JPH1180259A - 大型ブロー成形用ポリエチレン樹脂及び製造方法並びに大型ブロー成形容器 - Google Patents

大型ブロー成形用ポリエチレン樹脂及び製造方法並びに大型ブロー成形容器

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JPH1180259A
JPH1180259A JP24521797A JP24521797A JPH1180259A JP H1180259 A JPH1180259 A JP H1180259A JP 24521797 A JP24521797 A JP 24521797A JP 24521797 A JP24521797 A JP 24521797A JP H1180259 A JPH1180259 A JP H1180259A
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polyethylene resin
weight
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ethylene
container
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JP24521797A
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English (en)
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Hideki Kanazawa
秀樹 金澤
Tatsuhiko Ogusu
達彦 小楠
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Tosoh Corp
Original Assignee
Tosoh Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 大型の工業薬品缶やコンテナ容器として使用
した場合に、低温の落下強度に優れ、成形品の肌が良
く、長期間の繰り返し使用可能な大型ブロー成形用ポリ
エチレン樹脂及び容器を提供する。 【解決手段】 密度が0.94〜0.97g/cm3、
HLMFRが1〜15g/10分、GPCより求められ
るがMw/Mn8〜15、190℃における溶融張力が
15g以上、かつ、 LogMT≧−0.455×LogHLMFR+1.6
4 なる関係を満たし、沸騰ノルマルヘキサン抽出量が0.
2重量%以下、耐環境応力亀裂時間(ESCR)が35
0時間以上であるポリエチレン樹脂を用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、大型の工業薬品缶
やコンテナ容器として使用した場合に、低温の落下強度
に優れ、成形品の肌が良く、長期間の繰り返し使用可能
な大型ブロー成形用ポリエチレン樹脂及び容器に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】高密度ポリエチレン樹脂は、重量平均分
子量が20万程度の高分子量グレードになると、大きな
溶融張力を有し、また、衝撃強度や耐環境応力亀裂時間
(ESCR)が優れるようになるために、高分子量グレ
ードはガソリンタンク等の工業部品、工業薬品缶やコン
テナ容器等の大型の中空成形品の製造に使用されてい
る。しかし、高分子量化により流動性が低下するため、
成形加工性が低下したり、成形品の肌が荒れる。また、
大型ブロー成形するためには溶融弾性(溶融張力、ダイ
スウェル)が低く、さらに、使用する薬品に依ってはE
SCRも不足していた。そこで、分子量分布を拡大して
流動性を改良する目的で、2段重合法及び3段重合法が
提案され、また、機械的強度とESCRを向上させる目
的で、高分子量成分に短鎖分岐を多く導入する方法(特
開昭54−10044号公報等)が提案されてきた。
【0003】これらにより、流動特性やESCRの若干
の改善が見られるものの、未だ、大型成形品の低温落下
強度が不十分であり、ESCRが良く、かつ、成形品の
肌が荒れていない、大型ブロー成形用ポリエチレン樹脂
の開発に至っていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、大型ブロー
成形用ポリエチレン樹脂であって、該ポリエチレン樹脂
は溶融張力が大きく偏肉し難いため、大型ブロー成形に
適し、また、大型の工業薬品缶やコンテナ容器として使
用した場合に、低温の落下強度に優れ、成形品の肌が良
く、長期間の繰り返し使用可能であることを目的とする
ものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意検討
した結果、特定の性状を有するポリエチレン樹脂を使用
することによって上記の問題を解決できることを見い出
し、本発明に到達した。
【0006】即ち、以下の(1)〜(6)の特性を有す
る、大型ブロー成形用ポリエチレン樹脂である。
【0007】(1)密度(JIS K6760−198
1)が0.94〜0.97g/cm3、(2)190
℃、21.6Kg荷重のメルトフローレート(JIS
K7210−1976、条件7、HLMFR)が1〜1
5g/10分、(3)ゲルパーミエーション・クロマト
グラフィー(GPC)より求められる重量平均分子量
(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)が
8〜15、(4)190℃における溶融張力(MT、単
位g)が15〜65g、かつ、190℃、21.6Kg
荷重のメルトフローレート(JIS K7210−19
76、条件7、HLMFR)とが下記の、 LogMT≧−0.455×LogHLMFR+1.6
4 なる関係を満たす、(5)沸騰ノルマルヘキサン抽出量
が0.2重量%以下、(6)耐環境応力亀裂時間(ES
CR)が350時間以上である さらに、上記の大型ブロー成形用ポリエチレン樹脂は、
(I)下記(a)及び(b)を満足する低分子量のエチ
レン単独重合体またはエチレンと炭素数3〜20のα−
オレフィンの共重合体35〜60重量%、 (a)o−ジクロロベンゼン(以下、ODCBと略す)
溶媒を用いた140℃の極限粘度(η1)が0.6〜
1.5dl/g (b)密度(JIS K6760−1981)が0.9
5〜0.98g/cm3及び(II)下記(c)及び
(d)を満足する高分子量のエチレンと炭素数3〜20
のα−オレフィンの共重合体65〜40重量% (c)ODCB、140℃の極限粘度(η2)が4〜1
5dl/g (d)密度(JIS K6760−1981)が0.8
9〜0.95g/cm3 からなる混合物を架橋処理する製造方法が好ましい。以
下に、本発明の大型ブロー成形用ポリエチレン樹脂につ
いて、更に詳細に説明する。
【0008】本発明の大型ブロー成形用ポリエチレン樹
脂は、エチレン単独またはエチレンと炭素数3〜20の
α−オレフィンを高活性触媒の存在下に炭素数6以上の
炭化水素を溶媒として重合させることにより製造でき
る。炭素数3〜20のα−オレフィンとしては、プロピ
レン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ペ
ンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−ノネン、1
−デセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセンなどを
挙げることが出来る。
【0009】高活性触媒としては、チーグラー系触媒、
メタロセン系触媒と呼ばれるものが適している。その中
でも触媒1g当たりエチレン系(共)重合体を10Kg
以上、好ましくは30Kg以上生産できるものを用いる
ことで、灰分の少ないポリエチレン樹脂を得ることがで
きる。シリカ、シリカ−アルミナ、シリカ−チタニアな
どの無機酸化物を触媒用の担体として使用した触媒系
は、本発明には適さない。
【0010】このような高活性触媒の具体例としては、
例えばチーグラー系触媒としてはチタン、マグネシウ
ム、ハロゲンを必須とする固体触媒成分(A)と有機ア
ルミニウム化合物(B)からなる触媒が挙げられる。よ
り具体的には特開昭48−66178号、特開昭50−
51587号、特開昭55−78005号、特開昭56
−61406号、特開昭56−155205号、特開昭
57−212210号、特開昭59−58005号、特
開昭60−262802号、特開平4−351616
号、特開平5−287020号、特開平7−41513
号公報などで提案されている触媒が挙げられる。
【0011】本発明の大型ブロー成形用ポリエチレン樹
脂を製造するには、薬品容器として使用する場合に、溶
出する金属不純物濃度を低く抑え、また、ダストの発生
の原因となる低分子重合体の樹脂への取り込みを制限す
るため、重合時に用いる溶媒として炭素数6以上の飽和
炭化水素を用いるスラリー重合法が好ましい。炭素数が
5以下の炭化水素では重合時に副生するワックスと呼ば
れる非常に低分子量な重合体を溶解除去できないため、
沸騰ノルマルヘキサン抽出量を0.2重量%以下を達成
し難いことから好ましくない。同様の理由により溶媒を
用いない無溶媒重合、いわゆる気相重合は好ましくな
い。
【0012】炭素数6以上の飽和炭化水素としては、例
えば直鎖状、分岐状、環状の化合物を用いることができ
る。より具体的にはヘキサン、ヘプタン、オクタンの直
鎖状、分岐状、環状化合物などが挙げられる。
【0013】エチレン単独あるいはエチレンと炭素数3
〜20のα−オレフィンの重合は、回分式あるいは連続
式で50〜200℃の重合温度で行う。この温度範囲よ
り低い重合温度では触媒活性が充分に発現できないこと
や、副生するワックスのような非常に低分子量な成分を
重合溶媒によって充分に溶解除去出来ないことから好ま
しくない。また、この温度範囲より高い重合温度では、
熱による触媒失活が生じるため触媒活性を充分に発揮さ
せることが難しくなる。
【0014】重合操作は、2段以上の多段重合で行うこ
とが好ましい。これは、所望の密度、HLMFRおよび
溶融弾性を満足させるために、各段の重合過程で比較的
低い分子量の成分と比較的高い分子量の成分のそれぞれ
の密度、分子量およびその割合を制御することが必要で
ある。2段重合法では、(I)下記(a)及び(b)を
満足する低分子量のエチレン単独重合体またはエチレン
と炭素数3〜20のα−オレフィンの共重合体35〜6
0重量%、 (a)ODCB、140℃の極限粘度(η1)が0.6
〜1.5dl/g (b)密度(JIS K6760−1981)が0.9
5〜0.98g/cm3及び(II)下記(c)及び
(d)を満足する高分子量のエチレンと炭素数3〜20
のα−オレフィンの共重合体65〜40重量% (c)ODCB、140℃の極限粘度(η2)が4〜1
5dl/g (d)密度(JIS K6760−1981)が0.8
9〜0.95g/cm3 からなる混合物を用いる製造方法が好ましい。該混合物
を得る方法や(I)成分及び(II)成分の重合順序は
問わない。上記の低分子量成分(I)であるエチレン単
独重合体またはエチレンと炭素数3〜20のα−オレフ
ィンの共重合体は、(a)ODCB、140℃の極限粘
度(η1)が0.6〜1.5dl/g、より好ましくは
0.6〜1.3dl/gのものが使用される。η1が
0.6dl/g未満では、得られた混合物の機械的強度
が低下し、また、η1が1.5dl/gを超えると、得
られた混合物の流動性が低下する。また、成分(I)の
密度は0.95〜0.98g/cm3のものが使用され
る。密度が0.95g/cm3未満では混合物の剛性が
不足し、また、密度が0.98g/cm3を超えると混
合物の衝撃強度が低下する。上記の高分子量成分(I
I)であるエチレンと炭素数3〜20のα−オレフィン
の共重合体は、(a)ODCB、140℃の極限粘度
(η2)が4〜15dl/g、より好ましくは4〜10
dl/gのものが使用される。η2が4dl/g未満で
は、得られた混合物の溶融弾性が低下したり、ESCR
及び衝撃強度等の機械的強度が低下し、また、η2が1
5dl/gを超えると、成形品の肌荒れが生じる。ま
た、成分(II)の密度は0.89〜0.95g/cm
3、より好ましくは0.90〜0.94g/cm3のもの
が使用される。密度が0.89g/cm3未満では混合
物の剛性が不足し、また、密度が0.95g/cm3を
超えるとESCRが低下する。低分子量成分(I)と高
分子量成分(II)の配合割合は、成分(I)は35〜
60重量%で、成分(II)は65〜40重量%であ
る。成分(I)の配合割合が35重量%未満では、得ら
れた混合物の流動性が低下し、また、成分(I)の配合
割合が60重量%を超えると、低温の落下強度が低下す
る。
【0015】さらに、本発明の大型ブロー成形用ポリエ
チレン樹脂を製造するには、上記の二段重合品の混合物
を架橋処理することが好ましい。架橋処理は、該混合物
を酸素の存在下に溶融混練する方法、該混合物に有機過
酸化物を加え有機過酸化物の分解温度以上で加熱処理あ
るいは溶融混練する方法、該混合物に放射線を照射する
方法などが挙げられる。これらの方法の中で、特に、該
混合物を酸素存在下に溶融混練する方法、および該混合
物に有機過酸化物を加え有機過酸化物の分解温度以上で
溶融混練する方法が、経済性、操作性より、好ましい。
また、有機過酸化物を使用する場合は、有機過酸化物の
みでなく架橋助剤を加えてもかまわない。
【0016】有機過酸化物としては、たとえばジ−t−
ブチルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、t−
ブチルクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,
5−ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−
ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキ
シン−3、α,α’−ビス(t−ブチルパーオキシ)ジ
イソプロピルベンゼンなどのジアルキルパーオキサイド
類、2,5−ジメチル−2,5−ビス(ベンゾイルパー
オキシ)ヘキサン、t−ヘキシルパーオキシベンゾエー
ト、t−ブチルパーオキシ−m−トルイルベンゾエー
ト、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ビス(t−ブ
チルパーオキシ)イソフタレートなどのパーオキシエス
テル類、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)3,
3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t
−ヘキシルパーオキシ)シクロヘキサン、1,1−ビス
(t−ヘキシルパーオキシ)3,3,5−トリメチルシ
クロヘキサン、1、1−ビス(t−ブチルパーオキシ)
シクロヘキサン1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)
シクロドデカン、n−ブチル4,4−ビス(t−ブチル
パーオキシ)バレレートなどのパーオキシケタール類が
挙げられる。この中で、特にジアルキルパーオキサイド
類、なかでもα,α’−ビス(t−ブチルパーオキシ)
ジイソプロピルベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−
ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3を用いるこ
とが好ましい。
【0017】架橋処理を行う時の酸素濃度および有機過
酸化物濃度は、架橋処理後のエチレン系重合体のHLM
FRと溶融弾性が、LogMT≧−0.455×Log
HLMFR+1.64を満たす範囲になる濃度であれば
特に限定されない。酸素を使用する場合には、造粒速度
や造粒機へ送る酸素含有ガスの供給速度にもよるが、造
粒機内のガス雰囲気を酸素濃度で100ppm〜10
%、好ましくは0.1〜5%である。有機過酸化物を使
用する場合には、混練温度にもよるが、ポリエチレン樹
脂に対して1〜1000PPM、好ましくは5〜200
PPMとすることが望ましい。この範囲よりも有機過酸
化物が多い場合には、架橋が進み、成形時の共重合体の
伸びに乏しく肌の良好な成形体が得られなかったり、局
所的な架橋によってゲルが発生し易くなる。極端な場合
には酸化劣化を生じることがある。有機過酸化物がこの
範囲よりも少ない場合には、溶融弾性が低くなり、偏肉
し易くなる。
【0018】また、本発明の大型ブロー成形用ポリエチ
レン樹脂は以下に示すように密度、メルトフローレー
ト、分子量分布(Mw/Mn)、溶融張力及びHLMF
Rと溶融張力との関係、沸騰ノルマルヘキサン抽出量及
び耐環境応力亀裂時間(ESCR)を特定するものであ
る。
【0019】即ち、該ポリエチレン樹脂の密度(JIS
K6760−1981)は0.94〜0.97g/c
m3であり、0.94g/cm3未満では容器の剛性が劣
る。また、密度が0.97g/cm3を超えると耐薬品
性の低下により容器の強度が低下する。
【0020】該ポリエチレン樹脂の190℃、21.6
Kg荷重のメルトフローレート(JIS K7210−
1976、条件7、HLMFRと記す)は1〜15g/
10分であり、HLMFRが1g/10分未満では流動
性が低下する。また、HLMFRが15g/10分を超
えると、落下強度が低下する。
【0021】該ポリエチレン樹脂のゲルパーミエーショ
ン・クロマトグラフィー(GPC)より求められる重量
平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比Mw/
Mnは8〜15であり、8未満では分子量分布が狭くて
流動性が劣り、また、樹脂の劣化を促進させる。該Mw
/Mnが15を超えると、衝撃強度が低下する。また、
該Mw/Mnが15を超えると、パリソン結合部のピン
チオフ部の形状が劣るようになり、落下強度が低下す
る。
【0022】該ポリエチレン樹脂の190℃における溶
融張力(MT、単位g)は15〜65g、好ましくは1
5〜60gであり、65gを越えると流動性が低下す
る。また15g未満では、パリソンの自重を支える溶融
張力が低下し、大型ブロー成形し難くなる。また、MT
が15g未満では偏肉が生じ落下強度が低下する。
【0023】また、大型ブロー成形において、吹込中の
溶融樹脂の肉まわりを良くすることにより、成形容器の
各部の肉厚を均一にし、落下強度を高めるためには、該
ポリエチレン樹脂の190℃における溶融張力(MT、
単位g)は、190℃、21.6Kg荷重のメルトフロ
ーレート(JIS K7210−1976、条件7、HLM
FRと記す)に対して下記の、 LogMT≧−0.455×LogHLMFR+1.6
4 なる関係を満たすことが必要である。
【0024】該ポリエチレン樹脂の沸騰ノルマルヘキサ
ン抽出量は0.2重量%以下である。0.2重量%を超
えると、薬品等の内容物へと溶出するポリマー成分が増
加し、内容物の品質(味、臭い)を低下させたり、ダス
トの発生原因となる。
【0025】該ポリエチレン樹脂の耐環境応力亀裂時間
(ESCR)が350時間以上である。ESCRが35
0時間未満では、収容する薬品と成形容器の残留ひずみ
の影響を受けやすく、内容物を長期間保存したり、また
繰り返し使用するための信頼性が低くなる。
【0026】また、該ポリエチレン樹脂に含有する灰分
量は好ましくは150PPM以下である。該ポリエチレ
ン樹脂に含有する灰分量が150PPMを超えると、薬
品に灰分が溶出するため、薬品中の金属不純物濃度を増
加させる。灰分量は、全樹脂に対する完全灰化物の割合
を重量PPMで示すものである。完全灰化物は電気炉で
完全灰化して得られるもので、Al,Mg,Ti,Si
等の重合触媒の残存物、中和剤等の金属含有の添加物及
びポリエチレン樹脂の製造時の不純物・付着物の金属酸
化物である。
【0027】該ポリエチレン樹脂の、蛍光X線装置で測
定される含有塩素量は、全ポリエチレン樹脂に対して1
5PPM以下であることが好ましい。全ポリエチレン樹
脂に対して15PPMを超えると、塩素が成形機及び金
型の金属を腐食させ、また、成形品の変色の原因となる
ため塩素を補足する中和剤が必要となり、止むを得ず使
用した中和剤が金属不純物の原因となる。
【0028】さらに、本発明に用いられるポリエチレン
樹脂は、既知の酸化防止剤、耐光安定剤、及び中和剤等
の添加剤及び添加物を添加してもかまわない。ここで、
中和剤とはステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグ
ネシウム及びステアリン酸亜鉛に代表される脂肪酸金属
塩とハイドロタルサイト類である。
【0029】また、本発明に用いられるポリエチレン樹
脂は、上記した大型ブロー成形用ポリエチレン樹脂10
0重量部に高圧法LDPE(低密度ポリエチレン)を4
0重量部以下の範囲で混合してもかまわない。高圧法L
DPEを混合すると溶融弾性及び、成形品の肌が改良さ
れる。一方、LDPEを40重量部を超えて混合すると
機械的強度が低下する。高圧法LDPEは、800気圧
以上の重合圧力下にラジカル源となる空気あるいは有機
過酸化物の存在下に製造されたものを言う。このLDP
Eとしては、密度が0.91〜0.94g/cm3、好
ましくは0.915〜0.935g/cm3の範囲で、
MFR(JIS K7210−1976、条件4、19
0℃、2.16Kg荷重)が0.1〜10g/10分、
好ましくは0.1〜4g/10分のものを用いることが
好ましい。
【0030】また、本発明の効果を損ねない範囲で他の
ポリオレフィンを加えてもよい。
【0031】本発明の大型ブロー成形用ポリエチレン樹
脂は、溶融張力が大きく偏肉し難いため、大型ブロー成
形に適する。ガソリンタンク等の大型工業部品、大型の
工業薬品缶、ドラム缶及びコンテナ容器として使用した
場合に、低温の落下強度に優れ、成形品の肌が良く、長
期間の繰り返し使用可能である。また、薬品に溶出する
低分子量成分や金属不純物成分が少なく、内面の肌が良
いため、高純度薬品、医薬品、食料品の大型容器に使用
できる。本発明の大型ブロー成形用ポリエチレン樹脂を
使用して成形される、大型容器の形状は特定しないが、
容器の容量は内容積が50リットル以上、好ましくは、
100リットル以上である。また、外部をFRP及び金
属等で囲った、1トン〜4トンのコンテナ容器の内容器
としての使用も可能である。
【0032】薬品の種類によっては遮光性容器にする必
要があり、本発明のポリエチレン樹脂を内層とし、有機
顔料あるいは無機顔料等の遮光性材料を含む層を少なく
とも一層含む多層容器としても、また、クリーン度を保
てる範囲内で有機顔料あるいは無機顔料を本発明のポリ
エチレン樹脂に添加してもかまわない。
【0033】
【実施例】以下、本発明について実施例により説明する
が、これら実施例に限定されるものではない。
【0034】試験方法は以下の方法に従った。
【0035】密度:JIS K6760−1981に
従って、100℃の熱水に1時間浸漬した後、室温に徐
冷した試験片を、23℃に保った密度勾配管で測定し
た。
【0036】Mw/Mn:ウオーターズ社製150C
ALC/GPC(カラム;東ソー製GMHHR−H
(S)、溶媒;1,2,4−トリクロロベンゼン)を使
用して、GPC法により、Mwおよび、Mw/Mnを算
出した。なお、東ソー製標準ポリスチレンを用いて、ユ
ニバーサルキャリブレーション法によりカラム溶出体積
は校正した。
【0037】溶融張力(MT):東洋精機(株)製の
メルトテンションテスターを使用し、樹脂温度190℃
で測定した。
【0038】沸騰ノルマルヘキサン抽出量(n−
C6):ソックスレー抽出器を用い、樹脂2gをノルマ
ルヘキサン溶媒400mlで2時間抽出した。全樹脂に
対する抽出分の重量%で示す。
【0039】低温落下試験:[大型容器の作製]日本
製鋼所製MB80/P115型中空成形機を使用し、成
形温度210℃にて大型ブロー成形を行い、直径440
mmφ、高さ800mmの円筒形状、平均肉厚4mm、
内容積100リットル、容器重量7.0Kgの大型容器
を作製した。[状態調整]大型容器に100リットルの
エチレングリコール50%水溶液を入れ、−18℃の低
恒温室に24時間以上放置する。[落下試験]内容液が
−18℃になった後、容器の胴部がコンクリート製の地
面に水平に当たるようにして、高さ1mより落下させ
て、大型容器の破損状況を確認する。破損しない場合
は、20cm間隔で最高3.2mを限度に、落下高さを
増加させ、破損させる。容器が破損した高さを落下強度
(m)とする。 ESCR:ポリエチレン試験方法(JIS K676
0−1981)の定ひずみ環境応力亀裂試験に準拠。5
0±0.5℃の恒温槽を使用し、ノニオンNS210の
10重量%溶液中で、10試料の亀裂が発生するまでの
時間。F50値を時間単位で示す。
【0040】成形品の肌:日本製鋼所製MB80/P
115型中空成形機を使用し、成形温度210℃にて大
型ブロー成形を行い、直径440mmφ、高さ800m
mの円筒形状、平均肉厚4mm、内容積100リット
ル、容器重量7.0Kgの大型容器を作製した。得られ
た大型容器の内面を目視観察した。判定(○、△、×)
は以下に従った。
【0041】○:内面の肌が平滑できれいである。
【0042】△:内面の肌が平滑とも荒れているとも言
えない。
【0043】×:内面の肌が荒れている。
【0044】実施例1 (1)固体触媒成分(A)の調製 特開平7−41513号公報に従い、固体触媒成分
(A)を調製した。すなわち、窒素で充分置換した3リ
ットルガラスフラスコに、金属マグネシウム粉末40g
(1.65モル)およびチタンテトラブトキシド225
g(0.66モル)を入れ、ヨウ素2.0gを溶解した
n−ブタノール256g(3.5モル)を90℃で2時
間かけて加え、さらに発生する水素ガスを排除しながら
窒素シール下で140℃で2時間撹拌した。これを11
0℃とした後に、テトラエトキシシラン37g(0.1
8モル)とテトラメトキシシラン25g(0.17モ
ル)を加え、さらに140℃で2時間撹拌した。次い
で、ヘキサン2.1リットルを加えて均一溶液を得た。
この均一溶液を撹拌装置を備えた10リットルのステン
レス製オートクレーブに入れ、内温を45℃に保ちジエ
チルアルミニウムクロライド1.4モルとi−ブチルア
ルミニウムジクロライド0.56モルを含むヘキサン溶
液0.74kgを1時間かけて加え、さらに60℃で1
時間撹拌した。次いでi−ブチルアルミニウムジクロラ
イドの10.4モルを含むヘキサン溶液3.2kgを加
え60℃で1時間撹拌を行い固体触媒成分を得た。得ら
れた固体触媒成分(A)はヘキサンを用いて残存する未
反応物および副生成物を除去した後、ヘキサンスラリー
として用いた。
【0045】(2)ポリエチレン樹脂の製造 内容積370リットルの連続式重合器に脱水精製したヘ
キサン110リットル/時間、有機アルミニウム化合物
(B)としてトリイソブチルアルミニウムを164ミリ
モル/時間、上記固体触媒成分(A)を0.95g/時
間、エチレン20.0kg/時間、水素を対エチレン濃
度比0.5モル/モルになるようにそれぞれを供給しな
がら、85℃、全圧30kg/cm2、平均滞留時間を
1.6時間の条件下で連続的に第1段目の重合を行っ
た。第1段目のエチレン単独重合体(低分子量成分
(I))は、極限粘度1.0dl/gで密度0.974
g/cm3であった。
【0046】第1段目の重合体を含むヘキサンスラリー
は、フラッシュタンクにて未反応の水素およびエチレン
を除去した後、内容積545リットルの別の連続式重合
器に導入した。この重合器に追加のヘキサンを121リ
ットル/時間供給しながら、エチレン20.0kg/時
間、1−ブテンを0.7kg/時間、水素を対エチレン
濃度比0.04モル/モル、80℃、全圧20kg/c
m2、平均滞留時間を1.3時間の条件下に第2段目の
重合を行った。第2段重合器からの排出物はフラッシュ
タンクにて未反応の水素、エチレン、1−ブテンを除去
した後、乾燥工程を経てエチレン系共重合体(低分子量
成分(I)と高分子量成分(II)の混合物パウダー)
を得た。第2段目のみの重合を別に行うと、成分(I
I)のエチレン・1−ブテン共重合体は、極限粘度5.
8dl/gで密度0.932g/cm3であった。ま
た、成分(I)の重合割合は55重量%で、成分(I
I)の重合割合は45重量%であった。
【0047】得られた混合物パウダーに、酸化防止剤と
して、テトラキス−[メチレン−3−(3’,5’−ジ
−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネ
ート]メタンを500PPMとトリス(2,4−ジ−t
−ブチルフェニル)フォスファイト300PPM、中和
剤として、ステアリン酸カルシウム500PPM、及び
有機過酸化物として、α,α’−ビス(t−ブチルパー
オキシ)ジイソプロピルベンゼンを50PPM添加し、
50mmφ造粒機でペレット化しポリエチレン樹脂を得
た。該ポリエチレン樹脂は、密度が0.954g/cm
3であり、190℃、21.6Kg荷重のメルトフロー
レートが5.5g/10分であり、GPCより求められ
るMw/Mnが13.2であり、190℃の溶融張力が
23g、沸騰ノルマルヘキサン抽出量が0.10%であ
った。(LogMT=1.361,−0.455×Lo
gHLMFR+1.64=1.303) (3)ESCR測定及び大型容器の製造と評価 造粒ペレットでESCR測定を行った。大型ブロー成形
は日本製鋼所製MB80/P115型中空成形機を使用
し、成形温度210℃にて行い、直径440mmφ、高
さ800mmの円筒形状、平均肉厚4mm、内容積10
0リットル、容器重量7.0Kgの大型容器を作製し
た。得られた大型容器を用いて、上記した低温落下試験
と成形品の肌の観察を行った。
【0048】表1に示すように、ESCRが900時間
と優れたものであった。落下強度は3.2m以上であ
り、また、肌は良好であり、メルフラ、鮫肌、ケズレな
どは見られなかった。
【0049】実施例2 (1)ポリエチレン樹脂の製造 実施例1と同一の固体触媒成分(A)と連続式重合器2
台を使用し、混合パウダーを得た。ただし、第1段目の
エチレン単独重合体(低分子量成分(I))は、極限粘
度0.9dl/gで密度0.973g/cm3であっ
た。第2段目のみの重合を別に行うと、成分(II)の
エチレン・1−ブテン共重合体は、極限粘度5.3dl
/gで密度0.935g/cm3であった。また、成分
(I)の重合割合は50重量%で、成分(II)の重合
割合は50重量%であった。
【0050】実施例1と同一の添加剤および有機過酸化
物を加えペレット化した。得られたポリエチレン樹脂
は、密度が0.953g/cm3であり、190℃、2
1.6Kg荷重のメルトフローレートが5.0g/10
分であり、GPCより求められるMw/Mnが12.7
であり、190℃の溶融張力が24g、沸騰ノルマルヘ
キサン抽出量が0.10%であった。(LogMT=
1.380,−0.455×LogHLMFR+1.6
4=1.322) (2)ESCR測定及び大型容器の製造と評価 造粒ペレットでESCR測定を行ない、実施例1と同様
に成形して得られた大型容器を用いて、上記した低温落
下試験と成形品の肌の観察を行った。
【0051】表1に示すように、ESCRが500時間
と優れたものであった。落下強度は3.2m以上であ
り、また、肌は良好であり、メルフラ、鮫肌、ケズレな
どは見られなかった。
【0052】実施例3 (1)ポリエチレン樹脂の製造 実施例1と同一の固体触媒成分(A)を使用し、また、
連続式重合器2台を使用し、上記固体触媒成分(A)を
0.4g/時間を用いて、第1段目では水素を対エチレ
ン濃度比0.30モル/モルになるように、85℃、全
圧30kg/cm2、平均滞留時間を3.4時間の条件
下で連続的に原料を供給しながら第1段目の重合を行
い、第2段目では1−ブテンを0.8kg/時間、水素
を対エチレン濃度比0.04モル/モル、80℃、全圧
20kg/cm2、平均滞留時間を3.3時間の条件下
で連続的に原料を供給しながら第2段目の重合を行っ
た。第2段重合器からの排出物はフラッシュタンクにて
未反応の水素、エチレン、1−ブテンを除去した後、乾
燥工程を経てエチレン系共重合体(低分子量成分(I)
と高分子量成分(II)の混合物パウダー)を得た。第
1段目のエチレン単独重合体(低分子量成分(I))
は、極限粘度0.9dl/gで密度0.973g/cm
3であった。第2段目のみの重合を別に行うと、成分
(II)のエチレン・1−ブテン共重合体は、極限粘度
4.8dl/gで密度0.935g/cm3であった。
また、成分(I)の重合割合は45重量%で、成分(I
I)の重合割合は55重量%であった。
【0053】実施例1と同一の添加剤および有機過酸化
物を加えペレット化した。得られたポリエチレン樹脂
は、密度が0.952g/cm3であり、190℃、2
1.6Kg荷重のメルトフローレートが6.5g/10
分であり、GPCより求められるMw/Mnが10.5
であり、190℃の溶融張力が21g、沸騰ノルマルヘ
キサン抽出量が0.10%であった。(LogMT=
1.322,−0.455×LogHLMFR+1.6
4=1.270) (3)ESCR測定及び大型容器の製造と評価 造粒ペレットでESCR測定を行ない、実施例1と同様
に成形して得られた大型容器を用いて、上記した低温落
下試験と成形品の肌の観察を行った。
【0054】表1に示すように、ESCRが450時間
と優れたものであった。落下強度は3.2m以上であ
り、また、肌は良好であり、メルフラ、鮫肌、ケズレな
どは見られなかった。
【0055】比較例1 (1)ポリエチレン樹脂の製造 Cr及びSiO2を主成分とするフィリップス系触媒を
用いて製造したパウダーに、酸化防止剤として、テトラ
キス−[メチレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル
−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン
を500PPMのみ加えてポリエチレン樹脂を得た。該
ポリエチレン樹脂は密度が0.946g/cm3であ
り、190℃、21.6Kg荷重のメルトフローレート
が5.2g/10分であり、GPCより求められるMw
/Mnが9.2であり、190℃の溶融張力が33g、
沸騰ノルマルヘキサン抽出量が0.11%であった。
(LogMT=1.519,−0.455×LogHL
MFR+1.64=1.314) (2)ESCR測定及び大型容器の製造と評価 造粒ペレットでESCR測定を行ない、実施例1と同様
に成形して得られた大型容器を用いて、上記した低温落
下試験と成形品の肌の観察を行った。
【0056】表1に示すように、ESCRは150時間
と劣るものであった。落下強度は3.2m以上であり、
また、肌は良好であり、メルフラ、鮫肌、ケズレなどは
見られなかった。
【0057】比較例2 (1)ポリエチレン樹脂の製造 実施例3の混合物パウダーを使用し、有機過酸化物であ
るα,α’−ビス(t−ブチルパーオキシ)ジイソプロ
ピルベンゼンを添加しなかった以外は実施例1と同一の
添加剤を加えペレット化した。得られたポリエチレン樹
脂は、密度が0.952g/cm3であり、190℃、
21.6Kg荷重のメルトフローレートが7.5g/1
0分であり、GPCより求められるMw/Mnが10.
5であり、190℃の溶融張力が16g、沸騰ノルマル
ヘキサン抽出量が0.10%であった。(LogMT=
1.204,−0.455×LogHLMFR+1.6
4=1.242) (2)ESCR測定及び大型容器の製造と評価 造粒ペレットでESCR測定を行ない、実施例1と同様
に成形して得られた大型容器を用いて、上記した低温落
下試験と成形品の肌の観察を行った。
【0058】表1に示すように、ESCRが480時間
と優れたものであった。落下強度は1.9mであり、ピ
ンチオフ部分からクラックが発生して破損し内容液が流
出した。また、肌荒れが少しあった。
【0059】比較例3 (1)ポリエチレン樹脂の製造 実施例1と同一の固体触媒成分(A)と連続式重合器2
台を使用し、混合物パウダーを得た。ただし、第1段目
のエチレン単独重合体(低分子量成分(I))は、極限
粘度0.65dl/gで密度0.974g/cm3であ
り、第2段目の成分(II)のエチレン・1−ブテン共
重合体は、極限粘度5.3dl/gで密度0.935g
/cm3であった。また、成分(I)の重合割合は45
重量%で、成分(II)の重合割合は55重量%であっ
た。該混合物パウダーを実施例1と同一添加剤を加えペ
レット化した。得られたポリエチレン樹脂は、密度が
0.952g/cm3であり、190℃、21.6Kg
荷重のメルトフローレートが6.0g/10分であり、
GPCより求められるMw/Mnが16.0であり、1
90℃の溶融張力が19g、沸騰ノルマルヘキサン抽出
量が0.15%であった。(LogMT=1.279,
−0.455×LogHLMFR+1.64=1.28
6) (2)ESCR測定及び大型容器の製造と評価 造粒ペレットでESCR測定を行ない、実施例1と同様
に成形して得られた大型容器を用いて、上記した低温落
下試験と成形品の肌の観察及びESCRの評価を行っ
た。
【0060】表1に示すように、ESCRが1000時
間以上であった。落下強度は2.4mであり、ピンチオ
フ部分からクラックが発生して破損し内容液が流出し
た。また、肌荒れが少しあった。
【0061】比較例4 (1)ポリエチレン樹脂の製造 実施例1と同一の固体触媒成分(A)と連続式重合器2
台を使用し、混合物パウダーを得た。ただし、第1段目
のエチレン単独重合体(低分子量成分(I))は、極限
粘度0.9dl/gで密度0.973g/cm3であ
り、第2段目の成分(II)のエチレン・1−ブテン共
重合体は、極限粘度6.7dl/gで密度0.930g
/cm3であった。また、成分(I)の重合割合は60
重量%で、成分(II)の重合割合は40重量%であっ
た。該混合物パウダーを実施例1と同一添加剤を加えペ
レット化した。得られたポリエチレン樹脂は、密度が
0.956g/cm3であり、190℃、21.6Kg
荷重のメルトフローレートが5.1g/10分であり、
GPCより求められるMw/Mnが15.5であり、1
90℃の溶融張力が22g、沸騰ノルマルヘキサン抽出
量が0.12%であった。(LogMT=1.342,
−0.455×LogHLMFR+1.64=1.31
8) (2)ESCR測定及び大型容器の製造と評価 造粒ペレットでESCR測定を行ない、実施例1と同様
に成形して得られた大型容器を用いて、上記した低温落
下試験と成形品の肌の観察を行った。
【0062】表1に示すように、ESCRは1000時
間以上であった。落下強度は1.8mであり、ピンチオ
フ部分からクラックが発生して破損し内容液が流出し
た。また、肌は良好であった。
【0063】
【表1】
【0064】
【発明の効果】本発明の大型ブロー成形用ポリエチレン
樹脂は溶融張力が大きく偏肉し難いため、大型ブロー成
形に適し、また、大型の工業薬品缶やコンテナ容器とし
て使用した場合に、低温の落下強度に優れ、成形品の肌
が良く、長期間の繰り返し使用可能である。
【0065】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // B29K 23:00 B29L 22:00

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 以下の(1)〜(6)の特性を有する、
    大型ブロー成形用ポリエチレン樹脂。 (1)密度(JIS K6760−1981)が0.9
    4〜0.97g/cm3、(2)190℃、21.6K
    g荷重のメルトフローレート(JIS K7210−1
    976、条件7、HLMFR)が1〜15g/10分、
    (3)ゲルパーミエーション・クロマトグラフィー(G
    PC)より求められる重量平均分子量(Mw)と数平均
    分子量(Mn)の比(Mw/Mn)が8〜15、(4)
    190℃における溶融張力(MT、単位g)が15〜6
    5g、かつ、190℃、21.6Kg荷重のメルトフロ
    ーレート(JIS K7210−1976、条件7、H
    LMFR)とが下記の、 LogMT≧−0.455×LogHLMFR+1.6
    4 なる関係を満たす、(5)沸騰ノルマルヘキサン抽出量
    が0.2重量%以下、(6)耐環境応力亀裂時間(ES
    CR)が350時間以上である
  2. 【請求項2】 (I)下記(a)及び(b)を満足する
    エチレン単独重合体またはエチレンと炭素数3〜20の
    α−オレフィンの共重合体35〜60重量%、 (a)o−ジクロロベンゼン溶媒を用いた140℃の極
    限粘度(η1)が0.6〜1.5dl/g (b)密度(JIS K6760−1981)が0.9
    5〜0.98g/cm3及び(II)下記(c)及び
    (d)を満足するエチレンと炭素数3〜20のα−オレ
    フィンの共重合体65〜40重量% (c)o−ジクロロベンゼン溶媒を用いた140℃の極
    限粘度(η2)が4〜15dl/g (d)密度(JIS K6760−1981)が0.8
    9〜0.95g/cm3 からなる混合物を架橋処理することを特徴とする請求項
    1に記載の大型ブロー成形用ポリエチレン樹脂の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の内容積50リットル以
    上の大型ブロー成形用ポリエチレン樹脂からなる大型ブ
    ロー成形容器。
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