JPH1171109A - 複合材料およびその製造方法ならびに複合材料含有樹脂組成物 - Google Patents

複合材料およびその製造方法ならびに複合材料含有樹脂組成物

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JPH1171109A
JPH1171109A JP24170097A JP24170097A JPH1171109A JP H1171109 A JPH1171109 A JP H1171109A JP 24170097 A JP24170097 A JP 24170097A JP 24170097 A JP24170097 A JP 24170097A JP H1171109 A JPH1171109 A JP H1171109A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 層状珪酸塩と有機高分子材料からなり熱安定
性を有すると共に珪酸塩層の層間距離が拡大し、さらに
実質的に層間の平行性がないように分散性が向上した水
を含まない複合材料、およびその製造方法並びにそのよ
うな複合材料を含有する複合材料含有樹脂組成物を提供
すること。 【解決手段】 エチレンアクリル酸共重合体アイオノマ
ー水分散液を、層状珪酸塩と混合し乾燥することによ
り、エチレンアクリル酸共重合体またはそのアイオノマ
ーと、層状珪酸塩とを含み、前記エチレンアクリル酸共
重合体またはそのアイオノマーが前記層状珪酸塩の珪酸
塩層間に挿入されてなり、層間が実質的に平行でない複
合材料とする。さらにこれと有機高分子材料とを混練し
て複合材料含有樹脂組成物とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、有機高分子材料の
機械的特性、ガスバリアー性、耐熱性、あるいは透明性
を改良する目的で有機高分子材料に配合される複合材料
およびその製造方法に関し、より詳しくは、層状珪酸塩
を構成する珪酸塩層にエチレンアクリル酸共重合体また
はそのアイオノマーが、層間が実質的に平行でないよう
に挿入された複合材料およびその製造方法に関する。さ
らに、本発明は、有機高分子材料と得られた複合材料と
を含有する複合材料含有樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より層状珪酸塩を構成する珪酸塩層
に有機高分子材料を挿入した複合材料を得ようとする試
みがなされていた。それらの試みは、例えば、加藤忠蔵
(高分子、1970年、Vol.19、No.222、
p758−764)や加藤忠蔵、黒田一幸(粘土科学、
1986年、Vol.26、No.4、p292−30
5)等の総説にまとめられている。しかしながら、珪酸
塩層に有機高分子材料を挿入して層間距離を拡大するこ
とや層間の平行性を減少させて粘土鉱物を分散させるこ
とが困難であった。
【0003】この問題を解決するために開発された複合
材料のひとつとして、膨潤性粘土鉱物を構成する珪酸塩
層に、必要に応じて、アルキルアミン系の膨潤化剤を処
理して、さらにモノマーを含浸させ重合することを特徴
とする粘土鉱物/ポリアミド樹脂組成物がある(特公昭
58−35211号公報、特公昭58−35542号公
報)。
【0004】また、ポリアミドの高分子鎖の一部と珪酸
塩層がイオン結合してなる複合材料としては、層状珪酸
塩を構成する珪酸塩層の厚さが7から12Å(オングス
トローム)で層間距離が30Å以上である珪酸塩層にポ
リアミドを含む樹脂を混入し、ポリアミドの高分子鎖の
一部と珪酸塩層がイオン結合してなる複合材料も報告さ
れている(特開昭62−74957号公報)。
【0005】この複合材料の製造方法もまた、層状珪酸
塩と膨潤化剤とを接触させて、モノマーの溶融温度以上
の温度で、モノマー中のポリアミドにより膨潤する性質
を有する複合体とする接触工程と、得られた複合体とポ
リアミドモノマーとを混合する混合工程と、混合物を所
定温度に加熱して重合する重合工程とから成る(特開昭
62−74957号公報)。これらの方法に従うと、製
造工程に重合工程が含まれるため、複合材料の製造は必
ずしも容易ではなく、また、ポリアミド以外に応用する
ことが困難であった。
【0006】製造工程の困難を解決するため、層状珪酸
塩とアルキルアミン系膨潤化剤とを水中に分散させ乾燥
させることにより得られた層状珪酸塩/アルキルアミン
系膨潤化剤複合材料をポリアミドと溶融混練することに
より、層間距離を30Å以上に拡大することや層間の平
行性を減少させた複合材料含有樹脂組成物が報告されて
いる(米国特許第5385776号公報)。しかし、こ
の方法では低分子量のアルキルアミン系膨潤化剤が最終
製品に混入してしまうため、その熱安定性に問題があっ
た。また、ポリアミド樹脂以外の樹脂を用いて、層間距
離を30Å以上に拡大させることは層間の平行性を減少
せしめ、分散性が向上した複合材料含有樹脂組成物を得
ることは困難であった。
【0007】ポリアミド以外の有機高分子材料であって
も層状珪酸塩を分散せしめ、しかも、重合工程を含まな
い複合材料としては、フィロシリケート、インターカラ
ントポリマーおよび水の混合物を、ダイ開口部を通して
押出すことにより製造される複合材料が報告されている
(特開平9−20514号公報)。
【0008】この複合材料においては、珪酸塩の層間
は、10〜55Åに拡大しているものの、ほとんど平行
性を保った規則的な構造を有している。また、少なくと
も約10重量%の水を含有するため、その取り扱いが困
難であった。
【0009】また、アイオノマーを、層状珪酸塩と水中
で分散、混合、乾燥、粉砕することにより、珪酸塩層に
アイオノマーを挿入した、水を含まない複合材料も開発
されている(特願平8−302368号)。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、層状
珪酸塩と有機高分子材料からなり熱安定性を有すると共
に珪酸塩層の層間距離が拡大し、さらに実質的に層間の
平行性がないように分散性が向上した水を含まない複合
材料、およびその製造方法を提供することにある。
【0011】さらに、本発明の課題は、そのような複合
材料を含有する複合材料含有樹脂組成物を提供すること
にある。
【0012】詳しくは、本発明の課題は、エチレンアク
リル酸共重合体またはそのアイオノマーと、層状珪酸塩
とからなる複合材料およびその製造方法、ならびにかか
る複合材料を含有する複合材料含有樹脂組成物を提供す
ることにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、このよう
な課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、強い剪
断でエチレンアクリル酸共重合体アイオノマーと層状珪
酸塩とを水中で混合し、水の除去を急速乾燥で行うこと
により、層間の平行性が実質的にない分散性が向上した
水を含有しない複合材料を製造する方法を見出した。
【0014】すなわち、本願の第1の発明に従う複合材
料は、エチレンアクリル酸共重合体またはそのアイオノ
マーと、層状珪酸塩とを含み、前記エチレンアクリル酸
共重合体またはそのアイオノマーが前記層状珪酸塩の珪
酸塩層間に挿入されてなり、水を含まず層間が実質的に
平行でないことを特徴とする。
【0015】本願の第2の発明に従う複合材料の製造方
法は、エチレンアクリル酸共重合体アイオノマーを、層
状珪酸塩と混合し、乾燥することにより、前記層状珪酸
塩の珪酸塩層に前記エチレンアクリル酸共重合体または
そのアイオノマーを挿入することを特徴とする。
【0016】本願の第3の発明に従う複合材料の製造方
法は、エチレンアクリル酸共重合体アイオノマーと、層
状珪酸塩とを混合し、剪断力をかけながら、急速に乾燥
することにより、前記層状珪酸塩の珪酸塩層に前記エチ
レンアクリル酸共重合体またはそのアイオノマーを挿入
することを特徴とする。
【0017】本願の第4の発明に従う複合材料の製造方
法は、エチレンアクリル酸共重合体アイオノマーを、層
状珪酸塩と、ホモジナイザーを用いて混合し、スプレー
ドライ法により乾燥することにより、前記層状珪酸塩の
珪酸塩層に前記エチレンアクリル酸共重合体またはその
アイオノマーを挿入することを特徴とする。
【0018】本願の第5の発明に従う複合材料含有樹脂
組成物は、上述の第1の発明に従う複合材料、あるいは
上述の第2〜第4の発明のいずれかに従う製造方法によ
り製造された複合材料と、有機高分子材料とを含有する
ことを特徴とする。
【0019】本願の第6の発明に従う複合材料含有樹脂
組成物は、上述の第6の発明に従う複合材料含有樹脂組
成物において、前記有機高分子材料が前記エチレンアク
リル酸共重合体またはそのアイオノマーと親和性を有す
ることを特徴とする。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明の第一の発明における複合
材料においては、層状珪酸塩の珪酸塩層間には、エチレ
ンアクリル酸共重合体またはそのアイオノマーが挿入さ
れている。この挿入物中のエチレンアクリル酸共重合体
またはそのアイオノマーは、複合材料の製造方法におい
て使用されるエチレンアクリル酸共重合体アイオノマー
の水分散液におけるアイオノマーに由来するものであ
り、通常は使用したアイオノマーがそのまま複合材料に
取り込まれるが、アンモニアや低級アミンのアイオノマ
ーの水分散液を用いた場合には、乾燥過程でこれらの一
部または全部が揮発逸散するので、中和程度の低減され
たアイオノマーとしてあるいはエチレンアクリル酸共重
合体として複合材料中に取り込まれる。
【0021】ここに、エチレンアクリル酸共重合体は、
エチレンとアクリル酸の共重合体であって、任意に他の
単量体が共重合されたものであってもよい。このような
他の単量体成分としては、プロピレン、1−ブテン、イ
ソブテンなどのオレフィン類、酢酸ビニル、プロピオン
酸ビニルのようなビニルエステル類、アクリル酸メチ
ル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソブチル、アクリ
ル酸nブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタク
リル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸イソ
ブチルのような不飽和モノカルボン酸エステル、フマル
酸、マレイン酸、イタコン酸、無水マレイン酸、無水イ
タコン酸、マレイン酸モノメチル、マレイン酸モノエチ
ル、マレイン酸ジメチルのような不飽和多価カルボン酸
(無水物)およびそのエステル、一酸化炭素、二酸化硫
黄などを挙げることができる。
【0022】上述のエチレン−アクリル酸共重合体とし
ては、アクリル酸含量が5〜30重量%、特に10〜2
5重量%の範囲のものが好ましい。すなわち、アクリル
酸含量が上述の範囲より少ないものを用いると、複合材
料を製造する場合の水分散液における分散粒子径が大き
くなりすぎて、目的とする複合材料が得難いためであ
る。また、アクリル酸含量が上述の範囲より多いものを
使用すると、吸湿性が高くなり、物性上の悪影響が大き
くなるためである。エチレンアクリル酸共重合体のアイ
オノマーは、該共重合体のカルボキシル基の一部または
全部がリチウム、ナトリウム、カリウムのようなアルカ
リ金属、カルシウム、マグネシウムなどのアルカリ土類
金属、アルキルアミン、アルカノールアミンのような有
機アミン、アンモニアなどで中和されたものである。上
述のように、複合材料の製造方法において乾燥工程が入
るため、アンモニアや低沸点アミンは逸散し易いため、
複合材料中に相当量残すことは難しいが、アルカリ金属
や高沸点アミンをイオン種とするアイオノマーにおいて
は、製造方法に由来して中和度が40〜100%のもの
が一般的である。
【0023】本発明で用いるエチレンアクリル酸共重合
体は、エチレンとアクリル酸とのランダム共重合体であ
るのが好ましい。
【0024】層状珪酸塩は、通常、その厚みが7〜15
Åであり、珪酸マグネシウム、珪酸アルミニウム層等に
より形成される。具体的には、モンモリロナイト、サポ
ナイト、バイデライト、ノントロナイト、ヘクトライ
ト、ステイブンサイト等のスメクタイト系粘土鉱物や、
バーミキュライト、ハロサイト、マイカなどがあり、天
然のものでも合成されたものでもよい。さらにまた、膨
潤性フッ素マイカ等も挙げられる。なかでもスメクタイ
ト系層状珪酸塩が好ましい。複合材料中の層状珪酸塩の
含有量は、エチレンアクリル酸共重合体100重量部に
対して0.5〜300重量部であり、好ましくは1〜1
00重量部であり、さらに好ましくは20〜50重量部
である。
【0025】上述の複合材料の製造に際し、エチレンア
クリル酸共重合体またはそのアイオノマーの水分散液が
使用される。このような水分散液は、エチレンアクリル
酸共重合体をアルカリ水溶液中で、融点以上の温度で加
熱撹拌する方法や、あらかじめ製造されたアイオノマー
を水中で融点以上の温度で加熱撹拌する方法などによっ
て製造することができる。エチレンアクリル酸共重合体
は、ラジカル重合によって得られるものを使用してもよ
く、またエチレンアクリル酸エステル共重合体の熱分解
や加水分解によって得られるものを使用してもよい。こ
こにアルカリ水溶液としては、水酸化ナトリウム、水酸
化カリウム、アミン、アンモニアなどの1種または2種
以上が用いられる。得られるアイオノマーの水分散性を
考慮すると、水分散液中における中和度が40〜100
%となるように調整するのが望ましい。
【0026】このようなアイオノマーの水分散液として
固形分濃度の高いものを製造することは可能であるが、
層状珪酸塩と混合する場合にその濃度が高すぎると、珪
酸塩の層間が十分に拡がらない恐れがあり、またあまり
その濃度が低すぎると水分散液が不安定となり、凝集が
起こる恐れがあるので、通常は固形分濃度が0.5〜5
重量%程度のものであって、pHが8〜12,平均分散
粒子径が10〜1000nmのものを使用するのが好ま
しい。
【0027】エチレンアクリル酸共重合体アイオノマー
を層状珪酸塩と水中で混合する際、層状珪酸塩がエチレ
ンアクリル酸共重合体アイオノマーと十分に混合される
ように、混合は、強い剪断条件下で行うことが好まし
い。混合は、ホモジナイザー、プロペラミキシング等の
公知のいずれかの方法により行うことができるが、強い
剪断をかけることができる点でホモジナイザーによる混
合が好ましい。
【0028】また、乾燥は、スプレードライ、箱形乾燥
等の公知のいずれかの方法により行うことができる。好
ましい乾燥方法は、剪断をかけながら一瞬にして水を除
去する急速乾燥であり、そのような乾燥は、具体的には
スプレードライにより行うことができる。また、凍結乾
燥も効果的である。乾燥後の複合材料の水分は10%以
下で、望ましくは5%以下である。
【0029】得られた複合材料において、エチレンアク
リル酸共重合体またはそのアイオノマーが珪酸塩層に挿
入され平行性が失われているかどうかは、広角X線測定
のピーク位置および強度から判定できる。
【0030】得られた複合材料と種々の有機高分子材料
を混練して複合材料含有樹脂組成物を得ることができ
る。混練する有機高分子材料としては、例えば、熱可塑
性樹脂、熱硬化性樹脂、ゴム類などが挙げられる。
【0031】有機高分子材料として用いるための熱可塑
性樹脂、熱硬化性樹脂およびゴムは、極めて広範囲なも
のから選択できる。単独で、または混合物として使用し
うる、有用な熱可塑性樹脂の例は、ポリ(ピバロラクト
ン)、ポリ(カプロラクトン)等のごときポリラクトン
類;1,5−ナフタレンジイソシアネート、p−フェニ
レンジイソシアネート、m−フェニレンジイソシアネー
ト、2,4−トルエンジイソシアネート、4,4′−ジ
フェニルメタンジイソシアネート、3,3′−ジメチル
−4,4′−ビフェニルジイソシアネート、4,4′−
ジフェニルイソプロピリデンジイソシアネート、3,
3′−ジメチル−4,4′−ジフェニルジイソシアネー
ト、3,3′−ジメチル−4,4′−ジフェニルメタン
ジイソシアネート、3,3′−ジメトキシ−4,4′−
ビフェニルジイソシアネート、ジアニシジンジイソシア
ネート、トルイジンジイソシアネート、ヘキサメチレン
ジイソシアネート、4,4′−ジイソシアナートジフェ
ニルメタン等のごときジイソシアネート類と、ポリ(テ
トラメチレンアジペート)、ポリ(エチレンアジペー
ト)、ポリ(1,4−ブチレンアジペート)、ポリ(エ
チレンスクシネート)、ポリ(2,3−ブチレンスクシ
ネート)、ポリエーテルジオール類等のごとき直線状長
鎖ジオール類との反応由来のポリウレタン類;ポリ[メ
タンビス(4−フェニル)カーボネート]、ポリ[1,
1′−エチレンビス(4−フェノール)カーボネー
ト]、ポリ[ジフェニルメタンビス(4−フェニル)カ
ーボネート]、ポリ[1,1−シクロヘキサンビス(4
−フェニル)カーボネート]等のごときポリカーボネー
ト類;ポリスルフォン類;ポリエーテル類;ポリケトン
類;ポリ(4−アミノ酢酸)、ポリ(ヘキサメチレンア
ジパミド)、ポリ(6−アミノヘキサン酸)、ポリ(m
−キシレンアジパミド)、ポリ(p−キシレンセバカミ
ド)、ポリ(2,2,2−トリメチルヘキサメチレンテ
レフタラミド)、ポリ(メタフェニレンイソフタラミ
ド)(NOMEX)、ポリ(p−フェニレンテレフタラ
ミド)(KEVLAR)等のごときポリアミド類;ポリ
(エチレンアゼラート)、ポリ(エチレン−1,5−ナ
フタレート)、ポリ(1,4−シクロヘキサンジメチレ
ンテレフタレート、ポリ(エチレンオキシベンゾエー
ト)(A−TELL)、ポリ(パラ−ヒドロキシベンゾ
エート)(EKONOL)、ポリ(1,4−シクロヘキ
シリデンジメチレンテレフタレート)(KODEL)
(シス)、ポリ(1,4−シクロヘキシリデンジメチレ
ンテレフタレート)(KODEL)(トランス)、ポリ
エチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート
等のごときポリエステル類;ポリ(2,6−ジメチル−
1,4−フェニレンオキシド)、ポリ(2,6−ジフェ
ニル−1,4−フェニレンオキシド)等のごときポリ
(アリーレンオキシド)類;ポリ(フェニレンスルフィ
ド)等のごときポリ(アリーレンスルフィド)類;ポリ
エーテルイミド類;ポリビニルアセテート、ポリビニル
アルコール、ポリビニルクロリドのごときビニルポリマ
ー類およびビニルポリマー類のコポリマー類;ポリビニ
ルブチラール、ポリビニリデンクロリド;ポリエチルア
クリレート、ポリ(n−ブチルアクリレート)、ポリメ
チルメタクリレート、ポリエチルメタクリレート、ポリ
(n−ブチルメタクリレート)、ポリ(n−プロピルメ
タクリレート)、ポリアクリルアミド、ポリアクリロニ
トリル、ポリアクリル酸、エチレン−ビニルアルコー
ル、アクリロニトリルコポリマー類、メチルメタクリレ
ート−スチレンコポリマー類、メタクリル化ブダジエン
−スチレンコポリマー類等のポリアクリル類、ポリアク
リレートおよびそのコポリマー類;低密度ポリエチレ
ン、エチレン−酢酸ビニルコポリマー類、エチレン−
(メタ)アクリレートコポリマー類、エチレン−(メ
タ)アクリル酸コポリマー類、アイオノマー類、高密度
ポリエチレン、ポリプロピレン、塩素化低密度ポリエチ
レン、ポリ(4−メチル−1−ペンテン)、ポリエチレ
ン、ポリスチレン等のポリオレフィン類;ポリ(エピク
ロロヒドリン)類;エチレングリコール、プロピレング
リコール等の1以上のジオール類、および/またはジエ
チレングリコール、トリエチレングリコール等のポリジ
オール、および/またはテトラエチレングリコールなど
と、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリ
レンジイソシアネート、4,4′−ジフェニルメタンジ
イソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネ
ート、4,4′−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネ
ート等のポリイソシアネートとの重合産物のごときポリ
ウレタン;および2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)プロパンのナトリウム塩と4,4′−ジクロロジフ
ェニルスルフォンとの反応物のごときポリスルフォン
類;ポリフラン等のフラン樹脂類;セルロースアセテー
ト、セルロースアセテートブチレート、セルロースプロ
ピオネート等のセルロースエーテルプラスチック類;ポ
リ(ジメチルシロキサン)、ポリ(ジメチルシロキサン
コフェニルメチルシロキサン)等のシリコーン類;タン
パク質プラスチック類;ならびにこれらの2以上のもの
の混合物である。
【0032】有機高分子材料として有用な、加硫可能か
つ熱可塑性を有するゴムもまた、広範囲のものを利用で
きる。かかるゴムの例としては、臭化ブチルゴム、塩化
ブチルゴム、ポリウレタンエラストマー類、フルオロエ
ラストマー類、ポリエステルエラストマー類、ブタジエ
ン/アクリロニトリルエラストマー類、シリコーンエラ
ストマー類、ポリブタジエン、ポリ(イソブタジエ
ン)、エチレン−プロピレン・コポリマー類、エチレン
−プロピレン−ジエン・ターポリマー類、スルフォン化
エチレン−プロピレン−ジエン・ターポリマー類、ポリ
(クロロプレン)、ポリ(2,3−ジメチルブタジエ
ン)、ポリ(ブタジエン−ペンタジエン)、クロロスル
フォン化ポリエチレン類、ポリスルフィド・エラストマ
ー類、ポリスチレン、ポリ(ビニルトルエン)、ポリ
(1−ブチルスチレン)、ポリエステル類等のガラス質
のまたは結晶性ブロック類ならびにポリブタジエン、ポ
リ(イソプレン)、エチレン−プロピレン・コポリマー
類、プロピレン・コポリマー類、エチレン−ブチレン・
コポリマー類、ポリエーテル等のごときエラストマーブ
ロック類からなるブロックコポリマー類、例えば、KRAT
ON(商標名)でShell Chemical Companyにより製造され
ている、ポリスチレン−ポリブタジエン−ポリスチレン
・ブロックコポリマーが挙げられる。
【0033】有用な熱硬化性樹脂としては、尿素とホル
ムアルデヒドの縮合によってなる尿素樹脂;メラミンと
ホルムアルデヒドの縮合によってなるメラミン樹脂;フ
ェノール、クレゾール、キシレノール等のフェノール類
とホルムアルデヒドの縮合によってなるフェノール樹
脂;エピクロルヒドリンとビスフェノール類や多価アル
コール類(エチレングリコール、プロピレングリコール
等のグリコール類、ポリエチレングリコール、ポリプロ
ピレングリコール、グリセリン、ペンタエリスリトー
ル、ソスビトール等)の反応による縮合体をエチレンジ
アミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジア
ミン、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジアミン、
ノルボルナンジアミン、メタキシリレンジアミン、メラ
ミン、ジアミノベンゼン、トリアミノベンゼンのような
多価アミン類や酸無水物によって硬化してなるエポキシ
樹脂;無水マレイン酸、マレイン酸、フマル酸等の不飽
和多塩基酸と無水フタル酸、アジピン酸等の飽和多塩基
酸およびエチレングリコール、プロピレングリコール等
の多価アルコールからなる不飽和ポリエステル樹脂;グ
リセリン、エチレングリコール等の多価アルコールと無
水フタル酸、無水マレイン酸、ロジン無水マレイン酸付
加物等の多塩基酸からなるアルキッド樹脂;トルエンジ
イソシアネート(TDI)、ポリマー性ジフェニルメタ
ンジイソシアネート(MDI)、メタキシリレンジイソ
シアネート(MXDI)、ノルボルナンジイソシアネー
ト(NBDI)、イソホロンジイソシアネート(IPD
I)等のジイソシアネートと多価アルコール、多価アミ
ンで硬化されてなるポリウレタン樹脂が挙げられる。
【0034】本発明の複合材料をこれらの熱硬化性樹脂
と複合化する際には反応硬化前のモノマーあるいはプレ
ポリマーに分散させておき、しかる後に加熱硬化させる
ことが望ましい。
【0035】有機高分子材料として有用な、最も好まし
い熱可塑性ポリマー類は、ポリアミド類、ポリエステル
類、ならびにα,β不飽和モノマー類およびコポリマー
類のポリマー類などの熱可塑性ポリマー類である。本発
明において使用しうるポリアミド類は、少なくとも2つ
の炭素原子によって互いに隔てられるポリマー類の完全
部分として、反復するカーボンアミド基が存在すること
により特徴が示される合成直鎖状ポリカーボンアミド類
である。このタイプのポリアミド類には、当該技術分野
において一般にナイロンとして知られるポリマー類が含
まれ、これは、一般式
【0036】
【化1】−NHCOR1 COHNR2 − (式中、R1 は、少なくとも2、好ましくは約2から約
11の炭素原子を有するアルキレン基、または、少なく
とも約6、好ましくは約6から約17の炭素原子を有す
るアリーレンであり、R2 は、R1 およびアリール基よ
り選択される基を表す)で示される反復単位を有し、ジ
アミンおよび二塩基酸より得られる。また、例えばテレ
フタル酸およびアジピン酸よりなる二塩基酸の混合物と
ヘキサメチレンジアミンとの濃縮によるごとき、既知の
方法で得られるコポリアミド類およびターポリアミド類
もまた、好ましいポリアミド類に包含される。前記のポ
リアミド類は、当該技術分野においてよく知られてお
り、例えば、30%のヘキサメチレンジアンモニウムイ
ソフタレートおよび70%のヘキサメチレンジアンモニ
ウムアジペートのコポリアミド、ポリ(ヘキサメチレン
アジパミド)(ナイロン6,6)、ポリ(ヘキサメチレ
ンセバカミド)(ナイロン6,10)、ポリ(ヘキサメ
チレンイソフタラミド)、ポリ(ヘキサメチレンテレフ
タラミド)、ポリ(ヘプタメチレンピメラミド)(ナイ
ロン7,7)、ポリ(オクタメチレンスベラミド)(ナ
イロン8,8)、ポリ(ノナメチレンアゼラミド)(ナ
イロン9,9)、ポリ(デカメチレンアゼラミド)(ナ
イロン10,9)、ポリ(デカメチレンセバカミド)
(ナイロン10,10)、ポリ[ビス(4−アミノシク
ロヘキシル)メタン−1,10−デカンカルボキサミ
ド)]、ポリ(m−アジパミド)、ポリ(p−キシレン
セバカミド)、ポリ(2,2,2−トリメチルヘキサメ
チレンテレフタラミド)、ポリ(ピペラジンセバカミ
ド)、ポリ(p−フェニレンテレフタラミド)およびポ
リ(メタフェニレンイソフタラミド)等である。
【0037】有機高分子材料として有用な、他のポリア
ミド類は、アミノ酸およびその誘導体、例えばラクタム
類の重合によって形成されるものである。これらの有用
なポリアミド類の例は、ポリ(4−アミノ酪酸)(ナイ
ロン4)、ポリ(6−アミノヘキサン酸)(ナイロン
6)、ポリ(7−アミノヘプタン酸)(ナイロン7)、
ポリ(8−アミノオクタン酸)(ナイロン8)、ポリ
(9−アミノノナン酸)(ナイロン9)、ポリ(10−
アミノデカン酸)(ナイロン10)、ポリ(11−アミ
ノウンデカン酸)(ナイロン11)およびポリ(12−
アミノドデカン酸)(ナイロン12)等である。
【0038】好ましいポリアミド類は、ポリ(カプロラ
クタム)、ポリ(12−アミノドデカン酸)およびポリ
(ヘキサメチレンアジパミド)である。
【0039】有機高分子材料として有用な他のポリマー
は、直鎖状ポリエステル類である。ポリエステルのタイ
プは、本発明を左右するものではなく、有機高分子材料
として使用するために選択される特定のポリエステル類
は、最終的な形態に所望される物理的特性および性質、
すなわち、引張強さ、引張応力等に本質的に依存する。
このように、物理的特性において広い多様性を有する直
鎖状の熱可塑性ポリエステル類が多数存在することは、
本発明の複合材料を製造するうえで、挿入物との混合物
での使用のために好適である。
【0040】本発明における使用のために特に選択され
るポリエステルは、所望に応じて、ホモポリエステル、
コポリエステル、またはその混合物であってもよい。ポ
リエステルは、通常は、有機ジカルボン酸と有機性ジオ
ールとの濃縮によって調製され、挿入物と接触する間に
ポリエステルのin situ 重合を行うために、その反応物
をエチレンアクリル酸共重合体またはそのアイオノマー
を挿入した層状珪酸塩に添加することができる。
【0041】本発明において有機高分子材料として用い
るために好適なポリエステル類は、芳香族、環状脂肪族
および脂肪族ジオール類と、脂肪族、芳香族および環状
脂肪族ジカルボン酸類との濃縮により得られるもので、
環状脂肪族、脂肪族または芳香族ポリエステル類であっ
てもよい。
【0042】本発明を実施するうえで有機高分子材料と
して利用できる、有用な環状脂肪族、脂肪族および芳香
族ポリエステル類の例としては、ポリ(エチレンテレフ
タレート)、ポリ(シクロヘキシレンジメチレンテレフ
タレート)、ポリ(エチレンドデケート)、ポリ(ブチ
レンテレフタレート)、ポリ[エチレン(2,7−ナフ
タレート)]、ポリ(メタフェニレンイソフタレー
ト)、ポリ(グリコール酸)、ポリ(エチレンスクシネ
ート)、ポリ(エチレンアジペート)、ポリ(エチレン
セバケート)、ポリ(デカメチレンアゼレート)、ポリ
(デカメチレンアジペート)、ポリ(デカメチレンセバ
ケート)、ポリ(ジメチルプロピオラクトン)、ポリ
(パラ−ヒドロキシベンゾエート)(EKONOL)、
ポリ(エチレンオキシベンゾエート)(A−TEL
L)、ポリ(エチレンイソフタレート)、ポリ(テトラ
メチレンテレフタレート)、ポリ(ヘキサメチレンテレ
フタレート)、ポリ(デカメチレンテレフタレート)、
ポリ(1,4−シクロヘキサンジメチレンテレフタレー
ト)(トランス)、ポリ(エチレン−1,5−ナフタレ
ート)、ポリ(エチレン−2,6−ナフタレート)、ポ
リ(1,4−シクロヘキシリデンジメチレンテレフタレ
ート)(KODEL)(シス)、およびポリ(1,4−
シクロヘキシリデンジメチレンテレフタレート)(KO
DEL)(トランス)などが挙げられる。
【0043】ジオールと芳香族ジカルボン酸の濃縮によ
り調製されるポリエステル化合物は、本発明において、
有機高分子材料として用いるために特に好適である。か
かる有用性をもつ芳香族カルボン酸の例としては、テレ
フタル酸、イソフタル酸およびo−フタル酸、1,3−
ナフタレンジカルボン酸、1,4−ナフタレンジカルボ
ン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフ
タレンジカルボン酸、4,4′−ジフェニルジカルボン
酸、4,4′−ジフェニルスルフォンジカルボン酸、
1,1,3−トリメチル−5−カルボキシ−3−(p−
カルボキシフェニル)−インダン、ジフェニルエーテル
−4,4′−ジカルボン酸およびビス−p−(カルボキ
シフェニル)メタン等が挙げられる。前記の芳香族ジカ
ルボン酸のうち、ベンゼン環を有するもの(テレフタル
酸、イソフタル酸、オルトフタル酸など)が、本発明を
実施するうえでの使用に好ましいものである。これらの
好ましい酸前駆物質のうち、テレフタル酸が特に好まし
い酸前駆物質である。
【0044】本発明の最も好ましい実施態様では、ポリ
(エチレンテレフタレート)、ポリ(ブチレンテレフタ
レート)、ポリ(1,4−シクロヘキサンジメチレンテ
レフタレート)、ポリビニルアミン、およびそれらの混
合物からなる群より選択される有機高分子材料に挿入物
が組入れられる。選択可能なこれらのポリエステルのう
ち、ポリ(エチレンテレフタレート)およびポリ(ブチ
レンテレフタレート)が最も好ましい。
【0045】本発明で使用する有機高分子材料としての
使用のための、さらに別の有用な熱可塑性ホモポリマー
類およびコポリマー類には、α,β不飽和モノマー類、
または以下の式
【0046】
【化2】R34 C=CH2 (式中、R3 およびR4 は、同じかまたは互いに異なっ
ており、シアノ、フェニル、カルボキシ、アルキルエス
テル、ハロ、アルキルまたは1以上の塩素もしくはフッ
素で置換されたアルキル、または水素原子を表す)で示
されるモノマーの重合により形成されるポリマー類が挙
げられる。このような好ましいホモポリマー類およびコ
ポリマー類の例は、エチレン、プロピレン、ビニルアル
コール、アクリロニトリル、ビニリデンクロリド、アク
リル酸およびそのエステル類、メタクリル酸およびその
エステル類、クロロトリフルオロエチレンおよびビニル
クロリド等のホモポリマー類およびコポリマー類であ
る。好ましいものは、ポリプロピレン、プロピレンコポ
リマー類、ポリエチレン、およびエチレンコポリマー類
である。エチレンコポリマー類には、エチレン:酢酸ビ
ニルコポリマー類、エチレン−(メタ)アクリル酸コポ
リマー類、エチレン−(メタ)アクリレートコポリマー
類、アイオノマー類等が含まれる。
【0047】本発明の好ましい実施態様において、有機
高分子材料として使用するために選択可能なポリマー類
は、オレフィン類のポリマー類およびコポリマー類、ポ
リエステル類、ポリアミド類、ポリビニルイミド類、な
らびにポリエステル類を含有するそれらの混合物であ
る。本発明の特に好ましい実施態様において、エチレン
のポリマー類およびコポリマー類、ポリアミド類(好ま
しくは、ナイロン6およびナイロン6,6、さらに好ま
しくはナイロン6)、ならびにそれらの混合物を、有機
高分子材料として用いることができる。
【0048】有機高分子材料は、エチレンアクリル酸共
重合体と親和性を有するものが好ましい。ここで、親和
性とは、完全相溶性であるか、部分相溶性であるか、あ
るいは非相溶性の場合は界面での親和性が良好であるこ
とを意味する。親和性がないと次の混練工程で層状珪酸
塩の珪酸塩層を最終物質中で全体に分散した時、機械的
特性、ガスバリア性等が著しく低下する可能性がある。
【0049】具体的には、ポリオレフィン、ポリブチレ
ンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート等のポ
リエステル、ナイロン6、ナイロン66等のポリアミ
ド、エチレンとメタクリル酸とのランダム共重合体、エ
チレンとメタクリル酸を部分的にあるいは全部を中和し
たナトリウム塩、マグネシウム塩、亜鉛塩等のアイオノ
マー等が挙げられる。例えば、エチレン系アイオノマー
を用いた場合には、本発明の複合材料は透明であるか
ら、エチレン系アイオノマーに無機充填材を添加して機
械的特性を改善しようとするとエチレン系アイオノマー
の透明性が損なわれるという従来の問題をも解決するこ
とができる。
【0050】エチレンアクリル酸共重合体またはそのア
イオノマーと有機高分子材料を併せて100重量部中に
層状珪酸塩は0.5重量部〜300重量部分散、充填さ
れる。0.5重量部未満であると充填することによる効
果が不十分であり、300重量部を越えると分散不良を
生じる。
【0051】複合材料と有機高分子材料との溶融混練
(コンパウンディング)は従来公知のいかなる方法で行
ってもよいが、両者の親和性を良好にしておくことで機
械的な分散力が複合材料に伝達し、層状珪酸塩がさらに
良好に分散されるよう、強い溶融混練能力を有する混練
機械を使用することが好ましい。具体的には、二軸(同
方向回転、異方向回転)混練機、ヤブスニーダー等が好
ましい。
【0052】複合材料含有樹脂組成物中で、珪酸塩層の
層間距離が拡大し、さらに層間の平行性を実質的に失わ
せるように分散性が向上した複合材料の構成が形成され
ているかどうかは、光学顕微鏡による透明度の目視によ
る観察と必要に応じて透過型電子顕微鏡観察とから判断
した。
【0053】
【実施例】本発明を実施例を挙げて説明するが、本発明
は本実施例にのみ限定されるものではない。
【0054】 (参考例1) エチレンアクリル酸共重合体(アクリル酸20%、 メルトフローレート 300g/10分) 25重量部 水酸化カリウム(純度86%) 4.05重量部 水 75重量部 をオートクレーブに入れ、130℃に加熱し、1000
回転/分で30分撹拌し、エチレンアクリル酸共重合体
カリウム塩(中和度90モル%)水分散液を得た。pH
は11.0、平均分散粒子径は20nmであった。
【0055】(参考例2)参考例1において、水酸化カ
リウムの代わりに水酸化ナトリウム(純度97%)2.
6重量部を用いて、エチレンアクリル酸共重合体ナトリ
ウム塩(中和度90モル%)水分散液を得た。pHは1
0、平均分散粒子径は40nmであった。
【0056】(参考例3)参考例1において、水酸化カ
リウムの代わりにアンモニア水(濃度27%)3.3重
量部を用いて、エチレンアクリル酸共重合体アンモニウ
ム塩(中和度75モル%)水分散液を得た。pHは8.
5、平均分散粒子径は70nmであった。
【0057】(参考例4)参考例3において、アンモニ
ア水の他にメタキシリレンジアミン(三菱ガス化学製、
MXDA)2.5重量部を用いて、エチレンアクリル酸
共重合体アンモニウム/メタキシリレンジアンモニウム
塩(中和度100モル%)水分散液を得た。pHは8.
9、平均分散粒子径は130nmであった。
【0058】(実施例1〜10、比較例1〜2)表1に
示すエチレンアクリル酸共重合体1重量%水分散液と、
粉末状モンモリロナイト(クニミネ工業株式会社製クニ
ピアF、以下「珪酸塩」という)1重量%水分散液と
を、水を乾燥除去した後の組成比が表1に示す割合とな
るように、ホモジナイザー、スプレードライまたはマグ
ネチックススターラーにより約1時間攪拌した。その
後、スプレードライ、箱形乾燥により、またはホットプ
レート上で乾燥した。
【0059】得られた複合材料のX線解析を行い、結果
を表1にまとめた。ベースラインは、200であった。
【0060】
【表1】 表中のポリマーは次の通りである。
【0061】 EAA/K : 参考例1に由来するポリマー EAA/Na: 参考例2に由来するポリマー EAA/NH4 : 参考例3に由来するポリマー EAA/NH4/ MXDA :参考例4に由来するポリマー また、図1〜図8としてX線チャートも添付した。測定
条件は下記の通りである。
【0062】 管球: Cu 管電圧: 40kV 管電流: 30mA ゴニオメータ: 広角ゴニオメータ サンプリング角度: 0.010° スキャンスピード: 1.00°/分 走査軸: 2θ/θ オフセット角度: 0.000° アタッチメント: 標準試料ホルダー モノクロメータ: 使用 モノクロ受光スリット: 空 発散スリット: 1° 散乱スリット: 1° 受光スリット: 0.15mm 図1〜図7(実施例2〜8)を図8(比較例1)と比べ
ると、本発明の実施例では(001)面のピークが失わ
れており、珪酸塩の層状構造が平行ではなくなってい
る、水を含まない複合材料が作成できていることがわか
る。
【0063】さらに、図20〜図22に実施例1〜3で
得られた複合材料の透過型電子顕微鏡写真を示した。
【0064】(実施例11〜20、比較例3)実施例1
〜10および比較例1と同様に得られた複合材料と、ポ
リ(エチレン−メタクリル酸)亜鉛塩(三井・デュポン
ポリケミカル社製ハイミラン1706)のペレットをド
ライブレンドし、これを同方向二軸混練機械(TEM3
5、東芝機械製)にて溶融混練し、複合材料中の層状珪
酸塩が1重量%である組成物を調製し、それぞれ実施例
11〜20および比較例3とした。組成物を調製する際
に、二軸押出機のダイ出口での溶融ストランドを目視観
察し、透明性、ダマの有無を記録した。結果を表2の
(a)に示す。また、射出成形したテストピース(厚さ
3.2mm、巾2cm、長さ18cm)を目視観察し、
粒状の塊の有無を記録した。結果を表2の(b)に示
す。さらに、得られた組成物のペレット約0.03gを
ホットプレスして薄いシート(厚さ0.5mm以下、直
径7〜8cm)を作成し、400倍の光学顕微鏡により
粒状の塊の有無を観察した。結果を表2の(c)および
図9〜図19に示した。また、図23〜図25に実施例
8〜10で得られた複合材料の透過型電子顕微鏡写真を
示した。
【0065】
【表2】 上述の結果から、モルが1:1であれば、ホモジナイザ
ーで混合し、乾燥をスプレーで行った場合(実施例1
4)が、ホモジナイザーで混合し、箱型乾燥した場合や
(実施例15)、プロペラミキシングを行い、スプレー
で乾燥した場合(実施例16)より、珪酸塩の分散が良
好であることがわかる。
【0066】(実施例21〜26、比較例4〜7)実施
例1と同様にして得られた複合材料を、ポリ(エチレン
−メタクリル酸)亜鉛塩(三井・デュポンポリケミカル
社製商品名ハイミラン1706)のペレットに、組成物
中の複合材料の配合量が、4重量%、12重量%、20
重量%となるようにドライブレンドし、これを同方向二
軸混練機械(TEM35、東芝機械製)にて溶融混練し
組成物のペレットを調製した。得られたペレットを18
0℃でプレスし、シート状の試験片を得た。それぞれ実
施例21〜23とした。
【0067】また、実施例1と同様にして得られた複合
材料を、ポリ(エチレン−メタクリル酸)ナトリウム塩
(三井・デュポンポリケミカル社製商品名ハイミラン1
707)のペレット、ポリ(エチレン−メタクリル酸)
マグネシム塩(三井・デュポンポリケミカル社製商品名
ハイミランAM7311)のペレット、またはポリエチ
レンメタクリル酸(三井・デュポンポリケミカル社製商
品名ニュクレルN1560)のペレットと、組成物中の
複合材料の配合量が、20重量%となるようにドライブ
レンドし、これを同方向二軸混練機械(TEM35、東
芝機械製)にて溶融混練し組成物のペレットを調製し
た。得られたペレットを180℃でプレスし、シート状
の試験片を得た。それぞれ実施例24〜26とした。さ
らに、比較例として複合材料を含有しない試験片を作成
した。得られた試験片を用いて引張応力(JIS K
6760に準拠)および曲げ剛性率(JIS K 71
06に準拠)を測定した。
【0068】測定結果を表3に示す。また、試験片の透
明性を目視により観察したが、いずれも良好であった。
【0069】
【表3】 表中のポリマーは次の通りである。
【0070】 E/MAA Zn: ポリ(エチレン−メタクリル酸)亜鉛塩 E/MAA Na: ポリ(エチレン−メタクリル酸)ナトリウ
ム塩 E/MAA Mg: ポリ(エチレン−メタクリル酸)マグネシ
ム塩 E/15MAA : ポリエチレンメタクリル酸 上述の結果から、本発明の複合材料含有樹脂組成物は、
透明性であり、向上した曲げ剛性率を有することがわか
る。
【0071】
【発明の効果】本発明により、層状珪酸塩とエチレンア
クリル酸共重合体またはそのアイオノマーからなり珪酸
塩層の層間距離が拡大し、さらに実質的に層間の平行性
がないように分散性が向上した水を含まない複合材料、
およびそのような複合材料を製造することができる製造
方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例2により得られた複合材料のX線チャー
トである。
【図2】実施例3により得られた複合材料のX線チャー
トである。
【図3】実施例4により得られた複合材料のX線チャー
トである。
【図4】実施例5により得られた複合材料のX線チャー
トである。
【図5】実施例6により得られた複合材料のX線チャー
トである。
【図6】実施例7により得られた複合材料のX線チャー
トである。
【図7】実施例8により得られた複合材料のX線チャー
トである。
【図8】比較例1により得られた複合材料のX線チャー
トである。
【図9】実施例11により得られた複合材料の光学顕微
鏡写真である。
【図10】実施例12により得られた複合材料の光学顕
微鏡写真である。
【図11】実施例13により得られた複合材料の光学顕
微鏡写真である。
【図12】実施例14により得られた複合材料の光学顕
微鏡写真である。
【図13】実施例15により得られた複合材料の光学顕
微鏡写真である。
【図14】実施例16により得られた複合材料の光学顕
微鏡写真である。
【図15】実施例17により得られた複合材料の光学顕
微鏡写真である。
【図16】実施例18により得られた複合材料の光学顕
微鏡写真である。
【図17】実施例19により得られた複合材料の光学顕
微鏡写真である。
【図18】実施例20により得られた複合材料の光学顕
微鏡写真である。
【図19】比較例3により得られた複合材料の光学顕微
鏡写真である。
【図20】実施例1により得られた複合材料の透過型顕
微鏡写真である。
【図21】実施例2により得られた複合材料の透過型顕
微鏡写真である。
【図22】実施例3により得られた複合材料の透過型顕
微鏡写真である。
【図23】実施例8で得られた複合材料の透過型電子顕
微鏡写真である。
【図24】実施例9で得られた複合材料の透過型電子顕
微鏡写真である。
【図25】実施例10で得られた複合材料の透過型電子
顕微鏡写真である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 000174862 三井・デュポンポリケミカル株式会社 東京都千代田区霞が関3丁目2番5号 (72)発明者 高橋 辰宏 神奈川県横浜市都筑区早渕2−2−1 デ ュポン株式会社 中央技術研究所内 (72)発明者 小林 俊一 神奈川県横浜市都筑区早渕2−2−1 デ ュポン株式会社 中央技術研究所内 (72)発明者 門馬 恒視 福島県いわき市小名浜岡小名字作23 (72)発明者 荒井 隆幸 茨城県取手市西2−9−10 (72)発明者 秋元 英郎 千葉県市原市光風台4−542

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エチレンアクリル酸共重合体またはその
    アイオノマーと、層状珪酸塩とを含み、前記エチレンア
    クリル酸共重合体またはそのアイオノマーが前記層状珪
    酸塩の珪酸塩層間に挿入されてなり、層間が実質的に平
    行でないことを特徴とする複合材料。
  2. 【請求項2】 エチレンアクリル酸共重合体アイオノマ
    ー水分散液を、層状珪酸塩と混合し乾燥することによ
    り、前記層状珪酸塩の珪酸塩層に前記エチレンアクリル
    酸共重合体またはそのアイオノマーを挿入することを特
    徴とする複合材料の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記乾燥を剪断をかけながら行うことを
    特徴とする請求項2に記載の複合材料の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記混合をホモジナイザーを用いて行
    い、前記乾燥をスプレードライで行うことを特徴とする
    請求項3に記載の複合材料の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の複合材料、または請求項
    2〜4のいずれかに記載の製造方法により製造された複
    合材料と、有機高分子材料とを含有することを特徴とす
    る複合材料含有樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 前記有機高分子材料が前記エチレンアク
    リル酸共重合体またはそのアイオノマーと親和性を有す
    ることを特徴とする複合材料含有樹脂組成物。
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