JPH11959A - 補強用強化繊維シート基材 - Google Patents

補強用強化繊維シート基材

Info

Publication number
JPH11959A
JPH11959A JP15717597A JP15717597A JPH11959A JP H11959 A JPH11959 A JP H11959A JP 15717597 A JP15717597 A JP 15717597A JP 15717597 A JP15717597 A JP 15717597A JP H11959 A JPH11959 A JP H11959A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
reinforcing fiber
fiber sheet
reinforcing
sheet
reinforcement
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP15717597A
Other languages
English (en)
Inventor
Shigeji Hayashi
繁次 林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Rayon Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Rayon Co Ltd filed Critical Mitsubishi Rayon Co Ltd
Priority to JP15717597A priority Critical patent/JPH11959A/ja
Publication of JPH11959A publication Critical patent/JPH11959A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Reinforced Plastic Materials (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 コンクリート製造物の補修補強に使用される
補強用強化繊維シート基材の、取り扱い性と樹脂含浸性
を向上させ、効率よく簡単に施工でき、かつ強化繊維の
強度発現性に優れたものにする。 【解決手段】 強化繊維を一方向に引き揃えた強化繊維
束1が低融点ポリマーからなる不織布3またはメッシュ
状体によって集束、固定されて一方向配列強化繊維シー
ト5とされるとともに、この一方向配列強化繊維シート
5がシート状支持体2に接着されてなる補強用強化繊維
シート基材10を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、橋脚、橋梁、床
版、建築物の柱、梁、天井などの補修補強、特に、コン
クリート製構造物の補修補強に使用される補強用強化繊
維シート基材に関する。
【0002】
【従来の技術】橋脚、橋梁などのコンクリートからなる
既存構造物の補修補強を行う方法として、炭素繊維、ガ
ラス繊維、高強度有機繊維等の強化繊維の一方向性シー
ト材料または一方向性の織物からなる補強用強化繊維シ
ート基材に樹脂を含浸しながら貼り付け、そのまま室温
で放置してあるいは加熱して、前記樹脂を硬化させるこ
とによって行うことは広く知られている。
【0003】上記一方向性シート材料としては、シート
状支持体として主に離型処理を施した離型紙を用い、こ
の離型紙上にネット状繊維と一方向に引き揃えた強化繊
維を配置し接着剤によりこれらを一体化したものや、離
型紙上にネット状繊維を介して一方向に引き揃えた強化
繊維を配置し、少量の樹脂を含浸させることにより繊維
間を拘束して一体化したものや、あるいは離型紙上で強
化繊維を一方向に配列し樹脂を含浸させたもの、いわゆ
る一方向性プリプレグ(UDプリプレグ)などが知られ
ている。
【0004】上記一方向性の織物としては、強化繊維束
を経糸に、その他の繊維を緯糸として用いたものが知ら
れている。また、強化繊維束を経糸に、その他の繊維と
して融着性のものを緯糸として用いて、経糸と緯糸とを
融着し、形状安定化を計ったものも知られている。
【0005】上述の一方向性シート材料または一方向性
の織物からなる補強用強化繊維シート基材のコンクリー
ト面への貼り付け方法としては、通常、下地処理された
コンクリート面に予めプライマーを塗布し、プライマー
が硬化した面上にまず樹脂を下塗りし、補強用強化繊維
シート基材を貼り付け、場合によってはさらに樹脂を上
塗りし、樹脂を補強用強化繊維シート基材に含浸させた
のち、この樹脂を硬化させて補強用強化繊維シート基材
を接着させるものがある。場合によってはさらに上記補
強用強化繊維シート基材の貼り付け作業が繰り返し行わ
れる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記補強用強化繊維シ
ート基材に、一方向性シート材料を用いた場合における
コンクリートへの貼り付け作業においては、初めに、コ
ンクリートに貼り付け用樹脂を塗布し、その塗布面に離
型紙などのシート状支持体を有する一方向性シート材料
を貼り付ける。このとき、一方向性シート材料をシート
状支持体の上からローラーによって加圧して貼り付け用
樹脂に含浸させることができるので、所定の位置にきっ
ちりと一方向性シート材料を貼り付けることができる。
しかしながら、この場合には、接着剤または樹脂によっ
て、強化繊維自体を固定させているとともに、シート状
支持体も接着し固定しているので、貼り付け用樹脂の含
浸性が劣るということや、含浸作業において、空気の逃
げ道が十分確保されずボイドが発生してしまうという問
題があった。
【0007】また、一方向性シート材料の強化繊維とシ
ート状支持体、あるいはネット繊維を一体化するために
用いられる接着剤または樹脂には、通常硬化剤は含有さ
れていない。よって前記接着剤または樹脂は、一方向性
シート材料のコンクリート貼り付け時に、貼り付け用樹
脂に含有される硬化剤によって、貼り付け用樹脂ととも
に硬化される。しかしこのとき、上述の貼り付け用樹脂
の含浸性が劣ることから、貼り付け用樹脂が強化繊維内
に行き渡らず、前記接着剤または樹脂の硬化不良が起こ
りやすいために、強化繊維の性能を十分に発揮すること
ができないという問題があった。さらに、上記一方向性
シート材料の樹脂の含浸性を向上させるために、上記接
着剤または樹脂の量を調節すると、減量した場合には、
強化繊維とシート状支持体との接着性が悪くなり、貼り
付け作業中にシート状支持体が剥がれ強化繊維がばらば
らになってしまうという問題がおこり、増量した場合に
は、逆に貼り付け用樹脂の含浸性が大幅に低下してしま
い、たとえ貼り付け用樹脂を含浸できたとしても、シー
ト状支持体を剥すときに強化繊維が一緒に剥がれてしま
うという問題が発生してしまった。
【0008】一方、上記補強用強化繊維シート基材に一
方向性の織物を用いた場合におけるコンクリートへの貼
り付け作業においては、接着剤または樹脂を少量しか用
いていないので、貼り付け用樹脂の種類にほとんど制限
がなく、一方向性の織物が柔軟であるため、施工面の形
状追随性に優れ、貼り付け用樹脂の含浸性に優れるの
で、上述の問題はないが、反面僅かの力で変形しやす
く、強化繊維の長さ方向にまっすぐ貼り付けることが難
しく、補強用強化繊維シート基材にしわや強化繊維の蛇
行が生じやすいという問題があった。
【0009】本発明は前記事情に鑑みてなされたもの
で、上述のような問題点を解決し、取扱い性と樹脂含浸
性に優れ、効率よく簡単に施工でき、かつ強化繊維の強
度発現性に優れ、床版などのコンクリート構造物の補修
補強に好適に使用できる補強用強化繊維シート基材の提
供を課題とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、強化繊維を一
方向に引き揃えた強化繊維束を低融点ポリマーからなる
不織布またはメッシュ状体によって集束、固定して一方
向配列強化繊維シートとし、この一方向配列強化繊維シ
ートをシート状支持体に接着した補強用強化繊維シート
基材を提供することを前記課題の解決手段とした。ま
た、上記強化繊維としては、サイズ剤を0.1〜5.0
重量%付着し、引張強度が3GPa以上、引張弾性率が
200GPa以上である炭素繊維を用いることが望まし
く、上記低融点ポリマーからなる不織布として、目付量
が3〜20g/m2であり、50〜200℃で熱融着で
きる不織布を用いることが望ましく、上記一方向配列強
化繊維シートの強化繊維の目付量が150〜600g/
2であることが望ましく、上記シート状支持体とし
て、紙、フィルムまたは不織布を用いることが望まし
い。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。図1は、本発明の補強用強化繊維シート基材の第
1の例を示すもので、図中符号10は補強用強化繊維シ
ート基材である。この補強用強化繊維シート基材10
は、上から強化繊維束1の層、不織布3の層、シート状
支持体2の層からなり、これらが積層一体化されたもの
である。
【0012】この強化繊維束1は、強化繊維が並列にか
つシート状に一方向に引き揃えられたものである。この
強化繊維束1は、その一方の面を不織布3により接着さ
れ固定されている。不織布3は、低融点ポリマーからな
るもので、この不織布3は、一方の面を強化繊維束1
に、他方の面をシート状支持体2に、その低融点ポリマ
ーの接する部分において接着している。上記強化繊維束
1と不織布3とが接着された層を一方向配列強化繊維シ
ート5とする。シート状支持体2は、容易に引き剥すこ
とのできる離型性を有するシート状のもので、このシー
ト状支持体2は、上述のように不織布3により一方向配
列強化繊維シート5に接着されている。
【0013】上記強化繊維束1の強化繊維としては、炭
素繊維、ガラス繊維等の無機繊維、アラミド繊維等の有
機繊維のマルチフィラメント糸等が挙げられる。これら
の強化繊維は、サイズ剤を0.1〜5.0重量%付着さ
せたものが望ましい。0.1重量%未満であると、強化
繊維束1の集束性が劣って不都合となり、5.0重量%
を越えると強化繊維束1の集束が強くなりすぎて貼り付
け用の樹脂の含浸性が著しく低下してしまい不都合とな
る。上記強化繊維に付着させるサイズ剤としては、エポ
キシ樹脂、ビニルエステル樹脂、ポリエステル繊維、ア
クリル樹脂等のマトリクス樹脂が用いられるが、特に限
定されるものではなく、強化繊維束1の集束性を保持
し、施工時の貼り付け用樹脂の含浸性を阻害することな
く、その硬化を阻害しないものであればよい。
【0014】また、この強化繊維としては、引張強度が
1GPa以上であり、引張弾性率が50GPa以上の高
強度高弾性繊維のマルチフィラメントが好適に用いられ
る。より好ましくは、引張強度が3GPa以上であり、
引張弾性率が200GPa以上で、3000〜5000
0本のフィラメントで構成された高強度高弾性繊維が収
束性に優れ好適に用いられる。
【0015】上記不織布3には低融点ポリマーが用いら
れる。前記低融点ポリマーとしては、融点が50〜20
0℃のポリアミド、ポリエチレン、ポリプロピレン、ビ
ニロン、ポリエステル、アクリル樹脂等が挙げられる。
本発明に用いられる不織布3としては、これらの低融点
ポリマーだけからなる不織布、あるいはガラス繊維、炭
素繊維等の繊維の表面に前記低融点ポリマーを付着させ
た不織布が用いられる。ここでいう不織布とは、前記低
融点ポリマーが熱融着、またはバインダーにより布状に
賦形したものを示す。
【0016】この不織布3の目付量は3〜20g/m2
であることが望ましい。3g/m2未満であると取り扱
いが困難な上、強化繊維1あるいはシート状支持体2と
の接着性が不足するため不都合となり、20g/m2
越えると施工時の貼り付け用樹脂の含浸性が低下するた
め不都合となる。
【0017】上述の強化繊維束1と不織布3からなる一
方向配列強化繊維シート5の目付量としては、150〜
600g/m2の範囲にされるのが望ましい。150g
/m2未満であると、所定の補強効果を得るために施工
時の補強用強化繊維シート基材10の積層回数を増加し
なければならず、手間が増え不都合となり、600g/
2を越えると、貼り付け用樹脂の含浸性が低下し、特
にシート状の強化繊維1の片面に、不織布3が熱融着さ
れたものにおいては、不繊布3が熱融着されていない方
の面の強化繊維1がばらけやすくなり不都合となる。上
記目付量は、強化繊維1の配列間隔により調節される。
【0018】上述のシート状支持体5に接着されるシー
ト状支持体2としては、貼り付け後に剥して廃棄される
ものであるから、安価なものでしかも補強用強化繊維シ
ート基材10の形態を維持でき、貼り付け作業性に問題
のないものであればよい。この条件を満たすものとし
て、紙、樹脂フィルム、不識布等が好適に用いられる。
また、シート状支持体2と一方向配列強化繊維シート5
の接着性が強すぎて、シート状支持体2を剥しにくい場
合には、シリコン等で離型処理を施した紙やフィルム等
を用いることができる。上記シート状支持体2に用いら
れる紙としては、上質紙、クラフト紙、グラシン紙、パ
ーチメント紙、スーパーカレンダード・クラフト紙等が
挙げられ、耐熱温度が100℃以上のものが用いられ
る。これらの紙の厚さは、張り付け作業時に破れない程
度のものであればよく、10〜150μmのものが好ま
しい。
【0019】本発明の補強用強化繊維シート基材10
は、上述の強化繊維束1と不織布3とシート状支持体2
を接着して一体化することによって製造する。この製造
方法には、いくつか考えられるが、例えば、まずシート
状支持体2を2枚用い、第1のシート状支持体2の上に
強化繊維束1を配置し、その上に不織布3を配置し、そ
の上に第2のシート状支持体2を配置したものを、プレ
ス機によって加熱加圧して低融点ポリマーからなる不織
布3の熱融着によって各層を接着させて一体化させたの
ち、第1のシート状支持体2を引き剥して補強用強化繊
維シート基材10を得る方法などが挙げられる。
【0020】このとき、予めシート状支持体2上に低融
点ポリマーからなる不織布3を担持させたものを用いて
もよい。このものを用いる場合の製造方法としては、例
えば、シート状支持体2に不織布3を担持させたもの2
枚を、シート状支持体2の面が外側になるようにあわせ
て、その間に強化繊維束1を挟んだものを、上述のよう
にプレス機にかけて加熱加圧して一体化させ、どちらか
一方のシート状支持体2を引き剥すことによって補強用
強化繊維シート基材10を得る方法などが挙げられる。
このとき図1に示された補強用強化繊維シート基材10
は、その片面が不織布3に接しているが、強化繊維束1
の両面が不織布3によって覆われていても構わない。
【0021】上記熱融着の条件(温度、圧力等)は、不
織布3の材質、形態、目付、シート状の強化繊維の目付
量などにより、適宜定められる。また、不織布3を、強
化繊維束1に過度に融着圧着して強化繊維束1の表面に
緻密な層を形成することは、施工時の貼り付け用樹脂の
含浸性、また含浸時の空気の通り道の確保の観点からみ
ると好ましくないので、その融着の程度は、適度に調節
されることが望ましい。
【0022】図2は、本発明の補強用強化繊維シート基
材の第2の例を示したものである。図中符号20は、補
強用強化繊維シート基材を示す。この補強用強化繊維シ
ート基材20が、図1の補強用強化繊維シート基材10
と違うところは、不織布3の代わりに、メッシュ状体4
を用いたことである。そのほかの部分は、図1と同じも
のが用いられ、また製造方法も同様である。上記メッシ
ュ状体4には不織布3と同様の低融点ポリマーが用いら
れる。前記低融点ポリマーとしては、ポリアミド、ポリ
エチレン、ポリプロピレン、ビニロン、ポリエステル繊
維、アクリル樹脂等が挙げられる。このメッシュ状体4
としては、前記低融点ポリマーだけからなるもの、ガラ
ス繊維等の繊維の表面に前記低融点ポリマーを付着させ
たもの、あるいはガラス繊維等の繊維と低融点ポリマー
糸との交絡糸などが用いられる。
【0023】ここでのメッシュ状体4とは、目の粗い織
物、組布を示す。メッシュ状体4の糸の目間隔として
は、2〜20mmのものが好ましい。2mm未満である
と施工時の貼り付け用樹脂の含浸性が低下してしまい不
都合となり、20mmを越えると強化繊維束1およびシ
ート状支持体2との接着性が十分でなく不都合となる。
また、メッシュ状体4の目付量としては、5〜50g/
2であることが望ましい。5g/m2未満であると強化
繊維束1およびシート状支持体2との接着性が十分でな
く不都合となり、50g/m2を越えると施工時の貼り
付け用樹脂の含浸性が低下してしまい不都合となる。
【0024】このように上述の補強用強化繊維シート基
材10、20によれば、強化繊維1とシート状支持体2
が低融点ポリマーからなる不識布3またはメッシュ状体
4によって一方向配列強化繊維シート5、6に接着して
いるものであり、従来のように、接着剤または硬化剤を
含有しない樹脂によって一体化しているものではないの
で、シート状支持体2が接着された状態で貼り付け用樹
脂を塗布しても、貼り付け用樹脂が容易に補強用強化繊
維シート基材10、20に含浸され、かつ空気の通り道
も確保されているので、ボイドや樹脂の含浸不良箇所が
極めて少ない成型体を得ることができる。また、樹脂の
硬化後に補強用強化繊維シート基材10または20を貼
り付け後に、シート状支持体2を容易に引き剥すことが
できる。
【0025】
【実施例】以下、本発明を実施例を示して詳しく説明す
る。 (実施例1)強化繊維1として、エポキシ樹脂系のサイ
ズ剤を2重量%付着し、フィラメント数が12000本
であり、引張弾性率が236GPaである炭素繊維(パ
イロフィル TR30S 三菱レイヨン(株)製)を用
い、シート状支持体2として、離型紙(品番:WBF
リンテック株式会社製)を用い、不識布3として、目付
量が5g/m2の低融点ポリアミドを用いて、以下のよ
うにして補強用強化繊維シート基材10を作製した。
【0026】離型紙を2枚用い、その一方の離型紙a上
に、上記炭素繊維を幅30cmにわたって4mm間隔で
一方向に引き揃えシート状とし、もう一方の離型紙b上
に低融点ポリアミドを担持させたものを作製し、前記離
型紙aの炭素繊維側と、離型紙bのポリアミド側とを重
ね合わせた。このものを、ヒュージングプレス機を用い
て、温度120℃において、30秒間、圧力1kg/c
2にてプレスして、ポリアミドを熱融着させ、炭素繊
維と離型紙a、bを一体化させたのち、離型紙aを取り
除いて、実施例1の補強用強化繊維シート基材Aを得
た。このときの炭素繊維の目付量は205g/m2であ
った。
【0027】上記実施例1の補強用強化繊維シート基材
Aについて、貼り付け作業時の取り扱い性、貼り付け用
樹脂の含浸性を観察して評価し、また強化繊維の強度発
現性について評価した。貼り付け作業時の取り扱い性に
ついては、貼り付け用樹脂として常温硬化型のエポキシ
樹脂を用い、補強用強化繊維シート基材Aをスレート板
に貼り付け、天井面、道路床版を想定した上向きの貼り
付けを実施し、その状態を観察して評価した。
【0028】その結果、補強用強化繊維シート基材A
は、形状安定性が良好で、貼り付け作業時における取り
扱いも容易であった。このため樹脂を下塗りしたスレー
ト板の所定の位置に補強用強化繊維シート基材Aの炭素
繊維側を下塗り面に容易に貼り合わせることができ、ま
た離型紙b側から、ゴムローラーで強く押しつけ強制的
にエポキシ樹脂を含浸させたが、炭素繊維の蛇行乱れも
少なく、エポキシ樹脂の炭素繊維の含浸性は良好であ
り、樹脂の垂れ落ちも少なかった。そして、補強用強化
繊維シート基材Aから、離型紙bを容易に剥すことがで
きた。
【0029】上記含浸性および強化繊維の強度発現性に
ついては、補強用強化繊維シート基材Aを用いた硬化板
を作製して調べた。上記硬化板は、PETフィルムの上
に上記エポキシ樹脂を塗布したものに、補強用強化繊維
シート基材Aを貼り付け、離型紙b側からゴムローラー
をかけて前記エポキシ樹脂を含浸させたのち離型紙bを
剥し、さらにエポキシ樹脂を上塗りしたものを、PET
フィルムで挟み込んだ。そして、このPETフィルム上
にゴムローラーをかけて、十分にエポキシ樹脂を補強用
強化繊維シート基材Aに含浸させた後、一週間室温で放
置して、Vf=約20%の硬化板を得た。
【0030】含浸性については、この補強用強化繊維シ
ート基材Aの硬化板の断面を顕微鏡で観察することによ
り、エポキシ樹脂の炭素繊維の含浸性を評価した。その
結果、この硬化板は、極めてボイドが少なく、エポキシ
樹脂が硬化板全体に良好に含浸されていることがわかっ
た。また、強化繊維の強度発現性については、この硬化
板から、引張試験片を切り出し、JIS−K7073に
準拠して引張試験を実施して、引張強度、引張弾性率を
測定して評価した。その結果は、下記に示す通りとな
り、補強用強化繊維シート基材Aが、硬化後もその強化
繊維の強度を維持し、高い引張強度と引張弾性率を示す
ものであることがわかった。 引張強度 401.8kg/mm2 引張弾性率 23.6ton/mm2
【0031】(実施例2)実施例1と同様の炭素繊維と
離型紙bにより担持されたポリアミド不織布を用い、離
型紙b2枚を不織布側が向かい合うようにして配置し、
その間に炭素繊維を4mm間隔で一方向に引き揃えて挟
み込み、このものを、ヒュージングプレス機を用いて、
温度120℃において、30秒間、圧力1kg/cm2
にてプレスして、ポリアミドを熱融着させ、炭素繊維と
離型紙bを一体化させたのち、一方の離型紙bを取り除
いて、実施例2の補強用強化繊維シート基材Bを得た。
このときの炭素繊維の目付量は205g/m2であっ
た。
【0032】こうして得られた補強用強化繊維シート基
材Bについて、実施例1と同様の方法で、貼り付け時の
取り扱い性、貼り付け用樹脂の含浸性を観察して評価
し、また強化繊維の強度発現性について、引張強度、引
張弾性率を測定した。その結果、補強用強化繊維シート
基材Bは、形状安定性が良好で、貼り付け作業時におけ
る取り扱いも容易であった。このため樹脂を下塗りした
スレート板の所定の位置に補強用強化繊維シート基材B
の炭素繊維側を下塗り面に容易に貼り合わせることがで
き、また離型紙b側から、ゴムローラーで強く押しつけ
強制的にエポキシ樹脂を含浸させたが、炭素繊維の蛇行
乱れも少なく、エポキシ樹脂の炭素繊維の含浸性は良好
であり、樹脂の垂れ落ちも少なかった。そして、補強用
強化繊維シート基材Bから、離型紙bを容易に剥すこと
ができた。
【0033】また、含浸性についても、補強用強化繊維
シート基材Bの硬化板は、極めてボイドが少なく、エポ
キシ樹脂が硬化板全体に良好に含浸されていることがわ
かった。引張強度、引張弾性率についても、下記に示す
とおりとなり、補強用強化繊維シート基材Bが、硬化後
も強化繊維の強度を維持し、高い引張強度と引張弾性率
を示すものであることがわかった。 引張強度 403.8kg/mm2 引張弾性率 23.8ton/mm2
【0034】(実施例3)メッシュ状体4として、低融
点ポリアミド粉末(JP901 ヘンケル白水社製)を
5g/m2で塗布したガラスメッシュ状体(目付量15
g/m2)を用い、このガラスメッシュ状体2枚を離型
紙cで挟み、ヒュージングプレス機を用いて、温度12
0℃において、30秒間、圧力1kg/cm2にて加熱
加圧して、一方の離型紙を剥すことにより離型紙cに担
持されたガラス表面にポリアミド樹脂が付着したメッシ
ュ状体を得た。実施例1の離型紙bに担持されたポリア
ミド不織布の代わりに、上記メッシュ状体を用いて、実
施例1の補強用強化繊維シート基材Aと同様にして、補
強用強化繊維シート基材Cを得た。
【0035】こうして得られた補強用強化繊維シート基
材Cについて、実施例1と同様の方法で、貼り付け時の
取り扱い性、貼り付け用樹脂の含浸性を観察して評価
し、また強化繊維の発現性について、引張強度、引張弾
性率を測定した。その結果、補強用強化繊維シート基材
Cは、形状安定性が良好で、貼り付け作業時における取
り扱いも容易であった。このため樹脂を下塗りしたスレ
ート板の所定の位置に補強用強化繊維シート基材Cの炭
素繊維側を下塗り面に容易に貼り合わせることができ、
また離型紙c側から、ゴムローラーで強く押しつけ強制
的にエポキシ樹脂を含浸させたが、炭素繊維の蛇行乱れ
も少なく、エポキシ樹脂の炭素繊維の含浸性は良好であ
り、樹脂の垂れ落ちも少なかった。そして、補強用強化
繊維シート基材Cから、離型紙cを容易に剥すことがで
きた。
【0036】また、含浸性についても、補強用強化繊維
シート基材Cの硬化板は、極めてボイドが少なく、エポ
キシ樹脂が硬化板全体に良好に含浸されていることがわ
かった。引張強度、引張弾性率についても、下記に示す
とおりとなり、補強用強化繊維シート基材Bが、その強
化繊維の強度を維持し、高い引張強度と引張弾性率を示
すものであることがわかった。 引張強度 399.7kg/mm2 引張弾性率 23.0ton/mm2
【0037】(比較例)実施例1の離型紙bに担持され
たポリアミド不織布の代わりに、離型紙上にエポキシ樹
脂を10g/m2塗布した樹脂フィルムを用いて、70
℃に加熱しながらローラー間で、炭素繊維と樹脂フィル
ムを密着させてエポキシ樹脂を含浸させることにより、
比較例の補強用強化繊維シート基材Dを得た。この補強
用強化繊維シート基材Dについて、実施例1と同様にし
て、貼り付け作業時の取り扱い性について、観察し、評
価した。その結果、補強用強化繊維シート基材Dとスレ
ート板の間に空気が入り込み、それがなかなか抜けきら
ず、スレート板への貼り付けがうまくいかなかった。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように本発明の補強用強化
繊維シート基材においては、強化繊維を一方向に引き揃
えたシート状の強化繊維束が低融点ポリマーからなる不
織布またはメッシュ状体によって集束、固定されて一方
向配列強化繊維シートとされるとともに、この一方向配
列強化繊維シートがシート状支持体に接着されてなるも
のであるので、形状安定性に優れ、施工時の貼り付け用
樹脂の含浸時に、強化繊維の配向を乱すなく配置するこ
とができ、さらにその貼り付け用樹脂の含浸性が優れる
ものであるので、強化繊維に貼り付け用樹脂を均一に容
易に含浸することができる。また、シート状支持体を容
易に引き剥すこともできる。したがって、効率よく簡単
に施工することができ、かつ強化繊維の強度発現性に優
れたものであるので、床版などのコンクリート構造物の
補修補強に好適に使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の補強用強化繊維シート基材の第1の
例を示す概略構成図である。
【図2】 本発明の補強用強化繊維シート基材の第2の
例を示す概略構成図である。
【符号の説明】
1…強化繊維束、 2…シート状支持体、 3…不敷
布、 4…メッシュ状体 5…一方向配列強化繊維シート、 6…一方向配列強
化繊維シート 10…補強用強化繊維シート基材、 20…補強用強化
繊維シート基材

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 強化繊維を一方向に引き揃えた強化繊維
    束が低融点ポリマーからなる不織布またはメッシュ状体
    によって集束、固定されて一方向配列強化繊維シートと
    されるとともに、この一方向配列強化繊維シートがシー
    ト状支持体に接着されてなる補強用強化繊維シート基
    材。
  2. 【請求項2】 上記強化繊維として、サイズ剤を0.1
    〜5.0重量%付着し、引張強度が3GPa以上、引張
    弾性率が200GPa以上である炭素繊維を用いること
    を特徴とする請求項1記載の補強用強化繊維シート基
    材。
  3. 【請求項3】 上記低融点ポリマーからなる不織布とし
    て、目付量が3〜20g/m2で、50〜200℃で熱
    融着できる不織布を用いることを特徴とする請求項1ま
    たは2記載の補強用強化繊維シート基材。
  4. 【請求項4】 上記一方向配列強化繊維シートの強化繊
    維の目付量が150〜600g/m2であることを特徴
    とする請求項1、2または3のいずれかに記載の補強用
    強化繊維シート基材。
  5. 【請求項5】 上記シート状支持体として、紙、フィル
    ムまたは不繊布を用いることを特徴とする請求項1、
    2、3または4のいずれかに記載の補強用強化繊維シー
    ト基材。
JP15717597A 1997-06-13 1997-06-13 補強用強化繊維シート基材 Pending JPH11959A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15717597A JPH11959A (ja) 1997-06-13 1997-06-13 補強用強化繊維シート基材

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15717597A JPH11959A (ja) 1997-06-13 1997-06-13 補強用強化繊維シート基材

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11959A true JPH11959A (ja) 1999-01-06

Family

ID=15643838

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP15717597A Pending JPH11959A (ja) 1997-06-13 1997-06-13 補強用強化繊維シート基材

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11959A (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2000053736A1 (fr) * 1999-03-05 2000-09-14 Mitsubishi Rayon Co., Ltd. Supports comportant une substance biologique
JP2004197325A (ja) * 2002-12-16 2004-07-15 Nippon Steel Composite Co Ltd 繊維強化シート
JP4491968B2 (ja) * 1999-03-23 2010-06-30 東レ株式会社 複合炭素繊維基材、プリフォームおよび炭素繊維強化プラスチックの製造方法
JP2013019146A (ja) * 2011-07-08 2013-01-31 Kurabo Ind Ltd コンクリート剥落防止シート及びこれを用いたコンクリート剥落防止工法
JP2013220609A (ja) * 2012-04-17 2013-10-28 Nippon Steel & Sumikin Materials Co Ltd 繊維強化プラスチック構造物成型方法、VaRTM用強化繊維シート及び繊維強化プラスチック構造物
WO2014171481A1 (ja) * 2013-04-19 2014-10-23 東レ株式会社 強化繊維シートの製造方法
WO2017163605A1 (ja) 2016-03-25 2017-09-28 倉敷紡績株式会社 補強用炭素繊維シート
US10328660B2 (en) * 2014-03-13 2019-06-25 Aisin Takaoka Co., Ltd. Composite structure and manufacturing method thereof

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9080285B2 (en) 1999-03-05 2015-07-14 Mitsubishi Rayon Co., Ltd. Carriers having biological substance
US7122378B1 (en) 1999-03-05 2006-10-17 Mitsubishi Rayon Co., Ltd. Carriers having biological substance
WO2000053736A1 (fr) * 1999-03-05 2000-09-14 Mitsubishi Rayon Co., Ltd. Supports comportant une substance biologique
JP4491968B2 (ja) * 1999-03-23 2010-06-30 東レ株式会社 複合炭素繊維基材、プリフォームおよび炭素繊維強化プラスチックの製造方法
JP2010155460A (ja) * 1999-03-23 2010-07-15 Toray Ind Inc 複合炭素繊維基材、プリフォームおよび炭素繊維強化プラスチックの製造方法
JP2004197325A (ja) * 2002-12-16 2004-07-15 Nippon Steel Composite Co Ltd 繊維強化シート
JP2013019146A (ja) * 2011-07-08 2013-01-31 Kurabo Ind Ltd コンクリート剥落防止シート及びこれを用いたコンクリート剥落防止工法
JP2013220609A (ja) * 2012-04-17 2013-10-28 Nippon Steel & Sumikin Materials Co Ltd 繊維強化プラスチック構造物成型方法、VaRTM用強化繊維シート及び繊維強化プラスチック構造物
WO2014171481A1 (ja) * 2013-04-19 2014-10-23 東レ株式会社 強化繊維シートの製造方法
CN105121519A (zh) * 2013-04-19 2015-12-02 东丽株式会社 增强纤维片材的制造方法
JPWO2014171481A1 (ja) * 2013-04-19 2017-02-23 東レ株式会社 強化繊維シートの製造方法
US10328660B2 (en) * 2014-03-13 2019-06-25 Aisin Takaoka Co., Ltd. Composite structure and manufacturing method thereof
WO2017163605A1 (ja) 2016-03-25 2017-09-28 倉敷紡績株式会社 補強用炭素繊維シート

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2960038B2 (ja) 建築構造物補強用の一方向繊維シート及びその製造方法
US5635263A (en) Reinforcing fiber sheet and concrete structure using same
JP2011208352A (ja) 構造物の補強方法
JPH11959A (ja) 補強用強化繊維シート基材
ITMI982195A1 (it) Tessuto atto all'applicazione come rinforzo di opere edili
US9994981B2 (en) Reinforcement system
JP3776384B2 (ja) コンクリート構造物の補修・補強方法
JPH11320729A (ja) 一方向性強化繊維複合基材
JP5324788B2 (ja) 繊維強化プラスチック、その製造方法、およびその製造キット
JP2819333B2 (ja) 構築物の補強方法
JP2947504B2 (ja) 補強用織物基材
JP3099656B2 (ja) 一方向性強化繊維複合基材及びその製造方法
JP4078726B2 (ja) 多層強化繊維シートおよび構造物の補修・補強方法
CN105899727B (zh) 纺织品及其用途、用于生产这种纺织品的方法以及用于回收该产品的方法
JP2000220302A (ja) 構造物の補修・補強方法
JP7153995B1 (ja) 塗布剤の塗布方法、繊維シート、及び繊維シートの施工方法
JP2003129366A (ja) ネット状基布およびその製造方法
EP0598591A2 (en) Fibre-reinforced sheet for reinforcement
JP3174358B2 (ja) 一方向配列強化繊維シート及び構築物の補強方法
JPH03222734A (ja) 一方向配列強化繊維シート及びその製造方法
JP3311847B2 (ja) 構築物補強用強化繊維シート
JP2851680B2 (ja) 構築物の補強方法
JPH1177868A (ja) 強化繊維材
JP2002106176A (ja) コンクリート補強・補修用一方向強化繊維シート
JPWO1999004967A1 (ja) 一方向性強化繊維複合基材

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Effective date: 20040601

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20051028

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20051115

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060116

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060131

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20060530