JPH1192982A - 連続的に還元反応を行う酸洗溶液を用いるステンレス鋼の酸洗方法 - Google Patents

連続的に還元反応を行う酸洗溶液を用いるステンレス鋼の酸洗方法

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JPH1192982A
JPH1192982A JP29025097A JP29025097A JPH1192982A JP H1192982 A JPH1192982 A JP H1192982A JP 29025097 A JP29025097 A JP 29025097A JP 29025097 A JP29025097 A JP 29025097A JP H1192982 A JPH1192982 A JP H1192982A
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acid
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Zabuatsutooni Maruko
ザヴァットーニ マルコ
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Condoroil Impianti SRL
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Condoroil Impianti SRL
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  • Cleaning And De-Greasing Of Metallic Materials By Chemical Methods (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ステンレス鋼の酸洗処理におけるコスト低減
を目的とする。 【解決手段】 ステンレンス鋼または同様の鉄合金の酸
洗処理において、酸洗液内のFe2+からFe3+およ
び/またはNOxから硝酸への連続再酸化処理が、酸洗
液の一部を酸素と共に触媒ベッド部に接触させる別の反
応器内で酸洗液の一部を連続的に処理して、再酸化処理
された溶液を酸洗浴へリサイクルさせることにより、経
済的に行える。そのため、過酸化水素などの酸化剤や安
定剤化合物の酸洗浴への継続的添加の必要性がなくな
り、処理コストの劇的な削減が達成できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】ステンレス鋼(オーステナイ
ト、マルテンサイト、フェライト)やその他の合金の酸
洗処理は、通常、酸化剤を介在させて、強力な酸混合剤
を使って行われる。
【0002】
【従来の技術】酸洗処理における直接作用とは別に、酸
化剤は、熱処理によって現状の非メッキ表面層の溶解作
用、および、材質の不動態化作用をして、ステンレス特
性を与える。このような処理に使われる通常の酸化剤は
硝酸であって、普通のステンレス鋼の酸洗処理用の液浴
には、硝酸とフッ化水素酸の混合液が使われており、さ
らに液浴には、抑制剤としての塩酸やその他酸洗相互補
助液、浸潤剤、発泡促進剤などが添加できる。
【0003】従来においては、その他の高価な酸化剤に
比べて安価であるため、硝酸が一般的に使われてきた。
しかし最近では、環境や安全性への関心の高まりか
ら、硝酸の利用が問題視されている。
【0004】硝酸の利用に関する問題点は、以下のよう
な3つの要点に集約できる。
【0005】a)水質汚染−−−硝酸塩と亜硝酸塩とで
海草の栄養源が構成されて、富栄養化状態を発生させ
る。硝酸塩からは魚類に吸収されるニトロサミンが生成
され、体内で消化された場合にはガンの発生要因となる
恐れがある。現在では、金属産業で採用できるような、
排液からの亜硝酸塩や硝酸塩を除去する経済的で実行可
能な技術は存在しない。このことは、イタリアなどのよ
うに政府により法令化された排水規制基準の遵守が困難
となる重要な問題となっている。
【0006】b)大気汚染−−−硝酸における還元作用
は、赤色(Reddish color)という特性をもつ、NOx
の化学式で示される窒素酸化物の生成を促す。数多くの
生体機関に対する毒性以外にも、排気ガスは、悪名高い
酸性雨現象の原因ともなり、その結果として、大気への
放出量はほとんどの開発国で規制されている。
【0007】c)作業者への毒性−−−よく知られた化
学百科辞典(UTET)には、「硝酸、その排気ガス、
および、その他の窒素酸化物は高いレベルの有毒物質で
あって、深刻な場合には死亡につながる恐れがある」と
記述されている。それゆえ、この酸の利用が原因となる
問題を解消または低減するためには、作業上における著
しい努力が必要とされている。
【0008】そして、この分野においては、数多くの研
究や発明が実践されている。その第1の取り組みが、大
気中への窒素酸化物の放出をなくすことである。その周
知の提案のいくつかを、以下に示す。
【0009】−過酸化水素またはマンガン酸塩/過マン
ガン酸塩混合物の使用による特殊製留塔での硝酸塩の再
酸化。
【0010】−尿素利用による特殊製留塔での窒素への
還元処理。
【0011】−高温での触媒燃焼。
【0012】−(スウェーデン特許第SE830564
8号に記載の)監視レドックス電位機能での過酸化水素
の注入による浴の再酸化。
【0013】従来から、大気中への窒素酸化物の放出量
を低減する技術には、排液内の硝酸塩や亜硝酸塩の放出
を制限する技術が付加されている。それら技術のうち、
下記のものが産業利用に適合している。
【0014】−電気透析、イオン交換、焙焼による浴の
再生。
【0015】−逆浸透または蒸発によるリンス液の回
収。
【0016】−電解またはスルファミド酸の利用による
亜硝酸塩の還元。
【0017】しかしながら、上記の技術のいずれも、作
業条件は完成されるが、問題が完全に解消されるもので
はない。
【0018】一方、硝酸の利用を完全になくすための重
要な前向き対策が、この10年間に行われてきた。この
目的のため開発された全ての技術において、酸化剤とし
て過酸化水素が実質上使用されている。
【0019】それぞれの場合で、酸洗液に普通に含まれ
ている3価イオンによる酸化作用が行われるさい、過酸
化水素は直接酸化剤または酸化剤ビヒクルとして作用す
るのである。その支配的役割が、それ自体が2価イオン
(Fe++またはFe2+)に還元されることにより酸
化作用する3価イオン値に最も頻繁に依存する場合で
も、酸洗液内では複雑な酸化作用が起こるため、この場
合、酸洗液に過酸化水素を添加することは、2価イオン
を3価イオンに再酸化することを同じとなる。実際に
は、酸洗処理中において、過酸化水素と3価イオンの両
方共で1つの役目をする事実が認識されている。
【0020】本分野においての特許のうち、下記のもの
を引用する。
【0021】−神戸製鋼の日本特許第243289/8
5号記載の、フッ化水素酸、過酸化水素、および、塩
酸、および/または硫酸の酸洗混合液の利用法。
【0022】−DE特許第2,827,697号記載
の、正確なレドックス電位を維持するため過酸化水素が
添加された、硫酸、フッ化水素酸、硫酸第2鉄の溶液内
での酸洗法。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】それら処理では大量の
過酸化水素を消費するため稼働コスト高となり、消費を
削減するための技術の開発が求められている。
【0024】そのための最初の試みが、フランスのウー
ジン社のヨーロッパ特許第EP0236354号記載の
ように行われ、酸洗浴内に空気を吹き込む方法が過酸化
水素の相互補助操作として開示されている。けれども、
酸洗浴の低pH値では酸素の反応速度が遅くなるため、
十分なコスト削減ができず、過酸化水素の添加をなくす
ることはできない。
【0025】それに対して、溶液内の高イオン濃度にお
ける過酸化水素を安定させるため、特殊な安定剤が開発
および特許化されている。イタリアのコンドロイル化学
社のイタリア特許第1,246,252号には、硝酸の
完全な代替として過酸化水素と硫酸を使ったステンレス
鋼の酸洗液のための特殊安定剤としての脂肪族第3アル
コールの使用法が記述されている。しかしながら、その
処理のおいても、過酸化水素および安定剤の消費が、特
に多量のステンレス鋼を処理する場合、やはり稼働コス
ト高を起こす恐れがある。
【0026】それら従来の技術やその限度およびコスト
を鑑みて、その従来処理法に比較して、いっそう効率的
で経済的に稼働できる酸洗方法を開発した。その新規の
酸洗方法は、過酸化水素の添加や、それに関して必要と
なる安定剤の添加を完全に解消し、酸洗処理コストの低
減、および、汚染物放出の効果的制御を達成できるもの
である。本発明の好適実施例での、酸洗液内に硝酸が存
在しないという事実にも関わらず、発明では、現在稼働
中の工場などの場合のように、酸洗液中に硝酸が含まれ
ていても同様に効果がある。実際、本発明の処理におい
ては、硝酸の還元化合物の再酸化を可能にし、つまり、
NOxを再酸化して硝酸に戻す能力がある。
【0027】
【課題を解決するための手段】基本的には、本発明の処
理法は、窒素酸化物(NOx)を硝酸に再酸化および/
または2価イオンを3価イオンに変えるため、反応器内
の酸洗液の一部を酸洗浴とは別途に処理する工程と、処
理済み溶液を酸洗浴にリサイクル循環させる工程からな
る。
【0028】前記の再酸化工程は、触媒ベッド部を備え
た反応器内にて、反対方向または等方向送流モードで、
酸洗液と酸素(または純粋酸素)を含む混合ガスとを反
応器の触媒ベッド部に送流させて行われる。
【0029】前記触媒ベッド部は、粒子材および/また
は異なる形状体で構成できる。また触媒ベッド部は、静
止式または流動式で構わない。例えば、流動式の触媒ベ
ッド部では、下方の複数のノズルから、注入過程で特別
なエジェクタを使って予め混合されるような、酸洗液お
よび/または酸素または純粋酸素を含む混合ガスが導入
される。
【0030】別の方法として、溶液に対して反転電位の
酸素を含む混合ガスまたは酸素を循環させつつ、あるい
は、その気体を溶液と予備混合させてから、固定した触
媒ベッド部へ溶液を浸透させてもよい。
【0031】基本的には、還元されたイオンを酸素に再
酸化させるための、触媒の接触面の数を最大にすること
が重要である。この点に関して、触媒ベッド部が溶液と
酸素または純粋酸素を含んだ混合ガスとで充満された場
合、あるいは、触媒ベッド部を充満させる溶液を発泡さ
せた場合に、再酸化動作が増進されることが判明した。
【0032】反応器に非触媒性充填材の静止ベッド部を
備えた場合には、静止ベッド部の一部だけが触媒とな
る。静止ベッド部の非触媒部分により、その触媒ベッド
部が静止式であっても流動式であっても、触媒ベッド部
に酸素液が接触する前に、溶液の流れと液内の酸素分と
の配分が均一にされる。
【0033】このような方法で、過酸化水素の消費を完
全になくし、結果として、その消費に関係するコスト、
および、過酸化水素の消費を削減するために使われる過
酸化水素安定剤の消費コストをなくすことが可能となる
のが判明した。さらに、本発明の方法によれば、排気の
放出に関する問題を悪化させるような、酸洗浴への空気
の送り込みの必要がなくなる。
【0034】本発明の処理法の最も顕著な特徴は、過酸
化水素の消費を制限するための安定剤を加えて、イオン
と窒素酸化物を再酸化させるため過酸化水素の添加を基
本とした、他の硝酸を使わない処理法と比較して、酸洗
処理コストの削減である。
【0035】一般的に使用される過酸化水素や安定剤の
市場価格を元にして、空気圧縮の費用や圧縮酸素の価格
を考慮した、酸洗コストは、本発明の新規処理方法のほ
うが、従来方法のコストの90%から98%ほどの節約
となる。熱力学的には、酸素を使ってNOxを硝酸に変
える2価イオンから3価イオンへの酸化処理が可能であ
るが、酸化剤として空気を利用して、その泡を酸洗浴へ
吹き込むような前記の従来法では、効果が乏しかったり
全くなかったりという結果に終わっている。
【0036】最新の技術によれば、NOxを硝酸に変え
る2価イオンから3価イオンへの酸化剤としての過酸化
水素の酸洗浴への添加は、単に浴をかき混ぜる効果的な
やり方で、浴に空気を吹き込むだけで実行されている。
実際のところ、熱力学的には有効ではあるが、NOxを
硝酸に変える2価イオンから3価イオンへの再酸化作用
は、通常の温度や圧力の条件での酸液内の進行度によっ
て運動力学的には遅れる。その変換条件をよくするた
め、空気の代わりに純粋酸素を使ったり、酸素の分圧お
よび/または温度を上げたり、酸洗液を噴霧状にするよ
うな試みがなされているが、やはり、満足できない結果
しか得られていない。
【0037】反対に、例えば炭素のような酸洗液の化学
的影響を受けない不活性剤の表面上に好適に指示され
た、白金などの貴金属を含む静止式または流動式の触媒
ベッド部に、反対方向送流モードまたは同方向送流モー
ドで、酸洗液と酸素とを接触させることにより、NOx
を硝酸に変える2価イオンから3価イオンへの酸化処理
が、満足のゆく接触時間と変換率にて、非常に効率よく
達成できることが明らかになった。
【0038】Pt、Pd、Ru、Rh、Auなどの貴金
属やそれらの合金は、酸洗浴からの溶液中に含まれる2
価イオンおよび/またはNOxを3価イオンや硝酸にそ
れぞれ変換する再酸化処理での反応作用において効果的
な触媒の例である。貴金属は、酸洗液から化学的影響を
受けない不活性担持材上に被膜するのが有利である。炭
素、カーボンブラックなどの炭素系材、硫酸バリウム、
ポリプロピレンやABSなどの樹脂材が、その担持材の
好適例である。そのなかでも、炭素粒または高研磨表面
をもつカーボン粒子上に被膜された白金が、最もよい結
果を示した。
【0039】純粋酸素を使った場合の酸素消費に関係す
る生産量は、(分圧でよい)純粋酸素よりも5倍の圧力
で圧縮した空気を使った場合の生産量に比べて高くなっ
た。しかしながら、この結果は、運転コストの究極選定
に関与するものではない。
【0040】
【発明の実施の形態】本発明の特徴によれば、酸洗装置
は、酸洗浴に戻される前にカスケード状態でフィルター
処理された酸洗溶液の一部が通過できるような、2価イ
オンを3価イオンに、および/または、NOxを硝酸に
再酸化処理するための単数または複数の処理塔つまり反
応器から成る。溶液と酸素または圧縮空気とは、反対方
向送流または等方向送流モードで各反応器の触媒ベッド
部を循環通過し、さらに、反応器に導入される前に予備
混合されても構わない。
【0041】酸洗液は、浴から装置に一般的に備わって
いる循環パイプに送出されて、フィルター処理された
後、例えば、処理塔の上端部から均一に噴射できる複数
のノズルから第1処理塔へ導入される。処理塔の上端部
には、包装材の静止式ベッド部が備わっている。この部
分では、不活性包装材の静止ベッド部に備わる液体/気
体変換の拡大表面域の作用による溶液の酸素濃度増加が
行われる。
【0042】第1の区域の下方には、触媒ベッド部が備
わっている。溶液が反応器の上端部から供与される場
合、触媒ベッド部は静止式となる。実施例の様式によっ
ては、溶液は、反対方向送流または同方向送流モード
で、酸素を含む混合ガスと溶離処理されて、静止式また
は流動式の触媒ベッド部に発泡状態で送流される。2価
イオンおよび/またはNOxの再酸化作用は、ベッド部
の触媒域にて一義的に行われる。
【0043】図1に示された、図2に図示のような構成
形状の2個のカスケード式再酸化塔を備えたパイロット
装置で、コンドロイル化学社のイタリア特許第1,24
6,252号の技術による稼働中の商業的な酸洗処理法
に適用して、本発明の有効性を確認する目的のための複
数の試験を行った。
【0044】図2のように、各反応器は、ポリプロヒレ
ンなどの耐酸性のプラスチック材でできた両端が閉鎖さ
れた筒状容器1で構成されている。また、酸洗液に対す
る化学的耐性をもつその他の材質、または、被膜鋼で作
成することも可能である。
【0045】本実施例では、反応塔には、ポリプロピレ
ン製のサドルでできた静止ベッド部の第1部分2が備わ
っており、ポリプロピレン製の収容筒の大きな直径の上
側部分4aと縮小径の下側部分4bとを分割するポリプ
ロピレン製のグリッド3上に載置されている。
【0046】同じくポリプロピレン製の第2グリッド5
により、炭粒子上に被膜された白金製(米国のエンゲル
ハード社製の触媒ESCAT28D)の触媒ベッド部6
が占める空間が構成されている。酸洗液は、上部ノズル
に導入されて、複数の拡散ノズル7にてベッド部6上に
撒かれる。底部ノズル12からは純粋酸素が導入され
て、複数の拡散ノズル8にて触媒ベッド部6の基部へ放
出される。
【0047】酸洗浴からの溶液は、上ベッド部2で浸透
処理され、触媒ベッド部6にて泡状化された酸素と反対
方向で溶離処理されて、ノズル10から反応器外へと送
出される。余分な(未反応)酸素は、流出口11から連
続的に排気される。
【0048】2個の反応器の触媒ベッド部6内の触媒の
全容量は80kgで、17、200、000リラ(イタ
リアリラ)である白金400gの購買価格と同じであ
る。
【0049】パイロット装置が作動する商業用酸洗装置
では、フッ化水素酸、硫酸、硫化第2鉄の酸洗溶液で作
用する、2つの液浴を使って毎時約12トンのステンレ
ス鋼材を酸洗処理でき、従来技術における、浴内の添加
材の平均添加量は、35重量%の過酸化水素が約30k
g/時で、第3ブチルアルコールから成るコンドロイル
社の安定材が約7.5kg/時である。実際には、2個
の酸洗浴のうちの最初のほうでは、第3価イオンに連続
して再酸化すべき2価値イオンが約30kg/時だけ生
成された。
【0050】過酸化水素の添加により、実際の量30k
g/時を化学量換算の26kg/時と比較すれば、およ
そ85%〜90%の効率つまり生産率となった。前記処
理においては、下記のようなコストがかかった。
【0051】
【表1】
【0052】使われている5個のポンプのエネルギー消
費コストも、上記コストに付加する必要がある。上記で
説明および図示された本発明のパイロット装置の設置、
始動、定常運転状態への移行と同時に、3.5バールの
圧縮空気の消費量が毎時100Nm3となり、過酸化水
素および安定材の消費がゼロになった。
【0053】この結果、現在のところ150リラ/KW
hなので、約5KWh容量のコンプレッサーのエネルギ
ー消費量として、毎時750リラということになる。上
記の運転コストには、2個の再酸化塔の上流側に取り付
けられた酸洗液のフィルターの定期的交換の費用も加え
なければならない。この費用は、毎週カートリッジ12
個という定率であって、カートリッジ1個につき5,0
00リラなので、およそ毎時350リラという時間毎コ
ストに換算される。なお、ポンプ関係コストは、どちら
の場合でも同様であるので、比較対象において考慮しな
い。
【0054】空気の理論的消費量は、パイロット装置で
の消費量、つまり、毎時18Nm3近辺よりもずっと少
ないが、空気膨張による容積過大の可能性にも関わら
ず、空気導入率を低減するような試みがなされないの
は、わずかなコスト上昇しか関係しないせいである。し
かも、空気供給は、5Kwコンプレッサーの通常能力よ
り高い効率性をもつ汎用コンプレッサーにより行われ
る。
【0055】消費量だけを考えれば、下記の表に示され
ている運転コストの比較例において、本発明の処理法に
おける著しい節約効果が見られる。
【0056】
【表2】
【0057】6ケ月間の連続運転の後、当初生産量の低
下が見られず、つまり、触媒作用にさほどの損失が起こ
ってないことを意味している。
【0058】酸素消費の時間単位のコストには、装置の
自動化費用を追加する必要があるが、それら費用は、事
実上、過酸化水素や安定剤のための格納設備や供給設備
を実現する費用と大きく異なるものではない。それゆ
え、それら投資額は等価であって、結果金額が、浴に過
酸化水素や安定剤を添加する費用に匹敵する正味の節約
分となる。
【0059】パイロット装置の6ケ月間の一定モード運
転の終了後でも、動作寿命に関して触媒負担の償却コス
トを演算するのは不可能であった。しかし、パイロット
装置のほんの1ケ月間の運転の後でも、購買コストは十
分に元がとれた。
【0060】また、本発明の処理法は、異なる酸洗浴条
件にても、実験室レベルでテストを重ねたが、その結果
から、下記の物質を含む浴の場合には例外的な有効性が
確認された。
【0061】1〜80g/ltのフッ化水素酸および/
またはその塩;0〜200g/ltの硫酸および/また
はその塩;0〜200g/ltの硝酸および/またはそ
の塩;0〜150g/ltの、フルオロボリック酸、燐
酸、有機酸、および/またはそれらの塩から成る群に属
する無機酸;0〜50g/ltのFe2+;0〜150
g/ltのFe3+。
【0062】さらにまた、本発明の有効性は硫酸の添加
および無添加における、硝酸とフッ化水素酸の混合液を
使った従来の酸洗処理においても、テストされた。それ
らテストも実験室で行われ、パイロット装置で繰り返さ
なかった。
【0063】観察したパラメータは、パイロット装置で
使われたのと同じ触媒が備わり酸素が供給された再酸化
反応器に溶液が循環したおよびしないとき、酸洗液から
放出された排気中の窒素酸化物(NOx)の濃度であ
る。
【0064】前記試験において、溶液が連続的に再酸化
処理されて酸洗浴に循環されるとき、排気中の窒素酸化
物(NOx)の濃度の顕緒な低減が見られた。
【0065】図3に、複数のノズル8から圧縮空気を噴
射することにより炭素粒に被膜された白金製の触媒ベッ
ド部2を流動作用させる別の実施例で示されている。
【0066】図4は、さらに別の実施例であって、2つ
の静止式ベッド部2と6の両方に、酸洗液を連続して通
過させ、ベッド部2で浸透処理を行い、触媒ベッド部6
の触媒粒子に通し、酸素は反対方向に導入するものであ
る。図2の例と違うのは、触媒ベッド6が溶液で充満さ
れずに、溶液は本例では反応器1の底部に位置する流出
口10から連続的に排出されることである。
【0067】図5も、酸洗溶液の再酸化反応器のまた別
の実施例である。この実施例では、再酸化処理塔は流動
式触媒ベッド部6を備え、ベッド部6は複数のノズル8
から噴射される酸素と予め混合された溶液で流動状態に
維持される。この例では、処理塔の上端部に位置する流
出口10+11から、再酸化された溶液と余分なガスお
よび/または酸素の両方共が排出される。
【0068】再酸化反応器のさらに別の形態が、図6に
図示されている。この実施例では、酸洗液と酸素とが予
め混合された溶液を同方向送流モードで通過させる静止
式つまり固定式の触媒ベッド部が、反応器の内部に装備
されている。反応器は、垂直方向、水平方向、あるい
は、反転状態に取り付けることができる。一例として、
ガスの存在下でベッド部6で溶液を浸透処理させるた
め、触媒ベッド部は排水可能状態にしておくことも可能
である。また別の例として、ガスで泡状にした溶液で、
ベッド部6を充満させても構わない。溶液内の細かい泡
状ガスの拡散は、特殊なエジェクタ13を利用して行う
ことができる。
【0069】当然ながら、その他の適当な形状の単数ま
たは複数の反応器を使うこともできるし、機械式撹拌器
を利用して、触媒ベッド部を流動化したり、反応動作に
おける接触状態を増加させることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明による酸洗装置の再酸化処理部
の実施例図。
【図2】図2は、図1の装置で使われる2個の再酸化処
理塔の実施例の構造図。
【図3】図3は、図1の装置で使われる2個の再酸化処
理塔の実施例の構造図。
【図4】図4は、本発明の酸洗処理装置の再酸化処理塔
の別の実施例図。
【図5】図5は、本発明の酸洗処理装置の再酸化処理塔
の別の実施例図。
【図6】図6は、本発明の酸洗処理装置の再酸化処理塔
の別の実施例図。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成10年2月18日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の名称
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の名称】 連続的に還元反応を行う酸洗溶液を用
いるステンレス鋼の酸洗方法
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 597149559 62,Via Galliani,21020 Casale Litta,Italy

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸洗いすべきステンレス鋼または鉄合金
    を、少なくとも還元可能な酸化剤を含む水性酸溶液に接
    触させる、ステンレス鋼または鉄合金の酸洗方法であっ
    て、前記の酸洗溶液の一部を別の反応器内で処理し、触
    媒による再酸化処理で前記の還元された酸化剤を再酸化
    し、処理済みの溶液を酸洗浴へ再循環させることを特徴
    とするステンレス鋼または鉄合金の酸洗方法。
  2. 【請求項2】 前記の酸洗処理中に還元され、かつ、再
    酸化すべき酸化剤を含む水性酸溶液は、1〜80g/l
    tのフッ化水素酸および/またはその塩と、0〜200
    g/ltの硫酸および/またはその塩と、0〜200g
    /ltの硝酸および/またはその塩と、0〜150g/
    ltの、フルオロボリック酸、燐酸、有機酸、および/
    またはそれらの塩から成る群に属する無機酸と、0〜5
    0g/ltのFe2+と、0〜150g/ltのFe3
    +とから成ることを特徴とする、請求項1記載の酸洗方
    法。
  3. 【請求項3】 前記の酸化剤は水溶性鉄化合物であっ
    て、酸化剤を構成する溶液内での3価の鉄イオンが2価
    の鉄イオンに還元でき、鉄の2価イオンは3価の鉄イオ
    ンに再度酸化されることを特徴とする請求項1記載の酸
    洗方法。
  4. 【請求項4】 前記の酸化剤は硝酸であって、酸化剤を
    構成する5価の窒素イオンが次原子価の窒素イオンに還
    元でき、次原子価の窒素イオン(NOx)は6価の窒素
    イオンに再度酸化されることを特徴とする請求項1記載
    の酸洗方法。
  5. 【請求項5】 前記の再酸化処理は、少なくとも部分的
    に再酸化触媒を含む静止式または流動式ベッド部にて、
    前記の溶液と酸素とをその触媒に接触させることにより
    実行されることを特徴とする、請求項1記載の酸洗方
    法。
  6. 【請求項6】 前記の触媒は、酸洗溶液で化学的不活性
    な材質内に担持された貴金属であることを特徴とする、
    請求項2記載の酸洗方法。
  7. 【請求項7】 前記の貴金属は、パラジウム、白金、金
    およびそれら合金の群から選択されるものであって、前
    記の不活性材は、炭素、バリウム、硫酸塩、ポリプロピ
    レン、ABSの群から選択されるものであることを特徴
    とする、請求項2記載の酸洗方法。
  8. 【請求項8】 少なくとも酸洗溶液内で還元できる水溶
    性酸化化合物を含む水性酸溶液の酸洗浴と、酸洗液をフ
    ィルター処理、再酸化、再循環させるための経路とを有
    する鋼や鉄合金の酸洗処理装置であって、前記の経路に
    は固定式または流動式の触媒ベッド部を備えた少なくと
    も1つの再酸化反応器と、酸素または純粋酸素の気体を
    含む混合ガスと酸洗溶液を前記の触媒ベッド部を通過さ
    せる手段とからなることを特徴とする酸洗処理装置。
  9. 【請求項9】 前記の触媒は炭素担持の白金であること
    を特徴とする、請求項8記載の酸洗処理装置。
  10. 【請求項10】 前記の反応器は、前記の混合ガスと溶
    液とを反対方向送流モードで通過させて浸透処理できる
    第2の非触媒固定ベッド部を備えることを特徴とする、
    請求項8記載の酸洗処理装置。
  11. 【請求項11】 前記の手段は、前記の酸洗溶液と前記
    の混合ガスとを予め混合できるものであることを特徴と
    する、請求項8記載の酸洗処理装置。
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