JPH1196550A - 磁気記録媒体の製造方法 - Google Patents
磁気記録媒体の製造方法Info
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- JPH1196550A JPH1196550A JP26213397A JP26213397A JPH1196550A JP H1196550 A JPH1196550 A JP H1196550A JP 26213397 A JP26213397 A JP 26213397A JP 26213397 A JP26213397 A JP 26213397A JP H1196550 A JPH1196550 A JP H1196550A
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- Japan
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- magnetic
- paint
- coating
- magnetic layer
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- Manufacturing Of Magnetic Record Carriers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 塗布性が良好で厚みムラが少なく電磁変換特
性に優れRFエンベロープの形状に優れた磁気記録媒体
を製造する磁気記録媒体の製造方法を提供する。 【解決手段】 本発明に係る磁気記録媒体の製造方法
は、磁性層3に隣接する非磁性層2を形成する非磁性塗
料の、歪み制御式粘弾性測定器を用いて測定した、歪み
1%、角振動数100rad/秒における損失弾性率
G”及び損失正接tan(δ)が、 損失弾性率:10(Pa)≦G”≦100(Pa) 損失正接:tan(δ)≧0.4 なる関係を有するものである。
性に優れRFエンベロープの形状に優れた磁気記録媒体
を製造する磁気記録媒体の製造方法を提供する。 【解決手段】 本発明に係る磁気記録媒体の製造方法
は、磁性層3に隣接する非磁性層2を形成する非磁性塗
料の、歪み制御式粘弾性測定器を用いて測定した、歪み
1%、角振動数100rad/秒における損失弾性率
G”及び損失正接tan(δ)が、 損失弾性率:10(Pa)≦G”≦100(Pa) 損失正接:tan(δ)≧0.4 なる関係を有するものである。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は磁気テープ、磁気デ
ィスク等の磁気記録媒体の製造方法に関し、特に重層塗
布方式(ウェット・オン・ウェット塗布方式)により製
造する磁気記録媒体の製造方法に関する。
ィスク等の磁気記録媒体の製造方法に関し、特に重層塗
布方式(ウェット・オン・ウェット塗布方式)により製
造する磁気記録媒体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ビデオテープ、オーディオテー
プ、磁気ディスク等としては、強磁性酸化鉄、Co変成
酸化鉄、CrO2、強磁性合金粉末等の強磁性粉末を結
合剤中に分散させることで調製された磁性塗料を、非磁
性支持体上に塗布することで磁性層が形成される、いわ
ゆる塗布型の磁気記録媒体が広く用いられている。
プ、磁気ディスク等としては、強磁性酸化鉄、Co変成
酸化鉄、CrO2、強磁性合金粉末等の強磁性粉末を結
合剤中に分散させることで調製された磁性塗料を、非磁
性支持体上に塗布することで磁性層が形成される、いわ
ゆる塗布型の磁気記録媒体が広く用いられている。
【0003】近年、磁気記録の分野においては、記録の
高密度化、短波長化が進行しており、上記塗布型の磁気
記録媒体においても、そのような記録の高密度化、短波
長化に対応する特性を有することが求められるようにな
っている。
高密度化、短波長化が進行しており、上記塗布型の磁気
記録媒体においても、そのような記録の高密度化、短波
長化に対応する特性を有することが求められるようにな
っている。
【0004】このような塗布型の磁気記録媒体におい
て、高密度記録領域での電磁変換特性を改善する手法と
しては、磁性層の薄層化が挙げられる。磁性層を薄層化
すると、記録時の自己減磁損失や再生時の厚み損失が減
少し、電磁変換特性が効果的に改善されることになる。
て、高密度記録領域での電磁変換特性を改善する手法と
しては、磁性層の薄層化が挙げられる。磁性層を薄層化
すると、記録時の自己減磁損失や再生時の厚み損失が減
少し、電磁変換特性が効果的に改善されることになる。
【0005】しかしながら、この場合、磁性層の厚さを
例えば2μm以下に薄くすると、非磁性支持体の表面形
状が磁性層の表面に浮き出し易くなり、磁性層の表面が
粗れた状態になる。そうなると、スペーシングロスによ
って電磁変換特性が悪化したり、ドロップアウトが多発
するようになる。
例えば2μm以下に薄くすると、非磁性支持体の表面形
状が磁性層の表面に浮き出し易くなり、磁性層の表面が
粗れた状態になる。そうなると、スペーシングロスによ
って電磁変換特性が悪化したり、ドロップアウトが多発
するようになる。
【0006】そこで、塗布型の磁気記録媒体では、磁性
層と非磁性支持体の間に比較的厚さの厚い下層非磁性層
を介在させ、これによって非磁性支持体の表面形状が磁
性層表面に現れ難くした、重層塗布型構成が提案されて
いる。この重層塗布型の磁気記録媒体では、厚さの薄い
磁性層がある程度平滑な表面で形成できるので、短波長
領域において優れた電磁変換特性が得られることにな
る。
層と非磁性支持体の間に比較的厚さの厚い下層非磁性層
を介在させ、これによって非磁性支持体の表面形状が磁
性層表面に現れ難くした、重層塗布型構成が提案されて
いる。この重層塗布型の磁気記録媒体では、厚さの薄い
磁性層がある程度平滑な表面で形成できるので、短波長
領域において優れた電磁変換特性が得られることにな
る。
【0007】
【本発明が解決しようとする課題】ところで、この重層
塗布型の磁気記録媒体を製造する際には、非磁性支持体
上に如何に均一に下層非磁性層及び磁性層を塗設するか
が、極めて重要な技術課題となっている。このような課
題に対して、例えば特開昭63−88080号公報で
は、下層非磁性層及び上層磁性層が互いに湿潤状態で重
層塗布される、いわゆるウェット・オン・ウェット重層
塗布方式が提案されている。
塗布型の磁気記録媒体を製造する際には、非磁性支持体
上に如何に均一に下層非磁性層及び磁性層を塗設するか
が、極めて重要な技術課題となっている。このような課
題に対して、例えば特開昭63−88080号公報で
は、下層非磁性層及び上層磁性層が互いに湿潤状態で重
層塗布される、いわゆるウェット・オン・ウェット重層
塗布方式が提案されている。
【0008】しかしながら、このウェット・オン・ウェ
ット重層塗布方式は、原理的には優れているものの、実
際の塗布に際しては解決すべきさまざまな諸問題を有し
ている。このため、例えば、特開平1−184072号
公報、特開平1−210072号公報、特開平1−28
8364号公報、特開平2−35959号公報、特開平
2−265672号公報、特開平2−251265号公
報に改善案が提出されているが、これら公報に記載され
ているような塗布装置の改善案では、一定の成果はあっ
ても十分に均一な塗布を可能にすることは困難である。
特に非磁性支持体を連続的に高速で走行させる必要のあ
る塗布システムにおいては、非磁性支持体の走行時に発
生する張力変動が塗布の不均一性に与える影響は無視で
きない。すなわち、非磁性支持体に張力変動があると、
塗布厚みが非磁性支持体の走行方向に沿って周期的に変
動して帯状の厚みムラが生じ、出力変動など電磁変換特
性に致命的な悪影響を与える。このような非磁性支持体
の張力変動は、非磁性支持体の厚みが厚い場合に特に著
しく、したがって磁気ディスク等の製造時には重大な問
題となる。しかしながら、このような非磁性支持体の張
力変動を押さえるためには、一般に高度な制御システム
が必要となり、その設備にかかる費用は高額なものとな
る。しかも、そのような高度な制御システムをもってし
ても、非磁性支持体の張力変動を完全に無くすことは困
難である。このように従来技術ではウェット・オン・ウ
ェット重層塗布を安定に行うことは極めて難しい課題で
あった。
ット重層塗布方式は、原理的には優れているものの、実
際の塗布に際しては解決すべきさまざまな諸問題を有し
ている。このため、例えば、特開平1−184072号
公報、特開平1−210072号公報、特開平1−28
8364号公報、特開平2−35959号公報、特開平
2−265672号公報、特開平2−251265号公
報に改善案が提出されているが、これら公報に記載され
ているような塗布装置の改善案では、一定の成果はあっ
ても十分に均一な塗布を可能にすることは困難である。
特に非磁性支持体を連続的に高速で走行させる必要のあ
る塗布システムにおいては、非磁性支持体の走行時に発
生する張力変動が塗布の不均一性に与える影響は無視で
きない。すなわち、非磁性支持体に張力変動があると、
塗布厚みが非磁性支持体の走行方向に沿って周期的に変
動して帯状の厚みムラが生じ、出力変動など電磁変換特
性に致命的な悪影響を与える。このような非磁性支持体
の張力変動は、非磁性支持体の厚みが厚い場合に特に著
しく、したがって磁気ディスク等の製造時には重大な問
題となる。しかしながら、このような非磁性支持体の張
力変動を押さえるためには、一般に高度な制御システム
が必要となり、その設備にかかる費用は高額なものとな
る。しかも、そのような高度な制御システムをもってし
ても、非磁性支持体の張力変動を完全に無くすことは困
難である。このように従来技術ではウェット・オン・ウ
ェット重層塗布を安定に行うことは極めて難しい課題で
あった。
【0009】本発明はこのような従来の実情に鑑みて提
案されたものであり、塗布性が良好で厚みムラが少な
く、電磁変換特性に優れ、RFエンベロープの形状に優
れた磁気記録媒体を製造できる磁気記録媒体の製造方法
を提供することを目的とする。
案されたものであり、塗布性が良好で厚みムラが少な
く、電磁変換特性に優れ、RFエンベロープの形状に優
れた磁気記録媒体を製造できる磁気記録媒体の製造方法
を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに本発明者らが鋭意検討を重ねた結果、上層用磁性塗
料とともに重層塗布される非磁性塗料のオシレーション
特性が、非磁性支持体の張力変動を吸収するダンピング
効果をもたらすものとして重要であるとの知見を得るに
至った。
めに本発明者らが鋭意検討を重ねた結果、上層用磁性塗
料とともに重層塗布される非磁性塗料のオシレーション
特性が、非磁性支持体の張力変動を吸収するダンピング
効果をもたらすものとして重要であるとの知見を得るに
至った。
【0011】本発明に係る磁気記録媒体の製造方法は、
このような知見に基づいて完成されたものであって、非
磁性支持体上に、非磁性粉末及び結合剤を溶剤とともに
分散させることで調製された非磁性塗料を塗布して、少
なくとも1層以上の非磁性層を形成し、湿潤状態の非磁
性層上に、強磁性粉末及び結合剤を溶剤とともに分散さ
せることで調製された磁性塗料を塗布して磁性層を形成
するに際して、上記磁性層に隣接する非磁性層を形成す
る非磁性塗料の、歪み制御式粘弾性測定器を用いて測定
した、歪み1%、角振動数100rad/秒における損
失弾性率G”及び損失正接tan(δ)が、 損失弾性率:10(Pa)≦G”≦100(Pa) 損失正接:tan(δ)≧0.4 なる関係を有するものである。
このような知見に基づいて完成されたものであって、非
磁性支持体上に、非磁性粉末及び結合剤を溶剤とともに
分散させることで調製された非磁性塗料を塗布して、少
なくとも1層以上の非磁性層を形成し、湿潤状態の非磁
性層上に、強磁性粉末及び結合剤を溶剤とともに分散さ
せることで調製された磁性塗料を塗布して磁性層を形成
するに際して、上記磁性層に隣接する非磁性層を形成す
る非磁性塗料の、歪み制御式粘弾性測定器を用いて測定
した、歪み1%、角振動数100rad/秒における損
失弾性率G”及び損失正接tan(δ)が、 損失弾性率:10(Pa)≦G”≦100(Pa) 損失正接:tan(δ)≧0.4 なる関係を有するものである。
【0012】以上のように構成された本発明に係る磁気
記録媒体の製造方法では、非磁性塗料のオシレーション
特性が上述のように規定されているため、非磁性塗料が
非磁性支持体の張力変動を吸収するダンピング効果を有
することになる。したがって、この手法では、非磁性支
持体が張力変動を起こした場合でも、非磁性塗料がこの
張力変動を吸収する。すなわち、この張力変動は、その
エネルギが非磁性塗料を通過する際に熱エネルギーとし
て散逸する。このため、非磁性塗料の表面は、張力変動
の影響を受けず平滑になる。この手法では、磁性塗料を
湿潤状態の非磁性層上に塗布しているため、磁性塗料
は、非磁性支持体の張力変動の影響を受けずに塗布され
ることとなる。したがって、この手法では、良好な平面
性を有する磁性層を形成することができる。
記録媒体の製造方法では、非磁性塗料のオシレーション
特性が上述のように規定されているため、非磁性塗料が
非磁性支持体の張力変動を吸収するダンピング効果を有
することになる。したがって、この手法では、非磁性支
持体が張力変動を起こした場合でも、非磁性塗料がこの
張力変動を吸収する。すなわち、この張力変動は、その
エネルギが非磁性塗料を通過する際に熱エネルギーとし
て散逸する。このため、非磁性塗料の表面は、張力変動
の影響を受けず平滑になる。この手法では、磁性塗料を
湿潤状態の非磁性層上に塗布しているため、磁性塗料
は、非磁性支持体の張力変動の影響を受けずに塗布され
ることとなる。したがって、この手法では、良好な平面
性を有する磁性層を形成することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る磁気記録媒体
の製造方法の具体的な実施の形態について説明する。
の製造方法の具体的な実施の形態について説明する。
【0014】この手法は、図1に示すように、非磁性支
持体1上に下層非磁性層2と磁性層3とが順次形成され
てなる磁気記録媒体を製造するものである。この磁気記
録媒体を製造するには、連続走行する非磁性支持体1上
に、非磁性粉末及び結合剤を溶剤とともに分散させるこ
とで調製された非磁性塗料を塗布することで非磁性塗膜
を形成し、この非磁性塗膜上に、磁性粉末及び結合剤を
溶剤とともに分散させることで調製された磁性塗料を順
次塗布することで磁性塗膜を形成する。
持体1上に下層非磁性層2と磁性層3とが順次形成され
てなる磁気記録媒体を製造するものである。この磁気記
録媒体を製造するには、連続走行する非磁性支持体1上
に、非磁性粉末及び結合剤を溶剤とともに分散させるこ
とで調製された非磁性塗料を塗布することで非磁性塗膜
を形成し、この非磁性塗膜上に、磁性粉末及び結合剤を
溶剤とともに分散させることで調製された磁性塗料を順
次塗布することで磁性塗膜を形成する。
【0015】そして、このように形成した非磁性塗膜及
び磁性塗膜に、乾燥や平坦化処理等を施すことによっ
て、非磁性支持体1上に下層非磁性層2及び磁性層3を
形成する。
び磁性塗膜に、乾燥や平坦化処理等を施すことによっ
て、非磁性支持体1上に下層非磁性層2及び磁性層3を
形成する。
【0016】先ず、非磁性塗料について説明する。この
非磁性塗料は、非磁性粉末及び結合剤等を溶剤中に分散
させることで調製される。
非磁性塗料は、非磁性粉末及び結合剤等を溶剤中に分散
させることで調製される。
【0017】非磁性粉末としては、カーボンブラック、
グラファイト、TiO2、硫酸バリウム、ZnS、Mg
CO3、CaCO3、ZnO、CaO、二硫化タングステ
ン、二硫化モリブデン、窒化硼素、MgO、SnO2、
SiO2、Cr2O3、α−Al2O3、α−Fe2O3、α
−FeOOH、SiC、酸化セリウム、コランダム、人
造ダイヤモンド、α−酸化鉄、ざくろ石、ガーネット、
珪石、窒化珪素、炭化珪素、炭化モリブデン、炭化硼
素、炭化タングステン、チタンカーバイド、珪藻土、ド
ロマイト等を挙げることができる。このうち、非磁性粉
末としては、特に、カーボンブラック、TiO2、α−
Fe2O3、α−FeOOH等の無機粉末が好ましく、な
かでもα−Fe2O3が最も好ましい。また、これら非磁
性粉末は、表面処理されていても良い。
グラファイト、TiO2、硫酸バリウム、ZnS、Mg
CO3、CaCO3、ZnO、CaO、二硫化タングステ
ン、二硫化モリブデン、窒化硼素、MgO、SnO2、
SiO2、Cr2O3、α−Al2O3、α−Fe2O3、α
−FeOOH、SiC、酸化セリウム、コランダム、人
造ダイヤモンド、α−酸化鉄、ざくろ石、ガーネット、
珪石、窒化珪素、炭化珪素、炭化モリブデン、炭化硼
素、炭化タングステン、チタンカーバイド、珪藻土、ド
ロマイト等を挙げることができる。このうち、非磁性粉
末としては、特に、カーボンブラック、TiO2、α−
Fe2O3、α−FeOOH等の無機粉末が好ましく、な
かでもα−Fe2O3が最も好ましい。また、これら非磁
性粉末は、表面処理されていても良い。
【0018】また、非磁性粉末としては、その形状が針
状であることが望ましい。針状の非磁性粉末を用いるこ
とで、下層非磁性層2表面の平滑性が向上し、その結
果、この上に積層される磁性層3の表面も平滑なものに
なる。この場合、非磁性粉末の軸比(長軸長/短軸長)
としては、好ましくは2〜20であり、より好ましくは
5〜15であり、更に好ましくは5〜10である。ま
た、この非磁性粉末の比表面積としては、好ましくは1
0〜250m2/gであり、より好ましくは20〜15
0m2/gであり、更に好ましくは30〜100m2/g
である。
状であることが望ましい。針状の非磁性粉末を用いるこ
とで、下層非磁性層2表面の平滑性が向上し、その結
果、この上に積層される磁性層3の表面も平滑なものに
なる。この場合、非磁性粉末の軸比(長軸長/短軸長)
としては、好ましくは2〜20であり、より好ましくは
5〜15であり、更に好ましくは5〜10である。ま
た、この非磁性粉末の比表面積としては、好ましくは1
0〜250m2/gであり、より好ましくは20〜15
0m2/gであり、更に好ましくは30〜100m2/g
である。
【0019】さらに、この非磁性粉末の混合量として
は、下層非磁性層2の全成分の合計量に対して、好まし
くは50〜99重量%であり、より好ましくは60〜9
5重量%であり、更に好ましくは70〜95重量%であ
る。この手法において、非磁性粉末の混合量をこの範囲
とすることで、下層非磁性層2の表面性を良好なものに
することができ、結果として、磁性層3の表面性を良好
なものとすることができる。
は、下層非磁性層2の全成分の合計量に対して、好まし
くは50〜99重量%であり、より好ましくは60〜9
5重量%であり、更に好ましくは70〜95重量%であ
る。この手法において、非磁性粉末の混合量をこの範囲
とすることで、下層非磁性層2の表面性を良好なものに
することができ、結果として、磁性層3の表面性を良好
なものとすることができる。
【0020】一方、結合剤としては、例えば、ポリウレ
タン樹脂、ポリエステル樹脂、塩化ビニル系共重合体等
の塩化ビニル系樹脂等を挙げることができる。
タン樹脂、ポリエステル樹脂、塩化ビニル系共重合体等
の塩化ビニル系樹脂等を挙げることができる。
【0021】これらの樹脂は、−SO3M、−OSO
3M、−COOM、−PO(OM’)2(但し、Mは水素
原子またはNa、K、Li等のアルカリ金属を表わし、
M’は水素原子またはNa、K、Li等のアルカリ原
子、アルキル基を表わす)及びスルホベタイン基から選
ばれる少なくとも一種の極性基を有する繰返し単位を含
有していることが好ましい。これら極性基は、非磁性粉
末の分散性を向上させる作用がある。
3M、−COOM、−PO(OM’)2(但し、Mは水素
原子またはNa、K、Li等のアルカリ金属を表わし、
M’は水素原子またはNa、K、Li等のアルカリ原
子、アルキル基を表わす)及びスルホベタイン基から選
ばれる少なくとも一種の極性基を有する繰返し単位を含
有していることが好ましい。これら極性基は、非磁性粉
末の分散性を向上させる作用がある。
【0022】なお、極性基を含有する塩化ビニル系共重
合体は、例えば、塩化ビニル−ビニルアルコール共重合
体等の水酸基を有する共重合体と、極性基及び塩素原子
を有する化合物との付加反応により合成することができ
る。また、ポリエステル樹脂は、ポリオールと多塩基酸
との反応により合成される。なお、他の極性基を導入し
たポリエステル樹脂も公知の方法で合成することが可能
である。さらに、ポリウレタン樹脂は、ポリオールとポ
リイソシアネートとの反応により合成される。このポリ
オールとしては、ポリオールと多塩基酸との反応によっ
て得られるポリエステルポリオールが一般に使用され
る。なお、極性基を有するポリエステルポリオールを原
料として用いれば、極性基を有するポリウレタン樹脂を
合成することができる。
合体は、例えば、塩化ビニル−ビニルアルコール共重合
体等の水酸基を有する共重合体と、極性基及び塩素原子
を有する化合物との付加反応により合成することができ
る。また、ポリエステル樹脂は、ポリオールと多塩基酸
との反応により合成される。なお、他の極性基を導入し
たポリエステル樹脂も公知の方法で合成することが可能
である。さらに、ポリウレタン樹脂は、ポリオールとポ
リイソシアネートとの反応により合成される。このポリ
オールとしては、ポリオールと多塩基酸との反応によっ
て得られるポリエステルポリオールが一般に使用され
る。なお、極性基を有するポリエステルポリオールを原
料として用いれば、極性基を有するポリウレタン樹脂を
合成することができる。
【0023】これらの樹脂は、結合剤として一種類を単
独で用いても良く、二種類以上を組み合わせて用いても
良い。例えば、ポリウレタン及び/又はポリエステル
と、塩化ビニル系樹脂とを混合して用いる場合、その重
量比は90:10〜10:90、好ましくは70:30
〜30:70の範囲である。
独で用いても良く、二種類以上を組み合わせて用いても
良い。例えば、ポリウレタン及び/又はポリエステル
と、塩化ビニル系樹脂とを混合して用いる場合、その重
量比は90:10〜10:90、好ましくは70:30
〜30:70の範囲である。
【0024】さらに、他の樹脂を全結合剤中50重量%
以下の使用量で併用するようにしても良い。
以下の使用量で併用するようにしても良い。
【0025】すなわち、併用する他の樹脂としては、重
量平均分子量が10,000〜200,000である塩
化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−塩化ビニ
リデン共重合体、塩化ビニル−アクリロニトリル共重合
体、ブタジエン−アクリロニトリル共重合体、ポリアミ
ド樹脂、ポリビニルブチラール、セルロース誘導体(ニ
トロセルロース等)、スチレン−ブタジエン共重合体、
フェノール樹脂、エポキシ樹脂、尿素樹脂、メラミン樹
脂、フェノキシ樹脂、シリコーン樹脂、アクリル系樹
脂、尿素ホルムアミド樹脂、各種の合成ゴム系樹脂等を
挙げることができる。
量平均分子量が10,000〜200,000である塩
化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−塩化ビニ
リデン共重合体、塩化ビニル−アクリロニトリル共重合
体、ブタジエン−アクリロニトリル共重合体、ポリアミ
ド樹脂、ポリビニルブチラール、セルロース誘導体(ニ
トロセルロース等)、スチレン−ブタジエン共重合体、
フェノール樹脂、エポキシ樹脂、尿素樹脂、メラミン樹
脂、フェノキシ樹脂、シリコーン樹脂、アクリル系樹
脂、尿素ホルムアミド樹脂、各種の合成ゴム系樹脂等を
挙げることができる。
【0026】これら併用される他の樹脂は、一種類を単
独で使用してもよく、二種類以上を組み合わせて使用し
ても良い。
独で使用してもよく、二種類以上を組み合わせて使用し
ても良い。
【0027】上述したような結合剤の下層非磁性層2ヘ
の混合量は、非磁性粉末100重量部に対して8〜25
重量部が適当であり、10〜20重量部であるのが好ま
しい。
の混合量は、非磁性粉末100重量部に対して8〜25
重量部が適当であり、10〜20重量部であるのが好ま
しい。
【0028】一方、溶剤としては、磁気記録媒体を製造
する際に通常用いられているもの、例えば、アセトン、
メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロ
ヘキサノン等のケトン類;メタノール、エタノール、プ
ロパノール、ブタノール等のアルコール類;酢酸メチ
ル、酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸エチル、エチレング
リコールセノアセテート等のエステル類;グリコールジ
メチルエーテル、グリコールモノエチルエーテル、ジオ
キサン、テトラヒドロフラン等のエーテル類;ベンセ
ン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;メチレン
クロライド、エチレンクロライド、四塩化炭素、クロロ
ホルム、ジクロルベンゼン等のハロゲン化炭化水素等を
挙げることができる。この溶剤は、単独で用いても2種
類以上を混合して用いても構わない。
する際に通常用いられているもの、例えば、アセトン、
メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロ
ヘキサノン等のケトン類;メタノール、エタノール、プ
ロパノール、ブタノール等のアルコール類;酢酸メチ
ル、酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸エチル、エチレング
リコールセノアセテート等のエステル類;グリコールジ
メチルエーテル、グリコールモノエチルエーテル、ジオ
キサン、テトラヒドロフラン等のエーテル類;ベンセ
ン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;メチレン
クロライド、エチレンクロライド、四塩化炭素、クロロ
ホルム、ジクロルベンゼン等のハロゲン化炭化水素等を
挙げることができる。この溶剤は、単独で用いても2種
類以上を混合して用いても構わない。
【0029】上述したような、非磁性粉末及び結合剤を
溶剤中で分散して非磁性塗料を調整するにあたっては、
必要に応じて混練を行うようにしてもよい。
溶剤中で分散して非磁性塗料を調整するにあたっては、
必要に応じて混練を行うようにしてもよい。
【0030】この混練を行う混練機(図示せず。)とし
ては、例えば、二本ロールミル、三本ロールミル、オー
プンニーダー、連続二軸混練機、加圧ニーダー等が挙げ
られ、いずれも使用可能である。特に、0.05〜0.
5kW(粉末1kg当たり)の消費電力負荷が提供でき
ることから、加圧ニーダー、オープンニーダー、連続二
軸混練機、二本ロールミル、三本ロールミルが適当であ
り、特に、連続二軸混練機、多段階で稀釈が可能な連続
二軸混練機がさらに好適である。
ては、例えば、二本ロールミル、三本ロールミル、オー
プンニーダー、連続二軸混練機、加圧ニーダー等が挙げ
られ、いずれも使用可能である。特に、0.05〜0.
5kW(粉末1kg当たり)の消費電力負荷が提供でき
ることから、加圧ニーダー、オープンニーダー、連続二
軸混練機、二本ロールミル、三本ロールミルが適当であ
り、特に、連続二軸混練機、多段階で稀釈が可能な連続
二軸混練機がさらに好適である。
【0031】さらに、この混練機にて混練を行う際に
は、分散剤を添加してもよい。分散剤としては、シラン
カップリング剤等を挙げることができる。この分散剤
は、非磁性粉末に対して0.5〜5重量%の範囲で用い
るのが適当である。
は、分散剤を添加してもよい。分散剤としては、シラン
カップリング剤等を挙げることができる。この分散剤
は、非磁性粉末に対して0.5〜5重量%の範囲で用い
るのが適当である。
【0032】また、この下層非磁性層2には、媒体の走
行耐久性等を改善する目的で、通常、磁気記録媒体で用
いられる研磨剤、潤滑剤、帯電防止剤等の添加剤が添加
されても良い。
行耐久性等を改善する目的で、通常、磁気記録媒体で用
いられる研磨剤、潤滑剤、帯電防止剤等の添加剤が添加
されても良い。
【0033】研磨剤としては、α−アルミナ、溶融アル
ミナ、酸化クロム、酸化チタン、α−酸化鉄、酸化ケイ
素、窒化ケイ素、炭化タングステン、炭化モリブデン、
炭化ホウ素、コランダム、酸化亜鉛、酸化セリウム、酸
化マグネシウム、窒化ホウ素等を挙げることができる。
この研磨剤の平均粒子径としては、好ましくは0.05
μm〜0.6μmであり、より好ましくは0.05μm
〜0.5μmであり、更に好ましくは0.05μm〜
0.3μmである。
ミナ、酸化クロム、酸化チタン、α−酸化鉄、酸化ケイ
素、窒化ケイ素、炭化タングステン、炭化モリブデン、
炭化ホウ素、コランダム、酸化亜鉛、酸化セリウム、酸
化マグネシウム、窒化ホウ素等を挙げることができる。
この研磨剤の平均粒子径としては、好ましくは0.05
μm〜0.6μmであり、より好ましくは0.05μm
〜0.5μmであり、更に好ましくは0.05μm〜
0.3μmである。
【0034】潤滑剤としては、脂肪酸や脂肪酸エステル
等が単独あるいは混合して使用される。脂肪酸は、一塩
基酸であっても二塩基酸であってもよく、炭素数は6〜
30が好ましく、12〜22であるのがより好ましい。
これら脂肪酸や脂肪酸エステルの添加量は、非磁性粉末
に対して0.2〜10重量%であるのが好ましく、さら
には0.5〜5重量%であるのが好ましい。脂肪酸の添
加量が0.2重量%未満である場合には、媒体の走行性
が十分に改善されない虞れがあり、また、10重量%を
超えると、脂肪酸が磁性層の表面にしみ出す虞れがあ
り、出力低下が生じ易くなる。一方、脂肪酸エステルの
添加量が0.2重量%未満であると、特にスチル耐久性
が不足することがある。また、10重量%を超えると、
脂肪酸エステルが磁性層3の表面に過剰にしみ出す虞れ
があり、出力低下が生じ易くなる。なお、脂肪酸と脂肪
酸エステルとを併用する場合、脂肪酸と脂肪酸エステル
の比率は重量比で10:90〜90:10が好ましい。
等が単独あるいは混合して使用される。脂肪酸は、一塩
基酸であっても二塩基酸であってもよく、炭素数は6〜
30が好ましく、12〜22であるのがより好ましい。
これら脂肪酸や脂肪酸エステルの添加量は、非磁性粉末
に対して0.2〜10重量%であるのが好ましく、さら
には0.5〜5重量%であるのが好ましい。脂肪酸の添
加量が0.2重量%未満である場合には、媒体の走行性
が十分に改善されない虞れがあり、また、10重量%を
超えると、脂肪酸が磁性層の表面にしみ出す虞れがあ
り、出力低下が生じ易くなる。一方、脂肪酸エステルの
添加量が0.2重量%未満であると、特にスチル耐久性
が不足することがある。また、10重量%を超えると、
脂肪酸エステルが磁性層3の表面に過剰にしみ出す虞れ
があり、出力低下が生じ易くなる。なお、脂肪酸と脂肪
酸エステルとを併用する場合、脂肪酸と脂肪酸エステル
の比率は重量比で10:90〜90:10が好ましい。
【0035】また、上記脂肪酸、脂肪酸エステルととも
に、公知の澗滑剤を併用しても良い。併用する潤滑剤と
しては、シリコーンオイル、弗化カーボン、脂肪酸アミ
ド、オレフィンオキサイド等を挙げることができる。
に、公知の澗滑剤を併用しても良い。併用する潤滑剤と
しては、シリコーンオイル、弗化カーボン、脂肪酸アミ
ド、オレフィンオキサイド等を挙げることができる。
【0036】帯電防止剤としては、第4級アミン等のカ
チオン界面活性剤や、スルホン酸、硫酸、燐酸、燐酸エ
ステル、カルボン酸等の酸基を含むアニオン界面活性剤
や、アミノスルホン酸等の両性界面活性剤等を挙げるこ
とができる。これら帯電防止剤の添加量は、結合剤に対
して0.01〜40重量%の範囲とするのが良い。この
他、帯電防止剤としては、導電性微粉末を添加しても良
い。この導電性微粉末としては、例えば、カーボンブラ
ック、グラファイト、酸化錫、銀粉、酸化銀、硝酸銀、
銀の有機化合物、銅粉等の金属粒子や、酸化亜鉛、硫酸
バリウム、酸化チタン等の金属酸化物等の顔料を、酸化
錫被膜又はアンチモン固溶酸化錫被膜等の導電性物質で
コーティング処理したものを挙げることができる。これ
ら導電性微粉未の平均粒子径としては、好ましくは5〜
700nmであり、より好ましくは5〜200nmであ
る。また、これら導電性微粉末の添加量は、非磁性粉末
100重量部に対して、好ましくは1〜20重量部であ
り、より好ましくは2〜7重量部である。
チオン界面活性剤や、スルホン酸、硫酸、燐酸、燐酸エ
ステル、カルボン酸等の酸基を含むアニオン界面活性剤
や、アミノスルホン酸等の両性界面活性剤等を挙げるこ
とができる。これら帯電防止剤の添加量は、結合剤に対
して0.01〜40重量%の範囲とするのが良い。この
他、帯電防止剤としては、導電性微粉末を添加しても良
い。この導電性微粉末としては、例えば、カーボンブラ
ック、グラファイト、酸化錫、銀粉、酸化銀、硝酸銀、
銀の有機化合物、銅粉等の金属粒子や、酸化亜鉛、硫酸
バリウム、酸化チタン等の金属酸化物等の顔料を、酸化
錫被膜又はアンチモン固溶酸化錫被膜等の導電性物質で
コーティング処理したものを挙げることができる。これ
ら導電性微粉未の平均粒子径としては、好ましくは5〜
700nmであり、より好ましくは5〜200nmであ
る。また、これら導電性微粉末の添加量は、非磁性粉末
100重量部に対して、好ましくは1〜20重量部であ
り、より好ましくは2〜7重量部である。
【0037】上述したように調製された非磁性塗料は、
歪み制御式粘弾性測定器を用いて、歪み1%、角振動数
100rad/秒における損失弾性率G”及び損失正接
tan(δ)を測定すると、損失弾性率G”が10Pa
≦G”≦100Paとなり、損失正接tan(δ)がt
an(δ)≧0.4となるように調整される。
歪み制御式粘弾性測定器を用いて、歪み1%、角振動数
100rad/秒における損失弾性率G”及び損失正接
tan(δ)を測定すると、損失弾性率G”が10Pa
≦G”≦100Paとなり、損失正接tan(δ)がt
an(δ)≧0.4となるように調整される。
【0038】以下、これら損失弾性率G”及び損失正接
tan(δ)について、説明する。
tan(δ)について、説明する。
【0039】レオロジーの分野では、物質に力を加えた
ときの変形を大きく弾性変形と流動とに分類し、さらに
流動を粘性流動と塑性流動に分類する。ここで、磁性塗
膜や非磁性塗膜を形成するために用いるような、固体粉
末が溶剤中に分散された分散液では、レオロジー的には
弾性と粘性とを組み合わせたような物性(粘弾性)を示
し、粘弾性体と呼ばれる。
ときの変形を大きく弾性変形と流動とに分類し、さらに
流動を粘性流動と塑性流動に分類する。ここで、磁性塗
膜や非磁性塗膜を形成するために用いるような、固体粉
末が溶剤中に分散された分散液では、レオロジー的には
弾性と粘性とを組み合わせたような物性(粘弾性)を示
し、粘弾性体と呼ばれる。
【0040】このような粘弾性体では、一般に、時間と
ともに周期的に変化する応力または歪みを与えたときに
特有の挙動(動力学的性質)を示す。
ともに周期的に変化する応力または歪みを与えたときに
特有の挙動(動力学的性質)を示す。
【0041】たとえば、完全弾性体に歪みγを正弦的に
変化させながら与えると、図2に示すように、歪みγと
応力σは、位相差のない同じ振動数の正弦波として観測
される。また、完全粘性体では、図3に示すように、歪
みγが応力σよりも90°の位相差δをもって遅れて観
測される。
変化させながら与えると、図2に示すように、歪みγと
応力σは、位相差のない同じ振動数の正弦波として観測
される。また、完全粘性体では、図3に示すように、歪
みγが応力σよりも90°の位相差δをもって遅れて観
測される。
【0042】これに対して、粘弾性体では、図4に示す
ように、歪みγが応力σより0°<δ<90°の位相差
δをもって遅れて観測される。すなわち、粘弾性体での
応力σは、歪みγと同じ位相をもつ実数部(弾性成分)
と、位相が90°進んだ虚数部(粘性成分)とからなる
複素数で全体として歪みγよりδだけ位相が進む。
ように、歪みγが応力σより0°<δ<90°の位相差
δをもって遅れて観測される。すなわち、粘弾性体での
応力σは、歪みγと同じ位相をもつ実数部(弾性成分)
と、位相が90°進んだ虚数部(粘性成分)とからなる
複素数で全体として歪みγよりδだけ位相が進む。
【0043】このような粘弾性体の弾性率は一般に複素
数で表記される。すなわち、応力σと歪みγの比として
複素弾性率G*を定義し、実数部G’は貯蔵弾性率(弾
性要素)、虚数部G”は損失弾性率(粘性要素)と称さ
れる。応力σと歪みγの位相差がδである場合、G*、
G’、G”は下記のように表される。
数で表記される。すなわち、応力σと歪みγの比として
複素弾性率G*を定義し、実数部G’は貯蔵弾性率(弾
性要素)、虚数部G”は損失弾性率(粘性要素)と称さ
れる。応力σと歪みγの位相差がδである場合、G*、
G’、G”は下記のように表される。
【0044】 複素弾性率G*=σ/γ=G’+iG”(i2=−1) 貯蔵弾性率G’=G*cos(δ) 損失弾性率G”=G*sin(δ) またこのとき、位相差δの正接tan(δ)は損失正接
と呼ばれ下記のように表される。
と呼ばれ下記のように表される。
【0045】損失正接tan(δ)=G”/G’ このように定義された損失弾性率G”及び損失正接ta
n(δ)は、非磁性塗料のオシレーション特性を制御
し、非磁性塗料に所望の塗料特性を付与することとな
る。また、非磁性塗料において、損失弾性率G”及び損
失正接tan(δ)の値を調節するには、例えば、用い
る結合剤の種類や分子量、非磁性粉末等の固体粉末成分
の含有率、さらに溶剤の種類、分散度合いを制御すれば
よい。
n(δ)は、非磁性塗料のオシレーション特性を制御
し、非磁性塗料に所望の塗料特性を付与することとな
る。また、非磁性塗料において、損失弾性率G”及び損
失正接tan(δ)の値を調節するには、例えば、用い
る結合剤の種類や分子量、非磁性粉末等の固体粉末成分
の含有率、さらに溶剤の種類、分散度合いを制御すれば
よい。
【0046】次に、磁性塗料について説明する。この磁
性塗料は、強磁性粉末及び結合剤等を溶剤とともに分散
させることにより調製される。
性塗料は、強磁性粉末及び結合剤等を溶剤とともに分散
させることにより調製される。
【0047】強磁性粉末としては、γ−Fe2O3、Co
含有γ−Fe2O3、Co被着γ−Fe2O3、CrO2、
またマグネタイトに代表されるフェライト類、すなわち
Fe3O4、Co含有Fe3O4、Co被着Fe3O4等を挙
げらることができる。また、強磁性粉末としては、F
e、Co等の金属粉末や、Fe−Al系、Fe−Al−
Ni系、Fe−Al−Zn系、Fe−Al−Co系、F
e−Al−Ca系、Fe−Ni系、Fe−Ni−Al
系、Fe−Ni−Co系、Fe−Ni−Si−Al−M
n系、Fe−Ni−Si−Al−Zn系、Fe−Al−
Si系、Fe−Ni−Zn系、Fe−Ni−Mn系、F
e−Ni−Si系、Fe−Mn−Zn系、Fe−Co−
Ni−P系、Ni−Co系等、Fe、Ni、Co等を主
成分とする合金粉末等の金属磁性粉末をが挙げることが
できる。
含有γ−Fe2O3、Co被着γ−Fe2O3、CrO2、
またマグネタイトに代表されるフェライト類、すなわち
Fe3O4、Co含有Fe3O4、Co被着Fe3O4等を挙
げらることができる。また、強磁性粉末としては、F
e、Co等の金属粉末や、Fe−Al系、Fe−Al−
Ni系、Fe−Al−Zn系、Fe−Al−Co系、F
e−Al−Ca系、Fe−Ni系、Fe−Ni−Al
系、Fe−Ni−Co系、Fe−Ni−Si−Al−M
n系、Fe−Ni−Si−Al−Zn系、Fe−Al−
Si系、Fe−Ni−Zn系、Fe−Ni−Mn系、F
e−Ni−Si系、Fe−Mn−Zn系、Fe−Co−
Ni−P系、Ni−Co系等、Fe、Ni、Co等を主
成分とする合金粉末等の金属磁性粉末をが挙げることが
できる。
【0048】このうちFe系の金属粉末は電気的特性に
優れている。また、耐蝕性および分散性の観点では、F
e−Al系、Fe−Al−Ca系、Fe−Al−Ni
系、Fe−Al−Zn系、Fe−Al−Co系、Fe−
Ni−Si−Al−Zn系、Fe−Ni−Si−Al−
Mn系等のFe−Al系の合金粉末が好ましい。
優れている。また、耐蝕性および分散性の観点では、F
e−Al系、Fe−Al−Ca系、Fe−Al−Ni
系、Fe−Al−Zn系、Fe−Al−Co系、Fe−
Ni−Si−Al−Zn系、Fe−Ni−Si−Al−
Mn系等のFe−Al系の合金粉末が好ましい。
【0049】これら金属磁性粉末の形状としては、平均
長軸長が0.5μm以下、好ましくは0.01〜0.4
μm、より好ましくは0.01〜0.3μmであり、且
つ、軸比(平均長軸長/平均短軸長)としては、好まし
くは12以下であり、より好ましくは10以下である。
長軸長が0.5μm以下、好ましくは0.01〜0.4
μm、より好ましくは0.01〜0.3μmであり、且
つ、軸比(平均長軸長/平均短軸長)としては、好まし
くは12以下であり、より好ましくは10以下である。
【0050】このように強磁性粉未の磁気特性として
は、飽和磁化量(σs)が70emu/g以上であるこ
とが好ましい。飽和磁化量が70emu/g未満である
と、十分な電磁変換特性が得られないことがある。ま
た、高密度記録領域での記録再生を可能にする点から、
BET法による比表面積が45m2/g以上であること
が好ましい。
は、飽和磁化量(σs)が70emu/g以上であるこ
とが好ましい。飽和磁化量が70emu/g未満である
と、十分な電磁変換特性が得られないことがある。ま
た、高密度記録領域での記録再生を可能にする点から、
BET法による比表面積が45m2/g以上であること
が好ましい。
【0051】結合剤としては、上述した非磁性塗料の説
明において例示したもの使用することができる。また、
この結合剤に含有させる極性基は、強磁性粉末の分散性
を向上させる作用があり、含有率は0.1〜8.0モル
%、さらには0.2〜6.0モル%であるのが好まし
い。極性基の含有率が0.1モル%未満であると、磁性
粉末の分散性が低下する。逆に含有率が8.0モル%が
超えていると、磁性塗料がゲル化し易くなる。また、樹
脂の重量平均分子量は、15,000〜50,000の
範囲であるのが好ましい。また、結合剤としては、磁性
層3ヘの混合量が、強磁性粉末100重量部に対して8
〜25重量部が適当であり、10〜20重量部であるの
が好ましい。
明において例示したもの使用することができる。また、
この結合剤に含有させる極性基は、強磁性粉末の分散性
を向上させる作用があり、含有率は0.1〜8.0モル
%、さらには0.2〜6.0モル%であるのが好まし
い。極性基の含有率が0.1モル%未満であると、磁性
粉末の分散性が低下する。逆に含有率が8.0モル%が
超えていると、磁性塗料がゲル化し易くなる。また、樹
脂の重量平均分子量は、15,000〜50,000の
範囲であるのが好ましい。また、結合剤としては、磁性
層3ヘの混合量が、強磁性粉末100重量部に対して8
〜25重量部が適当であり、10〜20重量部であるの
が好ましい。
【0052】溶剤としては、上述した非磁性塗料の説明
において例示したものを使用することができる。
において例示したものを使用することができる。
【0053】上述したような、磁性粉末及び結合剤を溶
剤中で分散して磁性塗料を調整するにあたっては、必要
に応じて混練を行うようにしてもよい。
剤中で分散して磁性塗料を調整するにあたっては、必要
に応じて混練を行うようにしてもよい。
【0054】この混練を行う混練機としては、上述した
非磁性塗料の説明において例示したものを使用すること
ができる。
非磁性塗料の説明において例示したものを使用すること
ができる。
【0055】さらにこの混練機にて混練を行う際には、
上述した非磁性塗料の説明において例示したような分散
剤を添加してもよい。これらの分散剤は、強磁性粉末に
対して0.5〜5重量%の範囲で用いるのが適当であ
る。
上述した非磁性塗料の説明において例示したような分散
剤を添加してもよい。これらの分散剤は、強磁性粉末に
対して0.5〜5重量%の範囲で用いるのが適当であ
る。
【0056】また、磁性層3には、走行耐久性等を改善
する目的で、通常、上述した非磁性塗料の説明において
例示したような研磨剤、潤滑剤、帯電防止剤等の添加剤
を添加しても良い。
する目的で、通常、上述した非磁性塗料の説明において
例示したような研磨剤、潤滑剤、帯電防止剤等の添加剤
を添加しても良い。
【0057】研磨剤の添加量としては、磁性粉末100
重量部に対して、好ましくは3〜20重量部であり、よ
り好ましくは5〜15重量部であり、さらに好ましくは
5〜10重量部である。
重量部に対して、好ましくは3〜20重量部であり、よ
り好ましくは5〜15重量部であり、さらに好ましくは
5〜10重量部である。
【0058】また、導電性微粉末の添加量としては、磁
性粉末100重量部に対して、好ましくは1〜20重量
部であり、より好ましくは2〜7重量部である。
性粉末100重量部に対して、好ましくは1〜20重量
部であり、より好ましくは2〜7重量部である。
【0059】以上のように調製された非磁性塗料及び磁
性塗料には、非磁性支持体1上に塗布される際、硬化剤
が添加される。
性塗料には、非磁性支持体1上に塗布される際、硬化剤
が添加される。
【0060】この硬化剤としては、ポリイソシアネート
等を挙げることができる。ポリイソシアネートとして
は、トリレンジイソシアネート(TDI)と活性水素化
合物との付加体等の芳香族ポリイソシアネートや、ヘキ
サメチレンジイソシアネート(HMDI)と活性水素化
合物との付加体等の脂肪族ポリイソシアネート等を例示
することができる。これらポリイソシアネートの重量平
均分子量は、100〜3,000の範囲であることが望
ましい。
等を挙げることができる。ポリイソシアネートとして
は、トリレンジイソシアネート(TDI)と活性水素化
合物との付加体等の芳香族ポリイソシアネートや、ヘキ
サメチレンジイソシアネート(HMDI)と活性水素化
合物との付加体等の脂肪族ポリイソシアネート等を例示
することができる。これらポリイソシアネートの重量平
均分子量は、100〜3,000の範囲であることが望
ましい。
【0061】一方、上述した非磁性塗料及び磁性塗料が
塗布される非磁性支持体1としては、例えば、ポリエチ
レンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナフタレ
ート等のポリエステル類、ポリプロピレン等のポリオレ
フイン類、セルローストリアセテート、セルロースダイ
アセテート等のセルロース誘導体、ポリアミド、アラミ
ド樹脂、ポリカーボネート等のプラスチック等を挙げる
ことができる。これら非磁性支持体1は、単層構造であ
っても多層構造であってもよい。また、例えば、コロナ
放電処理等の表面処理が施されていてもよいし、易接着
層等の有機物層が表面に形成されていてもよい。
塗布される非磁性支持体1としては、例えば、ポリエチ
レンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナフタレ
ート等のポリエステル類、ポリプロピレン等のポリオレ
フイン類、セルローストリアセテート、セルロースダイ
アセテート等のセルロース誘導体、ポリアミド、アラミ
ド樹脂、ポリカーボネート等のプラスチック等を挙げる
ことができる。これら非磁性支持体1は、単層構造であ
っても多層構造であってもよい。また、例えば、コロナ
放電処理等の表面処理が施されていてもよいし、易接着
層等の有機物層が表面に形成されていてもよい。
【0062】非磁性支持体1の厚みとしては、特に制限
されないが、例えば、媒体がフィルム状やシート状の場
合には、好ましくは2〜100μmであり、より好まし
くは3〜50μmである。また、ディスク状やカード状
の場合には、非磁性支持体1の厚みは30μm〜10m
m程度であることが望ましく、ドラム状の場合にはレコ
ーダ等の設計に応じて適宣に選択される。
されないが、例えば、媒体がフィルム状やシート状の場
合には、好ましくは2〜100μmであり、より好まし
くは3〜50μmである。また、ディスク状やカード状
の場合には、非磁性支持体1の厚みは30μm〜10m
m程度であることが望ましく、ドラム状の場合にはレコ
ーダ等の設計に応じて適宣に選択される。
【0063】次に、上述したように調製された非磁性塗
料及び磁性塗料を非磁性支持体1に塗布する手法を説明
する。
料及び磁性塗料を非磁性支持体1に塗布する手法を説明
する。
【0064】非磁性塗料及び磁性塗料を非磁性支持体1
上に塗布する際には、非磁性塗料を塗布してなる非磁性
塗膜が湿潤状態のときに、磁性塗料を塗布して磁性塗膜
を形成する、いわゆるウェット・オン・ウェット方式が
用いられる。なお、下層非磁性層2は必要に応じて複数
の層から構成されていてもよいが、その場合には、少な
くとも磁性層3に隣接する下層非磁性層2と磁性層3と
がウェット・オン・ウェット方式で重層塗布されるよう
にする。
上に塗布する際には、非磁性塗料を塗布してなる非磁性
塗膜が湿潤状態のときに、磁性塗料を塗布して磁性塗膜
を形成する、いわゆるウェット・オン・ウェット方式が
用いられる。なお、下層非磁性層2は必要に応じて複数
の層から構成されていてもよいが、その場合には、少な
くとも磁性層3に隣接する下層非磁性層2と磁性層3と
がウェット・オン・ウェット方式で重層塗布されるよう
にする。
【0065】具体的に、非磁性支持体1上に下層非磁性
層2及び磁性層3をウェット・オン・ウェット方式にて
形成する際には、例えば、図5に示すような塗膜形成装
置10が用いられる。
層2及び磁性層3をウェット・オン・ウェット方式にて
形成する際には、例えば、図5に示すような塗膜形成装
置10が用いられる。
【0066】塗膜形成装置10は、長尺状に形成された
非磁性支持体1を巻装するとともに非磁性支持体1を掛
け渡してなる巻取りロール12及び供給ロール13と、
この供給ロール13から引き出された非磁性支持体1上
に非磁性塗料及び磁性塗料を塗布する塗布装置14と、
磁性層の磁化方向を決定させる配向用磁石15と、塗料
を乾燥させる乾燥器16と、カレンダー処理を行うカレ
ンダー装置17とを備える。
非磁性支持体1を巻装するとともに非磁性支持体1を掛
け渡してなる巻取りロール12及び供給ロール13と、
この供給ロール13から引き出された非磁性支持体1上
に非磁性塗料及び磁性塗料を塗布する塗布装置14と、
磁性層の磁化方向を決定させる配向用磁石15と、塗料
を乾燥させる乾燥器16と、カレンダー処理を行うカレ
ンダー装置17とを備える。
【0067】すなわち、この塗膜形成装置10では、非
磁性支持体1が供給ロール13から巻取りロール12に
向かって搬送されるようになされており、この搬送方向
に沿って塗布装置14、配向用磁石15、乾燥器16、
カレンダー装置17がこの順に配置されている。
磁性支持体1が供給ロール13から巻取りロール12に
向かって搬送されるようになされており、この搬送方向
に沿って塗布装置14、配向用磁石15、乾燥器16、
カレンダー装置17がこの順に配置されている。
【0068】このような塗膜形成装置10では、先ず塗
布装置14によって非磁性塗料及び磁性塗料が非磁性支
持体1上に重層塗布される。この塗布装置14は、図6
に示すように、非磁性塗料を塗布する第1の押し出しコ
ーター18と、磁性塗料を塗布する第2の押し出しコー
ター19とを備える。また、この塗布装置14では、第
2の押し出しコーター19が非磁性支持体1の送り出し
側、第1の押し出しコーター18が非磁性支持体1の導
入側となるように配置されている。
布装置14によって非磁性塗料及び磁性塗料が非磁性支
持体1上に重層塗布される。この塗布装置14は、図6
に示すように、非磁性塗料を塗布する第1の押し出しコ
ーター18と、磁性塗料を塗布する第2の押し出しコー
ター19とを備える。また、この塗布装置14では、第
2の押し出しコーター19が非磁性支持体1の送り出し
側、第1の押し出しコーター18が非磁性支持体1の導
入側となるように配置されている。
【0069】これら第1の押し出しコーター18と第2
の押し出しコーター19には、その先端部に塗料が押し
出されるスリット部20、21がそれぞれ形成され、こ
のスリット部20、21の背面側に塗料が供給される塗
料溜まり22、23がそれぞれ設けられている。このよ
うな第1の押し出しコーター18及び第2の押し出しコ
ーター19では、塗料溜まり22、23に供給された非
磁性塗料又は磁性塗料が、スリット部20、21を通っ
てコーター先端部にそれぞれ押し出される。
の押し出しコーター19には、その先端部に塗料が押し
出されるスリット部20、21がそれぞれ形成され、こ
のスリット部20、21の背面側に塗料が供給される塗
料溜まり22、23がそれぞれ設けられている。このよ
うな第1の押し出しコーター18及び第2の押し出しコ
ーター19では、塗料溜まり22、23に供給された非
磁性塗料又は磁性塗料が、スリット部20、21を通っ
てコーター先端部にそれぞれ押し出される。
【0070】そして、塗料が塗布される非磁性支持体1
は、この第1の押し出しコーター18及び第2の押し出
しコーター19の先端面に沿って図3中矢印Dの方向に
搬送される。
は、この第1の押し出しコーター18及び第2の押し出
しコーター19の先端面に沿って図3中矢印Dの方向に
搬送される。
【0071】このようにして搬送される非磁性支持体1
上には、まず第1の押し出しコーター18を通過する際
に、スリット部20から押し出された非磁性塗料が塗布
されて非磁性塗膜24が形成される。そして、第2の押
し出しコーター19を通過する際に、スリット部21か
ら押し出された磁性塗料が湿潤状態の非磁性塗膜24上
に塗布され、磁性塗膜25が形成される。
上には、まず第1の押し出しコーター18を通過する際
に、スリット部20から押し出された非磁性塗料が塗布
されて非磁性塗膜24が形成される。そして、第2の押
し出しコーター19を通過する際に、スリット部21か
ら押し出された磁性塗料が湿潤状態の非磁性塗膜24上
に塗布され、磁性塗膜25が形成される。
【0072】なお、これら第1の押し出しコーター18
及び第2の押し出しコーター19への塗料の供給は、イ
ンラインミキサーを介して行うようにしても良い。
及び第2の押し出しコーター19への塗料の供給は、イ
ンラインミキサーを介して行うようにしても良い。
【0073】このように、非磁性塗膜24と磁性塗膜2
5とが形成された非磁性支持体1は、配向用磁石15、
乾燥器16、カレンダー装置17に順次搬送される。
5とが形成された非磁性支持体1は、配向用磁石15、
乾燥器16、カレンダー装置17に順次搬送される。
【0074】配向用磁石15では、磁性層となる磁性塗
膜25が磁場配向処理される。なお、配向用磁石15と
しては、長手配向用磁石又は垂直配向用磁石、或いは磁
気ディスク等を製造する場合にはランダム配向用磁石が
用いられる。これら配向用磁石15は、磁性層3に含有
される磁性粉末の種類に応じて適宜選択される。これら
配向用磁石15の磁場は、一般に20〜10,000ガ
ウス程度であるのが望ましいが、ランダム配向の場合に
はその限りではない。
膜25が磁場配向処理される。なお、配向用磁石15と
しては、長手配向用磁石又は垂直配向用磁石、或いは磁
気ディスク等を製造する場合にはランダム配向用磁石が
用いられる。これら配向用磁石15は、磁性層3に含有
される磁性粉末の種類に応じて適宜選択される。これら
配向用磁石15の磁場は、一般に20〜10,000ガ
ウス程度であるのが望ましいが、ランダム配向の場合に
はその限りではない。
【0075】乾燥器16では、当該乾燥器16内の上下
に配されたノズルからの熱風によって、非磁性塗膜24
及び磁性塗膜25が乾燥される。このときの乾燥条件と
しては、温度が約30〜120℃、乾燥時間が約0.1
〜10分間程度であることが好ましい。
に配されたノズルからの熱風によって、非磁性塗膜24
及び磁性塗膜25が乾燥される。このときの乾燥条件と
しては、温度が約30〜120℃、乾燥時間が約0.1
〜10分間程度であることが好ましい。
【0076】そして、乾燥器16を通過した非磁性支持
体1は、さらにカレンダー装置17に導かれ、表面平滑
処理が施される。このカレンダー装置17による表面平
滑処理では、温度、線圧力及び搬送スピード等が重要と
なる。すなわち、表面平滑処理条件として、温度は50
〜140℃、線圧力は50〜1000kg/cm2、搬
送スピードは20〜1000m/分であることが好まし
い。これらの条件を満足しない場合には、磁性層3の表
面性が損なわれる虞れがある。
体1は、さらにカレンダー装置17に導かれ、表面平滑
処理が施される。このカレンダー装置17による表面平
滑処理では、温度、線圧力及び搬送スピード等が重要と
なる。すなわち、表面平滑処理条件として、温度は50
〜140℃、線圧力は50〜1000kg/cm2、搬
送スピードは20〜1000m/分であることが好まし
い。これらの条件を満足しない場合には、磁性層3の表
面性が損なわれる虞れがある。
【0077】なお、この塗膜形成装置10では、非磁性
塗料及び磁性塗料が分離された別々のコーターで塗布さ
れていたが、このような塗布装置14に限定されるもの
ではない。すなわち、図7に示すように、第1の押し出
しコーター18と第2の押し出しコーター19とが一体
化してなる押し出しコーター26を備える塗布装置27
であってもよい。
塗料及び磁性塗料が分離された別々のコーターで塗布さ
れていたが、このような塗布装置14に限定されるもの
ではない。すなわち、図7に示すように、第1の押し出
しコーター18と第2の押し出しコーター19とが一体
化してなる押し出しコーター26を備える塗布装置27
であってもよい。
【0078】また、上述した塗膜形成装置10では、非
磁性塗料と磁性塗料とが逐次的に塗布されような塗布装
置14,27を用いたが、これに限定されず、非磁性塗
料及び磁性塗料を同時に塗布するような塗布装置であっ
てもよい。すなわち、図8に示すように、2つのスリッ
トが近接して形成された押し出しコーター28を備える
塗布装置29を用い、この押し出しコーター28によっ
て非磁性塗料、磁性塗料を同時に塗布するようにしても
良い。
磁性塗料と磁性塗料とが逐次的に塗布されような塗布装
置14,27を用いたが、これに限定されず、非磁性塗
料及び磁性塗料を同時に塗布するような塗布装置であっ
てもよい。すなわち、図8に示すように、2つのスリッ
トが近接して形成された押し出しコーター28を備える
塗布装置29を用い、この押し出しコーター28によっ
て非磁性塗料、磁性塗料を同時に塗布するようにしても
良い。
【0079】この塗布装置29は、押し出しコーター2
8の先端部に塗料が押し出される第1のスリット部30
及び第2のスリット部31が近接して形成され、これら
2つのスリット部30,31の背面側に非磁性塗料が供
給される第1の塗料溜まり33及び磁性塗料が供給され
る第2の塗料溜まり34がそれぞれ設けられている。
8の先端部に塗料が押し出される第1のスリット部30
及び第2のスリット部31が近接して形成され、これら
2つのスリット部30,31の背面側に非磁性塗料が供
給される第1の塗料溜まり33及び磁性塗料が供給され
る第2の塗料溜まり34がそれぞれ設けられている。
【0080】この塗布装置29では、第1の塗料溜まり
33に供給された非磁性塗料が第1のスリット部30か
ら非磁性支持体1上へ塗布され、非磁性塗膜24が形成
される。そして、第2の塗料溜まり34に供給された磁
性塗料が第2のスリット部31から湿潤状態の非磁性塗
膜24上にほぼ同時に塗布され、磁性塗膜25が形成さ
れる。
33に供給された非磁性塗料が第1のスリット部30か
ら非磁性支持体1上へ塗布され、非磁性塗膜24が形成
される。そして、第2の塗料溜まり34に供給された磁
性塗料が第2のスリット部31から湿潤状態の非磁性塗
膜24上にほぼ同時に塗布され、磁性塗膜25が形成さ
れる。
【0081】また、上述した塗布装置14,27,29
において、押し出しコーターが用いられたが、バースロ
ール、グラビアロール、エアドクターコーター、ブレー
ドコーター、エアナイフコーター、スクイズコーター、
含浸コーター、トランスファロールコーター、キスコー
ター、キャストコーター、スプレイコーター等を用いる
ようにしても良い。このとき非磁性塗料の塗布方式と磁
性塗料の塗布方式は同じであっても異なっていても良
い。したがって、例えば、リバースロールと押し出しコ
ーターとを組合せたり、グラビアロールと押し出しコー
ターとを組合わせて磁性塗料及び非磁性塗料を塗布する
ことも可能である。
において、押し出しコーターが用いられたが、バースロ
ール、グラビアロール、エアドクターコーター、ブレー
ドコーター、エアナイフコーター、スクイズコーター、
含浸コーター、トランスファロールコーター、キスコー
ター、キャストコーター、スプレイコーター等を用いる
ようにしても良い。このとき非磁性塗料の塗布方式と磁
性塗料の塗布方式は同じであっても異なっていても良
い。したがって、例えば、リバースロールと押し出しコ
ーターとを組合せたり、グラビアロールと押し出しコー
ターとを組合わせて磁性塗料及び非磁性塗料を塗布する
ことも可能である。
【0082】なお、磁気ディスクのごとく両面を使用す
る磁気記録媒体を製造する場合には、非磁性支持体1の
両面に、上述したような方法によって下層非磁性層2及
び磁性層3を形成する必要があることは言うまでもな
い。
る磁気記録媒体を製造する場合には、非磁性支持体1の
両面に、上述したような方法によって下層非磁性層2及
び磁性層3を形成する必要があることは言うまでもな
い。
【0083】なお、このように非磁性支持体1の上に、
下層非磁性層2及び磁性層3が形成された磁気記録媒体
は、この後、バーニッシュ処理あるいはブレード処理等
が必要に応じて行われる。
下層非磁性層2及び磁性層3が形成された磁気記録媒体
は、この後、バーニッシュ処理あるいはブレード処理等
が必要に応じて行われる。
【0084】また、このように製造された磁気記録媒体
は、その形状がテープ状、フィルム状、シート状、カー
ド状、ディスク状又はドラム状等通常用いられる形状が
いずれも採用可能である。
は、その形状がテープ状、フィルム状、シート状、カー
ド状、ディスク状又はドラム状等通常用いられる形状が
いずれも採用可能である。
【0085】以上のように、本発明に係る磁気記録媒体
の製造方法では、塗布装置14,27,29により所定
のテンションを受けながら所定の方向に搬送された非磁
性支持体1上に、非磁性塗膜24及び磁性塗膜25を形
成している。この手法では、非磁性支持体1が塗布装置
14,27,29により所定のテンションを受けつつ搬
送されているため、張力変動を起こすことがある。
の製造方法では、塗布装置14,27,29により所定
のテンションを受けながら所定の方向に搬送された非磁
性支持体1上に、非磁性塗膜24及び磁性塗膜25を形
成している。この手法では、非磁性支持体1が塗布装置
14,27,29により所定のテンションを受けつつ搬
送されているため、張力変動を起こすことがある。
【0086】しかしながら、この手法において、非磁性
支持体1上に塗布される非磁性塗料は、上述したよう
に、粘弾性パラメータのうち、損失弾性率G”及び損失
正接tan(δ)を規定しているため、非磁性支持体1
の張力変動に起因する塗りムラが規制されることとな
る。すなわち、この非磁性塗料は、その振動特性により
非磁性支持体1の張力変動を吸収するダンピング効果を
有している。言い換えると、非磁性支持体1に発生する
張力変動は、湿潤状態の非磁性塗膜24を通過する間
に、その一部が吸収され、エネルギーが熱として散逸す
るために、非磁性塗膜24の表面に弱められて伝えられ
ることになる。
支持体1上に塗布される非磁性塗料は、上述したよう
に、粘弾性パラメータのうち、損失弾性率G”及び損失
正接tan(δ)を規定しているため、非磁性支持体1
の張力変動に起因する塗りムラが規制されることとな
る。すなわち、この非磁性塗料は、その振動特性により
非磁性支持体1の張力変動を吸収するダンピング効果を
有している。言い換えると、非磁性支持体1に発生する
張力変動は、湿潤状態の非磁性塗膜24を通過する間
に、その一部が吸収され、エネルギーが熱として散逸す
るために、非磁性塗膜24の表面に弱められて伝えられ
ることになる。
【0087】その結果、この手法では、非磁性塗膜24
の表面に対する張力変動の影響が低減される。このた
め、この手法によれば、非磁性支持体1の走行方向に沿
って周期的に変動する帯状の厚みムラの発生が押さえら
れ、非磁性塗膜24の表面性が良好なものとなる。その
結果、この手法では、非磁性塗膜24上に形成される磁
性層3の表面も良好なものとなる。したがって、この手
法は、電磁変換特性に優れ、RFエンベロープの形状が
良好な磁気記録媒体を容易に製造することができる。ま
た、この手法は、帯状の厚みムラの発生が抑制されて磁
性層3を形成することができるため、歩留まりがよい。
の表面に対する張力変動の影響が低減される。このた
め、この手法によれば、非磁性支持体1の走行方向に沿
って周期的に変動する帯状の厚みムラの発生が押さえら
れ、非磁性塗膜24の表面性が良好なものとなる。その
結果、この手法では、非磁性塗膜24上に形成される磁
性層3の表面も良好なものとなる。したがって、この手
法は、電磁変換特性に優れ、RFエンベロープの形状が
良好な磁気記録媒体を容易に製造することができる。ま
た、この手法は、帯状の厚みムラの発生が抑制されて磁
性層3を形成することができるため、歩留まりがよい。
【0088】なお、特に、高密度記録領域における電磁
変換特性を改善するには、磁性層3の膜厚が0.5μm
以下、好ましくは、0.1〜0.3μmとなるように、
磁性塗料を塗布することが望ましい。磁性層3の厚さが
0.5μmを越えていると、電気的特性が劣化し、例え
ばデジタル記録方式に適用する媒体としては不十分にな
る虞れがある。
変換特性を改善するには、磁性層3の膜厚が0.5μm
以下、好ましくは、0.1〜0.3μmとなるように、
磁性塗料を塗布することが望ましい。磁性層3の厚さが
0.5μmを越えていると、電気的特性が劣化し、例え
ばデジタル記録方式に適用する媒体としては不十分にな
る虞れがある。
【0089】
【実施例】以下、本発明のに係る磁気記録媒体の製造方
法を用いて作製した実施例について説明する。また、こ
の実施例と比較するために比較例を作製し、これら実施
例及び比較例に関して特性評価を行った。
法を用いて作製した実施例について説明する。また、こ
の実施例と比較するために比較例を作製し、これら実施
例及び比較例に関して特性評価を行った。
【0090】実施例1 まず、下記の組成に準じて、磁性塗料の各成分を秤り取
り、連続二軸混練機及びサンドミルを用いて混練分散す
ることで磁性塗料を調整した。
り、連続二軸混練機及びサンドミルを用いて混練分散す
ることで磁性塗料を調整した。
【0091】 <磁性塗料> 強磁性鉄微粉末 100重量部 (保磁力Hc:2200Oe、BET法による比表面積:50m2/g、長軸長 :0.1μm、針状比:3、飽和磁化量σs:145emu/g) 結合剤:スルホン酸カリウム基含有塩化ビニル系樹脂 20重量部 α−アルミナ 5重量部 ミリスチン酸 1重量部 ブチルステアレート 1重量部 溶剤 350重量部 (メチルエチルケトン:トルエン:シクロヘキサノン(重量比)=1:1:1な る組成の混合溶剤) また、下記の組成に準じて、非磁性塗料の各成分を秤り
取り、連続二軸混練機及びサンドミルを用いて混練分散
することで非磁性塗料を調整した。
取り、連続二軸混練機及びサンドミルを用いて混練分散
することで非磁性塗料を調整した。
【0092】 <非磁性塗料> α−Fe2O3 100重量部 (BET法による比表面積:52.6m2/g、長軸径:0.15μm、針状比 :6.5) カーボンブラック 8重量部 (平均粒径:17nm、DBP吸油量:75ml/100g) 結合剤:スルホン酸塩基含有塩化ビニル系樹脂 15重量部 スルホン酸塩基含有ポリウレタン樹脂 5重量部 粘度調整剤 1重量部 ミリスチン酸 1重量部 ブチルステアレート 1重量部 溶剤 350重量部 (メチルエチルケトン:トルエン:シクロヘキサノン(重量比)=1:1:1な る組成の混合溶剤) このようにして調製された非磁性塗料に、ポリイソシア
ネート化合物5重量部を添加した後、歪み制御式粘弾性
測定器を用いて、歪み1%、角振動数100rad/秒
における損失弾性率G”及び損失正接tan(δ)を測
定した。なお、この測定に用いた装置、測定温度及びジ
オメトリ(ここでは、テストサンプルである非磁性塗料
を保持する部分の形状)は以下の通りである。
ネート化合物5重量部を添加した後、歪み制御式粘弾性
測定器を用いて、歪み1%、角振動数100rad/秒
における損失弾性率G”及び損失正接tan(δ)を測
定した。なお、この測定に用いた装置、測定温度及びジ
オメトリ(ここでは、テストサンプルである非磁性塗料
を保持する部分の形状)は以下の通りである。
【0093】装置:歪み制御式粘弾性測定器(レオメト
リクス社製 商品名RFS−II型) 測定温度:25℃ ジオメトリ:チタン製φ50パラレルプレート この非磁性塗料を、ポリイソシアネート化合物5重量部
を添加した磁性塗料とともに、ウェット・オン・ウェッ
ト塗布方式によって、ポリエチレンテレフタレート支持
体の両面に重層塗布し、塗膜が未乾燥状態である間にラ
ンダム磁場配向処理を行い、続いて乾燥、カレンダーに
よる表面平滑処理を行うことで厚さ1.5μmの下層非
磁性層、厚さ0.15μmの磁性層をポリエチレンテレ
フタレート支持体の両面にそれぞれ形成した。
リクス社製 商品名RFS−II型) 測定温度:25℃ ジオメトリ:チタン製φ50パラレルプレート この非磁性塗料を、ポリイソシアネート化合物5重量部
を添加した磁性塗料とともに、ウェット・オン・ウェッ
ト塗布方式によって、ポリエチレンテレフタレート支持
体の両面に重層塗布し、塗膜が未乾燥状態である間にラ
ンダム磁場配向処理を行い、続いて乾燥、カレンダーに
よる表面平滑処理を行うことで厚さ1.5μmの下層非
磁性層、厚さ0.15μmの磁性層をポリエチレンテレ
フタレート支持体の両面にそれぞれ形成した。
【0094】そして、このようにして得られた原反磁気
テープを、直径3.5インチの円形状に打ち抜き、磁気
ディスクを作製した。
テープを、直径3.5インチの円形状に打ち抜き、磁気
ディスクを作製した。
【0095】実施例2〜10 非磁性層塗料に用いる各成分として、表1及び表2に示
した組成のものを使用すること以外は、実施例1と同様
にして磁気ディスクを作製した。
した組成のものを使用すること以外は、実施例1と同様
にして磁気ディスクを作製した。
【0096】
【表1】
【0097】
【表2】
【0098】比較例1〜10 非磁性層塗料に用いる各成分として、表3及び表4に示
した組成のものを使用すること以外は、実施例1と同様
にして磁気ディスクを作製した。
した組成のものを使用すること以外は、実施例1と同様
にして磁気ディスクを作製した。
【0099】
【表3】
【0100】
【表4】
【0101】特性評価試験 以上のように作製された実施例1〜10及び実施例1〜
10の各磁気ディスクについて、塗布厚みムラの状態評
価、電磁変換特性(ノイズ測定)及びRFエンベロープ
を測定した。
10の各磁気ディスクについて、塗布厚みムラの状態評
価、電磁変換特性(ノイズ測定)及びRFエンベロープ
を測定した。
【0102】<塗布厚みムラ評価>評価対象の磁気ディ
スクの一方の面から可視光を当て、他方の面側から目視
にて塗膜厚みムラを観察した。このとき、塗布厚みムラ
がほぼなく塗膜の厚みが均一であると判断された場合を
○、塗布厚みムラがややあると判断された場合を△、か
なりはっきりと周期的な塗布厚みムラがあると判断され
た場合を×とした。
スクの一方の面から可視光を当て、他方の面側から目視
にて塗膜厚みムラを観察した。このとき、塗布厚みムラ
がほぼなく塗膜の厚みが均一であると判断された場合を
○、塗布厚みムラがややあると判断された場合を△、か
なりはっきりと周期的な塗布厚みムラがあると判断され
た場合を×とした。
【0103】<電磁変換特性(ノイズ測定)>フロッピ
ーディスクドライブ(ソニー社製 商品名MPF−42
B)を改造して、ディスク回転数を3600rpmと
し、ヘッドにギャップ長0.2μmの薄膜ヘッドを用い
て、測定対象の磁気ディスクの最外周トラック上に薄膜
ヘッドを走行させ、35MHzの信号を記録したのち、
再生出力をスペクトラムアナライザーにかけて0MHz
乃至35MHzのノイズ成分を積算することによって、
ノイズを測定した。測定データは、実施例1の磁気ディ
スクでの値を0dBとしたときの相対値を測定値とし
た。
ーディスクドライブ(ソニー社製 商品名MPF−42
B)を改造して、ディスク回転数を3600rpmと
し、ヘッドにギャップ長0.2μmの薄膜ヘッドを用い
て、測定対象の磁気ディスクの最外周トラック上に薄膜
ヘッドを走行させ、35MHzの信号を記録したのち、
再生出力をスペクトラムアナライザーにかけて0MHz
乃至35MHzのノイズ成分を積算することによって、
ノイズを測定した。測定データは、実施例1の磁気ディ
スクでの値を0dBとしたときの相対値を測定値とし
た。
【0104】<RFエンベロープ>測定対象の磁気ディ
スクを、電磁変換特性評価に用いたフロッピーディスク
ドライブ上で回転させ、そのときのRFエンベロープを
オシロスコープに映し出し、エンベロープの最大値と最
小値の比率を求めることで評価した。
スクを、電磁変換特性評価に用いたフロッピーディスク
ドライブ上で回転させ、そのときのRFエンベロープを
オシロスコープに映し出し、エンベロープの最大値と最
小値の比率を求めることで評価した。
【0105】これらの測定結果を表5に示す。
【0106】
【表5】
【0107】この表5から明らかなように、磁性層とと
もにウェット・オン・ウェット方式で重層塗布される非
磁性塗料の損失弾性率G”及び損失正接tan(δ)
が、10Pa≦G”≦100Pa、tan(δ)≧0.
4を満足する実施例1〜10の磁気ディスクは、いずれ
も塗布厚みムラがない良好な塗布性が得られており、電
磁変換特性やRFエンベロープが良好である。
もにウェット・オン・ウェット方式で重層塗布される非
磁性塗料の損失弾性率G”及び損失正接tan(δ)
が、10Pa≦G”≦100Pa、tan(δ)≧0.
4を満足する実施例1〜10の磁気ディスクは、いずれ
も塗布厚みムラがない良好な塗布性が得られており、電
磁変換特性やRFエンベロープが良好である。
【0108】これに対して比較例1、比較例7および比
較例8では、tan(δ)は0.4以上であるものの、
G”が10Pa未満であり、塗布時に発生する非磁性支
持体の張力変動の影響を受けて、塗布方向に周期的な厚
みムラが生じており、このため電磁変換特性やRFエン
ベロープが悪化している。また、比較例2および比較例
6では、tan(δ)は0.4以上であるものの、G”
が100Paを超えている。すなわち、このときの非磁
性塗料は、非常に粘度が高く、非磁性支持体の張力変動
に起因する帯状の厚みムラは少ないものの、塗布表面に
スジ状の塗りムラが発生し、このため電磁変換特性やR
Fエンベロープが悪化している。また、比較例3では、
tan(δ)が0.4未満であり、かつG”が100P
aを超えている。すなわち、このときの非磁性塗料は、
非常に粘度が高く且つ弾性要素も強く有しており、非磁
性支持体の張力変動にともなう帯状の厚みムラととも
に、塗布表面にスジ状の塗りムラも発生し、このため電
磁変換特性やRFエンベロープが悪化している。さら
に、比較例4、比較例5及び比較例10では、G”が1
0Pa以上100Pa以下であるものの、tan(δ)
が0.4未満であり、塗料の弾性要素が支配的であるた
めに、非磁性支持体に生じる張力変動を十分に吸収でき
ず、塗布方向に周期的な厚みムラが生じて、電磁変換特
性やRFエンベロープが悪化している。また、比較例9
では、tan(δ)が0.4未満であり、かつG”が1
0Pa未満である。すなわち、このときの非磁性塗料
は、粘性要素がわずかで弾性要素が支配的であり、この
ため非磁性支持体に生じる張力変動をほとんど吸収でき
ずに、塗布方向に周期的な厚みムラが生じて、電磁変換
特性やRFエンベロープが悪化している。
較例8では、tan(δ)は0.4以上であるものの、
G”が10Pa未満であり、塗布時に発生する非磁性支
持体の張力変動の影響を受けて、塗布方向に周期的な厚
みムラが生じており、このため電磁変換特性やRFエン
ベロープが悪化している。また、比較例2および比較例
6では、tan(δ)は0.4以上であるものの、G”
が100Paを超えている。すなわち、このときの非磁
性塗料は、非常に粘度が高く、非磁性支持体の張力変動
に起因する帯状の厚みムラは少ないものの、塗布表面に
スジ状の塗りムラが発生し、このため電磁変換特性やR
Fエンベロープが悪化している。また、比較例3では、
tan(δ)が0.4未満であり、かつG”が100P
aを超えている。すなわち、このときの非磁性塗料は、
非常に粘度が高く且つ弾性要素も強く有しており、非磁
性支持体の張力変動にともなう帯状の厚みムラととも
に、塗布表面にスジ状の塗りムラも発生し、このため電
磁変換特性やRFエンベロープが悪化している。さら
に、比較例4、比較例5及び比較例10では、G”が1
0Pa以上100Pa以下であるものの、tan(δ)
が0.4未満であり、塗料の弾性要素が支配的であるた
めに、非磁性支持体に生じる張力変動を十分に吸収でき
ず、塗布方向に周期的な厚みムラが生じて、電磁変換特
性やRFエンベロープが悪化している。また、比較例9
では、tan(δ)が0.4未満であり、かつG”が1
0Pa未満である。すなわち、このときの非磁性塗料
は、粘性要素がわずかで弾性要素が支配的であり、この
ため非磁性支持体に生じる張力変動をほとんど吸収でき
ずに、塗布方向に周期的な厚みムラが生じて、電磁変換
特性やRFエンベロープが悪化している。
【0109】また、これら実施例1〜実施例10及び比
較例1〜比較例10に示した各磁気ディスクに関して、
上述した塗布厚みムラ評価結果を図9に示した。この図
9において、縦軸は損失正接tan(δ)を表し、横軸
は損失弾性率G”を表している。この図9から明らかな
ように、損失弾性率G”及び損失正接tan(δ)が、
10Pa≦G”≦100Pa、tan(δ)≧0.4な
る領域にある実施例1〜実施例10に関しては、厚みム
ラが殆ど観測されず、非磁性塗料が良好に塗布されたこ
ととがわかった。これに対して、損失弾性率G”及び損
失正接tan(δ)が、この領域にない場合には、厚み
ムラが観測され、下層非磁性層の表面性が悪いことがわ
かった。
較例1〜比較例10に示した各磁気ディスクに関して、
上述した塗布厚みムラ評価結果を図9に示した。この図
9において、縦軸は損失正接tan(δ)を表し、横軸
は損失弾性率G”を表している。この図9から明らかな
ように、損失弾性率G”及び損失正接tan(δ)が、
10Pa≦G”≦100Pa、tan(δ)≧0.4な
る領域にある実施例1〜実施例10に関しては、厚みム
ラが殆ど観測されず、非磁性塗料が良好に塗布されたこ
ととがわかった。これに対して、損失弾性率G”及び損
失正接tan(δ)が、この領域にない場合には、厚み
ムラが観測され、下層非磁性層の表面性が悪いことがわ
かった。
【0110】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明の磁気記録媒体の製造方法では、非磁性塗料の、歪み
制御式粘弾性測定器を用いて測定した、歪み1%、角振
動数100rad/秒における損失弾性率G”及び損失
正接tan(δ)が、10Pa≦G”≦100Pa、t
an(δ)≧0.4を満たしているため、非磁性層を塗
布する際に非磁性支持体の張力変動の影響を受け難くな
っている。このため、この手法によれば、非磁性層の表
面性を良好なものとすることができるため、この非磁性
層上に、良好な表面性を有する磁性層を形成することが
できる。したがって、この手法によれば、電磁変換特性
に優れ、RFエンベロープの形状が良好な磁気記録媒体
を製造することができる。
明の磁気記録媒体の製造方法では、非磁性塗料の、歪み
制御式粘弾性測定器を用いて測定した、歪み1%、角振
動数100rad/秒における損失弾性率G”及び損失
正接tan(δ)が、10Pa≦G”≦100Pa、t
an(δ)≧0.4を満たしているため、非磁性層を塗
布する際に非磁性支持体の張力変動の影響を受け難くな
っている。このため、この手法によれば、非磁性層の表
面性を良好なものとすることができるため、この非磁性
層上に、良好な表面性を有する磁性層を形成することが
できる。したがって、この手法によれば、電磁変換特性
に優れ、RFエンベロープの形状が良好な磁気記録媒体
を製造することができる。
【図1】品発明に係る磁気記録媒体の製造方法により製
造される磁気記録媒体の要部縦断面図である。
造される磁気記録媒体の要部縦断面図である。
【図2】完全弾性体のオシレーション波形を示す特性図
である。
である。
【図3】完全粘性体のオシレーション波形を示す特性図
である。
である。
【図4】粘弾性のオシレーション波形を示す特性図であ
る。
る。
【図5】ウェット・オン・ウェット塗布方式で下層非磁
性層及び磁性層を形成するための塗膜形成装置を示す模
式図である。
性層及び磁性層を形成するための塗膜形成装置を示す模
式図である。
【図6】塗膜形成装置の塗布装置の一例を示す模式図で
ある。
ある。
【図7】塗布装置の他の例を示す模式図である。
【図8】塗布装置の他の例を示す模式図である。
【図9】横軸を損失弾性率G”とし、縦軸を損失正接t
an(δ)とした場合の塗布厚みムラ評価結果を示す特
性図である。
an(δ)とした場合の塗布厚みムラ評価結果を示す特
性図である。
1 非磁性支持体、2 下層非磁性層、3 磁性層
Claims (1)
- 【請求項1】 非磁性支持体上に、非磁性粉末及び結合
剤を溶剤とともに分散させることで調製された非磁性塗
料を塗布して、少なくとも1層以上の非磁性層を形成
し、湿潤状態の非磁性層上に、強磁性粉末及び結合剤を
溶剤とともに分散させることで調製された磁性塗料を塗
布して磁性層を形成するに際して、 上記磁性層に隣接する非磁性層を形成する非磁性塗料
の、歪み制御式粘弾性測定器を用いて測定した、歪み1
%、角振動数100rad/秒における損失弾性率G”
及び損失正接tan(δ)が、 損失弾性率:10(Pa)≦G”≦100(Pa) 損失正接:tan(δ)≧0.4 なる関係を有することを特徴とする磁気記録媒体の製造
方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP26213397A JPH1196550A (ja) | 1997-09-26 | 1997-09-26 | 磁気記録媒体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP26213397A JPH1196550A (ja) | 1997-09-26 | 1997-09-26 | 磁気記録媒体の製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH1196550A true JPH1196550A (ja) | 1999-04-09 |
Family
ID=17371521
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP26213397A Withdrawn JPH1196550A (ja) | 1997-09-26 | 1997-09-26 | 磁気記録媒体の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH1196550A (ja) |
-
1997
- 1997-09-26 JP JP26213397A patent/JPH1196550A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20041207 |