JPH1166549A - 磁気記録媒体 - Google Patents
磁気記録媒体Info
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- JPH1166549A JPH1166549A JP22412697A JP22412697A JPH1166549A JP H1166549 A JPH1166549 A JP H1166549A JP 22412697 A JP22412697 A JP 22412697A JP 22412697 A JP22412697 A JP 22412697A JP H1166549 A JPH1166549 A JP H1166549A
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- magnetic layer
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 記録周波数全域で高出力が得られ、特に高域
での出力特性が改善され、高密度記録が可能な磁気記録
媒体を提供すること。 【解決手段】 第1の磁性層4の乾燥厚みが0.05〜
0.5μmで且つ保磁力が135〜260kA/mであ
り、第2の磁性層3に含まれる強磁性粉末が、板面に対
して垂直な方向に磁化容易軸を有する平板状の六方晶系
強磁性粉末であり、磁気記録媒体の長手方向に配向され
ており、第2の磁性層3の長手方向のSFDが0.4以
下で且つ残留磁束密度が5×10-3〜1×10-1Tであ
ると共にその垂直方向のSFDが2.0以下で且つ保磁
力が110〜220kA/mである。
での出力特性が改善され、高密度記録が可能な磁気記録
媒体を提供すること。 【解決手段】 第1の磁性層4の乾燥厚みが0.05〜
0.5μmで且つ保磁力が135〜260kA/mであ
り、第2の磁性層3に含まれる強磁性粉末が、板面に対
して垂直な方向に磁化容易軸を有する平板状の六方晶系
強磁性粉末であり、磁気記録媒体の長手方向に配向され
ており、第2の磁性層3の長手方向のSFDが0.4以
下で且つ残留磁束密度が5×10-3〜1×10-1Tであ
ると共にその垂直方向のSFDが2.0以下で且つ保磁
力が110〜220kA/mである。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、2層以上の磁性層
を有する磁気記録媒体に関し、更に詳しくは電磁変換特
性が良好で且つ高密度記録に適した長手記録方式の磁気
記録媒体に関するものである。
を有する磁気記録媒体に関し、更に詳しくは電磁変換特
性が良好で且つ高密度記録に適した長手記録方式の磁気
記録媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】近年、
磁気記録媒体の高記録密度化への要求が高まり、これに
伴い記録波長が次第に短くなってきている。このため、
磁性層を複層化することにより記録周波数全域に亘って
出力特性を向上させることが行われている。
磁気記録媒体の高記録密度化への要求が高まり、これに
伴い記録波長が次第に短くなってきている。このため、
磁性層を複層化することにより記録周波数全域に亘って
出力特性を向上させることが行われている。
【0003】例えば下層を磁性層とすることにより記録
周波数全域に亘って出力特性を向上させる提案が多くな
されている。これらの提案では、上層磁性層を高域特性
に適したものにし且つ下層磁性層を低域特性に適したも
のにして、記録周波数全域に亘る出力特性の向上を図っ
ている。具体的には、上層磁性層の保磁力を高くし且つ
下層磁性層の保磁力を低くする方法や、上層磁性層には
ノイズレベルの低下を目的として長軸長の短い磁性粉末
を使用し、下層磁性層には低域特性の向上のため長軸長
の長い磁性粉末を使用する方法が知られている。しか
し、下層磁性層によって低域特性を向上させるためには
下層磁性層の残留磁束密度(Br)を高くする必要があ
るが、このために反磁界によって高域特性が低下してし
まうという問題があった。このように、上層磁性層/下
層磁性層の設計では、記録周波数全域に亘って満足のい
く出力特性を得ることは困難であった。
周波数全域に亘って出力特性を向上させる提案が多くな
されている。これらの提案では、上層磁性層を高域特性
に適したものにし且つ下層磁性層を低域特性に適したも
のにして、記録周波数全域に亘る出力特性の向上を図っ
ている。具体的には、上層磁性層の保磁力を高くし且つ
下層磁性層の保磁力を低くする方法や、上層磁性層には
ノイズレベルの低下を目的として長軸長の短い磁性粉末
を使用し、下層磁性層には低域特性の向上のため長軸長
の長い磁性粉末を使用する方法が知られている。しか
し、下層磁性層によって低域特性を向上させるためには
下層磁性層の残留磁束密度(Br)を高くする必要があ
るが、このために反磁界によって高域特性が低下してし
まうという問題があった。このように、上層磁性層/下
層磁性層の設計では、記録周波数全域に亘って満足のい
く出力特性を得ることは困難であった。
【0004】一方、下層を非磁性層となし上層の磁性層
を薄膜化することによって、高域の特性を向上させる方
法も知られている。この方法は下記の考え方に基づいて
いる。即ち、記録波長が短くなっていくと、媒体が磁化
されたときに生じる減磁界が大きくなって磁化が弱ま
り、再生出力が減少するという自己減磁が生じる。ま
た、記録波長が短くなると磁化が回転状になり、媒体内
部で閉ループをつくってしまい、媒体外部に発生する漏
れ磁束が減少して再生出力が減少する記録減磁が生じ
る。このように記録波長が短くなっていくと、自己減磁
や記録減磁のために再生出力が減少する。これに対し
て、磁性層を1.0μm以下の非常に薄い薄膜にする
と、自己減磁や記録減磁の影響を小さくすることがで
き、高域の特性が向上する。しかし、磁性層を1.0μ
m以下の薄膜にすると、十分な潤滑剤が保持できず耐久
性が悪化することや、帯電防止粉末を十分に添加できな
いために、表面電気抵抗が高くなる等の問題が生じる。
また、磁性層を製造する塗布工程において、塗料の塗布
量を減らさなければならず、そのため十分なレベリング
ができず表面性の悪化や塗布欠陥が生じる等の問題が生
じる。このように磁性層を薄膜化することにより生じる
上記問題に対し、支持体と薄い磁性層の間に非磁性の厚
い下層を設けることにより、表面性の悪化による電磁変
換特性の悪化、耐久性の悪化、表面電気抵抗の悪化を改
善し、磁性層を薄膜化したときの本来の効果(自己減磁
や記録減磁の減少)の発現を図るという考え方である。
を薄膜化することによって、高域の特性を向上させる方
法も知られている。この方法は下記の考え方に基づいて
いる。即ち、記録波長が短くなっていくと、媒体が磁化
されたときに生じる減磁界が大きくなって磁化が弱ま
り、再生出力が減少するという自己減磁が生じる。ま
た、記録波長が短くなると磁化が回転状になり、媒体内
部で閉ループをつくってしまい、媒体外部に発生する漏
れ磁束が減少して再生出力が減少する記録減磁が生じ
る。このように記録波長が短くなっていくと、自己減磁
や記録減磁のために再生出力が減少する。これに対し
て、磁性層を1.0μm以下の非常に薄い薄膜にする
と、自己減磁や記録減磁の影響を小さくすることがで
き、高域の特性が向上する。しかし、磁性層を1.0μ
m以下の薄膜にすると、十分な潤滑剤が保持できず耐久
性が悪化することや、帯電防止粉末を十分に添加できな
いために、表面電気抵抗が高くなる等の問題が生じる。
また、磁性層を製造する塗布工程において、塗料の塗布
量を減らさなければならず、そのため十分なレベリング
ができず表面性の悪化や塗布欠陥が生じる等の問題が生
じる。このように磁性層を薄膜化することにより生じる
上記問題に対し、支持体と薄い磁性層の間に非磁性の厚
い下層を設けることにより、表面性の悪化による電磁変
換特性の悪化、耐久性の悪化、表面電気抵抗の悪化を改
善し、磁性層を薄膜化したときの本来の効果(自己減磁
や記録減磁の減少)の発現を図るという考え方である。
【0005】上述の方法の具体例としては、特開平4−
325917号公報に記載されている、非磁性支持上に
下層非記録層を設け、下層非記録層が湿潤状態のうちに
同時又は逐次に上層記録層を設け、下層非記録層の分散
液と上層記録層の磁性塗料とのチキソトロピー性を近似
させることによって、塗布時の界面の乱れを無くして塗
布欠陥を無くし、歩留まりを向上させ、耐久性、電磁変
換特性を向上させる方法が挙げられる。
325917号公報に記載されている、非磁性支持上に
下層非記録層を設け、下層非記録層が湿潤状態のうちに
同時又は逐次に上層記録層を設け、下層非記録層の分散
液と上層記録層の磁性塗料とのチキソトロピー性を近似
させることによって、塗布時の界面の乱れを無くして塗
布欠陥を無くし、歩留まりを向上させ、耐久性、電磁変
換特性を向上させる方法が挙げられる。
【0006】しかしながら、磁性層を薄膜化することに
よって自己減磁や記録減磁を減少させ出力の低下を極力
少なくし記録密度を向上させる方法では、高域での出力
特性は若干良くなるものの記録周波数全域に亘っての出
力特性は未だ十分なものではなかった。
よって自己減磁や記録減磁を減少させ出力の低下を極力
少なくし記録密度を向上させる方法では、高域での出力
特性は若干良くなるものの記録周波数全域に亘っての出
力特性は未だ十分なものではなかった。
【0007】従って、本発明の目的は、記録周波数全域
で高出力が得られ、高密度記録が可能な磁気記録媒体を
提供することにある。また、本発明の目的は、特に高域
での出力特性が改善された磁気記録媒体を提供すること
にある。
で高出力が得られ、高密度記録が可能な磁気記録媒体を
提供することにある。また、本発明の目的は、特に高域
での出力特性が改善された磁気記録媒体を提供すること
にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意検討し
た結果、薄型の上層磁性層に隣接して設けられる下層磁
性層を、若干の磁化が可能となすことにより、記録周波
数全域で高出力が得られ、特に高域での出力特性が改善
されることを知見し、更に検討を推し進めたところ、上
層磁性層の乾燥厚み及び保磁力を特定の範囲とすると共
に下層磁性層に含まれる強磁性粉末として特定の強磁性
粉末を使用し且つ該強磁性粉末を特定の方向に配向さ
せ、更に下層磁性層の長手および垂直方向に関する諸磁
気特性を特定の範囲とすることにより、上記目的が達成
され得る磁気記録媒体が得られることを知見した。
た結果、薄型の上層磁性層に隣接して設けられる下層磁
性層を、若干の磁化が可能となすことにより、記録周波
数全域で高出力が得られ、特に高域での出力特性が改善
されることを知見し、更に検討を推し進めたところ、上
層磁性層の乾燥厚み及び保磁力を特定の範囲とすると共
に下層磁性層に含まれる強磁性粉末として特定の強磁性
粉末を使用し且つ該強磁性粉末を特定の方向に配向さ
せ、更に下層磁性層の長手および垂直方向に関する諸磁
気特性を特定の範囲とすることにより、上記目的が達成
され得る磁気記録媒体が得られることを知見した。
【0009】本発明はこれらの知見に基づき成されたも
ので、非磁性支持体と該非磁性支持体上に設けられた複
数の磁性層とを有し、該複数の磁性層は、強磁性粉末が
結合剤に分散されてなる、最上層として設けられた第1
の磁性層と、強磁性粉末および非磁性粉末が結合剤に分
散されてなる、該第1の磁性層に隣接して設けられた第
2の磁性層とを含む磁気記録媒体において、上記第1の
磁性層は、その乾燥厚みが0.05〜0.5μmで且つ
保磁力が135〜260kA/mであり、上記第2の磁
性層に含まれる上記強磁性粉末が、板面に対して垂直な
方向に磁化容易軸を有する平板状の六方晶系強磁性粉末
であり、磁気記録媒体の長手方向に配向されており、上
記第2の磁性層は、その長手方向のSFDが0.4以下
で且つ残留磁束密度が5×10-3〜1×10-1Tである
と共にその垂直方向のSFDが2.0以下で且つ保磁力
が110〜220kA/mであることを特徴とする磁気
記録媒体を提供することにより上記目的を達成したもの
である。
ので、非磁性支持体と該非磁性支持体上に設けられた複
数の磁性層とを有し、該複数の磁性層は、強磁性粉末が
結合剤に分散されてなる、最上層として設けられた第1
の磁性層と、強磁性粉末および非磁性粉末が結合剤に分
散されてなる、該第1の磁性層に隣接して設けられた第
2の磁性層とを含む磁気記録媒体において、上記第1の
磁性層は、その乾燥厚みが0.05〜0.5μmで且つ
保磁力が135〜260kA/mであり、上記第2の磁
性層に含まれる上記強磁性粉末が、板面に対して垂直な
方向に磁化容易軸を有する平板状の六方晶系強磁性粉末
であり、磁気記録媒体の長手方向に配向されており、上
記第2の磁性層は、その長手方向のSFDが0.4以下
で且つ残留磁束密度が5×10-3〜1×10-1Tである
と共にその垂直方向のSFDが2.0以下で且つ保磁力
が110〜220kA/mであることを特徴とする磁気
記録媒体を提供することにより上記目的を達成したもの
である。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の磁気記録媒体を、
その好ましい実施形態に基づき図面を参照して説明す
る。ここで、図1は、本発明の磁気記録媒体の一実施形
態の構成を示す概略図である。
その好ましい実施形態に基づき図面を参照して説明す
る。ここで、図1は、本発明の磁気記録媒体の一実施形
態の構成を示す概略図である。
【0011】図1に示す実施形態の磁気記録媒体1にお
いては、支持体2上に最上層としての第1の磁性層4が
設けられており、支持体2と第1の磁性層4との間に、
第1の磁性層4に隣接して第2の磁性層3が設けられて
いる。また、支持体2の他方の面上にバックコート層5
が設けられている。
いては、支持体2上に最上層としての第1の磁性層4が
設けられており、支持体2と第1の磁性層4との間に、
第1の磁性層4に隣接して第2の磁性層3が設けられて
いる。また、支持体2の他方の面上にバックコート層5
が設けられている。
【0012】本発明の磁気記録媒体は、下記の点に特徴
を有するものである。第1の磁性層の乾燥厚みが0.0
5〜0.5μmで且つ保磁力が135〜260kA/m
である。第2の磁性層の長手方向のSFD(Switching F
ield Distribution)が0.4以下で且つ残留磁束密度が
5×10-3〜1×10-1Tであると共にその垂直方向の
SFDが2.0以下で且つ保磁力が110〜220kA
/mである。第2の磁性層3に含まれる強磁性粉末が、
板面に対して垂直な方向に磁化容易軸を有する平板状の
六方晶系強磁性粉末であり、磁気記録媒体の長手方向に
配向されている。
を有するものである。第1の磁性層の乾燥厚みが0.0
5〜0.5μmで且つ保磁力が135〜260kA/m
である。第2の磁性層の長手方向のSFD(Switching F
ield Distribution)が0.4以下で且つ残留磁束密度が
5×10-3〜1×10-1Tであると共にその垂直方向の
SFDが2.0以下で且つ保磁力が110〜220kA
/mである。第2の磁性層3に含まれる強磁性粉末が、
板面に対して垂直な方向に磁化容易軸を有する平板状の
六方晶系強磁性粉末であり、磁気記録媒体の長手方向に
配向されている。
【0013】そして、上述の特徴を有する本発明の磁気
記録媒体では、記録周波数全域で高出力が得られ、高密
度記録が可能となり、特に高域での出力特性が改善され
たものとなる。
記録媒体では、記録周波数全域で高出力が得られ、高密
度記録が可能となり、特に高域での出力特性が改善され
たものとなる。
【0014】本発明の磁気記録媒体が上述の特徴を有す
ることによって、上述の効果が奏される理由は必ずしも
明らかではないが、以下の通りであると推察される。即
ち、磁気記録媒体の再生出力は、磁束の時間変化に比例
する。換言すれば、再生出力は、磁束の走行方向の変化
量、特にヘッドギャップが小さい場合には媒体から外部
へ漏れる磁束の垂直成分に比例する。従って、再生出力
は、媒体内の磁化の変化量が大きい程、即ち磁化転移領
域における磁化転移の程度が急峻であればあるほど高く
なる。
ることによって、上述の効果が奏される理由は必ずしも
明らかではないが、以下の通りであると推察される。即
ち、磁気記録媒体の再生出力は、磁束の時間変化に比例
する。換言すれば、再生出力は、磁束の走行方向の変化
量、特にヘッドギャップが小さい場合には媒体から外部
へ漏れる磁束の垂直成分に比例する。従って、再生出力
は、媒体内の磁化の変化量が大きい程、即ち磁化転移領
域における磁化転移の程度が急峻であればあるほど高く
なる。
【0015】記録波長が短くなると、上記磁化転移領域
には自己減磁が大きく働くため、磁化が低下し、また磁
化転移領域が押し広げられる。その結果、磁化転移が急
峻でなくなり、再生出力も低下する。また、当然、記録
密度を上げていくことも困難となっていく。従来はこの
自己減磁を少なくするために、上述の通り磁性層を薄膜
化することが行われていたが、この方法には上述した通
りの問題があった。
には自己減磁が大きく働くため、磁化が低下し、また磁
化転移領域が押し広げられる。その結果、磁化転移が急
峻でなくなり、再生出力も低下する。また、当然、記録
密度を上げていくことも困難となっていく。従来はこの
自己減磁を少なくするために、上述の通り磁性層を薄膜
化することが行われていたが、この方法には上述した通
りの問題があった。
【0016】ところで、上記磁化転移領域での磁化の状
態を考えると、磁性層の内部から表面側では上向きの磁
化が発生し、磁性層の下部は少なからず下向きの磁化が
発生している。この磁性層の下に磁化が可能な下層を存
在させて垂直方向の磁化を強くすれば、下層からの上向
きの磁化により、上層磁性層の下部の下向きの磁化は上
向きの磁化に転じて一層大きな上向きの磁化が発生する
ことになる。その結果、上記磁化転移領域を通過するヘ
ッドに一層大きな磁化が通り、ヘッド内のコイルに一層
大きな再生電圧が発生し、記録周波数全域で高出力が得
られ、特に高域での出力特性が改善される。このよう
に、本発明の磁気記録媒体は、下層磁性層を若干の磁化
が可能な層となして、上向きの磁化を発生させ、上層磁
性層の磁化遷移を急峻なものとし、高密度記録時の再生
出力(即ち、高域での再生出力)を向上させることが最
も特徴とする点であるから、下層磁性層が低域特性の向
上を図った従来の磁気記録媒体とは全く異なるものであ
ることが明白である。
態を考えると、磁性層の内部から表面側では上向きの磁
化が発生し、磁性層の下部は少なからず下向きの磁化が
発生している。この磁性層の下に磁化が可能な下層を存
在させて垂直方向の磁化を強くすれば、下層からの上向
きの磁化により、上層磁性層の下部の下向きの磁化は上
向きの磁化に転じて一層大きな上向きの磁化が発生する
ことになる。その結果、上記磁化転移領域を通過するヘ
ッドに一層大きな磁化が通り、ヘッド内のコイルに一層
大きな再生電圧が発生し、記録周波数全域で高出力が得
られ、特に高域での出力特性が改善される。このよう
に、本発明の磁気記録媒体は、下層磁性層を若干の磁化
が可能な層となして、上向きの磁化を発生させ、上層磁
性層の磁化遷移を急峻なものとし、高密度記録時の再生
出力(即ち、高域での再生出力)を向上させることが最
も特徴とする点であるから、下層磁性層が低域特性の向
上を図った従来の磁気記録媒体とは全く異なるものであ
ることが明白である。
【0017】尚、本発明の磁気記録媒体を上層磁性層/
下層磁性層の構造とすることは、結局磁性層全体の厚み
が増すことになるので同様の構造を有する従来の磁気記
録媒体の有する上述の問題点が生じると考えるかもしれ
ない。しかし、本発明においては、そのおそれは無い。
この理由は、本発明の磁気記録媒体においては、下層磁
性層(即ち、第2の磁性層)における六方晶系強磁性粉
末の配向を制御して、その長手方向のSFD及び残留磁
束密度ならびに垂直方向のSFD及び保磁力を特定の範
囲とすることによって磁化遷移を急峻なものとして、上
層磁性層の磁化遷移領域の垂直方向への磁化を可能とな
しているためである。即ち、本発明においては、下層磁
性層を低域ではなく高域の記録再生に適した磁気特性に
コントロールしているのである。
下層磁性層の構造とすることは、結局磁性層全体の厚み
が増すことになるので同様の構造を有する従来の磁気記
録媒体の有する上述の問題点が生じると考えるかもしれ
ない。しかし、本発明においては、そのおそれは無い。
この理由は、本発明の磁気記録媒体においては、下層磁
性層(即ち、第2の磁性層)における六方晶系強磁性粉
末の配向を制御して、その長手方向のSFD及び残留磁
束密度ならびに垂直方向のSFD及び保磁力を特定の範
囲とすることによって磁化遷移を急峻なものとして、上
層磁性層の磁化遷移領域の垂直方向への磁化を可能とな
しているためである。即ち、本発明においては、下層磁
性層を低域ではなく高域の記録再生に適した磁気特性に
コントロールしているのである。
【0018】上述の特徴について更に詳述すると、第1
の磁性層4の乾燥厚みは上述の通り0.05〜0.5μ
mであるが、この乾燥厚みが0.05μmに満たないと
該第1の磁性層4内に含まれる強磁性粉末の個数が減っ
てしまいS/Nが悪化する。0.5μmを超えるとヘッ
ドの記録磁界が十分に第2の磁性層3に届かず、該第2
の磁性層3が十分に磁化されない。第1の磁性層4の乾
燥厚みの好ましい範囲は0.1〜0.4μmであり、更
に好ましくは0.1〜0.3μmである。
の磁性層4の乾燥厚みは上述の通り0.05〜0.5μ
mであるが、この乾燥厚みが0.05μmに満たないと
該第1の磁性層4内に含まれる強磁性粉末の個数が減っ
てしまいS/Nが悪化する。0.5μmを超えるとヘッ
ドの記録磁界が十分に第2の磁性層3に届かず、該第2
の磁性層3が十分に磁化されない。第1の磁性層4の乾
燥厚みの好ましい範囲は0.1〜0.4μmであり、更
に好ましくは0.1〜0.3μmである。
【0019】また、第1の磁性層4の保磁力(Hc)
は、上述の通り135〜260kA/mであるが、この
保磁力が135kA/mに満たないと、反磁界の影響で
自己減磁により再生出力が低下してしまう。260kA
/mを超えると磁気ヘッドによる記録が十分にできなく
なってしまう。第1の磁性層4の保磁力の好ましい範囲
は135〜200kA/mであり、更に好ましくは13
5〜190kA/mである。第1の磁性層4の保磁力を
上記範囲内とするためには、例えば用いる強磁性粉末の
種類や配合量を適切に選択したり、該強磁性粉末の分散
状態や配向状態を適切にコントロールすればよい。
は、上述の通り135〜260kA/mであるが、この
保磁力が135kA/mに満たないと、反磁界の影響で
自己減磁により再生出力が低下してしまう。260kA
/mを超えると磁気ヘッドによる記録が十分にできなく
なってしまう。第1の磁性層4の保磁力の好ましい範囲
は135〜200kA/mであり、更に好ましくは13
5〜190kA/mである。第1の磁性層4の保磁力を
上記範囲内とするためには、例えば用いる強磁性粉末の
種類や配合量を適切に選択したり、該強磁性粉末の分散
状態や配向状態を適切にコントロールすればよい。
【0020】一方、第2の磁性層3に関しては、上述の
通り長手方向のSFDが0.4以下であるが、この値が
0.4を超えると、第2の磁性層3から上向き(即ち、
第1の磁性層4の向き)に出る磁化の分布がブロードに
なり、磁化転移が緩やかになる結果、再生出力の向上が
図れない。このSFDの下限値に特に制限はなく、0に
近いほど好ましいが、強磁性粉末の形状のばらつきや配
向状態の分布の点から、その下限値は0.01程度であ
る。このSFDの値の好ましい範囲は0.01〜0.3
である。第2の磁性層3の長手方向のSFDを0.4以
下とするためには、例えば用いる強磁性粉末の種類や配
合量を適切に選択したり、該強磁性粉末の分散状態や配
向状態を適切にコントロールすればよい。
通り長手方向のSFDが0.4以下であるが、この値が
0.4を超えると、第2の磁性層3から上向き(即ち、
第1の磁性層4の向き)に出る磁化の分布がブロードに
なり、磁化転移が緩やかになる結果、再生出力の向上が
図れない。このSFDの下限値に特に制限はなく、0に
近いほど好ましいが、強磁性粉末の形状のばらつきや配
向状態の分布の点から、その下限値は0.01程度であ
る。このSFDの値の好ましい範囲は0.01〜0.3
である。第2の磁性層3の長手方向のSFDを0.4以
下とするためには、例えば用いる強磁性粉末の種類や配
合量を適切に選択したり、該強磁性粉末の分散状態や配
向状態を適切にコントロールすればよい。
【0021】また、第2の磁性層の垂直方向のSFDの
値は上述の通り2.0以下であるが、SFDが2.0を
超えると、やはり第2の磁性層3から上向きに出る磁化
の分布がブロードになり、磁化転移が緩やかになる結
果、再生出力の向上が図れない。このSFDの値につい
ては、長手方向のSFDの値と同様に下限値に特に制限
はなく、0に近いほど好ましい。第2の磁性層3の垂直
方向のSFDを2.0以下とするためには、例えば例え
ば用いる強磁性粉末の種類や配合量を適切に選択した
り、該強磁性粉末の分散状態や配向状態を適切にコント
ロールすればよい。
値は上述の通り2.0以下であるが、SFDが2.0を
超えると、やはり第2の磁性層3から上向きに出る磁化
の分布がブロードになり、磁化転移が緩やかになる結
果、再生出力の向上が図れない。このSFDの値につい
ては、長手方向のSFDの値と同様に下限値に特に制限
はなく、0に近いほど好ましい。第2の磁性層3の垂直
方向のSFDを2.0以下とするためには、例えば例え
ば用いる強磁性粉末の種類や配合量を適切に選択した
り、該強磁性粉末の分散状態や配向状態を適切にコント
ロールすればよい。
【0022】本明細書において、「長手方向」とは、磁
気記録媒体の記録方向を意味する。但し、ヘリカルスキ
ャン記録方式の磁気テープの場合には、テープの長手方
向も含まれる。また、「垂直方向」とは、磁気記録媒体
の記録面と直角の方向を意味する。
気記録媒体の記録方向を意味する。但し、ヘリカルスキ
ャン記録方式の磁気テープの場合には、テープの長手方
向も含まれる。また、「垂直方向」とは、磁気記録媒体
の記録面と直角の方向を意味する。
【0023】引き続き第2の磁性層3の特徴について説
明すると、第2の磁性層3の長手方向の残留磁束密度
(Br)は上述の通り5×10-3〜1×10-1Tである
が、この残留磁束密度が5×10-3Tに満たないと、第
2の磁性層3から上向きに出る磁化の分布がブロードに
なり、磁化転移が緩やかになる結果、再生出力の向上が
図れず、1×10-1Tを超えると、反磁界が大きくな
り、磁化転移領域が押し広げられる結果、再生出力が低
下してしまう。第2の磁性層3の長手方向の残留磁束密
度の好ましい範囲は2×10-2〜7×10-2Tであり、
更に好ましくは2×10-2〜6×10-2Tである。第2
の磁性層3の長手方向の残留磁束密度を上記範囲内とす
るためには、例えば該第2の磁性層に含まれる強磁性粉
末の比率(配合量)を変えたり、また、該強磁性粉末の
飽和磁化量をコントロールする等すればよい。
明すると、第2の磁性層3の長手方向の残留磁束密度
(Br)は上述の通り5×10-3〜1×10-1Tである
が、この残留磁束密度が5×10-3Tに満たないと、第
2の磁性層3から上向きに出る磁化の分布がブロードに
なり、磁化転移が緩やかになる結果、再生出力の向上が
図れず、1×10-1Tを超えると、反磁界が大きくな
り、磁化転移領域が押し広げられる結果、再生出力が低
下してしまう。第2の磁性層3の長手方向の残留磁束密
度の好ましい範囲は2×10-2〜7×10-2Tであり、
更に好ましくは2×10-2〜6×10-2Tである。第2
の磁性層3の長手方向の残留磁束密度を上記範囲内とす
るためには、例えば該第2の磁性層に含まれる強磁性粉
末の比率(配合量)を変えたり、また、該強磁性粉末の
飽和磁化量をコントロールする等すればよい。
【0024】また、第2の磁性層3の垂直方向の保磁力
(Hc)は上述の通り110〜220kA/mである
が、この保磁力が110kA/mに満たないと、第1の
磁性層4の磁化の影響で第2の磁性層3の上向きの磁化
が弱められてしまうため、第1の磁性層4における下向
きの磁化を上向きに転じさせることができず、220k
A/mを超えると磁気ヘッドによる記録が十分にできな
くなってしまう。第2の磁性層3の垂直方向の保磁力の
好ましい範囲は110〜160kA/mであり、更に好
ましくは110〜150kA/mである。第2の磁性層
3の垂直方向の保磁力を上記範囲内とするためには、例
えば該第2の磁性層に含まれる強磁性粉末の比率(配合
量)を変えたり、また、該強磁性粉末の飽和磁化量をコ
ントロールする等すればよい。
(Hc)は上述の通り110〜220kA/mである
が、この保磁力が110kA/mに満たないと、第1の
磁性層4の磁化の影響で第2の磁性層3の上向きの磁化
が弱められてしまうため、第1の磁性層4における下向
きの磁化を上向きに転じさせることができず、220k
A/mを超えると磁気ヘッドによる記録が十分にできな
くなってしまう。第2の磁性層3の垂直方向の保磁力の
好ましい範囲は110〜160kA/mであり、更に好
ましくは110〜150kA/mである。第2の磁性層
3の垂直方向の保磁力を上記範囲内とするためには、例
えば該第2の磁性層に含まれる強磁性粉末の比率(配合
量)を変えたり、また、該強磁性粉末の飽和磁化量をコ
ントロールする等すればよい。
【0025】磁気ヘッドから距離の離れた第2の磁性層
3が、高密度記録時(即ち、高域)の再生出力向上に寄
与するということは、本発明者らが初めて見い出したも
のである。更に詳しくは、従来は、磁化遷移領域から生
じる垂直方向の磁束は、距離の離れた磁気ヘッドのギャ
ップにおいては走行方向に拡がってしまい、低密度の記
録にしか効果がないと考えられていた。これに対して本
発明者らは、第2の磁性層3からの磁界により第1の磁
性層4が磁化され、その磁化によって垂直方向の磁束が
磁気ヘッドに達することを見い出した。この場合、第1
の磁性層4の透磁率の分布が重要な役割を果たすことに
注意しなければならない。つまり、第1の磁性層4の垂
直方向の透磁率は、該第1の磁性層4の磁化遷移領域に
おいては、その磁化の不安定性の故に特に大きくなり、
第2の磁性層3の磁化遷移領域から発生する磁束は、第
1の磁性層4の磁化遷移領域で集中する結果、高密度記
録にも充分寄与するのである。
3が、高密度記録時(即ち、高域)の再生出力向上に寄
与するということは、本発明者らが初めて見い出したも
のである。更に詳しくは、従来は、磁化遷移領域から生
じる垂直方向の磁束は、距離の離れた磁気ヘッドのギャ
ップにおいては走行方向に拡がってしまい、低密度の記
録にしか効果がないと考えられていた。これに対して本
発明者らは、第2の磁性層3からの磁界により第1の磁
性層4が磁化され、その磁化によって垂直方向の磁束が
磁気ヘッドに達することを見い出した。この場合、第1
の磁性層4の透磁率の分布が重要な役割を果たすことに
注意しなければならない。つまり、第1の磁性層4の垂
直方向の透磁率は、該第1の磁性層4の磁化遷移領域に
おいては、その磁化の不安定性の故に特に大きくなり、
第2の磁性層3の磁化遷移領域から発生する磁束は、第
1の磁性層4の磁化遷移領域で集中する結果、高密度記
録にも充分寄与するのである。
【0026】上述の特徴を有する本発明の磁気記録媒体
の詳細について更に説明する。第1の磁性層4は、磁気
記録媒体1の最上層としての層であり、強磁性粉末が結
合剤に分散されて形成されている。
の詳細について更に説明する。第1の磁性層4は、磁気
記録媒体1の最上層としての層であり、強磁性粉末が結
合剤に分散されて形成されている。
【0027】上記強磁性粉末としては、例えばγ−Fe
2 O3 、Co被着γ−Fe2 O3 、Co被着FeOx
(4/3≦x<1.5)などの強磁性酸化鉄系粉末、鉄
を主体とする強磁性金属粉末及び強磁性六方晶系フェラ
イト粉末などが挙げられる。
2 O3 、Co被着γ−Fe2 O3 、Co被着FeOx
(4/3≦x<1.5)などの強磁性酸化鉄系粉末、鉄
を主体とする強磁性金属粉末及び強磁性六方晶系フェラ
イト粉末などが挙げられる。
【0028】上記強磁性金属粉末としては、金属分が5
0重量%以上であり、該金属分の60%以上が鉄である
強磁性金属粉末が挙げられる。該強磁性金属粉末の具体
例としては、例Fe−Co、Fe−Ni、Fe−Al、
Fe−Ni−Al,Fe−Co−Ni、Fe−Ni−A
l−Zn、Fe−Al−Siなどが挙げられる。
0重量%以上であり、該金属分の60%以上が鉄である
強磁性金属粉末が挙げられる。該強磁性金属粉末の具体
例としては、例Fe−Co、Fe−Ni、Fe−Al、
Fe−Ni−Al,Fe−Co−Ni、Fe−Ni−A
l−Zn、Fe−Al−Siなどが挙げられる。
【0029】上記強磁性酸化鉄系粉末および鉄を主体と
する強磁性金属粉末では、その形状は針状または紡錘状
であることが好ましい。そしてその長軸長は、好ましく
は0.05〜0.25μm、更に好ましくは0.05〜
0.2μmである。また、好ましい針状比は3〜20、
好ましいX線粒径は130〜250Åであり、好ましい
BET比表面積は30〜70m2 /gである。
する強磁性金属粉末では、その形状は針状または紡錘状
であることが好ましい。そしてその長軸長は、好ましく
は0.05〜0.25μm、更に好ましくは0.05〜
0.2μmである。また、好ましい針状比は3〜20、
好ましいX線粒径は130〜250Åであり、好ましい
BET比表面積は30〜70m2 /gである。
【0030】また、上記強磁性六方晶系フェライト粉末
としては、微小平板状のバリウムフェライト及びストロ
ンチウムフェライト並びにそれらのFe原子の一部がT
i,Co,Ni,Zn,Vなどの原子で置換された磁性
粉末などが挙げられる。また、該強磁性六方晶系フェラ
イト粉末は、好ましい板径が0.02〜0.09μmで
あり、好ましい板状比が2〜7であり、好ましいBET
比表面積が30〜70m2 /gである。
としては、微小平板状のバリウムフェライト及びストロ
ンチウムフェライト並びにそれらのFe原子の一部がT
i,Co,Ni,Zn,Vなどの原子で置換された磁性
粉末などが挙げられる。また、該強磁性六方晶系フェラ
イト粉末は、好ましい板径が0.02〜0.09μmで
あり、好ましい板状比が2〜7であり、好ましいBET
比表面積が30〜70m2 /gである。
【0031】上記強磁性粉末の保磁力(Hc)は125
〜200kA/mであることが好ましく、特に135〜
190kA/mが好ましい。上記範囲内であれば全波長
領域でのRF出力が過不足なく得られ、しかもオーバー
ライト特性も良好となる。
〜200kA/mであることが好ましく、特に135〜
190kA/mが好ましい。上記範囲内であれば全波長
領域でのRF出力が過不足なく得られ、しかもオーバー
ライト特性も良好となる。
【0032】また、上記強磁性酸化鉄系粉末及び強磁性
金属粉末の飽和磁化(σs)は、150×10-7〜21
0×10-7Wb/gであることが好ましく、特に160
×10-7〜190×10-7Wb/gであることが好まし
い。また上記強磁性六方晶系フェライト粉末の飽和磁化
は35×10-7〜90×10-7Wb/gであることが好
ましく、特に55×10-7〜90×10-7Wb/gであ
ることが好ましい。上記範囲内であれば十分な再生出力
が得られる。
金属粉末の飽和磁化(σs)は、150×10-7〜21
0×10-7Wb/gであることが好ましく、特に160
×10-7〜190×10-7Wb/gであることが好まし
い。また上記強磁性六方晶系フェライト粉末の飽和磁化
は35×10-7〜90×10-7Wb/gであることが好
ましく、特に55×10-7〜90×10-7Wb/gであ
ることが好ましい。上記範囲内であれば十分な再生出力
が得られる。
【0033】特に、上記強磁性粉末として、保磁力が1
25〜200kA/mで且つ飽和磁化が150×10-7
〜210×10-7Wb/gであり、長軸長0.05〜
0.25μmである、鉄を主体とする針状の強磁性金属
粉末を用いることが好ましい。
25〜200kA/mで且つ飽和磁化が150×10-7
〜210×10-7Wb/gであり、長軸長0.05〜
0.25μmである、鉄を主体とする針状の強磁性金属
粉末を用いることが好ましい。
【0034】上記強磁性粉末には、必要に応じて希土類
元素や遷移金属元素を含有させることができる。
元素や遷移金属元素を含有させることができる。
【0035】更に、上記強磁性粉末には、その分散性な
どを向上させるために表面処理を施してもよい。この表
面処理は「Characterization of Powder Surfaces 」
(T.J.Wiseman ら著,Academic Press,1976)に記載さ
れている方法などと同様の方法により行うことができ、
例えば上記強磁性粉末の表面を無機質酸化物で被覆する
方法が挙げられている。この際用いることができる無機
質酸化物としては、Al 2 O3 、SiO2 、TiO2 、
ZrO2 、SnO2 、Sb2 O3 、ZnOなどが挙げら
れ、使用に際してはこれらを単独で用いても二種以上を
混合して用いてもよい。なお、上記表面処理は上記の方
法以外にシランカップリング処理、チタンカップリング
処理及びアルミニウムカップリング処理などの有機処理
によっても行うことができる。
どを向上させるために表面処理を施してもよい。この表
面処理は「Characterization of Powder Surfaces 」
(T.J.Wiseman ら著,Academic Press,1976)に記載さ
れている方法などと同様の方法により行うことができ、
例えば上記強磁性粉末の表面を無機質酸化物で被覆する
方法が挙げられている。この際用いることができる無機
質酸化物としては、Al 2 O3 、SiO2 、TiO2 、
ZrO2 、SnO2 、Sb2 O3 、ZnOなどが挙げら
れ、使用に際してはこれらを単独で用いても二種以上を
混合して用いてもよい。なお、上記表面処理は上記の方
法以外にシランカップリング処理、チタンカップリング
処理及びアルミニウムカップリング処理などの有機処理
によっても行うことができる。
【0036】上記結合剤としては、磁気記録媒体に用い
られるものであれば制限なく使用することができる。例
えば熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂及び反応型樹脂並びに
これらの混合物などが挙げられる。具体的には、塩化ビ
ニルの共重合体及びその変成物、アクリル酸、メタクリ
ル酸及びそのエステルの共重合体、アクリロニトリルの
共重合体(ゴム系の樹脂)、ポリエステル樹脂、ポリウ
レタン樹脂、エポキシ樹脂、繊維素系樹脂、ポリアミド
樹脂などを使用できる。上記結合剤の数平均分子量は
2,000〜200,000であることが好ましい。ま
た、強磁性粉末などの分散性を向上させるために、上記
結合剤に水酸基、カルボキシル基またはその塩、スルホ
ン酸基又はその塩、リン酸基又はその塩、ニトロ基また
は硝酸エステル基、アセチル基、硫酸エステル基または
その塩、エポキシ基、ニトリル基、カルボニル基、アミ
ノ基、アルキルアミノ基、アルキルアンモニウム塩基、
スルホベタイン、カルボベタインなどのベタイン構造な
どの分極性の官能基(いわゆる極性基)を含有させても
よい。上記結合剤は、上記強磁性粉末100重量部に対
して好ましくは10〜40重量部、更に好ましくは15
〜25重量部使用される。
られるものであれば制限なく使用することができる。例
えば熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂及び反応型樹脂並びに
これらの混合物などが挙げられる。具体的には、塩化ビ
ニルの共重合体及びその変成物、アクリル酸、メタクリ
ル酸及びそのエステルの共重合体、アクリロニトリルの
共重合体(ゴム系の樹脂)、ポリエステル樹脂、ポリウ
レタン樹脂、エポキシ樹脂、繊維素系樹脂、ポリアミド
樹脂などを使用できる。上記結合剤の数平均分子量は
2,000〜200,000であることが好ましい。ま
た、強磁性粉末などの分散性を向上させるために、上記
結合剤に水酸基、カルボキシル基またはその塩、スルホ
ン酸基又はその塩、リン酸基又はその塩、ニトロ基また
は硝酸エステル基、アセチル基、硫酸エステル基または
その塩、エポキシ基、ニトリル基、カルボニル基、アミ
ノ基、アルキルアミノ基、アルキルアンモニウム塩基、
スルホベタイン、カルボベタインなどのベタイン構造な
どの分極性の官能基(いわゆる極性基)を含有させても
よい。上記結合剤は、上記強磁性粉末100重量部に対
して好ましくは10〜40重量部、更に好ましくは15
〜25重量部使用される。
【0037】第1の磁性層4には、上述の成分の他に、
研磨材、カーボン粉末、潤滑剤および硬化剤等が含有さ
れていても良い。
研磨材、カーボン粉末、潤滑剤および硬化剤等が含有さ
れていても良い。
【0038】上記研磨材としては、例えばアルミナ、シ
リカ、ZrO2 、Cr2 O3 等のモース硬度が7以上の
物質の粉末が好ましく用いられる。該研磨材の平均粒径
(一次粒子)は、走行時の摩擦係数の低下および走行耐
久性の向上の点から0.03〜0.6μmであることが
好ましく、0.05〜0.3μmであることが更に好ま
しい。上記研磨材は、上記強磁性粉末100重量部に対
して、好ましくは2〜20重量部、更に好ましくは5〜
15重量部用いられる。
リカ、ZrO2 、Cr2 O3 等のモース硬度が7以上の
物質の粉末が好ましく用いられる。該研磨材の平均粒径
(一次粒子)は、走行時の摩擦係数の低下および走行耐
久性の向上の点から0.03〜0.6μmであることが
好ましく、0.05〜0.3μmであることが更に好ま
しい。上記研磨材は、上記強磁性粉末100重量部に対
して、好ましくは2〜20重量部、更に好ましくは5〜
15重量部用いられる。
【0039】上記カーボン粉末は、磁気記録媒体の帯電
防止剤や固体潤滑剤として用いられるものである。該カ
ーボン粉末としては、平均粒径(一次粒子)が10〜3
50nm(特に15〜60nm)のカーボンブラックを
用いることが好ましい。また、該カーボン粉末として、
平均粒径の異なる二種以上のカーボンブラックを組み合
わせて用いることもできる。上記カーボン粉末は、上記
強磁性粉末100重量部に対して、好ましくは0.1〜
10重量部、更に好ましくは0.1〜5重量部用いられ
る。
防止剤や固体潤滑剤として用いられるものである。該カ
ーボン粉末としては、平均粒径(一次粒子)が10〜3
50nm(特に15〜60nm)のカーボンブラックを
用いることが好ましい。また、該カーボン粉末として、
平均粒径の異なる二種以上のカーボンブラックを組み合
わせて用いることもできる。上記カーボン粉末は、上記
強磁性粉末100重量部に対して、好ましくは0.1〜
10重量部、更に好ましくは0.1〜5重量部用いられ
る。
【0040】上記潤滑剤としては、一般に脂肪酸及び脂
肪酸エステルが用いられる。上記脂肪酸としては、例え
ば、カプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン
酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、イソ
ステアリン酸、リノレン酸、オレイン酸、エライジン
酸、ベヘン酸、マロン酸、コハク酸、マレイン酸、グル
タル酸、アジピン酸、ピメリン酸、アゼライン酸、セバ
シン酸、1,12−ドデカンジカルボン酸、オクタンジ
カルボン酸等が挙げられる。一方、上記脂肪酸エステル
としては、例えば、上記脂肪酸のアルキルエステル等が
挙げられ、総炭素数12〜40のものが好ましい。上記
潤滑剤は、上記強磁性粉末100重量部に対して、好ま
しくは0.5〜10重量部、更に好ましくは0.5〜5
重量部用いられる。
肪酸エステルが用いられる。上記脂肪酸としては、例え
ば、カプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン
酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、イソ
ステアリン酸、リノレン酸、オレイン酸、エライジン
酸、ベヘン酸、マロン酸、コハク酸、マレイン酸、グル
タル酸、アジピン酸、ピメリン酸、アゼライン酸、セバ
シン酸、1,12−ドデカンジカルボン酸、オクタンジ
カルボン酸等が挙げられる。一方、上記脂肪酸エステル
としては、例えば、上記脂肪酸のアルキルエステル等が
挙げられ、総炭素数12〜40のものが好ましい。上記
潤滑剤は、上記強磁性粉末100重量部に対して、好ま
しくは0.5〜10重量部、更に好ましくは0.5〜5
重量部用いられる。
【0041】上記硬化剤としては、一般に、日本ポリウ
レタン工業(株)製のコロネートL(商品名)に代表さ
れるイソシアネート系硬化剤やアミン系硬化剤が用いら
れる。該硬化剤は、上記強磁性粉末100重量部に対し
て、好ましくは1〜6重量部、更に好ましくは2〜5重
量部用いられる。
レタン工業(株)製のコロネートL(商品名)に代表さ
れるイソシアネート系硬化剤やアミン系硬化剤が用いら
れる。該硬化剤は、上記強磁性粉末100重量部に対し
て、好ましくは1〜6重量部、更に好ましくは2〜5重
量部用いられる。
【0042】尚、第1の磁性層4には、上述の成分の他
に、磁気記録媒体に通常用いられている分散剤、防錆
剤、防黴剤等の各種添加剤を必要に応じて添加すること
もできる。
に、磁気記録媒体に通常用いられている分散剤、防錆
剤、防黴剤等の各種添加剤を必要に応じて添加すること
もできる。
【0043】第1の磁性層4は、上述の各成分を溶剤に
分散させた磁性塗料(第1の磁性塗料)を第2の磁性層
3上に塗布することによって形成されている。該溶剤と
しては、ケトン系の溶剤、エステル系の溶剤、エーテル
系の溶剤、芳香族炭化水素系の溶剤および塩素化炭化水
素系の溶剤等が挙げられる。上記磁性塗料における該溶
剤の配合量は、該磁性塗料に含まれる上記強磁性粉末1
00重量部に対して、好ましくは80〜500重量部、
更に好ましくは100〜350重量部である。
分散させた磁性塗料(第1の磁性塗料)を第2の磁性層
3上に塗布することによって形成されている。該溶剤と
しては、ケトン系の溶剤、エステル系の溶剤、エーテル
系の溶剤、芳香族炭化水素系の溶剤および塩素化炭化水
素系の溶剤等が挙げられる。上記磁性塗料における該溶
剤の配合量は、該磁性塗料に含まれる上記強磁性粉末1
00重量部に対して、好ましくは80〜500重量部、
更に好ましくは100〜350重量部である。
【0044】上記磁性塗料(第1の磁性塗料)を調製す
るには、例えば、強磁性粉末および結合剤を溶剤の一部
と共にナウターミキサー等に投入し予備混合して混合物
を得、この混合物を連続式加圧ニーダー等により混練
し、次いで上記溶剤の一部で希釈し、サンドミル等を用
いて分散処理した後、潤滑剤等の添加剤を混合して、濾
過し、更に硬化剤や上記溶剤の残部を混合する方法等を
挙げることができる。
るには、例えば、強磁性粉末および結合剤を溶剤の一部
と共にナウターミキサー等に投入し予備混合して混合物
を得、この混合物を連続式加圧ニーダー等により混練
し、次いで上記溶剤の一部で希釈し、サンドミル等を用
いて分散処理した後、潤滑剤等の添加剤を混合して、濾
過し、更に硬化剤や上記溶剤の残部を混合する方法等を
挙げることができる。
【0045】上記第1の磁性塗料から形成された第1の
磁性層4の保磁力は上述の通りである。また、飽和磁束
密度(Bs)は再生出力の向上の点から好ましくは0.
3〜0.5T、更に好ましくは0.3〜0.4Tであ
る。更に、第1の磁性層4における角形比(Sq)は、
後述する実施例から明らかなように、好ましくは0.7
〜1、更に好ましくは0.85〜1となる。尚、特に断
らない限り、第1の磁性層に関する保磁力、飽和磁束密
度および角形比は、長手方向についてのものである。
磁性層4の保磁力は上述の通りである。また、飽和磁束
密度(Bs)は再生出力の向上の点から好ましくは0.
3〜0.5T、更に好ましくは0.3〜0.4Tであ
る。更に、第1の磁性層4における角形比(Sq)は、
後述する実施例から明らかなように、好ましくは0.7
〜1、更に好ましくは0.85〜1となる。尚、特に断
らない限り、第1の磁性層に関する保磁力、飽和磁束密
度および角形比は、長手方向についてのものである。
【0046】第2の磁性層3は、第1の磁性層4に隣接
して設けられており、強磁性粉末および非磁性粉末が結
合剤に分散されて形成されている磁性を有する層であ
る。
して設けられており、強磁性粉末および非磁性粉末が結
合剤に分散されて形成されている磁性を有する層であ
る。
【0047】上記強磁性粉末としては、上述の通り、板
面に対して垂直な方向に磁化容易軸を有する平板状の六
方晶系強磁性粉末が用いられる。該六方晶系強磁性粉末
としては、六方晶系強磁性フェライト粉末、例えば、六
角板状のバリウムフェライト及びストロンチウムフェラ
イト並びにそれらのFe原子の一部がTi,Co,N
i,Zn,Vなどの原子で置換されたもの等が好ましく
用いられる。これらの中でも、六角板状のバリウムフェ
ライトのFe原子の一部がCo,Zn及びTiで置換さ
れているもの等が好ましい。また、使用に際しては、そ
れらのうちの一種を単独で使用することもできるし、二
種以上を併用することもできる。また、該六方晶系強磁
性粉末のうち、そのFe原子の一部が上記原子で置換さ
れたものにおいては、該Fe原子の置換率が、0.1〜
50重量%であることが好ましく、1〜30重量%であ
ることが更に好ましい。
面に対して垂直な方向に磁化容易軸を有する平板状の六
方晶系強磁性粉末が用いられる。該六方晶系強磁性粉末
としては、六方晶系強磁性フェライト粉末、例えば、六
角板状のバリウムフェライト及びストロンチウムフェラ
イト並びにそれらのFe原子の一部がTi,Co,N
i,Zn,Vなどの原子で置換されたもの等が好ましく
用いられる。これらの中でも、六角板状のバリウムフェ
ライトのFe原子の一部がCo,Zn及びTiで置換さ
れているもの等が好ましい。また、使用に際しては、そ
れらのうちの一種を単独で使用することもできるし、二
種以上を併用することもできる。また、該六方晶系強磁
性粉末のうち、そのFe原子の一部が上記原子で置換さ
れたものにおいては、該Fe原子の置換率が、0.1〜
50重量%であることが好ましく、1〜30重量%であ
ることが更に好ましい。
【0048】上記六方晶系強磁性粉末は、その保磁力
(Hc)が135〜260kA/mで、飽和磁化(σ
s)が35×10-7〜90×10-7Wb/gであり、特
に保磁力が135〜240kA/mで、飽和磁化が60
×10-7〜90×10-7Wb/gであることが好まし
い。保磁力や飽和磁化が該範囲であれば、下層磁性層の
短波長記録が良好となり、ひいては中域〜高域の出力特
性が良好となるからである。
(Hc)が135〜260kA/mで、飽和磁化(σ
s)が35×10-7〜90×10-7Wb/gであり、特
に保磁力が135〜240kA/mで、飽和磁化が60
×10-7〜90×10-7Wb/gであることが好まし
い。保磁力や飽和磁化が該範囲であれば、下層磁性層の
短波長記録が良好となり、ひいては中域〜高域の出力特
性が良好となるからである。
【0049】また、上記六方晶系強磁性粉末における板
面の最も長い径(以下、「板径」という)は、好ましく
は5〜100nm、更に好ましくは10〜80nmであ
り、板径と板面の最も短い径との比(以下、「板状比」
という)は好ましくは2〜10、更に好ましくは2〜7
である。更に、上記六方晶系強磁性粉末のBET比表面
積は30〜70m2 /gであることが好ましい。
面の最も長い径(以下、「板径」という)は、好ましく
は5〜100nm、更に好ましくは10〜80nmであ
り、板径と板面の最も短い径との比(以下、「板状比」
という)は好ましくは2〜10、更に好ましくは2〜7
である。更に、上記六方晶系強磁性粉末のBET比表面
積は30〜70m2 /gであることが好ましい。
【0050】上記六方晶系強磁性粉末には、必要に応じ
て稀土類元素や遷移金属元素を含有させることができ、
また、第1の磁性層4に含まれる上記強磁性粉末に施さ
れる表面処理と同様の処理を施してもよい。
て稀土類元素や遷移金属元素を含有させることができ、
また、第1の磁性層4に含まれる上記強磁性粉末に施さ
れる表面処理と同様の処理を施してもよい。
【0051】第2の磁性層3においては、上記六方晶系
強磁性粉末は、その板面が磁気記録媒体の記録面に対し
て平均で60〜120°、特に70〜110°傾斜する
ように配列していることが好ましい(以下、この傾斜の
角度を「平均傾斜角θ」という)。このような配列によ
って、第1の磁性層4の磁化遷移幅を一層小さくするこ
とができ、記録周波数全域で一層高出力が得られ、特に
高域での出力特性が一層改善される。上記六方晶系強磁
性粉末のこのような配列は、該六方晶系強磁性粉末を含
む第2の磁性層3の未乾燥塗膜に対して、その長手方向
に所定の磁場を印加することによって形成することがで
きる。
強磁性粉末は、その板面が磁気記録媒体の記録面に対し
て平均で60〜120°、特に70〜110°傾斜する
ように配列していることが好ましい(以下、この傾斜の
角度を「平均傾斜角θ」という)。このような配列によ
って、第1の磁性層4の磁化遷移幅を一層小さくするこ
とができ、記録周波数全域で一層高出力が得られ、特に
高域での出力特性が一層改善される。上記六方晶系強磁
性粉末のこのような配列は、該六方晶系強磁性粉末を含
む第2の磁性層3の未乾燥塗膜に対して、その長手方向
に所定の磁場を印加することによって形成することがで
きる。
【0052】本明細書において、「平均傾斜角θ」は、
磁気記録媒体の角形比(Sq)が最大となる方向と、上
記磁気記録媒体の記録面またはそれと平行な面(例え
ば、非磁性支持体2の面等)の垂線とのなす角として定
義され、具体的には下記の方法で測定される。即ち、測
定対象となる磁気記録媒体のバックコート層側を、樹脂
を用いて非磁性の基板上に平滑になる様に貼り付け、精
密表面研削機により第1の磁性層を削り取ってサンプル
を作製する。このサンプルを所定の形状(例えば、円
形)に加工し、理研電子製BHV−VSH(振動試料型
磁力計)にセットする。サンプルに磁界を印加しつつV
SHのZ軸を回転させてSqを測定し、その値が最大と
なる方向を測定する。尚、VSHの最大印加磁界は7.
96×105A/mとし、また、磁界は角度を変える毎
に印加する。上記平均傾斜角θは、第2の磁性層3の乾
燥条件の影響を大きく受けるため、第2の磁性層3のみ
が形成されたサンプルとは平均傾斜角θが異なるので注
意を要する。従って、上記平均傾斜角θの測定は、第1
の磁性層4までが形成された完成品の磁気記録媒体を用
いて行う。
磁気記録媒体の角形比(Sq)が最大となる方向と、上
記磁気記録媒体の記録面またはそれと平行な面(例え
ば、非磁性支持体2の面等)の垂線とのなす角として定
義され、具体的には下記の方法で測定される。即ち、測
定対象となる磁気記録媒体のバックコート層側を、樹脂
を用いて非磁性の基板上に平滑になる様に貼り付け、精
密表面研削機により第1の磁性層を削り取ってサンプル
を作製する。このサンプルを所定の形状(例えば、円
形)に加工し、理研電子製BHV−VSH(振動試料型
磁力計)にセットする。サンプルに磁界を印加しつつV
SHのZ軸を回転させてSqを測定し、その値が最大と
なる方向を測定する。尚、VSHの最大印加磁界は7.
96×105A/mとし、また、磁界は角度を変える毎
に印加する。上記平均傾斜角θは、第2の磁性層3の乾
燥条件の影響を大きく受けるため、第2の磁性層3のみ
が形成されたサンプルとは平均傾斜角θが異なるので注
意を要する。従って、上記平均傾斜角θの測定は、第1
の磁性層4までが形成された完成品の磁気記録媒体を用
いて行う。
【0053】上記非磁性粉末としては、例えば、非磁性
の酸化鉄(ベンガラ)、酸化チタン、硫酸バリウム、硫
化亜鉛、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、酸化カル
シウム、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、二酸化マグネシ
ウム、二硫化タングステン、二硫化モリブデン、窒化ホ
ウ素、二酸化錫、炭化珪素、酸化セリウム、コランダ
ム、人造ダイヤモンド、ザクロ石、ケイ石、窒化珪素、
炭化モリブデン、炭化ホウ素、炭化タングステン、炭化
チタン、ケイソウ土、ドロマイト、樹脂性の粉末などが
挙げられる。これらの中でも非磁性の酸化鉄(ベンガ
ラ)、酸化チタン、窒化ホウ素などが好ましく用いられ
る。これら非磁性粉末は単独で又は二種以上を混合して
用いてもよい。上記非磁性粉末の形状は、球状、板状、
針状、無定形の何れでもよい。その大きさは球状、板
状、無定形のものにおいては5〜200nmであること
が好ましく、針状のものにおいては長軸長が20〜30
0nmで針状比が3〜20であることが好ましい。上記
非磁性粉末は、上記六方晶系強磁性粉末100重量部に
対して、好ましくは50〜1000重量部、更に好まし
くは80〜400重量部用いられる。上述した各種非磁
性粉末には、必要に応じて、上記六方晶系強磁性粉末に
施される表面処理と同様の処理を施してもよい。
の酸化鉄(ベンガラ)、酸化チタン、硫酸バリウム、硫
化亜鉛、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、酸化カル
シウム、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、二酸化マグネシ
ウム、二硫化タングステン、二硫化モリブデン、窒化ホ
ウ素、二酸化錫、炭化珪素、酸化セリウム、コランダ
ム、人造ダイヤモンド、ザクロ石、ケイ石、窒化珪素、
炭化モリブデン、炭化ホウ素、炭化タングステン、炭化
チタン、ケイソウ土、ドロマイト、樹脂性の粉末などが
挙げられる。これらの中でも非磁性の酸化鉄(ベンガ
ラ)、酸化チタン、窒化ホウ素などが好ましく用いられ
る。これら非磁性粉末は単独で又は二種以上を混合して
用いてもよい。上記非磁性粉末の形状は、球状、板状、
針状、無定形の何れでもよい。その大きさは球状、板
状、無定形のものにおいては5〜200nmであること
が好ましく、針状のものにおいては長軸長が20〜30
0nmで針状比が3〜20であることが好ましい。上記
非磁性粉末は、上記六方晶系強磁性粉末100重量部に
対して、好ましくは50〜1000重量部、更に好まし
くは80〜400重量部用いられる。上述した各種非磁
性粉末には、必要に応じて、上記六方晶系強磁性粉末に
施される表面処理と同様の処理を施してもよい。
【0054】第2の磁性層3には、上述の成分の他に、
研磨材、カーボン粉末、潤滑剤および硬化剤等が含有さ
れていてもよい。これらの成分としては、第1の磁性層
4に含まれる成分と同様のものが用いられる。従って、
その詳細については特に説明しないが、第1の磁性層4
に関して詳述した説明が適宜適用される。また、これら
の成分の好ましい配合量は、上記六方晶系強磁性粉末お
よび上記非磁性粉末の合計量100重量部に対して、そ
れぞれ以下の通りである。特に、本発明においては、第
2の磁性層3における上記六方晶系強磁性粉末の配合比
率が低くてすむので、骨材効果のある研磨材や、潤滑剤
を相対的に多く配合できる。その結果、磁気記録媒体の
耐久性が向上するという効果も併せて奏される。 ・研磨材:1〜20重量部、特に5〜15重量部 ・カーボン粉末:0.5〜20重量部、特に1〜10重
量部 ・潤滑剤:1〜10重量部、特に1〜6重量部 ・硬化剤:1〜10重量部、特に1〜5重量部
研磨材、カーボン粉末、潤滑剤および硬化剤等が含有さ
れていてもよい。これらの成分としては、第1の磁性層
4に含まれる成分と同様のものが用いられる。従って、
その詳細については特に説明しないが、第1の磁性層4
に関して詳述した説明が適宜適用される。また、これら
の成分の好ましい配合量は、上記六方晶系強磁性粉末お
よび上記非磁性粉末の合計量100重量部に対して、そ
れぞれ以下の通りである。特に、本発明においては、第
2の磁性層3における上記六方晶系強磁性粉末の配合比
率が低くてすむので、骨材効果のある研磨材や、潤滑剤
を相対的に多く配合できる。その結果、磁気記録媒体の
耐久性が向上するという効果も併せて奏される。 ・研磨材:1〜20重量部、特に5〜15重量部 ・カーボン粉末:0.5〜20重量部、特に1〜10重
量部 ・潤滑剤:1〜10重量部、特に1〜6重量部 ・硬化剤:1〜10重量部、特に1〜5重量部
【0055】第2の磁性層3は、上述の各成分を溶剤に
分散させた磁性塗料(第2の磁性塗料)を非磁性支持体
2上に塗布することによって形成されている。該溶剤と
しては、第1の磁性塗料と同様のものを用いることがで
きる。第2の磁性塗料における該溶剤の配合量は、該第
2の磁性塗料に含まれる上記六方晶系強磁性粉末および
上記非磁性粉末の合計量100重量部に対して、好まし
くは80〜500重量部、更に好ましくは100〜35
0重量部である。
分散させた磁性塗料(第2の磁性塗料)を非磁性支持体
2上に塗布することによって形成されている。該溶剤と
しては、第1の磁性塗料と同様のものを用いることがで
きる。第2の磁性塗料における該溶剤の配合量は、該第
2の磁性塗料に含まれる上記六方晶系強磁性粉末および
上記非磁性粉末の合計量100重量部に対して、好まし
くは80〜500重量部、更に好ましくは100〜35
0重量部である。
【0056】上記第2の磁性塗料から形成された第2の
磁性層3の乾燥厚みは、磁気記録媒体のこしの強さ(剛
性)の点から0.05〜5μmであることが好ましく、
更に好ましくは0.2〜5μm、一層好ましくは0.5
〜2.5μmである。また、第2の磁性層3の長手方向
の保磁力(Hc)は、反磁界による自己減磁を小さくす
る点から135〜260kA/m、特に135〜200
kA/mであることが好ましい。更に、第2の磁性層3
における長手方向の角形比は、後述する実施例から明ら
かなように、好ましくは0.6〜1、更に好ましくは
0.8〜1となる。
磁性層3の乾燥厚みは、磁気記録媒体のこしの強さ(剛
性)の点から0.05〜5μmであることが好ましく、
更に好ましくは0.2〜5μm、一層好ましくは0.5
〜2.5μmである。また、第2の磁性層3の長手方向
の保磁力(Hc)は、反磁界による自己減磁を小さくす
る点から135〜260kA/m、特に135〜200
kA/mであることが好ましい。更に、第2の磁性層3
における長手方向の角形比は、後述する実施例から明ら
かなように、好ましくは0.6〜1、更に好ましくは
0.8〜1となる。
【0057】尚、第2の磁性層3に関して特に説明しな
かった点については、第1の磁性層4に関して詳述した
説明が適宜適用される。
かった点については、第1の磁性層4に関して詳述した
説明が適宜適用される。
【0058】次に、本発明における一般的事項について
説明する。非磁性支持体2を構成する材料としては、ポ
リエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレー
ト、ポリエチレンナフタレート、ポリシクロヘキシレン
ジメチレンテレフタレート及びポリエチレンビスフェノ
キシカルボキシレート等のポリエステル類;ポリエチレ
ン及びポリプロピレン等のポリオレフィン類;セルロー
スアセテートブチレート及びセルロースアセテートプロ
ピオネート等のセルロース誘導体;ポリ塩化ビニル及び
ポリ塩化ビニリデン等のビニル系樹脂;ポリアミド;ポ
リイミド;ポリカーボネート;ポリスルフォン;ポリエ
ーテル・エーテルケトン並びにポリウレタン等のような
高分子樹脂等の非磁性材料が挙げられる。これらは単独
で又は二種以上を組み合わせて用いることができる。こ
れらの材料から構成される上記支持体には、必要に応じ
て一軸または二軸の延伸処理や、コロナ放電処理、易接
着処理等が施されていてもよい。
説明する。非磁性支持体2を構成する材料としては、ポ
リエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレー
ト、ポリエチレンナフタレート、ポリシクロヘキシレン
ジメチレンテレフタレート及びポリエチレンビスフェノ
キシカルボキシレート等のポリエステル類;ポリエチレ
ン及びポリプロピレン等のポリオレフィン類;セルロー
スアセテートブチレート及びセルロースアセテートプロ
ピオネート等のセルロース誘導体;ポリ塩化ビニル及び
ポリ塩化ビニリデン等のビニル系樹脂;ポリアミド;ポ
リイミド;ポリカーボネート;ポリスルフォン;ポリエ
ーテル・エーテルケトン並びにポリウレタン等のような
高分子樹脂等の非磁性材料が挙げられる。これらは単独
で又は二種以上を組み合わせて用いることができる。こ
れらの材料から構成される上記支持体には、必要に応じ
て一軸または二軸の延伸処理や、コロナ放電処理、易接
着処理等が施されていてもよい。
【0059】非磁性支持体2の厚さには特に制限はな
く、磁気記録媒体の用途・形態等に応じて適宜選択で
き、例えばテープやディスクの形態で用いる場合には2
〜100μmが好ましく、2〜76μmが更に好まし
い。
く、磁気記録媒体の用途・形態等に応じて適宜選択で
き、例えばテープやディスクの形態で用いる場合には2
〜100μmが好ましく、2〜76μmが更に好まし
い。
【0060】非磁性支持体2の裏面に必要に応じて設け
られるバックコート層5は、カーボン粉末および結合剤
を含む公知のバックコート塗料を特に制限なく用いて形
成することができる。
られるバックコート層5は、カーボン粉末および結合剤
を含む公知のバックコート塗料を特に制限なく用いて形
成することができる。
【0061】次に、図1に示す実施形態の磁気記録媒体
1を製造する好ましい方法の概略を述べる。まず、非磁
性支持体2上に第2の磁性層3を形成する第2の磁性塗
料と第1の磁性層4を形成する第1の磁性塗料とを、両
層の乾燥厚さがそれぞれ所定の厚さとなるようにウエッ
ト・オン・ウエット方式により同時重層塗布を行い、第
1及び第2の磁性層の塗膜を形成する。即ち、第1の磁
性層は、第2の磁性層の湿潤時に塗設・形成されている
ことが好ましい。次いで、これらの塗膜に対して、磁場
配向処理を行い、第1の磁性層の塗膜中に含まれている
上記強磁性粉末を長手方向に配向させ、且つ第2の磁性
層の塗膜中に含まれている上記六方晶系強磁性粉末を長
手方向に配向させる。更に、これらの塗膜を乾燥させた
後に巻き取る。この後、カレンダー処理を行い、更にバ
ックコート層5を形成する。あるいはバックコート層5
を形成した後に第1及び第2の磁性層を形成してもよ
い。次いで、必要に応じて、例えば、磁気テープを得る
場合には、40〜80℃下にて、6〜100時間エージ
ング処理し、所望の幅にスリットする。
1を製造する好ましい方法の概略を述べる。まず、非磁
性支持体2上に第2の磁性層3を形成する第2の磁性塗
料と第1の磁性層4を形成する第1の磁性塗料とを、両
層の乾燥厚さがそれぞれ所定の厚さとなるようにウエッ
ト・オン・ウエット方式により同時重層塗布を行い、第
1及び第2の磁性層の塗膜を形成する。即ち、第1の磁
性層は、第2の磁性層の湿潤時に塗設・形成されている
ことが好ましい。次いで、これらの塗膜に対して、磁場
配向処理を行い、第1の磁性層の塗膜中に含まれている
上記強磁性粉末を長手方向に配向させ、且つ第2の磁性
層の塗膜中に含まれている上記六方晶系強磁性粉末を長
手方向に配向させる。更に、これらの塗膜を乾燥させた
後に巻き取る。この後、カレンダー処理を行い、更にバ
ックコート層5を形成する。あるいはバックコート層5
を形成した後に第1及び第2の磁性層を形成してもよ
い。次いで、必要に応じて、例えば、磁気テープを得る
場合には、40〜80℃下にて、6〜100時間エージ
ング処理し、所望の幅にスリットする。
【0062】上記ウエット・オン・ウエット法による同
時重層塗布方法は、特開平5−73883号公報の第4
2欄31行〜第43欄31行等に記載されており、第2
の磁性塗料が乾燥する前に第1の磁性塗料を塗布する方
法であり、この方法よりドロップアウトが少なく、高密
度記録に対応でき且つ塗膜(両磁性層)の耐久性にも優
れた磁気記録媒体が得られる。
時重層塗布方法は、特開平5−73883号公報の第4
2欄31行〜第43欄31行等に記載されており、第2
の磁性塗料が乾燥する前に第1の磁性塗料を塗布する方
法であり、この方法よりドロップアウトが少なく、高密
度記録に対応でき且つ塗膜(両磁性層)の耐久性にも優
れた磁気記録媒体が得られる。
【0063】また、上記磁場配向処理は、上記第1及び
第2の磁性塗料の乾燥を行う前に行われ、例えば、本発
明の磁気記録媒体が磁気テープの場合には、上記第1の
磁性塗料の塗布面に対して平行方向に約4×104 A/
m以上、好ましくは約8×104 〜8×105 A/mの
磁界を印加する方法や、上記の第1及び第2の磁性塗料
が湿潤状態のうちに約8×104 〜8×105 A/mの
ソレノイド等の中を通過させる方法等により行うことが
できる。このような条件下で磁場配向処理を行うこと
で、第2の磁性層の塗膜中に含まれている上記六方晶系
強磁性粉末の平均傾斜角が好適な値となるように該強磁
性粉末を長手方向に配向させることができる。また、磁
場配向処理後の乾燥処理中に該強磁性粉末の磁場配向状
態が変化しないようにする為に、磁場配向処理直前に、
30〜50℃の温風を第1の磁性層の上方から吹き付け
て塗膜の予備乾燥を行い、該塗膜中の残存溶剤量をコン
トロールすることも好ましい。
第2の磁性塗料の乾燥を行う前に行われ、例えば、本発
明の磁気記録媒体が磁気テープの場合には、上記第1の
磁性塗料の塗布面に対して平行方向に約4×104 A/
m以上、好ましくは約8×104 〜8×105 A/mの
磁界を印加する方法や、上記の第1及び第2の磁性塗料
が湿潤状態のうちに約8×104 〜8×105 A/mの
ソレノイド等の中を通過させる方法等により行うことが
できる。このような条件下で磁場配向処理を行うこと
で、第2の磁性層の塗膜中に含まれている上記六方晶系
強磁性粉末の平均傾斜角が好適な値となるように該強磁
性粉末を長手方向に配向させることができる。また、磁
場配向処理後の乾燥処理中に該強磁性粉末の磁場配向状
態が変化しないようにする為に、磁場配向処理直前に、
30〜50℃の温風を第1の磁性層の上方から吹き付け
て塗膜の予備乾燥を行い、該塗膜中の残存溶剤量をコン
トロールすることも好ましい。
【0064】上記乾燥は、例えば、30〜120℃に加
熱された気体の供給により行うことができ、この際、気
体の温度とその供給量を制御することにより塗膜の乾燥
程度を制御することができる。
熱された気体の供給により行うことができ、この際、気
体の温度とその供給量を制御することにより塗膜の乾燥
程度を制御することができる。
【0065】また、上記カレンダー処理は、メタルロー
ル及びコットンロール若しくは合成樹脂ロール、メタル
ロール及びメタルロール等の2本のロールの間を通すス
ーパーカレンダー法等により行うことができる。上記カ
レンダー処理の条件は、例えば温度60〜140℃、線
圧100〜500kg/cmとすることができる。
ル及びコットンロール若しくは合成樹脂ロール、メタル
ロール及びメタルロール等の2本のロールの間を通すス
ーパーカレンダー法等により行うことができる。上記カ
レンダー処理の条件は、例えば温度60〜140℃、線
圧100〜500kg/cmとすることができる。
【0066】尚、本発明の磁気記録媒体の製造に際して
は、必要に応じ、第1の磁性層表面の研磨やクリーニン
グ工程等の仕上げ工程を施すこともできる。また、第1
及び第2の磁性塗料の塗布は、通常公知の逐次重層塗布
方法により行うこともできる。
は、必要に応じ、第1の磁性層表面の研磨やクリーニン
グ工程等の仕上げ工程を施すこともできる。また、第1
及び第2の磁性塗料の塗布は、通常公知の逐次重層塗布
方法により行うこともできる。
【0067】以上、本発明の磁気記録媒体をその好まし
い実施形態に基づき説明したが、本発明は、上記実施形
態に制限されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲におい
て種々の変更が可能である。例えば、図1に示す実施形
態の磁気記録媒体1には、更に、非磁性支持体2と第2
の磁性層3又はバックコート層5との間にプライマー層
を設けたり、長波長信号を使用するハードシステムに対
応してサーボ信号等を記録するための他の磁性層及びそ
の他の層を設けてもよい。また、本発明の磁気記録媒体
は、8mmビデオテープやDATテープ、DDSテー
プ、DLTテープ、DVCテープ等の磁気テープ、或い
はフレキシブルディスクのような磁気ディスク等として
好適であるが、その他の磁気記録媒体としても適用する
こともできる。
い実施形態に基づき説明したが、本発明は、上記実施形
態に制限されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲におい
て種々の変更が可能である。例えば、図1に示す実施形
態の磁気記録媒体1には、更に、非磁性支持体2と第2
の磁性層3又はバックコート層5との間にプライマー層
を設けたり、長波長信号を使用するハードシステムに対
応してサーボ信号等を記録するための他の磁性層及びそ
の他の層を設けてもよい。また、本発明の磁気記録媒体
は、8mmビデオテープやDATテープ、DDSテー
プ、DLTテープ、DVCテープ等の磁気テープ、或い
はフレキシブルディスクのような磁気ディスク等として
好適であるが、その他の磁気記録媒体としても適用する
こともできる。
【0068】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳細に説明
すると共にその有効性を例証する。しかしながら、本発
明の範囲はかかる実施例に制限されるものではない。
尚、以下の例中、「部」は特に断らない限り「重量部」
を意味する。
すると共にその有効性を例証する。しかしながら、本発
明の範囲はかかる実施例に制限されるものではない。
尚、以下の例中、「部」は特に断らない限り「重量部」
を意味する。
【0069】〔実施例1〕下記の配合成分(硬化剤を除
く)を、それぞれニーダーにて混練し、次いで攪拌機に
て分散し、更にサンドミルにて微分散し、1μmのフィ
ルターにて濾過後、硬化剤を最後に添加して、下記組成
の第1及び第2の磁性塗料ならびにバックコート塗料を
それぞれ調製した。
く)を、それぞれニーダーにて混練し、次いで攪拌機に
て分散し、更にサンドミルにて微分散し、1μmのフィ
ルターにて濾過後、硬化剤を最後に添加して、下記組成
の第1及び第2の磁性塗料ならびにバックコート塗料を
それぞれ調製した。
【0070】 <第1の磁性塗料> ・強磁性粉末 100部 (鉄を主体とする針状の強磁性金属粉末、長軸長:0.15μm、Hc:143 kA/m、σs:1.5×10-5Wb/g、BET比表面積:58m2 /g) ・スルホン酸基含有塩化ビニル系共重合体(結合剤) 12部 〔日本ゼオン製のMR110(商品名)〕 ・スルホン酸基含有ポリウレタン樹脂(結合剤) 8部 〔東洋紡製のUR8300(商品名)〕 ・研磨材 8部 (α−アルミナ、一次粒子の平均粒径:0.3μm) ・カーボンブラック(一次粒子の平均粒径:30nm) 2部 ・ブチルステアレート(潤滑剤) 2部 ・硬化剤 4部 〔日本ポリウレタン工業(株)製のコロネートL(商品名)〕 ・メチルエチルケトン(溶剤) 100部 ・トルエン(溶剤) 60部 ・シクロヘキサノン(溶剤) 100部
【0071】 <第2の磁性塗料> ・強磁性粉末 30部 (微小平板状の六方晶系バリウムフェライト、板径:30nm、Hc:137k A/m、σs:6.9×10-6Wb/g、BET比表面積:38m2 /g) ・非磁性粉末 70部 (α−Fe2 O3 、長軸長:0.2μm、BET比表面積:40m2 /g) ・スルホン酸基含有塩化ビニル系共重合体(結合剤) 12部 〔日本ゼオン製のMR110(商品名)〕 ・スルホン酸基含有ポリウレタン樹脂(結合剤) 8部 〔東洋紡製のUR8300(商品名)〕 ・研磨材 5部 (α−アルミナ、一次粒子の平均粒径:0.3μm) ・カーボンブラック(一次粒子の平均粒径:30nm) 2部 ・ブチルステアレート(潤滑剤) 2部 ・硬化剤 4部 〔日本ポリウレタン工業(株)製のコロネートL(商品名)〕 ・メチルエチルケトン(溶剤) 100部 ・トルエン(溶剤) 60部 ・シクロヘキサノン(溶剤) 100部
【0072】 <バックコート塗料> ・カーボンブラック 40部 (一次粒子の平均粒子径:18nm) ・カーボンブラック 1.5部 (一次粒子の平均粒子径:75nm) ・ポリウレタン樹脂(結合剤) 50部 〔日本ポリウレタン工業(株)製のニッポラン2301(商品名)〕 ・ニトロセルロース(結合剤) 30部 〔旭化成工業(株)製のCelnova BTH 1/2 (商品名)〕 ・硬化剤 4部 〔武田薬品工業(株)製のポリイソシアネート、D−250N(商品名)〕 ・銅フタロシアニン 5部 ・潤滑剤(ステアリン酸) 1部 ・メチルエチルケトン(溶剤) 140部 ・トルエン(溶剤) 140部 ・シクロヘキサノン(溶剤) 140部
【0073】厚さ6μmのポリエチレンテレフタレート
(PET)フィルムの表面に第2の磁性塗料および第1
の磁性塗料を、第2の磁性層および第1の磁性層の乾燥
厚みがそれぞれ0.2μm及び2.0μmとなるよう
に、ウェット・オン・ウェット方式により同時重層塗布
を行い、それぞれの塗膜を形成した。次いで、これらの
塗膜が湿潤状態のうちに398kA/mのソレノイド中
を通過させ磁場配向処理を行い、30〜100℃にて乾
燥処理を行った後、巻き取った。この際、ソレノイドを
通過してから乾燥処理中に、磁場配向状態が変化しない
ようにソレノイド通過後の風量を調整した。次いで、8
0℃・300kg/cmの条件でカレンダー処理を行
い、第1及び第2の磁性層を形成した。引き続き、上記
支持体の反対側の面上にバックコート塗料を乾燥厚みが
0.5μmになるように塗布し、90℃にて乾燥してバ
ックコート層を形成し、巻き取った。その後、50℃下
にて16時間エージング処理を行った。最後に、3.8
1mm幅にスリットして、図1に示す構造を有する磁気
テープを得た。
(PET)フィルムの表面に第2の磁性塗料および第1
の磁性塗料を、第2の磁性層および第1の磁性層の乾燥
厚みがそれぞれ0.2μm及び2.0μmとなるよう
に、ウェット・オン・ウェット方式により同時重層塗布
を行い、それぞれの塗膜を形成した。次いで、これらの
塗膜が湿潤状態のうちに398kA/mのソレノイド中
を通過させ磁場配向処理を行い、30〜100℃にて乾
燥処理を行った後、巻き取った。この際、ソレノイドを
通過してから乾燥処理中に、磁場配向状態が変化しない
ようにソレノイド通過後の風量を調整した。次いで、8
0℃・300kg/cmの条件でカレンダー処理を行
い、第1及び第2の磁性層を形成した。引き続き、上記
支持体の反対側の面上にバックコート塗料を乾燥厚みが
0.5μmになるように塗布し、90℃にて乾燥してバ
ックコート層を形成し、巻き取った。その後、50℃下
にて16時間エージング処理を行った。最後に、3.8
1mm幅にスリットして、図1に示す構造を有する磁気
テープを得た。
【0074】〔実施例2及び3並びに比較例1〜4〕第
2の磁性塗料に含まれる強磁性粉末の種類ならびに該強
磁性粉末および非磁性粉末の配合部数を表1に示すよう
にする以外は実施例1と同様にして磁気テープを得た。
尚、比較例4のみ、磁性/非磁性の層構造を有するもの
であり、残りはすべて磁性/磁性の層構造を有するもの
である。
2の磁性塗料に含まれる強磁性粉末の種類ならびに該強
磁性粉末および非磁性粉末の配合部数を表1に示すよう
にする以外は実施例1と同様にして磁気テープを得た。
尚、比較例4のみ、磁性/非磁性の層構造を有するもの
であり、残りはすべて磁性/磁性の層構造を有するもの
である。
【0075】実施例および比較例で得られた磁気テープ
について、第1及び第2の磁性層の磁気特性を下記の方
法で測定すると共に第2の磁性層に含まれる強磁性粉末
の平均傾斜角を上述した方法により測定した。その結果
を表2に示す。尚、表2において「//」は長手方向を意
味し、「⊥」は垂直方向を意味する。
について、第1及び第2の磁性層の磁気特性を下記の方
法で測定すると共に第2の磁性層に含まれる強磁性粉末
の平均傾斜角を上述した方法により測定した。その結果
を表2に示す。尚、表2において「//」は長手方向を意
味し、「⊥」は垂直方向を意味する。
【0076】<磁気特性の測定> ・第1の磁性層 得られた磁気テープの第1の磁性層側を樹脂で固めた
後、バックコート層側から研磨を行い、バックコート
層、PETフィルム、第2の磁性層を取り除いた。次い
で、所定寸法に打ち抜き、理研電子製VSM−BHVを
用いて、外部磁場796kA/mにて測定した。 ・第2の磁性層 得られた磁気テープを研磨して第1の磁性層を取り除い
た後、所定寸法に打ち抜き、理研電子製VSM−BHV
を用いて、外部磁場796kA/mにて測定した。
後、バックコート層側から研磨を行い、バックコート
層、PETフィルム、第2の磁性層を取り除いた。次い
で、所定寸法に打ち抜き、理研電子製VSM−BHVを
用いて、外部磁場796kA/mにて測定した。 ・第2の磁性層 得られた磁気テープを研磨して第1の磁性層を取り除い
た後、所定寸法に打ち抜き、理研電子製VSM−BHV
を用いて、外部磁場796kA/mにて測定した。
【0077】実施例および比較例で得られた磁気テープ
の性能を評価するために、下記の方法で再生出力を測定
した。その結果を表3に示す。
の性能を評価するために、下記の方法で再生出力を測定
した。その結果を表3に示す。
【0078】<再生出力の測定>得られた磁気テープを
DAT用カセットに装填し、測定用DATカセットテー
プを得た。得られた測定用DATカセットテープの再生
出力をMedia Logic製の磁気テープ評価機
「ML4500」にて測定した。測定は周波数1MHz
から7MHzまでの間で1MHzおきに行った。また、
再生出力は、比較例4の磁気テープを基準とした相対出
力(dB)として表した。
DAT用カセットに装填し、測定用DATカセットテー
プを得た。得られた測定用DATカセットテープの再生
出力をMedia Logic製の磁気テープ評価機
「ML4500」にて測定した。測定は周波数1MHz
から7MHzまでの間で1MHzおきに行った。また、
再生出力は、比較例4の磁気テープを基準とした相対出
力(dB)として表した。
【0079】
【表1】
【0080】
【表2】
【0081】
【表3】
【0082】表3に示す結果から明らかなように、実施
例の磁気テープ(本発明品)は、比較例の磁気テープに
比して低域から高域に亘り高出力が得られることが判
る。特に、高域おける出力特性が高いことが判る。
例の磁気テープ(本発明品)は、比較例の磁気テープに
比して低域から高域に亘り高出力が得られることが判
る。特に、高域おける出力特性が高いことが判る。
【0083】
【発明の効果】以上、詳述した通り、本発明によれば、
記録周波数全域で高出力が得られ、高密度記録が可能な
磁気記録媒体が得られる。また、本発明によれば、特に
高域での出力特性が改善された磁気記録媒体が得られ
る。更に、本発明によれば、第2の磁性層に、研磨材や
潤滑剤を相対的に多く配合できるので、磁気記録媒体の
耐久性を向上させることもできる。
記録周波数全域で高出力が得られ、高密度記録が可能な
磁気記録媒体が得られる。また、本発明によれば、特に
高域での出力特性が改善された磁気記録媒体が得られ
る。更に、本発明によれば、第2の磁性層に、研磨材や
潤滑剤を相対的に多く配合できるので、磁気記録媒体の
耐久性を向上させることもできる。
【図1】本発明の磁気記録媒体の一実施形態の構成を示
す概略図である。
す概略図である。
1 磁気記録媒体 2 支持体 3 第2の磁性層 4 第1の磁性層 5 バックコート層
Claims (6)
- 【請求項1】 非磁性支持体と該非磁性支持体上に設け
られた複数の磁性層とを有し、該複数の磁性層は、強磁
性粉末が結合剤に分散されてなる、最上層として設けら
れた第1の磁性層と、強磁性粉末および非磁性粉末が結
合剤に分散されてなる、該第1の磁性層に隣接して設け
られた第2の磁性層とを含む磁気記録媒体において、 上記第1の磁性層は、その乾燥厚みが0.05〜0.5
μmで且つ保磁力が135〜260kA/mであり、 上記第2の磁性層に含まれる上記強磁性粉末が、板面に
対して垂直な方向に磁化容易軸を有する平板状の六方晶
系強磁性粉末であり、磁気記録媒体の長手方向に配向さ
れており、 上記第2の磁性層は、その長手方向のSFDが0.4以
下で且つ残留磁束密度が5×10-3〜1×10-1Tであ
ると共にその垂直方向のSFDが2.0以下で且つ保磁
力が110〜220kA/mであることを特徴とする磁
気記録媒体。 - 【請求項2】 上記平板状の六方晶系強磁性粉末は、上
記板面が磁気記録媒体の記録面に対して平均で60〜1
20°傾斜するように配向されている請求項1記載の磁
気記録媒体。 - 【請求項3】 上記第1の磁性層に含まれる上記強磁性
粉末が、長軸長0.05〜0.25μmの針状強磁性粉
末であり、その保磁力が125〜200kA/mで且つ
飽和磁化が150×10-7〜210×10-7Wb/gで
ある請求項1又は2記載の磁気記録媒体。 - 【請求項4】 上記第2の磁性層に含まれる上記強磁性
粉末が、板径10〜90nmであり、その保磁力が13
5〜260kA/mで且つ飽和磁化が35×10-7〜9
0×10-7Wb/gである請求項1〜3の何れかに記載
の磁気記録媒体。 - 【請求項5】 上記第2の磁性層の乾燥厚みが0.05
〜3.0μmである請求項1〜4の何れかに記載の磁気
記録媒体。 - 【請求項6】 上記第1及び第2の磁性層の角形比がそ
れぞれ0.8〜1.0及び0.6〜1.0である請求項
1〜5の何れかに記載の磁気記録媒体。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP22412697A JPH1166549A (ja) | 1997-08-20 | 1997-08-20 | 磁気記録媒体 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP22412697A JPH1166549A (ja) | 1997-08-20 | 1997-08-20 | 磁気記録媒体 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH1166549A true JPH1166549A (ja) | 1999-03-09 |
Family
ID=16808959
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP22412697A Pending JPH1166549A (ja) | 1997-08-20 | 1997-08-20 | 磁気記録媒体 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH1166549A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP1063638A1 (en) * | 1999-06-22 | 2000-12-27 | TDK Corporation | Magnetic recording medium |
-
1997
- 1997-08-20 JP JP22412697A patent/JPH1166549A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP1063638A1 (en) * | 1999-06-22 | 2000-12-27 | TDK Corporation | Magnetic recording medium |
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