JPH1171347A - マレアミド酸の製造方法,及びマレイミド化合物の製造方法 - Google Patents

マレアミド酸の製造方法,及びマレイミド化合物の製造方法

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JPH1171347A
JPH1171347A JP25007897A JP25007897A JPH1171347A JP H1171347 A JPH1171347 A JP H1171347A JP 25007897 A JP25007897 A JP 25007897A JP 25007897 A JP25007897 A JP 25007897A JP H1171347 A JPH1171347 A JP H1171347A
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acid
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maleamic acid
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maleamic
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JP25007897A
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English (en)
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Satoshi Fujita
聡 藤田
Iera Redi Paedi
イエラ レディ パェディ
Takeshi Toru
健 融
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Aisin Corp
Original Assignee
Aisin Seiki Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 収率が高く,かつ容易な操作でマレアミド酸
及びマレイミド化合物を得ることができる,マレアミド
酸の製造方法及び,マレイミド化合物の製造方法を提供
する。 【解決手段】 ジメチルホルムアミドの中において,ア
ミノアルキル酸と無水マレイン酸とを反応させて,マレ
アミド酸を得る。アミノアルキル酸と無水マレイン酸と
の反応により得たマレアミド酸は,酢酸エチルで結晶化
させて採取することが好ましい。マレアミド酸をヘキサ
メチルジシラザンとルイス酸とを用いて環化反応を行う
ことにより,マレイミド化合物を得る。環化反応の後に
は,塩酸を添加することが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は,マレアミド酸の製造方法,及び
マレイミド化合物の製造方法に関する。
【0002】
【従来技術】従来,マレイミド化合物の製造方法として
は,例えば,以下の方法がある。第1の方法は,Nie
lsen et al.,Synthesis,199
1,819に開示されている方法である。この方法で
は,まず,無水マレイン酸を1モル当量のβ−アラニン
とテトラヒドロフラン(以下,THFともいう。)中で
反応させ,次いで,そのまま精製することなくその反応
液にN,N−ジヒドロキシヘキシルカルボジイミドとN
−ヒドロキシスクシンイミジルエステルとをそれぞれT
HFとジメチルホルムアミド(以下,DMFともい
う。)との混合溶媒に溶解させ,室温で4時間反応させ
る。反応処理後に後処理及びカラム精製を行うと,マレ
イミド化合物が収率33%で得られる。
【0003】第2の方法は,A.S.Kalgutka
r B.C.Crewa,andL.J.Marnet
t,J.Med.Chem.,39,1692,199
6に開示されている方法である。この方法では,まず,
無水マレイン酸と1モル当量の種々のアミン化合物(ア
ミノ酸を含む)を酢酸溶液中で一夜攪拌する。得られた
沈殿物をろ過し,これを蒸留水で洗浄し,次いで,2−
プロパノール/蒸留水で再結晶化させると,アミド酸が
収率46〜85%で得られる。次いで,このアミド酸
5.23mmolを無水酢酸5mlに溶解させ,3mm
olの酢酸ナトリウムを加え,90℃で2時間反応させ
る。反応液を室温まで冷却し,蒸留水を加えて反応を終
了させる。水層をジエチルエーテルで抽出し,後処理及
びカラム精製を行い,次いで2−プロパノール/蒸留水
で再結晶化させると,マレイミド化合物が収率44〜6
8%で得られる。
【0004】第3の方法は,O.Keller and
J.Rudinger,Helv.Chim.Act
a,58,531,1975に開示されている方法があ
る。この方法では,まず,マレイミド388mg(4m
mol)とN−メチルモルフィリン404mg(4mm
ol)を20mlの酢酸エチルに溶解させ,次いで,0
〜3℃でアルキルクロロホルメート4mmolを加え,
30分間反応させる。沈殿が生じるため,ろ過によって
この沈殿を取り出し,酢酸エチルで洗浄する。次いで,
酢酸エチル/ジイソプロピルエーテルで再結晶化させ
る。これにより,N−アルコキシマレイミドを収率57
〜64%で得る。次いで,N−アルコキシマレイミド
3.5mmolとアミノアルキル酸4mmolとを1M
水酸化ナトリウム水溶液(pH11.0)中,0℃で1
時間反応させる。次いで,pHを6〜7に下げ,更に1
モルの硫酸でpH1〜2まで酸性にする。次いで酢酸エ
チルで抽出し,後処理を行う。次いで,酢酸エチル/石
油エーテルで再結晶を行い,マレアミド酸を収率60%
で得る。次いで,マレアミド酸0.15mmolを,
0.02MのNaHCO3 と0.1MのNaOH(pH
8.7)との混合液に溶解させ,0〜22℃で攪拌す
る。次いで,30分間かけて1MのH2 SO4 を0.1
ml加え酸性にする。次いで,酢酸エチルで抽出し,後
処理を行うと,マレイミド化合物が収率57〜70%で
得られる。
【0005】
【解決しようとする課題】しかしながら,上記従来のマ
レイミド化合物の製造方法においては,収率が悪い。ま
た,多数の工程を行う必要があり,操作が煩雑である。
【0006】本発明はかかる従来の問題点に鑑み,収率
が高く,かつ容易な操作でマレアミド酸及びマレイミド
化合物を得ることができる,マレアミド酸の製造方法及
び,マレイミド化合物の製造方法を提供しようとするも
のである。
【0007】
【課題の解決手段】請求項1の発明は,ジメチルホルム
アミドの中において,アミノアルキル酸と無水マレイン
酸とを反応させて,マレアミド酸を得ることを特徴とす
るマレアミド酸の製造方法である。
【0008】本発明において最も注目すべきことは,ア
ミノアルキル酸と無水マレイン酸との反応を,ジメチル
ホルムアミド(以下,DMFともいう)の中で行うこと
である。これにより,アミノアルキル酸と無水マレイン
酸との反応は,ほぼ100%に近く進行する。そのた
め,極めて効率よく,マレアミド酸を得ることができ
る。また,非常に容易な操作でマレアミド酸を得ること
ができる。
【0009】請求項2の発明のように,上記アミノアル
キル酸と無水マレイン酸との反応により得たマレアミド
酸は,酢酸エチルで結晶化させて採取することが好まし
い。アミノアルキル酸と無水マレイン酸との反応精製物
であるマレアミド酸は,DMFの中で溶解している。そ
のため,酢酸エチルを添加することにより,マレアミド
酸を結晶化させることができる。また,結晶化の際のロ
スもほとんどなく,反応精製物の殆どを,マレアミド酸
の結晶体として得ることができる。
【0010】酢酸エチルの添加量は,反応溶媒(DM
F)量の10倍〜50倍であることが好ましい。10倍
未満の場合には,結晶化するマレアミド酸の割合が低下
するおそれがある。なお,50倍以上でもかまわない。
【0011】請求項3の発明のように,ジメチルホルム
アミドの中におけるアミノアルキル酸と無水マレイン酸
との反応は,0〜60℃の温度で行うことが好ましい。
0℃未満の場合には,原料が溶解しないおそれがある。
また,60℃を超える場合には,副生成物ができるおそ
れがある。
【0012】請求項4の発明のように,ジメチルホルム
アミドの中におけるアミノアルキル酸と無水マレイン酸
との反応は,7〜20時間行うことが好ましい。その理
由は,7〜20時間でほぼ反応は100%完了するため
である。7時間未満の場合には,マレアミド酸の収率が
低下するおそれがある。また,アミノアルキル酸と無水
マレイン酸との反応は,20時間以前にほぼ100%完
了しているため,20時間を超えて反応を続けるのは,
時間の浪費に他ならない。
【0013】例えば,請求項5の発明のように,上記ア
ミノアルキル酸は,「図1」に示す化学構造を有し,か
つ「図1」の中のR1は,アルキル基を含む有機化合物
であるが,これらに限定されない。R1は,少なくとも
アルキル基を有するが,アルキル基を含む炭化水素の他
に,S,O,N等の有機物を含むこともある。
【0014】例えば,請求項6の発明のように,上記ア
ミノアルキル酸における有機化合物R1は,直鎖構造又
は環状構造を有している。具体例を示すと,直鎖状のア
ミノアルキル酸は,「図2」に示す化学構造を有し,か
つ「図2」の中のn1は0〜15である。図2の中のn
1は0〜15である。n1が15を超える場合には,D
MFへの溶解性が悪くなるおそれがある。環状のアミノ
アルキル酸は,「図2」に示す化学構造を有し,かつ
「図3」の中のn2は1〜15である。n2が好まし
い。n2が0の場合には,環状構造が形成されない。1
5を超える場合には,DMFの溶解性が悪くなるおそれ
がある。
【0015】請求項7の発明のように,上記無水マレイ
ン酸は,アミノアルキル酸1モル当量に対して,1〜
1.1モル当量添加することが好ましい。これにより,
アミノアルキル酸と無水マレイン酸との反応が効率良く
行われ,高い収率でマレアミド酸を得ることができる。
一方,無水マレイン酸が,アミノアルキル酸1モル当量
に対して,1モル当量未満の場合,又は1.1モル当量
を超える場合には,無水マレイン酸又はアミノアルキル
酸の反応に関与しないで過剰に残ることになり,マレア
ミド酸の収率が低下するおそれがある。
【0016】次に,請求項8の発明は,マレアミド酸を
ヘキサメチルジシラザンとルイス酸とを用いて環化反応
を行うことにより,マレイミド化合物を得ることを特徴
とするマレイミド化合物の製造方法である。
【0017】本発明においては,マレアミド酸とルイス
酸とを添加している。そのため,ルイス酸の電子吸引力
によって,マレアミド酸の環化反応が行われる。即ち,
ルイス酸は,マレアミド酸のカルボニル基(−COO
H)を攻撃し,そのOH- 基を奪う。これにより,−C
O+とアミノ基とが結合してマレアミド酸の環化が行わ
れる。
【0018】また,この環化反応は,溶媒としてのヘキ
サメチルジシラザン(以下,HMDSともいう。)の中
で行われるため,高効率に環化が行われる。その理由
は,以下のように考えられる。マレアミド酸は,マレイ
ン酸(COOH−CH=CH−COOH)の一方のCO
OH基にアミノ基を介してアルキル酸が結合した二価カ
ルボン酸である。マレアミド酸は,HMDSの中では,
そのアルキル酸部位が保護される。この状態でルイス酸
を添加すると,アルキル酸部位はルイス酸の攻撃は殆ど
受けず,ルイス酸はマレイン酸部位を構成しているフリ
ーのカルボン酸を攻撃することになる。そのため,マレ
イン酸部位の環化がほぼ100%行われることになると
考えられる。
【0019】請求項9の発明のように,上記マレアミド
酸の環化反応の後には,環化したマレイミド化合物に塩
酸を添加することが好ましい。HMDSの中でのマレア
ミド酸とルイス酸との反応生成物は,マレアミド酸とH
MDSとの複合錯体を形成している。そのため,塩酸を
添加することにより,HMDSがマレイミド化合物から
解離して,マレイミド化合物の結晶体をほぼ100%収
率で得ることができる。
【0020】請求項10の発明のように,上記マレアミ
ド酸は,「図4」に示す化学構造を有し,かつ「図4」
の中のR2は,アルキル基を含む有機化合物からなる
が,これらに限定されない。R2は,少なくともアルキ
ル基を有するが,アルキル基を含む炭化水素の他に,
S,O,N等の有機物を含むこともある。
【0021】例えば,請求項11の発明のように,上記
マレアミド酸における有機化合物R2は,直鎖構造又は
環状構造を有している。具体的に例示すると,直鎖状の
有機化合物を有するマレアミド酸は,「図5」に示す化
学構造を有し,かつ「図5」の中のn3は0〜15であ
る。n3が15を超える場合には,ベンゼン等の溶媒と
の溶解性が悪化するおそれがある。環状の有機化合物を
有するマレアミド酸は,「図6」に示す化学構造を有
し,かつ「図6」の中のn4は1〜15である。n4が
0の場合には,環状構造が形成されない。15を超える
場合には,ベンゼン等の溶媒に溶けにくくなるおそれが
ある。
【0022】例えば,請求項12の発明のように,上記
ルイス酸は,ハロゲン化亜鉛,ハロゲン化アルミニウ
ム,ハロゲン化スズ,ハロゲン化チタン,ハロゲン化マ
グネシウム及びトリフルオロボランエーテラート錯体の
グループから選ばれる1種又は2種以上からなるが,こ
れらに限定されない。
【0023】HMDSの添加量は,マレアミド酸1モル
当量に対して,1.5〜3.1モル当量添加することが
好ましい。1.5モル当量未満の場合には,未反応の原
料が多く残り,収率が低下するおそれがある。また,
3.1モル当量を超える場合には,副生成物が増えるお
それがある。
【0024】ルイス酸の添加量は,マレアミド酸1モル
当量に対して,1.0〜1.5モル当量添加することが
好ましい。1.0モル当量未満の場合には,未反応の原
料が残るおそれがある。また,1.5モル当量を超える
場合には,副生成物が増えるおそれがある。
【0025】上記マレアミド酸の環化反応は,ベンゼ
ン,トルエン,キシレン,DMF等の溶媒の中で行うこ
とが好ましい。これにより,マレアミド酸の環化反応が
円滑に進行する。
【0026】本発明により製造したマレイミド化合物
は,たとえば,図7に示す化学構造を有する。同図にお
いて,R3は,少なくともアルキル基を有するが,アル
キル基を含む炭化水素の他に,S,O,N等の有機物を
含むこともある。
【0027】具体的に例示すると,図5に示すマレアミ
ド酸の環化反応により,図8に示すマレイミド化合物が
得られる。また,図6に示すマレアミド酸の環化反応に
より,図9に示すマレイミド化合物が得られる。なお,
図8において,n5は0〜15である。図9において,
n6は1〜15である。
【0028】本発明により得られたマレイミド化合物
は,例えば,核酸,蛋白の検出の用途がある。
【0029】
【発明の実施の形態】
実施形態例1 本発明の実施形態例に係るマレアミド酸の製造方法,及
びマレイミド化合物の製造方法について,図10〜図1
2を用いて説明する。本例の製造方法は,まず,図10
(a)に示すごとく,第1反応において,DMFの中に
おいて,4−アミノブタン酸と無水マレイン酸とを反応
させて,N−(カルボキシプロピル)マレアミド酸を得
る。次いで,図10(b)に示すごとく,第2反応にお
いて,上記のマレアミド酸をHMDSと塩化亜鉛とを用
いて環化反応を行い,さらに塩酸によってHMDSの解
離を行うことにより,N−(カルボキシプロピル)マレ
イミドを得る。得られたマレイミド化合物は,図10
(c)に示す第3反応において,スクシンイミジルとの
エステルを形成するために用いる。
【0030】上記第1反応及び第2反応の反応メカニズ
ムを図11に示した。図12には,HMDSとZnX2
(本例においてはZnCl2 )とから,トリメチルシリ
ルイオン(TMS)が生成するメカニズムを示した。こ
のTMSは,図11に示すごとく,マレアミド酸のカル
ボニル基に結合してトリメチルシリルエステルを形成
し,環化反応を行う。これにより,環化したマレイミド
化合物が得られる。図11に示すマレイミド化合物に塩
酸を添加すると,HMDSが解離して,図10(b)に
示すマレイミド化合物が得られる。
【0031】以下,本例の製造方法の詳細について説明
する。 (第1反応)無水マレイン酸(1g,10.2mmo
l)と4−アミノブタン酸(1moleq)とをDMF
中室温で12時間反応させた。反応後,反応液を100
mlの酢酸エチルに注ぐと白い結晶が得られた。吸引ろ
過によりこの結晶を単離し,次いで,この結晶を酢酸エ
チルで3回洗浄した。これにより,N−(カルボキシプ
ロピル)マレアミド酸を収率100%で得た。
【0032】(第2反応)N−(カルボキシプロピル)
マレアミド酸(1g,4.97mmol)を30ml容
量ナス型フラスコに入れ,この中の空気をアルゴンガス
で置換し,脱水ベンゼンを加え,N−(カルボキシプロ
ピル)マレアミド酸を溶解させた。次いで,65℃まで
加熱し,HMDS(0.5moleq)を加えた。次い
で,80℃まで加熱し塩化亜鉛(0.388g,2.5
mmol)を加えた。次いで,1.5moleqのHM
DSを加え,加熱還流を8時間行った。反応後,反応溶
液を室温まで冷却し,ベンゼンを減圧流去する。得られ
た黄色の結晶を酢酸エチルで再結晶し,精製した。更
に,この結晶を,15mlのメタノール及び4滴の1N
(規定)塩酸とからなる溶液に溶解させ,5分間攪拌し
た。次いで,メタノールを減圧流去し,得られた結晶を
真空ポンプで乾燥した。これにより,N−(カルボキシ
プロピル)マレイミドを収率90%で得た。
【0033】(第3反応)N−(カルボキシプロピル)
マレイミド(600mg,3.27mmol)を30m
l容量のナス型フラスコに入れ,その中の空気をアルゴ
ンガスで置換した。次いで,フラスコ内に無水THF
(1ml)を加えた。次いで,フラスコ内に,N−ヒド
ロキシスクシンイミド(377mg,3.27mmo
l)を脱水THFに溶解した溶液を,次いで,N,N−
ジシクロヘキシルカルボジイミド(675mg,3.2
7mmol)を脱水THFに溶解した溶液を,それぞれ
順に加えた。次いで,室温で12時間攪拌してこれらを
反応させた。反応後,THFをエバポレータで減圧流去
した。これにより,スクシンイミジルN−(カルボキシ
プロピル)マレイミドエステルを収率100%で得た。
なお,生成物の構造は,すべてNMR,IR,MASS
スペクトル及び元素分析により確認した。以下の実施形
態例においても同様に確認した。
【0034】実施形態例2 本例の製造方法は,まず,図13(a)に示す第1反応
において,DMFの中において,11−アミノウンデカ
ン酸と無水マレイン酸とを反応させて,N−(カルボキ
シデシル)マレアミド酸を得る。次いで,図13(b)
に示す第2反応において,上記のマレアミド酸をHMD
Sと塩化亜鉛とを用いて環化反応を行い,さらに塩酸に
よってHMDSの解離を行うことにより,N−(カルボ
キシデシル)マレイミドを得る。得られたマレイミド化
合物は,図13(c)に示す第3反応において,スクシ
ンイミジルとのエステルを形成するために用いる。
【0035】以下,本例の製造方法の詳細について説明
する。 (第1反応)無水マレイン酸(0.111g,1.13
mmol)と11−アミノウンデカン酸(1mole
q)とをDMF中室温で12時間反応させた。反応後,
反応液を100mlの酢酸エチルに注ぐと白い結晶が得
られた。吸引ろ過によりこの結晶を単離し,次いで,こ
の結晶を酢酸エチルで3回洗浄した。これにより,N−
(カルボキシデシル)マレアミド酸を収率100%で得
た。
【0036】(第2反応)N−(カルボキシデシル)マ
レアミド酸(0.42g,1.34mmol)を30m
l容量ナス型フラスコに入れ,この中の空気をアルゴン
ガスで置換し,脱水ベンゼンを加え,N−(カルボキシ
デシル)マレアミド酸を溶解させた。次いで,65℃ま
で加熱し,HMDS(0.5moleq)を加えた。次
いで,80℃まで加熱し塩化亜鉛(0.182g,1.
34mmol)を加えた。次いで,1.5moleqの
HMDSを加え,加熱還流を8時間行った。反応後,反
応溶液を室温まで冷却し,ベンゼンを減圧流去する。得
られた黄色の結晶を酢酸エチルで再結晶し,精製した。
更に,この結晶を,15mlのメタノールと4滴の1N
(規定)塩酸とからなる溶液に溶解させ,5分間攪拌し
た。次いで,メタノールを減圧流去し,得られた結晶を
真空ポンプで乾燥する。これにより,N−(カルボキシ
デシル)マレイミドを収率95%で得た。
【0037】(第3反応)N−(カルボキシデシル)マ
レイミド(300mg,1.02mmol)を30ml
容量のナス型フラスコに入れ,その中の空気をアルゴン
ガスで置換した。次いで,フラスコ内に無水THF(1
ml)を加えた。次いで,フラスコ内に,N−ヒドロキ
シスクシンイミド(117mg,1.02mmol)を
脱水THFに溶解した溶液を,次いで,N,N−ジシク
ロヘキシルカルボジイミド(210mg,1.02mm
ol)を脱水THFに溶解した溶液を,それぞれ順に加
えた。次いで,室温で12時間攪拌してこれらを反応さ
せた。反応後,THFをエバポレータで減圧流去した。
これにより,スクシンイミジルN−(カルボキシデシ
ル)マレイミドエステルを収率100%で得た。
【0038】実施形態例3 本例の製造方法は,まず,図14(a)に示す第1反応
において,DMFの中において,β−アラニンと無水マ
レイン酸とを反応させて,N−(カルボキシエチル)マ
レアミド酸を得る。次いで,図14(b)に示す第2反
応において,上記のマレアミド酸をHMDSと塩化亜鉛
とを用いて環化反応を行い,さらに塩酸によってHMD
Sの解離を行うことにより,N−(カルボキシエチル)
マレイミドを得る。得られたマレイミド化合物は,図1
4(c)に示す第3反応において,スクシンイミジルと
のエステルを形成するために用いる。
【0039】以下,本例の製造方法の詳細について説明
する。 (第1反応)無水マレイン酸(2g,20.4mmo
l)とβ−アラニン(1.79g,20.4mmol)
とをDMF中室温で12時間反応させた。反応後,反応
液を100mlの酢酸エチルに注ぐと白い結晶が得られ
た。吸引ろ過によりこの結晶を単離し,次いで,この結
晶を酢酸エチルで3回洗浄した。これにより,N−(カ
ルボキシエチル)マレアミド酸を収率100%で得た。
【0040】(第2反応)N−(カルボキシエチル)マ
レアミド酸(0.22g,1.17mmol)を30m
l容量ナス型フラスコに入れ,この中の空気をアルゴン
ガスで置換し,脱水ベンゼン15mlを加え,N−(カ
ルボキシエチル)マレアミド酸を溶解させた。次いで,
65℃まで加熱し,HMDS(0.5moleq)を加
えた。次いで,80℃まで加熱し塩化亜鉛(0.16
g,1.17mmol)を加えた。次いで,1.5mo
leqのHMDSを加え,加熱還流を4時間行った。反
応後,反応溶液を室温まで冷却し,ベンゼンを減圧流去
した。得られた黄色の結晶を酢酸エチルで再結晶し,精
製した。更に,この結晶を,15mlのメタノールと4
滴の1N(規定)塩酸とからなる溶液に溶解し,5分間
攪拌した。次いで,メタノールを減圧流去し,得られた
結晶を真空ポンプで乾燥する。これにより,N−(カル
ボキシエチル)マレイミドを収率99%で得た。
【0041】(第3反応)N−(カルボキシエチル)マ
レイミド(0.2g,1.19mmol)を30ml容
量のナス型フラスコに入れ,その中の空気をアルゴンガ
スで置換した。次いで,フラスコ内に無水THF(1m
l)を加えた。次いで,フラスコ内に,N−ヒドロキシ
スクシンイミド(136mg,1.19mmol)を脱
水THFに溶解した溶液を,次いで,N,N−ジシクロ
ヘキシルカルボジイミド(245mg,1.19mmo
l)を脱水THFに溶解した溶液を,それぞれ順に加え
た。次いで,室温で12時間攪拌してこれらを反応させ
た。反応後,THFをエバポレータで減圧流去した。こ
れにより,スクシンイミジルN−(カルボキシエチル)
マレイミドエステルを収率100%で得た。
【0042】実施形態例4 本例の製造方法は,まず,図15(a)に示す第1反応
において,DMFの中において,グリシンと無水マレイ
ン酸とを反応させて,N−(カルボキシメチル)マレア
ミド酸を得る。次いで,図15(b)に示す第2反応に
おいて,上記のマレアミド酸をHMDSと塩化亜鉛とを
用いて環化反応を行い,さらに塩酸によってHMDSの
解離を行うことにより,N−(カルボキシメチル)マレ
イミドを得る。得られたマレイミド化合物は,図15
(c)に示す第3反応において,スクシンイミジルとの
エステルを形成するために用いる。
【0043】以下,本例の製造方法の詳細について説明
する。 (第1反応)無水マレイン酸(0.5g,5.1mmo
l)とグリシン(1moleq)とをDMF中室温で1
2時間反応させた。反応後,反応液を100mlの酢酸
エチルに注ぐと白い結晶が得られる。吸引ろ過によりこ
の結晶を単離し,次いで,この結晶を酢酸エチルで3回
洗浄した。これにより,N−(カルボキシメチル)マレ
アミド酸を収率100%で得た。
【0044】(第2反応)N−(カルボキシメチル)マ
レアミド酸(0.1g,0.578mmol)を30m
l容量ナス型フラスコに入れ,この中の空気をアルゴン
ガスで置換し,脱水ベンゼンmlを加え,N−(カルボ
キシメチル)マレアミド酸を溶解させた。次いで,65
℃まで加熱し,HMDS(0.5moleq)加えた。
次いで,80℃まで加熱し塩化亜鉛(0.078g,
0.578mmol)加えた。次いで,1.5mole
qのHMDSを加え,加熱還流を8時間行った。反応
後,反応溶液を室温まで冷却し,ベンゼンを減圧流去す
る。得られた黄色の結晶を酢酸エチルで再結晶し,精製
した。更に,この結晶を,15mlのメタノールと4滴
の1N塩酸とからなる溶液に溶解し,5分間攪拌した。
次いで,メタノールを減圧流去し,得られた結晶を真空
ポンプで乾燥する。これにより,N−(カルボキシメチ
ル)マレイミドを収率95%で得た。
【0045】(第3反応)N−(カルボキシメチル)マ
レイミド(85mg,0.52mmol)を30ml容
量のナス型フラスコに入れ,その中の空気をアルゴンガ
スで置換した。次いで,フラスコ内に無水THF(1m
l)を加えた。次いで,フラスコ内に,N−ヒドロキシ
スクシンイミド(59.8mg,0.52mmol)を
脱水THFに溶解した溶液を,次いで,N,N−ジシク
ロヘキシルカルボジイミド(107mg,0.52mm
ol)を脱水THFに溶解した溶液を,それぞれ順に加
えた。次いで,室温で12時間攪拌してこれらを反応さ
せた。反応後,THFをエバポレータで減圧流去した。
これにより,スクシンイミジルN−(カルボキシメチ
ル)マレイミドエステルを収率100%で得た。
【0046】
【発明の効果】本発明によれば,収率が高く,かつ容易
な操作でマレアミド酸及びマレイミド化合物を得ること
ができる,マレアミド酸の製造方法及び,マレイミド化
合物の製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における,アミノアルキル酸の化学構造
を示す説明図。
【図2】本発明における,直鎖構造を有するアミノアル
キル酸の化学構造を示す説明図
【図3】本発明における,環状構造を有するアミノアル
キル酸の化学構造を示す説明図
【図4】本発明における,マレアミド酸の化学構造を示
す説明図。
【図5】本発明における,直鎖構造を有するマレアミド
酸の化学構造を示す説明図。
【図6】本発明における,環状構造を有するマレアミド
酸の化学構造を示す説明図。
【図7】本発明における,マレイミド化合物の化学構造
を示す説明図。
【図8】本発明における,直鎖構造を有するマレイミド
化合物の化学構造を示す説明図。
【図9】本発明における,環状構造を有するマレイミド
化合物の化学構造を示す説明図。
【図10】実施形態例1における,マレアミド酸の生成
反応及びエステル化反応を示す説明図。
【図11】実施形態例1における,マレアミド酸の反応
メカニズムを示す説明図。
【図12】実施形態例1における,TMSの生成メカニ
ズムを示す説明図。
【図13】実施形態例2における,マレアミド酸の生成
反応及びエステル化反応を示す説明図。
【図14】実施形態例3における,マレアミド酸の生成
反応及びエステル化反応を示す説明図。
【図15】実施形態例4における,マレアミド酸の生成
反応及びエステル化反応を示す説明図。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ジメチルホルムアミドの中において,ア
    ミノアルキル酸と無水マレイン酸とを反応させて,マレ
    アミド酸を得ることを特徴とするマレアミド酸の製造方
    法。
  2. 【請求項2】 請求項1において,上記アミノアルキル
    酸と無水マレイン酸との反応により得たマレアミド酸
    は,酢酸エチルで結晶化させて採取することを特徴とす
    るマレアミド酸の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2において,ジメチルホル
    ムアミドの中におけるアミノアルキル酸と無水マレイン
    酸との反応は,0〜60℃の温度で行うことを特徴とす
    るマレアミド酸の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1項において,
    ジメチルホルムアミドの中におけるアミノアルキル酸と
    無水マレイン酸との反応は,7〜20時間行うことを特
    徴とするマレアミド酸の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか1項において,
    上記アミノアルキル酸は,「図1」に示す化学構造を有
    し,かつ「図1」の中のR1は,アルキル基を含む有機
    化合物であることを特徴とするマレアミド酸の製造方
    法。
  6. 【請求項6】 請求項5において,上記アミノアルキル
    酸における有機化合物R1は,直鎖構造又は環状構造を
    有していることを特徴とするマレアミド酸の製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれか1項において,
    上記無水マレイン酸は,アミノアルキル酸1モル当量に
    対して,1〜1.1モル当量添加することを特徴とする
    マレアミド酸の製造方法。
  8. 【請求項8】 マレアミド酸をヘキサメチルジシラザン
    とルイス酸とを用いて環化反応を行うことにより,マレ
    イミド化合物を得ることを特徴とするマレイミド化合物
    の製造方法。
  9. 【請求項9】 請求項8において,上記マレアミド酸の
    環化反応の後には,環化したマレイミド化合物に塩酸を
    添加することを特徴とするマレイミド化合物の製造方
    法。
  10. 【請求項10】 請求項8又は9において,上記マレア
    ミド酸は,「図4」に示す化学構造を有し,かつ「図
    4」の中のR2は,アルキル基を含む有機化合物からな
    ることを特徴とするマレイミド化合物の製造方法。
  11. 【請求項11】 請求項10において,上記マレアミド
    酸における有機化合物R2は,直鎖構造又は環状構造を
    有していることを特徴とするマレイミド化合物の製造方
    法。
  12. 【請求項12】 請求項8〜11のいずれか1項におい
    て,上記ルイス酸は,ハロゲン化亜鉛,ハロゲン化アル
    ミニウム,ハロゲン化スズ,ハロゲン化チタン,ハロゲ
    ン化マグネシウム及びトリフルオロボランエーテラート
    錯体のグループから選ばれる1種又は2種以上からなる
    ことを特徴とするマレイミド化合物の製造方法。
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