JPH1165745A - 座標入力装置及びその振動到着タイミング検出方法 - Google Patents

座標入力装置及びその振動到着タイミング検出方法

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JPH1165745A
JPH1165745A JP21664397A JP21664397A JPH1165745A JP H1165745 A JPH1165745 A JP H1165745A JP 21664397 A JP21664397 A JP 21664397A JP 21664397 A JP21664397 A JP 21664397A JP H1165745 A JPH1165745 A JP H1165745A
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signal
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elastic wave
detecting
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JP21664397A
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Hajime Sato
肇 佐藤
Atsushi Tanaka
淳 田中
Yuichiro Yoshimura
雄一郎 吉村
Katsuyuki Kobayashi
克行 小林
Ryozo Yanagisawa
亮三 柳沢
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Abstract

(57)【要約】 【課題】良好な入力感を保つとともに安定した振動検出
を可能とし、高精度かつ構成部品の選択幅の広い座標入
力装置を実現する。 【解決手段】振動伝達板と、振動伝達板上に弾性波振動
を入力する振動入力ペンとを有する座標入力装置におい
て、振動センサ6aは振動伝達板に印加された弾性波振
動を電気信号に変換する。ハイパスフィルタ420は、
振動センサ6aよりの電気信号のうちの、不要信号成分
が存在する周波数帯を含む、所定周波数以下の信号を減
衰させる。ハイパスフィルタ420を経て得られた電気
信号に基づいて群遅延時間検出用のタイミング信号tg
が得られる。一方、振動センサ6aよりの電気信号に基
づいて、位相遅延時間検出用のタイミング信号tpが得
られる。演算制御回路は、tgとtpによって、群遅延
時間と位相遅延時間を算出し、振動入力点から振動セン
サ6aまでの距離を算出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は座標入力装置及びそ
の振動到着タイミング検出方法に関する。より詳しく
は、振動ペンから入力された弾性波振動を振動伝達板に
複数設けられたセンサにより検出し、前記振動ペンから
振動伝達板に入力された弾性波振動の伝達時間に基づ
き、振動ペンによる振動入力点の座標を検出する座標入
力装置及びその振動到着タイミング検出方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】超音波による座標入力装置として、座標
入力板上に印加された振動を検出して入力座標値を獲得
するものが知られている。例えば特公平5−60615
に開示されている座標入力装置は、振動ペンを振動伝達
板に接触させて振動伝達板に振動を入力し、入力された
振動が振動伝達板上を伝達し、振動伝達板上に設けられ
たセンサに到達するまでの遅延時間をもとに、振動ペン
の接触座標位置を算出する。
【0003】この種の座標入力装置の振動ペンは、振動
子を内蔵し、その振動周波数はガラス板などで構成され
る振動伝達板に板波を発生することが出来る値に選択さ
れている。また、振動子駆動の際、振動伝達板に対して
垂直方向に振動するモードを選択し、振動子の振動周波
数をペン先を含んだ共振周波数とすることで効率の良い
振動変換を可能としている。
【0004】また、座標入力装置の入力感(書き味)を
向上させるために、ペン先の材質およびガラス板の表面
材質(表面処理状態、ガラスにラミネートをする場合は
そのラミネートの材質)は、所定の摩擦係数を有する材
料が選択されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、振動伝
達板の材質(ガラスにラミネートをする場合はそのラミ
ネートの材質)によっては振動入力ペンとの摩擦により
低周波の不要音波を発生させる。このため、本来検出す
べき振動入力ペンと振動伝達板によって決まる超音波振
動の周波数成分以外に、上述の不要音波を検出してしま
う。一般に、不要音波を検出した場合、検出回路では誤
検出と判断し、座標値を出力しないような動作とするた
め実質的なサンプリングレートが低下してしまう。
【0006】また、入力感とのトレードオフとなるが、
ラミネートの材質を不要音波の生じないような材質に選
択することも考えられる。しかし、座標入力装置は、汎
用的な装置であるため不特定多数のユーザがどのような
使い方をするか分からない。座標入力装置の使用例とし
て、入力板に原稿等の紙を置いてその上からトレースす
るような作業を行う場合がある。そのような場合、コー
ティングを施してある紙のような原稿であると、やはり
擦り音が生じてしまい、不要音波が発生し、上記と同様
の不具合となってしまう。
【0007】本発明は上記の問題に鑑みてなされたもの
であり、良好な入力感を保つとともに安定した振動検出
を可能とする座標入力装置及びその振動到着タイミング
検出方法を提供し、高精度かつ構成部品の選択幅の広い
座標入力装置を実現することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの本発明の座標入力装置は以下の構成を備える。すな
わち、振動伝達板と、前記振動伝達板上に弾性波振動を
入力する振動入力手段と、前記振動入力手段から前記振
動伝達板に印加された弾性波振動を電気信号に変換する
変換手段と、前記変換手段で得られた電気信号のうちの
所定周波数以下の信号を減衰する減衰手段と、前記減衰
手段を経て得られた電気信号に基づいて群遅延時間を決
定するための前記弾性波振動の到着タイミングを検出す
る第1検出手段と、前記変換手段から得られる電気信号
に基づいて位相遅延時間を決定するための前記弾性波振
動の到着タイミングを検出する第2検出手段と、前記振
動入力手段による振動の印加タイミングから前記第1及
び第2検出手段が到着タイミングを検出するまでの時間
に基づいて、前記振動入力手段により指示された前記振
動伝達板上の座標位置を算出する算出手段とを備える。
【0009】また、上記の目的を達成するための本発明
の振動到着タイミング検出方法は以下の工程を備える。
すなわち、振動伝達板と、前記振動伝達板上に弾性波振
動を入力する振動入力手段とを有する座標入力装置の振
動到着タイミング検出方法であって、前記振動入力手段
から前記振動伝達板に印加された弾性波振動を電気信号
に変換する変換工程と、前記変換工程で得られた電気信
号のうちの所定周波数以下の信号を減衰する減衰工程
と、前記減衰工程を経て得られた電気信号に基づいて群
遅延時間を決定するための前記弾性波振動の到着タイミ
ングを検出する第1検出工程と、前記変換工程から得ら
れる電気信号に基づいて位相遅延時間を決定するための
前記弾性波振動の到着タイミングを検出する第2検出工
程とを備える。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、添付の図面を参照して本発
明の好適な実施形態を説明する。
【0011】<座標入力装置の全体構成>図1は、本実
施形態における座標入力装置の構造を示す図である。図
中、1は装置全体を制御すると共に、座標位置を算出す
る演算制御回路である。2は振動子駆動回路であって、
振動入力ペン3内の振動子を振動させるものである。3
は振動入力ペンであって、振動子駆動回路2からの駆動
出力により、そのペン先に振動を発生する。
【0012】8は振動伝達板であり、アクリルやガラス
板等、透明部材からなる。振動伝達板8の上面には、振
動伝達板8が割れた時の飛散を防止するためのPET等
からなるフィルム(ラミネート)が粘着層を介して配置
されている。振動入力ペン3による座標入力は、この振
動伝達板8上をタッチすることで行う。実際には、図示
に実線で示す符号Aの領域(以下有効エリア)内を振動
入力ペン3で指定することを行う。そして、この振動伝
達板8の外周には、反射した振動が中央部に戻るのを防
止(減少)させるための防振材7が設けられ、その境界
に圧電素子等、機械的振動を電気信号に変換する振動セ
ンサ6a〜6dが固定されている。
【0013】9は信号波形検出回路であり、各振動セン
サ6a〜6dによって振動が検出された旨を示す信号を
演算制御回路1に出力する。11は液晶表示器等のドッ
ト単位の表示が可能なディスプレイであり、振動伝達板
の背後に配置されている。そしてディスプレイ駆動回路
10により表示駆動され、振動入力ペン3によりなぞら
れた位置にドットを表示し、それを振動伝達板8(透明
部材からなる)を透かして見ることが可能になってい
る。
【0014】<演算制御回路の説明>上述した構成に於
いて、演算制御回路1は所定周期ごと(例えば10ms
毎)に振動子駆動回路2に対して振動入力ペン3内の振
動子を駆動させるスタート信号を出力すると共に、その
内部タイマ(カウンタで構成されている)による計時を
開始させる。振動子駆動回路2は、スタート信号に従っ
て振動入力ペン3の振動子を駆動し、振動入力ペン3よ
り振動を発生させる。振動入力ペン3より発生した振動
は振動センサ6a〜6d迄の距離に応じて遅延して各振
動センサに到達することになる。
【0015】信号波形検出回路9は各振動センサ6a〜
6dからの信号を検出して、後述する波形検出処理によ
り各振動センサへの振動到達タイミングを示す信号を生
成する。演算制御回路1は各センサごとのこの信号を入
力し、各々の振動センサ6a〜6d迄の振動到達時間を
検出する。そしてこの振動送達時間により振動入力ペン
3の座標位置を算出する。また、演算制御回路1は、こ
の算出された振動入力ペン3の位置情報を元にディスプ
レイ駆動回路10を駆動して、ディスプレイ11による
表示を制御したり、あるいはシリアル、パラレル通信に
よって外部機器に座標出力を行う(不図示)。
【0016】図2は本実施形態による振動入力ペンの詳
細な構成を示す図である。上述のように、振動入力ペン
3に内蔵された振動子4は、振動子駆動回路2によって
駆動される。振動子4の駆動信号は演算制御回路1から
低レベルのパルス信号(スタート信号)として供給さ
れ、所定のゲインで増幅された後振動子4に印加され
る。電気的な駆動信号は振動子4によって機械的な超音
波振動に変換され、ペン先5を介して振動伝達板8に伝
達される。本実施形態では、以上のようにして振動伝達
板8に伝えられる弾性波は板波であり、表面波などに比
して振動伝達板の表面の傷、障害物等の影響を受けにく
いという利点を有する。
【0017】図3は本実施形態の演算制御回路1の概略
構成を示すブロック図である。以下、図3を参照して、
各構成要素及びその動作概略を説明する。
【0018】図中31は演算制御回路1及び本座標入力
装置全体を制御するマイクロコンピュータであり、内部
カウンタ、制御プログラムを記憶したROM、そして計
算等に使用するRAM、定数等を記憶する不揮発性メモ
リ、ROMに記憶された制御プログラムを実行するCP
U等によって構成されている。
【0019】32a〜32dは不図示の基準クロックを
計時するカウンタである。計時カウンタ32a〜32d
には、振動子駆動回路2に振動入力ペン3内の振動子4
の駆動を開始させるためのスタート信号が入力され、そ
の計時を開始する。これによって、計時開始とセンサに
よる振動検出との同期がとられ、センサ(6a〜6d)
により振動が検出されるまでの遅延時間が測定できるこ
とになる。その他各構成要素となる回路は順を追って説
明する。
【0020】信号波形検出回路9より出力される各振動
センサ6a〜6dよりの振動到達タイミング信号は、検
出信号入力回路34を介してカウンタ32a〜32dに
入力される。カウンタ32a〜32dのそれぞれは、振
動到達タイミング信号が入力されると、その時点でのカ
ウント値をラッチする。なお、カウンタ32a〜32d
のそれぞれは、各振動センサ6a〜6dに対応してい
る。
【0021】こうして全ての検出信号の受信がなされた
ことを判定回路33が判定すると、マイクロコンピュー
タ31にその旨の信号を出力する。マイクロコンピュー
タ31がこの判定回路33からの信号を受信すると、カ
ウンタ32a〜32dにラッチされている各々の振動セ
ンサまでの振動到達時間を読み取り、所定の計算(後
述)を行って、振動伝達板8上の振動入力ペン3の座標
位置を算出する。
【0022】そして、I/Oポート35を介してディス
プレイ駆動回路10に算出した座標位置情報を出力する
ことにより、例えばディスプレイ11の対応する位置に
ドット等を表示することが出来る。あるいはI/Oポー
ト35を介してインターフェース回路に座標位置情報を
出力することによって、外部機器に座標値を出力するこ
とができる。
【0023】<振動伝搬時間検出の説明(図4、図5)
>次に、振動センサ6a〜6dまでの振動到達時間を計
測する原理について説明する。まず、振動の到達タイミ
ングの検出について説明する。
【0024】図4は、信号波形検出回路9の構成を示す
ブロック図である。図5は信号波形検出回路9に入力さ
れる検出波形と、それに基づく信号伝達時間の計測処理
を説明するための図である。尚以下、振動センサ6aの
場合について説明するが、その他の振動センサ6b〜6
dについても全く同様である。
【0025】振動センサ6aヘの振動伝達時間の計測
は、振動子駆動回路2へのスタート信号の出力と同時に
開始することは既に説明した。このとき、振動子駆動回
路2から振動子4ヘは駆動信号51が印加されている。
駆動信号51は、短い(例えば2発の)矩形パルスであ
る。この信号51によって、振動入力ペン3から振動伝
達板8に伝達された超音波振動は、振動センサ6aまで
の距離に応じた時間をかけて進行した後、短い検出波形
として振動センサ6aで検出される。駆動信号51を短
いパルスとする理由は、振動伝達板8の主に端面での不
要反射成分と検出すべき振動との干渉(重畳)による誤
検出を防ぎ、装置全体の小型化を図るためである。図5
の52で示す信号は振動センサ6aが検出した信号波形
を示している。
【0026】振動センサ6aが検出した信号波形52か
らは、521で示される群信号と522で示される位相
信号が得られ、それぞれの信号が後述する手順によって
処理されることになる。
【0027】まず、群信号521については、ハイパス
フィルタ420を通過後の信号を用いて処理する。反射
波の影響を受けやすい群信号521の処理であるため
に、エンベロープ検出のみに、ハイパスフィルタ420
通過後の短いままの検出信号を利用する。図6は、振動
センサ6で検出される検出振動と不要振動を測定した結
果を示す図である。実験(図6の結果)からもわかるよ
うに、振動入力ペンと振動入力面との摩擦による振動周
波数はおよそ20〜40kHzである。すなわち、不要
振動の周波数は20〜40kHzである。また、検出振
動はおよそ300kHz以上である。実際には、ハイパ
スフィルタ420は、検出信号の周波数から約30dB
ダウンになるような周波数特性を有するように設計され
る。「30dBダウンになるような周波数特性を有す
る」とは、図6に示した実験結果に基づいて設定された
数値であり、不要振動に対して30dBの減衰を施すよ
うな周波数特性を有するハイパスフィルタを構成すると
いう意味である。
【0028】ハイパスフィルタ420通過後の検出信号
は、エンベロープ検出回路421によりエンベロープ5
3が取り出される。なお、信号52に基づいて抽出され
たエンベロープ信号が信号53であるが、信号52と信
号53の間の時間的なずれは、エンベロープ検出回路に
よる処理時間等により生じたものである。取り出された
エンベロープ信号53は、エンベロープ変曲点検出回路
422に入力され、ここで2回微分出力波形58が生成
される。また、取り出されたエンベロープ信号53は、
ゲート信号生成回路43にも入力される。ゲート信号生
成回路43は入力されたエンベロープ信号53を適当な
振幅に減衰した上で、これに一定のオフセットを加え、
参照レベル信号541を生成する。また、ゲート信号生
成回路43には、エンベロープ変曲点検出回路422よ
りの2階微分出力波形54も入力される。ゲート信号生
成回路43では、2回微分出力波形54と参照レベル信
号541とを比較することでゲート生成信号542を出
力する。単安定マルチバイブレータ44は入力されたゲ
ート生成信号542の立ち上がりタイミングから所定の
パルス幅のゲート信号56をtgコンパレータ423と
tpコンパレータ452に出力する。
【0029】tgコンパレータ423は、ゲート信号5
6と2階微分波形54とを入力とし、ゲート信号56が
開いている間のゼロクロス点をエンベロープの変曲点と
してtg信号を生成する。
【0030】次に位相信号に関する処理を説明する。波
形522は、狭帯域な帯域通過フィルタ450によって
所定幅の周波数成分の信号にされ、さらにスライス回路
451によって、所定の振幅レベル以下に波形がスライ
ス(波形のレベル圧縮)される。その出力である位相信
号58とゲート信号56とがtpコンパレータ452に
入力されると、tpコンパレータ452は、ゲート信号
56の開いている間の位相信号(スライス回路の出力信
号57)の、所定の順番にあたる立ち上がりのゼロクロ
ス点を検出し、位相遅延時間信号tpを演算制御回路1
に供給する。図5の例では、tpは2番目の立ち上がり
ゼロクロス点である。
【0031】ここで、ゲート生成信号542を出力する
ための参照レベル信号541は、振動入力ペン3と振動
センサ6aの距離に応じて駆動パルス51に同期した可
変レベルとしてもよい。距離により検出レベルの変動幅
が大きい場合は、可変レベルとすることで検出点が安定
するので有効である。これは、ゲート信号生成回路43
における、エンベロープ信号の減衰時の減衰率や、オフ
セットのレベルを変更することで実現できる。
【0032】次に、振動伝達遅延時間の算出について説
明する。本実施形態の装置で用いられている振動は板波
であるため、振動伝達板8内での伝達距離に対して検出
波形のエンベロープ521と位相信号522の関係は、
振動伝達中に、その伝達距離に応じて変化する。ここで
エンベロープ521の進む速度、すなわち、群速度をV
g、そして位相信号522の進む速度、すなわち、位相
速度をVpとする。この群速度Vg及び位相速度Vpか
ら振動入力ペン3と振動センサ6a間の距離を検出する
ことができる。
【0033】まず、エンベロープ521にのみ着目する
と、その速度はVgであり、ある特定の波形上の点、
(例えば変曲点)を検出すると、振動入力ペン3及び振
動センサ6aの間の距離は、その振動伝達時間をtgと
して、 d=Vg・tg …(1) で与えられる。この式は振動センサ6aの一つに関する
ものであるが、同じ式により、他の3つの振動センサ6
b〜6dと振動入力ペン3との距離も同様にして求める
ことができる。
【0034】さらに、より高精度な座標決定をするため
に、位相信号の検出に基づく処理を行う。先述のように
して位相波形信号522から検出した時間tpより、振
動センサと振動ペンの距離は、 d=n・λp+Vp・tp …(2) となる。ここでλpは弾性波の波長、nは整数である。
【0035】上記(1)式と(2)式から上記の整数n
は、 n=[(Vg・tg−Vp・tp)/λp+1/N] …(3) と表される。
【0036】ここで、Nは”0”以外の実数であり、適
当な値を用いる。例えば、N=2とすれば±1/2波長
以内のtg等の変動であれば、nを決定することができ
る。そして、上記のようにして求めたnを(2)式に代
入することで、振動入力ペン3及び振動センサ6a間の
距離を精度良く測定することができる。
【0037】尚、以上説明した回路は振動センサ6aに
対するものであるが、他の振動センサにも同じ回路が設
けられている。
【0038】<座標位置算出の説明(図7)>今、振動
伝達板8上の4辺の頂点近傍に4つの振動センサ6a〜
6dを符号Sa〜Sdの位置に設けると、先に説明した
原理に基づいて、振動入力ペン5の位置Pから各々の振
動センサ6a〜6dの位置までの直線距離da〜ddを
求めることができる(図7)。なお、本実施形態による
座標点の算出方法によれば、3つのセンサまでの距離が
わかれば座標点の算出が可能である。従って、本実施形
態では、4つのセンサのうち距離が小さい3のセンサを
用いて(最も入力点から遠い位置にあるセンサは用いな
い)座標点の算出を行う。演算制御回路1では、検出さ
れた直線距離da〜ddに基づき(図7の例ではdcを
用いない)、振動入力ペン3の位置Pの座標(x,y)
を3平方の定理から次式のようにして求める。
【0039】 x=X/2+(da+dd)・(da−dd)/2X …(4) y=Y/2+(da+db)・(da−db)/2Y …(5) ここでX、Yはそれぞれ振動センサ6a、6d間の距
離、振動センサ6a、6b間の距離である。
【0040】以上のようにして、振動入力ペン3と振動
伝達板8の摩擦による不要音波を除去して、安定した検
出を可能とし、座標をリアルタイムで検出できる。
【0041】なお、本発明は、複数の機器(例えばホス
トコンピュータ,インタフェイス機器,リーダ,プリン
タなど)から構成されるシステムに適用しても、一つの
機器からなる装置(例えば、複写機,ファクシミリ装置
など)に適用してもよい。
【0042】また、本発明の目的は、前述した実施形態
の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記
録した記憶媒体を、システムあるいは装置に供給し、そ
のシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPU
やMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを
読出し実行することによっても、達成されることは言う
までもない。
【0043】この場合、記憶媒体から読出されたプログ
ラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現するこ
とになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は
本発明を構成することになる。
【0044】プログラムコードを供給するための記憶媒
体としては、例えば、フロッピディスク,ハードディス
ク,光ディスク,光磁気ディスク,CD−ROM,CD
−R,磁気テープ,不揮発性のメモリカード,ROMな
どを用いることができる。
【0045】また、コンピュータが読出したプログラム
コードを実行することにより、前述した実施形態の機能
が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示
に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレ
ーティングシステム)などが実際の処理の一部または全
部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が
実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0046】さらに、記憶媒体から読出されたプログラ
ムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボード
やコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わる
メモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示に
基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わ
るCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、そ
の処理によって前述した実施形態の機能が実現される場
合も含まれることは言うまでもない。
【0047】以上説明したように上記実施形態によれ
ば、振動入力ペン3によって振動伝達板8に入力された
弾性波振動が、振動センサ6a〜6dに到達するまでの
遅延時間を検出し、この遅延時間に基づいて振動伝達板
8上の座標位置(振動の印加位置)を算出して出力する
座標入力装置において、振動センサ6a〜6dが出力す
る信号をハイパスフィルタで処理した信号を用いて群遅
延時間に関わる信号処理を行う。ハイパスフィルタは振
動入力ペン3と振動伝達板8の振動入力面で生じる不要
振動の周波数成分を除去するので、不要振動が除去され
た後の信号について群遅延信号に関る処理が行われる。
このため、安定で高精度の座標入力装置を提供すること
ができる。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、良
好な入力感を保つとともに安定した振動検出が可能とな
り、高精度かつ構成部品の選択幅の広い座標入力装置を
実現できる。
【0049】
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態における座標入力装置の構造を示す
図である。
【図2】本実施形態による振動入力ペンの詳細な構成を
示す図である。
【図3】本実施形態の演算制御回路1の概略構成を示す
ブロック図である。
【図4】信号波形検出回路9の構成を示すブロック図で
ある。
【図5】信号波形検出回路9に入力される検出波形と、
それに基づく信号伝達時間の計測処理を説明するための
図である。
【図6】振動センサ6で検出される検出振動と不要振動
を測定した結果を示す図である。
【図7】座標位置の算出方法を説明する図である。
【符号の説明】
1 演算制御回路 2 振動子駆動回路 3 振動入力ペン 4 振動子 5 ペン先 6a〜6d 振動センサ 7 防振材 8 振動伝達板 9 信号波形検出回路 10 ディスプレイ駆動回路 11 ディスプレイ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小林 克行 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 柳沢 亮三 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 振動伝達板と、 前記振動伝達板上に弾性波振動を入力する振動入力手段
    と、 前記振動入力手段から前記振動伝達板に印加された弾性
    波振動を電気信号に変換する変換手段と、 前記変換手段で得られた電気信号のうちの所定周波数以
    下の信号を減衰する減衰手段と、 前記減衰手段を経て得られた電気信号に基づいて群遅延
    時間を決定するための前記弾性波振動の到着タイミング
    を検出する第1検出手段と、 前記変換手段から得られる電気信号に基づいて位相遅延
    時間を決定するための前記弾性波振動の到着タイミング
    を検出する第2検出手段と、 前記振動入力手段による振動の印加タイミングから前記
    第1及び第2検出手段が到着タイミングを検出するまで
    の時間に基づいて、前記振動入力手段により指示された
    前記振動伝達板上の座標位置を算出する算出手段とを備
    えることを特徴とする座標入力装置。
  2. 【請求項2】 前記振動入力手段は、該振動入力手段と
    前記振動伝達板とが接触する際に発生する不要振動より
    も高い周波数の弾性波振動を印加し、 前記減衰手段は、前記不要振動を減衰する周波数特性を
    有するハイパスフィルタで構成されることを特徴とする
    請求項1に記載の座標入力装置。
  3. 【請求項3】 前記減衰手段は、検出信号の周波数から
    ほぼ30dBダウンになる周波数特性を有するハイパス
    フィルタであることを特徴とする請求項2に記載の座標
    入力装置。
  4. 【請求項4】 前記第1検出手段は、前記減衰手段を経
    た電気信号のエンベロープを検出し、該エンベロープの
    特徴点に基づいて前記弾性波振動の到着タイミングを検
    出することを特徴とする請求項1に記載の座標入力装
    置。
  5. 【請求項5】 振動伝達板と、前記振動伝達板上に弾性
    波振動を入力する振動入力手段とを有する座標入力装置
    の振動到着タイミング検出方法であって、 前記振動入力手段から前記振動伝達板に印加された弾性
    波振動を電気信号に変換する変換工程と、 前記変換工程で得られた電気信号のうちの所定周波数以
    下の信号を減衰する減衰工程と、 前記減衰工程を経て得られた電気信号に基づいて群遅延
    時間を決定するための前記弾性波振動の到着タイミング
    を検出する第1検出工程と、 前記変換工程から得られる電気信号に基づいて位相遅延
    時間を決定するための前記弾性波振動の到着タイミング
    を検出する第2検出工程とを備えることを特徴とする振
    動到着タイミング検出方法。
  6. 【請求項6】 前記振動入力手段による振動の印加タイ
    ミングから前記第1及び第2検出工程において検出され
    た到着タイミングまでの時間を獲得する獲得工程を更に
    備えることを特徴とする請求項5に記載の振動到着タイ
    ミング検出方法。
  7. 【請求項7】 前記振動入力手段は、該振動入力工程と
    前記振動伝達板とが接触する際に発生する不要振動より
    も高い周波数の弾性波振動を印加し、前記減衰工程は、
    前記不要振動を減衰する周波数特性を有するハイパスフ
    ィルタに前記変換工程で得られた電気信号を供給するこ
    とを特徴とする請求項6に記載の振動到着タイミング検
    出方法。
  8. 【請求項8】 前記ハイバスフィルタが、検出信号の周
    波数からほぼ30dBダウンになる周波数特性を有する
    ことを特徴とする請求項7に記載の振動到着タイミング
    検出方法。
  9. 【請求項9】 前記第1検出工程は、前記減衰工程を経
    た電気信号のエンベロープを検出し、該エンベロープの
    特徴点に基づいて前記弾性波振動の到着タイミングを検
    出することを特徴とする請求項5に記載の振動到着タイ
    ミング検出方法。
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