JPH1190298A - ダイコータ - Google Patents

ダイコータ

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Publication number
JPH1190298A
JPH1190298A JP27065997A JP27065997A JPH1190298A JP H1190298 A JPH1190298 A JP H1190298A JP 27065997 A JP27065997 A JP 27065997A JP 27065997 A JP27065997 A JP 27065997A JP H1190298 A JPH1190298 A JP H1190298A
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JP
Japan
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die
backup roll
lip
metal web
horizontal
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP27065997A
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Inventor
Takefumi Yoshikawa
武文 吉川
Hitoshi Hatajima
仁 畑島
Masaharu Asanuma
正治 浅沼
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Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 金属ウェブを搬送しつつその表面に連続塗工
するダイコータにおいて、塗料を吐出するリップと金属
ウェブとのギャップを適切に且つ迅速に設定し、塗工不
良を一層低減する。 【解決手段】 前縁にリップが設けられたダイ(6)、
金属ウェブ(W)を背面から支持するバックアップロー
ル(2)、ダイ(6)の水平移動機構、当該水平移動機
構を制御する制御装置を含み、バックアップロール
(2)に対してリップと反対側にバックアップロール検
出手段(S1)が配置され、バックアップロール(2)
の搬送方向上流側に厚さ検出手段(S2)が配置され
る。制御装置は、バックアップロール(2)の位置デー
タ及び金属ウェブ(W)の厚さデータに基づいてリップ
と金属ウェブ(W)のギャップを所定間隔に設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ダイコータに関す
るものであり、詳しくは、金属ウェブを搬送しつつその
表面に連続塗工するダイコータであって、塗料を吐出す
るリップと金属ウェブとのギャップを高精度に且つ迅速
に設定でき、塗工不良を一層低減できるダイコータに関
するものである。
【0002】
【従来の技術】ダイコータは、ウェブ表面に連続塗工す
る装置であり、塗料吐出用のスロットが水平方向に形成
され且つ前縁にスロットの開口部を形成するリップが設
けられたダイと、リップに対向して配置され且つ搬送中
のウェブを背面から支持するバックアップロールとを備
え、ウェブを搬送しつつリップから塗料を吐出してバッ
クアップロール上でウェブ表面に塗工する。
【0003】上記の様なダイコータに係る新規な技術に
関し、本出願人は、主として金属ウェブに連続塗工する
ダイコータとして先に特許出願済みである。例えば、ダ
イを分解することなく容易に塗工幅の調整が可能なダイ
を備えたダイコータ(特開平6−198240号公
報)、ダイを分解することなく容易に塗料の変更が可能
なダイを備えたダイコータ(特開平6−47334号公
報)等である。
【0004】一方、特公平5−69592号公報には、
リップ(コータヘッド先端)とウェブ(処理材)の表面
とのギャップを適切に保持し、均一な厚さの塗膜を形成
せんとしたダイコータ(コータギャップ制御装置)が提
案されている。斯かる装置は、ダイ側に付設した非接触
型距離計(センサー)を使用してリップからバックアッ
プロール上のウェブ表面までの距離を測定し、ダイの移
動を制御することにより、ウェブの厚さ変動に対応させ
てリップとウェブのギャップを一定間隔に調整する様に
した装置である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、特公平5−
69592号公報に記載された装置においては、リップ
の近傍にセンサーを設置しており、塗料の飛散によるセ
ンサーの汚れから、ウェブまでの距離を正確に検出する
こが難く、実際、リップとウェブのギャップを適切に設
定できないのが実情である。その結果、ダイのリップが
ウェブに接触し、リップやウェブを破損する虞もある。
【0006】また、上記の様なダイコータにおいては、
通常、単一の駆動機構によりダイを微小移動させるた
め、特に、塗工操作の開始などにおいて、ダイの移動量
が大きい場合には、リップとウェブのギャップを迅速に
設定できず、塗工不良のウェブが多量に発生すると言う
問題がある。
【0007】本発明は、上記の実情に鑑みてなされたも
のであり、その目的は、金属ウェブを搬送しつつその表
面に連続塗工するダイコータであって、塗料を吐出する
リップと金属ウェブとのギャップを一層高精度に設定で
きるダイコータを提供することにある。また、リップと
金属ウェブのギャップを一層迅速に設定できるダイコー
タを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本発明のダイコータは、金属ウェブを搬送しつつそ
の表面に連続塗工するダイコータであって、塗料吐出用
のスロットが水平方向に形成され且つ前縁に前記スロッ
トの開口部を形成するリップが設けられたダイと、前記
リップに略対向して配置され且つ搬送中の金属ウェブを
背面から支持するバックアップロールと、前記ダイを水
平移動させる水平移動機構と、当該水平移動機構の作動
を制御する制御装置とを含み、かつ、前記バックアップ
ロールに対して前記リップと反対側には、前記バックア
ップロールの表面位置を検出するバックアップロール検
出手段が配置され、前記バックアップロールの搬送方向
上流側には、前記バックアップロールに供給される金属
ウェブの厚さを検出する厚さ検出手段が配置され、前記
制御装置は、前記バックアップロール検出手段によって
検出された位置のデータ及び前記厚さ検出手段によって
検出された厚さのデータに基づき、前記ダイを水平移動
させ、前記リップと金属ウェブのギャップを所定間隔に
設定する機能を備えていることを特徴とする。
【0009】すなわち、上記ダイコータにおいて、バッ
クアップロール検出手段は、バックアップロールに対し
てリップと反対側に配置されており、塗料に影響される
ことなく、回転中のバックアップロールの表面位置を検
出する。また、厚さ検出手段は、バックアップロールの
搬送方向上流側に配置されており、塗料に影響されるこ
となく、搬送中の金属ウェブの厚さを検出する。そし
て、ダイを水平移動させる制御装置は、上記の各検出手
段によって検出された位置のデータ及び厚さのデータに
基づき、リップと金属ウェブのギャップが所定間隔とな
る様に、ダイの位置を高精度に規定する。
【0010】また、上記ダイコータにおいては、リップ
と金属ウェブのギャップを一層迅速に設定するため、ダ
イの水平移動機構は、リップからバックアップロール表
面のダイ側の垂直な接線までの離間距離が−100〜1
500mmの範囲で移動させる水平粗動機構と、0.0
01〜5mmの範囲で移動させる水平微動機構とを備え
ているのが好ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明に係るダイコータの実施形
態を図面に基づいて説明する。図1は本発明に係るダイ
コータにおける主要な部材の配置を示す側面図である。
図2はダイの構造をリップ側から示す正面図である。
【0012】本発明のダイコータは、図1に示す様に、
金属ウェブ(W)を搬送しつつその表面に連続塗工する
装置であり、略凾体状に形成されたフレーム(1)を利
用して構成される。図示した装置は、塗料吐出用のスロ
ット(64)(図2参照)が水平方向に形成され且つ前
縁にスロット(64)の開口部を形成するリップ(64
c)(図2参照)が設けられたダイ(6)と、リップ
(64c)に略対向して配置され且つ搬送中の金属ウェ
ブ(W)を背面から支持するバックアップロール(2)
と、ダイ(6)を水平移動させる水平移動機構と、当該
水平移動機構の作動を制御する制御装置とを備えてい
る。
【0013】本発明において、金属ウエブ(W)として
は、例えば、アルミニウム、ステンレス、鋼、メッキ鋼
などの薄板が挙げられ、その厚さは、通常、0.05〜
1mm程度である。一方、塗料としては、例えば、フッ
素樹脂、ポリエステル樹脂などを成分とするクリヤー塗
料、アルミニウム粉や黄銅粉などをメタリック顔料と
し、アクリル樹脂やアルキッド樹脂などをビヒクル樹脂
成分とするメタリック塗料などが挙げられる。
【0014】ダイ(6)は、図1に示す様に、実質的に
塗料流路を形成するダイ本体(6a)と、当該ダイ本体
を後端面から支持する幅広に形成された支持ブロック
(6b)とから成る。ダイ本体(6a)は、図2に示す
様に、上下の金型(61,61)によって構成される。
ダイ本体(6a)には、その長手方向に沿って内部にマ
ニホールド(63)が形成される。また、上下の金型
(61,61)の間、すなわち、上下の金型(61,6
1)の正面側の分離面の間には、マニホールド(63)
に連続するスロット(64)が形成されており、そし
て、ダイ本体(6a)の正面側に突出する当該ダイの前
縁には、スロット(64)の開口部を形成する塗料吐出
口としてのリップ(64c)が設けられている。
【0015】また、ダイ本体(6a)においては、図2
に示す様に、塗工幅を調整するため、一対の薄板状のデ
ィッケル(93)が液密状態でスロット(64)に介装
される。各ディッケル(93)は、マニホールド(6
3)両側端の開口からそれぞれ挿入されたパイプ状のデ
ィッケルシャフト(92)の先端に設けられており、各
ディッケルシャフト(92)は、支持ブロック(6b)
側に支持されたモーターやボール螺子などを含む移動機
構(97)によってマニホールド(63)内を移動可能
に構成される。斯かるディッケルシャフト(92)の移
動により、各ディッケル(93)間の距離が変更されて
塗工幅が調整される。
【0016】塗工に使用される塗料は、各ディッケルシ
ャフト(92)の基端側から、これらディッケルシャフ
ト(92)内の空間(以下、塗料流路と言う。)を介し
てダイ本体(6a)のマニホールド(63)に供給され
る。そして、各ディッケル(93)によって幅が規定さ
れたスロット(64)を通じてリップ(64c)から吐
出される。塗料の供給量および供給圧力は、スロット
(64)の間隙距離、塗工幅、塗工速度などに応じて決
定される。上記ダイ本体(6a)においては、ディッケ
ルシャフト(92)の塗料流路に対して流路遮断用ピグ
を液密かつ摺動自在に挿入し、何れかのディッケルシャ
フト(92)の塗料流路を選択的に遮断することによ
り、塗料の変更(色替え)を行う機構が備えられていて
もよい。
【0017】金属ウェブ(W)を支持する図1中のバッ
クアップロール(2)としては、通常、金属ウェブ
(W)よりも高い硬度の金属製のロールが使用される。
バックアップロール(2)は、金属ウェブ(W)の搬送
ラインの搬送ロールとしても機能し、フレーム(1)の
上部に水平に軸支される。しかも、バックアップロール
(2)とダイ本体(6a)のリップ(64c)とは平行
かつ並列に配置される。
【0018】バックアップロール(2)の軸長は、金属
ウェブ(W)の幅よりも長く設定される。バックアップ
ロール(2)の直径は、金属ウェブ(W)の材質や厚さ
及び塗料の粘度などに基づいて設定される。斯かる直径
は、塗布した塗料が流れることのない程度の曲率で且つ
金属ウェブ(W)を支持し得る大きさであり、例えば、
200〜1000mm程度とされる。金属ウェブ(W)
のパスラインは、その表面に塗布された塗料の付着性を
高めるため、バックアップロール(2)に対し、略下方
から略上方に向けて巻回されたラインとされる。
【0019】また、バックアップロール(2)よりも下
方のフレーム(1)の下部には、当該バックアップロー
ルへの金属ウェブ(W)の送り込み角度を規定する上流
側テンションロール(3)が水平に軸支される。上流側
テンションロール(3)としては、バックアップロール
(2)と同様に金属ウェブ(W)よりも高い硬度の金属
製のロールが使用される。上流側テンションロール
(3)の直径は、バックアップロール(2)の直径の2
0〜100%程度に設定される。上流側テンションロー
ル(3)の第1の機能は、バックアップロール(2)に
移送される金属ウェブ(W)の側縁を整形し且つ金属ウ
ェブ(W)の浮き上がりを防止する機能であり、また、
第2の機能は、バックアップロール(2)への金属ウェ
ブ(W)の送り込み角度を規定し且つ塗工中の空気の巻
き込みを防止する機能である。
【0020】更に、図示しないが、バックアップロール
(2)よりも上方のフレーム(1)の上部には、バック
アップロール(2)からの金属ウェブ(W)の引き取り
角度を規定する下流側テンションロールが水平に軸支さ
れる。下流側テンションロールとしては、バックアップ
ロール(2)と同様に金属ウェブ(W)よりも高い硬度
の金属製のロールが使用される。下流側テンションロー
ルの直径は、バックアップロール(2)の直径の20〜
100%程度に設定される。下流側テンションロールの
第1の機能は、上流側テンションロール(3)と同様に
バックアップロール(2)における金属ウェブ(W)の
浮き上がりを防止する機能であり、また、第2の機能
は、バックアップロール(2)からの金属ウェブ(W)
の引き取り角度を規定し且つ塗工直後の塗料の流動を規
制する機能である。
【0021】本発明のダイコータにおいて、上記の水平
移動機構は、リップ(64c)とバックアップロール
(2)のギャップ、すなわち、リップ(64c)と金属
ウェブ(W)の離間距離を一層高精度に調整するために
設けられる。更に、本発明のダイコータにおいては、上
記ギャップを迅速に調整するため、水平移動機構は、ダ
イ(6)を大きな範囲で調整する水平粗動機構と、微小
な範囲で調整する水平微動機構とから構成されるのが好
ましい。そして、斯かる水平移動機構を利用することに
より、金属ウェブ(W)の接続部分を避けるためのダイ
(6)の後退操作や金属ウェブ(W)表面に付着した異
物の回避操作などを迅速に行うことも出来る。
【0022】水平粗動機構は、移動ベース(7)の移動
機構として構成される。具体的には、ダイベース(8)
と共にダイ(6)を搭載した移動ベース(7)は、フレ
ーム(1)から伸長された水平フレーム(11)上にリ
ニアガイド(12)を介して搭載される。そして、移動
ベース(7)は、水平フレーム(11)側に取り付けら
れたシリンダ装置(73)(図中、ロッドのみ図示)の
進退により、ダイベース(8)及びダイ(6)と共にバ
ックアップロール(2)に対して接近離間する方向へ比
較的速い速さで且つ所定の範囲で移動可能になされてい
る。
【0023】水平粗動機構によるダイ(6)の移動範囲
は、リップ(46c)からバックアップロール(2)表
面のダイ(6)側の垂直な接線までの離間距離が−10
0〜1500mmとなる範囲である。離間距離がマイナ
スとは、リップ(64c)先端がバックアップロール
(2)表面の上記の接線よりも当該バックアップロール
側に位置した状態を言い、オフセットによる塗工操作に
おいて設定される場合がある。斯かる移動範囲は、リッ
プ(64c)からバックアップロール(2)表面の接線
までの離間距離の調整範囲が少なくとも上記の範囲であ
ればよい。
【0024】更に、水平粗動機構は、5〜50cm/秒
の速さでダイ(6)を移動させる機能を備えているのが
好ましい。従って、シリンダ装置(73)としては、ダ
イ(6)、ダイベース(8)及び移動ベース(7)の総
重量を考慮し、これらの部材を上記の速さで移動させ得
る出力のシリンダ装置が選択される。
【0025】また、上記の水平微動機構は、ダイベース
(8)上におけるダイ(6)の移動機構として構成され
る。具体的には、ダイ(6)のダイ本体(6a)及び支
持ブロック(6b)は、各々、共通のダイベース(8)
上にリニアガイド(82)を介して搭載される。そし
て、ダイ(6)は、ダイベース(8)に取り付けられた
シリンダ装置(83)の進退により、バックアップロー
ル(2)に対して接近離間する方向へ移動可能になされ
ている。
【0026】更に、バックアップロール(2)側のダイ
ベース(8)の前半部は、上方に支柱(80)を立設し
た櫓構造を備えており、ダイ(6)のダイ本体(6a)
は、支柱(80)の内側に挿入された状態に配置され
る。しかも、バックアップロール(2)と反対側に位置
する支柱(80)の側面は、バックアップロール(2)
側に傾斜した傾斜面に形成される。そして、一側面が上
記の傾斜面と同一傾斜角度で形成されたコッター(8
5)が支柱(80)と幅広の支持ブロック(6b)の間
に挿入される。
【0027】コッター(85)は、ダイベース(8)の
支柱(80)上端の水平な梁(81)から下方へ垂直に
伸長されたスクリューバー(86)に吊持される。スク
リューバー(86)は、梁(81)に取り付けられたサ
ーボモーターによって回動し、コッター(85)は、ス
クリューバー(86)の回動によって昇降する様になさ
れている。すなわち、ダイ(6)は、シリンダ装置(8
3)の後退により、コッター(85)を介してダイベー
ス(8)の支柱(80)側に押圧され、ダイベース
(8)上における最前進位置が規定されると共に、コッ
ター(85)の昇降により、バックアップロール(2)
に対して接近離間する方向へ0.001〜5mmの範囲
で且つ0.01〜0.1mm/分の速さで移動可能に構
成される。
【0028】また、本発明のダイコータにおいては、オ
ポジット塗工とオフセット塗工を切り替えるため、図1
に示す様に、ダイ(6)が昇降可能に構成されていても
よい。具体的には、ダイ(6)は、ダイベース(8)に
載せられ且つ当該ダイベースと共に移動ベース(7)に
搭載される。移動ベース(7)は、水平な平板状の基盤
の前縁に枠組(71)を略垂直に立ち上げて構成され、
ダイベース(8)は、枠組(71)に沿って垂直に付設
されたリニアガイド(72)に取り付けられる。すなわ
ち、ダイベース(8)は、ダイベース(8)の底面側に
設けられたジャッキ(84)のロッドの伸縮により、ダ
イ(6)と共に昇降可能に構成される。そして、上記の
ジャッキ(84)、シリンダ装置(83)及びシリンダ
装置(73)は、別途設けられたプログラムコントラー
ラ等の制御装置によって制御される。
【0029】ところで、金属ウェブの厚さは、製造上の
精度だけでなく、ウェブ自体の温度変化によっても大き
く変動する。また、ダイのリップと金属ウェブとのギャ
ップは、金属ウェブの厚さ変動のみならず、バックアッ
プロールの変動によっても大きく変化する。すなわち、
バックアップロールは、環境温度および搬送される金属
ウェブの温度によって膨張または収縮する。その結果、
ギャップが狭くなると、塗料の垂れが発生して塗膜が薄
くなり、反対に、ギャップが広くなると、塗装圧が不足
して塗装ムラや塗装切れが発生する。
【0030】そこで、本発明においては、リップ(64
c)と金属ウェブ(W)のギャップを高精度に設定する
ため、塗料による誤作動がなく、かつ、金属ウェブ
(W)の厚さ変動およびバックアップロール(2)の変
動をそれぞれに検出してダイ(6)の位置制御を行う様
になされている。
【0031】すなわち、本発明のダイコータにおいて
は、ダイ(6)の位置決め用の正確な制御データを得る
ため、バックアップロール(2)に対してリップ(64
c)と反対側には、バックアップロール(2)の表面位
置を検出するバックアップロール検出手段としてのセン
サー(S1)が配置され、バックアップロール(2)の
搬送方向上流側には、バックアップロール(2)に供給
される金属ウェブ(W)の厚さを検出する厚さ検出手段
としてのセンサー(S2)が配置される。そして、上記
の制御装置は、センサー(S1)によって検出された位
置のデータ及びセンサー(S2)によって検出された厚
さのデータに基づき、ダイ(6)を水平移動させ、リッ
プ(64c)と金属ウェブ(W)のギャップを所定間隔
に設定する機能を備えている。
【0032】上記センサー(S1)及びセンサー(S
2)としては、一層精密に距離を検出するため、通常、
被検出物に向けてレーザーを発光し、その反射強度によ
って距離を検出する方式の光電センサーが使用される。
また、センサー(S2)は、金属ウェブ(W)の走行中
の揺れによる誤認を防止するため、金属ウェブ(W)の
上下に同型のセンサーを一対配置して構成され、間接的
に厚さを検出する様になされている。すなわち、センサ
ー(S2)による検出においては、各センサーから金属
ウェブ(W)までの距離の信号に基づき、上記の制御装
置における演算により金属ウェブ(W)の揺れによる位
置変化を補完して厚さが決定される。
【0033】本発明のダイコータにおいては、図1に示
す様に、上流側テンションロール(3)、バックアップ
ロール(2)、下流側テンションロール(図示せず)に
金属ウェブ(W)が順次に巻回されることによってパス
ラインが形成される。昇降可能なダイ(6)は、オポジ
ットによる塗工操作の場合、リップ(64c)からの塗
料の吐出方向がバックアップロール(2)の水平な直径
に略沿った状態に位置し、オフセットによる塗工操作の
場合、リップ(64c)からの塗料の吐出方向がバック
アップロール(2)の水平な直径から外れた状態に位置
する。そして、ダイ本体(6a)は、バックアップロー
ル(2)上を一定の速度で搬送される金属ウェブ(W)
の表面に向け、リップ(64c)から一定の流量で塗料
を塗布する。
【0034】塗工開始とともに、ダイ(6)の水平移動
機構は、センサー(S1)及びセンサー(S2)の検出
信号に基づいてダイ(6)を水平移動させる。その際、
バックアップロール検出手段としてのセンサー(S1)
は、バックアップロール(2)に対してリップ(64
c)と反対側に配置されており、塗料に影響されること
なくバックアップロール(2)の表面位置を検出するた
め、温度変化などによるバックアップロール(2)の変
位を確実に検出できる。また、厚さ検出手段としてのセ
ンサー(S2)は、バックアップロール(2)の搬送方
向上流側に配置されており、塗料に影響されることなく
金属ウェブ(W)の厚さを検出するため、温度変化など
による金属ウェブ(W)の厚さ変動を確実に検出でき
る。そして、上記の制御装置は、これらのセンサー(S
1,S2)によって検出された位置のデータ及び厚さの
データに基づいてダイ(6)を水平移動させ、ダイ
(6)の位置を高精度に規定する。
【0035】すなわち、本発明のダイコータにおいて
は、バックアップロール(2)の位置および金属ウェブ
(W)の厚さを塗料によって影響されることなく検出で
き、そして、検出された正確なデータに基づいて制御装
置がダイ(6)の位置を制御するため、バックアップロ
ール(2)の膨張・収縮やウェブ自体の厚さの変動によ
っても誤作動がなくリップ(64c)と金属ウェブ
(W)のギャップを適切に設定できる。
【0036】しかも、塗工開始において直ちにダイ
(6)の位置を制御するため、塗工不良を一層低減で
き、材料の損失を少なくすることが出来る。すなわち、
ダイ(6)の水平移動機構が水平粗動機構および水平微
動機構によって構成されたダイコータにおいて、水平粗
動機構は、ダイ(6)のリップ(64c)とバックアッ
プロール(2)上の金属ウェブ(W)との離間距離を大
きな範囲で且つ速い速度で設定し、水平微動機構は、リ
ップ(64c)と金属ウェブ(W)との離間距離を更に
微小な範囲で設定する。
【0037】具体的には、移動ベース(7)は、シリン
ダ装置(73)の作動を制御されることにより、所定位
置まで水平移動する。しかも、ダイ(6)は、シリンダ
装置(83)の作動を制御されることにより、バックア
ップロール(2)側に押圧されると共に、コッター(8
5)の上下動の制御により、最前進位置が規定される。
その結果、オポジットによる塗工操作の場合、リップ
(64c)先端は、バックアップロール(2)(金属ウ
ェブ(W)表面)から略水平方向に一定距離、例えば
0.01〜1.0mmだけ離間した状態に高精度に調整
される。
【0038】また、オフセットによる塗工操作の場合、
ジャッキ(84)の制御により、リップ(64c)先端
は、バックアップロール(2)の水平な直径に略沿った
位置から1〜50mm程度下方に下がった状態に位置さ
せられる。しかも、上記と同様に、移動ベース(7)及
びコッター(85)の制御により、ダイ(6)のリップ
(64c)先端は、金属ウェブ(W)表面から一定距
離、例えば−5〜1mmだけ離間した状態に高精度に調
整される。
【0039】従って、水平粗動機構と水平微動機構を備
えた本発明のダイコータにおいては、センサー(S1,
S2)によって検出された位置のデータ及び厚さのデー
タに基づいて制御装置が水平粗動機構と水平微動機構を
制御し、ダイ(6)を大きな移動範囲と微小な移動範囲
の2段階で位置設定するため、リップ(64c)と金属
ウェブ(W)表面の離間距離を一層高精度に且つ一層迅
速に調整でき、塗工不良をより低減できる。なお、本発
明のダイコータにおいて、ダイの水平移動機構として
は、シリンダ装置やコッターを使用した機構に限られ
ず、ギヤを介してサーボモータによって作動させる機構
などの適宜の移動機構を採用し得る。
【0040】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明のダイコータ
によれば、バックアップロールの位置および金属ウェブ
の厚さを塗料に影響されることなく検出でき、そして、
検出された位置データ及び厚さデータに基づいてダイの
位置を制御するため、リップと金属ウェブ表面の離間距
離を一層高精度にに調整でき、塗工不良を低減できる。
また、ダイの水平移動機構がそれぞれ特定の範囲でダイ
を移動させる水平粗動機構および水平微動機構によって
構成されている場合には、リップと金属ウェブ表面の離
間距離を一層高精度に且つ一層迅速に調整でき、特に、
塗工開始などにおける塗工不良を低減でき、材料の損失
を少なくすることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】ダイコータにおける主要な部材の配置を示す側
面図
【図2】ダイの構造をリップ側から示す正面図
【符号の説明】
1 :フレーム 12 :リニアガイド 2 :バックアップロール 6 :ダイ 6a :ダイ本体 6b :支持ブロック 64 :スロット 64c:リップ 7 :移動ベース 72 :リニアガイド 8 :ダイベース 82 :リニアガイド 84 :ジャッキ 85 :コッター S1 :センサー(バックアップロール検出手段) S2 :センサー(厚さ検出手段) W :金属ウェブ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属ウェブを搬送しつつその表面に連続
    塗工するダイコータであって、塗料吐出用のスロットが
    水平方向に形成され且つ前縁に前記スロットの開口部を
    形成するリップが設けられたダイと、前記リップに略対
    向して配置され且つ搬送中の金属ウェブを背面から支持
    するバックアップロールと、前記ダイを水平移動させる
    水平移動機構と、当該水平移動機構の作動を制御する制
    御装置とを含み、かつ、前記バックアップロールに対し
    て前記リップと反対側には、前記バックアップロールの
    表面位置を検出するバックアップロール検出手段が配置
    され、前記バックアップロールの搬送方向上流側には、
    前記バックアップロールに供給される金属ウェブの厚さ
    を検出する厚さ検出手段が配置され、前記制御装置は、
    前記バックアップロール検出手段によって検出された位
    置のデータ及び前記厚さ検出手段によって検出された厚
    さのデータに基づき、前記ダイを水平移動させ、前記リ
    ップと金属ウェブのギャップを所定間隔に設定する機能
    を備えていることを特徴とするダイコータ。
  2. 【請求項2】 ダイの水平移動機構は、リップからバッ
    クアップロール表面のダイ側の垂直な接線までの離間距
    離が−100〜1500mmの範囲で移動させる水平粗
    動機構と、0.001〜5mmの範囲で移動させる水平
    微動機構とを備えている請求項1に記載のダイコータ。
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Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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