、また、
残光成分そのものを低減させているから、残光成分に起
因するノイズを少なくすることができ、読取信号のS/
Nを改善することも可能となる。また、素抜け部以外は
正常レベルの励起光とすることができるから、診断に際
して必要とされる被写体部の画像情報は適正な品位でも
って得ることができきる。
【0019】また、本読みに先立って先読みを行い読取
感度の設定をするようにすれば、より容易に読取条件の
設定を行うことが可能となる。また、撮影メニューに応
じて読取感度を自動的に設定するようにすることもで
き、このようにすれば簡単に読取条件の設定を行うこと
ができるようになる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明にかかる放射線画像
情報読取方法および装置の具体的な実施の形態について
図面を参照して説明する。
【0021】図1は本発明にかかる放射線画像情報読取
装置の概略構成を示すブロック図である。本構成による
放射線画像情報読取装置は、励起光(レーザ光A)をシ
ート1上に走査させて照射する励起光照射手段10、レー
ザ光Aを受けてシート1から発せられる輝尽発光光Bを
光電的に読み取り電気信号(画像信号)に変換する光電
変換手段20、光電変換手段20により読み取られた画像信
号V0に所定の画像信号処理を施す信号処理手段30、光電
変換手段20の読取感度を設定する感度設定手段30、レー
ザ光Aのシート1への単位面積当たりの照射量(照射エ
ネルギ)を制御する照射エネルギ制御手段40、先読み手
段50、およびシート1を載置して図中矢印X0,X1に示す
ように矢印Yと垂直で且つ前後に搬送可能な搬送手段60
とから構成されている。
【0022】励起光照射手段10は、所定の波長のレーザ
光Aを出射する半導体励起固体レーザのSHGレーザか
らなるレーザ光源11、この出射されたレーザ光Aを反射
偏向する回転多面鏡12、この回転多面鏡12を回転駆動す
るモータ13、レーザ光Aを集光するfθレンズ14、集光
されたレーザ光Aを反射して向きを変える反射光学系15
からなる励起光照射手段とからなる。
【0023】光電変換手段20は、レーザ光Aの照射によ
ってシート1上に蓄積記録されている放射線画像情報に
応じた光量で発光する輝尽発光光Bを集光する光ガイド
22、集光された輝尽発光光Bを増幅して光電変換するフ
ォトマル24とからなる。
【0024】信号処理手段30は、対数増幅器32、A/D
変換回路33、画像信号処理回路34とからなり、シート1
上に蓄積記録された放射線画像情報が、光電変換手段20
により読み取られて、該信号処理手段30において所定の
信号処理が成された後、可視画像として表示装置(図示
せず)に表示されたり、或いはデジタルデータとして記
憶装置(図示せず)に記憶され後の処理に供される。
【0025】照射エネルギ制御手段40は、対数増幅器32
の出力信号V1を監視するモニタ回路42、励起系制御回路
44、レーザ光源11から出射されたレーザ光Aを強度変調
するAOM(音響光学光変調器)46とからなる。
【0026】次に本実施の形態の放射線画像情報読取装
置の作用について説明する。図示しない放射線画像情報
記録装置等によって放射線画像情報が蓄積記録されたシ
ート1は、搬送手段60に載置されて図中矢印X0方向に搬
送され、励起光照射手段10、光電変換手段20からなる読
取部に搬入される。読取部においては、レーザ光源11よ
り出射したレーザ光Aは光路上に配されたAOM46を通
過し、モータ13により高速回転駆動される回転多面鏡12
により所定の方向に偏向され、この偏向されたレーザ光
Aはfθレンズ14により集光され、さらに反射光学系15
により反射されてシート1を照射する。このとき回転多
面鏡12の矢印K方向への回転により、レーザ光Aはシー
ト1を矢印Y方向に主走査し、シート1は、この主走査
と搬送手段60の矢印X方向への移動(副走査)とが組み
合わされて、均一にレーザ光Aを照射される。
【0027】レーザ光Aが照射されたシート1の表面か
らは、蓄積記録された放射線画像情報に応じた輝尽発光
光Bが発光し、この輝尽発光光Bはシート1の上面に配
された光ガイド22によって集光されて、光電変換手段24
により光電変換されることによって、シート1に記録さ
れた画像情報を担持する画像信号V0が読み取られる。
【0028】次に、当該放射線画像情報読取装置の読取
条件を決定する方法について説明する。なお、読取条件
とは、光電変換手段20により読み取られた輝尽発光光B
の画像情報範囲の最大輝尽発光光量S1および最小輝尽発
光光量S2が、夫々可視画像として適正な濃度範囲で表示
されるように、信号処理手段30における入力信号範囲の
最大信号レベルQ1および最小信号レベルQ2に対応するよ
うに、読み取りにおける輝尽発光光Bの光量と当該放射
線画像情報読取装置の出力との関係に影響を与える各種
条件、例えば、入出力の関係を定める読取感度、スケー
ルファクタ、或いは読み取りにおける励起光の照射エネ
ルギ等を意味する。
【0029】本構成例では、通常の画像情報の読み取り
(本読み)に先だって、本読みにおいて用いられるレー
ザ光Aよりも低いエネルギのレーザ光Aをシート1に照
射して、放射線画像情報を読み取る先読みを行い、この
先読みにより得られた画像情報に基づいて後述のような
解析を行って本読みにおける読取条件を決定する。以
下、この方法について説明する。
【0030】先読みのための励起光照射手段や搬送手段
は、本構成例においては特に専用で設けておらず、以下
のようにレーザ光Aの照射エネルギを低下させる点を除
いては、本読みと略同様の読み取りを行うことによっ
て、この先読みが行われる。まず、AOM46によりレー
ザ光源11から出射されたレーザ光Aを強度変調すること
により、レーザ光Aのシート1への照射強度を弱めて、
レーザ光Aのシート1を照射する単位面積当たりの照射
エネルギを本読みのときよりも減衰させる。このような
状態で、上述のようにシート1上をレーザ光で走査し、
これにより発せられる輝尽発光光Bを光電変換手段20で
読み取って、この先読みにより得られた画像信号V0を対
数増幅回路32により対数化する。対数化された画像信号
V1はA/D変換器33によりデジタル化された画像信号V2
に変換され、この画像信号V2は先読み手段50に送られ
る。なお、本構成例のように先読みに際して本読みと同
様の手段を用いることなく、先読みのための励起光照射
手段や搬送手段先読み手段を本読み用のそれらとは別個
に専用に設ける構成をとることができることは勿論であ
る(例えば、特開平4−1745号参照)。また、レー
ザ光Aのシート1を照射する単位面積当たりの照射エネ
ルギを本読みのときよりも減衰させる方法として、本構
成例ではレーザ光Aのシート1への照射強度を弱める方
法を採っているが、必ずしもこのようなものに限らず、
本読みに先立って予めシート1に蓄積記録されている画
像情報の概略を把握し、これに基づいて後述のような読
取条件を決定し得るものである限りいかなる方法を用い
てもかまわない。
【0031】図2は先読みにより得られた画像情報に基
づいて、先読み手段50において、本読みにおける光電変
換手段20の読取条件(特に、読取感度)を決定する例を
示したものである。先読みにより得られた画像信号V2
は、画素毎の画像信号の強度のヒストグラム(すなわち
輝尽発光光量のヒストグラム)を作成するヒストグラム
作成手段54に送られる。ヒストグラム作成手段54におい
て作成されたヒストグラムはヒストグラム解析手段56に
送られて解析される。図3(A)は胸部撮影の場合のヒスト
グラムのパターンを表したものであり、このうち、例え
ばFは縦隔部、Gは心臓部、Hは肺野部、Iは皮膚およ
び軟部、Jは被写体外(すなわち素抜け部)であること
を知ることができ、このようにヒストグラムを解析する
ことにより、シート全体に蓄積された蓄積エネルギの概
要、すなわち所望画像情報範囲(例えば縦隔部から軟部
まで)である最大輝尽発光光量S1および最小輝尽発光光
量S2を求めることができ、これに基づいて以下のように
して光電変換手段20の読取感度が設定される。なお、図
3(B)はヒストグラム作成手段54において作成されたヒス
トグラムを、輝尽発光光Bの光量と光電変換手段20の出
力値との関係を示す図上に表したものである。この図3
(B)において、横軸はシート1の輝尽発光光Bの光量を
示し、縦軸は光電変換手段20の出力値をデジタル値(つ
まり、A/D変換回路33の出力信号V2)で示したもので
ある。
【0032】このようにして、先読みにより輝尽発光光
量のヒストグラムを作成し、ヒストグラムから所望画像
情報範囲の最大輝尽発光光量S1および最小輝尽発光光量
S2を求め、S1,S2が夫々適正な出力画像となるようにS
1,S2に対応して信号処理手段30の入力信号範囲(すな
わち光電変換手段20の出力信号範囲)であるQ1,Q2を決
定する。
【0033】所望とする輝尽発光光量の範囲の大きさ
(S1−S2)に応じて、求められたS1,S2およびQ1,Q2か
ら表されるスケールファクタを変化させることによっ
て、常時信号処理手段30への入力信号レベルの範囲の大
きさを所望入力信号レベルの大きさ(Q1−Q2)に一致さ
せることができる。次に、常時入力信号レベルの範囲の
位置を所望入力信号レベルの範囲の位置に一致するよう
に読取感度を変化させる。
【0034】本構成例では、光電変換手段20で読み取ら
れた画像信号V0を対数増幅器32で対数化し、この対数化
された画像信号V1をA/D変換回路33で10ビット分(デ
ジタル値0から1023)のデジタル信号V2とする。そこ
で、光電変換手段20が画像信号として出力できるシート
1から発光される輝尽発光光Bの光量の範囲の大きさ
(S1−S2)を、この10ビット分のデジタル信号V2にと対
応するように、かつ、シート1に蓄積記録された放射線
画像情報の素抜け部(図3(A)のJ部)から発光される輝
尽発光光Bの光量(図3(B)のS3)が、光電変換手段20の
画像収録可能域(本例では、デジタル値0から1023を与
え得る輝尽発光光量の範囲)Lの上限に対応する光量よ
り大きくなるように読取感度を設定する。読取感度は光
電変換手段20の高圧電圧HVを変化させることによって調
整することができる。そこで、上記のようにして求めら
れたヒストグラム解析に基づく制御信号V3を求め、この
制御信号V3を感度設定手段30に送り、光電変換手段20に
印加される高圧電圧HVを変更することによって、光電変
換手段20の読取感度を設定する。
【0035】なお、このような先読みにおいて後述の本
読みにおける素抜け部以外の画像領域を走査していると
き(以下「定常状態」と称する。)のレーザ光Aの照射
量P0を予め求めておくこともできる。
【0036】次に図4を参照して、本読みにおいてレー
ザ光Aのシート1への照射量を制御する方法について説
明する。まず、上記のようにして読取感度が設定された
ら、本読みを行うに先だって、搬送手段60の搬送方向を
逆転させて(図1のX1方向)、シート1を元の位置(先
読みを行う前の位置)に戻しておく。最初は、レーザ光
Bの照射量を本読みにおける定常状態の値P0に設定して
おく。この値P0は、上述のように先読みよって求められ
たヒストグラムを解析することにより求めることもでき
るし、撮影メニューに対応させて所定の値を設定するこ
ともできる。このような状態で、上述のようにしてレー
ザ光Aをシート1上に走査させ、シート1に蓄積記録さ
れている放射線画像情報を光電変換手段20で読み取る。
【0037】図4(A)はシート1上に蓄積記録されている
被写体像K0を示したものであり、K1が素抜け部である。
また、図4(B)はレーザ光Aが図4(A)の破線部分を走査し
たときにシート1から発せられる輝尽発光光Bの光量値
の変化を示すものであり、図4(C)はシート1上に照射さ
れるレーザ光Aの単位面積当たりの照射量、すなわちレ
ーザ光Aの照射エネルギの変化を示すものであり、図4
(D)は光電変換手段20で読み取られた画像信号(本構成
では、対数増幅器32の出力V1)の変化を示したものであ
る。また、図4(E)はこの画像信号V1をA/D変換回路33
でデジタル化した値V2の変化を示したものである。な
お、図4(B)〜(E) において実線で示されているのは、本
願発明にかかる励起光制御、すなわちレーザ光Bのシー
ト1への照射量を制御するということを行わない場合の
特性を示している。
【0038】モニタ回路42により対数増幅器32の出力信
号V1を監視し、モニタ回路42の出力に基づいて素抜け部
K1から発光される輝尽発光光Bの光量を検出した出力信
号レベルが、光電変換手段20の読取信号域の上限より大
きい範囲内でできるだけ小さくなるように、励起系制御
回路44によってAOM46を制御してレーザ光Aの光量を
減衰させる。このようにして、AOM46を通過したレー
ザ光Aの光量を変化させる(減衰させる)ことによっ
て、レーザ光Aのシート1に照射される単位面積当たり
の照射量、すなわちシート1上のレーザ光Aの励起エネ
ルギを低下させることができる。上述のように、輝尽発
光光の発光量はシート1の単位面積当たりの励起光(レ
ーザ光A)のエネルギ量によって変化するから、モニタ
回路42で画像信号V1を監視することにより、素抜け部K1
において輝尽発光光Bの光量が多いということを励起系
制御回路44が判断したら、AOM46を通過したレーザ光
Aの光量を減衰させることによって、素抜け部K1から発
せられる輝尽発光光の光量を低下させることができる。
このような走査を繰り返すことによって、素抜け部K1か
ら発せられる輝尽発光光の光量は急速に低下する。上述
のように、輝尽発光光の光量が少なければ少ないほど輝
尽発光残光も少なくなるので、従来問題となっていた輝
尽発光残光の問題から解消され、高速且つ正確な読み取
りを実現することができるようになる。また、励起光
(レーザ光A)を減衰させて輝尽発光残光そのものの発
生を防止しているので、S/Nの改善をも成し得るよう
になる。上記のように励起光の制御を行ったときの輝尽
発光光Bの光量の変化等を図4(B)〜4(E)では破線で示
す。
【0039】一方、素抜け部以外の所K0においては、レ
ーザ光Aの照射エネルギは定常状態の値P0とすることに
より、診断に際して必要とされる画像情報としては適正
な信号レベルで画像信号V1等を得ることができるから、
適正な階調でもって可視画像として表示装置に表示させ
ることができる。
【0040】上記説明は、励起光(レーザ光A)のエネ
ルギ量を制御するに際して、シート1に照射される光量
をAOM46によって減衰させる方法について説明した
が、必ずしもこれに限るものではなく、レーザ光源11と
して可視半導体レーザを使用し、該可視半導体レーザよ
り発せられるレーザ光Aの発光強度を直接に強度変調す
るように構成することもでき、さらに、搬送手段60によ
り搬送速度を変える、或いはレーザ光Aの走査速度を変
える等、励起光のシート1に対する相対的な速度を変え
るという方法を用いることもできる。
【0041】また、上記説明は光電変換手段20の読取感
度を設定するに際して、本読みに先立って先読みを行う
方法について説明したが、必ずしも先読みを行うもので
ある必要はない。例えば、被写体が胸部であるとか、心
臓部であるとかいった、被写体の撮影メニューによって
読み取りに際しての望ましい読取感度のレベルが予め判
るので、これら被写体の複数の異なる撮影メニューに対
応させて、複数の読取感度の感度レベルを予め登録して
おき、登録された複数の感度レベルの中から、読み取ら
れる放射線画像情報の撮影メニューに対応する感度レベ
ルをもって、読取感度として設定するようにしてもよ
い。
【0042】なお、読み取りの終了したシートの残留エ
ネルギーを消去するに際して、読取信号のレベルに対し
て所定の信号処理を行って、消去エネルギの算出を行う
ことがあるが、このような場合に本願発明を適用する
と、素抜け部の信号レベルが低下して読み取られるた
め、従来の算出方法をそのまま用いたのでは、正しい消
去エネルギのレベルを算出できない恐れがある。一方、
本願発明のように励起光のエネルギ量を制御することに
より、素抜け部K1から発光される輝尽発光光は、光電変
換手段20の読取信号域の上限より大きい範囲内でできる
だけ小さくなるように制御されるから、むしろ素抜け部
の読取信号レベルが大きくて光電変換手段の読み取りの
線形範囲を越えるという問題から解消されるようにな
り、正しい信号レベルを認識できなくなるという問題が
なくなる。そのため、励起光をどれだけ減衰させたかと
いう情報を、消去エネルギを算出する際に参照すること
によって、従来より精度のよい消去エネルギの算出を行
うことも可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる放射線画像情報読取装置の概略
ブロック図
【図2】上記放射線画像情報読取装置の先読み手段の作
用について説明する図
【図3】輝尽発光光の光量と光電変換手段で読み取った
信号との関係を表す図
【図4】励起光のエネルギの制御方法を説明する図
【符号の説明】
10 励起光照射手段 20 光電変換手段 30 信号処理手段 40 照射エネルギ制御手段 50 先読み手段

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被写体の放射線画像情報が蓄積記録され
    た蓄積性蛍光記録媒体に励起光を照射して、該記録媒体
    から輝尽発光光を発光せしめ、前記記録媒体から発光さ
    れる前記輝尽発光光を光電変換手段で読み取ることによ
    り、前記被写体の画像情報を読み取る放射線画像情報読
    取方法において、 前記記録媒体に蓄積記録された前記放射線画像情報の素
    抜け部から発光される前記輝尽発光光の光量が、前記光
    電変換手段の画像収録可能域の上限に対応する光量より
    大きくなるように、該光電変換手段の読取感度を設定
    し、 前記光電変換手段により前記素抜け部から発光される前
    記輝尽発光光を読み取った信号レベルが、該光電変換手
    段の読取信号域の上限より大きい範囲内で小さくなるよ
    うに、前記励起光の照射エネルギを制御することを特徴
    とする放射線画像情報読取方法。
  2. 【請求項2】 前記被写体の画像情報の読み取りに先立
    って、前記記録媒体から発光される輝尽発光光の先読み
    を行い、該先読みにより得られた画像情報に基づいて前
    記読取感度を設定することを特徴とする請求項1記載の
    放射線画像情報読取方法。
  3. 【請求項3】 前記被写体の複数の異なる撮影メニュー
    に対応させて、複数の前記読取感度の感度レベルを予め
    登録し、 登録された複数の感度レベルの中から、読み取られる放
    射線画像情報の撮影メニューに対応する前記感度レベル
    を、前記読取感度として設定することを特徴とする請求
    項1記載の放射線画像情報読取方法。
  4. 【請求項4】 被写体の放射線画像情報が蓄積記録され
    た蓄積性蛍光記録媒体に励起光を照射して該記録媒体か
    ら輝尽発光光を発光せしめる励起光照射手段と、前記記
    録媒体から発光された前記輝尽発光光を読み取る光電変
    換手段とを備えた放射線画像情報読取装置において、 前記記録媒体に蓄積記録された前記放射線画像情報の素
    抜け部から発光される前記輝尽発光光の光量が、前記光
    電変換手段の画像収録可能域の上限に対応する光量より
    大きくなるように、該光電変換手段の読取感度を設定す
    る感度設定手段と、 前記光電変換手段で前記素抜け部から発光される前記輝
    尽発光光を読み取った信号レベルが該光電変換手段の読
    取信号域の上限より大きい範囲内で小さくなるように、
    前記励起光の照射エネルギを制御する照射エネルギ制御
    手段とを備えたことを特徴とする放射線画像情報読取装
    置。
  5. 【請求項5】 前記被写体の画像情報の読み取りに先立
    って、前記記録媒体から発光される輝尽発光光の先読み
    を行う先読み手段を備え、 前記感度設定手段が、該先読みにより得られた画像情報
    に基づいて前記読取感度を設定するものであることを特
    徴とする請求項4記載の放射線画像情報読取装置。
  6. 【請求項6】 前記被写体の複数の異なる撮影メニュー
    に対応させて、複数の前記読取感度の感度レベルを予め
    登録しておく登録手段を備え、 前記感度設定手段が、登録された複数の感度レベルの中
    から、読み取られる放射線画像情報の撮影メニューに対
    応する前記感度レベルを、前記読取感度として設定する
    ものであることを特徴とする請求項4記載の放射線画像
    情報読取装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2001051202A (ja) * 1999-06-04 2001-02-23 Olympus Optical Co Ltd 走査型顕微鏡の測定パラメータ決定方法及びコンピュータにより読み取り可能な記憶媒体
JP2001059939A (ja) * 1999-06-14 2001-03-06 Olympus Optical Co Ltd フォトマルチプライヤの感度調整方法、該感度調整方法を採用した走査型レーザ顕微鏡および感度調整プログラムを記録した記録媒体
EP2288903A4 (en) * 2008-05-16 2012-03-21 Biomedical Photometrics Inc IMAGING SYSTEM WITH OPTIMIZATION OF THE DYNAMIC RANGE

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