JPH118121A - 磁性めっき膜およびそのめっき方法 - Google Patents

磁性めっき膜およびそのめっき方法

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JPH118121A
JPH118121A JP16013197A JP16013197A JPH118121A JP H118121 A JPH118121 A JP H118121A JP 16013197 A JP16013197 A JP 16013197A JP 16013197 A JP16013197 A JP 16013197A JP H118121 A JPH118121 A JP H118121A
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plating solution
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iron
nickel
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JP16013197A
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English (en)
Inventor
Shinji Furuichi
眞治 古市
Gakuo Sasaki
岳夫 佐々木
Seiji Fujita
清治 藤田
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Proterial Ltd
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Hitachi Metals Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 薄膜磁気ヘッド等に用いる高飽和磁束密度、
かつ高比抵抗の磁性めっき膜を製造するために、鉄を多
く含むめっき液を用いると、めっき液が混濁して分光光
度計によるめっき液組成の正確な測定ができず、磁性め
っき膜の組成が制御出来なくなる。本発明の目的は係る
めっき液の混濁を防止して均一な組成を有する磁性めっ
き膜を提供するものである。 【解決手段】 鉄を1.0〜2.8(g/L)の範囲で
含み、あるいはニッケルと鉄の金属イオン比が(ニッケ
ル/鉄)=4〜14の範囲内にあるめっき液を用いて磁
性めっき膜を形成する際にめっき液に混濁防止剤を添加
することによって、めっき液の透明度を維持して、且つ
混濁物の発生を防止し、めっき液の組成を一定に調節し
て組成が均一な磁性めっき膜を形成することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はハードディスク等の
磁気記録装置に用いるMRヘッドや薄膜ヘッドを構成す
る磁性めっき膜に関するものであり、特に記録用ヘッド
の磁極あるいはシールドを構成する磁性めっき膜および
そのめっき方法に係るものである。
【0002】
【従来の技術】近年、ハードディスク装置等で代表され
る磁気記録装置の大容量および小型化の要請に伴い、よ
り高保磁力かつ高密度の記録媒体に対応した磁気ヘッド
が求められている。そのようなニーズに即して磁気ヘッ
ドの構造はフェライトの磁気コアを用いるMIGヘッド
から、磁性体の薄膜を磁極とする薄膜ヘッドおよび磁気
抵抗効果型磁気ヘッド(以下、MRヘッドと称する)に
移行している。
【0003】薄膜ヘッドあるいはMRヘッドの磁気回路
を構成する磁極には、ニッケルを多く含有するパーマロ
イ等の軟磁気特性に優れた磁性体を電気めっき(以下、
めっきと称する)で薄膜に形成した磁性めっき膜が使用
されている。製膜方法としてめっきを用いるのは、数ミ
クロンオーダーの薄膜を形成する場合、スパッタ等に比
べて短時間で製膜できるためである。めっき膜はスパッ
タ膜と比較しても十分な磁気特性を得ることができる。
【0004】一般に、薄膜ヘッドおよびMRヘッドの磁
極となる磁性めっき膜には、ニッケルを80〜85(w
t%)、鉄を20〜15(wt%)程度を含有して、飽
和磁束密度Bs=0.95(T)、電気抵抗率ρ=22
(μΩ・cm)程度のパーマロイ膜が使用されている。
また、この磁性めっき膜を得るめっき液の組成は、ニッ
ケルと鉄の金属イオン比でニッケル/鉄=25〜50、
あるいは鉄=0.3〜0.5(g/L)程度のものが用
いられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】線記録密度およびトラ
ック幅方向の記録密度の向上に伴い、記録媒体の保磁力
が増大されて、さらに記録周波数も高周波化されてい
る。このため、磁極には記録磁界の増大および記録周波
数に依存する渦電流損の低減のために、より高飽和磁束
密度かつ高比抵抗であることが求められている。係る磁
極としては、鉄の比率を多くしたパーマロイ膜が適して
いる。具体的にはニッケル35〜60(wt%)、鉄6
5〜40(wt%)を含有する組成であり、飽和磁束密
度Bs=1.6(T)、電気抵抗率ρ=55(μΩ・c
m)程度の特性を有するパーマロイ膜が好適である。こ
こで、鉄の比率を65(wt%)までとしているのは、
ニッケルの比率を35(wt%)未満にすると面心立方
構造を保つことが困難となり軟磁気特性が劣化するため
である。
【0006】このようなパーマロイ膜をメッキで形成す
るには、従来の高ニッケル含有のパーマロイに比べて多
量の鉄イオンを有するめっき液を用いることが必要にな
る。即ち、ニッケルと鉄の金属イオン比でニッケル/鉄
=4〜14、あるいは鉄=1.0〜2.8(g/L)程
度のパーマロイめっき液を用いることが考えられる。こ
こで金属イオン比とはめっき液に添加したニッケル量
(g/L)と鉄量(g/L)の比を示す。また、単位(g
/L)はめっき液1リットル当たりに含まれる金属のグ
ラム数をいうものとする。図9にめっき液中のニッケル
量を13.5(g/L)として、鉄量を変えて電流密度
10(mA/cm2)、PH2.9でめっきを行った場
合のめっき液中の鉄量に対する磁性めっき膜中のニッケ
ル組成の関係を示す。この磁性めっき膜の組成で、ニッ
ケル=35(wt%)のときはめっき液中の鉄量が2.
8(g/L)、ニッケル=60(wt%)のときはめっ
き液中の鉄量が1.0(g/L)であった。ゆえにこの
範囲に相当するニッケルと鉄の金属イオン数比はニッケ
ル/鉄=4〜14程度である。
【0007】しかし、めっき液中の鉄イオン濃度を高く
すると、鉄イオンは水酸基や空気中の酸素などから酸化
作用を受けるため、めっき液が混濁して透明度が低下す
るという問題が発生した。さらに、めっき液を調合して
から時間を経過するに従い透明度は一層低下していく。
めっき液が混濁すると、分光光度計でめっき液のニッケ
ルイオン濃度を正確に測定することが困難になる問題が
発生した。
【0008】図5に測定経過時間によるめっき液透過率
の特性を示す。また、図6にこのめっき液を分光光度計
で実測した場合の見かけのニッケル分析値を示す。この
めっき液はニッケル=13.5(g/L)一定として、
鉄=0.4または1.8(g/L)の場合である。鉄=
0.4(g/L)のめっき液は、めっき液の透過率の変
化はほとんどないが、鉄=1.8(g/L)のめっき液
は、時間と共に混濁を示し、めっき液の透過率が低下し
ていく。この測定では磁性めっき膜の形成を行わないの
で、めっき液中のニッケル及び鉄量は変化しない。しか
し、分光光度計で測定すると、鉄=1.8(g/L)の
混濁しためっき液では見かけのニッケル分析値が増加
し、正しいニッケル量を示さなくなる。一方、鉄=0.
4(g/L)のめっき液は、めっき液の透過率の変化は
ほとんどない為、ニッケル分析値も変化していない。す
なわち、見かけのニッケル分析値と真のニッケル分析値
に差異がないことがわかる。
【0009】図7に従来のめっき液中の鉄の量とめっき
液透過率の関係を示す。また、図8に従来のめっき液中
の鉄の量と見かけのニッケル分析値の関係を示す。図7
および図8はめっき液中のニッケルを13.5(g/
L)一定として、鉄を0〜3(g/L)添加してめっき
液を室温で空気中に20時間放置した時の、めっき液中
の鉄の量に対するめっき液の混濁度合いを調べた。めっ
き液中の鉄の量が略1.0(g/L)を越えるとめっき
液の混濁が起こり易いことが判る。
【0010】一定の組成の磁性めっき膜を形成するに
は、めっき液の組成を一定にする必要がある。即ち、め
っき液が混濁して分光光度計によるめっき液組成の測定
が困難になると、磁性めっき膜の形成によって変動する
めっき液の組成を一定に制御することができなくなり、
組成が均一な磁性めっき膜を形成することができなくな
る。
【0011】また、分光光度計を用いてめっき液の組成
を検知して、足りなくなったイオン成分を補充してめっ
き液の組成を一定にする動作を自動で行うめっき装置
は、混濁によりめっき液組成の検知が困難となり、イオ
ン成分の補充を正確に行えなくなる。そこで本発明の目
的は係るめっき液の混濁を防止し、混濁物を含まず組成
が一定な磁性めっき膜を提供するものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、パーマロイ等
の磁性めっき膜のめっきにおいて、ニッケルと鉄の金属
イオン比で(ニッケル/鉄)=4〜14の範囲内である
めっき液に混濁防止剤を添加することにより、ニッケル
を35〜60(wt%)、鉄を65〜40(wt%)の
範囲で含有して、組成が一定な磁性めっき膜を得ること
を特徴とする。また、前記めっき液にコバルト、クロ
ム、銅、モリブデンのうち少なくとも1種類以上を添加
して前記磁性めっき膜を形成することを特徴とする。ま
た、前記組成のめっき液が鉄を1.0〜2.8(g/
L)の範囲で含むことを特徴とする。
【0013】本発明は、ニッケルと鉄の金属イオン比が
(ニッケル/鉄)=4〜14の範囲内であるパーマロイ
等の磁性めっき膜を形成するためのめっき液を用いて、
磁性めっき膜の形成により低減するめっき成分の量を分
光光度計で測定して、前記低減するめっき成分を補充し
てめっき液の組成を制御するめっき方法において、前記
めっき液に混濁防止剤を添加して、めっき液の透明度を
維持することにより、組成が一定である磁性めっき膜を
形成することを特徴とする。また、前記めっき液にコバ
ルト、クロム、銅、モリブデンのうち少なくとも1種類
以上を添加して前記磁性めっき膜を形成することを特徴
とする。また、前記組成のめっき液が鉄を1.0〜2.
8(g/L)の範囲で含むことを特徴とする。
【0014】本発明はパーマロイ等の磁性めっき膜のめ
っきにおいて、めっき液に添加する混濁防止剤として、
金属イオンを含まず、且つ水溶性であり、めっき液中の
鉄の酸化を抑制する有機化合物を用いることを特徴とす
る。また、前記めっき液が鉄を1.0〜2.8(g/
L)の範囲で含むめっき液、或いはニッケルと鉄の金属
イオン比で(ニッケル/鉄)=4〜14の範囲内である
ことを特徴とする。
【0015】本発明は前記混濁防止剤として水溶性を有
するアスコルビン酸、プロトカテク酸エステル、没食子
酸プロピル、没食子酸エチル、クエン酸、アスコルビン
酸系化合物、プロトカテク酸系化合物、没食子酸系化合
物、クエン酸系化合物のうち少なくとも一つ以上を用い
ることを特徴とする。また、前記混濁防止剤として、ア
スコルビン酸を0.5〜20(g/L)添加することを
特徴とする。
【0016】本発明は前記混濁防止剤として、アスコル
ビン酸またはクエン酸もしくはアスコルビン酸とクエン
酸を用いて、混濁を防止するとともにめっき液のPHが
所望の値より酸性側にある場合は水溶液が弱アルカリ性
を示すクエン酸ナトリウムを添加しめっき液のPHを所
望の値に調整を行い、PHが所望の値よりアルカリ側に
ある場合は塩酸もしくは硫酸等を添加し所望のPH値に
することを特徴とする。
【0017】本発明の作用を以下に述べる。鉄イオン濃
度を高くしためっき液が混濁するのは、めっき液中の鉄
イオンが空気中の酸素と反応するかもしくはめっき液中
の他の成分と反応して微小な混濁物を生成するためであ
る。そこでめっき液に添加する混濁防止剤には、まず、
鉄イオンの反応を抑制すること、即ち酸化を防止する作
用が必要になる。
【0018】混濁防止剤には更にめっきに用いるために
以下の特性が要求される。即ち、(1)イオンに作用さ
せるために水溶性であること、(2)混濁防止剤自体が
めっき液の透明度を低下させないこと、(3)磁性めっ
き膜に取り込まれやすいイオンあるいは錯体を構成して
磁性めっき膜の組成を変化させないこと等の条件を満た
すことが望ましい。これらの条件を満たすアスコルビン
酸等の有機化合物をめっき液に添加することにより、鉄
イオン濃度が高くても透明度を低下させることなく、パ
ーマロイ等の磁性めっき膜を形成することができる。さ
らには、分光光度計を用いてめっき液の組成を正確に測
定・制御して一定な組成を有する磁性めっき膜を形成す
ることができる。
【0019】また、混濁防止剤は、めっき液の混濁を抑
制すると同時にめっき液のPHを調整する緩衝材等の機
能を兼ねるものであってもよい。
【0020】
【発明の実施の形態】
(実施例1)図1にアスコルビン酸の添加量によるめっ
き液透過率を、図2にこのめっき液の見かけのニッケル
分析値を示す。めっき液中のニッケル=13.5(g/
L)一定として、鉄を0.4もしくは1.8(g/L)
添加し5時間経過しためっき液に、アスコルビン酸を2
0(g/L)まで変化させて添加した。アスコルビン酸
=0(g/L)の場合、鉄=0.4(g/L)のめっき
液は混濁しないので、めっき液の透過率、ニッケル分析
値に変化は起こらない。一方、鉄=1.8(g/L)の
めっき液は混濁を起こしているので、めっき液の透過率
は低く、見かけのニッケル分析値は高く出ている。アス
コルビン酸を0.05(g/L)添加する場合、めっき
液の混濁は無く見かけのニッケルの分析値はほぼ正常な
値を示す。アスコルビン酸を20(g/L)まで添加し
たが、透過率、見かけのニッケル分析値に変化は起こら
なかった。よって、アスコルビン酸を0.05(g/
L)以上添加することによりめっき液の混濁を取り除く
ことができる。
【0021】さらに、図3、図4にめっき液組成をニッ
ケル=13.5(g/L)、鉄=1.8(g/L)と
し、アスコルビン酸を添加してめっき液を空気中に曝
し、めっき液の安定性を示す。アスコルビン酸0.05
〜0.5(g/L)添加しためっき液では、10時間程
度でめっき液の透過率が低下し始めて140時間経過す
ると無添加の場合と同様の値となった。アスコルビン酸
を1〜20(g/L)添加しためっき液では140時間
経過してもめっき液の透過率、見かけのニッケル分析値
に変化ないことが判る。よって、アスコルビン酸を0.
5(g/L)を除きかつ0.5〜20(g/L)の範
囲、望ましくは1〜20(g/L)の範囲で添加するこ
とにより、めっき液の長時間の混濁防止が可能である。
以上、本実施例1のめっき液の成分は表1に示す。表1
にはめっき液に使用した薬品とその混合量と示す。この
割合で混合すると、めっき液中にはNi13.5(g/
L)、Fe1.8(g/L)が溶解される。
【0022】
【表1】 薬品名 混合量(g/L) NiSO4.6H2O 16.3 NiCl2.6H2O 39.9 FeSO4.7H2O 9.0 H3BO3 25.0 サッカリンナトリウム 1.5 アスコルビン酸 0.05〜20
【0023】(実施例2)アスコルビン酸の他にめっき
液の混濁防止剤として、プロトカテク酸エステル、没食
子酸プロピル、没食子酸エチル、クエン酸、プロトカテ
ク酸系化合物、没食子酸系化合物、クエン酸系化合物を
利用することができる。これらの中から少なくとも一つ
以上を併用してもよい。ただし、これらの有機化合物で
酸化防止作用を有しながら、水溶性が良好でないために
混濁防止剤に適さない有機化合物は除外する。これらの
有機化合物以外のものでも、水溶性で酸化防止作用を備
える有機化合物、あるいは水溶性で鉄イオンの酸化を抑
制する錯体またはイオンとして作用する有機化合物なら
ば本発明の混濁防止剤として利用可能である。表2にお
いて、酸化防止機能を有する有機化合物を示すが、この
うち水に溶けやすいものは混濁防止剤として利用でき
る。
【0024】
【表2】 有機化合物 分子式 水溶性 混濁防止剤としての可否 アスコルビン酸 C6H8O6 可溶 可 プロトカテク酸エステル C9H10O4 可溶 可 没食子酸プロピル C12H13O2 可溶 可 没食子酸エチル C9H11O2 可溶 可 クエン酸 C6H8O7 可溶 可 没食子酸イソアミル C12H17O2 難溶 不可 ビタミンE 不溶 不可 ブチルオキシアニソール C11H16O2 不溶 不可 セザモール C7H6O3 難溶 不可 クェルセチン C7H6O3 不溶 不可 ジブチルオキシトルエン C15H24O 不溶 不可 ノルジヒドログアイアレチン酸 C18H22O4 難溶 不可 グアヤク脂 不溶 不可
【0025】(実施例3)めっき膜の形成によるめっき
液のPHの変動に対して、酸性の緩衝剤を添加するめっ
き方法では、混濁防止剤としてアスコルビン酸のみを多
量に入れすぎると、めっき液の酸性度がPH2〜2.5
と強くなり所望のPH値が得られなくなる。アスコルビ
ン酸またはクエン酸もしくはアスコルビン酸とクエン酸
を用いて混濁を防止すると共に、めっき液のPHが所望
の値より酸性側にある場合は、水溶液が弱アルカリ性を
示すクエン酸ナトリウムを添加しめっき液のPHの調整
を行い、PHが所望の値よりアルカリ側にある場合は、
塩酸もしくは硫酸を添加しめっき液のPHの調整をする
か、アスコルビン酸をめっき液中総量で1〜20(g/
L)の範囲内におさまる量を追加することで混濁を防止
するとともにめっき液をPH3程度に調整することがで
きる。
【0026】(実施例4)鉄を1.0〜2.8(g/
L)の範囲で含み,あるいはニッケルと鉄の金属イオン比
が(ニッケル/鉄)=4〜14の範囲内であるパーマロ
イ用めっき液組成を用いて磁性めっき膜のめっきを行う
際に、実施例1乃至実施例3に示す混濁防止剤をめっき
液に添加して、ニッケル=35〜60(wt%)、鉄=
65〜40(wt%)の範囲を含有し混濁物を取り込ま
ず、組成の一定な磁性めっき膜を得る。また、前記めっ
き液にコバルト、クロム、銅、モリブデンのうち少なく
とも1種類以上を添加して前記磁性めっき膜を形成する
ことにより、混濁物を含まない磁性めっき膜を形成する
とともに、磁気特性を向上させてもよい。これらの一定
の組成を有し混濁物を含まない磁性めっき膜を用いて、
薄膜ヘッドおよびMRヘッドの磁極を形成することによ
り、磁極の記録磁界を増大し渦電流損を低減できる。
【0027】このような磁性めっき膜を形成するめっき
装置は、磁性めっき膜を形成するウェハを固定するめっ
き槽と、めっき液の組成を測定する分光光度計と、めっ
き槽に接続されるめっき液供給管路および排出管路と、
前記の二つの管路と接続してめっき液を循環させるタン
クを備える。前記めっき液供給管路の一部は透明なガラ
ス管であり、前記ガラス管は分光光度計と結合されて、
めっき液の透明度とニッケル、鉄の量を測定する部分と
なる。前記タンクには、第一のめっき液成分NiSO
4.6H2OおよびNiCl2.6H2Oの水溶液を供
給する第一の容器と、第二のめっき液成分FeSO4.
7H2Oの水溶液を供給する第二の容器が結合される。
前記第一と第二の容器には前記タンクに対して第一、第
二のめっき液成分の供給を実行・停止させるコックを有
する管路がある。
【0028】上記のめっき装置において、ウェハに磁性
めっき膜を形成する際に、分光光度計でめっき液の組成
を正確に測定し、磁性めっき膜の形成によって低減した
めっき成分を、前記第一または第二の容器から供給して
めっき液の組成を一定にする。
【0029】さらに、本発明は、前記第一、第二の容器
のコックを電気信号によって開閉する電磁開閉弁に置き
換えて、前記電気信号を前記分光光度計から送信させる
ことにより、めっき液の自動濃度調節を行うことができ
る。めっき液中のニッケル濃度および鉄濃度が、求める
磁性めっき膜を形成するのに不十分なほど低下する前に
適切なしきい値に該当したら、前記電磁開閉弁に電気信
号を送信して前記第一または第二のめっき液成分をめっ
き液に補充する。この補充はめっき液組成を元に戻す範
囲内で行う。
【0030】
【発明の効果】本発明によれば、鉄イオンの比率が高い
めっき液を用いても、めっき液の透明度の低下を混濁防
止剤で抑制して、分光光度計で正確にめっき液組成を測
定し、該組成を一定に保持することにより、混濁物を取
り込まず、一定の組成を有するパーマロイ等の磁性めっ
き膜を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるアスコルビン酸添加量とめっき液
透過率の特性
【図2】本発明によるアスコルビン酸添加量と見かけの
ニッケル分析値の特性
【図3】本発明によるアスコルビン酸添加量に対する測
定経過時間とめっき液透過率の特性
【図4】本発明によるアスコルビン酸添加量に対する測
定経過時間と見かけのニッケル分析値の特性
【図5】従来のめっき液中の鉄量に対する測定経過時間
とめっき液透過率の特性
【図6】従来のめっき液中の鉄量に対する測定経過時間
と見かけのニッケル分析値の特性
【図7】従来のめっき液中の鉄量とめっき液透過率の特
【図8】従来のめっき液中の鉄量と見かけのニッケル分
析値の特性
【図9】従来のめっき液中の鉄の量とめっき膜中のニッ
ケル分析値の特性

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ニッケルと鉄の金属イオン比が(ニッケル
    /鉄)=4〜14の範囲内であるめっき液を用いて形成
    するパーマロイの磁性めっき膜であって、前記めっき液
    に混濁防止剤を添加することにより、ニッケル=35〜
    60(wt%)、鉄=65〜40(wt%)の範囲を含
    有し、めっき液中の混濁物を含まないことを特徴とする
    磁性めっき膜。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の磁性めっき膜であって、
    前記めっき液にコバルト、クロム、銅、モリブデンのう
    ち少なくとも1種類以上の成分を添加して形成すること
    を特徴とする磁性めっき膜。
  3. 【請求項3】請求項1または2のいずれかに記載の磁性
    めっき膜であって、前記めっき液が鉄を1.0〜2.8
    (g/L)の範囲で含むことを特徴とする磁性めっき
    膜。
  4. 【請求項4】ニッケルと鉄の金属イオン比が(ニッケル
    /鉄)=4〜14の範囲内である磁性めっき膜を形成す
    るためのめっき液を用いて、磁性めっき膜の形成により
    低減しためっき成分の量を分光光度計で測定して、低減
    した量に相当するめっき成分を補充する磁性めっき膜の
    めっき方法において、前記めっき液に混濁防止剤を添加
    し、めっき液の透明度を維持することにより、混濁物を
    含まず組成が一定である磁性めっき膜を形成することを
    特徴とする磁性めっき膜のめっき方法。
  5. 【請求項5】パーマロイの磁性めっき膜を形成するため
    のめっき液に、混濁防止剤として金属イオンを含まず且
    つ水溶性であってめっき液中の鉄の酸化を抑制する有機
    化合物を添加することを特徴とする磁性めっき膜のめっ
    き方法。
  6. 【請求項6】請求項4または5のいずれかに記載の前記
    めっき方法おいて、めっき液に添加する前記混濁防止剤
    として、水溶性を有するアスコルビン酸、プロトカテク
    酸エステル、没食子酸プロピル、没食子酸エチル、クエ
    ン酸、アスコルビン酸系化合物、プロトカテク酸系化合
    物、没食子酸系化合物、クエン酸系化合物のうち少なく
    とも一つ以上を用いることを特徴とする磁性めっき膜の
    めっき方法。
  7. 【請求項7】請求項4または5のいずれかに記載の前記
    めっき液に添加する混濁防止剤として、アスコルビン酸
    またはクエン酸もしくはアスコルビン酸とクエン酸を用
    いて混濁を防止するとともに、めっき液のPHが所望の
    値より酸性側にある場合は水溶液が弱アルカリ性を示す
    クエン酸ナトリウムを添加しめっき液のPHの調整を行
    い、PHが所望の値よりアルカリ側にある場合は、塩酸
    もしくは硫酸を添加しめっき液のPH調整することを特
    徴とする磁性めっき膜のめっき方法。
  8. 【請求項8】請求項4または5のいずれかに記載の前記
    混濁防止剤として、アスコルビン酸を0.5〜20(g
    /L)添加することを特徴とする磁性めっき膜のめっき
    方法。
JP16013197A 1997-06-17 1997-06-17 磁性めっき膜およびそのめっき方法 Pending JPH118121A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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DE10042002A1 (de) * 2000-08-26 2002-03-14 Bosch Gmbh Robert Vorrichtung zur galvanischen Abscheidung eines Werkstoffes und deren Verwendung
US6898054B2 (en) 2000-06-01 2005-05-24 Alps Electric Co., Ltd. Corrosion-resistant soft magnetic film, method of producing the same, thin film magnetic head using the same and method of manufacturing the thin film magnetic head

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