JPH1171434A - 水性エマルジョンの製造方法 - Google Patents

水性エマルジョンの製造方法

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JPH1171434A
JPH1171434A JP16536498A JP16536498A JPH1171434A JP H1171434 A JPH1171434 A JP H1171434A JP 16536498 A JP16536498 A JP 16536498A JP 16536498 A JP16536498 A JP 16536498A JP H1171434 A JPH1171434 A JP H1171434A
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辰哉 小泉
Tatsuo Mitsutake
達雄 光武
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 固形分濃度が極めて高いエチレン−酢酸ビニ
ル共重合体系水性エマルジョンの製造方法であって、共
重合反応中における反応系の粘度の上昇を抑制し、かつ
安定なエマルジョンを得ることができる水性エマルジョ
ンの製造方法の提供。 【解決手段】 エチレン単位10〜40重量%及び酢酸
ビニル単位90〜60重量%からなるエチレン−酢酸ビ
ニル共重合体であって、下記の特徴を有する製造方法。 (1)全酢酸ビニルのうちの50〜90%を予め共重合
反応の反応系に存在せしめ、共重合反応に供する全酢酸
ビニルのうちの50〜10%を共重合反応の開始後に反
応系に供給すること (2)共重合反応に供する全酢酸ビニル100重量部あ
たり0.4〜3重量部の乳化分散剤としてケン化度が8
0モル%以上であるポリビニルアルコール及び1〜5重
量部のポリオキシエチレン非イオン界面活性剤を含有す
ること

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水性エマルジョン
の製造方法に関するものである。更に詳しくは、本発明
は、固形分濃度が極めて高いエチレン−酢酸ビニル共重
合体系水性エマルジョンの製造方法であって、共重合反
応中における反応系の粘度の上昇を抑制し、かつ安定な
エマルジョンを得ることができるという特徴を有する水
性エマルジョンの製造方法に関するものである。本発明
によりえられる水性エマルジョンは、固形分の濃度が極
めて高く、乾燥効率に優れた接着剤として有用である。
【0002】
【従来の技術】エチレン−酢酸ビニル共重合体系水性エ
マルジョンは、接着剤として広く使用されている。とこ
ろで、接着剤用途の水性エマルジョンは、乾燥効率の観
点から、固形分の濃度が高いことが要求される。ところ
が、高固形分のエチレン−酢酸ビニル共重合体系水性エ
マルジョンを製造する従来の方法においては、共重合反
応中に反応系の粘度が上昇し、攪拌が不十分になった
り、反応熱の除熱が不十分になり、所望の共重合反応を
安定的に完遂することが困難になるという問題を有して
いた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】かかる状況に鑑み、本
発明が解決しようとする主たる課題は、固形分濃度が極
めて高いエチレン−酢酸ビニル共重合体系水性エマルジ
ョンの製造方法であって、共重合反応中における反応系
の粘度の上昇を抑制し、かつ安定なエマルジョンを得る
ことができるという特徴を有する水性エマルジョンの製
造方法を提供する点に存するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、エ
チレン単位10〜40重量%及び酢酸ビニル単位90〜
60重量%からなるエチレン−酢酸ビニル共重合体を含
有し、固形分が70重量%以上であり、かつ粘度が50
00mPa・s以下である水性エマルジョンの製造方法
であって、下記(1)〜(4)の特徴を有する水性エマ
ルジョンの製造方法に係るものである。 (1)共重合反応に供する全酢酸ビニルのうちの50〜
90%を予め共重合反応の反応系に存在せしめ、共重合
反応に供する全酢酸ビニルのうちの50〜10%を共重
合反応の開始後に反応系に供給すること (2)共重合反応に供する全酢酸ビニル100重量部あ
たり2〜6重量部の乳化分散剤を用い、該乳化分散剤は
ケン化度が80モル%以上であり、かつ平均重合度が2
00〜1000であるポリビニルアルコール及びHLB
が10〜20であるポリオキシエチレン非イオン界面活
性剤を含有すること (3)上記のポリビニルアルコールの全使用量は、共重
合反応に供する全酢酸ビニル100重量部あたり0.4
〜3重量部であり、該ポリビニルアルコールの全使用量
のうちの10〜50%を予め共重合反応の反応系に存在
せしめ、ポリビニルアルコールの全使用量のうちの50
〜90%を共重合反応の開始後に反応系に供給すること (4)前記のポリオキシエチレン非イオン界面活性剤の
全使用量は、共重合反応に供する全酢酸ビニル100重
量部あたり1〜5重量部であり、該ポリオキシエチレン
非イオン界面活性剤の全使用量を予め共重合反応の反応
系に存在せしめること
【0005】
【発明の実施の形態】本発明の水性エマルジョンは、エ
チレン単位10〜40重量%及び酢酸ビニル単位90〜
60重量%からなるエチレン−酢酸ビニル共重合体を含
有し、固形分が70重量%以上であり、かつ粘度が50
00mPa・s以下である水性エマルジョンである。固
形分濃度が低くなると接着剤としての乾燥効率に劣る。
粘度が高すぎると接着剤としての塗工性に劣る。なお、
粘度はB型粘度計を用い、温度25℃にて測定する。
【0006】本発明の製造方法は、前記の(1)〜
(4)の全ての条件を充足する必要がある。
【0007】条件(1)は、共重合反応に供する全酢酸
ビニルのうちの50〜90%を予め共重合反応の反応系
に存在せしめ、共重合反応に供する全酢酸ビニルのうち
の50〜10%を共重合反応の開始後に反応系に供給す
ること、である。本発明において、予め共重合反応の反
応系に存在せしめる部分を「初期仕込み」と、また共重
合反応の開始後に反応系に供給する部分を「後添加」と
記すことがある。また、本発明において、共重合反応の
開始後とは、反応系に重合触媒を添加し、反応系の温度
が上昇し始めた後を意味する。酢酸ビニルの初期仕込み
の量が過少であっても、過多であっても、エマルジョン
の粘度が上昇する場合がある。本発明において、後添加
の方法としては、連続的添加又は間欠的添加をあげるこ
とができ、添加時間は通常2〜4時間程度である。
【0008】条件(2)は、共重合反応に供する全酢酸
ビニル100重量部あたり2〜6重量部の乳化分散剤を
用い、該乳化分散剤はケン化度が80モル%以上であ
り、かつ平均重合度が200〜1000であるポリビニ
ルアルコール及びHLBが10〜20であるポリオキシ
エチレン非イオン界面活性剤を含有すること、である。
乳化分散剤の使用量が過少であるとエマルジョン中に多
くの粕を含むようになり、一方乳化分散剤の使用量が過
多であるとエマルジョンの粘度が上昇する。ポリビニル
アルコールのケン化度が過小であるエマルジョン中に多
くの粕を含むようになる。ポリビニルアルコールの平均
重合度が過小であると、エマルジョン中に多くの粕を含
むようになる。ポリビニルアルコール平均重合度が過大
であるとエマルジョンの粘度が上昇する。ポリオキシエ
チレン非イオン界面活性剤のHLBが過小であるとエマ
ルジョン中に多くの粕を含むようになり、一方該HLB
が過大であるとエマルジョンの粘度が上昇する。なお、
HLBとは界面活性剤の親水性と親油性の相対的なバラ
ンスを数量的に表したものである。
【0009】ポリビニルアルコールとしては、通常の部
分ケン化ポリビニルアルコール、完全ケン化ポリビニル
アルコール及びスルホン酸変性ポリビニルアルコール、
カルボキシ変性ポリビニルアルコール、シラノール基変
性ポリビニルアルコール、アセトアセチル化ポリビニル
アルコールなどの変性タイプのポリビニルアルコールを
あげることができる。
【0010】ポリオキシエチレン非イオン界面活性剤と
しては、ポリエチレンオキサイド・ポリプロピレンオキ
サイドブロック共重合体、ポリエチレンオキサイド・ア
ルキルフェノールエーテル、ポリエチレンオキサイド・
アルキルエーテル等をあげることができる。
【0011】条件(3)は、上記のポリビニルアルコー
ルの全使用量は、共重合反応に供する全酢酸ビニル10
0重量部あたり0.4〜3重量部であり、該ポリビニル
アルコールの全使用量のうちの10〜50%を予め共重
合反応の反応系に存在せしめ、ポリビニルアルコールの
全使用量のうちの50〜90%を共重合反応の開始後に
反応系に供給すること、である。ポリビニルアルコール
の全使用量が過少であるとエマルジョン中に多くの粕を
含むようになり、一方該使用量が過多であるとエマルジ
ョンの粘度が上昇する。ポリビニルアルコールの初期仕
込みの量が過少であるとエマルジョン中に多くの粕を含
むようになり、一方該初期仕込みの量が過多であるとエ
マルジョンの粘度が上昇する。
【0012】条件(4)は、前記のポリオキシエチレン
非イオン界面活性剤の全使用量は、共重合反応に供する
全酢酸ビニル100重量部あたり1〜5重量部であり、
該ポリオキシエチレン非イオン界面活性剤の全使用量を
予め共重合反応の反応系に存在せしめること、である。
ポリオキシエチレン非イオン界面活性剤の全使用量が過
少であるとエマルジョン中に多くの粕を含むようにな
り、一方該使用量が過多であるとエマルジョンの粘度が
上昇する。
【0013】本発明を実施する好ましい具体例をあげる
と、次のとおりである。重合反応容器に水、初期仕込み
の酢酸ビニル、初期仕込みのポリビニルアルコール及ポ
リオキシエチレン非イオン界面活性剤の全量を仕込み、
次にエチレンを供給し、攪拌しながら重合温度まで加熱
昇温する。ここで、重合温度は、通常30〜80℃であ
る。次に、重合触媒を添加する。重合触媒としてはいわ
ゆるレドックス系のものをあげることができる。酸化剤
としては、過酸化水素、t−ブチルパーオキサイド、過
硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム
な度をあげることができる。還元剤としては、ナトリウ
ム(又は亜鉛)ホルムアルデヒドスルホキシレート、グ
リオキザール重亜硫酸ソーダ、第一鉄塩、酒石酸ソーダ
などをあげることができる。重合の開始による温度の上
昇が観測されたら、後添加の酢酸ビニル及びポリビニル
アルコールの添加を開始する。後添加の酢酸ビニルとポ
リビニルアルコールの添加の順序は、同時とすることが
好ましい。後添加の酢酸ビニル及びポリビニルアルコー
ルの添加が完了した後、反応系内の酢酸ビニルの残留量
が、エマルジョンの全重量の1重量%以下程度になった
時点で重合反応を終了する。
【0014】
【実施例】次に実施例により本発明を具体的に説明す
る。なお、「重量部」は、酢酸ビニルの全使用量を10
0重量部とした。
【0015】実施例1 初期仕込みとして、酢酸ビニル75重量部、ポリビニル
アルコール(クラレ社製「ポバール203」、ケン化度
=88モル%、平均重合度=300)0.45重量部
(ポリビニルアルコールの全使用量の33.3%に相当
する。)、ポリオキシエチレン非イオン界面活性剤(花
王社製「エマルゲン931」、HLB=17.2)1.
50重量部、ポリオキシエチレン非イオン界面活性剤
(旭電化工業社製「プルロニックL64」、HLB=1
0.2)2.25重量部及び水36重量部を用いた。
【0016】攪拌しながらエチレンを供給し、重合を開
始した。重合は25℃から開始し、段階的に60℃まで
昇温し以後60℃を重合完了まで保った。重合中はエチ
レンで60℃、45kg/cm2に保持した。重合触媒
としてはレドックス系のものを用いた。還元剤としては
ホルムアルデヒドスルホキシル酸ソーダを酢酸ビニルの
全量に対し0.25重量部、酸化剤としては過酸化水素
を酢酸ビニルの全量に対し0.12重量部を使用し、還
元剤はその45%を初期仕込み時に一括添加し、残りの
還元剤及び酸化剤は重合中連続で添加した。
【0017】重合開始後、後添加として、酢酸ビニル2
5重量部及びポリビニルアルコール(前記のものに同
じ。)0.90重量部を連続的に添加した。後添加は重
合開始2時間後から始め、5時間後に終了した。反応系
内の酢酸ビニルの残存量が1%以下程度になったところ
で重合反応を終了した。得られた水性エマルジョンは、
エチレン/酢酸ビニル重量比が22/78でありガラス
転移温度が−6℃の共重合体を含み、固形分が72.8
重量%であり、粘度が610mPa・sのものであっ
た。
【0018】実施例2 酢酸ビニル及びポリビニルアルコールの後添加を重合開
始1時間後から始め、5時間後に終了した他は実施例1
と同様に行った。得られた水性エマルジョンは、エチレ
ン/酢酸ビニル重量比が24/76でありガラス転移温
度が−9℃の共重合体を含み、固形分が74.0重量%
であり、粘度が900mPa・sのものであった。
【0019】実施例3 後添加を重合開始3時間後から始め、5時間後に終了し
た他は実施例1と同様に行った。得られた水性エマルジ
ョンは、エチレン/酢酸ビニル重量比が23/77であ
りガラス転移温度が−8℃の共重合体を含み、固形分が
73.5重量%であり、粘度が530mPa・sのもの
であった。
【0020】比較例1 ポリビニルアルコールの全量を初期仕込みし、酢酸ビニ
ルの後添加を重合開始3時間後から5時間後まで行った
こと以外は実施例1と同様に行った。得られた水性エマ
ルジョンは、エチレン/酢酸ビニル重量比が23/77
でありガラス転移温度が−8℃の共重合体を含み、固形
分が72.4重量%であり、粘度が14000mPa・
sのものであった。
【0021】比較例2 実施例1で用いた平均重合度300のポリビニルアルコ
ール1.34重量部及び平均重合度1700のポリビニ
ルアルコール(クラレ社製「ポバール217」、ケン化
度=88%)0.34重量部を初期仕込みし、ポリビニ
ルアルコールの後添加を行わなかったこと以外は実施例
1と同様に行った。得られた水性エマルジョンは、エチ
レン/酢酸ビニル重量比が21/79でありガラス転移
温度が−4℃の共重合体を含み、固形分が71.1重量
%であり、粘度が17250mPa・sのものであっ
た。
【0022】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明により、固
形分濃度が極めて高いエチレン−酢酸ビニル共重合体系
水性エマルジョンの製造方法であって、共重合反応中に
おける反応系の粘度の上昇を抑制し、かつ安定なエマル
ジョンを得ることができるという特徴を有する水性エマ
ルジョンの製造方法を提供することができた。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エチレン単位10〜40重量%及び酢酸
    ビニル単位90〜60重量%からなるエチレン−酢酸ビ
    ニル共重合体を含有し、固形分が70重量%以上であ
    り、かつ粘度が5000mPa・s以下である水性エマ
    ルジョンの製造方法であって、下記(1)〜(4)の特
    徴を有する水性エマルジョンの製造方法。 (1)共重合反応に供する全酢酸ビニルのうちの50〜
    90%を予め共重合反応の反応系に存在せしめ、共重合
    反応に供する全酢酸ビニルのうちの50〜10%を共重
    合反応の開始後に反応系に供給すること (2)共重合反応に供する全酢酸ビニル100重量部あ
    たり2〜6重量部の乳化分散剤を用い、該乳化分散剤は
    ケン化度が80モル%以上であり、かつ平均重合度が2
    00〜1000であるポリビニルアルコール及びHLB
    が10〜20であるポリオキシエチレン非イオン界面活
    性剤を含有すること (3)上記のポリビニルアルコールの全使用量は、共重
    合反応に供する全酢酸ビニル100重量部あたり0.4
    〜3重量部であり、該ポリビニルアルコールの全使用量
    のうちの10〜50%を予め共重合反応の反応系に存在
    せしめ、ポリビニルアルコールの全使用量のうちの50
    〜90%を共重合反応の開始後に反応系に供給すること (4)前記のポリオキシエチレン非イオン界面活性剤の
    全使用量は、共重合反応に供する全酢酸ビニル100重
    量部あたり1〜5重量部であり、該ポリオキシエチレン
    非イオン界面活性剤の全使用量を予め共重合反応の反応
    系に存在せしめること
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003516300A (ja) * 1999-12-10 2003-05-13 エムビーティー ホールディング アーゲー セメント系組成物用水溶性空気制御剤
JP2003516301A (ja) * 1999-12-10 2003-05-13 エムビーティー ホールディング アーゲー セメント組成物のための可溶化された消泡剤
JP2005306745A (ja) * 2004-04-19 2005-11-04 Chuo Rika Kogyo Corp 化粧品用水性分散液組成物
US6989414B2 (en) 2001-03-16 2006-01-24 Sumitomo Chemical Company, Limited Aqueous emulsion comprising ethylene-vinylester copolymer
JP2012172063A (ja) * 2011-02-22 2012-09-10 Nagasaki Univ 長鎖(メタ)アクリレート系エマルションおよびその製造方法

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