JPH1166964A - 耐火性絶縁テープ - Google Patents

耐火性絶縁テープ

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JPH1166964A
JPH1166964A JP9222708A JP22270897A JPH1166964A JP H1166964 A JPH1166964 A JP H1166964A JP 9222708 A JP9222708 A JP 9222708A JP 22270897 A JP22270897 A JP 22270897A JP H1166964 A JPH1166964 A JP H1166964A
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mica
weight
resistant insulating
tape
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JP9222708A
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Setsuo Toyoshima
節夫 豊島
Hiroshi Shinozuka
啓 篠塚
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Oji Paper Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】絶縁性、耐熱性、高気密性、表面平滑性に優れ
た耐火性絶縁テープを得ること。 【解決手段】導体の外部に耐火絶縁層、絶縁層、外部被
覆層を順次設けた耐火電線の耐火絶縁層として使用可能
な耐火性絶縁テープであって、該耐火性絶縁テープは扁
平断面を有する繊維10〜60重量%と、マイカ40〜90重量%
とからなる成分を100重量部と、有機または無機バイン
ダー3〜20重量部とからなる耐火性絶縁テープ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は耐火性絶縁テープに
関するものである。
【0002】
【従来の技術】耐火電線は規格(消防庁告示)による
と、30分間に840℃まで昇温し、その間AC600Vの耐電圧
特性および0.4MΩ以上の絶縁抵抗を維持するものとされ
ている。この規格に合格するためには、電線の外側を通
常被覆しているポリ塩化ビニル等のプラスチック層(絶
縁層)が高温で熱分解し、その導電性分解物を生じても
電線の上記電気特性を維持できるように、耐火絶縁層が
設けられなければならない。
【0003】従来、耐火電線の構造として、導体の外部
に耐火絶縁層と外部被覆を順次設けたもの、或いは耐火
絶縁層、絶縁層、外部被覆を順次設けたものなどが採用
されている。通常、耐火絶縁層となる成分として、マイ
カまたはセラミック等の無機材料が使用されている。こ
れらの無機材料は、その溶融温度が約1200℃以上である
ことから、火災下にあって最後まで接触による絶縁を維
持することが可能である。
【0004】とりわけマイカは層状無機化合物であるた
めに、これを用いて作製したシートはマイカ粒子が面配
向しており高度の気密性を示す。マイカを耐火層として
採用した場合、火災下にあって絶縁層、シース層(外部
被覆)が溶融焼失しても残存し、HClガスなどの導電性
ガスの導体表面への接近および接触を遮断して絶縁性を
維持し、導体の送電能力を保持する機能を果たす。
【0005】しかし、マイカは層状無機化合物であるた
めいったん成形してももろく、しっかりとしたシート状
耐火絶縁層を形成することが難しく、またそれ自体では
工程上必要とされる強度を持たないため、これまで様々
な工夫がなされている。その多くのものは、集成マイカ
と補強材となるシートを貼り合わせて複合テープにする
ものであるが、補強層としてガラス繊維織布またはガラ
ス繊維不織布を用いる試みが多く見られる。
【0006】例えば、特開昭58-82413では平行に配列し
た複数条のガラス繊維の上に熱可塑性樹脂の糸状物を一
定間隔毎においてその接点を接着し、一体化したガラス
テープの両面にシリコン系接着剤を介してマイカ箔テー
プを貼り付け、さらにポリエチレンテープまたはポリエ
ステル不織布等によって導体を被覆し耐火絶縁層となし
ている。
【0007】また実開昭57-147512には、耐火絶縁層が
長手方向にひき揃えられた複数条のガラス糸がプラスチ
ック繊維からなる支持材テープ(補強層)に接合支持さ
れ、これにマイカが添着されているマイカ複合テープを
巻いて形成されることを特徴とする耐火電線が記載され
ている。
【0008】さらに実開昭58-88717や実開昭63-13615に
は、集成マイカで形成される耐火絶縁層と、これと一体
に設けられるガラス繊維不織布を補強層として貼り合わ
せることによって複合テープとし、その上に絶縁層、被
覆層を形成する耐火電線が述べられている。
【0009】これら従来の技術の共通するところは、マ
イカを他のシートに貼り合わせることによって補強して
複合テープとするところである。しかしこの様な構造を
とるためには、耐火絶縁層と補強層をそれぞれ用意し、
これらを貼り合わせて複合テープを予めつくる必要があ
り、工程が多くなるというデメリットを生じる。また同
時に、複合テープの構造が複雑になりその厚さが比較的
大きくなってくる。
【0010】複合テープの厚さは、耐火電線製造時の作
業性に大きく影響してくる。複合テープが厚くなると剛
直になるため、テープを導体に対して巻き付ける際に生
じる重なり部分のわずかな隙間が気密性を低下させ、耐
火絶縁性が低下し、火災時に導電性が生じる可能性がで
てくる。
【0011】ところが、これを解決するために複合テー
プを薄くしてしなやかにすると、集成マイカ層もしくは
補強層の薄型化が必要となってくるため、複合テープと
しての気密性もしくは強度が損なわれる可能性がでてく
る。この結果、複合テープは火災時の絶縁性が低下する
か、もしくは導体に対する高速巻き付けに対応できなく
なってくる。
【0012】さらに根本的には、絶縁層の補強層に用い
る織布もしくは不織布は、集成マイカで構成される緻密
な耐火絶縁層と比較すると、かなり低密度、高空隙率
で、かつ表面が粗であるため、この様な補強層と耐火絶
縁層を貼り合わせて複合テープにすると、導体に対する
巻き付け時に生じるテープ重なり部分では耐火絶縁層が
連続して表面を覆うことが出来なくなる。即ち、テープ
重なり部分において、耐火絶縁層と耐火絶縁層の間に補
強層が挟まるかたちとなり、結果的に気密性が損なわれ
る。
【0013】また、複合テープを導体に2重巻きしたと
きに第1層と第2層の間に補強層が存在することについて
も同様である。即ち、第1層の耐火絶縁層と第2層の耐火
絶縁層の間に第1層の補強層が存在し、厚さ方向に関し
て耐火絶縁層が連続でなくなることから、火災下におい
ていったん第1層の耐火絶縁層を突破した導電性ガス
は、容易に高空隙率である第1層の補強層中を拡散し、
第2層の耐火絶縁層のテープ重なり部分各所に到達する
ことが出来る。その結果、複合テープを2重巻きしてい
ても、導電性ガスに対する絶縁効果は依然不完全なもの
となってしまう。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】したがって、この耐火
性絶縁テープに要求される条件として、以下の項目が考
えられる。 ・十分な強度を持っていること ・絶縁性に優れること ・耐熱性に優れること ・しなやかで表面平滑性に優れること ・薄型でかつ高気密性であること ・取り扱いが簡便で工程数が少ないこと 本発明の課題は、上記した問題を解決することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、導体
の外部に耐火絶縁層、絶縁層、外部被覆層を順次設けた
耐火電線の耐火絶縁層用の耐火性絶縁テープであって、
該耐火性絶縁テープは扁平断面を有する繊維(A)、マ
イカ(B)、及びバインダー(C)からなり、その割合
は(A)と(B)との合計を100重量部とした場合、
(A)が10〜60重量部、(B)が40〜90重量部であり、
また(A)と(B)との合計100重量部に対し、
(C)が3〜20重量部であることを特徴とする耐火性絶
縁テープに関するものである。また本発明は、上記した
発明において、扁平断面を有する繊維は、繊維断面の長
径/短径比が2以上の無機繊維である耐火性絶縁テープに
関するものである。本明細書において、以下「扁平断面
を有する繊維」を「扁平繊維」という。なお、本明細書
において、複合テープとは耐火絶縁層である集成マイカ
層と補強層を貼合した従来のタイプの耐火絶縁体のこと
を指し、耐火性絶縁テープとは耐火絶縁層である集成マ
イカ層と補強層である扁平繊維を混抄により一体成形し
た新しいタイプの耐火絶縁体のことを指す。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明者等は、無機扁平繊維を基
本骨格としてマイカと混抄し、無機バインダーなどでシ
ート化することによって耐火絶縁層と補強層を一括成形
することを検討した結果、この扁平繊維の特異な断面形
状によってマイカ鱗片と骨格繊維が高度に面配向するた
め、大きな接触面積で接合し、薄型でありながら高強
度、高密度なシートを形成することから、これを電線用
耐火性絶縁テープとして使用した場合、一括成形なので
取り扱いが簡便で工程数が少なくて済み、表裏面が緻密
なマイカで覆われているためテープ巻き後の気密性が非
常に高く、しかも円形断面繊維よりなる比較的剛直な織
布や不織布と比べてしなやかであり、また絶縁性は十分
で耐熱性にも優れることを見出して本発明に到達した。
【0017】本発明の最大の特徴は、マイカと混抄する
骨格繊維が扁平断面を有するということである。即ち、
湿式抄造時に水平に沈降するマイカ箔の中にあって扁平
繊維はマイカ箔の面配向を乱さず、むしろその配向に参
加して同一方向に面配向するため、気密性の高い強力な
シートを形成することが出来る。一方、通常の円形断面
繊維の不織布を抄造する場合、マイカと骨格繊維が面配
向することはない。
【0018】本発明による耐火性絶縁テープは、扁平繊
維とマイカを混抄した不織布として、厚さが20〜600μm
であることが好ましい。600μmを越える厚さを有す
る不織布を形成した場合、耐火性絶縁テープの薄さが失
われてしなやかさに欠けるものとなリ、また厚さが20
μmに満たないと高速巻き付けに対応する強度を失って
しまうからである。
【0019】本発明において、扁平繊維の量は、扁平繊
維とマイカの合計を100重量部とした場合その10〜60
重量部である。これは骨格としての機能を果たすために
最低10重量部が必要であり、また60重量部を超えると相
対的にマイカの量が少なくなることから、気密性が低下
してくることになるからである。
【0020】本発明において使用される扁平繊維の断面
形状は、繊維が重なったときの接触面積が大きいものが
該当する。例えば特公平4-13300にあるような高扁平繊
維とか、特公平4-32775にあるようなまゆ型断面を持つ
繊維等が適している。扁平繊維を用いて抄いた不織布は
繊維が長径を水平にした形で面配向し、これが高密度に
積層交差し、高密度のシートが得られる。
【0021】本発明において使用される扁平繊維断面の
長径と短径のそれぞれの寸法は特に限定されず、その断
面が長径と短径を有する繊維であればよいが、長径/短
径比(以下、扁平比)が2以上であるものが好ましい。
扁平比2未満の場合には扁平繊維の薄型化の効果が発揮
されない。
【0022】扁平繊維の太さは特に限定しないが、円形
断面繊維換算してφ1.8〜30μmのものが好ましい。低扁
平率で太い繊維を用いると、扁平繊維の形状効果が発揮
されないためマイカと層状に面配向せず、またシートが
剛直になってしまい好ましくない。また、あまり細い繊
維を用いると強度が低下し、高速巻付けに対応できなく
なり、好ましくない。
【0023】扁平繊維の材質は不燃性で耐熱性の無機材
料であればよく、電気絶縁用ガラスが適しているが、そ
の他電気絶縁性を有するもので例えば、セラミック、ア
ルミナ、酸化チタン、シリカ、ムライト、マグネシア、
ジルコニア等の繊維を用いることもでき、またこれ以外
の素材でも使用可能である。
【0024】本発明において、マイカの量は、偏平繊維
とマイカの合計を100重量部とした場合その40〜90重
量部である。マイカが40重量部に満たないと相対的に扁
平繊維の量が増えてしまい、マイカを混入することで期
待できる気密性が損なわれるからであり、また90重量部
を超える場合は扁平繊維が骨格としての機能を果たさな
くなってきて、シート自体がもろくなってしまうためで
ある。
【0025】本発明で使用するマイカは無機層状化合物
のことであり、天然マイカまたは合成マイカ鱗片がこれ
に該当する。天然マイカとしては白雲母、ソーダ雲母、
金雲母、黒雲母、鱗雲母等が挙げられ、合成マイカとし
てはフッ素金雲母、フッ素四ケイ素雲母、テニオライト
等が挙げられるが、その他の無機層状化合物も場合によ
っては使用可能である。
【0026】本発明においては、耐火性絶縁テープを構
成するために使用するマイカ、偏平繊維、バインダーの
他に、特殊効果を狙って他の素材を混抄することもでき
る。しかしながらその素材の構成比は、全体を100重量
部としたときに20重量部以上になってはならない。それ
は、この様な添加物が増加するとマイカと偏平繊維の面
配向による接合を阻害し、本発明の特徴である薄型化、
高強度化、機密性等が失われるからである。
【0027】本発明においては、扁平繊維に対するバイ
ンダーの割合が多すぎてはならない。構成上、扁平繊維
とマイカの合計100重量部に対して3〜20重量部の有機ま
たは無機バインダーでシート化することが好ましい。こ
れはバインダーが20重量部を超えるとシートの柔軟性が
低下し、本発明の目的が達成されないためである。また
バインダー量が3重量部に満たないと、十分なシート強
度が得られないことから高速巻き付けに対応できなくな
る。
【0028】バインダーの材質として、PVA、ビニロ
ン、熱融着性オレフィン樹脂、シリコーン系樹脂、低融
点ガラス、コロイダルシリカ、アルミナエマルジョン等
の有機、無機のバインダーが該当するが、これ以外のバ
インダーも使用可能である。また、繊維同士の部分的熱
融着によるシート化も可能である。
【0029】本発明の耐火性絶縁テープを製造するに
は、扁平繊維とマイカの混合スラリーを湿式抄造して不
織布シートをつくり、このシートにバインダーを添加す
る。バインダーの添加の方法には、内添、含浸、塗布、
散布などの方法がある。バインダー添加時の不織布シー
トは乾燥していることが好ましいが、水分を含んでいて
もよい。なおバインダーをスラリー中に添加しておく方
法でもよい。
【0030】
【実施例】次に、本発明を以下の実施例にしたがって具
体的に説明する。
【0031】実施例1 Eガラス製扁平ガラス繊維チョップドストランド30重量
部(日東紡株式会社製、扁平比5.2、繊維径φ10μm(円
形断面繊維換算)、繊維長13 mm )と合成非膨潤系金雲
母であるマイカ鱗片70重量部(SiO2 40〜50%, MgO 25〜
35%, Al2O3 6〜15%, K2O 5〜10%, F 5〜10%)を湿式法
で抄造して混抄シートをつくり、この混抄シートの乾燥
重量100重量部に対して、無機バインダーとしてオルガ
ノシラン系樹脂接着剤10重量部を含浸して、この湿紙を
165℃で乾燥固結し耐火性絶縁テープとした。耐火性絶
縁性テープは坪量100g/m2、厚さ210μmである。この耐
火性絶縁テープを外径 2.0mmの銅導体に対して1/2ラッ
プでテープ巻き速度約22m/minにて高速で2層巻きした。
【0032】実施例2 扁平繊維として実施例1のEガラス製扁平繊維に代え
て、Eガラス製扁平ガラス繊維チョップドストランド30
重量部(日東紡株式会社製、扁平比2.5、繊維径φ10μm
(円形断面繊維換算)、繊維長13mm)を用いた以外は実
施例1と同様にして耐火性絶縁テープを製造した。耐火
性絶縁テープは坪量100g/m2、厚さ220μmである。この
耐火性絶縁テープを外径2.0mmの銅導体に対して1/2ラッ
プでテープ巻き速度約22m/minにて高速で2層巻きした。
【0033】比較例1 比較のために、厚さ130μmのガラス繊維織布を用意し、
厚さ120μmの実施例と同一のマイカ鱗片(集成マイカと
して成形したもの)をオルガノシラン系樹脂接着剤によ
って貼合し、165℃で乾燥接着させ複合テープとした。
ガラス繊維織布、マイカ、接着剤の重量比は表1に示し
た。この複合テープを実施例と同じく、外径2.0mmの銅
導体に対して1/2ラップでテープ巻き速度約22m/minにて
高速で2層巻きした。
【0034】比較例2 比較のために、厚さ100μmのガラス繊維不織布(円形断
面ガラス繊維使用)を用意し、厚さ120μmの実施例と同
一のマイカ鱗片(集成マイカとして成形したもの)をオ
ルガノシラン系樹脂接着剤によって貼合し、165℃で乾
燥接着させ複合テープとした。ガラス繊維織布、マイ
カ、接着剤の重量比は表1に示した。この複合テープを
実施例と同じく、外径2.0mmの銅導体に対して1/2ラップ
でテープ巻き速度約22m/minにて高速で2層巻きした。
【0035】比較例3 Eガラス製円形断面ガラス繊維チョップドストランド30
重量部(ユニチカ株式会社製、繊維径φ9μm、繊維長13
mm)と実施例と同一のマイカ鱗片70重量部を湿式法で抄
造して混抄シートをつくり、この混抄シートの乾燥重量
100重量部に対して、無機バインダーとしてオルガノシ
ラン系樹脂接着剤10重量部を含浸して、この湿紙を165
℃で乾燥固結し耐火性絶縁テープとした。耐火性絶縁テ
ープは坪量 100g/m2、厚さ340μmである。この耐火性絶
縁テープを外径 2.0 mm の銅導体に対して1/2ラップで
テープ巻き速度約22m/minにて高速で2層巻きした。
【0036】この様にして準備した実施例1、実施例2、
比較例1、比較例2、比較例3の複合テープ及び耐火性絶
縁テープ重なり部分の密着性を比較した。比較例1の場
合はガラス繊維織布を使用したため、織り目の影響で補
強層による段差が目立ち緻密さに欠けた仕上がりであっ
た。比較例2の場合はガラス繊維不織布を使用している
ため、シートとしての平面性が比較的良く、柔軟性、ク
ッション性に改善があったが、複合テープ重なり部分で
はやはり補強層の為に隙間が生じ、密着性は不完全なも
のであった。比較例3の場合はガラス繊維とマイカを混
抄しているため、耐火性絶縁テープ重なり部分の隙間は
なかったが、不織布自体が低密度であった。
【0037】一方、実施例1は扁平繊維とマイカの混抄
によって一体成形したシートを使用しているため、耐火
性絶縁テープ重なり部分が連続した構造となる。このた
め密着性、気密性は上記比較例よりもはるかに優れたも
のとなっており、高速で緻密なテープ巻きが可能である
ことが示された。シートは非常に薄く、高平滑性で強力
になるため、2重巻きした場合でも全く問題ない。ま
た、実施例2は扁平比が小さいため、実施例1と比較する
と扁平効果は少なかった。
【0038】次に、これら実施例1、実施例2、比較例
1、比較例2、比較例3の製品上に、押出しによって0.8 m
m 厚のポリエチレン絶縁層および1.5mm 厚のポリ塩化ビ
ニルシースを施し、電線管通線状態で、消防庁告示第7
号記載の耐火試験を行った。実施例1、実施例2、比較例
1、比較例2、比較例3の各電線の耐火試験開始後15min、
30min後の絶縁抵抗値を、それぞれ表1に示す。
【0039】
【表1】
【0040】耐火試験の結果、絶縁抵抗値の経時的低下
は各比較例より各実施例のほうが少ないことがわかっ
た。これは、シース層に用いたポリ塩化ビニル被覆が燃
焼することで発生したHClガスが、耐火性絶縁テープ巻
付け時に生じた重なり部分のわずかな隙間から侵入し、
導電性が生じたことに起因するものであるが、表1の結
果は、比較例1、比較例2よりも気密性の高い実施例が導
電性ガスの侵入を最も効果的に遮断していることを裏付
けている。また、比較例3はガラス繊維とマイカを混抄
したものであったが、円形断面の主体繊維の存在でマイ
カ鱗片の配向が崩れてシート密度が低下し、導電性ガス
が浸透して絶縁抵抗値が低下したものと思われる。
【0041】
【発明の効果】
薄型化、高強度化、気密性(耐火絶縁性) 本発明の無機繊維混抄シートは扁平繊維とマイカ或いは
扁平繊維同士の接触面積が大きく、シート自体の乾紙強
度が大幅に改善されるため、薄型の一体成形耐火性絶縁
テープを得ることができる。扁平比5.2の扁平繊維とマ
イカ混抄シートの場合、円形断面繊維とマイカ混抄シー
トとの同一米坪の比較で、厚さが32%減少し、強度が1.8
倍となる。
【0042】このように、扁平無機繊維とマイカを混抄
したシートは従来よりも薄型化が可能であるため、耐火
性絶縁テープの占有体積を減少することが可能であり、
電線の細径化、省スペース化に役立つ。或いは従来の複
合テープと同一厚さの耐火性絶縁テープとして用いた場
合は、より強力で補強効果の高いシートを組み込むこと
が可能となる。総じて、シート強度が向上したことで、
従来より薄ものの耐火絶縁テープでも導体に対する高速
巻付けに対応できるようになり、生産性の向上につなが
る。また、一体成形耐火絶縁層の最大の特徴として、耐
火性絶縁テープを導体に巻付けたときに生じる重なり部
分で上下の層が連続となり、耐火絶縁層としての気密性
が高くなる耐火層の火災発生時における導電性ガスを遮
断する能力が向上し、耐火絶縁性が大きく向上する。
【0043】表面平滑性、しなやかさ 本発明における耐火性絶縁テープは、繊維同士の接触面
積が大きくなっているばかりでなく、3次元的にZ軸方向
に配向している繊維が少ない。これは、抄造時に繊維が
面配向性を示すためである。したがって、不織布表面か
らケバだったように突き出ている繊維の数が、円形断面
を持つガラス繊維を用いた耐火性絶縁テープと比較する
とかなり減少する。このためテープ巻き加工などの工程
において、重なり部分や2層巻きしたときの平滑性がよ
いため、従来と比較すると格段の加工性、気密性の進歩
が見られる。 また、扁平繊維は円形断面の繊維に比べ
てZ軸方向の力に対して曲がりやすい為、強力なシート
であるにもかかわらずしなやかで柔軟性に富む。このた
め、高速テープ巻き加工時においても十分にシートがス
ピードに追従でき、耐火性絶縁テープの巻き付けは均一
に行われる。
【0044】絶縁性、耐熱性 本発明による無機繊維シートは、電気絶縁用ガラス等を
素材として用いることで絶縁抵抗を1010Ωcm 程度にす
ることができ、電線用としての絶縁能は十分である。ま
た無機材料であるため最低でも600℃近辺まで軟化は起
こらず、多少の火災に対しては十分に耐性がある。軟化
温度以上では、軟化したガラスがマイカの隙間を埋める
ため、強度は低下するが気密性は維持される。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1に本発明実施例および比較例の電線断面図
を示す。
【符号の説明】
図中1はポリ塩化ビニルシース層、2はポリエチレン絶縁
層、3は複合テープまたは耐火性絶縁テープ巻き層(耐
火絶縁層)、4は導体である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導体の外部に耐火絶縁層、絶縁層、外部
    被覆層を順次設けた耐火電線の耐火絶縁層用の耐火性絶
    縁テープであって、該耐火性絶縁テープは扁平断面を有
    する繊維(A)、マイカ(B)、及びバインダー(C)
    からなり、その割合は(A)と(B)との合計を100
    重量部とした場合、(A)が10〜60重量部、(B)が40
    〜90重量部であり、また(A)と(B)との合計100
    重量部に対し、(C)が3〜20重量部であることを特徴
    とする耐火性絶縁テープ。
  2. 【請求項2】 扁平断面を有する繊維は、繊維断面の長
    径/短径比が2以上の無機繊維である請求項1に記載の耐
    火性絶縁テープ。
JP9222708A 1997-08-19 1997-08-19 耐火性絶縁テープ Pending JPH1166964A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005199562A (ja) * 2004-01-15 2005-07-28 Toshiba Corp テープ部材或いはシート部材並びにテープ部材或いはシート部材の製造方法

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